JP2000351646A - 光ファイバの製造方法 - Google Patents

光ファイバの製造方法

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JP2000351646A
JP2000351646A JP11166991A JP16699199A JP2000351646A JP 2000351646 A JP2000351646 A JP 2000351646A JP 11166991 A JP11166991 A JP 11166991A JP 16699199 A JP16699199 A JP 16699199A JP 2000351646 A JP2000351646 A JP 2000351646A
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Minoru Taya
実 田家
Tadakatsu Shimada
忠克 島田
Hideo Hirasawa
秀夫 平沢
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/02Manufacture of glass fibres or filaments by drawing or extruding, e.g. direct drawing of molten glass from nozzles; Cooling fins therefor
    • C03B37/025Manufacture of glass fibres or filaments by drawing or extruding, e.g. direct drawing of molten glass from nozzles; Cooling fins therefor from reheated softened tubes, rods, fibres or filaments, e.g. drawing fibres from preforms
    • C03B37/027Fibres composed of different sorts of glass, e.g. glass optical fibres

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバ用プリフォーム中に存在する気泡
の位置と大きさを簡便に、かつ的確に把握することによ
り、効率的に光ファイバを製造する方法を提供する。 【解決手段】 光ファイバ用プリフォームを線引きして
光ファイバを製造する方法において、該光ファイバ用プ
リフォーム中に含まれる気泡の位置および大きさに応じ
て識別記号を付与した後、特定の記号が付された位置以
外を線引きすることを特徴とする光ファイバの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバの製造
方法に関する。詳しくは、光ファイバ用プリフォームの
線引きすべき位置を的確に把握することにより、効率的
に光ファイバを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、光ファイバ用プリフォームを
製造する際、プリフォーム中に気泡が含まれてしまうこ
とがある。光ファイバ用プリフォームの製造方法とし
て、VAD法、OVD法やMCVD法等が知られている
が、例えばVAD法やOVD法では、ガラス微粒子を堆
積させて形成された多孔質母材を燒結炉で透明ガラス化
する工程において、MCVD法では、ガラス管内に堆積
させたガラス微粒子を、ガラス管を収縮させながら透明
ガラス化する工程において、プリフォーム中に気泡が残
留することがある。また、前記3方法のいずれかで作製
されたコアを含むガラスロッドに、さらにガラスチュー
ブをオーバージャケットする工程において、該プリフォ
ーム中に気泡が残留することがある。
【0003】このような気泡が含まれた光ファイバ用プ
リフォームを線引きして、光ファイバを製造する場合、
小さなサイズの気泡であれば拡散して消滅するものと経
験的に考えられるため、特に大きな問題となることは殆
どない。一方、気泡のサイズが大きいと、プリフォーム
から光ファイバとなるまでの間に気泡が拡散しきれなか
ったり、拡散する作用よりも膨張する作用が強くなった
りして、光ファイバの外径変動や破断の原因となること
がある。
【0004】そこで、光ファイバ用プリフォームの段階
でサイズの大きな気泡の含まれる箇所を予め切断除去し
た後、線引きを行うか、線引き工程においてサイズの大
きな気泡の含まれる箇所を線引きしないようにするか、
あるいは、このような箇所から得られる光ファイバを製
品に含めない等の対策が不可欠であった。このように、
プリフォーム中に存在する気泡の位置と大きさを評価し
て、的確に把握することは重要な工程である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光ファ
イバ用プリフォーム中に存在する複数の気泡の位置や大
きさについて、例えば図1に示すように一つ一つ具体的
に所定の用紙またはプリフォーム表面に記入し、人間の
視覚により個々の気泡について切断除去あるいは線引き
の可否を判断しながら製造を行うことは非常に手間がか
かることである。また、見た目も煩雑となって分かりづ
らく、除去すべき気泡を見落とすこともある。一方、必
ずしもプリフォーム中に存在する、個々の気泡のサイズ
を正確に求め把握する必要はない。
【0006】本発明は、このような問題点に鑑みなされ
たもので、光ファイバ用プリフォーム中に存在する気泡
の位置と大きさを簡便に、かつ的確に評価、把握するこ
とにより、効率的に光ファイバを製造する方法を提供す
ることを主目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたもので、本発明の請求項1に記載
した発明は、光ファイバ用プリフォームを線引きして光
ファイバを製造する方法において、該光ファイバ用プリ
フォーム中に含まれる気泡の位置および大きさに応じて
識別記号を付与した後、特定の記号が付された位置以外
を線引きすることを特徴とする光ファイバの製造方法で
ある。
【0008】このように、光ファイバ用プリフォーム中
に含まれる気泡の位置および大きさに応じて識別記号を
付与した後、所定の記号が付された位置以外を線引きす
る光ファイバの製造方法であれば、見た目も単純で分か
り易いので、除去すべき気泡を見落とすことも回避でき
る。従って、欠陥製品を製造することを防止することが
できると共に、効率的に光ファイバを製造することがで
きる。
【0009】また、請求項2に記載したように、識別記
号を光ファイバ用プリフォームに表記した後、所定の用
紙に識別記号を転写し、これをもとにして線引きを行う
ようにすることができる。このように、光ファイバ用プ
リフォーム中に存在する気泡の位置に識別記号を表記し
た後、所定の用紙に識別記号を転写し、これをもとにし
て線引きを行うこととすれば、プリフォーム自体に表記
されたものでなく、用紙に表示された個々の識別記号を
判断すればよいため、簡便に作業を進めることができる
し、誤認を防止することができる。特に、特定の識別記
号に色彩を施したりすれば、高い誤認防止効果が得られ
る。
【0010】さらに、請求項3に記載したように、前記
識別記号を光ファイバ用プリフォームに表記した後、こ
の識別記号をセンサで判別し、これをもとに線引きを行
うことができる。このように、光ファイバ用プリフォー
ム中に存在する気泡の位置と大きさについての識別記号
を表記した後、識別記号をセンサで判別して線引きを行
うこととすれば、プリフォームに表記された個々の識別
記号を直接、人間の視覚によって判断することがないた
め、正確に識別記号を読み取り、人間の錯誤や誤認を防
止して、効率よく光ファイバを製造することができる。
【0011】そして、請求項4に記載したように、前記
識別記号をコンピュータ入力し、線引きをコンピュータ
制御して光ファイバの製造を行うことができる。このよ
うに、識別記号をコンピュータ入力し、線引きをコンピ
ュータ制御して光ファイバの製造を行うこととすれば、
人間の視覚による判断を排除することによって誤認防止
を図ると共に、一連の製造工程をコンピュータ制御する
ことによって効率的に光ファイバを製造することができ
る。
【0012】また、請求項5に記載した発明は、光ファ
イバ用プリフォーム中に含まれる気泡・異物の評価方法
において、前記気泡・異物の位置および大きさに応じて
識別記号を付与し、該識別記号を判定基準として評価す
ることを特徴とする光ファイバ用プリフォーム中に含ま
れる気泡・異物の評価方法である。このように、気泡・
異物の位置および大きさに応じて識別記号を付与し、こ
の識別記号を判定基準に用いられるようにすれば、光フ
ァイバ用プリフォームを簡便、迅速かつ正確に評価する
ことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。本発明者らは、光ファイバ用プリフォーム中に取り
込まれている気泡の位置や大きさを的確に評価、把握す
ることによって、効率的に光ファイバを製造する方法を
種々検討した結果、該プリフォーム中に取り込まれてい
る気泡の位置や大きさに応じて所定の識別記号を付与し
た後、特定の記号が付された位置以外を線引きすればよ
いことに想到し、本発明を完成させたものである。
【0014】以下、本発明の光ファイバの製造方法につ
いて詳細に説明する。まず、光ファイバ用プリフォーム
に取り込まれている気泡に付与する識別記号について説
明する。ここで、本発明が適用される光ファイバ用プリ
フォームは、VAD法、OVD法やMCVD法等のいず
れの製造方法で製造されたものであっても構わない。光
ファイバ用プリフォームに取り込まれている気泡に識別
記号を付与する場合、例えば気泡の位置と大きさに基づ
いて類別することができる。すなわち、気泡の存在する
位置は、光ファイバの特性に与える悪影響の有無を考慮
して、例えばプリフォーム中のコア部、コア−クラッド
界面またはクラッド部のいずれに該当するかによって分
類することができる。一方、気泡の大きさについては、
光ファイバの製造工程において、拡散消滅できる大きさ
であるか否か等を主要観点として分類することができ
る。
【0015】具体的に説明すれば、光ファイバ用プリフ
ォームに取り込まれている気泡が、0.3mmφ以下の
大きさであって、コア部に存在する場合には△の記号
を、コア−クラッド界面に存在する場合には□の記号
を、また、クラッド部に存在する場合には○の記号を付
与することとする。さらに、気泡の大きさが0.3mm
φ〜1.5mmφの場合には、それぞれの気泡が存在す
る位置について上記の該当する記号を二重とし、1.5
mmφよりも大きい場合には、同様に該当する記号を三
重とすることとする。この基準に従って分類された気泡
の識別記号は、表1のように示すことができる。
【0016】
【表1】
【0017】そして、図1に示す光ファイバ用プリフォ
ーム1中に取り込まれている気泡2に対して、上記基準
に従い該当する識別記号3をプリフォーム1の表面にマ
ジックインキ等で直接記入すれば、図2のようになる
(図2では、分かり易いように気泡および記号を誇張し
て表示してある。)。図1と図2とを比較すれば明らか
なように、図2に表した本発明の表記方法を採用すれ
ば、プリフォーム1中に含まれる気泡2の位置や大きさ
に関する情報を簡潔明瞭に表示することができるので、
人間の視覚によって的確に把握することができる。
【0018】次に、上記識別記号を用いた光ファイバの
製造方法について説明する。まず、識別記号3が付与さ
れた気泡2のなかで、どの気泡を除去すべきか、あるい
は、どの気泡が存在する箇所について線引きを避けるべ
きか等を人間の視覚により判別する。
【0019】この判断を行う際、光ファイバ特性への悪
影響の有無を基準とすることができる。例えば、3重の
記号が付与されている気泡は、その大きさが1.5mm
φより大きいということを意味しており、光ファイバの
外径変動や破断の原因となり易いので、存在する位置に
拘らず、この気泡の存在するプリフォームの一部分を切
断除去すればよい。また、記号が△であれば、気泡がコ
ア部に存在することを意味するので、同様に気泡の大き
さに拘らず、この部分を切断除去すればよい。
【0020】また、この場合、プリフォーム1に表記さ
れた識別記号3を直接、人間の視覚により判別するので
はなく、図3に示す方法によって判別してもよい。すな
わち、上記基準に従ってプリフォーム1に表記された、
それぞれの気泡の識別記号3を、プリフォーム1の下方
かつラインセンサ5の上方に位置し、プリフォーム1の
回転速度に合わせて移動する所定の用紙、例えば透明な
用紙4に転写する。
【0021】この転写を行う方法は、ラインセンサ5
で、用紙4とプリフォーム1とが重なる部分を観察し、
識別記号3を検出した部分に用紙4に対し、インクノズ
ル6からインクを吹き付けて行う。また、ラインセンサ
5で読み取ったデータを、コンピュータに取り込み、プ
リンタで出力してもよい。なお、プリフォーム1に記載
された識別記号3を、作業者が所定の用紙に書き写すよ
うにしてもよい。
【0022】そして、この用紙に記載された識別記号を
もとに線引きするようにしてもよい。このように、直接
プリフォームの識別記号で判定するのではなく、一旦、
用紙に転写することによって、作業性が格段に向上し、
持ち運びにも便利であるため管理上も好ましい。また、
作業者の見落とし、誤認等を防止することもできる。
【0023】なお、この場合、光ファイバの特性に与え
る悪影響の有無を考慮し、特定の識別記号、例えばコア
部に存在することを意味する△の記号やサイズが大きい
ことを意味する3重の記号を、色彩等を施して作業者に
見易いものとしても構わない。
【0024】さらに、図4に示すように、上記基準に従
いプリフォーム1中に取り込まれている気泡に対し、識
別記号3をプリフォーム1に表記した後、プリフォーム
1を回転させて、△の記号や3重の記号等の特定の識別
記号3をラインセンサまたはCCDカメラ7を用いて判
別してもよい。
【0025】また、全部の識別記号をラインセンサ等で
読み取り、このデータをコンピュータに取り込み、前述
のようにプリンタで出力するようにしてもよいし、この
データから直接線引きをコンピュータで制御する時に活
用することもできる。
【0026】このように、識別記号3が付与された気泡
2のなかで、どの気泡が、切断除去の対象とすべきか、
あるいは線引き中止の対象とすべきかを人間の視覚によ
り、または機械により判別する。次いで、特定の識別記
号、例えば△の記号や3重の記号等が付与された箇所を
切断除去した後、残りのプリフォームを線引きすること
により、あるいは、特定の識別記号が付された箇所を線
引きすることにより得られた光ファイバを製品から除去
することにより、容易に所望の光ファイバを製造するこ
とができる。
【0027】なお、この線引きは、例えば図5に示す線
引き装置を用いることができる。この図を引用して線引
き工程を説明すると、光ファイバ用プリフォーム1を、
加熱炉8、光ファイバ9をプラスチック等で被覆するた
めの被覆部10および光ファイバを巻取るためのファイ
バ巻取部11を備えた線引き装置の保持部12に装着す
る。次に、光ファイバ用プリフォーム1が、2000℃
以上になるように加熱炉8で加熱し、該プリフォーム1
を溶かしながら引っ張って所望の外径の光ファイバ9と
する。なお、所望の外径とするため、線引き後直ちに分
光学的に外径を測定し、光ファイバ用プリフォーム1の
送り速度や光ファイバ巻取り速度を調節してもよい。
【0028】この時、光ファイバ用プリフォーム1に付
与した識別記号3をもとに線引き、線引きの中止、線引
きした光ファイバの廃棄等の適切な処置をしながら光フ
ァイバ9を製造することになる。
【0029】また、人間の視覚によらず機械に識別記号
を認識させる場合、デジタル化された画像データに種々
の数学的演算を施して、特定の識別記号が付与された気
泡の位置情報を線引き装置に入力した後、線引き装置の
構成部分、例えばプリフォーム送り部13やファイバ巻
取り部11をコンピュータ制御して、特定の識別記号が
付与された箇所から製造された光ファイバを別個独立の
ボビンに巻取らせて除去する等の操作をしてもよい。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例を挙げて
説明する。
【0031】(実施例1)OVD法により製造された光
ファイバ用プリフォームについて、表1に示した基準に
従って、取り込まれている個々の気泡に対して、該当す
る識別記号をプリフォームにマジックインキで表記し
た。このようにして識別記号が付与された気泡のうち、
3重の記号が記されている箇所と△の記号が記されてい
る箇所とを直接目視により判別し、プリフォームから切
断除去した。残存した光ファイバ用プリフォームを線引
き装置に装着し、プリフォームが2000℃以上になる
ように加熱溶融させて、線引きを行い光ファイバを製造
した。得られた光ファイバについて、検査したところ外
径変動や断線は確認されなかった。
【0032】(実施例2)OVD法により製造された光
ファイバ用プリフォームについて、表1に示した基準に
従って、取り込まれている個々の気泡に対して、該当す
る識別記号をプリフォームにマジックインキで表記した
後、プリフォームの回転速度に合わせて移動する用紙に
転写した。このようにして作製された用紙に基づいて、
識別記号が付与された気泡のうち、3重の記号が記され
ている箇所と△の記号が記されている箇所とを判別し、
プリフォームから切断除去した。以下、残存した光ファ
イバ用プリフォームを用いて実施例1と同様にして、線
引きを行い光ファイバを製造した。得られた光ファイバ
について、検査したところ外径変動や断線は確認されな
かった。
【0033】(実施例3)OVD法により製造された光
ファイバ用プリフォームについて、表1に示した基準に
従って、取り込まれている個々の気泡に対して、該当す
る識別記号をプリフォームにマジックインキで表記した
後、ラインセンサ上でプリフォームを回転させて、識別
記号である3重の記号と△の記号が記されている箇所を
ラインセンサで判別させた。次いで、センサが認識した
箇所をプリフォームから切断除去した後、実施例1と同
様に線引きを行い光ファイバを製造した。得られた光フ
ァイバについて、検査したところ外径変動や断線は確認
されなかった。
【0034】(実施例4)OVD法により製造された光
ファイバ用プリフォームについて、実施例3と同様にし
てラインセンサを用いてプリフォームに表記されている
識別記号のうち、3重の記号と△の記号の2つの識別記
号を認識させた。プリフォーム送り部とファイバ巻取り
部とをコンピュータ制御できる線引き装置に、これらの
識別記号を認識させた情報を入力した。次いで、プリフ
ォームを線引き装置に装着し、線引きを行った。なお、
上記識別記号が付与された箇所から得られた光ファイバ
は、別個独立のボビンに巻取らせるようにした。上記識
別記号が付与されていない箇所から得られた光ファイバ
について、検査したところ外径変動や断線は確認されな
かった。
【0035】(比較例1)OVD法により製造された光
ファイバ用プリフォームを用いて、図1に示すように、
取り込まれている個々の気泡の大きさと位置について具
体的にプリフォームにマジックインキで表記した。個々
の気泡のうち、気泡のサイズが1.5mmφより大きい
ものと気泡の位置がコア部にあるものについて、目視に
より判別し該当する気泡をプリフォームから切断除去し
た。この時、判別に手間取り、非常に作業効率が悪かっ
た。以下、実施例1と同様にしてプリフォームの線引き
を行い光ファイバを製造した。得られた光ファイバにつ
いて、検査したところ断線は見られなかったが、一部外
径が異なる箇所があった。
【0036】本発明は、上記実施形態に限定されるもの
ではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許
請求の範囲に記載された技術思想と実質的に同一な構成
を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるもの
であっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0037】例えば、本発明においては、光ファイバ用
プリフォーム中に取り込まれている気泡の位置および大
きさを所定の識別記号を用いて表示したが、ほこり、パ
ーティクル等の異物に対しても該記号を付与しても構わ
ない。また、気泡を識別する場合、記号のみならず色彩
等と組み合わせて表示しても構わない。
【0038】また、本発明の識別記号は、線引き時の指
標とされるのみならず、これを判定基準として評価し、
製品の良否判定、グレード、製品管理等に応用すること
が可能である。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、光ファイバ用プリフォ
ーム中に取り込まれている気泡の位置や大きさを簡便に
表示できるため、光ファイバの特性に悪影響を及ぼすと
考えられる気泡を見落としたり、誤認することが殆どな
い。従って、このような部分をプリフォーム中から除去
した後、線引きを行えば、容易に所望の特性を有する光
ファイバとすることができる。また、プリフォーム中の
気泡に付与された識別記号の判別と線引き工程とをコン
ピュータによる自動制御で行えば、効率的に光ファイバ
を製造することができる。従って、歩留よく光ファイバ
を製造することができると共に、欠陥製品の製造防止に
も効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の、光ファイバ用プリフォーム中に取り込
まれている気泡の位置と大きさとを、プリフォームに表
記した場合の一例である。
【図2】本発明において、光ファイバ用プリフォーム中
に取り込まれている気泡の位置と大きさとを、識別記号
によりプリフォームに表記した場合の一例である。
【図3】本発明において、光ファイバ用プリフォーム中
に取り込まれている気泡に付与された識別記号を用紙に
転写する場合の一例である。
【図4】本発明において、光ファイバ用プリフォーム中
に取り込まれている気泡に付与された識別記号を判別す
る手段として、センサを用いる場合の一例である。
【図5】本発明の製造方法で使用される線引き装置の構
成例を示す概略図である。
【符号の説明】
1・・・ 光ファイバ用プリフォーム、 2・・・ 気泡、 3
・・・ 識別記号、4・・・ 転写用紙、 5・・・ ラインセン
サ、 6・・・ インクノズル、7・・・ CCDカメラ、 8
・・・ 加熱炉、 9・・・ 光ファイバ、10・・・ 被覆部、
11・・・ ファイバ巻取部、 12・・・ 保持部、13・・・
プリフォーム送り部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平沢 秀夫 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社精密機能材料研究所内 Fターム(参考) 2G051 AA44 AA90 AB20 CA03 CA04 DA06 DA08 DA15 EB01 EB02 EC01 2G086 CC05 4G021 HA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバ用プリフォームを線引きして
    光ファイバを製造する方法において、該光ファイバ用プ
    リフォーム中に含まれる気泡・異物の位置および大きさ
    に応じて識別記号を付与した後、特定の記号が付された
    位置以外を線引きすることを特徴とする光ファイバの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記識別記号を光ファイバ用プリフォー
    ムに表記した後、所定の用紙に識別記号を転写し、これ
    をもとにして線引きを行うことを特徴とする請求項1に
    記載の光ファイバの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記識別記号を光ファイバ用プリフォー
    ムに表記した後、該識別記号をセンサで判別し、これを
    もとにして線引きを行うことを特徴とする請求項1に記
    載の光ファイバの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記識別記号をコンピュータ入力し、線
    引きをコンピュータ制御して行うことを特徴とする請求
    項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の光ファイバの
    製造方法。
  5. 【請求項5】 光ファイバ用プリフォーム中に含まれる
    気泡・異物の評価方法において、前記気泡・異物の位置
    および大きさに応じて識別記号を付与し、該識別記号を
    判定基準として評価することを特徴とする光ファイバ用
    プリフォーム中に含まれる気泡・異物の評価方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002348139A (ja) * 2001-05-30 2002-12-04 Shin Etsu Chem Co Ltd 品質保証対象外部分を含む中間加工品に対する検収対象量の算定方法
WO2005095930A1 (en) * 2004-03-30 2005-10-13 Fuji Photo Film Co., Ltd. Apparatus and method for detecting defect in optical fiber, and plastic optical fiber manufacturing apparatus

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