JP2000349953A - 通信端末装置 - Google Patents

通信端末装置

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JP2000349953A
JP2000349953A JP11156403A JP15640399A JP2000349953A JP 2000349953 A JP2000349953 A JP 2000349953A JP 11156403 A JP11156403 A JP 11156403A JP 15640399 A JP15640399 A JP 15640399A JP 2000349953 A JP2000349953 A JP 2000349953A
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JP11156403A
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Seiji Yokono
政治 横野
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置を構成する部品やユニットの再使用可能
性を判断するための情報を提示することができる通信端
末装置を提供すること。 【解決手段】 装置内で生じる、装置を構成する各部品
の寿命を消費する各種要因の、発生回数/継続時間を計
数し、それら各寿命消費要因別計数値と、寿命消費要因
別単位寿命消費量テーブルとに基づいて、前記各部品に
ついて算出しした消費済寿命を、対応して前記全寿命テ
ーブルに記憶されている全寿命から減じて得られた残存
寿命が、対応して前記必要寿命テーブルが記憶している
必要寿命よりも長いときに当該部品を再使用可能と判定
することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファクシミリ装置
等の通信端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通信端末装置においては、ファクシミリ
装置を例にとると、装置を構成する各種別の部品が、装
置を市場に出荷した時点で備えていた全寿命が、装置を
リサイクルのために市場から回収した時点で、全ての種
別の部品について尽きてしまうものではない。
【0003】また、各種別の部品について、それら各種
別の部品が市場への出荷時に備えていた全寿命から、装
置の回収時点までに消費された寿命を減じて得られる、
残存寿命の残り具合もそれぞれの種別の部品によって異
なっている。
【0004】つまり、同じ期間市場で使用された異なる
2つの装置であっても、その間の使用状況、具体的に
は、電源投入回数、通電時間、プロッタでの印字回数、
スキャナでの読取回数数等の違いにより、それらの各使
用状況に関連した種別の部品の寿命の消費量は異なって
いる。
【0005】具体的には、特定種別の部品として、電解
コンデンサーを例にとれば、定格電圧内で、定格温度
(例えば85度)よりもずっと低い温度で使用されれ
ば、消費される寿命は少量であるが定格温度ぎりぎり
で、リップル電流成分が多い環境で使用されれば、消費
される寿命の量は多くなる。そのため、電解コンデンサ
ーは、定性的には、通電時間が長いほど、また、装置内
温度が高くなるほど消費する寿命量が増すことになる。
【0006】また、装置内の機械的な部品については、
その部品の関連する動作の頻度により、消費する寿命量
が異なることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来は、市場
に出荷されて使用されリサイクルのために回収された装
置の市場における実際の使用状況に応じた各部品の劣化
の度合いを判断するための情報がなかったため、各部品
及び各部品を構成として含むユニットの再使用可能性を
判断できず、再度別装置に組み込んで製品として市場に
出荷してもさいつかえのない部品やユニットを再使用し
て有効利用することができず、部品やユニットのリサイ
クルを円滑に行うことができないという問題点があっ
た。
【0008】本発明は係る事情に鑑みてなされたもので
あり、装置を構成する部品やユニットの再使用可能性を
判断するための情報を提示することができる通信端末装
置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の通信端末装置は、データを送受信
する通信装置において、装置内で生じる、装置を構成す
る各部品の寿命を消費する各種要因の、発生回数/継続
時間を寿命消費要因発生回数/継続時間計数手段が計数
し、その計数手段が計数した各寿命消費要因別計数値を
装置電源断時にも計数値記憶手段が保持し、前記各部品
と、それら各部品が本来備える全寿命を対応付けて全寿
命テーブルに記憶しておき、前記各部品と、装置が所定
の使用期間正常に動作するために前記各部品が備える必
要がある寿命を必要寿命テーブルに対応付けて記憶して
おき、前記各部品について、前記各寿命消費要因がそれ
ぞれ1回発生または一定時間継続すると消費される寿命
を示す単位寿命消費量を対応付けて寿命消費要因別単位
寿命消費量対応テーブルに記憶しておき、前記計数値記
憶手段が記憶している各寿命消費要因別計数値と、前記
寿命消費要因別単位寿命消費量テーブルとに基づいて、
前記各部品についての消費済寿命を消費済寿命算出手段
が算出し、前記部品別再使用可否判定手段が、その消費
済寿命算出手段により算出された各部品の消費済寿命
を、対応して前記全寿命テーブルに記憶されている全寿
命から減じて得られた残存寿命が、対応して前記必要寿
命テーブルが記憶している必要寿命よりも長いときに当
該部品を再使用可能と判定した範囲結果を、所定の指示
入力に応じて、再使用可否情報出力手段が出力すること
を特徴とする。
【0010】請求項2に記載の通信端末装置は、請求項
1に記載の通信端末装置において、装置を構成する各ユ
ニットと、それら各ユニットを構成する部品とを対応付
けてユニット別構成部品テーブルに記憶しておき、ユニ
ット別再使用可否判定手段が前記部品別再使用可否判定
手段の判定結果をユニット別構成部品テーブルと照合し
て各ユニットが再使用可能部品のみで構成されている場
合に各ユニットを再使用可能と判定し、前記再使用可否
情報出力手段は、前記部品別再使用可否判定手段による
判定結果に加えて、前記ユニット別再使用可否判定判定
手段の判定結果をも出力するものであることを特徴とす
る。
【0011】請求項3に記載の通信端末装置は、請求項
1または2のいずれかに記載の通信端末装置において、
前記寿命消費要因発生回数/継続時間計数手段が、発生
回数を計数する前記寿命消費要因として、装置電源の投
入回数を含むことを特徴とする。
【0012】請求項4に記載の通信端末装置は、請求項
1、2または3のいずれかに記載の通信端末装置におい
て、前記寿命消費要因発生回数/継続時間計数手段が、
発生回数を計数する前記寿命消費要因として、プロッタ
における1ページ分の画情報の印字回数を含むことを特
徴とする。
【0013】請求項5に記載の通信端末装置は、請求項
1、2、3または4のいずれかに記載の通信端末装置に
おいて、前記寿命消費要因発生回数/継続時間計数手段
が、発生回数を計数する前記寿命消費要因として、スキ
ャナにおける1ページ分の画情報の読取回数を含むこと
を特徴とする。
【0014】請求項6に記載の通信端末装置は、請求項
1、2、3、4または5のいずれかに記載の通信端末装
置において、前記寿命消費要因発生回数/継続時間計数
手段が、継続時間を計数する前記寿命消費要因として、
装置の通電時間を含むことを特徴とする。
【0015】請求項7に記載の通信端末装置は、請求項
1、2、3、4、5または6のいずれかに記載の通信端
末装置において、所定の省エネモード移行要因が発生す
ると省エネモード時の動作に必要な最小限の構成のみに
電源が供給される省エネモードに移行し、省エネモード
において、所定の省エネモード復帰要因が発生すると装
置全体への電源供給を再開して通常動作モードに復帰す
る省エネ手段を備え、前記寿命消費要因発生回数/継続
時間計数手段が、発生回数を計数する前記寿命消費要因
として、前記省エネモードからの復帰回数を含むことを
特徴とする。
【0016】請求項8に記載の通信端末装置は、請求項
1、2、3、4、5、6または7のいずれかに記載の通
信端末装置において、受信画情報を必要な処理が完了す
るまで記憶蓄積する画像メモリと、前記画像メモリが空
でないときに電源断が発生すると電源断の期間前記画像
メモリをバックアップする画像メモリバックアップ用二
次電池と、通電時に前記パックアップ用二次電池を充電
する充電回路とを備え、前記寿命消費要因発生回数/継
続時間計数手段が、発生回数を計数する前記寿命消費要
因として、前記画像メモリが空でないときに電源断が発
生した回数を含むことを特徴とする。
【0017】請求項9に記載の通信端末装置は、請求項
1、2、3、4、5、6、7または8のいずれかに記載
の通信端末装置において、電源断時にも保持する必要が
ある情報を記憶するための電気的に書替可能な読み出し
専用メモリを備え、前記寿命消費要因発生回数/継続時
間計数手段が、発生回数を計数する前記寿命消費要因と
して、前記電気的に書替可能な読み出し専用メモリの書
替回数を含むことを特徴とする。
【0018】請求項10に記載の通信端末装置は、請求
項1、2、3、4、5、6、7、8または9のいずれか
に記載の通信端末装置において、前記再使用可否情報出
力手段は、前記再使用可否情報を記録紙に印字出力する
ものであることを特徴とする。
【0019】請求項11に記載の通信端末装置は、請求
項1、2、3、4、5、6、7、8または9のいずれか
に記載の通信端末装置において、前記再使用可否情報出
力手段は、前記再使用可否情報を表示器に表示出力する
ものであることを特徴とする。
【0020】請求項12に記載の通信端末装置は、請求
項1、2、3、4、5、6、7、8または9のいずれか
に記載の通信端末装置において、前記再使用可否情報出
力手段は、前記再使用可否情報をインターフェースを介
して他装置に転送出力するものであることを特徴とす
る。
【0021】請求項13に記載の通信端末装置は、請求
項1、2、3、4、5、6、7、8または9のいずれか
に記載の通信端末装置において、前記再使用可否情報出
力手段は、前記再使用可否情報を、予め記憶登録したま
たは入力指定された宛先に発呼して送信出力するもので
あることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0023】先ず、図1は、本発明の実施の形態に係る
通信端末装置としてのファクシミリ装置1のブロック構
成を示している。
【0024】同図において、ファクシミリ装置1は、シ
ステム制御部2、ROM3、RAM4、EEPROM
5、スキャナ6、プロッタ7、PSU8、電源スイッチ
8a、PCインターフェース9、時計回路10、一次電
池11、画像メモリ12、メモリスイッチSWm、二次
電池13、充電回路14、操作表示部15、符号化復号
化部16、モデム17、網制御部18、及び、システム
バス19により構成されている。
【0025】システム制御部2は、ROM3に書き込ま
れた制御プログラムに従って、RAM4を作業領域とし
て使用しながら、装置各部を制御するものである。
【0026】ROM3は、前述したように、システム制
御部2が装置各部を制御するための制御プログラムが記
憶されているリードオンリメモリである。また、ROM
3には、各文字コードにフォントデータを対応付けたフ
ォントテーブル3aが記憶されていて、システム制御部
2は、文字列を画情報に変換する場合には、フォントテ
ーブル3aを参照する。
【0027】RAM4は、前述したようにシステム制御
部2の作業領域として使用されるランダムアクセスメモ
リである。EEPROM5は、電気的に書替可能な読み
出し専用メモリで、電源断時にも保持する必要のある情
報を記憶するためのものである。
【0028】スキャナ6は、3.85本/mm、7.7
本/mm、15.4本/mm等の所定の読み取り線密度
で原稿画像を読み取って画情報を得るためのものであ
る。プロッタ7は、受信した画情報を、その線密度に応
じて記録出力したり、スキャナ6で読み取った画情報
を、その線密度に応じて記録出力(コピー動作)するた
めのものである。
【0029】PSU8は、電源スイッチ8aがONされ
ると装置各部に動作に必要な電力を供給し、電源スイッ
チ8aがOFFされると装置各部への電力の供給を停止
するものである。また、ファクシミリ装置1は、いわゆ
る省エネ機能を備えていて、PSU8は、システムバス
19を介してシステム制御部2により制御され、システ
ム制御部2から省エネモードへの移行が指示されると、
システム制御部2の他、網制御部18の着呼検出部、操
作表示部15のキー入力部、スキャナ6の原稿センサ等
の必要最低限の部分にのみ電力を供給する。
【0030】システム制御部2は、通常モードにおい
て、着呼や操作入力や原稿セットがない待機状態が一定
時間継続すると省エネモードに移行し、省エネモードに
おいて網制御部18への着呼、操作表示部15からのキ
ー入力、スキャナ6への原稿セットのいずれかの通常モ
ードへの復帰要因が発生すると、装置全体への電力供給
を再開するようシステムバス19を介してPSU8に指
示し、PSU8は、その指示により、装置全体への電力
供給を再開する。なお、省エネ機能としては、システム
制御部2が通常モード時の制御を行うと共に省エネモー
ド時の制御をも行う形態ではなく、省エネモード時にお
ける通常モードへの復帰要因の検出を、システム制御部
2よりも処理能力は低いがその分低消費電力のワンチッ
プマイコンにより行わせる形態であってもよい。
【0031】PCインターフェース9は、パーソナルコ
ンピュータ30とファクシミリ装置1とがデータをやり
とりするたのインターフェースであり、具体的には、セ
ントロニクスインターフェース、RS232Cインター
フェース、ローカルエリアネットワーク等により構成さ
れるものである。
【0032】時計回路10は、年月日を含む時刻を計時
するためのもので、システム制御部2は、時計回路10
を読み出すことで、現在の時刻を知ることができる。リ
チウム電池等により構成される一次電池11は、装置電
源断時にのみ時計回路10に電力を供給して装置電源断
時にも時計回路10における計時動作を継続させるため
のものである。
【0033】画像メモリ12は、受信画情報をプロッタ
7で記録紙に記録するまで一時的に蓄積したり、送信画
情報を送信が完了するまで一時的に蓄積するためのもの
である。メモリスイッチSWmは、システムバス19を
介してシステム制御部2によりON/OFF制御され
て、画像メモリ12に二次電池13を接続するか、また
は、画像メモリ12から二次電池13を切り離すもので
ある。なお、メモリスイッチSWmは、ラッチング式の
スイッチで、そのON/OFF状態は、装置電源断時に
も保持される。ニッケルカドミウム電池やニッケル水素
電池により構成される二次電池13は装置電源OFF時
であって、かつ、メモリスイッチSWmがONされてい
る時にのみ画像メモリ12に電池の容量の続く限り電力
を供給して、装置電源断時にも画像メモリ12の記憶内
容を可能な限り保持させるためのものである。充電回路
14は、装置電源ON時に二次電池13を充電するもの
であり、装置電源OFF時に画像メモリ12をバックア
ップしたことに放電された分の電池容量は、充電回路1
4により補充される。
【0034】操作表示部15は、相手先ファクシミリ番
号を指定するためのテンキー、スタートキー、ワンタッ
チダイヤルキー、及び、その他各種キーが配設される一
方、液晶表示装置等の表示器を備え、ユーザに知らせる
べき装置の動作状態や、各種メッセージを表示するもの
である。
【0035】図2に、本実施の形態と直接関係する部分
以外は、図示を省略した操作表示部9の配置構成例を示
す。
【0036】同図において、テンキー15aは、送信相
手先ファックス番号等を直接指定したりするために用い
られるものである。[スタート]キー15bは、ファク
シミリ送信動作の開始や、コピー動作の開始を指示する
ためのものである。[ストップ]キー15cは、各種動
作の強制的な停止を指示するためのものである。[Ye
s]キー15d及び[No]キー15eは、ユーザに決
定または取消の各種選択をさせるためのキーである。
【0037】[ファンクション]キー15fは、ワンタ
ッチダイヤルの登録機能、短縮ダイヤルの登録機能、ユ
ーザパラメータの設定機能や、ファクシミリ装置1の標
準的なファクシミリ装置としての機能以外の、時刻指定
送信、部門コード指定送信等の拡張的な機能を呼び出す
ためのもので、この[ファンクション]キー15fを押
下して、テンキー15aにより、各機能に対応した番号
を入力することで、各機能を呼び出して実行することが
できる。
【0038】表示器15gは、ユーザに知らせるべき装
置の動作状態や、各種メッセージを表示するものであ
る。
【0039】図1に戻って、符号化復号化部16は、送
信画情報を、G3ファクシミリに適合する、MH符号化
方式、MR符号化方式、MMR符号化方式等の所定の符
号化方式で符号化圧縮する一方、受信画像データをMH
符号化方式、MR符号化方式、MMR符号化方式等に対
応する所定の復号化方式で復号伸長するものである。モ
デム17は、G3ファクシミリモデムであり、網制御部
18を介して回線に送信するデータを変調する一方、網
制御部18を介して回線から受信した信号を復調するも
のである。また、モデム17は、入力されたダイヤル番
号に対応してDTMF信号の送出も行う。
【0040】網制御部18は、回線に接続されて、回線
の直流ループの閉結・解放や、回線の極性反転の検出、
回線解放の検出、発信音の検出、ビジートーン(話し
中)等のトーン信号の検出、呼出信号の検出等の回線と
の接続制御や、ダイヤルパルスの生成を行うものであ
る。システムバス19は、上記各部がデータをやり取り
するための信号ラインである。
【0041】以上の構成のファクシミリ装置1は、図3
に示すように、本発明に係る記憶内容として、寿命テー
ブル3a、寿命消費要因別単位寿命消費量テーブル3
b、及び、ユニット別構成部品テーブル3cを記憶して
いる。
【0042】寿命テーブル3aは、図4に示すように、
ファクシミリ装置1を構成する部品1ないし部品Nの各
種別の部品のそれぞれについての、全寿命Lt(n)
{n=1、…、N}、及び、必要寿命Ln(n){n=
1、…、N}の対応付けにより構成されている。
【0043】電気・機械部品の寿命は、一般的に大きく
2つのタイプに分類される。一つは、疲労,摩耗,老化
現象により時間と共に故障率が大きくなる、寿命が有限
のタイプであり、もう1つは、時間と共に故障率が一定
レベルに以下で安定した領域となるタイプである。
【0044】有限寿命部品の中には、アルミ電解コンデ
ンサ、バリスタ、アレスタ、ヒューズ、リレー、スイッ
チ、コネクタ、LED、EEPROM、1次電池、2次
電池、バックライト、液晶等が上げられる。寿命部品の
劣化には、電流電圧の変動による疲労,摩耗,老化現象
と、メカニカルな動作による疲労,摩耗,老化と、雷等
による外部ノイズによる劣化が考えられる。
【0045】本実施の形態は、外部ノイズからの劣化を
除く電流電圧が加わることによる劣化とメカニカルな劣
化について注目し、実際に市場に出回った装置を回収し
リサイクルを行う場合、寿命部品に対しどの程度劣化と
なりうる動作を行ったかの履歴を記憶しておき、部品の
交換又はユニット毎の交換の必要性の有無を判断するた
めの情報を提供しようとするものである。
【0046】ファクシミリ装置1を構成する、システム
制御部2、ROM3、RAM4、EEPROM5等が搭
載された制御基板、スキャナ6のユニット、プロッタ7
のユニット、PSU8のユニット、一次電池11のユニ
ット、二次電池13のユニット等の各ユニットを構成す
る各種別の部品(ユニットが単一部品により構成される
場合もある)のうち、アルミ電解コンデンサの寿命は、
使用環境(製品仕様環境温度,リップル電流)と部品定
格(最高使用温度と保証寿命時間)によって実使用条件
での寿命が決まる。バリスタ,アレスタは、サージ電流
とサージ波尾長により寿命が決定される。ヒューズは、
電流による熱サイクルストレスにより寿命が決まる。リ
レー,スイッチは,部品単体でメーカ保証された回数に
より寿命が決まる。コネクタも同様に部品単体でメーカ
保証された挿抜回数により寿命が決まる。LEDは、発
光光量のメーカ推定寿命により寿命が決まる。EEPR
OMは、メーカ保証の書込消去使用回数で寿命が決ま
る。時計回路10のバックアップ用の一次電池は、電池
容量と製品での使用条件(非通電時間)により寿命が決
まる。2次電池は、電池の充放電回数と製品での使用条
件により寿命が決まる。バックライト,液晶は、部品単
体の寿命により寿命が決定される。
【0047】なお、部品の寿命をいう場合、寿命の定義
を統一する必要がある。つまり、例えば、部品定格に対
して十分余裕をもたせた所定の使用環境で使用した場合
に15年間その機能を保持する部品が、部品定格ぎりぎ
りで使用した場合に7.5年しかその機能を保持しない
場合、当該部品は、部品定格ぎりぎりで使用した場合
に、部品定格に対して十分余裕をもたせた所定の使用環
境で使用した場合よりも単位時間当たりの寿命消費率が
2倍であるということになる。
【0048】そこで、本実施の形態においては、図4に
示す寿命テーブル3aにおいて、「全寿命」とは、対応
する部品がファクシミリ装置1の使用開始時点において
備えていた寿命を意味していて、対応する部品が使用時
間に応じて寿命を消費するものであれば、最大定格ぎり
ぎりで使用した場合にその性能を保持する期間を意味
し、対応する部品が使用回数に応じて寿命を消費するも
のであれば、機能を保持したまま使用可能な回数を意味
するものとする。
【0049】また、本実施の形態においては、図4に示
す寿命テーブルにおいて、「必要寿命」とは、対応する
部品がファクシミリ装置1の製品寿命(本実施の形態で
は5年であるとする)の間正常に機能するために各種別
の部品が備えなければならない寿命を示している。実際
にファクシミリ装置1が市場に出回った場合、使用する
ユーザにより、その使用状況は異なり、使用頻度が高い
ユーザもあれば、使用頻度が低いユーザもあり、受信件
数が多いユーザもあればね送信件数が多いユーザもあ
る。そのため、「必要寿命」としては、市場において5
年間最悪条件で使用された場合に各種別の部品が消費す
る寿命が設定されるものとする。
【0050】各種別の部品についての「全寿命」は当然
に「必要寿命」よりも長い(または多い)。そのため、
ファクシミリ装置1が市場に出回ってから回収されたと
きには「全寿命」から「必要寿命」を減じた分の寿命が
少なくとも残っていることになる。
【0051】そして、もし、市場にいったん出回って回
収されたファクシミリ装置1が、送信頻度、受信頻度、
電源ON/OFF頻度等の使用頻度が低く良好な条件で
使用されていた場合には、「全寿命」から、市場で実際
に使用されている間に消費された寿命(「消費済寿命」
を減じた分の寿命(「残存寿命」)が「必要寿命」を上
回る種別の部品が存在することも有り得る。すなわち、
「残存寿命」が「必要寿命」を上回った種別の部品は、
更に製品寿命の5年間ファクシミリ装置1が使用されて
もその性能を保持することができ、ファクシミリ装置1
を構成するユニットも、当該ユニットを構成する全種別
の部品についての「残存寿命」が「必要寿命」を上回る
ものであれば、更に製品寿命の5年間ファクシミリ装置
1が使用されてもその性能を保持することができる。
【0052】換言すれば、「残存寿命」が「必要寿命」
を上回った種別の部品や、構成する全種別の部品の「残
存寿命」が「必要寿命」を上回ったユニットは、新たに
市場に出荷しようとする別のファクシミリ装置1に組み
込んで再使用できることになる。
【0053】ファクシミリ装置1を構成する各種別の部
品について、ファクシミリ装置1が市場で製品として実
際に使用されている間に消費された寿命である「消費済
寿命」を求めるためには、ファクシミリ装置1が市場で
製品として実際に使用されている間に、各種別の部品の
寿命を消費させる各要因(寿命消費要因)の発生回数や
継続時間の累計を計数しておいて、その各計数値に、各
寿命消費要因の発生回数1回当たりまたは寿命消費要因
の単位継続時間当たりの寿命消費量(単位寿命消費量)
をそれそれ乗じて合計すればよい。
【0054】ファクシミリ装置1における寿命消費要因
としては、電流電圧の変動による劣化やメカニカルな劣
化や電池容量の消耗を引き起こす、電源の投入回数、プ
ロッタ7における印字枚数、スキャナ6における読取枚
数、通電時間、省エネ状態からの復帰回数、二次電池1
3の放電・充電回数に相当する画像メモリ12のバック
アップの回数、EEPROMの書替回数、非通電時間等
が考えられる。
【0055】そこで、ファクシミリ装置1では、寿命消
費要因別単位寿命消費量テーブル3bとして、図5に具
体的に示す構成のテーブルをROM3に予め記憶してお
く。
【0056】図5においてテーブル3bは、ファクシミ
リ装置1を構成する消費済寿命の算出の対象となる種別
の部品1ないし部品Nの各部品のそれぞれに対応した上
記各寿命消費要因ごとの単位寿命消費量を対応付けたも
のとして構成されている。
【0057】具体的には、例えば、部品n(n=1、
…、N)において、寿命消費要因「電源投入回数」につ
いての単位寿命消費量はU(n、1)であり、寿命消費
要因「印字回数」についての単位寿命消費量はU(n、
2)であり、寿命消費要因「読取枚数」についての単位
寿命消費量はU(n、3)であり、寿命消費要因「通電
時間」についての単位寿命消費量はU(n、4)であ
り、寿命消費要因「省エネモードからの復帰回数」につ
いての単位寿命消費量はU(n、5)であり、寿命消費
要因「画像メモリのバックアップ回数」についての単位
寿命消費量はU(n、6)であり、寿命消費要因「EE
PROMの書替回数」についての単位寿命消費量はU
(n、7)であり、寿命消費要因「非通電時間」につい
ての単位寿命消費量はU(n、8)となる。
【0058】また、ファクシミリ装置1を構成する、消
費済寿命の算出の対象となる各種別の部品についての再
使用の可否に応じてファクシミリ装置1を構成する各ユ
ニットの再使用の可否について評価するために、図6に
具体的に示すユニット別構成部品テーブル3cをROM
3に予め記憶しておく。
【0059】図6において、ユニット1ないしMの各ユ
ニットについて、消費済寿命の算出の対象となる各種別
の部品1ないしNが構成として含まれるか否かがフラグ
の値として記憶されている。値1は構成として含まれて
いることを示し、値0は、構成として含まれていないこ
とを示している。
【0060】また、ファクシミリ装置1は、EEPRO
M5に本発明に係る記憶内容として、図7に示す記憶内
容を記憶している。すなわち、寿命消費要因別計数値テ
ーブル5a、装置使用開始時刻Ts、画像メモリバック
アップフラグFmである。
【0061】図8に、寿命消費要因別計数値テーブル5
aの具体的な内容ついて示す。
【0062】同図において、テーブル5aは、「電源投
入回数」、「印字回数」、「読取枚数」、「通電時
間」、「省エネモードからの復帰回数」、「画像メモリ
のバックアップ回数」「EEPROMの書替回数」「非
通電時間」の各寿命消費要因についてそれぞれ、計数値
C1(単位:回)、C2(単位:枚)、C3(単位:
枚)、C4(単位:時間)、C5(単位:回)、C6
(単位:回)、C7(単位:回)、C8(単位:時間)
を対応付けて記憶している。なお、テーブル5aの各計
数値は、ファクシミリ装置1の市場への出荷時に初期値
0に設定される。
【0063】また、装置使用開始時刻Tsは、ファクシ
ミリ装置1を市場に出荷する時点における時刻が予め登
録されたものであり、後述する処理により非通電時間を
算出する際に算しようされる。画像メモリバックアップ
フラグFmは、後述する処理により画像メモリ12のバ
ックアップの有無を判断するために参照される。
【0064】次に、ファクシミリ装置1における電源投
入時処理手順について、図9を参照して説明する。
【0065】同図において、ファクシミリ装置1のシス
テム制御部2は、電源スイッチ8aがONされて装置電
源が投入されると、RAM4のクリア処理や、スキャナ
6、プロッタ7等の初期化、装置各部の動作チェック等
の初期化処理を行ったのち、EEPROM5の寿命消費
要因別計数値テーブル5aの計数値C1、すなわち、電
源投入回数をインクリメントする(処理102)。
【0066】そして、EEPROM5の記憶領域5cに
記憶された、後述する図11に示す処理手順により値が
設定される画像メモリバックアップフラグFmの値が1
か、すなわち、画像メモリ12に画情報が蓄積されてい
る状態で装置電源が遮断されたのか否かを判断し(判断
103)、フラグFmの値が1である場合には(判断1
03のYes)、テーブル5aの計数値C6、すなわ
ち、画像メモリのバックアップ回数をインクリメントし
て(処理104)、処理105に移行し、フラグFmの
値が0である場合には(判断103のNo)、処理10
5に直接移行する。処理105では、メモリスイッチS
Wmを初期設定としてOFFして動作状態に移行する。
【0067】装置電源投入後には、ファクシミリ装置1
は、本来備えるファクシミリ送受信機能やコピー機能等
の各種機能を実行するのと並行して、図10に示す、寿
命消費要因発生回数計数・継続時間計時処理手順、図1
1に示す、画像メモリ状態確認処理手順、及び、図12
に示す、EEPROM書替回数計数処理手順を行う。
【0068】先ず、図10に示す寿命消費要因発生回数
計数・継続時間計時処理手順について説明する。
【0069】同図において、システム制御部2は、ファ
クシミリ受信処理やコピー処理に伴ってプロッタ7によ
る1ページ分の印字動作が完了したか(判断201のN
o)、ファクシミリ送信処理やコピー処理に伴ってスキ
ャナ6による1ページ分の読取動作が完了したか(判断
203のNo)、時計回路10の計時が1時間経過した
か(判断205のNo)、または、省エネモードからの
復帰があったかを監視している(判断207のNoルー
プ)。
【0070】そして、1ページ分の印字動作の完了があ
った場合は(判断201のYes)、テーブル5aの計
数値C2、すなわち、印字枚数をインクリメントする
(処理202)。1ページ分の読取動作の完了があった
場合は(判断203のYes)、テーブル5aの計数値
C3、すなわち、読取枚数をインクリメントする(処理
204)。時計回路10の計時が1時間経過した場合は
(判断205のYes)、テーブル5aの計数値C4、
すなわち、通電時間をインクリメントする(処理20
6)。省エネモードからの復帰があった場合は(判断2
07のYes)、テーブル5aの計数値C5、すなわ
ち、省エネモードからの復帰回数をインクリメントする
(処理208)。
【0071】次に、図11に示す、画像メモリ状態確認
処理手順について説明する。
【0072】同図において、システム制御部2が画像メ
モリ12が、全く画情報が蓄積されていない空の状態か
否かを判断する(判断301)。そして、画像メモリ1
2がである場合には(判断301のYes)、メモリス
イッチSWmをOFFすると共に(処理302)、フラ
グFmを0にリセットする(処理303)。画像メモリ
12が空ではない場合には(判断301のNo)、メモ
リスイッチSWmをONすると共に(処理304)、フ
ラグFmを1にセットする(処理305)。
【0073】これにより、画像メモリ12が空の場合
に、停電等により装置電源が遮断されても、画像メモリ
12には二次電池13からの電力が供給され、その記憶
内容は、二次電池13の容量が続く限り保持される。ま
た、メモリスイッチSWmのON/OFF状態は、フラ
グFmの値としてEEPROM5に記憶されるため、図
9に示した処理手順における判断103においてフラグ
Fmの値が1であるということは、画像メモリ12が空
でないときに装置電源が遮断されて、画像メモリ12が
二次電池13によるバックアップを受けたことを示して
いる。画像メモリ12をバックアップすると二次電池1
3は放電し、装置電源投入後に充電回路14により充電
されるため、図9の判断103において、フラグFmの
値が1となった回数は、二次電池13の放電・充電回数
を示すことになる。
【0074】次に、図12に示す、EEPROM書替回
数計数処理手順について説明する。
【0075】同図において、システム制御部2は、EE
PROM5の記憶内容の書替があったか否かを監視し
(判断401のNoループ)、書替があった場合には
(判断401のYes)、テーブル5aの計数値C7、
すなわち、EEPROMの書替回数をインクリメントす
る(処理402)。EEPROM5の記憶内容の書替
は、図9の処理104、図10の処理202、204、
206、208、図11の処理305、303等におい
て行われる。
【0076】次に、市場に出荷されて使用された後回収
されたファクシミリ装置1における再使用可否レポート
出力処理手順について図13及び図14を参照して説明
する。
【0077】それらの図において、システム制御部2
は、リサイクル作業員等により行われる、[ファンクシ
ョン]キー15fの押下と、テンキー15aによる番号
50の入力の組合せ操作があるか、すなわち、再使用可
否レポート出力モードが起動されるかを監視し(判断5
01のNoループ)、再使用可否レポート出力モードが
起動されると(判断501のYes)、時計回路10か
ら年月日を含む現在時刻Tnを読み出す(処理50
2)。
【0078】そして、処理502により得た現在時刻T
nから、装置出荷時にEEPROM5の記憶領域5bに
記憶された装置使用開始時刻Tsを減じた時間、すなわ
ち、装置が市場で使用されていた期間(時間換算)か
ら、計数値C4、すなわち、ファクシミリ装置1の通電
時間を減じた値を、テーブル5aの計数値C8、すなわ
ち、非通電時間として記憶する(処理503)。そし
て、消費済寿命算出処理を行う(処理504)。
【0079】ここで、処理504における消費済寿命算
出処理の具体的な処理手順について、図16を参照して
説明する。
【0080】同図において、システム制御部2は、カウ
ンタ変数nに初期値1を設定すると共に(処理60
1)、カウンタ変数kに初期値1を設定して(処理60
2)、消費済寿命変数Ll(n)に、寿命消費要因別計
数値テーブルの計数値Ckに寿命消費要因別単位寿命消
費量テーブル3bの値U(n、k)を乗じた値を加算し
(処理603)、カウンタ変数kをインクリメントし
(処理604)、変数kが8を越えていない場合には
(判断605のNo)、処理603に戻り、変数kが8
を越えた場合には(判断605のYes)、カウンタ変
数nをインクリメントし(処理606)、変数nがNを
越えていない場合には(判断607のNo)、処理60
2に戻り、変数nがNを越えた場合には(判断607の
Yes)、処理を終了する。
【0081】これにより、消費済寿命変数Ll(n)
{n=1…、N}の値として、各種別の部品についての
消費済寿命がえられる。
【0082】図13に戻って、処理504の消費済寿命
算出処理により各種別の部品についての消費済寿命を得
た後、ユニット別再使用可否を判定し、その判定結果に
基づいて再使用可否レポートを作成する(処理50
6)。
【0083】そして、表示器15gに図15に示す表示
D01を表示して、最小可否レポートの出力方法を、
1:印字、2:表示、3:PCに転送、4:ファックス
送信のいすれかから番号により指定するよう促しつつ
(処理507)、番号が入力されるまで待つ(判断50
8のNoループ)。番号が入力されると(判断508の
Yes)、入力された番号を判断する(判断509)。
【0084】入力された番号が1である場合には、処理
506で作成したレポートをプロッタ7により記録紙に
印字する(処理510)。これにより、再使用可否レポ
ートをの内容を参照でき、記録として残すこともでき
る。
【0085】入力された番号が2である場合には、処理
506で作成したレポートを表示器15gに表示する
(処理511)。これにより、再使用可否レポートをの
内容を参照でき、無駄に記録紙を消費することもない。
【0086】入力された番号が3である場合には、処理
506で作成したレポートをPCインターフェース9を
介してPC30に転送するね(処理512)。これによ
り、再使用可否レポートをPC30側で参照でき、また
は、再使用可否レポートをPC30側で一元管理でき
る。なお、PC30に再使用可否レポートを転送する場
合には、PC30からのPCインターフェース9を介し
た転送要求に応じて再使用可否レポートを作成した転送
する転送形態であってもよい。
【0087】入力された番号が4である場合には、表示
器D02に図15に示す表示D02を表示して再使用可
否レポートの送信先の指定入力を促す(処理513)。
そして、入力された宛先ファックス番号を記憶する共
に、表示D02に表示する宛先入力処理を行いつつ、送
信開始を意味する[スタート]キー15bが押下される
かを監視する(判断515のNoループ)。
【0088】[スタート]キー15bが押下されると
(判断515のYes)、処理514で入力された宛先
に発呼し(処理516)、処理506で作成したレポー
トの画情報をファクシミリ送信する(処理517)。こ
れにより、再使用可否レポートを任意の所望の宛先のフ
ァクシミリ装置で受信して参照することができ、また、
再使用可否レポートを宛先ファクシミリ装置側で一元管
理できる。なお、レポートをファクシミリ送信する場
合、送信宛先をROM3やEEPROM5に予め登録し
ておいて、4:ファックス送信が選択されると当該登録
済みの宛先に自動的に発呼してレポート画情報をファク
シミリ送信するようにしてもよく、その場合、リサイク
ル作業時の宛先入力の手間を省いて作業性を向上させる
ことができる。
【0089】図17に、処理506により作成される再
使用可否レポート例について示す。
【0090】同図において、再使用可否レポートは、ユ
ニット別構成部品テーブル3cと、処理504でえられ
た部品1ないしNの各種別の部品についての消費済寿命
Ll(n){n=1…、N}と、寿命テーブル3aとを
参照して作成される。
【0091】すなわち、特定種別の部品についての消費
済寿命Ll(n)を、寿命テーブル3aにおいて対応す
る「全寿命」Lt(n)から減じて得られる残存寿命
が、同じく対応する「必要寿命」Ln(n)よりも長い
場合に、当該種別の部品は、製品寿命の5年間その機能
を維持して再使用可能であると判断する(図17に示す
レポートにおいては「〇」印)。
【0092】また、特定種別の部品についての消費済寿
命Ll(n)を、寿命テーブル3aにおいて対応する
「全寿命」Lt(n)から減じて得られる残存寿命が、
同じく対応する「必要寿命」Ln(n)よりも短い場合
に、当該種別の部品は、製品寿命の5年間その機能を維
持して再使用することは不可能であると判断する(図1
7に示すレポートにおいては「×」印)。なお、各ユニ
ットについて含まれない種別の部品については、「−」
印を記す。
【0093】また、図17に示すレポートにおいては、
各ユニットに対応する備考欄に、「再使用可」または
「要部品交換」の文字列を記述する。備考欄に「再使用
可」の文字列が記述されるユニットは、当該ユニットに
構成として含まれる種別の部品の全ての残存寿命が必要
寿命よりも長い場合で、備考欄に「要部品交換」の文字
列が記述されるユニットは、当該ユニットに構成として
含まれる種別の部品のうちの少なくとも1つの残存寿命
が必要寿命よりも短い場合である。
【0094】図17に示す再使用可否レポートを参照す
ることより、各種別の部品の再使用可能性を判断でき、
また、各ユニットの再使用可能性をも判断することがで
きる。
【0095】各種別の部品のうちの、電源スイッチに関
しては、必要寿命が操作回数a回であるとし、全寿命が
操作回数b回であるし、消費済寿命が操作回数c回とす
ると、残存寿命(b−c)≧aのとき、電源スイッチ
は、そのまま再使用可能であると判断できる。(b−
c)<aのときは要交換と判断できる。リレーについて
も同様な判定ができる。
【0096】アルミ電解コンデンサに関しては、再悪条
件での全寿命をe時間とし、必要寿命をf時間とし、市
場に出荷されてから回収されるまでの通電時間,コピー
印字枚数,読み取り枚数に応じて消費された消費済寿命
がg時間とすると、残存寿命(e−g)≧fのとき、ア
ルミ電解コンデンサは、そのまま再使用可能と判断でき
る。(e−g)<fのときは要交換と判断できる。
【0097】ヒューズに関しては、再悪条件での全寿命
をh時間とし、必要寿命をi時間とし、市場に出荷され
てから回収されるまでの電源スイッチのON/OFF回
数,省エネモードからの復帰回数,通電時間,コピー印
字枚数,読み取り枚数に応じて消費された消費済寿命が
j時間とすると、残存寿命(h−j)≧iのとき、ヒュ
ーズは、そのまま再使用可能と判断できる。(h−j)
<iのときは要交換と判断できる。
【0098】LEDに関しては、再悪条件での全寿命を
k時間とし、必要寿命をl時間とし、市場に出荷されて
から回収されるまでの通電時間に応じて消費された消費
済寿命がm時間とすると、残存寿命(k−m)≧lのと
き、LEDは、そのまま再使用可能と判断できる。(k
−m)<lのときは要交換と判断できる。同様な方法で
バックライト,液晶等も判定できる。
【0099】EEPROMに関しては、全寿命がメーカ
保証の書替回数nとし、必要寿命を書替回数oとし、市
場に出荷されてから回収されるまでの書替の回数に応じ
て消費された消費済寿命が書替回数pとすると、残存寿
命(n−p)≧oのとき、EEPROMは、そのまま再
使用可能と判断できる。(n−p)<oのときは要交換
と判断できる。
【0100】1次電池に関しては、全寿命が電池容量q
とし、必要寿命をrとし、市場に出荷されてから回収さ
れるまでの、非通電時間に応じた消費された消費済寿命
をsとすると、残存寿命(q−s)≧rのとき、一時電
池は、そのまま再使用可能と判断できる。(q−s)<
rのときは要交換と判断できる。
【0101】2次電池に関しては、全寿命がメーカ保証
の充放電回数tとし、必要寿命を充放電回数uとし、市
場に出荷されてから回収されるまでの放電・充電回数に
応じて消費された消費済寿命を充放電回数yとすると、
残存寿命(t−y)≧uのとき、二次電池は、そのまま
再使用可能と判断できる。(t−y)<uのときは要交
換と判断できる。
【0102】なお、以上説明した実施の形態において
は、本発明をファクシミリ装置に適用したが、本発明は
それに限らず、各種通信端末装置に同様に適用可能なも
のである。
【0103】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、装置を構
成する各部品についての残存寿命を算出して、市場に新
たに出荷される装置に組み込んでも当該装置の製品とし
ての性能を所定の製品寿命の期間維持するに十分な寿命
である必要寿命との大小関係により、各部品の再使用可
能性を判定して出力するため、装置のリサイクル作業時
等に、装置を構成する部品の再使用可能性を判断するた
めの情報を得ることができる。したがって、使用済み製
品に組み込まれた部品のリサイクル可能性の判断を容易
に行うことができ、資源の有効活用が可能となる効果が
得られる。
【0104】請求項2に係る発明によれば、請求項1に
係る発明と同様の効果に加えて、各部品の再使用可能性
の判定結果に基づいて、装置のリサイクル作業時等に
に、装置を構成する各ユニットの再使用可能性を判断す
るための情報を得ることができる。したがって、使用済
み製品に組み込まれたユニットのリサイクル可能性の判
断を容易に行うことができ、資源の有効活用が可能とな
る効果が得られる。
【0105】請求項3に係る発明によれば、装置使用開
始時からの装置電源の投入の累計発生回数に基づいて、
各種別の部品の消費済寿命を算出可能となるため、装置
電源の投入回数に応じて寿命を消費する種別の部品の装
置電源の投入に起因する寿命の消費量を算出することが
可能となる効果が得られる。
【0106】請求項4に係る発明によれば、装置使用開
始時からのプロッタにおける1ページ分の画情報の印字
回数に基づいて、各種別の部品の消費済寿命を算出可能
となるため、画情報の印字回数に応じて寿命を消費する
種別の部品の画情報の印字に起因する寿命の消費量を算
出することが可能となる効果が得られる。
【0107】請求項5に係る発明によれば、装置使用開
始時からのスキャナにおける1ページ分の画情報の読取
回数に基づいて、各種別の部品の消費済寿命を算出可能
となるため、画情報の読取回数に応じて寿命を消費する
種別の部品の画情報の読取に起因する寿命の消費量を算
出することが可能となる効果が得られる。
【0108】請求項6に係る発明によれば、装置使用開
始時からの装置の累計通電時間に基づいて、各種別の部
品の消費済寿命を算出可能となるため、装置の累計通電
時間に応じて寿命を消費する種別の部品の装置の通電に
起因する寿命の消費量を算出することが可能となる効果
が得られる。
【0109】請求項7に係る発明によれば、省エネモー
ドからの復帰回数に基づいて、各種別の部品の消費済寿
命を算出可能となるため、省エネモードからの復帰回数
に応じて寿命を消費する種別の部品の省エネモードから
の復帰に起因する寿命の消費量を算出することが可能と
なる効果が得られる。
【0110】請求項8に係る発明によれば、前記画像メ
モリが空でないときに電源断が発生した回数、すなわ
ち、前記画像メモリがバックアップされた回数に基づい
て、各種別の部品の消費済寿命を算出可能となるため、
前記画像メモリがバックアップされた回数に応じて寿命
を消費する前記画像メモリバックアップ用二次電池など
の部品の省エネモードからの復帰に起因する寿命の消費
量を算出することが可能となる効果が得られる。
【0111】請求項9に係る発明によれば、前記電気的
に書替可能な読み出し専用メモリの書替回数に基づい
て、各種別の部品の消費済寿命を算出可能となるため、
前記電気的に書替可能な読み出し専用メモリの書替回数
に応じて寿命を消費する当該電気的に書替可能な読み出
し専用メモリ等の部品の省エネモードからの復帰に起因
する寿命の消費量を算出することが可能となる効果が得
られる。
【0112】請求項10に係る発明によれば、前記再使
用可否情報を記録紙に印字した形態で得ることができ、
前記再使用可否情報を容易に保存することが可能なる効
果が得られる。
【0113】請求項11に係る発明によれば、前記再使
用可否情報を表示器に表示した形態で得ることができ、
前記再使用可否情報の参照のみで済まして記録紙の無駄
を省くことが可能となる効果が得られる。
【0114】請求項12に係る発明によれば、前記再使
用可否情報をインターフェースを介してパーソナルコン
ピュータ等の他装置に転送出力して、当該他装置側で得
ることができ、前記再使用可否情報の一元管理を容易に
行うことが可能となる効果が得られる。
【0115】請求項13に係る発明によれば、前記再使
用可否情報を他のてパーソナルコンピュータ等の他装置
に転送出力して、当該通信端末装置側で得ることがで
き、前記再使用可否情報の一元管理を容易に行うことが
可能となる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るファクシミリ装置の
ブロック構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るファクシミリ装置の
操作表示部の、本実施の形態と直接関係する部分以外は
図示を省略した配置構成例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るファクシミリ装置の
ROMの記憶内容について示す図である。
【図4】寿命テーブルの具体的な内容について示す図で
ある。
【図5】寿命消費要因別単位寿命消費量テーブルの具体
的な内容について示す図である。
【図6】ユニット別構成部品テーブルの具体的な内容に
ついて示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るファクシミリ装置の
EEPROMの記憶内容について示す図である。
【図8】寿命消費要因別計数値テーブルの具体的な内容
について示す図である。
【図9】本発明の実施の形態に係るファクシミリ装置に
おける電源投入時処理手順について示すフローチャート
である。
【図10】本発明の実施の形態に係るファクシミリ装置
における寿命消費要因発生回数計数・継続時間計時処理
手順について示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態に係るファクシミリ装置
における画像メモリ状態確認処理手順について示すフロ
ーチャートである。
【図12】本発明の実施の形態に係るファクシミリ装置
におけるEEPROM書替回数計数処理手順について示
すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態に係るファクシミリ装置
における再使用可否レポート出力処理手順について示す
フローチャートである。
【図14】図13と共に、本発明の実施の形態に係るフ
ァクシミリ装置における再使用可否レポート出力処理手
順について示すフローチャートである。
【図15】図14に示す処理手順における表示例につい
て示す図である。
【図16】消費済寿命算出処理の具体的な処理手順につ
いて示すフローチャートである。
【図17】再使用可否レポート例について示す図であ
る。
【符号の説明】
1 ファクシミリ装置 2 システム制御部 3 ROM 3a 寿命テーブル 3b 寿命消費要因別単位寿命消費量テーブル 3c ユニット別部品構成テーブル 4 RAM 5 EEPROM 5a 寿命消費要因別計数値テーブル 5b 装置使用開始時刻Ts 5c 画像メモリバックアップフラグ 6 スキャナ 7 プロッタ 8 PSU 8a 電源スイッチ 9 PCインターフェース 10 時計回路 11 一次電池 12 画像メモリ 13 二次電池 14 充電回路 15 操作表示部 15a テンキー 15b [スタート]キー 15c [ストップ]キー 15d [Yes]キー 15e [No]キー 15f [ファンクション]キー 15g 表示器 16 符号化復号化部 17 モデム 18 網制御部 19 システムバス 30 PC SWm メモリスイッチ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データを送受信する通信装置において、 装置内で生じる、装置を構成する各部品の寿命を消費す
    る各種要因の、発生回数/継続時間を計数する寿命消費
    要因発生回数/継続時間計数手段と、その計数手段が計
    数した各寿命消費要因別計数値を装置電源断時にも保持
    する計数値記憶手段と、前記各部品と、それら各部品が
    本来備える全寿命を対応付けて記憶した全寿命テーブル
    と、前記各部品と、装置が所定の使用期間正常に動作す
    るために前記各部品が備える必要がある寿命を対応付け
    て記憶した必要寿命テーブルと、前記各部品について、
    前記各寿命消費要因がそれぞれ1回発生または一定時間
    継続すると消費される寿命を示す単位寿命消費量を対応
    付けて記憶した寿命消費要因別単位寿命消費量対応テー
    ブルと、前記計数値記憶手段が記憶している各寿命消費
    要因別計数値と、前記寿命消費要因別単位寿命消費量テ
    ーブルとに基づいて、前記各部品についての消費済寿命
    を算出する消費済寿命算出手段と、その消費済寿命算出
    手段により算出された各部品の消費済寿命を、対応して
    前記全寿命テーブルに記憶されている全寿命から減じて
    得られた残存寿命が、対応して前記必要寿命テーブルが
    記憶している必要寿命よりも長いときに当該部品を再使
    用可能と判定する部品別再使用可否判定手段と、所定の
    指示入力に応じて、前記部品別再使用可否判定手段によ
    る判定結果を出力する再使用可否情報出力手段とを備え
    たことを特徴とする通信端末装置。
  2. 【請求項2】 装置を構成する各ユニットと、それら各
    ユニットを構成する部品とを対応付けて記憶したユニッ
    ト別構成部品テーブルと、前記部品別再使用可否判定手
    段の判定結果をユニット別構成部品テーブルと照合して
    各ユニットが再使用可能部品のみで構成されている場合
    に各ユニットを再使用可能と判定するユニット別再使用
    可否判定手段とを更に備え、前記再使用可否情報出力手
    段は、前記部品別再使用可否判定手段による判定結果に
    加えて、前記ユニット別再使用可否判定判定手段の判定
    結果をも出力するものであることを特徴とする請求項1
    に記載の通信端末装置。
  3. 【請求項3】 前記寿命消費要因発生回数/継続時間計
    数手段が、発生回数を計数する前記寿命消費要因とし
    て、装置電源の投入回数を含むことを特徴とする請求項
    1または2のいずれかに記載の通信端末装置。
  4. 【請求項4】 前記寿命消費要因発生回数/継続時間計
    数手段が、発生回数を計数する前記寿命消費要因とし
    て、プロッタにおける1ページ分の画情報の印字回数を
    含むことを特徴とする請求項1、2または3のいずれか
    に記載の通信端末装置。
  5. 【請求項5】 前記寿命消費要因発生回数/継続時間計
    数手段が、発生回数を計数する前記寿命消費要因とし
    て、スキャナにおける1ページ分の画情報の読取回数を
    含むことを特徴とする請求項1、2、3または4のいず
    れかに記載の通信端末装置。
  6. 【請求項6】 前記寿命消費要因発生回数/継続時間計
    数手段が、継続時間を計数する前記寿命消費要因とし
    て、装置の通電時間を含むことを特徴とする請求項1、
    2、3、4または5のいずれかに記載の通信端末装置。
  7. 【請求項7】 所定の省エネモード移行要因が発生する
    と省エネモード時の動作に必要な最小限の構成のみに電
    源が供給される省エネモードに移行し、省エネモードに
    おいて、所定の省エネモード復帰要因が発生すると装置
    全体への電源供給を再開して通常動作モードに復帰する
    省エネ手段を備え、前記寿命消費要因発生回数/継続時
    間計数手段が、発生回数を計数する前記寿命消費要因と
    して、前記省エネモードからの復帰回数を含むことを特
    徴とする請求項1、2、3、4、5または6のいずれか
    に記載の通信端末装置。
  8. 【請求項8】 受信画情報を必要な処理が完了するまで
    記憶蓄積する画像メモリと、前記画像メモリが空でない
    ときに電源断が発生すると電源断の期間前記画像メモリ
    をバックアップする画像メモリバックアップ用二次電池
    と、通電時に前記パックアップ用二次電池を充電する充
    電回路とを備え、前記寿命消費要因発生回数/継続時間
    計数手段が、発生回数を計数する前記寿命消費要因とし
    て、前記画像メモリが空でないときに電源断が発生した
    回数を含むことを特徴とする請求項1、2、3、4、
    5、6または7のいずれかに記載の通信端末装置。
  9. 【請求項9】 電源断時にも保持する必要がある情報を
    記憶するための電気的に書替可能な読み出し専用メモリ
    を備え、前記寿命消費要因発生回数/継続時間計数手段
    が、発生回数を計数する前記寿命消費要因として、前記
    電気的に書替可能な読み出し専用メモリの書替回数を含
    むことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7
    または8のいずれかに記載の通信端末装置。
  10. 【請求項10】 前記再使用可否情報出力手段は、前記
    再使用可否情報を記録紙に印字出力するものであること
    を特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8ま
    たは9のいずれかに記載の通信端末装置。
  11. 【請求項11】 前記再使用可否情報出力手段は、前記
    再使用可否情報を表示器に表示出力するものであること
    を特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8ま
    たは9のいずれかに記載の通信端末装置。
  12. 【請求項12】 前記再使用可否情報出力手段は、前記
    再使用可否情報をインターフェースを介して他装置に転
    送出力するものであることを特徴とする請求項1、2、
    3、4、5、6、7、8または9のいずれかに記載の通
    信端末装置。
  13. 【請求項13】 前記再使用可否情報出力手段は、前記
    再使用可否情報を、予め記憶登録したまたは入力指定さ
    れた宛先に発呼して送信出力するものであることを特徴
    とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9
    のいずれかに記載の通信端末装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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