JP2000504741A - 芳香族ポリカルボン酸の製造 - Google Patents

芳香族ポリカルボン酸の製造

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Abstract

(57)【要約】 芳香族カルボン酸を母液中のそのスラリーから分離するための第1の固−液分離プロセス(18)由来の母液を、リサイクル分画(30)およびパージ分両(32)に分離する。そのリサイクル分画(30)は反応器10に戻し、その反応器(10)においては前記芳香族カルボン酸がその前駆体の液相酸化により形成される。そのパージ分画(32)はエバポレータ(42)中で濃縮され、溶媒を回収し、そして処分またはさらなる処理のための残渣を生成する。そのパージ分画(32)を濃縮する前に、濾過装置(34)においてそれは固−液分離にかけられて微細な固体を除去され、それによってエバポレータ(42)の負荷を減少し、かつ、たとえばその反応器(10)へのリサイクルのための芳香族カルボン酸微粉の回収に加えてより多くの量の溶媒の回収を促進する。

Description

【発明の詳細な説明】 芳香族ポリカルボン酸の製造 本発明は芳香族カルボン酸の製造に関し、特にテレフタル酸のようなジカルボ ン酸の製造に関する。 たとえばテレフタル酸は、p−キシレンを液相中で酸素で酸化することにより 商業的に製造されており、その液相は酢酸のような低級脂肪族カルボン酸溶媒お よび溶解した重金属触媒系(通常はコバルトおよびマンガンおよび臭素助触媒) を含む。その溶媒中のテレフタル酸のスラリーは反応器から取り出され、そして 固−液分離プロセスにかけられて、以後さらに処理されてもよい粗製のテレフタ ル酸結晶、および酸化反応に用いた触媒および助触媒に加えて溶解したテレフタ ル酸と種々の副生成物および不純物とを含有する母液濾過液を与える。反応のp −キシレン供給原料中の少量の不純物、部分的に酸化された生成物を与えるp− キシレンの不完全な酸化、およびp−キシレンからテレフタル酸への酸化におい て競争する副反応により発生する副生成物のような種々の原因により、これらの 副生成物および不純物が発生する。 触媒および助触媒をその酸化反応に戻すために回収される母液の大部分をその 酸化反応にリサイクルすること、一方、反応の不純物および副生成物のレベルを 許容できる限界内に維持するために小部分を溶媒回収システムへ追い出すことは 、一般的な操作である。その溶媒回収システムにおいては、母液パージ(purge) は蒸発にかけられて、その脂肪酸溶媒および存在する水の相当量(酸化反応に戻 してもよい)を除去して、初期の母液濾過液中に存在した重金属触媒のいくらか とともにテレフタル酸および不純物/副生成物を含有する濃縮物を残す。その濃 縮物(残渣)は次に処分されてもよいし、または、経済的引き合うならば、リサ イクルする価値のある成分、たとえば触媒金属、を回収するために処理されても よい。残査の典型的な下流での処理は、触媒回収、焼却、および化学的酸素要求 量(COD)を減少するための嫌気性/好気性の生物学的処理を含む。 本発明は、芳香族カルボン酸の製造方法に関し、この方法は、低級脂肪族カル ボン酸を含む水性液相媒質中でかつ重金属触媒系の存在下で芳香族カルボン酸の 前駆体を酸化すること、主に前記脂肪酸を含む母液中の前記芳香族カルボン酸の スラリーを反応混合物から取り出すこと、前記スラリーを固−液分離にかけて芳 香族カルボン酸の結晶を回収すること、得られた母液の第1分画を前記酸化反応 にリサイクルすること、分割された母液の第2分画を濃縮して脂肪酸を除去する こと、および濃縮された残渣を処分することまたは処理すること、を含む。この ような方法を、これ以後“明細書に記載された種類の”として参照する。 本発明にしたがって、明細書に記載された種類のプロセスにおいて母液の第2 分画をその濃縮に先立って固−液分離にかけるプロセスが提供される。 慣用の操作においてと同じように、通常、その第1分画はその第2分画よりも 相当に大きい。 その第2母液分画を、濃縮より先に固−液分離にかけることによって、少量で あるが有用な量の芳香族カルボン酸を母液から回収できることを見いだした。な ぜなら、微細粒子の形態の芳香族カルボン酸のいくらかはその母液と一緒に固− 液分離を通り抜ける傾向があるからである。固−液分離を適宜実施し、その第2 母液分画中に存在する微粉の少なくとも大部分を除去するようにする。 除去される粒子の大きさの範囲は典型的には10から100マイクロメートル である。母液中の芳香族カルボン酸の濃度は典型的には0.5から1.5重量% であり、そしてこれらの固形分の50から80%が回収される。 第1および第2分画に対して言及しているが、少なくとも1つの分画が酸化反 応に戻され、かつ少なくとも1つの分画が処理されて前記微粉が除去される限り 、母液を3つ以上の分画に分割する可能性を除外するものではない。 この方法によって芳香族カルボン酸を除去することによって、第2母液分画の 有機内容物を著しく減少させることができ、それによって第2母液分画の濃縮お よび得られる残渣の処理または処分に用いられる下流の装置の負荷を減少させる ことができる。 特に、エバポレータのような濃縮装置への供給材料中の有機材料の量を減少さ せることは、前記装置の性能の改善をもたらし、それによってより小さな装置の 使用を可能にするかまたは現存するプラントの潜在的な効率の向上をもたらす。 第2母液分画の濃縮の間に、脂肪酸成分(たとえば酢酸)は除去される。本発明 の方法が用いられるときには、異なる組成上の性質を持つ固形分をエバポレータ が取り扱うのはより少なくする必要があるので、脂肪酸成分の大部分を回収する ことが可能になる。なぜなら、エバポレータの残留物における流動性を維持する ために必要な液体の量が減少するからである。典型的には、再スラリー化された エバポレータの残留物における酢酸のレベルは10から15%の間から3から 7%に低下する。この状況において、エバポレータの残留物の流動性を維持する ことが重要であり、さもなければ劣悪な流動特性を有する塊が生じ、その後の取 り扱いが困難になることが理解される。 濃縮された残渣が焼却にかけられる場合、第2母液分画の有機物含有量の減少 によってそのような装置の負荷は同様に減少され、焼却炉の小型化を可能にする 。同様に、濃縮された残渣が触媒回収または生物学的処理のようなさらなる処理 にかけられる場合、用いられる装置の負荷が減少する。濃縮された残渣が単に埋 立地に送られる場合、処分される量が減少する。 さらに、本発明の方法は、さもなければ廃液の流れの中に失われるであろう芳 香族カルボン酸の回収を可能にする。 第2分画から回収された芳香族カルボン酸は、たとえばそれを溶媒中で再スラ リー化し、そして得られたスラリーを酸化プロセスに戻すことによって、酸化反 応にリサイクルしてもよい。したがって、たとえば芳香族カルボン酸は前記の第 1分画および/または第2分画の濃縮中に回収された溶媒を用いて再スラリー化 されてもよい。あるいはまた、第2分画から回収された芳香族カルボン酸を、固 −液分離においてスラリーから回収されたテレフタル酸と一緒に、処理の次の段 階に移してもよい。そのような処理のさらなる段階は、たとえば欧州特許出願第 498591号公報および第502628号公報または国際特許出願第WO93 /24440号公報およびWO94/17892号公報(この参照によってそれ らの全ての開示内容は本明細書の一部を構成するものとする)に開示されている ような、たとえば粗製の芳香族カルボン酸の水溶液の水素化による精製を含む。 他の実施の形態においては第2分画から回収された芳香族カルボン酸の少なく ともいくらかは、微粉がより大きな粒子サイズに成長することを保証するために 、酸化反応の後かつ第1の固−液分離(粗製のテレフタル酸および母液を分離す る こと)の前に結晶化プロセスに導入されてもよい。その結晶化プロセスは、1つ 以上の結晶化容器において圧力および温度を減少することによって、母液の溶液 から芳香族カルボン酸のさらなる析出を誘起することに役に立つ。 回収されたカルボン酸が酸化反応にリサイクルされる場合、それはプロセス内 の他の場所で回収された芳香族カルボン酸と組合わされてもよく、かつ、スラリ ーとして反応にリサイクルするために、芳香族カルボン酸の併合された量を母液 および/または回収された溶媒を用いて再スラリー化してもよい。たとえば、 我々の先行の欧州特許出願第498591号公報において、粗製の芳香族カルボ ン酸の精製のためのプロセスが開示されており、その精製プロセスにおいて、精 製された芳香族カルボン酸の結晶の水性母液からの精製および分離の後で、その 母液をさらに処理して、酸化プロセスへリサイクルされるより純度の低い芳香族 カルボン酸が析出する。したがって、本発明において、テレフタル酸または他の 適当な芳香族カルボン酸の精製プロセスに由来するより純度の低い芳香族カルボ ン酸を、酸化母液の第2分画から回収された芳香族カルボン酸と組合わせ、そし て酸化反応に戻してもよい。 第2母液分画の濃縮によって回収されたたとえば酢酸である溶媒は、貯蔵設備 、処分、および/またはさらなる処理に移されてもよく、あるいはそれは酸化反 応にリサイクルされてもよい。濃縮された残渣は、たとえば焼却または埋立てに より処分してもよいし、またはさらなる処理を行いそこから価値のある成分を回 収してもよい。 第1の固−液分離は通常結晶化プロセスに先行される。すなわちその酸化反応 によって得られるスラリーは通常1つ以上の結晶化の段階を経て、その溶液から の芳香族カルボン酸のさらなる析出を促進して、前記の固−液分離により得られ る芳香族カルボン酸結晶の収量を増加させる。 第1の固−液分離は慣用の技術を用いて実行されるが、好ましくは欧州特許出 願第502628号公報または国際特許出願第WO94/17892号公報に開 示されたような加圧式一体型濾過洗浄装置中で実行され、好ましくは洗液として 水を用いた向流の洗浄を用いて、得られた濾過されかつ洗浄された芳香族カルボ ン酸の液体内容物が水を含むようにする。その水はすなわち、この処理が用いら れた場合に処理の精製の段階で用いられる溶媒である。好ましくは前記一体型濾 過洗浄装置は、高圧力条件で動作するベルト濾過(belt filtration)装置を含む 。濾過および洗浄装置の他の形態は、円筒形濾過媒体のスラリーの側と濾液の側 の間で圧力の差が確立され、母液および洗浄水がフィルターケークを通して排除 されるロータリーフィルターのようなロータリーフィルター、および水圧を受け た水によって(たとえばBHS−Fest加圧ドラムフィルターにおけるのと同 様に)母液がフィルターケークから排除される圧力ドラムフィルターを含む。 その第2の母液分画の固−液分離を実行するのに用いられる技術は、存在する 芳香族カルボン酸微粉を十分に回収することを保証するように選択される。好ま しい技術は濾過であり、そこで濾過がフィルターケークそれ自身が固体を含有す る液体を濾過するための手段となるような方法で、フィルター媒体上にフィルタ ーケークを形成するフィルターを用いるのが便利である。濾過のプロセスの種々 の形態が好適であり、たとえばキャンドルフィルター(単数または複数)を具え た加圧容器などである。 その第2母液分画の濃縮の後に、得られた残渣は焼却および/または生物学的 処理(嫌気性および/または好気性)のような慣用の技術を用いて処理されても よい。 しかし、本発明の好ましい様相においては、その有機内容物の相当量を含めて 濃縮された残渣を水性媒質に溶解し、そして金属触媒成分を溶液から析出させる 。 金属触媒成分は溶液中に金属造塩アニオンを含有させることにより前記溶液か ら析出させてもよい。 典型的にはその芳香族カルボン酸は水に対する非常に低い溶解度、すなわち2 5℃において1重量%未満、を有するものであり、たとえばテレフタル酸である 。 好ましくは残渣の実質的に全てが前記水性媒質中に溶解する。都合のよいこと には、炭酸および/または炭酸水素イオンを媒質に添加することにより、触媒金 属が水性媒体から析出する。残渣の実質的に全てを溶解することにより、触媒金 属の収量が増大する。なぜなら化学的またはその他の方法で有機物に吸蔵された 触媒金属が溶液中に取り出され、その後にたとえば炭酸塩および/または炭酸水 素塩として析出させることができるからである。 濃縮より先に第2の母液分画から芳香族カルボン酸が除去されるので、その第 2の母液分画の有機内容物を著しく減少させることができて、その結果その第2 の母液分画を濃縮するのに用いられる下流の装置の負荷が当然の減少するだけで なく、水に対する溶解性が低い芳香族カルボン酸の除去により得られる濃縮され た残渣の有機内容物も著しく減少し、したがって、前記水性媒質中における残渣 の実質的に全ての溶解を必要とする残渣処理を実行することを可能にする。 触媒金属の折出の後に、残液は生物学的処理(嫌気性および/または好気性) のような慣用の技術を用いて処理されてもよい。 金属触媒の析出は、金属または水酸化アンモニウムと前記ポリカルボン酸を生 成する酸化反応に由来する二酸化炭素を含有する発生気体との接触の後に得られ る炭酸塩および/または炭酸水素塩の反応生成物を水性媒質中に含有させること によって、都合よく実行される。 好ましくは、水性媒質は、少なくともその主要成分として、そのポリカルボン 酸の水溶液の水素化に由来する有機材料を含有する母液を含む。水を使用して残 渣から望む金属を抽出する、従来の触媒回収スキームとは対照的に、本発明の方 法は触媒金属を析出させる前に残渣の実質的に全てを可溶化させることを含んで いるので、残渣の金属および有機内容物の溶解のために有機物を含有する水性媒 体を使用することを可能にする。 水性媒体中へのその残渣の実質的に全ての可溶化は、その残渣とその水性媒体 を組み合わせることより先におよび/またはその過程において、水性媒体に対し て添加されるアルカリ性薬剤を含有させることにより実行してもよい。その薬剤 は水酸化アンモニウムまたは水酸化ナトリウムのような金属水酸化物を含んでも よい。あるいはまた、炭酸塩および/または炭酸水素塩を単独のアルカリ性薬剤 としてかあるいは水酸化アンモニウムまたは金属水酸化物のような別のアルカリ 性薬剤と組み合わせて水性媒体中に含有させることによって、pHを最初に上昇 させてもよい。水性媒体中に炭酸イオンおよび/または炭酸水素イオンを含有す ること(残渣に水性媒体が接触するに先立ってあるいは接触した後に水性媒体に 添加することによる)は有利であると考察される。なぜなら、残渣の初期の可溶 化においてのみ水酸化物を用いた場合と比較して酸化物の汚染が少ないという明 白な理由で、その炭酸塩および/または炭酸水素塩として回収される金属は高い 品質のものであるからである。この理由により、残渣の初期の可溶化を実行する 際に、炭酸イオンおよび/または炭酸水素イオンを単独または主要なアルカリ性 薬品として使用すると、本発明の本法を有利に実行できる。 典型的にはアルカリ性薬品を導入して、pHを充分に好ましくは少なくとも5 .5まで上昇させて、残渣(および水性媒体(前記水素化反応に由来する母液で 水性媒体が構成されている場合と同様に、水性媒体が酸性成分を含有する場合) )の酸性成分を部分的に中和し、そしてこれを溶解する。その後、炭酸および/ または炭酸水素反応イオンを添加して、pHをさらに上昇させて、触媒金属を析 出させ、および固体の分離の後に残る液の下流の処理と矛盾しないpHを保証す る。たとえば、前記炭酸塩および/または炭酸水素塩反応生成物を添加すること によって、そのpHを約6.5から約9、好ましくは約7から約8まで、適宜上 昇させる。下流の処理が液の嫌気性処理を含む場合、金属の析出に続いて得られ たその液のpHは、前記水素化反応に由来の母液をさらに加えることにより、約 6.5から約8、好ましくは約7に調整してもよい。 好ましくは、その残渣の分解およびその後の金属触媒成分の析出は、最初に水 酸化物を添加することにより、続いて炭酸塩および/または炭酸水素塩を添加し ても、実質的に二酸化炭素が発生しないようなレベルまで、pHを上昇させるこ とが行われる。水性媒質からの酢酸のような揮発性物質を取り除くことを避ける ために、二酸化炭素の発生の抑制は有利である。なぜなら、発生したガス/蒸気 は次に処分する前に処理する必要があるからである。同様に、二酸化炭素の発生 を抑制すると、炭酸/炭酸水素イオンの添加の間のそのような発生の取り扱いに おける操作上のおよび/または設計上の問題、たとえば泡立ちおよび液面の制御 、が回避される。 触媒金属の炭酸塩および/または炭酸水素塩の析出および分離の後で、その液 は適宜嫌気性処理または湿式酸化に、必要に応じてさらに好気性処理にかけられ る。 本発明を、添付した図面のみを参照して実施例により次に記載する。ここで添 付した図面は: 図1は、テレフタル酸の製造方法において母液のリサイクルの取り扱いを示した 流れ図であり;および 図2は、図1に示した方法に使用するための触媒回収システムを示した流れ図で ある。 図1の実施の形態において、テレフタル酸は反応器10においていくらかの水 と、通常コバルトおよびマンガンである重金属を含む溶解した触媒系と、助触媒 として臭素とを含有する酢酸溶媒中でp−キシレンを酸素(たとえば空気または 酸素を濃厚にした空気)と反応させることにより製造される。p−キシレン、酢 酸および触媒が供給原料混合ドラムを経由して反応器に供給され、そのドラム中 でこれらの成分が母液ドラム14からリサイクルされる母液と混合され、酸素/ 空気は供給ライン(単数または複数、図示せず)を経由して反応器10に別個に 導入される。その反応のさらなる詳細は、我々の先行の欧州特許出願第4985 91号公報および第502628号公報に示されている。典型的には、その反応 は170−230℃の温度および数kg/cm2から100kg/cm2、たと えば8〜30kg/cm2の圧力において実行される。 テレフタル酸は、酢酸およびいくらかの水を含む母液中のテレフタル酸結晶の スラリーの形態で、反応器10から取り出される。そのスラリーは、次に1つ以 上の結晶化容器中で圧力および温度を減少することによる結晶化にかけられ、さ らにテレフタル酸が析出するようにする。結晶化プロセスの後で、そのスラリー を典型的にはおよそ70から200℃の温度にする。そのスラリーは次に統合さ れた固−液分離プロセスを受けて、そのプロセスにおいて結晶が母液から濾過に より分離され、そしてその結晶は水または酢酸を洗浄媒体として用いて洗浄され る。その固−液分離プロセスは、装置18内で加圧下でフィルター媒体を用いて 行われ、そのフィルター媒体を挟んで圧力の差が生じて、母液および洗浄液の排 除が、フィルター媒体上に発達するテレフタル酸結晶を含むフィルターケークを 通して起きる。その圧力差は、フィルター媒体の上流側をガスまたは蒸気を用い て加圧するか、またはスラリーおよび洗浄液の液圧により加圧することにより、 生成してもよい。前記の統合された濾過および洗浄のプロセスは、たとえば、欧 州特許出願第502628号公報に開示されたようなベルトフィルターを用いて そこに記載された条件下で行ってもよいし、あるいはロータリー吸引フィルター またはBHS−Festドラムフィルターのような圧力ドラムフィルターを用い て行ってもよいし、遠心分離してもよい。記載された態様において、その濾過お よび洗浄のプロセスが、ロータリー濾過装置中で、もし望むならばフィルターケ ークを水を用いて向流洗浄して、行われることが示されている。テレフタル酸結 晶を含むそのフィルターケークはさらなる処理のために、ライン排出口20を通 して装置18から除去される。前述のさらなる処理とは、たとえばいかなるそれ 以上の精製を行うことなしにポリエステル製造に用いるために準備すること、あ るいはたとえば我々の先行の国際特許出願第WO93/24440号公報に記載 されているように、精製してその中の不純物の濃度を減少させ、引き続きポリエ ステルの製造に使用にすることなどである。 固−液分離装置18からライン22経由で得られる母液濾過液は、酢酸(典型 的には85〜95重量%)および水(典型的には5〜15重量%)で、大部分構 成されている。その母液は、可溶性の有機副生成物およびその反応により生成し た中間体、反応触媒および残余のテレフタル酸を同様に含む。この種のフィルタ ーを用いたときは同様に、洗浄液がしばしば母液の流れと混合される。回収され た母液は分離器24に送り込まれ、その分離器において、濾過および洗浄装置1 8のための圧力差を提供するのに用いられたガス(たとえば窒素)から、液が分 離される。そのガスはライン26経由で、および母液はライン28経由で回収さ れる。その母液は2つの分画に分割され、1つの分画はライン30および母液ド ラム14経由で反応器に戻してリサイクルされ、第2の分画はシステム中の不純 物のレベルを許容できる限界内に維持するために、ライン32を経由してプロセ スから取り除かれる。その母液リサイクル分画は典型的には0.7から0.99 の範囲(たとえば0.7から0.95)にあり、そして取り除かれる分画はそれ に対応して0.3から0.01(たとえば0.3から0.05)である。 慣用の操作と対照的に、濃縮にかけられる前に、パージ流32はフィルター装 置34に送り込まれる。そのフィルター装置は圧力容器内に1つ以上のキャンド ル型フィルターを含む。そのキャンドル型フィルター装置34はテレフタル酸の 微粉を分離するために設計されている。この任務に特に好適なフィルター装置は クリケットフィルター(Cricketfilter(Model 1200W-25/1500-100))であり、その 装置は葉状フィルターおよびキャンドルフィルターの統合体であり、アマフィル ター(Amafilter b.v.,POBox 396,1800 AJ Alkmaar,Kwakelkade 28,1823 CL.Alkm aar,Holland)により製作されている。クリケットフィルターにおいてPTFEフ ィルタークロス材料を用いることにより、効果的な濾過が保証された。 濾過された母液パージはライン36経由でストリッパー蒸留がま38に送り込 まれ、そのかまにおいて溶媒(酢酸)の相当な部分が煮沸して除かれて、ライン 40経由で酢酸回収プロセス(蒸留塔)に送り込まれる。残余のリカーは濃縮の ためにエバポレータ42に送り込まれる。エバポレータ42において、得られた 残渣をライン46経由で廃棄物処理に供給するためにエバポレータ残留物が流動 状態を残すような方法で、ライン44経由で酢酸回収への供給のためにさらなる 酢酸が除去される。本発明のその方法では、母液パージ分画を濾過せずに達成さ れた回収レベルに比較して、酢酸の増加した量を回収することができる。たとえ ば、前述の濾過がないときに99.515%の酢酸が回収されたが、実地では、 母液パージ分画を濾過した結果、この数字を99.758%に増大することが可 能であることを見いだしている。前述したように、エバポレータから得られる残 渣は処分してもよく、あるいは焼却による処理または触媒回収または生物学的処 理のような他の処理にかけてもよい。 定期的に、母液、新たな酢酸溶媒または不活性ガスを逆流することにより、テ レフタル酸微粉およびいくらかの固相触媒を含むフィルターケークが装置34か ら除去され、そして母液ドラム14あるいはその他のどこかに供給して反応器1 0にリサイクルする。もし望むならば、および示されるように、そのフィルター ケークはまず第1に再スラリー化ドラム48において母液または新たな酢酸を用 いて再スラリー化されてもよい。フィルター装置34の逆流の間、ライン32か ら供給される母液は一時的に母液ドラム14に流してもよいし、あるいはフィル ターをバイパスして直接ストリッパー蒸留がま38へ流してもよい。 55から56te/hrの速度でテレフタル酸を製造し、および85%の母液 リサイクルで運転している商業的プラントに上述のクリケットフィルター装置を 装備し、そしてそのクリケットフィルターがオンラインおよびオフラインの状態 でのプラントの運転の間の比較を行った。そのクリケットフィルターをオフライ ンにした状態で、母液パージ経由の酢酸の損失は34kg/hrであり、および 有機残渣の生成の割合は生産されたテレフタル酸1トン当たり5.04kgであ った。そのクリケットフィルターがオンラインの状態では、酢酸の損失は23k g/hrに減少し、一方有機残渣の生成の割合はプラントにより生産されたテレ フタル酸1トン当たり4.13kgに低下した。同様に、そのクリケットフィル ターがオンラインの状態で、母液パージから回収されるテレフタル酸の量は約7 0kg/hrであり、それはプロセスに対するp−キシレン供給原料における約 0.13%の減少と同等であり、それは著しい年間コストの節約を意味する。 図2を参照して、エバポレータ42から得られる残渣はライン46を経由して 攪拌槽50に送り込まれ、ライン52から供給される5%カセイソーダ溶液およ びライン54、56から供給される水性媒質と一緒になる。図2において種々の 成分が槽50に対して別個に供給されるように示されているが、残渣は槽50の 上流のスラリー受容器において水性媒質の一部の中でスラリー化されてもよい。 水性媒質の少なくとも大部分はプラント由来の母液で構成するのが有利であり、 そのプラントは、たとえば炭素などの不活性支持体上の白金および/またはパラ ジウムのような貴金属触媒の存在下で粗製のテレフタル酸の水溶液の水素化によ る粗製のテレフタル酸を精製するためのものである。粗製のテレフタル酸を精製 するのに好適なプラントは、EP−A−498591号公報、EP−A−502 628号公報およびWO−A−93/24440号公報(この参照によってそれ らの全ての開示内容は本明細書の一部を構成するものとする)に記載されたよう なものである。これらの先行の特許公開公報に記載されたように、水素化の後に その溶液を結晶化装置に移されて水性の母液中の精製されたテレフタル酸結晶の スラリーが得られ、そしてそのスラリーは濾過されて洗浄される。得られた母液 濾過液(第1の母液)は槽50に供給される水性媒質として用いてもよい。ある いはまた、その第1の母液は冷却または蒸発にかけられて、さらなる、しかしよ り純度の低いテレフタル酸結晶を析出させてもよく、その結晶は第2の母液から 分離した後で、酸化反応器にリサイクルするために酢酸中でスラリー化されても よい。そのようにして得られた第2の母液を次に触媒回収システム中の水性媒質 として用いてもよい。もし望むならば、その水性媒質は第1のおよび第2の母液 の双方を含んでもよい。第2の母液を用いる利点は、第1の母液と比較して有機 内容物が減少していることである。典型的にはその槽に供給された母液は主に水 を含むが、少量の水、酢酸、安息香酸、p−トルイル酸、テレフタル酸、および 、マンガンおよびコバルトの酢酸塩を含有する。 槽50の中に、約60℃において、5%のカセイソーダを添加してpHをたと えば5.5まで上昇させ、そしで金属および有機物が溶解される。得られたリカ ーをバッフルを施した流出口を経由して析出槽58にオーバーフローさせ、槽5 0の中でまだ溶解が進行中のいかなる固体のキャリーオーバーをも防止する。以 下に記載したようにスクラバから得られる炭酸ナトリウムおよび/または炭酸水 素ナトリウムも同様にライン104を経由してその槽58に供給され、供給速度 はpHが約6.5から約9まで上昇させ、主としてそれらの炭酸塩および/また は炭酸水素塩として触媒金属の折出をもたらすような速度である。上述のように 、特に槽50内でカセイソーダを用いたならば、酸化物(特に酸化マンガンおよ び/または水酸化マンガン)としての金属のいくらかの析出も同様に起きる。そ の酸化物は汚染物質とみなされるので、少なくとも一部の槽50内のカセイソー ダをライン104経由で供給されるものと同一の源に由来する炭酸ナトリウムお よび/または炭酸水素ナトリウムで置換することが好ましい。 折出槽58の内容物は固−液分離装置62に移され、その装置62はたとえば 固体を含有するアンダーフローおよび液のオーバーフローを生じる清澄器を具え る。そのアンダーフローはスラッジバッファ槽(図示せず)にポンプで送り、そ の後に圧搾濾過器に送られて触媒金属の炭酸塩および/または炭酸水素塩を含有 する比較的乾燥したケークを生じる。この方法で回収された触媒金属はライン6 4を経由して酸化反応器10にそれらの炭酸塩および/または炭酸水素塩として リサイクルされてもよいし、あるいはまた、リサイクルの前にたとえば酢酸との 反応によりそれら塩を酢酸塩に変換してもよい。装置62は代りに遠心分離器を 具えてもよい。 清澄器からのオーバーフロー66はライン54、68から供給される追加の母 液と混合され、そして最終中和槽70に移され、その槽70にライン72経由で カセイソーダが加えられて、ライン74経由で下流の処理プラントに供給される より先にリカーのpHを調整する。特にEP−A−498591号公報、EP− A−502628号公報およびWO−A−93/24440号公報に記載された ような方法で母液をリサイクルすることになっているときには、ライン54経由 で供給された母液は典型的には精製プラントから取り除かれねばならない量に対 応し、不純物のレベルを許容できる限界内に維持するようにしている。その取り 除かれた母液はそのCODのために処分する前に処理を必要とし、かかる処理は 通常そのpHの調整を含む。 図2を参照して説明した上述の方法では、母液パージの有機内容物にもかかわ らず、そのパージを触媒金属の回収のための媒体として利用することが可能であ ることがわかる。残渣溶解槽50に対して全量の母液パージを移すよりも、ライ ン56および58に示したように2つの分画に分離して、その装置サイズおよび これらの段階におけるコストを減少できるようにすることが好ましい。溶解段階 (槽50)において用いられる母液の量を決定するもうひとつのファクターは、 溶解段階においてpHの上昇の間に起きる二酸化炭素の発生である。存在する所 定の量の液に対して、もしナトリウム(または他のアルカリ金属)の炭酸塩およ び/または炭酸水素塩を低いpHレベルにおいて加えれば、高いpHにおける添 加と比較して、溶液中に残ることができる(そしてそれ故析出段階において炭酸 イオンとして使用できる)二酸化炭素の量が減少する。 したがって、炭酸ナトリウムおよび/または炭酸水素ナトリウムの導入におけ る溶液からの二酸化炭素の損失を回避するために、溶液からの二酸化炭素の発生 を抑制する条件を確保することが望ましい。これは、pH(約5.5のpHが好 適である)および/または溶解プロセスの間の希釈のレベルを制御することで達 成できる。装置サイズおよびコストは溶解段階において使用される母液の量を最 小化することを含意するファクターであるとはいえ、二酸化炭素の発生を抑制す ることと矛盾しない十分な量の母液を用いることが望ましい。 槽70において実行される中和は、リカーの下流の処理との適合性のために、 pHを6.5から8の範囲内に、好ましくは7に調整することを通常含む。前記 下流の処理は、嫌気性処理(たとえばUSABプロセス−アップフロー嫌気性汚 泥ブランケット(upflow anacrobic sludge blanket)を用いる)とこれに続く好 気性処理(たとえば活性汚泥処理)、またはたとえば公知のZIMPROまたは LOPROXプロセスを用いる湿式酸化のような、種々の形態をとり得る。 残渣の処理において用いられる炭酸塩はテレフタル酸を製造するプラントから の排ガスを洗浄するスクラバに由来してもよい。その洗気は、、その排出ガスを 好ましくは触媒の存在下および高圧力下で高温燃焼により処理して、流出物中の メチルブロミドを臭素および/または臭化水素に変換した後に行われる。それを 洗浄することを含む流出ガスの処理方法は、我々の国際特許出願公開第WO96 /39595号公報に記載されており、この参照によってそれらの全ての開示内 容は本明細書の一部を構成するものとする。その洗気液は好ましくはカセイソー ダであり、それは洗気容器における流出ガスに含有される二酸化炭素の水酸化物 中への吸収の結果として炭酸ナトリウムおよび炭酸水素ナトリウムに変換される 。洗浄プロセスから得られた炭酸ナトリウム(炭酸水素ナトリウム)は次に上述 したように触媒金属の回収に用いられ、それにより洗気液を効率的に利用してい る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 60/033,276 (32)優先日 平成8年12月9日(1996.12.9) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV, MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ, VN (72)発明者 ジェフリー,イアン,チャールズ 英国 ティーエス20 1エルピー クリー ブランド ストックトン―オン―ティーズ ノートン サンド マーチン レーン 5 (72)発明者 ウィストン,キース 英国 ディーエル3 8イーエー カウン ティー ダーハム ダーリントン ラベン スデイル ロード 22 (72)発明者 ワトソン,ブライアン,ロバート 英国 ティーエス12 2ピーエックス ク リーブランド ソルトバーン ブロットン ハイ ストリート 72

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 芳香族カルボン酸の製造方法であって、低級脂肪族カルボン酸を含む水相 媒質中でおよび重金属触媒系の存在下で前記芳香族カルボン酸の前駆体を酸化す ること、主として前記脂肪酸を含む母液中の前記芳香族カルボン酸のスラリーを 反応混合物から取り出すこと、前記スラリーを固−液分離にかけて芳香族カルボ ン酸の結晶を回収すること、得られた母液の第1の分画を前記酸化反応にリサイ クルすること、前記分離された母液の第2の分画を濃縮して脂肪酸を除去するこ と、および濃縮された残渣を処分することまたは処理することを具え、前記母液 の第2分画がその濃縮に先立って固−液分離にかけられることを特徴とする方法 。 2. 前記固−液分離が、前記第2の分画中に存在する固体の少なくとも50重 量%を回収することに有効であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。 3. 前記第2の分画から回収された前記芳香族カルボン酸の少なくとも一部が 前記酸化反応にリサイクルされることを特徴とする、請求項1または2に記載の 方法。 4. ポリカルボン酸が溶媒中に再スラリー化されることおよび反応器に前記ス ラリーを供給することによりリサイクルされることを特徴とする、請求項3に記 載の方法。 5. 前記ポリカルボン酸の再スラリー化に用いられる前記溶媒が前記酸化反応 由来の母液を含むことを特徴とする、請求項4に記載の方法。 6. 前記ポリカルボン酸の再スラリー化に用いられる前記溶媒が前記第2の分 画の濃縮中に回収される溶媒を含むことを特徴とする、請求項4に記載の方法。 7. 前記第2の分画から回収された前記芳香族カルボン酸の少なくとも一部が 、前記酸化反応および第1の固−液分離の後に得られた前記スラリーから回収さ れ たカルボン酸と組合わされることを特徴とする、請求項1から6の任意の1つに 記載の方法。 8. 前記第2の分画から回収された前記芳香族カルボン酸の少なくとも一部が 、前記酸化反応の後のおよび前記第1の固−液分離より前の結晶化プロセスに導 入されることを特徴とする、請求項1から7の任意の1つに記載の方法。 9.前記回収された芳香族カルボン酸が前記プロセスの他の場所から回収された 芳香族カルボン酸と一緒に前記酸化反応にリサイクルされることを特徴とする、 請求項1から8の任意の1つに記載の方法。 10. 前記母液の第2の分画の濃縮から回収された溶媒を前記酸化反応にリサ イクルすることを特徴とする、請求項1から9の任意の1つに記載の方法。 11. 前記母液の第2の分画の固−液分離が濾過を用いて実行されることを特 徴とする、上述の請求項の任意の1つに記載の方法。 12. 前記フィルターは、フィルター媒体上のフィルターケークの形成が、前 記フィルターケーク自体が固体を含有する液体を濾過する手段となる方法で、起 こるフィルターであることを特徴とする、請求項11に記載の方法。 13. 前記濾過が1つ以上のキャンドルフィルターを用いて実行されることを 特徴とする、請求項12に記載の方法。 14. その有機内容物の相当な部分を含む濃縮された残渣を水性媒質中に溶解 し、そして金属触媒成分を前記溶液から析出させることを特徴とする、請求項1 から13の任意の1つに記載の方法。 15. 前記金属触媒成分が前記溶液中に金属造塩アニオンを含有させることに より前記溶液から析出することを特徴とする、請求項14に記載の方法。 16. 前記芳香族カルボン酸が25℃において1重量%未満の水に対する溶解 性を有するものであることを特徴とする請求項14または15に記載の方法。 17. 前記残渣の実質的に全てが前記水性媒質中に溶解することを特徴とする 、請求項14から17の任意の1つに記載の方法。 18. 前記触媒金属が炭酸イオンおよび/または炭酸水素イオンを媒質中に含 有させることにより前記水性媒質から析出することを特徴とする、請求項14か ら17の任意の1つに記載の方法。 19. 金属またはアンモニウムの水酸化物が前記芳香族カルボン酸が生成する 前記酸化反応由来の二酸化炭素を含有するオフガスと接触した後に得られる炭酸 塩および/または炭酸水素塩反応生成物を前記水性媒質中に含有させることによ って前記触媒金属が析出することを特徴とする、請求項18に記載の方法。 20. 前記水性媒質が、少なくともその主たる成分として、前記芳香族カルボ ン酸の水溶液の水素化由来の有機材料を含有する母液を含むことを特徴とする、 請求項14から19の任意の1つに記載の方法。 21. 前記残渣の実質的に全ての前記水性媒質中への溶解が、前記残渣を前記 水性媒質と組み合わせるより先におよび/またはその過程において水性媒質中に 添加されたアルカリ性薬剤を含有することによって、実行されることを特徴とす る、請求項14から20の任意の1つに記載の方法。 22. 前記残渣の溶解およびその後の前記金属触媒成分の析出が、初期に水酸 化物を添加して後に続く炭酸塩および/または炭酸水素塩の添加が二酸化炭素の いかなる実質的な発生も伴わないようにして実行されることを特徴とする、請求 項18または19に記載の方法。 23. 前記芳香族カルボン酸がテレフタル酸を含むことを特徴とする請求項1 から22の任意の1つに記載の方法。
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