JP2000514703A - 予充填可能な注射器用の係止可能な安全シールド組立体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 予充填可能な注射器用の係止可能な安全シールド組立体が提供される。係止可能な安全シールド組立体のこの設計は、薬剤製造メーカーが種々の構成要素を通常の方法にて予充填可能な注射器を充填し又は処理する一環として組み立てることを更に容易にすると同時に、異なる材料で出来た部品を合わせるときの困難性を最小にする。管が注射器の外筒の外面に配置され且つ該外筒に付着される。カラーが注射器外筒の末端に隣接して管に設けられる。予充填可能な注射器と関係する穿刺要素の末端が露出される引込み位置と、安全シールドがカラーに係止され、穿刺要素の末端を保護可能に覆う伸長位置との間にて安全シールドが管の外側にて軸方向に摺動可能である。安全シールドは、シールドが管の外側に容易に取り付け得るようにする形態とされた係止構造体を備えている。該係止構造体は、シールドの本体に設けられた少なくとも１つの撓みアームを備えている。撓みアームは、シールドの内側に向けて撓み可能な基端を有している。撓みアームの基端に対し、隔たった関係にてシールドの内側にストッパ部材が設けられている。リングは、シールドの外側を軸方向に摺動してアームをシールドの内側に向けて撓ませ係止構造体を作動させる。最終ユーザーにより安全シールドは末端方向に摺動してストッパ部材と撓みアームの基端との間にてカラーが係止可能に保持されるようにする。カラー、ストッパ部材及び撓みアームは、最終ユーザーに対し係止したことを感覚的に且つ聴覚的に表示する形態とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 予充填可能な注射器用の係止可能な安全シールド組立体Ｉ．発明の分野 本発明は、予充填可能な注射器用の係止可能な安全シールド組立体、より具体 的には、予め充填可能な注射器に容易に取り付けられ且つその後にシールドの係 止機構を形成し得るように最終ユーザが作動させることのできる、予充填可能な 注射器用の係止可能な安全シールド組立体に関する。II ．背景 当該技術分野にて公知であるように、注射器は、患者に薬剤を投与するために 利用可能な薬剤投与装置である。注射器は、通常、予充填可能な形態にて提供さ れ、薬剤メーカーは、最終ユーザに供給するためにある設定された投与量の薬剤 をその注射器に充填することができ、又は、注射器に薬剤を予充填せずに薬剤を 投与することが望まれる時点にて最終ユーザがバイアル又はその他の薬剤供給源 から充填可能であるようにすることができる。 注射器は、典型的に、薬剤を保持し得るようにされた外筒部分を有している。 この外筒部分の末端は、通常、外筒内に保持した薬剤を投与するために、鋼又は 同様の材料で出来た尖った針カニューレ又はプラスチック製の鈍角の端部付きカ ニューレのような従来の穿刺要素と係合可能な形態とされている。プランジャロ ッドが注射器外筒の開放した末端を通じて挿入され、外筒の内部と流体密に取り 付けられたエラストマー的又はゴム状のストッパ要素との係合を介してユーザが プランジャに手で力を加え穿刺要素を通じて薬剤を投与することができる。 より典型的に、尖った針カニューレの場合、該針カニューレを使用した後に偶 発的に針で突き刺すことは、一般に、健康上、重大な危険を招く。かかる事故を 防止するため、多くの従来技術の皮下注射器は、注射器外筒の外側にて入れ子式 に嵌まった堅固な円筒形の安全シールドを有している。この従来技術の安全シー ルドは、針カニューレが使用のために露出される基端位置から、安全シールドが 針カニューレを保護可能に取り囲む末端位置まで摺動することができる。 注射器外筒の外側に入れ子式に嵌まった円筒形の安全シールドを有する殆どの 従来技術の皮下注射器は、該安全シールドをその末端位置に係止するための構造 を有している。かかる構造の例は、例えば、ハウザー（Ｈａｕｓｓｅｒ）への米 国特許第５，３４２，３０９号、同第５，３８５，５５５号、及びモリギ（Ｍｏ ｒｉｇｉ）への米国特許第５，３０４，１４９号に見ることができる。 採用される作業には概ね適してはいるものの、更なる改良が依然として望まれ る。例えば、注射器が薬剤メーカによって予め充填可能な場合、注射器外筒及び 安全シールドに関係する種々の構成要素に対する薬剤メーカによる処理を一層容 易にすべく、安全シールドと共に採用される係止構造を改良することが有益であ ろう。かかる改良は、最終ユーザによる予充填可能な注射器の通常の使用を容易 にするものでなければならず、また、注射器を安全に処分した後、安全シールド を容易に作動させるものであることが望ましい。更に、従来技術の解決策の殆ど は、注射器外筒の末端部分にプラスチック製のカラー要素を採用し、シールドが このカラーに係止するようにすることにその力点を置いている。これは、有効な 方法ではあるが、現在使用されている予充填した注射器の多くはガラス製である ので、そのプラスチック製のカラー要素を注射器外筒上に組み立てることは難し い。従って、カラーがシールド構造体自体の一部分として内蔵される構造として 設計することができるならば有用であろう。III ．発明の概要 予充填可能な注射器用の係止可能な安全シールド組立体が提供されている。こ の係止可能な安全シールドは、薬剤メーカーが注射器を通常処理する方法と相俟 って、係止可能な安全シールドと関係する種々の構成要素を薬剤メーカが注射器 上にて組み立てることを容易にする設計とされている。本発明の安全シールドと 関係した係止構造体は、薬剤メーカーによる容易な組み立てを妨害せずに、しか も予充填可能な注射器を使用した後、最終ユーザが穿刺要素の末端を安全に覆う ことを容易にすべく容易に作動可能な設計とすることができる。 この注射器組立体は、注射器外筒の外側の周りに取り付けた管を備えている。 この筒は、例えば、注射器外筒の基端の周りに設けられたフランジに係止するこ とができる。この管は、注射器外筒の末端に隣接して配置されたカラーを特徴と している。このカラーは、管の外側の周りにて環状に形成された平坦な円板状構 造の形熊とすることができる。 安全シールドが管の外側に同軸状に取り付けられている。この安全シールドは 、外筒に付着可能な穿刺要素の末端の先端が露出される位置である引込み位置と 、穿刺要素の末端の先端が覆われる位置である伸長位置と、の間を軸線方向に可 動である。この安全シールドは、基端と、末端と、該基端及び末端間における周 方向側壁とを備えている。この周方向側壁は、外面と内面とを有している。特に 、シールドには、該シールドを注射器のそれぞれの伸長位置に固着するためユー ザが作動可能な係止構造が設けられている。 １つの形態において、該係止構造は、側壁の構造の一部分として内蔵された少 なくとも１つの撓みアームを有している。この撓みアームは、周方向側壁に設け られた末端と、シールドの内側に向けて撓み可能な基端とを有している。少なく とも１つのストッパ部材がシールドの内面に取り付けられ且つストッパ部材と撓 みアームの基端との間に空隙を形成し得るように、撓みアームの基端からある距 離だけ隔てられている。この撓みアームは、該アームの外面が周方向側壁の外面 と実質的に同一面となる自由位置と、撓みアームがシールドの内側に向けて付勢 されて撓みアームの基端がシールドの内側に向けて配置される係止位置と、を有 している。 係止構造体を作動させるための手段がシールドに設けられている。１つの形態 においては、周縁リングが、該リングが撓みアームから隔てられた第一の位置と 、リングが少なくとも１つの撓みアームに対して配置されアームを係止位置に固 着する第二の位置と、の間でシールドの外面の周りを軸線方向に摺動可能である 。このリングは、ユーザが分離可能な接続部によりシールドの末端に固着するこ とができる。このユーザが分離可能な接続部は、例えば、リングとシールドの末 端との間に設けられた、弱体材料部分を１つ以上有することができる。リングを その第二の位置に保持すべく撓みアームの外面に一対の隔った当接部を設けるこ とができる。 実際には、この安全シールド組立体は、典型的に、注射器メーカーによって予 め組み立てられ、所望の薬剤が充填されたならば、予充填した注射器に取り付け る用意のできた滅菌状態にて薬剤メーカーに納入される。 注射器に薬剤が充填され、その他、種々の微粒物の検査工程、ラベル貼り工程 、 プランジャロッドの組立て工程等のような種々の処理工程を経た後、安全シール ド組立体を注射器に容易に取り付けることができる。この管は、注射器外管の周 りに取り付けられ且つ注射器の外筒のフランジにクリップ止めされる。予め組み 立てた状態にて、シールドが穿刺要素に相対して引込み位置に配置されるように 、シールドを管に対して配置する。管と関係する色々な構造体には、安全シール ド組立体を注射器フランジの外側に円滑に配置することを確実にすべく傾斜面を 設けることができる。 シールド組立体を注射器外筒の上に配置した後、係止構造体を作動させなけれ ばならない。リングをそのユーザが分離可能な接続部から取り外し、リングが撓 みアームに設けられた当接部の間にて係合するようにリングを基端方向に摺動さ せることにより、該係止構造体を作動させる。所望であるならば、この装置は、 リングがユーザが分離可能な接続部によりシールドに接続され、最終ユーザ自身 がその係止構造体を作動させ得るように、薬剤メーカーが最終ユーザーまで出荷 することができる。これと代替的に且つ好ましくは、薬剤メーカーが組立て工程 の一部として係止構造体を作動させ、安全シールド組立体を備える充填した注射 器が係止構造体が既に作動された状態で最終ユーザーに出荷されるようにするこ とができる。 注射のためにこの注射器を使用した後、シールドを管の外側にて末端方向に摺 動させる。カラーが撓みアームの基端とストッパ部材との間に拘束されて、シー ルドをその伸長位置に係止する。１つの好適な実施の形態において、撓みアーム 、カラー、及びストッパ部材は、シールドがカラーと確実に固着されたことを最 終ユーザに聴覚的に及び感覚的に表示し得るような形態とすることができる。 １つの好適な実施の形態において、少なくとも２つの撓みアームが設けられる 。これら２つの撓みアームはシールドの直径方向の両側部に配置される。これに 対応して、２つの撓みアームと相互作用するように２つのストッパ部材が設けら れる。シールドの中心軸線に沿って見たとき、ストッパ部材を撓みアームのそれ ぞれの基端と周方向において整合させ又はそれぞれの基端から周方向にずらすこ ともできる。IV ．図面の簡単な説明 次に、添付図面を参照することにより、本発明を更に詳細に説明する。添付図 面において、 図１は、注射器に取り付けられた本発明の係止可能な安全シールド組立体の斜 視図である。 図２は、図１の係止可能な安全シールド組立体の分解斜視図である。 図３は、管及び注射器外筒の外側に取り付けられた本発明の係止可能な安全シ ールドの切欠き図である。 図４は、注射器に取り付けた後の、本発明の係止可能な安全シールド組立体の 断面図である。 図５は、最終ユーザが係止機構を作動させた後、本発明の係止可能な安全シー ルド組立体の断面図である。 図６は、針カニューレを保護可能に覆うため最終ユーザにより末端方向に付勢 された後の本発明の係止可能な安全シールド組立体の断面図である。 図７は、係止機構の作動状態を示す、本発明の係止可能な安全シールド組立体 の部分断面図である。 図８は、管の上に配置されたカラーと相互作用する、本発明の係止可能な安全 シールド組立体の部分断面図である。 図９は、本発明による係止可能な安全シールド組立体の端面図である。 図１０は、本発明に従ってカラーの形態を設定する好適な方法の部分断面図で ある。 図１１は、針カニューレを保護可能に覆うため最終ユーザにより末端方向に付 勢された後の、本発明の係止可能な安全シールド組立体の１つの代替的な実施の 形態の断面図である。 図１２は、管の上に配置されたカラーと相互作用する、図１１に図示した係止 可能な安全シールド組立体の代替的な実施の形態の拡大部分断面図である。 図１３は、注射器に取り付けられた、本発明の係止可能な安全シールド組立体 の１つの代替的な実施の形態の斜視図的な部分断面図である。 図１４は、図１３に図示した係止可能な安全シールド組立体の１つの代替的な 実施の形態のフランジ部分の部分側面図である。 図１５は、図１３に図示した係止可能な安全シールド組立体の１つの代替的な 実施の形態のフランジ部分の部分平面図である。 図１６は、図１３に図示した係止可能な安全シールド組立体のフランジ部分内 に注射器を挿入する状態を示す部分概略図である。Ｖ．本発明の詳細な説明 本明細書の全体を通じて利用される申し合わせにおいて、「末端」とは医者か ら最も遠い方向を意味する一方、「基端」とは医者に最も近い方向を意味するも のと理解する。 次に、同様の部品を同様の参照番号で表示する図面を参照すると、図１乃至図 ４には、本発明による係止可能な安全シールド組立体３０の１つの実施の形態が 図示されている。本発明による係止可能な安全シールド組立体３０は、予充填可 能な注射器１０と共に提供することができる。図１及び図２に図示するように、 予充填可能な注射器１０は、基端１４と、末端１２と、末端に隣接して設けられ たハブ２４とを特徴とする外筒１６を備えている。フランジ１８が基端の周りに 設けられ、プランジャロッド２０を基端１４内に挿入することができる。プラン ジャロッド２０は、流体を外筒１６から押し出すために使用されるストッパ２２ に取り付けられる。流体は、外筒１６の内部と連通している注射器の末端１２に 形成された流体路を介して放出又は吸引される。例えば、予充填可能な注射器が ルアロック注射器の形態とされるならば、流体路は、末端１２に設けられたルア 先端（図示せず）のような形態とされる。本発明の場合、予充填可能な注射器１ ０は、尖った針カニューレのような穿刺要素２６の形態とされた流体路を備える 形態にて示してある。穿刺要素２６は末端２８を特徴としている。 本発明による係止可能な安全シールド組立体３０は、注射器の外筒１６の周り に取り付けられた管２００を備えている。管２００は、基端２０４と、末端２０ ２と、該基端及び末端の間の周方向側壁２０６とを特徴としている。フランジ構 造２０８が管の基端２０４に隣接して設けられている。図３に最も良く図示する ように、フランジ構造２０８は、管２００が外筒１６の外側に配置されたとき、 注射器外筒のフランジ１８に係止可能に係合する寸法とされた張出し部２１０を 有している。該管の末端２０２に隣接して、カラー３２が存在している。カラー ３２は、端縁３４と側部分３６とを特徴とする円板状構造として形成することが できる。カラー３２は、厚さ「ｅ」を有し、最大直径「ｇ」を特徴としている。 カラー３２は、管２００の構造体の一部として設けることができる。これと代替 的に、当業者が理解し得るように、カラー３２は、別個に供給し且つ摩擦嵌め、 接着剤、機械的手段又は同様の構造により管に対して保持するようにしてもよい 。所望であるならば、端縁３４は、溝４０を有する１つ以上のこぶ状隆起部３９ を備えることができる。溝４０は、組み立て工程中、安全シールドを整合させる べく、安全シールド４２の内側部分に設けられた相補的なレール状部分（図示せ ず）と整合させることができる。 明確化の目的のため、図１乃至図６には、矩形の断面を有し、側方部分３６が 端縁３４に直接接続された比較的平坦な壁を有するものとして、カラー３２が図 示されている。所望であるならば、このようにして、カラー３２は、本発明に従 って、係止可能な安全シールド組立体を形成し得る形態とすることができる。し かしながら、図１０には、シールド４２がカラーに対して係止されたことを一層 良く聴覚的に且つ感覚的に表示し、更に、以下に説明するように、シールドとカ ラーとの係止動作を向上させ得るように、カラー（参照番号３２ａにより表示） の形態を決定する好適な方法が図示されている。 次に、図１０を参照すると、従来と同様に、カラー３２ａは、端縁３４と側部 ３６とを備えている。しかしながら、この場合、側部３６は、完全に平坦ではな い。断面で見たとき、端縁３４及び側部３６は、係止歯３４ａにより結合されて いる。係止歯３４ａは、末端方向に面する傾斜端縁３６ａと、基端方向に面する 傾斜端縁３６ｂとを特徴としている。係止歯の傾斜端縁３６ａ、３６ｂの各々は 、側部３６と直交する棚状部分３７にて終わっている。前と同様に、所望である ならば、上述した目的のため、端縁３４に溝（図示せず）を設けることができる 。前と同様に、カラー３２ａは、厚さ「ｅ」と、最大直径「ｇ」とを有している 。係止歯３４ａは、カラー３２ａにより提供される厚さ「ｅ」に必ずしも等しい 必要はない、最大幅「ｑ」を有している。 安全シールド４２は、基端４４と、末端４５と、該基端及び末端の間の周方向 側壁４６とを特徴としている。周方向側壁４６は、外面４８と内面４９とを有し ている。外面４８は直径「Ｎ」を特徴としている。シールド４２は、管２００及 びカラー３２の双方の外側を摺動し、これにより、穿刺要素２６の末端の先端２ ８が露出される引込み位置と、穿刺要素の末端の先端が保護可能に覆われる伸長 位置（図６）との間にて、注射器外筒１６の外側を摺動することができる。 本発明による係止可能な安全シールド組立体３０は、ユーザが作動可能な構造 を備えている。本発明による係止可能な安全シールド組立体の１つの特徴は、構 成要素を組み立てる間には「作動されず」、このため、構成要素をより容易に注 射器に組み付けることを可能にするように具体化することができる点である。構 成要素を組み立てた後に、係止構造体を「作動」させ、安全シールド組立体を使 用可能な状態に置くことができる。 図１乃至図３及び図７乃至図９を参照すると、シールド４２は、少なくとも１ つの撓みアーム５０を特徴としている。アーム５０は、シールドの構造体の一部 として設けられることが好ましい。シールドの一部として成形するか又はその後 色々な切断工程を介してシールドから分離することのできるアーム５０は、末端 ５４と基端５２とを備えている。末端５４は、リビングヒンジ構造等によって側 壁４６に弾性的に取り付けられる一方、基端５２は、側壁に取り付けられず、シ ールド４２の内側部分に向けて移動自在な形態とされている。１つの好適な実施 の形態において、シールド４２には、少なくとも２つの撓みアーム５０が設けら れ、これら２つのアーム５０は、シールド４２の直径方向に対向する側部に配置 されている。このように、アーム５０は、アームの面は、シールドの周方向側壁 ４６と実質的に同一面となる自由位置（図１及び図４）と、アーム５０の基端５ ２がシールドの内部に向けて付勢される係止位置（図５、図７及び図８）を形成 する形態とされている。 図７及び図８に最も良く示すように、１つの好適な形態において、撓みアーム の基端５２は直線状ではない。カラー３２ａの特徴（図１０）を最も良く活用し 得るようにするため、基端５２は、撓みアームがシールドの内部に向けて配置さ れたとき、以下に説明するように、基端がカラー３２ａの末端方向に面する傾斜 端縁３６ａと係止可能に協働するように配置されるような仕方にて傾斜している ことが好ましい。 基端４４に隣接する領域内にてシールドの内面４９には少なくとも１つのスト ッパ部材７０が設けられている。１つの好適な実施の形態において、各々が２つ の撓みアーム５０のそれぞれ１つ（図９参照）に対応する２つのストッパ部材７ ０が設けられている。ストッパ部材７０は、末端方向に面する停止面７２を有し ている。停止面７２は、シールドの中心軸線「Ｚ」に沿って測定したとき、距離「 ｂ」だけ撓みアームの基端５２から隔てられていることが好ましい(図３参照)。 図７及び図８に最も良く図示するように、１つの好適な実施の形態において、 停止面７２は、直線状でないことが好ましい。カラー３２ａの特徴（図１０）を 最も良く活用し得るようにするため、停止面７２は、以下に説明するように、カ ラー３２ａの基端方向に面する傾斜端縁３６ｂと係止可能に協働するような仕方 にて傾斜していることが好ましい。 ストッパ部材７０は、また、基端方向に面する傾斜面７４も有している。基端 方向に面する傾斜面７４は、シールドが管２００に取り付けられたとき、シール ド４２がカラー３２の外側を摺動することを容易にする。ストッパ部材７０は、 シールドの中心軸線「Ｚ」に沿って見たとき、停止面７２が撓みアーム５０のそ れぞれの基端５２と周方向に整合される位置に配置することができる。これと代 替的に、所望であるならば、これらのストッパ部材がシールドの中心軸線「Ｚ」 から見たとき、撓みアームのそれぞれの基端５２から周方向にずれるようにスト ッパ部材７０をシールドの内面４９上に配置することができる。 シールド４２は、撓みアーム５０をその係止位置（図５、図６、図７、図８参 照）まで作動させるのを許容する構造体を有している。撓みアーム５０にはそれ ぞれの一対の末端当接部５８及び基端当接部５６が設けられている。基端方向に 面する傾斜面６０を有する末端当接部５８は、空隙５９を形成する距離「ａ」だ け基端当接部５６から隔てられている。図３及び図４に示すように、直径方向に 対向した２つの撓みアームが設けられた１つの好適な実施の形態において、直径 方向に対向した一対の空隙５９は、アーム５０がその自由位置にあるとき、シー ルドの外面４８により画成された直径「Ｎ」よりも僅かに大きい直径「Ｍ」を画 成する。その効果は、撓みアーム５０を作動させる前に、円筒状側壁４６を取り 囲む外面４８の位置から立ち上がった形態の空隙５９とすることである。 内壁８２を有する周方向リング８０がシールドの周方向側壁４６とに同軸状に 動き得るように配置されている。内壁８２は、シールド４２の外面により画成さ れた直径「Ｎ」に少なくとも等しいかそうでない場合にはより大きい直径「Ｐ」 を有している。リング８０は、距離「ａ」により画成された空隙５９の幅に少な くとも等しいかそうでない場合には若干少さい幅「ｄ」を有している。後の組み 立てを簡略化するため、シールド４２は、典型的に、リング８０を有する形態と される。リング８０は、例えば、ユーザ分離可能な接続部によりシールド４２に 保持することができる。すなわち、シールド４２とリング８０とは、単一のユニ ットとして薬剤メーカに納入されることが好ましい。例えば、リング８０は、ね じ付き接続部のようなユーザか分離可能な接続部によってシールドに固着される ように構成要素の製造メーカが納入することができる。リング８０とシールドの 末端４５との間にて薄く弱体な材料部分として形成された１つ以上のユーザが分 離可能な接続部８４により、リング８２は、シールドの末端に固着され、これに より、更なる組み立て工程のため、リングをシールドから容易に取り外すことが 可能であるようにすることが好ましい。また、この型式の構造体は、構成要素の 製造メーカがリング８０及びシールド４２を単一の成形品として容易に形成する ことも可能にする。 シールド４２は、注射器１０に対して偶発的に「過度に引込め」られることな く、従って、注射器１０から基端方向に偶発的に外れることなく、シールド４２ を引込み位置に保持する構造を更に備えている。図３に示すように、１つ以上の 末端のストッパ部材７６を末端４５に隣接してシールドの内面４９に設けること ができる。末端のストッパ部材７６は、カラーの末端方向に面する側部３６に係 合し、シールド４２が基端方向に過度に引込むのを防止する形態とされている。 所望であるならば、１つ以上の第三のストッパ部材７８をシールド４２に設け、 該ストッパ部材の各々がカラーの厚さ「ｅ」に略等しい距離「ｃ」だけそれぞれ の末端のストッパ部材７６から隔てられるようにすることができる。従って、シ ールドがその引込み位置にあるとき、末端のストッパ部材７６と第三のストッパ 部材７８との間にてカラー３２を解放可能に保持することができる。所望である ならば、第三のストッパ部材７８には、基端方向に面する傾斜面７９を設けるこ とができ、この傾斜面７９は、ストッパ部材７０と関係した基端方向に面する傾 斜面７４と同様に、シールド４２をカラー３２の周りで組み立てるのに役立つ。 次に、装置の作用について説明する。 図３に示すように、外筒１６内に保持される薬剤に達する流体路に対してバリ アを提供する手段を末端に隣接して注射器に取り付けることができる。このバリ アは、通常、注射器の製造メーカによって取り付けられ、従って、カラー３２を 配置するその後の工程にて注射器外筒に取り付けることができる。流体路が例え ば、ルア先端の構造とされるならば、ルア先端を取り付けることができる。この 場合、穿刺要素２６が注射器に取り付けられる形態とされるならば、周知の針シ ールド２９を穿刺要素２６の周りに取り付けて、針シールド２９の基端がカラー ３２に対して静止するようにすることができる。最大直径「ｇ」が針シールド２ ９により提供される最大直径「ｆ」よりも少なくとも僅かだけ大きく、このため 、針シールド２９がカラー３２及びシールド４２の作用を妨害しないようなカラ ー３２の形態にする必要がある。 安全シールド組立体３０は、構成部品製造メーカーによって予め組み立てられ 且つ薬剤を充填した注射器に取り付ける用意のできた滅菌状態にて薬剤メーカー の会社に納入されることが好ましい。注射器１０は、所望の薬剤を充填し且つそ の他の処理を施す用意のできた滅菌状態にて薬剤メーカに納入される。例えば、 注射器に対して、種々の充填工程、微粒子の検査工程、ラベル貼り工程、プラン ジャロッドの組み立て工程を施しても良い。 安全シールド組立体を組み立てる最初のステップとして、シールド４２を管２ ００に取り付ける。基端方向に面する傾斜面７４及び傾斜面７９（存在するなら ば）は、シールド４２がカラーの端縁３４を滑らかに通過することを助ける。シ ールド４２は、管２００の外側を基端方向に摺動し、このため、カラー３２は、 末端のストッパ部材７６に当接して止まる。第三のストッパ部材７８が設けられ るならば、カラー３２は、末端のストッパ部材７６と第三の部材７８との間にて 解放可能に保持されることになる。種々の充填及び処理工程が注射器に行われた 後、管２００を注射器外筒の外側において摺動させ、注射器のフランジ１８が管 の張出し構造２１０により拘束されるようにする。シールドは引込み位置にて管 に対して保持されているため、穿刺要素２６に付着された針シールド２９が管の 末端２０２を越えて突き出すであろう。注射器１０は、係止可能な安全シールド 組立体３０と共に、薬剤メーカが直ちに使用可能な状態にて最終ユーザに出荷す ることができる。 図４は、係止構造体が作動される前であって注射器１０の周りに取り付けられ た状態の本発明の安全シールド４２の図であり、一方、図５は、係止構造体を作 動させた後の同一構造の図である。薬剤製造メーカーは、係止構造体が予め作動 された図５に図示した状態にて予充填可能な注射器を最終ユーザに出荷すること が好ましい。これを行う１つの方法は、安全シールド組立体３０を予め組み立て る最終的なステップとして係止構造体を構成要素製造メーカが作動させることで ある。例えば、シールド４２が管２００に取り付けられる組み立て動作中の最終 ステップとして、リング８０を空隙５９に向けて摺動させるステップを行うこと ができる。この点に関して、好ましくは、構成部品製造メーカーは、リング及び シールドを予め組み立てた単一のユニットとして薬剤製造メーカーに納入するの で、薬剤製造メーカーは、仕分け、方向決め、分配にのみ注意を払い、次に、単 一のユニットを注射器の周りに組み付けさえすればよいという点で、薬剤製造メ ーカによるその後の組み立て工程が簡略化されることも理解されよう。勿論、こ れと代替的に、安全シールド組立体を注射器に取り付ける工程の一部として薬剤 製造メーカー自体がこの係止手段を作動させるステップを行うことも可能である ことが理解されよう。 しかしながら、図５には、構成部品の製造メーカー、薬剤製造メーカー又は最 終ユーザーの何れを問わずに係止構造体を作動させる状態が示してある。リング ８０をシールドの末端４５に接続するユーザーが分離可能な接続部８４は分離さ れており、リング８０は、シールド４２に対して基端方向に摺動している。末端 当接部５８と関係した末端方向に面する傾斜面６０の支援を受けて、リングの内 面８２は、末端方向に面する傾斜面６０の外側でシールドの外面４８に沿って滑 動し又は末端当接部５８と基端当接部５６との間に画成された空隙５９内に固着 されている。リング８０の内径「Ｐ」は、直径方向に対向した空隙５９同士の間 の直径「Ｍ」よりも小さいため、リング８０は、撓みアーム５０に内方への力を 付与する。従って、撓みアーム５０は、その末端５４の近辺で撓み、このため、 基端５２はシールド４２の内部に向けて押される。撓みアーム５０が内方に付勢 されると（特に、図７、図８参照）、所定の撓みアームの基端５２及びそれぞれ のストッパ要素７０の停止面７２は、その間に空隙１００を画成する。シールド が穿刺要素２６を覆うべく末端方向に摺動されるとき、空隙１００は、カラー３ ２を「拘束する」設計とされている。カラーが平坦な側部分３６を有する場合、 空隙１００は、カラー３２を空隙１００内に確実に固着すべくカラーの厚さ「ｅ 」に少なくとも等しいか等しくない場合には僅かに大きい幅「ｂ」を有するよう にしなければならない。図１０に図示するように、カラーが係止歯３４ａを有す る形態とされるならば、幅「ｂ」は、係止歯３４ａと関係した最大幅「ｑ」を受 け入れ、係止歯３４ａが空隙１００内に確実に保持されるように選択する必要が ある。 図６は、穿刺要素の末端先端２８を保護可能に覆うべくその伸長位置にあるシ ールド４２の図である。針シールド２９を取り外して通常の方法で注射を行った 後、最終ユーザは、シールド４２を把持し注射器１０に対して末端方向に摺動さ せる。従って、管２００に固定されたカラー３２はシールドの基端４４に向けて 付勢される。撓みアーム５０の弾性のため、カラーの端縁３４はアーム５０をシ ールドの内部から外方に向けて押し、このため、アーム５０の長さに沿って通過 するであろう。端縁３４は、最終的に基端５２を越えるまでアームを撓ませ、こ れによって、アームがシールドの内部に向けて内方に再度戻るようにする。安全 機構の作動を表示するため、カチッという音のような聴覚的な指示を発生させる 。このようにして、カラー３２は空隙１００内で静止し、カラーは基端５２と停 止面７２との間に挟み込まれる。このようにして、カラー３２はアームの停止面 ７２と基端５２との間で係止可能に保持される。シールドは、注射器１０に対し てそれぞれ基端方向又は末端方向の何れかに更に動かないように拘束する。従っ て、シールド４２は、穿刺要素２６に対してその伸長位置に保持され、末端の先 端２８を偶発的に接触しないように保護可能に覆う。 上述したように、１つの好適な形態（図７、図８、図１０）において、撓みア ーム５０、ストッパ部材７０及びカラー３２ａは、シールド４２がカラー３２ａ に係止されたことを良好に聴覚的に且つ感覚的に表示し得る形態とされている。 カラー３２ａの端縁３４が撓みアームの基端５２から分離すると、係止歯３４ａ は空隙１００に入る。係止歯が空隙１００に入ると直ちに、撓みアームの特性に より、アームはシールドの内部に向けて内方に再度、撓む。この時点にて、基端 ５２に隣接して配置された撓みアーム５０の内側部分４９ａがカラー３２ａの棚 状部分３７に押し付けられる。内側部分４９ａが棚状部分３７に押し付けられる と、直ちに、感覚的及び触覚的表示がユーザーに伝えられて、シールド４２がカ ラー３２ａに係止されたことを知らせる。撓みアームの基端５２及びストッパ部 材７０の停止面７２の双方が傾斜方向に方向決めされているため、基端５２及び 停止面７２の各々は、そのそれぞれの末端方向に面する傾斜端縁３６ａ及び基端 方向に面する傾斜端縁３６ｂに対し係止可能に保持され、このため、歯３４ａは 空隙１００内に確実に係止される。このように、簡単な末端方向への動作だけで 、シールド４２はカラー３４ａに対して自己係止状態となる。 次に、更に詳細のため図１１及び図１２を参照すると、カラーが端縁１３４と 側部分１３６とを有する、カラー１３２の１つの代替的な好適な実施の形態が図 示されている。しかしながら、この場合、側部分１３６は完全には平坦でない。 断面で見たとき、端縁１３４及び側部分１３６は、係止歯によって連結されてい ない。これに反して、側部分１３６は、実質的に平坦な当接面１３６ａと、末端 方向に面する傾斜面１３８とを有している。このようにして、撓みアーム５０の 基端５２が管に向けて押されると、該基端がカラー１３２の面１３６ａに当接す る。撓みアームの基端５２及び傾斜面１３８の双方が傾斜方向に方向決めされて いるため、安全シールド４２が管２００に押し付けられると、基端５２の各々は 、注射器１０に向けて、傾斜面１３８に沿って移動し、これにより針が露出する のを防止する。 図１３乃至図１６に図示した別の代替的な実施の形態において、管２００のフ ランジ２０８は、該フランジから隔てられ且つ複数の柱状部分２１２によりフラ ンジ上に支持された上方基端カラー２１０を備えている。カラー２１０は、その 内面に沿い且つ肩部２１８にて終わる、内方に傾斜する端縁２１４を有する多角 形の形状であることが好ましい。このようにして、注射器１０が管２００内に挿 入されると、注射器のフランジ１８は、端縁２１４と接触してフランジがリッジ に沿って移動するとき、カラー２１０が撓むようにする。カラー２１０は、フラ ンジが肩部２１８を通ったならば、その静止位置すなわちフランジ１８の湾曲面 が平坦面ＴＰへと遷移する点を超えて肩部の前縁２１８ａが伸長する状態に戻る のに十分な弾性を有する。従って、前縁２１８ａは、フランジの湾曲部分と容易 に接触することはなく、このため、フランジが安全シールド組立体３０から簡単 に外れることはない。 種々の構成要素は、医療等級プラスチック等のような適当な材料で形成するこ とができる。これらの構成要素は、当業者に周知の方法にて射出成形することが でき、このため、係止シールド組立体を確実に且つ経済的に製造することができ る。本発明の係止シールド組立体は、種々の直径及び容量の予充填可能な注射器 に適応させることができる。組み立てを容易にすべく色々な改良を実現すること ができる。例えば、シールドの基端に隣接する側壁部分は、薄くし、又は、シー ルドの基端と撓みアームの基端縁との間におけるシールドの領域内にてスリット を形成することができる。これらは全て、カラーの外側にてシールドを基端方向 に摺動させ易くするものである。勿論、色々な構成要素の寸法は、次のように選 択することができる。すなわち、シールドが引込み位置にあるとき、穿刺要素の 末端の先端が注射のために露出されるようにし、また、シールドがその伸長位置 にあるとき、穿刺要素の末端の先端が保護可能に覆われて、最終ユーザが注射器 を安全に廃棄し得るようにする。 添付した請求の範囲の精神から逸脱することなく、本発明の更なる且つ追加的 な変形例が案出可能であり、本発明は、記載した特定の実施の形態にのみ限定さ れるものではないことが当業者に理解されよう。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ) ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ， ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，Ｄ Ｋ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ， ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，Ｌ Ｖ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ， ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，Ｕ Ｓ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ 【要約の続き】 ルドの外側を軸方向に摺動してアームをシールドの内側 に向けて撓ませ係止構造体を作動させる。最終ユーザー により安全シールドは末端方向に摺動してストッパ部材 と撓みアームの基端との間にてカラーが係止可能に保持 されるようにする。カラー、ストッパ部材及び撓みアー ムは、最終ユーザーに対し係止したことを感覚的に且つ 聴覚的に表示する形態とすることができる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．医療装置において、 基端及び末端を有する外筒と、 該外筒の周りに固着された管であって、外筒の末端に隣接して配置され且つ１ つの端縁を有するカラーを備える管と、 該管の周りに取り付けられ、外筒の末端が露出される引込み位置と外筒の末端 が覆われる伸長位置との間にて軸方向に可動であり、基端と、末端と、該基端及 び末端の間の周方向側壁と、を有し、該周方向側壁が、外面と、内面とを有して いる、シールドと、 シールドを伸長位置に固着するユーザが作動可能な係止手段と、 を備え、 該ユーザが作動可能な係止手段が、 周方向側壁に取り付けられた末端と、シールドの内側に向けて撓み可能な基端 とを有する少なくとも１つの撓みアームであって、該アームがシールドの周方向 側壁と実質的に同一面となる自由位置と、該アームが前記シールドの内側に向け て撓み基端がシールドの内側に向けて配置される係止位置と、を有する少なくと も１つの撓みアームと シールドの基端に隣接してシールドの内面に取り付けられた少なくとも１つの ストッパ部材であって、該ストッパ部材と撓みアームの基端との間に空隙を画成 する少なくとも１つのストッパ部材と、 シールドの外面の周りを軸線方向に摺動可能なリングであって、該リングが少 なくとも１つの撓みアームから隔てられた第一の位置と、該リングが前記少なく とも１つの撓みアームに対して配置されアームを係止位置に固着する第二の位置 との間にて摺動可能であるリングと、を備える、医療装置。 ２．請求項１に記載の医療装置において、 外筒がその末端に穿刺要素を備え、該穿刺要素は、シールドカ句1込み位置に あるとき露出され、シールドが伸長位置にあるとき保護可能に覆われる、医療装 置。 ３．請求項１に記載の医療装置において、 フランジが、外筒の基端に隣接して設けられ、管が外筒のフランジにて外筒に 固着される、医療装置。 ４．請求項１に記載の医療装置において、 前記リングが、第一の位置にてユーザーが分離可能な接続部によりシールドの 末端に固着され、最終ユーザーが、該ユーザーが分離可能な接続部を破断して、 リングを第二の位置まで軸方向に摺動させることができる、医療装置。 ５．請求項１に記載の医療装置において、 ストッパ部材が、基端方向に面する傾斜面と、末端方向に面する停止面とを備 え、該停止面と前記少なくとも１つの撓みアームの基端との間に空隙が画成され る、医療装置。 ６．請求項１に記載の医療装置において、 前記撓み可能なアームがリングを第二の位置に保持する構造を備える、医療装 置。 ７．請求項６に記載の医療装置において、 前記保持構造が、末端当接部と、該末端当接部から隔てられた基端当接部とを 備え、前記基端当接部と末端当接部との間の空隙内に前記リングが保持される、 医療装置。 ８．請求項７に記載の医療装置において、 前記基端当接部と前記末端当接部との間の空隙が、前記少なくとも１つの撓み アームの面から持ち上がっており、前記撓みアームが係止位置にあるとき、同空 隙がシールドの周方向側壁と実質的に同一面となる、医療装置。 ９．請求項７に記載の医療装置において、 前記末端当接部が末端方向に面する傾斜面を有し、前記リングが、前記末端当 接部の末端方向に面する傾斜面の外側にて前記第二の位置まで付勢される、医療 装置。 １０．請求項１に記載の医療装置において、 前記シールドが、末端に隣接してシールドの内面に配置された第二のストッパ を更に備え、前記シールドが引込み位置にあるとき、該第二のストッパがカラー と係合可能である、医療装置。 １１．請求項１０に記載の医療装置において、 第二のストッパの基端方向にてシールドの内面に配置された第三のストッパを 更に備え、前記シールドが引込み位置にあるとき、第二のストッパと第三のスト ッパとの間にカラーの端縁が保持される、医療装置。 １２．請求項１に記載の医療装置において、 カラーの端縁に係止歯が設けられる、医療装置。 １３．請求項１２に記載の医療装置において、 少なくとも１つの撓みアームの基端がカラーの係止歯と係止可能に係合するよ うに方向決めされる、医療装置。 １４．請求項１に記載の医療装置において、 少なくとも１つの撓みアームに面するカラーの端縁に末端方向に面する傾斜面 が設けられる、医療装置。 １５．請求項１に記載の医療装置において、 前記管が、フランジと、該フランジから隔てられたカラーとを備える、医療装 置。 １６．請求項１５に記載の医療装置において、 前記カラーが複数の柱状部分により前記フランジにて支持される、医療装置。 １７．請求項１５に記載の医療装置において、 前記カラーが、内面に沿って内方に傾斜する端縁を有する実質的に多角形の形 状である、医療装置。 １８．医療装置において、 基端及び末端を有する外筒と、 該外筒の末端から伸長し、末端の先端を有する穿刺要素と、 外筒の基端に隣接して設けられたフランジと、 外筒の周りに取り付けられ且つフランジに固着された管であって、外筒の末端 に隣接して配置されたカラーを有し、該カラーが、側部分と、周方向端縁とを有 する管と、 該管の周りに取り付けられ、穿刺要素の末端の先端が露出される引込み位置と 穿刺要素の末端の先端が覆われる伸長位置との間にて軸線方向に可動であり、基 端と末端と該基端及び末端の間の周方向側壁とを有し、該周方向側壁が外面と内 面とを有する、シールドであって、該シールドを伸長位置に固着するユーザーが 作動可能な係止手段を有するシールドと、を有し、 該ユーザー作動可能な係止手段が、 周方向側壁に取り付けられた末端と、シールドの内側に向けて撓み可能な基端 と、該末端及び基端の間の外面とを有する少なくとも１つの撓みアームであって 、該アームの基端が前記カラーに係合する端緑を画成し、該アームの外面がシー ルドの周方向側壁と実質的に面一となる自由位置と、該アームが前記シールドの 内側に向けて撓み、前記端縁がシールドの内側に向けて配置される係止位置とを 有する少なくとも１つの撓みアームを備え、 該撓みアームが、互いに隔てられた、外面に形成した一対の当接部を有するこ とと、 シールドの基端に隣接してシールドの内面に取り付けられた少なくとも１つの ストッパ部材であって、該ストッパ部材と撓みアームの基端との間に空隙を画成 する少なくとも１つのストッパ部材と、 ユーザー分離可能な接続部によりシールドに保持されたリングであって、該リ ングが少なくとも１つの撓みアームから隔てられた第一の位置と、該リングが前 記少なくとも１つの撓みアーム上にて一対の当接部の間に配置され、アームを係 止位置に固着する第二の位置との間にてシールドの外面の周りで摺動可能である リングとを備え、 リングが対の当接部の間に配置される迄、リングがシールドに沿って基端方向 に摺動し、その後、シールドは、末端方向に付勢されて、カラーの周方向端縁が ストッパ部材とアームの基端との間に画成された空隙に入り、アームの端縁がカ ラーに係合するようにする、医療装置。 １９．請求項１８に記載の医療装置において、カラーの周方向端縁に係止歯が 設けられる、医療装置。 ２０．請求項１９に記載の医療装置において、アームの端縁が、カラーの係止 歯と係止可能に係合するように方向決めされる、医療装置。 ２１．請求項２０に記載の医療装置において、端縁が傾斜している、医療装置 。 ２２．請求項１８に記載の医療装置において、 前記ストッパ部材が基端方向に面する傾斜面を有し、前記シールドが、前記カ ラーの外側を基端方向に摺動し、シールドを前記引込み位置に配置する、医療装 置。 ２３．請求項１８に記載の医療装置において、 シールドの基端と、撓みアームの基端縁との中間にて、前記周方向側壁に形成 された少なくとも１つのスリットを更に備える、医療装置。 ２４．請求項１８に記載の医療装置において、 周方向側壁が、内面と外面との間にある厚さを画成し、シールドの基端に隣接 する側壁の厚さが、シールドの基端と末端との中間の側壁の厚さよりも薄い、医 療装置。 ２５．請求項１８に記載の医療装置において、 少なくとも１つの撓みアームにおける対の当接部が、基端当接部と末端当接部 とを含み、該末端当接部が、対の当接部の間に配置し得るようにリングが末端当 接部の外側を進むのを容易にし得るように末端方向に面する傾斜面を有する、医 療装置。 ２６．請求項１８に記載の医療装置において、 前記少なくとも１つの撓みアームの端縁の形状が、撓みアームが前記係止位置 にあるとき、前記カラーの側部分に対して平行に方向決めされるように設定され る、医療装置。 ２７．請求項１８に記載の医療装置において、 前記シールドが、末端に隣接してシールドの内面に配置された第二のストッパ であって、前記シールドが引込み位置にあるとき、カラーの側部分と係合可能な 第二のストッパを更に備える、医療装置。 ２８．請求項２７に記載の医療装置において、 第二のストッパの基端方向にてシールドの内面に配置された第三のストッパを 更に備え、前記シールドが引込み位置にあるとき、第二カラーが、第二のストッ パと第三のストッパとの間に保持される、医療装置。 ２９．請求項１８に記載の医療装置において、 前記第三のストッパが、シールドがその引込み位置に向けて配置されたとき、 リングが前記第三のストッパの外側を通るのを容易にし得るように基端方向に面 する傾斜面を備える、医療装置。 ３０．請求項２５に記載の医療装置において、 前記基端当接部と末端当接部の間の空隙が、前記少なくとも１つの撓みアーム の面から持ち上がっていて、前記撓みアームが係止位置にあるとき、空隙が、シ ールドの周方向側壁と実質的に同一面である、医療装置。 ３１．請求項３０に記載の医療装置において、 前記基端当接部と末端当接部との間の空隙が傾斜しており、前記撓みアームが 係止位置にあるとき、該空隙が、シールドの周方向側壁と実質的に同一面となる 、医療装置。 ３２．請求項１８に記載の医療装置において、 ユーザーが分離可能な接続部が、前記リングとシールドの末端との間に１つ以 上の薄い材料部分を備える、医療装置。 ３３．請求項１８に記載の医療装置において、 ユーザー分離可能な接続部が、前記リングとシールドの末端との間に１つ以上 の薄い材料部分を備える、医療装置。 ３４．医療装置において、 基端及び末端を有する外筒と、 該外筒の末端から伸長し、末端の先端を有する穿刺要素と、 外筒の外面の周りに取り付けられた管であって、外筒の末端に隣接して配置さ れたカラーを有し、該カラーが、端縁と、端縁に形成された係止歯とを有する、 管と、 該管の周りに取り付けられ、穿刺要素の末端の先端が露出される引込み位置と 穿刺要素の末端の先端が覆われる伸長位置との間にて軸方向に可動であり、基端 と末端と該基端及び末端の間の周方向側壁とを有し、該周方向側壁が、外面と、 内面とを有する、シールドと、 シールドを伸長位置に固着するユーザー作動可能な係止手段と、を備え、 該ユーザー作動可能な係止手段が、 周方向側壁に取り付けられた末端と、カラーの係止歯と係止可能に係合するよ うにシールドの内側に向けて撓み可能な傾斜した基端とを有する少なくとも１つ の撓みアームであって、該アームがシールドの周方向側壁と実質的に面一となる 自由位置と、該アームが前記シールドの内側に向けて撓み、基端がシールドの内 側に向けて配置される係止位置とを有する少なくとも１つの撓みアームと、 シールドの基端に隣接してシールドの内面に取り付けられた少なくとも１つの ストッパ部材であって、傾斜した停止面を有し、該傾斜した停止面と撓みアーム の傾斜した基端との間に空隙を形成し得るようにシールド上に配置された少なく とも１つのストッパ部材と、 リングであって、該リングが少なくとも１つの撓みアームから隔てられた第一 の位置と、該リングが前記少なくとも１つの撓みアームに対して配置され該アー ムを係止位置に固着する第二の位置との間にてシールドの外面の周りで軸方向に 摺動可能であるリングとを備え、 リングが第二の位置に配置された後、シールドが末端方向に付勢され、係止歯 が傾斜した停止面とアームの傾斜した基端との間の空隙に入り、歯を該空隙内に 係止するようにした、医療装置。 ３５．請求項３４に記載の医療装置において、係止歯が空隙に入るとき、聴覚 的な表示が発生される、医療装置。 ３６．請求項３４に記載の医療装置において、係止歯が空隙に入るとき、聴覚 的な表示が発生される、医療装置。 ３７．医療装置において、 基端及び末端を有し、基端が外筒のフランジを有する外筒と、 外筒の周りに固着された管であって、外筒の末端に隣接して配置されたカラー を有し、該カラーが１つの端縁を有する管と、を含み、 前記管は、管フランジと、該管フランジから隔てられ且つフランジにて支持さ れた上方基端カラーとを備え、前記外筒が管内に挿入されるとき、外筒フランジ が管カラーと接触して外筒フランジが前記カラーを経て進むとき、カラーを撓ま せ、カラーが通過した後、該カラーがカラーを休止位置に戻すのに十分な弾性を 有する、医療装置。 ３８．請求項３７に記載の医療装置において、 前記カラーが複数の柱状部分により前記管フランジに支持される、医療装置。 ３９．請求項３７に記載の医療装置において、前記カラーが内面に沿って内方 に傾斜する端縁を有する実質的に多角形の形状を有する、医療装置。 ４０．請求項３９に記載の医療装置において、 前記カラーの前記内面の内方に傾斜する端縁が前縁を有する肩部にて終わって おり、該前縁が、外筒のフランジの湾曲面が平坦面に遷移する点を超えて伸長し 、前記前縁が外筒フランジの湾曲部分と容易に接触せずに管が容易に外れるのを 防止するようにする、医療装置。