JP2008503457A - テレフタル酸濾液処理のための改良された濾液製造方法 - Google Patents

テレフタル酸濾液処理のための改良された濾液製造方法 Download PDF

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Abstract

a.粗製テレフタル酸固体、触媒、不純物及び溶媒を含む粗流を酸化反応器から排出し;そしてb.前記粗流に新たな溶媒供給物を添加することなく、前記粗流から溶媒、触媒及び少なくとも1種の不純物の一部を分離して、bi)分離された溶媒、触媒及び少なくとも1種の不純物を含む母液組成物並びにbii)溶媒、触媒、不純物の残りの部分及び前記粗流中の固形分に比較して濃縮された濃度の粗製テレフタル酸固体を含む脱水粗製テレフタル酸組成物を形成することを含むテレフタル酸の製造方法。この方法は、母液流中において高い濃度の不純物及び/若しくは触媒を除去し、且つ/又は低減された流速で母液流を不純物除去及び/若しくは触媒除去プロセスに供給し、それによってこのようなプロセスに必要な装置の大きさを縮小させるという利点を有する。

Description

本発明は、テレフタル酸を製造するプラント及び方法に関する。
テレフタル酸は、酢酸を含むCo/Mn触媒含有溶媒中でp−キシレンをテレフタル酸に酸化することによって製造する。酸化後、テレフタル酸は、副生成物及び触媒含有液体反応媒体から粗製固体として分離し、新たな酢酸を含む液体中に懸濁させる。懸濁された固体はまず、母液として得られる、夾雑物を含む酢酸溶液から分離する。それから、可溶性副生成物を抽出及び蒸留によって分離し、除去し、回収した酢酸溶液及び触媒はもう一度、酸化プロセスに再循還させる。新たな溶媒中に懸濁されたテレフタル酸生成物は、再酸化及び結晶化プロセスに供給する。その後、結晶生成物を脱水し、乾燥させる。
液体反応媒体からの粗製固体としてのテレフタル酸の分離は、一般的には、遠心分離機器中で行われている。この方法では、固体として形成されるテレフタル酸からの酢酸溶液の分離は、一方では溶液中に溶解された触媒を回収するために、他方では、着色原因物質であるとして最終生成物中において望ましくない副生成物を除去するために行われる。通常、垂直軸及び直前の回転フィルターを有する洗浄遠心分離機を用い、これは起こり得る塊形成による遠心分離機ローターノズルの閉塞を防ぐと考えられている。洗浄遠心分離機中では、清浄な酢酸によって装入酢酸溶液の液体置換を行なう。触媒及び不純物が低減されたテレフタル酸は遠心分離機から出て、アンダーフロータンクに到達する。供給物流(feed stream)の固形分比と典型的には、アンダーフロータンクからの精製テレフタル酸流との固形分比は、大きさがほぼ同じであり、約30重量%である。粗製テレフタル酸流からの酢酸、洗浄用酢酸、触媒及び不純物を含む母液は、洗浄遠心分離機から出て、母液として、触媒回収及び不純物除去のためのオーバーフロータンクに到達する。触媒回収及び/又は不純物除去は、濾過、蒸留及び抽出(これらに限定するものではない)のようなプロセス工程によって行うことができる。回収された酢酸溶液及び触媒は、酸化プロセスに再循還させる。
母液組成物からの不純物及び触媒の除去効率を改良することが望まれる。本発明者らは、母液組成物中の触媒及び不純物を効率的に除去するという問題は、組成物自体の性質及び母液流の流速(flow rate)の両方にあったことを見出した。即ち、本発明者らは、組成物の流速及び性質が、母液からの触媒及び不純物の除去効率に影響を及ぼす重要な要因であることを見出した。
本発明者らは、母液組成物の流速の変更及び/又は母液組成物の変更が、母液組成物からの触媒及び不純物の除去効率を改良することを見出した。本発明者らはまた、母液組成物の変更と母液組成物の流速の変更を同時に行うための解決方法を提供した。
a.粗製テレフタル酸固体、触媒、不純物及び溶媒を含む粗流を酸化反応器から排出し;そして
b.新たな酢酸供給物流を前記粗流に添加することなく、溶媒、触媒及び少なくとも1種の不純物の一部を前記粗流から分離して、
bi)分離された溶媒、触媒及び少なくとも1種の前記不純物を含む母液流(母液流中の全触媒成分の濃度は、母液流中の全液体の重量に基づき、少なくとも1000ppmである);並びに
bii)溶媒、触媒、不純物の残りの部分と前記粗流中の固形分に比較し濃縮された濃度の粗製テレフタル酸固体を含む脱水粗製テレフタル酸組成物
を形成することによる、テレフタル酸の製造方法が提供される。
別の実施態様において、母液流の質量流速(mass flow rate)は、従来の方法において製造される母液流の質量流速よりも小さい。この実施態様においては、
a.粗製テレフタル酸固体、触媒、不純物及び溶媒を含む粗流を酸化反応器から排出し;
b.この粗流を、分離装置、例えば遠心分離機若しくは濾過器、好ましくは遠心分離機、又は濾過器に第1の流速で供給し、且つ
(bi)溶媒、触媒及び不純物を含む母液流を第2の流速で、並びに
(bii)分離装置に供給される粗製テレフタル酸流中の固形分に比較して粗製テレフタル酸固体が濃縮された、好ましくは少なくとも25%、より好ましくは少なくとも50%濃縮された脱水粗製テレフタル酸流
を生成するのに有効な条件下で分離し、前記第2の流速は以下の関係:
第2の流速=Q×第1の流速 [Qは0.2〜0.8の数である]
を満足させるものである。
第3の実施態様においては、テレフタル酸は、
a.粗製テレフタル酸固体、触媒、不純物及び溶媒を含む粗流を酸化反応器から排出し;そして
b.前記粗流を第1の流速で分離装置に供給し、且つ前記分離装置中で前記粗流から溶媒、触媒及び少なくとも1種の不純物の一部を分離して、
bi)分離された溶媒、触媒及び少なくとも1種の不純物を含む母液流を第2の流速で;並びに
bii)溶媒、触媒、不純物の残りの部分及び前記粗流中の固形分に比較して濃縮された濃度の粗製テレフタル酸固体を含む脱水粗製テレフタル酸組成物
を形成することによって製造し、母液流中の全触媒成分の濃度は母液流中の全液体の重量に基づき、少なくとも1000ppmであり、前記第2の流速は以下の関係:
第2の流速=Q×第1の流速 [Qは0.2〜0.8の数である]
を満足させるものである。
更に別の実施態様において、
a.酸化反応器から、粗製テレフタル酸固体、触媒、不純物及び溶媒を含む粗流を排出し;そして
b.前記粗流に新たな酢酸供給物を添加することなく、50〜200℃の範囲の温度及び30〜200psigの範囲の圧力下で1分又はそれ以下の時間内に前記粗流から溶媒及び触媒の一部を分離して、
bi)分離された溶媒、触媒及び少なくとも1種の不純物を含む母液流、並びに
bii)溶媒、触媒、不純物の残りの部分及び前記粗流中の固形分に比較して濃縮された濃度の粗製テレフタル酸固体を含む脱水粗製テレフタル酸組成物
を形成することを含んでなるテレフタル酸の製造方法が提供される。
本発明は、言及した添付図面及び記載した実施例を含む以下の発明の詳細な説明を参照することによってより容易に理解することができる。
本明細書及び添付した「特許請求の範囲」において使用する単数形(“a”,“an”,“the”)は、前後関係からそうでないことが明白に指示されない限り、複数の指示対象を含むことに留意すべきである。例えば、流れの処理への言及は、複数の流れの処理を含むものとする。
「含んでなる」又は「含む」とは、少なくとも名前を挙げられた成分、又は名前を挙げられたプロセスパラメーター、又は名前を挙げられた装置は存在する装置及びプロセスでなければならないが、他の成分、プロセスパラメーター又装置は、成分、プロセスパラメーター又は装置が名前を挙げられたものと同一の機能を有するならば、それらの存在を排除しないことを意味する。更に、用語「含んでなる」は、名前を挙げられた工程又は装置のいずれかの前、後又は中間にプロセス工程又は装置を入れるか又は用いる可能性を保留する。
本明細書及び特許請求の範囲全体にわたって使用する場合に、名前を挙げられた容器への又は1つの名前を挙げた容器から別の名前を挙げられた容器への流れの供給は、供給を、直接供給、介在するプロセス工程及び装置に限定せず、名前を挙げられた容器への途中で流れの組成が変えられる可能性を排除しない。例えば粗製テレフタル酸流は、アンダーフロータンク、1つ若しくはそれ以上の後酸化反応器及び/又は1つ若しくはそれ以上の晶析器の任意の1つ又は組合せを通して供給された後に、「特許請求の範囲」に記載された方法に使用される分離容器に至ることができる。
範囲は、記載された範囲の間の全ての整数及び分数と、記載した範囲の端点を含む。範囲が少なくともある数であるという記載は、記載された数よりも大きい数を含む。範囲がある数以下であると言う記載は、記載された数未満の数を含む。
本発明の方法は、洗浄分離装置からの母液流に比較して小さい流速及び質量(固体及び液体)を有する母液流を分離装置から生成し、その結果、等しい母液流流速において、母液流からの触媒及び不純物の同程度の除去/回収のためにより小さい装置を使用することができるか、又は除去/回収を増大することができる。
汎用の方法においては、新たな溶媒供給物は、洗浄ディスク型遠心分離機中で洗浄媒体として使用し、洗浄媒体(例えば酢酸)によって希釈された母液組成物が生成する。洗浄分離装置は、装置に供給される酢酸のような洗浄媒体を用いて、粗製テレフタル酸固体から触媒及び不純物の一部を分離する。これによって、高流速を有する母液流が生じるため、質量流れ(mass flow)の取り扱いのための、より大型の下流の精製及び/又は回収装置の使用並びに低濃度の触媒成分を有する母液流を余儀なくされる。本発明の方法においては、母液組成物は、
a.洗浄ディスク型遠心分離機からの母液流と同じ質量流れにおいて触媒及び/若しくは不純物がより濃縮されているか、又は
b.洗浄ディスク型遠心分離機からの母液流に比較して同じ触媒及び/若しくは不純物濃度ではるかに小さい質量流れを有するか、又は
c.a)とb)との組合せ
のいずれかで生成する。
この結果は、分離プロセスにおける洗浄流の量を減少させ、好ましくは洗浄流の使用を排除することによって、及び分離装置の運転パラメーターを制御することによって、及び使用する分離装置を適切に選択することによって、得られる。
一実施態様において、テレフタル酸は、
a.粗製テレフタル酸固体、触媒、不純物及び溶媒を含む粗流を酸化反応器から排出し;そして
b.前記粗流に新たな溶媒供給物を添加することなく、溶媒、触媒及び少なくとも1種の不純物の一部を前記粗流から分離して、
bi)分離された溶媒、触媒及び少なくとも1種の不純物を含む母液流、並びに
bii)溶媒、触媒、不純物の残りの部分及び前記粗流中の固形分に比較して濃縮された濃度の粗製テレフタル酸固体を含む脱水粗製テレフタル酸組成物
を形成することによって生成し、母液流中の全触媒成分の濃度は、母液流中の全液体の重量に基づき、少なくとも1000ppmである。或いは、母液流中の全不純物の濃度は少なくとも500である。いずれにしても、例えばフラッシュ容器におけるような更なる処理を行わずに分離装置から排出される触媒成分及び/又は不純物全ての濃度は、少なくとも1300又は少なくとも1700である。
別の実施態様において、母液流の質量流速は、従来の方法において製造される母液の質量流速よりも小さい。この実施態様においては、
a.粗製テレフタル酸固体、触媒、不純物及び溶媒を含む粗流を酸化反応器から排出し;
b.この粗流を、分離装置、例えば遠心分離機若しくは濾過器、好ましくは遠心分離機、又は濾過器中に第1の流速で供給し、且つ
(bi)溶媒、触媒及び不純物を含む母液流を第2の流速で、並びに
(bii)分離装置に供給される粗製テレフタル酸流中の固形分に比較して粗製テレフタル酸固体が濃縮された、好ましくは少なくとも25%、より好ましくは少なくとも50%濃縮された脱水粗製テレフタル酸流
を生成するのに有効な条件下で分離し、前記第2の流速は以下の関係:
第2の流速=Q×第1の流速 [Qは0.2〜0.8の数である]
を満足させるものである。
母液流を処理するのに使用する精製装置は小型化するのが望ましいので、Qは望ましくは0.7若しくはそれ以下、又は0.6若しくはそれ以下である。
第3の実施態様において、触媒及び/又は不純物が濃縮されており且つ分離装置に供給される粗流の第1の流速に比較して小さい第2の流速を有する母液流を生成するために、最初の2つの実施態様の組合せが提供される。本発明のこの第3の実施態様において、テレフタル酸は、
a.粗製テレフタル酸固体、触媒、不純物及び溶媒を含む粗流を酸化反応器から排出し;そして
b.前記粗流を第1の流速で分離装置に供給し、且つ前記分離装置中で、溶媒、触媒及び少なくとも1種の不純物の一部を前記粗流から分離して、
bi)分離された溶媒、触媒及び少なくとも1種の不純物を含む母液流を第2の流速で;並びに
bii)溶媒、触媒、不純物の残りの部分及び前記粗流中の固形分に比較して濃縮された濃度の粗製テレフタル酸固体を含む脱水粗製テレフタル酸組成物
を形成させることによって製造し、母液流中の全触媒成分の濃度は、母液流中の全液体の重量に基づき少なくとも1000ppmであり、第2の流速は以下の関係:
第2の流速=Q×第1の流速 [Qは0.2〜0.8の数である]
を満足させるものである。
これらの実施態様のそれぞれにおいて、本発明は、触媒及び不純物がより濃縮された母液組成物を供給することによって、より有効な下流の触媒/不純物除去プロセスを実現するか;下流の装置は、大きさ及び範囲を減少することができるか又はその両方である。
濃縮脱水流及びより濃縮され且つ/又は質量流れがより小さい母液流を分離装置内部において生成するのに有効なプロセス条件は、50℃〜200℃の範囲内の温度において分離を行っている。望ましくは、分離装置中の粗製テレフタル酸流の温度又は分離装置内に粗製テレフタル酸流に適用される温度は、第1の酸化容器から排出される粗製テレフタル酸の温度の+/−30℃又は+/−15℃である。分離装置内部の圧力は、溶媒の過度の蒸発及び不純物の沈澱を防ぐために、30psig〜200psigの範囲内である。
酸化反応器から排出される粗流は一般に粗製テレフタル酸、触媒、不純物及び溶媒を含む。粗流は、液体から固体を分離する手段に直接又は間接的に供給し、次いで、遠心分離機に供給される粗製テレフタル酸流中の固形分に比較して粗製テレフタル酸固体が濃縮された脱水粗製テレフタル酸流として分離手段から排出する。
前述のように、酸化反応器から分離装置へと流出する粗製テレフタル酸流流出液の供給は直接的であってもよいし、又は他の容器、例えば流速の脈動を均一にするための貯蔵タンクを通して間接的であってもよい。更に、粗製テレフタル酸流の組成を変化させる任意の他の装置を、酸化反応器と遠心分離機との間に配置することもできる。
酸化反応器から排出された粗製テレフタル酸流は粗製テレフタル酸固体を含み、それは実際には、固体の沈殿された形態であるか、若しくは溶媒中に溶解されているか、又はこの2つが混じり合ったものであることができる。記載した固形分は、分析される流れ中の粗製テレフタル酸全てを析出させることによって測定することができる。粗製テレフタル酸流はまた、不純物を含む。不純物の例としては、4−カルボキシベンズアルデヒド、p−トルイル酸、安息香酸、イソフタル酸及びフルオレノン類が挙げられる。粗製テレフタル酸流はまた、触媒、臭素のような任意的な促進剤及び溶媒を含む。
触媒系は、ジルコニウム原子、ニッケル原子、マンガン原子、コバルト原子、臭素原子の供給源及び/又はピリジンの供給源を含むことができる。これらの金属の供給源は、金属塩、例えばそれらの硝酸塩、ハライド、硼酸塩、又は炭素数2〜22の脂肪族若しくは芳香族酸のそれらのカチオン塩の形態で供給することができる。臭素成分は元素臭素として、化合された形態で、又はアニオンとして添加できる。臭素の適当な供給源としては、臭化水素酸、臭化ナトリウム、臭化アンモニウム、臭化カリウム、テトラブロモエタン、臭化ベンジル、2−ブロモピリジン、α−ブロモ−p−トルイル酸及びブロモ酢酸が挙げられる。
一般に、酸化反応器の液相中の触媒成分の適当な量(それらの化合物の重量ではない)は、化合金属及び臭素原子の合計の1000ppm〜9000ppmの範囲であるが、所望ならば、特に酸化反応温度が変化する場合には、これより多い量又は少ない量も使用できる。触媒成分のそれぞれの重量は、原子が元素の形態であるか又はイオンの形態であるかにかかわらず、その原子の原子量に基づく。
第1の酸化反応器中の液相酸化反応は、一般には、溶媒の存在下で実施する。適当な溶媒としては、水及び脂肪族溶媒が挙げられる。好ましい脂肪族溶媒は脂肪族カルボン酸であり、その例としては、C2〜C6モノカルボン酸、例えば酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、イソ酪酸、n−吉草酸、トリメチル酢酸、カプリオン酸(caprioic acid)、及びそれらの混合物の水溶液が挙げられるが、これらに限定するものではない。好ましくは、酸化反応器から蒸気として除去されるように、溶媒は酸化反応条件下で揮発性である。また、選択される溶媒は、反応条件下で触媒組成物が可溶な溶媒でもあるのが好ましい。
p−キシレンの酸化に使用される最も一般的な溶媒は、典型的には、80〜99重量%の酢酸濃度を有する酢酸水溶液である。特に好ましい実施態様において、溶媒は、約2.5〜約15重量%の含水量を有する、水と酢酸との混合物を含む。第1の酸化反応器への溶媒供給物の一部は、粗製テレフタル酸流の分離後の母液流中に含まれる溶媒から得られる再循還流から得ることができる。
酸化反応器から排出された粗製テレフタル酸流は分離装置には、第1流量で直接供給するか、又はアンダーフロータンク、後酸化反応器及び/又は晶析器のような任意の型又は数の容器を通して間接的に供給する。分離装置中の粗製テレフタル酸流に酢酸のような新たな溶媒供給物を添加することなく、溶媒(例えば酢酸)、触媒及び不純物の一部を粗流から分離して、分離された溶媒、触媒及び不純物を含む母液組成物と、溶媒、触媒、不純物の残りの部分及び前記粗流中の固形分に比較して濃縮された濃度の粗製テレフタル酸固体を含む脱水粗製テレフタル酸組成物を形成する。粗流から分離される溶媒、触媒及び不純物の量は制限されないが、1工程におけるそれらの回収を最大にし且つ1工程で粗流を効率的に精製するように、これらの成分を可能な限り多く母液流中に分離するのが望ましい。
触媒及び/不純物が高濃縮された母液流を生成するように粗製テレフタル酸流を分離するのが望ましい。母液流中の触媒濃度は、母液流中の全液体の重量に対する全触媒成分の重量に基づく。触媒成分の例は、第1の酸化反応器中で使用するのと同じ、前述で特定した触媒成分の例であり、それらの原子重量に基づく。母液流中の全触媒成分の濃度は好ましくは、分離装置から排出された母液流中の全液体の重量に基づき、少なくとも1000ppm、又は少なくとも1500ppm、又は少なくとも2000ppmの濃度レベルである。
同様に、母液流中の全不純物の濃度は、少なくとも1500ppmである。不純物の濃度は、分離装置から排出された母液流中の不純物の化合物重量に基づく。
溶媒、触媒及び不純物の残りの部分を含む脱水粗製テレフタル酸組成物は、粗製テレフタル酸固体の濃度が高い。装置の分離限界のため、脱水テレフタル酸流中には若干の溶媒が残る。しかし、分離プロセスの結果として、脱水粗製テレフタル酸流は、分離装置に供給された粗製テレフタル酸流中の固形濃度に比較して、粗製テレフタル酸固体が濃縮されている。好ましくは、濃縮度は少なくとも25%、より好ましくは少なくとも50%、更には100%若しくはそれ以上、又は150%若しくはそれ以上、又は200%若しくはそれ以上である。前述のように、濃縮度は、
脱水流中の固形分%−粗流中の固形分% ×100
粗流中の固形分%
として計算する。
分離装置は、酸化反応器と流体連通している。流体連通は直接的であってもよいし、或いは1つ又はそれ以上の容器又はプロセスを通して間接的であってもよい。分離装置は少なくとも、粗製テレフタル酸流を受ける入口、粗流から溶媒及び触媒の一部を分離して、前記粗流中の固体濃度に比較して固体が濃縮された脱水テレフタル酸流と母液組成物を形成するための分離装置並びに脱水テレフタル酸流及び母液組成物を排出するための出口を有する。
適当な分離装置の例には、遠心分離機及び濾過器がある。好ましい遠心分離機はデカンタ型遠心分離機である。縦型及び横型遠心分離機のいずれも、この用途で適用可能である。前述のように、濃縮脱水テレフタル酸流及び脱水母液流を生成するのに適当な条件は、分離装置を約50℃〜約200℃、好ましくは140℃〜約170℃及び約30psig〜約200psigの圧力で操作することを含む。濾過器の例は、Pannevis濾過器である。滞留時間は、溶媒の一部を除去し且つスラリー生成物を生成するのに適当な任意の滞留時間であることができる。望ましくは、粗製テレフタル酸流の分離装置内滞留時間は1分又はそれ以下である。滞留時間は、分離装置の入口の粗製テレフタル酸流中の仮想マーカーが分離装置を通って、母液流出口又は脱水テレフタル酸流出口から排出される平均時間である。遠心分離機又は濾過器は、連続式又は回分式、好ましくは連続式で操作できる。
従って、本発明の別の実施態様において、テレフタル酸の製造方法は、
a.粗製テレフタル酸固体、触媒、不純物及び溶媒を含む粗流を酸化反応器から排出し;そして
b.前記粗流に新たな溶媒供給物を添加することなく、50℃〜200℃の範囲の温度及び30〜200psigの範囲の圧力下で前記粗流から1分又はそれ以下の時間内に溶媒及び触媒の一部を分離して、
bi)分離された溶媒、触媒及び少なくとも1種の不純物を含む母液流、並びに
bii)溶媒、触媒、不純物の残りの部分及び前記粗流中の固形分に比較して濃縮された濃度の粗製テレフタル酸固体を含む脱水粗製テレフタル酸組成物
を形成することを含んでなる。
一実施態様においては、少なくとも50%の触媒が分離され且つ除去され、より好ましくは少なくとも85%の触媒が粗製テレフタル酸流から母液流中に除去される。また、少なくとも50%の不純物を分離し且つ除去することができ、より好ましくは少なくとも85%の不純物を粗流から母液流中に除去する。触媒及び不純物の残りは、脱水粗製テレフタル酸流中にある。
この方法において従来使用されてきた典型的な洗浄ディスク型遠心分離機を図1に示す。図1において、p−キシレンをライン(2)を経て、酸素をライン(3)を経て、そして酢酸及び触媒をライン(4)を経て反応器(1)中に供給する。粗製テレフタル酸への転化後、水の蒸気(vapor)及び酢酸の蒸気を反応器(1)からライン(5)を通して取り出し、酢酸中に触媒材料及び不純物と共に溶解した粗製固体としての粗製テレフタル酸を、残留水と共に、ライン(6)を経て最初に、脈動を均一にするための回収タンク(7)中に送る。その後、粗製テレフタル酸はライン(8)を経て回転濾過器(9)中に、次いでライン(10)を経て洗浄遠心分離機(11)中に供給する。回転濾過器(9)は、粗製テレフタル酸の凝集が起こり得る場合に、洗浄遠心分離機(11)のローターノズルの閉塞を防止する。ライン(6)を経て除去される粗製テレフタル酸固体の割合は、この例示溶液においては、約30重量%である。ライン10を経て装入した、テレフタル酸流中に含まれる酢酸と、ライン(12)を経て洗浄遠心機(11)に供給した新たな酢酸との間の液体交換が洗浄遠心機(11)中で起こる。依然として固形分濃度が約30%である粗製テレフタル酸は、ライン(13)を経て、最初はアンダーフロータンク(14)中に送り、そこからライン(15)を経て後酸化反応器(図示せず)に送る。ライン(13)に始まる材料の処理は、後酸化工程に限定されず、他のユニット操作の実施が可能である。
洗浄遠心機(11)中における媒体の分離の間に、触媒材料及び不純物と共に装入した母液酢酸溶液は、ライン(16)を経てオーバーフロータンク(17)中に送り、そこからライン(18)を経て、触媒材料の回収、不純物の除去及び酢酸の回収のために、濾液処理ユニット(図示せず)に送る。遠心分離機内における洗浄交換の間に、スラリー(10)の一部として遠心分離機に供給された母液は新たな酢酸(12)で必然的に希釈される。このため、新たな酢酸/遠心分離機への母液供給物の比は0.1〜1.5、好ましくは0.3〜1.1になる。母液流(液体及び固体)の質量は、洗浄遠心分離機への新たな供給物の供給により、新たな酢酸/母液供給物の比に等しいかそれより大きくなり得る。以下の洗浄及びデカンタ型遠心分離機の説明の後に実例を記載する。
洗浄遠心分離機とは異なり、デカンタ型遠心分離機は、横軸又は縦軸の周囲を回転するソリッドボウルを用いて運転し、固液混合供給物をその固体成分と液体成分に分離する螺旋状のスクリューコンベヤーを含む。或いは、デカンタ型遠心分離機はまた、スクリーンソリッドボウルを用いて運転し、この場合には、固体は、コンベヤーから出る前に、ソリッドボウルの、追加して孔を開けられたスクリーン部分に押圧によって通される。
図2は、本発明の一実施態様を示す。p−キシレンをライン(2)を経て、酸素をライン(3)を経て、酢酸及び触媒をライン(4)を経て、反応器(1)に供給する。粗製テレフタル酸に転化後、水の蒸気及び酢酸蒸気をライン(5)を経て反応器(1)に取出し、酢酸中に触媒材料及び不純物と共に溶解した粗製固体としての粗製テレフタル酸は残留水と共にライン(6)を経て任意の回収タンク(7)に送り、流れの変動を調節する。その後、粗製テレフタル酸流が任意的な回収タンク(7)からライン(8)を経て排出し、デカンタ型遠心分離機(19)に供給するか、又は反応器1からライン6を経て、デカンタ型遠心分離機(19)に直接供給する。この実施態様においては、粗製テレフタル酸流は、回転フィルターを通さずに、遠心分離機に供給する。
粗製テレフタル酸流は、デカンタ型遠心分離機(19)中で、約20重量%の残留含水量まで脱水する。脱水された粗製テレフタル酸流は、この時点では固形分が少なくとも約50%で且つ約85重量%以下であり、これがデカンタ型遠心分離機(19)からライン(21及び22)を経て受け器、パイプ又はタンク(14)に送られ、そこにライン(20)を経て新たな酢酸を供給する。或いは、ライン20を経て新たな酢酸を供給する代わりに、新たな酢酸をライン(20a)を経てデカンタ型遠心分離機(19)の出口において直接、ライン(22)に供給する。所望ならば、新たな酢酸は、ライン20及び20aを経て脱水粗製テレフタル酸流に供給することができる。横型デカンタ型遠心分離機と受け器(14)との間のライン20aを経た新たな酢酸の供給は、起こり得る固体閉塞を回避する点で有利である。その結果、脱水粗製テレフタル酸は、清浄な酢酸と15〜50重量%の範囲の固形分まで混合して、精製テレフタル酸組成物を形成する。例えば、固形分は30重量%であることができる。粗製テレフタル酸は受け器(14)からライン(15)を経て後酸化反応器(図示せず)に送る。ライン(21)に始まる処理は、後酸化工程に限定されず、他の単位操作も実施することができる。
デカンタ型遠心分離機(19)中における媒体の分離の間に、触媒材料及び不純物と共に装入された酢酸母液の一部又は全ては、ライン(16)を経て、受け器、パイプ又はタンク(17)中に送り、そこからライン(18)を経てフラッシュ冷却及び不純物除去プロセス(図示せず)に送る。不純物除去プロセスの一例は米国特許第4,939,297号に記載されており、これを引用することによってその全体を本明細書中に組み入れる。
図1とは異なり、粗製テレフタル酸流中の酢酸は、新たな酢酸と交換されず、新たな酢酸の添加は遠心分離機ボウル中で行わない。代わりに、母液酢酸はデカンタ型遠心分離機ボウル中で最初に分離し、ライン16を通してオーバーフロータンク中に排出する。脱水粗製テレフタル酸流は、遠心分離機ボウルの外側で排出ハウジングにおいて又は遠心分離機から下流において新たな交換用酢酸供給物で希釈される。このようにして、本発明の方法においては、酢酸及び触媒を含む母液酢酸を粗製テレフタル酸流から分離して、粗製テレフタル酸流の固体濃度に比較して濃縮された濃度の粗製テレフタル酸固体を有する脱水粗製テレフタル酸流を形成した後、脱水粗製テレフタル酸流は新たな酢酸供給物で希釈して固体濃度を減少させる。
母液は更に、酸化工程で発生した不純物を除去し且つ触媒を回収するために処理する。このプロセスのためのデカンタ型遠心分離機の更なる利点は、洗浄遠心機とは異なり、生成され且つ不純物除去のために抽出工程に供給される母液は不純物がより濃縮されていることである。これについてここで一例を用いて説明する。
図3は、従来の洗浄遠心分離機とデカンタ型遠心分離機との下流装置のサイズ要件の違いに関する説明図である。それぞれの遠心分離機からの母液は、ホールドアップタンク(17)に供給される流れ(16)で示される。これは図1及び2のそれぞれの流れに相当する。不純物の除去に備えて、流れは、図のように2つのフラッシュ段階(フラッシュ1及びフラッシュ2)を用いて段階的に冷却する。フラッシュ段階の間に、母液から溶媒を蒸気として除去し、その結果、不純物除去プロセスに供給される母液中の不純物を更に濃縮する。図3に示したケースは、デカンタ型遠心分離機に比較した、洗浄遠心分離機によって得られる相対的希釈効果を示す。各容器について示したppmレベルは、下流の濾液処理プロセスにおいて除去及び/又は回収されるイソフタル酸のような不純物又はコバルトのような触媒のppmレベルの一例を示す。図1のプロセスにおいて、洗浄遠心分離機からフラッシュ段階に供給する流れ16中の不純物又は触媒の濃度は、デカンタ型遠心分離機からの流れ(16)中の不純物又は触媒の濃度(1740ppm)に比較して希釈されている(1000ppm)。これは、前者においては新たな酢酸供給物を洗浄媒体として用いたためである。洗浄遠心分離機のケースにおけるフローに従って、140〜190℃において操作するホールドアップ容器中の濃度1000ppmの流れは、110℃未満で操作する第1のフラッシュ容器に供給して不純物を1430ppmまで濃縮し、続いて、80℃未満で操作する第2のフラッシュ容器に流れを供給して、不純物を1695ppmまで濃縮する。これに対して、デカンタ型遠心分離機のケースにおいては、140〜190℃において操作するホールドアップ容器中の濃度1740ppmの流れは、110℃未満で操作する第1のフラッシュ容器に供給して、不純物を2485ppmまで濃縮し、続いて80℃未満で操作する第2のフラッシュ容器に流れを供給して、不純物を2945ppmまで濃縮する。この例においては、ホールドアップ容器、第1のフラッシュ容器及び第2のフラッシュ容器の温度は、洗浄遠心分離機及びデカンタ型遠心分離機の両ケースに関して同じである。
デカンタ型遠心分離機からの供給物中の触媒及び/又は不純物の濃度は、洗浄遠心分離機よりも著しく高いことが明らかである。実際に、このプロセスから同じ量の不純物を除去するためには、デカンタ型遠心分離機の場合には、供給物の供給源として洗浄遠心分離機を用いる場合に必要とされる供給物の57%しか不純物除去プロセスに供給する必要がない。これは、洗浄遠心分離機を基本ケースと考える単純な物質収支によって説明できる。
洗浄遠心分離機−供給速度=1,不純物濃度=1695
デカンタ型遠心分離機−供給速度=X,不純物濃度=2945
不純物除去プロセスに供給する総不純物レベルを一定に保ってデカンタ型遠心分離機への供給速度(X)について解くと、デカンタ型遠心分離機については57%の供給材料が必要である(0.57): X=(1×1695)/2945=0.57。
これは、濃縮母液を生成するためのフラッシュ段階のサイズだけでなく、不純物除去プロセス内部に配置される下流の装置にも直接的な影響を及ぼし、その結果、プラントの総コストを改善する。
別のアプローチは、ホールドアップタンク及び不純物除去プロセスに同じ量の母液を供給することによってプロセスからより多くの不純物を除去することである。その結果、同じサイズの不純物除去プロセスの場合には、より精製されたテレフタル酸生成物が生成し、この工程で回収される不純物及び触媒の量がより多くなる。例示として、不純物除去プロセスにおける不純物の除去効率が、2つの型の遠心分離機に関して同じ母液供給速度について100%であると仮定して、以下の分析を行うことができる。不純物除去プロセスへの供給速度が同じである場合には、デカンタ型遠心分離機のケースは、洗浄遠心分離機のケースに比較して74%多い不純物を除去する。これは以下のように説明される。
洗浄遠心分離機−供給速度=1,不純物濃度=1695
デカンタ型遠心分離機−供給速度=1,不純物濃度=2945。
除去された不純物の増加%=[(2945−1695)/1695]×100%=74%。不純物除去、触媒除去又は両者の増加%は少なくとも1%、より好ましくは少なくとも25%、最も好ましくは少なくとも50%であることができる。
本発明の更なる利点は、先行技術に従って洗浄遠心分離機の前に配置される回転濾過器を本発明においては所望ならば省くことができるという事実によるものである。デカンタ形遠心分離機(19)はローターノズルを有さないので、前に置かれる回転濾過器はもはや必要ない。
粗製テレフタル酸を製造及び精製する従来の方法に関する工程系統図である。 水平に配置されたデカンタ型遠心分離機を用いたテレフタル酸の製造及び精製に関する工程系統図である。 デカンタ型遠心分離機を従来の洗浄ディスク型遠心分離機と比較した場合の、母液中不純物濃縮の下流効果を示す。

Claims (31)

  1. a.粗製テレフタル酸固体、触媒、不純物及び溶媒を含む粗流を酸化反応器から排出し;そして
    b.前記粗流に新たな酢酸供給物を添加することなく、前記粗流から溶媒、触媒及び少なくとも1種の不純物の一部を分離して、
    bi)分離された溶媒、触媒及び少なくとも1種の不純物を含む母液流、並びに
    bii)溶媒、触媒、不純物の残りの部分及び前記粗流中の固形分に比較して濃縮された濃度の粗製テレフタル酸固体を含む脱水粗製テレフタル酸組成物
    を形成することを含んでなり、母液流中の全触媒成分の濃度が、母液流中の全液体の重量に基づき、少なくとも1000ppmであるテレフタル酸の製造方法。
  2. 母液流中の液体分に対する母液流中の触媒の濃度(ppm)が、粗流中の液体分及び固形分に対する粗流中の触媒の濃度(ppm)よりも高い請求項1に記載の方法。
  3. 母液流中の液体分に対する母液流中の少なくとも1種の不純物の濃度(ppm)が、粗流中の液体分及び固形分に対する粗流中の同じ不純物の濃度(ppm)よりも高い請求項1に記載の方法。
  4. 母液流中の液体分に対する母液流中の触媒及び少なくとも1種の不純物の濃度(それぞれ、ppm)が、粗流中の液体分及び固形分に対する粗流中の同じ触媒及び不純物の濃度(それぞれ、ppm)よりも高い請求項1に記載の方法。
  5. 濃縮度が少なくとも25%である請求項2〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 濃縮度が少なくとも50%である請求項2〜4のいずれか1項に記載の方法。
  7. 脱水流中の固体の濃縮度が少なくとも25%である請求項1に記載の方法。
  8. 脱水流中の固体の濃縮度が少なくとも50%である請求項1に記載の方法。
  9. 脱水流中の固体の濃縮度が50%〜85%の範囲である請求項1に記載の方法。
  10. a.粗製テレフタル酸固体、触媒、不純物及び溶媒を含む粗流を酸化反応器から排出し;
    b.第1の流速で前記粗流を分離装置に供給し、且つ
    (bi)溶媒、触媒及び不純物を含む母液流を第2の流速で、並びに
    (bii)前記分離装置に供給された粗製テレフタル酸流中の固形分に比較してテレフタル酸固体が濃縮された、好ましくは少なくとも25%、より好ましくは少なくとも50%濃縮された脱水粗製フタル酸流
    を形成するのに有効な条件下で前記粗流を分離することを含んでなり、前記第2の流速が以下の関係:
    第2の流速=Q×第1の流速 [Qは0.2〜0.8の数である]
    を満足させるものであるテレフタル酸の製造方法。
  11. 前記分離装置が遠心分離機である請求項10に記載の方法。
  12. 前記遠心分離機がデカンタ型遠心分離機である請求項11に記載の方法。
  13. 前記遠心分離機が横型デカンタ型遠心分離機である請求項12に記載の方法。
  14. 前記分離装置が濾過器である請求項10に記載の方法。
  15. 前記濾過器がPannevis濾過器である請求項14に記載の方法。
  16. 前記脱水流中の固体の濃縮度が少なくとも25%である請求項10に記載の方法。
  17. 前記脱水流中の固体の濃縮度が少なくとも50%である請求項10に記載の方法。
  18. 母液流中の液体分に対する母液流中の触媒の濃度(ppm)が、粗流中の液体分及び固形分に対する粗流中の触媒の濃度(ppm)よりも高い請求項10に記載の方法。
  19. 母液流中の液体分に対する母液中の少なくとも1種の不純物の濃度(ppm)が、粗流中の液体分及び固形分に対する粗流中の同じ不純物の濃度(ppm)よりも高い請求項10に記載の方法。
  20. 母液流中の液体分に対する母液流中の触媒及び少なくとも1種の不純物の濃度(それぞれ、pppm)が、粗流中の液体分及び固形分に対する粗流中の同じ触媒及び不純物の濃度(それぞれ、ppm)よりも高い請求項10に記載の方法。
  21. a.粗製テレフタル酸固体、触媒、不純物及び溶媒を含んでなる粗流を酸化反応器から排出し;そして
    b.前記粗流を第1の流速で分離装置に供給し、且つ前記分離装置中で、前記粗流から溶媒、触媒及び少なくとも1種の不純物の一部を分離して、
    bi)分離された溶媒、触媒及び少なくとも1種の不純物を含む母液流を第2の流速で;並びに
    bii)溶媒、触媒、不純物の残りの部分及び前記粗流中の固形分に比較して濃縮された濃度の粗製テレフタル酸固体を含む脱水粗製テレフタル酸組成物
    を形成することを含んでなり、母液流中の全触媒成分の濃度が、母液流中の全液体の重量に基づき、少なくとも1000ppmであり、且つ前記第2の流速が以下の関係:
    第2の流速=Q×第1の流速 [Qは0.2〜0.8の数である]
    を満足させるものであるテレフタル酸の製造方法。
  22. 前記分離装置が遠心分離機である請求項21に記載の方法。
  23. 前記遠心分離機がデカンタ型遠心分離機である請求項22に記載の方法。
  24. 前記遠心分離機が横型デカンタ型遠心分離機である請求項23に記載の方法。
  25. 前記分離装置が濾過器である請求項21に記載の方法。
  26. 前記濾過器がPannevis濾過器である請求項25に記載の方法。
  27. 前記脱水流中の固体の濃縮度が少なくとも25%である請求項21に記載の方法。
  28. 前記脱水流中の固体の濃縮度が少なくとも50%である請求項21に記載の方法。
  29. a.粗製テレフタル酸固体、触媒、不純物及び溶媒を含む粗流を酸化反応器から排出し;そして
    b.前記粗流に新たな酢酸供給流を添加することなく、50℃〜200℃の範囲の温度及び30〜200psigの範囲の圧力下で1分又はそれ以下の時間内で前記粗流から溶媒及び触媒の一部を分離して、
    bi)分離された溶媒、触媒及び少なくとも1種の不純物を含む母液流、並びに
    bii)溶媒、触媒、不純物の残りの部分及び前記粗流中の固形分に比較して濃縮された濃度の粗製テレフタル酸固体を含む脱水粗製テレフタル酸組成物
    を形成することを含んでなるテレフタル酸の製造方法。
  30. 前記母液組成物が酸素の存在下におけるp−キシレンのテレフタル酸への液相酸化に有効な触媒及び酢酸を含む請求項29に記載の方法。
  31. 前記母液組成物の流速が少なくとも25%少ない請求項29項に記載の方法。
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