【発明の詳細な説明】
ビスインドリルマレイミド類の合成
技術分野
本発明はプロテインキナーゼCインヒビターとして有用なビスインドリルマレ
イミド類(bisindolylmaleimides)に関する。さらに詳しくは、本発明は強力で効
率的なビスインドリルマレイミド類の製造方法を提供するものである。該方法で
製造された化合物は、心血管疾患、糖尿病及びその合併症、及びガンなどのプロ
テインキナーゼCの濃度異常に関連した病気の治療に有用である。
ビスインドリルマレイミドサブユニットは、スタウロスポリン(Staurosporine
)(Tamaoki et al.,Biochem.Biophys.Res.Commun.135:397-402(1986);Gross
et al.,Biochem.Pharmacol.40:343-350(1990))及びレベッカマイシン(Rebe
ccamycin)(Steglich et al.,Angw.Chem.Int.Ed.Engl.19:459(1980))を含
むストレプトマイセテス(Streptomycetes)から単離された多くの生物学的に活性
な代謝物中に存在している。このクラスの化合物の中で最も簡単なものは粘菌(
変形菌:slime mold)マイコソマイセテス(Myxomycetes)(同上)が産生する
色素の仲間であるアルシリアルビン類(arcyriarubins)である。ビスインドリ
ルマレイミド類は選択的なPKCインヒビターであり、自己免疫疾患の新規で見
込みある治療法として有望である(Bit.,R.A.et al.,J.Med.Chem.361:21(1
993)。ビスインドリルマレイミドGF109303Xは、Ro 32-0432(Wilkinson
,S.E.J.Med.Chem.36:21(1993))及びN,N’−架橋ビスインドリルマレイ
ミドマクロ環(Jirousek et al.,J.Med.Chem.,39(14):2664-2671(1996))と類
似の立体配座制限を有するのでPKCキナーゼ選択物質であると認められていた
(Bit.,R.A.et al.,Tetrahedron Letters 34:5623(1993))。
ビスインドリルマレイミド骨格を調製するための幾つかの方法が文献に記載さ
れており、それには、ジハロマレイミドとインドールグリニャール試薬とを反応
させる(Faul et al.,Synthesis 12:1511(1995)及びStegilich,W.
Tetrahedron44:2887(1988));インドール−3‐酢酸トリアニオンの酸化的カップ
リング(Bergman et al.,TetrahedronLetters 28:1444(1987));及び塩化インド
リル−3‐グリオキシルを、インドール−3‐酢酸とPerkin還元法で反応させるか
、インドール−3‐アセトアミドと反応させ(Specter et al.,J.Am.Chem.Soc
.76:6208(1954);DavisP.D.,et al.,Tetrahedron Letters 31:5201(1990);Bit
,R.A.,Tetrahedron Letters 34:5623(1993))、ビスインドリルマレイン酸無水
物を得、それを、2段階合成でビスインドリルマレイミドに変換する方法が含ま
れる。これらの方法はすべてビスインドリルマレイミドの製造に適用可能である
が、対称に置換されたビスインドリルマレイミドに対して非対称に置換されたビ
スインドリルマレイミドを調製するためには、異なる方法又は多数の工程を用い
る必要がある。このように、一般的で効率のよいビス−インドリルマレイミドの
製造法の必要性は依然として存在する。
発明の開示
本発明はこれらの基体(substrate)の一般的かつ非常に効率的な製造方法を提
供するものである。この合成法はビスインドリルマレイミドの、適応性に富み強
力な合成法を提供する。
本発明は式I:
(式中、R1及びR2は独立して、所望により置換された3‐インドリルであり、
R11はH又はCH3を表す)
で示される化合物の製造方法であって、式:
で示される所望により置換されていてもよいインドール−3−アセトアミドと、
式:
(式中、R3はI、Cl、Br、又はOR4;R4はC1−C4アルキルを表す)
で示される所望により置換されていてもよいインドリル−3−グリオキシル試薬
とを、インドリル−3‐アセトアミドのC−3位にあるアミド及びメチレンを脱
プロトン化するのに充分な強さの塩基の存在下で反応させる事を含む方法を提供
する。
本明細書に開示しクレームしているように、本発明の目的から、次の語句及び
略語を以下のごとく定義する。
「ハロ」という語句はフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を表す。
「アルキル」という語句は、炭素原子1〜10個を有する環状、直鎖状又は分
枝状のアルキル基を表し、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シク
ロプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル等を含む。ハロ
アルキルは、1又はそれ以上、好ましくは1〜3個のハロ原子で置換されたアル
キルである。ハロアルキルの例としてトリフルオロメチルが例示される。C1−
C4アルキルとは、炭素数が1〜4個に限定されたアルキルである。C1−C4ア
ルコキシとは、−O‐結合が共有結合的に結合しているC1−C4アルキル基であ
る。
「C1−C4アルキレン」という語句は、炭素数1〜4個の直鎖アルキレン部分
を意味する。C1−C4アルキレンの例にはメチレン、エチレン、トリメチレン、
メチルエチレン、テトラメチレン等が含まれる。同様に、「C4−C8アルキレン
」は、炭素原子数4〜8個の直鎖アルキレン部分を意味する。
「アリール」という語句はフェニル又はナフチルを表す。
「アルカリ・アルコキシド」という語句は、アルコキシド、一般にC1−C4ア
ルコキシの塩基、通常、リチウム、カリウム、又はナトリウム塩基を意味する。
従って、アルカリアルコキシドには、カリウムt−ブトキシド、ナトリウムメト
キシド、ナトリウムエトキシドが含まれる。
「ヘテロ環」という語句は同一又は異なる、硫黄、酸素及び窒素から選択され
る1〜4個のヘテロ原子を有する、安定で所望により置換された、飽和又は不飽
和の5〜6員環を表す;ヘテロ環が2つの隣接する炭素原子を含有する場合、そ
の2個の炭素原子は−CH=CH−で示される基を形成するよう組織されていて
もよい;ただし、(1)ヘテロ環が5員環であるとき、ヘテロ原子は2個以下の
硫黄原子又は2個以下の酸素原子を含有し、これら両者を含有することはなく;
(2)ヘテロ環が6員環の芳香環であるとき、硫黄原子又は酸素原子を含有しな
いことを条件とする。ヘテロ環は安定な構造を与える任意の炭素又は窒素と結合
していてもよい。
「所望により置換されていてもよいアルキレン」、「所望により置換されてい
てもよいヘテロ環」、又は「所望により置換されていてもよいアリール」という
語句は、水素、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、(CH2)mヒドロキシ、
アセチル、カルボキシ、ハロ、ハロアルキル、ニトロ、及び(CH2)mNR5R6(
ここにmは0、1、2又は3;そしてR5及びR6は独立して水素、C1−C4アル
キル、フェニル、ベンジルを表すか、又はそれらが結合しているNと一緒になっ
て飽和又は不飽和の5又は6員環を形成してもよい)からなる群から独立して選
択される1〜3個の基によって置換されていてもよいことを意味する。該基は特
にヒドロキシ又はアミノであり、本発明方法の反応の過程で所望により保護され
てよい。
本明細書中で用いられている「脱離基」という語句は当業者が理解し得る語句
である。一般に、「脱離基」は、それが、置換又は排除のために結合している原
子の求電子性を高める任意の基又は原子である。好ましい脱離基はトリフレート
(triflate)、メシレート、トシレート、イミデート、クロリド、ブロミド、及び
アイオダイドである。
本明細書で用いる「ヒドロキシ保護基」という語句は、化合物の他の官能基で
反応を行っている際にヒドロキシ基をブロック又は保護するために一般に用いら
れるエーテル又はエステル誘導体の1つを指す。誘導体化されたヒドロキシ基が
以後の反応(1又はそれ以上)の条件下で安定であり、適当な時期に分子の他の
部分を破壊することなく除去することができる限り、用いるヒドロキシ保護基の
種類は重要でない。T.W.Greene及びP.Wuts(Protective Groupsin Organic Synt
hesis,John Wiley and Sons,New York,N.Y.,1991)により一般に用いられる
保護基のリストが示されている。好ましいヒドロキシ保護基はtert-ブチルジフ
ェニルシリルオキシ(TBDPS)、tert-ブチルジメチルシリルオキシ(TB
DMS)、トリフェニルメチル(トリチル)、メトキシトリチル、或いはアルキ
ル又はアリールエステルである。関連の語句である「保護されたヒドロキシ」は
ヒドロキシ保護基を指す。
本明細書で用いる「アミノ保護基」という語句は、化合物の他の官能基で反応
を行っている際にアミノ基の機能性をブロック又は保護するために一般に用いら
れるアミノ基の置換基を指す。誘導体化されたアミノ基が以後の反応(1又はそ
れ以上)の条件下で安定であり、適当な時期に分子の他の部分を破壊することな
く除去することができる限り、用いるアミノ保護基の種類は重要でない。
T.W.Greene及びP.Wuts(Protective Groupsin Organic Synthesis,Chapter 7)
には一般に用いられる保護基のリストが示されている。J.W.Barton(Protective
Groups in Organic Chemistry,Chapter 2)をも参照。好ましいアミノ保護基はt
-ブトキシカルボニル、フタルイミド、環状アルキル、及びベンジルオキシカル
ボニルである。関連の語句である「保護されたアミノ」は、定義したアミノ保護
基で置換されたアミノ基を意味する。
本明細書で用いる「−NH保護基」という語句は、化合物の他の官能基で反応
を行っている際に−NH基の機能性をブロック又は保護するために一般に用いら
れる基であり、アミノ保護基のサブクラスを指す。誘導体化されたアミノ基が以
後の反応(1又はそれ以上)の条件下で安定であり、適当な時期に分子の他の部
分を破壊することなく除去することができる限り、用いる保護基の種類は重要で
ない。T.W.Greene及びP.Wuts(Protective Groupsin Organic Synthesis,Chapt
er 7,362-385頁)には一般に用いられる保護基のリストが示されている。
好ましい−NH保護基はカルバマート、アミド、アルキル又はアリールスルホン
アミドである。関連の語句である「保護された−NH」は、定義した−NH保護
基で置換された基を意味する。
記号「*」はインドリル−3-アセトアミドの3位のメチレン基を指示してい
る。
前記のように、本発明は、式I:
(式中、R1及びR2は独立して、所望により置換された3-インドリルであり、
R11はH又はCH3を表す)
で示される化合物の製造方法であって、所望により置換されていてもよいインド
リル−3−アセトアミドと、所望により置換されていてもよいインドリル−3−
グリオキシル試薬とを塩基の存在下で反応させることを含む方法を提供する。
本発明方法の1つの利点は反応が強烈である点である。インドール−3−アセ
トアミドとインドリル−3-グリオキシル試薬のいずれも、先行技術によって認
められ、開示された任意の置換基で置換されていてもよい。ただし、置換基が本
発明の反応を阻害しない事を条件とする。好ましい部分は、N−置換、インドリ
ルの融合した6−員芳香環の置換、及び/又はインドリルの2位の置換である。
さらに、以下に説明するように、インドリルのN−置換基が架橋部分を介して一
緒に結合しているビスインドリルマレイミドも含まれる。ビスインドリルマレイ
ミド上、望ましいものと認められている置換基には例えば、U.S.Patent No.5,
057,614、5,380,746、EP 0 470 490 A1、WP 91/13071、EP 0 397 060 A2、EP 0
384 349 A1、EP 0 624 586、WO 94/14798,EP 0 657 458,U.S.Patent No.5,4
81,003、及びU.S.Patent No.5,545,636に記載のものがあり、これらはいずれ
も参照して本願明細書に組み込む。
置換されていてもよいインドリル−3−アセトアミドは、好ましくは、式II:[式中、R7は水素、アルキル、ハロアルキル、アリールアルキル、C1−C4ア
ルコキシアルキル、保護されていてもよいヒドロキシアルキル、保護されていて
もよいアミノアルキル、モノアルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキ
ル、トリアルキルアミノアルキル又はCOO(C1−C4アルキル);
R8は水素、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、(CH2)mヒドロキシ、
アセチル、カルボキシ、ハロ、ハロアルキル、ニトロ及び(CH2)mNR5R6(
ここに、mは0、1、2又は3;そしてR5及びR6は独立して水素、C1−C4ア
ルキル、フェニル、ベンジルを表すか、それらが結合しているNと一緒になって
飽和又は不飽和の5又は6員環を形成してもよい)を表す]
で示される化合物である。
好ましい物には、R7が水素、アルキル、保護されていてもよいヒドロキシア
ルキル、又は保護されていてもよいアミノアルキル;そしてR8が水素である化
合物が含まれる。他の好ましい化合物には、R8がインドリルの2位に付加して
おり、R7と結合して形成される式(IIa):
(式中、Xは置換されていてもよいC1−C4アルキレンを表す)
で示される化合物が含まれる。Xは−CH2N(CH3)2、保護されたヒドロキシ
、又は保護されたアミノで置換されたメチレンであることが好ましい。
好ましくは、R11はHである。
所望により置換されたインドリル−3-グリオキシル試薬は、好ましくは式(I
II):
[式中、R3はI、Cl、Br、又はOR4;
R4はC1−C4アルキル;
R7’は水素、アルキル、ハロアルキル、アリールアルキル、アルコキシアルキ
ル、保護されていてもよいヒドロキシアルキル、保護されていてもよいアミノア
ルキル、モノアルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、又はトリア
ルキルアミノアルキル又はCOO(C1−C4アルキル);
R8は水素、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、(CH2)mヒドロキシ
、アセチル、カルボキシ、ハロ、ハロアルキル、ニトロ、及び(CH2)mNR5
R6;そして
mは0、1、2又は3を表す]
で示される化合物である。
R3はCl、Br、又はOR4であることが好ましく、OR4であることが最も
好ましい。R7’は水素、アルキル、ハロアルキル、アルコキシアルキル、保護
されていてもよいヒドロキシアルキル、保護されていてもよいアミノアルキル、
モノアルキルアミノアルキル、又はジアルキルアミノアルキルであることが好ま
しい。
また、R7とR7’が結合してグリオキサリル試薬とアセトアミドのインドリル
を連結する架橋部分を形成している化合物も含まれる。そのような化合物は式(
IV):(式中、Wは、内部にエーテル(−O−)、アミノ(−NH−)、又はアミド(
−CONH−)結合を有していてもよい、C4〜C8の所望により置換されていて
もよいアルキレン部分を表す)
で示される。最も好ましい化合物は、Wが内部エーテル結合を有し、式(IVa
):
(式中、Zは−(CH2)p−;R9はハロ、保護されたヒドロキシ、保護されたア
ミノ、NR5R6、NH(CF3)、又はN(CH3)(CF3);R5及びR6は独立し
てH又はC1−C4アルキル;pは0、1又は2;そしてmは独立して2又は3を
表す)
で示される化合物である。最も好ましい式(IVa)の化合物はpが1;そして
R5及びR6がメチルである化合物である。
他の好ましいインドリル−3‐アセトアミドは式:(式中、m、Z、及びR9は上記定義と同意義であり、R10は脱離基、ヒドロキ
シ、又は保護されたヒドロキシを表す)
で示される化合物である。
化合物(IVb)と好ましくはグリオキシル試薬(III)とを反応させて式:
で示される化合物を得る。
望ましい場合には、化合物IVcを反応混合物から単離し;当該技術分野で既
知であり、文献(EP 0 657 458(1995年6月14日))に記載の方法でR10の分子
内アルキル化によりマクロ環(macro cycle)を形成する。好ましいマクロ環は
、式IVcで示される化合物をK2CO3、Na2CO3、NaOH、KOH、Na
H、Cs2CO3などの塩基の存在下で反応させて得られる式:で示される化合物である。
同様に、反応はグリオキシル試薬上の置換基を用いても行う事が出来る。即ち
、式:
で示される式IVbの類似化合物を非置換インドリル−3‐アセトアミドと反応
させて式IVaの化合物を得ることができる。
グリオキシル試薬(IVb1)とインドリル−3‐アセトアミドとの反応、又
はインドリル−3‐アセトアミド(IVb)と非置換インドリル−3‐グリオキシ
ル試薬との反応をコントロールして1工程(ワンステップ)反応でマクロ環(I
Vd)を得ることができる。多分、中間体(IX)(下記)のN−アルキル化が
、分子内縮合を利用する効率的なマレイミド形成に影響を及ぼすのであろう。温
和な条件下、2量体化なしに、1工程でビスインドリルマレイミド及びマクロ環
の両方が形成される。例えば、約20容量のDMF中、室温で約5当量のNaH
を用いて以下の反応を行い、化合物(IVd1)を収率58%で得た。これらの
条件下、THF中でNaHを用いて反応を行うと反応に成功しなかったが、DM
F中、カリウムt−ブトキシドを用いても実施可能であった。
このように置換又は非置換のビス−インドリルマレイミドマクロ環は効率的な
1工程反応で形成することができる。そのような強力な合成法は本発明以前には
知られていなかった。
本明細書に記載の化合物には様々な立体異性体が存在しうること;式(IVd
)で示される化合物は置換されたアルキレン部分にキラル炭素原子を含有し得る
ことが認められる。化合物は、通常はラセミ化合物として製造され、そのまま用
いることが好都合であるが、所望により本明細書に記載の方法で個々のエナンチ
オマーを単離するか合成してもよい。そのようなラセミ化合物及び個々のエナン
チオマー及びその混合物の製造は本発明の一部を構成している。
本発明は、インドリル−3−アセトアミドのアミドを脱プロトンすること及び
インドリルの3位のメチレン炭素のメチレンを脱プロトンするに充分な強さの塩
基を用いて処理すると、インドール−3−アセトアミドがインドリル−3‐グリ
オキシル試薬と反応するという発見に基づく。好ましい塩基はアルカリ金属アル
コキシド、ナトリウム水素化物、リチウム・ジイソプロピルアミド、又はn-ブチ
ルリチウムからなる群から選択され、最も好ましいのはカリウムtert-ブトキシ
ド(KOBut)のようなアルカリアルコキシドである。反応は過剰モル量、好
ましくは約0.5〜10当量の塩基、最も好ましくは約3.0〜5.5当量の塩基を用いて
行う。しかしながら、当業者は塩基の当量は分子内の酸性水素の数に依存するこ
とを認識するであろう。
反応は反応条件下で不活性な有機溶媒中で行うことができる。そのような溶媒
はテトラヒドロフラン、tert-ブチルメチルエーテル、エーテル、及びジメトキ
シエタンのようなエーテル溶媒;エタノール又はブタノールのようなアルコール
溶媒;又はジメチルホルミド、ジメチルスルホキシド、又はアセトニトリルのよ
うな極性溶媒を含むがこれらに限定されない。好ましい溶媒はテトラヒドロフラ
ンである。アルコール溶媒は塩基に対する抑制効果の可能性があるので最も好ま
しくないものである。
通常、反応には、ほぼ当モル量の2つの試薬が必要であるが、他の同等の試薬
でも実施可能である。反応温度は好ましくは約0℃からほぼ反応混合物の還流温
度である。
本発明に用いるインドリル−3‐グリオキシル試薬は当該技術分野で既知の条
件下で調製される。グリオキシル試薬の調製は、通常、以下の文献(Feldman P.
L.et al.Synthesis-Stuttgart 9:753-37(1986),Downie I.M.et al.,Tetrah
edron 49(19):4015-34(1993),Rone N.et al.Synthetic Commun 25(5):681-90
(1995),Oikawa Y.et al.Heterocycles 4:1859(1976),DaSettimo JOC 35:2546
(1970)及びRawal U.H.Tetrahedron Lett.26:6141(1985))に記載の方法で行
われ、これらを本明細書に引用して組み込む。好ましくは、グリオキシル試薬は
インドールから、インドールを塩化オキサリル、次いでナトリウムメトキシド(
メタノール中25wt.%溶液)によって低温(<-60℃)で連続的に処理すること
により製造することが好ましい。
インドリル−3‐アセトアミドは当該技術分野で既知の条件下で調製するかア
ルドリッチ化学社(Aldrich Chemical,Milwaukee,WI,カタログ725頁(1992-199
3))から購入することができる。アセトアミドにおける置換は当該技術分野で知
られており、文献(Rubottm G.et al.Synthesis 566(1972))に記載の方法に
従って行う。
なんらかの技術説明に限定されることを意図しないが、出願人は本願特許請求
の範囲の機構は反応式1により例示されると考えている。反応式1 化合物(VI)及び化合物(VII)(トランス及びシス)は反応混合物から単離する
ことができる。これらの中間体はNMR、マススペクトロスコピー(質量分析)
、及びIRによって特性化された。除去((VII)の化合物Iへの脱水)は酸又は
塩基を用いて行うことができる。インドール-3-アセトアミドが非置換である場
合は、HClを用いることが好ましい。置換されたインドール-3-アセトアミド
を用いる場合、反応は過剰量の塩基を用いて終止することが好ましい。従って、
本発明の利点は酸感受性の官能性を有するインドールが、インドール−3-アセト
アミド上に置換基を置くことにより容易に環化できるという点にある。好ましく
は、反応をHClで終止させ、化合物(VII)を同一ポット内で最終生成物に変え
る。
インドール-3-アセトアミド(II)が置換されているとき、酸を加える必要な
しに約1〜5時間で完全な除去が達成され、ビス−インドリルマレイミドが生成
する。この除去は、反応により多くの塩基、好ましくは4〜5当量の塩基を用い
ることにより、一層向上し、環化は約15分から1時間で完了する。例えば、酸
感受性のケタール及びトリチル含有インドール-3-アセトアミドは、反応の終止
及び除去の完了のために酸を加える必要なしに、ワンポットで化合物IIIと環化
し、90%以上の収率でビス−インドリルマレイミドを与える。驚くべきことに
、ヒドロキシ及びアミノ置換インドール-3-アセトアミドでさえ、環化してビス
−インドリルマレイミドをそれぞれ98%及び84%の収率で与えた。
特許請求の範囲に記載の合成方法に関する以下の実施例はビスインドリルマレ
イミドの合成についての本発明方法の適応性及び能力を証明するものである。実
施例は本発明の例示のために提供されており、本発明の範囲を以下の実施例に限
定することを意図したものではない。以下の実施例中、「NMR」又は「MS」
なる指示は構造をNMR又は質量分析によって確認したことを意味する。
一般的説明
赤外線スペクトルはPerkin Elmer781 スペクトロメーターで記録した。1H
NMRスペクトルは室温において、QE300MHZスペクトロメーターによっ
て記録した。データーは以下のように報告される:dスケール上、内部標準テト
ラメチルシランからの化学シフトppm、多重度(b=broad;s=single;d=2重
項(doublet);t=3重項(triplet);q=4重項(quartet);qn=5重項(qu
intet);m=多重項(multiplet))、積分(integration)、カップリング定数(c
oupling constant(Hz)))及び帰属(assignment)。13CNMRはQE30
0MHz(75.5MHz)スペクトロメーターを用いて室温で記録した。化学
シフトは溶媒共鳴線(重クロロホルム、77.0ppm及びDMSO−d6、3
9.5ppm)を内部標準として用い、dスケール上、テトラメチルシランから
のppmとして記録した。燃焼分析は、Eli Lilly & Company Microanalytical
Laboratoryにより行われた。高分解能質量分析スペクトルはVGZAB 3F又はVG 70
SE分光光度計により得た。分析用薄層クロマトグラフィーはEM Reagent 0.25m
mシリカゲル60-Fプレートを用いて行った。可視化はUV光線で行った。製造例1
1−メチル−インドール−3−アセトアミド
インドール−3−アセトニトリル(10.0g,64.0mmol)のDMF(50mL)溶液を水素
化ナトリウム(3.33g,83.3mmol)のDMF(20mL)懸濁液に室温で滴下した。得られ
た混合物を30分間攪拌し0℃〜5℃に冷却しヨウ化メチル(13.63g,96.0mmol)
のDMF(30mL)溶液を滴下した。反応混合物を加温し室温で3時間攪拌した
。反応物をEtOAc(300mL)及び0.5N HCl(400mL)を用いて抽出処理し、有機層
を乾燥し(MgSO4)、溶媒を減圧除去して粗製アルキル化生成物16.34g(>100%
)を得、それを精製せずに以下のように処理した。油状物質をテトラブチルアン
モニウムブロミド(4.13g,12.8mmol)とCH2Cl2(100mL)中で混合し氷浴中で冷
却した後、30%過酸化水素水溶液(33ml)を加え、ついでNaOHの20重量%水溶液
(26mL)を加えた。反応混合物を室温まで昇温し、21時間攪拌した後、CH2Cl2
(650mL)、1N HCl水溶液(500mL)及び水(500mL)で抽出処理して仕上げた。
有機層を乾燥し(MgSO4)、溶媒を減圧除去して濃厚なスラリーを得、それにヘ
キサン(100mL)を加えた。この混合物を1:1のCH2Cl2:ヘキサン(100mL)を
洗浄液として用いてろ過し、乾燥して標題の化合物8.45g(70%)を得た。
NMR.MS(FD)m/z=188(M+,100%)
元素分析(C11H12N2Oとして)
理論値:C,70.19;H,6.43;N,14.88
実験値:C,70.02;H,6.17;N,14.99製造例2
1−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキサラニル−4−エチル)−3
−インドール−3 アセトアミド
インドール−3−アセトアミド(13.5g,77.5mmol)のDMF(50mL)溶液を水素化
ナトリウム(4.3g,0.109mole)のDMF(50mL)懸濁液に0℃〜5℃で滴下した。得
られた混合物を氷浴中で1時間攪拌した後、4−[2−p−トルエンスルホニルエ
チル]−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソロン(Tanis,S.P.et al.,J.Org
.Chem.52:819(1987),34.9g,0.116mole)を滴下した。反応物を昇温し室温で
16時間攪拌し、反応物をEtOAc、食塩水及び5%LiCl水溶液を用いて抽出
処理し、有機層を乾燥し(MgSO4)、溶媒を減圧除去して油状物
質を得、それにヘキサン:EtOAc(4:3)(225mL)を加えた。生成物を
結晶化して単離し乾燥して標題の化合物19.4g(83%)を得た。
NMR.MS(FD)m/z=302(M+,100%)
元素分析(C17H22N2O3として)
理論値:C,67.53;H,7.33;N,9.26
実験値:C,67.72;H,7.38;N,9.31製造例3
1−(3−O’−トリフェニルメチルプロピル)−インドール−3−
アセトアミド
インドール−3−アセトアミド(5.00g,28.7mmol)のDMF(25mL)溶液を水素化
ナトリウム(1.61g,40.3mmol)のDMF(25mL)懸濁液にN2雰囲気下、室温で加えた
。得られた混合物を室温で30分間攪拌した後、0℃〜5℃に冷却した。3−ブ
ロモ−1−(O’−トリフェニルメチル)−プロパノール(16.4g,43.1mmol)の
DMF(40mL)溶液を加え、反応混合物を室温で16時間攪拌した。反応物をEt
OAc(700mL)、水(2x500mL)及び食塩水(200mL)で抽出して処理し、乾燥
し(MgSO4)、溶媒を減圧除去して粗生成物23.1gを得、それを1:1のヘキサン
:アセトンを用いるフラッシュクロマトグラフィーで精製し油状物質として生成
物12.45g(91%)を得た。油状物質をEtOH(50mL)に溶解することにより固形物
を結晶化させ標題の生成物9.65g(71%)を得た。
NMR.MS(FD)m/z=474(M+,100%)
元素分析(C32H30N2O2として)
理論値:C,80.98;H,6.37;N,5.90
実験値:C,80.84;H,6.59;N,5.62製造例4
1−(1−ヒドロキシプロピル)−インドール−3−アセトアミド
3−インドリルアセトニトリル(3.00g,19.2mmol)のDMF(30mL)溶液を水素化
ナトリウム(1.08g,27.0mmol)のDMF(10mL)懸濁液に室温で滴下した。得られた
混合物を室温で30分間攪拌した後、3−ブロモプロピルアセテート(4.87g,26
.9mmol)のDMF(15mL)溶液を加えた。反応混合物をさらに3時間室温で攪拌
した後、EtOAc(250mL)、水性0.5N HCl(200mL)、水(200mL)及び食塩水(50
mL)で抽出して処理し、溶媒を減圧除去して粗製のアルキル化
生成物6.91g(>100%)を得、これをさらに精製することなく下記のようにして1−
(1−ヒドロキシプロピル)−インドール−3−アセトアミドに変換した。油状
物質をtert-ブタノール(70mL)に溶解し、粉末にしたばかりの水酸化カリウム(
85%、12.7g、192mmol)で処理し得られた混合物を1時間ゆるやかに加熱還流した
。次いで反応混合物を氷に注ぎ、6N HCl水溶液(35mL)を用いてpH≒1に酸性調
節した。反応物をEtOAc(300mL)、水(200mL)、食塩水(50mL)を用いて抽出
処理し、有機層を乾燥し(MgSO4)、溶媒を減圧除去して固形物を得、それを最
初2:1のアセトン:ヘキサン、次いで95:5のアセトン:MeOHを用いる
フラッシュクロマトグラフィーで精製し、1−(1−ヒドロキシプロピル)−イ
ンドール−3−アセトアミド2.73g(61%)を得た。
NMR.MS(FD)m/z=232(M+,100%)
元素分析(C13H16N2O2として)
理論値:C,67.22;H,6.94;N,12.06
実験値:C,65.99;H,7.24;N,11.0製造例5
1−(ジメチルアミノプロピル)−インドール−3−アセトアミド
1−(メタンスルホニルプロビルーインドール-3−アセトアミド(1.0g,3.20
mmol)のTHF(15mL)溶液を40%ジメチルアミン水溶液(13.5mL,0.108mole)で処理
し、得られた反応溶液にキャップをし、室温で18時間攪拌した。反応物をEtOAc
(50mL)、水(2x50mL)、及び食塩水(25mL)で抽出して処理した。合した水層
をEtOAc(3x25mL)で3回逆抽出し、合した有機層を乾燥し(MgSO4)、溶媒を減
圧除去して1−(ジメチルアミノプロピル)−インドール−3−アセトアミド0.
77g(92%)を得た。
NMR.MS(FD)m/z=259(M+,100%)製造例6
インドリル−3−グリオキシル酸メチル
インドール(2.0g,1.70mmol)のEt2O(20mL)溶液をN2下で0℃〜5℃に冷却
し、塩化オキサリル(1.5mL,1.70mmol)を<5℃で滴下した。得られた黄色のス
ラリーを氷浴中で30分間攪拌した後、-65℃に冷却し25wt%ナトリウムメ
トキシド溶液(7.8mL,3.4mmol)を<−58℃で徐々に加えた。次いで反応混合物
を室温まで昇温させ、水(10mL)を加え、得られた混合物をろ過した。
固形物を室温で乾燥し標題の化合物3.21g(93%)を得た。
NMR.MS(FD)m/z=203(M+,100%)
元素分析(C11H9NO3として)
理論値:C,65.02;H,4.46;N,6.89
実験値:C,64.93;H,4.25;N,7.03製造例7
(1−メチル−インドリル−3)−グリオキシル酸メチル
N−メチルインドール(2.0g,1.52mmol)のEt2O(20mL)溶液をN2下で0℃
〜5℃に冷却し塩化オキサリル(1.3mL,1.52mmol)を<5℃で滴下した。得られ
た黄色のスラリーを氷浴中で30分間攪拌した後、-65℃に冷却し25wt%ナ
トリウムメトキシド溶液(7.0mL,3.04mmol)を<−58℃で徐々に加えた。次い
で反応混合物を室温まで昇温させ、水(10mL)を加え、得られた混合物をろ過し、
固形物を室温で乾燥し標題の化合物2.93g(89%)を得た。
NMR.MS(FD)m/z=217(M+,100%)
元素分析(C12H11NO3として)
理論値:C,66.35;H,5.10;N,6.45
実験値:C,66.29;H,5.39;N,6.65製造例8
3−ブロモプロピルアセテート
無水酢酸(74.7mL,0.792mole)を0℃〜5℃の3−ブロモ−1-プロパノール(1
00g,0.720mole)及び4−ジメチルアミノピリジン(8.79g,72.0mmol)のCH2Cl2
(500mL)溶液に加えた。反応混合物を室温まで4時間加温した後、CH2Cl2(200mL
)、1N HCl水溶液(2x300mL)、飽和NaHCO3(2x300mL)及び食塩水(200
mL)で抽出処理して仕上げ、溶媒を減圧除去して上記標題の化合128.52g(99%)
を得た。
NMR.MS(FD)m/z=180(M+,100%)
元素分析(C5H9O2Brとして)
理論値:C,33.17;H,5.01
実験値:C,33.69;H,5.09製造例9
3−ブロモ−1−(O’−トリフェニルメチル)プロパノール
N2下、トリチルクロリド(109g,0.391mole)をCH2Cl2(500mL)に溶解し
0℃〜5℃に冷却し、トリエチルアミン(59.4mL,0.426mole)を加え、次いで3
−ブロモ−1-プロパノール(49.4g,0.355mole)のCH2Cl2(100mL)溶液を加えた。
反応混合物を室温まで昇温し4時間攪拌した。反応物をCH2Cl2(150mL)、水(5
00mL)及び食塩水(150mL)で抽出処理して仕上げ、乾燥し(MgSO4)、溶媒を
減圧除去して粗生成物144.6gを得、それを2:1から1:1のヘキサン:CH2Cl2
グラディエントを用いてフラッシュクロマトグラフィーで精製し上記標題の化合
物105.7g(78%)を固形物として得た。
NMR.MS(FD)m/z=380(M+,100%)
元素分析(C22H21OBrとして)
理論値:C,69.30;H,5.55
実験値:C,69.10;H,5.48製造例10
1−(メタンスルホニルプロピル)−インドール−3−アセトアミ
ド
N2下、メタンスルホニルクロリド(0.67mL,14.5mmol)を1−(1−ヒドロキ
シプロピル)−インドール−3−アセトアミド(1.68g,7.23mmol)及びトリエ
チルアミン(1.41mL,10.1mmol)のCH2Cl2(20mL)溶液に滴下した。反応物を氷
浴中で30分間攪拌した後、反応混合物をCH2Cl2(200mL)、水(100mL)、飽
和NH4Cl水溶液(100mL)及び食塩水(50mL)で抽出して処理し、有機層を乾
燥し(MgSO4)、溶媒を減圧除去して固形物を得、それをTHF(15mL)中で
摩細し、ろ過し乾燥して上記標題の化合物1.58g(71%)を得た。
NMR.MS(FD)m/z=310(M+,100%)
元素分析(C14H18N2O3Sとして)
理論値:C,54.18;H,5.85;N,9.03
実験値:C,54.64;H,5.98;N,8.97製造例11
1−(トリフェニルメトキシ)−2−(2−(インドール−3−ア
セトアミド)−オキシ)−4−ブタントリオール
1,2−(ジメチルアセトニド)−4−ブタントリオール(9.5g,65.07mmol)
を室温でCH2Cl2(100ml)に取った。イミダゾール(8.85g,130.15
mmol,2.0eq)を加え、次いでt-ブチル−ジメチル−シリルクロリド(16.99g,61
.81mmol,0.95eq)を加えた。反応物を室温で4時間攪拌した。NH4Cl溶液で反
応を止め食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、蒸発させて油状物質を得た。こ
の油状物質を80%酢酸水中に取り、室温で24時間攪拌した。水で反応を止め、C
H2Cl2で希釈した。得られた有機層を飽和NaHCO3溶液及び水で洗浄しM
gSO4で乾燥した後、蒸発させて油状物質を得た。これをカラムクロマトグラ
フィーで精製し、1,2,4−(t−ブチルジフェニルシリルオキシ)−ブタン
トリオール14.2g(収率71%)を清澄な油状物質として得た。
1,2,4−(t−ブチルジフェニルシリルオキシ)−ブタントリオール(28
.0g、81.4mmol)を室温でCH2Cl2(400ml)に取った。トリエチルアミン(13.6m
l,97.7mmol,1.2eq)を加え、次いでトリチルクロリド(25.0g,89.5mmol,1.1eq
)を加えた。反応物を室温で24時間攪拌した。NH4Cl溶液で反応を止めた。
得られた有機層を食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥した後、蒸発させて油状物
質を得た。この油状物質をカラムクロマトグラフィー(7/1ヘキサン/EtOAc)
で精製し、1−(トリフェニルメトキシ)−2,4−(t−ブチルジフェニルシ
リルオキシ)−ブタントリオール40.9g(収率96%)を清澄な油状物質として得
た。
NaH(5.0g,124.2mmol,1.4eq)を100mlのTHFに取った。1−(トリ
フェニルメトキシ)−2,4−(t−ブチルジフェニルシリルオキシ)−ブタン
トリオール(52.0g、88.7mmol)をTHF(400ml)に取り、反応混合物に加えた。
反応混合物を45℃で1時間加熱した後、臭化アリル(13.8ml,159.7mmol,1.8eq
)を滴下した。反応混合物を45℃でさらに12時間加熱した。NH4Cl溶液で
反応を止めた。得られた有機層を食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥した後、蒸
発させて油状物質を得、それをカラムクロマトグラフィー(9/1 ヘキサン/E
tOAc)で精製し、1−(トリフェニルメトキシ)−2−(2−ペンテンオキシ)
−4−(t−ブチルジフェニルシリルオキシ)−ブタントリオール44.8g(収率8
1%)を清澄な油状物質として得た。
1−(トリフェニルメトキシ)−2−(2−ペンテンオキシ)−4−(t−ブ
チルジフェニルシリルオキシ)−ブタントリオール(3.6g、5.76mmol)を1/
1CH2Cl2/メタノール(30mL)に取り、−50℃に冷却した。反応混合物にオ
ゾンを30分間吹き込み、スーダンレッド(sudan red)インジケーターの色の変化
により監視した。さらに−50℃で水素化ホウ素ナトリウム(0.43g,11.52mmol,2
.0eq)を加え、反応混合物を一夜で徐々に室温にした。NH4Cl溶液で反応を止
め、得られた有機層をさらに食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥した後、蒸発さ
せて油状物質を得、それをカラムクロマトグラフィー(3/1ヘキサン/EtOAc)
で精製し、1−(トリフェニルメトキシ)−2−(2−ヒドロキシエトキシ)−
4−(t−ブチルジフェニルシリルオキシ)−ブタントリオール2.3g(収率63%
)を清澄な油状物質として得た。
1−(トリフェニルメトキシ)−2−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(t
−ブチルジフェニルシリルオキシ)−ブタントリオール(18.6g、30.0mmol)を
CH2Cl2(200mL)に取り、−5℃に冷却した。温度を0℃以下に維持しながら
、トリエチルアミン(5.2ml,37.5mmol,1.25eq)を加えた後、メタンスルホニル
クロリド(2.8mL,36.0mmol,1.2eq)を滴下した。反応物を−5℃で30分間攪拌し
た。NH4Clで反応を止め、得られた有機層を食塩水で洗浄し、MgSO4で乾
燥した後、蒸発させて1−(トリフェニルメトキシ)−2−(2−(メタンスル
ホニルオキシ)エトキシ)−4−(t−ブチルジフェニルシリルオキシ)−ブタ
ントリオール19.7g(収率96%)を淡黄色油状物質として得た。鉱油中50%N
aH(5.18g,129mmol,1.5eq)をDMF(400mL)中に取り0℃に冷却した。温度を0
℃以下に維持しながら、インドール−3−アセトアミド(22.6g,129mmol,1.5eq
)のDMF(325mL)溶液をゆっくりと加えた。次いで反応混合物を室温にし、2時
間攪拌した。0℃まで再度冷却し、温度を0℃以下に維持しながら、1−(トリ
フェニルメトキシ)−2−(2−(メタンスルホニルオキシ)エトキシ)−4−
(t−ブチルジフェニルシリルオキシ)−ブタントリオール(61.3g,86.4mmol)
のDMF(500mL、全体で20倍容量)溶液を徐々に加えた。反応物を0℃で1時間攪
拌した後、室温まで昇温させ1夜攪拌した。NH4Cl溶液で反応を止め、Et
OAcで希釈し、得られた有機層を水で数回洗浄してDMFを除去した。次いで
、食塩水で洗浄しMgSO4で乾燥し、蒸発させて7=1−(トリフェニルメト
キシ)−2−(2−インドール−3−ア
セトアミド)オキシ)−4−(t−ブチルジフェニルシリルオキシ)−ブタント
リオールを暗褐色の油状物質として得、それを精製せずに続いて処理した。(T
Y=68.0g)。
1−(トリフェニルメトキシ)−2−(2−(インドール−3−アセトアミド
)オキシ)−4−(t−ブチルジフェニルシリルオキシ)−ブタントリオール(6
8.0g,129mmol)をテトラブチルアンモニウム フルオリドのTHF中1M溶液(
100mL)に取った。反応混合物を室温で6時間攪拌した。水で反応を止め、E
tOAcで希釈し分離を促進した。得られた有機層を食塩水で洗浄し、MgSO4
で乾燥し、蒸発させて褐色油状物質を得、それをカラムクロマトグラフィー(1
/1 ヘキサン/アセトン〜100%アセトン)で精製し、標題の化合物を泡状
の乳白色固形物として得た(26.0g,55% 2工程の収率)。実施例1
3,4−(3−インドリル)−1H-ピロール−2,5−ジオン
インドール−3−アセトアミド(1.00g,5.74mmol)とインドリル−3−グリオ
キシル酸メチル(1.28g,6.30mmol)のTHF(10mL)中懸濁液を、N2下、室温で、
カリウムtert-ブトキシドのTHF中1モル溶液(17.2mL,17.2mmol)で、室温
において処理した。得られた暗色反応混合物を3時間室温で攪拌した後、濃(37%
)HCl(8mL)で処理し反応物を発熱させた。反応物をEtOAc(125mL)、水(2x10
0mL)、及び食塩水(25mL)を用いて抽出処理して仕上げ、有機層を乾燥し(MgS
O4)、溶媒を減圧除去して固形物を得、それを2:1〜1:1のヘキサン:Et
OAcグラディエントを用いるフラッシュクロマトグラフィーで精製しアルシリ
アルビンA(arcyriarubin A)[1.28g(68%),グリオキシリルクロリドを用いたと
き]を得た。3,4−(3−インドリル)−1H−ピロール−2,5−ジオンを
EtOHから再結品し高純度(>99%)なスティオキオメトリック(stiochio
metric)なエタノール一溶媒和物をも得た。
NMR.MS(FD)m/z=337(M+,100%)
元素分析(C22H19N3O3として)
理論値:C,70.76;H,5.13;N,11.25
実験値:C,70.97;H,5.22;N,11.12実施例2
3-[(1−メチル)−3−インドリル]−4−(3−インドリル)−
1H−ピロール−2,5−ジオン
方法1:1−メチル−インドール−3−アセトアミド(1.00g,5.31mmol)とイ
ンドリル−3−グリオキシル酸メチル(1.30g,6.40mmol)[又はインドール−3−
グリオキシルクロリド(1.32g,63.6mmol)]のTHF(10mL)中懸濁液を、N2下、
氷浴中で冷却した後、カリウムtert-ブトキシドのTHF中1モル溶液(15.9mL,
15.9mmol)で処理した。得られた暗色反応混合物を氷浴中で5分間攪拌した後、
室温で2.5時間攪拌し、濃(37%)HCl(8mL)で処理し、反応物を発熱させた。
反応物をEtOAc(150mL)、水(100mL)、及び食塩水(25mL)で抽出処理して仕
上げ、有機層を乾燥し(MgSO4)、溶媒を減圧除去して固形物を得、それを2:
1〜1:1のヘキサン:アセトングラディエントを用いるフラッシュクロマトグ
ラフィーで精製し、標題の化合物1.66g(92%)を得た[グリオキシリルクロリドを
用いたとき1.38g,(76%)]。
方法2:インドール−3−アセトアミド(1.00g,5.74mmol)とメチル−(1−
メチル−インドリル−3−グリオキシラート(1.50g,6.91mmol)のTHF(10mL)
中懸濁液を、N2下、氷浴中で冷却した後、カリウムtert-ブトキシドのTHF中
1モル溶液(17.2mL,17.2mmol)で処理した。得られた暗色反応混合物を氷浴中で
5分間攪拌した後、室温で2.5時間攪拌し、濃(37%)HCl(8mL)で処理し、反
応物を発熱させた。反応物をEtOAc(150mL)、水(100mL)、及び食塩水(25mL
)で抽出処理して仕上げ、有機層を乾燥し(MgSO4)、溶媒を減圧除去して固形
物を得、それを2:1〜1:1のヘキサン:アセトングラディエントを用いるフ
ラッシュクロマトグラフィーで精製し、標題の化合物1.71g(87%)を得た。
NMR.MS(FD)m/z=341(M+,100%)
元素分析(C21H15N3O2として)
理論値:C,73.89;H,4.43;N,12.31
実験値:C,73.31;H,4.57;N,12.27実施例3
3,4-[(1−メチル)−3−インドリル]−1H−ピロール−2,5
−ジオン
1−メチル インドール−3−アセトアミド(1.0g,5.31mmol)と(1−メチ
ル−インドール−3−イル)−グリオキシル酸メチル(1.38g,6.35mmol)のTH
F(10mL)中懸濁液を、N2下、室温で、カリウムtert-ブトキシドのTHF中1モ
ル溶液(15.9mL,15.9mmol)で処理した。得られた反応スラリを室温で2時間攪拌
し、1N HCl(25mL)で反応を止めた。生成物は沈殿し、15分後にそれをろ過
して単離し、標題の化合物1.88g(99%)を得た。
NMR.MS(FD)m/z=355(M+,100%)
元素分析(C22H17N3O2として)
理論値:C,74.35;H,4.82;N,11.82
実験値:C,74.25;H,5.03;N,11.55実施例4
3-[1−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキサラニル−4−エチル
)−3−インドリル]−4−(3−インドリル)−1H−ピロール−2,5−ジ
オン
1−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキサラニル−4−エチル)−3−イン
ドール−3−アセトアミド(1.00g,3.31mmol)とインドール−3−グリオキシル
酸メチル(0.81g,3.00mmol)のTHF(10mL)中懸濁液を、N2下、氷浴中で冷却し
た後、カリウムtert-ブトキシドのTHF中1モル溶液(14.9mL,14.9mmol)で処
理した。得られた暗色反応混合物を氷浴中で5分間攪拌した後、室温で1時間1
5分間攪拌した。反応混合物をEtOAc(125mL)、水(2X100mL)、及び食塩水(2
5mL)で抽出処理して仕上げ、有機層を乾燥し(MgSO4)、溶媒を減圧除去して固
形物を得、それを2:1〜1:1のヘキサン:EtOAcグラディエントを用い
るフラッシュクロマトグラフィーで精製し、標題の化合物1.41g(93%)を得た
。
NMR.MS(FD)m/z=455(M+,100%)
元素分析(C27H25N3O4として)
理論値:C,71.19;H,5.53;N,9.23
実験値:C,70.32;H,5.72;N,8.81実施例5
3-[1−(3−O’−トリフェニルメチルプロピル)−3−インドリ
ル]−4−(3−インドリル)−1H−ピロール−2,5−ジオン
1−(3−O’−トリフェニルメチルプロピル)−インドール−3−アセト
アミド(1.00g,2.10mmol)とインドリル−3−グリオキシル酸メチル(0.51g,2.5
1mmol)のTHF(10mL)中懸濁液を、N2下、氷浴中で冷却した後、カリウムtert-
ブトキシドのTHF中1モル溶液(6.30mL,6.30mmol)で処理した。得られた暗色
反応混合物を氷浴中で5分間攪拌した後、室温で2時間攪拌した。反応混合物を
EtOAc(125mL)、水(100mL)、及び食塩水(25mL)で抽出処理して仕上げ、有
機層を乾燥し(MgSO4)、溶媒を減圧除去して固形物を得、それを1:1ヘキサ
ン:アセトンを用いるフラッシュクロマトグラフィーで精製し、標題の化合物1
.20g(91%)を得た。
NMR.MS(FD)m/z=627(M+,100%)
元素分析(C42H33N303として)
理論値:C,80.36;H,5.29;N,6.69
実験値:C,79.35;H,5.67;N,6.29実施例6
3-[1−(3−ヒドロキシプロピル)−3−インドリル]−4−(3
−インドリル)−1H-ピロール−2,5−ジオン
方法1:1−(1−ヒドロキシプロピル)−インドール−3−アセトアミド(1
.00g,2.01mmol)とインドリル−3−グリオキシル酸メチル(0.51g,2.51nlmol)
のTHF(10mL)中懸濁液を、N2下、氷浴中で冷却した後、カリウムtert-ブトキ
シドのTHF中1モル溶液(6.30mL,6.30mmol)で処理した。得られた暗色反応混
合物を氷浴中で5分間攪拌した後、室温で2時間攪拌し、濃(37%)HCl(8mL)で
処理し、次いで1時間加熱還流してアルコールを脱トリチル化した。反応物をEt
OAc(125mL)、水(100mL)、及び食塩水(25mL)で抽出処理して仕上げ、有機
層を乾燥し(MgSO4)、溶媒を減圧除去して固形物を得、それを1:1ヘキサン
:アセトンを用いるフラッシュクロマトグラフィーで精製し、標題の化合物0.
66g(82%)を得た。
方法2:1−(1−ヒドロキシプロピル)−インドール−3−アセトアミド(1
.56g,6.71mmol)とインドリル−3−グリオキシル酸メチル(2.73g,13.4mmol)の
THF(15mL)中溶液を、N2下、氷浴中で冷却した後、カリウムtert-ブトキシド
のTHF中1モル溶液(26.9mL,26.9mmol)で処理した。得られた暗色反応混合物
を氷浴中で5分間攪拌した後、室温で3時間攪拌し、濃(37%)H
Cl(8mL)で反応を止めた。反応物をEtOAc(300mL)、水(2x200mL)、及び食塩
水(50mL)で抽出処理して仕上げ、有機層を乾燥し(MgSO4)、溶媒を減圧除去
して固形物を得、それを2:1〜1:1のヘキサン:アセトングラディエントを
用いるフラッシュクロマトグラフィーで精製し、標題の化合物2.55g(100%)を
得た。
NMR.MS(FD)m/z=385(M+,100%)
元素分析(C23H19N3O3として)
理論値:C,71.67;H,4.97;N,10.90
実験値:C,71.08;H,5.17;N,10.32実施例7
3-[1−(3−ジメチルアミノプロビル)−3−インドリル]−4−
(3−インドリル)−1H−ピロール−2,5−ジオン
方法1:1−(1−ジメチルアミノプロピル)−インドール−3−アセトアミ
ド(0.60g,2.31mmol)とインドリル−3−グリオキシル酸メチル(0.94g,4.63mmo
l)のTHF(10mL)中懸濁液を、N2下、氷浴中で冷却した後、カリウムtert-ブト
キシドのTHF中1モル溶液(9.3mL,9.30mmol)で処理した。得られた暗色反応
混合物を氷浴中で5分間攪拌した後、室温で3時間攪拌した。反応物をEtOAc(1
00mL)、水(2x75mL)、及び食塩水(25mL)で抽出処理して仕上げ、有機層を乾
燥し(MgSO4)、溶媒を減圧除去して泡状物質1.13gを得た。アセトン(8mL)を加
えて泡状物質を溶解し、生成物を析出させろ過して単離し乾燥して標題の化合物
0.80g(84%)を得た。
方法2:3−[1−メタンスルホニルプロピル)−3−インドリル]−4−(3
−インドリル)−1H−ピロール−2,5−ジオン(70.39g,0.152mole)のTH
F(1015mL)中懸濁液を、ジメチルアミンの40%水性懸濁液(423mL,3.37mole)
で処理し、固形物をすぐに溶解させて溶液を得、これを室温で16時間攪拌した。
反応物をCH2Cl2(1500mL)及び水(2x1000mL)で抽出処理して仕上げ、溶媒
を減圧除去して標題の化合物59.98g(96%)を得た。
NMR.MS(FD)m/z=412(M+,100%)
元素分析(C25H24N4O2として)
理論値:C,72.80;H,5.87;N,13.58
実験値:C,71.80;H,6.31;N,12.93実施例8
3-[1−(メタンスルホニルプロピル)−3−インドリル]−4−(
3−インドリル)−1H−ピロール−2,5−ジオン
3−[1−(3−ヒドロキシプロピル)−3−インドリル]−4−(3−インド
リル)−1H−ピロール−2,5−ジオン(41.84g,0.109mole)のCH2Cl2(12
00mL)中懸濁液を、ピリジン(26.3mL,0.326mole)、次いでメタンスルホン酸無水
物(22.69g,0.130mole)で処理し、反応混合物をN2下、室温で2.5時間攪拌し
た。次いで、反応物を0.1N HCl水溶液(3260mL)、水(1500mL)及び食塩
水(500mL)で抽出処理して仕上げ、有機層を乾燥(MgSO4)し、溶媒を減圧除去し
て固形の標題の化合物49.96g(99%)を得た。
NMR.MS(FD)m/z=464(M+,100%)
元素分析(C24H21N3O5Sとして)
理論値:C,62.19;H,4.57;N,9.07;S,6.92
実験値:C,61.52;H,4.72;N,8.74;S,6.88実施例9 表I: 溶媒、塩基及び添加法(Addn Mode)の影響1:添加法A=塩基を試薬に加えた。添加法B=試薬を塩基に加えた。2:クロ
マトグラフィー収率実施例10 この反応の範囲を決定するために、一連の置換されたインドール−3−アセト
アミドを調製し、置換されたインドリル−3−グリオキシ試薬と、THF中、3
当量のKOBut、1.2当量のインドリル−3−グリオキシラートの条件下で反
応させた。置換されていないインドール−3−アセトアミドと置換されていない
インドリル−3−グリオキシル クロリドとの反応の収率(68%)は、対応す
るグリオキシル酸のメチルエステルを用いる場合よりも低かった(表II,番号
1−2参照)。収率の向上に加えて、エステルは、化合物が保存に際してより安
定であり、逆相クロマトグラフィーで分析可能であるという点でもグリオキシル
クロリドよりも優れていた。
表II マクロ環化の結果
1:クロマトグラフィー収率。2:1N HCl水溶液で反応終了後の反応ポッ
トから直接単離した生成物。3:4.5当量の塩基を用いた反応。4:4.0当量
の塩基と2.0当量の(III)を用いて繰り返した反応。実施例11
10,11,14,15−テトラヒドロ−13−[(トリフェニルメト
キシ)メチル]−4,9:16,21−ジメテノ−1H,13H−ジベンゾ[E,K]
ピロロ[3,4−H][1,4,13]オキサジアザ−シクロヘキサデシン−1,3(2
H)−ジオン
1−(トリフェニルメトキシ)−2−(2−(インドール−3−アセトアミド
)−オキシ)−4−ブタントリオール(24.9g,45.3mmol)をTHF 250mLにとり
、インドール−3−メチルグリオキシラート(18.4g,90.7mmol,2.0eq)を加え
た。スラリーを0℃に冷却した。KOButのTHF中1M溶液(181ml,181mmo
l,4.0eq)を徐々に加えた。淡褐色の反応混合物は迅速に赤変し室温まで放置し
一夜攪拌した。NH4Cl溶液で反応を止めEtOAcで希釈した。得られた有
機層を水、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、シリカゲルのlin.thick層でろ
過してベースラインの酸を除去したのち蒸発させて3−[1−[2−[1−(トリ
フェニルメトキシ)−2,4−ブタントリオール]−エトキシ−3−インドリル]
−4−3−インドリル)−1H−ピロール−2,5−ジオン31.6g(収率99%)を赤
色固形物として得た。
3−[1−[2−[1−(トリフェニルメトキシ)−2,4−ブタントリオール]
−エトキシ−3−インドリル]−4−(3−インドリル)−1H−ピロール−2,
5−ジオン(10.0g、14.2mmol)をTHF(100ml)に取り、0℃に冷却した。ピリ
ジン(3.45ml,42.8mmol,3.0eq)を加え、次いでメタンスルホン酸無水物(5.10g
,28.5mmol,2.0eq)を加えた。反応物を室温にし、2.5時間攪拌した。NH4C
l溶液で反応を止め、NaHCO3溶液をpH=中性になるまで加え、得られた
有機層をさらにNH4Cl溶液、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥した後、室温
で蒸発させ(生成物が不安定なので室温(r.t.)は重要である)、3−[1−[2−
[1−(トリフェニルメトキシ)−2,4−メタンスルホニルオキシ)−ブタント
リオール]−エトキシ−3−インドリル]−4−(3−インドリル)−1H−ピロ
ール−2,5−ジオンを赤色固形物として得、それをさらに精製することなく次
工程に用いた。(TY=11.1g)
3−[1−[2−[1−(トリフェニルメトキシ)−2,4−メタンスルホニルオ
キシ)−ブタントリオール]−エトキシ]−3−インドリル]−4−(3−インドリ
ル)−1H−ピロール−2,5−ジオン(4.0g、5.12mmol)をDMF(80ml)に
取り、ピリジン(414μl,5.12mmol,1.0eq)を加えて反応中に形成された任意の
酸を中和した。NaBr(5.26g,51.2mmol,10.0eq)を加え、反応混合物を50
℃で3時間加熱した。NH4Cl溶液で反応を止め、EtOAcで希釈した。得
られた有機層を多回数水で洗浄してDMFを除去し、食塩水で洗浄し、MgSO4
で乾燥した後、蒸発させ赤色の残渣を得、それをアセトン/EtOAcから再
結晶し、3−[1−[2−[1−(トリフェニルメトキシ)−2,4−(ブロモ)−
ブタントリオール]−エトキシ]−3−インドリル]−4−(3−インドリル)−1
H−ピロール−2,5−ジオンを明るい橙色固形物として得た(3.11g,収率79%)
。
Cs2CO3(213mg、0.66mmol,1.0eq)をDMF(75ml)に取り100℃に加熱
した。3−[1−[2−[1−(トリフェニルメトキシ)−2,4−(ブロモ)−ブ
タントリオール]−エトキシ]−3−インドリル]−4−(3−インドリル)−1H
−ピロール−2,5−ジオン(500mg,0.66mmol)を30ccの注射器ポンプ装置内
でDMF(25mL)に取った。3−[1−[2−[1−(トリフェニルメトキシ)
−2,4−(ブロモ)−ブタントリオール]−エトキシ]−3−インドリル]−4−
(3−インドリル)−1H−ピロール−2,5−ジオンの溶液を100℃で1時
間かけてゆっくりとCs2CO3溶液に加えた。添加が完了してからさらに1時間
温度を維持した後、反応混合物を室温まで放置した。NH4Cl溶液を加えて反
応を止め、EtOAcで希釈した。得られた有機層を数回水で洗浄してDMFを
除去した後、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥した後、蒸発させ、得られた残
渣をカラムクロマトグラフィー(100%ヘキサン〜1/1ヘキサン/アセトン
)で精製し、10,11,14,15−テトラヒドロ−13−[(トリフェニルメト
キシ)メチル]−4,9:16,21−ジメテノ−1H,13H−ジベンゾ[E,K]
ピロロ[3,4−H[1,4,13]オキサジアザ−シクロヘキサデシン−1,3(2
H)−ジオン328mg(収率73%)を紫色の固形物として得た。実施例12
10,11,14,15−テトラヒドロ−13−[(ジメチルアミノ)
メチル]−4,9:16,21−ジメテノ−1H,13H−ジベンゾ[E,K]ピロロ
[3,4−H][1,4,13]オキサジアザ−シクロヘキサデシン−1,3(2H)−
ジオン
10,11,14,15−テトラヒドロ−13−[(トリフェニルメトキシ)メチ
ル]−4,9:16,21−ジメテノ−1H,13H−ジベンゾ[E,K]ピロロ[3,
4−H][1,4,13]オキサジアザ−シクロヘキサデシン−1,3(2H)−ジオ
ンを脱保護して遊離のヒドロキシを形成し、臭化物に変換する。得られた臭化物
にDMF中でジメチルアミンを加えるか、当該技術分野で適当な他の方法で臭素
を除去し、ジメチルアミンを形成する。
特許請求した反応によって調製されたビス−インドリルマリイミドは、哺乳動
物におけるPKCの防止及びPKC異常によって引き起こされる症状の治療に有
用である。本発明に従って投与される化合物の具体的な用量は、当然、投与され
る化合物、投与経路、治療されるべき個々の症状、及び同様の事柄などの症例ご
との特定の環境状況を考慮して決定されるべきである。化合物は経口、経直腸、
経皮、皮下、局所、血管内、筋肉内又は経鼻など様々な経路で投与され得る。ど
の場合でも典型的な日々の用量には本発明の活性な化合物を約0.01mg/kg〜約
20mg/kg含有するであろう。好ましい日々の用量は約0.05〜約10mg/kg、
理想的には約0.1〜約5mg/kgである。しかしながら、局所投与においては、典
型的な化合物の用量は冒された組織cm2あたり約1〜約500mgである。好ま
しくは、化合物の適用量は約30〜約300mg/cm2、より好ましくは約50〜
約200mg/cm2、そして最も好ましくは約60〜約100mg/cm2である。実施例13 N2下、7−クロロ−インドリル−3−アセトアミド(0.10g)と7−クロロ
−インドリル−3−メチルグリオキシラート(0.137g)をTHF(3mL)中で混合し
た。1Mカリウムtert-ブトキシドのTHF溶液(2.4mL,5eq)を加え、暗色の反
応混合物を室温で1時間攪拌した。濃塩酸(1mL)を加え、反応混合物を15分間攪拌
した。HPLCは、15.29分の時点で生成物32%、14.43分の時点で未脱水ジアス
テレオマー60%を示していた(KUV138-139頁参照)。還流温度に達すると生
成物77%、ジアステレオマー13%であった。
反応混合物を1時間攪拌した後には反応は完全に生成物に変換された。反応物
を冷却し、EtOAc(20mL)+水(20mL)で希釈した。乾燥した有機層を蒸発させ
て油状物質を得、それをヘキサン/EtOAcを用いて合し生成物0.21g(100%
)を得、それをCH2Cl2で摩細して固形物0.126gを得た。実施例14 化合物(1)(1.0g)及び(2)(1.21g、1.2eq)を、N2下、THF(10mL)
中で混合し、室温でカリウムtert-ブトキシドのTHF中1モル溶液(29.2mL,5.
5eq)を加えた。橙色、次いで暗青−緑色の混合物が得られ、それをHPLCでモ
ニターした。時間0の時点では化合物(1)が38.4%存在し、生成物は8%であ
った。1.5時間後、濃塩酸で反応を止め、1夜(20時間)攪拌した。生成物22.3
%と化合物(1)20.2%をEtOAc(100mL+25mL)で抽出して
仕上げた。
水(2x 100mL)、食塩水(25mL)で洗浄した後、乾燥(MgSO4)し、反
応混合物を蒸発させて粗生成物2.71gを得た。粗生成物をカラム精製し0.38g(21
%)を得た(RF=0.65、4.5/4.5/1 EtOAc/ヘキサン/MeOH中)。
本発明の本質、好ましい実施態様、及び操作方法を上記明細書に記載した。し
かしながら、開示した特定の形は制限的なものではなく、例示的なものであるko
とみなされるべきであることから、本願で保護を求めている発明は、開示の特定
の形に限定されると解されるべきでない。当業者ならば本発明の思想から逸脱す
ることなく変更及び変化させることができる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 OA(BF,BJ,CF,CG,
CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,T
D,TG),AP(GH,KE,LS,MW,SD,SZ
,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,
MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AU,AZ,
BA,BB,BG,BR,BY,CA,CN,CU,C
Z,EE,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE
,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,
LT,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N
O,NZ,PL,RO,RU,SD,SG,SI,SK
,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,
VN,YU,ZW