JP4167871B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は内燃機関の排気浄化装置に関し、特に、排気ガスを浄化する触媒を備えた内燃機関に適用して好適である。
【0002】
【従来の技術】
近年、希薄(リーン)燃焼型の内燃機関の排気ガスに含まれる窒素酸化物(NO)を浄化するべくNO触媒が実用化されている。NO触媒は、例えばアルミナを担体としてバリウム(Ba)などのアルカリ土類と白金(Pt)のような貴金属とが担持されたものであり、排気ガス中のNOは硝酸イオン(NO )の形でNO触媒内に吸蔵される。そして、NO触媒は内燃機関がリーン空燃比にて運転中にあるときにはその排気ガス中のNOを吸蔵する一方、内燃機関の排気空燃比が理論空燃比以下のリッチ空燃比で運転されるときにはその吸蔵したNOを放出し還元する機能を有している。
【0003】
ところが、燃料および機関の潤滑油内にはイオウ(S)が含まれているので、排気ガス中にもイオウが含まれる。このため、NO触媒は排ガス中のイオウ成分をBaSOなどの硫酸塩として吸蔵してしまい、イオウ成分により被毒(S被毒)される性質を有する。NO触媒に吸蔵されたイオウ成分はNOに比べて安定性が高いため、排気空燃比を燃料リッチにしてもNO触媒から放出されず、NO触媒中に次第に蓄積される。そして、NO触媒内のイオウ成分の量が増大するとNO触媒が吸収しうるNOの量が次第に低下し、NO触媒のNO吸蔵能力が低下するという問題を生ずる。
【0004】
そこで、S被毒されたNO触媒の温度を高めるとともにNO触媒を還元雰囲気下におくことにより、吸蔵されたイオウ成分をイオウ酸化物(SO)としてNO触媒から離脱させ、NOの吸蔵能力を回復させることが知られている。しかし、S被毒したNO触媒を再生する際には、例えば下記の化学反応式により脱離したSOが排ガス中の水素(H)と反応し、硫化水素(HS)が一時的に多量に生成される。
BaSO+CO→BaCO+SO
SO+H→HS+O
このような硫化水素は強い臭気を発生させる性質があり、大気中に放出されると車両の周囲で異臭を放つため、好ましいものではない。
【0005】
NO触媒がSO脱離温度域にあるとき、排気空燃比が燃料リッチであるほどSOが多く排出される。また、NO触媒へのS付着量が多いほどSOは大量に排出される。そして、SOの排出量が増えると、結果的に多量のHSが生成されてしまう。
【0006】
このようなHSによる異臭を防止するため、例えば特開2000−161107号公報には、NO触媒のS被毒量が大きいほどリッチ化度合いを小さくして目標A/Fをストイキ(空燃比:A/F=14.6)寄りに設定し、HSの発生量を少なく抑える方法が記載されている。
【0007】
また、特開2000−274232号公報には、NO触媒のS被毒が検出されたときには、基準のリッチ空燃比を中心として排気空燃比を変動させて、NO触媒から除々にSOを脱離させる方法が開示されている。
【0008】
また、特開2001−82137号公報には、エンジン運転状態に基づいて推定したHS放出速度が判定値を上回ると、目標空燃比がリッチ側の値とリーン側の値を交互にとるように変調する方法が記載されている。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−161107号公報
【特許文献2】
特開2000−274232号公報
【特許文献3】
特開2001−82137号公報
【特許文献4】
特開2001−304011号公報
【特許文献5】
特開2001−304020号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、HSはNO触媒に吸蔵されたイオウ成分を還元する際に発生するため、上述した従来の方法では、HSの発生を抑制すると、必然的にSOの排出量が低下するという問題が生じる。すなわち、SOの排出量の低下を防止しつつ、HSの排出量を抑えることは困難である。このため、S被毒したNO触媒を十分に再生することができず、吸蔵能力を回復させることができないという問題が生じていた。
【0011】
例えば、特開2001−161107号公報に記載された方法では、S被毒量が大きいほどリッチ化度合いを小さくしているが、リッチ化度合いを小さくするとNO触媒からイオウ成分を十分に脱離させることができないという問題が生じる。
【0012】
また、特開2000−274232号公報に記載された方法では、HSの排出を抑制するために、理論空燃比と所定のリッチ空燃比との間で所定時間(例えば5秒)毎に交互に排気空燃比を切り換えている。しかし、この方法では、排気空燃比を理論空燃比に設定している時間帯でHSとともにSOの排出が抑制されてしまう。このため、NO触媒のS被毒再生を十分に行うことは困難である。
【0013】
また、特開2001−82137号公報に記載された方法では、エンジン運転状態をエンジン回転数、吸入空気量、車速、触媒温度、排気温度、冷却水温などの関数で表し、エンジン運転状態に基づいてHS放出速度を推定している。しかし、NO触媒のS被毒量は常時変化しており、HSが臭気を発するレベルに達するまでには時間がかかるため、これらの特性値からHS発生量を推定することは難しい。このため、推定したHS放出速度と実際に発生するHS濃度との間の誤差が大きくなり、適正なタイミングでリーンスパイクを実施することができないという問題が生じる。
【0014】
この発明は、上述のような問題を解決するためになされたものであり、イオウ被毒再生制御の際にHSの排出量を最小限に抑えるとともに、NO触媒からイオウ成分を確実に脱離させることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の排気を浄化する排気浄化触媒と、前記排気浄化触媒のイオウ成分付着量を検知するイオウ成分付着量検知手段と、前記排気浄化触媒のイオウ被毒再生時に、排気空燃比を燃料リッチに制御する空燃比燃料リッチ化手段と、前記燃料リッチな排気空燃比にリーンスパイクを実施するリーンスパイク実施手段と、前記イオウ成分付着量に基づいて前記リーンスパイクの諸元を設定するリーンスパイク制御手段とを備え、前記リーンスパイク制御手段は、前記イオウ成分付着量の減少に伴ってリーンスパイク間隔を長くすることを特徴とする。
【0016】
請求項2記載の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の排気を浄化する排気浄化触媒と、前記排気浄化触媒のイオウ成分付着量を検知するイオウ成分付着量検知手段と、前記排気浄化触媒のイオウ被毒再生時に、排気空燃比を燃料リッチに制御する空燃比燃料リッチ化手段と、前記燃料リッチな排気空燃比にリーンスパイクを実施するリーンスパイク実施手段と、前記イオウ成分付着量に基づいて前記リーンスパイクの諸元を設定するリーンスパイク制御手段とを備え、前記リーンスパイク制御手段は、前記イオウ成分付着量の減少に伴ってリーンスパイク実行時間を短くすることを特徴とする。
【0019】
請求項記載の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の排気を浄化する排気浄化触媒と、前記排気浄化触媒のイオウ被毒再生時に、排気空燃比を燃料リッチに制御する空燃比燃料リッチ化手段と、前記排気浄化触媒の下流側に設けられた前記排気空燃比を検出するセンサと、前記センサの出力に基づいて前記燃料リッチな排気空燃比にリーンスパイクを実施するリーンスパイク実施手段と、前記センサの燃料リッチ側出力の積算値を求める積算手段と、内燃機関の負荷に基づいて前記積算値を補正して補正値を求める補正手段とを備え、前記リーンスパイク実施手段は、前記補正値が所定の判定値に達した時点で前記リーンスパイクを開始することを特徴とする。
【0021】
請求項記載の発明は、上記の目的を達成するため、請求項記載の内燃機関の排気浄化装置であって、前記センサの出力を含む所定の特性値に基づいて前記排気浄化触媒から放出される硫化水素量を検知する硫化水素検知手段を更に備え、前記リーンスパイク実施手段は、前記硫化水素量が所定の判定値に達した時点で前記リーンスパイクを開始することを特徴とする。
【0022】
請求項記載の発明は、上記の目的を達成するため、請求項記載の内燃機関の排気浄化装置であって、前記硫化水素検知手段は、少なくとも前記センサの燃料リッチ側出力の積算値を用いて前記硫化水素量を検知することを特徴とする。
【0023】
請求項記載の発明は、上記の目的を達成するため、請求項記載の内燃機関の排気浄化装置であって、前記硫化水素検知手段は、少なくとも前記センサの燃料リッチ側出力の積算値を用い、且つ、イオウ被毒再生時間、内燃機関の吸入空気量、前記排気浄化触媒の触媒温度、前記排気浄化触媒のイオウ成分付着量及び排気空燃比の少なくとも1つを用いて前記硫化水素量を検知することを特徴とする。
【0024】
請求項記載の発明は、上記の目的を達成するため、請求項4〜6のいずれかに記載の内燃機関の排気浄化装置であって、内燃機関の負荷に基づいて前記判定値を補正する補正手段を更に備えたことを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明のいくつかの実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。また、以下の実施の形態により本発明が限定されるものではない。
【0026】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる内燃機関の排気浄化装置及びその周辺の構造を説明するための図である。本実施形態の内燃機関10は希薄燃焼型の内燃機関である。内燃機関10には吸気通路12および排気通路14が連通している。吸気通路12は、上流側の端部にエアフィルタ16を備えている。エアフィルタ16には、吸気温THA(すなわち外気温)を検出する吸気温センサ18が組みつけられている。
【0027】
エアフィルタ16の下流には、エアフロメータ20が配置されている。エアフロメータ20は、吸気通路12を流れる空気流入量Gaを検出するセンサである。エアフロメータ20の下流には、スロットルバルブ22が設けられている。スロットルバルブ22の近傍には、スロットル開度TAを検出するスロットルセンサ24と、スロットルバルブ22が全閉となることでオンとなるアイドルスイッチ26とが配置されている。
【0028】
スロットルバルブ22の下流には、サージタンク28が設けられている。また、サージタンク28の更に下流には、内燃機関10の吸気ポートに燃料を噴射するための燃料噴射弁30が配置されている。
【0029】
排気通路14には、上流側触媒(スタートキャタリスト)32と下流側触媒(NO吸蔵触媒)34とが直列に配置されている。上流側触媒32は比較的小容量の触媒とされ、内燃機関10に近い位置に配置されていることから、機関冷間始動時等に短時間で活性化温度まで昇温し、主として始動直後の排気浄化を行う。
【0030】
また、本実施形態において、下流側触媒34は流入する排気空燃比がリーンのときに排気中のNOを吸着、吸収またはその両方にて選択的に保持(吸蔵)し、流入する排気の空燃比が理論空燃比またはリッチ空燃比となったときに、吸蔵しているNOを排気中の還元成分(HC,CO)を用いて還元浄化するものである。
【0031】
排気通路14には、上流側触媒32の上流に空燃比センサ(A/Fセンサ)35が配置されている。空燃比センサ35は排気ガス中の酸素濃度を検出するセンサであって、上流側触媒32に流入する排気ガス中の酸素濃度に基づいて内燃機関10で燃焼に付された混合気の空燃比を検出するものである。
【0032】
また、下流側触媒34の下流に、サブOセンサ38が配置されている。サブOセンサ38は、排気ガス中の酸素濃度が所定値より大きいか小さいかを検出するためのセンサであって、センサ位置の排気空燃比がストイキよりも燃料リッチになると0.45V以上の出力を発生し、排気空燃比がストイキよりも燃料リーンになると0.45V以下の出力を発生する。酸素濃度が所定値よりも大きいか小さいかの判定は、サブOセンサ38の出力と所定の判定電圧を比較して行う。通常、判定電圧は0.45Vに設定されており、サブOセンサ38の出力が0.45V以上のときは酸素濃度が所定値より大きいものとして判定出力“1”が出力される。出力が0.45Vより小さいときは酸素濃度が所定値より小さいものとして判定出力“0”が出力される。
【0033】
サブOセンサ38によれば、下流側触媒34の下流に、燃料リッチな排気ガス(HC,COを含む排気ガス)、或いは燃料リーンな排気ガス(NOを含む排気ガス)が流出してきたかを判断することができる。
【0034】
図1に示すように、本実施形態の排気浄化装置はECU(Electronic Control Unit)40を備えている。ECU40には、上述した各種センサおよび燃料噴射弁30に加えて、内燃機関10の冷却水温THWを検出する水温センサ42や、車速SPDを検出する車速センサ44などが接続されている。
【0035】
図1に示すシステムにおいて、内燃機関10から排出される排気ガスは、先ず、上流側触媒32で浄化される。そして、下流側触媒34では、上流側触媒32で浄化し切れなかった排気ガスの浄化処理が行われる。上流側触媒32は、燃料リッチな排気ガス中に酸素を放出し、また、燃料リーンな排気ガス中の過剰酸素を吸蔵することで排気ガスの浄化を図る。また、下流側触媒34は、上流側触媒32からの排気ガスの排気空燃比がリーン空燃比であるときにはその排気ガス中のNOを吸蔵する一方、排気空燃比が理論空燃比以下のリッチ空燃比であるときにはその吸蔵したNOを放出して還元する。
【0036】
従来の技術の欄で述べたように、下流側触媒34は、NOのみならず、排ガス中に含まれるイオウ成分の酸化物SOを硫酸バリウムBaSOなどの硫酸塩X−SOとして保持し、硫酸塩X−SOで被毒(S被毒)される性質を有している。このため、下流側触媒34がS被毒された場合は、下流側触媒34の温度を高め、還元雰囲気下におくことでイオウ成分を脱離させる制御(S回復制御)が行われる。本実施形態の排気浄化装置は、S回復制御の際にSOを確実に排出し、かつHSの発生を最小限に抑える制御を行う。
【0037】
図2は、S回復制御を実施している際の各波形を示すタイミングチャートである。ここで、図2(A)は下流側触媒34のイオウ成分付着量(S付着量)を示す波形を、図2(B)は、サブOセンサ38の出力波形を示している。また、図2(C)は下流側触媒34に流入する排気ガスの目標空燃比を示しており、図2(D)は下流側触媒34から排出された排気ガスのHS濃度を示している。
【0038】
本実施の形態の排気浄化装置は、図2(C)に示すようにS回復制御の際に目標空燃比を燃料リッチにし、かつ所定のタイミングで空燃比を燃料リーンにするリーンスパイクを実施する。
【0039】
図2(D)に示すように、S回復制御の際に排気空燃比を燃料リッチにすると排出されるHSの濃度も増加していくが、時刻tでリーンスパイクを実施するとHS濃度は低下する。リーンスパイクが終了すると再びHS濃度は増加するが、時刻tでリーンスパイクを実施するとHS濃度は再び低下する。このように適切な間隔でリーンスパイクを実施することで、図2(D)に示すように排出されるHSの濃度を人が臭気を感じるレベル(通常0.5ppm程度)以下に低減できる。
【0040】
一方、リーンスパイクを実施していない時間帯では、排気空燃比が燃料リッチに保たれるため、下流側触媒34からイオウ成分を確実に脱離させることができる。
【0041】
このように、本実施の形態の排気浄化装置は、所定間隔でリーンスパイクを実施することによってHSの発生を許容レベル以下に抑制し、リーンスパイクを実施していない時間帯ではSOを最大限に排出して下流側触媒34の浄化能力を回復排出させるものである。図3に基づいて、HSの発生のみを抑制する原理を説明する。図3は、S回復制御時におけるSO、HSの発生量と時間との関係を示す特性図である。
【0042】
S回復処理のために空燃比を燃料リッチにすると、図3に示すように、先ずSOが先に発生し、時間の経過とともにSOの発生量は低下する。その後、HSの発生量が増加してピークを迎え、やがてHSの発生量も低下する。このように、HSの発生時期はSOの発生時期に対して時間遅れが生じている。
【0043】
Sの排出時期に遅れが生じる要因として、以下に挙げるものが想定できる。
(1)反応速度の違い
SO発生、HS発生の際には以下の還元反応が生じていると考えられる。
BaSO+CO→BaCO+SO
SO+3H→HS+2H
このような反応が生じている場合、Hによる還元速度はCOによる還元速度に比べて1/3程度である。従って、HSの発生に遅れが生じると考えられる。
(2)安定度
下流側触媒34から排気ガス中に脱離したSOは、排気ガス中の他のガス成分に比較して安定している。従って、排気ガス中のH2はSOよりも他の成分と優先的に反応する。このため、HSの発生に遅れが生じると考えられる。
(3)濃度の違い
S回復制御中、H2はCOに比較して1/10程度しか排気ガス中に存在しない。従って、Hによる還元反応の機会がCOによる還元反応よりも少ない。このため、HSの発生に遅れが生じると考えられる。
(4)HSの酸化反応
下流側触媒34は燃料リーンな排ガス中の過剰酸素を吸蔵している。このため、下流側触媒34の前端部の反応でSOからHSが生成されても、下流側触媒34が吸蔵する酸素によって以下の反応が生じ、HSが後端部に流れついた際にSOに戻る。
S+O→HO+SO
SがSOに戻らないためには吸蔵した酸素が下流側触媒34から完全に脱離してしまうことが必要であるが、吸蔵している酸素が還元雰囲気下で消費されるまでにはある程度の時間を要する。このため、HSの発生に遅れが生じると考えられる。
【0044】
本実施形態では、HSの発生時期の遅れを利用して、HSの発生量が許容レベルを超える直前に図2(C)に示す時刻tのリーンスパイクを実施する。図3に示すように、時刻tの時点では既にSOが多量に発生しているため、リーンスパイクを実施したことによるSO発生量の低減は最小限に抑えられる。従って、時刻t以前に下流側触媒34から脱離したSOを確実に排出することができる。
【0045】
同様に、時刻t以降のリーンスパイクもHSの発生量が許容レベルを超える直前に実施する。時刻t以降のリーンスパイクを行う際も、HSよりも早い時期にSOが発生しているため、リーンスパイクを行う以前に発生したSOを確実に排出することができる。
【0046】
また、図2(A)に示すように、S回復制御により下流側触媒34中のS付着量は時間の経過とともに低下し、S付着量が少ないほどSO発生量、HS発生量は少なくなる。従って、リーンスパイクを終了して目標空燃比を燃料リッチに戻した後、HS濃度が許容レベル(0.5ppm)に到達するまでの時間は、リーンスパイクを実施する毎に長くなる。このため、本実施形態では、図2(C)に示すように、S回復制御の時間の経過に伴ってリーンスパイク間隔を長くすることとしている。これにより、排気空燃比を燃料リッチにしている時間をより長くできるため、SOをより多く排出することが可能となる。
【0047】
また、S付着量が少なくなるほどHSの発生量は少なくなるため、図2(C)に示すように、S回復制御の時間の経過に伴ってリーンスパイクを実行している時間を短くできる。これにより、排気空燃比を燃料リッチにしている時間をより長くすることができ、SOをより多く排出することが可能となる。
【0048】
更に、S付着量が少なくなるほどHSの発生量は少なくなるため、図2(C)に示すように、S回復制御の時間の経過に伴って目標空燃比の燃料リッチの度合いをより燃料リッチ側にすることができる。これにより、SOをより多く排出することが可能となる。なお、目標空燃比を燃料リッチ側へ可変することで、図2(B)に示すようにS付着量の低下に伴ってサブOセンサ38の出力は次第に増加する。
【0049】
このように、S付着量の低下に伴ってリーンスパイク間隔、実行時間、空燃比を可変していくことで、HSの排出量を許容レベル以下に抑えることができ、かつ下流側触媒34に付着したイオウ成分をより短時間で効率良く排出できる。従って、下流側触媒34のNO浄化能力を確実に回復させることができる。
【0050】
次に、図4〜図9に基づいて、S付着量に応じてリーンスパイクの諸元を設定する具体的な方法について説明する。
【0051】
図4は、本実施形態の排気浄化装置の制御に関わる各波形を示すタイミングチャートである。ここで、図4(A)はS回復制御実施フラグ(XSPARGE)の波形を、図4(B)はリーンスパイク実施フラグ(XLEANSON)の波形を、図4(C)はS付着量(soxcnt)の波形を、図4(D)はリーンスパイク間隔カウンタ(leansoffcnt)の波形を、図4(E)はリーンスパイク実施カウンタ(leansoncnt)の波形を、図4(F)は目標空燃比の波形をそれぞれ示している。なお、図4(F)の目標空燃比の波形は、図2(C)と同一である。
【0052】
また、図5は、図4(B)に示すリーンスパイク実施フラグ(XLEANSON)の状態を“0”または“1”に設定する手順を示すフローチャートである。ここで、リーンスパイク実施フラグ(XLEANSON)の状態が“0”の場合は、図4(F)に示すように目標空燃比はストイキよりも燃料リッチ側に設定される。一方、リーンスパイク実施フラグ(XLEANSON)の状態が“1”の場合は、図4(F)に示すようにリーンスパイクが実施される。
【0053】
最初に、図2(A)及び図4(C)に示す触媒中のS付着量(soxcnt)を求める方法について説明する。イオウ成分は燃料、オイルに含まれるため、S付着量(soxcnt)は燃料量、オイル消費量、S回復制御の実行履歴などから求めることができる。
【0054】
先ず、S回復制御を実施していない通常の燃料制御の場合、又は下流側触媒34の触媒温度<所定温度の場合、又はA/F>14.7の場合、は下式に従ってS付着量(soxcnt)を求める。なお、所定温度は、下流側触媒34からイオウ成分が脱離する温度であって、通常650℃程度である。
今回S付着量(soxcnt)=前回S付着量(soxcnt)+瞬時S付着量
ここで、上述のようにイオウ成分の供給源は燃料、オイルであるため、瞬時S付着量は燃料量、オイル消費量と相関がある。従って、上式の瞬時S付着量は燃料量、オイル消費量の関数で表される。
【0055】
一方、S回復制御中、又はNO触媒温度≧所定温度かつA/F≦14.7のときは下式に従ってS付着量(soxcnt)を求める。
今回S付着量(soxcnt)=前回S付着量(soxcnt)−瞬時S脱離量
ここで、瞬時S脱離量はS付着量(soxcnt)、触媒温度、空燃比(A/F)、吸入空気量により異なるため、これらの関数で表される。
【0056】
このように、S回復制御を行っている場合、又は、NO触媒温度≧所定値でありかつA/F≦14.7の場合はイオウ成分が脱離するため、前回計測時のS付着量(soxcnt)から瞬時S脱離量を減算する。一方、これ以外の場合はイオウ成分が付着するため前回計測時のS付着量(soxcnt)に瞬時S付着量を加算する。このような場合分けをすることでS付着量(soxcnt)を求めることができる。
【0057】
次に、図5のフローチャートに基づいてリーンスパイク実施フラグ(XLEANSON)の状態を設定する手順について説明する。先ず、ステップS1ではS回復制御実施フラグ(XSPARGE)が立ち上がっているか否かを判定する。S回復制御実施フラグ(XSPARGE)は、下流側触媒34のS被毒量が多く、再生処理が必要な場合に立ち上がる。具体的には、図2(A)及び図4(C)に示すS付着量(soxcnt)が増加して所定のしきい値に達した場合に立ち上がる。ステップS1でS回復制御実施フラグが立ち上がっている場合(XSPARGE=1のとき)はステップS2へ進み、現時点でのリーンスパイク実施フラグ(XLEANSON)の状態を検出する。リーンスパイク実施フラグが立ち上がっている場合(XLEANSON=1のとき)はステップS4へ進み、リーンスパイク実施フラグが立ち上がっていない場合(XLEANSON≠1のとき)はステップS3へ進む。
【0058】
ステップS3では、リーンスパイク間隔カウンタ(leansoffcnt)を1だけ増加させる。次のステップS5では、上述の方法でS付着量(soxcnt)を検出する。次のステップS6では、マップよりリーンスパイク間隔(kLEANSOFF)を算出する。
【0059】
図6はステップS6で参照するマップを示している。このマップはS付着量(soxcnt)とリーンスパイク間隔(kLEANSOFF)の関係を規定するもので、S付着量(soxcnt)が少なくなるとリーンスパイク間隔(kLEANSOFF)が長くなるように両者の関係を規定している。下流側触媒34からのHS発生量はS付着量(soxcnt)と相関があるため、このマップを参照することで、排出されたHS濃度が許容レベルに達する直前にリーンスパイクを実施することが可能となる。同時に、S付着量(soxcnt)が少ない場合は、リーンスパイク間隔(kLEANSOFF)を長くする制御が実現できる。
【0060】
次のステップS7では、リーンスパイク間隔カウンタ(leansoffcnt)とリーンスパイク間隔(kLEANSOFF)を比較する。leansoffcnt>kLEANSOFFのときはステップS8へ進み、リーンスパイク実施フラグを立ち上げる(XLEANSON=1)。leansoffcnt>kLEANSOFFでないときは初期状態に戻る(RETURN)。
【0061】
ステップS2でリーンスパイク実施フラグ(XLEANSON)が立ち上がっている場合は、ステップS4でリーンスパイク実施カウンタ(leansoncnt)を1だけ加算する。次のステップS9では、S付着量(soxcnt)を検出する。次のステップS10では、マップよりリーンスパイク実行時間(kLEANSON)を算出する。
【0062】
図7はステップS10で参照するマップを示している。このマップはS付着量(soxcnt)とリーンスパイク実行時間(kLEANSO)の関係を規定するもので、S付着量(soxcnt)が少なくなるとリーンスパイク実行時間(kLEANSO)が短くなるように両者の関係を規定している。これにより、S付着量(soxcnt)が少ない場合はリーンスパイク実行時間(kLEANSO)を短くする制御が実現できる。
【0063】
次のステップS11ではリーンスパイク実施カウンタ(leansoncnt)とリーンスパイク実行時間(kLEANSON)を比較する。leansoncnt>kLEANSONのときはステップS12へ進み、リーンスパイク実施フラグを立ち下げる(XLEANSON=0)。leansoncnt>kLEANSONでないときは初期に戻る(RET)。
【0064】
このように図5のフローチャートの処理では、ステップS8でリーンスパイク実施フラグ(XLEANSON)が“1”に設定されるまでは、ステップS1〜ステップS7の処理が繰り返し行われるため、図4(D)に示すようにリーンスパイク間隔カウンタ(leansoffcnt)の値は1づつ増加する。そして、リーンスパイク間隔カウンタ(leansoffcnt)の値がリーンスパイク間隔(kLEANSOFF)より大きくなるまでXLEANSON=0の状態が維持される。
【0065】
一方、リーンスパイク間隔カウンタ(leansoffcnt)の値がリーンスパイク間隔(kLEANSOFF)より大きくなると、ステップS8でリーンスパイク実施フラグ(XLEANSON)が“1”に設定される。そして、ステップS12でリーンスパイク実施フラグ(XLEANSON)が“0”に設定されるまでは、ステップS1〜ステップS11の処理が繰り返し行われるため、図4(E)に示すようにリーンスパイク実施カウンタ(leansoncnt)の値は1づつ増加する。そして、リーンスパイク実施カウンタ(leansoncnt)の値がリーンスパイク実行時間(XLEANSON)より大きくなるまでXLEANSON=1の状態が維持される。
【0066】
次に、図6及び図7に示すマップの作成方法を説明する。これらのマップは、S付着量の異なる下流側触媒34を複数用意し、それぞれを内燃機関10に接続して機関を運転し、下流側触媒34から排出されたHS量、SO量を測定することで作成できる。図8は図6のマップの作成方法を示す模式図である。ここで、図8(A)の縦軸は下流側触媒34から排出された排気ガス中のHS量を、図8(B)の縦軸は下流側触媒34から排出された排ガス中のSO量を示している。また、図8(A)及び図8(B)の横軸はリーンスパイク間隔(kLEANSOFF)を示している。
【0067】
図8(A)及び図8(B)において、曲線50、曲線52、曲線54は、下流側触媒34のS付着量が異なる場合のそれぞれの特性を示しており、曲線50、曲線52、曲線54の順にS付着量は大きくなる。これらの特性はS付着量、リーンスパイク間隔以外のパラメータを固定した状態で求めた測定値である。
【0068】
図8(A)の限界値は、HS量の許容レベルの上限値を示しており、人が異臭を感じる濃度0.5ppmのレベルを示している。要求値は余裕分を見込んで限界値よりも小さく設定されており、実際のマップの作成は要求値を用いて行う。また、図8(B)の要求値は、SO排出量の下限値を示しており、下流側触媒34のS被毒を十分に解消するためには要求値以上のSOを排出することが必要である。
【0069】
図8(A)に示すように、HS排出量を要求値以下にするためには、リーンスパイク間隔を短くする必要がある。一方、図8(B)に示すように、SOの排出量を要求値以上とするためには、リーンスパイク間隔を長くする必要がある。従って、それぞれのS付着量毎にHS、SO双方の要求値を満たすようにマップを作成する。例えばS付着量が最も多い曲線50の場合は、リーンスパイク間隔を図8に示す時間tの中間の値とし、他の曲線52,54の場合についてもリーンスパイク間隔をそれぞれ求める。これにより、図8(C)に示すようにS付着量とリーンスパイク間隔の関係を求めることができる。
【0070】
なお、図6のマップを作成する際には、図8(A)における曲線50,52,54と要求値の交点でのリーンスパイク間隔を用い、曲線50,52,54に対応するS付着量に当てはめてマップを作成してもよい。この方法で作成したマップを使用することで、排出されたHS濃度が許容レベルに達する直前までリーンスパイク間隔を長くすることができ、より多量のSOをリーンスパイク直前まで排出できる。
【0071】
図9は図7のマップの作成方法を示す模式図である。図8(A),(B)と同様、図9(A)及び図9(B)の縦軸は排出されたHS量、SO量をそれぞれ示している。また、図9(A)及び図9(B)の横軸はリーンスパイク実行時間(kLEANSON)を示している。
【0072】
図8と同様に、図9(A)中の曲線50、曲線52、曲線54は、S付着量が異なる場合のそれぞれの特性を示しており、これらの特性はS付着量、リーンスパイク実行時間以外のパラメータを固定して求めた測定値である。また、図9(A)に示す限界値、要求値、図9(B)に示す要求値は、図8(A)、図8(B)と同様である。
【0073】
図9(A)に示すように、HSの排出量を要求値以下にするためにはリーンスパイク実行時間を長くする必要がある。一方、図9(B)に示すように、SOの排出量を要求値以上とするためにはリーンスパイク実行時間を短くする必要がある。従って、それぞれのS付着量毎にHS、SO双方の要求値を満たすようにマップを作成する。例えば曲線50の場合は、リーンスパイク実行時間を時間tの中間の値とし、他の曲線52,54の場合についてもリーンスパイク実行時間をそれぞれ求める。これにより、図9(C)に示すようにS付着量とリーンスパイク実行時間の関係を求めることができる。
【0074】
次に、S付着量(soxcnt)に応じて目標空燃比を燃料リッチ側へ可変する方法について説明する。図10はS付着量に応じて目標空燃比を補正する手順を示すフローチャートである。この制御では、リーン補正量(kLEAN)とリッチ補正量(kRICH)を使用して、リーンスパイク時の目標空燃比とリーンスパイク時以外の目標空燃比を制御する。
【0075】
先ず、ステップS21では、リーンスパイク実施フラグ(XLEANSON)の状態を参照して、XLEANSON=1であればステップS22へ進む。XLEANSON=1でなければステップS23へ進む。
【0076】
ステップS22では、マップを参照してリーン補正量(kLEAN)を算出する。図11は、図10のステップS22で参照するマップを示す模式図である。図11に示すように、リーン補正量(kLEAN)は1.0より大きい値であり、S付着量の減少に伴って減少する。次のステップS24ではリッチ補正量(kRICH)を1.0に設定し、次のステップS25では目標空燃比をストイキ(A/F=14.6)に設定する。次のステップS26では、下式を用いて目標空燃比を補正する。
今回目標空燃比=前回目標空燃比×kLEAN×kRICH
この際、目標空燃比の初期値はステップS25で設定したストイキ(A/F=14.6)であり、kLEAN>1.0,kRICH=1.0であるため、目標空燃比は燃料リーンの値(A/F=14.6以上)となる。
【0077】
ステップS21でkLEANSON=1でない場合、ステップS23ではマップを参照してリッチ補正量(kRICH)を算出する。図12はステップS23で参照するマップを示す模式図である。図12に示すように、リッチ補正量(kRICH)は1.0より小さい値であり、S付着量の減少に伴って減少する。次のステップS27ではリーン補正量(kLEAN)を1.0に設定し、次のステップS28では目標空燃比をストイキの14.6に設定する。
【0078】
次のステップS26では、上式を用いて目標空燃比を補正する。この際、目標空燃比の初期値はステップS27で設定したストイキ(A/F=14.6)であり、kRICH<1.0,kLEAN=1.0であるため、算出された目標空燃比は燃料リッチな値(A/F=14.6以下)となる。
【0079】
このように、リーンスパイクを実施している場合はXLEANSON=1であり、ステップS22〜S26の処理が繰り返される。この際、S付着量が減少していくと図11のマップからより1.0に近いリーン補正量(kLEAN)が求められる。従って、図4(F)に示すように、リーンスパイク時の目標空燃比をリッチ側へ可変していく制御が実現できる。
【0080】
一方、リーンスパイクを実施していない場合はXLEANSON=0であり、ステップS23〜S26の処理が繰り返される。この際、S付着量が減少していくと図12のマップからより小さなリッチ補正量(kRICH)が求められる。従って、図4(F)に示すように、リーンスパイクを実施していない場合の目標空燃比をリッチ側へ可変していく制御が実現できる。
【0081】
図11及び図12のマップは、図6及び図7のマップと同様の方法で作成できる。図11のマップを求める場合は、S付着量とリーン補正量以外のパラメータを固定し、異なるS付着量毎にリーン補正量を可変してSO、HSの排出量を求め、SO、HSの排出量が適正となるリーン補正量を求めればよい。図12のマップについても同様である。
【0082】
リーンスパイクの諸元、目標空燃比を求めた後の排気空燃比の制御は、空燃比センサ35の検出値を燃料噴射弁30における燃料噴射量にフィードバックするメインフィードバック(メインF/B)、サブOセンサ38の検出値を燃料噴射弁30における燃料噴射量にフィードバックするサブフィードバック(サブF/B)を用いて行う。
【0083】
以上説明したように実施の形態1によれば、下流側触媒34のS付着量に基づいてリーンスパイクを実施し、S付着量の低下に伴ってリーンスパイク間隔、実行時間、空燃比を可変するようにしたため、HSの排出量を許容レベル以下に抑えることができ、かつ下流側触媒34に付着したイオウ成分を最大限に排出することができる。従って、HSの発生を抑制した状態で下流側触媒34のNO浄化能力を効率良く回復させることができる。
【0084】
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2は、下流側触媒34の触媒内空燃比時系列変化からHS発生量を予測してリーンスパイク実施フラグ(XLEANSON)の状態を設定するものである。
【0085】
図13は下流側触媒34の触媒内空燃比時系列変化を説明するための模式図であって、触媒の内面を模式的に示す図である。上述のように下流側触媒34は排気ガス中のNOを吸蔵し、放出する。図13(A)は、下流側触媒34に燃料リーンな排気ガスを流し、下流側触媒34の全域にNOなどのリーン成分が吸蔵された状態を示している。便宜上、リーン成分が吸蔵された領域を触媒内リーン領域と称する。
【0086】
図13(B)〜図13(D)は、図13(A)の状態からS回復制御によって下流側触媒34内に燃料リッチな排気ガスを通過させ、前側からリーン成分が順次に脱離していく様子を時系列的に示したものである。便宜上、リーン成分が脱離した領域を触媒内リッチ領域と称する。
【0087】
図13(B)〜図13(D)に示すように、燃料リッチな排気ガスを流して触媒内を還元雰囲気にすると、下流側触媒34が吸蔵していたリーン成分が前側から順に脱離していく。還元雰囲気下では下流側触媒34に吸蔵されたSOも還元されるため、触媒内リッチ領域の拡大とともに触媒内のSOが脱離していき、排気ガス中の水素と反応してHSが発生する。
【0088】
この際、排気空燃比が燃料リッチであるほど排気ガス中の還元剤が多くなるため、触媒内リッチ領域が拡大する速度も大きくなる。そして、触媒内リッチ領域が拡大するほど下流側触媒34から排出されるSO量、HS量は多くなる。触媒内リッチ領域の拡がる度合いは、下流側触媒34から排出される排気ガスの排気空燃比から予測できるため、サブOセンサ38の出力をモニタすることで触媒内空燃比の時系列変化を予測することができ、これに基づいてHS発生量を求めることができる。
【0089】
一方で、触媒内時系列変化は下流側触媒34を流れる排気ガス量に応じて変動し、空燃比が同じ場合であっても排気ガス流量が多いほど触媒内リッチ領域は拡大する。サブOセンサ38の出力のみで触媒内時系列変化の傾向は判別できるが、より精度の高い制御を行うためには、エンジン負荷に応じてサブOセンサ38の出力を補正することが好ましい。この際、エンジン負荷は内燃機関10の吸入空気量と同等であるため、吸入空気量に応じて補正を行うことが望ましい。これにより、より高い精度でHS発生量を求めることができる。
【0090】
同様に、燃料リーンな排気ガスによって触媒内リーン領域が拡大する様子もサブOセンサ38の出力から予測することができる。
【0091】
具体的な方法を以下に説明する。図14は、触媒内空燃比時系列変化を考慮してリーンスパイク実施フラグ(XLEANSON)を立ち上げる方法を示すタイミングチャートである。ここで、図14(A)は、サブOセンサ38の出力波形を示している。図14(B)中の破線は、図14(A)に示す出力波形のリッチ側出力の積算値(以下、積算(R)と称する)を示している。積算(R)は、図14(A)のリッチ側(0.45V以上)の出力を時間で積算して得た値であり、空燃比を燃料リッチに制御している間に下流側触媒34から排出されたSO量、HS量を間接的に示す値である。また、図14(B)中の実線は、エンジン負荷(吸入空気量)に応じて補正した積算(R)の値を示している。積算(R)を補正する際は、例えば吸入空気量が多いほど積算(R)に大きな補正係数を乗じて補正する。
【0092】
図14(C)は、図14(A)に示す出力波形のリーン側出力の積算値(以下、積算(L)と称する)を示している。また、図14(D)はリーンスパイク実施フラグ(XLEANSON)の波形を示している。積算(L)は、図14(A)のリーン側(0.45V以下)の出力を時間で積算して得た値であり、排気空燃比を燃料リーンにするとSO量、HS量は低下するため、積算(L)はリーンスパイクによるSO、HSの低下量に応じた値である。
【0093】
図14(A)に示すようにS回復制御の実施中、排気空燃比は燃料リッチに制御される。そして、図14(B)に示すように、積算(R)とその補正値は時間の経過とともに増加し、補正値が所定値に達した時点(時刻t10)で図14(D)のリーンスパイク実施フラグ(XLEANSON)を立ち上げる。これにより、リーンスパイクが実施される。ここで、所定値はHS発生量の許容レベルに対応した値である。このように、サブOセンサ38の出力から積算(R)を求め、エンジン負荷で補正することで、触媒内空燃比時系列変化に基づいたHS発生量を求めることができ、触媒内の状態を考慮して適性なタイミングでリーンスパイク実施フラグ(XLEANSON)を立ち上げることが可能となる。
【0094】
図14(A)に示すように、リーンスパイクを実施している間のサブOサンサ38の出力は0.45V以下となる。そして、図14(D)に示すように積算(L)は増加していく。上述したように、積算(L)はリーン時のHS濃度の低下量に相当する。従って、積算(L)の値が所定値に達した時点で、HS濃度が十分に低下したもの判断し、リーンスパイクを終了する。その後、再び空燃比を燃料リッチにしてS回復制御を行う。
【0095】
次に、より高い精度でHS発生量を求める方法を説明する。図15は、HS放出速度に関係する各特性値を示す模式図である。図15(A)の横軸はS回復制御時間(Time)、図15(B)の横軸は内燃機関10の吸入空気量(Ga)、図15(C)の横軸は下流側触媒34の触媒温度(Temp)、図15(D)の横軸は下流側触媒34のS付着量(S)、図15(E)の横軸は排気空燃比(A/F)をそれぞれ示している。また、図15(F)の横軸は積算(R)を示している。
【0096】
図15(A)〜(F)の縦軸はHS放出のし易さ(HS発生量)を示している。HS発生量は、S回復制御時間、吸入空気量、触媒温度、S付着量、積算(R)の増加に伴って増加する。また、HS発生量は、排気空燃比の増加に伴って減少する。HSの放出速度は、図15(A)〜(F)に示す各特性の関数として求めることができる。
【0097】
図16は、図15に示す各特性値からHS放出速度を求め、HS放出速度に基づいてリーンスパイク実施フラグ(XLEANSON)の状態を設定する手順を示すフローチャートである。先ず、ステップS31ではS回復制御の実施中であるか否かを判別する。S回復制御実施中の場合はステップS32へ進む。S回復制御実施中でない場合は、リーンスパイク実施フラグ(XLEANSON)を設定する必要がないため、初期状態に戻る(RETURN)。ステップS32では、サブOセンサ38の出力を検出する。
【0098】
次のステップS33では、サブOセンサ38の出力が0.45V以上であるか否かを判別する。出力が0.45V以上の場合は排気空燃比が燃料リッチであり、この場合はステップS34へ進む。ステップS34ではリーン側出力積算値(積算(L))をクリアにし(積算(L)=0)、次のステップS35ではリッチ側出力積算値(積算(R))を求める。ここで、積算(R)は(サブOセンサ出力−0.45)の積算によって求められる。
【0099】
次のステップS36ではS付着量(soxcnt)を求める。実施の形態1で説明したように、S回復制御中のS付着量は下式から求められる。
今回S付着量(soxcnt)=前回S付着量(soxcnt)−瞬時S脱離量
ここで、瞬時S脱離量は、S付着量(soxcnt)、触媒温度、排気空燃比(A/F)、吸入空気量の関数である。
【0100】
次のステップS37では、HS放出速度を算出する。ここでは、図15に示す各特性値、HS生成時間などの特性値の少なくとも1つを用いてHS放出速度を算出する。ここで、積算(R)は下流側触媒34から実際に排出されたSO量、HS量に応じた値であるため、図15の各特性値のうち、積算(R)だけは必ず用いてHS放出速度を算出する。これにより、HS放出速度を高い精度で算出することが可能となる。なお、積算(R)、S付着量(soxcnt)については、ステップS35,S36で求めた値を用いる。また、HS生成時間は、SOが生成された後、水素と反応してHSが生成されるまでの時間である。
【0101】
次のステップS38では、マップから仮判定値を求める。図17はステップS38で参照するマップを示す模式図である。図17に示すように、下流側触媒34のS付着量(soxcnt)が多い場合、より多くのHSが排出されるため、S付着量(soxcnt)が多くなるほど仮判定値を低くする。これにより、ステップS39で用いる最終判定値を小さくすることができ、より早い段階からリーンスパイクを実施することが可能となる。
【0102】
次のステップS39では、ステップS38で求めた仮判定値に補正値(f(NE,PM))を乗じて最終判定値を求める。ここで、補正値(f(NE,PM))はエンジン回転数(NE)と吸気管圧力(PM)の関数であり、吸入空気量に応じた値である。
【0103】
上述のように触媒内リッチ領域は燃料リッチな排気ガスの流量に応じて拡大し、HS発生量は排気ガス流量、すなわち吸入空気量に応じて増加する。図16のフローでは、HS放出速度を算出する際に吸入空気量を用い、さらに吸入空気量に応じた補正値(f(NE,PM))で仮判定値を補正しているため、運転状態に応じて吸入空気量が変動し、内燃機関10の負荷が変動した場合であっても、適切なタイミングでリーンスパイクを実施することができる。
【0104】
次のステップS40では、HS放出速度と最終判定値を比較する。そして、HS放出速度≧最終判定値の場合はステップS41へ進み、リーンスパイク実施フラグ(XLEANSON)を立ち上げる。これにより、リーンスパイクが実施される。ステップS40でHS放出速度≧最終判定値でない場合は初期に戻る(RETURN)。
【0105】
一方、ステップS33でサブOセンサ出力が0.45V未満のとき、すなわち、排気空燃比が燃料リーンの場合はステップS42へ進む。そして、ステップS42では積算(R)の値をクリアにする。次のステップS43では、積算(L)を求める。ここで、積算(L)は(0.45−サブOセンサ出力)の積算によって求められる。
【0106】
次のステップS44では、積算(L)と所定値を比較する。積算(L)≧所定値の場合はHS放出速度が十分に低下しているためステップS45へ進み、リーンスパイク実施フラグ(XLEANSON)を立ち下げる。これにより、リーンスパイクが終了する。ステップS44で積算(L)≧所定値でない場合は、ステップS41へ進み、引き続きリーンスパイクを実施する。
【0107】
以上説明したように実施の形態2によれば、触媒内空燃比時系列変化をサブOセンサ38のリッチ側出力積算値から求め、積算値を運転状態に応じて補正するようにしたため、触媒内のS被毒状態に応じて適切なタイミングでリーンスパイクを実施することが可能となる。
【0108】
更に、HS放出速度に関係する各特性値を考慮してHS放出速度を求め、これに基づいてリーンスパイク実施フラグ(XLEANSON)の状態を設定するようにしたため、より適正なタイミングでリーンスパイクを実施することができる。従って、HS排出量が許容レベルを超える直前にリーンスパイクを実施することができ、HS排出量を低減するとともにSOの排出を効率良く行うことができる。
【0109】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
【0111】
請求項1記載の発明によれば、排気浄化触媒のイオウ成分付着量に基づいて適正なリーンスパイクを実施できるため、イオウ被毒再生時の硫化水素の発生を抑えるとともに、イオウ被毒された排気浄化触媒を効率よく再生できる。
また、請求項記載の発明によれば、イオウ成分付着量の減少に伴ってリーンスパイク間隔を長くするため、排気空燃比を燃料リッチにしている時間をより長くすることができる。従って、イオウ被毒された排気浄化触媒を効率よく再生できる。
【0112】
請求項2記載の発明によれば、排気浄化触媒のイオウ成分付着量に基づいて適正なリーンスパイクを実施できるため、イオウ被毒再生時の硫化水素の発生を抑えるとともに、イオウ被毒された排気浄化触媒を効率よく再生できる。
また、請求項記載の発明によれば、イオウ成分付着量の減少に伴ってリーンスパイク実行時間を短くするため、排気空燃比を燃料リッチにしている時間をより長くすることができる。従って、イオウ被毒された排気浄化触媒を効率よく再生できる。
【0115】
請求項記載の発明によれば、排気浄化触媒の下流側に設けられたセンサの出力に基づいてリーンスパイクを実施するため、触媒内空燃比時系列変化に基づいて適正なタイミングでリーンスパイクを実施できる。
また、請求項記載の発明によれば、センサの燃料リッチ側出力積算値を内燃機関の負荷に応じて補正するため、触媒内空燃比時系列変化を正確に求めることができ、適正なタイミングでリーンスパイクを実施できる。
【0116】
請求項記載の発明によれば、硫化水素量が所定の判定値に達した時点でリーンスパイクを実施するため、イオウ被毒再生時の硫化水素の発生を抑えるとともに、イオウ被毒された排気浄化触媒を効率よく再生できる。
【0117】
請求項記載の発明によれば、センサの燃料リッチ側出力の積算値を用いて硫化水素量を検知するため、精度良く硫化水素量を検知することができる。
【0118】
請求項記載の発明によれば、少なくともセンサの燃料リッチ側出力の積算値を用い、且つ、イオウ被毒再生時間、内燃機関の吸入空気量、排気浄化触媒の触媒温度、排気浄化触媒のイオウ成分付着量及び排気空燃比の少なくとも1つを用いて硫化水素量を検知するため、精度良く硫化水素量を検知することができる。
【0119】
請求項記載の発明によれば、内燃機関の負荷に基づいて判定値を補正するため、内燃機関の負荷に応じて適正なタイミングでリーンスパイクを実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1にかかる内燃機関の排気浄化装置及びその周辺の構造を説明するための図である。
【図2】 S回復制御を実施している際の各波形を示すタイミングチャートである。
【図3】 S回復制御の際に発生するSO量とHS量を示す特性図である。
【図4】 実施の形態1の排気浄化装置の制御に関わる各波形を示すタイミングチャートである。
【図5】 リーンスパイク実施フラグの状態を設定する手順を示すフローチャートである。
【図6】 S付着量とリーンスパイク間隔のマップを示す模式図である。
【図7】 S付着量とリーンスパイク実行時間のマップを示す模式図である。
【図8】 図6のマップの作成方法を示す模式図である。
【図9】 図7のマップの作成方法を示す模式図である。
【図10】 S付着量に応じて目標空燃比を補正する手順を示すフローチャートである。
【図11】 S付着量とリーン補正量のマップを示す模式図である。
【図12】 S付着量とリッチ補正量のマップを示す模式図である。
【図13】 触媒内空燃比時系列変化を説明するための模式図である。
【図14】 実施の形態2の排気浄化装置の制御に関わる各波形を示すタイミングチャートである。
【図15】 HS放出速度に関係する各特性値を示す模式図である。
【図16】 HS放出速度に基づいてリーンスパイク実施フラグの状態を設定する手順を示すフローチャートである。
【図17】 図16のフローチャートにおいて、仮判定値を求めるマップを示す模式図である。
【符号の説明】
10 内燃機関
12 吸気通路
14 排気通路
30 燃料噴射弁
32 上流側触媒
34 下流側触媒(NO吸蔵触媒)
35 空燃比センサ
38 サブOセンサ
40 ECU
42 水温センサ

Claims (7)

  1. 内燃機関の排気を浄化する排気浄化触媒と、
    前記排気浄化触媒のイオウ成分付着量を検知するイオウ成分付着量検知手段と、
    前記排気浄化触媒のイオウ被毒再生時に、排気空燃比を燃料リッチに制御する空燃比燃料リッチ化手段と、
    前記燃料リッチな排気空燃比にリーンスパイクを実施するリーンスパイク実施手段と、
    前記イオウ成分付着量に基づいて前記リーンスパイクの諸元を設定するリーンスパイク制御手段と
    を備え、
    前記リーンスパイク制御手段は、前記イオウ成分付着量の減少に伴ってリーンスパイク間隔を長くすることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 内燃機関の排気を浄化する排気浄化触媒と、
    前記排気浄化触媒のイオウ成分付着量を検知するイオウ成分付着量検知手段と、
    前記排気浄化触媒のイオウ被毒再生時に、排気空燃比を燃料リッチに制御する空燃比燃料リッチ化手段と、
    前記燃料リッチな排気空燃比にリーンスパイクを実施するリーンスパイク実施手段と、
    前記イオウ成分付着量に基づいて前記リーンスパイクの諸元を設定するリーンスパイク制御手段と
    を備え、
    前記リーンスパイク制御手段は、前記イオウ成分付着量の減少に伴ってリーンスパイク実行時間を短くすることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  3. 内燃機関の排気を浄化する排気浄化触媒と、
    前記排気浄化触媒のイオウ被毒再生時に、排気空燃比を燃料リッチに制御する空燃比燃料リッチ化手段と、
    前記排気浄化触媒の下流側に設けられた前記排気空燃比を検出するセンサと、
    前記センサの出力に基づいて前記燃料リッチな排気空燃比にリーンスパイクを実施するリーンスパイク実施手段と、
    前記センサの燃料リッチ側出力の積算値を求める積算手段と、
    内燃機関の負荷に基づいて前記積算値を補正して補正値を求める補正手段と
    を備え、
    前記リーンスパイク実施手段は、前記補正値が所定の判定値に達した時点で前記リーンスパイクを開始することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記センサの出力を含む所定の特性値に基づいて前記排気浄化触媒から放出される硫化水素量を検知する硫化水素検知手段を更に備え、
    前記リーンスパイク実施手段は、前記硫化水素量が所定の判定値に達した時点で前記リーンスパイクを開始することを特徴とする請求項記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記硫化水素検知手段は、少なくとも前記センサの燃料リッチ側出力の積算値を用いて前記硫化水素量を検知することを特徴とする請求項記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 前記硫化水素検知手段は、少なくとも前記センサの燃料リッチ側出力の積算値を用い、且つ、イオウ被毒再生時間、内燃機関の吸入空気量、前記排気浄化触媒の触媒温度、前記排気浄化触媒のイオウ成分付着量及び排気空燃比の少なくとも1つを用いて前記硫化水素量を検知することを特徴とする請求項記載の内燃機関の排気浄化装置。
  7. 内燃機関の負荷に基づいて前記判定値を補正する補正手段を更に備えたことを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
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