JP2000510219A - 吸気バルブ及び排気バルブを有する内燃機関 - Google Patents
吸気バルブ及び排気バルブを有する内燃機関Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、吸気バルブ及び排気バルブ(6、7)と、燃料供給管(14)及び漏油管(19)と連絡し、燃焼室に燃料を噴射する噴射ノズル(5)のための、シリンダ(2)ごとに1個のノズルホルダー(4)とを有する内燃機関に関する。ノズルホルダー(4)がシリンダヘッド(1)の第1の空洞部(13)に配置され、シリンダヘッド(1)はシリンダの軸線(3)を含むエンジン長手方向断面(16)に対してほぼ垂直に第2の空洞部(17)を有する。この第2の空洞部(17)がシリンダヘッドの第1の長手方向側壁(15a)から始まってほぼ半径方向に第1の空洞部(13)に至る内燃機関において、第2の空洞部(17)がシリンダヘッドの第1の長手方向側壁(15a)と対向するシリンダヘッドの第2の長手方向側壁(15b)まで続き、この部分に漏油排出部を形成する。
Description
【発明の詳細な説明】
吸気バルブ及び排気バルブを有する内燃機関
本発明は吸気バルブ及び排気バルブと、燃料供給管及び漏油管と連絡し、燃焼
室に燃料を噴射する噴射ノズルのための、シリンダごとに1個のノズルホルダー
とを有し、ノズルホルダーがシリンダヘッドの第1の空洞部に配置され、シリン
ダヘッドがシリンダの軸線を含むエンジン長手方向断面に対してほぼ垂直に第2
の空洞部を有し、第2の空洞部がシリンダヘッドの第1の長手方向側壁から始ま
ってほぼ半径方向に第1の空洞部に至る内燃機関に関する。
冒頭に述べた種類の内燃機関で特にそれぞれ1個のシリンダを取り囲む6本の
シリンダヘッドボルト及びシリンダごとに4個のバルブが設けられている場合は
、中央の噴射ノズルのために燃料供給管を配設する余地がほとんどない。カム駆
動による内蔵型ポンプと噴射ノズルの間の燃料供給管をなるべく短くするために
、シリンダヘッドにシリンダヘッドの長手方向側面から供給することが望ましい
。ところがそのために必要な場所はタペットのプッシュロッド、吸排気ポート、
シリンダヘッドボルト等ですでにふさがっていることが多い。
米国特許第3,845,748号明細書はこのような横からの燃料供給を示す
。万一流出する燃料は供給孔と燃料パイプの間の間隙を経て漏油孔へ還流される
。しかしこのような解決策は費用かかかるし、多数の密封部があるため故障しや
すい。
本発明の課題は、冒頭に挙げた種類の内燃機関のために組立と保守に便利であ
り、確実な、場所をとらない、横からの燃料供給のための燃料供給管の配置を見
出すことである。
本発明によればこれは第2の空洞部がシリンダヘッドの第1の長手方向側壁と
対向するシリンダヘッドの第2の長手方向側壁まで続き、この部分に漏油排出部
を形成することによって達成される。このことは一方では極めて簡単な製造と、
他方では簡単な組立及び分解を可能にする。
漏油排出用の空洞部はエンジン長手方向に延びる漏油管に接続することが好ま
しい。
第2の空洞部の中で燃料供給管をシリンダヘッドの第1の長手方向側壁からノ
ズルホルダーの半径方向入口まで通し、その際好ましくは袋ねじとして形成され
第2の空洞部にねじ込まれた締め付け部材で燃料供給管を固定することにより、
特に熱応力に関して特に有利な構造が得られる。
締め付け部材はシリンダヘッドの第1の長手方向側壁とノズルホルダーの間の
ほぼ中央でシリンダヘッドにねじ込まれ、ねじ継手とノズルホルダーの間がシー
ル、好ましくはOリングシールによりシリンダヘッドに対して密封され、締め付
け部材とシリンダヘッドが形成する密封された漏油ギャップが漏油管と流れを連
通するようにすることが好ましい。またシリンダヘッドに対して締め付け部材を
密封するために、補助Oリングシールをシリンダヘッドの第1の長手方向側壁に
設けることができる。それによって締め付け部材と燃料供給管の確実な密封が得
られ、その場合燃料供給管とノズルホルダーの接続部分で万一漏れた燃料は漏油
系統へ送られる。
本発明の特に好適な実施態様においては第2の空洞部の軸線が、締め付け部材
とシリンダヘッド長手方向側壁の間でシリンダヘッドに開けられたシリンダヘッ
ドボルト穴の軸線と、ねじ継手及びシリンダヘッドの第1の長手方向側壁の間で
交わるようになっている。組立の際にまずこのシリンダヘッドボルト穴にシリン
ダヘッドボルトをねじ込み、次に締め付け部材により燃料供給管をノズルホルダ
ーに接続することができる。その場合シリンダヘッドボルトの頭部面のためのシ
リンダヘッドボルト穴の支持面は第2の空洞部の下に沈めて設けてある。
図に基づいて本発明を詳述する。図1は図2のI−I線による本発明シリンダ
ヘッドの横方向断面図、図2はシリンダヘッドの平面図を示す。
シリンダヘッド1はシリンダ2の中央に配置される噴射ノズル5のための、シ
リンダの軸線3上に配置された、シリンダ2ごとに1個のノズルホルダ−4と、
シリンダ2ごとに2個の吸気バルブ6及び2個の排気バルブ7とを有する。内燃
機関の同じ長手方向側面8のフランジ面6b又は7bから始まる吸気ポート6a
又は排気ポート7aが吸気バルブ6又は排気バルブ7に達する。各シリンダ2の
両側のエンジン横方向断面9にも、シリンダの軸線3を通るエンジン横方向断面
10にも、シリンダ2を取り囲むそれぞれ2個のシリンダヘッドボルト11、1
2が配列されている。
ノズルホルダ−4はシリンダヘッド1のシリンダの軸線3と同軸に第1の空洞
部13にねじ込まれている。ノズルホルダ−4へは、吸気側フランジ面6b及び
排気側フランジ面7bと対向するシリンダヘッドの第1の長手方向側壁15aで
シリンダヘッド1に接続する燃料供給管14が接続されている。なお燃料供給管
14は、エンジン長手方向断面16に対して垂直に横方向断面10上に配列され
た第2の空洞部17を貫いてノズルホルダ−4の半径方向の供給孔25に通され
ている。燃料供給管14の接続部を18で示す。
第2の空洞部17はシリンダヘッド長手方向側壁15aから始まって第1の空
洞部13に対して垂直に延び、半径方向にこれと交差し、シリンダヘッド1の中
でエンジン長手方向断面16の他方の側で第1の空洞部13への接続部18と反
対の方向に漏油排出用の空洞部19として続き、最後にシリンダヘッドの第2の
長手方向側壁15bの部分で漏油管20に接続する。燃料供給管14にはカム軸
のカム(図示せず)により駆動される内蔵型ポンプ(図示せず)によって燃料が
供給される。シリンダヘッド1の上側はバルブ駆動装置(図示せず)を収容する
参照符号23で示したロッカアームハウジングによって閉鎖され、吸気側フラン
ジ面6bはロッカアームハウジング23によって形成される。
燃料供給管14の接続部18は、袋ねじとして形成され第2の空洞部17にね
じ込まれた締め付け部材24によって、ノズルホルダ−4の供給孔25に当接さ
れる。なお締め付け部材24はリング状の弾性押圧部材26を有する。締め付け
部材24をシリンダヘッド1に対して密封するために、Oリングシール28がシ
リンダヘッドの第1の長手方向側壁15aとノズルホルダ−4の間のほぼ中央に
配設されたねじ継手27と押圧部材26との間に設けられている。接続部18と
ノズルホルダ−4の供給孔25との間で燃料漏れが起こり、燃料が締め付け部材
24とシリンダヘッド1の間の漏油ギャップ29に到達する場合は、バルブ操作
室22aに侵入することがOリングシール28によって阻止される。漏油ギャッ
プ29は漏油通路19と連絡するから、漏液は漏油管20を経て漏油系統へ還流
することができる。33はノズルホルダ−4の漏油出口を示す。漏油出口は漏油
排出用の空洞部19と連通している。
図1で明らかなように、締め付け部材24はシリンダヘッドボルト11の頭部
面11dのためのシリンダヘッドボルト穴11bの支持面11cの上方に配設さ
れ、シリンダヘッドボルトの軸線11aは第2の空洞部17の軸線17aと交わ
る。その場合締め付け部材24の下にあるシリンダヘッドボルト11は他のシリ
ンダヘッドボルト12より短くなっている。もちろんシリンダヘッドボルト11
の操作は締め付け部材24を取りはずしたときにのみ可能である。ただしシリン
ダヘッド1への締め付け部材24の着脱とその確実な密封は上述の構造により問
題なく可能である。
シリンダヘッドの第1の長手方向側壁15aの部分には締め付け部材24とシ
リンダヘッド1の間にさらに別のシール30が設けてあり、周囲に対して駆動室
22aを密封する。
図2で明らかなように、締め付け部材24は燃料供給管14とともに、エンジ
ン横方向断面10にあるシリンダヘッドボルト11の上方で詳しく図示しないタ
ペットプッシュロッドのための穴31a及び32aの間及び2個の吸気バルブ6
の間ででシリンダヘッド1に配設されている。それによって現存する自由空間の
最適な利用とともに極度に短い燃料供給管14でシリンダヘッド1の極めてコン
パクトな構造が可能である。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】平成11年1月7日(1999.1.7)
【補正内容】
供給孔と燃料管の間のギャップを経て漏油孔へ返送される。しかしこのような解
決策は費用かかかるし、多数の密封部があるため故障しやすい。
本発明の課題は、冒頭に挙げた種類の内燃機関のために組立と保守に便利であ
り、確実な、場所をとらない、横からの燃料供給のための燃料供給管の配置を見
出すことである。
本発明によればこれは第2の空洞部がシリンダヘッドの第1の長手方向側壁と
対向するシリンダヘッドの第2の長手方向側壁まで続き、この部分に漏油排出部
を形成し、シリンダヘッドの第2の長手方向側面の部分で漏油管に接続すること
によって達成される。このことは一方では極めて簡単な製造と、他方では簡単な
組立及び分解を可能にする。漏油管はエンジン長手方向に延びる。
第2の空洞部の中で燃料供給管をシリンダヘッドの第1の長手方向側壁からノ
ズルホルダーの半径方向入口まで通し、その際好ましくは袋ねじとして形成され
第2の空洞部にねじ込まれた締め付け部材で燃料供給管を固定することにより、
特に熱応力に関して特に有利な構造が得られる。
締め付け部材はシリンダヘッドの第1の長手方向側壁とノズルホルダーの間の
ほぼ中央でシリンダヘッドに螺着され、ねじ継手とノズルホルダーの間がシール
、好ましくはOリングシールによりシリンダヘッドに対して密封され、締め付け
部材とシリンダヘッドが形成する密封された
請求の範囲
1. 吸気バルブ及び排気バルブ(6、7)と、燃料供給管(14)及び漏油管
(19)と連絡し、燃焼室に燃料を噴射する噴射ノズル(5)のための、シリン
ダ(2)ごとに1個のノズルホルダー(4)とを有し、ノズルホルダー(4)が
シリンダヘッド(1)の第1の空洞部(13)に配置され、シリンダヘッド(1
)がシリンダの軸線(3)を含むエンジン長手方向断面(16)に対してほぼ垂
直に第2の空洞部(17)を有し、第2の空洞部(17)がシリンダヘッドの第
1の長手方向側壁(15a)から始まって、ほぼ半径方向に第1の空洞部(13
)に至る内燃機関において、第2の空洞部(17)がシリンダヘッドの第1の長
手方向側壁(15a)と対向するシリンダヘッドの第2の長手方向側壁(15b
)まで続き、この部分に漏油排出部を形成し、シリンダヘッドの第2の長手方向
側壁(15b)の部分で漏油管(20)に接続することを特徴とする内燃機関。
2. 燃料供給管(14)が、第2の空洞部(17)の中でシリンダヘッドの第
1の長手方向側壁(15a)からノズルホルダー(4)の半径方向の供給孔(2
5)まで通っていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
3. 燃料供給管(14)が、袋ねじとして形成され第2の空洞部(17)にね
じ込まれた締め付け部材(24)によって固定されていることを特徴とする請求
項1又は2に記載の内燃機関。
4. 締め付け部材(24)が、シリンダヘッドの第1の長手方向側壁(15a
)とノズルホルダー(4)の間のほぼ中央でシリンダヘッド(1)にねじ止めさ
れていることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関。
5. 締め付け部材(24)が、ねじ継手(27)とノズルホルダー(4)の間
でシール、好ましくはOリングシール(28)によってシリンダヘッド(1)に
対して密封され、締め付け部材(24)とシリンダヘッド(1)が形成する密封
された漏油ギャップ(29)が漏油管(20)と連通していることを特徴とする
請求項3又は4に記載の内燃機関。
6. シリンダヘッド(1)に対して締め付け部材(24)を密封するために、
補助Oリングシール(30)が、シリンダヘッドの第1の長手方向側壁(15a
)に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の内燃機関。
7. 第2の空洞部(17)の軸線(17a)が、締め付け部材(24)とシリ
ンダヘッド密封面(10)の間でシリンダヘッド(1)に開けられたシリンダヘ
ッドボルト穴(11b)の軸線(11a)と、ねじ継手(27)及びシリンダヘ
ッドの第1の長手方向側壁(15a)の間で交わることを特徴とする請求項1か
ら6のいずれか1項に記載の内燃機関。
8. シリンダヘッドボルト(11)の頭部面(11d)のためのシリンダヘッ
ドボルト穴(11b)の支持面(11c)が、第2の空洞部(17)の下に沈め
て設けられていることを特徴とする請求項7に記載の内燃機関。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
F02M 61/14 320 F02M 61/14 320Y
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 吸気バルブ及び排気バルブ(6、7)と、燃料供給管(14)及び漏油管 (19)と連絡し、燃焼室に燃料を噴射する噴射ノズル(5)のための、シリン ダ(2)ごとに1個のノズルホルダー(4)とを有し、ノズルホルダー(1)が シリンダヘッド(1)の第1の空洞部(13)に配置され、シリンダヘッド(1 )がシリンダの軸線(3)を含むエンジン長手方向断面(16)に対してほぼ垂 直に第2の空洞部(17)を有し、第2の空洞部(17)がシリンダヘッドの第 1の長手方向側壁(15a)から始まってほぼ半径方向に第1の空洞部(13) に至る内燃機関において、第2の空洞部(17)がシリンダヘッドの第1の長手 方向側壁(15a)と対向するシリンダヘッドの第2の長手方向側壁(15b) まで続き、この部分に漏油排出部を形成することを特徴とする内燃機関。 2. 漏油排出用の空洞部(19)が、エンジンの長手方向に延びる漏油管(2 0)に接続されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。 3. 前記燃料供給管(14)が、第2の空洞部(17)の中でシリンダヘッド の第1の長手方向側壁(15a)からノズルホルダー(4)の半径方向の供給孔 (25)まで通っていることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関。 4. 燃料供給管(14)が、袋ねじとして形成され第2の空洞部(17)にね じ込まれた締め付け部材(24)によって固定されていることを特徴とする請求 項1から3のいずれか1項に記載の内燃機関。 5. 締め付け部材(24)が、シリンダヘッドの第1の長手方向側壁(15a )とノズルホルダー(4)の間のほぼ中央でシリンダヘッド(1)にねじ止めさ れていることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関。 6. 締め付け部材(24)が、ねじ継手(27)とノズルホルダー(4)の間 でシール、好ましくはOリングシール(28)によってシリンダヘッド(1)に 対して密封され、締め付け部材(24)とシリンダヘッド(1)が形成する密封 された漏油ギャップ(29)が漏油管(20)と連通していることを特徴とする 請求項4又は5に記載の内燃機関。 7. シリンダヘッド(1)に対して締め付け部材(24)を密封するために、 補助Oリングシール(30)がシリンダヘッドの第1の長手方向側壁(15a) に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の内燃機関。 8. 第2の空洞部(17)の軸線(17a)が、締め付け部材(24)とシリ ンダヘッド密封面(10)の間でシリンダヘッド(1)に開けられたシリンダヘ ッドボルト穴(11b)の軸線(11a)と、ねじ継手(27)及びシリンダヘ ッドの第1の長手方向側壁(15a)の間で交わることを特徴とする請求項1か ら7のいずれか1項に記載の内燃機関。 9. シリンダヘッドボルト(11)の頭部面(11d)のためのシリンダヘッ ドボルト穴(11b)の支持面(11c)が、第2の空洞部(17)の下に沈め て設けられていることを特徴とする請求項8に記載の内燃機関。
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