JP4294794B2 - 洗剤組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
粒状洗剤組成物は、消費者の利便性より、高嵩密度化や低使用量化が強く指向されている。しかし、高嵩密度洗剤組成物は、該組成物を構成する洗剤粒子の溶解速度が低くなる傾向があることが知られている。また、環境・エネルギー問題や経済性への対応から、洗濯水の低温化、運転時間の短縮化等の近年の洗濯機の傾向は、いずれも洗剤粒子の溶解速度の遅延の要因となり、ひいては洗剤組成物の洗浄能力が著しく低下することから、洗剤粒子の溶解速度の大幅な向上が切望されている。
一方、洗剤組成物において移染防止剤として種々のポリマーを使用することは、種々の先行技術において記載されている。しかし、洗剤粒子の高嵩密度化や低使用量化により十分な移染防止効果を達成することができなかった。
例えば、特表平9−512051号公報、及び 特表平10−501577号公報には、高分子移染防止剤を用いることが開示されているが、洗剤の溶解性が十分とはいえず、十分な移染防止効果を達成することができなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、溶解性及び洗浄力に優れ、移染防止効果の高い洗剤組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の要旨は、界面活性剤と移染防止剤を含有する高嵩密度洗剤粒子群であって、10℃における電気伝導度法による95%溶解時間が120秒以下の洗剤粒子群を含有してなる洗剤組成物、に関するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
界面活性剤と移染防止剤とを含有する高嵩密度洗剤粒子群(以下、洗剤粒子群ともいう)の10℃における電気伝導度法による95%溶解時間は、洗浄能力の向上の観点から120秒以下、好ましくは100秒以下、より好ましくは90秒以下、特に好ましくは80秒以下である。なお、本発明において、「10℃における電気伝導度法による95%溶解時間」は、次のように定義される。
内径105mmの円柱状の1Lビーカーに10℃の蒸留水1Lを入れ、電気伝導度計(CM−60V、東亜電波工業製)をセットする。全長35mm、直径7.5mmの円柱状攪拌子を用いて550rpmにて攪拌を行う。10℃の試料1gを水の渦中心に投入する。この時点を0秒として、10秒間隔で電気伝導度を測定する。継続して2分以上測定値が上昇しなくなった値を100%溶解値として95%溶解値を算出する。そして、この値に至るまでに要する時間を95%溶解時間とする。なお、攪拌子は科学共栄社製、「型式SA−35」等が好適例である。
【0006】
また、前記洗剤粒子群の嵩密度は好ましくは500g/L以上、より好ましくは500〜1000g/L、さらに好ましくは600〜1000g/L、特に好ましくは650〜850g/Lである。嵩密度は、経済効率の観点から、500g/L以上が好ましく、溶解性の観点から1000g/L以下が好ましい。なお、粒子の嵩密度はJIS K 3362により規定された方法で測定する。
【0007】
高嵩密度洗剤粒子群の一つの態様として、平均粒径が150〜500μm、好ましくは180〜500μm、より好ましくは180〜400μmであり、且つ710μm以上の粒径の粒子及び125μm未満の粒径の粒子の割合がそれぞれ高嵩密度洗剤粒子群全体の10重量%以下、好ましくは8重量%以下、より好ましくは5重量%以下の洗剤粒子群(洗剤粒子群I)が挙げられる。
【0008】
ここで、洗剤粒子群Iのペースト化による溶解遅延の防止の観点から、該平均粒径は150μm以上であり、且つ125μm未満の粒径の粒子群の割合が10重量%以下であることが好ましい。また、洗剤粒子群I自身の溶解性の向上の観点から、該平均粒径は500μm以下であり、且つ710μm以上の粒子群の割合が10重量%以下であることが好ましい。なお、粒子群の平均粒径はメジアン径であり、JIS Z 8801の標準篩を用いて試料を5分間振動させた後、ふるいの目開きのサイズによる重量分率から各粒径の粒子の割合を測定する。
【0009】
洗剤粒子群Iの組成中、界面活性剤は、好ましくは5〜80重量%、より好ましくは10〜60重量%、特に好ましくは15〜40重量%である。移染防止剤は好ましくは0.1〜30重量%、より好ましくは0.5〜25重量%、特に好ましくは1〜25重量%である。水難溶性無機物は、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10〜45重量%、特に好ましくは15〜40重量%である。水溶性成分の内、水溶性ポリマーは、好ましくは1〜30重量%、より好ましくは1〜20重量%、特に好ましくは1〜15重量%である。また、水溶性塩類は、好ましくは2〜40重量%、より好ましくは5〜35重量%、特に好ましくは10〜30重量%である。
【0010】
かかる洗剤粒子群Iは、例えば、水難溶性無機物の一部を除いた主成分を連続ニーダーを用いて捏和・混合し、得られた捏和物と残部の水難溶性無機物とを粉砕機に投入することにより得ることができる。そして、これを篩い分けすることによって所定の平均粒径分布を有する洗剤粒子群を得ることができる。なお、連続ニーダーとしては、栗本鉄工所製「KRC2型」、粉砕機としてはホソカワミクロン製「DKASO6型」等が好適例である。
【0011】
他の態様の高嵩密度洗剤粒子群として、移染防止剤及び水難溶性無機物と、水溶性ポリマー及び水溶性塩類からなる群より選ばれる一種以上の水溶性成分とを含有してなるベース顆粒に界面活性剤が担持されてなる高嵩密度洗剤粒子群(洗剤粒子群II)が挙げられる。該洗剤粒子群IIの平均粒径は、洗剤粒子群のペースト化による溶解遅延の防止、及び洗剤粒子群II自身の溶解性の観点から、好ましくは150〜600μm、より好ましくは150〜500μm、特に好ましくは180〜400μmである。
【0012】
ベース顆粒の組成中、移染防止剤は好ましくは0.1〜30重量%、より好ましくは0.5〜25重量%、特に好ましくは1〜25重量%、水難溶性無機物は好ましくは20〜90重量%、より好ましくは30〜75重量%、特に好ましくは40〜70重量%である。水溶性成分の内、水溶性ポリマーは好ましくは2〜30重量%、より好ましくは3〜20重量%、特に好ましくは5〜20重量%である。水溶性塩類は好ましくは5〜77重量%、より好ましくは10〜66重量%、特に好ましくは20〜54重量%である。
【0013】
ベース顆粒の構造は、水溶性ポリマー及び/又は水溶性塩類がベース顆粒の内部よりも表面近傍に多く偏在した構造がより好ましい。このようなベース顆粒は、水中で表面近傍の水溶性成分が速やかに溶解して、それにより洗剤粒子群II表面からの洗剤粒子群IIの崩壊を促進するという溶解挙動を示す。そのために、かかるベース顆粒により高速溶解性が実現され、溶解性に優れた洗剤粒子群IIを得ることができる。
特に、ベース顆粒に陰イオン界面活性剤を配合担持させることにより、偏在性を維持しつつ多量の界面活性剤を配合することができる。
ベース顆粒における水溶性ポリマー及び/又は水溶性塩類の偏在性の確認は、例えば、フーリエ変換赤外分光法(FT−IR)や光音響分光法(PAS)を併用する方法(FT−IR/PAS)を用いて行うことができる。これは、APPLIED SPECTROSCOPY vol.47 、1311-1316(1993) に記載のとおり、ベース顆粒の表面から深さ方向における物質の分布状態を解析する方法である。
【0014】
ベース顆粒に担持させる界面活性剤の量としては、洗浄力の点で、ベース顆粒100重量部に対して5〜80重量部が好ましく、5〜60重量部がより好ましく、10〜60重量部がさらに好ましく、20〜60重量部が特に好ましい。
【0015】
このような洗剤粒子群IIは、例えば、次のようにして調製することができる。
まず、ベース顆粒を構成する成分を含有するスラリーを調製する。次いで、スラリーを噴霧乾燥に付してベース顆粒を得る。噴霧乾燥により、ベース顆粒を構成する成分のうちの水溶性成分が水分の蒸発に伴ってベース顆粒表面に移動して、ベース顆粒は偏在性を示すことになる。
次いで、得られたベース顆粒と界面活性剤とを、回分式や連続式の混合機に投入することによりベース顆粒に界面活性剤を担持させることができる。
【0016】
また、洗剤粒子群IIの流動性及び非ケーキング性の観点から、洗剤粒子群IIと表面被覆剤とを混合して、さらに表面改質を行っても良い。
表面被覆剤としては、例えば、アルミノシリケート、ケイ酸カルシウム、二酸化ケイ素、ベントナイト、タルク、クレイ、非晶質シリカ誘導体、結晶性シリケート化合物等のシリケート化合物、金属石鹸、粉末の界面活性剤等の微粉体、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸とマレイン酸のコポリマー又はその塩等のポリカルボン酸塩等の水溶性ポリマー、脂肪酸等が挙げられる。
【0017】
次に、高嵩密度洗剤粒子群を構成する成分について述べる。
移染防止剤は、染色布帛から、洗浄された布帛への染料の移動を抑制するために洗剤組成物に配合される。移染防止剤としては、染色布帛から洗い出された逃亡染料を複合化し又は逃亡染料に吸着する能力を有する化合物であれば、特に限定はなく、例えば、ポリアミンN−オキシド重合体、N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールとのコポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリビニルオキサゾリドン、ポリビニルイミダゾールから選ばれる1種以上が好適例として挙げられる。
【0018】
(a)ポリアミンN−オキシド重合体は、式(I):
【0019】
【化1】
Figure 0004294794
【0020】
(式中、Pは重合性単位を示し、PにはR−N−O基が結合したり及び/又はR−N−O基がPの一部分を構成してもよく;Aは
【0021】
【化2】
Figure 0004294794
【0022】
の群から選ばれる1種以上;xは0又は1;Rは炭素数1〜20の脂肪族基、炭素数2〜20のエトキシ化脂肪族基、炭素数6〜26の芳香族基、3〜6員環の複素環式基又は炭素数3〜6の脂環式基を示し、R基にはN−O基の窒素が結合したり、及び/又はN−O基の窒素がR基の一部分で構成してもよい)
で表される単位を有する。
【0023】
ここで、Pは、重合体の主鎖を構成する単位であり、アミンN−オキシドを有し、且つ生成するアミンN−オキシド重合体が水溶性であり且つ染料移動抑制性を有する限り、いかなる重合体の主鎖を構成する単位であってもよく、例えば、ポリビニル、ポリアルキレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアクリレート等を構成する重合性単位及びこれらの混合物が挙げられる。
【0024】
N−O基は、下記の式(II)〜(III):
【0025】
【化3】
Figure 0004294794
【0026】
(式中、R1 、R2 及びR3 はそれぞれ独立して炭素数1〜20の脂肪族基、炭素数6〜26の芳香族基、3〜6員環の複素環式基、炭素数3〜6の脂環式基を示し、R1 、R2 及びR3 にN−O基の窒素が結合してもよく、N−O基の窒素がR1 、R2 及びR3 の一部分を構成してもよい;x、y及びzはそれぞれ独立して0又は1を示す)
で表される基である。
【0027】
式(I)において、N−O基は、P(重合性単位)の一部分を構成しても、及び/又はPに結合してもよい。N−O基がPの一部分を構成する好適なポリアミンN−オキシドにおいて、Rは脂肪族基、芳香族基、脂環式基又は複素環式基から選ばれる。これらの中では、Rは複素環式基が好ましく、ピリジン、ピロール、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、キノリン、アクリジン及びそれらの誘導体であることが特に好ましい。また、N−O基の窒素がR基の一部分を構成してもよい。
【0028】
他のポリアミンN−オキシド重合体では、N−O基の窒素がR基に結合していてもよく、N−O基がPに結合していてもよい。好ましくは、式(I)(式中、RはN−O基の窒素が前記R基の一部分を構成している芳香族基、複素環式基又は脂環式基である)で表される単位を有するものである。ここで、Rは複素環式化合物が好ましく、ピリジン、ピロール、イミダゾール及びそれらの誘導体が特に好ましい。
その他、好ましくは、式(I)(式中、RはN−O基の窒素が前記R基に結合している芳香族、複素環式又は脂環式基である)で表される単位を有するものである。ここで、Rはフェニルなどの芳香族基が好ましい。
【0029】
ポリアミンN−オキシド重合体において、アミン対アミンN−オキシドの比率(モル比)は、好ましくは10:1〜1:100万、より好ましくは2:3〜1:100万、さらに好ましくは1:4〜1:100万、最も好ましくは1:7〜1:100万である。
【0030】
ポリアミンN−オキシド重合体は、一方の単量体型がアミンN−オキシドを有し、且つ他方の単量体型がアミンN−オキシドを有しても良いものの、ランダム又はブロックコポリマーを包含する。ポリアミンN−オキシドのアミンオキシド単位のpKaは10未満、好ましくは7未満、より好ましくは6未満である。ポリアミンN−オキシドは、所望の水溶性及び染料懸濁力を有するならば、重合度は臨界的ではなく、ほとんどいかなる重合度でも得ることができる。典型的には、平均分子量は、500〜100万、好ましくは1千〜5万、より好ましくは2千〜3万、最も好ましくは3千〜2万の範囲内である。
【0031】
(b)N−ビニルピロリドンコポリマー/N−ビニルイミダゾールは、好ましくは平均分子量範囲5千〜100万、より好ましくは2万〜20万を有する。また、好ましい重合体は、N−ビニルピロリドンコポリマー/N−ビニルイミダゾールから選ばれる重合体からなる。該コポリマーは平均分子量範囲5千〜5万、より好ましくは8千〜3万、最も好ましくは1万〜2万を有する。なお、平均分子量範囲は、H.G.バース及びJ.W.マイズのChemical Analysis 、第113巻、「重合体キャラクタライゼーションの現代的方法」に記載の光散乱によって測定した。
また、N−ビニルイミダゾール対N−ビニルピロリドンのモル比が1〜0.2、より好ましくは0.8〜0.3、最も好ましくは0.6〜0.4のものである。
【0032】
(c)ポリビニルピロリドンは、平均分子量2,500〜40万、好ましくは5千〜20万、より好ましくは5千〜5万、最も好ましくは5千〜1万5千を有する。
(d)ポリビニルオキサゾリドンは、平均分子量2,500〜40万、好ましくは5千〜20万、より好ましくは5千〜5万、最も好ましくは5千〜1万5千を有する。
(e)ポリビニルイミダゾールは、平均分子量2,500〜40万、好ましくは5千〜20万、より好ましくは5千〜5万、最も好ましくは5千〜1万5千を有する。
これらの移染防止剤は単独で又は混合して使用することができる。
【0033】
水難溶性無機物としては、一次粒子の平均粒径が0.1〜20μmのものが好ましく、例えば、結晶性又は非晶質のアルミノシリケート、二酸化ケイ素、水和ケイ酸化合物、ゼオライト、パーライト、ベントナイト等の粘土化合物等が挙げられる。中でも金属イオン封鎖能及び界面活性剤の吸油能の点で結晶性アルミノシリケートが好ましい。
水溶性ポリマーとしては、カルボン酸系ポリマー、カルボキシメチルセルロース、可溶性澱粉、糖類等が挙げられる。中でも金属イオン封鎖能、固体汚れ・粒子汚れの分散能及び再汚染防止能の点で、分子量が数千〜10万のカルボン酸系ポリマーが好ましい。特に、アクリル酸−マレイン酸コポリマーの塩とポリアクリル酸塩が好ましい。
水溶性塩類としては、炭酸塩、炭酸水素塩、硫酸塩、亜硫酸塩、硫酸水素塩、塩酸塩、リン酸塩等の水溶性無機塩類や、クエン酸塩やフマル酸塩等の低分子量の水溶性有機酸塩が挙げられる。該水溶性塩類を配合することは、該水溶性塩類と水との反応で生じた水和熱、溶解熱により、洗剤粒子から発生する気泡を熱膨張させ、それにより粒子の崩壊性を促進できる点でより好ましい。
【0034】
界面活性剤としては、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン界面活性剤等から選ばれる1種以上である。
陰イオン界面活性剤としては、高級アルコールの硫酸エステル塩、高級アルコールのエトキシル化物の硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩若しくはそのエステル塩、又は脂肪酸塩が挙げられる。特に、アルキル鎖の炭素数が10〜18の、より好ましくは12〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、炭素数が10〜20のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩が好ましい。また、対イオンとしては、洗浄力向上の点で、アルカリ金属イオンが好適である。特に、溶解速度向上の観点から、カリウムイオンが好ましく、全対イオン中カリウムイオンは5重量%以上が好ましく、20重量%以上がより好ましく、40重量%以上が特に好ましい。
【0035】
非イオン界面活性剤としては、高級アルコールのエチレンオキシド(以下、EOという)付加物、若しくはEO/プロピレンオキシド(以下、POという)付加物、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルポリグリコシド等が挙げられる。特に炭素数が10〜16のアルコールのEO1〜10モル付加物が皮脂汚れの除去、耐硬水性、生分解性の点、及び直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩との相性の点で好ましい。
陽イオン界面活性剤として、アルキルトリメチルアンモニウム塩等が、両性界面活性剤として、カルボベタイン型、スルホベタイン型活性剤等が挙げられる。
【0036】
高嵩密度洗剤粒子群には、漂白剤(過炭酸塩、過ホウ酸塩、漂白活性化剤等)、再汚染防止剤(カルボキシメチルセルロース等)、柔軟化剤、還元剤(亜硫酸塩等)、蛍光増白剤、蛍光染料、抑泡剤(シリコーン等)、香料等を適宜含有させることができる。
また、高嵩密度洗剤粒子群の水分量は、該洗剤粒子群中20重量%以下が好ましく、10重量%以下がより好ましい。
【0037】
このような構成を有する洗剤粒子群には、酵素を配合して、酵素含有粒子群を調製することができる。酵素含有粒子群の配合量は、該洗剤組成物100重量部に対して、0.2〜10重量部が好ましく、0.2〜5重量部がより好ましい。酵素としては、プロテアーゼ、アミラーゼ、ペクチナーゼ、リパーゼ、セルラーゼ等が挙げられ、特にプロテアーゼとセルラーゼの組合せが好ましい。
酵素含有粒子群の平均粒径は、100〜2000μmが好ましく、150〜1500μmがより好ましく、150〜1000μmが特に好ましい。
【0038】
酵素含有粒子群は、保型性及び分散性の観点から界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤の量は、酵素粉末100重量部に対して0.1〜20重量部が好ましく、0.2〜10重量部がより好ましい。なお、界面活性剤としては、高嵩密度洗剤粒子群の説明中で挙げられたものを用いることができる。
酵素含有粒子群には、その比活性を一定に保つための希釈剤(例えば、増量剤、充填剤等)、乾燥促進剤、緩衝剤等を必要に応じて含有できる。また、着色剤、安定剤、賦香剤、消香剤、帯電防止剤等も使用できる。
【0039】
本発明において規定される程度にまで溶解性の高い、界面活性剤と移染防止剤とを含有する高嵩密度洗剤粒子群は従来より知られておらず、当然のことながらかかる洗剤粒子群を得る方法も知られていなかった。しかしながら、本明細書に記載のように、得られた洗剤粒子群を所定の程度に篩い分けする方法や、特定の成分の存在するスラリーを噴霧乾燥する方法といった方法で溶解性の高い洗剤粒子群を得ることができる。そのために、従来にはないアプローチから移染防止剤の作用を十分に発揮させることができ、洗浄力の向上効果が奏される。
【0040】
本発明の洗剤組成物は、以上のような構成を有する洗剤粒子群を含有する。該洗剤粒子群の含有量は、洗剤組成物中に60〜100重量%が好ましく、70〜100重量%がより好ましく、70〜99重量%がさらに好ましい。
洗剤組成物には、さらに消泡剤粒子、漂白剤粒子、香料粒子、柔軟化剤粒子等の機能性粒子、ビルダー粒子等を添加することができる。
かかる洗剤組成物は、溶解性及び洗浄力に優れ、移染防止効果の高いものであり、低攪拌力でのおしゃれ着洗い、中低浴比(洗濯物1kg当たりの洗濯浴の水量(L))中での省エネ洗いや、特に低水温での洗濯、さらに手洗い、漬けおき洗い等に好適に使用することができる。
【0041】
【実施例】
実施例1(参考例)〔洗剤組成物の製造方法〕
攪拌翼を有した1m3 の混合槽に水537kgを加え、ポリビニルピロリドン60kgを添加し、水温が55℃に達した後に、40重量%のアクリル酸−マレイン酸コポリマー水溶液45kgを添加した。これを15分間攪拌した後に、炭酸ナトリウム96kg、硫酸ナトリウム90kg、亜硫酸ナトリウム9kg、蛍光染料3kgを添加した。更に15分間攪拌した後に、ゼオライト288kgを添加した。30分間攪拌してスラリーを得た。スラリーの最終温度は60℃であった。
このスラリーを噴霧乾燥塔に供給し、噴霧圧力25kg/cm2 で塔頂より噴霧を行うことによりベース顆粒を調製した。得られたベース顆粒の組成は次のとおりである。ポリビニルピロリドン10重量%、アクリル酸−マレイン酸コポリマー3重量%、炭酸ナトリウム16重量%、硫酸ナトリウム15重量%、亜硫酸ナトリウム1.5重量%、蛍光染料0.5重量%、ゼオライト48重量%、水6重量%。
【0042】
ポリビニルピロリドンは「PVP K−30」(GAF社製)を用いた。アクリル酸−マレイン酸コポリマーはナトリウム塩(70モル%中和)であり、モノマー比はアクリル酸/マレイン酸=3/7(モル比)であった。蛍光染料としては「チノパールCBS−X」(チバガイギー社製)を用いた。ゼオライトとしては4A型ゼオライト(東ソー(株)製、平均粒径3μm)を用いた。また、ベース顆粒の構造の偏在性の確認をしたところ、水溶性ポリマー及び水溶性塩類は、ベース顆粒表面に多く存在し、偏在していた。
【0043】
次いで、ベース顆粒に界面活性剤等を添加することにより高嵩密度洗剤粒子群を得た。即ち、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤酸前駆体、ポリエチレングリコール、及びアルカリ水溶液を加熱混合して70℃の活性剤混合液を得た。組成は以下のとおりである。ベース顆粒100重量部、非イオン界面活性剤18重量部、陰イオン界面活性剤22重量部、ポリエチレングリコール2重量部、水4重量部。
【0044】
次に、レディゲミキサー(松阪技研(株)製、容量20L、ジャケット付き)に上記ベース顆粒100重量部を投入し、主軸(150rpm)の攪拌を開始した。そこに、上記活性剤混合液を3分間で投入し、その後5分間攪拌を行い、洗剤粒子群を得た。更に、このミキサーに結晶性シリケート10重量部と非晶質アルミノシリケート6重量部とを投入し、洗剤粒子群の表面被覆を行った。
なお、非イオン界面活性剤は、炭素数12〜16、平均EO付加モル数7.0のポリオキシエチレンアルキルエーテルを用いた。陰イオン界面活性剤はドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを用いた。ポリエチレングリコールは平均分子量8500のものを用いた。結晶性シリケートは粉末「SKS−6」(クラリアントトクヤマ(株)製を粉砕、平均粒径50μm)を用いた。非晶質アルミノシリケートは、Al2 3 =29.6重量%、SiO2 =52.4重量%、Na2 O=18.0重量%(1.0Na2 O・Al2 3 ・3.1SiO2 )の組成のもの(原子吸光分析及びプラズマ発光分析による)を用いた。また、その吸油能は285mL/100g含水分量は11.2重量%であった。
【0045】
次いで、目開き1000μmの篩を用いて洗剤粒子群を分級し、1000μm未満の粒径の洗剤粒子群を得た。
得られた洗剤粒子群100重量部に酵素1.5重量部と香料0.5重量部を混合して洗剤組成物を得た。なお、酵素はセルラーゼK(特開昭63−264699号公報記載)、リポラーゼ100T(ノボ社製)を3:1の重量比で混合したものを用いた。
【0046】
実施例2〔洗剤組成物の製造方法〕
以下の方法で表1の配合例の洗剤粒子群を製造した。
ゼオライトの一部(17重量%分)、酵素、香料、及び結晶性シリケート以外の成分で含水率50%の水性スラリーを調整し、噴霧乾燥を行う。次いでスクリュー押し出し造粒機により造粒し、洗剤粒子群を得る。洗剤粒子群を分級器で710μm以上を分級し、ゼオライトの一部(3重量%分)と共に粉砕機で粉砕し、分級器で分級した710μm未満の洗剤粒子群と混合した。次いで、造粒・粉砕粒子をロータリーキルンに入れ、ゼオライトの一部(3重量%分)、酵素、結晶性シリケートをブレンドし、同時に香料をスプレーし、洗剤組成物を得た。
【0047】
比較例1
ポリビニルピロリドンのかわりに芒硝を使用する以外は、実施例2と同様にして、洗剤組成物を得た。
【0048】
比較例2
実施例2と同じ組成で、分級及び粉砕条件を変えて(分級器で2000μm以上の洗剤粒子群を分級し、同様に粉砕した)、洗剤組成物を得た。
【0049】
【表1】
Figure 0004294794
【0050】
実施例1、2及び比較例1、2で得られた洗剤組成物の物性値を表2に示す。また、これらの洗剤組成物の移染防止効果について、以下の方法に基づいて評価した。
【0051】
(移染評価方法)
着色布からの移染の程度を以下の条件にて行った。
10cm×10cmの着色布と、移染評価用の10cm×10cmの布(ポリアセテート、綿、ポリアミド、ポリエステル、ウール及びオーロン)を同浴中で洗浄した。洗浄後、目視にて移染の程度を評価した。表中、「○」は移染なし、「×」は移染ありを示す。また、洗浄条件を以下に示す。
(洗浄条件)
ターゴトメーター(Terg-O-Tometer, 100rpm)により下記条件で行った。
浴比;1/60、水温;10℃、洗浄時間;5分間、すすぎ;水道水にて5分間、水の硬度;70mg CaCO3 /kg、洗剤濃度;0.1重量%。
【0052】
【表2】
Figure 0004294794
【0053】
表2の結果より、実施例1、2で得られた洗剤組成物は、95%溶解時間が短く、また、比較例1、2で得られた洗剤組成物と比べ、移染防止効果が高いものであることがわかる。
【0054】
【発明の効果】
本発明により、溶解性及び洗浄力に優れ、移染防止効果の高い洗剤組成物を得ることができるという効果が奏される。

Claims (1)

  1. 界面活性剤5〜80重量%、移染防止剤0.1〜30重量%、水難溶性無機物5〜50重量%、水溶性ポリマー1〜30重量%、及び水溶性塩類2〜40重量%を含有する洗剤粒子群であって、前記界面活性剤として陰イオン界面活性剤を含有し、該陰イオン界面活性剤の全対イオン中カリウムイオンが5重量%以上であり、前記移染防止剤が、ポリアミンN−オキシド重合体、N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールとのコポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリビニルオキサゾリドン、及びポリビニルイミダゾールからなる群より選ばれ、前記水溶性ポリマーが、カルボン酸系ポリマー、カルボキシメチルセルロース、可溶性澱粉、及び糖類からなる群より選ばれ、前記水難溶性無機物の一部を除いた主成分を連続ニーダーを用いて捏和・混合し、得られた捏和物と残部の水難溶性無機物とを粉砕機に投入して得られる洗剤粒子群を篩い分けしてなる、平均粒径150〜500μm、嵩密度500g/L以上であって、710μm以上の粒径の粒子及び125μm未満の粒径の粒子がそれぞれ洗剤粒子群全体の10重量%以下である、10℃における電気伝導度法による95%溶解時間が120秒以下の高嵩密度洗剤粒子群を含有してなる洗剤組成物。
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