JP2000356124A - エンジンの排気浄化装置 - Google Patents

エンジンの排気浄化装置

Info

Publication number
JP2000356124A
JP2000356124A JP11166701A JP16670199A JP2000356124A JP 2000356124 A JP2000356124 A JP 2000356124A JP 11166701 A JP11166701 A JP 11166701A JP 16670199 A JP16670199 A JP 16670199A JP 2000356124 A JP2000356124 A JP 2000356124A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rich spike
nox
fuel ratio
amount
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11166701A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3812223B2 (ja
Inventor
Kaname Naganuma
要 長沼
Akira Tayama
彰 田山
Taro Yokoi
太郎 横井
Koji Ishihara
康二 石原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP16670199A priority Critical patent/JP3812223B2/ja
Priority to EP20000112088 priority patent/EP1061245B1/en
Priority to DE2000605251 priority patent/DE60005251T2/de
Publication of JP2000356124A publication Critical patent/JP2000356124A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3812223B2 publication Critical patent/JP3812223B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01NGAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
    • F01N3/00Exhaust or silencing apparatus having means for purifying, rendering innocuous, or otherwise treating exhaust
    • F01N3/08Exhaust or silencing apparatus having means for purifying, rendering innocuous, or otherwise treating exhaust for rendering innocuous
    • F01N3/0807Exhaust or silencing apparatus having means for purifying, rendering innocuous, or otherwise treating exhaust for rendering innocuous by using absorbents or adsorbents
    • F01N3/0828Exhaust or silencing apparatus having means for purifying, rendering innocuous, or otherwise treating exhaust for rendering innocuous by using absorbents or adsorbents characterised by the absorbed or adsorbed substances
    • F01N3/0842Nitrogen oxides
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/021Introducing corrections for particular conditions exterior to the engine
    • F02D41/0235Introducing corrections for particular conditions exterior to the engine in relation with the state of the exhaust gas treating apparatus
    • F02D41/027Introducing corrections for particular conditions exterior to the engine in relation with the state of the exhaust gas treating apparatus to purge or regenerate the exhaust gas treating apparatus
    • F02D41/0275Introducing corrections for particular conditions exterior to the engine in relation with the state of the exhaust gas treating apparatus to purge or regenerate the exhaust gas treating apparatus the exhaust gas treating apparatus being a NOx trap or adsorbent
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D2200/00Input parameters for engine control
    • F02D2200/02Input parameters for engine control the parameters being related to the engine
    • F02D2200/08Exhaust gas treatment apparatus parameters
    • F02D2200/0806NOx storage amount, i.e. amount of NOx stored on NOx trap
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D2200/00Input parameters for engine control
    • F02D2200/02Input parameters for engine control the parameters being related to the engine
    • F02D2200/08Exhaust gas treatment apparatus parameters
    • F02D2200/0811NOx storage efficiency

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リッチスパイク処理を行うに際し、NOx吸
収率を回復させつつリッチスパイク処理に用いる燃料消
費を最小限にとどめる。 【解決手段】 NOx吸蔵型触媒32を排気通路31に
備える一方、リーン空燃域で吸収NOx量を演算手段3
3が演算し、この演算した吸収NOx量に基づいてリー
ン空燃域でリッチスパイク処理が必要となったかどうか
を判定手段34が判定する。この判定結果よりリーン空
燃域でリッチスパイク処理が必要となったとき、リッチ
スパイク処理手段35が処理時間のあいだリッチ化度合
で空燃比をリッチ化することによりリッチスパイク処理
を行う。この場合に、リーン空燃比域で前記リッチスパ
イク処理が必要となったときのエンジン負荷を検出手段
36が検出し、この検出したエンジン負荷に応じて前記
処理時間または前記リッチ化度合を可変制御手段37が
可変制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はエンジンの排気浄
化装置、特にエンジンをリーン(希薄混合気)運転させ
るものに関する。
【0002】
【従来の技術】空燃比が理論空燃比よりもリーンのとき
にNOxを吸収し、空燃比が理論空燃比や理論空燃比よ
りもリッチになると、触媒に吸収されているNOx(こ
のNOxを以下単に「吸収NOx」という)を脱離する
とともに、この脱離したNOxを未燃HCやCOを還元
剤として用いて浄化する機能を有する触媒を排気通路に
設けておき、吸着NOx量が限界にきたと判断したら、
ごく短時間だけ空燃比を理論空燃比(あるいは理論空燃
比よりもリッチ側の空燃比)へとリッチ化する(このご
く短時間だけの空燃比のリッチ化処理を以下「リッチス
パイク処理」という)とともに、このリッチ化度合を、
触媒温度や触媒への単位時間当たりの流入排気量に応じ
て設定するものがある(特開平6−10725号、同6
−294319号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の従来
装置は、リッチスパイク処理に際し、吸収NOx量の全
てを脱離・還元させることを前提としてリッチ化度合を
設定するものとなっている。このため、リーン空燃域で
リッチスパイク処理が必要となったときのエンジン負荷
に関係なく、吸収NOx量の全てを脱離・還元させるリ
ッチスパイク処理を常に行うことになり、エンジンの燃
費性能の改善の余地が残っている。
【0004】これについて説明すると、触媒の特性に、
単位時間当たりの吸収NOx量を単位時間当たりに触媒
に流入するNOx量で除した値で定義されるNOx吸収
率がある。このNOx吸収率は、一般的に吸収NOx量
が増えるに従い低下する。また、NOx吸収率が高く保
たれていれば、吸収NOx量に関係なく触媒にNOxが
吸収される。
【0005】さて、発明者による実験によれば、吸収N
Ox量が増えるのに従いNOx吸収率が低下する傾向
は、リーン空燃比域におけるエンジンの低負荷状態のほ
うが、高負荷状態より弱いことを新たに見い出した。こ
れより結論されることは、リーン空燃比域における低負
荷状態では吸収NOx量が多くても高いNOx吸収率が
維持されるのであるから、リッチスパイク処理に際して
吸収NOx量の全てを脱離・還元する必要がなく、その
一部だけの脱離・還元を行うことによって、かえってリ
ッチスパイク処理に用いる燃料量を減らすことができ
る、ということである。
【0006】そこで本発明は、リーン空燃域でリッチス
パイク処理が必要となったとき、低負荷状態であれば吸
収NOx量の一部を脱離・還元するリッチスパイク処理
を行うことにより、NOx吸収率の回復を図りつつもリ
ッチスパイク処理に用いる燃料消費を最小限にとどめる
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、図8に示
すように、空燃比が理論空燃比よりもリーンのときにN
Oxを吸収し、空燃比が理論空燃比または理論空燃比よ
りもリッチになると、吸収NOxを脱離するとともに、
この脱離したNOxを排気中の還元成分を用いて還元浄
化する機能を有する触媒(NOx吸蔵型触媒)32を排
気通路31に備える一方、リーン空燃域で吸収NOx量
TNOXを演算する手段33と、この演算した吸収NO
x量TNOXに基づいてリーン空燃域でリッチスパイク
処理が必要となったかどうかを判定する手段34と、こ
の判定結果よりリーン空燃域でリッチスパイク処理が必
要となったとき、処理時間のあいだリッチ化度合で空燃
比をリッチ化する(理論空燃比または理論空燃比よりリ
ッチ側の空燃比にする)ことによりリッチスパイク処理
を行う手段35と、リーン空燃比域で前記リッチスパイ
ク処理が必要となったときのエンジン負荷(たとえば吸
入空気量Qa)を検出する手段36と、この検出したエ
ンジン負荷に応じて前記処理時間または前記リッチ化度
合を可変制御する手段37とを備える。
【0008】第2の発明では、第1の発明において前記
リッチスパイク処理が必要となったときのエンジン負荷
が低いほど前記触媒より脱離するNOx量が少なくなる
ように前記処理時間または前記リッチ化度合を演算す
る。
【0009】第3の発明では、第1または第2の発明に
おいて前記リッチスパイク処理が必要となったときのエ
ンジン負荷に代えて、前記リッチスパイク処理が必要と
なったときまでのエンジン負荷の履歴(たとえば吸入空
気量の加重平均値QaH)を用いる。
【0010】第4の発明では、第1または第2の発明に
おいてリーン運転域で前記吸収NOx量TNOXが所定
値NOXthに達したとき、前記リッチスパイク処理が
必要となったと判定する。
【0011】第5の発明では、第4の発明において1の
リッチスパイク処理から次のリッチスパイク処理までの
間のNOx排出量が一定基準以下となるように前記所定
値NOXthを設定する。
【0012】
【発明の効果】触媒では吸収NOx量が増えるのにした
がってNOx吸収率が低下するのであるが、この場合
に、吸収NOx量の増加とNOx吸収率の低下とが常に
一義的に対応するものでなく、吸収NOx量が多くても
リーン空燃比域におけるエンジン負荷が低いときにはエ
ンジン負荷が高いときに比べて高いNOx吸収率が維持
されることを実験で確認した(図5参照)。このため、
リッチスパイク処理が必要となったときのエンジン負荷
が低い状態では、吸収NOx量の一部を脱離するだけで
も高いNOx吸収率を維持できる。第1、第2、第3、
第4、第5の発明は、こうした点に着目し、吸収NOx
量の全てを常に脱離・還元するのではなく、吸収NOx
量から脱離するNOx量の割合を、リッチスパイク処理
が必要となったときのエンジン負荷に応じて可変制御で
きるように構成したもので、これによって、リーン空燃
比域でリッチスパイク処理が必要となったとき、触媒の
NOx吸収率を回復させつつトータルの燃費をより向上
させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1において、1はエンジン本
体、2は吸気通路、3はDCモータ等からなるスロット
ルアクチュエータ3Aにより駆動されるスロットル装
置、4はECU(エレクトロニックコントロールユニッ
ト)11からの噴射信号により運転条件に応じて所定の
空燃比となるように燃料を噴射供給する燃料噴射弁、5
は点火プラグである。なお、燃料噴射弁4は燃焼室内に
臨んで設けられているが、このタイプに限られるものは
でない。
【0014】ECU11にはクランク角センサ12から
の基準位置信号と単位角度信号、エアフローメータ13
(エンジン負荷検出手段)からの吸入空気量信号、アク
セルセンサ14からのアクセル開度信号、さらには水温
センサ15からのエンジン冷却水温信号、トランスミッ
ションのギア位置センサ(図示しない)からのギア位置
信号、車速センサ(図示しない)からの車速信号等が入
力し、これらに基づいて運転状態を判断しながら、負荷
のそれほど大きくない所定の運転域においてはリーン空
燃比による運転を行い、それ以外の運転域では空燃比を
主に理論空燃比へと制御する。
【0015】排気通路6にはNOx吸蔵型触媒7が設置
される。このNOx吸蔵型触媒7は、流入排気の空燃比
が理論空燃比よりもリーン側であるときに、流入排気中
のNOxを吸収し、流入排気の空燃比が理論空燃比また
は理論空燃比よりもリッチ側になると、吸収NOxを脱
離するとともに、この脱離されるNOxを、理論空燃比
やリッチ側空燃比の雰囲気中のHC、CO等を還元剤と
して用いて還元浄化する機能を有するものである。たと
えばアルミナをコーティングしたハニカム担体に、白金
Pt、パラジウムPd、ロジウムRh等の貴金属を担持
した触媒をベースに、バリウムBaで代表されるアルカ
リ土類、Csで代表されるアルカリ金属から選ばれた少
なくとも1つの成分を担持して構成される。
【0016】ところで、上記の吸収NOxは、折をみて
リッチスパイク処理により脱離・還元浄化してやる必要
がある。
【0017】これを図2により説明すると、同図は、リ
ーン空燃比域における高負荷運転(リーン)が行われ
たあとに運転条件が変化し、リーン空燃比域における低
負荷運転(リーンの後半、リーン)が行われる場合
を示している。
【0018】このとき、触媒7では吸収NOx量が増え
るのに応じてNOx吸収率が低下し、NOxの取りこぼ
し量(触媒を通過してしまうNOx量)が増加する。し
たがって、リーン空燃比域における運転中のNOx排出
量を一定基準以下に抑えるため、吸収NOx量が所定値
に達した時点でリッチスパイク処理を行い、NOx吸収
率を回復させなければならない。なお、判定基準となる
この所定値は、1のリッチスパイク処理から次のリッチ
スパイク処理までの間(=リーン運転中)のNOx排出
量が一定基準以下となるように定められる。
【0019】さて、NOx吸収率を、単位時間当たりの
吸収NOx量を、単位時間当たりに触媒に流入するNO
x量で除した値で定義すると、図5に示したように、リ
ーン空燃比域における高負荷運転と低負荷運転とでは、
吸収NOx量の増加に対するNOx吸収率の低下の幅が
異なり、低負荷状態のほうが高負荷状態より小さいこと
を本発明者が実験により新たに見い出した。
【0020】この新たな知見に基づけば、いま、リーン
空燃比域におけるエンジンの負荷に関係なく、図2第3
段目の一点鎖線で示したように、従来装置と同様のリッ
チスパイク処理により、リーン空燃比域での吸収NOx
量が所定値に達したt1、t2のタイミングでリッチス
パイク処理を開始し、吸収NOx量の全てを触媒より脱
離・還元するまでリッチスパイク処理を継続したとき
(リッチとリッチ)、リーン空燃比域における低負
荷運転(リーン)のNOx吸収率(図2最上段の一点
鎖線参照)の低下幅が、リーン空燃比域における高負荷
運転(リーン)のNOx吸収率(図2最上段の実線参
照)の低下幅より小さくなるため、リーン空燃比域にお
ける低負荷運転の平均NOx吸収率(図2最上段の二点
鎖線参照)がリーン空燃比域における高負荷運転の平均
NOx吸収率(図2最上段の破線参照)よりも高くな
る。言い換えると、リーン空燃比域における高負荷運転
の平均NOx吸収率が適当なものであるとすれば、これ
よりもリーン空燃比域における低負荷運転の平均NOx
吸収率のほうがずっと高いため、リーン空燃比域におけ
る低負荷運転状態では、吸収NOx量の一部を脱離させ
るだけでも、高いNOx吸収率を維持できることにな
る。このとき、吸収NOx量の一部を脱離・還元するた
めのリッチスパイク処理に必要な燃料増加量は、吸収N
Ox量の全てを脱離・還元するためのリッチスパイク処
理に必要な燃料増加量よりも少なくなるので、吸収NO
x量の一部を脱離・還元するためのリッチスパイク処理
を行った方がトータルの燃費性能が良くなる。
【0021】そこでECU11では、リーン空燃比域に
おける低負荷状態で吸収NOx量が所定値に達したt
2、t3のタイミングで、エンジン負荷が低負荷状態で
あれば、吸収NOx量の一部を脱離・還元するリッチス
パイク処理(リッチ′とリッチ′)を行わせる(図
2第3段目の実線参照)。
【0022】ECU11で実行されるこのリッチスパイ
ク処理の制御内容を、図3、図4のフローチャートにし
たがって詳細に説明する。なお、図3、図4のルーチン
は、一定時間毎(たとえば10ms毎)に実行する。
【0023】図3においてステップ1では触媒温度Tc
at、エンジン回転数Ne、吸入空気量Qaを読み込
む。なお、触媒温度Tcatは触媒7に設けた温度セン
サ16(図1参照)の出力をA/D変換して求める。エ
ンジン回転数Neはクランク角センサ12の基準位置信
号(4気筒エンジンでは180°毎の信号)の発生間隔
時間に基づいて演算する。
【0024】ステップ2では現在の目標当量比(理論空
燃比を目標空燃比で除算した値)TFBYAと1を比較
する。ここで、目標当量比の単位は無名数で、目標空燃
比を理論空燃比とするとき1となり、目標空燃比を理論
空燃比よりもリーンとするとき1よりも小さな値に、こ
の逆に目標空燃比を理論空燃比よりもリッチとするとき
1よりも大きな値になる。目標当量比TFBYAは、簡
単にはエンジン回転数Neと吸入空気量Qaをパラメー
タとするマップ値である(図7参照)。
【0025】TFBYA<1のときはステップ3〜7に
進む。
【0026】ステップ3〜6はリーン空燃比域における
吸収NOx量を演算し、この演算した吸収NOx量が所
定値に達したかどうか(リッチスパイク処理が必要とな
ったかどうか)を判定する部分である。まず、ステップ
3で吸入空気量Qaの加重平均値QaHを、
【0027】
【数1】QaH=k×QaHz+(1−k)×Qa ただし、k:加重平均係数、 QaHz:QaHの前回値、 の式により演算する。
【0028】ここで、加重平均値QaHは、エンジンの
負荷履歴を表すもので、QaHが小さければ、それまで
リーン空燃比域における低負荷運転が継続して行われて
いたことを示しており、今後もリーン空燃比域における
低負荷運転が続く可能性が高いと考えることができる。
【0029】なお、本ルーチンの演算毎に求めた吸入空
気量Qaのデータを時系列で記憶しておき、統計処理を
行って現在までのエンジンの負荷推移の傾向を求め、今
後の負荷が平均的にどのような値になるかを予測するよ
うにし、その予測値をQaHとして演算するようにして
もよい。また、簡易的には、最新のQaだけをQaHと
して記憶しておくだけでもよい。
【0030】ステップ4では現在の吸収NOx量TNO
Xを、
【0031】
【数2】TNOX=TNOXz+ΔNOX ただし、TNOXz:TNOXの前回値、 ΔNOX:演算間隔当たり(10ms当たり)のNOx
吸収量、 の式により演算する。つまり、本ルーチンの演算間隔当
たりの吸収NOx量ΔNOXを、前回演算した吸収NO
x量であるTNOXzに加算した値を今回の吸収NOx
量TNOXとする。
【0032】ここで、演算間隔当たりの吸収NOx量Δ
NOXは、
【0033】
【数3】ΔNOX=ΔNOXeo×(NOx吸収率) の式により演算する。このうち、ΔNOXeoは本ルー
チンの演算間隔当たりにエンジンが排気通路に排出する
NOx量で、エンジンの運転条件(エンジン回転数N
e、吸入空気量Qa、目標当量比TFBYA等)から推
定する。この推定方法は公知であるため詳述しない。
【0034】一方、NOx吸収率は、単位時間当たりの
吸収NOx量を、単位時間当たりに触媒に流入するNO
x量を除した値である。これは、吸収NOx量の前回値
であるTNOXzとリーン空燃比域におけるエンジン負
荷(たとえば吸入空気量Qa)から図5を内容とするマ
ップを検索することにより演算する。図5のように、リ
ーン空燃比域における高負荷運転よりもリーン運転域に
おける低負荷運転のほうがNOx吸収率が高いのは、本
発明者が実験により初めて見い出したものである。な
お、同図には簡単のため高負荷運転のときと低中負荷運
転のときの2つの値しかないように(つまり2値的に)
示しているが、精度を上げるためには、負荷に応じて段
階的に設定してやればよい。
【0035】NOx吸収率は、触媒温度Tcatの影響
も受けるので、さらに触媒温度Tcatをもパラメータ
として演算させてもかまわない。このときのNOx吸収
率の温度特性は、たとえば負荷を一定としたとき所定の
触媒温度で最大となり、この触媒温度より低くても高く
ても低下する傾向の特性になる。
【0036】図3のステップ5ではリッチスパイク処理
が必要であるかどうかを判断するための判定基準(つま
り所定値)NOXthを設定し、この判定基準NOXt
hと吸収NOx量TNOXとをステップ6において比較
する。
【0037】ここで、判定基準NOXthは触媒温度T
catの影響を受けるので、触媒温度Tcatに応じて
演算している。具体的には触媒温度Tcatが所定温度
のとき最大となり、その所定温度より高温側でも低温側
でも減っていく特性である。
【0038】なお、判定基準NOXthの特性は触媒の
種類によっても異なり、触媒温度の影響が無視できる程
度であれば、NOXthを固定値としてよい。
【0039】吸収NOx量TNOXが判定基準NOXt
hを超えるときは、リッチスパイク処理が必要であるた
め、ステップ7に進んでリッチスパイクフラグFnox
を立て(Fnox=1)、このフラグの値をECU11
内のメモリにストアする。吸収NOx量TNOXが判定
基準NOXth以下であるときは、前回までのフラグの
値が保持される(つまりFnox=0)。なお、フラグ
Fnoxはエンジン始動時にFnox=0に初期設定さ
れる。
【0040】このようにして設定されるフラグFnox
は、後で図6により説明する燃料噴射パルス幅Tiの演
算ルーチンで読み出されても使用される。このため、同
ルーチンによれば、フラグFnoxの1へのセットによ
り、リッチスパイク処理が開始され、TFBYAが1以
上となるので、図3のフローにおいては、フラグFno
xが1になった直後よりステップ2からステップ8以降
に進むことになる。
【0041】一方、TFBYA≧1のときはステップ2
よりステップ8に進み、目標当量比TFBYAが1未満
より1以上へと変化(つまりリーン空燃比域から理論空
燃比域またはリッチ空燃比域へと変化)したかどうかま
たはフラグFnoxが0から1に反転したかどうかみ
る。
【0042】まず、目標当量比TFBYAが1未満より
1以上へと変化したかどうかは、前回の目標当量比であ
るTFBYAzの値をみればわかる。前回の目標当量比
であるTFBYAzが1未満であれば、リーン空燃比域
から理論空燃比域またはリッチ空燃比域へと変化したの
で、ステップ9に進み、理論空燃比域(またはリッチ空
燃比域)での運転が開始されてからの経過時間を計測す
るためカウンタをリセット(TIMER=0)する。
【0043】フラグFnoxが0から1に反転したかど
うかは、フラグFnoxの前回値をみればわかる。フラ
グFnoxの前回値が0であれば、今回演算時がフラグ
Fnoxの0から1への反転時であるためこのときもス
テップ9に進み、フラグFnoxが反転してからの経過
時間を計測するためカウンタをリセットする。
【0044】ステップ10ではフラグFnoxの値をみ
る。フラグFnox=0であれば(つまり運転条件の変
化によりリーン空燃比域から理論空燃比域またはリッチ
空燃比域へと変化した場合)、ステップ15に進み、触
媒に判定基準NOXth程度のNOxが吸収されている
場合に、理論空燃比の運転でその吸収NOx量の全てを
脱離・還元できる時間RTbaseをリッチスパイク処
理時間RTとして設定し、今回の処理を終了する。
【0045】これによって、運転条件がリーン空燃比域
から理論空燃比域(またはリッチ空燃比域)に移行した
場合に、RTbaseの時間が経過すれば吸収NOx量
の全てが脱離・還元されることになる。
【0046】これに対してフラグFnox=1であると
きは、運転条件はリーン空燃比域にあっても強制的に空
燃比をリッチ化して吸収NOx量の所定割合を脱離・還
元するリッチスパイク処理を行うため、ステップ11〜
14に進む。
【0047】ステップ11〜14はこれから開始される
リッチスパイク処理に用いる制御値(リッチ化度合RI
CHとリッチスパイク処理時間RT)を演算する部分で
ある。
【0048】ここで、リッチ化度合RICHが大きいほ
ど単位時間当たりに触媒より脱離されるNOx量が多く
なり、処理時間RTが長くなるほどトータルのNOx脱
離量が多くなる。
【0049】なお、単位時間当たりに触媒に供給される
還元成分(HC、CO)の量がリッチ化度合と排気流量
(≒吸入空気流量Qa)の積に比例し、この単位時間当
たりの還元成分供給量が、単位時間当たりのNOx脱離
量よりも少なくなると、脱離されたNOxを十分に還元
浄化することができなくなるので、リッチ化度合RIC
Hは、ある値より小さくすることができない。よって、
リッチ化度合RICHと処理時間RTのうちいずれか一
方の制御値だけを変えてNOx脱離量を制御する場合
は、処理時間RTのほうを可変制御するほうが望まし
い。
【0050】ステップ11では現在の吸入空気量Qaと
現在の吸収NOx量TNOXとに応じて、リッチスパイ
ク処理に用いる基本制御値R0、RT0を算出する。こ
のうち、R0はリッチ化度合の基本制御値(単位は当量
比相当の値)、RT0はリッチスパイク処理時間の基本
制御値(単位は時間相当の値)である。より詳細にはR
0は、現在の吸入空気量Qaの条件下で触媒に十分な還
元成分を供給できる(単位時間当たりの還元成分供給量
が単位時間当たりのNOx脱離量よりも多い)リッチ化
度合の値(R0≧1)、またRT0はトータルのNOx
脱離量が現在の吸収NOx量の全量以上となる時間であ
る(RT0>0)。したがって、処理時間RT0のあい
だリッチ化度合R0で空燃比をリッチ化するリッチスパ
イク処理を行えば、従来装置と同様に、吸収NOx量の
全てが脱離・還元されることになる。
【0051】なお、フラグFnoxが0から1になった
直後の吸収NOx量TNOXは、ほぼ判定基準NOXt
hとなっているので、TNOXの代わりに判定基準NO
Xthを用いてもよい。また、判定基準NOXthを単
一の固定値とする場合は、吸入空気量Qaのみから基本
制御値R0、RT0を演算することになる。
【0052】ステップ12ではリッチスパイク処理の開
始直前までの吸入空気量の加重平均値QaHに応じて、
吸収NOx量のうちのどの程度を脱離・還元させるのか
を定める脱離割合Kを設定する。たとえば脱離割合K=
50%は、吸収NOx量の半分を脱離・還元させること
を表す。K=100%は、吸収NOx量の全てを脱離・
還元させることに相当する。
【0053】荷重平均値QaHが小さい(つまり今後も
リーン空燃比域における低負荷運転が継続される可能性
が高い)ときほどKの値を小さく設定し、これによって
脱離するNOx量を少なくする代わりにリッチスパイク
処理に用いる燃料増加量を抑制する。今後も低負荷運転
が継続される状態であれば、吸収NOx量の全てを脱離
・還元させなくても、十分なNOx吸収率を維持するこ
とができる。
【0054】これに対して、荷重平均値QaHが大きい
(つまり今後もリーン空燃比域における高負荷運転が継
続される可能性が高い)場合は、吸収NOx量の全てを
脱離・還元しておかないと、必要なNOx吸収率を確保
できないので、Kを100%近くの値に設定する。
【0055】なお、加重平均値QaHは、リーン空燃比
域における今後(次にリッチスパイク処理を行うまで)
の平均的なエンジン負荷状態に近いことが望ましいの
で、吸入空気量QaそのものをQaHとするよりはQa
の加重平均値QaHとするほうがよく、現在までのデー
タを統計処理をして予測値を求められればなおよい。ま
た、リーン空燃比域における負荷状態(排気流量の状
態)と相関するパラメータであれば、スロットル開度や
吸気管負圧、基本燃料噴射パルス幅Tp等やその加重平
均値をQaやQaHの代わりに用いてもよい。
【0056】ステップ13では上記の基本制御値R0、
RT0に対する補正値R1、RT1を演算する。つま
り、上記の基本制御値R0、RT0を減少補正(リッチ
化度合を小さくするか、リッチスパイク処理時間を短く
する)すれば、NOx脱離量が減少するので、脱離され
るNOx量が吸収NOx量のK%になるような補正値R
1、RT1(0<R1≦1、0<RT1≦1)を演算
し、この補正値R1、RT1と上記の基本制御値R0、
RT0を用い、ステップ14において
【0057】
【数4】RICH=R0×R1 RT=RT0×RT1 の式により基本制御値R0、RT0を減少補正した値
を、リッチスパイク処理に用いるリッチ化度合RIC
H、リッチスパイク処理時間RTとして計算し、今回の
処理を終了する。ただし、補正値R1によりリッチ化度
合の基本制御量R0を減少補正するといっても、減少補
正後の値であるRICHが1以上の値となるようにKの
値を設定していることはいうまでもない。
【0058】このようにして演算されたRICHとRT
はECU11内のメモリ(RAM)にストアされ、この
うちRTは次に説明するリッチスパイク処理が終了した
かどうかの判定とリッチスパイク処理の終了直後かどう
かの判定(図4のステップ16、18)に、またRIC
Hは後で説明する燃料噴射パルス幅Tiの演算ルーチン
で読み出されて用いられる。
【0059】その後も運転条件が理論空燃比域(または
リッチ空燃比域)にあれば、次回からは図3のステップ
8より図4のステップ16に進むことになり、カウンタ
値TIMERとメモリにストアされている処理時間RT
を比較する。カウンタの開始当初はカウンタ値TIME
Rが処理時間RTより小さいので、図4のステップ17
に進みカウンタ値TIMERをカウントアップして今回
の処理を終了する。
【0060】このカウンタ値TIMERのカウントアッ
プの繰り返しによりやがて、TIMER≧RTになる
と、図4のステップ18に進み、カウンタ値の前回値で
あるTIMERzと処理時間RTを比較する。TIME
Rz<RTであれば、カウンタ値がRT以上となった直
後であると判断し、図4のステップ19に進み、フラグ
Fnoxの値をみる。これは図3のステップ10の趣旨
と同じである。すなわち、Fnox=0のときはリーン
空燃比域から理論空燃比域(またはリッチ空燃比域)に
移ってからRTbase(=RT)の時間が経過したと
判断し、このときは吸収NOx量の全てが脱離・還元さ
れるので、ステップ22に進み、吸収NOx量TNOX
をリセットする(TNOX=0)。
【0061】これに対して、Fnox=1のときは、強
制的に空燃比をリッチ化して吸収NOx量の所定割合を
脱離・還元するリッチスパイク処理を開始してからRT
0×RT1(=RT)の時間が経過したと判断し、この
ときはこのリッチスパイク処理を終了させるためステッ
プ19よりステップ20に進み、フラグFnoxをリセ
ット(Fnox=0)する。
【0062】ステップ21では、今回のリッチスパイク
処理で触媒から脱離された分のNOx量を、リッチスパ
イク開始直前の吸収NOx量であるTNOXzから減算
して、現在触媒に残留している吸収NOx量TNOXを
演算する。リッチスパイク処理開始直前の吸収NOx量
であるTNOXzのK%を脱離させるリッチスパイク処
理が行われたはずであるから、TNOXz×Kが今回触
媒から脱離されたNOx量に相当する。
【0063】図6のフローチャートは、燃料噴射弁4に
与える燃料噴射パルス幅Tiを演算するためのもので、
図3、図4のフローとは独立に一定時間毎(たとえば1
0ms毎)に実行する。
【0064】ここで、図6においてステップ33、34
以外は従来と同じである。ステップ31ではエンジン回
転数Neと吸入空気量Qaを読み込み、これらからステ
ップ32において基本燃料噴射パルス幅Tpを、Tp=
(Qa/Ne)×k2(ただしk2は定数)の式により
算出する。このTpはエンジン1回転当たりに必要とな
る燃料量を与えるもので、このTpにより理論空燃比の
混合気が得られる。
【0065】ステップ33では、メモリにストアされて
いるフラグFnoxの値と1を比較し、Fnox=0の
ときにはリッチスパイク処理を行う必要がないためステ
ップ35に進み、エンジン回転数Neと吸入空気量Qa
から図7を内容とするマップを検索することにより、目
標当量比TFBYAを演算する。詳細には、図7に示し
たように大きく3つに分けられた運転域毎に異なる値が
入っている。同図において、TFBYA=1の領域が理
論空燃比を目標空燃比とする運転域(理論空燃比域)、
TFBYA<1の領域がリーン空燃比を目標空燃比とす
る運転域(リーン空燃比域)、またTFBYA>1の領
域がリッチ空燃比を目標空燃比とする運転域(リッチ空
燃比域)である。
【0066】これに対してFnox=1のときは、強制
的に空燃比をリッチ化して吸収NOx量の所定割合を脱
離・還元するリッチスパイク処理を行うためステップ3
3よりステップ34に進み、メモリにストアされている
上記のリッチ化度合RICHを目標当量比TFBYAと
して設定する。このとき、目標当量比TFBYA(=R
ICH)は1以上の値となり、理論空燃比または理論空
燃比よりもリッチ側の空燃比で運転される。
【0067】最後にステップ36ではこのようにして得
た目標当量比TFBYAと上記の基本燃料噴射パルス幅
Tpを用いて
【0068】
【数5】Ti=Tp×TFBYA×α×2+Ts ただし、α:空燃比フィードバック補正係数、 Ts:燃料噴射弁の無効燃料噴射量、 の式によりシーケンシャル噴射時の燃料噴射パルス幅T
iを計算する。なお、TFBYA≠1のときにはαは
1.0にクランプされる。
【0069】このようにして算出されたTiはECU1
1内のメモリにストアされ、エンジンの回転に同期して
実行される燃料噴射実行ルーチンで読み出されて使用さ
れる(シーケンシャル噴射では、エンジン1回転毎に1
回、所定のタイミングで各気筒毎にTiの期間だけ燃料
噴射弁4が開かれ、噴射が行われる)。
【0070】ここで、本実施形態の作用を説明すると、
本実施形態では、リーン空燃比域における低負荷運転状
態で吸収NOx量が所定値に達したとき、そのときのエ
ンジン負荷の履歴を表す吸入空気量のの加重平均値Qa
Hに応じて脱離割合Kが演算され、この脱離割合Kに基
づいてリッチスパイク処理による脱離NOx量が吸収N
Ox量のK%になるような2つの減少補正値R1、RT
1が演算され、これら補正値R1、RT1で対応する基
本制御値R0、RT0が減少補正されて、リッチスパイ
ク処理に用いるリッチ化度合RICH(=R0×R1)
とリッチスパイク処理時間RT(=RT0×RT1)が
計算され、これら制御値に基づいてリッチスパイク処理
が行われる。
【0071】これを図2でみると、吸収NOx量が所定
値に達したときのエンジン負荷が低負荷状態であるt2
(またはt3)のタイミングでは、従来装置と相違して
脱離割合Kが100%よりも小さな値で演算されるた
め、吸収NOx量の全部ではなく、そのK%を脱離・還
元するリッチスパイク処理(リッチ′)が行われる。
そして、このリッチスパイク処理後のリーン空燃比域に
おける低負荷運転状態(リーン′)での平均NOx吸
収率(図2最上段の二点鎖線参照)は、従来装置と同様
のリッチスパイク処理を行う場合より若干低下するもの
の、この値をリーン空燃比域における高負荷運転の平均
NOx吸収率(図2最上段の破線参照)以上に維持する
ことは容易である。しかも、吸収NOx量の一部の脱離
・還元で済むため、リッチスパイク処理に用いる燃料量
を大幅に低減できる。すなわち、リーン空燃比域で吸収
NOx量が所定値に達したときのリッチスパイク処理に
際して、触媒のNOx吸収率を回復させつつトータルの
燃費をより向上させることができるのである。
【0072】なお、吸収NOx量が所定値に達したとき
のエンジン負荷が高負荷状態であるt1のタイミングで
は、脱離割合Kが100%にほぼ近い値で演算されるた
め、従来装置と同様に、吸収NOx量の全部を脱離・還
元するリッチスパイク処理が行われる。
【0073】実施形態では、演算間隔当たりにエンジン
が排気通路に排出するNOx量ΔNOXeoとNOx吸
収率の積を演算間隔当たりの吸収NOx量ΔNOXとし
て求め、これを演算間隔毎に積算することによって現在
触媒に残存する吸収NOx量TNOXを求め、この吸収
NOx量TNOXと判定基準(所定値)NOXthとの
比較により、リッチスパイク処理が必要となったかどう
かを判定する場合で説明したが、吸収NOx量TNOX
の演算を簡略化することも可能である。たとえば〈1〉
リーン空燃比域におけるエンジン回転数の積算値Sum
Ne、〈2〉リーン空燃比域におけるスロットル開度の
積算値SumTh、〈3〉リーン空燃比域における吸入
空気量の積算値SumQa、のいずれかを吸収NOx量
TNOXの代わりに演算するようにしてもよい。このと
きは、各積算値SumNe、SumTh、SumQaの
いずれかの値がそれぞれについて設定される判定基準B
1Ne、B1Th、B1Qaを超えた場合に、上記のリ
ッチスパイクフラグFnoxを1とすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の制御システム図である。
【図2】一実施形態の作用を説明するための波形図。
【図3】リッチスパイク処理を説明するためのフローチ
ャート。
【図4】リッチスパイク処理を説明するためのフローチ
ャート。
【図5】吸収NOx量とエンジン負荷に対するNOx吸
収率の特性図。
【図6】燃料噴射パルス幅の演算を説明するためのフロ
ーチャート。
【図7】運転条件に応じた目標当量比の特性図。
【図8】第1の発明のクレーム対応図。
【符号の説明】
1 エンジン本体 4 燃料噴射弁 7 NOx吸蔵型触媒 13 エアフローメータ(エンジン負荷検出手段) 11 ECU 16 触媒温度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/04 305 F02D 41/04 305A (72)発明者 横井 太郎 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 石原 康二 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3G091 AB06 BA01 BA14 CB01 DA02 DB10 DC01 DC03 EA01 EA05 EA18 FA13 FA14 FB10 GA06 GB02W GB03W GB05W GB06W GB07W HA39 3G301 HA01 HA15 JA02 JA25 KA06 LA03 MA01 MA12 NE13 NE23 PA01Z PE03Z PE08Z PF01Z PF03Z PF07Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空燃比が理論空燃比よりもリーンのときに
    NOxを吸収し、空燃比が理論空燃比または理論空燃比
    よりもリッチになると、吸収NOxを脱離するととも
    に、この脱離したNOxを排気中の還元成分を用いて還
    元浄化する機能を有する触媒を排気通路に備える一方、 リーン空燃域で吸収NOx量を演算する手段と、 この演算した吸収NOx量に基づいてリーン空燃域でリ
    ッチスパイク処理が必要となったかどうかを判定する手
    段と、 この判定結果よりリーン空燃域でリッチスパイク処理が
    必要となったとき、処理時間のあいだリッチ化度合で空
    燃比をリッチ化することによりリッチスパイク処理を行
    う手段と、 リーン空燃比域で前記リッチスパイク処理が必要となっ
    たときのエンジン負荷を検出する手段と、 この検出したエンジン負荷に応じて前記処理時間または
    前記リッチ化度合を可変制御する手段とを備えることを
    特徴とするエンジンの排気浄化装置。
  2. 【請求項2】前記リッチスパイク処理が必要となったと
    きのエンジン負荷が低いほど前記触媒より脱離するNO
    x量が少なくなるように前記処理時間または前記リッチ
    化度合を演算することを特徴とする請求項1に記載のエ
    ンジンの排気浄化装置。
  3. 【請求項3】前記リッチスパイク処理が必要となったと
    きのエンジン負荷に代えて、前記リッチスパイク処理が
    必要となったときまでのエンジン負荷の履歴を用いるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンの排
    気浄化装置。
  4. 【請求項4】リーン運転域で前記吸収NOx量が所定値
    に達したとき、前記リッチスパイク処理が必要となった
    と判定することを特徴とする請求項1または2に記載の
    エンジンの排気浄化装置。
  5. 【請求項5】1のリッチスパイク処理から次のリッチス
    パイク処理までの間のNOx排出量が一定基準以下とな
    るように前記所定値を設定することを特徴とする請求項
    4に記載のエンジンの排気浄化装置。
JP16670199A 1999-06-14 1999-06-14 エンジンの排気浄化装置 Expired - Lifetime JP3812223B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16670199A JP3812223B2 (ja) 1999-06-14 1999-06-14 エンジンの排気浄化装置
EP20000112088 EP1061245B1 (en) 1999-06-14 2000-06-05 Exhaust gas purifying system of internal combustion engine
DE2000605251 DE60005251T2 (de) 1999-06-14 2000-06-05 Abgasreinigungssystem für eine Brennkraftmaschine

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16670199A JP3812223B2 (ja) 1999-06-14 1999-06-14 エンジンの排気浄化装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000356124A true JP2000356124A (ja) 2000-12-26
JP3812223B2 JP3812223B2 (ja) 2006-08-23

Family

ID=15836162

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16670199A Expired - Lifetime JP3812223B2 (ja) 1999-06-14 1999-06-14 エンジンの排気浄化装置

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP1061245B1 (ja)
JP (1) JP3812223B2 (ja)
DE (1) DE60005251T2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8033103B2 (en) 2006-09-29 2011-10-11 Denso Corporation Exhaust purification device

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10007048A1 (de) * 2000-02-17 2001-08-23 Volkswagen Ag Vorrichtung und Verfahren zur Ermittlung einer Regenerationsnotwendigkeit eines NO¶x¶-Speicherkatalysators
US6497093B1 (en) 2001-06-20 2002-12-24 Ford Global Technologies, Inc. System and method for adjusting air-fuel ratio
US6453662B1 (en) 2001-06-20 2002-09-24 Ford Global Technologies, Inc. System and method for estimating oxidant storage of a catalyst
US6629409B2 (en) 2001-06-20 2003-10-07 Ford Global Technologies, Llc System and method for determining set point location for oxidant-based engine air/fuel control strategy
US6453661B1 (en) 2001-06-20 2002-09-24 Ford Global Technologies, Inc. System and method for determining target oxygen storage in an automotive catalyst
US6993899B2 (en) 2001-06-20 2006-02-07 Ford Global Technologies, Llc System and method for controlling catalyst storage capacity
AUPR812301A0 (en) * 2001-10-08 2001-11-01 Orbital Engine Company (Australia) Proprietary Limited Nox control for an internal combustion engine
DE10241500B4 (de) 2002-09-07 2004-08-12 Audi Ag Verfahren zum Betreiben eines Stickoxid-Speicherkatalysators einer Brennkraftmaschine insbesondere eines Kraftfahrzeuges
JP2005048673A (ja) * 2003-07-29 2005-02-24 Nissan Motor Co Ltd エンジンの排気浄化装置
FR2922945B1 (fr) * 2007-10-31 2009-11-27 Peugeot Citroen Automobiles Sa Procede de determination d'intervalle de maintenance pour vehicule automobile.
JP5748005B2 (ja) * 2013-02-20 2015-07-15 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の排気浄化装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2722951B2 (ja) * 1992-06-25 1998-03-09 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の排気浄化装置
JP2998481B2 (ja) 1993-03-16 2000-01-11 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の排気浄化装置
JPH0797957A (ja) * 1993-09-30 1995-04-11 Honda Motor Co Ltd 内燃機関における排ガス浄化装置
DE59803438D1 (de) * 1997-06-03 2002-04-25 Siemens Ag VERFAHREN ZUR REGENERATION EINES NOx-SPEICHERKATALYSATORS
EP0898067B1 (en) * 1997-08-21 2004-03-17 Nissan Motor Co., Ltd. Exhaust gas purifying system of internal combustion engine

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8033103B2 (en) 2006-09-29 2011-10-11 Denso Corporation Exhaust purification device

Also Published As

Publication number Publication date
EP1061245B1 (en) 2003-09-17
EP1061245A3 (en) 2001-11-28
JP3812223B2 (ja) 2006-08-23
EP1061245A2 (en) 2000-12-20
DE60005251D1 (de) 2003-10-23
DE60005251T2 (de) 2004-04-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6679050B1 (en) Exhaust emission control device for internal combustion engine
JP2002364415A (ja) エンジンの排気浄化装置
JP2000274228A (ja) エンジンの排気浄化装置
JP2000356124A (ja) エンジンの排気浄化装置
JP3063517B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2001193521A (ja) 内燃機関の排ガス浄化装置
JP4167871B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP4186259B2 (ja) 内燃機関の排ガス浄化装置
JP2002004915A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP3870749B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2000027677A (ja) 希薄燃焼内燃機関の排気浄化装置
JP2001159363A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP3409699B2 (ja) 内燃機関におけるhc吸着剤の劣化診断装置および劣化診断方法
JP3412216B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2002130010A (ja) 内燃機関の制御装置
JP3772554B2 (ja) エンジンの排気浄化装置
JPH0814031A (ja) 内燃機関におけるno▲x▼還元触媒の還元・吸着性能の判定とno▲x▼低減方法
JP3815141B2 (ja) エンジンの排気浄化装置
JP2004108187A (ja) 内燃機関の排気浄化用触媒の劣化診断装置
JP2004285841A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2001098981A (ja) 内燃機関の触媒劣化判定装置
JP3631062B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2000161105A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP3209074B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
US7415818B2 (en) Control device of internal combustion engine

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050125

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050314

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060509

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060522

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3812223

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090609

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100609

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110609

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120609

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120609

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130609

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140609

Year of fee payment: 8

EXPY Cancellation because of completion of term