JP2000351268A - インクジェット記録材料の製造方法 - Google Patents

インクジェット記録材料の製造方法

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JP2000351268A
JP2000351268A JP11165794A JP16579499A JP2000351268A JP 2000351268 A JP2000351268 A JP 2000351268A JP 11165794 A JP11165794 A JP 11165794A JP 16579499 A JP16579499 A JP 16579499A JP 2000351268 A JP2000351268 A JP 2000351268A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】生産性が高く、かつインク吸収性及び光沢に優
れたインクジェット記録材料の製造方法を提供すること
にある。 【解決手段】支持体上に気相法シリカを含有するインク
受容層を塗布し乾燥するインクジェット記録材料の製造
方法において、該インク受容層の固形分濃度が95重量
%から乾燥終了までを相対湿度20〜60%の空気で乾
燥することを特徴とするインクジェット記録材料の製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録材料の製造方法に関し、特にインク吸収性が高く、か
つ表面のひび割れが無く光沢性に優れたインクジェット
記録材料を効率よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式に使用される記
録材料として、通常の紙やインクジェット記録用紙と称
される支持体上に非晶質シリカ等の顔料をポリビニルア
ルコール等の水溶性バインダーからなる多孔質のインク
吸収層を設けてなる記録材料が知られている。
【0003】例えば、特開昭55−51583号、同5
6−157号、同57−107879号、同57−10
7880号、同59−230787号、同62−160
277号、同62−184879号、同62−1833
82号、及び同64−11877号公報等に開示のごと
く、シリカ等の含珪素顔料を水系バインダーと共に紙支
持体に塗布して得られる記録材料が提案されている。
【0004】また、特公平3−56552号、特開平2
−188287号、同平10−81064号公報には、
気相法による合成シリカ微粒子(以降、気相法シリカと
称す)を用いることにより、光沢及びインク吸収性を高
める技術が開示されている。
【0005】上述した記録材料の支持体としては、従
来、紙が一般的に用いられており、紙自体にインク吸収
層としての役割を持たせていた。近年、フォトライクの
記録シートが要望される中、紙支持体を用いた記録シー
トは、光沢、質感、耐水性、印字後のコックリング(皺
あるいは波打ち)等の問題があり、耐水性の支持体、例
えば、ポリエステルフィルム等の樹脂フィルム支持体、
紙の両面にポリエチレン樹脂等をラミネートした樹脂ラ
ミネート紙等が用いられるようになってきた。しかしな
がら、これらの耐水性支持体は、紙支持体と違ってイン
クを吸収することができないため、支持体上に設けられ
たインク受容層のインク吸収性が重要であり、従って、
紙支持体の記録材料に比べ、耐水性支持体の記録材料
は、多量の顔料を塗布する必要があった。顔料の塗布量
を多くすることによって、乾燥時にひび割れが生じやす
く光沢の著しい低下を生じさせていた。
【0006】前述したような気相法シリカは、一次粒子
の平均粒径が数nm〜数十nmの微粒子であるため高い
光沢が得られるが、その反面塗布乾燥時にひび割れを生
じやすいという問題がある。特開平10−81064
号、同平10−119423号、同平10−17536
5号、同10−203006号、同10−217601
号、同平11−20300号、同平11−20306
号、同平11ー34481号公報等には、気相法シリカ
等の超微粒子シリカを用いた塗布液を塗布後、15℃以
下で冷却し、比較的ゆっくり乾燥する方法が記載されて
いる。
【0007】一方、生産性を向上させる一つの手段とし
て、乾燥速度を早くして塗布速度を増大することが行わ
れている。しかしながら、気相法シリカ等の微粒子シリ
カを用いた場合、乾燥速度が早くなるにつれてひび割れ
が発生しやすくなるという問題がある。また、高いイン
ク吸収性を得るためには塗布量の増大が必要であり、そ
れに伴って乾燥時にひび割れが生じやすくなる。従っ
て、インク吸収性が高く、ひび割れによる光沢低下がな
く、かつ生産性の向上した製造方法が望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、生産性が高く、かつインク吸収性及び光沢に優れた
インクジェット記録材料の製造方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、支
持体上に気相法シリカを含有するインク受容層を塗布し
乾燥するインクジェット記録材料の製造方法において、
該インク受容層の固形分濃度が95重量%から乾燥終了
までを相対湿度20〜60%の空気で乾燥することを特
徴とするインクジェット記録材料の製造方法によって達
成された。
【0010】前述したように、塗布量を増大した場合及
び乾燥速度を早くした場合、乾燥時にひび割れが発生し
やすくなる。そこで本発明者は、乾燥終了時付近、即ち
固形分濃度が95重量%から乾燥終了までの乾燥速度が
ひび割れに大きく影響することを見いだし本発明を成す
に至った。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
塗布乾燥工程において、通常乾燥効率を上げるために除
湿した低湿度の空気が用いられるが、本発明は塗布層の
固形分濃度が95重量%から乾燥終了までを相対湿度2
0〜60%の空気で乾燥するというものである。好まし
くは25〜50%であり、更に好ましくは25〜45%
である。
【0012】本発明において、インク受容層の塗布液
は、気相法シリカ、バインダー(水溶性ポリマー)、架
橋剤、カチオン性ポリマー、界面活性剤等が水を主体と
する溶媒(少量の有機溶剤を含む場合もある)に溶解及
び分散された液体である。塗布液は、支持体上に数十〜
数百μmの厚みの塗布層が形成されるように塗布され、
次いで乾燥される。塗布層の固形分濃度とは、塗布液中
の全固形分の比率を表し、乾燥過程において塗布層中の
溶媒(水分)は蒸発して、徐々に固形分濃度が上昇し乾
燥が終了する。本発明は、この乾燥過程において塗布層
の固形分濃度が95重量%から乾燥終了までを相対湿度
20〜60%の空気で乾燥するというものである。該空
気の温度は、27〜43℃程度が好ましく、特に30〜
40℃が好ましい。
【0013】本発明において、塗布液が塗布された後、
15℃以下、好ましくは10℃以下の空気で冷却するの
が好ましく、次いで高温低湿の空気、例えば30〜60
℃、相対湿度25%以下、好ましくは20%以下の空気
で乾燥させる。上記したように塗布層の固形分濃度が9
5重量%から乾燥終了までを特定の条件で乾燥すること
によって、それ以前の乾燥工程は乾燥速度を比較的早く
してもひび割れは発生せず、従って乾燥時間を短縮する
ことが可能となる。本発明は、乾燥時間、即ち塗布液が
支持体上に塗布されてから乾燥終了までの時間が6分以
内、更には5分30秒以内、特に5分以内の場合に有効
である。
【0014】気相法シリカは、水もしくは少量の有機溶
剤を混合した水の中で分散されるが、高濃度の分散を安
定的に作成もしくは液を安定的に経時するのは難しく、
塗布液中の気相法シリカの濃度は、高くても10重量%
程度である。実用的には、塗布適性等を考慮すれば5〜
8重量%程度である。インク吸収性を高くするために気
相法シリカの付着量を多くすることが必要であるが、塗
布液の塗布量は必然的に多くなってくる。しかし、塗布
量が200ml/m2以上になると乾燥時にひび割れが
生じやすくなる。従って、本発明は塗布量が200ml
/m2以上の場合に有効である。
【0015】本発明に用いられるシリカ微粒子は気相法
によるものである。合成シリカには、湿式法によるもの
と気相法によるものがある。通常シリカ微粒子といえば
湿式法シリカを指す場合が多い。湿式法シリカとして
は、ケイ酸ナトリウムの酸などによる複分解やイオン
交換樹脂層を通して得られるシリカゾル、またはこの
シリカゾルを加熱熟成して得られるコロイダルシリカ、
シリカゾルをゲル化させ、その生成条件を変えること
によって数ミクロンから10ミクロン位の一次粒子がシ
ロキサン結合をした三次元的な二次粒子となったシリカ
ゲル、更にはシリカゾル、ケイ酸ナトリウム、アルミ
ン酸ナトリウム等を加熱生成させて得られるもののよう
なケイ酸を主体とする合成ケイ酸化合物等がある。
【0016】本発明に用いられる気相法シリカは、湿式
法に対して乾式法とも呼ばれ、一般的には火炎加水分解
法によって作られる。具体的には四塩化ケイ素を水素及
び酸素と共に燃焼して作る方法が一般的に知られている
が、四塩化ケイ素の代わりにメチルトリクロロシランや
トリクロロシラン等のシラン類も、単独または四塩化ケ
イ素と混合した状態で使用することができる。気相法シ
リカは、日本アエロジル(株)からアエロジル、トクヤ
マ(株)からQSタイプとして市販されており入手する
ことができる。
【0017】本発明に用いられる気相法シリカの一次粒
子の平均粒径は、通常30nm以下が好ましく、より高
い光沢を得るためには、3〜10nmであり、かつBE
T法による比表面積が250m2/g以上(好ましくは2
50〜500m2/g)のものを用いるのが好ましい。本
発明で云うBET法とは、気相吸着法による粉体の表面
積測定法の一つであり、吸着等温線から1gの試料の持
つ総表面積、即ち比表面積を求める方法である。通常吸
着気体としては、窒素ガスが多く用いられ、吸着量を被
吸着気体の圧、または容積の変化から測定する方法が最
も多く用いられている。多分子吸着の等温線を表すのに
最も著名なものは、Brunauer、Emmett、Tellerの式であ
ってBET式と呼ばれ表面積決定に広く用いられてい
る。BET式に基づいて吸着量を求め、吸着分子1個が
表面で占める面積を掛けて、表面積が得られる。
【0018】本発明において、インク受容層に含有させ
る気相法シリカの量は、8g/m2以上が好ましく、10
〜30g/m2の範囲がより好ましい。気相法シリカを含
有するインク受容層は、皮膜としての特性を維持するた
めにバインダーを有していることが好ましい。このバイ
ンダーとしては、公知の各種バインダーを用いることが
できるが、透明性が高くインクのより高い浸透性が得ら
れる親水性バインダーが好ましく用いられる。親水性バ
インダーの使用に当たっては、親水性バインダーがイン
クの初期の浸透時に膨潤して空隙を塞いでしまわないこ
とが重要であり、この観点から比較的室温付近で膨潤性
の低い親水性バインダーが好ましく用いられる。特に好
ましい親水性バインダーは完全または部分ケン化のポリ
ビニルアルコールまたはカチオン変性ポリビニルアルコ
ールである。気相法シリカの分散には、高圧ホモジナイ
ザー、ボールミル等の一般に知られている分散機を用い
ることができる。
【0019】ポリビニルアルコールの中でも特に好まし
いのは、ケン化度が80以上の部分または完全ケン化し
たものである。平均重合度200〜1000以下のポリ
ビニルアルコールと平均重合度2000〜5000のポ
リビニルアルコールを併用することが好ましい。この場
合、前者を後者に対して2〜50重量%の範囲で用いる
ことが、皮膜形成性及び皮膜脆弱性の観点から好まし
い。
【0020】また、カチオン変性ポリビニルアルコール
としては、例えば特開昭61−10483号に記載され
ているような、第1〜3級アミノ基や第4級アンモニウ
ム基をポリビニルアルコールの主鎖あるいは側鎖中に有
するポリビニルアルコールである。
【0021】また、他の親水性バインダーも併用するこ
とができるが、ポリビニルアルコールに対して20重量
%以下であることが好ましい。気相法シリカと共に用い
られる親水性バインダーの量は、気相法シリカに対し
て、50重量%以下、好ましくは10〜30重量%の範
囲である。
【0022】本発明において、耐水性を向上させるため
にカチオンポリマーを含有させるのが好ましい。カチオ
ンポリマーとしては、ポリエチレンイミン、ポリジアリ
ルアミン、ポリアリルアミン、特開昭59−20696
号、同59−33176号、同59ー33177号、同
59−155088号、同60−11389号、同60
−49990号、同60−83882号、同60−10
9894号、同62−198493号、同63−494
78号、同63−115780号、同63−28068
1号、特開平1−40371号、同6−234268
号、同7−125411号、同10−193776号公
報等に記載された1〜3級アミノ基、4級アンモニウム
塩基を有するポリマーが好ましく用いられる。これらの
カチオンポリマーの分子量は、5,000以上が好まし
く、更に5,000〜10万程度が好ましい。
【0023】これらのカチオンポリマーの使用量は気相
法シリカに対して1〜10重量%、好ましくは2〜7重
量%である。
【0024】本発明におけるインク受容層は、皮膜の脆
弱性を改良するために各種油滴を含有することが好まし
いが、そのような油滴としては室温における水に対する
溶解性が0.01重量%以下の疎水性高沸点有機溶媒
(例えば、流動パラフィン、ジオクチルフタレート、ト
リクレジルホスフェート、シリコンオイル等)や重合体
粒子(例えば、スチレン、ブチルアクリレート、ジビニ
ルベンゼン、ブチルメタクリレート、ヒドロキシエチル
メタクリレート等の重合性モノマーを一種以上重合させ
た粒子)を含有させることができる。そのような油滴は
好ましくは親水性バインダーに対して10〜50重量%
の範囲で用いることができる。
【0025】本発明において、インク受容層には、耐水
性、ドット再現性を向上させる目的で適当な硬膜剤で硬
膜することができる。硬膜剤の具体的な例としては、ホ
ルムアルデヒド、グルタルアルデヒドの如きアルデヒド
系化合物、ジアセチル、クロルペンタンジオンの如きケ
トン化合物、ビス(2−クロロエチル尿素)−2−ヒド
ロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5トリアジン、米
国特許第3,288,775号記載の如き反応性のハロ
ゲンを有する化合物、ジビニルスルホン、米国特許第
3,635,718号記載の如き反応性のオレフィンを
持つ化合物、米国特許第2,732,316号記載の如
きN−メチロール化合物、米国特許第3,103,43
7号記載の如きイソシアナート類、米国特許第3,01
7,280号、同2,983,611号記載の如きアジ
リジン化合物類、米国特許第3,100,704号記載
の如きカルボジイミド系化合物類、米国特許第3,09
1,537号記載の如きエポキシ化合物、ムコクロル酸
の如きハロゲンカルボキシアルデヒド類、ジヒドロキシ
ジオキサンの如きジオキサン誘導体、クロム明ばん、硫
酸ジルコニウム、ほう酸及びほう酸塩の如き無機硬膜剤
等があり、これらを1種または2種以上組み合わせて用
いることができる。硬膜剤の添加量はインク受容層を構
成する水溶性ポリマー100gに対して0.01〜10
gが好ましく、より好ましくは0.1〜5gである。
【0026】本発明において、インク受容層には、更
に、界面活性剤、硬膜剤の他に着色染料、着色顔料、イ
ンク染料の定着剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、顔料の
分散剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤、蛍光増白剤、
粘度安定剤、pH調節剤などの公知の各種添加剤を添加
することもできる。
【0027】本発明において、塗布方法は、特に限定さ
れず、公知の塗布方法を用いることができる。例えば、
スライドビード方式、カーテン方式、エクストルージョ
ン方式、エアナイフ方式、ロールコーティング方式、ケ
ッドバーコーティング方式等がある。
【0028】本発明において、インク受容層は、1層で
あっても複数層で構成されていてもよい。複数層の場
合、機能によって層を分けてもよい。2層以上のインク
受容層を同時塗布する場合は、全層の合計の固形分濃度
及び合計の塗布量を意味する。
【0029】本発明に用いられる支持体としては、耐水
性支持体が好ましく、例えばポリエチレンテレフタレー
トやポリエチレンナフタレートのようなポリエステル樹
脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、アクリル
樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリイ
ミド樹脂、セロハン、セルロイド等の樹脂フィルム、ま
た、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン
樹脂で紙を被覆(ラミネート)した支持体、更にガラス
板等が挙げられる。
【0030】これらの支持体は、透明であっても不透明
であってもよい。本発明に用いられる耐水性支持体の厚
みは、約50〜200μm程度のものが好ましい。
【0031】本発明において好ましい支持体は、ポリエ
チレンテレフタレートやポリオレフィン樹脂被覆紙であ
る。以下、ポリオレフィン樹脂被覆しについて詳細に説
明する。
【0032】ポリオレフィン樹脂被覆紙を構成する原紙
は、特に制限はなく、一般に用いられている紙が使用で
きるが、より好ましくは例えば写真用支持体に用いられ
ているような平滑な原紙が好ましい。原紙を構成するパ
ルプとしては天然パルプ、再生パルプ、合成パルプ等を
1種もしくは2種以上混合して用いられる。この原紙に
は一般に製紙で用いられているサイズ剤、紙力増強剤、
填料、帯電防止剤、蛍光増白剤、染料等の添加剤が配合
される。
【0033】さらに、表面サイズ剤、表面紙力剤、蛍光
増白剤、帯電防止剤、染料、アンカー剤等が表面塗布さ
れていてもよい。
【0034】また、原紙の厚みに関しては特に制限はな
いが、紙を抄造中または抄造後カレンダー等にて圧力を
印加して圧縮するなどした表面平滑性の良いものが好ま
しく、その坪量は30〜250g/m2が好ましい。
【0035】樹脂被覆紙の樹脂としては、ポリオレフィ
ン樹脂や電子線で硬化する樹脂を用いることができる。
ポリオレフィン樹脂としては、低密度ポリエチレン、高
密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ
ペンテンなどのオレフィンのホモポリマーまたはエチレ
ン−プロピレン共重合体などのオレフィンの2つ以上か
らなる共重合体及びこれらの混合物であり、各種の密
度、溶融粘度指数(メルトインデックス)のものを単独
にあるいはそれらを混合して使用できる。
【0036】また、樹脂被覆紙の樹脂中には、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシウムなどの白色顔
料、ステアリン酸アミド、アラキジン酸アミドなどの脂
肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシ
ウムなどの脂肪酸金属塩、イルガノックス1010、イ
ルガノックス1076などの酸化防止剤、コバルトブル
ー、群青、セシリアンブルー、フタロシアニンブルーな
どのブルーの顔料や染料、コバルトバイオレット、ファ
ストバイオレット、マンガン紫などのマゼンタの顔料や
染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤などの各種の添加剤を
適宜組み合わせて加えるのが好ましい。
【0037】本発明において好ましく用いられる支持体
である樹脂被覆紙は、走行する原紙上にポリオレフィン
樹脂の場合は、加熱溶融した樹脂を流延する、いわゆる
押出コーティング法により製造され、その両面が樹脂に
より被覆される。また、電子線により硬化する樹脂の場
合は、グラビアコーター、ブレードコーターなど一般に
用いられるコーターにより樹脂を塗布した後、電子線を
照射し、樹脂を硬化させて被覆する。また、樹脂を原紙
に被覆する前に、原紙にコロナ放電処理、火炎処理など
の活性化処理を施すことが好ましい。支持体のインク受
容層が塗布される面(表面)は、その用途に応じて光沢
面、マット面などを有し、特に光沢面が優位に用いられ
る。裏面に樹脂を被覆する必要はないが、カール防止の
点から樹脂被覆したほうが好ましい。裏面は通常無光沢
面であり、表面あるいは必要に応じて表裏両面にもコロ
ナ放電処理、火炎処理などの活性処理を施すことができ
る。また、樹脂被覆層の厚みとしては特に制限はない
が、一般に5〜50μmの厚味に表面または表裏両面に
コーティングされる。
【0038】本発明における支持体には帯電防止性、搬
送性、カール防止性などのために、各種のバックコート
層を塗設することができる。バックコート層には無機帯
電防止剤、有機帯電防止剤、親水性バインダー、ラテッ
クス、硬化剤、顔料、界面活性剤などを適宜組み合わせ
て含有せしめることができる。
【0039】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は実施例に限られるものではない。
【0040】実施例1 支持体として、LBKP(50部)とLBSP(50
部)のパルプ配合からなる120g/m2の基紙の表面に
低密度ポリエチレン(70部)と高密度ポリエチレン
(20部)と酸化チタン(10部)からなる樹脂組成物
を25g/m2塗布し、裏面に高密度ポリエチレン(50
部)と低密度ポリエチレン(50部)からなる樹脂組成
物を25g/m2塗布してなる樹脂被覆紙を用意した。
【0041】上記支持体に下記組成のインク受容層塗布
液をスライドビード塗布装置で塗布し乾燥した。下記に
示すインク受容層塗布液は、気相法シリカが8重量%の
固形分濃度になるように調製した。
【0042】 <インク受容層塗布液> 気相法シリカ 100部 (平均一次粒径7nm、BET法による比表面積380m2/g) ジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー 4部 ほう酸 6部 ポリビニルアルコール 20部 (ケン化度88%、平均重合度3500) 界面活性剤 0.3部
【0043】上記インク受容層塗布液の塗布量と乾燥条
件を表1のように変化して、各種記録材料を作成した。
乾燥時間は、塗布してから乾燥終了するまでの時間であ
る。
【0044】
【表1】
【0045】上記のようにして作成したインクジェット
記録シートについて下記の評価を行った。その結果を表
2に示す。
【0046】<光沢性>未プリントのインクジェット記
録シート表面の光沢を目視で判定。 ◎:光沢が非常に高く良好。 ○:光沢は高いが、◎に比べやや劣る。 △:○に比べ光沢がやや劣る。 ×:光沢が低く、見劣りがする。
【0047】<インク吸収性>プロッター(ENCAD社製
のNovajet-PRO42e)及びGSインキを用いて、C,M,Yをそ
れぞれ100%で印字して、印字直後にPPC用紙を印
字部に重ねて軽く圧着し、PPC用紙に転写したインク
量の程度を目視で観察し、下記の基準で評価した。 ○:全く転写しない。 △:やや転写する。
【0048】
【表2】
【0049】
【発明の効果】上記結果から明らかなように、本発明の
インクジェット記録材料の製造方法によれば、乾燥速度
を早くしてもひび割れの発生が無く高い光沢性及びイン
ク吸収性の高い記録材料が得られる。特に塗布量が20
0ml/m2以上の場合に、高速乾燥によるひび割れが
発生せず、光沢とインク吸収性の優れた記録材料が得ら
れる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に気相法シリカを含有するイン
    ク受容層を塗布し乾燥するインクジェット記録材料の製
    造方法において、該インク受容層の固形分濃度が95重
    量%から乾燥終了までを相対湿度20〜60%の空気で
    乾燥することを特徴とするインクジェット記録材料の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記相対湿度20〜60%の空気の温度
    が27〜40℃である請求項1に記載のインクジェット
    記録材料の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記インク受容層の塗布量が200ml
    /m2以上である請求項1または2に記載のインクジェ
    ット記録材料の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記気相法シリカの一次粒子の平均粒径
    が3〜10nmで、かつBET法による比表面積が25
    0m2/g以上である請求項1、2または3に記載のイン
    クジェット記録材料の製造方法。
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