JP2000349025A - 半導体装置の作製方法 - Google Patents

半導体装置の作製方法

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JP2000349025A JP2000083162A JP2000083162A JP2000349025A JP 2000349025 A JP2000349025 A JP 2000349025A JP 2000083162 A JP2000083162 A JP 2000083162A JP 2000083162 A JP2000083162 A JP 2000083162A JP 2000349025 A JP2000349025 A JP 2000349025A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低温において結晶化が可能で、なおかつゲッタ
リングの容易な触媒を用いて結晶質半導体膜を形成し、
その結晶質半導体膜を用いて目的にあった薄膜トランジ
スタを作製するプロセスの開発を課題とする。 【解決手段】非晶質半導体膜上に触媒となる銅元素を導
入し、熱処理を行うことで低温結晶化を実現する。でき
あがったわずかに銅元素を含む多結晶半導体膜を酸素を
含む薬液(硫酸、硝酸、蓚酸、王水)や酸素を含まない
薬液(塩酸、フッ酸系)から選ばれたすくなくとも一つ
の薬液に浸すことによって膜中の銅元素をゲッタリング
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は絶縁表面を有する基
板上に薄膜トランジスタ(以下、TFTという)で構成
された回路を有する半導体装置およびその作製方法に関
する。特に本発明は、TFTの活性層として利用する結
晶質半導体膜の形成方法に関する。尚、本願明細書にお
いて半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能
する装置全般を指し、上記電気光学装置およびその電気
光学装置を搭載した電子機器も半導体装置に含む。
【0002】
【従来の技術】絶縁表面を有する基板上にTFTで形成
した大面積集積回路を有する半導体装置の開発が進んで
いる。アクティブマトリクス型液晶表示装置、EL表示
装置、および密着型イメージセンサはその代表例として
知られている。特に、結晶質半導体膜(典型的にはポリ
シリコン膜)を活性層にしたTFT(以下、典型的にポ
リシリコンTFTを例とする)は電界効果移動度が高い
ことから、いろいろな機能回路を形成することも可能で
ある。
【0003】例えば、アクティブマトリクス型液晶表示
装置には、機能ブロックごとに画像表示を行う画素回路
や、CMOS回路を基本としたシフトレジスタ回路、レ
ベルシフタ回路、バッファ回路、サンプリング回路など
の集積回路が一枚の基板上に形成される。また、密着型
イメージセンサでは、サンプルホールド回路、シフトレ
ジスタ回路、マルチプレクサ回路などの画素回路を駆動
するための駆動回路がTFTを用いて形成されている。
そのためTFTは、使用目的によっては高度な素子性能
を要求される。
【0004】ポリシリコンTFTの性能は、活性層とし
て用いるポリシリコン膜の性質に追うところが大きい。
従って良質のポリシリコン膜を簡便な工程により作製す
ることが、ポリシリコンTFTの作製プロセスにおいて
は重要である。
【0005】活性層に用いるポリシリコン膜は、通常、
非晶質シリコン膜を出発膜とし、それを何らかの方法で
結晶化させることによって形成されている。具体的には
レーザー照射、赤外光等のランプアニール、電気炉によ
るファーネスアニールなどが行われている。これらのう
ち、電気炉の熱処理によって結晶化させる場合には、通
常、600℃以上の高い温度が必要となる。なお、60
0℃以下では結晶化が非常に遅くなるため、実用的でな
い。
【0006】しかし、処理温度が高いと基板として石英
等の高価な材料を使用する必要があるため、コストが高
くなり不利である。従って、より低い温度で結晶化させ
る技術が必要となる。この目的には、結晶化を促進する
触媒元素を用いるのが有効である。例えば、特開平7−
130652号公報(USP5,643,826号に対
応)では、非晶質シリコン膜にNiを代表とする触媒を添
加することで低温結晶化が可能なことをを開示してい
る。
【0007】しかしNiが活性層内に残留したままではT
FTの性能に悪影響を与えてしまう。そこで結晶化が完
了した後何らかの方法でゲッタリングする必要がある。
この方法としてはチャネルとなる領域の外に燐を高濃度
に添加し、熱処理によってNiを横方向に移動させてしま
う方法や、熱硫酸に浸すことで液相内に吸い出す方法な
どが考えられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、燐を用
いたNiのゲッタリングは熱処理に比較的長い時間が必要
であり、また硫酸による液相法はゲッタリングの効率が
十分とはいえない状態にあり、工程上の問題点となって
いる。そこで低温において結晶化が可能で、なおかつゲ
ッタリングの容易な触媒を用いてポリシリコン膜を形成
し、そのポリシリコン膜を用いて所望のポリシリコンT
FTを作製するプロセスの開発が課題である。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明では、非晶質半導体膜上に銅元素を含む溶液
のスピンコーティングを行うことによって触媒となる銅
元素を該非晶質半導体膜に導入し、電気炉等による熱処
理によって該非晶質半導体膜を多結晶化し、できあがっ
たわずかに銅元素を含む多結晶半導体膜を酸素を含む薬
液(硫酸、硝酸、蓚酸、または王水)や酸素を含まない
薬液(塩酸、またはフッ酸系)から選ばれたすくなくと
も一つの薬液に浸すことによって前記多結晶半導体膜中
の不純物元素、主に銅元素をゲッタリングする。
【0010】また、上記工程において、銅元素を含む溶
液としては塩化銅(CuCl2)を希塩酸に溶解した水溶液
を用いる。その際の銅元素の濃度は重量比で1〜100
0ppm、塩酸は0.01〜0.1%とする。
【0011】また、上記工程において、非晶質半導体膜
上に溶液をスピンする代わりに、スパッタ法等によって
銅元素を含む薄膜を形成してもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、以
下に示す実施例でもって詳細な説明を行うこととする。
【0013】[実施例1]本発明の実施例について図1〜
図5を用いて説明する。ここでは、上述の多結晶半導体
膜形成方法を用いて、画素回路とその周辺に設けられる
駆動回路のポリシリコンTFTを同時に作製する方法に
ついて説明する。但し、説明を簡単にするために、駆動
回路では、シフトレジスタ回路、バッファ回路等の基本
回路であるCMOS回路と、サンプリング回路を形成す
るnチャネル型TFTとを図示することとする。
【0014】図1(A)において、基板10には、ガラ
ス基板や石英基板を使用することが望ましい。その他に
もシリコン基板、金属基板またはステンレス基板の表面
に絶縁膜を形成したものを基板としても良い。耐熱性が
許せばプラスチック基板を用いることも可能である。
【0015】そして、基板10のTFTが形成される表
面には、珪素(シリコン)を含む絶縁膜(本明細書中で
は酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、または窒化酸化シ
リコン膜の総称を指す)からなる下地膜11をプラズマ
CVD法やスパッタ法で100〜400nmの厚さに形
成した。なお、本明細書中において窒化酸化シリコン膜
とはSiOxNy(但し、0<x、y<1)で表される絶
縁膜であり、珪素、酸素、窒素を所定の割合で含む絶縁
膜を指す。また、窒化酸化シリコン膜は、SiH4とN2
OとNH3を原料ガスとして作製すればよく、含有する
窒素濃度を25atomic%以上50atomic%未満とすると
良い。
【0016】本実施例では、下地膜11として、窒化酸
化シリコン膜を25〜100nm、ここでは50nmの
厚さに、酸化シリコン膜を50〜300nm、ここでは
150nmの厚さとした2層構造で形成した。下地膜1
1は基板からの不純物汚染を防ぐために設けられるもの
であり、石英基板を用いた場合には必ずしも設けなくて
も良い。
【0017】次に下地膜11の上に20〜100nmの
厚さの、非晶質構造を含む半導体膜(本実施例では非晶
質シリコン膜)12を公知の成膜法で形成した。なお、
非晶質構造を含む半導体膜としては、非晶質半導体膜、
微結晶半導体膜があり、さらに非晶質シリコンゲルマニ
ウム膜などの非晶質構造を含む化合物半導体膜も含まれ
る。
【0018】そして、特開平7−130652号公報
(USP5,643,826号に対応)に記載された技
術に従って、結晶構造を含む半導体膜(本実施例では結
晶質シリコン膜)を形成した。同公報記載の技術は、非
晶質シリコン膜の結晶化に際して、結晶化を助長する触
媒元素(ニッケル、コバルト、ゲルマニウム、錫、鉛、
パラジウム、鉄、銅から選ばれた一種または複数種の元
素、代表的にはニッケル)を用いる結晶化手段である。
本発明においてはこれらの触媒元素のうち、銅を用い
る。
【0019】具体的には、非晶質シリコン膜表面に銅元
素を保持させた状態で加熱処理を行い、非晶質シリコン
膜を結晶質シリコン膜に変化させるものである。あらか
じめ自然酸化膜を除去した非晶質シリコン膜表面に、塩
化銅の水溶液13をスピン法により接触、乾燥させた。
なお水溶液には塩酸を希釈して含ませたものを用いた。
銅元素の濃度は重量比で100ppm、塩酸の濃度は重
量比で0.035%のものを用いた。(図1(B))ま
た、結晶質シリコン膜には、いわゆる単結晶シリコン膜
も多結晶シリコン膜も含まれるが、本実施例で形成され
る結晶質シリコン膜は結晶粒界を有するシリコン膜であ
る。
【0020】非晶質シリコン膜は含有水素量にもよる
が、好ましくは400〜550℃で数時間加熱して脱水
素処理を行い、含有水素量を5atom%以下として、結晶
化の工程を行うことが望ましい。また、非晶質シリコン
膜をスパッタ法や蒸着法などの他の作製方法で形成して
も良いが、膜中に含まれる酸素、窒素などの不純物元素
を十分低減させておくことが望ましい。
【0021】ここでは、下地膜と非晶質シリコン膜と
は、同じ成膜法で形成することが可能であるので両者を
連続形成しても良い。下地膜を形成後、一旦大気雰囲気
にさらされないようにすることで表面の汚染を防ぐこと
が可能となり、作製されるTFTの特性バラツキを低減
させることができる。
【0022】次に、結晶化の際に表面に形成された薄い
酸化膜をあらかじめ除去した後、基板を280℃に熱し
た硫酸に浸すことにより結晶質シリコン膜中に存在して
いる微量の銅元素を除外し、より高純度な結晶質シリコ
ン膜14を得た。(図1(C))これは熱硫酸による金
属元素のゲッタリング効果に起因する現象であり、この
結果、結晶質シリコン膜中の銅元素の濃度が1×1017
atoms/cm3以下(好ましくは1×1016atoms/cm3以下)
となった。また、銅元素以外の他の金属元素も低減され
る。
【0023】次に、結晶質シリコン膜14に対してレー
ザー光源から発する光(レーザー光)を照射(以下、レ
ーザーアニールという)して結晶性の改善された結晶質
シリコン膜15を形成した。レーザー光としては、パル
ス発振型または連続発振型のエキシマレーザー光が望ま
しいが、連続発振型のアルゴンレーザー光でも良い。ま
た、レーザー光のビーム形状は線状であっても矩形状で
あっても構わない。(図1(D))
【0024】また、レーザー光の代わりにランプから発
する光(ランプ光)を照射(以下、ランプアニールとい
う)しても良い。ランプ光としては、ハロゲンランプ、
赤外ランプ等から発するランプ光を用いることができ
る。
【0025】なお、このようにレーザー光またはランプ
光により熱処理(アニール)を施す工程を光アニール工
程という。光アニール工程は短時間で高温熱処理が行え
るため、ガラス基板等の耐熱性の低い基板を用いる場合
にも効果的な熱処理工程を高いスループットで行うこと
ができる。勿論、目的はアニールであるので電熱炉を用
いたファーネスアニール(熱アニールともいう)で代用
することもできる。
【0026】本実施例では、パルス発振型エキシマレー
ザー光を線状に加工してレーザーアニール工程を行っ
た。レーザーアニール条件は、励起ガスとしてXeCl
ガスを用い、処理温度を室温、パルス発振周波数を30
Hzとし、レーザーエネルギー密度を250〜500mJ
/cm2(代表的には350〜400mJ/cm2)とした。
【0027】上記条件で行われたレーザーアニール工程
は、熱結晶化後に残存した非晶質領域を完全に結晶化す
ると共に、既に結晶化された結晶質領域の欠陥等を低減
する効果を有する。そのため、本工程は光アニールによ
り半導体膜の結晶性を改善する工程、または半導体膜の
結晶化を助長する工程と呼ぶこともできる。このような
効果はランプアニールの条件を最適化することによって
も得ることが可能である。本明細書中ではこのような条
件を第1アニール条件と呼ぶことにする。
【0028】次に、結晶質シリコン膜15上に後の不純
物添加時のために保護膜104を形成した。保護膜10
4は100〜200nm(好ましくは130〜170n
m)の厚さの窒化酸化シリコン膜または酸化シリコン膜
を用いた。この保護膜104は不純物添加時に結晶質シ
リコン膜が直接プラズマに曝されないようにするため
と、微妙な濃度制御を可能にするための意味がある。
【0029】そして、その上にレジストマスク105を
形成し、保護膜104を介してp型を付与する不純物元
素(以下、p型不純物元素という)を添加した。p型不
純物元素としては、代表的には13族に属する元素、典
型的にはボロンまたはガリウムを用いることができる。
この工程(チャネルドープ工程という)はTFTのしき
い値電圧を制御するための工程である。なお、ここでは
ジボラン(B26)を質量分離しないでプラズマ励起し
たイオンドープ法でボロンを添加した。勿論、質量分離
を行うイオンインプランテーション法を用いても良い。
【0030】この工程により1×1015〜1×1018at
oms/cm3(代表的には5×1016〜5×1017atoms/c
m3)の濃度でp型不純物元素(本実施例ではボロン)を
含む不純物領域106を形成した。なお、本明細書中で
は少なくとも上記濃度範囲でp型不純物元素を含む不純
物領域をp型不純物領域(b)と定義する。(図2
(A))
【0031】次に、レジストマスク105を除去し、新
たにレジストマスク107〜110を形成した。そし
て、n型を付与する不純物元素(以下、n型不純物元素
という)を添加してn型を呈する不純物領域111〜1
13を形成した。なお、n型不純物元素としては、代表
的には15族に属する元素、典型的にはリンまたは砒素
を用いることができる。(図2(B))
【0032】この低濃度不純物領域111〜113は、
後にCMOS回路およびサンプリング回路のnチャネル
型TFTにおいて、LDD領域として機能させるための
不純物領域である。なお、ここで形成された不純物領域
にはn型不純物元素が2×1016〜5×1019atoms/cm
3(代表的には5×1017〜5×1018atoms/cm3)の濃
度で含まれている。本明細書中では上記濃度範囲でn型
不純物元素を含む不純物領域をn型不純物領域(b)と
定義する。
【0033】なお、ここではフォスフィン(PH3)を
質量分離しないでプラズマ励起したイオンドープ法でリ
ンを1×1018atoms/cm3の濃度で添加した。勿論、質
量分離を行うイオンインプランテーション法を用いても
良い。この工程では、保護膜104を介して結晶質シリ
コン膜にリンを添加した。
【0034】次に、保護膜104を除去し、再びレーザ
ー光の照射工程を行った。ここでもレーザー光として
は、パルス発振型または連続発振型のエキシマレーザー
光が望ましいが、連続発振型のアルゴンレーザー光でも
良い。また、レーザー光のビーム形状は線状であっても
矩形状であっても構わない。但し、添加された不純物元
素の活性化が目的であるので、結晶質シリコン膜が溶融
しない程度のエネルギーで照射することが好ましい。ま
た、保護膜104をつけたままレーザーアニール工程を
行うことも可能である。(図2(C))
【0035】本実施例では、パルス発振型エキシマレー
ザー光を線状に加工してレーザーアニール工程を行っ
た。レーザーアニール条件は、励起ガスとしてKrFガ
スを用い、処理温度を室温、パルス発振周波数を30H
zとし、レーザーエネルギー密度を100〜300mJ/c
m2(代表的には150〜250mJ/cm2)とした。
【0036】上記条件で行われた光アニール工程は、添
加されたn型またはp型を付与する不純物元素を活性化
すると共に、不純物元素の添加時に非晶質化した半導体
膜を再結晶化する効果を有する。なお、上記条件は半導
体膜を溶融させることなく原子配列の整合性をとり、且
つ、不純物元素を活性化することが好ましい。また、本
工程は光アニールによりn型またはp型を付与する不純
物元素を活性化する工程、半導体膜を再結晶化する工
程、またはそれらを同時に行う工程と呼ぶこともでき
る。このような効果はランプアニールの条件を最適化す
ることによっても得ることが可能である。本明細書中で
はこのような条件を第2アニール条件と呼ぶことにす
る。
【0037】この工程によりn型不純物領域(b)11
1〜113の境界部、即ち、n型不純物領域(b)の周
囲に存在する真性な領域(p型不純物領域(b)も実質
的に真性とみなす)との接合部が明確になる。このこと
は、後にTFTが完成した時点において、LDD領域と
チャネル形成領域とが非常に良好な接合部を形成しうる
ことを意味する。
【0038】なお、このレーザー光による不純物元素の
活性化に際して、熱処理による活性化を併用しても構わ
ない。熱処理による活性化を行う場合は、基板の耐熱性
を考慮して450〜550℃程度の熱処理を行えば良
い。
【0039】次に、結晶質シリコン膜の不要な部分を除
去して、島状の半導体膜(以下、活性層という)114
〜117を形成した。(図2(D))
【0040】次に、活性層114〜117を覆ってゲー
ト絶縁膜118を形成した。ゲート絶縁膜118は、1
0〜200nm、好ましくは50〜150nmの厚さに
形成すれば良い。本実施例では、プラズマCVD法でN
2OとSiH4を原料とした窒化酸化シリコン膜を115
nmの厚さに形成した。(図3(A))
【0041】次に、ゲート配線となる導電膜を形成し
た。なお、ゲート配線は単層の導電膜で形成しても良い
が、必要に応じて二層、三層といった積層膜とすること
が好ましい。本実施例では、第1導電膜119と第2導
電膜120とでなる積層膜を形成した。(図3(B))
【0042】ここで第1導電膜119、第2導電膜12
0としては、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、モリ
ブデン(Mo)、タングステン(W)、クロム(C
r)、シリコン(Si)から選ばれた元素、または前記
元素を主成分とする導電膜(代表的には窒化タンタル
膜、窒化タングステン膜、窒化チタン膜)、または前記
元素を組み合わせた合金膜(代表的にはMo−W合金、
Mo−Ta合金)を用いることができる。
【0043】なお、第1導電膜119は10〜50nm
(好ましくは20〜30nm)とし、第2導電膜120
は200〜400nm(好ましくは250〜350n
m)とすれば良い。本実施例では、第1導電膜119と
して、50nm厚の窒化タングステン(WN)膜を、第
2導電膜120として、350nm厚のタングステン膜
を用いた。
【0044】なお、図示しないが、第1導電膜119の
下にシリコン膜を2〜20nm程度の厚さで形成してお
くことは有効である。これによりその上に形成される導
電膜の密着性の向上と、酸化防止を図ることができる。
【0045】次に、第1導電膜119と第2導電膜12
0とを一括でエッチングして400nm厚のゲート配線
121〜124を形成した。この時、駆動回路に形成さ
れるゲート配線122、123はn型不純物領域(b)
111〜113の一部とゲート絶縁膜を介して重なるよ
うに形成した。この重なった部分が後にLov領域とな
る。なお、ゲート配線124は断面では二つに見える
が、実際は連続的に繋がった一つのパターンから形成さ
れている。(図3(C))
【0046】次に、ゲート配線121〜124をマスク
として自己整合的にn型不純物元素(本実施例ではリ
ン)を添加した。こうして形成された不純物領域125
〜130には前記n型不純物領域(b)の1/2〜1/
10(代表的には1/3〜1/4)の濃度(但し、前述
のチャネルドープ工程で添加されたボロン濃度よりも5
〜10倍高い濃度、代表的には1×1016〜5×1018
atoms/cm3、典型的には3×1017〜3×1018atoms/c
m3、)でリンが添加されるように調節した。なお、本明
細書中では上記濃度範囲でn型不純物元素を含む不純物
領域をn型不純物領域(c)と定義する。(図3
(D))
【0047】なお、この工程ではゲート配線で隠された
部分を除いて全てのn型不純物領域(b)にも1×10
16〜5×1018atoms/cm3の濃度でリンが添加されてい
るが、非常に低濃度であるためn型不純物領域(b)と
しての機能には影響を与えない。また、n型不純物領域
(b)127〜130には既にチャネルドープ工程で1
×1015〜1×1018atoms/cm3の濃度のボロンが添加
されているが、この工程ではp型不純物領域(b)に含
まれるボロンの5〜10倍の濃度でリンが添加されるの
で、この場合もボロンはn型不純物領域(b)の機能に
は影響を与えないと考えて良い。
【0048】但し、厳密にはn型不純物領域(b)11
1〜113のうちゲート配線に重なった部分のリン濃度
が2×1016〜5×1019atoms/cm3のままであるのに
対し、ゲート配線に重ならない部分はそれに1×1016
〜5×1018atoms/cm3の濃度のリンが加わっており、
若干高い濃度でリンを含むことになる。
【0049】また、図3(C)の工程でn型不純物元素
を添加する前に、ゲート配線を覆ってキャップ膜(図示
せず)を20〜200nm(好ましくは50〜150n
m)の厚さに形成しておくことは有効である。キャップ
膜としては、珪素を含む絶縁膜を用いることができる。
このキャップ膜を設けることにより、ここで形成される
n型不純物領域(c)と、ゲート配線直下のチャネル形
成領域との間に、20〜200nm(好ましくは50〜
150nm)の幅を有するオフセット領域(図示せず)
を形成することができる。このオフセット領域はTFT
のオフ電流値を下げる上で非常に有効である。
【0050】次に、ゲート配線121〜124をマスク
として自己整合的にゲート絶縁膜118をエッチングし
た。エッチングはドライエッチング法を用い、エッチン
グガスとしてはCHF3ガスを用いた。但し、エッチン
グガスはこれに限定する必要はない。こうしてゲート配
線下にゲート絶縁膜131〜134が形成された。(図
3(E))
【0051】このように活性層を露呈させることによっ
て、次に不純物元素の添加工程を行う際に加速電圧を低
くすることができる。そのため、また必要なドーズ量が
少なくて済むのでスループットが向上する。勿論、ゲー
ト絶縁膜をエッチングしないで残し、スルードーピング
によって不純物領域を形成しても良い。
【0052】次に、ゲート配線を覆う形でレジストマス
ク135〜138を形成し、n型不純物元素(本実施例
ではリン)を添加して高濃度にリンを含む不純物領域1
39〜147を形成した。ここでも、フォスフィン(P
3)を用いたイオンドープ法(勿論、イオンインプラ
ンテーション法でも良い)で行い、この領域のリンの濃
度は1×1020〜1×1021atoms/cm3(代表的には2
×1020〜5×1021atoms/cm3)とした。(図3
(F))
【0053】なお、本明細書中では上記濃度範囲でn型
不純物元素を含む不純物領域をn型不純物領域(a)と
定義する。また、不純物領域139〜147が形成され
た領域には既に前工程で添加されたリンまたはボロンが
含まれるが、十分に高い濃度でリンが添加されることに
なるので、前工程で添加されたリンまたはボロンの影響
は考えなくて良い。従って、本明細書中では不純物領域
139〜147はn型不純物領域(a)と言い換えても
構わない。
【0054】次に、レジストマスク135〜139を除
去し、新たにレジストマスク148を形成した。そし
て、p型不純物元素(本実施例ではボロン)を添加し、
高濃度にボロンを含む不純物領域149、150を形成
した。ここではジボラン(B26)を用いたイオンドー
プ法(勿論、イオンインプランテーション法でも良い)
により3×1020〜3×1021atoms/cm3(代表的には
5×1020〜1×102 1atoms/cm3)濃度でボロンを添
加した。なお、本明細書中では上記濃度範囲でp型不純
物元素を含む不純物領域をp型不純物領域(a)と定義
する。(図4(A))
【0055】なお、不純物領域149、150の一部
(前述のn型不純物領域(a)139、140)には既
に1×1020〜1×1021atoms/cm3の濃度でリンが添
加されているが、ここで添加されるボロンはその少なく
とも3倍以上の濃度で添加される。そのため、予め形成
されていたn型の不純物領域は完全にP型に反転し、P
型の不純物領域として機能する。従って、本明細書中で
は不純物領域149、150をp型不純物領域(a)と
言い換えても構わない。
【0056】次に、レジストマスク148を除去した
後、第1層間絶縁膜151を形成した。第1層間絶縁膜
151としては、珪素を含む絶縁膜、具体的には窒化シ
リコン膜、酸化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜または
それらを組み合わせた積層膜で形成すれば良い。また、
膜厚は100〜400nmとすれば良い。本実施例で
は、プラズマCVD法でSiH4、N2O、NH3を原料
ガスとし、200nm厚の窒化酸化シリコン膜(但し窒
素濃度が25〜50atomic%)を用いた。
【0057】その後、それぞれの濃度で添加されたn型
またはp型不純物元素を活性化するために熱処理工程を
行った。この工程はファーネスアニール法、レーザーア
ニール法、またはラピッドサーマルアニール法(RTA
法)で行うことができる。ここではファーネスアニール
法で活性化工程を行った。加熱処理は、窒素雰囲気中に
おいて300〜650℃、好ましくは400〜550
℃、ここでは550℃、4時間の熱処理を行った。(図
4(B))
【0058】さらに、3〜100%の水素を含む雰囲気
中で、300〜450℃で1〜12時間の熱処理を行
い、活性層を水素化する工程を行った。この工程は熱的
に励起された水素により半導体層のダングリングボンド
を終端する工程である。水素化の他の手段として、プラ
ズマ水素化(プラズマにより励起された水素を用いる)
を行っても良い。
【0059】活性化工程を終えたら、第1層間絶縁膜1
51の上に500nm〜1.5μm厚の第2層間絶縁膜
157を形成した。本実施例では第2層間絶縁膜157
として800nm厚の酸化シリコン膜をプラズマCVD
法により形成した。こうして第1層間絶縁膜(窒化酸化
シリコン膜)151と第2層間絶縁膜(酸化シリコン
膜)157との積層膜でなる1μm厚の層間絶縁膜を形
成した。
【0060】なお、第2層間絶縁膜157として、ポリ
イミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、B
CB(ベンゾシクロブテン)等の有機樹脂膜を用いるこ
とも可能である。
【0061】その後、それぞれのTFTのソース領域ま
たはドレイン領域に達するコンタクトホールが形成さ
れ、ソース配線158〜161と、ドレイン配線162
〜165を形成した。なお、図示されていないがCMO
S回路を形成するためにドレイン配線162、163は
同一配線として接続されている。また、図示していない
が、本実施例ではこの配線を、Ti膜を100nm、T
iを含むアルミニウム膜300nm、Ti膜150nm
をスパッタ法で連続して形成した3層構造の積層膜とし
た。
【0062】次に、パッシベーション膜166として、
窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、または窒化酸化シリ
コン膜で50〜500nm(代表的には200〜300
nm)の厚さで形成した。この時、本実施例では膜の形
成に先立ってH2、NH3等水素を含むガスを用いてプラ
ズマ処理を行い、成膜後に熱処理を行った。この前処理
により励起された水素が第1、第2層間絶縁膜中に供給
される。、この状態で熱処理を行うことで、パッシベー
ション膜166の膜質を改善するとともに、第1、第2
層間絶縁膜中に添加された水素が下層側に拡散するた
め、効果的に活性層を水素化することができた。
【0063】また、パッシベーション膜166を形成し
た後に、さらに水素化工程を行っても良い。例えば、3
〜100%の水素を含む雰囲気中で、300〜450℃
で1〜12時間の熱処理を行うと良く、あるいはプラズ
マ水素化法を用いても同様の効果が得られた。なお、こ
こで後に画素電極とドレイン配線を接続するためのコン
タクトホールを形成する位置において、パッシベーショ
ン膜166に開口部を形成しておいても良い。
【0064】その後、有機樹脂からなる第3層間絶縁膜
167を約1μmの厚さに形成した。有機樹脂として
は、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドア
ミド、BCB(ベンゾシクロブテン)等を使用すること
ができる。有機樹脂膜を用いることの利点は、成膜方法
が簡単である点や、比誘電率が低いので、寄生容量を低
減できる点、平坦性に優れる点などが上げられる。なお
上述した以外の有機樹脂膜や有機系SiO化合物などを用
いることもできる。ここでは、基板に塗布後、熱重合す
るタイプのポリイミドを用い、300℃で焼成して形成
した。
【0065】次に、画素回路となる領域において、第3
層間絶縁膜167上に遮蔽膜168を形成した。なお、
本明細書中では光と電磁波を遮るという意味で遮蔽膜と
いう文言を用いる。
【0066】遮蔽膜168はアルミニウム(Al)、チ
タン(Ti)、タンタル(Ta)から選ばれた元素でな
る膜またはいずれかの元素を主成分とする膜で100〜
300nmの厚さに形成した。本実施例では1wt%のチタ
ンを含有させたアルミニウム膜を125nmの厚さに形
成した。
【0067】なお、第3層間絶縁膜167上に酸化シリ
コン膜等の絶縁膜を5〜50nm形成しておくと、この
上に形成する遮蔽膜の密着性を高めることができた。ま
た、有機樹脂で形成した第3層間絶縁膜167の表面に
CF4ガスを用いたプラズマ処理を施すと、表面改質に
より膜上に形成する遮蔽膜の密着性を向上させることが
できた。
【0068】また、このチタンを含有させたアルミニウ
ム膜を用いて、遮蔽膜だけでなく他の接続配線を形成す
ることも可能である。例えば、駆動回路内で回路間をつ
なぐ接続配線を形成できる。但し、その場合は遮蔽膜ま
たは接続配線を形成する材料を成膜する前に、予め第3
層間絶縁膜にコンタクトホールを形成しておく必要があ
る。
【0069】次に、遮蔽膜168の表面に陽極酸化法ま
たはプラズマ酸化法(本実施例では陽極酸化法)により
20〜100nm(好ましくは30〜50nm)の厚さ
の酸化物169を形成した。本実施例では遮蔽膜168
としてアルミニウムを主成分とする膜を用いたため、陽
極酸化物169として酸化アルミニウム膜(アルミナ
膜)が形成された。
【0070】この陽極酸化処理に際して、まず十分にア
ルカリイオン濃度の小さい酒石酸エチレングリコール溶
液を作製した。これは15%の酒石酸アンモニウム水溶
液とエチレングリコールとを2:8で混合した溶液であ
り、これにアンモニア水を加え、pHが7±0.5とな
るように調節した。そして、この溶液中に陰極となる白
金電極を設け、遮蔽膜168が形成されている基板を溶
液に浸し、遮蔽膜168を陽極として、一定(数mA〜
数十mA)の直流電流を流した。
【0071】溶液中の陰極と陽極との間の電圧は陽極酸
化物の成長に従い時間と共に変化するが、定電流のまま
100V/minの昇圧レートで電圧を上昇させて、到
達電圧45Vに達したところで陽極酸化処理を終了させ
た。このようにして遮蔽膜168の表面には厚さ約50
nmの陽極酸化物169を形成することができた。ま
た、その結果、遮蔽膜168の膜厚は90nmとなっ
た。なお、ここで示した陽極酸化法に係わる数値は一例
にすぎず、作製する素子の大きさ等によって当然最適値
は変化しうるものである。
【0072】また、ここでは陽極酸化法を用いて遮蔽膜
表面のみに絶縁膜を設ける構成としたが、絶縁膜をプラ
ズマCVD法、熱CVD法またはスパッタ法などの気相
法によって形成しても良い。その場合も膜厚は20〜1
00nm(好ましくは30〜50nm)とすることが好
ましい。また、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、窒化
酸化シリコン膜、DLC(Diamond like carbon)膜
または有機樹脂膜を用いても良い。さらに、これらを組
み合わせた積層膜を用いても良い。
【0073】次に、第3層間絶縁膜167、パッシベー
ション膜166にドレイン配線165に達するコンタク
トホールを形成し、画素電極170を形成した。なお、
画素電極171、172はそれぞれ隣接する別の画素の
画素電極である。画素電極170〜172は、透過型液
晶表示装置とする場合には透明導電膜を用い、反射型の
液晶表示装置とする場合には金属膜を用いれば良い。こ
こでは透過型の液晶表示装置とするために、酸化インジ
ウム・スズ(ITO)膜を110nmの厚さにスパッタ
法で形成した。
【0074】また、この時、画素電極170と遮蔽膜1
68とが陽極酸化物169を介して重なり、保持容量
(キャハ゜シタンス・ストレーシ゛)173を形成した。なお、この場
合、遮蔽膜168をフローティング状態(電気的に孤立
した状態)か固定電位、好ましくはコモン電位(データ
として送られる画像信号の中間電位)に設定しておくこ
とが望ましい。
【0075】こうして同一基板上に、駆動回路と画素回
路とを有したアクティブマトリクス基板が完成した。な
お、図4(C)においては、駆動回路にはpチャネル型
TFT301、nチャネル型TFT302、303が形
成され、画素回路にはnチャネル型TFTでなる画素T
FT304が形成された。
【0076】駆動回路のpチャネル型TFT301に
は、チャネル形成領域201、ソース領域202、ドレ
イン領域203がそれぞれp型不純物領域(a)で形成
された。但し、実際にはソース領域またはドレイン領域
の一部に1×1020〜1×10 21atoms/cm3の濃度でリ
ンを含む領域が存在する。また、その領域には図4
(B)の工程でゲッタリングされた触媒元素が5×10
18atoms/cm3以上(代表的には1×1019〜5×1020a
toms/cm3)濃度で存在する。
【0077】また、nチャネル型TFT302には、チ
ャネル形成領域204、ソース領域205、ドレイン領
域206、そしてチャネル形成領域の片側(ドレイン領
域側)に、ゲート絶縁膜を介してゲート配線と重なった
領域(本明細書中ではこのような領域をLov領域とい
う。なお、ovはoverlapの意味で付した。)207が形
成された。この時、Lov領域207は2×1016〜5×
1019atoms/cm3の濃度でリンを含み、且つ、ゲート配
線と全部重なるように形成された。
【0078】また、nチャネル型TFT303には、チ
ャネル形成領域208、ソース領域209、ドレイン領
域210、そしてチャネル形成領域の両側にLDD領域
211、212が形成された。なお、この構造ではLD
D領域211、212の一部がゲート配線と重なるよう
に配置されたために、ゲート絶縁膜を介してゲート配線
と重なった領域(Lov領域)とゲート配線と重ならない
領域(本明細書中ではこのような領域をLoff領域とい
う。なお、offはoffsetの意味で付した。)が実現され
ている。
【0079】ここで図6に示す断面図は図4(C)に示
したnチャネル型TFT303を図4(B)の工程まで
作製した状態を示す拡大図である。ここに示すように、
LDD領域211はさらにLov領域211a、Loff領域
211bに区別できる。また、前述のLov領域211aに
は2×1016〜5×1019atoms/cm3の濃度でリンが含
まれるが、Loff領域211bはその1〜2倍(代表的に
は1.2〜1.5倍)の濃度でリンが含まれる。
【0080】また、画素TFT304には、チャネル形
成領域213、214、ソース領域215、ドレイン領
域216、Loff領域217〜220、Loff領域21
8、219に接したn型不純物領域(a)221が形成
された。この時、ソース領域215、ドレイン領域21
6はそれぞれn型不純物領域(a)で形成され、Loff
領域217〜220はn型不純物領域(c)で形成され
た。
【0081】本実施例では、画素回路および駆動回路が
要求する回路仕様に応じて各回路を形成するTFTの構
造を最適化し、半導体装置の動作性能および信頼性を向
上させることができた。具体的には、nチャネル型TF
Tは回路仕様に応じてLDD領域の配置を異ならせ、L
ov領域またはLoff領域を使い分けることによって、同
一基板上に高速動作またはホットキャリア対策を重視し
たTFT構造と低オフ電流動作を重視したTFT構造と
を実現した。
【0082】例えば、アクティブマトリクス型液晶表示
装置の場合、nチャネル型TFT302は高速動作を重
視するシフトレジスタ回路、分周波回路、信号分割回
路、レベルシフタ回路、バッファ回路などの駆動回路に
適している。即ち、チャネル形成領域の片側(ドレイン
領域側)のみにLov領域を配置することで、できるだけ
抵抗成分を低減させつつホットキャリア対策を重視した
構造となっている。これは上記回路群の場合、ソース領
域とドレイン領域の機能が変わらず、キャリア(電子)
の移動する方向が一定だからである。但し、必要に応じ
てチャネル形成領域の両側にLov領域を配置することも
できる。
【0083】また、nチャネル型TFT303はホット
キャリア対策と低オフ電流動作の双方を重視するサンプ
リング回路(サンプルホールド回路)に適している。即
ち、Lov領域を配置することでホットキャリア対策と
し、さらにLoff領域を配置することで低オフ電流動作
を実現した。また、サンプリング回路はソース領域とド
レイン領域の機能が反転してキャリアの移動方向が18
0°変わるため、ゲート配線を中心に線対称となるよう
な構造としなければならない。なお、場合によってはL
ov領域のみとすることもありうる。
【0084】また、nチャネル型TFT304は低オフ
電流動作を重視した画素回路、サンプリング回路(サン
プルホールド回路)に適している。即ち、オフ電流値を
増加させる要因となりうるLov領域を配置せず、Loff
領域のみを配置することで低オフ電流動作を実現してい
る。また、駆動回路のLDD領域よりも低い濃度のLD
D領域をLoff領域として用いることで、多少オン電流
値が低下しても徹底的にオフ電流値を低減する対策を打
っている。さらに、n型不純物領域(a)221はオフ
電流値を低減する上で非常に有効であることが確認され
ている。
【0085】また、チャネル長3〜7μmに対してnチ
ャネル型TFT302のLov領域207の長さ(幅)は
0.5〜3.0μm、代表的には1.0〜1.5μmと
すれば良い。また、nチャネル型TFT303のLov領
域211a、212aの長さ(幅)は0.5〜3.0μ
m、代表的には1.0〜1.5μm、Loff領域211
b、212bの長さ(幅)は1.0〜3.5μm、代表的
には1.5〜2.0μmとすれば良い。また、画素TF
T304に設けられるLoff領域217〜220の長さ
(幅)は0.5〜3.5μm、代表的には2.0〜2.
5μmとすれば良い。
【0086】さらに、pチャネル型TFT301は自己
整合(セルフアライン)的に形成され、nチャネル型T
FT302〜304は非自己整合(ノンセルフアライ
ン)的に形成されている点も本発明の特徴の一つであ
る。
【0087】また、本実施例では保持容量の誘電体とし
て比誘電率が7〜9と高いアルミナ膜を用いたことで、
必要な容量を形成するための面積を少なくすることを可
能とした。さらに、本実施例のように画素TFT上に形
成される遮蔽膜を保持容量の一方の電極とすることで、
アクティブマトリクス型液晶表示装置の画像表示部の開
口率を向上させることができた。
【0088】なお、本発明は本実施例に示した保持容量
の構造に限定される必要はない。例えば、本出願人によ
る特願平9−316567号出願や特願平10−254
097号出願に記載された保持容量の構造を用いること
もできる。
【0089】[実施例2]本実例では、アクティブマトリ
クス基板から、アクティブマトリクス型液晶表示装置を
作製する工程を説明する。図5に示すように、図4
(C)の状態の基板に対し、配向膜401を形成した。
本実施例では配向膜としてポリイミド膜を用いた。ま
た、対向基板402には、透明導電膜403と、配向膜
404とを形成した。なお、対向基板には必要に応じて
カラーフィルターや遮蔽膜を形成しても良い。
【0090】次に、配向膜を形成した後、ラビング処理
を施して液晶分子がある一定のプレチルト角を持って配
向するようにした。そして、画素回路と、駆動回路が形
成されたアクティブマトリクス基板と対向基板とを、公
知のセル組み工程によってシール材やスペーサ(共に図
示せず)などを介して貼りあわせた。その後、両基板の
間に液晶405を注入し、封止剤(図示せず)によって
完全に封止した。液晶には公知の液晶材料を用いれば良
い。このようにして図5に示すアクティブマトリクス型
液晶表示装置が完成した。
【0091】次に、このアクティブマトリクス型液晶表
示装置の構成を、図7の斜視図を用いて説明する。尚、
図7は、図1〜図4の断面構造図と対応付けるため、共
通の符号を用いている。アクティブマトリクス基板は、
ガラス基板10上に形成)れた、画素回路601と、走
査(ゲート)信号駆動回路602と、画像(ソース)信
号駆動回路603で構成される。画素回路の画素TFT
304はnチャネル型TFTであり、周辺に設けられる
駆動回路はCMOS回路を基本として構成されている。
走査信号駆動回路602と、画像信号駆動回路603は
それぞれゲート配線124とソース配線152で画素回
路601に接続されている。また、FPC604が接続
された外部入出力端子605から駆動回路の入出力端子
までの接続配線606、607が設けられている。
【0092】[実施例3]図8は、実施例2で示したア
クティブマトリクス基板の回路構成の一例を示す。本実
施例のアクティブマトリクス基板は、画像信号駆動回路
701、走査信号駆動回路(A)707、走査信号駆動
回路(B)711、プリチャージ回路712、画素回路
706を有している。なお、本明細書中において、駆動
回路とは画像信号処理回路701および走査信号駆動回
路707を含めた総称である。
【0093】画像信号駆動回路701は、シフトレジス
タ回路702、レベルシフタ回路703、バッファ回路
704、サンプリング回路705を備えている。また、
走査信号駆動回路(A)707は、シフトレジスタ回路
708、レベルシフタ回路709、バッファ回路710
を備えている。走査信号駆動回路(B)711も同様な
構成である。
【0094】ここでシフトレジスタ回路702、708
は駆動電圧が5〜16V(代表的には10V)であり、
回路を形成するCMOS回路に使われるnチャネル型T
FTは図4(C)の302で示される構造が適してい
る。
【0095】また、レベルシフタ回路703、709、
バッファ回路704、710は、駆動電圧は14〜16
Vと高くなるが、シフトレジスタ回路と同様に、図4
(C)のnチャネル型TFT302を含むCMOS回路
が適している。なお、ゲート配線をダブルゲート構造、
トリプルゲート構造といったマルチゲート構造とするこ
とは、各回路の信頼性を向上させる上で有効である。
【0096】また、サンプリング回路705は駆動電圧
が14〜16Vであるが、ソース領域とドレイン領域が
反転する上、オフ電流値を低減する必要があるので、図
4(C)のnチャネル型TFT303を含むCMOS回
路が適している。なお、図4(C)ではnチャネル型T
FTしか図示されていないが、実際にサンプリング回路
を形成する時はnチャネル型TFTとpチャネル型TF
Tとを組み合わせて形成することになる。
【0097】また、画素回路706は駆動電圧が14〜
16Vであり、サンプリング回路705よりもさらにオ
フ電流値が低いことを要求するので、Lov領域を配置し
ない構造とすることが望ましく、図4(C)のnチャネ
ル型TFT304を画素TFTとして用いることが望ま
しい。
【0098】なお、本実施例の構成は、実施例1に示し
た作製工程に従ってTFTを作製することによって容易
に実現することができる。また、本実施例では画素回路
と駆動回路の構成のみ示しているが、実施例1の作製工
程に従えば、その他にも信号分割回路、分周波回路、D
/Aコンバータ回路、オペアンプ回路、γ補正回路、さ
らにはメモリ回路やマイクロプロセッサ回路などの信号
処理回路(論理回路と言っても良い)を同一基板上に形
成することも可能である。
【0099】このように本発明は、同一基板上に画素回
路と該画素回路を駆動するための駆動回路とを少なくと
も含む半導体装置、例えば同一基板上に信号処理回路、
駆動回路および画素回路とを具備した半導体装置を実現
しうる。
【0100】[実施例4]実施例1に示した作製工程に
おいては、nチャネル型TFTとなる領域のみにチャネ
ルドープ工程を行ってしきい値電圧を制御する例を示し
ているが、nチャネル型TFTやpチャネル型TFTの
区別なしに全面にチャネルドープ工程を行うことも可能
である。その場合、作製工程のフォトマスク数が減るの
で工程のスループットおよび歩留まりの向上が図れる。
【0101】また、場合によっては全面にチャネルドー
プ工程を施して、nチャネル型TFTまたはpチャネル
型TFTのどちらか一方に、全面に添加した不純物元素
と逆の導電型を付与する不純物元素を添加する場合もあ
りうる。
【0102】また、本実施例の構成を実施例2、3のア
クティブマトリクス型液晶表示装置を作製する際に実施
できることは言うまでもない。
【0103】[実施例5]実施例1、2に示した作製工
程例では、nチャネル型TFTのゲート配線を形成する
前に、前もって後にLov領域として機能するn型不純物
領域(b)を形成することが前提となっている。そし
て、p型不純物領域(a)、n型不純物領域(c)はと
もに自己整合的に形成されることが特徴となっている。
【0104】しかしながら、本発明の効果を得るために
は最終的な構造が図4(C)のような構造となっていれ
ば良く、そこに至るプロセスに限定されるものではな
い。従って、場合によってはp型不純物領域(a)やn
型不純物領域(c)を、レジストマスクを用いて形成す
ることも可能であるし、工程順序は実施者が自由に変更
することができる。
【0105】また、本実施例の構成を実施例2、3のア
クティブマトリクス型液晶表示装置を作製する際に実施
できることは言うまでもない。
【0106】[実施例6]本発明は従来のMOSFET
上に層間絶縁膜を形成し、その上にTFTを形成する際
に用いることも可能である。即ち、三次元構造の半導体
装置を実現することも可能である。また、基板としてS
IMOX、Smart−Cut(SOITEC社の登録商
標)、ELTRAN(キャノン株式会社の登録商標)な
どのSOI基板を用いることも可能である。
【0107】なお、本実施例の構成は、実施例1〜5の
いずれの構成とも自由に組み合わせることが可能であ
る。
【0108】[実施例7]本発明によって作製された液
晶表示装置は様々な液晶材料を用いることが可能であ
る。そのような材料として、TN液晶、PDLC(ポリ
マー分散型液晶)、FLC(強誘電性液晶)、AFLC
(反強誘性電液晶)、またはFLCとAFLCの混合物
(反強誘電性混合液晶)が挙げられる。
【0109】例えば、「H.Furue et al.;Charakteristi
cs and Drivng Scheme of Polymer-Stabilized Monosta
ble FLCD Exhibiting Fast Response Time and High Co
ntrast Ratio with Gray-Scale Capability,SID,199
8」、「T.Yoshida et al.;A Full-Color Thresholdless
Antiferroelectric LCD Exhibiting Wide Viewing Ang
le with Fast Response Time,841,SID97DIGEST,199
7」、「S.Inui et al.;Thresholdless antiferroelectr
icity in liquid crystals and its application to di
splays,671-673,J.Mater.Chem.6(4),1996」、または米
国特許第5,594,569号に開示された材料を用いることが
できる。
【0110】特に、電場に対して透過率が連続的に変化
する電気光学応答特性を示す無しきい値反強誘電性混合
液晶(Thresholdless Antiferroelectric LCD:TL−
AFLCと略記する)にはV字型(またはU字型)の電
気光学応答特性を示すものがあり、その駆動電圧が約±
2.5V程度(セル厚約1μm〜2μm)のものも見出
されている。そのため、画素回路用の電源電圧が5〜8
V程度で済む場合があり、駆動回路と画素回路を同じ電
源電圧で動作させる可能性が示唆されている。即ち、液
晶表示装置全体の低消費電力化を図ることができる。
【0111】また、強誘電性液晶や反強誘電性液晶はT
N液晶に比べて応答速度が速いという利点をもつ。本発
明で用いるようなTFTは非常に動作速度の速いTFT
を実現しうるため、強誘電性液晶や反強誘電性液晶の応
答速度の速さを十分に生かした画像応答速度の速い液晶
表示装置を実現することが可能である。
【0112】また、一般に、無しきい値反強誘電性混合
液晶は自発分極が大きく、液晶自体の誘電率が高い。こ
のため、無しきい値反強誘電性混合液晶を液晶表示装置
に用いる場合には、画素に比較的大きな保持容量が必要
となってくる。よって、自発分極が小さな無しきい値反
強誘電性混合液晶を用いるのが好ましい。そういった意
味で実施例1の図4(C)で示した保持容量は小さい面
積で大きな容量を蓄積することができるので好ましい。
【0113】なお、本実施例の液晶表示装置をパーソナ
ルコンピュータ等の電子機器の表示ディスプレイとして
用いることが有効であることは言うまでもない。
【0114】また、本実施例の構成は、実施例1〜6の
いずれの構成とも自由に組み合わせることが可能であ
る。
【0115】[実施例8]本発明はアクティブマトリク
ス型ELディスプレイに適用することも可能である。そ
の例を図9に示す。
【0116】図9はアクティブマトリクス型ELディス
プレイの回路図である。81は画素回路を表しており、
その周辺にはX方向駆動回路82、Y方向駆動回路83
が設けられている。また、画素回路81の各画素は、ス
イッチ用TFT84、コンデンサ85、電流制御用TF
T86、有機EL素子87を有し、スイッチ用TFT8
4にX方向信号線88a(または88b)、Y方向信号線
89a(または89b、89c)が接続される。また、電
流制御用TFT86には、電源線90a、90bが接続さ
れる。
【0117】本実施例のアクティブマトリクス型ELデ
ィスプレイでは、X方向駆動回路82、Y方向駆動回路
83または電流制御用TFT86に用いられるTFTを
図4(C)のpチャネル型TFT301、nチャネル型
TFT302または303を組み合わせて形成する。ま
た、スイッチ用TFT84のTFTを図4(C)のnチ
ャネル型TFT304で形成する。
【0118】なお、本実施例のアクティブマトリクス型
ELディスプレイに対して、実施例1、3〜7のいずれ
の構成を組み合わせても良い。
【0119】[実施例9]本願発明を実施して形成され
たCMOS回路や画素部は様々な電気光学装置(アクテ
ィブマトリクス型液晶ディスプレイ、アクティブマトリ
クス型ELディスプレイ、アクティブマトリクス型EC
ディスプレイ)に用いることができる。即ち、それら電
気光学装置を表示部に組み込んだ電子機器全てに本願発
明を実施できる。
【0120】その様な電子機器としては、ビデオカメ
ラ、デジタルカメラ、プロジェクター(リア型またはフ
ロント型)、ヘッドマウントディスプレイ(ゴーグル型
ディスプレイ)、カーナビゲーション、カーステレオ、
パーソナルコンピュータ、携帯情報端末(モバイルコン
ピュータ、携帯電話または電子書籍等)などが挙げられ
る。それらの一例を図10、図11及び図12に示す。
【0121】図10(A)はパーソナルコンピュータで
あり、本体2001、画像入力部2002、表示部20
03、キーボード2004等を含む。本発明を画像入力
部2002、表示部2003やその他の駆動回路に適用
することができる。
【0122】図10(B)はビデオカメラであり、本体
2101、表示部2102、音声入力部2103、操作
スイッチ2104、バッテリー2105、受像部210
6等を含む。本発明を表示部2102やその他の駆動回
路に適用することができる。
【0123】図10(C)はモバイルコンピュータ(モ
ービルコンピュータ)であり、本体2201、カメラ部
2202、受像部2203、操作スイッチ2204、表
示部2205等を含む。本発明は表示部2205やその
他の駆動回路に適用できる。
【0124】図10(D)はゴーグル型ディスプレイで
あり、本体2301、表示部2302、アーム部230
3等を含む。本発明は表示部2302やその他の駆動回
路に適用することができる。
【0125】図10(E)はプログラムを記録した記録
媒体(以下、記録媒体と呼ぶ)を用いるプレーヤーであ
り、本体2401、表示部2402、スピーカ部240
3、記録媒体2404、操作スイッチ2405等を含
む。なお、このプレーヤーは記録媒体としてDVD(D
igtial Versatile Disc)、CD
等を用い、音楽鑑賞や映画鑑賞やゲームやインターネッ
トを行うことができる。本発明は表示部2402やその
他の駆動回路に適用することができる。
【0126】図10(F)はデジタルカメラであり、本
体2501、表示部2502、接眼部2503、操作ス
イッチ2504、受像部(図示しない)等を含む。本願
発明を表示部2502やその他の駆動回路に適用するこ
とができる。
【0127】図11(A)はフロント型プロジェクター
であり、投射装置2601、スクリーン2602等を含
む。本発明は投射装置2601の一部を構成する液晶表
示装置2808やその他の駆動回路に適用することがで
きる。
【0128】図11(B)はリア型プロジェクターであ
り、本体2701、投射装置2702、ミラー270
3、スクリーン2704等を含む。本発明は投射装置2
702の一部を構成する液晶表示装置2808やその他
の駆動回路に適用することができる。
【0129】なお、図11(C)は、図11(A)及び
図11(B)中における投射装置2601、2702の
構造の一例を示した図である。投射装置2601、27
02は、光源光学系2801、ミラー2802、280
4〜2806、ダイクロイックミラー2803、プリズ
ム2807、液晶表示装置2808、位相差板280
9、投射光学系2810で構成される。投射光学系28
10は、投射レンズを含む光学系で構成される。本実施
例は三板式の例を示したが、特に限定されず、例えば単
板式であってもよい。また、図11(C)中において矢
印で示した光路に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機
能を有するフィルムや、位相差を調節するためのフィル
ム、IRフィルム等の光学系を設けてもよい。
【0130】また、図11(D)は、図11(C)中に
おける光源光学系2801の構造の一例を示した図であ
る。本実施例では、光源光学系2801は、リフレクタ
ー2811、光源2812、レンズアレイ2813、2
814、偏光変換素子2815、集光レンズ2816で
構成される。なお、図11(D)に示した光源光学系は
一例であって特に限定されない。例えば、光源光学系に
実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィル
ムや、位相差を調節するフィルム、IRフィルム等の光
学系を設けてもよい。
【0131】ただし、図11に示したプロジェクターに
おいては、透過型の電気光学装置を用いた場合を示して
おり、反射型の電気光学装置及びEL表示装置での適用
例は図示していない。
【0132】図12(A)は携帯電話であり、本体29
01、音声出力部2902、音声入力部2903、表示
部2904、操作スイッチ2905、アンテナ2906
等を含む。本願発明を音声出力部2902、音声入力部
2903、表示部2904やその他の駆動回路に適用す
ることができる。
【0133】図12(B)は携帯書籍(電子書籍)であ
り、本体3001、表示部3002、3003、記憶媒
体3004、操作スイッチ3005、アンテナ3006
等を含む。本発明は表示部3002、3003やその他
の駆動回路に適用することができる。
【0134】図12(C)はディスプレイであり、本体
3101、支持台3102、表示部3103等を含む。
本発明は表示部3103に適用することができる。本発
明のディスプレイは特に大画面化した場合において有利
であり、対角10インチ以上(特に30インチ以上)の
ディスプレイには有利である。
【0135】以上の様に、本願発明の適用範囲は極めて
広く、あらゆる分野の電子機器に適用することが可能で
ある。また、本実施例の電子機器は実施例1〜8のどの
ような組み合わせからなる構成を用いても実現すること
ができる。
【0136】
【発明の効果】本願発明を用いることでTFTの活性層
として使用しうる良質な結晶質半導体膜を、簡便な工程
で作成することが可能となった。さらにそのTFTは様
々な半導体装置(ここでは具体的に電気光学装置)に使
用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 画素回路と駆動回路の作製工程を示す図。
【図2】 画素回路と駆動回路の作製工程を示す図。
【図3】 画素回路と駆動回路の作製工程を示す図。
【図4】 画素回路と駆動回路の作製工程を示す図。
【図5】 アクティブマトリクス型液晶表示装置の断面
構造図。
【図6】 nチャネル型TFTのLDD構造を示す図。
【図7】 アクティブマトリクス型液晶表示装置の斜視
図。
【図8】 アクティブマトリクス型液晶表示装置の回路
ブロック図。
【図9】 アクティブマトリクス型EL表示装置の構成
を示す図。
【図10】 電子機器の一例を示す図。
【図11】 電子機器の一例を示す図。
【図12】 電子機器の一例を示す図。
【符号の説明】
10 基板 11 下地膜 12 非晶質半導体膜 13 銅元素を含む層 14 結晶質半導体膜 15 結晶質半導体膜 104 保護膜 105,107〜110 レジストマスク 106 p型不純物領域(b) 111〜113 n型不純物領域(b) 114〜117 活性層 118 ゲート絶縁膜 119 第1導電膜 120 第2導電膜 121〜124 ゲート配線 125〜130 n型不純物領域(c) 131〜134 ゲート絶縁膜 139〜147 n型不純物領域(a) 149、150 p型不純物領域(a) 151 第1層間絶縁膜 152〜156 チャネル形成領域 158〜161 ソース配線 162〜165 ドレイン配線 166 パッシベーション膜 167 第3層間絶縁膜 168 遮蔽膜 169 酸化物 170〜172 画素電極 173 保持容量 201、204、208、213、214 チャネル
形成領域 202、205、209、215 ソース領域 203、206、210、216 ドレイン領域 207、211a、212a Lov領域 211b、212b、217〜220 Loff領域 221 n型不純物領域(a)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/336 Fターム(参考) 2H092 GA59 JA25 JA29 JA33 JA35 JA38 JA39 JA42 JA43 JA44 JA46 JB13 JB23 JB27 JB32 JB33 JB36 JB38 JB42 JB51 JB57 JB63 JB69 KA04 KA07 KB25 MA07 MA14 MA15 MA16 MA18 MA19 MA20 MA22 MA27 MA28 MA32 MA35 MA37 MA41 NA22 NA25 NA27 NA29 PA06 QA07 QA12 QA15 RA05 5F052 AA02 AA17 AA24 BA04 BA07 BB01 BB03 BB04 CA02 DA02 DA10 DB03 DB04 DB07 JA04 KA05 5F110 AA17 BB02 BB04 CC02 DD01 DD02 DD03 DD13 DD14 DD15 DD17 EE01 EE04 EE06 EE08 EE14 EE15 EE28 FF04 FF30 GG01 GG02 GG04 GG07 GG13 GG15 GG25 GG28 GG32 GG34 GG42 GG43 GG51 GG52 GG58 GG60 HJ01 HJ04 HJ13 HJ18 HJ23 HL04 HL06 HL12 HL23 HM14 HM15 NN03 NN04 NN22 NN23 NN24 NN27 NN35 NN36 NN39 NN40 NN44 NN46 NN47 NN58 NN72 NN73 NN77 NN78 PP01 PP02 PP03 PP29 PP31 PP34 PP35 PP38 PP40 QQ11 QQ17 QQ23 QQ24 QQ25 QQ28

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に珪素を含む非晶質半導体膜を形
    成する第1の工程と、 前記非晶質半導体膜に該非晶質半導体膜の結晶化を助長
    する銅元素を導入する第2の工程と、 熱処理によって前記非晶質半導体膜を結晶化させる第3
    の工程と、 結晶化させた半導体膜と液体とを接触させて前記銅元素
    を低減させる第4の工程とを有することを特徴とする半
    導体装置の作製方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記第2の工程の銅
    元素の導入は、前記非晶質半導体膜上に溶液のスピンコ
    ーティングを行うことを特徴とする半導体装置の作製方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、前記
    第2の工程の銅元素の導入に用いる溶液はHClを重量比
    で0.01〜0.1%含み、且つ銅元素を重量比で1〜
    1000ppm含むCuCl2の水溶液であることを特徴と
    する半導体装置の作製方法。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記第2の工程の銅
    元素の導入はスパッタ法による成膜であることを特徴と
    する半導体装置の作製方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか一において、
    前記第3の工程によって結晶化された半導体膜は、結晶
    粒界を含む多結晶半導体膜であることを特徴とする半導
    体装置の作製方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか一において、
    前記第4の工程の液体として、酸素を含む薬液(硫酸、
    硝酸、蓚酸、または王水)から選ばれたすくなくとも一
    つの薬液を用いることを特徴とする半導体装置の作製方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至5のいずれか一において、
    前記第4の工程の液体として、酸素を含まない薬液(塩
    酸、またはフッ酸系)から選ばれたすくなくとも一つの
    薬液を用いることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至5のいずれか一において、
    前記第4の工程の液体として、250℃以上の温度の硫
    酸を用いることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれか一において、
    前記第4の工程の前に半導体膜表面の酸化膜を除去する
    ことを特徴とする半導体装置の作製方法。
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