JP2000501452A - 変性ポリアミンポリマーの予備混合を含む洗剤組成物を製造する為の噴霧乾燥法 - Google Patents

変性ポリアミンポリマーの予備混合を含む洗剤組成物を製造する為の噴霧乾燥法

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Abstract

(57)【要約】 高い洗浄性能が予想外に得られるような方法で、選ばれた変性ポリアミンを完全に配合された洗剤組成物に添合する方法が提供される。この方法には、変性ポリアミンと洗浄性界面活性剤もしくはその酸前駆体とを予備混合し、その後で、ビルダーや水のような補助成分を添加することが含まれる。その後、混合物全体を噴霧乾燥させて、噴霧乾燥粒状洗剤組成物を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】 変性ポリアミンポリマーの予備混合を含む 洗剤組成物を製造する為の噴霧乾燥法 技術分野 本発明は、木綿用の汚れ剥離・分散剤として特に有用な変性ポリアミンを含む 洗濯洗剤組成物を製造する為の噴霧乾燥法に関するものである。より詳しくは、 この方法には、補助洗剤成分を添加して混合する前に、変性ポリアミンを、界面 活性剤ペーストもしくはその前駆体と予備混合することが含まれる。性能の改良 された噴霧乾燥洗剤組成物を得る為に、その後、この混合物全体を噴霧乾燥法に 付す。 背景技術 様々な布地表面改良剤が商品化されており、またそれらは現在、洗剤組成物や 布地柔軟剤/帯電防止製品及び組成物に用いられている。表面改良剤の例は、汚 れ剥離ポリマーである。汚れ剥離ポリマーは、典型的にはオリゴマーもしくはポ リマーエステル「主鎖」を含んでおり、またグリースやそれに類する疎水性の汚 れが付着フィルムを形成していて、それが水による洗濯プロセスでは簡単に取り 除けないポリエステルやその他の合成繊維の布地に対して、一般的に非常に効果 的である。このような汚れ剥離ポリマーは、「混紡」の布地、すなわち木綿と合 成物質の混合物からなる布地に対しては余り劇的な効果はなく、また綿製品に対 しては殆ど、もしくは全く効果がない。 この領域での広範囲にわたる研究の結果、ポリエステル用汚れ剥離剤の効果が 著しく改良され、改善された生成物性能をもち、洗剤配合物に添合することので きる物質がもたらされるようになった。ポリマー主鎖を変性することの他に、末 端キャッピング基を適切に選択することにより、様々なポリエステル用汚れ剥離 ポリマーが作られるようになった。例えば、スルホアリール成分や、特にイセチ オネート由来の低コストの末端キャッピング単位を用いるような末端キャップの 変性により、汚れ剥離効果が犠牲になることなく、これらのポリマーの溶解性の 範囲や補助成分に対する適合性が向上した。多くのポリエステル用汚れ剥離ポリ マーは、現在、液状洗剤と固形(すなわち粒状)洗剤の両方に配合することがで きる。 ポリエステル用汚れ剥離剤の場合のように木綿の構造と良く似たオリゴマー物 質やポリマー物質を製造しても、木綿用の汚れ剥離ポリマーとはならなかった。 木綿とポリエステルの布地は両方とも長鎖ポリマー物質からなっているが、それ らは化学的には非常に異なっている。木綿は、1−4結合により結び付けられた 無水グルコース単位からなるセルロース繊維からなっている。ポリエステル用汚 れ剥離ポリマーは、一般的にはテレフタレートとエチレン/プロピレンオキシド 残基との組み合わせであるのに対し、木綿のセルロースは、これらのグリコシド 結合により多糖類と見なされる。組成のこれらの違いが、木綿対ポリエステル布 地の布地の性質の差である。木綿は、ポリエステルに比べて親水性がある。ポリ エステルは疎水性であって、油状もしくは脂肪状の汚れを引き寄せるので、容易 に「ドライ・クリーニング」することができる。重要なのは、ポリエステル布地 のテレフタレートとエチレンオキシ/プロピレンオキシとからなる主鎖は、合成 繊維とは異なる方法で汚れと反応する木綿のヒドロキシル成分のような反応性の 部位を含んでいないという点である。木綿の汚れの多くは「固着」してしまい、 布地を漂白することにより分解されるに過ぎない。 木綿の布地用の効果的な布地表面改良剤の開発というのは、最近まで捕らえ所 がなかった。ポリエステル用汚れ剥離ポリマーの分野では成功した方法である、 汚れ剥離ポリマーの構造と布地の構造とを一致させるというパラダイムを適用し ようとする他者による試みは、他の布地用の表面改良剤、特に木綿の布地用のも のに適用した場合、得られた結果は、やはり限界ぎりぎりのものであった。例え ば、変性オリゴマー単位をもつ綿多糖類であるメチルセルロースの使用は、木綿 に対してよりも、ポリエステルに対して効果的であることが分かった。 更に、洗剤配合者達は、広く分布している汚れや染みを布地から除去する為の 製品を考案する、という課題に直面している。様々な汚れや染みの範囲は、蛋白 質様、土、及び無機性の汚れのような極性の汚れから、煤、カーボンブラック、 炭化水素の不完全燃焼による副生物、及び有機性の汚れのような非極性の汚れに 至る分布範囲に入る。その為、配合者達がこのようなあらゆるタイプの汚れを同 時に取り扱う製品を提供しようとするのにつれて、洗剤組成物はより複雑になっ てきた。配合者達は、土のような極性があって非常に帯電している親水性の粒子 を懸濁させるのに特に有用な従来の分散剤の開発には、多いに成功している。し かしながら、今迄のところでは、非極性で疎水性のタイプの汚れや粒子を分散・ 懸濁させるように設計された分散剤を開発するのは、もっと困難である。 驚くべきことに、綿製品に効果的な汚れ剥離剤、及び分散剤は、或る種の変性 ポリアミンから製造できる、ということが見出された。この予想外の結果から、 かつては合成繊維の布地、及び合成繊維と木綿の混紡の布地に対してのみ得られ たこれらの長所を得る為の鍵となる組成物が得られた。しかしながら、性能を維 持する為に、また好ましくは性能を改善する為に、完全に配合された洗剤組成物 にこのような変性ポリアミンを含める方法は、未解決のままであった。これらの 変性ポリアミンを含有する洗剤組成物であって、先行技術の方法により製造され るものは、所望のレベルの性能を示すことはない。従って、選ばれた変性ポリア ミンを、洗浄性能の高められた完全に配合された洗剤組成物に添合することので きる手段をもたらす洗剤製造法の必要性が、当該技術分野に於いては残っている 。 1973年4月26日に公開された英国特許第1,314,897号明細書に は、洗濯した布地に湿った汚れが再付着するのを防いで汚れ剥離性を改良する為 のヒドロキシプロピルメチルセルロース物質が教示されている。Kearney に対し て発行された米国特許第3,897,026号明細書には、エチレン−無水マレ イン酸コポリマーと、綿ポリマーのヒドロキシル成分との反応により得られる、 汚れ剥離性、及び耐汚れ性の改善されたセルロース織物材料が開示されている。 Dickson に対して発行された米国特許第3,912,681号明細書には、ポリ カルボキシレートを含有する非恒久的な汚れ剥離仕上げ剤を木綿の布地に用いる 為の組成物が教示されている。Hinton等に対して発行された米国特許第3,94 8,838号明細書には、汚れ剥離用の高分子量(500,000〜1,500 ,000)のポリアクリルポリマーが記載されている。Leigh 等に対して発行さ れた米国特許第4,559,056号明細書には、木綿や合成繊維の布地を、オ ルガノポリシロキサンエラストマー、オルガノシロキサンオキシアルキレンコポ リマー架橋剤、及びシロキサン硬化触媒からなる組成物で処理する方法が開示さ れている。米国特許第4,579,681号及び第4,614,519号の各明 細書も参照のこと。これらの明細書に開示されているビニルカプロラクタム物質 の効果は、ポリエステルの布地、木綿とポリエステルとの混紡、及び仕上げ剤に より疎水性にした木綿の布地に限定されていた。 上記の引用文献の他に、以下のものには様々な汚れ剥離ポリマー、もしくは変 性ポリアミンが開示されている。1985年10月22日発行の Cannor の米国 特許第4,548,744号、1986年7月1日発行の Vander Meerの米国特 許第4,597,898号、1989年10月31日発行の Maldonado等の米国 特許第4,877,896号、1990年1月2日発行の Vander Meerの米国特 許第4,891,160号、1990年12月11日発行の Maldonado等の米国 特許第4,976,879号、1995年5月16日発行の Gosselinkの米国特 許第5,415,807号、1980年11月25日発行の Marco等の米国特許 第4,235,735号、1978年12月29日に公開された英国特許第1, 537,288号、1978年1月18日に公開された英国特許第1,498, 520号、1995年11月30日に公開された国際特許出願第WO95/32 272号、ヨーロッパ特許出願第206,513号、1980年1月10日に発 行されたドイツ特許第28 29 022号、1994年4月27日に公開され た日本特許出願公開第06313271号の各明細書。 以下の特許明細書、及び公報には、噴霧乾燥法により作られた洗剤組成物が開 示されている。Appel 等の米国特許第5,133,924号(リーバー)、Bort olotti等の米国特許第5,160,657号(リーバー)、Johnson 等の英国特 許第1,517,713号(ユニリーバー)、及び Curtis のヨーロッパ特許出 願第451,894号。 発明の開示 当該技術分野に於ける上記のニーズは、汚れ剥離及び/又は分散剤としての役 目を果たす選ばれた変性ポリアミンを、特に綿の入っている布地に対して改善さ れた分散性、及び洗浄性能を予想外に示す完全に配合された洗剤組成物に添合す る方法を提供する本発明により満たされる。本発明は、本質的には、変性ポリア ミンと洗浄性界面活性剤もしくはその前駆体とを予備混合し、その後、ビルダー や水のような補助成分を添加することを含むものである。その後で、この混合物 全体を噴霧乾燥させて噴霧乾燥粒状洗剤組成物を形成する。 本発明の一つの態様によれば、噴霧乾燥粒状洗剤組成物についての方法が提供 される。この方法には、(a)洗浄性界面活性剤ペーストと、水溶性もしくは水 分散性の変性ポリアミンとをミキサー中で予備混合する工程、この変性ポリアミ ンは変性ポリアミン式V(n+1)mnZを有する、式 に対応するポリアミン主鎖、 もしくは変性ポリアミン式V(n-k+1)mnY’kZを有する、式 に対応するポリアミン主鎖をもつものであり(kはnより小さいか、もしくはn に等しい)、変性前のポリアミン主鎖は約200ダルトンよりも高い分子量をも っており、式中、i)V単位は、式 をもつ末端単位であり、 ii)W単位は、式をもつ主鎖単位であり、 iii)Y単位は、式 をもつ枝分かれ単位であり、また iv)Z単位は、式 をもつ末端単位であって、 式中、主鎖結合R単位は、C2〜C12アルキレン、C4〜C12アルケニレン、C3 〜C12ヒドロキシアルキレン、C4〜C12ジヒドロキシ−アルキレン、C8〜C12 ジアルキルアリーレン、−(R1O)x1−、−(R1O)x5(OR1x−、− (CH2CH(OR2)CH2O)z(R1O)y1(OCH2CH(OR2)CH2w −、−C(O)(R4rC(O)−、−CH2CH(OR2)CH2−、及びそれ らの混合物(R1はC2〜C6アルキレン、及びそれらの混合物であり、R2は水素 、−(R1O)xB、及びそれらの混合物であり、R3はC1〜C18アルキル、C7 〜C12アリールアルキル、C7〜C12アルキル置換アリール、C6〜C12アリール 、及びそれらの混合物であり、R4はC1〜C12アルキレン、C4〜C12アルケニ レン、C8〜C12アリールアルキレン、C6〜C10アリーレン、及びそれらの混合 物であり、R5はC1〜C12アルキレン、C3〜C12ヒドロキシアルキレン、C4〜 C12ジヒドロキシアルキレン、C8〜C12ジアルキルアリーレン、−C(O)− 、−C(O)NHR6NHC(O)−、−R1(OR1)−、−C(O)(R4r C(O)−、−CH2CH(OH)CH2−、−CH2CH(OH)CH2O(R1 O)y1OCH2CH(OH)CH2−、及びそれらの混合物であり、R6はC2〜 C12アルキレンもしくはC6〜C12アリーレンである)からなる群から選ばれる ものであり;E単位は、水素、C1〜C22アルキル、C3〜C22アルケニル、C7 〜C22アリールアルキル、C2〜C22ヒドロキシアルキル、−(CH2pCO2M 、−(CH2qSO3M、−CH(CH2CO2M)CO2M、−(CH2p PO3M、−(R1O)xB、−C(O)R3、及びそれらの混合物からなる群から 選ばれるものであり;オキシド;Bは水素、C1〜C6アルキル、−(CH2qS O3M、−(CH2pCO2M、−(CH2q(CHSO3M)CH2SO3M、− (CH2q(CHSO2M)CH2SO3M、−(CH2pPO3M、−PO3M、 及びそれらの混合物であり;Mは水素、もしくは帯電バランスを満たすのに十分 な量の水溶性のカチオンであり;Xは水溶性のアニオンであり;mは4〜約40 0の数値であり;nは0〜約200の数値であり;pは1〜6の数値であり;q は0〜6の数値であり;rは0もしくは1の数値であり;wは0もしくは1の数 値であり;xは1〜100の数値であり;yは0〜100の数値であり;zは0 もしくは1の数値である、(b)予備混合工程の後で、洗剤ビルダーと水をミキ サー中に混ぜ込んでスラリーを形成する工程、及び(c)噴霧乾燥粒状洗剤組成 物を形成する為に、このスラリーを噴霧乾燥させる工程が含まれる。 本発明の他の態様によれば、噴霧乾燥粒状洗剤組成物を製造する為の他の方法 が提供される。この方法は、(a)洗浄性界面活性剤の酸前駆体と、水溶性もし くは水分散性の変性ポリアミンとをミキサー中で予備混合する工程、ここでこの 変性ポリアミンは上記のようなポリアミン主鎖をもつものである、(b)該ミキ サーに中和剤を添加して該酸前駆体を中和させる工程、(c)洗剤ビルダーと水 をミキサー中に混ぜ込んでスラリーを形成する工程、及び(d)噴霧乾燥粒状洗 剤組成物を形成する為に、このスラリーを噴霧乾燥させる工程からなるものであ る。本発明により、本明細書に記載する方法のいずれかの方法により製造される 洗剤組成物も提供される。 本明細書で引用した文書は全て、参考として本明細書に記載するものである。 パーセンテージ、及び割合は、特に断りのない限り、全て重量に基づくものであ る。 従って、本発明の目的は、選ばれた変性ポリアミンを完全に配合された洗剤組 成物に添合することのできる手段をもたらす、粒状洗剤組成物の製造方法を提供 することである。本発明の目的はまた、改良された洗浄性能を得る為に、完全に 配合された洗剤を製造する方法の結果として、選ばれた変性ポリアミンの分解を 最小限に抑えるか、もしくはなくすような方法を提供することである。本発明の 目的はまた、噴霧乾燥粒子をより効率的に乾燥させるのに適した、またそれらの 加工性に適した方法を提供することである。これらの目的やその他の目的、及び 本発明の特徴や本発明に付随する利点は、以下の好ましい態様の詳細な説明、及 び添付の特許請求の範囲を読むことにより、当業者には明らかになることであろ う。 発明を実施するための最良の形態 本発明の方法は、選ばれた変性ポリアミンと界面活性剤ペーストとを、界面活 性剤の酸前駆体を中和させる前、もしくは中和させる間に予備混合することを含 むものである。理論に拘泥するものではないが、以下により詳しく述べる選ばれ た変性ポリアミンは、界面活性剤ペーストもしくはその液状の酸前駆体中の洗浄 性界面活性剤と複合体を形成するものと考えられる。この方法の利点を最大限に 得る為には、界面活性剤ペーストがアニオン界面活性剤、及び任意の成分として ノニオン界面活性剤を含んでいるのが好ましいが、カチオン界面活性剤は含んで いないのが好ましい。このポリアミン/界面活性剤複合体は、典型的には、変性 ポリアミンそのものの分解温度よりも高い酸化分解温度をもっている。この複合 体形成の結果として、選ばれた変性ポリアミンにより、これらの変性ポリアミン を添合した完全に配合された粒状洗剤組成物の性能が予想外に改良される。 この為に、変性ポリアミンと、アニオン界面活性剤ペーストもしくはその酸前 駆体とを、インラインスタティックミキサー、もしくは従来のミキサー(例えば クラッチャー)中で少なくとも約1分間混合する。界面活性剤ペーストを用いる 予備混合工程での温度は、典型的には約25〜約80℃の温度である。また、界 面活性剤ペースト、及び変性ポリアミン以外の他の洗剤成分を用いずに、予備混 合物のpHを約8〜約10に保つのが好ましい。酸前駆体を用いる場合には、中 和前の初期pHは典型的には約1〜約3であり、温度は典型的には約40〜約7 0℃である。 変性ポリアミンは、粒状洗剤組成物全体の約0.01〜約10重量%、より好 ましくは約0.05〜約5重量%、最も好ましくは約0.1〜約1.0重量%の 量で存在するのが好ましい。更に、予備混合工程では、洗浄性界面活性剤ペース トは界面活性剤を約1〜約70重量%、より好ましくは約20〜約60重量%、 最も好ましくは約25〜約50重量%含み、残りは水、及び他の少量成分である のが好ましい。ペースト中の好ましい界面活性剤は、以下に詳しく述べるアニオ ン界面活性剤を少なくとも一つ含むものである。本方法により、変性ポリアミン を組成物に直接添加するのとは対照的に、改良された洗浄性能を予想外に示す粒 状洗剤組成物がもたらされる。 酸前駆体を用いる方法の態様に於いては、界面活性剤の酸前駆体(ペーストを 用いない場合)を、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、及び それらの混合物からなる群から選ぶのが好ましい中和剤で中和させる。この中和 剤を、本方法を実施する間にミキサーに加える。例えば、本方法に用いる酸前駆 体は、線状アルキルベンゼンスルホネート界面活性剤の酸前駆体(「HLAS」 )であってよい。界面活性剤ペーストを用いるのであれば中和工程は必要なく、 本方法の次の工程には、洗剤ビルダーと水を、予備混合済の界面活性剤ペースト と混合してスラリーを形成する工程が含まれる。この工程は、ビルダー、水、及 びその他の成分を、予備混合工程で用いた混合器(例えばクラッチャー)、もし くは予備混合した成分を予め入れた別のミキサーに直接添加することにより行う ことができる。洗剤ビルダーは、アルミノ珪酸塩、炭酸塩、燐酸塩、及びそれら の混合物からなる群から選ぶのが好ましい。 本方法の最後の必須工程では、スラリーを噴霧乾燥させて噴霧乾燥粒状洗剤組 成物を形成する。この工程は、約180〜約420℃の入口温度範囲で運転され る従来の噴霧乾燥塔中で行うことができる。このような公知の装置は、スラリー をノズルから熱空気の向流(もしくは共流)の流れの中に噴霧することにより作 動するものであって、最終的には多孔質の噴霧乾燥粒子を形成する。 任意の成分として補助洗剤成分を混合工程中に添加することができる。例とし ては、硫酸ナトリウム、トリポリ燐酸ナトリウム、及びそれらの混合物のような 無機塩を含む補助洗剤成分を添加することができる。更に、珪酸塩、蛍光増白剤 、着色剤、再付着防止剤、フィラー、及びそれらの混合物からなる群から選ばれ る補助成分も、予備混合工程中に、もしくは本方法の他の適切な位置で含ませる ことができる。本方法のその他の任意の工程には、噴霧乾燥工程の前にミキサー に蒸気を加えることが含まれる。 変性ポリアミン 本方法発明に用いる変性ポリアミンは、水溶性もしくは水分散性であって、特 に綿の入っている布地の洗浄に、もしくは分散剤として特に有用である。これら のポリアミンは、線状であっても環状であってもよい主鎖を含んでいる。このポ リアミン主鎖は、程度に関係なくポリアミン枝分かれ鎖も含んでいていよい。通 常、本明細書に記載するポリアミン主鎖は、ポリアミン鎖の各窒素が、置換され た単位、四級化された単位、酸化された単位、もしくはそれらを組み合わせた単 位について以下に述べるような方法で変性されている。 本発明の目的に対しては、「変性」という語は、主鎖の−NHの水素原子をE 単位で置き換える(置換)か、主鎖の窒素を四級化する(四級化)か、主鎖の窒 素をN−オキシドに酸化させる(酸化)ことであると定義される。「変性」とい う語と「置換」という語は、主鎖の窒素に結合している水素をE単位で置き換え る処理を指すのに互換的に用いられる。四級化もしくは酸化は、或る状況下では 置換なしに生じることがあるが、置換は、主鎖の少なくとも一つの窒素に於ける 酸化もしくは四級化を伴うのが好ましい。 変性ポリアミンを構成する線状もしくは非環状ポリアミン主鎖は、一般式をもつものであり、変性前の該主鎖は、R「結合」単位により結合された第一、 第二及び第三アミン窒素を含んでいる。本発明で用いる変性ポリアミンを構成す る環状ポリアミン主鎖は、一般式 をもつものであり、変性前の該主鎖は、R「結合」単位により結合された第一、 第二及び第三アミン窒素を含んでいる。 本発明の目的に対しては、一旦変性された主鎖、もしくは枝分かれ鎖を構成す る第一アミン窒素を、VもしくはZ「末端」単位と定義する。例えば、構造 H2N−R〕− をもつ、主たるポリアミン主鎖もしくは枝分かれ鎖の末端に位置する第一アミン 成分を本発明に従って変性する場合、以後、それをV「末端」単位、もしくは単 にV単位と定義する。しかしながら、本発明の目的に対しては、本明細書に於い て以下に更に述べる制限を前提として、第一アミン成分の内の幾つか、もしくは 全てを未変性のままにすることができる。これらの未変性の第一アミン成分は、 主鎖中でのそれらの位置のおかげで、「末端」単位であり続ける。同様に、構造 −NH2 をもつ、主たるポリアミン主鎖の末端に位置する第一アミン成分を本発明に従っ て変性する場合、以後、それをZ「末端」単位、もしくは単にZ単位と定義する 。本明細書に於いて以下に更に述べる制限を前提として、この単位を未変性のま まにすることができる。 同じ様に、一旦変性された主鎖、もしくは枝分かれ鎖を構成する第二アミン窒 素を、W「主鎖」単位と定義する。例えば、構造 をもつ、本発明の主鎖及び枝分かれ鎖の主な成分である第二アミン成分を本発明 に従って変性する場合、以後、それをW「主鎖」単位、もしくは単にW単位と定 義する。しかしながら、本発明の目的に対しては、第二アミン成分の内の幾つか 、もしくは全てを未変性のままとすることができる。これらの未変性の第二アミ ン成分は、主鎖中でのそれらの位置のおかげで、「主鎖」単位であり続ける。 更に同じ様に、一旦変性された主鎖、もしくは枝分かれ鎖を構成する第三アミ ン窒素を、Y「枝分かれ」単位と更に定義する。例えば、構造 をもつ、ポリアミン主鎖、又は他の枝分かれ鎖もしくは環の鎖枝分かれ点である 第三アミン成分を本発明に従って変性する場合、以後、それをY「枝分かれ」単 位、もしくは単にY単位と定義する。しかしながら、本発明の目的に対しては、 第三アミン成分の内の幾つか、もしくは全てを未変性のままにすることができる 。これらの未変性の第三アミン成分は、主鎖中のそれらの位置のおかげで、「枝 分かれ」単位であり続ける。ポリアミン窒素を結合させる役目をもつV、W及び Y単位窒素と結合しているR単位について、以下に述べる。 従って、本発明のポリアミンの最終的な変性された構造は、線状ポリアミンポ リマーについては、一般式 V(n+1)mnZ により表すことができ、また環状ポリアミンポリマーについては、一般式 V(n-k+1)mnY'kZ により表すことができる。環を含むポリアミンの場合、式 のY’単位は、主鎖もしくは枝環の枝分かれ点としての役目を果たす。あらゆる Y’単位には、環と主なポリマー主鎖もしくは枝との結合点を形成する、式 をもつY単位がある。主鎖が完全な環である珍しい場合には、ポリアミン主鎖は 式 をもち、従ってZ末端単位をもたず、式 Vn-kmnY'k をもっている。式中、kは枝分かれ単位を形成している環の数である。本発明の ポリアミン主鎖は、環を含んでいないのが好ましい。 非環状ポリアミンの場合、指数nと指数mの比は枝分かれの相対的な度合いに 関係している。本発明による全く枝分かれしていない線状の変性ポリアミンは、 式 VWmZ をもっている。すなわち、nは0に等しい。nの値が大きい程(nに対するmの 比が小さい程)、分子中の枝分かれの度合いが大きい。典型的にはmの値は最小 値4から約400迄の範囲であるが、特に指数nの値が非常に小さいか、もしく は殆ど0である場合には、それより大きいmの値も好ましい。 本発明に従って一旦変性された各ポリアミン窒素は、第一、第二、もしくは第 三のいずれであっても、単純に置換されたもの、四級化されたもの、もしくは酸 化されたものの三つの一般的な種類の内の一つであると、更に定義される。変性 されていないポリアミン窒素単位は、それらが第一窒素、第二窒素、もしくは第 三窒素であるかにより、V単位、W単位、Y単位、もしくはZ単位に分類される 。すなわち、本発明の目的に対しては、未変性の第一アミン窒素はV単位もしく はZ単位であり、未変性の第二アミン窒素はW単位であり、また未変性の第三ア ミン窒素はY単位である。 変性された第一アミン成分は、以下の三つの形態の内の一つをもつV「末端」 単位と定義される。 a)構造 をもつ単純に置換された単位、 b)構造 (式中、Xは、帯電バランスをもたらす適切な対イオンである)をもつ四級化さ れた単位、及び c)構造 をもつ酸化された単位。 変性された第二アミン成分は、以下の三つの形態の内の一つをもつW「主鎖」 単位と定義される。 a)構造 をもつ単純に置換された単位、 b)構造 (式中、Xは、帯電バランスをもたらす適切な対イオンである)をもつ四級化さ れた単位、及び c)構造をもつ酸化された単位。 変性された第三アミン成分は、以下の三つの形態の内の一つをもつY「枝分か れ」単位と定義される。 a)構造 をもつ未変性単位、 b)構造 (式中、Xは、帯電バランスをもたらす適切な対イオンである)をもつ四級化さ れた単位、及び c)構造 をもつ酸化された単位。 或る種の変性された第一アミン成分は、以下の三つの形態の内の一つをもつZ 「末端」単位と定義される。 a)構造 をもつ単純に置換された単位、 b)構造 (式中、Xは、帯電バランスをもたらす適切な対イオンである)をもつ四級化さ れた単位、及び c)構造 をもつ酸化された単位。 窒素上のいずれの位置も置換もしくは変性されていない場合には、水素がEに 取って代わるものと解される。例えば、ヒドロキシエチル成分の形のE単位を一 つ含む第一アミン単位は、式(HOCH2CH2)HN−をもつV末端単位である 。 本発明の目的に対しては、鎖を停止させる二つのタイプの単位、V単位とZ単 位とがある。Z「末端」単位は、−NH2構造の末端第一アミノ成分から得られ る。環状ポリアミンはZ単位を含んでいなくてもよいのに対し、本発明による非 環状ポリアミン主鎖はZ単位を一つだけ含む。Z「末端」単位は、Z単位が変性 されてN−オキシドを形成している場合以外は、本明細書で更に述べるE単位の 内のいずれかにより置換されていてよい。Z単位の窒素が酸化されてN−オキシ ドを形成している場合には、この窒素は変性されていなければならず、従ってE は水素である筈はない。 本発明のポリアミンは、主鎖の窒素原子を結合する役目をする主鎖R「結合」 単位を含んでいる。R単位には、本発明の目的に対しては、「ヒドロカルビルR 」単位、及び「オキシR」単位と呼ばれる単位が含まれる。「ヒドロカルビル」 R単位は、C2〜C12アルキレン、C4〜C12アルケニレン、C3〜C12ヒドロキ シアルキレン(ヒドロキシル成分は、ポリアミン主鎖の窒素に直接結合している 炭素原子以外の、R単位鎖上のいずれの位置にあってもよい)、C4〜C12ジヒ ドロキシアルキレン(ヒドロキシル成分は、ポリアミン主鎖の窒素に直接結合し ている炭素原子以外の、R単位鎖上のどの二つの炭素原子を占めていてもよい) 、C8〜C12ジアルキルアリーレン(本発明の目的に対しては、結合鎖の一部と してアルキル置換基を二つもつアリーレン成分である)である。例えば、ジアル キルアリーレン単位は、式 をもっているが、この単位は1,4−置換されている必要はなく、1,2もしく は1,3置換C2〜C12アルキレンであってよく、好ましくはエチレン、1,2 −プロピレン、及びそれらの混合物であって、より好ましくはエチレンである。 「オキシ」R単位には、−(R1O)x5(OR1x−、−(CH2CH(OR2 )CH2O)z(R1O)y1(OCH2CH(OR2)CH2w−、−CH2CH( OR2)CH2−、−(R1O)x1−、及びそれらの混合物が含まれる。好まし いR単位はC2〜C12アルキレン、C3〜C12ヒドロキシアルキレン、C4〜C12 ジヒドロキシアルキレン、C8〜C12ジアルキルアリ ーレン、−(R1O)x1−、−CH2CH(OR2)CH2−、−(CH2CH( OH)CH2O)z(R1O)y1(OCH2CH−(OH)CH2w−、−(R1 O)x5(OR1x−であり、より好ましいR単位はC2〜C12アルキレン、C3 〜C12ヒドロキシアルキレン、C4〜C12ジヒドロキシアルキレン、−(R1O)x1−、−(R1O)x5(OR1x−、−(CH2CH(OH)CH2O)z(R1 O)y1(OCH2CH−(OH)CH2w−、及びそれらの混合物であり、更 により好ましいR単位はC2〜C12アルキレン、C3ヒドロキシアルキレン、及び それらの混合物であり、最も好ましいのはC2〜C6アルキレンである。本発明の 最も好ましい主鎖は、エチレンであるR単位を少なくとも50%含むものである 。 R1単位はC2〜C6アルキレン、及びそれらの混合物であって、好ましくはエ チレンである。R2は水素、及び−(R1O)xBであって、好ましくは水素であ る。 R3はC1〜C18アルキル、C7〜C12アリールアルキレン、C7〜C12アルキル 置換アリール、C6〜C12アリール、及びそれらの混合物であって、好ましくは C1〜C12アルキル、C7〜C12アリールアルキレン、より好ましくはC1〜C12 アルキル、最も好ましくはメチルである。R3単位は、以下に述べるE単位の一 部としての役目を果たす。 R4はC1〜C12アルキレン、C4〜C12アルケニレン、C8〜C12アリールアル キレン、C6〜C10アリーレンであって、好ましくはC1〜C10アルキレン、C8 〜C12アリールアルキレン、より好ましくはC2〜C8アルキレン、最も好ましく はエチレンもしくはブチレンである。 R5はC1〜C12アルキレン、C3〜C12ヒドロキシアルキレン、C4〜C12ジヒ ドロキシアルキレン、C8〜C12ジアルキルアリーレン、−C(O)−、−C( O)NHR6NHC(O)−、−C(O)(R4rC(O)−、−R1 (OR1)−、−CH2CH(OH)CH2O(R1O)y1OCH2CH(OH) CH2−、−C(O)(R4rC(O)−、−CH2CH(OH)CH2−である 。R5は好ましくはエチレン、−C(O)−、−C(O)NHR6NHC(O)− 、−R1(OR1)−、−CH2CH(OH)CH2−、−CH2CH(OH)CH2 O(R1O)y1OCH2CH−(OH)CH2−であり、より好ましくは−CH2 CH(OH)CH2−である。 R6は、C2〜C12アルキレン、もしくはC6〜C12アリーレンである。 好ましい「オキシ」R単位を、R1単位、R2単位、及びR5単位によって更に 定義する。好ましい「オキシ」R単位は、好ましいR1単位、R2単位、及びR5 単位からなるものである。好ましい変性ポリアミンは、エチレンであるR1単位 を、少なくとも50%含むものである。好ましいR1単位、R2単位、及びR5単 位は、以下のような方法で、「オキシ」R単位と結合して好ましい「オキシ」R 単位を生成する。 i)より好ましいR5を置換して−(CH2CH2O)x5(OCH2CH2x− にすると、−(CH2CH2O)xCH2CHOHCH2(OCH2CH2x−が得ら れる。 ii)好ましいR1とR2を置換して−(CH2CH(OR2)CH2O)z−(R1 O)y1O(CH2CH(OR2)CH2w−にすると、−(CH2CH(OH) CH2O)z−(CH2CH2O)yCH2CH2O(CH2CH(OH)CH2w−が 得られる。 iii)好ましいR2を置換して−CH2CH(OR2)CH2−にすると、−C H2CH(OH)CH2−が得られる。 E単位は、水素、C1〜C22アルキル、C3〜C22アルケニル、C7〜C22アリ ールアルキル、C2〜C22ヒドロキシアルキル、−(CH2pCO2M、−(CH2qSO3M、−CH(CH2CO2M)CO2M、−(CH2p PO3M、−(R1O)mB、−C(O)R3からなる群から選ばれるものであって 、好ましくは水素、C2〜C22ヒドロキシアルキレン、ベンジル、C1〜C22アル キレン、−(R1O)mB、−C(O)R3、−(CH2pCO2M、−(CH2q SO3M、−CH(CH2CO2M)CO2Mであり、より好ましくはC1〜C22ア ルキレン、−(R1O)xB、−C(O)R3、−(CH2pCO2M、−(CH2 qSO3M、−CH(CH2CO2M)CO2Mであり、最も好ましくはC1〜C22 アルキレン、−(R1O)xB、及び−C(O)R3である。窒素が変性、もしく は置換されていない場合には、水素原子がEを表す成分として残っている。 E単位は、V単位、W単位、もしくはZ単位が酸化されている、すなわち窒素 がN−オキシドである場合には水素原子を含まない。例えば、主鎖もしくは枝分 かれ鎖は、以下の構造の単位を含むことがない。 その上、E単位は、V単位、W単位、もしくはZ単位が酸化されている、すな わち窒素がN−オキシドである場合には、窒素原子に直接結合したカルボニル成 分を含むことがない。本発明によれば、E単位である−C(O)R3成分は、N −オキシド変性窒素と結合することはない。すなわち、構造 又はそれらの組み合わせをもつN−オキシドアミドはない。 Bは水素、C1〜C6アルキル、−(CH2qSO3M、−(CH2pCO2M、 −(CH2q(CHSO3M)CH2SO3M、−(CH2q(CHSO2 M)CH2SO3M、−(CH2pPO3M、−PO3Mであって、好ましくは水素 、−(CH2qSO3M、−(CH2q(CHSO3M)CH2SO3M、−(CH2q(CHSO2M)CH2SO3Mであり、より好ましくは水素、もしくは−( CH2qSO3Mである。 Mは、水素、もしくは帯電バランスを満たすのに十分な量の水溶性のカチオン である。例えば、ナトリウムカチオンは−(CH2pCO2Mとも、−(CH2q SO3Mとも同様に化合し、それにより−(CH2pCO2Na成分、及び−( CH2qSO3Na成分が得られる。要求される化学的な電荷バランスを満たす 為に、二種以上の一価のカチオン(ナトリウム、カリウム等)を組み合わせるこ とができる。しかしながら、二種以上のアニオン基は二価のカチオンで電荷のバ ランスをとってもよく、或いは二種以上の一価のカチオンが、多アニオンラジカ ルの電荷についての要件を満たすのに必要なことがある。例えば、ナトリウム原 子で置換された−(CH2pPO3M成分は、式−(CH2pPO3Na3をもつ 。カルシウム(Ca2+)、もしくはマグネシウム(Mg2+)のような二価のカチ オンを、他の適切な一価の水溶性のカチオンの代わりに用いてもよいし、それら と組み合わせてもよい。好ましいカチオンはナトリウムとカリウムであり、より 好ましいのはナトリウムである。 Xは塩素(Cl-)、臭素(Br-)、及び沃素(I-)のような水溶性のアニ オンであるか、或いはXは硫酸塩(SO4 2-)やメト硫酸塩(CH3SO3 -)のよ うな負に帯電した任意のラジカルであってよい。 式中の指数は、以下の数値をもつ。pは1〜6の数値であり、qは0〜6の数 値であり、rは0もしくは1の数値であり、wは0もしくは1の数値であり、x は1〜100の数値であり、yは0〜100の数値であり、zは0もしくは1の 数値であり、kはnの数値より小さいか、nと等しく、mは4〜約400の数値 であり、nは0〜約200の数値であって、m+nは5以上の数値をもつ。 本発明に用いる好ましい変性ポリアミンは、R基の約50%未満、好ましくは 約20%未満、より好ましくは約5%未満が「オキシ」R単位を含むポリアミン 主鎖、最も好ましくはR単位が「オキシ」R単位を含んでいないポリアミン主鎖 からなるものである。 「オキシ」R単位を含まない最も好ましいポリアミンは、R基の50%未満が 炭素原子を4個以上含むポリアミン主鎖からなるものである。例えば、エチレン 、1,2−プロピレン、及び1,3−プロピレンは炭素原子を3個以下含んでお り、好ましい「ヒドロカルビル」R単位である。すなわち、主鎖R単位がC2〜 C12アルキレンである場合、好ましいのはC2〜C3アルキレンであって、最も好 ましいのはエチレンである。 本発明のポリアミンは、−NH単位の100%以下が変性されている、変性さ れた均質な、及び不均質なポリアミン主鎖を含んでいる。本発明の目的に対して は、「均質なポリアミン主鎖」という語は、同一のR単位(すなわち全てエチレ ン)をもつポリアミン主鎖と定義される。しかしながら、この同じであるという 定義は、選んだ化学合成方法での人工物の為に存在する、ポリマー主鎖を構成す る他の異質単位を含むポリアミンを排除するものではない。例えば、エタノール アミンはポリエチレンイミンの合成に於いて「開始剤」として用いてよいことが 当業者に知られており、その為、この重合「開始剤」により生じるヒドロキシエ チル成分を一つ含むポリエチレンイミンのサンプルは、本発明の目的に合う均質 なポリアミン主鎖からなるものと考えられる。全てがエチレンであるR単位を含 み、枝分かれY単位が存在していないポリアミン主鎖は、均質な主鎖である。全 てがエチレンであるR単位を含むポリアミン主鎖は、枝分かれの度合い、もしく は存在している環状の枝の数とは関係なく、均質な主鎖である。 本発明の目的に対しては、「不均質なポリマー主鎖」という語は、様々なR単 位長、及び様々なタイプのR単位の複合体であるポリアミン主鎖を指す。例えば 、 不均質な主鎖は、エチレン単位と1,2−プロピレン単位の混合物であるR単位 を含むものである。本発明の目的に対しては、「ヒドロカルビル」R単位と「オ キシ」R単位との混合物は、必ずしも不均質な主鎖をもたらすものではない。こ れらの「R単位鎖長」を適切に操作することにより、変性ポリアミンの溶解性及 び布地残留性を改変する能力が、配合者にもたらされる。 本発明の好ましいポリアミンは、ポリエチレンオキシ成分により完全に、もし くは部分的に置換されているか、完全に、もしくは部分的に四級化されたアミン であるか、完全に、もしくは部分的に酸化されてN−オキシドとなった窒素であ るか、それらの混合物である均質なポリアミン主鎖を含むものである。しかしな がら、主鎖のアミンの窒素が全て同じ方法で変性されている必要はなく、変性の 選択は配合者の具体的なニーズに任されている。エトキシル化の程度も、配合者 の具体的な要求により決定される。 本発明の化合物の主鎖を含む好ましいポリアミンは、一般的にはポリアルキレ ンアミン(PAA)、ポリアルキレンイミン(PAI)であって、好ましくはポ リエチレンアミン(PEA)、ポリエチレンイミン(PEI)、又は親PAA、 PAI、PEAもしくはPEIよりも長いR単位をもつ成分により結合されてい るPEAもしくはPEIである。一般的なポリアルキレンアミン(PAA)は、 テトラブチレンペンタミンである。PEAは、アンモニアとエチレンジクロリド がかかわる反応の後で分留を行うことにより得られる。得られた一般的なPEA は、トリエチレンテトラミン(TETA)、及びテトラエチレンペンタミン(T EPA)である。ペンタミンの上、すなわちヘキサミン、ヘプタミン、オクタミ ン、及びおそらくノナミンについては、同属的に得られた混合物は蒸留によって は分離することはないようであり、環状アミン、及び特にピペラジンのような他 の物質を含むことがある。窒素原子を含む側鎖をもつ環状アミンが存在すること もある。1957年5月14日発行の Dickinsonの米国特許第2,792,37 2号明細書を参照のこと。この明細書には、PEAの製法が記載されている。 好ましいアミンポリマー主鎖は、C2アルキレン(エチレン)単位であるR単 位を含んでいて、ポリエチレンイミン(PEI)としても知られているものであ る。好ましいPEIは、少なくとも中程度に枝分かれしている、すなわちmとn の比が4:1未満のものであるが、mとnの比が約2:1のPEIが最も好まし い。好ましい主鎖は、変性前に以下の一般式をもつものである。 式中、mとnは前述の通りである。好ましいPEIは、変性前に約200ダルト ンよりも高い分子量をもつものである。 ポリアミン主鎖中の、特にPEIの場合のポリアミン主鎖中の第一アミン単位 、第二アミン単位、及び第三アミン単位の相対的な割合は、調製方法により異な る。ポリアミン主鎖の各窒素原子と結合している各水素原子は、その後での置換 、四級化、もしくは酸化の潜在的な部位を表している。 これらのポリアミンは、例えば、二酸化炭素、重亜硫酸ナトリウム、硫酸、過 酸化水素、塩酸、酢酸等のような触媒の存在下で、エチレンイミンを重合するこ とにより調製できる。これらのポリアミン主鎖を調製する為の具体的な方法は、 1939年12月5日発行の Ulrich 等の米国特許第2,182,306号、1 962年5月8日発行の Mayle等の米国特許第3,033,746号、1940 年7月16日発行の Esselmann等の米国特許第2,208,095号、1957 年9月17日発行の Crowther の米国特許第2,806,839号、及び195 1年5月21日発行の Wilson の米国特許第2,553,696号の各明細書に 開示されている。これらは全て、参考として本明細書に記載するものである。 PEIを含む本発明の変性ポリアミンの例を、式I〜IVに示す。 式Iは、水素をポリオキシアルキレンオキシ単位−(CH2CH2O)7Hで 置き換えることにより、置換可能な全ての窒素を変性したPEI主鎖を含む、以 下の式をもつポリマーを示している。 式I これは、一種類の成分により完全に変性されているポリマーの一例である。 式IIは、水素をポリオキシアルキレンオキシ単位−(CH2CH2O)7Hで 置き換えることにより、置換可能な全ての第一アミン窒素を変性し、その後、そ の分子を、酸化可能な第一窒素と第二窒素を全て酸化させてN−オキシドとした PEI主鎖を含むポリマーであって、該ポリマーが以下の式をもつものを示して いる。 式II 式IIIは、主鎖の水素を全て置換し、且つ主鎖のアミン単位の内の幾つかを 四級化したPEI主鎖を含むポリマーを示している。置換基は、ポリオキシアル キレンオキシ単位−(CH2CH2O)7H、もしくはメチル基である。この変性 PEIポリマーは、以下の式をもっている。 式III 式IVは、主鎖の窒素を置換により(すなわち、−(CH2CH2O)7H、も しくはメチルにより)変性するか、四級化するか、N−オキシドに酸化させるか 、もしくはそれらの組み合わせを施したPEI主鎖を含むポリマーを示している 。得られるポリマーは、以下の式をもっている。 式IV 上記の例に於いては、一種類の単位中の窒素全てが同一の変性を含んでいるわ けではない。本発明により、一部の第二アミン窒素がエトキシル化されていて、 他の第二アミン窒素がN−オキシドに酸化されているものを得ることができる。 このことは第一アミンの窒素にも適用されるので、配合者は、酸化もしくは四級 化を行う前に、一つ、もしくはそれ以上の置換基で第一アミンの窒素の全てを変 性するか、もしくは一部を変性するかを選択することができる。前記の制限を別 にすれば、E基の考えられるあらゆる組み合わせを、第一及び第二アミン窒素上 で置換することができる。洗浄性界面活性剤ペースト、もしくは酸前駆体 本方法には、上述の変性ポリアミンと予備混合する界面活性剤ペーストを用い る。この界面活性剤ペーストは、アニオン界面活性剤と水を含んでいるのが好ま しい。或いは、本方法には、本方法に於いて最後には中和されて界面活性剤塩と 水とを含むことになる、アニオン界面活性剤の液状の酸前駆体を用いてもよい。 任意の成分として、他の構造化剤、粘度調節剤、及び様々なその他の少量成分を 界面活性剤ペースト、もしくはその酸前駆体に含めることができる。ペースト中 のアニオン界面活性剤の非限定的な例には、従来のC11〜C18アルキルベンゼン スルホネート(「LAS」)や第一枝分かれ鎖ランダムC10〜C20アルキルスル フェート(「AS」)、式CH3(CH2x(CHOSO3 -+)CH3やCH3( CH2y(CHOSO3 -+)CH2CH3(式中、xと(y+1)は少なくとも 約7、好ましくは少なくとも約9の整数であり、またMは水可溶化カチオン、特 にナトリウム、オレイルスルフェートのような不飽和スルフェートである)のC10 〜C18第二(2,3)アルキルスルフェート、C10〜C18アルキルアルコキシ スルフェート(「AExS」;特にEO1〜7のエトキシスルフェート)、C10 〜C18アルキルアルコキシカルボキシレート(特にEO1〜5のエトキシカルボ キシレート)、C10〜C18グリセロールエーテル、及びC12〜C18 アルファ−スルホン化脂肪酸エステルが含まれる。 任意の成分として、いわゆるピークの狭いアルキルエトキシレートやC6〜C1 2 アルキルフェノールアルコキシレート(特にエトキシレートや混合エトキシ/ プロポキシ)を含むC12〜C18アルキルエトキシレート(「AE」)、C12〜C18 ベタイン及びスルホベタン(「スルタイン」)、C10〜C18アルキルポリグリ コシドやそれらに対応する硫酸化ポリグリコシドのような、補助的な従来のノニ オン界面活性剤や両性界面活性剤も界面活性剤ペーストに含めることができる。 C10〜C18N−アルキルポリヒドロキシ脂肪酸アミドも、用いることができる。 典型的な例には、C12〜C18N−メチルグルカミドが含まれる。国際特許出願第 WO9,206,154号明細書を参照のこと。その他の糖由来の界面活性剤に は、C10〜C18N−(3−メトキシプロピル)グルカミドのようなN−アルコキ シポリヒドロキシ脂肪酸アミドが含まれる。N−プロピル〜N−ヘキシルC12〜 C18グルカミドは、低起泡用に用いることができる。C10〜C20の従来の石鹸も 用いることができる。高起泡性が所望ならば、枝分かれ鎖C10〜C16石鹸を用い てもよい。アニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤の混合物が、特に有用であ る。 洗剤ビルダー 洗剤ビルダーも、完全に配合された粒状洗剤組成物を得る為に、本発明に用い る。この洗剤組成物に於いては、典型的な洗濯作業中に、ビルダーによって無機 質硬度の影響が抑制される。無機ビルダーの他に、有機ビルダーを用いることが できる。ビルダーは、粒状の汚れの除去を助ける為に、典型的には布地洗濯用組 成物に用いるものである。 ビルダーのレベルは、組成物の最終用途、及びその所望の物理的形態によって 大きく変えることができる。存在させる場合、組成物は、典型的にはビルダーを 少なくとも約1%含む。粒状配合物は洗剤ビルダーを、典型的には約10〜 約80重量%、より典型的には約15〜約50重量%含む。しかしながら、それ よりも低いか、もしくは高いビルダーレベルが排除されるというわけではない。 無機洗剤ビルダー、もしくは含P洗剤ビルダーには、ポリ燐酸塩(トリポリ燐 酸塩、ピロ燐酸塩、及びガラス状の高分子メタ−燐酸塩が良い例である)、ホス ホン酸塩、フィチン酸、珪酸塩、炭酸塩(重炭酸塩やセスキ炭酸塩を含む)、硫 酸塩、及びアルミノ珪酸塩のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、及びアルカノー ルアンモニウム塩が含まれるが、それらに限定されるものではない。しかしなが ら、一部の地域では非燐酸塩ビルダーが要求される。重要なのは、本発明に於け る組成物が、クエン酸塩のようないわゆる「弱い」ビルダー(燐酸塩に比べて) の存在下でも、もしくはゼオライトや層状珪酸塩ビルダーを用いる時に生じるこ とのあるいわゆる「アンダービルト」の状態でも、驚くほど良く機能するという 点である。 珪酸塩ビルダーの例は、珪酸のアルカリ金属塩、特にSiO2:Na2Oの比が 1.6:1〜3.2:1の範囲にあるもの、及び1987年5月12日に H.P. Rieck に対して発行された米国特許第4,664,839号明細書に記載されて いる層状珪酸ナトリウムのような層状珪酸塩である。NaSKS−6は、ヘキス トにより販売されている結晶性層状珪酸塩の商品名である(本明細書では「SK S−6」と一般的に略記する)。ゼオライトビルダーとは違って、NaSKS− 6珪酸塩ビルダーはアルミニウムを含んでいない。NaSKS−6は、層状珪酸 塩のデルタ−Na2SiO5構造をもっている。それは、ドイツ特許出願第A−3 ,417,649号、及びドイツ特許出願第A−3,742,043号の各明細 書に記載されているような方法により調製することができる。SKS−6は本発 明で用いるのに非常に好ましい層状珪酸塩であるが、本発明では、一般式NaM Six2x+1・yH2O(Mはナトリウムもしくは水素であり、xは1.9〜4の 数であって、好ましくは2であり、yは0〜20の数であって、好 ましくは0である)をもつもののような、他の層状珪酸塩を用いることができる 。ヘキストの他の様々な層状珪酸塩には、アルファ型、ベータ型、及びガンマ型 であるNaSKS−5、NaSKS−7、及びNaSKS−11が含まれる。上 記のように、デルタ−Na2SiO5(NaSKS−6型)が、本発明で用いるに は最も好ましい。例えば、珪酸マグネシウムのようなその他の珪酸塩も有用であ る。これは、粒状配合物に於いてはさらさらさせる薬剤として、酸素系漂白剤に 対しては安定化剤として、また起泡コントロール系の一成分としての役目を果た すことができる。 炭酸塩ビルダーの例は、1973年11月15日に公開されたドイツ特許出願 第2,321,001号明細書に開示されているような炭酸のアルカリ土類金属 塩やアルカリ金属塩である。 アルミノ珪酸塩ビルダーは、本発明に於いて有用である。アルミノ珪酸塩ビル ダーは、現在販売されている殆どの重質粒状洗剤組成物に於いて非常に重要であ り、また液状の洗剤配合物に於いても、重要なビルダー成分であることがある。 アルミノ珪酸塩ビルダーには、以下の実験式をもつものが含まれる。 Mz[(zAlO2)y]・xH2O 式中、zとyは6以上の整数であって、zとyのモル比は1.0〜約0.5であ り、またxは約15〜約264の整数である。 有用なアルミノ珪酸塩イオン交換物質は市販されている。これらのアルミノ珪 酸塩は、構造的には結晶質であっても非晶質であってもよく、また天然のアルミ ノ珪酸塩であっても合成により得られるものであってもよい。アルミノ珪酸塩イ オン交換物質の製造方法は、1976年10月12日発行の Krummel等の米国特 許第3,985,669号明細書に開示されている。本発明に於いて有用な好ま しい合成の結晶性アルミノ珪酸塩イオン交換物質は、ゼオライトA、ゼオライト P(B)、ゼオライトMAP、及びゼオライトXという名称で入手可能である。 特に好ましい態様に於いては、結晶性アルミノ珪酸塩イオン交換物質は、以下の 式をもつものである。 Na12[(AlO2)12(SiO2)12]・xH2O 式中、xは約20〜約30であって、特に約27である。この物質は、ゼオライ トAとして知られている。本発明に於いては、脱水したゼオライト(x=0〜1 0)も用いることができる。アルミノ珪酸塩は、好ましくは、直径が約0.1〜 10ミクロンの粒度を有するものである。 本発明の目的に適した有機洗剤ビルダーには様々なポリカルボキシレート化合 物が含まれるが、それらに限定されるものではない。本明細書で用いる「ポリカ ルボキシレート」とは、カルボキシレート基を複数個、好ましくはカルボキシレ ートを少なくとも3個もつ化合物を指す。ポリカルボキシレートビルダーは、通 常、酸の形で組成物に添加することができるが、中和された塩の形でも添加する ことができる。塩の形で用いる場合、ナトリウム、カリウム、リチウムのような アルカリ金属塩、もしくはアルカノールアンモニウム塩が好ましい。 ポリカルボキシレートビルダーに含まれるのは、様々な種類の有用な物質であ る。ポリカルボキシレートビルダーの一つの重要な種類には、1964年4月7 日発行の Berg の米国特許第3,128,287号、及び1972年1月18日 発行の Lamberti 等の米国特許第3,635,830号の各明細書に開示されて いる、オキシジスクシネートを含むエーテルポリカルボキシレートが含まれる。 1987年5月5日に Bush 等に対して発行された米国特許第4,663,07 1号明細書に記載の「TMS/TDS」ビルダーも参照のこと。適切なエーテル ポリカルボキシレートには、米国特許第3,923,679号、第3,835, 163号、第4,158,635号、第4,120,874号、及び第4,10 2,903号の各明細書に記載されているもののような環式化合物、特に脂環式 化合物も含まれる。 その他の有用な洗浄性ビルダーには、エーテルヒドロキシポリカルボキシレー ト、無水マレイン酸とエチレンもしくはビニルメチルエーテルとのコポリマー、 1,3,5−トリヒドロキシベンゼン−2,4,6−トリスルホン酸、カルボキ シメチルオキシコハク酸、エチレンジアミン四酢酸やニトリロ三酢酸のようなポ リ酢酸の様々なアルカリ金属塩、アンモニウム塩、及び置換アンモニウム塩の他 に、メリット酸、コハク酸、オキシジコハク酸、ポリマレイン酸、ベンゼン1, 3,5−トリカルボン酸、カルボキシメチルオキシコハク酸、及びそれらの溶解 性の塩のようなポリカルボキシレートが含まれる。 クエン酸塩ビルダー、例えばクエン酸やその溶解性の塩(特にナトリウム塩) は、それらが再生可能な資源から得ることができ、またそれらに生分解性がある 為に、重質液状洗剤配合物にとっては特に重要なポリカルボキシレートビルダー である。クエン酸塩も、粒状組成物に、特にゼオライト及び/又は層状珪酸塩ビ ルダーと組み合わせて用いることができる。オキシジスクシネートも、このよう な組成物、及び組み合わせに特に有用である。 本発明の洗剤組成物には、1986年1月28日発行の Bush の米国特許第4 ,566,984号明細書に開示されている3,3−ジカルボキシ−4−オキサ −1,6−ヘキサンジオエート、及びその関連化合物も適している。有用なコハ ク酸ビルダーには、C5〜C20アルキル及びアルケニルコハク酸、並びにそれら の塩が含まれる。この種の化合物で特に好ましいのは、ドデセニルコハク酸であ る。コハク酸塩ビルダーの具体例には、ラウリルスクシネート、ミリスチルスク シネート、パルミチルスクシネート、2−ドデセニルスクシネート(好ましい) 、2−ペンタデセニルスクシネート等が含まれる。ラウリルスクシネートがこの 群の好ましいビルダーであって、それは、1986年11月5日公開のヨーロッ パ特許出願第86200690.5号/第0,200,263号に記載されてい る。 その他の適切なポリカルボキシレートは、1979年3月13日に発行された Crutchfield 等の米国特許第4,144,226号、及び1967年3月7日に 発行された Diehlの米国特許第3,308,067号の各明細書に開示されてい る。Diehl の米国特許第3,723,322号明細書も参照のこと。 脂肪酸、例えばC12〜C18モノカルボン酸も、単独で、もしくは上記のビルダ ー、特にクエン酸塩及び/又はコハク酸塩ビルダーと共に組成物に添合して、付 加的なビルダー作用を得ることができる。脂肪酸をこのように用いると、一般的 には起泡性が低下する。配合者は、この点を考慮すべきである。 燐をベースとするビルダーを用いることのできる状況下では、また特に手によ る洗濯作業に用いる棒状や粒状の配合物に於いては、良く知られているトリポリ 燐酸ナトリウム、ピロ燐酸ナトリウム、及びオルト燐酸ナトリウムのような燐酸 の様々なアルカリ金属塩を用いることができる。エタン−1−ヒドロキシ−1, 1−ジホスホン酸塩や他の公知のホスホン酸塩のような、ホスホン酸塩ビルダー (例えば、米国特許第3,159,581号、第3,213,030号、第3, 422,021号、第3,400,148号、及び第3,422,137号の各 明細書を参照のこと)も用いることができる。 補助洗剤成分 本方法発明の次の工程で、一種、もしくはそれ以上の補助洗剤成分を、洗剤組 成物に添合することができる。これらの補助成分には、カチオン界面活性剤のよ うな他の界面活性剤、他の洗浄性ビルダー、起泡増進剤もしくは抑泡剤、曇り防 止剤や耐蝕剤、汚れ懸濁剤、汚れ剥離剤、殺菌剤、pH調節剤、非ビルダーアル カリ性源、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)やジエチレントリアミンペ ンタ(メチレンホスホン酸)のようなキレート化剤、スメクタイトクレイ、酵素 、酵素安定化剤、移染防止剤、及び香料が含まれる。1976年2月3日に Bas kerville,Jr.等に対して発行された米国特許第3,936,537号明細書を 参照のこと。これは、参考として本明細書に記載するものである。 その他のビルダーは、一般的には、燐酸、ポリ燐酸、ホスホン酸、ポリホスホ ン酸、炭酸、硼酸、ポリヒドロキシスルホン酸、ポリ酢酸、カルボン酸、及びポ リカルボン酸の様々な水溶性のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、もしくは置換 アンモニウム塩から選ぶことができる。好ましいのは、上記のもののアルカリ金 属塩、特にナトリウム塩である。本発明で用いるのに好ましいのは、燐酸塩、炭 酸塩、C10-18脂肪酸、ポリカルボン酸塩、及びそれらの混合物である。より好 ましいのは、トリポリ燐酸ナトリウム、ピロ燐酸四ナトリウム、クエン酸塩、タ ルトレートモノ−及びジ−スクシネート、及びそれらの混合物である(以下を参 照のこと)。 結晶性の層状珪酸ナトリウムは、非晶質の珪酸ナトリウムに比べて、明らかに 高いカルシウム及びマグネシウムイオン交換能を示す。それに加えて、層状珪酸 ナトリウムはカルシウムイオンよりもマグネシウムイオンを好むが、それは、洗 浄水から「硬度」を実質的に全て確実に除去するのに必要な特性である。しかし ながら、これらの結晶性層状珪酸ナトリウムは、非晶質の珪酸塩や、その他のビ ルダーよりも一般的に高価である。従って、経済的に可能な洗濯洗剤を得る為に は、用いる結晶性層状珪酸ナトリウムの割合を賢明に決定しなければならない。 本発明で用いるのに適した結晶性層状珪酸ナトリウムは、好ましくは、以下の 式をもつものである。 NaMSixO2x+1.yH2O 式中、Mはナトリウム、もしくは水素であり、xは約1.9〜約4であり、yは 約0〜約20である。より好ましくは、結晶性層状珪酸ナトリウムは以下の式を もつものである。 NaMSi2O5.yH2O 式中、Mはナトリウム、もしくは水素であり、yは約0〜約20である。これら とその他の結晶性層状珪酸ナトリウムは、前に参考として記載した Corkill等の 米国特許第4,605,509号明細書中で検討されている。 無機燐酸塩ビルダーの具体例は、トリポリ燐酸ナトリウム及びカリウム、ピロ 燐酸ナトリウム及びカリウム、重合度が約6〜21の高分子メタ燐酸ナトリウム 及びカリウム、並びにオルト燐酸ナトリウム及びカリウムである。ポリホスホン 酸塩ビルダーの例は、エチレンジホスホン酸のナトリウム塩、及びカリウム塩、 エタン1−ヒドロキシ1,1−ジホスホン酸のナトリウム塩、及びカリウム塩、 並びにエタン1,1,2−トリホスホン酸のナトリウム塩、及びカリウム塩であ る。その他の燐系ビルダー化合物は、米国特許第3,159,581号、第3, 213,030号、第3,422,021号、第3,422,137号、第3, 400,176号、及び第3,400,148号の各明細書に開示されている。 これらは全て、参考として本明細書に記載するものである。 非燐系の無機ビルダーの例は、三硼酸十水和物、及びSiO2とアルカリ金属 酸化物の重量比が約0.5〜約4.0、好ましくは約1.0〜約2.4の珪酸塩 である。本発明に於いて有用な水溶性の非燐系有機ビルダーには、ポリ酢酸、カ ルボン酸、ポリカルボン酸、及びポリヒドロキシスルホン酸の様々なアルカリ金 属塩、アンモニウム塩、及び置換アンモニウム塩が含まれる。ポリ酢酸塩ビルダ ー、及びポリカルボン酸塩ビルダーの例は、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ 三酢酸、オキシジコハク酸、メリット酸、ベンゼンポリカルボン酸、及びクエン 酸のナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、及び置換アンモ ニウム塩である。 高分子ポリカルボン酸塩ビルダーは、1967年3月7日に発行された Diehl の米国特許第3,308,067号明細書に記載されている。このことは、参考 として本明細書に記載するものである。このような物質には、マレイン酸、イタ コン酸、メサコン酸、フマル酸、アコニット酸、シトラコン酸、及びメチレンマ ロン酸のような脂肪族カルボン酸のホモポリマー、及びコポリマーの水溶性の塩 が含まれる。これらの物質の内の幾つかは、以下に述べる水溶性のアニオン系ポ リマーとして有用であるが、それは、非石鹸アニオン界面活性剤との均質混合物 の場合だけである。 本発明で用いるのに適したその他のポリカルボン酸塩は、1979年3月13 日に Crutchfield等に対して発行された米国特許第4,144,226号、及び 1979年3月27日に Crutchfield等に対して発行された米国特許第4,24 6,495号の各明細書(両方共、参考として本明細書に記載するものである) に記載されているポリアセタールカルボキシレートである。これらのポリアセタ ールカルボキシレートは、グリオキシル酸のエステルと重合開始剤を重合条件下 で一緒にすることにより調製できる。その後、得られたポリアセタールカルボン 酸エステルを化学的に安定な末端基と結合させて、アルカリ性の溶液中での急激 な解重合に対してポリアセタールカルボキシレートを安定化させ、対応する塩に 変化させて洗剤組成物に添加する。特に好ましいポリカルボン酸塩ビルダーは、 1987年5月5日発行の Bush 等の米国特許第4,663,071号明細書に 記載されている、タルトレートモノスクシネートとタルトレートジスクシネート の組み合わせを含むエーテルカルボキシレートビルダー組成物である。このこと は、参考として本明細書に記載するものである。 本発明で用いるのに適したスメクタイトクレイが、1988年8月9日発行の Tucker等の米国特許第4,762,645号明細書の第6欄の3行目から第7欄 の24行目に記載されている。これは、参考として本明細書に記載するものであ る。本発明で用いるのに適した付加的な洗浄性ビルダーは、Baskerville の特許 明細書の第13欄の54行目から第16欄の16行目と、1987年5月5日発 行の Bush 等の米国特許第4,663,071号明細書に列挙されている。これ ら二つは、参考として本明細書に記載するものである。 本発明をより容易に理解させる為に、以下の例を挙げる。これらの例は説明の 為だけのものであって、発明の範囲を限定するものではない。 例I PEI1800E7の調製 この例は、選ばれた変性ポリアミンの内の一つを作る方法を示すものである。 温度の測定と調節、圧の測定、真空吸引と不活性ガスの除去、サンプリングの為 の装備をした、またエチレンオキシドを液体として導入する為の装備をした2ガ ロンの攪拌式ステンレス・スチール製オートクレーブ中でエトキシル化を行う。 エチレンオキシドを液体としてポンプでオートクレーブに送る為に、ボンベの重 量変化がモニターできるように目盛りの付けられた、正味約20ポンドのエチレ ンオキシドのボンベ(ARC)を据え付ける。 ポリエチレンイミン(PEI)(日本触媒、目録に記載されている平均分子量 が1800であって、ポリマー約0.417モル、及び窒素官能基17.4モル に相当するエポミンSP−018)を750g、オートクレーブに添加する。そ の後、オートクレーブを密閉して空気をパージする(マイナス28”Hgに真空 吸引してから、250psiaになる迄窒素を用いて加圧し、その後、ガス抜き して大気圧にすることによる)。真空吸引しながら、オートクレーブの内容物を 130℃に加熱する。約1時間後、オートクレーブを約105℃に冷却しながら 、オートクレーブを窒素で満たして約250psiaにする。その後、オートク レーブの圧、温度、及びエチレンオキシドの流量を厳密にモニターしながら、時 間をかけて、エチレンオキシドを量を増しながらオートクレーブに添加する。エ チレンオキシドのポンプを止め、あらゆる発熱反応の結果生じるあらゆる温度上 昇を抑える為に冷却を行う。反応の最中に全圧が徐々に増すようにしながら、温 度を100〜110℃に保つ。エチレンオキシドを合計750グラム(PEI窒 素官能基一つに対してエチレンオキシド1モルにほぼ相当する)オートクレーブ に入れた後、温度を110℃に上げ、オートクレーブを更に1時間攪拌する。こ の 時点で真空吸引して、残存している未反応のエチレンオキシドを全て除去する。 次に、ナトリウムメトキシドの25%メタノール溶液を376g(1.74モ ル、PEI窒素官能基の10%の触媒を投入する為に)導入しつつ、オートクレ ーブを約50℃に冷却しながら、真空吸引を連続的に行う。このメトキシド溶液 を真空下でオートクレーブ中に吸い込ませた後、オートクレーブの温度調節器の 設定値を130℃に上げる。装置を用いて、攪拌機により消費される電力をモニ ターする。攪拌機の電力は、温度や圧と共にモニターする。攪拌機の電力値と温 度値は、メタノールがオートクレーブから除去されるにつれて徐々に増し、また 混合物の粘度は約1時間の内に上昇して安定する。これにより、メタノールの大 部分が除去されたことが分かる。この混合物を更に加熱して、真空下で更に30 分間攪拌する。 真空を解除し、250psiaになる迄窒素を満たしながら、オートクレーブ を105℃に冷却し、その後、ガス抜きして周囲圧とする。オートクレーブに窒 素を満たして200psiaとする。温度を100〜110℃に保ちつつ、また 発熱反応によるあらゆる温度上昇を抑えつつ、オートクレーブの圧、温度、及び エチレンオキシドの流量を厳密にモニターしながら、前のようにエチレンオキシ ドを量を増しながらオートクレーブに再び添加する。数時間かけてエチレンオキ シドを4500g(PEI窒素官能基1モルに対してエチレンオキシドが合計7 モルになる)添加した後、温度を110℃に上げて、混合物を更に1時間攪拌す る。 その後、窒素でパージした容器に反応混合物を集め、最終的には、加熱装置と 攪拌装置を取り付けた22リットルの三ツ口丸底フラスコに移す。メタンスルホ ン酸を167g(1.74モル)添加して、強アルカリ触媒を中和させる。その 後、約100立方フィートの不活性ガス(アルゴンもしくは窒素)をガス分散用 フリットに通し、それを反応混合物に、混合物を攪拌して130℃に加熱しなが ら通すことにより、反応混合物を脱臭する。最終的な反応生成物を少し冷却して 、窒素でパージしたガラス製の容器に集める。他の製法に於いては、生成物を放 出させる前に、反応器中で中和と脱臭を行う。 例II PEI1800E7のアミンオキシドの形成 この例は、選ばれた変性ポリアミンの内の一つを作るもう一つの方法を示すも のである。電磁攪拌棒を取り付けた500mlの三角フラスコに、分子量が18 00であって、窒素1個に対してエトキシ基が約7個となる迄エトキシル化した ポリエチレンイミン(PEI−1800、E7)(209g、窒素0.595モ ル、例Iで調製したもの)と、過酸化水素(30重量%水溶液120g、1.0 6モル)を添加する。フラスコに栓をし、最初の発熱の後、溶液を室温で一晩、 攪拌する。反応混合物のサンプルについて得られた1H−NMR(D2O)スペク トルから、完全に転化していることが分かる。酸化されていない窒素の近くにあ るメチレンのプロトンに帰属される共鳴は、初めの位置である約2.5ppmか ら約3.5ppmにシフトしている。反応溶液に、アルミナペレット上に保持さ せた0.5%Pdを約5g添加し、溶液を室温で約三日間放置する。この溶液を 試験すると、過酸化物についてはネガティブであることが、試験紙によって分か る。得られた物質を、有効成分が51.1%である水溶液として適切に保存する 。 例III PEI1200E7の調製 この例は、選ばれた変性ポリアミンの内の一つを作るまた別の方法を示すもの である。温度の測定と調節、圧の測定、真空吸引と不活性ガスの除去、サンプリ ングの為の装備をした、またエチレンオキシドを液体として導入する為の装備を した2ガロンの攪拌式ステンレス・スチール製オートクレーブ中でエトキシル化 を行う。エチレンオキシドを液体としてポンプでオートクレーブに送る為に、ボ ンベの重量変化がモニターできるように目盛りの付けられた、正味約20ポンド のエチレンオキシドのボンベ(ARC)を据え付ける。ポリエチレンイミン(P EI)(目録に記載されている平均分子量が1200であって、ポリマー約0. 625モル、及び窒素官能基17.4モルに相当するもの)を750g、オート クレーブに添加する。その後、オートクレーブを密閉して空気をパージする(マ イナス28”Hgに真空吸引してから、250psiaになる迄窒素を用いて加 圧し、その後、ガス抜きして大気圧にすることによる)。真空吸引しながら、オ ートクレーブの内容物を130℃に加熱する。約1時間後、オートクレーブを約 105℃に冷却しながら、オートクレーブを窒素で満たして約250psiaに する。その後、オートクレーブの圧、温度、及びエチレンオキシドの流量を厳密 にモニターしながら、時間をかけて、エチレンオキシドを量を増しながらオート クレーブに添加する。エチレンオキシドのポンプを止め、あらゆる発熱反応の結 果生じるあらゆる温度上昇を抑える為に冷却を行う。反応の最中に全圧が徐々に 増すようにしながら、温度を100〜110℃に保つ。エチレンオキシドを合計 750グラム(PEI窒素官能基一つに対してエチレンオキシド1モルにほぼ相 当する)のエチレンオキシドをオートクレーブに入れた後、温度を110℃に上 げ、オートクレーブを更に1時間攪拌する。この時点で真空吸引して、残存して いる未反応のエチレンオキシドを全て除去する。 次に、ナトリウムメトキシドの25%メタノール溶液を376g(1.74モ ル、PEI窒素官能基の10%の触媒を投入する為に)導入しつつ、オートクレ ーブを約50℃に冷却しながら、真空吸引を連続的に行う。このメトキシド溶液 を真空下でオートクレーブ中に吸い込ませた後、オートクレーブの温度調節器の 設定値を130℃に上げる。装置を用いて、攪拌機により消費される電力をモニ ターする。攪拌機の電力は、温度や圧と共にモニターする。攪拌機の電力値と温 度値は、メタノールがオートクレーブから除去されるにつれて徐々に増し、また 混合物の粘度は約1時間の内に上昇して安定する。これにより、メタノールの大 部分が除去されたことが分かる。この混合物を更に加熱して、真空下で更に30 分間攪拌する。 真空を解除し、250psiaになる迄窒素を満たしながらオートクレーブを 105℃に冷却し、その後、ガス抜きして周囲圧とする。オートクレーブに窒素 を満たして200psiaとする。温度を100〜110℃に保ちつつ、また発 熱反応によるあらゆる温度上昇を抑えつつ、オートクレーブの圧、温度、及びエ チレンオキシドの流量を厳密にモニターしながら、前のようにエチレンオキシド を量を増しながらオートクレーブに再び添加する。数時間かけてエチレンオキシ ドを4500g(PEI窒素官能基1モルに対してエチレンオキシドが合計7モ ルになる)添加した後、温度を110℃に上げ、混合物を更に1時間攪拌する。 その後、窒素でパージした容器に反応混合物を集め、最終的には、加熱装置と攪 拌装置を取り付けた22リットルの三ツ口丸底フラスコに移す。メタンスルホン 酸を167g(1.74モル)添加して、強アルカリ触媒を中和させる。その後 、約100立方フィートの不活性ガス(アルゴンもしくは窒素)をガス分散用フ リットに通し、それを反応混合物に、混合物を攪拌して130℃に加熱しながら 通すことにより、反応混合物を脱臭する。最終的な反応生成物を少し冷却して、 窒素でパージしたガラス製の容器に集める。他の製法に於いては、生成物を放出 させる前に、反応器中で中和と脱臭を行う。 例IV 例Iに従って変性ポリアミンを作り(「PEI1800E7」)、本発明の方 法に用いて噴霧乾燥洗濯用微粒子を形成する。比較の為に、PEI1800E7 を用いずに噴霧乾燥洗濯組成物を作り、またPEI1800E7を予備混合して いない(しかし、他の補助洗剤成分と共に添加した)組成物を作る。ここで説明 する洗剤製造方法は全て、従来の試験規模の装置で実施する。この装置には、予 備混合工程と混合工程を行うことのできる(「クラッチャー」と呼ばれる)バッ チ・ミキサーと、その後に従来の噴霧乾燥塔(「塔」)が含まれる。PEI18 00E7を線状アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(「LAS」)界面活性 剤ペースト(LASは30%で残りは水)と共にクラッチャーに添加して、25 ℃で約5分間予備混合する。ここでは、予備混合物のpHを約8〜10に保つ。 その後、珪酸塩、蛍光増白剤、カルボキシメチルセルロース(「CMC」)、炭 酸ナトリウム、及び水をクラッチャーに添加して、混合する。クラッチャーの内 容物を連続的に混合しながら、約120℃の温度の蒸気、硫酸ナトリウム、及び トリポリ燐酸ナトリウムをクラッチャーに添加する。クラッチャーを、バッチモ ードで運転する。またクラッチャーには、1バッチにつき湿ったクラッチャー混 合物が180kg入る。湿ったクラッチャー混合物を高圧力下で、噴霧ノズルを 通して塔内にポンプで送って微細なミストを形成する。熱空気(210℃)の向 流の流れを噴霧したミストに当てて混合物を乾燥させ、最終的に噴霧乾燥微粒子 を形成し、それを塔の出口で集める。クラッチャーからの多数のバッチを溜めて 噴霧乾燥塔に連続的に供給する中間タンクを用いて、噴霧乾燥塔の連続運転を行 う。所望ならば、付加的な洗剤成分を添加することにより噴霧乾燥微粒子を更に 処理して、完全に配合された洗濯用洗剤組成物を形成する。 以下の噴霧乾燥粒状洗剤組成物を本方法発明に従って(すなわち組成物C、及 び組成物D)、また本発明の範囲外の方法に従って(すなわち組成物A、及び組 成物B)作る。PEI1800E7の PEI1800E7の 組成物 完成した微粒子中の重量% 添加の順序 A 0.0% B 1.0% 最後の湿った成分 C 1.0% 先ずLASと予備混合する D 0.5% 先ずLASと予備混合する 組成物Bを、LASと予備混合する工程なしに、PEI1800E7を最後の湿 った成分として添加する方法により作る。クラッチャーへの添加の順序は、LA Sペースト/珪酸塩/蛍光増白剤/CMC/PEI1800E7/炭酸ナトリウ ム/水、蒸気/硫酸ナトリウム/トリポリ燐酸ナトリウム(「STPP」)であ る。 トリポリ燐酸ナトリウムとその他の少量成分を混合して吹き込み粉末にし、完 成した粒状組成物A〜Dとする。それらについての各成分の相対的な割合を、以 下に記載する。洗剤成分 LAS 18.0 18.0 18.0 18.0 PEI1800E7 -- 1.0 1.0 0.5 珪酸ナトリウム(2.0R) 5.8 5.8 5.8 5.8 蛍光増白剤 0.2 0.2 0.2 0.2 CMC 0.3 0.3 0.3 0.3 炭酸ナトリウム 10.0 10.0 10.0 10.0 硫酸ナトリウム 36.9 35.9 35.9 36.4 STPP 22.0 22.0 22.0 22.0 水、及び少量成分 6.8 6.8 6.8 6.8 100.0 100.0 100.0 100.0 (*有機相中に確実に存在させる為に0.2%C45E7ノニオン界面活性剤中 にスラリー化させた蛍光増白剤) 多サイクルでの白さの保持についての性能テストを、様々な繊維含有率をもつ布 地のテスト・スワッチを用い、標準的な洗濯テスト法を用いて行う。意外なこと に、PEI1800E7とLASを低pH(例えば9)条件下でクラッチャー中 で予備混合する本発明による方法で作った組成物Dと組成物Eは、PEI180 0E7をクラッチャーでの混合サイクルに於ける最後の湿った成分として添加す る方法により作った組成物Bに比べ、著しく改良された洗浄性能を示す。また、 組成物Cと組成物Dは、意外にも、組成物A、又はPEI1800E7を0.5 %もしくは1.0%添加した組成物Aを直接洗浄液中に入れたものに比べ、著し く改良された洗浄性能を示す。 本発明をこのように詳しく説明してきたが、本発明の範囲からそれることなく 様々な変更を行ってもよいということは、当業者にとっては明らかであり、また 本発明は、本明細書に記載されている事柄に限定されるものではない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アラン、ランダル、ワトソン アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 ペンデリー、アベニュ、14

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)洗浄性界面活性剤ペーストと、水溶性もしくは水分散性の変性ポリ アミンとをミキサー中で予備混合する工程、該変性ポリアミンは、変性ポリアミ ン式V(n+1)mnZを有する、式 に対応するポリアミン主鎖、もしくは変性ポリアミン式V(n-k+1) mnY’kZを有する、式 に対応するポリアミン主鎖をもつものであり(kはnより小さいか 、もしくはnと等しい)、変性前の該ポリアミン主鎖は200ダルトンよりも高 い分子量をもっており、 式中 i)V単位は、式 をもつ末端単位であり、 ii)W単位は、式 をもつ主鎖単位であり、 iii)Y単位は、式 をもつ枝分かれ単位であり、また iv)Z単位は、式 をもつ末端単位であって、 式中、主鎖結合R単位は、C2〜C12アルキレン、C4〜C12アルケ ニレン、C3〜C12ヒドロキシアルキレン、C4〜C12ジヒドロキシアルキレン、 C8〜C12ジアルキルアリーレン、−(R1O)x1−、−(R1O)x5(OR1 x−、−(CH2CH(OR2)CH2O)z(R1O)y1(OCH2CH(OR2 )CH2w−、−C(O)(R4rC(O)−、−CH2CH(OR2)CH2− 、及びそれらの混合物(式中、R1はC2〜C6アルキレン、及びそれらの混合物 であり、R2は水素、−(R1O)xB、及びそれらの混合物であり、R3はC1〜 C18アルキル、C7〜C12アリールアルキル、C7〜C12アルキル置換アリール、 C6〜C12アリール、及びそれらの混合物であり、R4はC1〜C12アルキレン、 C4〜C12アルケニレン、C8〜C12アリールアルキレン、C6〜C10アリーレン 、及びそれらの混合物であり、R5はC1〜C12アルキレン、C3〜C12ヒドロキ シアルキレン、C4〜C12ジヒドロ キシアルキレン、C8〜C12ジアルキルアリーレン、−C(O)−、−C(O) NHR6NHC(O)−、−R1(OR1)−、−C(O)(R4rC(O)−、 −CH2CH(OH)CH2−、−CH2CH(OH)CH2O(R1O)y1OC H2CH(OH)CH2−、及びそれらの混合物であり、R6はC2〜C12アルキレ ンもしくはC6〜C12アリーレンである)からなる群から選ばれるものであり; E単位は、水素、C1〜C22アルキル、C3〜C22アルケニル、C7〜C22アリー ルアルキル、C2〜C22ヒドロキシアルキル、−(CH2pCO2M、−(CH2qSO3M、−CH(CH2CO2M)CO2M、−(CH2pPO3M、−(R1 O)xB、−C(O)R3、及びそれらの混合物からなる群から選ばれるものであ り;オキシド;Bは水素、C1〜C6アルキル、−(CH2qSO3M、−(CH2 pCO2M、−(CH2q(CHSO3M)CH2SO3M、−(CH2q(CH SO2M)CH2SO3M、−(CH2pPO3M、−PO3M、及びそれらの混合 物であり;Mは水素、もしくは帯電バランスを満たすのに十分な量の水溶性のカ チオンであり;Xは水溶性のアニオンであり;mは4〜400の数値であり;n は0〜200の数値であり;pは1〜6の数値であり;qは0〜6の数値であり ;rは0もしくは1の数値であり;wは0もしくは1の数値であり;xは1〜1 00の数値であり;yは0〜100の数値であり;zは0もしくは1の数値であ る、 (b)該予備混合工程の後で、洗剤ビルダーと水を該ミキサー中に混ぜ込 んでスラリーを形成する工程、及び (c)噴霧乾燥粒状洗剤組成物を形成する為に該スラリーを噴霧乾燥させ る工程 を特徴とする、噴霧乾燥粒状洗剤組成物の製造方法。 2.該予備混合物のpHが8〜10の範囲にある、請求項1に記載の方法。 3.該変性ポリアミンが該粒状洗剤組成物の0.01〜10重量%の量で存在 している、請求項1または2に記載の方法。 4.該予備混合工程をインラインスタティックミキサー中で実施する、請求項 1〜3のいずれか1項に記載の方法。 5.該混合工程に、珪酸塩、蛍光増白剤、再付着防止剤、フィラー、及びそれ らの混合物からなる群から選ばれる補助洗剤成分を混合する工程が含まれる、請 求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。 6.該洗剤ビルダーが、アルミノ珪酸塩、炭酸塩、燐酸塩、及びそれらの混合 物からなる群から選ばれるものである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方 法。 7.該噴霧乾燥工程の前に該ミキサーに蒸気を加える工程により更に特徴付け られる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。 8.該洗浄性界面活性剤ペーストが、該洗浄性界面活性剤ペーストの20〜6 0重量%が線状アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムであり、残りが水である ことを特徴とするものである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。 9.RがC2〜C12アルキレンである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の 方法。 10.(a)洗浄性界面活性剤の酸前駆体と、水溶性もしくは水分散性の変性 ポリアミンとをミキサー中で予備混合する工程、該変性ポリアミンは、変性ポリ アミン式V(n+1)mnZを有する、式 に対応するポリアミン主鎖、もしくは変性ポリアミン式V(n-k+1) mnY’kZを有する、式 に対応するポリアミン主鎖をもつものであり(式中、kはnより小 さいか、もしくはnと等しい)、変性前の該ポリアミン主鎖は200ダルトンよ りも高い分子量をもっており、 式中、 i)V単位は、式 をもつ末端単位であり、 ii)W単位は、式 をもつ主鎖単位であり、 iii)Y単位は、式 をもつ枝分かれ単位であり、また iv)Z単位は、式 をもつ末端単位であり、 式中、主鎖結合R単位は、C2〜C12アルキレン、C4〜C12アルケ ニレン、C3〜C12ヒドロキシアルキレン、C4〜C12ジヒドロキシアルキレン、 C8〜C12ジアルキルアリーレン、−(R1O)x1−、−(R1O)x5(OR1 x−、−(CH2CH(OR2)CH2O)z(R1O)y1(OCH2CH(OR2 )CH2w−、−C(O)(R4rC(O)−、−CH2CH(OR2)CH2− 、及びそれらの混合物(式中、R1はC2〜C6アルキレン、及びそれらの混合物 であり、R2は水素、−(R1O)xB、及びそれらの混合物であり、R3はC1〜 C18アルキル、C7〜C12アリールアルキル、C7〜C12アルキル置換アリール、 C6〜C12アリール、及びそれらの混合物であり、R4はC1〜C12アルキレン、 C4〜C12アルケニレン、C8〜C12アリールアルキレン、C6〜C10アリーレン 、及びそれらの混合物であり、R5はC1〜C12アルキレン、C3〜C12ヒドロキ シアルキレン、C4〜C12ジヒドロキシアルキレン、C8〜C12 ジアルキルアリーレン、−C(O)−、−C(O)NHR6NHC(O)−、− R1(OR1)−、−C(O)(R4rC(O)−、−CH2CH(OH)CH2− 、−CH2CH(OH)CH2O(R1O)y1OCH2CH(OH)CH2−、及 びそれらの混合物であり、R6はC2〜C12アルキレンもしくはC6〜C12アリー レンである)からなる群から選ばれるものであり;E単位は、水素、C1〜C22 アルキル、C3〜C22アルケニル、C7〜C22アリールアルキル、C2〜C22ヒド ロキシアルキル、−(CH2pCO2M、−(CH2qSO3M、−CH(CH2 CO2M)CO2M、−(CH2pPO3M、−(R1O)xB、−C(O)R3、及 びそれらの混合物からなる群から選ばれるものであり;オキシド;Bは水素、C1 〜C6アルキル、−(CH2qSO3M、−(CH2pCO2M、−(CH2q( CHSO3M)CH2SO3M、−(CH2q(CHSO2M)CH2SO3M、−( CH2pPO3M、−PO3M、及びそれらの混合物であり;Mは水素、もしくは 帯電バランスを満たすのに十分な量の水溶性のカチオンであり;Xは水溶性のア ニオンであり;mは4〜400の数値であり;nは0〜200の数値であり;p は1〜6の数値であり;qは0〜6の数値であり;rは0もしくは1の数値であ り;wは0もしくは1の数値であり;xは1〜100の数値であり;yは0〜1 00の数値であり;zは0もしくは1の数値である、 (b)該ミキサーに中和剤を加えて該酸前駆体を中和させる工程、 (c)洗剤ビルダーと水を該ミキサー中に混ぜ込んでスラリーを形成す る工程、及び (d)噴霧乾燥粒状洗剤組成物を形成する為に、該スラリーを噴霧乾燥 させる工程 を特徴とする、噴霧乾燥粒状洗剤組成物の製造方法。
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