JP2000355553A - 診断薬用担体粒子および診断薬 - Google Patents
診断薬用担体粒子および診断薬Info
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- JP2000355553A JP2000355553A JP11166876A JP16687699A JP2000355553A JP 2000355553 A JP2000355553 A JP 2000355553A JP 11166876 A JP11166876 A JP 11166876A JP 16687699 A JP16687699 A JP 16687699A JP 2000355553 A JP2000355553 A JP 2000355553A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 抗体などの検査物質の担持性がよく、診断薬
として感度が高い診断薬担体用粒子を提供するものであ
る。 【構成】 芳香族ビニル化合物と下記一般式(1)で表
される化合物とを共重合させて得られるポリマー粒子か
らなることを特徴とする診断薬用担体粒子。 一般式(1) CH2=CR1-COO(CH2CH2O)x(CH(CH3)
CH2O)yR2 (式中R1は水素原子またはメチル基、R2は水素原子ま
たはアルキル基を表し、x,yはそれぞれ20未満の数
であって、1≦ x+y ≦40の関係にある)
として感度が高い診断薬担体用粒子を提供するものであ
る。 【構成】 芳香族ビニル化合物と下記一般式(1)で表
される化合物とを共重合させて得られるポリマー粒子か
らなることを特徴とする診断薬用担体粒子。 一般式(1) CH2=CR1-COO(CH2CH2O)x(CH(CH3)
CH2O)yR2 (式中R1は水素原子またはメチル基、R2は水素原子ま
たはアルキル基を表し、x,yはそれぞれ20未満の数
であって、1≦ x+y ≦40の関係にある)
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は免疫反応性物質、核
酸などの被検査物質と特異的に結合する物質(以下これ
を「検査物質」という)を担持させるのに有効な診断薬
用担体粒子および診断薬に関するものである。
酸などの被検査物質と特異的に結合する物質(以下これ
を「検査物質」という)を担持させるのに有効な診断薬
用担体粒子および診断薬に関するものである。
【0002】
【従来の技術】抗体または抗原などの検査物質を担体で
あるポリスチレン粒子に担持させ、特異的反応によって
対応する抗原または抗体などの被検査物質を検出測定す
ることは、臨床検査の重要な手段のひとつとなってい
る。
あるポリスチレン粒子に担持させ、特異的反応によって
対応する抗原または抗体などの被検査物質を検出測定す
ることは、臨床検査の重要な手段のひとつとなってい
る。
【0003】この目的に使用されるポリスチレン粒子
は、通常公知の乳化重合法等を用いて製造することがで
きる。このようにして得られるポリスチレン粒子は検査
物質を担持させるため、遊離の乳化剤を例えばイオン交
換法、透析法等を用いて除く必要がある。しかし、ポリ
マー粒子は遊離の乳化剤の吸着、脱着平衡により安定化
されているため、遊離の乳化剤を除くとポリマー粒子の
安定性が悪くなり診断薬用担体としての目的を果たすこ
とができない。そこで、特公昭58−34486号公報
および特公昭57−37166号公報では、スチレンと
下記一般式(2)で表される化合物とスチレンスルホン
酸の塩と水溶性ラジカル重合開始剤を用いて水中で共重
合させてポリマー粒子となすことを特徴とする診断薬用
担体粒子を製造してポリマー粒子の安定性を図ってい
る。しかしながら、特公昭58−34486号公報およ
び特公昭57−37166号公報では、下記一般式
(2)においてx、y、zのすべてまたはいずれかひと
つが20になる化合物が使用されているが、その場合、
検査物質との坦持性が悪くなり、診断薬用担体としての
目的を果たすことができない。 一般式(2) CH2=CR3-COO(CH2CH2O)X(CH(CH3)
CH2O)y(CH2CH2O)ZR4 (式中R3はHまたはCH3、R2はHまたはCH3、
x,yおよびzはそれぞれ0または100以下の整数であ
って、X,Y,Z,は次の関係式が成り立つ。1≦ x+y+z
≦100)
は、通常公知の乳化重合法等を用いて製造することがで
きる。このようにして得られるポリスチレン粒子は検査
物質を担持させるため、遊離の乳化剤を例えばイオン交
換法、透析法等を用いて除く必要がある。しかし、ポリ
マー粒子は遊離の乳化剤の吸着、脱着平衡により安定化
されているため、遊離の乳化剤を除くとポリマー粒子の
安定性が悪くなり診断薬用担体としての目的を果たすこ
とができない。そこで、特公昭58−34486号公報
および特公昭57−37166号公報では、スチレンと
下記一般式(2)で表される化合物とスチレンスルホン
酸の塩と水溶性ラジカル重合開始剤を用いて水中で共重
合させてポリマー粒子となすことを特徴とする診断薬用
担体粒子を製造してポリマー粒子の安定性を図ってい
る。しかしながら、特公昭58−34486号公報およ
び特公昭57−37166号公報では、下記一般式
(2)においてx、y、zのすべてまたはいずれかひと
つが20になる化合物が使用されているが、その場合、
検査物質との坦持性が悪くなり、診断薬用担体としての
目的を果たすことができない。 一般式(2) CH2=CR3-COO(CH2CH2O)X(CH(CH3)
CH2O)y(CH2CH2O)ZR4 (式中R3はHまたはCH3、R2はHまたはCH3、
x,yおよびzはそれぞれ0または100以下の整数であ
って、X,Y,Z,は次の関係式が成り立つ。1≦ x+y+z
≦100)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な従来技術の問題点を解決して、検査物質の坦持性が良
く、さらに優れた安定性を有する診断薬用担体粒子およ
び診断薬を提供することを目的とする。
な従来技術の問題点を解決して、検査物質の坦持性が良
く、さらに優れた安定性を有する診断薬用担体粒子およ
び診断薬を提供することを目的とする。
【0005】
【発明を解決するための手段】本発明は、芳香族ビニル
化合物と下記一般式(1)で表される化合物とを共重合
させて得られるポリマー粒子からなることを特徴とする
診断薬用担体粒子を提供するものである。 一般式(1) CH2=CR1-COO(CH2CH2O)x(CH(CH3)
CH2O)yR2 (式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は水素原子
またはアルキル基を表し、x,yはそれぞれ20未満の
数であって、1≦ x+y ≦40の関係にある)
化合物と下記一般式(1)で表される化合物とを共重合
させて得られるポリマー粒子からなることを特徴とする
診断薬用担体粒子を提供するものである。 一般式(1) CH2=CR1-COO(CH2CH2O)x(CH(CH3)
CH2O)yR2 (式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は水素原子
またはアルキル基を表し、x,yはそれぞれ20未満の
数であって、1≦ x+y ≦40の関係にある)
【0006】本発明において使用することのできる芳香
族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレ
ン、スチレンスルホン酸ナトリウム、ジビニルベンゼン
などを挙げることができるが、スチレンが好ましく、さ
らにスチレンとスチレンスルホン酸塩を併用することが
好ましい。スチレンスルホン酸塩としては、スチレンス
ルホン酸ナトリウム、スチレンスルホン酸カリウム、ス
チレンスルホン酸リチウム、スチレンスルホン酸アンモ
ニウムが挙げられ、スチレンスルホン酸塩のスチレンに
対する使用割合はスチレン100重量%に対し通常0.1重量
%〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%である。
族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレ
ン、スチレンスルホン酸ナトリウム、ジビニルベンゼン
などを挙げることができるが、スチレンが好ましく、さ
らにスチレンとスチレンスルホン酸塩を併用することが
好ましい。スチレンスルホン酸塩としては、スチレンス
ルホン酸ナトリウム、スチレンスルホン酸カリウム、ス
チレンスルホン酸リチウム、スチレンスルホン酸アンモ
ニウムが挙げられ、スチレンスルホン酸塩のスチレンに
対する使用割合はスチレン100重量%に対し通常0.1重量
%〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%である。
【0007】一般式(1)において、R2のアルキル基
としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル
基などの炭素数1〜6の基を挙げることができる。一般
式(1)において、xおよびyはそれぞれ20未満、好
ましくは10未満であって、これらは1≦ x+y ≦4
0、好ましくは1≦ x+y ≦20の関係にある。
としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル
基などの炭素数1〜6の基を挙げることができる。一般
式(1)において、xおよびyはそれぞれ20未満、好
ましくは10未満であって、これらは1≦ x+y ≦4
0、好ましくは1≦ x+y ≦20の関係にある。
【0008】一般式(1)で表される化合物としては、
ポリエチレンオキシドのアクリル酸又は、メタクリル酸
エステル、ポリプロピレンオキシドのアクリル酸又はメ
タクリル酸エステル、エチレンオキシドとプロピレンオ
キシドとのブロック共重合体のアクリル酸又はメタクリ
ル酸エステル等があげられ、具体的には CH2=C(CH3)-COO(CH2CH2O)2CH3 CH2=C(CH3)-COO(CH2CH2O)4CH3 CH2=C(CH3)-COO(CH2CH2O)9CH3 CH2=CH-COO(CH2CH2O)5(CH(CH3)C
H2O)5H CH2=CH-COO(CH2CH2O)5(CH(CH3)C
H2O)4CH3 などが好適な例としてあげられる。
ポリエチレンオキシドのアクリル酸又は、メタクリル酸
エステル、ポリプロピレンオキシドのアクリル酸又はメ
タクリル酸エステル、エチレンオキシドとプロピレンオ
キシドとのブロック共重合体のアクリル酸又はメタクリ
ル酸エステル等があげられ、具体的には CH2=C(CH3)-COO(CH2CH2O)2CH3 CH2=C(CH3)-COO(CH2CH2O)4CH3 CH2=C(CH3)-COO(CH2CH2O)9CH3 CH2=CH-COO(CH2CH2O)5(CH(CH3)C
H2O)5H CH2=CH-COO(CH2CH2O)5(CH(CH3)C
H2O)4CH3 などが好適な例としてあげられる。
【0009】一般式(3)で表される化合物は芳香族ビ
ニル化合物との共重合体成分であると同時に、乳化重合
における乳化剤としての役割も果たしている。一般式
(3)で表される化合物の使用割合は、モノマー全量の
0.1〜60重量%であり、好ましくは0.5〜40重量%であ
る。一般式(3)で表される化合物の割合が60重量%を
越えると芳香族ビニル化合物との共重合性が悪くなり得
られるポリマー粒子の安定性が得られない。前述のX,Y
の関係式においてx+y>40の場合は重合した粒子に検
査物質を坦持しにくく、診断薬用担体としての目的を果
たすことができない。
ニル化合物との共重合体成分であると同時に、乳化重合
における乳化剤としての役割も果たしている。一般式
(3)で表される化合物の使用割合は、モノマー全量の
0.1〜60重量%であり、好ましくは0.5〜40重量%であ
る。一般式(3)で表される化合物の割合が60重量%を
越えると芳香族ビニル化合物との共重合性が悪くなり得
られるポリマー粒子の安定性が得られない。前述のX,Y
の関係式においてx+y>40の場合は重合した粒子に検
査物質を坦持しにくく、診断薬用担体としての目的を果
たすことができない。
【0010】本発明における水溶性ラジカル重合開始剤
としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫
酸ナトリウム等の過硫酸塩、過酸化水素、2-2アゾビス
(2-アミノプロパン)鉱酸塩、アゾビスシアノ吉草酸及
びそのアルカリ金属塩及びアンモニウム塩等があげら
れ、また、過硫酸塩、過酸化水素塩と重亜硫酸ナトリウ
ム、チオ硫酸ナトリウム、塩化第一鉄等を組み合わせた
レドックス開始剤もあげられ、中でも過硫酸塩が好適に
用いられる。これらの重合開始剤のモノマー全体に対す
る割合は0.01〜8重量%の範囲が好適に用いられる。
としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫
酸ナトリウム等の過硫酸塩、過酸化水素、2-2アゾビス
(2-アミノプロパン)鉱酸塩、アゾビスシアノ吉草酸及
びそのアルカリ金属塩及びアンモニウム塩等があげら
れ、また、過硫酸塩、過酸化水素塩と重亜硫酸ナトリウ
ム、チオ硫酸ナトリウム、塩化第一鉄等を組み合わせた
レドックス開始剤もあげられ、中でも過硫酸塩が好適に
用いられる。これらの重合開始剤のモノマー全体に対す
る割合は0.01〜8重量%の範囲が好適に用いられる。
【0011】本発明のポリマー粒子を得るための重合法
としては、乳化重合法が好適に用いられる。乳化重合法
においては、単量体の添加方法、単量体の種類、量、重
合開始剤の種類、量、乳化剤の種類、量を調製すること
により粒径をコントロールされたポリマー粒子を得るこ
とができる。本発明に用いられる乳化剤としては通常使
用されている陰イオン性界面活性剤または非イオン性界
面活性剤等、を単独もしくは組み合わせて用いることが
できる。例えば高級アルコール硫酸エステルのアルカリ
金属塩、アルキルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属
塩、コハク酸ジアルキルエステルスルホン酸のアルカリ
金属塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸のア
ルカリ金属塩、ポリオキシエチレンアルキル(またはア
ルキルフェニル)エーテルの硫酸エステル塩、ポリオキ
シエチレンアルキル(またはアルキルフェニル)エーテ
ルのリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ナトリウ
ムのホルマリン縮合物などの陰イオン性界面活性剤の
他、ラテムルS−180A(花王(株)製)、エレミノ
ールJS−2(三洋化成(株)製)、アクアロンHS−
10(第一工業製薬(株)製)、アデカリアソープSE
−10N(旭電化工業(株)製)などの反応性陰イオン
性界面活性剤を挙げることができる。また非イオン性界
面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ルなどのほか、アクアロンRS−20(第一工業製薬
(株)製)、アデカリアソープNE−20(旭電化工業
(株)製)などの反応性非イオン性界面活性剤を挙げる
ことができる。
としては、乳化重合法が好適に用いられる。乳化重合法
においては、単量体の添加方法、単量体の種類、量、重
合開始剤の種類、量、乳化剤の種類、量を調製すること
により粒径をコントロールされたポリマー粒子を得るこ
とができる。本発明に用いられる乳化剤としては通常使
用されている陰イオン性界面活性剤または非イオン性界
面活性剤等、を単独もしくは組み合わせて用いることが
できる。例えば高級アルコール硫酸エステルのアルカリ
金属塩、アルキルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属
塩、コハク酸ジアルキルエステルスルホン酸のアルカリ
金属塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸のア
ルカリ金属塩、ポリオキシエチレンアルキル(またはア
ルキルフェニル)エーテルの硫酸エステル塩、ポリオキ
シエチレンアルキル(またはアルキルフェニル)エーテ
ルのリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ナトリウ
ムのホルマリン縮合物などの陰イオン性界面活性剤の
他、ラテムルS−180A(花王(株)製)、エレミノ
ールJS−2(三洋化成(株)製)、アクアロンHS−
10(第一工業製薬(株)製)、アデカリアソープSE
−10N(旭電化工業(株)製)などの反応性陰イオン
性界面活性剤を挙げることができる。また非イオン性界
面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ルなどのほか、アクアロンRS−20(第一工業製薬
(株)製)、アデカリアソープNE−20(旭電化工業
(株)製)などの反応性非イオン性界面活性剤を挙げる
ことができる。
【0012】本発明におけるモノマーの重合系への添加
方法は、とくに制限されず、一括方式、分割方式あるい
は連続添加方式のいずれであっても良い。また、既に重
合された粒子を種に単量体を添加して重合するシード重
合方式を用いても良い。
方法は、とくに制限されず、一括方式、分割方式あるい
は連続添加方式のいずれであっても良い。また、既に重
合された粒子を種に単量体を添加して重合するシード重
合方式を用いても良い。
【0013】重合温度は重合開始剤によって異なるが、
通常10〜90℃好ましくは30〜85℃であり、重合に要す
る時間は通常2〜30時間程度である。
通常10〜90℃好ましくは30〜85℃であり、重合に要す
る時間は通常2〜30時間程度である。
【0014】上記に得られるポリマー粒子の水分散体で
あるラテックスは、遊離の乳化剤を含んでおり、ポリマ
ー粒子粒子表面に吸着されているため、検査物質である
抗体、抗原を担持しにくいため、前述の遊離の乳化剤
は、イオン交換法や透析法により除き、診断薬用担体粒
子とすることができる。
あるラテックスは、遊離の乳化剤を含んでおり、ポリマ
ー粒子粒子表面に吸着されているため、検査物質である
抗体、抗原を担持しにくいため、前述の遊離の乳化剤
は、イオン交換法や透析法により除き、診断薬用担体粒
子とすることができる。
【0015】透析法としては、酢酸セルロース、セロフ
ァン等の半透膜の袋体、チューブ等を用い内部にポリマ
ー粒子を入れ、蒸留水等を外側に配し、蒸留水を新鮮な
ものと交換することによってラテックス中の乳化剤を除
くことができる。またイオン交換法により遊離の乳化剤
を除く方法としては、イオン交換樹脂、例えばアミノエ
チル基やジエチルアミノエチル基を有するセルロースゲ
ルを充填した筒内に前述のラテックスを通過させ、ラテ
ックス中の乳化剤を除くものである。以上述べた方法に
よって得られる診断薬用担体粒子は粒径が0.02〜2
0μmの範囲であり、好ましくは0.05〜2μmの範
囲であることが、検査物質を坦持させるには好ましい。
ァン等の半透膜の袋体、チューブ等を用い内部にポリマ
ー粒子を入れ、蒸留水等を外側に配し、蒸留水を新鮮な
ものと交換することによってラテックス中の乳化剤を除
くことができる。またイオン交換法により遊離の乳化剤
を除く方法としては、イオン交換樹脂、例えばアミノエ
チル基やジエチルアミノエチル基を有するセルロースゲ
ルを充填した筒内に前述のラテックスを通過させ、ラテ
ックス中の乳化剤を除くものである。以上述べた方法に
よって得られる診断薬用担体粒子は粒径が0.02〜2
0μmの範囲であり、好ましくは0.05〜2μmの範
囲であることが、検査物質を坦持させるには好ましい。
【0016】本発明の診断薬用担体粒子に坦持される検
査物質の例としては、β2ミクログロブリン抗体、B型
肝炎表面抗原(HBs抗原)、抗HBs抗体、リュウマ
チ因子、CRP抗体、イムノグロブリンG、マイコプラ
ズマ抗原、核酸、核タンパク、エストロゲン、抗エスト
ロゲン抗体等があげられる。
査物質の例としては、β2ミクログロブリン抗体、B型
肝炎表面抗原(HBs抗原)、抗HBs抗体、リュウマ
チ因子、CRP抗体、イムノグロブリンG、マイコプラ
ズマ抗原、核酸、核タンパク、エストロゲン、抗エスト
ロゲン抗体等があげられる。
【0017】
【実施例】次に本発明の実施例について述べるが、本発
明はこれらに限定されるものではない。以下の記述例に
おいて「部」および「%」は各々重量部および重量%を
表す。 実施例1 (1)冷却器、温度調節器、攪拌装置を備えた2Lの4
口フラスコにイオン交換水400部を入れ、毎分200
回転でかき混ぜながら、容器を窒素ガスで置換後、過硫
酸カリウムを0.5部を加え、引き続きスチレン94
部、スチレンスルホン酸ナトリウム1部、式 CH2=
C(CH3)COO(CH2CH2O)4CH3で表される
化合物5部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.1部の混合物を反応容器に仕込み、反応温度80℃
で4時間重合し、ポリマー粒子を得た。 (2)得られたポリマー粒子を酢酸セルロースチューブ
に入れた後、透析装置にかけ、室温で36時間透析して
精製し、診断薬用担体粒子を得た。得られた診断薬用担
体粒子の平均粒子径は、0.22μmであった。
明はこれらに限定されるものではない。以下の記述例に
おいて「部」および「%」は各々重量部および重量%を
表す。 実施例1 (1)冷却器、温度調節器、攪拌装置を備えた2Lの4
口フラスコにイオン交換水400部を入れ、毎分200
回転でかき混ぜながら、容器を窒素ガスで置換後、過硫
酸カリウムを0.5部を加え、引き続きスチレン94
部、スチレンスルホン酸ナトリウム1部、式 CH2=
C(CH3)COO(CH2CH2O)4CH3で表される
化合物5部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.1部の混合物を反応容器に仕込み、反応温度80℃
で4時間重合し、ポリマー粒子を得た。 (2)得られたポリマー粒子を酢酸セルロースチューブ
に入れた後、透析装置にかけ、室温で36時間透析して
精製し、診断薬用担体粒子を得た。得られた診断薬用担
体粒子の平均粒子径は、0.22μmであった。
【0018】実施例2 実施例1において、モノマーをスチレン93部、スチレ
ンスルホン酸ナトリウム1部、式CH2=C(CH3)C
OO(CH2CH2O)19(CH(CH3)CHCH2O)
19CH3で表される化合物6部とし、α−スルホ−ω−
〔1−(ノニルフェノキシ)メチル−2−(2−プロペ
ニルオキシ)エトキシ−ポリ(オキシ−1,2−エタン
ジイル)〕アンモニウム塩0.1部とした混合物を用い
た他は実施例1と同様にしてポリマー粒子を製造し、実
施例1と同様に精製して診断薬用担体粒子を得た。得ら
れた診断薬用担体粒子の平均粒子径は、0.13μmで
あった。
ンスルホン酸ナトリウム1部、式CH2=C(CH3)C
OO(CH2CH2O)19(CH(CH3)CHCH2O)
19CH3で表される化合物6部とし、α−スルホ−ω−
〔1−(ノニルフェノキシ)メチル−2−(2−プロペ
ニルオキシ)エトキシ−ポリ(オキシ−1,2−エタン
ジイル)〕アンモニウム塩0.1部とした混合物を用い
た他は実施例1と同様にしてポリマー粒子を製造し、実
施例1と同様に精製して診断薬用担体粒子を得た。得ら
れた診断薬用担体粒子の平均粒子径は、0.13μmで
あった。
【0019】比較例1 実施例1において、モノマーをスチレン93部、スチレ
ンスルホン酸ナトリウム1部、化学式CH2=C(C
H3)-COO(CH2CH2O)50CH3で表される化合
物6部とし、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの
使用量を0.3部とした混合物を用いた他は実施例1と
同様にしてポリマー粒子を製造し、精製して診断薬用担
体粒子を得た。得られた診断薬用担体粒子の平均粒子径
は、0.13μmであった。
ンスルホン酸ナトリウム1部、化学式CH2=C(C
H3)-COO(CH2CH2O)50CH3で表される化合
物6部とし、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの
使用量を0.3部とした混合物を用いた他は実施例1と
同様にしてポリマー粒子を製造し、精製して診断薬用担
体粒子を得た。得られた診断薬用担体粒子の平均粒子径
は、0.13μmであった。
【0020】比較例2 実施例1において、モノマーをスチレン93部、スチレ
ンスルホン酸ナトリウム1部、式CH2=C(CH3)-
COO(CH2CH2O)29(CH(CH3)CH 2O)70
CH3で表される化合物6部とし、ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウムの使用量を0.3部とした混合物を
用いた他は実施例1と同様にしてポリマー粒子を製造
し、精製して診断薬用担体粒子を得た。得られた診断薬
用担体粒子の平均粒子径は、0.13μmであった。
ンスルホン酸ナトリウム1部、式CH2=C(CH3)-
COO(CH2CH2O)29(CH(CH3)CH 2O)70
CH3で表される化合物6部とし、ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウムの使用量を0.3部とした混合物を
用いた他は実施例1と同様にしてポリマー粒子を製造
し、精製して診断薬用担体粒子を得た。得られた診断薬
用担体粒子の平均粒子径は、0.13μmであった。
【0021】試験例 実施例1〜2および比較例1〜2で得られた診断薬用担
体粒子の水分散体各1g(固形分1重量%)に0.1%
HBS抗体1gを混合して、診断薬用担体粒子にHBS
抗体を担持させ、表1に示す濃度のHBS抗原を含むヒ
ト血清でスライドテストを行った。結果を表1に示す。
体粒子の水分散体各1g(固形分1重量%)に0.1%
HBS抗体1gを混合して、診断薬用担体粒子にHBS
抗体を担持させ、表1に示す濃度のHBS抗原を含むヒ
ト血清でスライドテストを行った。結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】 なし:pH7のリン酸緩衝液のみをテスト +++:3分以内に強い凝集発生 − :3分以内に強い凝集発生せず ++〜±:+++と−の中間の凝集状態
【0024】
【発明の効果】本発明の診断薬用担体粒子は、抗体など
の検査物質の担持性がよく、診断薬として感度が高い。
の検査物質の担持性がよく、診断薬として感度が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 日方 幹雄 東京都中央区築地二丁目11番24号ジェイエ スアール株式会社内 Fターム(参考) 4C076 AA16 CC50 EE03 EE10 EE12 FF70 4C085 JJ03 KA03
Claims (2)
- 【請求項1】 芳香族ビニル化合物と下記一般式
(1)で表される化合物とを共重合させて得られるポリ
マー粒子からなることを特徴とする診断薬用担体粒子。 一般式(1) CH2=CR1-COO(CH2CH2O)x(CH(CH3)
CH2O)yR2 (式中R1は水素原子またはメチル基、R2は水素原子ま
たはアルキル基を表し、x,yはそれぞれ20未満の数
であって、1≦ x+y ≦40の関係にある) - 【請求項2】 請求項1記載の粒子に被検査物質と特異
的に結合する物質を担持させてなることを特徴とする診
断薬。
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JP11166876A JP2000355553A (ja) | 1999-06-14 | 1999-06-14 | 診断薬用担体粒子および診断薬 |
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1999
- 1999-06-14 JP JP11166876A patent/JP2000355553A/ja active Pending
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