JP2000348678A - メタルハライドランプ及び放電灯点灯装置 - Google Patents

メタルハライドランプ及び放電灯点灯装置

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JP2000348678A JP2000047015A JP2000047015A JP2000348678A JP 2000348678 A JP2000348678 A JP 2000348678A JP 2000047015 A JP2000047015 A JP 2000047015A JP 2000047015 A JP2000047015 A JP 2000047015A JP 2000348678 A JP2000348678 A JP 2000348678A
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淳典 岡田
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真吾 東坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電源電圧変動あるいは安定器出力のばらつき、
ランプ製造段階で生じるランプばらつき等が発生しても
ランプ点灯時の発光色の色ばらつきが少ないメタルハラ
イドランプを提供する。 【解決手段】一端部に口金10を設けた外管3内に発光
管1が収納されている。発光管1は石英ガラス等により
円筒状に形成され、少なくとも発光物質としての数種類
の金属ハロゲン化物(主としてハロゲン化ナトリウム及
びハロゲン化スカンジウム)と始動ガスとが封入されて
いる。発光管1の両端部それぞれの外表面には、電極封
止部11及び電極2周囲を覆うように酸化ジルコニウム
等からなる保温膜14が形成されている。外管3、保温
膜14、スリーブ12それぞれが、定格ランプ電力に対
して50%のランプ電力で点灯したときに発光管1の最
冷点温度を550℃以上に維持する最冷点温度維持手段
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属ハロゲン化物
が封入されたメタルハライドランプ及びメタルハライド
ランプを点灯させる放電灯点灯装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】メタルハライドランプは高輝度、高効
率、高演色性という特長をもつことから幅広い分野で用
いられている。一般的なメタルハライドランプには、ラ
ンプを始動させるための希ガスと、バッファガスの役割
を果たす水銀と、所望の光を発する金属ハロゲン化物が
封入されている。例えば、金属ハロゲン化物として沃化
ナトリウム、沃化タリウム、及び沃化インジウムが発光
管に封入されたメタルハライドランプや、金属ハロゲン
化物として沃化ナトリウム及び沃化スカンジウムが発光
管に封入されたメタルハライドランプが広く利用されて
いる。
【0003】しかし、ランプが多数設置されている場所
では、いわゆる青みが強い、あるいは赤みが強い等と言
われる全体の色の感じからずれたランプがある場合や、
数が少なくても隣のランプとの比較で色ムラとして問題
となることがある。例えば、赤成分の光を主に発する沃
化ナトリウム、緑成分の光を主に発する沃化タリウム、
及び青成分の光を主に発する沃化インジウムが発光管に
封入されたメタルハライドランプでは以下の原因により
色ムラが発生する。
【0004】ランプの点灯中は、水銀、沃化タリウム、
沃化インジウムはほとんど蒸発している。これに対し、
沃化ナトリウムは、点灯中に消耗することを考慮して発
光管に余剰に封入されているので、ランプの点灯中であ
っても大部分が液状で発光管内の温度の一番低い場所
(いわゆる最冷点)に存在している。ところで、最冷点
の温度(以下、最冷点温度と称す)は、例えば電源電圧
の変動によるランプ入力の変動や製造時の形状ばらつき
等の様々な要因でばらつきを生じ、このメタルハライド
ランプでは、最冷点温度にばらつきがあるとナトリウム
の蒸発量が変化してナトリウムの発光強度が変化するの
で、3原色の発光バランスがくずれて色ムラが発生す
る。すなわち、発光管の最冷点温度が低い場合にはナト
リウムの発光強度が低下し青みを帯び、発光管の最冷点
温度が高い場合にはナトリウムの発光強度が上昇し赤み
を帯びることになる。
【0005】一方、沃化ナトリウム及び沃化スカンジウ
ムが発光管に封入されたメタルハライドランプの場合に
は、スカンジウムが連続したスペクトルで発光している
ので、ナトリウムの発光強度が少々変化しても光色の変
化は目立ちにくい。
【0006】しかしながら、光特性をほぼ一定に保った
まま入力を変化させることにより光出力を自由に変化さ
せる点灯(いわゆる調光点灯)は、以下の理由から実現
が困難であった。
【0007】金属の発光量は金属ハロゲン化物の蒸気圧
に依存するが、封入された水銀や金属ハロゲン化物は、
温度に対する蒸気圧特性が全て異なるので、それぞれの
蒸発量は最冷点温度の変化により大きく影響を受ける。
したがって、発光量は最冷点温度の影響を大きく受け
る。そこで、メタルハライドランプにおいては、所望の
発光色が得られるように定格ランプ電力時の最冷点温度
に合わせて水銀や金属ハロゲン化物の封入比率等のラン
プ設計を行っている。
【0008】このようにして設計されたメタルハライド
ランプにおいて、入力電力を増減させると、最冷点温度
がそれに伴って上下し、各金属の発光スペクトルがそれ
ぞれ変動するので、色バランスが崩れてしまったり、光
色が大幅に変化してしまう。例えば、アルゴン、水銀、
沃化ナトリウム及び沃化スカンジウムが発光管に封入さ
れたメタルハライドランプにおいて、入力電力を定格ラ
ンプ電力よりも下げると、ナトリウム及びスカンジウム
の発光は大幅に弱まる。それに対して水銀は、蒸気圧が
高いので、最冷点温度が多少低下しても発光強度は弱ま
らない。したがって、入力電力を定格ランプ電力よりも
下げると、ナトリウムやスカンジウムの発光に対して水
銀の発光の相対比率が高まるので、光色に対する水銀の
発光の影響が強まる。ここにおいて、水銀は主に青領域
に発光を持っているので、ランプからの放射光は白色か
ら青白い色に変化し、光色に大きな変化を生じてしま
う。
【0009】このような光色の変化を低減させたメタル
ハライドランプとしては、特開平6−84496号公報
(以下、従来例1と称す)、特開平6−111772号
公報(以下、従来例2と称す)、特開平8−20347
1号公報(以下、従来例3と称す)に開示されたメタル
ハライドランプがある。
【0010】また、最冷点温度や発光物質が効率、寿
命、アークの安定性に与える影響については、例えば特
開昭55−32355号公報(以下、従来例4と称す)
及び特開昭56−109447号公報(以下、従来例5
と称す)に開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来例1ない
し従来例3には、ランプへの入力電力を変化させた時の
色温度の変化、演色評価数の変化について開示されてい
るが、発光管の最冷点温度の影響や発光物質の封入量、
封入比率が色特性へ与える影響について明確な記載がな
い。そして、従来例1ないし従来例3に開示されたラン
プでは、ランプ個々における発光管の封止部の形状、寸
法のばらつき、ランプ電力のばらつき等のようなランプ
製造段階で生じるランプばらつき、電源電圧の変動や安
定器出力のばらつき等により、光色にばらつきが生じて
いるのが現状である。
【0012】また、上述した従来例4及び従来例5に
は、最冷点温度や発光物質が効率、寿命、アークの安定
性に与える影響について開示されているが、色特性への
影響については開示されていない。また、従来例4及び
従来例5に記載されたランプは全て定格点灯時の特性に
ついて言及したものであり、ランプ電力、電源電圧変動
による色特性のばらつきについては解消できていない。
【0013】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、電源電圧変動あるいは安定器出力の
ばらつき、ランプ製造段階で生じるランプばらつき等が
発生してもランプ点灯時の発光色の色ばらつきが少ない
メタルハライドランプ及び放電灯点灯装置を提供するこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、少なくともハロゲン化ナトリウ
ム及びハロゲン化スカンジウムが封入された発光管と、
定格ランプ電力に対して50%のランプ電力で点灯した
ときに発光管の最冷点温度を550℃以上に維持する最
冷点温度維持手段とを備えることを特徴とするものであ
り、電源電圧変動あるいは安定器出力のばらつき、ラン
プ製造段階で生じるランプばらつき等が発生してもラン
プ点灯時の発光色の色ばらつきを少なくすることができ
る。また、発光管に封入する発光物質の比率を変化させ
た場合にも、色ばらつきを小さくしたまま、発光色を設
計できる。なお、最冷点温度の上限については限定して
いないが、該上限は発光管の材料の耐熱温度等に応じて
適宜設定することが望ましい。
【0015】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、上記ハロゲン化スカンジウムに対する上記ハロゲン
化ナトリウムのモル比をRとするとき、2.8≦R≦2
2.7を満足することを特徴とする。
【0016】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、定格ランプ電力が400W未満であって、上記ハロ
ゲン化スカンジウムに対する上記ハロゲン化ナトリウム
のモル比をRとするとき、2.8≦R≦17.0を満足
することを特徴とする。
【0017】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、定格ランプ電力が400W以上であって、上記ハロ
ゲン化スカンジウムに対する上記ハロゲン化ナトリウム
のモル比をRとするとき、5.7≦R≦22.7を満足
することを特徴とする。
【0018】請求項5の発明は、請求項1の発明におい
て、上記発光管は、ハロゲン化セシウムが封入されてい
ることを特徴とする。
【0019】請求項6の発明は、請求項1の発明におい
て、上記ハロゲン化スカンジウムは、発光管への封入量
が4.08×10-6mol/ml未満なので、アークが
安定する。
【0020】請求項7の発明は、請求項1の発明におい
て、上記発光管を包む外管を備え、該外管が上記最冷点
温度維持手段を兼ねることを特徴とする。
【0021】請求項8の発明は、請求項7の発明におい
て、上記外管は、内部が真空なので、外管の外部と発光
管とを熱的に絶縁することができる。
【0022】請求項9の発明は、請求項7の発明におい
て、定格ランプ電力が400W以上であって、上記外管
は、内部が真空または低圧の不活性ガスが封入されてい
ることを特徴とする。
【0023】請求項10の発明は、請求項7の発明にお
いて、上記外管は、内面に赤外線反射膜が形成されてい
ることを特徴とする。
【0024】請求項11の発明は、請求項1の発明にお
いて、上記最冷点温度維持手段として上記発光管を囲む
スリーブが設けられてなることを特徴とする。
【0025】請求項12の発明は、請求項11の発明に
おいて、上記スリーブは、内面に赤外線反射膜が形成さ
れていることを特徴とする。
【0026】請求項13の発明は、請求項11の発明に
おいて、上記発光管は、両端部内にそれぞれ電極が配設
されるとともに両端部で各電極が封止され、上記スリー
ブは、両端部に赤外線反射膜が形成されていることを特
徴とする。
【0027】請求項14の発明は、請求項1の発明にお
いて、上記最冷点温度維持手段として発光管の端部に電
極近傍を覆う保温膜が形成されていることを特徴とす
る。
【0028】請求項15の発明は、請求項14の発明に
おいて、上記保温膜は、金属膜よりなることを特徴とす
る。
【0029】請求項16の発明は、請求項1の発明にお
いて、上記発光管は、電極の周囲に発光管中央部等の他
の部位よりも内径の小さな絞り部を上記最冷点温度維持
手段として備えることを特徴とする。
【0030】請求項17の発明は、請求項1の発明にお
いて、上記発光管は、発光管の径方向に平行な方向にお
ける電極の封止部の外形寸法が発光管よりも小さいの
で、封止部からの熱放出が少なくなる。
【0031】請求項18の発明は、請求項7の発明にお
いて、上記発光管は、水銀が封入され、上記外管は、内
面に蛍光体膜が形成されていることを特徴とする。
【0032】請求項19の発明は、請求項1の発明にお
いて、上記発光管は、透光性セラミックスよりなること
を特徴とする。
【0033】請求項20の発明は、長手方向の両端部内
にそれぞれ電極が配設され両端部で各電極が封止された
発光管と、発光管の外面において電極近傍を覆うように
形成された保温膜と、発光管を包む外管とを備え、発光
管は、石英ガラス製であって、内径が8mm、上記電極
間の距離が80mmに設定され、2.32×10-5mo
l/mlの沃化ナトリウム、2.04×10-6mol/
mlの沃化スカンジウム、1.2×10-5mol/ml
の沃化セシウム、略27000Paのキセノンがそれぞ
れ封入され、外管は、内部が真空であることを特徴とす
るものであり、定格ランプ電力に対して50%のランプ
電力で点灯したときの発光管の最冷点の温度を550℃
以上に維持することができるので、電源電圧変動あるい
は安定器出力のばらつき、ランプ製造段階で生じるラン
プばらつき等が発生してもランプ点灯時の発光色の色ば
らつきを少なくすることができる。
【0034】請求項21の発明は、長手方向の両端部内
にそれぞれ電極が配設され両端部で各電極が封止された
発光管と、発光管の外面において電極近傍を覆うように
形成された保温膜と、発光管を包む外管とを備え、発光
管は、石英ガラス製であって、内径が8mm、上記電極
間の距離が80mmに設定され、2.32×10-5mo
l/mlの沃化ナトリウム、2.04×10-6mol/
mlの沃化スカンジウム、2.5×10-5mol/ml
の水銀、略6700Paのアルゴンがそれぞれ封入さ
れ、外管は、内部が真空であり、内面に蛍光体膜が形成
されてなることを特徴とするものであり、定格ランプ電
力に対して50%のランプ電力で点灯したときの発光管
の最冷点の温度を550℃以上に維持することができる
ので、電源電圧変動あるいは安定器出力のばらつき、ラ
ンプ製造段階で生じるランプばらつき等が発生してもラ
ンプ点灯時の発光色の色ばらつきを少なくすることがで
きる。
【0035】請求項22の発明は、楕円球状であって長
手方向の両端部内にそれぞれ電極が配設され両端部で各
電極が封止された発光管と、発光管の外面において電極
近傍を覆うように形成された保温膜と、発光管を包む外
管とを備え、発光管は、石英ガラス製であって、最大内
径が18mm、平均内径が14mm、上記電極間の距離
が48mmに設定され、1.35×10-5mol/ml
の沃化ナトリウム、1.15×10-6mol/mlの沃
化スカンジウム、2.14×10-5mol/mlの水
銀、略6700Paのアルゴンがそれぞれ封入され、上
記電極の封止部を小さくし、外管は、内部が真空である
ことを特徴とするものであり、定格ランプ電力に対して
50%のランプ電力で点灯したときの発光管の最冷点の
温度を550℃以上に維持することができるので、電源
電圧変動あるいは安定器出力のばらつき、ランプ製造段
階で生じるランプばらつき等が発生してもランプ点灯時
の発光色の色ばらつきを少なくすることができる。
【0036】請求項23の発明は、楕円球状であって長
手方向の両端部内にそれぞれ電極が配設され両端部で各
電極が封止された発光管と、発光管の外面において電極
近傍を覆うように形成された保温膜と、発光管を包む外
管とを備え、発光管は、石英ガラス製であって、最大内
径が18mm、平均内径が14mm、上記電極間の距離
が48mmに設定され、1.35×10-5mol/ml
の沃化ナトリウム、1.15×10-6mol/mlの沃
化スカンジウム、略6700Paのアルゴンがそれぞれ
封入され、上記電極の封止部を小さくし、外管は、内部
に略47000Paの窒素ガスが充填されてなることを
特徴とするものであり、定格ランプ電力に対して50%
のランプ電力で点灯したときの発光管の最冷点の温度を
550℃以上に維持することができるので、電源電圧変
動あるいは安定器出力のばらつき、ランプ製造段階で生
じるランプばらつき等が発生してもランプ点灯時の発光
色の色ばらつきを少なくすることができる。
【0037】請求項24の発明は、発光管内に少なくと
もハロゲン化ナトリウム及びハロゲン化スカンジウムが
封入された請求項3記載のメタルハライドランプと、該
メタルハライドランプへ供給する電力を定格ランプ電力
に対して100%のランプ電力から50%のランプ電力
まで変化させることができる点灯手段と、該メタルハラ
イドランプを定格ランプ電力に対して50%のランプ電
力で点灯させたときに発光管の最冷点温度を550℃以
上に維持する最冷点温度維持手段とを備えることを特徴
とするものであり、定格ランプ電力に対して50%のラ
ンプ電力で点灯させたときの発光管の最冷点の温度が5
50℃以上に維持されるので、電源電圧変動あるいは安
定器出力のばらつき、ランプ製造段階で生じるランプば
らつき等が発生してもランプ点灯時の発光色の色ばらつ
きが少なく調光が可能な放電灯点灯装置を実現すること
ができる。
【0038】請求項25の発明は、発光管内に少なくと
もハロゲン化ナトリウム及びハロゲン化スカンジウムが
封入された請求項4記載のメタルハライドランプと、該
メタルハライドランプへ供給する電力を定格ランプ電力
に対して125%のランプ電力から50%のランプ電力
まで変化させることができる点灯手段と、該メタルハラ
イドランプを定格ランプ電力に対して50%のランプ電
力で点灯させたときに発光管の最冷点温度を550℃以
上に維持する最冷点温度維持手段とを備えることを特徴
とするものであり、定格ランプ電力に対して50%のラ
ンプ電力で点灯させたときの発光管の最冷点の温度が5
50℃以上に維持されるので、電源電圧変動あるいは安
定器出力のばらつき、ランプ製造段階で生じるランプば
らつき等が発生してもランプ点灯時の発光色の色ばらつ
きが少なく調光が可能な放電灯点灯装置を実現すること
ができる。
【0039】ところで、上述したように、ランプへの入
力電力(例えば、電源電圧)、安定器出力、ランプ個々
の最冷点温度がばらつくこと等により、点灯したときに
ランプの発光色にばらつきが生じるが、本願発明者ら
は、上記課題の解決策を抽出するにあたって、発光管の
最冷点温度を高めることにより、色ばらつきを低減でき
るか否かについて検討を行った。なお、検討にあたって
は、発光管の形状(発光管の径、発光管の体積)、電極
の周辺の保温膜の有無、赤外線反射膜の有無、発光管へ
の封入物質の封入量、比率、添加物などが色温度及び最
冷点温度に与える影響等について調査を行った。その結
果、発光管内の単位体積当たりにおけるナトリウム及び
スカンジウムの蒸発量と、最冷点温度とに関して発光色
の色ばらつきが少なくなる非常に有用な条件を選定する
ことができた。そこで、本願発明者らは、これらの結果
に基づき、本発明を行った。
【0040】
【発明の実施の形態】(実施形態1)本実施形態のメタ
ルハライドランプは、定格ランプ電力が400W未満の
メタルハライドランプであって、図1に示すように、一
端部に口金10を設けた外管3内に発光管1が収納され
ている。要するに、外管3は、発光管1を包んでいる。
発光管1は外管3に溶着されたステム4に接続された2
つの発光管支柱5を介して外管3に支持されている。こ
こに、一方の発光管支柱5の一部は発光管1の側方を通
るように配置されている。また、外管3の内部(外管3
と発光管1との間の空間)は、真空としてある。なお、
外管3は、一端部に上記口金10を設けた有底円筒状の
形状に形成されている。
【0041】発光管1は石英ガラス等により円筒状に形
成され、少なくとも発光物質としての数種類の金属ハロ
ゲン化物(主としてハロゲン化ナトリウム及びハロゲン
化スカンジウム)と始動ガスとが封入されている。
【0042】発光管1の長手方向の両端部内には、それ
ぞれ発光管1の両端の電極封止部11に封着された電極
2が配設されている。電極2は、電極封止部11内で例
えばモリブデンよりなる金属箔導体8の一端に接続され
ている。金属箔導体8の他端は電極導入線9を介して発
光管支柱5に接続されている。
【0043】発光管1の両端部それぞれの外表面には、
電極封止部11及び電極2周囲を覆うように(例えば図
1中にクロスハッチングを施した部位に)酸化ジルコニ
ウム等からなる保温膜14が形成されている。また、上
記一方の発光管支柱5には、外管3の上記一端部側でバ
リウムゲッタ6が取り付けられ、外管3の他端部側でジ
ルコニウム・アルミゲッタ7が取り付けられている。さ
らに、本実施形態では、発光管1を囲む円筒状のスリー
ブ12が外管3内に収納されている。ここに、スリーブ
12は、発光管支柱5に接続されたスリーブ支柱13に
より支持されている。なお、口金10は、発光管支柱
5、電極導入線9、金属箔導体8を介して電極2と電気
的に接続されている。また、スリーブ12は透光性材料
より形成されている。
【0044】図1に示したメタルハライドランプを点灯
させる放電灯点灯装置は、始動時に両電極2間へ印加す
るパルス電圧を発生させるパルス発生器(始動装置)を
内蔵した安定器(図示せず)等を介して図示しない商用
電源に接続される。ここにおいて、安定器は、メタルハ
ライドランプへ供給する電力を変化させる機能を有して
おり、該安定器が点灯手段を構成している。要するに、
この放電灯点灯装置では、安定器によってメタルハライ
ドランプに供給される電力を変化させることができ、メ
タルハライドランプの調光が可能になる。
【0045】ところで、本実施形態のメタルハライドラ
ンプでは、外管3、スリーブ12、保温膜14それぞれ
が、定格ランプ電力に対して50%のランプ電力で点灯
したときに発光管1の最冷点温度を550℃以上に維持
する最冷点温度維持手段を構成している。しかして、本
実施形態のメタルハライドランプでは、定格ランプ電力
に対して50%のランプ電力で点灯したときに発光管1
の最冷点温度が550℃以上に維持され、電源電圧変動
あるいは安定器出力のばらつき、ランプ製造段階で生じ
るランプばらつき等が発生してもランプ点灯時の発光色
の色ばらつきを少なくすることができる。また、発光管
1に封入する発光物質の比率を変化させた場合にも、色
ばらつきを小さくしたまま、発光色を設計することが可
能となる。
【0046】したがって、上記放電灯点灯装置において
調光する場合においても、定格ランプ電力に対して50
%のランプ電力で点灯したときに発光管1の最冷点温度
が550℃以上に維持されるので、電源電圧変動あるい
は安定器出力のばらつき、ランプ製造段階で生じるラン
プばらつき等が発生してもランプ点灯時の発光色の色ば
らつきを少なくすることができる。
【0047】なお、最冷点温度の上限については限定し
ていないが、該上限は発光管1の材料の耐熱温度等に応
じて適宜設定することが望ましい。また、本実施形態で
は、発光管1の材料を石英ガラスとしているが、発光管
1の材料として透光性セラミックスを用いてもよい。
【0048】(実施形態2)本実施形態のメタルハライ
ドランプは、定格電力が400W以上のメタルハライド
ランプであって、図2に示すような構成を有する。すな
わち、本実施形態のメタルハライドランプの構成は実施
形態1で説明したものと略同じであり、図2に示すよう
に発光管1及び外管3が楕円球状の形状に形成されてい
る点が異なる。他の構成は実施形態1と同様のなので、
実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説
明を省略する。
【0049】しかして、本実施形態のメタルハライドラ
ンプにおいても、実施形態1のメタルハライドランプと
同様に、定格ランプ電力に対して50%のランプ電力で
点灯したときに発光管1の最冷点温度が550℃以上に
維持され、電源電圧変動あるいは安定器出力のばらつ
き、ランプ製造段階で生じるランプばらつき等が発生し
てもランプ点灯時の発光色の色ばらつきを少なくするこ
とができる。また、発光管1に封入する発光物質の比率
を変化させた場合にも、色ばらつきを小さくしたまま、
発光色を設計することが可能となる。
【0050】また、図2に示したメタルハライドランプ
を点灯させる放電灯点灯装置の構成も実施形態1と同様
であり、上記放電灯点灯装置において調光する場合にお
いても、定格ランプ電力に対して50%のランプ電力で
点灯したときに発光管1の最冷点温度が550℃以上に
維持されるので、電源電圧変動あるいは安定器出力のば
らつき、ランプ製造段階で生じるランプばらつき等が発
生してもランプ点灯時の発光色の色ばらつきを少なくす
ることができる。
【0051】(実施例1〜9)実施形態1にて説明した
メタルハライドランプにおいて、石英ガラス製の発光管
1の内径を8mm、電極2間の距離を80mmとし、発
光管1に少なくとも沃化ナトリウム(NaI)及び沃化
スカンジウム(ScI3)を封入し、定格ランプ電力に
対して50%のランプ電力で点灯したときに発光管1の
最冷点温度を550℃以上に維持する上記最冷点温度維
持手段を適宜施したメタルハライドランプをそれぞれ作
成した。
【0052】後述の表1には沃化ナトリウム及び沃化ス
カンジウムそれぞれの封入量を変化させ、最冷点温度維
持手段を種々施したメタルハライドランプを作成し点灯
実験を行った結果を示す。ここに、表1に示す実施例1
〜9は全て異なる条件で作成されたメタルハライドラン
プであり、比較例1は最冷点温度維持手段を施していな
いものである。また、点灯実験では、安定器出力及び電
源電圧の変動による色温度のばらつきを評価するため
に、電源電圧が±10%変動した時の色温度の変化、ラ
ンプ電力を変化(定格ランプ電力よりも減少)させたと
きの最冷点温度の変化を測定した。なお、ランプ個々の
ばらつきは発光管1の最冷点温度の変化で代用できると
考えた。
【0053】(実施例10〜11)実施形態2にて説明
したメタルハライドランプにおいて、石英ガラス製の発
光管1の最大内径を18mm、電極2間の距離を46m
mとし、発光管1に少なくとも沃化ナトリウム(Na
I)及び沃化スカンジウム(ScI3)を封入し、定格
ランプ電力に対して50%のランプ電力で点灯したとき
に発光管1の最冷点温度を550℃以上に維持する上記
最冷点温度維持手段を適宜施したメタルハライドランプ
をそれぞれ作成した。
【0054】後述の表1には沃化ナトリウム及び沃化ス
カンジウムそれぞれの封入量を変化させ、最冷点温度維
持手段を種々施したメタルハライドランプを作成し点灯
実験を行った結果を示す。ここに、表1に示す実施例1
0,11上記実施例1〜9と異なる条件で作成されたメ
タルハライドランプであり、比較例2は最冷点温度維持
手段を施していないものである。また、点灯実験では、
安定器出力及び電源電圧の変動による色温度のばらつき
を評価するために、電源電圧が±10%変動した時の色
温度の変化、ランプ電力を変化(定格ランプ電力よりも
減少)させたときの最冷点温度の変化を測定した。な
お、ランプ個々のばらつきは発光管1の最冷点温度の変
化で代用できると考えた。
【0055】
【表1】
【0056】表1には、電源電圧が±10%変動した時
の色温度の変化幅を「ΔTc」の欄に記載してある。さ
らに、定格ランプ電力を100%とした時のランプ電力
を同表の「ランプ電力Wla」の欄に記載してある。こ
こに、上段は定格ランプ電力、下段は定格ランプ電力に
対して略50%又は63%のランプ電力を示している。
この各ランプ電力における発光管1の最冷点温度は同表
の「CST」の欄に記載してある。例えば、実施例1に
ついて見れば、定格ランプ電力で点灯した時の最冷点温
度は631℃であり、定格ランプ電力に対して50%の
ランプ電力で点灯した時の最冷点温度は551℃であ
る。なお、実施形態1のメタルハライドランプにおける
最冷点温度は、発光管1において図3に示すa点、b
点、c点、d点の4点のうち温度が最も低い点の温度を
採用している。実施形態2のメタルハライドランプにお
ける最冷点温度は発光管1において図4に示すa点、b
点、c点、d点の4点のうち温度が最も低い点の温度を
採用している。ここに、図3及び図4のa点はいわゆる
チップオフ部、b点は電極2の付け根の部分、c点は保
温膜14の下部(水平点灯時における下部)、d点はア
ークの湾曲時にアークが避ける部分(未蒸発物が残留し
ている部分)である。
【0057】ところで、表1において、各実施例1〜1
1及び比較例1、2それぞれの「NaI/ScI3」の
欄には、沃化スカンジウムに対する沃化ナトリウムのモ
ル比(Rとする)を記載してある。
【0058】また、表1において発光管1内に沃化セシ
ウム(CsI)が封入されている実施例については同表
の「CsI」の欄に「○」を記載し、封入されていない
例については「×」を記載してある。要するに、実施例
2,3,4,5,7,8,9,11は発光管1に沃化セ
シウムが封入されている(沃化セシウムが添加されてい
る)。なお、これらの沃化セシウムが封入された実施例
2,3,4,5,7,8,9,11では沃化セシウムの
封入量は1.25×10-5mol/mlで一定とした。
【0059】同様に、実施例6,10,11は発光管1
に水銀(Hg)が封入されている。なお、実施例6では
水銀の封入量は2.50×10-5mol/ml、実施例
10,11では水銀の封入量は1.53×10-5mol
/mlとした。
【0060】ところで、外管3を設けた実施例について
は同表の「外管」の欄に「○」を記載し、設けていない
例については「×」を記載してある。さらに、外管3内
に不活性ガスとして窒素を封入した実施例については同
表の「外管真空」の欄に「×窒素」を記載してある。さ
らに、外管3の内部を真空にしてある実施例については
同表の「外管真空」の欄に「○」を記載し、真空でない
例については「×」を記載してあり、また、外管3の内
面に赤外線反射膜が形成されている実施例については同
表の「外管IR」の欄に「○」を記載し、設けていない
例については「×」を記載してある。
【0061】さらに、最冷点温度維持手段としてスリー
ブ12を設けた実施例については同表の「スリーブ」の
欄に「○」を記載し、設けていない例については「×」
を記載してあり、また、スリーブ12の内面に赤外線反
射膜を形成した実施例、スリーブ12の両端部に赤外線
反射膜を形成した実施例についてはそれぞれ同表の「ス
リーブIR」、「スリーブ端部IR」の欄に「○」を記
載し、それ以外の例には「×」を記載してある。
【0062】また、最冷点温度維持手段として保温膜1
4を設けた実施例については同表の「保温膜」の欄に
「○」を記載し、それ以外の例には「×」を記載してあ
る。さらに、保温膜14が金属膜よりなる実施例につい
ては同表の「金属保温膜」の欄に「○」を記載し、それ
以外の例には「×」を記載してある。なお、実施例5,
6,8では、保温膜14が金属膜により形成されている
が、実施例5の保温膜14の材料は白金、実施例6及び
実施例8それぞれの保温膜14の材料は金である。ここ
に、金属膜は、白金や金に限定されるものではなく、赤
外線反射を利用して発光管1の保温効果のある材料であ
ればよい。なお、実施例2,3,4,7,11それぞれ
の保温膜14は、全て酸化ジルコニウムにより形成され
ている。
【0063】また、最冷点温度維持手段として発光管1
において図5に示すように電極2の周囲に発光管1中央
部等の他の部位よりも内径の小さな絞り部1aを備えた
実施例については同表の「電極付近」の欄に「小」を記
載し、それ以外の例には「−」を記載してある。なお、
絞り部1aの形状は図5に限定されるものではなく、例
えば、図6に示すような形状でもよいし、図7に示すよ
うな形状でもよい。
【0064】また、発光管1の封止部については、図8
〜図11のいずれかに示すように、発光管の径方向に平
行な方向における電極の封止部11の外形寸法を発光管
1よりも小さくすることで封止部11の表面積を小さく
した実施例については同表の「封止部」の欄に「小」と
記載し、小さくしていない例には「普通」と記載してあ
る。例えば、実施例8に示したメタルハライドランプで
は、同表の「電極付近」の欄に「小」、「封止部」の欄
に「小」と記載されており、図5に示すような形状とな
っている。なお、図11中には、各部の寸法を記載して
ある。また、発光管1の長手方向における金属箔導体8
の長さは真空封止時に必要な最小の長さにしてあり、上
記長手方向における封止部11の長さは金属箔導体8を
封止できる長さにしてある。
【0065】さらに、点灯中のアークの湾曲の有無につ
いては、アークの湾曲の無いものは同表の「アークの湾
曲の有無」の欄に「無」と記載し、有るものは「有」と
記載してある。
【0066】表1より明らかなように、最冷点温度維持
手段を施していない比較例1、比較例2では、定格ラン
プ電力(100%)の63%までランプ電力を低下させ
たときに、最冷点温度がそれぞれ459℃、500℃ま
で低下しており、また、電源電圧が±10%変動したと
きの色温度の変化幅ΔTcがそれぞれ442(K)、6
58(K)となっている。
【0067】これに対して、定格ランプ電力(100
%)の50%までランプ電力を低下させたときの発光管
1の最冷点温度が550℃以上となる実施例1〜11で
は、電源電圧が±10%変動したときの色温度の変化幅
ΔTcが120(K)以下になっており、比較例1,2
に比べて電源電圧の変動に伴う色ばらつきを抑えること
ができたといえる。
【0068】また、ランプ電力を表1の「ランプ電力」
の欄の上段に示す値(100%)と下段に示す値(略5
0%又は63%)との間で変化させたときの最冷点温度
及び色温度の測定結果を図12に示す。図12中の各折
れ線はB〜Lがそれぞれ実施例1〜11、Aが比較例
1、Mが比較例2を示す。ここに、図12におけるA〜
Mそれぞれの右端の各プロットはランプ電力を定格ラン
プ電力(100%)に対して110%としたときのデー
タであり、A〜Mそれぞれの右端から2番目の各プロッ
トが定格ランプ電力(100%)のときのデータであ
り、また、B〜Mの左端の各プロットが定格ランプ電力
に対して略50%(Aの左端のプロットは定格ランプ電
力に対して63%)としたときのデータである。
【0069】(実施例12〜17)実施形態1にて説明
したメタルハライドランプにおいて、石英ガラス製の発
光管1の内径を8mm、電極2間の距離を80mmと
し、発光管1に、沃化ナトリウム(NaI)と沃化スカ
ンジウム(ScI3)とを種々の比率で封入し、さらに
略27000Pa(≒200Torr)のキセノン(X
e)、1.25×10 -5mol/mlの沃化セシウム
(CsI)を封入したメタルハライドランプをそれぞれ
作成した。なお、本実施例では、上述の最冷点温度維持
手段として外管3及び酸化ジルコニウムよりなる保温膜
14を設けてあるが、スリーブ12は設けていない。こ
こに、外管3の内部は真空としてある。
【0070】表2には沃化スカンジウムに対する沃化ナ
トリウムのモル比(R)を2.8ないし17.0の範囲
で種々変化させたメタルハライドランプを作成し点灯実
験を行った結果を示す。ここに、表2に示す実施例12
〜17は上記モル比が異なるだけである。点灯実験で
は、電源電圧が±10%変動した時の色温度の変化、ラ
ンプ電力を変化(定格ランプ電力よりも減少)させたと
きの最冷点温度の変化を測定した。なお、表2の見方は
表1と同様なので説明を省略する。
【0071】
【表2】
【0072】表2から明らかなように、沃化スカンジウ
ムに対する沃化ナトリウムのモル比を2.8ないし1
7.0の範囲で変化させた場合にも表1で説明した比較
例1及び比較例2よりも電源電圧変動に対する色温度の
変化幅ΔTcを低減できることが分かった。
【0073】また、上述の点灯実験を行った際の各実施
例12〜17それぞれの効率(発光効率)、演色評価
数、定格ランプ電力時の色温度を図13に示す。図13
からは、実施例12〜17の各メタルハライドランプは
演色評価数が60前後、発光効率が80(lm/W)前
後にそれぞれとどまっているが、沃化スカンジウムに対
する沃化ナトリウムのモル比が大きくなると、色温度が
低下することが分かる。つまり、上記モル比を変化させ
ることにより色温度を変化できることが分かる。したが
って、表2の結果と図13の結果とを合わせて考える
と、沃化スカンジウムに対する沃化ナトリウムのモル比
を適宜設定することにより、電源電圧変動による色温度
の変化幅ΔTcを小さく抑えたまま色温度設計が可能に
なることが分かる。
【0074】(実施例18〜21)実施形態2にて説明
したメタルハライドランプにおいて、石英ガラス製の発
光管1の最大内径を18mm、平均内径を14mm、電
極2間の距離を46mmとし、発光管1に沃化ナトリウ
ム(NaI)と沃化スカンジウム(ScI3)とを種々
の比率で封入し、さらに略6700Pa(≒50Tor
r)のアルゴン(Ar)、1.53×10-5mol/m
lの水銀(Hg)を封入したメタルハライドランプをそ
れぞれ作成した。なお、本実施例では、上述の最冷点温
度維持手段として外管3及び酸化ジルコニウムよりなる
保温膜14を設けてあるが、スリーブ12は設けていな
い。ここに、外管3の内部は真空としてある。
【0075】表3には沃化スカンジウムに対する沃化ナ
トリウムのモル比(R)を5.7ないし22.7の範囲
で種々変化させたメタルハライドランプを作成し点灯実
験を行った結果を示す。ここに、表3に示す実施例18
〜21は上記モル比が異なるだけである。点灯実験で
は、電源電圧が±10%変動した時の色温度の変化、ラ
ンプ電力を変化(定格ランプ電力よりも減少)させたと
きの最冷点温度の変化を測定した。なお、表3の見方は
表1と同様なので説明を省略する。
【0076】
【表3】
【0077】表3から明らかなように、沃化スカンジウ
ムに対する沃化ナトリウムのモル比を5.7ないし2
2.7の範囲で変化させた場合にも表1で説明した比較
例1及び比較例2よりも電源電圧変動に対する色温度の
変化幅ΔTcを低減できることが分かった。
【0078】(実施例22)実施形態1にて説明したメ
タルハライドランプにおいて、石英ガラス製の発光管1
の内径を8mm、電極2間の距離を80mmとし、発光
管1に4.59×10-6mol/mlの沃化スカンジウ
ムを封入し、沃化ナトリウムを沃化スカンジウムに対す
る沃化ナトリウムのモル比(NaI/ScI3)が1
9.8〜0.0の範囲内で封入し、略27000Pa
(≒200Torr)のキセノン(Xe)を封入したメ
タルハライドランプをそれぞれ作成した。なお、上述の
最冷点温度維持手段として外管3及び酸化ジルコニウム
よりなる保温膜14を設けてあるが、スリーブ12は設
けていない。ここに、外管3の内部は真空としてある。
【0079】また、発光管1に2.55×10-6mol
/mlの沃化スカンジウムを封入し、沃化ナトリウムを
沃化スカンジウムに対する沃化ナトリウムのモル比(N
aI/ScI3)が19.8〜0.0の範囲内で封入
し、略27000Pa(≒200Torr)のキセノン
を封入したメタルハライドランプをそれぞれ作成した。
なお、上述の最冷点温度維持手段として外管3及び酸化
ジルコニウムよりなる保温膜14を設けてあるが、スリ
ーブ12は設けていない。ここに、外管3の内部は真空
としてある。
【0080】これら全てのメタルハライドランプについ
て点灯実験を行ったところ、全てのメタルハライドラン
プにおいて、定格ランプ電力(100%)に対して50
%のランプ電力で点灯したときに、発光管1の最冷点温
度が550℃以上となった。
【0081】ここにおいて、沃化スカンジウムの封入量
が4.59×10-6mol/mlのランプでは全てのメ
タルハライドランプにおいていわゆるアークの湾曲が起
こり、沃化スカンジウムの封入量が2.55×10-6
ol/mlのメタルハライドランプではアークの湾曲は
起こらなかった。
【0082】そこで、沃化スカンジウムの封入量とアー
クの湾曲との関係を調べるために、沃化スカンジウムの
封入量を1.02×10-6mol/ml〜4.59×1
-6mol/mlの範囲内で種々変えて、さらに沃化ス
カンジウムの各封入量についてそれぞれ沃化スカンジウ
ムに対する沃化ナトリウムのモル比を19.8〜0.0
の範囲内で変化させたメタルハライドランプをそれぞれ
複数本(3本)ずつ作成し、点灯実験を行った。
【0083】その結果、これらのメタルハライドランプ
においても、定格ランプ電力(100%)に対して50
%のランプ電力で点灯したときに、発光管1の最冷点温
度が550℃以上となった。また、アークの湾曲の有無
の結果については表4に示す。表4においては、同一条
件で作成した複数本のメタルハライドランプの全てにア
ークの湾曲が起こった場合には「×」を、複数本のうち
の一部で湾曲が起こった場合には「△」を、複数本の全
てで湾曲が起こらなかった場合には「○」をそれぞれ記
載してある。
【0084】
【表4】
【0085】表4から、沃化スカンジウムの封入量が
4.08×10-6mol/ml以上になるとアークに湾
曲が生じ、電気特性が不安定になることが明らかとなっ
た。また、表4において一点鎖線で囲んだ範囲(条件)
では、実施例12〜17と同様に電源電圧変動による色
温度の変化幅が小さくなった。これらの結果より、アー
クの湾曲が起こっていても色温度の変化幅の小さな状態
もあり得るという知見を得た。逆に言えば、沃化スカン
ジウムの封入量及び沃化スカンジウムに対する沃化ナト
リウムのモル比を適宜設定することにより、アークを安
定させ且つ色ばらつきを少なくすることができる。
【0086】(実施例23)実施例22と同様に、沃化
スカンジウムの封入量とアークの湾曲との関係を調べる
ために、実施形態2で説明したメタルハライドランプに
おいて、石英ガラス製の発光管1の最大内径を18m
m、平均内径を14mm、電極2間の距離を46mmと
し、発光管1への沃化スカンジウムの封入量を5.73
×10-6mol/ml〜1.15×10-6mol/ml
の範囲内で種々変えて、さらに沃化スカンジウムの各封
入量についてそれぞれ沃化スカンジウムに対する沃化ナ
トリウムのモル比を28.0〜0.0の範囲内で変化さ
せたメタルハライドランプをそれぞれ複数本(3本)ず
つ作成し、点灯実験を行った。
【0087】その結果、これらのメタルハライドランプ
においても、定格ランプ電力(100%)に対して50
%のランプ電力で点灯したときに、発光管1の最冷点温
度が550℃以上となった。また、アークの湾曲の有無
の結果については表5に示す。なお、表5の見方は表4
と同様であるので説明を省略する。
【0088】
【表5】
【0089】表5から、沃化スカンジウムの封入量が
4.08×10-6mol/ml以上になるとアークに湾
曲が生じ、電気特性が不安定になることが明らかとなっ
た。また、表5において一点鎖線で囲んだ範囲(条件)
では、実施例18〜21と同様に電源電圧変動による色
温度の変化幅が小さくなった。これらの結果より、アー
クの湾曲が起こっていても色温度の変化幅の小さな状態
もあり得るという知見を得た。逆に言えば、沃化スカン
ジウムの封入量及び沃化スカンジウムに対する沃化ナト
リウムのモル比を適宜設定することにより、アークを安
定させ且つ色ばらつきを少なくすることができる。
【0090】(実施例24)実施形態1にて説明したメ
タルハライドランプにおいて、石英ガラス製の発光管1
の内径を8mm、電極2間の距離を80mmとし、発光
管1に、2.32×10-5mol/mlの沃化ナトリウ
ム、2.04×10-6mol/mlの沃化スカンジウム
(沃化スカンジウムに対する沃化ナトリウムのモル比=
11.4)、1.2×10-5mol/mlの沃化セシウ
ム、略27000Pa(≒200Torr)のキセノン
を封入したメタルハライドランプを作成した。なお、本
実施例では、保温膜14を酸化ジルコニウムにより形成
してあり、また、外管3と発光管1との間を真空にして
あるが、スリーブ12は設けていない。
【0091】表6に本実施例のメタルハライドランプの
点灯実験を行った結果を示す。なお、表6の見方は表1
と同様なので説明を省略する。
【0092】
【表6】
【0093】表6より明らかなように、本実施例では、
ランプ電力Wlaを定格ランプ電力(100%)の50
%として点灯したときの発光管1の最冷点温度CSTは
586℃であり、また、電源電圧を±10%変動させた
ときの色温度の変化幅ΔTcは22(K)という非常に
小さな値が得られた。
【0094】(実施例25)実施形態1にて説明したメ
タルハライドランプにおいて、石英ガラス製の発光管1
の内径を8mm、電極2間の距離を80mmとし、発光
管1に、2.32×10-5mol/mlの沃化ナトリウ
ム、2.04×10-6mol/mlの沃化スカンジウム
(沃化スカンジウムに対する沃化ナトリウムのモル比=
11.4)、2.5×10-5mol/mlの水銀(H
g)、略6700Pa(≒50Torr)のアルゴン
(Ar)を封入したメタルハライドランプを作成した。
なお、本実施例では、保温膜14を酸化ジルコニウムに
より形成してあり、また、外管3と発光管1との間は真
空にしてある。また、外管3の内面には蛍光体膜が形成
されている。ただし、スリーブ12は設けていない。
【0095】表7に本実施例のメタルハライドランプの
点灯実験を行った結果を示す。なお、表7の見方は表1
と同様なので説明を省略する。
【0096】
【表7】
【0097】表7より明らかなように、本実施例では、
ランプ電力Wlaを定格ランプ電力(100%)の50
%として点灯したときの発光管1の最冷点温度CSTは
569℃であり、また、電源電圧を±10%変動させた
ときの色温度の変化幅ΔTcは12(K)という極めて
小さな値が得られた。本実施例では、外管3の内面に蛍
光体膜が形成されていることにより、色温度の変化幅Δ
Tcが小さくなったものと考えられる。
【0098】(実施例26)実施形態2にて説明したメ
タルハライドランプにおいて、石英ガラス製の発光管1
の最大内径を18mm、平均内径を14mm、電極2間
の距離を48mmとし、発光管1に、1.35×10-5
mol/mlの沃化ナトリウム、1.15×10-6mo
l/mlの沃化スカンジウム、2.14×10-5mol
/mlの水銀(Hg)、略6700Pa(≒50Tor
r)のアルゴン(Ar)を封入したメタルハライドラン
プを作成した。なお、本実施例では、保温膜14を酸化
ジルコニウムにより形成してあり、また、外管3と発光
管1との間は真空にしてある。ただし、スリーブ12は
設けていない。
【0099】表8に本実施例のメタルハライドランプの
点灯実験を行った結果を示す。なお、表8の見方は表1
と同様なので説明を省略する。
【0100】
【表8】
【0101】表8より明らかなように、本実施例では、
ランプ電力Wlaを定格ランプ電力(100%)の50
%として点灯したときの発光管1の最冷点温度CSTは
552℃であり、また、電源電圧を±10%変動させた
ときの色温度の変化幅ΔTcは128(K)という小さ
な値が得られた。
【0102】(実施例27)実施形態2にて説明したメ
タルハライドランプにおいて、石英ガラス製の発光管1
の最大内径を18mm、平均内径を14mm、電極2間
の距離を48mmとし、発光管1に、1.35×10-5
mol/mlの沃化ナトリウム、1.15×10-6mo
l/mlの沃化スカンジウム、1.53×10-5mol
/mlの水銀(Hg)、略6700Pa(≒50Tor
r)のアルゴン(Ar)を封入したメタルハライドラン
プを作成した。なお、本実施例では、保温膜14を酸化
ジルコニウムにより形成してあり、また、外管3と発光
管1との間は略47000Pa(≒350Torr)の
不活性ガスとして窒素が充填されている。ただし、スリ
ーブ12は設けていない。
【0103】表9に本実施例のメタルハライドランプの
点灯実験を行った結果を示す。なお、表9の見方は表1
と同様なので説明を省略する。
【0104】
【表9】
【0105】表9より明らかなように、本実施例では、
ランプ電力Wlaを定格ランプ電力(100%)の50
%として点灯したときの発光管1の最冷点温度CSTは
551℃であり、また、電源電圧を±10%変動させた
ときの色温度の変化幅ΔTcは105(K)という小さ
な値が得られた。
【0106】(実施例28〜30)実施形態1にて説明
したメタルハライドランプにおいて、3種類のメタルハ
ライドランプを作成した。
【0107】まず、実施例28として、石英ガラス製の
発光管1の内径を8mm、電極2間の距離を80mmと
し、発光管1に、2.32×10-5mol/mlの沃化
ナトリウム、2.04×10-6mol/mlの沃化スカ
ンジウム(沃化スカンジウムに対する沃化ナトリウムの
モル比=11.4)、1.2×10-5mol/mlの沃
化セシウム、略27000Pa(≒200Torr)の
キセノンを封入し、発光管1の両端部に電極封止部11
及び電極2周囲を覆うように外表面に酸化ジルコニウム
よりなる保温膜14を形成し、外管3と発光管1との間
を真空にしたメタルハライドランプを作成した。ただ
し、スリーブ12は設けていない。なお、実施例28は
実施例24と同じ構成である。
【0108】また、実施例29として、石英ガラス製の
発光管1の内径を8mm、電極2間の距離を80mmと
し、発光管1に、2.32×10-5mol/mlの沃化
ナトリウム、2.04×10-6mol/mlの沃化スカ
ンジウム(沃化スカンジウムに対する沃化ナトリウムの
モル比=11.4)、2.5×10-5mol/mlの水
銀(Hg)、略6700Pa(≒50Torr)のアル
ゴン(Ar)を封入し、発光管1の両端部に電極封止部
11及び電極2周囲を覆うように外表面に酸化ジルコニ
ウムよりなる保温膜14を形成し、外管3と発光管1と
の間を真空にしたメタルハライドランプを作成した。た
だし、スリーブ12は設けていない。なお、実施例29
は、外管3の内面に蛍光体膜を形成していない点だけが
実施例25と異なる。
【0109】さらに、実施例30として、石英ガラス製
の発光管1の内径を8mm、電極2間の距離を80mm
とし、発光管1に、2.32×10-5mol/mlの沃
化ナトリウム、2.04×10-6mol/mlの沃化ス
カンジウム(沃化スカンジウムに対する沃化ナトリウム
のモル比=11.4)、略27000Pa(≒200T
orr)のキセノンを封入し、発光管1の両端部に電極
封止部11及び電極2周囲を覆うように外表面に酸化ジ
ルコニウムよりなる保温膜14を形成し、発光管1と外
管3の間を真空にしたメタルハライドランプを作成し
た。ただし、スリーブ12は設けていない。なお、実施
例30は、沃化セシウムが封入されていない点だけが実
施例28と異なる。
【0110】表10にこれら実施例28〜30のメタル
ハライドランプの点灯実験を行った結果を示す。点灯実
験では、ランプに入力する電力を定格ランプ電力(10
0%)から50%のランプ電力まで変化させて点灯さ
せ、各ランプ電力について、点灯時の光束、効率(発光
効率)、色温度、演色評価数、最冷点温度などを測定し
た。
【0111】
【表10】
【0112】ところで、表10において、「電源電圧V
s(V)」の欄は電源電圧の測定値を、「電源電圧Vs
(%)」の欄はランプ電力が100%のときの電源電圧
Vs(V)を100%とした各電源電圧Vs(V)の相
対値をそれぞれ記載してある。
【0113】また、同表において、「光束(lm)」の
欄は光束の測定値を、「光束(%)」の欄にはランプ電
力が100%のときの光束(lm)を100%とした各
光束(lm)の相対値をそれぞれ記載してある。
【0114】さらに、「効率(lm/W)」の欄には各
ランプ電力における発光効率の測定値を記載し、「色温
度Tc(K)」の欄には各ランプ電力における色温度の
測定値を記載し、「色温度変化幅ΔTc(K)」の欄は
ランプ電力が100%のときの色温度Tc(K)を基準
値とした各色温度Tc(K)の増減値を記載してある。
【0115】また、「演色性Ra」の欄には、演色評価
数を記載し、「最冷点CST(℃)」の欄には発光管1
の最冷点温度を記載してある。
【0116】表10から分かるように、各実施例28〜
30ともランプ電力の変化に対する色温度の変化が少な
く、この程度の変化であれば光色の変化を感じにくい。
【0117】また、実施例28と実施例30とを比較す
ると、実施例28の方がランプ電力を変化させたときの
色温度の変化が小さくなっていることが分かる。ここ
に、実施例28と実施例30とは、実施例28には沃化
セシウムが添加され実施例30には沃化セシウムが添加
されていない点だけが異なるから、沃化セシウムを添加
することによって、色温度の変化幅の小さい範囲が広が
り、調光特性が良くなることが分かる。
【0118】さらに、現在市販されているメタルハライ
ドランプでは、ランプ電力を変化させると各種発光物質
と水銀の発光強度のバランスが崩れてしまい、ランプ電
力を変化させたときに色温度が変化してしまうという不
具合があったが、実施例29のように水銀を封入した場
合にも、ランプ電力に対する色温度の変化幅が小さくな
っている。また、この実施例29のメタルハライドラン
プにおける外管3の内面に蛍光体膜を形成することによ
ってランプ電力に対する色温度の変化幅がさらに小さく
なることが確認されている。
【0119】(実施例31〜33)実施形態2にて説明
したメタルハライドランプにおいて、3種類のメタルハ
ライドランプを作成した。
【0120】まず、実施例31として、石英ガラス製の
発光管1の最大内径を18mm、平均内径を14mm、
電極2間の距離を48mmとし、発光管1に、1.35
×10-5mol/mlの沃化ナトリウム、1.15×1
-6mol/mlの沃化スカンジウム、2.14×10
-5mol/mlの水銀、略6700Pa(≒50Tor
r)のアルゴンを封入し、発光管1の両端部に電極封止
部11及び電極2周囲を覆うように外表面に酸化ジルコ
ニウムよりなる保温膜14を形成し、外管3と発光管1
との間を真空にしたメタルハライドランプを作成した。
ただし、スリーブ12は設けていない。
【0121】また、実施例32として、石英ガラス製の
発光管1の最大内径を18mm、平均内径を14mm、
電極2間の距離を48mmとし、発光管1に、1.35
×10-5mol/mlの沃化ナトリウム、1.15×1
-6mol/mlの沃化スカンジウム、1.53×10
-5mol/mlの水銀(Hg)、略6700Pa(≒5
0Torr)のアルゴン(Ar)を封入し、発光管1の
両端部に電極封止部11及び電極2周囲を覆うように外
表面に酸化ジルコニウムよりなる保温膜14を形成し、
外管3と発光管1との間に略47000Pa(≒350
Torr)の不活性ガスとして窒素を充填したメタルハ
ライドランプを作成した。ただし、スリーブ12は設け
ていない。なお、実施例32は、外管3の内面に蛍光体
膜を形成した点及び外管3と発光管1との間に窒素を充
填してある点が異なる。
【0122】さらに、実施例33として、石英ガラス製
の発光管1の最大内径を18mm、平均内径を14m
m、電極2間の距離を48mmとし、発光管1に、1.
35×10-5mol/mlの沃化ナトリウム、1.15
×10-6mol/mlの沃化スカンジウム、2.14×
10-5mol/mlの水銀、略6700Pa(≒50T
orr)のアルゴンを封入し、発光管1の両端部に電極
封止部11及び電極2周囲を覆うように外表面に酸化ジ
ルコニウムよりなる保温膜14を形成し、外管3と発光
管1との間に略47000Pa(≒350Torr)の
不活性ガスとして窒素を充填したメタルハライドランプ
を作成した。ただし、スリーブ12は設けていない。な
お、実施例33は、外管3と発光管1との間に不活性ガ
スとして窒素が封入されている点だけが実施例31と異
なる。
【0123】表11にこれら実施例31〜33のメタル
ハライドランプの点灯実験を行った結果を示す。点灯実
験では、ランプに入力する電力を定格ランプ電力の12
5%から50%のランプ電力まで変化させて点灯させ、
各ランプ電力について、点灯時の光束、効率(発光効
率)、色温度、演色評価数、最冷点温度などを測定し
た。なお、表11の見方は表10と同様なので説明を省
略する。
【0124】
【表11】
【0125】実施例31と実施例32とを比較すると、
ランプ電力を変化させたときの色温度Tcの変化幅ΔT
cに殆ど差が無いことが分かる。ここに、実施例31と
実施例32とは、実施例32は外管3の内面に蛍光体
(赤色発光成分)膜が形成され、実施例31は外管3の
内面に蛍光体膜が形成されていない点だけが異なるか
ら、外管3に赤色発光成分の蛍光体膜を形成したことに
より、わずかに色温度は低下するが、良好な調光性能が
得られることが分かる。
【0126】また、実施例31と実施例33とを比較す
ると、実施例33の方がランプ電力を変化させたときの
色温度の変化幅が大きくなることが分かる。ここに、実
施例31と実施例33とは、実施例31は外管3と発光
管1との間が真空であり実施例33は外管3と発光管1
との間に不活性ガスとして窒素が封入されている点だけ
が異なり、外管3と発光管1との間に窒素を充填した場
合にも調光性能を得られることが分かる。
【0127】なお、上記各実施例1〜33では、発光管
1に封入するハロゲン化物として沃化物を用いた場合に
ついて説明したが、実施例24〜27以外は沃化物に限
らず臭化物でも良い。さらに、ランプの設置状態に伴う
点灯方向(例えば2つの電極2が上下に位置する方向や
2つの電極2が左右に位置する方向)、発光管のサイ
ズ、希ガスの封入圧力についても上記実施例と同様の効
果が得られている。
【0128】
【発明の効果】請求項1の発明は、少なくともハロゲン
化ナトリウム及びハロゲン化スカンジウムが封入された
発光管と、定格ランプ電力に対して50%のランプ電力
で点灯したときに発光管の最冷点温度を550℃以上に
維持する最冷点温度維持手段とを備えるので、電源電圧
変動あるいは安定器出力のばらつき、ランプ製造段階で
生じるランプばらつき等が発生してもランプ点灯時の発
光色の色ばらつきを少なくすることができるという効果
がある。また、発光管に封入する発光物質の比率を変化
させた場合にも、色ばらつきを小さくしたまま、発光色
を設計できるという効果がある。
【0129】請求項6の発明は、請求項1の発明におい
て、上記ハロゲン化スカンジウムは、発光管への封入量
が4.08×10-6mol/ml未満なので、アークが
安定するという効果がある。
【0130】請求項8の発明は、請求項7の発明におい
て、上記外管は、内部が真空なので、外管の外部と発光
管とを熱的に絶縁することができるという効果がある。
【0131】請求項20の発明は、長手方向の両端部内
にそれぞれ電極が配設され両端部で各電極が封止された
発光管と、発光管の外面において電極近傍を覆うように
形成された保温膜と、発光管を包む外管とを備え、発光
管は、石英ガラス製であって、内径が8mm、上記電極
間の距離が80mmに設定され、2.32×10-5mo
l/mlの沃化ナトリウム、2.04×10-6mol/
mlの沃化スカンジウム、1.2×10-5mol/ml
の沃化セシウム、略27000Paのキセノンがそれぞ
れ封入され、外管は、内部が真空なので、定格ランプ電
力に対して50%のランプ電力で点灯したときの発光管
の最冷点の温度を550℃以上に維持することができる
から、電源電圧変動あるいは安定器出力のばらつき、ラ
ンプ製造段階で生じるランプばらつき等が発生してもラ
ンプ点灯時の発光色の色ばらつきを少なくすることがで
きるという効果がある。
【0132】請求項21の発明は、長手方向の両端部内
にそれぞれ電極が配設され両端部で各電極が封止された
発光管と、発光管の外面において電極近傍を覆うように
形成された保温膜と、発光管を包む外管とを備え、発光
管は、石英ガラス製であって、内径が8mm、上記電極
間の距離が80mmに設定され、2.32×10-5mo
l/mlの沃化ナトリウム、2.04×10-6mol/
mlの沃化スカンジウム、2.5×10-5mol/ml
の水銀、略6700Paのアルゴンがそれぞれ封入さ
れ、外管は、内部が真空であり、内面に蛍光体膜が形成
されているので、定格ランプ電力に対して50%のラン
プ電力で点灯したときの発光管の最冷点の温度を550
℃以上に維持することができるから、電源電圧変動ある
いは安定器出力のばらつき、ランプ製造段階で生じるラ
ンプばらつき等が発生してもランプ点灯時の発光色の色
ばらつきを少なくすることができるという効果がある。
【0133】請求項22の発明は、楕円球状であって長
手方向の両端部内にそれぞれ電極が配設され両端部で各
電極が封止された発光管と、発光管の外面において電極
近傍を覆うように形成された保温膜と、発光管を包む外
管とを備え、発光管は、石英ガラス製であって、最大内
径が18mm、平均内径が14mm、上記電極間の距離
が48mmに設定され、1.35×10-5mol/ml
の沃化ナトリウム、1.15×10-6mol/mlの沃
化スカンジウム、2.14×10-5mol/mlの水
銀、略6700Paのアルゴンがそれぞれ封入され、上
記電極の封止部を小さくし、外管は、内部が真空なの
で、定格ランプ電力に対して50%のランプ電力で点灯
したときの発光管の最冷点の温度を550℃以上に維持
することができるから、電源電圧変動あるいは安定器出
力のばらつき、ランプ製造段階で生じるランプばらつき
等が発生してもランプ点灯時の発光色の色ばらつきを少
なくすることができるという効果がある。
【0134】請求項23の発明は、楕円球状であって長
手方向の両端部内にそれぞれ電極が配設され両端部で各
電極が封止された発光管と、発光管の外面において電極
近傍を覆うように形成された保温膜と、発光管を包む外
管とを備え、発光管は、石英ガラス製であって、最大内
径が18mm、平均内径が14mm、上記電極間の距離
が48mmに設定され、1.35×10-5mol/ml
の沃化ナトリウム、1.15×10-6mol/mlの沃
化スカンジウム、略6700Paのアルゴンがそれぞれ
封入され、上記電極の封止部を小さくし、外管は、内部
に略47000Paの窒素ガスが充填されているので、
定格ランプ電力に対して50%のランプ電力で点灯した
ときの発光管の最冷点の温度を550℃以上に維持する
ことができるから、電源電圧変動あるいは安定器出力の
ばらつき、ランプ製造段階で生じるランプばらつき等が
発生してもランプ点灯時の発光色の色ばらつきを少なく
することができるという効果がある。
【0135】請求項24の発明は、発光管内に少なくと
もハロゲン化ナトリウム及びハロゲン化スカンジウムが
封入された請求項3記載のメタルハライドランプと、該
メタルハライドランプへ供給する電力を定格ランプ電力
に対して100%のランプ電力から50%のランプ電力
まで変化させることができる点灯手段と、該メタルハラ
イドランプを定格ランプ電力に対して50%のランプ電
力で点灯させたときに発光管の最冷点温度を550℃以
上に維持する最冷点温度維持手段とを備えるので、定格
ランプ電力に対して50%のランプ電力で点灯させたと
きの発光管の最冷点の温度が550℃以上に維持される
から、電源電圧変動あるいは安定器出力のばらつき、ラ
ンプ製造段階で生じるランプばらつき等が発生してもラ
ンプ点灯時の発光色の色ばらつきが少なく調光が可能な
放電灯点灯装置を実現することができるという効果があ
る。
【0136】請求項25の発明は、発光管内に少なくと
もハロゲン化ナトリウム及びハロゲン化スカンジウムが
封入された請求項4記載のメタルハライドランプと、該
メタルハライドランプへ供給する電力を定格ランプ電力
に対して125%のランプ電力から50%のランプ電力
まで変化させることができる点灯手段と、該メタルハラ
イドランプを定格ランプ電力に対して50%のランプ電
力で点灯させたときに発光管の最冷点温度を550℃以
上に維持する最冷点温度維持手段とを備えるので、定格
ランプ電力に対して50%のランプ電力で点灯させたと
きの発光管の最冷点の温度が550℃以上に維持される
から、電源電圧変動あるいは安定器出力のばらつき、ラ
ンプ製造段階で生じるランプばらつき等が発生してもラ
ンプ点灯時の発光色の色ばらつきが少なく調光が可能な
放電灯点灯装置を実現することができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1を示す概略構成図である。
【図2】実施形態2を示す概略構成図である。
【図3】実施形態1に対応した各実施例における最冷点
温度の測定位置の説明図である。
【図4】実施形態2に対応した各実施例における最冷点
温度の測定位置の説明図である。
【図5】実施形態1に対応した実施例の要部構成例の説
明図である。
【図6】実施形態1に対応した実施例の要部構成例の説
明図である。
【図7】同上の要部構成例の説明図である。
【図8】実施形態2に対応した実施例の要部構成例の説
明図である。
【図9】実施形態2に対応した実施例の要部構成例の説
明図である。
【図10】実施形態2に対応した実施例の要部構成例の
説明図である。
【図11】実施例8における発光管の説明図である。
【図12】実施例1〜11の特性説明図である。
【図13】実施例12〜17の特性説明図である。
【符号の説明】
1 発光管 2 電極 3 外管 4 ステム 5 発光管支柱 6 バリウムゲッタ 7 ジルコニウム・アルミニウムゲッタ 8 金属箔導体 9 電極導入線 10 口金 11 電極封止部 12 スリーブ 13 スリーブ支柱 14 保温膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東坂 真吾 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 橋本 拓磨 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともハロゲン化ナトリウム及びハ
    ロゲン化スカンジウムが封入された発光管と、定格ラン
    プ電力に対して50%のランプ電力で点灯したときに発
    光管の最冷点温度を550℃以上に維持する最冷点温度
    維持手段とを備えることを特徴とするメタルハライドラ
    ンプ。
  2. 【請求項2】 上記ハロゲン化スカンジウムに対する上
    記ハロゲン化ナトリウムのモル比をRとするとき、2.
    8≦R≦22.7を満足することを特徴とする請求項1
    記載のメタルハライドランプ。
  3. 【請求項3】 定格ランプ電力が400W未満であっ
    て、上記ハロゲン化スカンジウムに対する上記ハロゲン
    化ナトリウムのモル比をRとするとき、2.8≦R≦1
    7.0を満足することを特徴とする請求項1記載のメタ
    ルハライドランプ。
  4. 【請求項4】 定格ランプ電力が400W以上であっ
    て、上記ハロゲン化スカンジウムに対する上記ハロゲン
    化ナトリウムのモル比をRとするとき、5.7≦R≦2
    2.7を満足することを特徴とする請求項1記載のメタ
    ルハライドランプ。
  5. 【請求項5】 上記発光管は、ハロゲン化セシウムが封
    入されてなることを特徴とする請求項1記載のメタルハ
    ライドランプ。
  6. 【請求項6】 上記ハロゲン化スカンジウムは、発光管
    への封入量が4.08×10-6mol/ml未満である
    ことを特徴とする請求項1記載のメタルハライドラン
    プ。
  7. 【請求項7】 上記発光管を包む外管を備え、該外管が
    上記最冷点温度維持手段を兼ねることを特徴とする請求
    項1記載のメタルハライドランプ。
  8. 【請求項8】 定格ランプ電力が400W未満であっ
    て、上記外管は、内部が真空であることを特徴とする請
    求項7記載のメタルハライドランプ。
  9. 【請求項9】 定格ランプ電力が400W以上であっ
    て、上記外管は、内部が真空または低圧の不活性ガスが
    封入されていることを特徴とする請求項7記載のメタル
    ハライドランプ。
  10. 【請求項10】 上記外管は、内面に赤外線反射膜が形
    成されてなることを特徴とする請求項7記載のメタルハ
    ライドランプ。
  11. 【請求項11】 上記最冷点温度維持手段として上記発
    光管を囲むスリーブが設けられてなることを特徴とする
    請求項1記載のメタルハライドランプ。
  12. 【請求項12】 上記スリーブは、内面に赤外線反射膜
    が形成されてなることを特徴とする請求項11記載のメ
    タルハライドランプ。
  13. 【請求項13】 上記発光管は、両端部内にそれぞれ電
    極が配設されるとともに両端部で各電極が封止され、上
    記スリーブは、両端部に赤外線反射膜が形成されてなる
    ことを特徴とする請求項11記載のメタルハライドラン
    プ。
  14. 【請求項14】 上記最冷点温度維持手段として発光管
    の端部に電極近傍を覆う保温膜が形成されてなることを
    特徴とする請求項1記載のメタルハライドランプ。
  15. 【請求項15】 上記保温膜は、金属膜よりなることを
    特徴とする請求項14記載のメタルハライドランプ。
  16. 【請求項16】 上記発光管は、電極の周囲に発光管中
    央部等の他の部位よりも内径の小さな絞り部を上記最冷
    点温度維持手段として備えることを特徴とする請求項1
    記載のメタルハライドランプ。
  17. 【請求項17】 上記発光管は、発光管の径方向に平行
    な方向における電極の封止部の外形寸法が発光管よりも
    小さいことを特徴とする請求項1記載のメタルハライド
    ランプ。
  18. 【請求項18】 上記発光管は、水銀が封入され、上記
    外管は、内面に蛍光体膜が形成されてなることを特徴と
    する請求項7記載のメタルハライドランプ。
  19. 【請求項19】 上記発光管は、透光性セラミックスよ
    りなることを特徴とする請求項1記載のメタルハライド
    ランプ。
  20. 【請求項20】 長手方向の両端部内にそれぞれ電極が
    配設され両端部で各電極が封止された発光管と、発光管
    の外面において電極近傍を覆うように形成された保温膜
    と、発光管を包む外管とを備え、発光管は、石英ガラス
    製であって、内径が8mm、上記電極間の距離が80m
    mに設定され、2.32×10-5mol/mlの沃化ナ
    トリウム、2.04×10-6mol/mlの沃化スカン
    ジウム、1.2×10-5mol/mlの沃化セシウム、
    略27000Paのキセノンがそれぞれ封入され、外管
    は、内部が真空であることを特徴とするメタルハライド
    ランプ。
  21. 【請求項21】 長手方向の両端部内にそれぞれ電極が
    配設され両端部で各電極が封止された発光管と、発光管
    の外面において電極近傍を覆うように形成された保温膜
    と、発光管を包む外管とを備え、発光管は、石英ガラス
    製であって、内径が8mm、上記電極間の距離が80m
    mに設定され、2.32×10-5mol/mlの沃化ナ
    トリウム、2.04×10-6mol/mlの沃化スカン
    ジウム、2.5×10-5mol/mlの水銀、略670
    0Paのアルゴンがそれぞれ封入され、外管は、内部が
    真空であり、内面に蛍光体膜が形成されてなることを特
    徴とするメタルハライドランプ。
  22. 【請求項22】 楕円球状であって長手方向の両端部内
    にそれぞれ電極が配設され両端部で各電極が封止された
    発光管と、発光管の外面において電極近傍を覆うように
    形成された保温膜と、発光管を包む外管とを備え、発光
    管は、石英ガラス製であって、最大内径が18mm、平
    均内径が14mm、上記電極間の距離が48mmに設定
    され、1.35×10-5mol/mlの沃化ナトリウ
    ム、1.15×10-6mol/mlの沃化スカンジウ
    ム、2.14×10-5mol/mlの水銀、略6700
    Paのアルゴンがそれぞれ封入され、上記電極の封止部
    を小さくし、外管は、内部が真空であることを特徴とす
    るメタルハライドランプ。
  23. 【請求項23】 楕円球状であって長手方向の両端部内
    にそれぞれ電極が配設され両端部で各電極が封止された
    発光管と、発光管の外面において電極近傍を覆うように
    形成された保温膜と、発光管を包む外管とを備え、発光
    管は、石英ガラス製であって、最大内径が18mm、平
    均内径が14mm、上記電極間の距離が48mmに設定
    され、1.35×10-5mol/mlの沃化ナトリウ
    ム、1.15×10-6mol/mlの沃化スカンジウ
    ム、略6700Paのアルゴンがそれぞれ封入され、上
    記電極の封止部を小さくし、外管は、内部に略4700
    0Paの窒素ガスが充填されてなることを特徴とするメ
    タルハライドランプ。
  24. 【請求項24】 発光管内に少なくともハロゲン化ナト
    リウム及びハロゲン化スカンジウムが封入された請求項
    3記載のメタルハライドランプと、該メタルハライドラ
    ンプへ供給する電力を定格ランプ電力に対して100%
    のランプ電力から50%のランプ電力まで変化させるこ
    とができる点灯手段と、該メタルハライドランプを定格
    ランプ電力に対して50%のランプ電力で点灯させたと
    きに発光管の最冷点温度を550℃以上に維持する最冷
    点温度維持手段とを備えることを特徴とする放電灯点灯
    装置。
  25. 【請求項25】 発光管内に少なくともハロゲン化ナト
    リウム及びハロゲン化スカンジウムが封入された請求項
    4記載のメタルハライドランプと、該メタルハライドラ
    ンプへ供給する電力を定格ランプ電力に対して125%
    のランプ電力から50%のランプ電力まで変化させるこ
    とができる点灯手段と、該メタルハライドランプを定格
    ランプ電力に対して50%のランプ電力で点灯させたと
    きに発光管の最冷点温度を550℃以上に維持する最冷
    点温度維持手段とを備えることを特徴とする放電灯点灯
    装置。
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