JP2000509980A - アミンアシラーゼ活性を有するバイオ触媒 - Google Patents

アミンアシラーゼ活性を有するバイオ触媒

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、バイオテクノロジーの分野に属する。本発明は、アシラーゼ酵素活性は示すが、リパーゼまたはエステラーゼ活性は示さない、バイオ触媒、すなわち、死または生微生物、または好ましくは単離形のポリペプチドに関する。バイオ触媒は、ラセミアシルアミド(これは、脂肪族アシル基を有し、天然アミノ酸の誘導体ではない)を立体選択的に加水分解することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 アミンアシラーゼ活性を有するバイオ触媒 治療効果のない方のエナンチオマーによる副作用をなくした、エナンチオマー 的に純粋な医薬的および農芸化学的薬剤の高くかつ継続的な需要がある。本発明 は、立体選択的にラセミアシルアミドを加水分解できる新規な酵素を提供するこ とにより、かかる需要を充足する。 今日までは、アミンまたはアミン誘導体に関する酵素反応は、ペニシリン、セ ファロスポリン、グルコサミン、アミノ酸、およびその誘導体に関してのみ文献 で報告されてきた。この分野での公知の例には、微生物起源のアシラーゼにより 適当なN−アシル誘導体を加水分解することによるラセミ2−アミノブタノール の分割(日本公開番号JP 58-198,296およびJP 59-39,294)、およびオメガアミノ 酸トランスアミナーゼの作用が関与する過程により二級炭素原子上にアミノ基を 有する異なるアミンのエナンチオマーが多量にとれること(Stirling et al.、 米国特許番号5,300,437号)などが記載されている。JP06−253,875で は、S−1−フェニルエチルアミン製造における、例えばアシネトバクター属M BA−15(FERM P−13432)の存在下でのL−アラニンのアミノ基のアセトフ ェノンへの立体特異的転移が開示されている。米国特許5,360,724号では 、Bacillus megaterium由来のアミノ酸トランスアミナーゼを用いた、ラセミ体 中のアミノ基のエナンチオ選択的転移による光学活性1−アリール−2−アミノ プロパンの製造が開示されている。DE4332738では、光学活性一級およ び二級アミンの製造が開示されており、この工程では、ヒドラーゼの存在下、ア シルドナーである活性化エステルとラセミアミンとのエナンチオ選択的アシル化 が使用されている。 しかしながら、本発明はエナンチオ選択的加水分解の新規バイオ触媒を提供す るものである。発明の目的 本発明の目的は、ラセミアシルアミド中のエナンチオマーを立体選択的に加水 分解する新規なバイオ触媒を提供することである。かかるバイオ触媒は、ラセミ アシルアミド中のエナンチオマーを立体選択的に加水分解できる酵素(アシラー ゼ)を産生できる微生物、または酵素それ自体である。 さらに、本発明の目的は、アシルアミドを立体選択的に加水分解するための方 法を提供することである。発明の要約 本発明は、アシラーゼ酵素活性は示すが、リパーゼまたはエステラーゼ活性は 示さない、バイオ触媒、すなわち、死または生微生物、または好ましくは単離形 のポリペプチドに関する。バイオ触媒は、ラセミアシルアミド(これは、脂肪族 アシル基を有し、天然アミノ酸の誘導体ではない)を立体選択的に加水分解する ことができる。 従って、本発明は、また、本発明の酵素を産生できる微生物株にも関する。こ れには、遺伝子修飾した微生物および天然に存在する微生物の両方が含まれる。 本発明に記載の天然株は、天然サンプルを選択培地に接種することを含む選択方 法によって得ることができる微生物である。 本発明の別の態様は、ラセミN−アシルアミド(これは、脂肪族アシル基を有 し、天然アミノ酸の誘導体ではない)の加水分解法であり、本発明に記載の酵素 を使用することを特徴とする。 本発明の方法は、遊離または固定酵素を用いて行うことができ、これは濃縮ま たは精製形で、または粗細胞抽出物の形で使用することができる。本発明の別の 態様において、本発明のアシラーゼを発現する微生物を反応に使用する。すなわ ちこの場合、酵素は細胞結合形である。 本発明の方法は、もしラセミアシルアミドの1つの立体異性体が特異的に加水 分解されるのであれば、ラセミ体の分割に使用することができる。しかし、加水 分解が立体選択的でないのであれば(例えば、アシルアミドがラセミでないため か、または、酵素が特定のラセミアシルアミドの両方のエナンチオマーを加水分 解するために)、本発明の方法は、また、例えば保護基の化学などの他の目的に も使用できる。本発明の詳細な記載 本発明は、アミンアシラーゼ酵素活性は示すがリパーゼまたはエステラーゼ活 性は示さないバイオ触媒に関し、かかるバイオ触媒は式(1) [式中、 R2はアリールまたはC1−C4アリールであるか;またはR1およびR2は、共に 、アリールにより置換されているかまたはアリールに融合している5−7員環を 形成しており、 R3は脂肪族アシル基であり;および R1およびR3は、共に、天然アミノ酸の誘導体ではない式(1)で示される化合 物が形成されるように選択する(ただし、各々の基は置換してもまたは非置換で あってもよい] で示されるラセミアシルアミドを立体選択的に加水分解することができる。 好ましい態様は、その基質を加水分解して一級アミンにすることができるバイ オ触媒である。本発明に記載のバイオ触媒は、好ましくは、(a)該酵素活性を 有するポリペプチドおよび(b)該酵素活性を有するポリペプチドを含む生微生 物または死微生物またはかかる微生物の細胞抽出物からなる群から選択する。本 発明に記載の死微生物は、例えば、細胞壁および/または細胞膜が機械的または 化学的に崩壊または削除されている、崩壊形の微生物である。 本発明に記載のリパーゼまたはエステラーゼ活性を示さないという語は、Api 検出できないことを意味する。この試験で、C4エステラーゼ活性は酪酸2−ナ フチルを用いて、C8エステラーゼ活性はカプロン酸2−ナフチルを用いて、お よびC14リパーゼ活性はミリスチン酸2−ナフチルを用いて試験する。 特に、本発明は、アミンアシラーゼ活性は示すが、リパーゼまたはエステラー ゼ活性は示さない酵素、および、アシラーゼ活性は示すが、リパーゼまたはエス テラーゼ活性は示さない、該アシラーゼの突然変異体、変異体および断片に関す る。好ましい態様は、基質を加水分解して一級アミンにすることができるポリペ プチドである。 本発明のポリペプチドもまた、本明細書において、「本発明のアシラーゼ」ま たは「本発明の酵素」と呼ばれる。特記しない限り、これら全ての用語は、天然 に存在する本発明のポリペプチドの標準配列(これが本発明の好ましい態様であ る)だけでなく、また、アシラーゼ酵素活性、好ましくは天然酵素と同じ立体選 択的活性を示す全てのその突然変異体、変異体および断片をも包含する。本発明 のポリペプチドは濃縮形、または好ましくは精製形で使用することができる。 本発明の好ましい態様において、本発明のポリペプチドは、特に、下記の立体 選択的反応(A) を触媒することができ、ここで、式(1)で示されるラセミアシルアミドは、本 発明のアミンアシラーゼ(これはアミンアシラーゼ酵素活性を示すが、リパーゼ またはエステラーゼ活性は示さないポリペプチドであり、式(1)で示されるラ セミアシルアミドを立体選択的に加水分解することができる)により立体選択的 に加水分解され、この加水分解により式(2)で示されるR−(またはS−)ア ミン、および式(3)で示される酸、および式(4)で示されるS−(またはR −)アミドが生成し、ここで、式(1)から(4)において、 R1は水素、C1−C8アルキル、C2−C8アルケニル、C1−C8アルコキシ、C2 −C8アルキルカルボキシまたはカルボキシ;好ましくは、C1−C4アルキル、 C2−C4アルケニル、C1−C4アルコキシまたはC2−C4アルキルカルボキシ; より好ましくは、C1−C3アルキル、C2−C3アルケニル、C1−C3アルコキシ またはC2−C3アルキルカルボキシ;および最も好ましくは、水素、メチル、エ チル、n−プロピル、イソ−プロピル、ピロピル−1−エン、ピロピル−2−エ ン、プロップ−2−イレン、およびメトキシからなる群から選択し; R2はアリールまたはC1−C4アリール;非置換であるか、またはC1−C4アル キル、C1−C4アルコキシ、C1−C4ヒドロキシアルキル、C1−C4アミノアル キル、C1−C4ハロアルキル、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲノ、ニトロ、スルホ またはシアノにより置換されており; またはR1およびR2は、共に、アリールにより置換されているかまたはアリール に融合している5−7員環を形成し、ここで、環は、窒素、硫黄および酸素から 選択した1または2つのヘテロ原子を含み得;好ましくは、非置換であるか、ま たはメトキシ、エトキシ、ハロゲノ、メチル、エチル、ニトロ、シアノ、アミノ 、ヒドロキシ、トリフルオロメチルで置換されているインダン、テトラリンまた はクロマンであり;および R3は脂肪族アシル基;好ましくはC1−C4アルキル;より好ましくはメチルで ある。 アリールは、例えば、同素環式または複素環式である。適当な環系は、例えば 、3−10環式原子を有する単環または二環系であり、炭素原子または窒素原子 を介して結合し、および、酸素、窒素、硫黄、および1−2酸素原子に結合した 硫黄から選択した4つまでのヘテロ原子を含み;さらにまた、これは1または2 つのフェニル基あるいは1または2つのシクロアルキル基(シクロアルキルは好 ましくは5−7環式原子を有する)と融合し得;これは不飽和であるか、または 部分的にまたは完全に飽和されていてもよい。 アリールの例は、フェニル、ナフチル、ビフェニルイル、アントリル、フルオ レニル、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリ ル、チアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダ ジニル、インドリル、ベンズイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、3,1− ベンゾフラニル、クロマニル、シクロヘキサ[b]ピロリル、シクロヘキサ[b]ピ リジル、[b]ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、シクロヘキサ[b]ピラ ジニル、シクロヘキサ[b]ピリミジニル、イミダゾリジル、ピペリジル、ピペラ ジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、S,S−ジオキソ−チオモルホリニ ル、インドリニル、イソインドリニル、4,5,6,7−テトラヒドロインドリル 、1,2,3,4−テトラヒドロキノリルまたは1,2,3,4−テトラヒドロイソキ ノ リル、例えば、前記した基の1つにおいて、非置換であるか、または、低級アル キル、例えばメチル、フェニル、1−または2−ナフチル、フェニル−低級アル キル、例えばベンジル、ヒドロキシ−低級アルキル、例えばヒドロキシメチルま たは2−ヒドロキシエチル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、例えばメトキシまた はエトキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、例えばメチル−、エチル−またはte rt−ブチル−アミノ、ジ−低級アルキルアミノ、例えばジメチル−またはジエチ ル−アミノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、例えばメトキシ−、イソ プロポキシ−、sec−ブトキシ−またはtert−ブトキシ−カルボニル、フェニル −またはナフチル−低級アルコキシカルボニル、例えばベンジルオキシカルボニ ル、ハロゲン、例えば、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素、特に塩素または臭素 、低級アルカノイル、例えばアセチルまたはピバロイル、ニトロ、オキソおよび /またはシアノから選択された1つ以上の置換基により置換されているものであ る。 好ましい態様において、アリールは非置換であるか、または、メチル、ヒドロ キシメチル、2−ヒドロキシエチル、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、アミノ 、メチル−アミノ、エチル−アミノ、tert−ブチル−アミノ、ジメチルアミノ、 ジエチル−アミノ、カルボキシ、メトキシ−カルボニル、イソプロポキシ−カル ボニル、sec−ブトキシ−カルボニル、tert−ブトキシ−カルボニル、フッ素、 塩素、臭素、アセチルまたはピバロイル、ニトロ、オキソおよび/またはシアノ から選択された1つ以上の置換基により置換されている。 上記反応Aの好ましい態様において、R3がC1−C3アルキル、より好ましく はC1アルキルであるラセミアシルアミドが加水分解される。特に、もしRhodoco ccus globerulusまたはRhodococcus equiから得られたアシラーゼを使用するの であれば、R3は最も好ましくはC1−C3アルキルであり;もしArthrobacter au rescensから得られたアシラーゼを使用するのであれば、R3は最も好ましくはC1 アルキルである。 「置換」なる語は、問題となる部分が、1−3つの同一または異なる置換基、 好ましくは1または2つの同一または異なる置換基、最も好ましくは、C1−C8 アルキル(好ましくはメチル)、ハロアルキル(好ましくはトリフルオロメチル)、 ハロゲン(好ましくはフッ素または塩素)、アミノ、ニトロおよびC1−C8アルコ キシ(好ましくはメトキシ)からなる群から選択された1つの置換基により置換 できることを意味する。 本発明により、単独で存在するか、または一部分であるまたはアラルキル部分 として存在するアリールは、少なくとも1つの環が6員芳香環(すなわち、ベン ゼン環)の形である炭素環式基である。好ましいのは、フェニル、ナフチル、例 えば1−または2−ナフチル、ビフェニルイル、例えば、特に、4−ビフェニル イル、アントリル、およびフルオレニル、およびまた1つ以上の融合飽和環を有 するかかる環系である。 好ましい態様において、アラルキルは、アリール部分により置換されている脂 肪族基を意味し、ここで、脂肪族基は非分枝または分枝C1−C8アルキレン(好 ましくは、C1−C3アルキレン、最も好ましくはメチレンまたはエチレン)であ り、アリール部分は上記で定義したように炭素環式基である。より好ましい態様 において、アラルキルは、式10、11または12 [式中、 R4は水素またはC1−C4アルキル;好ましくは水素またはメチル;より好まし くは水素であり; nは0、1、2、3および4から選択した整数であり;好ましくは、0、1、2 および3;より好ましくは0、1および2であり; R5およびR6は、各々独立して、水素、C1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキ ル、ハロゲノ、アミノ、シアノ、ニトロまたはC1−C4アルコキシ;好ましくは 水素、メチル、エチル、トリフルオロメチル、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ア ミノ、ニトロ、シアノまたはメトキシ;より好ましくは水素、メチル、フッ素、 塩素、シアノ、ニトロまたはメトキシである] で示される基を意味する。 さらに好ましい化合物は、式13、14および15 [式中、 nは0、1および2から選択した整数であり;R5およびR6は各々独立して水素 またはシアノである] で示される。 さらに好ましい化合物は、式16および17 [式中、 Xは酸素、炭素または窒素であり;好ましくは酸素および炭素であり;およびR5 およびR6は、各々独立して、水素、C1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル 、ハロゲノ、アミノ、シアノ、ニトロまたはC1−C4アルコキシ;好ましくは水 素、メチル、エチル、ヨード、ブロモ、トリフルオロメチル、クロロ、フルオロ 、アミノ、シアノ、ニトロ、メトキシまたはエトキシである] で示される。 もしR1およびR2が、共に、非置換または置換環式複素脂肪族基を形成するな らば、かかる基は好ましくは式(18) で示される化合物を意味する。 適当な化合物の別の例は、次の通りである: 本発明のアシラーゼは、土壌、水または植物サイレジ(silage)などの天然サ ンプルを選択培地に接種することを含む方法により選択できる微生物から得られ 、かかる選択培地は唯一の炭素源としてアシルアミドを含む。アシルアミドはラ セミのものを、またはもし、R−またはS−エナンチオマー特異的アシラーゼを 前以て選択するのであれば、R−またはS−エナンチオマーのものを使用できる 。選択における好ましい態様において、加水分解反応で上記したアシルアミドを 、選択に使用する。 炭素源とは別に、選択培地はまた、微生物の生育に必要な全ての必須成分、例 えばミネラル塩、窒素源、および微量元素などを含む。 最も好ましい態様において、選択培地は、ラセミまたはS−またはR−エナン チオマーのN−アセチル−1−フェニルエチルアミン、および、ラセミまたはS −またはR−エナンチオマーのN−アセチル−2−アミノ−1−フェニル−4− ペンテンからなる群から選択されたアシルアミドを含む。 本発明を実施するために使用する適当な選択培地は、3gのアシルアミドを含 み、およびさらに3mlの微量元素溶液SL−6、および1lのミネラル塩溶液M L1(pH7.0)を含み、ここで、ミネラル塩溶液ML1の成分は、5g K2H PO4、0.2g MgSO4×7H2O、20mg CaCl2、20mg FeSO4×7 H2O、1.5g(NH4)2SO4、および1l脱イオン水(pH7.0)であり;お よび微量元素溶液SL−6の成分は、20mg NiCl2×6H2O、200mg C oCl2×6H2O、30mg MnCl2×4H2O、10mg CuCl2×2H2O、 300mg H3BO3、30mg Na2MoO4×2H2O、100mg ZnSO4×7 H2O、および1l脱イオン水である。しかし、この組成は、もちろん、十分な 微量元素、ミネラル塩、および窒素源が提供される限り変化させてもよい。 好ましくは、本発明のアシラーゼは、Rhodococcus globerulus、Rhodococcus equi、およびArthrobacter aurescensからなる群から選択した微生物、より好ま しくは、Rhodococcus globerulusK1/1、DSM 10337、Rhodococcus equi Ac6、DS M 10278、およびArthrobacter aurescens AcR5b、DSM 10280からなる群から選択 した微生物から得られる。 本発明に記載のバイオ触媒なる語は、また、本発明のアシラーゼ酵素活性を発 現する生または死微生物も含む。従って、本発明はまた、本発明のアシラーゼを 示す微生物にも関する。これには、遺伝子修飾した微生物および天然に存在する 微生物の両方が含まれる。前者は、変異または遺伝子操作(すなわち、例えば大 腸菌などの細菌または例えばHansenulaまたはSaccharomycesなどの酵母といった 微生物を、本発明のアシラーゼをコードする遺伝子を用いて形質転換する)のい ずれかにより産生できるが、後者は、土壌、水、植物サイレジなどの天然サンプ ルを、選択培地に接種することを含む選択方法により天然源から得ることができ る。 本発明のアシラーゼをコードする遺伝子は、例えば、本発明の単離アシラーゼ の配列の少なくとも一部を同定し、部分的タンパク質配列をコードするDNA配 列を推定し、オリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド混合物を調製し(遺 伝子コードの縮重を考慮に入れる)、所望のアシラーゼを天然に発現している微 生物株由来のDNAライブラリーを探索し、遺伝子を単離し、遺伝子修飾すべき 微生物の形質転換に適当なベクターにクローニングすることにより得ることがで きる。別の方法では、単離アシラーゼの全配列を決定でき、タンパク質をコード するDNAを合成的に作製できる。また、例えば、アシラーゼを発現する形質転 換クローンを得るために、唯一の炭素源である対応するアミド上で生育する適当 な大腸菌DNAライブラリーをスクリーニングすることも非常に容易に行うこと ができる。 アシラーゼ活性を示す天然の微生物は、後述する方法により得ることができ、 それ自体公知の方法で、例えば、一般的に知られている変異原、例えばUV線ま たはX線、または変異原性化学物質を用いて変異することにより、例えば低栄養 培地要求、速い生育速度、および特に高いアシラーゼ活性などの冗進した特性に おいて、その親とは異なっている変異体に変換することができる。かかる変異体 はまた自発的に生じることもある。かかる変異体の同定および単離も、それ自体 公知の方法で行う:かかる変異体のコロニーのアシラーゼ活性は、例えば、細胞 破砕後、特定量の適当なアシルアミド基質を、細胞残渣のアリコートに加え、形 成された反応産物を、クロマトグラフィー、特にHPLCにより、定性的または 定量的に測定することにより確認する。 本発明のアシラーゼを天然に発現する微生物の単離は、土壌、水、または植物 サイレジなどの天然サンプルを、唯一の炭素源としてアシルアミドを含む選択培 地に接種することを含む選択方法により実施することができる。アシルアミドは ラセミのものを、または、もし、R−またはS−エナンチオマー特異的アシラー ゼを前以て選択するのであればR−またはS−エナンチオマーのものを使用でき る。選択方法の好ましい態様において、加水分解反応で上記したアシルアミドを 、選択に使用する。 炭素源とは別に、選択培地はまた、微生物の生育に必要な全ての必須成分、例 えばミネラル塩、窒素源、および微量元素などを含む。 最も好ましい態様において、選択培地は、ラセミまたはS−またはR−エナン チオマーのN−アセチル−1−フェニルエチルアミン、および、ラセミまたはS −またはR−エナンチオマーの2−アミノ−1−フェニル−4−ペンテンからな る群から選択されたアシルアミドを含む。 本発明を実施するために使用する適当な選択培地は、3gのアシルアミドを含 み、およびさらに3mlの微量元素溶液SL−6、および1lのミネラル塩溶液M L1(pH7.0)を含み、ここで、ミネラル塩溶液ML1の成分は、5g K2 HPO4、0.2g MgSO4×7H2O、20mg CaCl2、20mg FeSO4 ×7H2O、1.5g(NH4)2SO4、および1l脱イオン水(pH7.0)であ り;および微量元素溶液SL−6の成分は、20mg NiCl2×6H2O、20 0mg CoCl2×6H2O、30mg MnCl2×4H2O、10mg CuCl2×2 H2O、300mg H3BO3、30mg Na2MoO4×2H2O、100mg ZnS O4×7H2O、および1l脱イオン水である。しかし、この組成は、もちろん、 十分な微量元素、ミネラル塩、および窒素源が提供される限り変化させてもよい 。 好ましい微生物は、Rhodococcus globerulus、Rhodococcus equi、およびArth robacter aurescensからなる群から選択し、より好ましくは、Rhodococcus glob erulusK1/1 DSM 10337、Rhodococcus equi Ac6、DSM 10278、およびArthrobact er aurescens AcR5b、DSM 10280からなる群から選択する。 アシラーゼは、当該分野でよく知られている方法により、特に実施例に記載の 方法により微生物から単離する。 好ましいのは、上記で定義した微生物から単離した、請求項1に記載のかなり 精製されたバイオ触媒であり;より好ましくは配列番号1、2、3および4から なる群から選択したアミノ酸配列を含む。 本発明の重要な態様は、脂肪族アシル基を有し天然アミノ酸の誘導体ではない ラセミN−アシルアミドの加水分解を含む方法に関し、本発明のアシラーゼを使 用することを特徴とする。方法は、上記で示した反応Aを含む。方法の好ましい 態様において、R1、R2およびR3基およびアシラーゼは、上記の意味を有する 。Rhodococcus globerulusK1/1、DSM 10337またはRhodococcus equi Ac6、DSM 10278のアシラーゼの場合、R1は尿素であってもよい。 本発明の方法(上記方法A参照)は、本発明の酵素活性を有する任意の「バイ オ触媒」を用いて行うことができる。本発明に記載の「バイオ触媒」は、例えば 、本発明のアシラーゼを発現する微生物、例えば、上記で定義した天然に存在す る変異または組換え微生物、かかる微生物の粗細胞抽出物、本発明に記載の濃縮 または精製酵素である。本明細書における微生物なる語は、例えば、細胞壁およ び /または細胞膜が機械的または化学的に崩壊または削除されている崩壊形の、生 微生物または死微生物を含む。 本発明の方法で使用する「バイオ触媒」は固定化し得る。かかる「バイオ触媒 」の固定化は、それ自体公知の方法で、例えば、固相支持体に結合させるかまた は酵素膜リアクターに封入することにより行うことができる。 アシラーゼ酵素活性を発現する微生物は、天然に存在する微生物、上記のよう に所望により変異により変換された微生物、または、所望のアシラーゼを産生で きるように、本発明のアシラーゼをコードする遺伝子を用いて遺伝子工学技術に より形質転換を行った微生物のいずれかであってもよい。アシルアミド基質の微 生物細胞抽出物による加水分解は、好ましくは、pH5−10.5、より好まし くはpH6−9.5の均質水溶液中で行う。pH値の安定化のために、反応は、 それ自体公知の方法で緩衝溶液中またはpHスタットを用いて行う。反応温度は 約10−65℃、より好ましくは20−50℃、さらにより好ましくは20−3 0℃である。アシルアミド基質は、好ましくは、1mM−1mM、より好ましく は10mM−100mMの濃度で使用する。しかし、もし基質があまり溶けない のであれば、基質懸濁液を使用することもできる。 Rhodococcus equi Ac6、DSM 10278、およびArthrobacter aurescens AcR5b、D SM 10280から単離した酵素は、至適pHおよびおよび温度が異なる。Rhodococcu s equi Ac6、DSM 10278の酵素では、好ましいpH範囲は5−10.5、より好ま しくは6−8、さらにより好ましくは6.5−7.5であり、好ましい温度範囲は 、10−65℃、より好ましくは20−37℃、さらにより好ましくは25−3 0℃である。Arthrobacter aurescens AcR5b、DSM 10280の酵素について、好ま しいpH範囲は5.5−10.5、より好ましいのは7−9.5であり、好ましい 温度範囲は10−65℃、より好ましいのは45−50℃(最大活性を望むので あれば)または20−30℃(もし最大酵素安定性を望むのであれば)である。 本発明に記載の方法は、バッチ方法で、または、連続的に酵素膜リアクター( EMR)中でのいずれかで行うことができる。後者の場合、酵素膜リアクターは 、好ましくは、分離限界が約30000以下である限外濾過膜を具備しており、 それ故、反応混合物に含まれる酵素は押し留まり、一方、低分子量生成物および 未反応物は膜を通過し、生成物を流出物から単離することができる。リアクター は好ましくは使用前に滅菌するため、抗菌剤の添加を省くことができる。反応は 、上記の方法と類似した方法で行う。 本発明に記載の方法はまた、アシルアミド基質を含む溶液(適当なpH値に調 節されている)を、粗微生物抽出物のアシラーゼが固定されている固相担体を通 して、浸出させることにより実施することができる(マトリックス結合酵素調製 物は、例えば、CNBr活性化セファロース、オイペルギット(eupergite)ま たはその他を通して粗微生物抽出物を浸出することにより得られる)。 反応混合物の後処理、および本発明に記載の生成物および加水分解を受けなか った反応物または加水分解を受けなかったエナンチオマーの精製は、最先端技術 として知られる慣用的な方法により行うことができる。例えば、反応混合物を、 濾過、または好ましくは遠心により清澄にし、次いで、酵素を限外濾過(分離限 界≦30000ドルトンである膜)により分離し、保持されている生成物をダイ アフィルトレーションにより残余物から洗浄して出すことができる。次いで、例 えば、クロマトグラフィー法、例えばゲルクロマトグラフィー(すなわちセファ デックスG−25)、イオン交換クロマトグラフィー、例えば陰イオン交換クロ マトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、HPLCまたはその他により実際に 精製を行う。アミドの選択的抽出は、例えば、好ましくは低pH値で行い、その 後、アミンを好ましくはアルカリ性pH値で抽出することができる。 方法に使用する細胞抽出物を得るために、アシラーゼ活性を有する微生物、特 に上記の1つを、同化可能な炭素および窒素源、およびまたミネラル塩を含む水 性栄養培地中、pH値約6−9、好ましくは約6.5−7、温度約28−40℃ 、特に約28−30℃で培養し、バイオマスを取り除き、細胞抽出物を得る。発 酵時間は、アシラーゼ活性における至適力価が得られるように選択する。 細胞密度が適当な値に達した時、培養を停止する。培養ブロスを公知の方法、 例えば遠心により分離し、沈降した細胞を慣用的な方法、例えば微細ガラスビー ズと共に振盪することにより、超音波処理により、またはフレンチプレスを用い て破砕する。不溶性細胞成分、およびもし使用したのであればガラスビーズを、 例えば遠心により取り除き、残渣を酵素源(粗抽出物)として使用する。残渣で あるアシラーゼ含有粗抽出物は、本発明に記載の方法に直接使用できる。しかし 、有利には、核酸(粘性溶液!)を取り除くために、粗抽出物をポリカチオン性 試薬、例えばポリエチレンイミン、ポリアミン、例えばスペルミジン、ストレプ トマイシン−スルフェート、またはリボヌクレアーゼまたはMn2+塩で処理し、 沈殿した核酸を遠心により取り除く。 好ましくは、抽出物の妨害成分を取り除くために、粗細胞抽出物について、1 つ以上の慣用的な精製段階を行う。 本発明の方法は、もしラセミアシルアミドの1つの立体異性体が特異的に加水 分解されるのであれば、ラセミ体の分割に使用することができる。しかし、加水 分解が立体選択的でないのであれば(例えば、アシルアミドがラセミでないため か、または酵素が特定のラセミアシルアミドの両方のエナンチオマーを加水分解 するために)、本発明の方法は保護基の化学に使用することができる。この場合 、基質においてR2およびR3が結合しているC原子はキラルである必要はない。 この場合、100%の基質を加水分解することができる。1つの例において、R2 およびR3は共有結合してベンゼン環を形成し;別の例では、R2およびR3は共 有結合して、ベンゼンと融合したシクロペンタン環を形成する。両方の場合にお いて、R1は好ましくはメチルである。 下記の実施例は、説明するためのものであり、本発明の範囲を制限するもので はない。実施例: 実施例1:(S)−1−フェニルエチルアミンアシラーゼ活性を示す微生物の単離 前もってオートクレーブ中で120℃で20分間滅菌しておいた下記のミネラ ル塩溶液MLl中に16個の土壌サンプルを懸濁する。この溶液0.1ml、およ び天然由来および汚水浄化植物由来の12個の水サンプルを、4ml液体培地(= 富化培地)に接種する。平行して、ラセミN−アセチル−1−フェニルエチルア ミンを含まない富化培地の対照培養物に接種する。ミネラル塩溶液ML1の成分 は次の通りである: 富化培地は以下から構成される: 微量元素溶液SL−6は以下から構成される: 接種前に、培地を16ml試験チューブに入れ、オートクレーブ中で20分間1 21℃で滅菌する。 チューブを、28℃にて220rpmで回転振盪器中で傾けてインキュベート する。N−アセチル−1−フェニルエチルアミンの存在下で濁度として観察され るがその非存在下では観察されない生育させた培養物を、さらに、4ml滅菌富化 培地に接種し、また、基質を含まない対照チューブにも接種する(=第二生育)。 5次生育の培養物を、無菌69mMリン酸カリウム緩衝液(pH7)で105 および106倍に希釈し、富化培地および20g/l寒天からなる固体培地および N−アセチル−1−フェニルエチルアミンを含まない対照プレートに撒く。対照 プレート上のものとは形態学的に異なるコロニーを、細胞単離およびN−アセチ ル−1−フェニルエチルアミン利用におけるエナンチオ選択性を決定するために 、富化培地および20g/l寒天を含む選択的寒天プレート上でストリークする 。ここで、ラセミN−アセチル−1−フェニルエチルアミンは、a)3g/l(S )−N−アセチル−1−フェニルエチルアミンまたはb)(R)−N−アセチル− 1 −フェニルエチルアミンで置きかえている。プレートを3−10日間28℃でイ ンキュベートする。N−アセチル−1−フェニルエチルアミンのエナンチオマー の一方の上でのみ生育し、コロニー形態から純粋と思われる株を、24−48時 間、28℃、220rpmの振盪器で以下の成分(=(R)または(S)−N−アセチ ル−1−フェニルエチルアミンを含む基本培地)をもつ25ml培地(100mlフ ラスコ)中で培養する: これらのプレ培養物0.5mlを用いて、同じ培地および量を有する主培養物に 接種する。220rpm、28℃で24−48時間インキュベートした後、フラス コの内容物を冷却超高速遠心機(Dupont Co.、Welmington、Delaware、USA)で 遠心(15分間、9000×g)し、沈降した細胞を1mlの69mMリン酸カリ ウム緩衝液(pH7)に懸濁する。エッペンドルフ・バイアルに、この懸濁液0 .6mlを、1.2gガラスビーズ(直径0.1−0.25mm、Carl Roth GmbH、Karls ruhe、Germany)と混合し、10分間、ガラスビーズミル(Retsch Co.、Haan、G ermany)にて最大反応速度で振盪する。細胞片およびガラスビーズを取り除くた めに、氷浴でバイアルを冷却し、Biofuge 15(Heraeus Sepatech、Osterode Ger many)中で11500rpmで遠心した後、上清(=粗細胞抽出物)を酵素源とし て使用する。 アシラーゼ活性のアッセイ液は、エッペンドルフ・バイアル中で以下のように 調製する: 30℃で0−3mMの1−フェニルエチルアミンが遊離する時間インキュベート した後、400μlの氷冷アセトンを加え反応を停止する。チューブを激しく混 合し、約15分間氷上に置き、次いで、Biofuge 15(Heraeus Sepatech、Ostero de Germany)にて11500rpmで4分間遠心する。上清をHPLC定量 分析にかける。もし活性アッセイ液が、N−アセチル−1−フェニルエチルアミ ン存在下で生育した細胞の粗抽出物を含むのであれば、基質を含まない対照アッ セイを、粗抽出物の1−フェニルエチルアミン含量を決定するために平行して作 製しなければならない。HPLC分析のために、20μlの用量のサンプルを、 RP−8カラム(LiChroCART 125-4、LiChrospher 100 RP-8(5mm)、ガードカラ ム:LiChroCART 4-4、LiChrospher 100 RP-8(5mm)、Merck Co.、Darmstadt Germ any)に注入する。以下の勾配を、流速1.25ml/分でアプライし、基質N−ア セチル−1−フェニルエチルアミンおよび生成物1−フェニルエチルアミンを分 離する: 溶媒A:リン酸カリウム緩衝液、3mM、pH3 溶媒B:10%v/v溶媒Aおよび90%v/vアセトニトリル 溶出液中の物質は、215nmにおけるUV吸収を測定することにより検出さ れる。反応生成物1−フェニルエチルアミンの濃度は、0−5mMの検量線を用 いてピーク面積から計算する。 1単位(U)のアシラーゼ活性は、1分間あたりの1μmolの1−フェニルエ チルアミンの遊離を触媒する酵素量として定義する。サンプル中のアシラーゼ濃 度は、以下の式により計算する: U/ml[μmol/(ml×分)]=HPLCバイアル中の1−フェニルエチルアミン濃 度[mM]/(インキュベーション時間[分]×アシラーゼ含有サンプルの用量[20 μl])×最終アッセイ用量[800μl]×希釈ファクター(試験前のアシラーゼ 調製物の希釈)。 比活性は、BioRad Protein Assay(Biorad Co,、Glattbrugg、Switzerland) により決定した、酵素調製物におけるタンパク質1mgあたりのアシラーゼ活性単 位として表される。サンプルのタンパク質濃度は、0−1mg/mlウシ血清アルブ ミンの検量線を用いて計算する。 (S)−N−アセチル−1−フェニルエチルアミンアシラーゼ活性を有する26 個の細菌株を単離した。(R)−特異的酵素を含む株は全く得られなかった。表1 は4つの最善の微生物の比活性を示す。Rhodococcus equi Ac6(=DSM 10728) は粗抽出物において最も高い比活性、およびまた最も高い酵素収量(45.2U/ I培養ブロス)を示すため、これを(S)−1−フェニルエチルアミンアシラーゼ の産生体として選択する。以下において、Ac6株のアシラーゼは、Ac6−ア シラーゼと呼ぶ。下記した実施例において、Ac6株の振盪フラスコ培養物の標 準的なインキュベーション時間は48時間である。 表1:4つの好ましい株による(S)−N−アセチル−1−フェニルエチルアミン アシラーゼの産生 *)U/mg粗細胞抽出物中のタンハ゜ク質 実施例2:Rhodococcus equi Ac6の生育およびアシラーゼの誘導 a)アシラーゼ反応の誘導物質の変化およびエナンチオ選択性の検討 R.equi Ac6を、実施例1に記載の振盪フラスコ培養技術により、91時間、3 g/l(S)−N−アセチル−1−フェニルエチルアミンまたは3g/l(R)−N−ア セチル−1−フェニルエチルアミンを含むか、または全くN−アセチル−1−フ ェニルエチルアミンを含まない基本培地中で生育させる。実施例1に記載の方法 によって、粗抽出物を調製し、基質として(S)−N−アセチル−1−フェニルエ チルアミンおよび(R)−N−アセチル−1−フェニルエチルアミンを用いてタン パク質濃度およびアシラーゼ活性を測定する。 表2:R.equi Ac6アシラーゼの誘導 BM:基本培地(上記参照)a):(S)−N−アセチル−1−フェニルエチルアミ ン、b):(R)−N−アセチル−1−フェニルエチルアミン 表2のデータは、アシラーゼ発現を誘導するためには(S)−N−アセチル−1 −フェニルエチルアミンが生育培地に存在しなければならないことを示す。 (R)−N−アセチル−1−フェニルエチルアミンは、Ac6株のアシラーゼ誘 導物質としては効果がなく、細菌の生育を阻害する。さらに、アシラーゼは非常 に(S)−エナンチオ特異的に作用する。b) (S)−N−アセチル−1−フェニルエチルアミンの濃度変化 R.equi Ac6細胞を、追加的栄養物である10g/l酵母抽出物および10g/l 肉抽出物と共に100ml基本培地を各々含む3つの1lのエーレンマイヤーフラ スコに接種する。細胞を、OD660が約2になるまで生育させる(振盪フラスコ技 術については実施例1参照)。次いで、培養物を8部の25mlに分割し、(S)− N−アセチル−1−フェニルエチルアミンを、1g/l刻みで終濃度が0−7g/ lとなるように振盪フラスコに加える。さらに細胞を25時間インキュベートす る。次いで、粗抽出物のタンパク質濃度およびアシラーゼ活性を、実施例1に記 載のように測定する。 培地中2g/l以上の(S)−N−アセチル−1−フェニルエチルアミンは、ア シラーゼ産生に負に作用する。(S)−N−アセチル−1−フェニルエチルアミン は細胞の生育を阻害し、すなわち、培地中の(S)−N−アセチル−1−フェニル エチルアミン濃度の増加に伴ってOD660は減少する。 別の実験において、振盪フラスコの1つのシリーズで接種した直後(実施例1 参照)、および他では接種して72時間生育後、(S)−N−アセチル−1−フェ ニルエチルアミンを培養培地に1g/l刻みで終濃度1−5g/lとなるように加 える。20g/l肉抽出物および20g/l酵母抽出物を補足したペプトンを含ま ない基本培地を使用する。接種96時間後、細胞を遠心により採取し、粗抽出物 中のタンパク質濃度およびアシラーゼ活性を測定する(実施例1参照)。 もし誘導物質を接種直後に培地に加えれば、3g/l(S)−N−アセチル−1 −フェニルエチルアミンにより最大アシラーゼ収量(60U/I培養培地)が得 られ、他方、もし誘導物質を接種72時間後に加えれば、2g/l(S)−N−ア セチル−1−フェニルエチルアミンにより最大アシラーゼ産生量(20U/I 養培地 )が得られる。(S)−N−アセチル−1−フェニルエチルアミンの存在下 で培養を開始することにより、アシラーゼ収量は、誘導物質を生育の72時間後 に加えた培養物よりも3倍高くなる。c)開始pH値の変化 0.5pH単位刻みでpHを2.5−9.5に変化させながら、3g/l(S)−N −アセチル−1−フェニルエチルアミンと共に基本培地を含む振盪フラスコ培養 物を65時間生育させる。次いで、培養物のO.D.660並びに粗抽出物のタン パク質濃度およびアシラーゼ活性を測定する(実施例1参照)。 Rhodococcus equi Ac6の至適生育および最大アシラーゼ収量の両方共が、pH 5.5ないし7で得られる。しかし、アシラーゼ比活性は、pH5.5−9.0の 広範囲に及びかなり一定である。d)栄養物の変化 ペプトンを含まず、0.5g/lの低い酵母抽出物含量、3g/lラセミN−ア セチル−1−フェニルエチルアミン、および2g/l追加的栄養物と共に基本培 地を含む振盪フラスコ培養物を、それぞれ、45および111時間インキュベー トする。O.D.660を測定した後、細胞を採取し、破砕し、粗抽出物のタンパ ク質濃度およびアシラーゼ活性を測定する(実施例1参照)。 表3:異なる栄養物を用いたRhodococcus equi Ac6の生育およびアシラーゼ産生 インキュベーションの45時間後並びに111時間後に、酵母抽出物において 最も高いアシラーゼ収量が得られる(表3参照)。アシラーゼ発現は、培地中のL −グルタミン酸および複合栄養物の存在により正の効果を受け、これにより、ア シラーゼ収量(U/I培地)が高くなるが、比活性は増加しない。追加的栄養物 非存在下で生育した培養物では、アシラーゼ比活性は最も高いが、全酵素収量[ U/I培地フ ロス]は低く、細胞密度(O.D.660)も低いことが示される。実施例3:201規模での発酵によるRhodococcus equi Ac6のアシラーゼの産生 201規模でRhodococcus equiを発酵させるために、pH、温度、および溶存 酸素濃度(pO2)の自動制御および消泡システムを具備した301のバイオリ アクターを使用する。発酵槽に、3g/lラセミN−アセチル−1−フェニルエ チルアミンおよび5g/l酵母抽出物を含む基本培地201を満たす。培地を1 21℃で30分間オートクレーブにかけ、28℃に冷却した後、バイオリアクタ ーに、最初O.D.660が0.05である1lの振盪フラスコ培養物を接種する 。 ここで、この培養物は84時間、28℃、220rpmで5部の1lエーレンマイ ヤーフラスコ中200mlで前以て生育させておく。発酵の条件は下記の通りであ る: 25ml培養培地のサンプルを、異なる時間点でとる。培養ブロスのO.D.66 0値並びに粗抽出物のタンパク質含量およびアシラーゼ活性を測定する(実施例 1参照)。 30時間インキュベートした後に最大酵素収量(U/I培養培地)に達し、少 なくとも次の18時間は一定である。48時間培養した後、発酵ブロスを15℃ に冷却する。冷却Sorvall RC5B超高速遠心機(Dupont Co.、Wilmington、Delawa re、USA)中でSorvall TZ-28ローターを用いて連続フロー遠心することにより、 粗抽出物中に0.19U/mgタンパク質の比活性を有するAc6−アシラーゼ68 0Uを含む、41gの細胞(湿潤重量)を獲得する。細胞を103mlの69mM リン酸カリウム緩衝液(pH7)に再懸濁し、−20℃で貯蔵する。実施例4:Rhodococcus equi Ac6のアシラーゼの精製 a)製造規模の粗抽出物の調製 実施例3に記載のように調製した100ml細胞懸濁液を解凍し、150mlガラ スビーズ(直径0.1−0.25mm)を含む600mlガラスビーカーに注ぐ。ビー カーを氷浴で冷却しながら、Philips HR1385プロフェッショナル・ハンドブレン ダーを2分間6−8回、5分間中断して用いることにより細胞を破砕する。ガラ スビーズを沈降させた後、上清を取り出し、150mlの69mMリン酸カリウム 緩衝液(pH7.0)をガラスビーズに加える。簡潔に混合し、ガラスビーズを 沈降させることにより二番目の上清を得る。2つの上清を合わせ、Sorvall GS-3 アルミナローターを用いてSorvall RC5B冷却超高速遠心機で遠心(20分間、9 000rpm)する。遠心の上清は、アシラーゼ精製の粗細胞抽出物として使用す る。粗抽出物は−20℃で少なくとも2ヶ月間、活性が減少することなく貯蔵で き、中間体の解凍および冷凍でも活性消失はわずか5%である。b)硫酸アンモニウム沈降 100ml氷冷粗抽出物(調製は実施例4a参照)に、結晶硫酸アンモニウムを ゆっくりと終濃度が25%飽和になるように加える。穏やかに撹拌しながら硫酸 アンモニウムを溶かした後、溶液を氷上に約30分間置き、次いで、沈降タンパ ク質を60分間、9000rpmで、Sorvall GS-3アルミナローターを用いてDuPon t RC5B冷却超高速遠心機で遠心することにより沈降させる。さらに硫酸アンモニ ウムを上清に加えて終濃度を85%とし、上記のように第二のタンパク質沈降を 行う。Ac6−アシラーゼを含む沈降タンパク質を、69mMリン酸カリウム緩 衝液(pH7)中150ml硫酸アンモニウム溶液(濃度30%飽和)に溶かす。c)ブチル−フラクトゲルの疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC) HICのために、Merck Fraktogel TSKブチル-650(S)カラム(26×310mm )を、30%飽和(NH4)2SO4溶液(リン酸緩衝液中、69mM、pH7.0) で平衡化する。カラムに、実施例4b)の硫酸アンモニウム沈降後に得られた最 終タンパク質溶液75mlをのせた後、カラムをUV検出信号が再び基線レベルに 戻るまで、30%飽和硫酸アンモニウム溶液(リン酸緩衝液中、69mM、pH 7.0)で洗浄する。次いで、勾配を30%から0%に減少させながら、流速1. 8ml/分で、全用量825mlの硫酸アンモニウムをカラムにアプライする。フラ クション・サイズは12mlである。フラクションのAc6−アシラーゼ活性を測 定する(実施例1参照)。 Ac6−アシラーゼは、8−4%飽和硫酸アンモニウムのカラムから溶出され る。5つの最も活性のあるフラクションを集め、ダイアフィルトレーションによ り脱塩し、YM30000膜を具備したCECカラム濃縮機(Amicon Inc.、Bev erly、MA、USA)で濃縮して最終用量23mlとする。ダイアフィルトレーション は、リン酸カリウム緩衝液69mM(pH7)を濃縮タンパク質溶液に繰り返し 添加し、再度濃縮することにより行う。 表4で、精製の結果を要約する。1回きりのクロマトグラフィー法により得ら れたAc6−アシラーゼ調製物は、10−15型の勾配Phast Gel(10−15 % Switzerland)により行うSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動およびクーマ シーブルー染色により均質であると考えられる。電気泳動および染色には、Phas t Gel勾配媒体用にPharmaciaにより提供された標準的な方法を使用する(Pharmac ia Phast System分離技術ファイル番号110:「SDS−PAGE」、および ファイル番号200:「ファースト・クーマシーブルー染色」、Pharmacia、Uppsa la、Sweden)。 表4:Ac6−アシラーゼの精製 HIC:疎水性相互作用クロマトグラフィー、UF:限外濾過 より低い比活性の粗抽出物を使用する場合、均質な酵素調製物を得るために、 アシラーゼをさらにクロマトグラフィー精製段階、例えば実施例5に記載のMono -Qでのアミノ交換クロマトグラフィーまたはSuperose 12 HR(Pharmacia、Uppsa la、Sweden)でのゲル濾過にかけることが必要である。実施例5:分子量およびAc6−アシラーゼのサブユニット構造の決定 Pharmacia Superose 12 HR 10/30ゲル濾過カラム(10×300mm)を使用し 、未変性Ac6−アシラーゼの分子量を測定する。溶出は、NaCl100mM を補足した69mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)を用いて、流速0.3m l/分で行う。実施例4で得られた50μlの精製および濃縮Ac6−アシラーゼ をカラムにアプライする。未変性酵素の分子量を、分子量の対数に対する検量タ ンパク質(表5参照)のKAV値を示す検量線を用いて測定する。KAV値は下記の ように定義する: KAV=(V溶出−VO)/(Vカラム−VO) VO=空隙容量=デキストランブルーのV溶出=7.65ml Vカラム=カラム容量=23.6ml 未変性Ac6−アシラーゼの分子量は94000±3000(KAV=0.33 ±0.04)と測定される。 表5:ゲル濾過による未変性Ac6−アシラーゼの分子量測定における検量タン パク質 *)Voの測定に使用 サブユニット構造を決定するために、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動 を実施例4cに記載のように行う。変性アシラーゼの分子量は、Pharmacia低分 子量検量線キットのマーカータンパク質の分子量の対数に対する移動距離を示す 検量線を用いて測定する。 変性Ac6−アシラーゼは分子量が50000±2000である。未変性酵素 について測定した分子量と比べることで、この結果により、Ac6−アシラーゼ がホモダイマー構造であることが示唆される。実施例6:等電点(IEP)の測定 等電点電気泳動(IEF)を、Pharmacia Phast Systemを用いてPharmacia Ph ast Gel IEF3-9型のゲル(pH3−pH9の勾配を形成)で行う。酵素のIEP は、Pharmacia低pI検量キットのタンパク質(pH2.5−pH6.5)と 比較して決定する。等電点電気泳動および染色には、Phast Ge1 IEF媒体につい てPharmaciaにより提供される標準的な方法を使用する(Pharmacia Phast System 分離技術ファイル番号100:「IEFおよび滴定曲線分析」、およびファイル 番号200:「ファースト・クーマシーブルー染色」、Pharmacia、Uppsala、Swed en)。Ac6−アシラーゼのIEPは約pH3.5である。実施例7:Ac6−アシラーゼ反応速度のpH値依存性 実施例1に記載の酵素試験を、pH5.71−9.88の範囲の緩衝液(pH5 .71、6.09、6.58、7.0、7.47:リン酸カリウム緩衝液、69mM ;pH7.48、8.0、8.4、8.82、9.10:トリス−HCl緩衝液、1 00mM:pH9.38、9.88:グリシン−NaOH緩衝液、100mM)中 で行う。インキュベーション時間は30分間であり、酵素源として20倍に希釈 した実施例4cで得られた最終アシラーゼ調製物を使用する。 Ac6−アシラーゼにより、pH6.0ないしpH8.5で広範な至適活性を示 し、最大pH6.5ないし7.0である。実施例8:Ac6−アシラーゼ活性に対するアクチベーターおよび阻害剤の影響 種々の潜在的酵素アクチベーターおよび阻害剤の存在下、以下の条件および終 濃度を適用することにより実施例1で示されるスキームに従って活性アッセイを 行う: 表6:潜在的酵素アクチベーターおよび阻害剤の存在下におけるAc6−アシラ ーゼ活性 括弧内に示した相対活性は、酵素アッセイの間の沈殿物形成を示す。 Ni2+およびある程度においてZn2+を除いた試験した金属カチオンは、いず れも1mM濃度ではアシラーゼ活性にあまり影響を与えない(表6参照)。10m M濃度では、Zn2+、Ni2+、Cu2+およびCd2+はアシラーゼをかなり阻害す る。キレート剤およびチオール還元剤はアシラーゼ活性に影響を及ぼさないが、 すでに0.01mMの濃度である10mMヨードアセトアミドおよびフェニルメ チルスルホニルフルオライドには強力な阻害作用がある。フェニルメチルスルホ ニルフルオライドによる強力な阻害は、Ac6−アシラーゼがセリンプロテアー ゼ反応機構であることを示唆する。実施例9:Ac6−アシラーゼの温度安定性 実施例4cで得られた最終アシラーゼ調製物のサンプルを、69mMリン酸カ リウム緩衝液(pH7)で45倍に希釈し、種々の温度、種々の時間でインキュ ベートする。温度処理の後、標準的活性アッセイ(実施例1参照)を30℃で行 う。 表6:Ac6−アシラーゼの温度安定性 表6から分かるように、30および37℃で4時間インキュベーションした後 ではアシラーゼの最初の活性のほぼ全てが保持されているが、39.5℃および4 4℃では、酵素はかなり不活性化される。 30℃では34日後でさえ、最初のアシラーゼ活性の94%が依然として存在 する。実施例10:Ac6−アシラーゼの反応速度の(S)−N−アセチル−1−フェニ ルエチルアミン濃度依存性 実施例1に記載した標準的条件下におけるインキュベーション時間が10分間 の活性アッセイを、酵素源として、様々な開始濃度の(S)−N−アセチル−1− フェニルエチルアミンおよび実施例4cで得られた最終Ac6−アシラーゼ調製 物(これは69mMリン酸カリウム緩衝液(pH7)で5倍に希釈しておく)を 用いて行う。ミカエリス定数Kmを、基質濃度および対応する反応速度から、お よび式:v=Vm×S/(S+Km)v:反応速度(U/ml=mM/分)、Vm:最大反 応速度(U/ml)、S=(S)−N−アセチル−1−フェニルエチルアミン濃度(m M)への「SigmaPlot for Windows」(Jandel Scientific GmbH、Schimmelbusch 、Germany)プログラムを用いた非直線回帰法により計算する。 (S)−N−アセチル−1−フェニルエチルアミンのKm値は0.6mM±0.1 mMである。実施例11:(R)−1−フェニルエチルアミンアシラーゼ活性を示す微生物の単 一般的に、実施例1で示した方法を、以下の修飾法に適用する: ・43個の土壌および水サンプルを調査する。 ・富化培養用の液体培地および選択的寒天プレート(この上に希釈した富化培養 物をまき、単一のコロニーを得る)は、ラセミN−アセチル−1−フェニルエチ ルアミンの代わりに3g/l(R)−N−アセチル−1−フェニルエチルアミン、 さらに2ml/lの以下のビタミン溶液を含む: ・富化の初めに酢酸消費微生物の生育を促進するために、一次増殖の液体培地に 、0.5g/l酢酸ナトリウム、二次増殖においては、0.2g/l酢酸ナトリウムを補 足する。 ・わずか3つの富化培養物について増殖を行う。 ・活性試験において細胞を生育させる基本培地は、わずか1g/lの酵母抽出物お よびペプトンを含む。 ・(R)−N−アセチル−1−フェニルエチルアミンを、AcR5b−アシラー ゼの活性アッセイにおける基質として使用する。 (R)−特異的アシラーゼ活性を示す株がわずか3つ単離できた(表7参照)。Ar throbacter aurescens AcR5b(=DSM 10280)は、最も高い比活性を示し、(R) −N−1−フェニルエチルアミンアシラーゼ(これは以下においてAcR5b− アシラーゼと呼ぶ)の産生体として選ぶ。下記した実施例において、AcR5b 株の振盪フラスコ培養物の標準的インキュベーション時間は23時間である。 表7:3つの(R)−特異的株による(R)−N−アセチル−1−フェニルエチルア ミンアシラーゼ活性の産生 (S)および(R)−アミド:(S)および(R)−N−アセチル−1−フェニルエチル アミン実施例12:Arthrobacter aurescens AcR5bの生育およびアシラーゼの誘導 a)(R)−アセチル−1−フェニルエチルアミンの濃度の変化 Arthrobacter aurescens AcR5bを、基本培地を用いて振盪フラスコ中で培養し (実施例11参照)、(R)−N−アセチル−1−フェニルエチルアミンの濃度を0 .5g/l刻みで0.5から4g/lに変化させた。O.D.660、アシラーゼ活性、お よび粗抽出物中のタンパク質含量は実施例11に記載のように測定する。 AcR5b−アシラーゼの最大量は、(R)−N−アセチル−1−フェニルエチ ルアミンを含有しない培地で産生される。それ故、酵素は構造的に発現される。 さらに、アシラーゼの比活性は、培養ブロス中に(R)−N−アセチル−1−フ ェニルエチルアミン濃度が増加するに伴って減少する。b)開始pH値の変化 0.5pH単位刻みでpHを3.5−11に変化させながら、(R)−N−アセチ ル−1−フェニルエチルアミンを含有しない基本培地を含む振盪フラスコ培養物 を23時間生育させる。次いで、培養物のOD660並びに粗抽出物のタンパク質 濃度およびアシラーゼ活性を測定する(実施例11参照)。 Arthrobacter aurescens AcR5bの至適生育および最大アシラーゼ収量(U/I 培養ブロス)の両方が、pH5.5ないし9で得られる。pH4.5ないしpH1 0では全く生育しない。さらにAcR5b株の培養ではpH7を選択する。c)温度の変化 O.D.660、アシラーゼ活性、および粗抽出物中のタンパク質含量の測定を 含めた振盪フラスコ培養は、実施例11に記載のAcR5b株を用いて、2℃刻 みで22−36℃の間で温度を変化させることにより行う。(R)−N−アセチル −1−フェニルエチルアミンを含有しない基本培地を使用する。 AcR5b株は28ないし32℃で最も急速に生育する。36℃では全く生育 しない。28℃で、最大酵素収量(U/I培養フ゜ロス)が得られる。d)栄養物の変化 AcR5b株の振盪フラスコ培養において、(R)−N−アセチル−1−フェニ ルエチルアミンを含有しない基本培地に、それぞれ、5g/lの濃度で種々の栄養 物を補足する。O.D.660、アシラーゼ活性、および粗抽出物中のタンパク質 含量は実施例11に記載のように測定する。 全酵素収量(U/I培養ブロス)に関する最善の結果は、ソルビトールおよび 肉抽出物で得られたものであり、これを選択してAcR5b株をさらに培養する 。 表8:種々の栄養分を用いたArthrobacter aurescens AcR5bの生育およびアシラ ーゼ産生 *完全に溶解しないもの、**細胞凝集が形成されたものe)炭素および窒素源間の濃度比の変化 AcR5b株の振盪フラスコ培養物において、硫酸アンモニウムを含有しない ミネラル溶液ML1に、ソルビトールおよび肉抽出物を異なる比で補足するが、 両方の栄養物の全濃度は、常に7g/lとする。O.D.660、アシラーゼ活性、 および粗抽出物のタンパク質含量を実施例11に記載のように測定する。 AcR5b−アシラーゼの最高収量(375U/I培養ブロス)が、ソルビト ール対肉抽出物比4:3で得られた。f)全栄養物濃度の変化 硫酸アンモニウムを含有しないミネラル溶液ML1に、ソルビトールおよび複 合窒素源を、濃度比4:3で、両方の栄養物の全濃度を変化させながら(7、1 4、21、28および42g/l)補足する。肉抽出物、カゼイン由来ペプトン 、および技術グレードの酵母抽出物を、複合窒素源として使用する。振盪フラス コ培養(実施例11参照)を、3mlのプレ培養物を接種した200ml培地を満た した1lエーレンマイヤーフラスコ中で行う。11、20、27、35、46. 5および70時間インキュベートした後、25mlのサンプルをフラスコから取 り出し、O.D.660、アシラーゼ活性、および粗抽出物中のタンパク質含量を 測定する。 最大AcR5b−アシラーゼ収量が、70時間インキュベートした後にペプト ン(表8)で得られた。 表9:最大酵素収量が得られる全栄養物濃度で70時間インキュベート後の、種 々の複合窒素源を用いたArthrobacter aurescens AcR5bによる生育およびアシラ ーゼ産生 実施例13:201規模での発酵によるArthrobacter aurescens AcR5bのアシラ ーゼの産生 201規模でのAcR5b−アシラーゼの発酵産生を、以下の修飾法を用いて 実施例3に記載のように行う: ・培養培地の成分は、硫酸アンモニウム(pH7)を含有しないミネラル塩溶液 ML1(実施例1)に溶解した、カゼイン由来ペプトン12g/l、ソルビトー ル16g/l、消泡剤SAG471の1ml/lである。 ・撹拌速度は500−800rpmに、溶存酸素濃度の設定は40%飽和に、通気 速度は151/分(=0.75VVM)に調整する。 ・バイオリアクターに、28℃、220rpmで19時間、1lエーレンマイヤー フラスコ中250mlの2部で生育させた0.51プレ培養物を接種する。 ・細胞を33時間培養後連続遠心により採取する。 比活性およびまた全アシラーゼ収量は、O.D.660値25で、それぞれ、5 .26U/mgタンハ および6420U/mg培養フ ロスまでの静止増殖期でも依然とし て顕著に増加する。湿潤細胞塊を、69mMリン酸緩衝液(pH7)に懸濁して 、終濃度を40%重量/容量にする。実施例14:Arthrobacter aurescens AcR5bのアシラーゼの精製 a)製造規模での粗細胞抽出物の精製 実施例13で得られた100ml解凍細胞懸濁液を氷浴で冷却し、1/2”の標 準的なホーンを用いて以下の条件下、ソニケーターW−385(Heat System Ultrasonics、Farmingdale、USA)で超音波処理する:サイクルタイム1秒間、 デューティーサイクル(duty cycle)50%、アウトプット・コントロール8、 および超音波処理時間25分間。細胞片を13400gで20分間冷却遠心機で 遠心することにより取り除き、上清をさらに精製するために粗細胞抽出物として 使用する。b)ポリエチレンイミンを用いた核酸の沈殿 実施例14a)で得られた粗抽出物を、10%(重量/容量)ポリエチレンイ ミン溶液(分子量300000−400000、pH7)と混合し、終濃度0. 3%のポリマーとする。溶液を0℃で、30分間撹拌し、沈殿物を27000g 、4℃で30分間遠心することにより取り除く。c)硫酸アンモニウム沈殿 実施例14b)の上清に、終濃度が30%飽和の固体硫酸アンモニウムを加え る。混合物を穏やかに0℃で撹拌し、次いで、4℃、27000gで30分間遠 心する。上清に、さらに終濃度が70%飽和の硫酸アンモニウムを加える。アシ ラーゼを含有する沈降タンパク質を遠心により(上記参照)沈降させ、40mlの 69mMリン酸カリウム緩衝液(pH7)に溶かす。d)ブチル−フラクトゲルにおけるHIC 5.76gの硫酸アンモニウムを、実施例14c)の最終タンパク質溶液に溶 かし、終濃度を25%飽和にする。HICを実施例4c)に従って行い、ただし 、カラムは25%硫酸アンモニウム溶液でプレ平衡化し、勾配を硫酸アンモニウ ム25から0%飽和とする。 カラムの非結合タンパク質を25%硫酸アンモニウム溶液で洗浄した後、Ac R5b−アシラーゼが13ないし10%硫酸アンモニウムで溶出する。酵素は全 クロマトグラムのタンパク質ピークのみで示される。活性フラクションを、回収 し、脱塩し、実施例4c)に記載のように濃縮する。e)Macro Prep High-Qにおける陰イオン交換クロマトグラフィー Macro Prep High-Q支持体を充填した16×125mmカラム(Biorad、Glattb rugg、Switzerland)を250mlの69mMリン酸カリウム緩衝液(pH7)を 用いて平衡化する。実施例14d)で得られた濃縮タンパク質溶液の半量 をゲルにのせた後、125ml容量の70mMリン酸カリウム緩衝液(pH7)中 、0から1Mの勾配のNaClをカラムにアプライする。流速は1ml/分であり 、フラクション・サイズは1.5mlである。溶出液中のタンパク質濃度を、UV 検出シグナルを介して監視し、活性フラクションのアシラーゼ活性およびタンパ ク質含量を実施例11に記載のように測定する。 アシラーゼ活性は、0.4ないし0.6M NaCl間に溶出する。活性ピーク は、クロマトグラムのUV検出ピークとのみ一致する。活性フラクションを回収 し、限外濾過により濃縮(実施例4c参照)し、最終タンパク質濃度を2mg/ml とする。 表10は、AcR5b−アシラーゼ精製の要約である。陰イオン交換クロマト グラフィーにより得られたAcR5b−アシラーゼフラクションは全てSDSポ リアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE、実施例4c参照)にて2本 のバンドを示し、ネイティブPAGEにより均質であることがわかり、これはま た、8−25型の勾配Phast Gel(8−25%ポリアクリルアミド含有)を用い てPhast System(Pharmacia Co.、Dnbendorf、Switzerland)で行う。ネイティ ブPAGEのために、Phast Gel勾配媒体用に、Pharmaciaにより提供された標準 的な方法を使用する(Pharmacia Phast System分離技術ファイル番号120:「 ネイティブPAGE」。 表10:AcR5b−アシラーゼの精製 実施例15:分子量およびサブユニット構造の決定 未変性AcR5b−アシラーゼの分子量は、実施例5に記載のゲルクロマトグ ラフィーにより測定したところ、220000±10000である。SDS−P AGE(実施例5参照)において、Arthrobacter aurescens AcR5bの変性アシラ ーゼは、分子量89000±3000および16000±1000に対応する2 本のバンドを示す。これらの結果は、AcR5b−アシラーゼが、2つの同一の 大および2つの同一の小サブユニットから構成される(α2β2型のサブユニット 構造)四量体であることを示唆する。実施例16:AcR5b−アシラーゼ反応速度のpH値依存性 (R)−N−アセチル−1−フェニルエチルアミンを用いた、実施例1に記載の 酵素試験を、pHを5.5−11.0の範囲の緩衝液(pH5.5、6.0、6.5 、7.0、7.5、8.0:リン酸カリウム緩衝液、69mM;pH7.5、8.0 、8.5、9.0:トリス−HCl緩衝液、100mM;pH8.5、9.0、9. 5、10.0、10.5、11.0:グリシン−NaOH緩衝液、100mM) 中で行う。インキュベーション時間は3分間であり、実施例4dで得られた最終 アシラーゼ調製物を酵素源として用いる。 アシラーゼ活性は、pH7.5ないし9で広範な至適pHを示し、最大pH8 である。実施例17:AcR5b−アシラーゼ活性に対するアクチベーターおよび阻害剤 の影響 実施例4d)の濃縮酵素溶液40μlを、100mMトリス−HCl緩衝液( pH8)中、1および10mMの潜在的アクチベーター/阻害剤溶液360μl と混合し、室温で30分間インキュベートする。これらのプレインキュベートし たアシラーゼ溶液を、プレインキュベートに使用した濃度のアクチベーター/阻 害剤(実施例8参照)の存在下、活性アッセイの酵素源として使用する。インキ ュベート時間は12分間である。EDTA再活性化のために、アシラーゼを初め に1mM濃度の金属カチオンと共にプレインキュベートする(上記参照)。EDT Aを、100mMトリス−HCl(pH8)の110mM溶液の形で終濃度10 mMに加えた後、標準活性アッセイを行う前に、アシラーゼを2回目は30分間 プレインキュベートする。 6つの二価金属カチオンは酵素を顕著に阻害するが、全ての場合において、活 性はEDTAにより少なくとも部分的に回復する。EDTA単独およびFeCl3 はアシラーゼ活性を充進する。ジチオトレイトール、ヨードアセトアミド、お よびフェニルメチルスルホニルフルオライドは低から中程度に酵素を阻害する。 表11:潜在的酵素アクチベーターおよび阻害剤の存在下におけるAcR5b− アシラーゼ活性 括弧内の相対活性は酵素アッセイの過程における沈殿物の形成を示す。n.d. 非決定。実施例18:AcR5b−アシラーゼの安定性 a)温度安定性 実施例14dで得られた最終アシラーゼ調製物のサンプルを、69mMリン酸 カリウム緩衝液(pH7)で10倍に希釈し、30分間様々な温度でインキュベ ートする。氷上でインキュベートしたサンプルを、100%標準物質として使用 する。その後、サンプルの残存アシラーゼ活性を標準的な活性アッセイにより測 定する(実施例11参照)。 21ないし30℃では全くアシラーゼ活性の消失は観察されない(表12参照) 。50℃では最初の活性の60%がインキュベーションの30分後にも依然とし て保持されているが、56℃では酵素は完全に不活性化される。 表12:30分間様々な温度でインキュベートした後のAcR5b−アシラーゼ の残存活性 希釈アシラーゼ(上記参照)を0−4℃で16日間および135日間インキュ ベートする場合、相対残存活性は依然として最初の値の100および95%であ る。23℃および30℃で16日間インキュベートした後、最初の活性の86お よび65%が保持される。b)pH安定性 実施例4d)の最終酵素調製物を、実施例16の緩衝液で20倍に希釈し、室 温(約23℃)で一週間インキュベートする。次いで、サンプルの残存活性を実 施例11に記載のように測定する。100%活性は、pH緩衝液で希釈した直後 に得られた値に相当する。 酵素はpH7ないし9でかなり安定である(100%残存活性)が、これらの 限界を越えると鋭く下降する。c)凍結時の安定性 実施例14d)で得られた最終アシラーゼ調製物を、凍結保護剤(表13参照 )を添加しておよび添加せずに、69mMリン酸カリウム緩衝液(pH7)で2 0倍に希釈する。酵素溶液を−20℃および−80℃に冷凍する。2.5時間お よび9日後に、サンプルを解凍し、アシラーゼの残効性を実施例11に記載の ように測定する。 表13で示したデータは、アシラーゼは凍結状態で貯蔵することにより不活性 化されることを示している。安定性は、凍結保護剤を添加することにより、顕著 に高めることができる。 表13:AcR5b−アシラーゼ活性に対する凍結の影響 実施例19:AcR5b−アシラーゼ反応速度の基質濃度依存性 活性アッセイを、実施例11で示した標準的条件下、インキュベーション時間 30分間で、様々な開始濃度の(R)−N−アセチル−1−フェニルエチルアミン およびラセミN−アセチル−(m−シアノ−フェニル)エチルアミンを用いて行う 。実施例4dで得られた最終AcR5b−アシラーゼ調製物を69mMリン酸カ リウム緩衝液(pH7)で20倍に希釈したものを酵素源として使用する。ミカ エリス定数(Km)および最大反応速度を実施例9に記載のように計算する。 (R)−N−アセチル−1−フェニルエチルアミンおよびラセミ(m−シアノ)誘 導体のKm値は、5.7および10.4mMであり、相対最大反応速度は、それぞ れ、100および23%である。実施例20:(S)−2−アミノ−1−フェニル−4−ペンテンアシラーゼ活性を 示す微生物の単離 一般的に、実施例1で示した方法を、以下の修飾法に適用する: ・74の土壌および水サンプルを使用してpH6、pH7、およびpH9の富化 培養物に接種し、28℃でインキュベートし、pH7、37℃でインキュベート する。 ・一次増殖の培地には、唯一の炭素源である0.5g/l酢酸ナトリウム、二次およ び三次増殖の培地には1g/lラセミ2−アセチルアミノ−1−フェニル−4− ペンテンが含まれる。 ・株培養は、対応する富化培養物で使用したものと同じ温度およびpHで行う。 ・富化培養物の微生物は、Plate Count Agar(Fluka Co.、Buchs、Switzerland )上で単離する。 ・活性アッセイ用の株を生育させる培地は、1g/lラセミ2−アセチルアミノ− 1−フェニル−4−ペンテン、1g/l酵母抽出物、および1g/lペプトンのミネラ ル塩溶液ML1からなる。振盪フラスコ培養物のインキュベーション時間は、4 8−72時間である。 ・活性およびアシラーゼ活性のエナンチオ選択性を試験するために、アッセイを 、基質であるそれぞれ5.47mMの(S)および(R)−2−アセチルアミノ−1 −フェニル−4−ペンテン、および酵素源である40μl粗細胞抽出物を用いて 全量400μlで行う。適当なインキュベーション時間の後、200μl氷冷ア セトンを200μlアッセイ液と混合する。600μlの69mMリン酸カリウ ム緩衝液(pH7)を加え、11500rpmで遠心した後、上清中の2−アミノ −1−フェニル−4−ペンテン濃縮液をHPLCにより分析する(検出波長21 0nm)。 2−アセチルアミノ−1−フェニル−4−ペンテンの一方のエナンチオマーの みを優先的に加水分解する18つの微生物を単離し、酵素アッセイにおいて、1 つの株、Rhodococcus globerulusK1/1(DSM 10337)以外は、(S)−ナンチオマ ーの排他的開裂が観察された。実施例21:Rhodococcus globerulusK1/1の生育およびアシラーゼ誘導 a)誘導物質の変化 K1/1株を、実施例21の培地を用いて、ただし、各々2g/lの酵母抽出物お よびペプトン、0、4.92、7.38および9.84mMの濃度である誘導物質 のラセミ2−アセチルアミノ−1−フェニル−4−ペンテンまたは任意によりラ セミN−アセチル−1−フェニルエチルアミンと共に、振盪フラスコ培養物中で 生育させる。 アシラーゼ活性およびO.D.660の測定により、アシラーゼは、ラセミ2− アセチルアミノ−1−フェニル−4−ペンテンまたはラセミN−アセチル−1− フェニルエチルアミンのいずれかであり得る誘導物質の存在下、K1/1株により のみ形成されることが示される。4.92mM以上の濃度の2−アセチルアミノ −1−フェニル−4−ペンテンは、K1/1株の生育および酵素形成に阻害作用を 示す。しかし、7.38および9.84mMの濃度のN−アセチル−1−フェニル エチルアミンでは、生育を阻害せず、また、細胞密度もアシラーゼ収量(U/I培養フ゜ロス )も増加しない。 b)開始pH値および温度の変化 K1/1株を、振盪フラスコ(実施例21a参照)中、4.92mMラセミ2− アセチルアミノ−1−フェニル−4−ペンテンの存在下、28℃で、0.5pH 刻みで開始pH値を4ないし9に変化させることにより、およびpH7でインキ ュベーション温度を5℃刻みで20ないし40℃に変化させることにより生育さ せる。72時間インキュベーションした後、粗抽出物のO.D.660およびアシ ラーゼ活性を測定する。 Rhodococcus globerulusK1/1の最大アシラーゼ産生は、pH6.5および30 ℃で得られる(28U/I培養フ゜ロス)0.4U/mg粗抽出物中タンハ゜ク質)。実施例22:Arthrobacter aurescens AcR5b由来の高度に精製したアシラーゼを 用いた酵素的加水分解 10mlの下記で示した各20mMラセミアミドの0.1Mリン酸緩衝液(pH 7.0)溶液に、5ml(1.3単位)の酵素を加え、溶液を100pmおよび30℃ で振盪する。 変換が約50%に達すれば(HPLCにより確認)、溶液に1N HClを加え てpH2に酸性化し、3回ジクロロメタンで抽出し、非変換アミドを得る。水層 を1N NaOH溶液で中和し、再度ジクロロメタンで3回抽出し、形成したアミ ンを回収する。両方の有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸留除去 する。アミドは光学純度測定(HPLC)に直接使用し、ここで、得られたアミ ンは、100μlのトリエチルアミンおよび100μlの無水酢酸を各サンプル に加えることによりアセトアミドに変換し、次いで「キラル」HPLCにより光 学純度を分析する。結果は表14に要約する。 表14:Arthrobacter aurescens AcR5b由来の高度に精製したアシラーゼを用い た酵素的加水分解による変換およびエナンチオ選択性 実施例23:Rhodococcus equi Ac6の部分精製アシラーゼによる酵素的加水分解 この実験は実施例22に記載のものと同じ方法で行う。200ml(1.1単位 )の酵素を、表15に記載の各基質に使用する。 表15:Rhodococcus equi Ac6の部分精製アシラーゼを用いた酵素的加水分解に よる変換およびエナンチオ選択性 実施例24:Rhodococcus globerulusK1/1の全細胞によるアミド加氷分解 50mlの表16に記載の各ラセミアミドの10mMリン酸緩衝溶液(pH7. 0)に、Rhodococcus globerulusK1/1の全細胞(各々、50ml振盪培養フラス コから得られる(実施例21参照)、OD660=2.0)を加える。脱アセチル化は 、30℃で連続的に振盪しながら(200rpm)行う。反応をHPLCにより監 視し、約50%変換した後、反応混合物を実施例22に記載のものと類似の方法 で後処理する。結果は表16に要約する。 表16:Rhodococcus globerulusK1/1の全細胞を用いた酵素的加水分解による 変換およびエナンチオ選択性 実施例25:Arthrobacter aurescens AcR5bのアシラーゼを用いたラセミ1a の製造用加水分解 100mlの0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)に部分的に溶解した1g(6. 13mmol)ラセミN−アセチル−1−フェニルエチルアミン(+/-)−1aに、1 00ml(25.3単位)のArthrobacter aurescens AcR5bのアシラーゼを加え、 混合物を、20℃で27時間振盪(100rpm)する。HClを加えて酸性化( pH2)した後、反応混合物を3回100mlジクロロメタンで抽出する。合わせ た有機層を乾燥(MgSO4)させ、溶媒を濾過後に蒸留除去すると、0.496 g(49.6%)の(S)−N−アセチル−1−フェニルエチルアミン(-)−1a([ α]D 20=−138.0°(c=1.0 EtOH)、エナンチオ比S/R=96.8: 3.2)が白色固体で得られる。水層をNaHCO3を添加して中和し、再度ジク ロロメタンを用いて抽出する。通常の後処理を行うと、0.323g(43.5% )の(R)−1−フェニルエチルアミン(+)−1b([α]D 20=+29.4°(c= 2.2 EtOH)、エナンチオ比R/S=99.7:0.3)が無色の油状物で得ら れる。実施例26:Rhodococcus globerulusK1/1のアシラーゼの精製 26.1.製造規模における粗抽出物の調製 100ml細胞懸濁液(40%w/w)を、600mlのガラスビーカーに注ぎ、氷 受けに置く。ビーカーは超音波処理の間氷浴に置かなければならない。1インチ の標準的ホーンを下記の条件下で使用する: サイクルタイム:1秒間 デューティーサイクル(duty cycle):50% アウトプット・コントロール:8 全超音波処理時間:20分間(間断なし) 20分間超音波処理した後(40分間間断する)、サンプルをSorvall GS-3アル ミナローターを用いて、Sorvall RC5B冷却(4℃)超高速遠心機にて、9000 rpmで20分間遠心する。上清は粗抽出物である。 精製の監視および酵素学的同定に使用したK1/1−アシラーゼ活性の標準的ア ッセイは、20μlの酵素サンプルを380μlの5.55mM(S)−2−アセ チルアミノ−1−フェニル−4−ペンテンの69mMリン酸カリウム緩衝溶液( p H7)と混合し、23℃でインキュベートすることにより行う。アシラーゼの希 釈およびインキュベーション時間は、1.3mM以上の生成物が形成されないよ うに選択する。反応は、800μlの氷冷メタノールを加えて停止する。Biofug e 15(Heraeus Sepatech、Osterode、Germany)にて11500rpmで4分間遠心 した後、上清をHPLC定量分析にかける(実施例1参照)。 26.2.核酸沈殿 3.25mlの10%PEI溶液(6N HClでpH7.5に調節)を105ml の細胞ホモジネート(超音波段階からのもの)に加え、0.3%の濃度とする。 混合物を氷上に30分間置き、穏やかに撹拌する。次いで、混合物を20分間、 9000rpm、4℃にて遠心する。次いで、上清を硫酸アンモニウム沈降に使用 する。 26.3.硫酸アンモニウム沈降 18.81gの結晶(NH4)2SO4を、核酸沈降後ゆっくりと90mlの粗抽出物 に加え、濃度を35%飽和とする。混合物を氷上に30分間置き、穏やかに撹拌 する。次いで、混合物を20分間、9000rpm、4℃にて遠心する。上清をさ らに精製するために、FPLC−システム(Pharmacia、Uppsala、Sweden)でク ロマトグラフィーにかける。 26.4.FPLC FPLC装置に結合した2つの異なる型のカラム(疎水性相互作用およびゲル 濾過)を使用してアシラーゼを精製する。 26.4.1.疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC) HIC用に、Merck Fractogel TSKブチル-650(S)カラム(26×310mm、 容量:165ml)を調製し、35%飽和(NH4)2SO4溶液(リン酸緩衝液(pH 7.0))で平衡化する。カラムに、(NH4)2SO4沈殿物の上清90mlをのせた 後、カラムを、35%飽和(NH4)2SO4溶液で、それ以上タンパク質が全くカ ラムから洗出されないようになるまで洗浄する。次いで、全容量1150mlの3 5%から0%飽和の(NH4)2SO4勾配をカラムにアプライする。流速を1.8ml/ 分に調節し、12mlのフラクションを回収し、アシラーゼ活性について試験する 。 アシラーゼは11.5%ないし7.5%(NH4)2SO4で溶出する。活性フラク シ ョンを回収する(140ml)。 26.4.2.限外濾過 Rhodococcus globerulusK1/1アシラーゼを含有するHICフラクションプー ル(140ml)の濃縮および脱塩は、CEC1アミコン限外濾過チャンバーで行 う。YM30(分子量カットオフは300000Da)膜を使用する。脱塩は、 ダイアフィルトレーションおよび、繰り返し(NH4)2SO4非含有リン酸カリウ ム緩衝液(69mM、pH7.0)を濃縮サンプルに添加して、次いで、再び濃 縮することにより行う。HICフラクションプールを4.5mlに濃縮する。 26.4.3.ゲル濾過 Pharmacia Superose 12HR 10/30ゲル濾過カラム(10×300mm)を最終精 製段階で使用する。100mM NaClを補足したリン酸カリウム緩衝液(6 9mM、pH7.0)を用いて、流速0.3ml/分で溶出する。限外濾過から得られ た濃縮および脱塩アシラーゼ・フラクション200μlをカラムにアプライする 。0.5mlのフラクションを回収し、アシラーゼの存在について分析する。 26.4.4.Rhodococcus globerulusK1/1アシラーゼの精製スキーム *4.5ml濃縮および脱塩HICフラクション(実施例26.4.2参照)のわずか 200mlをPharmacia Superose 12HRカラムにアプライする。表に示したデータ は、濃縮HICフラクションの全容量(4.5ml)について計算したものである。実施例27:Rhodococcus globerulusK1/1アシラーゼの特徴データ 27.1.潜在的酵素アクチベーターおよび阻害剤の存在下におけるRhodococcus globerulusK1/1アシラーゼの活性 K1/1−アシラーゼは10mM Zn2+およびフェニルメチルスルホニルフルオ ライドにより強力に阻害される。非常に低い濃度でも後者の化合物により強力に 阻害されることにより、酵素の反応機構はセリンプロテアーゼ様であることが示 唆される。 27.2.Rhodococcus globerulusK1/1アシラーゼの一般的な特徴データ: 27.2.1.アシラーゼの分子量はSDS−PAGE(実施例4.c.および5参 照)では54.6kDaであり、ゲル濾過(実施例5参照)にかけた場合には9 2.3kDaであることから、未変性アシラーゼはホモダイマー構造であること が示唆される。 27.2.2.アシラーゼの等電点は実施例6に記載のように測定し、約pH4.0 である。 27.2.3.可変pH条件下でのアシラーゼの活性および安定性の測定において 、下記の緩衝溶液を使用する: pH5.5−pH7.5 リン酸緩衝液 pH7.5−pH9.0 トリス緩衝液 pH9.0−pH10.5 グリシン緩衝液 pH安定性の決定において、アシラーゼサンプルを2時間、23℃で種々のp Hの緩衝液中でインキュベートする。次いで、酵素サンプルを標準的な活性アッ セイにかける(実施例26参照)。 アシラーゼは、pH5.5ないしpH7.5で広範な至適安定性を示す。 K1/1−アシラーゼの活性は、標準的な活性アッセイで、種々のpH条件下で 測定する(実施例26参照)。 アシラーゼはpH7.0ないしpH7.5で至適活性を示し、至適値の酸性側で は活性が鋭く減少する。 27.2.4.Rhodococcus globerulusK1/1アシラーゼの温度安定性 アシラーゼのサンプルを、0℃から65℃の範囲の種々の温度で30分間イン キュベートする。氷浴で冷却した後、アシラーゼサンプルを標準的活性アッセイ にかける(実施例26参照)。 50℃までで30分間インキュベートした場合、アシラーゼの活性の消失は全 く認められない。55℃でインキュベートしたアシラーゼは、40%その活性を 消失するが、一方、より高い温度(60℃、65℃)でインキュベートしたアシ ラーゼではインキュベーション30分間以内で完全に不活性化される。 27.2.5.Rhodococcus globerulusK1/1アシラーゼのN末端アミノ酸配列 K1/1−アシラーゼのN末端アミノ酸配列を決定するために、HP G 1005A N末 端タンパク質シークエンス・システムを利用して、強陰イオン交換カラムに結合 した逆層サンプルカラムからなる小型吸着性二相カラムに保持されたタンパク質 サンプルについて、自動エドマン分解化学を行う。PTH−アミノ酸の分析は、 オンラインHP 1090 HPLCシステム(Hewlett Packard、Palo Alto、CA、USA)に より行う。 N末端アミノ酸配列(50残基)を配列番号1に示す: 実施例28:Rhodococcus equi Ac6の(S)−N−アセチル−1−フェニルエチル アミンアシラーゼのN末端アミノ酸配列 N末端アミノ酸配列の決定は実施例27.2.5.に記載のように行う。 Ac6−アシラーゼのN末端アミノ酸配列(30残基)を配列番号2に示す: 実施例29:Arthrobacter aurescens AcR5bの(R)−特異的アシラーゼのN末端 アミノ酸配列 N末端配列の決定は実施例27.2.5.に記載のように行う。 小サブユニット(16kDa)のN末端アミノ酸配列は配列番号3に示し: 大サブユニット(89kDa)のN末端アミノ酸配列は配列番号4に示す: 実施例30:精製K1/1アシラーゼを用いた(S)−2−アミノ−1−フェニル− 4−ペンテンの調製 50mlの10mMラセミ2−アセチルアミノ−1−フェニル−4−ペンテンの リン酸緩衝溶液(pH7.0)に、7mlのK1/1アシラーゼ(0.456U)を加 える。このアシラーゼはHICにより精製し、限外濾過により濃縮しておく(実 施例26.5および26.6参照)。脱アシル化は30℃、200rpmで連続振盪し ながら行う。反応はHPLCで監視し(実施例1参照)、約50%転換した後、溶 液を1N HClでpH2に酸性化し、1容量のジクロロメタンで3回抽出し、 非変換アミドを得る。水層を1N NaOHで中和し、再度ジクロロメタンで3 回抽出し、形成されたアミンを回収する。両方の有機層をMgSO4で乾燥させ 、濾過し、溶媒を蒸留除去する。アミドを、下記の条件下でのHPLCによる光 学純度測定に直接使用する:Chiralcel OJカラム、溶出液ヘキサン/イソプロパ ノール9:1、流速1ml/分、検出208nm。得られたアミンを、HPLCによ る光学純度の分析を行う前に、100mlトリエチルアミンおよび100ml無水酢 酸を各サンプルに添加することによりアセトアミドに変換する。 50.3%変換度では、(S)−2−アミノ−1−フェニル−4−ペンテンが8 7.4%eeで得られ、(R)−N−2−アセチルアミノ−1−フェニル−4−ペ ンテンが98.8%eeで得られ、これはE値74.9%に相当する。実施例31:Rhodococcus globerulusK1/1の全細胞形であるK1/1−アシラーゼ を用いた(S)−2−アミノ−1(4−クロロフェニル)−4−ペンテンの調製 K1/1株は、実施例3に従って、1g/lラセミN−アセチル−1−フェニルエエ チルアミンを含有する20lの基本培地を満たした30l発酵槽中で生育させる 。細胞を連続遠心により採取し、80gラセミ2−アセチルアミノ−1(4−ク ロロフェニル)−4−ペンテンの500mlメタノール溶液を20lのリン酸カリ ウム緩衝液(69mM、pH7)に加えることにより調製した反応混合物に再懸 濁する。21時間、28℃、500rpmで撹拌した後、形成したアミンおよび未 反応のアミドを分離し、実施例30で示した方法と同様にして光学純度を分析す る。 31.1g(94.5%収率)の>99.9%eeである(S)−2−アミノ−1 (4−クロロフェニル)−4−ペンテンおよび38.6g(97%収率)の98.5 %eeである(R)−2−アセチルアミノ−1(4−クロロフェニル)−4−ペンテ ンを単離する。微生物の寄託 下記の微生物を、ブダペスト条約により、DSM−Deutsche Sammlung von Mikro organismen und Zellkulturen GmbH、Mascheroder Weg 1b、D-38124 Braunschwe igに寄託する: Rhodococcus globerulusK1/1、DSM 10337(1995年9月23日寄託) Rhodococcus equi Ac6、DSM 10278(1995年9月23日寄託) Arthrobacter aurescens AcR5b、DSM 10280(1995年9月23日寄託)
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年7月10日(1998.7.10) 【補正内容】 請求の範囲 1.式(1) [式中、 R2はアリールまたはC1−C4アリールであるか;またはR1およびR2は、共に 、アリールにより置換されているかまたはアリールに融合している5−7員環を 形成しており、 R3は脂肪族アシル基であり;および R1およびR3は、共に、天然アミノ酸の誘導体ではない式(1)で示される化合 物が形成されるように選択する(ただし、各々の基は置換してもまたは非置換で あってもよい] で示されるラセミアシルアミドを立体選択的に加水分解することができるバイオ 触媒であって、ただし、バイオ触媒は(S)−N−アシル−1−メチル−5−フェ ニルピロピルアミンまたは(S)−N−アシル−1−フェニルエチルアミンを立体 選択的に加水分解しない、アミンアシラーゼ酵素活性は示すがリパーゼまたはエ ステラーゼ活性は示さないバイオ触媒。 2.(a)該酵素活性を有するポリペプチドおよび(b)該酵素活性を有する ポリペプチドを含む生微生物または死微生物またはかかる微生物の細胞抽出物か らなる群から選択する、請求項1に記載のバイオ触媒。 3.アシラーゼ活性は示すが、リパーゼまたはエステラーゼ活性は示さない酵 素、および、アシラーゼ活性は示すが、リパーゼまたはエステラーゼ活性は示さ ない、該アシラーゼの突然変異体、変異体および断片である、請求項1に記載の バイオ触媒。 4.反応(A) [式(1)から(4)において、 R1はC1−C8アルキル、C2−C8アルケニル、C1−C8アルコキシ、C2−C8 アルキルカルボキシまたはカルボキシであり; R2はアリールまたはC1−C4アリール;非置換であるか、またはC1−C4アル キル、C1−C4アルコキシ、C1−C4ヒドロキシアルキル、C1−C4アミノアル キル、C1−C4ハロアルキル、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲノ、ニトロ、スルホ またはシアノにより置換されており; またはR1およびR2は、共に、アリールにより置換されているかまたはアリール に融合している5−7員環を形成し、ここで、環は、窒素、硫黄および酸素から 選択した1または2つのヘテロ原子を含み得;および R3は脂肪族アシル基である] を触媒することができる、請求項1に記載のバイオ触媒。 5.R1は水素、C1−C4アルキル、C2−C4アルケニル、C1−C4アルコキ シまたはC2−C4アルキルカルボキシである反応Aを触媒するものである請求項 4に記載のバイオ触媒。 6.R1は水素、C1−C3アルキル、C2−C3アルケニル、C1−C3アルコキ シまたはC2−C3アルキルカルボキシである反応Aを触媒するものである請求項 4に記載のバイオ触媒。 7.R1を、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、プロピ ル−1−エン、プロピル−2−エン、プロップ−2−イレンおよびメトキシから なる群から選択するものである反応Aを触媒する請求項4に記載のバイオ触媒。 8.R3はC1−C4アルキルである反応Aを触媒する請求項4に記載のバイオ 触媒。 9.R3はメチルである反応Aを触媒する請求項4に記載のバイオ触媒。 10.アリールは、3−10環式原子を有する単環または二環系であり、炭素原 子または窒素原子を介して結合し、および、酸素、窒素、硫黄、および1−2酸 素原子に結合した硫黄から選択した4つまでのヘテロ原子を含み;さらにまた、 これは1または2つのフェニル基あるいは1または2つのシクロアルキル基(シ クロアルキルは好ましくは5−7環式原子を有する)と融合し得;これは不飽和 であるか、または部分的にまたは完全に飽和し得る、反応Aを触媒する請求項4 に記載のバイオ触媒。 11.アリールは、フェニル、ナフチル、ビフェニルイル、アントリル、フルオ レニル、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリ ル、チアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダ ジニル、インドリル、ベンズイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、3,1− ベンゾフラニル、クロマニル、シクロヘキサ[b]ピロリル、シクロヘキサ[b]ピ リジル、[b]ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、シクロヘキサ[b]ピラ ジニル、シクロヘキサ[b]ピリミジニル、イミダゾリジル、ピペリジル、ピペラ ジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、S,S−ジオキソ−チオモルホリニ ル、インドリニル、イソインドリニル、4,5,6,7−テトラヒドロインドリル 、1,2,3,4−テトラヒドロキノリルまたは1,2,3,4−テトラヒドロイソキ ノリルである反応Aを触媒する請求項4に記載のバイオ触媒。 12.アリールは、非置換であるか、または、メチル、ヒドロキシメチル、2− ヒドロキシエチル、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、アミノ、メチル−アミノ 、エチル−アミノ、tert−ブチル−アミノ、ジメチルアミノ、ジエチル−アミノ 、カルボキシ、メトキシ−カルボニル、イソプロボキシ−カルボニル、sec−ブ トキシ−カルボニル、tert−ブトキシ−カルボニル、フッ素、塩素、臭素、アセ チルまたはピバロイル、ニトロ、オキソおよび/またはシアノから選択された1 つ以上の置換基により置換されている反応Aを触媒する請求項4に記載のバイオ 触媒。 13.R1およびR2は、共に、非置換であるか、またはメトキシ、エトキシ、ハ ロゲノ、メチル、エチル、ニトロ、シアノ、アミノ、ヒドロキシ、トリフルオロ メチルで置換されているインダン、テトラリンまたはクロマンを形成している、 反応Aを触媒する請求項4に記載のバイオ触媒。 14.R2は、式 [式中、 R4は水素またはC1−C4アルキルであり; nは0、1、2、3および4から選択した整数であり; R5およびR6は、各々独立して、水素、C1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキ ル、ハロゲノ、アミノ、シアノ、ニトロまたはC1−C4アルコキシである] で示される基からなる群から選択する、反応Aを触媒する請求項4に記載のバイ オ触媒。 15.R2は、式 [式中、 R4は水素またはメチルであり; nは0、1、2および3から選択した整数であり; R5およびR6は、各々独立して、水素、メチル、エチル、トリフルオロメチル、 フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アミノ、ニトロ、シアノまたはメトキシである] で示される基からなる群から選択する、反応Aを触媒する請求項4に記載のバイ オ触媒。 16.R2は、式[式中、 R4は水素であり; nは0、1および2から選択した整数であり; R5およびR6は、各々独立して、水素、メチル、フッ素、塩素、シアノ、ニトロ またはメトキシである] で示される基からなる群から選択する、反応Aを触媒する請求項4に記載のバイ オ触媒。 17.R2は、式 [式中、 nは0、1および2から選択した整数であり;R5およびR6は各々独立して水素 またはシアノである] で示される基からなる群から選択する、反応Aを触媒する請求項4に記載のバイ オ触媒。 18.R1およびR2は、式 [式中、 Xは酸素、炭素または窒素であり;および R5およびR6は、各々独立して、水素、C1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキ ル、ハロゲノ、アミノ、シアノ、ニトロまたはC1−C4アルコキシである] で示される基からなる群から選択された非置換または置換環式複素環基を形成す る、反応Aを触媒する請求項4に記載のバイオ触媒。 19.式 [式中、 Xは酸素または炭素であり;および R5およびR6は、各々独立して、水素、メチル、エチル、ヨード、ブロモ、トリ フルオロメチル、クロロ、フルオロ、アミノ、シアノ、ニトロ、メトキシまたは エトキシである] で示される基からなる群から選択された非置換または置換環式複素環基を形成す る、反応Aを触媒する請求項4に記載のバイオ触媒。 20.選択培地は唯一の炭素源としてアシルアミドを含み、このアシルアミドは ラセミのものを、またはもし、R−またはS−エナンチオマー特異的アシラーゼ を前以て選択するのであれば、R−またはS−エナンチオマーのものを使用する 、土壌、水または植物サイレジなどの天然サンプルを選択培地に接種することを 含む選択方法により得ることができる、請求項1に記載のバイオ触媒。 21.選択培地は唯一の炭素源としてアシルアミドを含み、このアシルアミドは ラセミまたはS−またはR−エナンチオマーであるN−アセチル−1−フェニル エチルアミンおよびラセミまたはS−またはR−エナンチオマーであるN−アセ チル−2−アミノ−1−フェニル−4−ペンテンからなる群から選択する、土壌 、水または植物サイレジなどの天然サンプルを選択培地に接種することを含む選 択方法により得ることができる、請求項1に記載のバイオ触媒。 22.Rhodococcus globerulus、Rhodococcus equi、およびArthrobacter aures censからなる群から選択した微生物から得ることができる請求項1に記載 のバイオ触媒。 23.Rhodococcus globerulusK1/1、DSM 10337、Rhodococcus equi Ac6、DSM 10278、およびArthrobacter aurescens AcR5b、DSM 10280からなる群から選択し た微生物から得ることができる請求項1に記載のバイオ触媒。 24.微生物である請求項1に記載のバイオ触媒。 25.遺伝子修飾した微生物および天然に存在する微生物からなる群から選択す る請求項24に記載のバイオ触媒。 26.請求項1に記載の酵素をコードするDNA配列を用いて形質転換した組換 え微生物である、請求項24に記載のバイオ触媒。 27.Rhodococcus globerulus、Rhodococcus equi、およびArthrobacter aures censからなる群から選択する、請求項24に記載のバイオ触媒。 28.Rhodococcus globerulusK1/1、DSM 10337、Rhodococcus equi Ac6、DSM 10278、およびArthrobacter aurescens AcR5b、DSM 10280からなる群から選択す る、請求項27に記載のバイオ触媒。 29.請求項27に記載の微生物から単離される請求項1に記載のかなり精製さ れたバイオ触媒。 30.配列番号1、2、3および4からなる群から選択されたアミノ酸配列を含 む、請求項1に記載のかなり精製されたバイオ触媒。 31.ラセミN−アシルアミド(これは、脂肪族アシル基を有し、天然アミノ酸 の誘導体ではない)の加水分解を含み、請求項1に記載のバイオ触媒を使用する ことを特徴とする方法。 32.下記の反応スキーム [式(1)から(4)において、 R1はC1−C8アルキル、C2−C8アルケニル、C1−C8アルコキシ、C2−C8 アルキルカルボキシまたはカルボキシであり; R2はアリールまたはC1−C4アリール;非置換であるか、またはC1−C4アル キル、C1−C4アルコキシ、C1−C4ヒドロキシアルキル、C1−C4アミノアル キル、C1−C4ハロアルキル、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲノ、ニトロ、または スルホ、シアノにより置換されており; またはR1およびR2は、共に、アリールにより置換されている5−7員環を形成 し、ここで、環は、窒素、硫黄および酸素から選択した1または2つのヘテロ原 子を含み得; R3は脂肪族アシル基である] で示される、請求項31に記載の方法。 33.バイオ触媒がRhodococcus globerulusK1/1、DSM10337、または Rhodococcus equi Ac6、DSM 10278由来であれば、R3はC1−C3アルキルである 、請求項31に記載の方法。 34.バイオ触媒がArthrobacter aurescens AcR5b、DSM 10280由来であれば、 脂肪族基はメチルである、請求項31に記載の方法。 35.バイオ触媒を固定化形で使用する、請求項31に記載の方法。 36.pHは5.5−10.5であり、温度は10−65℃である、請求項31に 記載の方法。 【手続補正書】 【提出日】平成11年4月28日(1999.4.28) 【補正内容】 (1)明細書 (i)1頁下から7行に「ヒドラーゼ」とあるを、「ヒドロラーゼ」と訂正する 。 (ii)15頁14行に「ドルトン」とあるを、「ダルトン」と訂正する。 (2)請求の範囲 別紙の通り (別紙) 請求の範囲 1.式(1) [式中、 R2はアリールまたはC1−C4アリールであるか;またはR1およびR2は、共に 、アリールにより置換されているかまたはアリールに融合している5−7員環を 形成しており、 R3は脂肪族アシル基であり;および R1およびR3は、共に、天然アミノ酸の誘導体ではない式(1)で示される化合 物が形成されるように選択する(ただし、各々の基は置換してもまたは非置換で あってもよい)] で示されるラセミアシルアミドを立体選択的に加水分解することができるバイオ 触媒であって、アミンアシラーゼ酵素活性は示すがリパーゼまたはエステラーゼ 活性は示さないバイオ触媒。 2.反応(A) [式(1)から(4)において、 R1は水素、C1−C8アルキル、C2−C8アルケニル、C1−C8アルコキシ、C2 −C8アルキルカルボキシまたはカルボキシ、好ましくは水素、C1−C4アルキ ル、C2−C4アルケニル、C1−C4アルコキシまたはC2−C4アルキルカルボキ シであり; R2はアリールまたはC1−C4アリールであって、非置換であるか、またはC1− C4アルキル、C1−C4アルコキシ、C1−C4ヒドロキシアルキル、C1−C4ア ミノアルキル、C1−C4ハロアルキル、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲノ、ニトロ 、スルホまたはシアノにより置換されており;好ましくは、式 [式中、 R4は水素またはC1−C4アルキルであり; nは0、1、2、3および4から選択した整数であり; R5およびR6は、各々独立して、水素、C1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキ ル、ハロゲノ、アミノ、シアノ、ニトロまたはC1−C4アルコキシである] で示される基からなる群から選択される; またはR1およびR2は、一緒になってアリールにより置換されているかまたはア リールに融合している5−7員環を形成し、ここで、環は、窒素、硫黄および酸 素から選択した1または2つのヘテロ原子を含み得;および R3は脂肪族アシル基、好ましくはC1−C4アルキルである] を触媒することができる、請求項1に記載のバイオ触媒。 3.Rhodococcus globerulus、Rhodococcus equi、およびArthrobacter aures censからなる群から選択した微生物から得ることができる請求項1に記載のバイ オ触媒。 4.Rhodococcus globerulusK1/1、DSM 10337、Rhodococcus equi Ac6、DSM 10278、およびArthrobacter aurescens AcR5b、DSM10280からなる群から選択し た微生物から得ることができる請求項1に記載のバイオ触媒。 5.微生物である請求項1に記載のバイオ触媒。 6.Rhodococcus globerulus、Rhodococcus equi、およびArthrobacter aures censからなる群から選択する、請求項5に記載のバイオ触媒。 7.配列番号1、2、3および4からなる群から選択されたアミノ酸配列を含 む、請求項1に記載のかなり精製されたバイオ触媒。 8.ラセミN−アシルアミド(これは、脂肪族アシル基を有し、天然アミノ酸 の誘導体ではない)の加水分解を含み、請求項1に記載のバイオ触媒を使用する ことを特徴とする方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:06) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AU,BA,BB ,BG,BR,CA,CN,CU,CZ,EE,GE, HU,IL,IS,JP,KP,KR,LC,LK,L R,LT,LV,MG,MK,MN,MX,NO,NZ ,PL,RO,SG,SI,SK,TR,TT,UA, US,UZ,VN,YU (72)発明者 バルザー―フォルケン,パウラ スイス、ツェーハー―4417ツィーフェン、 ウンテレ・アイエンシュトラーセ26番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式(1) [式中、 R2はアリールまたはC1−C4アリールであるか;またはR1およびR2は、共に 、アリールにより置換されているかまたはアリールに融合している5−7員環を 形成しており、 R3は脂肪族アシル基であり;および R1およびR3は、共に、天然アミノ酸の誘導体ではない式(1)で示される化合 物が形成されるように選択する(ただし、各々の基は置換してもまたは非置換で あってもよい] で示されるラセミアシルアミドを立体選択的に加水分解することができるバイオ 触媒であって、アミンアシラーゼ酵素活性は示すがリパーゼまたはエステラーゼ 活性は示さないバイオ触媒。 2.(a)該酵素活性を有するポリペプチドおよび(b)該酵素活性を有する ポリペプチドを含む生微生物または死微生物またはかかる微生物の細胞抽出物か らなる群から選択する、請求項1に記載のバイオ触媒。 3.アシラーゼ活性は示すが、リパーゼまたはエステラーゼ活性は示さない酵 素、および、アシラーゼ活性は示すが、リパーゼまたはエステラーゼ活性は示さ ない、該アシラーゼの突然変異体、変異体および断片である、請求項1に記載の バイオ触媒。 4.反応(A)[式(1)から(4)において、 R1は水素、C1−C8アルキル、C2−C8アルケニル、C1−C8アルコキシ、C2 −C8アルキルカルボキシまたはカルボキシであり; R2はアリールまたはC1−C4アリール;非置換であるか、またはC1−C4アル キル、C1−C4アルコキシ、C1−C4ヒドロキシアルキル、C1−C4アミノアル キル、C1−C4ハロアルキル、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲノ、ニトロ、スルホ またはシアノにより置換されており; またはR1およびR2は、共に、アリールにより置換されているかまたはアリール に融合している5−7員環を形成し、ここで、環は、窒素、硫黄および酸素から 選択した1または2つのヘテロ原子を含み得;および R3は脂肪族アシル基である] を触媒することができる、請求項1に記載のバイオ触媒。 5.R1は水素、C1−C4アルキル、C2−C4アルケニル、C1−C4アルコキ シまたはC2−C4アルキルカルボキシである反応Aを触媒するものである請求項 4に記載のバイオ触媒。 6.R1は水素、C1−C3アルキル、C2−C3アルケニル、C1−C3アルコキ シまたはC2−C3アルキルカルボキシである反応Aを触媒するものである請求項 4に記載のバイオ触媒。 7.R1を、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、プロピ ル−1−エン、プロピル−2−エン、プロップ−2−イレンおよびメトキシから なる群から選択するものである反応Aを触媒する請求項4に記載のバイオ触媒。 8.R3はC1−C4アルキルである反応Aを触媒する請求項4に記載のバイオ 触媒。 9.R3はメチルである反応Aを触媒する請求項4に記載のバイオ触媒。 10.アリールは、3−10環式原子を有する単環または二環系であり、炭素原 子または窒素原子を介して結合し、および、酸素、窒素、硫黄、および1−2酸 素原子に結合した硫黄から選択した4つまでのヘテロ原子を含み;さらにまた、 これは1または2つのフェニル基あるいは1または2つのシクロアルキル基(シ クロアルキルは好ましくは5−7環式原子を有する)と融合し得;これは不飽和 であるか、または部分的にまたは完全に飽和し得る、反応Aを触媒する請求項4 に記載のバイオ触媒。 11.アリールは、フェニル、ナフチル、ビフェニルイル、アントリル、フルオ レニル、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリ ル、チアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダ ジニル、インドリル、ベンズイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、3,1− ベンゾフラニル、クロマニル、シクロヘキサ[b]ピロリル、シクロヘキサ[b]ピ リジル、[b]ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、シクロヘキサ[b]ピラ ジニル、シクロヘキサ[b]ピリミジニル、イミダゾリジル、ピペリジル、ピペラ ジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、S,S−ジオキソ−チオモルホリニ ル、インドリニル、イソインドリニル、4,5,6,7−テトラヒドロインドリル 、1,2,3,4−テトラヒドロキノリルまたは1,2,3,4−テトラヒドロイソキ ノリルである反応Aを触媒する請求項4に記載のバイオ触媒。 12.アリールは、非置換であるか、または、メチル、ヒドロキシメチル、2− ヒドロキシエチル、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、アミノ、メチル−アミノ 、エチル−アミノ、tert−ブチル−アミノ、ジメチルアミノ、ジエチル−アミノ 、カルボキシ、メトキシ−カルボニル、イソプロポキシ−カルボニル、sec−ブ トキシ−カルボニル、tert−ブトキシ−カルボニル、フッ素、塩素、臭素、アセ チルまたはピバロイル、ニトロ、オキソおよび/またはシアノから選択された1 つ以上の置換基により置換されている反応Aを触媒する請求項4に記載のバイオ 触媒。 13.R2およびR3は、共に、非置換であるか、またはメトキシ、エトキシ、ハ ロゲノ、メチル、エチル、ニトロ、シアノ、アミノ、ヒドロキシ、トリフルオロ メチルで置換されているインダン、テトラリンまたはクロマンを形成している、 反応Aを触媒する請求項4に記載のバイオ触媒。 14.R2は、式 [式中、 R4は水素またはC1−C4アルキルであり; nは0、1、2、3および4から選択した整数であり; R5およびR6は、各々独立して、水素、C1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキ ル、ハロゲノ、アミノ、シアノ、ニトロまたはC1−C4アルコキシである] で示される基からなる群から選択する、反応Aを触媒する請求項4に記載のバイ オ触媒。 15.R2は、式 [式中、 R4は水素またはメチルであり; nは0、1、2および3から選択した整数であり; R5およびR6は、各々独立して、水素、メチル、エチル、トリフルオロメチル、 フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アミノ、ニトロ、シアノまたはメトキシである] で示される基からなる群から選択する、反応Aを触媒する請求項4に記載のバイ オ触媒。 16.R2は、式[式中、 R4は水素であり; nは0、1および2から選択した整数であり; R5およびR6は、各々独立して、水素、メチル、フッ素、塩素、シアノ、ニトロ またはメトキシである] で示される基からなる群から選択する、反応Aを触媒する請求項4に記載のバイ オ触媒。 17.R2は、式 [式中、 nは0、1および2から選択した整数であり;R5およびR6は各々独立して水素 またはシアノである] で示される基からなる群から選択する、反応Aを触媒する請求項4に記載のバイ オ触媒。 18.R1およびR2は、式 [式中、 Xは酸素、炭素または窒素であり;および R5およびR6は、各々独立して、水素、C1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキ ル、ハロゲノ、アミノ、シアノ、ニトロまたはC1−C4アルコキシである] で示される基からなる群から選択された非置換または置換環式複素環基を形成す る、反応Aを触媒する請求項4に記載のバイオ触媒。 19.R1およびR2は、式 [式中、 Xは酸素または炭素であり;および R5およびR6は、各々独立して、水素、メチル、エチル、ヨード、ブロモ、トリ フルオロメチル、クロロ、フルオロ、アミノ、シアノ、ニトロ、メトキシまたは エトキシである] で示される基からなる群から選択された非置換または置換環式複素環基を形成す る、反応Aを触媒する請求項4に記載のバイオ触媒。 20.選択培地は唯一の炭素源としてアシルアミドを含み、このアシルアミドは ラセミのものを、またはもし、R−またはS−エナンチオマー特異的アシラーゼ を前以て選択するのであれば、R−またはS−エナンチオマーのものを使用する 、土壌、水または植物サイレジなどの天然サンプルを選択培地に接種することを 含む選択方法により得ることができる、請求項1に記載のバイオ触媒。 21.選択培地は唯一の炭素源としてアシルアミドを含み、このアシルアミドは ラセミまたはS−またはR−エナンチオマーであるN−アセチル−1−フェニル エチルアミンおよびラセミまたはS−またはR−エナンチオマーであるN−アセ チル−2−アミノ−1−フェニル−4−ペンテンからなる群から選択する、土壌 、水または植物サイレジなどの天然サンプルを選択培地に接種することを含む選 択方法により得ることができる、請求項1に記載のバイオ触媒。 22.Rhodococcus globerulus、Rhodococcus equi、およびArthrobacter aures censからなる群から選択した微生物から得ることができる請求項1に記載のバイ オ触媒。 23.Rhodococcus globerulusK1/1、DSM 10337、Rhodococcus equi Ac6、DSM1 0278、およびArthrobacter aurescens AcR5b、DSM 10280からなる群から選択し た微生物から得ることができる請求項1に記載のバイオ触媒。 24.微生物である請求項1に記載のバイオ触媒。 25.遺伝子修飾した微生物および天然に存在する微生物からなる群から選択す る請求項24に記載のバイオ触媒。 26.請求項1に記載の酵素をコードするDNA配列を用いて形質転換した組換 え微生物である、請求項24に記載のバイオ触媒。 27.Rhodococcus globerulus、Rhodococcus equi、およびArthrobacter aurescensからなる群から選択する、請求項24に記載のバイオ触媒。 28.Rhodococcus globerulusK1/1、DSM 10337、Rhodococcus equi Ac6、DSM 10278、およびArthrobacter aurescens AcR5b、DSM 10280からなる群から選択す る、請求項27に記載のバイオ触媒。 29.請求項27に記載の微生物から単離される請求項1に記載のかなり精製さ れたバイオ触媒。 30.配列番号1、2、3および4からなる群から選択されたアミノ酸配列を含 む、請求項1に記載のかなり精製されたバイオ触媒。 31.ラセミN−アシルアミド(これは、脂肪族アシル基を有し、天然アミノ酸 の誘導体ではない)の加水分解を含み、請求項1に記載のバイオ触媒を使用する ことを特徴とする方法。 32.下記の反応スキーム [式(1)から(4)において、 R1は水素、C1−C8アルキル、C2−C8アルケニル、C1−C8アルコキシ、C2 −C8アルキルカルボキシまたはカルボキシであり; R2はアリールまたはC1−C4アリール;非置換であるか、またはC1−C4アル キル、C1−C4アルコキシ、C1−C4ヒドロキシアルキル、C1−C4アミノアル キル、C1−C4ハロアルキル、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲノ、ニトロ、または スルホ、シアノにより置換されており; またはR1およびR2は、共に、アリールにより置換されている5−7員環を形成 し、ここで、環は、窒素、硫黄および酸素から選択した1または2つのヘテロ原 子を含み得; R3は脂肪族アシル基である] で示される、請求項31に記載の方法。 33.バイオ触媒がRhodococcus globerulusK1/1、DSM 10337、または Rhodococcus equi Ac6、DSM 10278由来であれば、R3はC1−C3アルキルである 、請求項31に記載の方法。 34.バイオ触媒がArthrobacter aurescens AcR5b、DSM 10280由来であれば、 脂肪族基はメチルである、請求項31に記載の方法。 35.バイオ触媒を固定化形で使用する、請求項31に記載の方法。 36.pHは5.5−10.5であり、温度は10−65℃である、請求項31に 記載の方法。
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