JP2000517191A - ウイルスベクターとしてのヘルペスウイルス・サイミリ - Google Patents

ウイルスベクターとしてのヘルペスウイルス・サイミリ

Info

Publication number
JP2000517191A
JP2000517191A JP10512354A JP51235498A JP2000517191A JP 2000517191 A JP2000517191 A JP 2000517191A JP 10512354 A JP10512354 A JP 10512354A JP 51235498 A JP51235498 A JP 51235498A JP 2000517191 A JP2000517191 A JP 2000517191A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
virus
gene
herpesvirus
simyli
mutation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10512354A
Other languages
English (en)
Inventor
メレディス,デイビッド・マーク
マーカム,アレキサンダー・フレッド
Original Assignee
ザ・ユニバーシティ・オブ・リーズ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ザ・ユニバーシティ・オブ・リーズ filed Critical ザ・ユニバーシティ・オブ・リーズ
Publication of JP2000517191A publication Critical patent/JP2000517191A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • C12N15/79Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts
    • C12N15/85Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for animal cells
    • C12N15/86Viral vectors
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/005Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from viruses
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K48/00Medicinal preparations containing genetic material which is inserted into cells of the living body to treat genetic diseases; Gene therapy
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N2710/00MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA dsDNA viruses
    • C12N2710/00011Details
    • C12N2710/16011Herpesviridae
    • C12N2710/16411Rhadinovirus, e.g. human herpesvirus 8
    • C12N2710/16422New viral proteins or individual genes, new structural or functional aspects of known viral proteins or genes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N2710/00MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA dsDNA viruses
    • C12N2710/00011Details
    • C12N2710/16011Herpesviridae
    • C12N2710/16411Rhadinovirus, e.g. human herpesvirus 8
    • C12N2710/16441Use of virus, viral particle or viral elements as a vector
    • C12N2710/16443Use of virus, viral particle or viral elements as a vector viral genome or elements thereof as genetic vector

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Virology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、特異的な必須遺伝子および非必須遺伝子の突然変異および/または欠失によって遺伝的に修飾されたヘルペスウイルス・サイミリの操作手段に関する。必須遺伝子はウイルス遺伝子の複製に必要であり、またウイルスの増殖に必要である。非必須遺伝子は非相同遺伝物質、即ち治療遺伝子の挿入用サイトの役割を果たす。

Description

【発明の詳細な説明】 ウイルスベクターとしてのヘルペスウイルス・サイミリ この発明はウイルスの操作(manipulation)法、該操作法用手段、および、限 定的ではないが、特に遺伝子治療における用途を有する該操作法によって得られ る生成物に関する。 ヒトの遺伝学における最近の進歩の結果により、多くの疾患の遺伝子治療は現 在では理論的に可能である。第1の目的は、超優性的に(transdominant)作用 する遺伝物質(genetic material)の搬送により、細胞表現型を罹病状態から正 常状態に転換することである。この技術を細胞培養系から生体実験モデルを経て 、臨床段階まで応用するためには、調整可能な状態で遺伝子を効率的に搬送する 新規な方法の開発が必要である。ヒト遺伝学は疾患特異的突然変異の同定の分野 においては急速な進歩を遂げているが、遺伝子搬送系の開発は比較的遅れている のが現状である。現在では、リポソーム、DNA集合体またはウイルスに基づく 系が選択されている。 リポソーム搬送はDNA転移においては非常に効率が悪く(1)、また、ウイ ルス粒子と荷電物質(例えば、ポリリシン)との間で形成されたDNA集合体は DNAの取込みを促進するが(2)、その調製の標準化は非常に困難である。レ トロウイルスとアデノウイルスのベクターはベクター内に組込まれた非相同DN Aのサイズに制約され(3,4)、また、長期間にわたる非相同遺伝子の発現を 達成するには信頼性がないので不適当である。レトロウイルスはホストゲノム内 へ取込むことができるが、高力価のストック(stock)として生産することは困 難であり、また、逆転写中にもたらされるエラーに起因して本来的に高い突然変 異速度を示す。アデノウイルスは広範な細胞親和性(tropism)を示すが、細胞 仲介免疫応答を誘発し、核酸は感染細胞中においては長期間にわたって安定に存 在しない(5)。 ヘルペスウイルスはベクターの開発においては有望な候補の代表的なものであ るが、これは該ウイルスがこれらの細胞内のゲノムを複製からブロックされるエ ピソーム形態に保持する特性を有することにある程度起因する。これらのウイル スが非相同DNA配列をパッケージする能力は潜在的には>50Kbpであり( 6)、大部分のものは生体外で容易に操作することができる。単純ヘルペスから 誘導されるベクターはアデノウイルスの場合と同様の問題があり、集団の大部分 はウイルスに対しては十分な免疫応答を示す。しかしながら、ヒト細胞を感染さ せ得るヒト以外の他のヘルペスウイルスにはこのような問題はない。 ヘルペスウイルス・サイミリ(saimiri)(HVS)はリスザル[サイミリ・ シウレウス(Saimiri sciureus)]のリンパ親和性のラジノウイルス(γ2ヘル ペスウイルス)である。このウイルスは健康なサルの末梢リンパ球から常法に従 って単離してもよく、また、該ウイルスは該種において明確な疾患はもたらさな い。該ウイルスのゲノムはT細胞内においてはエピソーム形態で検出されてもよ く、また、ゲノムの転写は非溶解性(「潜在性」)状態の3つの遺伝子に限定さ れると考えられる。完全なウイルスゲノムの配列は決定されており、ヒトのエピ ステイン−バル(Epstein−Barr)ウイルス(EBV)と共通の多くの特徴を有 する。遺伝子組成は可変数の非コード反復配列と隣接するDNAの単一のコード 領域(長さ:112,930bp)から成る。76個の開放読み枠があり、この うちの60個は他のヘルペスウイルス中に見出される遺伝子と類似性を有する( 7)。残りの遺伝子は既知の機能を有するヒト遺伝子と比べてタンパク質のレベ ルにおいて配列相同性(補体制御タンパク質、細胞表面抗原CD59、サイクリ ンDおよびGタンパク質結合レセプターを含む)を有する(8,9)。 該ウイルスは特定の他のモンキー種において腫瘍形成能を有するA菌株および B菌株と該腫瘍形成能を有さないC菌株に分類されている。C菌株は生体外にお いてヒトT細胞を独立増殖の乏しいものに形質転換させる(10)。この細胞形 質転換能はSTPと呼ばれている遺伝子に起因するもので(11)、該遺伝子は これらの菌株間のタンパク質配列において著しい変異性を示し、C菌株からのS TPのみが細胞形質転換能を示す(12)。STPはこのウイルスの正常な溶菌 サイクル(lytic cycle)またはエピソーム維持にとっては重要ではなく、また 、ウイルスゲノムのこの領域に関しては天然の欠失変異体が存在し(13)、こ れらの菌株は腫瘍形成能がない。この遺伝子を欠くウイルス菌株は選択可能な薬 剤耐性マーカーを発現するように構成されている(14)。これらのウイルスは 、 該ウイルスが広範なヒト細胞型の感染能を有すること、非相同遺伝子を高い効率 で搬送することおよび選択圧の不存在下で長期間にわたって発現能を維持するこ とを証明するために使用されている。このウイルスはヒト細胞を感染させること はできるが、該ウイルスがヒトにおいていずれかの疾患をもたらすという証拠は ない。従って、このウイルスがヒト細胞に対して非複製性で安全なベクター開発 のための良好な出発点となり得る可能性がある。しかしながら、HVSの複製方 法、特に転写制御とDNA複製に関する基本的な知見は知られていない。 配列が決定された全てのヘルペスウイルスのうちで、HVSはEBVに対して 最も高い相同性を示す。しかしながら、コード領域は著しく小さい。明確な遺伝 子ブロックはこれらの2種のウイルス間だけでなく一般のヘルペスウイルスの間 においても密接な関連性があると考えられる。HVSは現在まで他のいずれのヘ ルペスウイルスにおいても同定されていない特定の遺伝子が存在する点で他のヘ ルペスウイルスとは相違する。現在までヒトについて検討された全てのウイルス ベクターは培養中での増殖にとっては非必須の遺伝子の欠失もしくは必須遺伝子 の欠失によって無能化されており、また、これらは操作過程においてヘルパー細 胞系から得られている。現在まで十分に研究されたヘルペスウイルスに関するデ ータの推定に基づいて、本発明者は、特定のHVS膜タンパク質の欠失によって 細胞−細胞拡散(spread)は阻止されるであろうと予測した。さらに、必須の転 写スイッチ、例えば、アデノウイルスにおけるE1A(17)および単純ヘルペ スにおけるIE175(18)を調節するタンパク質の不活性化は必然的にこれ らのウイルスの複製能を失わせる。従って、本発明の主要な目的は初期遺伝子と 後期遺伝子の発現を活性化しない突然変異体ウイルスを調製することである。標 的遺伝子は、ORF50およびORF57の生成物であって組織培養における増 殖にとって必須であると考えられる2種の転写調節タンパク質である。 発表されているデータ(14)によれば、菌株11/S4から誘導されたウイ ルスベクターは特定の細胞系において不十分な増殖能を示すに過ぎない。従って 、転写調節遺伝子の欠失、ブロックまたは操作はウイルスの複製を補助する細胞 系において必要となるに過ぎない。しかしながら、確実に利用できる遺伝子搬送 用ウイルスを生産するためには、非機能的な転写調節タンパク質の生産能を有す る かもしくは有さないウイルスを生産することが望ましい。 本発明の別の主要な目的は、増殖にとって非必須の遺伝子を同定し、次いで、 該遺伝子の少なくとも1つの少なくとも一部分を欠失させることによってウイル スゲノム内への非相同遺伝物質の挿入を促進することである。 ヘルペスウイルスを用いる組換え用に設計されたプラスミドが現存しており、 該プラスミドは予め決定された位置、即ち、DNAの単一の非反復(unique)コ ード領域とヘルペスウイルスDNAの非コード反復配列との間の位置のウイルス ゲノム内へ非相同遺伝物質を挿入させるように設計されている。しかしながら、 該プラスミドはウイルスゲノムへのクローン化に関しては比較的不変的である。 例えば、適当な制限サイトはほとんどないので、該プラスミドは商業的な規模で の使用には不適当である。従って、本発明者はこの発明においては、いずれかの 選択された非相同遺伝物質を多量に挿入するための人工クローン化サイトを提供 するために該遺伝子の少なくとも1つの少なくとも一部分を欠失させる目的で増 殖にとって非必須の遺伝子を同定することを検討した。明らかに、非必須遺伝子 の欠失とその後の非相同遺伝物質の挿入は、多量の非相同遺伝物質をウイルスゲ ノム内へ挿入するときに最も有効におこなわれる。 本発明の別の観点によれば、本発明者は少なくとも1つの転写調節遺伝子の少 なくとも一部分、および理想的には非必須増殖タンパク質をコードする少なくと も1つの遺伝子の少なくとも一部分を欠失させるように操作されたヘルペスウイ ルス・サイミリを提供することを目的とした。ウイルスゲノムの操作数が多いほ ど操作されたウイルスの安全性は高くなるので、この観点は好ましいものである 。この事実に基づき、本発明者はヘルペスウイルス・サイミリのゲノムを操作し てSTP遺伝子の一部または全部を欠失させたが、この態様も好ましいものであ る。この後者の操作は、操作によって得られるウイルスの安全性を高めると考え られるので、菌株AまたはBを使用する場合であっても好ましいものである。 上記の説明から明らかなように、遺伝物質の細胞間搬送を可能にする適当な遺 伝子搬送系であって、安全かつ少なくとも標的細胞に細胞病理学的結果をもたら すことなく該搬送を可能にする遺伝子搬送系を提供する必要がある。 従って、本発明の第1の目的は、安全で調節可能な遺伝子搬送系を提供するこ とである。 さらに、搬送される遺伝物質の量についての観点から、本発明の別の目的は、 多量の遺伝物質、例えば、4Kbp〜20Kbp、理想的には>50KbpのD NA配列を供給するのに適合した遺伝子搬送系を提供することである。 本発明のさらに別の目的は、少なくとも所定の遺伝子またはその一部を選択的 に組換えて少なくとも該選択遺伝子またはその一部を標的細胞へ搬送する遺伝子 搬送系を提供することである。 本発明の最も広い観点によれば、本発明は初期および後期遺伝子発現を活性化 しない突然変異体ウイルスの提供に関する。換言すれば、本発明は、標的細胞、 より好ましくはヒト細胞内において複製しないウイルスの提供および/または非 相同遺伝物質を比較的多量供給するのに適合した突然変異体ウイルスの提供に関 する。 本発明の第1の観点によれば、ウイルス複製に関連する遺伝子中に標的ヒト細 胞内でのウイルス複製を阻止するような少なくとも1つの突然変異を有するヘル ペスウイルス・サイミリが提供される。 本発明の好ましい態様においては、該遺伝子は転写調節タンパク質遺伝子OR F50および/またはORF57の一方もしくは両方である。 好ましくは、該突然変異は該遺伝子の一方もしくは両方の部分的または完全な 欠失をさらに含む。 本発明の別の態様においては、該ヘルペスウイルス・サイミリはSTP遺伝子 中に突然変異を有するか、もしくは有さない菌株であって、該ウイルスは標的細 胞を形質転換させることができないために腫瘍形成性表現型を生産することはで きない。 好ましくは、該ウイルスは、非必須増殖タンパク質をコードする少なくとも1 つの遺伝子の少なくとも一部分が欠失されるように操作される。理想的には、該 遺伝子はORF4、ORF14、ORF15、ORF16またはORF51であ る。 本発明のさらに別の好ましい態様においては、該ウイルスは、選択された非相 同物質を挿入させることができる挿入サイトを有する。好ましくは、非必須増殖 タンパク質遺伝子の少なくとも一部分を欠失させるための欠失サイトの内部、隣 接部または離隔部において挿入が発生するように該ウイルスを操作するか、また は、少なくとも1つの非コード反復配列の内部もしくは隣接部、より好ましくは DNAの単一の非反復コード領域と非コード反復配列との接合部において挿入が 発生するように該ウイルスを操作する。より好ましくは、単一の非反復コード領 域の一端もしくは両端に該非コード反復配列の1つのみが存在するように該ウイ ルスを操作する。 欠失サイトの内部もしくは隣接部において挿入が発生する場合には、該欠失は 次の遺伝子の1種もしくは複数種の部分的もしくは完全な欠失に関する:ORF 4、ORF14、ORF15、ORF16およびORF51。 本発明の他の観点によれば、非必須増殖タンパク質をコードする少なくとも1 つの遺伝子中に少なくとも1つの突然変異を有するヘルペスウイルス・サイミリ が提供される。 本発明の好ましい態様においては、該遺伝子は次の遺伝子から選択される1も しくは複数の遺伝子である:ORF4、ORF14、ORF15、ORF16お よびORF51。 好ましくは、該突然変異は1もしくは複数の該遺伝子の部分的もしくは完全な 欠失をさらに含む。 本発明の他の好ましい態様においては、該ヘルペスウイルス・サイミリは、該 ウイルスが標的細胞を形質転換させることができないために腫瘍形成性表現型を 生産できないような突然変異をSTP遺伝子中に有するか、または有さない菌株 である。 好ましくは、該ウイルスをさらに操作することによって、ウイルス複製に関連 する少なくとも1つの遺伝子の少なくとも一部分を欠失させる。理想的には、該 遺伝子はORF50および/またはORF57である。 本発明のさらに別の態様においては、該ウイルスは、選択された非相同物質を 挿入させることができる挿入サイトを有する。好ましくは、該挿入サイトは1ま たは複数の該遺伝子の欠失サイトの内部、隣接部または離隔部に存在する。 本発明のさらに別の観点によれば、非必須増殖タンパク質をコードする少なく とも1つの遺伝子の部分的または全体的な欠失をもたらすサイトとしての役割を 果たす欠失サイトに隣接したあらかじめ選択された少なくとも1つの非相同遺伝 子フラグメントを有するか、または該フラグメントを挿入させるのに適合したヘ ルペスウイルス・サイミリが提供される。 本発明の好ましい態様においては、該ウイルスはウイルス複製に関連する遺伝 子中に、標的細胞内への挿入後のウイルス複製を阻止するような突然変異を有す る。 より好ましくは、該ウイルスは、標的細胞を形質転換させないために腫瘍形成 性表現型を生産できないような突然変異をSTP遺伝子中に有するか、または有 さない菌株である。 本発明のさらにまた別の観点によれば、単一のコード領域と非コード領域との 接合部に少なくとも1つのあらかじめ選択された非相同遺伝子フラグメントを有 するか、または該遺伝子フラグメントを挿入するのに適合したヘルペスウイルス ・サイミリであって、該ウイルスが単一のコード領域の一端もしくは両端に減数 の非コード反復配列のみが存在するように操作されると共に、ウイルス複製に関 与する遺伝子中に、標的細胞内への該ウイルスの挿入後のウイルス複製を阻止す るような突然変異を有するヘルペスウイルス・サイミリが提供される。 好ましくは、非コード反復配列の該数は5またはそれよりも小さい数であり、 理想的には1である。 本発明のさらに別の観点によれば、非相同遺伝子フラグメントのヘルペスサイ ミリウイルスDNAへの挿入を可能にする転移ベクター(transfer vector)が 提供される。 好ましくは、該挿入には1または複数の前記のいずれかの挿入法が含まれる。 本発明の好ましい態様においては、該ベクターは複数の非反復制限サイト、より 好ましくは3つの非反復制限サイトを有する。さらに、該ベクターはβ−ガラク トシダーゼ遺伝子を有しており、該遺伝子はHCMV IE3の制御下にあるの が好ましい。より好ましくは、該ベクターはpRUNeo(16)から誘導され るものであり、理想的にはプルポリ(prupoly)である。 本発明のさらにまた別の観点によれば、ウイルス複製に関与する遺伝子中に、 標的細胞内でのウイルス複製を阻止するような突然変異を少なくとも1つ有する と共に、非必須増殖タンパク質をコードする遺伝子中に少なくとも1つの突然変 異を有するヘルペスウイルス・サイミリが提供される。 本発明の好ましい態様においては、該ヘルペスウイルス・サイミリはSTP遺 伝子中にも突然変異を有する。 好ましくは、これらの突然変異にはこれらの遺伝子の部分的もしくは完全な欠 失が含まれる。 好ましくは、ウイルス複製に関与する該遺伝子は転写調節タンパク質遺伝子O RF50および/またはORF57の一方もしくは両方をさらに含んでおり、ま た、非必須増殖タンパク質をコードする該遺伝子は1または複数の次の遺伝子で ある:ORF4、ORF14、ORF15、ORF16およびORF51。 上述の説明から明らかなように、本発明による好ましいウイルスは遺伝子突然 変異の多数の有利な組合せを含んでおり、該組合せは該ウイルスを無能にして安 全で制御可能な有能なものにするのに役立つ。「無能」とは、標的細胞内での阻 止されたウイルス複製能を意味し、「有能」とは、比較的多量の非相同遺伝物質 の挿入に対する受容能を意味する。より望ましい場合には、このような突然変異 の組合せによって、該ウイルスは標的細胞の形質転換ができなくなるために腫瘍 形成性表現型を生産することができなくなる。 本発明のさらに別の観点によれば、ヘルペスウイルス・サイミリ遺伝子治療ベ クターの少なくとも一部分を含む標的細胞が提供される。 本発明のさらにまた別の観点によれば、前記のヘルペスウイルス・サイミリベ クターで形質転換された細胞が提供される。 また、本発明の他の観点によれば、選択された非相同遺伝物質の標的細胞への 搬送法であって、少なくとも該非相同遺伝物質を含むヘルペスウイルス・サイミ リに対して該標的細胞を、該ウイルスによる該細胞の感染に好適な条件下におい て曝らすことを含む該搬送法が提供される。 本発明の実施態様を以下の物質と方法に基づく実施例によって説明する。 ウイルス突然変異体の分離と特性決定 操作されたウイルスは菌株11の修飾菌株であって、ORF1(STP遺伝 子)を保有しない。本発明は通常は「野生型」菌株を選択したが、ベクターはこ の取り除かれた遺伝子を有したウイルスに基づくものでなければならない。この 修飾菌株は欠失された必須遺伝子を有していてもよい。従って、ヘルパー細胞系 が生産されてもよく、これについては後で詳述する。これらは適当なHVSゲノ ムクローンとpSV2Neoを用いる共移入によって確認され、また、G418 耐性の細胞クローンが分離された。これらの細胞クローンは適当な遺伝子配列の 存在に対するPCRによって選抜した後、ポジティブのものを操作過程で得られ た遺伝子のRNA転写物に対するRI−PCRによって分析した。適当なクロー ンを増大させ、ウイルスDNAと欠失調製物を用いる共移入に使用した。β−ガ ラクトシダーゼを発現するウイルス(X−galの代謝によって測定した)のヘル パー細胞と正常なVero細胞内での複製能を調べた後、異なる直系型のヒト細胞内 での複製を調べた。発表されているデータによれば、菌株11から誘導されたベ クターはヒト胎児繊維芽細胞(HFF)起原およびB細胞(Raji)の特定の細胞 系においては不十分な増殖能を示す。Raji細胞(形質転移EBV)は正常なヒト 細胞を代表するものではないので、健康な成人ボランティアから採血した新鮮な 末梢血液とヒトの一次胎児繊維芽細胞から分離したリンパ様細胞内および市販の 上皮細胞内におけるこれらのウイルスの増殖特性を評価した。ウイルス複製はβ −ガラクトシダーゼの発現(感染と細胞−細胞拡散の検証)、エピソームDNA の存在、およびRT−PCRによって検出される「典型的な」初期遺伝子と後期 遺伝子の発現よって評価した。これらの細胞におけるゲノムの存続は、数世代の 細胞を経たリポーター遺伝子発現能を示す細胞の割合の測定およびエピソームウ イルスDNAの存在に関するアッセイを併用して評価した(19)。 欠失遺伝子を用いる組換えウイルスの生産 細胞から細胞外へ遊離したウイルスは遠心分離(30,000g;4℃で2時 間)によって収集した。半精製ウイルスのペレットを10mMのTris/HClと 1mMのEDTAを含有する緩衝液(pH8.0)中へ再懸濁させた。SDSを 1%w/v添加した後、プロテイナーゼKを100μg/ml添加した。このサ ンプルを50℃で16時間インキュベートした後、フェノールとクロロホルムの 50:50(w:v)混合物を用いて処理した(5回抽出した)。水性相を除 去し、酢酸ナトリウム0.2M溶液を用いてpHを5.0に調整した後、3容量 の無水エタノールを添加した。DNA沈殿物をチューブから巻き戻し(spool) 、風乾後、適量のTE緩衝液に再溶解させた。DNAの濃度は分光光度計を用い て254nmにおけるサンプルの吸光度を測定することによって求めた。精製し たウイルスDNAはDOTAP試薬を使用して各々プラスミド構造を有するOM K(ATCC CRL1556)細胞内へ共移入した。24時間後、培地を除去 し、加熱処理で不活性化したFCSを2%含有する培地で置き換えた。次いで、 顕著な細胞変性効果が明らかにみられるようになるまで細胞単層の観察を続けた 。この段階で、細胞から遊離したウイルスを収集した。該ウイルスはOMK細胞 の新たな亜融合性(subconfluent)単層を感染させるために使用した。24時間 後、これらの細胞層上にフェノールレッド不含DMEM(加熱で不活性化させた PCSを2%含有)中に寒天を1%含有するオーバーレイ(overlay)を載置し た。48時間後、X−galを添加し(最終濃度:100μg/ml)、β−ガラ クトシダーゼを発現したウイルスのプラークを同定した。青色のプラークを採取 し、これをプラーク精製処理に2回付すか、またはウイルス集団が均一になるま で放置した。これらのウイルスはPCRとサザンブロット法を用いる適当な相同 組換え処理に関する試験に供した。 非相同遺伝子を含有する組換えウイルスの生産 前述のようにして調製した精製ウイルスDNAは、非必須遺伝子もしくは必須 遺伝子内への組換え用β−ガラクトシダーゼ配列または遺伝子間領域を置き換え る適当な非相同遺伝子を含有するプラスミドベクター(pJG101−105お よび/またはpAW201、202、203、205、207または209)と 共にOMK細胞内へ共移入させた。β−ガラクトシダーゼを発現しない組換えウ イルスを選択し、プラークは前項に記載の方法に従って精製した。 生体外細胞のHVSによる感染 高力価ウイルスのストックは低感染多重度の0MK細胞またはVero細胞を用い て生産した。細胞から遊離するウイルスの力価はOMK細胞内またはVero細胞内 で測定し、遊離したウイルスは−70℃で保存した。いずれかの特異的細胞を1 00%の効率で感染させるのに必要なウイルス量は、種々の感染多重度を有 する所定数の細胞をβ−ガラクトシダーゼ発現ウイルスを用いて感染させること によって評価した。粘着細胞は、最小容量の培地に含有させたウイルスの添加に よって感染させ、穏やかな攪拌下において37℃で2時間インキュベートした。 培地を除去し、適量の新鮮な培地で置き換えた。非粘着細胞を収集し、細胞を計 数し、106〜107個の細胞をウイルス1ml中へ100%の感染効率を達成す るのに適当な濃度で再懸濁させた。穏やかな攪拌下でのインキュベーションを2 時間おこなった後、細胞を粘着細胞の場合と同様にして処理した。 ヘルパー細胞系の生産 操作過程において、安定な細胞系内で発現されるべきウイルス遺伝子は適当な プラスミドベクター内において、これらの固有のまたは非相同な5’および3’ 調節配列の制御下でクローン化させた。このプラスミドは選択可能なマーカー、 例えば、薬剤G418に対する耐性を真核細胞に付与するネオマイシンホスホト ランスフェラーゼ遺伝子を含んでいてもよい。あるいは、この遺伝子は、真核生 物の非相同調節配列、例えば、SV40初期プロモーターおよび適当なポリアデ ニル化シグナル等の制御下において別のプラスミドに供給されてもよい。すべて の場合において、細胞系はこのようにして調製した。5×105個の細胞(また は40〜50%の融合性をもたらすのに十分な数の細胞)、例えば、Vero細胞ま たはOMK細胞を、直径10cmの組織培養皿に収容した10mlのDMEM( ウシ胎児血清10%含有)の界面上へ置き、湿潤空気(CO2を5%含有)中に おいて37℃で12〜18時間インキュベートした。次いで、2μgのプラスミ ドを、ウイルスDNAの移入に関して先に説明したようにして、DOTAP試薬 を用いて細胞内へ移入させた。この場合、プラスミドは適当な遺伝子と選択可能 なマーカー遺伝子を含有する単一のプラスミドであってもよく、あるいは各プラ スミドを2μg含有する混合物であってもよい。細胞は、湿潤空気(CO2を5 %含有)中において37℃でさらに48時間インキュベートした。この段階にお いて、新たに形成された融合性単層はプラスチック製培養皿から培地を除去する ことによって該培養皿から分離させた後、リン酸塩緩衝食塩水[PBS:ライフ ・テクノロジーズ社製(カタログ番号:20012)]を用いて洗浄し(2×1 0ml)、次いでトリプシン(0.25%w:v)とEDTA(0.2% w:v)を含有するPBS溶液2mlを用いて処理した。細胞懸濁液に新鮮な培 地を添加し、細胞数を測定し、次いでクローン化用96個のウェルを有するプレ ート内へ移した(細胞の稀釈量もしくは分散量:104個/直径10cmの皿) 。非移入細胞を100%死滅させるのに十分な濃度のG418を培地(DMEM /10%FCS)内へ添加した。この濃度は通過細胞数と細胞の種類によって左 右される。Vero細胞の場合の一般的な濃度は、通過細胞数が150のとき、80 0μg/mlである。細胞を先に説明したような増殖環境下へ移した後、定期的 に細胞の死滅を観察した。培地は死滅/増殖比に応じて約3〜4日毎に交換した 。7〜14日後、増殖した個々の細胞クローンを採取し、適当な数まで増殖させ 、次いで移入されたHVS遺伝子の発現に関する試験に供した。この試験は当該 分野において周知の免疫蛍光法、ノザンブロット法またはRT−PCR法のいず れかによっておこなうことができる。 ウイルスの安全性の評価 修飾ウイルスの複製能は、初期直前遺伝子、初期遺伝子および後期遺伝子を選 択するためのRT−PCR法を用いてウイルス遺伝子発現の測定によって評価し た。さらに、形質導入細胞からの組織培養上澄みをインジケーターOMK細胞と 共にインキュベートすることによって感染性ウイルスの遊離の有無を調べた。 3挿入組換えベクター ここでは、HVS L DNAの3’末端への非相同遺伝子の挿入を可能にする 組換えベクターを生産する方法を示す。pSJNeo(R.グラスマンから入手 )は、H−L DNA接合部(junction)を有する9.4kbのHVS DNAを 有する。最初のH反復ユニット内の35bpに位置するSmaI切断サイトをS alIサイトに変えることによってneo遺伝子の挿入が可能となる。しかしな がら、このベクターは大きな低コピーベクターであるために、大きな非相同遺伝 子の挿入には不適当である。発現ベクターとしてpSA91を選択して新しい組 換えベクターを調製した。このベクターは高コピー数で生産され、該ベクターは 遺伝子発現を推進するhCMV IEプロモーターを有する。組換えを可能にす る効率的な発現ベクターを生産するために、pSIneoからHVS DNA配 列を切除し、該プロモーターに対して5’に位置する非反復NarIサイト内へ リ ンカーアダプターを用いて挿入した。このベクターはpJG101で表される。 ORF06欠失 bp12584〜15967に位置するORF06は主要なDNA結合タンパ ク質をコードするので、この遺伝子の欠失によってウイルス複製は不十分なもの となる。ORF06を欠失させるための組換えカセットを調製するために、フラ ンキングDNA領域を、11507〜18013のHVS DNA領域(Kpn 1Fフラグメント)を有するpSS54から切除した。ORF06コード領域に 対して5’に位置するKpn1(11507)−Hae1I(12613)11 06bpフラグメントおよびSphI(15258)−Bg1III(1640 7)1149bpフラグメントを切除し、両者を合成オリゴマーを介して連結さ せた。該オリゴマーは、以下に示すように、非相同遺伝子の挿入を可能にするE coRI制限サイトとBamHI制限サイトを有する。ORF06の3’末端部 分はORF07用プロモーターを有するので保持する必要がある。連結されたK pnI−BgIIIフラグメントをpBluescript KSクローニングベクター内へ 挿入することによって組換えカセットpJG102に調製した。 該フラグメントに結合したオリゴマーの配列は次の通りである。 TGAATTCGGATCCGCATG CGCGACTTAAGCCTAGGC HaeIII EcoRI BamIII SphI ヘルパー細胞系を発生させるORF06の調製 ORF06コード領域が欠失されたHVSを生産させるためには、ORF06 遺伝子生産物を操作過程で供給する必要がある。この要求は安定なヘルパー細胞 系を生産することによって達成される。ORF06遺伝子はpSS54からHa eII(12613)−PstI(15998)フラグメントとして切除した。 以下に示すオリゴマーを用いることによってORF06のコード領域のスタート 部を正確に創製させると共に、発現ベクターpSVK3(ファルマシア社製)内 への挿入をおこなった。該合成オリゴマーをORF06の5’末端へ連結させた 後、EcoR1−Ps1フラグメントをpSVK3へ連結させることによってp JG103を形成させた。これによってSV40初期プロモーターからの発現が 推進され、また、代替プロモーターの使用によってヘルパー細胞系における組換 え数は最小になる。 合成オリゴマーの配列は次の通りである。 AATTCATGGCAACGAAGACAGCGCAACCTAGCGC GTACCGTTGCTTCTGTCGCGTTGGAT EcoRI ORF06 Start HaeII ORF51欠失 ORF51はHVSの潜在的なレセプター結合膜タンパク質をコードするので 、この遺伝子の欠失によってウイルスを非感染性にすることができる。ORF5 1はHVSゲノムの72626と73432の間に位置する。組換えカセット用 のORF51フランキング配列を調製するために、ORF51コード領域に対す るBamHI(71692)−HpaI(72602)910bpフラグメント 5’およびORF51に対するBstl1071(73395)−PstI(7 3998)601bpフラグメント3’を、HVSEcoRI Dフラグメント 63020〜77574を有するpKK104から切除し、両者を合成オリゴマ ーを介して連結させた。これらのオリゴマーは非相同遺伝子の挿入を可能にする EcoRI制限サイトとBamHI制限サイトのほかに、ORF52のためにp olyAを維持するのに必要な配列も有する。連結後、BamHI−PstIフ ラグメントをクローニングベクターpSP73(プロメガ社製)を結合させるこ とによって組換えカセットpJG104を調製した。 合成オリゴマーの配列は次の通りである。 AACGAATTCGGATCCTTAATAATAATGAGCTGTA TTGCTTAAGCCTAGGAATTATTATTACTCGACAT HpaI EcoRI BamHI ORF52polyA Bstl107I ヘルパー細胞系を発生させるためのORF51の調製 ORT51遺伝子をpKK104からHpaI(72602)−StuI(7 3495)806bpフラグメントとして切除し、SV40発現ベクターpSv K3にクローン化させた。EcoRIリンカーをORF51の5’末端と3’末 端に連結させることによってこのクローン化を促進させた。得られたORF51 発現ベクターはpJG105で表される。 ORF57欠失 ORF57は、必須の初期直前遺伝子であるHSV−1 UL54に対して相 同性を有する転写アクチベーターをコードする。ORF57が完全に欠失された ウイルスを調製するために、ORF57のコード領域に隣接する領域をウイルス DNAを用いる相同組換えが可能になるように増幅させた。プライマーの配列は 次の通りである: 5’−dGGC GAA TTC GTC TAT AAC TGA CTG GGT TGC TG、5’−dGCC CTG CAG GTT ACT CAC CAT A GC TTG AG、5’−dGCC CTG CAG CAA GTG TCC AA G CTC TAC TTG TGCおよび5’−dGGG GCA TCC CTA TTG ATG TGC CAA GCA ATA GGGT。 これらのプライマーはHVSの2つの領域77850〜78260および79 530〜80120を増幅させた。この場合、適当な制限サイトをこれらのプラ イマー中に取り込んでクローン化を補助した。あらかじめEcoRIとSphI を用いて消化させたpUC18およびこれらのフラグメントを用いて3重連結を おこなってpAW101を誘導した。このプラスミドをPstIとSal1を用 いて線状にし、次いで、hCMV IEプロモーターの制御下においてlacZ 遺伝子と連結させることによってPδORF57を調製した。PδORF57は ナショナル・コレクション・オブ・インダストリアル・アンド・マリーン・バク テリア・リミテッド(NCIMB)[23Stマーチャンドライブ、アバディー ン、AB2 1RY]に寄託されている(寄託番号:40894)。 ヘルパー細胞系を調製するために、ORF57のコード領域を含むフラグメン トをPCRを用いて増幅させた後、Tベクター(pCRII)に連結させることに よってpAWを誘導し、これを、HCMV 1EプロモーターpBKCMVOR F57(NCIMBへの寄託物;寄託番号:40895)の制御下において、プラ スミドpBKCMVにクローン化させることによってORF57を得た。 HVS挿入失活調製物 挿入失活は開放読み枠のいずれかの部分を除去することなく遺伝子の機能を阻 害する方法としてはあまり好ましいものではない。これは、挿入失活が適当な遺 伝子のコード配列内のインジケーターβガラクトシダーゼ遺伝子の位置に依存す るからである。この場合には、組換え操作において、β−gal配列の欠失をも たらすと共に、遺伝子を再活性させる開放読み枠の連結がおこらない危険性があ る。 挿入失活遺伝子を調製するために、1.E.CMVプロモーターの制御下にお いてlacZ遺伝子をORFの5’コード領域内へ挿入することによって各々の 遺伝子を不活性化させる転移ベクターを調製した。この不活性化遺伝子を該プラ スミドとHVSウイルスDNAの共移入によってウイルスゲノム内へ挿入するこ とによって組換えウイルスを誘導した。該組換えウイルスはプラーク精製処理に 付した。 プラスミドの調製 ORF4/補体制御タンパク質 pJC81−KpnBをBgIIIとPstIを用いて消化させることによっ て、ORF4のコード領域を有する1152bpフラグメントを調製した。この フラグメントをpUC18に連結させることによってpUCORF4を誘導した 。このプラスミドをBg1IIを用いて線状にした後、T4DNAポリメラーゼ を用いて断端を平滑にし、次いで、IECMVプロモーターの制御下において、 lacZ遺伝子を有する平滑断端フラグメントを連結させることによってpAW 201を調製した。 ORF14/小IE遺伝子 pACYC184−EcoFをEcoRIとPstIを用いて消化させること によって、ORF14のコード領域を有する3189bpフラグメントを調製し た。このフラグメントにpUC18を連結させることによってpUCORF14 を得た。このプラスミドをKpnIを用いて線状にした後、T4DNAポリメラ ーゼを用いて断端を平滑にし、次いで、IE CMVプロモーターの制御下にお いて、lacZ遺伝子を有する平滑断端フラグメントを連結させることによって pAW202を調製した。 ORF15/CD59同族体 pACYC184−EcoFをSstIとPstIを用いて消化させることに よって、ORF15のコード領域を有する2415bpフラグメントを調製した 。このフラグメントをpUC18に連結させることによってpUCORF15を 得た。このプラスミドをMunIを用いて線状にした後、T4DNAポリメラー ゼを用いて断端を平滑にし、次いで、IE CMVプロモーターの制御下におい て、lacZ遺伝子を有する平滑断端フラグメントを連結させることによってp AW203を調製した。 ORF50/主要な転写アクチベーター pACYC184−EcoDをBg1IIとPstIを用いて消化させること によって、ORF50のコード領域を有する4149bpフラグメントを調製し た。このフラグメントをpUC18と連結させることによってpAW204を得 た。このプラスミドをPstIを用いて消化させた後、IE CMVプロモータ ーの制御下において、lacZ遺伝子を有するDNAフラグメントと連結させる ことによってPδORF50を調製した。この調製物はNCIMBに寄託されて いる(寄託番号:40892)。NCIMBに寄託されている(寄託番号:408 93)PUCPST(遺伝子の両方のエキソンを包含するHVS DNAのPst Iフラグメントを含有するpUC18である)を用いてヘルパー細胞系を調製し た。 ORF57/IE遺伝子 pACYC184−EcoIをBg1IIを用いて線状にした後、T4DNA ポリメラーゼを用いて断端を平滑にし、次いで、IE CMVプロモーターの制 御下において、lacZ遺伝子を有する断端平滑フラグメントと連結させること によってpAW206を調製した。 ヘルパー細胞系を調製するために、ORF57のコード配列を次のプライマー を用いるPCRによって増幅させた:5’−dCGC GGT ACC CAC A TG TCT ATA ATC GAC TGG GTTおよび5’−dCGG GG T ACC CTG AGT CAT TAG TAG TAG CTC ATG。 このPCRフラグメントをTAクローニングベクターpCRIIに連結させて pAW207を調製した。ORF16/アポプトシス(apoptosis)抑制遺伝子 適当な制限サイトが存在しないので、PCRを用いてコードを増幅させて5’ コード領域内へPstIサイトを組み込み、次いでクローン化をおこなった。こ の場合、次のプライマーを使用した: 5’−dGCC GAA TCC CAC AGT GCC AAG CTT GCC AGT T、5’−dCGC CTG CAG GGT GTA TAA CTG AG T GTT ACA GC、5’−dGGG CTG CAG GCT GTA CAC TCA GTT ATA CAC Cおよび5’−dCCC GCA TGC ACT TGA TCC AGG ACA TGC TTC。 このPCR生産物をpUC18と連結させてpAW208を調製した。このプ ラスミドをPstIを用いて線状にし、次いで、IECMVプロモーターの制御 下において、lacZ遺伝子と連結させることによってpAW2−09を得た。 ヘルパー細胞はpAW208を用いて調製した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 マーカム,アレキサンダー・フレッド イギリス、エルエス9・7ティエフ、リー ズ、セント・ジェイムズ・ユニバーシテ ィ・ビルディング、クリニカル・サイエン シーズ・ビルディング、ザ・ユニバーシテ ィ・オブ・リーズ、モレキュラー・メディ シン、ウエスト・ライディング・メディカ ル・リサーチ・ユニット

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ウイルスの複製に必要なタンパク質をコードする少なくとも1つの遺伝子 中に、ヒト細胞内でのウイルスの複製を阻止する少なくとも1つの突然変異を有 するヘルペスウイルス・サイミリ。 2.突然変異遺伝子がORF50および/またはORF57である請求項1記 載のヘルペスウイルス・サイミリ。 3.該ウイルスが形質転換遺伝子、例えば、STP遺伝子中の突然変異をさら に有する請求項1または2記載のヘルペスウイルス・サイミリ。 4.該ウイルスが、ORF4、ORF14、ORF15、ORF16およびO RF51から成る群から選択される少なくとも1つの遺伝子中においてさらに突 然変異を受けた請求項1から3いずれかに記載のヘルペスウイルス・サイミリ。 5.該突然変異が該遺伝子の完全欠失または部分欠失である請求項1から4い ずれかに記載のヘルペスウイルス・サイミリ。 6.該ウイルスが非相同遺伝物質の挿入のための挿入サイトを有する請求項1 から5いずれかに記載のヘルペスウイルス・サイミリ。 7.該サイトが少なくとも1つの非コード反復配列の内部もしくは隣接部、好 ましくは非反復コード領域と非コード配列の接合部に位置する請求項6記載のヘ ルペスウイルス・サイミリ。 8.該挿入サイトが該欠失のサイトに位置する請求項5から7いずれかに記載 のヘルペスウイルス・サイミリ。 9.挿入サイトが、ORF4、ORF14、ORF15、ORF16およびO RF51から成る群から選択される少なくとも1つの遺伝子の内部もしくは隣接 部に位置する請求項6記載のヘルペスウイルス・サイミリ。 10.非必須タンパク質をコードする少なくとも1つの遺伝子中に少なくとも1 つの突然変異を有するヘルペスウイルス・サイミリ。 11.該遺伝子が次の遺伝子の少なくとも1つである請求項10記載のヘルペス ウイルス・サイミリ:ORF4、ORF14、ORF15,ORF16およびO RF51。 12.該突然変異が該遺伝子の完全欠失または部分欠失である請求項10または 11記載のヘルペスウイルス・サイミリ。 13.該ウイルスが形質転換遺伝子、例えば、STP遺伝子中の突然変異をさら に有する請求項10から12いずれかに記載のヘルペスウイルス・サイミリ。 14.該ウイルスが、ORF50および/またはORF57をコードする遺伝子 の少なくとも一部が突然変異および/または欠失を受けるようにさらに操作され た請求項10から13いずれかに記載のヘルペスウイルス・サイミリ。 15.該ウイルスが、非相同DNAを挿入することができる挿入サイトを有する 請求項10から14いずれかに記載のヘルペスウイルス・サイミリ。 16.非必須遺伝子をコードする少なくとも1つの遺伝子の部分的もしくは完全 な欠失のためのサイトの役割を果たす欠失サイトに隣接した少なくとも1つのあ らかじめ選択された非相同DNAフラグメントを有するか、または該DNAフラ グメントを挿入するのに適合したヘルペスウイルス・サイミリ。 17.該ウイルスが、ウイルスの複製に必要な部分をコードする遺伝子に関して 突然変異または欠失をさらに受けた請求項16記載のヘルペスウイルス・サイミ リ。 18.該ウイルスが、形質転換遺伝子、例えば、STP遺伝子中に突然変異をさ らに有する請求項16または17記載のヘルペスウイルス・サイミリ。 19.単一のコード領域と非コード領域との接合部に少なくとも1つのあらかじ め選択された非相同DNAフラグメントを有するか、または該DNAフラグメン トを挿入するのに適合したヘルペスウイルス・サイミリであって、該ウイルスが 単一のコード領域の一端もしくは両端に減数の反復非コード配列を有し、また、 該ウイルスがウイルスの複製に関与する部分をコードする少なくとも1つの遺伝 子中に少なくとも1つの突然変異を有するヘルペスウイルス・サイミリ。 20.該反復非コード配列の数が5もしくはそれよりも小さいか、または理想的 には1である請求項19記載のヘルペスウイルス・サイミリ。 21.ウイルスの複製に関与する部分をコードする遺伝子中に少なくとも1つの 突然変異を有すると共に、非必須タンパク質をコードする遺伝子中に突然変異を 有するヘルペスウイルス・サイミリ。 22.該ウイルスが形質転換遺伝子、例えばSTP遺伝子中に突然変異をさらに 有する請求項21記載のヘルペスウイルス・サイミリ。 23.突然変異に該遺伝子の部分的もしくは完全な欠失が含まれる請求項21ま たは22記載のヘルペスウイルス・サイミリ。 24.ウイルスの複製に関与する部分をコードする該遺伝子がORF50または ORF57を含む請求項21から23いずれかに記載のヘルペスウイルス・サイ ミリ。 25.非必須タンパク質をコードする該遺伝子が、ORF4、ORF14、OR F15、ORF16およぴORF51から成る群から選択される遺伝子を含む請 求項21から24いずれかに記載のヘルペスウイルス・サイミリ。 26.ウイルスの感染に好適な条件下において、少なくともあらかじめ選択され た非相同DNAを含むヘルペスウイルス・サイミリに標的細胞をさらすことによ って選択された非相同DNAを該標的細胞へ搬送する方法。
JP10512354A 1996-09-04 1997-09-04 ウイルスベクターとしてのヘルペスウイルス・サイミリ Pending JP2000517191A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB9618477.5 1996-09-04
GBGB9618477.5A GB9618477D0 (en) 1996-09-04 1996-09-04 Gene therapy
PCT/GB1997/002371 WO1998010083A1 (en) 1996-09-04 1997-09-04 Herpesvirus saimiri as viral vector

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000517191A true JP2000517191A (ja) 2000-12-26

Family

ID=10799414

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10512354A Pending JP2000517191A (ja) 1996-09-04 1997-09-04 ウイルスベクターとしてのヘルペスウイルス・サイミリ

Country Status (18)

Country Link
US (1) US6379967B1 (ja)
EP (1) EP0939828B1 (ja)
JP (1) JP2000517191A (ja)
KR (1) KR20000068461A (ja)
CN (1) CN1237209A (ja)
AT (1) ATE342997T1 (ja)
AU (1) AU737197B2 (ja)
BR (1) BR9711998A (ja)
CA (1) CA2264956A1 (ja)
CZ (1) CZ69799A3 (ja)
DE (1) DE69736838T2 (ja)
ES (1) ES2274541T3 (ja)
GB (1) GB9618477D0 (ja)
HU (1) HUP9904329A3 (ja)
IL (1) IL128635A0 (ja)
NZ (1) NZ334323A (ja)
SG (1) SG91252A1 (ja)
WO (1) WO1998010083A1 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9826069D0 (en) 1998-11-28 1999-01-20 Univ Leeds HIV vaccine
GB9903694D0 (en) * 1999-02-19 1999-04-14 Univ Leeds Latency-associated regulatory region
US7198924B2 (en) 2000-12-11 2007-04-03 Invitrogen Corporation Methods and compositions for synthesis of nucleic acid molecules using multiple recognition sites
US7754208B2 (en) 2001-01-17 2010-07-13 Trubion Pharmaceuticals, Inc. Binding domain-immunoglobulin fusion proteins
US7829084B2 (en) * 2001-01-17 2010-11-09 Trubion Pharmaceuticals, Inc. Binding constructs and methods for use thereof
WO2004009768A2 (en) * 2002-07-18 2004-01-29 Invitrogen Corporation Viral vectors containing recombination sites
EP1687323A4 (en) 2003-08-08 2009-08-12 Life Technologies Corp METHODS AND COMPOSITIONS FOR DIRECT CLONING OF NUCLEIC ACID MOLECULES
DE602004027538D1 (de) 2003-12-01 2010-07-15 Life Technologies Corp Rekombinationsstellen enthaltende nukleinsäuremoleküle und verfahren zur verwendung davon
EP2298815B1 (en) 2005-07-25 2015-03-11 Emergent Product Development Seattle, LLC B-cell reduction using CD37-specific and CD20-specific binding molecules
KR101571027B1 (ko) * 2006-06-12 2015-11-23 이머전트 프로덕트 디벨롭먼트 시애틀, 엘엘씨 효과기 기능을 갖는 단일쇄 다가 결합 단백질
US20090148447A1 (en) * 2007-07-06 2009-06-11 Trubion Pharmaceuticals, Inc. Binding Peptides Having a C-terminally Disposed Specific Binding Domain
WO2009126944A1 (en) * 2008-04-11 2009-10-15 Trubion Pharmaceuticals, Inc. Cd37 immunotherapeutic and combination with bifunctional chemotherapeutic thereof
SG10202002577XA (en) 2015-09-21 2020-04-29 Aptevo Res & Development Llc Cd3 binding polypeptides
WO2018048869A1 (en) * 2016-09-06 2018-03-15 Bioventures, Llc Compositions and methods for generating reversion free attenuated and/or replication incompetent vaccine vectors
CN107653345B (zh) * 2017-11-08 2021-04-27 中国人民解放军军事医学科学院野战输血研究所 猴b病毒实时荧光定量pcr方法及其通用引物、mgb探针与试剂盒
RU2771081C2 (ru) * 2020-08-25 2022-04-26 Федеральное государственное бюджетное учреждение науки институт биоорганической химии им. академиков М.М. Шемякина и Ю.А. Овчинникова Российской академии наук (ИБХ РАН) Рекомбинантный штамм Herpesvirus saimiri для получения популяций иммортализованных аутологичных Т-лимфоцитов, экспрессирующих парные химерные рецепторы против опухолевых антигенов CD44 и CD133

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5672344A (en) * 1987-12-30 1997-09-30 The Regents Of The University Of Michigan Viral-mediated gene transfer system
JPH04503300A (ja) * 1988-10-06 1992-06-18 デイナ・フアーバー・キヤンサー・インステイテユート H.saimiri―htlv―x領域ベクター
DE3834157A1 (de) * 1988-10-07 1990-04-19 Behringwerke Ag Selektionierbare vektoren fuer humane t-zellen

Also Published As

Publication number Publication date
CZ69799A3 (cs) 1999-08-11
ATE342997T1 (de) 2006-11-15
HUP9904329A3 (en) 2002-01-28
WO1998010083A1 (en) 1998-03-12
ES2274541T3 (es) 2007-05-16
DE69736838D1 (de) 2006-11-30
GB9618477D0 (en) 1996-10-16
DE69736838T2 (de) 2007-10-31
US6379967B1 (en) 2002-04-30
IL128635A0 (en) 2000-01-31
CA2264956A1 (en) 1998-03-12
BR9711998A (pt) 2000-01-18
EP0939828B1 (en) 2006-10-18
EP0939828A1 (en) 1999-09-08
CN1237209A (zh) 1999-12-01
HUP9904329A2 (hu) 2000-04-28
KR20000068461A (ko) 2000-11-25
AU737197B2 (en) 2001-08-09
SG91252A1 (en) 2002-09-17
AU4307197A (en) 1998-03-26
NZ334323A (en) 2000-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5817492A (en) Recombinant DNA viral vector for transfecting animal cells
US5837511A (en) Non-group C adenoviral vectors
US5700470A (en) Recombinant adenovirus with removed EZA gene and method of preparation
JP2766984B2 (ja) 組み換え家禽痘疹ウイルス
US5830727A (en) Herpes simplex virus amplicon mini-vector gene transfer system
ES2151310T5 (es) Nuevos vectores adenovirales defectivos y lineas celulares de complementacion correspondientes.
JP2000517191A (ja) ウイルスベクターとしてのヘルペスウイルス・サイミリ
KR100510822B1 (ko) 재조합 아데노바이러스 제조용 세포
US6228646B1 (en) Helper-free, totally defective adenovirus for gene therapy
JP2002512501A (ja) 外来性dnaを含む組換えイヌアデノウィルス(cav)
JPH11506334A (ja) 遺伝子治療のためのアデノウィルスベクター
JP2002509422A (ja) 遺伝子治療のためのアデノウイルスベクター
JPH11507835A (ja) 組換えアデノウイルス、aavを作製するためのその使用、相補的細胞系、及び、該アデノウイルスを含む医薬組成物
JPH11502421A (ja) 相補的なアデノウイルスベクター系と細胞株
JP2001520050A (ja) 遺伝子供給ベクター類及びそれらの使用
JP2001502883A (ja) ミニアデノウイルスベクター
US6773709B2 (en) Chicken embryo lethal (CELO) virus
Kuroda et al. Flip-Flop HSV-BAC: bacterial artificial chromosome based system for rapid generation of recombinant herpes simplex virus vectors using two independent site-specific recombinases
JP2001506854A (ja) Ehv−1ベクター
KR100484441B1 (ko) IVa2유전자가불활성화된결손재조합아데노바이러스
JPH0670761A (ja) 組み換え体ネコヘルペスウイルスワクチン
US6642052B2 (en) Efficient generation of adenovirus-based libraries by positive selection of adenoviral recombinants through ectopic expression of the adenovirus protease
JP4159620B2 (ja) 組換えアデノウイルスの製造方法
NZ503452A (en) Herpesvirus saimiri having mutation in ORF4, ORF14, ORF15, ORF16 or ORF51 genes resulting in non-replicating, safe vehicle for treatments involving gene therapy
US20020001579A1 (en) Nonhuman helper-dependent virus vector