JP2001338608A - メタルハライドランプ及び放電灯点灯装置 - Google Patents
メタルハライドランプ及び放電灯点灯装置Info
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Abstract
ランプ製造段階で生じるランプばらつき等が発生しても
ランプ点灯時の発光色の色ばらつきが少ないメタルハラ
イドランプを提供する。 【解決手段】一端部に口金10を設けた外管3内に発光
管1が収納されている。発光管1は石英ガラス等により
楕円球状に形成され、少なくとも発光物質としての数種
類の金属ハロゲン化物(主としてハロゲン化ナトリウム
及びハロゲン化セリウム)と希ガスとが封入されてい
る。発光管1の両端部それぞれの外表面には、電極封止
部11及び電極2周囲を覆うように酸化ジルコニウム等
からなる保温膜14が形成されている。外管3、保温膜
14、スリーブ12それぞれが、定格ランプ電力に対し
て最低使用ランプ電力で点灯したときに発光管1の最冷
点温度を600℃以上に維持する最冷点温度維持手段と
なる。
Description
が封入されたメタルハライドランプ及びメタルハライド
ランプを点灯させる放電灯点灯装置に関するものであ
る。
率、高演色性という特長をもつことから幅広い分野で用
いられている。一般的なメタルハライドランプには、ラ
ンプを始動させるための希ガスと、バッファガスの役割
を果たす水銀と、所望の光を発する金属ハロゲン化物が
封入されている。例えば、金属ハロゲン化物として、沃
化ナトリウム、沃化タリウム、及び沃化インジウムが発
光管に封入されたメタルハライドランプや、金属ハロゲ
ン化物として沃化ナトリウム及び沃化スカンジウムが発
光管に封入されたメタルハライドランプが広く利用され
ている。
では、いわゆる青みが強い、あるいは赤みが強い等と言
われる全体の色の感じからずれたランプがある場合や、
数が少なくても隣のランプとの比較で色ムラとして問題
となることがある。例えば、赤成分の光を主に発する沃
化ナトリウム、緑成分の光を主に発する沃化タリウム、
及び青成分の光を主に発する沃化インジウムが発光管に
封入されたメタルハライドランプでは以下の原因により
色ムラが発生する。
沃化インジウムはほとんど蒸発している。これに対し、
沃化ナトリウムは、点灯中に消耗することを考慮して発
光管に余剰に封入されているので、ランプの点灯中であ
っても大部分が液状で発光管内の温度の一番低い場所
(いわゆる最冷点)に存在している。ところで、最冷点
の温度(以下、最冷点温度と称す)は、例えば電源電圧
の変動によるランプ入力の変動や製造時の形状ばらつき
等の様々な要因でばらつきを生じ、このメタルハライド
ランプでは、最冷点部温度にばらつきがあるとナトリウ
ムの蒸発量が変化してナトリウムの発光強度が変化する
ので、3原色の発光バランスがくずれて色ムラが発生す
る。すなわち発光管の最冷点温度が低い場合にはナトリ
ウムの発光強度が低下し青みを帯び、発光管の最冷点温
度が高い場合にはナトリウムの発光強度が上昇し赤みを
帯びることになる。
ムが発光管に封入されたメタルハライドランプの場合に
は、スカンジウムが連続したスペクトルで発光している
ので、ナトリウムの発光強度が少々変化しても光色の変
化は目立ちにくい。
まま入力を変化させることにより光出力を自由に変化さ
せる点灯(いわゆる調光点灯)は、以下の理由から実現
が困難であった。
に依存するが、封入された水銀や金属ハロゲン化物は、
温度に対する蒸気圧特性が全て異なるので、それぞれの
蒸発量は最冷点温度の変化により大きく影響を受ける。
したがって、発光量は最冷点温度の影響を大きく受け
る。そこで、メタルハライドランプにおいては、所望の
発光色が得られるように定格ランプ電力時の最冷点温度
に合わせて水銀や金属ハロゲン化物の封入比率等のラン
プ設計を行なっている。
ランプにおいて、入力電力を増減させると、最冷点温度
がそれに伴って上下し、各金属の発光スペクトルがそれ
ぞれ変動するので、色バランスが崩れてしまったり、光
色が大幅に変化してしまう。例えば、アルゴン、水銀、
沃化ナトリウム及び沃化スカンジウムが発光管に封入さ
れたメタルハライドランプにおいて、入力電力を定格電
力よりも下げると、ナトリウム及びスカンジウムの発光
は大幅に弱まる。それに対して水銀は、蒸気圧が高いの
で、最冷点温度が多少低下しても発光は弱まらない。し
たがって、入力電力を定格電力よりも下げると、ナトリ
ウムやスカンジウムの発光に対して水銀の発光の相対比
率が高まるので、光色に対する水銀の発光の影響が増加
する。ここにおいて、水銀は主に青領域に発光を持って
いるので、ランプからの放射光は白色から青白い色に変
化し、光色に大きな変化を生じてしまう。
の代わりにヨウ化セリウムを封入した場合にも同様の効
果が生じ、ランプへの入力電力を定格電力よりも下げる
と光色に大きな変化を生じてしまう。
ハライドランプとして、ヨウ化ナトリウム及びヨウ化ス
カンジウムを封入したランプは、特開平6−84496
号公報(以下、従来例1と称す)、特開平6−1117
2号公報(以下、従来例2と称す)、特開平8−203
471号公報(以下、従来例3と称す)に開示されたメ
タルハライドランプがある。
命、アークの安定性に与える影響については、例えば特
開昭55−32355号公報(以下、従来例4と称
す)、特開昭55−109447号公報(以下、従来例
5と称す)に開示されている。
特許第3,786,297号(以下、従来例6と称す)
に開示されている。
し従来例3には、ランプへの入力電力を変化させた時の
色温度の変化、演色評価数の変化について開示されてい
るが、発光管の最冷点温度の影響や発光物質の封入量、
封入比率が色特性へ与える影響について明確な記載がな
い。そして、従来例1ないし従来例3に開示されたラン
プでは、ランプ個々における発光管の封止部の形状、寸
法のばらつき、ランプ電力のばらつき等のようなランプ
製造段階で生じるランプばらつき、電源電圧の変動や安
定器出力のばらつき等により、光色にばらつきが生じて
いるのが現状である。
は、最冷点温度や発光物質が効率、寿命、アークの安定
性に与える影響について開示されているが、色特性への
影響については開示されていない。また、従来例4及び
従来例5に記載されたランプは全て定格点灯時の特性に
ついて言及したものであり、ランプ電力、電源電圧変動
による色特性のばらつきについては解消できていない。
化セリウムを用いた例が記載されているが、ランプ電
力、電源電圧変動による色特性のばらつき改善方法に関
しては開示されていない。
あり、その目的は、電源電圧変動あるいは安定器出力の
ばらつき、ランプ製造段階で生じるランプばらつき等が
発生してもランプ点灯時の発光色の色ばらつきが少ない
メタルハライドランプ及び放電灯点灯装置を提供するこ
とにある。
目的を達成するために、少なくともハロゲン化ナトリウ
ム及びハロゲン化セリウム及び希ガスが封入され、ハロ
ゲン化セリウムに対するハロゲン化ナトリウムのモル比
をRとするとき、3.5≦R≦9.3を満足する比率で
封入された発光管と、最低使用ランプ電力で点灯したと
きに発光管の最冷点温度を600℃以上に維持する最冷
点温度維持手段とを備えることを特徴とするものであ
り、電源電圧変動あるいは安定器出力のばらつき、ラン
プ製造段階で生じるばらつき等が発生してもランプ点灯
時の発光色の色ばらつきを少なくすることができる。ま
た、発光管に封入する発光物質の比率を変化させた場合
にも、色ばらつきを小さくしたまま、発光色を設計でき
る。なお、最冷点温度の上限については限定していない
が、該上限は発光管の材料の耐熱温度等に応じて適宜設
定することが望ましい。
ナトリウム及びハロゲン化セリウム及び希ガスが封入さ
れた発光管と、定格ランプ電力に対して50%のランプ
電力で点灯したときに発光管の最冷点温度を600℃以
上に維持する最冷点温度維持手段とを備えることを特徴
とするものであり、電源電圧変動あるいは安定器出力の
ばらつき、ランプ製造段階で生じるばらつき等が発生し
てもランプ点灯時の発光色の色ばらつきを少なくするこ
とができる。また、発光管に封入する発光物質の比率を
変化させた場合にも、色ばらつきを小さくしたまま、発
光色を設計できる。なお、最冷点温度の上限については
限定していないが、該上限は発光管の材料の耐熱温度等
に応じて適宜設定することが望ましい。
て、上記ハロゲン化セリウムに対する上記ハロゲン化ナ
トリウムのモル比をRとするとき、3.5≦R≦9.3
を満足することを特徴とする。
2の発明において、上記発光管を包む外管を備え、該外
管が上記最冷点温度維持手段を兼ねることを特徴とす
る。
て、上記外管は、内部が真空または低圧の不活性ガスが
封入されていることを特徴とする。
て、上記外管は、内面に赤外線反射膜が形成されてなる
ことを特徴とする。
2の発明において、上記最冷点温度維持手段として上記
発光管を囲むスリーブが設けられてなることを特徴とす
る。
て、上記スリーブは、内面に赤外線反射膜が形成されて
なることを特徴とする。
て、上記発光管は、両端部内にそれぞれ電極が配設され
るとともに両端部で各電極が封止され、上記スリーブ
は、両端部に赤外線反射膜が形成されてなることを特徴
とする。
項2の発明において、上記最冷点温度維持手段として発
光管の端部に電極近傍を覆う保温膜が形成されてなるこ
とを特徴とする。
おいて、上記保温膜は、金属膜よりなることを特徴とす
る。
項2の発明において、上記発光管は、電極の周囲に発光
管中央部等の他の部位よりも内径の小さな絞り部を上記
最冷点温度維持手段として備えることを特徴とする。
項2の発明において、上記発光管の径方向に平行な方向
における電極の封止部の外形寸法が発光管よりも小さい
ので、封止部からの熱放出が少なくなる。
項2の発明において、上記発光管の放電空間に一対の電
極を設け、点灯時に最冷点温度部が当該電極を設けた放
電空間内の両端部より中央側になるよう上記最冷点温度
維持手段を設けてなることを特徴とする。
おいて、上記最冷点温度維持手段として保温膜を用い、
上記発光管は上記一対の電極が上下方向に沿って位置す
るように配設され、上記保温膜は、発光管の下端部にお
いて、発光管の下端から上記一対の電極のうち下側に位
置する電極近傍までにわたって設けられ、点灯時におけ
る上記放電空間の下端部近傍での保温膜の温度と保温膜
の上端の温度との差が50℃以内であることを特徴とす
る。
いて、上記発光管は、水銀が封入され、上記外管は、内
面に蛍光体膜が形成されてなることを特徴としている。
項2の発明において、上記発光管は、透光性セラミック
スよりなることを特徴とする。
手方向の両端部内にそれぞれ電極が配設され両端部で各
電極が封止された発光管と、発光管の外面において電極
近傍を覆うように形成された保温膜と、発光管を包む外
管とを備え、発光管は、石英ガラス製であって、最大内
径が略18mm、平均内径が略14mm、上記電極間の
距離が略48mmに設定され、略6.84×10-5mo
l/cm3の沃化ナトリウム、略1.48×10-6mo
l/cm3の沃化セリウム、略2.24×10- 5mol
/cm3の水銀、略6700Paのアルゴンが封入さ
れ、上記電極の封止部の表面積を当該封止部からの放熱
が抑制されるように小さくし、外管は、内部に略470
00Paの窒素が充填されてなることを特徴とするもの
であり、定格ランプ電力に対して50%のランプ電力で
点灯したときの発光管の最冷点温度を600℃以上に維
持することができるので、電源電圧変動あるいは安定器
出力のばらつき、ランプ製造段階で生じるランプばらつ
き等が発生してもランプ点灯時の発光色の色ばらつきを
少なくすることができる。
手方向の両端部内にそれぞれ電極が配設され両端部で各
電極が封止された発光管と、発光管の外面において電極
近傍を覆うように形成された保温膜と、発光管を包む外
管とを備え、発光管は、石英ガラス製であって、最大内
径が略18mm、平均内径が略14mm、上記電極間の
距離が略48mmに設定され、略5.13×10-5mo
l/cm3の沃化ナトリウム、略1.48×10-6mo
l/cm3の沃化セリウム、略2.24×10- 5mol
/cm3の水銀、略6700Paのアルゴンが封入さ
れ、上記電極の封止部の表面積を当該封止部からの放熱
が抑制されるように小さくし、外管は、内部に略470
00Paの窒素が充填されていることを特徴とするもの
であり、定格ランプ電力に対して50%のランプ電力で
点灯したときの発光管の最冷点温度を600℃以上に維
持することができるので、電源電圧変動あるいは安定器
出力のばらつき、ランプ製造段階で生じるばらつき等が
発生してもランプ点灯時の色ばらつきを少なくすること
ができる。
もハロゲン化ナトリウム及びハロゲン化セリウムが封入
された請求項1または請求項2記載のメタルハライドラ
ンプと、該メタルハライドランプへ供給する電力を定格
ランプ電力に対して100%のランプ電力から最低使用
ランプ電力まで変化させることができる点灯手段と、該
メタルハライドランプを定格ランプ電力に対して最低使
用ランプ電力で点灯させたときに発光管の最冷点温度を
600℃以上に維持する最冷点温度維持手段とを備える
ことを特徴とするものであり、定格ランプ電力に対して
最低使用ランプ電力で点灯させたときに発光管の最冷点
温度が600℃以上に維持されるので、電源電圧変動あ
るいは安定器出力のばらつき、ランプ製造段階で生じる
ランプばらつき等が発生してもランプ点灯時の発光色の
色ばらつきが少なく調光が可能な放電灯点灯装置を実現
することができる。
もハロゲン化ナトリウム及びハロゲン化セリウムが封入
された請求項1または請求項2記載のメタルハライドラ
ンプと、該メタルハライドランプへ供給する電力を定格
ランプ電力に対して125%のランプ電力から最低使用
ランプ電力まで変化させることができる点灯手段と、該
メタルハライドランプを定格ランプ電力に対して最低使
用ランプ電力で点灯させたときに発光管の最冷点温度を
600℃以上に維持する最冷点温度維持手段とを備える
ことを特徴とするものであり、定格ランプ電力に対して
最低使用ランプ電力で点灯させたときに発光管の最冷点
温度が600℃以上に維持されるので、電源電圧変動あ
るいは安定器出力のばらつき、ランプ製造段階で生じる
ランプばらつき等が発生してランプ点灯時の発光色の色
ばらつきが少なく調光が可能な放電灯点灯装置を実現す
ることができる。
力電力(たとえば、電源電圧)、安定器出力、ランプ個
々の最冷点温度がばらつくこと等により、点灯したとき
にランプの発光色にばらつきが生じるが、本願発明者ら
は、上記課題の解決策を抽出するにあたって、発光管の
最冷点温度を高めることにより、色ばらつきを低減でき
るか否かについて検討を行った。なお、検討にあたって
は、発光管の形状(発光管の径、発光管の体積)、電極
周辺の保温膜の有無、赤外線反射膜の有無、発光管への
封入物質の比率、量、添加物などが色温度及び最冷点温
度に与える影響等について調査を行った。その結果、発
光管内の単位体積当たりにおけるナトリウム及びセリウ
ムの蒸発量と、最冷点温度とに関して発光色の色ばらつ
きが少なくなる非常に有用な条件を選定することができ
た。そこで、本願発明者らは、これらの結果に基づき、
本発明を行った。
プは、図1に示すように、一端部に口金10を設けた外
管3内に発光管1が収納されている。要するに、外管3
は、発光管1を包んでいる。発光管1は外管3に溶着さ
れたステム4に接続された2つの発光管支柱5を介して
外管3に支持されている。ここに、一方の発光管支柱5
の一部は発光管1の側方を通るように配置されている。
また、外管3の内部(外管3と発光管1の間の空間)
は、真空としてある。
形状に形成され、少なくとも数種類の金属ハロゲン化物
(主としてハロゲン化ナトリウム及びハロゲン化セリウ
ム)と希ガスとが封入されている。
ぞれ発光管1の両端の電極封止部11に封着された電極
2が配設されている。電極2は、電極封止部11内で例
えばモリブデンよりなる金属箔導体8の一端に接続され
ている。金属箔導体8の他端は電極導入線9を介して発
光管支柱5に接続されている。
電極封止部11及び電極2周囲を覆うように(例えば図
1中にクロスハッチングを施した部位に)酸化ジルコニ
ウム等からなる保温膜14が形成されている。また、上
記一方の発光管支柱5には、外管3の上記一端部側でバ
リウムゲッタ6が取り付けられ、外管3の他端部側でジ
ルコニウム・アルミニウムゲッタ7が取り付けられてい
る。さらに、本実施形態では、発光管1を囲む円筒状の
スリーブ12が外管3内に収納されている。ここに、ス
リーブ12は、発光管支柱5に接続されたスリーブ支柱
13により支持されている。なお、口金10は、発光管
支柱5、電極導入線9、金属箔導体8を介して電極2と
電気的に接続されている。また、スリーブ12は透光性
材料により形成されている。
させる放電灯点灯装置は、始動時に両電極2間へ印加す
るパルス電圧を発生させるパルス発生器(始動装置)を
内蔵した安定器(図示せず)等を介して商用電源(図示
せず)に接続される。ここにおいて、安定器は、メタル
ハライドランプへ供給する電力を変化させる機能を有し
ており、該安定器が点灯手段を構成している。要する
に、この放電灯点灯装置では、安定器によってメタルハ
ライドランプに供給される電力を変化させることがで
き、メタルハライドランプの調光が可能になる。
ンプでは、外管3、スリーブ12、保温膜14それぞれ
が、定格ランプ電力に対して50%のランプ電力または
最低使用電力で点灯したときに発光管1の最冷点温度を
600℃以上に維持する最冷点温度維持手段を構成して
いる。しかして、本実施形態のメタルハライドランプで
は、定格ランプ電力に対して50%のランプ電力、また
は最低使用電力で点灯したときに発光管1の最冷点温度
が600℃以上に維持され、電源電圧変動あるいは安定
器出力のばらつき、ランプ製造段階で生じるランプばら
つき等が発生してもランプ点灯時の発光色の色ばらつき
を少なくすることができる。また、発光管1に封入する
発光物質の比率を変化させた場合にも、色ばらつきを小
さくしたまま、発光色を設計することが可能となる。
調光する場合においても、定格ランプ電力に対して50
%のランプ電力または最低使用電力で点灯したときに発
光管1の最冷点温度が600℃以上に維持されるので、
電源電圧変動あるいは安定器出力のばらつき、ランプ製
造段階で生じるランプばらつき等が発生してもランプ点
灯時の発光色の色ばらつきを少なくすることができる。
ていないが、該上限は発光管1の材料の耐熱温度等に応
じて適宜設定することが望ましい。また、本実施形態で
は、発光管1の材料を石英ガラスとしているが、発光管
1の材料として透光性セラミックスを用いても良い。ま
た、本実施形態では、外管3の内部を真空としてある
が、低圧の不活性ガスが封入されていてもよい。さら
に、外管3の内面に赤外線反射膜を形成するようにして
も良い。また、スリーブ12の内面や両端部に赤外線反
射膜を形成するようにしても良い。
メタルハライドランプにおいて、石英ガラス製の発光管
1の最大内径を18mm、平均内径を14mm、電極2
間の距離を48mmとし、発光管1内に少なくとも沃化
ナトリウム(NaI)及び沃化セリウム(CeI 3)を
封入し、定格ランプ電力に対して50%のランプ電力で
点灯したときに発光管1の最冷点温度を600℃以上に
維持する上記最冷点温度維持手段を適宜施したメタルハ
ライドランプをそれぞれ作成した。
ウムそれぞれの封入量を変化させ、最冷点温度維持手段
を種々施したメタルハライドランプを作成し点灯実験を
行った結果を示す。ここに、表1に示す実施例1〜12
は全て異なる条件で作成されたメタルハライドランプで
あり、比較例1は最冷点温度維持手段を施していないも
のである。また、点灯実験では、安定器出力及び電源電
圧の変動による色温度のばらつきを評価するために、電
源電圧が±10%変動した時の色温度の変化、ランプ電
力を変化(定格ランプ電力よりも減少)させたときの最
冷点温度の変化を測定した。なお、ランプ個々のばらつ
きは発光管1の最冷点温度の変化で代用できると考え
た。
の色温度の変化幅を「△Tc(K)」の欄に記載してあ
る。さらに、点灯中の定格ランプ電力を100%とした
時のランプ電力を同表の「ランプ電力Wla(%)」の
欄に記載してある。ここに、上段は定格ランプ電力(1
00%)、下段は定格ランプ電力に対して略50%のラ
ンプ電力を示している。この各ランプ電力における発光
管1の最冷点温度は同表の「CST(℃)」の欄に記載
してある。例えば、実施例1について見れば、定格ラン
プ電力で点灯した時の最冷点温度は752℃であり、定
格ランプ電力に対して50%のランプ電力で点灯した時
の最冷点温度は605℃である。なお、最冷点温度は、
発光管1において図2に示すA点、B点、C点、D点の
4点のうち温度が最も低い点の温度を採用している。こ
こに、A点は電極2の付け根の部分、B点は保温膜14
において図2における右側の電極2を下側とし且つ左側
の電極2を上側としたときに電極2と同一の高さの部分
(つまり、メタルハライドランプは、一対の電極2が使
用時において上下方向になるように上記発光管1が配設
されている)、C点は保温膜14の端部(C点は上記使
用時においてB点よりも上に位置する)、D点はいわゆ
るチップオフ部である。
2及び比較例1それぞれの「NaI/CeI3」の欄に
は、沃化セリウムに対する沃化ナトリウムのモル比(R
とする)を記載してある。
g)が封入されている実施例については同表の「Hg」
の欄に「○」を記載し、封入されていない例については
「×」を記載してある。要するに、実施例6、9、1
0、11、12は発光管1に水銀が封入されている(水
銀が添加されている)。なお、これらの水銀が封入され
た実施例6、9、10、11、12では水銀の封入量は
約2.26×10-5mol/cm3で一定とした。
は同表の「外管」の欄に「○」を記載し、設けていない
例については「×」を記載してある。また、外管3内に
不活性ガスとして窒素を封入した場合には同表の「外管
真空」の欄に「×窒素」を記載してある。さらに、外管
3の内部を真空にしてある実施例については同表の「外
管真空」の欄に「○」を記載してあり、また外管3の内
面に赤外線反射膜が形成されている実施例については同
表の「外管IR」の欄に「○」を記載し、設けていない
例については「×」を記載してある。
ブ12を設けた実施例については同表の「スリーブ」の
欄に「○」を記載し、設けていない例については「×」
を記載してあり、また、スリーブ12の内面に赤外線反
射膜を形成した実施例、スリーブ12の両端部に赤外線
反射膜を形成した実施例についてはそれぞれ同表の「ス
リーブIR」、「スリーブ端部IR」の欄に「○」を記
載し、それ以外の例には「×」を記載してある。
4を設けた実施例については同表の「保温膜」の欄に
「○」を記載し、それ以外の例には「×」を記載してあ
る。さらに、保温膜14が金属膜よりなる実施例につい
ては同表の「金属保温膜」の欄に「○」を記載し、それ
以外の例には「×」を記載してある。なお、実施例5、
6、8、10では、保温膜14が金属膜により形成され
ているが、実施例5、6それぞれの保温膜14の材料は
白金、実施例8及び実施例10それぞれの保温膜14の
材料は金である。ここに、金属膜は、白金や金に限定さ
れるものではなく、赤外線反射を利用して発光管1の保
温効果のある材料であればよい。なお、実施例2、3、
4、7、11、12それぞれの保温膜14は、全て酸化
ジルコニウムより形成されている。
において図3に示すように電極2の周囲に発光管中央部
等の他の部位よりも内径の小さな絞り部1aを備えた実
施例については同表の「電極付近」の欄に「小」を記載
し、それ以外の例には「−」を記載してある。なお、絞
り部1aの形状は図3に限定されるものではなく、図4
あるいは図5に示すような形状でもよい。
図6〜図8に示すように、発光管1の径方向に平行な方
向における封止部11の外形寸法を発光管1よりも小さ
くすることで電極封止部11の表面積を小さくしたもの
(電極封止部11の表面積を当該電極封止部11からの
放熱が抑制されるように小さくしたもの)は同表の「封
止部」の欄に「小」と記載し、小さくしていないものは
「普通」と記載してある。
示したメタルハライドランプの形状は同表の「電極付
近」の欄に「小」、「封止部」の欄に「小」と記載され
ているので、図6〜図8に示した形状である。
手段を施していない比較例1では、定格ランプ電力(1
00%)の50%まで電力を低下させたときに、最冷点
温度が586℃まで低下しており、電源電圧が±10%
変動したときの色温度の変化幅△Tcが1166Kとな
っている。
%)の50%までランプ電力を低下させたときの発光管
1の最冷点温度が600℃以上となる実施例1〜12で
は、電源電圧が±10%変動したときの色温度の変化幅
△Tcが208K以下になっており、比較例1に比べて
電源電圧変動に伴う色ばらつきを抑えることができたと
言える。
la(%)」欄の上段に示す値(100%)と下段に示
す値(50%)との間で変化させたときの最冷点温度及
び色温度の測定結果を図9に示す。図9中の各折線は比
較例1及び実施例1〜12を示す。ここに、図9におけ
るそれぞれの右端の各プロットはランプ電力を定格ラン
プ電力(100%)に対して110%としたときのデー
タであり、それぞれの右端から2番目のプロットが定格
ランプ電力(100%)のときのデータであり、左端の
各プロットが定格ランプ電力に対して略50%としたと
きのデータである。
たメタルハライドランプにおいて、石英ガラス製の発光
管1の最大内径を18mm、平均内径を14mm、電極
2間の距離を48mmとし、発光管1内に沃化ナトリウ
ム(NaI)と沃化セリウム(CeI3)とを種々の比
率で封入し、さらに約6700Paのアルゴン(A
r)、約2.24×10 -5mol/cm3の水銀(H
g)を封入したメタルハライドランプをそれぞれ試作し
た。なお、本実施例では、上述の最冷点温度維持手段と
して外管3及び酸化ジルコニウムよりなる保温膜14を
設けてあるが、スリーブ12は設けていない。ここに、
外管3の内部には約47000Paの窒素(N2)が封
入されている。
トリウムのモル比(R)を3.5ないし9.3の範囲で
種々変化させたメタルハライドランプを作成し点灯実験
を行った結果を示す。ここに、下記表2に示す実施例1
3〜16は上記モル比が異なるだけである。点灯実験で
は、電源電圧が±10%変動した時の色温度の変化、ラ
ンプ電力を変化(ランプ電力よりも減少)させたときの
最冷点温度の変化を測定した。なお、表2の見方は表1
と同様なので説明を省略する。
対する沃化ナトリウムのモル比を3.5ないし9.3の
範囲で変化させた場合にも上記表1で説明した比較例1
より電源電圧変動に対する色温度の変化幅△Tcを低減
できることが分かった。
例13〜16それぞれの効率(発光効率)、演色評価
数、定格ランプ電力時の色温度を図10に示す。図10
からは、実施例13〜16の各メタルハライドランプは
演色評価数が60前後にとどまっているが、発光効率は
120(lm/W)を超える高い値になっている。ま
た、沃化セリウムに対する沃化ナトリウムのモル比が大
きくなると、色温度が低下することが分かる。つまり、
高い効率を得たまま、上記モル比を変化させることによ
り色温度を変化できること分かる。したがって、表2の
結果と図10とを合わせて考えると、沃化セリウムに対
する沃化ナトリウムのモル比を適宜設定することによ
り、電源電圧変動による色温度の変化幅△Tcを小さく
抑えたまま色温度設計が可能になり、その時の発光効率
は120(lm/W)を超える高い値を得られることが
分かる。
ルハライドランプにおいて、石英ガラス製の発光管1の
最大内径を18mm、平均内径を14mm、上記電極2
間の距離を48mmとし、発光管1に約6.84×10
-5mol/cm3の沃化ナトリウム、約1.48×10
-6mol/cm3の沃化セリウム、約2.24×10-5
mol/cm3の水銀、約6700Paのアルゴンを封
入したメタルハライドランプを作成した。なお、本実施
例では、保温膜14を酸化ジルコニウムにより形成して
あり、上記電極封止部11の表面積を電極封止部11か
らの放熱が抑制されるように小さくし、外管は、内部に
約47000Paの窒素が充填さているが、スリーブ1
2は設けていない。
点灯実験を行った結果を示す。なお、表3の見方は表1
と同様なので説明を省略する。
ランプ電力Wlaを定格ランプ電力(100%)の50
%として点灯したときの発光管1の最冷点温度CSTが
667℃であり、また電源電圧を±10%変動させたと
きの色温度の変化幅△Tcは62Kと小さな値となっ
た。
ルハライドランプにおいて、石英ガラス製の発光管1の
最大内径を18mm、平均内径を14mm、上記電極2
間の距離を48mmとし、発光管1に約5.13×10
-5mol/cm3の沃化ナトリウム、約1.48×10
-6mol/cm3の沃化セリウム、約2.24×10-5
mol/cm3の水銀、約6700Paのアルゴンを封
入したメタルハライドランプを製作した。なお、本実施
例では、保温膜14を酸化ジルコニウムにより形成して
あり、また外管3と発光管1との間には不活性ガスとし
て約47000Paの窒素が充填されている。ただし、
スリーブ12は設けていない。
点灯実験を行った結果を示す。なお、表4の見方は表1
と同様なので説明を省略する。
外管3と発光管1との間に約47000Paの窒素が充
填されているが、ランプ電力Wlaを定格ランプ電力
(100%)の50%として点灯したときの発光管1の
最冷点温度CSTが632℃であり、また電源電圧を±
10%変動させたときの色温度の変化幅△Tcは74K
と小さな値となった。
ルハライドランプにおいて、定格ランプ電力が400W
であって、石英ガラス製の発光管1の最大内径を18m
m、平均内径を14mm、上記電極2間の距離を48m
mとし、発光管1に13.70×10-6mol/cm3
の沃化ナトリウム、14.76×10-7mol/cm3
の沃化セリウム、2.24×10-5mol/cm3の水
銀、約6700Paのアルゴンを封入し、発光管1の両
端部に電極封止部11及び電極2周囲を覆うように外表
面に保温膜14を酸化ジルコニウムにより形成し、外管
3と発光管1との間は真空にしたメタルハライドランプ
を作成した。ただし、スリーブ12は設けていない。
の点灯実験を行った結果を示す。点灯実験では、ランプ
に入力する電力を定格ランプ電力(100%)から49
%のランプ電力まで変化させて点灯させ、各ランプ電力
について、点灯時の光束φ、効率(発光効率)η、色温
度Tc、演色評価数Ra、最冷点温度CSTなどを測定
した。ここに、表4に示す△Tcは、定格ランプ電力時
の色温度と各ランプ電力時の色温度の差を示す。
の欄は電源電圧の測定値を、「Vs(%)」の欄は電源
電圧Vs(V)が200(V)のときを100%として
各電源電圧Vs(V)の相対値をそれぞれ記載してあ
る。
欄はランプ電力を、「Wla(%)」の欄はランプ電力
が400Wのときを100%として各ランプ電力Wla
(W)の相対値をそれぞれ記載してある。さらに、同表
の「Vla(V)」の欄はランプ電圧、「Ila
(A)」の欄はランプ電流が記載してある。
測定値を、「φ(%)」の欄は電源電圧Vs(V)が2
00Vのときの光束(lm)を100%とした各光束
(lm)の相対値をそれぞれ記載してある。
は各ランプ電力における発光効率の値を記載し、「Tc
(K)」の欄には各ランプ電力における色温度の測定値
を記載し、「ΔTc(K)」の欄にはランプ電力Wla
(W)が400Wのときの色温度Tc(K)を基準値と
した各色温度Tc(K)の増加値を記載してある。
数を記載し、「CST(℃)」の欄には発光管1の最冷
点温度を記載してある。
11及び電極2周囲を覆うように外表面に保温膜14を
酸化ジルコニウムにより形成し、外管3と発光管1との
間は真空にすることにより、定格ランプ電力(ランプ電
力100%)時に発光効率121(lm/W)と高く、
良好な調光特性も得られることが分かる。
たメタルハライドランプにおいて、実施例20として定
格ランプ電力が400Wであって、石英ガラス製の発光
管1の最大内径を18mm、平均内径を14mm、上記
電極2間の距離を48mmとし、発光管1に6.84×
10-6mol/cm3の沃化ナトリウム、14.76×
10-7mol/cm3の沃化セリウム、2.24×10
-5mol/cm3の水銀、約6700Paのアルゴンを
封入し、点灯時に最冷点温度部が当該電極2を設けた放
電空間内の両端部より中央側になるように、発光管1の
両端部の外表面に電極封止部11及び電極2周囲を覆う
ように酸化ジルコニウムからなる保温膜14を形成し、
外管3と発光管1との間に約47000Paの不活性ガ
スとして窒素を充填したメタルハライドランプを作成し
た。
発光管1の最大内径を18mm、平均内径を14mm、
上記電極2間の距離を48mmとし、発光管1に5.1
3×10-6mol/cm3の沃化ナトリウム、14.7
6×10-7mol/cm3の沃化セリウム、2.24×
10-5mol/cm3の水銀、約6700Paのアルゴ
ンを封入し、点灯時に最冷点温度部が当該電極2を設け
た放電空間内の両端部より中央側になるように塗布した
電極近傍の保温膜14両端の温度差が50℃以内になる
ように、発光管1の両端部に電極封止部11及び電極2
周囲を覆うように外表面に酸化ジルコニウムからなる保
温膜14を形成し、外管3と発光管1との間に約470
00Paの不活性ガスとして窒素を充填したメタルハラ
イドランプを作成した。
タルハライドランプの点灯実験を行った結果を示す。点
灯実験では、ランプに入力する電力を定格ランプ電力に
対して125%から最低ランプ電力として50%のラン
プ電力まで変化させて点灯させ、各ランプ電力につい
て、点灯時の光束φ(lm)、発光効率η(lm/
W)、色温度Tc(K)、演色評価数Ra、最冷点温度
CST(℃)などを測定した。なお、表6および表7の
見方は表5と同様であるので説明を省略する。
不活性ガスとして約47000Paの窒素を充填したメ
タルハライドランプや、発光管1の両端部に電極封止部
11及び電極2周囲を覆うように発光管1の外表面に酸
化ジルコニウムよりなる保温膜14を、点灯時に最冷点
温度部が当該電極2を設けた放電空間内の両端部より中
央側になるよう上端部と下端部との温度差が50℃以内
になるように形成したメタルハライドランプにおいて
も、調光な調光性能を得られるとともに、定格ランプ電
力で点灯した場合には、高い発光効率が得られることが
分かる。
封入するハロゲン化物として沃化物を用いた場合につい
て説明したが、沃化物に限らず臭化物でも良い。さら
に、ランプの設置状態に伴う点灯方向(2つの電極2が
上下に位置する方向や2つの電極2が左右に位置する方
向)、発光管のサイズ、希ガスの種類および封入圧力に
ついても、これに限定するものではない。さらに、保温
膜14の材料として、酸化ジルコニウムを用いたが、材
質はこれに限定するものではない。
化ナトリウム及びハロゲン化セリウム及び希ガスが封入
され、ハロゲン化セリウムに対するハロゲン化ナトリウ
ムのモル比をRとするとき、3.5≦R≦9.3を満足
する比率で封入された発光管と、最低使用ランプ電力で
点灯したときに発光管の最冷点温度を600℃以上に維
持する最冷点温度維持手段とを備えるものであり、電源
電圧変動あるいは安定器出力のばらつき、ランプ製造段
階で生じるばらつき等が発生してもランプ点灯時の発光
色の色ばらつきを少なくすることができるという効果が
ある。また、発光管に封入する発光物質の比率を変化さ
せた場合にも、色ばらつきを小さくしたまま、発光色を
設計できるという効果がある。
ナトリウム及びハロゲン化セリウム及び希ガスが封入さ
れた発光管と、定格ランプ電力に対して50%のランプ
電力で点灯したときに発光管の最冷点温度を600℃以
上に維持する最冷点温度維持手段とを備えるものであ
り、電源電圧変動あるいは安定器出力のばらつき、ラン
プ製造段階で生じるばらつき等が発生してもランプ点灯
時の発光色の色ばらつきを少なくすることができるとい
う効果がある。また、発光管に封入する発光物質の比率
を変化させた場合にも、色ばらつきを小さくしたまま、
発光色を設計できるという効果がある。
項2の発明において、上記発光管の径方向に平行な方向
における電極の封止部の外形寸法が発光管よりも小さい
ので、封止部からの熱放出が少なくなる。
手方向の両端部内にそれぞれ電極が配設され両端部で各
電極が封止された発光管と、発光管の外面において電極
近傍を覆うように形成された保温膜と、発光管を包む外
管とを備え、発光管は、石英ガラス製であって、最大内
径が略18mm、平均内径が略14mm、上記電極間の
距離が略48mmに設定され、略6.84×10-5mo
l/cm3の沃化ナトリウム、略1.48×10-6mo
l/cm3の沃化セリウム、略2.24×10- 5mol
/cm3の水銀、略6700Paのアルゴンが封入さ
れ、上記電極の封止部の表面積を当該封止部からの放熱
が抑制されるように小さくし、外管は、内部に略470
00Paの窒素が充填されてなるものであり、定格ラン
プ電力に対して50%のランプ電力で点灯したときの発
光管の最冷点温度を600℃以上に維持することができ
るので、電源電圧変動あるいは安定器出力のばらつき、
ランプ製造段階で生じるランプばらつき等が発生しても
ランプ点灯時の発光色の色ばらつきを少なくすることが
できるという効果がある。
手方向の両端部内にそれぞれ電極が配設され両端部で各
電極が封止された発光管と、発光管の外面において電極
近傍を覆うように形成された保温膜と、発光管を包む外
管とを備え、発光管は、石英ガラス製であって、最大内
径が略18mm、平均内径が略14mm、上記電極間の
距離が略48mmに設定され、略5.13×10-5mo
l/cm3の沃化ナトリウム、略1.48×10-6mo
l/cm3の沃化セリウム、略2.24×10- 5mol
/cm3の水銀、略6700Paのアルゴンが封入さ
れ、上記電極の封止部の表面積を当該封止部からの放熱
が抑制されるように小さくし、外管は、内部に略470
00Paの窒素が充填されているものであり、定格ラン
プ電力に対して50%のランプ電力で点灯したときの発
光管の最冷点温度を600℃以上に維持することができ
るので、電源電圧変動あるいは安定器出力のばらつき、
ランプ製造段階で生じるばらつき等が発生してもランプ
点灯時の色ばらつきを少なくすることができるという効
果がある。
もハロゲン化ナトリウム及びハロゲン化セリウムが封入
された請求項1または請求項2記載のメタルハライドラ
ンプと、該メタルハライドランプへ供給する電力を定格
ランプ電力に対して100%のランプ電力から最低使用
ランプ電力まで変化させることができる点灯手段と、該
メタルハライドランプを定格ランプ電力に対して最低使
用ランプ電力で点灯させたときに発光管の最冷点温度を
600℃以上に維持する最冷点温度維持手段とを備える
ものであり、定格ランプ電力に対して最低使用ランプ電
力で点灯させたときに発光管の最冷点温度が600℃以
上に維持されるので、電源電圧変動あるいは安定器出力
のばらつき、ランプ製造段階で生じるランプばらつき等
が発生してもランプ点灯時の発光色の色ばらつきが少な
く調光が可能な放電灯点灯装置を実現することができる
という効果がある。
もハロゲン化ナトリウム及びハロゲン化セリウムが封入
された請求項1または請求項2記載のメタルハライドラ
ンプと、該メタルハライドランプへ供給する電力を定格
ランプ電力に対して125%のランプ電力から最低使用
ランプ電力まで変化させることができる点灯手段と、該
メタルハライドランプを定格ランプ電力に対して最低使
用ランプ電力で点灯させたときに発光管の最冷点温度を
600℃以上に維持する最冷点温度維持手段とを備える
ものであり、定格ランプ電力に対して最低使用ランプ電
力で点灯させたときに発光管の最冷点温度が600℃以
上に維持されるので、電源電圧変動あるいは安定器出力
のばらつき、ランプ製造段階で生じるランプばらつき等
が発生してランプ点灯時の発光色の色ばらつきが少なく
調光が可能な放電灯点灯装置を実現することができると
いう効果がある。
図である。
Claims (21)
- 【請求項1】 少なくともハロゲン化ナトリウム及びハ
ロゲン化セリウム及び希ガスが封入され、ハロゲン化セ
リウムに対するハロゲン化ナトリウムのモル比をRとす
るとき、3.5≦R≦9.3を満足する比率で封入され
た発光管と、最低使用ランプ電力で点灯したときに発光
管の最冷点温度を600℃以上に維持する最冷点温度維
持手段とを備えることを特徴とするメタルハライドラン
プ。 - 【請求項2】 少なくともハロゲン化ナトリウム及びハ
ロゲン化セリウム及び希ガスが封入された発光管と、定
格ランプ電力に対して50%のランプ電力で点灯したと
きに発光管の最冷点温度を600℃以上に維持する最冷
点温度維持手段とを備えることを特徴とするメタルハラ
イドランプ。 - 【請求項3】 上記ハロゲン化セリウムに対する上記ハ
ロゲン化ナトリウムのモル比をRとするとき、3.5≦
R≦9.3を満足することを特徴とする請求項2記載の
メタルハライドランプ。 - 【請求項4】 上記発光管を包む外管を備え、該外管が
上記最冷点温度維持手段を兼ねることを特徴とする請求
項1または請求項2記載のメタルハライドランプ。 - 【請求項5】 上記外管は、内部が真空または低圧の不
活性ガスが封入されていることを特徴とする請求項4記
載のメタルハライドランプ。 - 【請求項6】 上記外管は、内面に赤外線反射膜が形成
されてなることを特徴とする請求項4記載のメタルハラ
イドランプ。 - 【請求項7】 上記最冷点温度維持手段として上記発光
管を囲むスリーブが設けられてなることを特徴とする請
求項1または請求項2記載のメタルハライドランプ。 - 【請求項8】 上記スリーブは、内面に赤外線反射膜が
形成されてなることを特徴とする請求項7記載のメタル
ハライドランプ。 - 【請求項9】 上記発光管は、両端部内にそれぞれ電極
が配設されるとともに両端部で各電極が封止され、上記
スリーブは、両端部に赤外線反射膜が形成されてなるこ
とを特徴とする請求項7記載のメタルハライドランプ。 - 【請求項10】 上記最冷点温度維持手段として発光管
の端部に電極近傍を覆う保温膜が形成されてなることを
特徴とする請求項1または2記載のメタルハライドラン
プ。 - 【請求項11】 上記保温膜は、金属膜よりなることを
特徴とする請求項10記載のメタルハライドランプ。 - 【請求項12】 上記発光管は、電極の周囲に発光管中
央部等の他の部位よりも内径の小さな絞り部を上記最冷
点温度維持手段として備えることを特徴とする請求項1
または請求項2記載のメタルハライドランプ。 - 【請求項13】 上記発光管の径方向に平行な方向にお
ける電極の封止部の外形寸法が発光管よりも小さいこと
を特徴とする請求項1または請求項2記載のメタルハラ
イドランプ。 - 【請求項14】 上記発光管の放電空間に一対の電極を
設け、点灯時に最冷点温度部が当該電極を設けた放電空
間内の両端部より中央側になるよう上記最冷点温度維持
手段を設けてなることを特徴とする請求項1または請求
項2記載のメタルハライドランプ。 - 【請求項15】 上記最冷点温度維持手段として保温膜
を用い、上記発光管は上記一対の電極が上下方向に沿っ
て位置するように配設され、上記保温膜は、発光管の下
端部において、発光管の下端から上記一対の電極のうち
下側に位置する電極近傍までにわたって設けられ、点灯
時における上記放電空間の下端部近傍での保温膜の温度
と保温膜の上端の温度との差が50℃以内であることを
特徴とする請求項14記載のメタルハライドランプ。 - 【請求項16】 上記発光管には水銀が封入され、上記
外管は内面に蛍光体膜が形成されてなることを特徴とす
る請求項4記載のメタルハライドランプ。 - 【請求項17】 上記発光管は、透光性セラミックスよ
りなることを特徴とする請求項1または請求項2記載の
メタルハライドランプ。 - 【請求項18】 楕円球状であって長手方向の両端部内
にそれぞれ電極が配設され両端部で各電極が封止された
発光管と、発光管の外面において電極近傍を覆うように
形成された保温膜と、発光管を包む外管とを備え、発光
管は、石英ガラス製であって、最大内径が略18mm、
平均内径が略14mm、上記電極間の距離が略48mm
に設定され、略6.84×10-5mol/cm3の沃化
ナトリウム、略1.48×10-6mol/cm3の沃化
セリウム、略2.24×10-5mol/cm3の水銀、
略6700Paのアルゴンが封入され、上記電極の封止
部の表面積を当該封止部からの放熱が抑制されるように
小さくし、外管は、内部に略47000Paの窒素が充
填されてなることを特徴とするメタルハライドランプ。 - 【請求項19】 楕円球状であって長手方向の両端部内
にそれぞれ電極が配設され両端部で各電極が封止された
発光管と、発光管の外面において電極近傍を覆うように
形成された保温膜と、発光管を包む外管とを備え、発光
管は、石英ガラス製であって、最大内径が略18mm、
平均内径が略14mm、上記電極間の距離が略48mm
に設定され、略5.13×10-5mol/cm3の沃化
ナトリウム、略1.48×10-6mol/cm3の沃化
セリウム、略2.24×10-5mol/cm3の水銀、
略6700Paのアルゴンが封入され、上記電極の封止
部の表面積を当該封止部からの放熱が抑制されるように
小さくし、外管は、内部に略47000Paの窒素が充
填されていることを特徴とするメタルハライドランプ。 - 【請求項20】 発光管内に少なくともハロゲン化ナト
リウム及びハロゲン化セリウムが封入された請求項1ま
たは請求項2記載のメタルハライドランプと、該メタル
ハライドランプへ供給する電力を定格ランプ電力に対し
て100%のランプ電力から最低使用ランプ電力まで変
化させることができる点灯手段と、該メタルハライドラ
ンプを定格ランプ電力に対して最低使用ランプ電力で点
灯させたときに発光管の最冷点温度を600℃以上に維
持する最冷点温度維持手段とを備えることを特徴とする
放電灯点灯装置。 - 【請求項21】 発光管内に少なくともハロゲン化ナト
リウム及びハロゲン化セリウムが封入された請求項1ま
たは請求項2記載のメタルハライドランプと、該メタル
ハライドランプへ供給する電力を定格ランプ電力に対し
て125%のランプ電力から最低使用ランプ電力まで変
化させることができる点灯手段と、該メタルハライドラ
ンプを定格ランプ電力に対して最低使用ランプ電力で点
灯させたときに発光管の最冷点温度を600℃以上に維
持する最冷点温度維持手段とを備えることを特徴とする
放電灯点灯装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000155559A JP2001338608A (ja) | 2000-05-26 | 2000-05-26 | メタルハライドランプ及び放電灯点灯装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000155559A JP2001338608A (ja) | 2000-05-26 | 2000-05-26 | メタルハライドランプ及び放電灯点灯装置 |
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---|---|
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