JP2000509650A - 触媒の回収 - Google Patents

触媒の回収

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Abstract

(57)【要約】 芳香族ポリカルボン酸の製造プラントから得られる重金属触媒を含有する残渣を、ほぼ完全に水溶媒に溶解させ、好ましくは炭酸イオンおよび/または重炭酸イオンを用いて、触媒金属を溶液から沈殿させることによって処理する。

Description

【発明の詳細な説明】 触媒の回収 本発明は、芳香族ポリカルボン酸前駆体からポリカルボン酸を製造する液相酸 化によって発生する、触媒を含む液流の処理に関する。 例えば酢酸塩などの形態の、コバルトまたはマグネシウムまたはこれらの混合 物は、臭化物イオン源となる物質と共に存在すると、パラキシレンなどのポリカ ルボン酸前駆体から、テレフタル酸などのポリカルボン酸を生成する接触液相酸 化における触媒作用を持つ。液相酸化は、触媒系を溶かす溶媒として、酢酸など の低級脂肪族モノカルボン酸を用いて行われる。 液相酸化により生成するポリカルボン酸は、主として脂肪族カルボン酸と、水 、溶解した触媒成分、有機物(ポリカルボン酸とその前駆体を含む)で構成され た母液中に結晶が存在するスラリーとして反応器から回収される。通常、母液か ら結晶を分離する前に晶析を行うことにより、ポリカルボン酸のさらなる沈殿物 を得る。固液の分離は、完全な濾過や、EP−A−502628やWO−A−9 3/24440に開示された洗浄システムなどによって行うことができる。上記 特許の開示は全て、本願中に組み込まれている。 芳香族酸生成物をスラリーの母液から分離した後、従来の方法によれば、母液 とその触媒金属成分の大部分は、酸化反応器にリサイクルされ、一部は、主とし て有機物からなる不純物の反応系内での形成を防止するために排出される。排出 された母液を処理して、酸化反応にリサイクルするために前記脂肪族カルボン酸 を回収すると、高融点高粘度の残渣が残るが、この残渣中には、特に金属、臭化 物触媒成分および有機酸物質が含まれている。 触媒を有効利用し、製造工程を経済的なものとするためには、このような残渣 をさらに処理し、触媒金属を回収して液相接触酸化プロセスに再利用する必要が あることは、長年認識されてきた。触媒金属の回収法に関しては、数多くの文献 が提出されている。一般的な回収法の一つは、残渣を水と接触させて所望の金属 を抽出する工程を含むものである。通常、金属触媒成分は溶解するが、有機不純 物の殆どが不溶のまま残留するような方法で、残渣を水と接触させる。溶液を不 溶成分から分離した後、溶液とアルカリ金属の炭酸塩または重炭酸塩とを接触さ せ、触媒金属を炭酸塩や重炭酸塩として沈殿させて回収し、必要に応じてさらに 処理して、酸化反応器へリサイクルする。このような手法は、例えば特公昭56 −25195号公報、特公昭54−37598号公報、特公昭46−14339 号公報、および特開昭51−145486号公報などに開示されており、触媒金 属が溶解している溶液を不溶物から分離するために、固液分離工程を必要とする 。 本発明は、芳香族ポリカルボン酸の製造により発生する触媒含有残渣の処理に 関するものであり、触媒金属回収プロセスの改良を目的とするものである。 本発明の一側面は、芳香族ポリカルボン酸の製造により発生し、25℃におけ る水への溶解度が重量比にして1%未満である、重金属触媒含有残渣の処理プロ セスを提供するものであり、このプロセスは、実質的に全ての残渣を水溶媒に溶 解させ、水溶媒中に金属塩形成アニオンを介在させることによって金属触媒成分 を沈殿させ、水溶媒から沈殿物を分離することからなる。 金属塩形成アニオンは、炭酸イオンおよび/または重炭酸イオンであることが 好ましい。 実質的に全ての残渣を溶解させることによって、触媒金属の収量を増加させる ことができるが、これは、化学的にまたは他の作用によって有機物を吸蔵した触 媒金属は、溶液中に取り込まれて、例えば炭酸塩および/または重炭酸塩として 沈殿させることができることによる。 本発明の第二の側面は、芳香族ポリカルボン酸の製造により発生する重金属触 媒含有残渣の処理プロセスを提供するものであり、このプロセスは、実質的に全 ての残渣を水溶媒中に溶解させ、炭酸塩および/または重炭酸塩含有液を水媒体 中に介在させることによって、金属触媒成分を沈殿させることからなるが、ここ で用いる炭酸塩および/または重炭酸塩含有液は、金属またはアンモニウムの水 酸化物を、前記ポリカルボン酸を製造する酸化反応より発生した二酸化炭素を含 有する排ガスと、予め接触させて得られたものである。 通常、芳香族ポリカルボン酸は、水に対する溶解度が25℃で1重量%未満と 、かなり低い物質の一つである。 水溶媒の少なくとも一部、例えば少なくとも重量にして10%(または、少な くとも20%)は、ポリカルボン酸水溶液の水素化により発生した有機物含有母 液からなることが望ましい。溶解工程に関与する水の大部分は、前記母液中の水 によるものと考えられる。従来の、水を用いて残渣から所望の金属を抽出する触 媒回収機構とは対照的に、本発明の方法では、触媒金属を沈殿させる前に実質的 に全ての残渣を可溶化するため、残渣中に含まれる金属および有機物成分を溶解 させる際に、有機物含有水溶媒を使用することが可能となる。 例えば、残渣と水溶媒との混合に先立って、および/またはそれらの混合中に 、水溶媒中にアルカリ試薬を添加して介在させると、ほぼ全ての残渣を水溶媒中 に溶解させることができる。試薬としては、水酸化アンモニウムや、水酸化ナト リウムなどの金属水酸化物などが用いられる。もしくは、前記炭酸塩および/ま たは重炭酸塩反応生成物を、単独アルカリ試薬として、または水酸化アンモニウ ムや金属水酸化物などの一種以上の他のアルカリ試薬との混合物として、水媒体 中に介在させることにより、初期pHを上昇させることができる。前記炭酸塩お よび/または重炭酸塩反応生成物を(水溶媒を残渣と接触させる前または後で、 水溶媒中に添加することにより)水溶媒中に介在させると、炭酸塩および/また は重炭酸塩として回収される金属の品質が向上し、有利と考えられるが、これは 明らかに、水酸化物のみを残渣の可溶化初期に用いた場合と比較して、酸化混入 が起こりにくくなるためである。そのため、本発明の方法では、残渣の可溶化開 始時に、主要なまたは唯一のアルカリ試薬として、前記炭酸塩および/または重 炭酸塩反応生成物を使用する。 通常、pHを、残渣を溶解させ、残渣中の酸性含有物を部分的に(また、前記 水素化反応から発生した母液により構成される水溶媒が酸性成分を含有しており 、応用可能な場合には、この水溶媒のpHも)中和するのに十分なだけ、好まし くは4.5から5.5(より好ましくは4.7から5.3)の間に上昇させるた めに、アルカリ試薬を使用する。引き続いて、さらにpHを上昇させて触媒金属 を沈殿させると同時に、残留溶液の固体分離後のプロセスに適合したpHを維持 するために、炭酸塩および/または重炭酸塩反応生成物を添加する。前記炭酸塩 および/または重炭酸塩反応生成物を添加することにより、pHを、例えば約6 .5から約9までの間、好ましくは約7から8の間まで、上昇させることが望ま し い。例えば嫌気性消化などの、溶液のCOD含量を除去するための溶液の生物処 理を含むその後のプロセスにおいては、金属沈殿後に得られる溶液のpHは、生 物処理プロセスに適するように6.5から8の間、好ましくは約7に調整すると 良い。このように生物処理に適したpHを維持するために、さらに、水素化反応 により発生した母液、および/または鉱酸(例えばHCl)などの他の酸性成分 、および/または苛性ソーダなどのアルカリ成分を添加することによってpHを 調整する。 本発明はさらに、芳香族ポリカルボン酸の製造により発生する重金属触媒含有 残渣の処理プロセスを提供するものであり、このプロセスは、実質的に全ての残 渣を水溶媒中に溶解させ、炭酸イオンおよび/または重炭酸イオンを添加した場 合にCO2の放出が実質的に抑制されるように、炭酸イオンおよび/または重炭 酸イオンを水溶媒中に介在させることによって、金属触媒成分を沈殿させること からなる。 本発明の一実施形態において、炭酸イオンおよび/または重炭酸イオンの添加 量は、炭酸塩または重炭酸塩以外のアルカリ試薬の添加により水溶媒のpHが上 昇して、炭酸イオンおよび/または重炭酸イオンが添加された場合に、CO2の 放出が実質的に抑制されるレベルに達する量とする。 上記に変えて、もしくは、上記に加えて、炭酸イオンおよび/または重炭酸イ オンの添加によるCO2が抑制される様に、残渣の希釈度を調整する。 CO2の放出は、プロセス中に加圧を行うことによっても抑制することができ る。 気体/蒸気が放出されると、これらを排出前に処理しなければならなくなるが 、水溶媒からの酢酸などの揮発成分のストリッピングを回避する上でも、二酸化 炭素の放出抑制は有効である。また、二酸化炭素の放出を抑制することにより、 炭酸イオンおよび/または重炭酸イオン添加時の放出に伴う、例えば泡立ちや液 量コントロールなどの種々の問題を、操作および/または制御せねばならないの を回避することができる。 触媒金属炭酸塩および/または重炭酸塩を沈殿、分離した後、溶液は、嫌気性 処理するか、湿式酸化した後に必要に応じて嫌気性処理を行うとよい。 さらに、本発明の他の一側面は、芳香族ポリカルボン酸の製造により発生した 重金属触媒含有残渣中の有機物成分の廃棄プロセスを提供するものであるが、こ のプロセスは、生物処理に適するように前記残渣の酸性度を中和した後、有機物 を生物消化処理することからなり、中和工程は、重金属をそれらの塩、好ましく は炭酸塩および/または重炭酸塩として沈殿させるように、アルカリ試薬の作用 を利用して前記残渣を水溶媒中に溶解させる工程を含む。 この方法によれば、有機物成分を生物消化することによって溶液をさらに処理 する前に、重金属は溶液から(例えば、酸化反応器にリサイクルするために)分 離されるので、生物消化により産生するスラッジから、重金属を実質的に排除す ることができる。従って、金属沈殿工程は、残渣から有価触媒を回収すると同時 に、生物消化設備に供する沈殿物の中和前処理としての役割をも果たす。 通常、本発明は、低級(C2−C6)脂肪族モノカルボン酸からなる溶液中、 酸化剤として通常は空気、高酸素濃度ガス、または実質的に純粋な酸素を使用し 、例えばコバルトやマグネシウムなどの重金属や臭化物イオンからなる溶解触媒 系の存在下で、ポリカルボン酸の前駆体(例えば、テレフタル酸の場合にはp− キシレン)を酸化して、ポリカルボン酸を製造する工程を含む。生成したポリカ ルボン酸は、主として脂肪族カルボン酸からなる母液中に結晶が存在するスラリ ーとして酸化反応器から抽出する。母液は、結晶を(例えば、EP−A−502 628およびWO−A−93/24440に開示されているような、完全な固液 分離および水洗浄ユニットを一つ以上使用することによって)分離した後に二つ のフラクションに分離し、それぞれ、酸化反応器にリサイクル、または、排出す る。排出した母液は、脂肪族カルボン酸を取り除いて(例えば、蒸発により)濃 縮した後、残渣を前記水溶媒と接触させる。 実際に残渣中に存在する金属不純物(例えば、鉄、銅、クロムなど)を除去す る際には、本発明の処理を行った後に、従来技術、例えばGB特許Nos.14 13488と1319172などの示唆に従うような適当な条件で行うとよい。 以下、本発明について、実施例を用いて図面を参照しながら説明する。 図1は、テレフタル酸の製造プロセスを示すフローチャートである。 図2は、本発明による触媒回収システムを示すフローチャートである。 図3は、テレフタル酸の製造に使用した反応器から排出されるガスを洗浄する 、 スクラッバーの模式図である。 図1に示したプロセスにおいて、反応器10中の、水および重金属からなる触 媒系を溶解させた酢酸溶媒の中で、p−キシレン(pX)と空気(O2)とを反 応させて、テレフタル酸を製造する。重金属からなる触媒系には、通常、コバル トとマグネシウム、および促進剤として臭素を使用する。p−キシレン、酢酸お よび触媒は、供給混合ドラム12を経て反応器に供給される。供給混合ドラム1 2中では、これらの成分を、母液ドラム14からリサイクルされた母液(M/L )と混合している。酸素/空気は、供給管(図示せず)を通して別々に反応器1 0に供給される。反応の詳細は、出願人が以前に提出した欧州特許出願Nos. 498591および502628に記載してあるが、これらの開示事項は全て本 願中に組み込まれている。通常、反応は、温度が170−230℃、圧力が数k g/cm2−100kg/cm2、例えば8−30kg/cm2で行う。 テレフタル酸は、酢酸と水からなる母液中にテレフタル酸結晶が存在するスラ リーとして、反応器10から回収される。回収されたスラリーは、一つ以上の晶 析容器(図示せず)中で、減圧冷却して結晶化し、さらに多くのテレフタル酸を 沈殿させる。晶析プロセス後、スラリーの温度は通常、ほぼ70から200℃と なっている。次に、スラリーは、固液完全分離プロセスを通過する。このプロセ スでは、結晶を母液から濾過分離し、水または酢酸を洗浄溶媒として洗浄する。 固液分離プロセスは、装置18中、フィルタ上に析出したテレフタル酸結晶から なる濾過ケークを通過させて、母液および洗浄溶媒を除去するために、フィルタ を挟んで圧力差が生じるような加圧条件下で行う。圧力差は、フィルタの上流側 を、気体や蒸気で加圧することによってつくり出しても良いし、スラリーおよび 洗浄液を水力学的に加圧してつくり出しても良い。完全な濾過と洗浄プロセスは 、例えば、欧州特許出願No.502628に開示されているようなベルトフィ ルタを用いて、該特許中に記載されているような条件下で行っても良いし、回転 式吸引漏斗や、BHS−Festドラムフィルタのような加圧式ドラムフィルタ 、または遠心器などを使用して行っても良い。図示した実施例においては、濾過 と洗浄プロセスは、回転式フィルタ中で行っているが、所望に応じて、濾過ケー クを水を用いて向流洗浄しても良い。テレフタル酸結晶からなる濾過ケークは、 排 出口20を経て装置18から取り除かれ、引き続いての処理に供されるが、これ らの処理としては、例えばポリエステル製造にそのまま(水素化によって精製せ ずに)使用したり、本願中に全ての開示事項が組み込まれている出願人の国際出 願No.Wo/93/24440に開示されているように、水素化などによる精 製を行ってテレフタル酸中の不純物を減少させた後にポリエステル製造に使用す ることなどを含むものが考えられる。 固液分離により発生し装置18から管22を経て送られる濾過母液は、その大 部分が酢酸(通常、重量比にして85−95%)と水(通常、重量比にして5− 15%)から構成されている。母液にはまた、反応の副産物および中間体である 可溶性有機物、反応触媒、テレフタル酸残渣も含まれている。さらに、このよう なフィルタを用いた場合には、洗浄液も母液と混合することが多い。回収された 母液は、分離器24に供給され、濾過および洗浄装置18において圧力差を創出 するために用いられた気体(窒素など)から、液体が分離される。気体は、管2 6を通して、母液は管28を通して回収される。母液は、二つのフラクションに 分画され、一方は、管30と母液ドラム14を経て反応器に還流されてリサイク ルされ、もう一方は、系中の不純物レベルを許容範囲内に維持するために管32 を経てプロセスから排出される。リサイクルされる母液の割合は、通常、0.7 から0.99(0.7から0.95など)の範囲であり、従って、排出される母 液の割合は、0.3から0.01(0.3から0.05など)である。 排出された母液は、管32を経てストリッパー蒸留ポット38に送られ、そこ で溶媒(酢酸)の大部分が煮沸除去されて、管40を経て酢酸回収プロセス(蒸 留カラム)に供給される。残液は、エバポレータ42に送られて濃縮される。エ バポレータ42では、底部を液体に維持したまま、さらに酢酸を揮散させて管4 4を経て酢酸回収システムに送り、残液は管46を経て触媒回収廃液処理システ ム(図2参照)に供給する。残液には、特に、コバルト、マグネシウム、臭素触 媒成分が、酸性有機物と共に含有されている。 図2を参照すると、エバポレータ42からの残渣は、管46を経て攪拌槽50 に送られ、管52を経て供給された5重量%濃度の苛性ソーダ溶液と、管54、 56を経て供給された水溶媒と合流する。図2では多様な成分が別々に攪拌槽5 0に供給されるように示されているが、残液は攪拌槽50よりも前段階にあるス ラリー受器中で、一部の水溶媒と共にスラリー状に形成されていても良い。水溶 媒の少なくとも一部、例えば、少なくとも重量比にして10%は、炭素などの不 活性担体上に担持されたプラチナおよび/またはパラジウム貴金属存在下で粗酸 水溶液を水素化して、粗テレフタル酸を精製するプラントから発生した母液から なることが望ましい。粗テレフタル酸の精製に適したプラントについては、EP −A−498591、EP−A−502628およびWO−A−93/2444 0中に開示されている。これらの先行特許公報に記載されているように、水素化 後、溶液は一連の晶析工程を経て、水性母液中に精製テレフタル酸結晶が存在し たスラリーとなり、このスラリーは濾過、洗浄される。得られた濾過母液(一次 母液)は、攪拌槽50に送る水溶媒として使用される。もしくは、一次母液を冷 却または蒸留して、純度は低いが、さらなるテレフタル酸結晶を沈殿させ、二次 母液から分離した後、酢酸中でスラリー状にして、酸化反応器にリサイクルする 。このようにして得られた二次母液は、触媒回収システムにおける水溶媒として 使用できる。所望に応じて、水溶媒は、一次および二次母液の両方から形成して も良い。二次母液を利用する利点は、一次母液に比べて有機物含有量が低いこと である。通常、槽に供給される母液は主として水からなるが、同時に少量の酢酸 、安息香酸、パラメチル安息香酸、テレフタル酸および酢酸マグネシウムと酢酸 コバルトを含有している。 槽50の温度は約60℃から約80℃であり、5%w/wの苛性ソーダを添加 してpHを例えば5程度まで上昇させ、金属および有機物を溶解させる。得られ た溶液は、槽50中に溶解せずに残存している固体の流出を防止するために、阻 流板を備えた出口を介して沈殿槽58にオーバーフローさせる。下記のようにス クラッバーから得られた炭酸ナトリウムおよび/または炭酸水素ナトリウムも、 管104を介して槽58へ供給されるが、この際の供給速度は、主として炭酸塩 および/または重炭酸塩として存在する触媒金属の沈殿を促すため、pHが約6 .5から9に上昇するような速度とする。実際には、触媒金属の顕著な沈殿はp Hが約6以上にならなければ開始しないことを、出願人は確認している。pH6 を超えると、沈殿は急速に増加して、pHが8に達した時点でほぼ完了する。p H が7.5の場合に、良好に金属回収が行われる。 既に言及したように、槽50において、特に苛性ソーダを用いた場合、一部の 金属が酸化物として沈殿する(特に、酸化マグネシウムおよび/または水酸化マ グネシウム)ことがある。酸化物は不純物と見なされるため、好ましくは、槽5 0の苛性ソーダの少なくとも一部を、管104から供給された同起源の炭酸ナト リウムおよび/または炭酸水素ナトリウムと置換することが望ましい。しかしな がら、苛性ソーダの使用が、pHが約5.5(望ましくは4.7から5.3)に 達するまでの間に限定されている限り、不純物である酸化物/水酸化物の生成は ほぼ回避できることがわかった。その後、pHを6以上にするには、炭酸ナトリ ウムおよび/または水酸化ナトリウムを使用する。このようにしてpHを上昇さ せた場合には、触媒金属生成物は、自由流動性の紫色の粉体として回収される。 一方、pHが中性に達するまで苛性ソーダを使用した場合には、懸濁物としても 、濾過固体としても、炭酸塩とは全く違った外観を呈する物質が得られる。この 場合には、細かな黒色の懸濁物が得られるが、これは濾過が困難で、フィルタ上 に褐色または黒色の濾過ケークを形成するが、金属酸化物/水酸化物の存在に起 因するものと考えられている。 沈殿槽58の内容物は、例えば浄化器からなる固液分離装置62を通過し、固 体を含有する下層液と上層液とに分離される。下層液は、ポンプによってバッフ ァ汚泥槽(図示せず)に送られ、フィルタプレスを通過して、触媒金属炭酸塩/ 重炭酸塩を含有する比較的乾燥したケークを形成する。このようにして回収され た触媒金属は、炭酸塩および/または重炭酸塩として管64を経て酸化反応器1 0に送られるか、もしくはリサイクルされる前に、例えば酢酸との反応により酢 化物に変換される。装置62は、例えば遠心器や、もしくは、フィルタプレスが 不要なキャンドル濾過器などから形成される。 浄化器からの上層液66には、管54、68を経て供給された母液がさらに添 加混合されて、最終中和槽70に送られ、必要に応じて管72を通じて酸(例え ばHClなどの鉱酸)またはアルカリ(苛性ソーダなど)を添加して溶液のpH を調整し、管74を経てその後の処理プラントに供給される。特に、母液がEP −A−498591、EP−A−502628およびWO−A−93/2444 0に開示された方法に従ってリサイクルされる場合には、通常、不純物レベルを 許容範囲内に維持するために精製プラントから排出された母液量に相当する量の 母液が、管54を介して供給される。排出された母液は、CODが高いため、廃 棄に先立って処理をおこなわねばならないが、このような処理にはpHの調整が 必要なことが多い。 図2に従って説明したプロセスによれば、排出した母液中には有機物が含まれ ているにも関わらず、この排出物を触媒金属の回収に使用する媒体として使用す ることが可能であることがわかる。全ての排出母液を残渣溶解槽50に送るより も、管56と68として示されているように二つのフラクションに分画して、こ の工程での装置の大きさやコストを軽減する方が望ましい。その他に、溶解工程 (槽50)に関与する母液の量に影響する要素としては、溶解工程でpHが増加 するにつれて発生するCO2の放出がある。所定量の液に、pHが低い段階でナ トリウム(もしくはその他のアルカリ金属)の炭酸塩および/または重炭酸塩を 添加した場合、溶液中に残存しうるCO2の総量は(従って、沈殿工程において 有効な炭酸イオンの量もまた)、pHが高い段階で添加した場合に比べて減少す る。 結果的に、炭酸ナトリウムおよび/または炭酸水素ナトリウムの投入によって 、CO2が溶液から失われるのを避けるためには、溶液からのCO2の放出が抑制 されるような条件を維持することが望ましい。これは、pH(例えばpHは約5 が適当である)および/または溶解プロセス中の希釈度を制御することによって 達成できる。装置のサイズやコストを考慮すれば、溶解工程で用いる母液の量は 最小限にすることが望ましいように思われるが、全般的には、CO2の放出が問 題であると確認された場合、CO2の放出を抑制するために十分な量の母液が関 与していることが望ましい。 槽70で行われる中和においては、通常、溶液のその後のプロセスに適合する ように、pHは6.5から8、好ましくは7に調整される。その後のプロセスは 、様々なものであり得るが、例えば嫌気性処理(例えばUASBプロセス−上向 流式スラッジブランケット法)後、好気性処理(活性汚泥処理など)または、Z IMPROやLOPROXとして知られたプロセスによる湿式酸化処理を行うこ となどが考えられる。 図2に関して言及したように、残渣の処理に使用する炭酸塩として、スクラッ バーから得られたものを使用しても良い。図3は、テレフタル酸の製造プラント からの排出ガスを、徐々に加圧しながら接触酸化して、排ガス中の臭化メチルを 臭素および/または臭化水素に変換して処理した後に、洗浄するための洗浄装置 の一形態を示している。排出ガス流は、例えば、本願中に全ての開示事項が組み 込まれている出願人のEP−A−498591および/またはEP−A−502 628などに開示された方法に従って、p-キシレンを液相酸化してテレフタル酸 を製造する際に、反応装置に取り付けられた天吊式濃縮システムから得られる。 排出ガス流は、通常、圧力が10から16bara程度、温度が約40℃であり 、窒素、水蒸気、一酸化炭素、二酸化炭素および酸素と共に、特に、臭化メチル 、酢酸、ベンゼンなどの揮発性有機物を含んでいることが多い。 ガス流は、250から300℃程度の温度に余熱され、燃焼補助剤と混合され て接触燃焼装置に送られる。燃焼補助剤として利用し易いものは、テレフタル酸 製造プロセスにおいて副産物として生成する酢酸メチルである。様々な他の燃焼 補助剤、特に酸素を含有するような補助剤を、酢酸メチルの代わりに、または酢 酸メチルと共に使用することができる。用いられる燃焼補助剤の総量は、接触燃 焼装置から排出される燃焼ガス流の温度が400℃以上になる程度の量である。 接触燃焼装置で用いる触媒は、臭化メチルを臭素とHBrにほぼ完全に変換し得 るもので、燃焼補助剤(必要な場合)と共に機能して、ほぼ完全に他の酢酸など の有機物を酸化し、所望の排出温度を作り出すために発熱する酸化触媒にふさわ しいものなら、どのようなものでも良い。通常、使用する触媒は、不活性担体上 に担持されたプラチナおよび/またはパラジウムなどの貴金属触媒からなる。担 体としては、モノリス状またはペレット状のセラミックや金属が使用できる。市 販触媒で適したものは、Johnson MattheyやEngelhardやDegussaなどの触媒製造 者から入手可能である。 接触燃焼後、処理されたガス流は、通常、温度が400から600℃程度、圧 力は、ほんの僅かに処理前のガスよりも低下しており、例えば未処理ガス流の圧 力が10から16baraの場合には約9.5から15.5baraとなる。処 理されたガスは、エキスパンダを通過するが、この中でガス流中の含有エネルギ ー が機械エネルギーに変換され、例えば、加圧下で製造プロセスの酸化反応器に空 気を供給するためのエアコンプレッサの入力エネルギーや、或いは、プラントの 内外に供給するための発電用などとして、テレフタル酸製造プロセスで適当に用 いられる。エキスパンダの出口側では、ガス流の温度は、通常、140から20 0℃(約170℃など)で、圧力は、ほぼ大気圧程度の約1.2baraなどで ある。適用される温度および圧力条件は、臭化メチルから接触燃焼中に発生した 臭素およびHBrが気体のまま維持される程度であり、これによって露点腐食の 危険性を回避することができる。このようにすれば、コスト面での不利益を免れ ることができるが、さもなければ、エキスパンダの前段階で洗浄設備を使用した り(その結果、エキスパンダにより取り出せるエネルギー量も減少する)、エキ スパンダの建設に高価な物質を使用したりせねばならず、コスト面で不利となる 。 エネルギーを回収した後、ガス流からは臭素成分を除去処理し、大気中への放 出物中にはこれらの成分が殆ど含まれないようにする。このようなプロセスは、 ガス流の過熱した温度を低下させたり、図3の洗浄装置中でガス流と適当な水性 洗浄溶媒とを接触させBr2とHBrを除去することによって達成されるため、 排出ガス中の臭素含有量は4ppm未満となり、1ppmを維持することも可能 である。洗浄装置は、二つの充填区画82、84を有する容器80からなる。充 填物としては、従来からのラッシヒリングやPall ringsなどが使用できる。二つ の区画82、84の間には、液体収集トレー86が配置されている。HBrを除 去処理した後、排出ガス(配管を湿らすための導入された水と共に)は、容器8 0の基部にある入口88に供給されるが、注入された気体/液体混合物が入り口 88の正面の容器壁部分に衝突するのを避けるために、容器基部中にはプレート (図示せず)が具備されており、気体および液体はこのプレートに衝突する。ガ スは、容器中を上昇して、充填区画84、82を横切って出口90から容器を後 にし、大気中などに放出される。 使用される洗浄液は、排出ガスから臭素を除去できるのに適したものならば、 どんなものでも良い。洗浄液は、導入管96、上部区画82、排出管92、ポン プ94と導入管96を結んだループの周りを循環するため、液体の流れは、容器 80を上方に移動する気体とは逆向きとなる。容器80の下部では、洗浄液の二 次的再循環流が確立されているが、この流れもまた気体の流れとは逆向きであり 、排出管98、ポンプ100、還流管102から構成されている。使用済みの洗 浄液は管104を経てシステムから排出され、沈殿槽58(図2)に供給される 一方で、これを補う液が管106から供給される。単位時間あたりに容器に送ら れる洗浄液の量は、一般的には排出される量よりも遥かに多く、その比は、例え ば少なくとも20:1、或いは少なくとも30:1(典型的には、40:1程度 )である。排出管108は、ポンプ94の出口と管102とを接続しており、収 集トレー86に溜まった洗浄液は、下方の再循環液流に送られる。入り口付近が 腐食されるのを防止するため、少量の洗浄液が、例えばポンプ100から、管1 10を経て入り口88へ送られる。 以上から、臭素含有ガスは二段階に洗浄処理されて、ほぼ完全に臭素が除去さ れた後に、容器から放出されることがわかる。洗浄液としては、苛性ソーダの使 用が好ましい。苛性ソーダは、洗浄容器中で、排出ガス中に含まれる二酸化炭素 の水酸化物に吸収される結果、炭酸ナトリウムと炭酸水素ナトリウムに変換され る。洗浄プロセスから得られた炭酸(水素)ナトリウムは、前述のように触媒金 属の回収に使用され、洗浄液は有効利用される。 実施例 A.溶解相のpHによる影響 触媒含有残渣試料には、商業的規模でのテレフタル酸製造プラントから排出さ れたものを使用し、天吊式攪拌子を備えた溶解容器、同じく天吊式攪拌子を備え た沈殿容器、真空濾過布を用いた減圧ブフナー型フィルタの回収濾過器からなる 実験装置を用いて処理した。残渣試料の成分組成は、以下の表1に示す通りであ る。 表1 試料残渣の単位あたりの平均的成分組成(単位は全てppm wt) 表1中、4−CBAlcは4−カルボキシベンジルアルコール、TAはテレフ タル酸、4CBAは4−カルボキシベンズアルデヒド、IPAはイソフタル酸、 OPAはオルソフタル酸、BAは安息香酸、TMAはトリメリト酸、BPTCは ビフェニルトリカルボン酸、p−TOLはパラメチル安息香酸である。 残渣試料は、1:1の水で希釈した後、殆ど全ての残渣を溶解させるため、5 %w/wの苛性ソーダと共に溶解容器に注入した。基本的に、重量比にして4部 の希釈残渣と5部の2M苛性ソーダとを一緒に溶解容器中に投入し、残渣を溶解 させた。得られた溶液は、沈殿容器に移送し、図3を参照しながら説明した排ガ ス洗浄システムから回収された(管104)苛性洗浄液と同様の組成、すなわち 3.2%w/wNa2CO3/4.8%w/wNaHCO3の供給液と混合した。 得られた沈殿物は、濾過により回収した。実験操作は、以下の表2に示すように 、温度、pH、滞留時間などが異なった条件下で行った。 表2 試験条件 濾過によって回収された濾過ケークは、室温で空気中で乾燥して金属および有 機物の存在量を分析し、また、プロセス濾液中に回収触媒が存在するスラリー試 料を基質として、英国Northwell Drive、Luton、BedfordshireのCoulter Electr onics Limited社製Coulter LS130レーザー回折計および液体モジュールに 接続したPIDS粒子サイズ分析計を用いて、粒子サイズを測定した。金属含有 量は、原子吸光によって測定し、有機物は高速液体クロマトグラフィーを用いて 定量した。体積平均粒子サイズは、分析した試料中に含まれていた粒子数ではな く、物質の占有体積を基準とした、粒子の平均サイズを意味する。5%分位値と は、試料中の微細粉含有量の尺度である。すなわち、測定された粒子サイズ分布 において、やはり数ではなく体積を基準とした総試料の5%が、そのサイズ(ミ クロン単位)未満の粒子であることを示す。従って、5%分位の数値が低いとい うことは、微細粉含有量が高いことを意味する。このような測定は、試料中の小 さな粒子を測定するため、粒子サイズの平均を測定するよりも感度の高い試験で あり、表面的には平均粒子サイズの測定値がほぼ同程度の試料についても、かな りの差が認められることがある。平均粒子サイズが小さく、さらに特に5%分位 値が小さいということは、回収触媒が非常に細かく、望ましくない金属水酸化物 によって構成されていることの多い微細粉が、高い比率で含有されていることを 示す。微細粉含有量の高い試料は、一般に、濾過も困難である。 以下の結果(表3)は、上に示した異なる諸条件下で得られたものであり、「 生成物」とは濾過によって回収された沈殿物をいう。 表3 表2の条件下における分析結果 表3中の数値は、全て重量%である。回収率は、濾過ケーク中に回収された金 属%を、残渣中に存在する金属を基準として%で示したものである。 実施例1および2を、実施例3および4と比較すると、表3の結果から、炭酸 塩および/または重炭酸塩の添加に先立って溶解相pHを6にするために苛性ソ ーダを使用すると、有機不純物含有量が著しく増加し、粒子サイズが非常に小さ くなって微細粉比率が高くなると同時に、鉄の含有量も増加することがわかる。 実施例1および2を、実施例5および6と比較すると、苛性ソーダをあまり使用 せずに溶解相のpHを4.5とした場合には、生成物質の粒子サイズおよび有機 物含有量はほぼ同じであるが、鉄の含有量は依然として高いことがわかる。 B.溶解/沈殿の様式による比較 上記の実施例Aにおいて記述した方法に従い、同様の残渣試料を用いて実験を 行った。この際、第一実験では、溶解容器中に5%w/wNaOHを、沈殿容器 中に3.2%w/wNa2CO3/4.8%w/wNaHCO3(回収洗浄液とほ ぼ同組成)を使用し、第二実験では、両方の容器中に3.2%w/wNa2CO3 /4.8%w/wNaHCO3を使用した。各実験における諸条件を、表4に示 す。表5および6は、それぞれ第一および第二実験から得られた分析結果と、金 属重量比を表している。 表4 溶解相/沈殿相条件 表5 表4の条件下における分析結果 表5中のすべての%は重量%ベースである。 表6 金属重量比 表6では、Mn、CoおよびFeの回収率は、残渣として溶解相に供給された 金属の、回収沈殿物中に存在する金属に対するパーセントで示されている。 表5および6の結果から、生成物中の有機酸含有量は、溶解および沈殿工程で 炭酸塩を単独で用いた場合に高く、この場合には金属回収率もまた低いことがわ かる。重量比からは、炭酸塩のみを使用した場合に濾過によって除去される量が 増加することが示唆されるにもかかわらず、二つの生成物中の鉄の含有量はほぼ 同程度である。しかしながら、このような情報は、測定濃度が高いためにより正 確と考えられるCo/Mn重量比から得られる情報よりも、重要性が低いと思わ れる。 C.水溶媒の比較 上記の実施例Aに記載した方法において、残渣試料を溶解容器中の脱塩水に溶 解させ、同バッチの残渣試料を使用し、以下を用いて実験を行った。 第一実験−脱塩水 第二実験−商業的テレフタル酸製造プラントの水素化工程で、排出液として発生 した、典型的な水性母液(PPML)試料 何れの実験においても、添加した水の量は(脱塩水、水性母液の何れの形態と しても)ほぼ同量であった。 何れの実験も、実施例Aと同様の実験装置を使用し、溶解容器中に苛性ソーダ を、沈殿容器中に炭酸塩および/または重炭酸塩を使用して、実施例Aと同様に 行った(実験の諸条件については、表7参照)。 表7 実験条件 回収された沈殿物中の有機物含有量を示すHPLC(高速液体クロマトグラフィ ー)分析の結果を、表8に示す。 表8 回収沈殿物の有機物分析結果(単位全てppm wt) 表8の単位は、wt%で示した有機酸総含有量を除き、全てppmである。 有機物含有量が低レベルの場合、各実験で回収された沈殿物中の有機不純物量 の差は、それ程顕著なものではないと見なせる。すなわち、実際的に、水素化プ ロセスからの水性母液を使用することは、回収される沈殿物の品質に、物質的影 響を与えないと考えられる。 D.沈殿相の温度の影響 上記の実施例Aに記載した方法において、同じ残渣試料を使用し、希釈液とし ては水を用いて、沈殿工程の温度の影響、特に回収されたCo/Mn生成物中に 存在する鉄不純物の量に注目して調べた。結果を、以下の表9に示す。 表9 沈殿工程の温度の影響 表9から、沈殿を行う際の温度が、回収された触媒生成物中の鉄不純物の量に 大きな影響を与えることがわかる。そのため、沈殿工程の操作は、70℃以下の 温度で行うことが望ましく、より望ましくは65℃以下、典型的には20から6 0℃の温度で行うと良い。沈殿工程の温度は、沈殿工程で投入されるアルカリ試 薬(洗浄液など)の温度によって調整できる。所望に応じて、沈殿工程の間、沈 殿容器を冷却し、回収触媒生成物中の鉄の含有量を減少させるような温度を維持 するようにすると良い。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年4月16日(1999.4.16) 【補正内容】 (1)以下に示す明細書中の「マグネシウム」を「マンガン」に補正する。 明細書第1頁第 5行目 明細書第5頁第13行目 明細書第6頁第 5行目 明細書第7頁第25行目 (2)明細書第8頁第18行目の「酢酸マグネシウム」を「酢酸マンガン」に補 正する。 (3)明細書第9頁第3行目の「酸化マグネシウム」を「酸化マンガン」に補正 する。 (4)明細書第9頁第3行目から第4行目の「水酸化マグネシウム」を「水酸化 マンガン」に補正する。 【手続補正書】 【提出日】平成11年4月16日(1999.4.16) 【補正内容】 請求の範囲 1.コバルトおよびマンガン重金属触媒含有残渣を、主として約85〜95重量 %の酢酸、5〜15重量%の水を含んでおり、残りの部分がコバルト、マンガン および臭素を含んでいる反応パージ流から回収する方法であって、 (a)酢酸を沸騰させて、コバルト、マンガン、臭素および少量の酸性有機物を 含む残留液を得る工程、 (b)さらに酢酸を蒸発させることにより残留液を濃縮して流体状のエバポレー タボトムプロダクトを形成する工程、 (c)前記エバポレータボトムプロダクトを、任意に少量で、酢酸、安息香酸、 パラトルイル酸、テレフタル酸および酢酸コバルトおよび酢酸マンガンの1つ以 上を含む水性供給流と、60℃〜80℃の温度でおよび得られる混合物を4.7 から5.3のpH値に調整するに有効な量の水酸化ナトリウムの存在下で混合し て、混合物中に存在する実質的にすべてのコバルトおよびマンガンを溶解させる 工程、 (d)前記(c)の工程で得られた混合物に、金属の炭酸塩または重炭酸塩、水 酸化アンモニウムまたはそれらの混合物を、その混合物のpH値を6から9より 小さい値の範囲に上げるに十分な量で加えて、それらの対応する炭酸塩または重 炭酸塩としてコバルトおよびマンガンの沈殿物を得る工程、 (e)コバルトおよびマンガンを回収する工程、 を具備することを特徴とする方法。 2.前記工程(d)における炭酸塩または重炭酸塩が炭酸ナトリウムまたは重炭酸 ナトリウムであり、混合物のpH値を7.5から8の範囲に上げることを特徴と する請求項1に記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 9617997.3 (32)優先日 平成8年8月29日(1996.8.29) (33)優先権主張国 イギリス(GB) (31)優先権主張番号 9617998.1 (32)優先日 平成8年8月29日(1996.8.29) (33)優先権主張国 イギリス(GB) (31)優先権主張番号 60/033,272 (32)優先日 平成8年12月9日(1996.12.9) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/033,273 (32)優先日 平成8年12月9日(1996.12.9) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/033,275 (32)優先日 平成8年12月9日(1996.12.9) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/033,277 (32)優先日 平成8年12月9日(1996.12.9) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ウィストン,キース. 英国 ディーエル3 8イーワイ カウン ティー ダラム ダーリントン ハートフ ォード ロード 12

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.芳香族ポリカルボン酸の製造により発生する、25℃における水への溶解度 が重量にして1%未満の重金属触媒含有残渣を処理する方法であって、ほぼ全て の残渣を水溶媒中に溶解させ、水溶媒中に金属塩形成アニオンを介在させること によって金属触媒成分を沈殿させ、得られた沈殿物を水溶媒から分離することを 含むことを特徴とする方法。 2.金属塩形成アニオンが、炭酸イオンおよび/または重炭酸イオンを含むこと を特徴とする請求項1に記載の方法。 3.前記炭酸イオンおよび/または重炭酸イオンが、前記ポリカルボン酸を製造 する酸化反応から排出される二酸化炭素を含有する排ガスと、金属またはアンモ ニウムの水酸化物とを接触させて得られた液体として供給されることを特徴とす る請求項2に記載の方法。 4.水溶媒の少なくとも一部が、ポリカルボン酸水溶液の水素化によって発生す る有機物含有母液を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載 の方法。 5.芳香族ポリカルボン酸の製造により発生する重金属触媒含有残渣を、ほぼ完 全に水溶媒に溶解させ、得られた溶液から触媒金属を沈殿させることを含む処理 方法において、水溶媒の少なくとも一部が、ポリカルボン酸水溶液の水素化によ り発生する有機物含有母液を含むことを特徴とする方法。 6.水溶媒の少なくとも大部分が、ポリカルボン酸水溶液の水素化により発生す る有機物含有母液を含むことを特徴とする請求項4または5に記載の方法。 7.芳香族ポリカルボン酸の製造により発生する重金属触媒含有残渣の処理方法 であって、ほぼ全ての残渣を水溶媒に溶解させ、ポリカルボン酸を製造する酸化 反応から排出される二酸化炭素を含有する排ガスと、金属および/またはアンモ ニウムの水酸化物とを接触させて得られた炭酸塩および/または重炭酸塩を含有 する溶液を、水溶媒中に介在させることによって金属触媒成分を沈殿させること を含むことを特徴とする方法。 8.水酸化物が水酸化ナトリウムであることを特徴とする請求項3または7に記 載の方法。 9.水溶媒へのほぼ全ての残渣の溶解度が、アルカリ試薬の介在により影響され ることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。 10.アルカリ試薬が水酸化物を含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。 11.アルカリ試薬が水酸化ナトリウムであることを特徴とする請求項9に記載 の方法。 12.触媒金属の沈殿中、またはそれに引き続き、後で行う生物学的処理方法に 適合するように、前記溶解した残渣を含有する溶液のpHを調整することを特徴 とする請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。 13.沈殿工程が70℃未満の温度で行われることを特徴とする請求項1から1 2のいずれか一項に記載の方法。 14.沈殿工程が60℃未満の温度で行われることを特徴とする請求項13に記 載の方法。 15.芳香族ポリカルボン酸の製造によって発生する重金属触媒含有残渣中の有 機物成分を廃棄するための方法であって、前記残渣の酸性度を生物処理に適する ように中和した後に、有機物を生物消化することを含み、中和工程が、重金属を 炭酸塩および/または重炭酸塩として沈殿させるようなアルカリ試薬の作用を利 用して、前記残渣を水溶媒中に溶解させることを含むことを特徴とする方法。 16.水溶媒の少なくとも一部は、ポリカルボン酸水溶液の水素化によって発生 する有機金属含有母液から得られるものであり、前記母液中の有機物もまた生物 消化されることを特徴とする請求項15に記載の方法。 17.金属および/またはアンモニウムの水酸化物と、前記ポリカルボン酸を製 造する酸化反応から発生する二酸化炭素を含有する排ガスとを接触させて得られ る、炭酸塩および/または重炭酸塩含有溶液の添加によって、沈殿が行われるこ とを特徴とする請求項15または16に記載の方法。 18.溶解が、主として水酸化ナトリウムの添加によってpHを約5.5まで上 昇させることによって行われ、沈殿が、炭酸ナトリウムおよび/または炭酸水素 ナトリウムを引き続いて添加しpHを6よりも高くすることによって行われるこ とを特徴とする請求項14から17のいずれか一項に記載の方法。 18.芳香族酸がテレフタル酸であることを特徴とする請求項1から17のいず れか一項に記載の方法。 19.芳香族ポリカルボン酸の製造により発生する重金属触媒含有残渣の処理方 法であって、ほぼ全ての残渣を水溶媒に溶解させ、炭酸イオンおよび/または重 炭酸イオンを添加した際のCO2の放出をほぼ完全に抑制するように、水溶媒中 に炭酸イオンおよび/または重炭酸イオン介在させることによって金属触媒成分 を沈殿させる工程を含むことを特徴とする方法。
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