JP2000351991A - 洗剤組成物 - Google Patents

洗剤組成物

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JP2000351991A JP16702499A JP16702499A JP2000351991A JP 2000351991 A JP2000351991 A JP 2000351991A JP 16702499 A JP16702499 A JP 16702499A JP 16702499 A JP16702499 A JP 16702499A JP 2000351991 A JP2000351991 A JP 2000351991A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】溶解性及び洗浄力に優れ、褪色防止効果の高い
洗剤組成物を提供すること。 【解決手段】界面活性剤と塩素捕捉剤を含有する高嵩密
度洗剤粒子群であって、10℃における電気伝導度法に
よる95%溶解時間が120秒以下の洗剤粒子群を含有
してなる洗剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗剤組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】粒状洗剤組成物は、消費者の利便性よ
り、高嵩密度化や低使用量化が強く指向されている。し
かし、高嵩密度洗剤組成物は、該組成物を構成する洗剤
粒子群の溶解速度が低くなる傾向があることが知られて
いる。また、環境・エネルギー問題や経済性への対応か
ら、洗濯水の低温化、運転時間の短縮化等の近年の洗濯
機の傾向は、いずれも洗剤粒子群の溶解速度の遅延の要
因となり、ひいては洗剤組成物の洗浄能力が著しく低下
することから、洗剤粒子群の溶解速度の大幅な向上が切
望されている。一方、洗剤組成物において塩素捕捉剤を
使用することにより、水道水中の塩素による洗浄する布
の褪色を防止し、酵素含有洗剤においてはその活性低下
を防止し洗浄力を向上することは、種々の先行技術にお
いて記載されてきている。しかし、洗剤粒子の高嵩密度
化や低使用量化により十分な褪色防止効果を達成するこ
とができなかった。例えば、特開平10−88188号
公報、特開平8−53698号公報、特表平5−507
745号公報、及び 特開昭60−44599号公報に
は、塩素捕捉剤を用いることが開示されているが、洗剤
の溶解性が十分とはいえず、十分な褪色防止効果を達成
することができなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、溶解
性及び洗浄力に優れ、褪色防止効果の高い洗剤組成物を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨は、
界面活性剤と塩素捕捉剤を含有する高嵩密度洗剤粒子群
であって、10℃における電気伝導度法による95%溶
解時間が120秒以下の洗剤粒子群を含有してなる洗剤
組成物に関するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】界面活性剤と塩素捕捉剤とを含有
する高嵩密度洗剤粒子群(以下、洗剤粒子群ともいう)
の10℃における電気伝導度法による95%溶解時間
は、洗浄能力の向上の観点から120秒以下、好ましく
は100秒以下、より好ましくは90秒以下、特に好ま
しくは80秒以下である。なお、本発明において、「1
0℃における電気伝導度法による95%溶解時間」は、
次のように定義される。内径105mmの円柱状の1L
ビーカーに10℃の蒸留水1Lを入れ、電気伝導度計
(CM−60V、東亜電波工業製)をセットする。全長
35mm、直径7.5mmの円柱状攪拌子を用いて55
0rpmにて攪拌を行う。10℃の試料1gを水の渦中
心に投入する。この時点を0秒として、10秒間隔で電
気伝導度を測定する。継続して2分以上測定値が上昇し
なくなった値を100%溶解値とし、この値に至るまで
に要する時間を95%溶解時間とする。なお、攪拌子は
科学共栄社製、「型式SA−35」等が好適例である。
【0006】また、前記洗剤粒子群の嵩密度は好ましく
は500g/L以上、より好ましくは500〜1000
g/L、さらに好ましくは600〜1000g/L、特
に好ましくは650〜850g/Lである。嵩密度は、
経済効率の観点から、500g/L以上が好ましく、溶
解性の観点から1000g/L以下が好ましい。なお、
粒子群の嵩密度はJIS K 3362により規定され
た方法で測定する。
【0007】高嵩密度洗剤粒子群の一つの態様として、
平均粒径が150〜500μm、好ましくは180〜5
00μm、より好ましくは180〜400μmであり、
且つ710μm以上の粒径の粒子群及び125μm未満
の粒径の粒子群の割合がそれぞれ高嵩密度洗剤粒子群全
体の10重量%以下、好ましくは8重量%以下、より好
ましくは5重量%以下の洗剤粒子群(洗剤粒子群I)が
挙げられる。
【0008】ここで、洗剤粒子群Iのペースト化による
溶解遅延の防止の観点から、該平均粒径は150μm以
上であり、且つ125μm未満の粒径の粒子群の割合が
10重量%以下であることが好ましい。また、洗剤粒子
群I自身の溶解性の向上の観点から、該平均粒径は50
0μm以下であり、且つ710μm以上の粒子群の割合
が10重量%以下であることが好ましい。なお、粒子群
の平均粒径はメジアン径であり、JIS Z 8801
の標準篩を用いて試料を5分間振動させた後、篩いの目
開きのサイズによる重量分率から各粒径の粒子群の割合
を測定する。
【0009】洗剤粒子群Iの組成中、界面活性剤は、好
ましくは5〜80重量%、より好ましくは10〜60重
量%、特に好ましくは15〜40重量%である。塩素捕
捉剤は好ましくは0.05〜10重量%、より好ましく
は0.1〜5重量%、特に好ましくは0.3〜3重量%
である。水不溶性無機物は、好ましくは5〜50重量
%、より好ましくは10〜45重量%、特に好ましくは
15〜40重量%である。水溶性成分の内、水溶性ポリ
マーは、好ましくは1〜30重量%、より好ましくは1
〜20重量%、特に好ましくは1〜15重量%である。
また、水溶性塩類は、好ましくは2〜40重量%、より
好ましくは5〜35重量%、特に好ましくは10〜30
重量%である。
【0010】かかる洗剤粒子群Iは、例えば、水不溶性
無機物の一部を除いた主成分を連続ニーダーを用いて捏
和・混合し、得られた捏和物と残部の水不溶性無機物と
を粉砕機に投入することにより得ることができる。そし
て、これを篩い分けすることによって所定の平均粒径分
布を有する洗剤粒子群を得ることができる。なお、連続
ニーダーとしては、栗本鉄工所製「KRC2型」、粉砕
機としてはホソカワミクロン製「DKASO6型」等が
好適例である。
【0011】他の態様の高嵩密度洗剤粒子群として、塩
素捕捉剤及び水不溶性無機物と、水溶性ポリマー及び水
溶性塩類からなる群より選ばれる一種以上の水溶性成分
とを含有してなるベース顆粒群に界面活性剤が担持され
てなる高嵩密度洗剤粒子群(洗剤粒子群II)が挙げられ
る。該洗剤粒子群IIの平均粒径は、洗剤粒子群のペース
ト化による溶解遅延の防止、及び洗剤粒子群II自身の溶
解性の観点から、好ましくは150〜600μm、より
好ましくは150〜500μm、特に好ましくは180
〜400μmである。
【0012】ベース顆粒の組成中、塩素捕捉剤は好まし
くは0.05〜10重量%、より好ましくは0.1〜5
重量%、特に好ましくは0.3〜3重量%、水不溶性無
機物は好ましくは20〜90重量%、より好ましくは3
0〜75重量%、特に好ましくは40〜70重量%であ
る。水溶性成分の内、水溶性ポリマーは好ましくは2〜
30重量%、より好ましくは3〜20重量%、特に好ま
しくは5〜20重量%である。水溶性塩類は好ましくは
5〜79重量%、より好ましくは10〜66重量%、特
に好ましくは20〜54重量%である。
【0013】ベース顆粒の構造は、水溶性ポリマー及び
/又は水溶性塩類がベース顆粒の内部よりも表面近傍に
多く偏在した構造がより好ましい。このようなベース顆
粒は、水中で表面近傍の水溶性成分が速やかに溶解し
て、それにより洗剤粒子群II表面からの洗剤粒子群IIの
崩壊を促進するという溶解挙動を示す。そのために、か
かるベース顆粒により高速溶解性が実現され、溶解性に
優れた洗剤粒子群IIを得ることができる。特に、ベース
顆粒群に陰イオン界面活性剤を配合担持させることによ
り、偏在性を維持しつつ多量の界面活性剤を配合するこ
とができる。ベース顆粒における水溶性ポリマー及び/
又は水溶性塩類の偏在性の確認は、例えば、フーリエ変
換赤外分光法(FT−IR)や光音響分光法(PAS)
を併用する方法(FT−IR/PAS)を用いて行うこ
とができる。これは、APPLIED SPECTROSCOPY vol.47 、
1311-1316(1993) に記載のとおり、ベース顆粒の表面か
ら深さ方向における物質の分布状態を解析する方法であ
る。
【0014】ベース顆粒群に担持させる界面活性剤の量
としては、洗浄力の点で、ベース顆粒群100重量部に
対して5〜80重量部が好ましく、5〜60重量部がよ
り好ましく、10〜60重量部がさらに好ましく、20
〜60重量部が特に好ましい。
【0015】このような洗剤粒子群IIは、例えば、次の
ようにして調製することができる。まず、ベース顆粒群
を構成する成分を含有するスラリーを調製する。次い
で、スラリーを噴霧乾燥に付してベース顆粒群を得る。
噴霧乾燥により、ベース顆粒を構成する成分のうちの水
溶性成分が水分の蒸発に伴ってベース顆粒表面に移動し
て、ベース顆粒は偏在性を示すことになる。次いで、得
られたベース顆粒群と界面活性剤とを、回分式や連続式
の混合機に投入することによりベース顆粒群に界面活性
剤を担持させることができる。
【0016】また、洗剤粒子群IおよびIIの流動性及び
非ケーキング性の観点から、洗剤粒子群IおよびIIと表
面被覆剤とを混合して、さらに表面改質を行っても良
い。表面被覆剤としては、例えば、アルミノシリケー
ト、ケイ酸カルシウム、二酸化ケイ素、ベントナイト、
タルク、クレイ、非晶質シリカ誘導体、結晶性シリケー
ト化合物等のシリケート化合物、金属石鹸、粉末の界面
活性剤等の微粉体、カルボキシメチルセルロース、ポリ
エチレングリコール、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル
酸とマレイン酸のコポリマー又はその塩等のポリカルボ
ン酸塩等の水溶性ポリマー、脂肪酸等が挙げられる。
【0017】次に、高嵩密度洗剤粒子群を構成する成分
について述べる。本発明において塩素捕捉剤とは、水道
水中に含有される次亜塩素酸イオンを還元することがで
きる化合物であり、具体的には、次亜塩素酸イオンによ
って調整された有効塩素濃度3ppmの水溶液(25
℃)に、化合物10ppmを投入し、10分間攪拌した
後に、ヨウドメトソー法で測定した有効塩素濃度が0.
5ppm以下になる化合物をいう。該塩素捕捉剤は、次
亜塩素イオンによる酵素や香料等の洗剤成分の酸化劣化
を防止することもできる。
【0018】塩素捕捉剤としては、特に水道水中の次亜
塩素酸イオンを顕著に失活させる観点から、孤立電子対
を持つ窒素原子を有する有機化合物、亜硫酸塩、無機過
酸化物、チオ硫酸塩、鉱酸アンモニウム塩からなる群よ
り選ばれる1種以上が好ましい。
【0019】孤立電子対を持った窒素原子を有する有機
化合物としては、アミノ基を有する化合物及びそのアル
キルアミンエチレンオキシド付加体等が挙げられ、具体
的には、グリシン、グルタミン酸等のα−アミノ酸及び
そのアルカリ金属塩、低分子量のポリエチレンイミン誘
導体(エタノール付加物等)、モノエタノールアミン、
ジエタノールアミン、ヒドロキシアミン、イミノ二酢
酸、シュウ酸アンモニウム、p−トルエンスルホアミ
ド、グアニジン、ピリジン、ピペリジン等が挙げられ
る。
【0020】その他、式(1):
【0021】
【化1】
【0022】(式中、R1 、R2 、R3 は同一でも異な
っても良い炭素数1〜22の炭化水素基、m及びnは0
〜12の整数を示す。)に示すアルキルアミン化合物も
挙げられる。
【0023】式(1)において、R1 は炭素数が8〜1
8であることが好ましく、炭素数が10〜14であるこ
とがより好ましい。R2 又はR3 は、炭素数が2又は3
であることがより好ましい。
【0024】亜硫酸塩、チオ硫酸塩の対イオンとして
は、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金
属イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン等の
アルカリ土類金属イオン等が挙げられ、これらの中で
は、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金
属イオン等が好ましい。
【0025】無機過酸化物としては、過炭酸塩、過ホウ
酸塩、過硫酸塩(塩の対イオンとしては前述のものが挙
げられる)等が挙げられる。これらの中では、過炭酸塩
が好ましい。
【0026】鉱酸アンモニウム塩としては、硫酸アンモ
ニウム塩、ハロゲン化アンモニウム塩、リン酸アンモニ
ウム塩等が挙げられる。これらの中では、硫酸アンモニ
ウム塩、ハロゲン化アンモニウム塩が好ましい。
【0027】水不溶性無機物としては、一次粒子の平均
粒径が0.1〜20μmのものが好ましく、例えば、結
晶性又は非晶質のアルミノシリケート、二酸化ケイ素、
水和ケイ酸化合物、ゼオライト、パーライト、ベントナ
イト等の粘土化合物等が挙げられる。中でも金属イオン
封鎖能及び界面活性剤の吸油能の点で結晶性アルミノシ
リケートが好ましい。
【0028】水溶性ポリマーとしては、カルボン酸系ポ
リマー、カルボキシメチルセルロース、可溶性澱粉、糖
類等が挙げられる。中でも金属イオン封鎖能、固体汚れ
・粒子汚れの分散能及び再汚染防止能の点で、分子量が
数千〜10万のカルボン酸系ポリマーが好ましい。特
に、アクリル酸−マレイン酸コポリマーの塩とポリアク
リル酸塩が好ましい。
【0029】水溶性塩類としては、炭酸塩、炭酸水素
塩、硫酸塩、亜硫酸塩、硫酸水素塩、塩酸塩、リン酸塩
等の水溶性無機塩類や、クエン酸塩やフマル酸塩等の水
溶性有機酸塩が挙げられる。該水溶性塩類を配合するこ
とは、該水溶性塩類と水との反応で生じた水和熱、溶解
熱により、洗剤粒子から発生する気泡を熱膨張させ、そ
れにより粒子の崩壊性を促進できる点でより好ましい。
【0030】界面活性剤としては、陰イオン界面活性
剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン界
面活性剤から選ばれる1種以上である。陰イオン界面活
性剤としては、高級アルコールの硫酸エステル塩、高級
アルコールのエトキシル化物の硫酸エステル塩、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩、α
−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩若しく
はそのエステル塩、又は脂肪酸塩が挙げられる。特に、
アルキル鎖の炭素数が10〜18の、より好ましくは1
2〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、炭素数
が10〜20のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩が
好ましい。また、対イオンとしては、洗浄力向上の点
で、アルカリ金属イオンが好適である。特に、溶解速度
向上の観点から、カリウムイオンが好ましく、全対イオ
ン中カリウムイオンは5重量%以上が好ましく、20重
量%以上がより好ましく、40重量%以上が特に好まし
い。
【0031】非イオン界面活性剤としては、高級アルコ
ールのエチレンオキシド(以下、EOという)付加物、
若しくはEO/プロピレンオキシド付加物、脂肪酸アル
カノールアミド、アルキルポリグリコシド等が挙げられ
る。特に炭素数が10〜16のアルコールのEO1〜1
0モル付加物が皮脂汚れの除去、耐硬水性、生分解性の
点、及び直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩との相性の
点で好ましい。陽イオン界面活性剤として、長鎖アルキ
ルトリメチルアンモニウム塩等が、両性界面活性剤とし
て、カルボベタイン型、スルホベタイン型活性剤等が挙
げられる。
【0032】高嵩密度洗剤粒子群には、酵素漂白剤(過
炭酸塩、過ホウ酸塩、漂白活性化剤等)、再汚染防止剤
(カルボキシメチルセルロース等)、柔軟化剤、蛍光染
料、抑泡剤(シリコーン等)、香料等を適宜含有させる
ことができる。また、高嵩密度洗剤粒子群の水分量は、
該洗剤粒子群中20重量%以下が好ましく、10重量%
以下がより好ましい。該洗剤粒子群の含有量は、洗剤組
成物中に60〜100重量%が好ましく、70〜100
重量%がより好ましく、70〜99重量%がさらに好ま
しい。
【0033】酵素としては、プロテアーゼ、アミラー
ゼ、ペクチナーゼ、リパーゼ、セルラーゼ等が挙げら
れ、特にプロテアーゼとセルラーゼの組合せが好まし
い。
【0034】本発明において規定される程度にまで溶解
性の高い、界面活性剤と塩素捕捉剤とを含有する高嵩密
度洗剤粒子群は従来より知られておらず、当然のことな
がらかかる洗剤粒子群を得る方法も知られていなかっ
た。しかしながら、本明細書に記載のように、得られた
洗剤粒子群を所定の程度に篩い分けする方法や、特定の
成分の存在するスラリーを噴霧乾燥する方法といった方
法で溶解性の高い洗剤粒子群を得ることができる。その
ために、従来にはないアプローチから塩素捕捉剤の作用
を十分に発揮させることができ、洗浄力の向上効果が奏
される。
【0035】本発明の洗剤組成物は、溶解性及び洗浄力
に優れ、褪色防止効果の高いものであり、低攪拌力での
おしゃれ着洗い、中低浴比(浴比=洗浄水量(L)/洗
濯物(kg))中での省エネ洗いや、特に低水温での洗
濯、さらに手洗い、漬けおき洗い等に好適に使用するこ
とができる。
【0036】
【実施例】実施例1〔洗剤組成物の製造方法〕 攪拌翼を有した1m3 の混合槽に水507kgを加え、
水温が55℃に達した後に、40重量%のアクリル酸−
マレイン酸コポリマー水溶液90kgを添加した。これ
を15分間攪拌した後に、モノエタノールアミン(塩素
捕捉剤)6kg、炭酸ナトリウム120kg、硫酸ナト
リウム108kg、蛍光染料3kgを添加した。これを
更に15分間攪拌した後に、ゼオライト288kgを添
加した。これを30分間攪拌してスラリーを得た。この
スラリーの最終温度は60℃であった。
【0037】このスラリーを噴霧乾燥塔に供給し、噴霧
圧力25kg/cm2 で塔頂より噴霧を行うことにより
ベース顆粒群を調製した。ベース顆粒の構造の偏在性の
確認をしたところ、水溶性ポリマー及び水溶性塩類は、
ベース顆粒表面に多く存在し、偏在していた。また、得
られたベース顆粒の組成は次のとおりである。アクリル
酸−マレイン酸コポリマー6重量%、モノエタノールア
ミン1重量%、炭酸ナトリウム20重量%、硫酸ナトリ
ウム18重量%、蛍光染料0.5重量%、ゼオライト4
8重量%、水6.5重量%。
【0038】尚、アクリル酸−マレイン酸コポリマーは
ナトリウム塩(70モル%中和)であり、モノマー比は
アクリル酸/マレイン酸=3/7(モル比)であった。
蛍光染料としては「チノパールAMS−GX」(チバガ
イギー社製)を用いた。ゼオライトとしては4A型ゼオ
ライト(東ソー(株)製)を用いた。
【0039】次いで、ベース顆粒群に界面活性剤等を添
加することにより洗剤粒子群を得た。即ち、非イオン界
面活性剤、陰イオン界面活性剤酸前駆体、ポリエチレン
グリコール、及びアルカリ水溶液を加熱混合して70℃
の活性剤混合液を得た。組成は以下のとおりである。ベ
ース顆粒群100重量部、非イオン界面活性剤26重量
部、陰イオン界面活性剤22重量部、ポリエチレングリ
コール2重量部、水5重量部。
【0040】次に、レディゲミキサー(松阪技研(株)
製、容量20L、ジャケット付き)に上記ベース顆粒群
100重量部を投入し、主軸(150rpm)の攪拌を
開始した。そこに、上記活性剤混合液を3分間で投入
し、その後5分間攪拌を行い、洗剤粒子群を得た。更
に、このミキサーに結晶性シリケート8重量部と非晶質
アルミノシリケート8重量部とを投入し、洗剤粒子群の
表面被覆を行った。なお、非イオン界面活性剤は、炭素
数12〜16、平均EO付加モル数7.0のポリオキシ
エチレンアルキルエーテルを用いた。陰イオン界面活性
剤はドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを用いた。
ポリエチレングリコールは平均分子量8500のものを
用いた。結晶性シリケートは粉末「SKS−6」(クラ
リアントトクヤマ(株)製を粉砕、平均粒径50μm)
を用いた。非晶質アルミノシリケートは、Al2 3
29.6重量%、SiO2 =52.4重量%、Na2
=18.0重量%(1.0Na2 O・Al2 3 ・3.
1SiO2 )の組成のもの(原子吸光分析及びプラズマ
発光分析による)を用いた。また、その吸油能は285
mL/100g、含水分量は11.2重量%であった。
【0041】次いで、目開き1000μmの篩を用いて
洗剤粒子群を分級し、1000μm未満の粒径の高嵩密
度洗剤粒子群を得た。得られた洗剤粒子群100重量部
に酵素1.5重量部と香料0.5重量部を混合して洗剤
組成物を得た。なお、酵素はセルラーゼK(特開昭63
−264699号公報記載)、リポラーゼ100T(ノ
ボ社製)を3:1の重量比で混合したものを用いた。
【0042】実施例2〔洗剤組成物の製造方法〕 以下の方法で表1の配合例の洗剤粒子群を製造した。ゼ
オライトの一部(17重量%分)、酵素、香料、結晶性
シリケート及び非晶質アルミノシリケート以外の成分で
含水率50%の水性スラリーを調整し、噴霧乾燥を行
う。次いでスクリュー押し出し造粒機により造粒し、洗
剤粒子群を得る。洗剤粒子群を分級器で710μm以上
を分級し、ゼオライトの一部(3重量%分)と共に粉砕
機で粉砕し、分級器で分級した710μm未満の洗剤粒
子群と混合した。次いで、造粒・粉砕粒子をロータリー
キルンに入れ、ゼオライトの一部(3重量%分)、酵
素、結晶性シリケートをブレンドし、同時に香料をスプ
レーし、洗剤組成物を得た。
【0043】比較例1 モノエタノールアミンのかわりに芒硝を使用する以外
は、実施例2と同様にして、洗剤組成物を得た。
【0044】比較例2 実施例2と同じ組成で、分級及び粉砕条件を変えて(分
級器で2000μm以上の洗剤粒子を分級し、実施例2
とは条件を変えて粉砕した)、洗剤組成物を得た。
【0045】
【表1】
【0046】実施例1、2及び比較例1、2で得られた
洗剤組成物の物性値、95%溶解時間及び褐色防止効果
を表2に示す。また、これらの洗剤組成物の褪色防止効
果について以下の方法に基づいて評価した。
【0047】(褪色評価方法)着色布からの褪色の程度
を以下の条件にて行った。即ち、10cm×10cmの
着色布を洗浄した後、目視にて褪色の程度を評価した。
表中、「○」は褪色なし、「×」は褪色ありを示す。ま
た、洗浄条件を以下に示す。 (洗浄条件)ターゴトメーター(Terg-O-Tometer, 100r
pm)により下記条件で行った。浴比;1/60、水温;1
0℃、洗浄時間;30分間、すすぎ;水道水にて5分
間、水の硬度;70mg CaCO3 /kg、水の塩素
濃度;2ppm、洗剤濃度;0.1重量%。
【0048】
【表2】
【0049】表2の結果より、実施例1、2で得られた
洗剤組成物は、95%溶解時間が短く、また比較例1、
2で得られた洗剤組成物と比べ、褪色防止効果が高いも
のであることがわかる。
【0050】
【発明の効果】本発明により、溶解性及び洗浄力に優
れ、褪色防止効果の高い洗剤組成物を得ることができる
という効果が奏される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西條 宏之 和歌山市湊1334番地 花王株式会社研究所 内 Fターム(参考) 4H003 AB19 AC08 BA10 CA21 DA01 EA12 EA16 EA25 EA28 EB14 EB22 EB32 EB36 FA09 FA14 FA32

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 界面活性剤と塩素捕捉剤を含有する高嵩
    密度洗剤粒子群であって、10℃における電気伝導度法
    による95%溶解時間が120秒以下の洗剤粒子群を含
    有してなる洗剤組成物。
  2. 【請求項2】 高嵩密度洗剤粒子群が、平均粒径150
    〜500μm、嵩密度500g/L以上であって、71
    0μm以上の粒径の粒子群及び125μm未満の粒径の
    粒子群がそれぞれ高嵩密度洗剤粒子群全体の10重量%
    以下である請求項1記載の洗剤組成物。
  3. 【請求項3】 高嵩密度洗剤粒子群が、平均粒径150
    〜600μm、嵩密度500g/L以上であって、塩素
    捕捉剤及び水不溶性無機物と、水溶性ポリマー及び水溶
    性塩類から選ばれる一種以上の水溶性成分とを含有して
    なるベース顆粒群に界面活性剤が担持されてなる請求項
    1記載の洗剤組成物。
  4. 【請求項4】 塩素捕捉剤が孤立電子対を持った窒素原
    子を有する有機化合物、亜硫酸塩、無機過酸化物、チオ
    硫酸塩及び鉱酸アンモニウム塩から選ばれる1種以上で
    ある請求項1〜3記載の洗剤組成物。
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