JP2000348558A - 押釦スイッチ - Google Patents

押釦スイッチ

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JP2000348558A
JP2000348558A JP15283699A JP15283699A JP2000348558A JP 2000348558 A JP2000348558 A JP 2000348558A JP 15283699 A JP15283699 A JP 15283699A JP 15283699 A JP15283699 A JP 15283699A JP 2000348558 A JP2000348558 A JP 2000348558A
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JP
Japan
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suction cup
spring
handle
push
button switch
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Pending
Application number
JP15283699A
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English (en)
Inventor
Kiwamu Shibata
究 柴田
Tomohito Kajiyama
智史 梶山
Takeshi Ono
健 小野
Manabu Yano
学 矢野
Kuniyasu Shimaoka
国康 島岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで、規格化された配線器具2個分に
相当する寸法にして取り付けの制限を無くし、許容電流
容量の高い押釦スイッチを提供する。 【解決手段】 プッシュオン式の操作部と、操作部のセ
ット操作に連動して移動する吸盤23bと、該吸盤23
bと共動してスイッチ機構を開閉するカード26と、該
移動した吸盤23bを吸着保持する被吸着体24と、吸
盤23bが被吸着体24から離れる方向に吸盤23bを
付勢する復帰ばね27と、スイッチ機構が電気的に接続
されるとともに外部電線が接続される端子と、操作部の
セット解除操作をするハンドル復帰バネ65と、少なく
とも吸盤23b及び被吸着体24及びカード及び復帰ば
ね27が納装される器体とを備え、操作部のセット解除
操作時には、吸盤23bの被吸着体24への吸着力と復
帰ばね27のばね力とのバランスにより吸盤23bが被
吸着体24から離れるまでに遅れ時間があるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、負荷を遅延動作さ
せる押釦スイッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の押釦スイッチは、例えばトイレ
の換気扇、玄関の照明負荷の操作に用いるものが知られ
ている。この従来の押釦スイッチは、操作部たるハンド
ルの操作で換気扇又は照明負荷をオンし、同時に遅延動
作が開始し、換気扇又は照明負荷を一定時間後にオフす
る制御機能を持つものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来構
成のものでは、上記一定時間を決める遅延ユニットに電
子回路を用いている為に製造コストが高く、且つ半導体
による主回路入り切りの為に許容電流容量が低い、等の
問題があった。更に、この種のスイッチでは器体の大き
さに比べで操作ハンドルが比較的小さい為にスイッチの
操作性が悪いという問題点があった。
【0004】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その第1の目的とするところは、低コストで、許
容電流容量の高い押釦スイッチを提供することであり、
その第2の目的とするところは、操作性のよい押釦スイ
ッチを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、一定時間後に通電をオフする制
御機構部を小型なものにすることで、規格化された配線
器具2個分に相当するスイッチ本体に納装でき、操作部
をプッシュオン式にすることで、操作部のセット操作の
前記遅延素子への動力伝達構成を簡単にでき、操作しや
すくすることができ、操作部と、操作部のセット操作に
連動して移動する吸盤と、該吸盤と共動してスイッチ機
構を開閉するカードと、該移動した吸盤を吸着保持する
被吸着体と、吸盤が被吸着体から離れる方向に吸盤を付
勢する復帰ばねと、スイッチ機構が電気的に接続される
とともに外部電線が接続される端子と、操作部のセット
解除操作をするハンドル復帰バネと、少なくとも吸盤及
び被吸着体及びカード及び復帰ばねが納装されるケース
とを備え、操作部のセット解除操作時には、吸盤の被吸
着体への吸着力と復帰ばねのばね力とのバランスにより
吸盤が被吸着体から離れるまでに遅れ時間があることを
特徴とするのであって、吸盤の被吸着体への吸着力と復
帰ばねのばね力とのバランスにより遅れ時間が決まるか
ら、従来の遅延ユニットを有する遅れスイッチに比べて
構成が簡単で、低コスト化が図れるとともに、規格化さ
れた配線器具2個分に相当する寸法に納装でき、スイッ
チ機構の開閉を機械式で行い許容電流容量を高くするこ
とができる。
【0006】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、スイッチ機構に反転機構を用いることで、前記遅延
素子の押し込み位置とスイッチ機構の接点投入位置を一
致することができる。
【0007】請求項3の発明は、請求項1乃至請求項2
の発明において、操作部のセット操作に連動して回動し
カードを移動させるアームを備えることで、操作部の操
作距離と遅延機構の操作距離を最適比にすることができ
る。
【0008】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
の発明において、操作ハンドルによる操作部セット時に
おいて、反転ハンドルにより遅れ機構をラッチする構成
とすることで、プッシュオン・プッシュオフ式の遅れス
イッチを従来のスライド機構を用いて構成できる。
【0009】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、ハンドル連動接点はスライドカム機構により構成さ
れることで、プッシュオン・プッシュオフ式の遅れスイ
ッチのハンドル連動接点部は従来のスイッチの部品を用
いることができ、コストダウンが図れる。
【0010】請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5
の発明において、反転バネにより構成された前記スイッ
チ機構部の端子を構成する可動板と固定端子板には銀め
っき処理が施されていることで、可動板と固定端子板間
の電気的接触信頼性が大幅に向上する。
【0011】請求項7の発明は、請求項1乃至請求項5
の発明において、反転バネにより構成された前記スイッ
チ機構部の端子を構成する可動板と固定端子板におい
て、可動板のストッパーを固定端子板に形成すること
で、可動板の動作範囲を精度よく規制でき、組み立て時
に可動端子板を保持しておくことが可能で組み立て性が
向上する。
【0012】請求項8の発明は、請求項1乃至請求項5
の発明において、反転バネにより構成された前記スイッ
チ機構部の端子を構成する固定端子板において、可動板
の受け部形状を略V字形状にて形成することで、可動端
子を固定端子板に加工し易い形状で低摺動抵抗にて支持
できる。
【0013】請求項9の発明は、請求項1乃至請求項5
の発明において、反転バネにより構成された前記スイッ
チ機構部の端子を構成する可動板において、可動板の固
定端子板との嵌合部両側にガイドを設けることで、可動
端子と固定端子板の位置合わせを簡易に正確にできる。
【0014】請求項10の発明は、請求項1乃至請求項
5の発明において、反転バネにより構成された前記スイ
ッチ機構部の端子を構成する固定端子板において、固定
接点が可動接点と適切な状態で接触するように固定接点
に傾斜をもたせることで、固定・可動接点が均一に消耗
し、電気的性能を長寿命化できる。
【0015】請求項11の発明は、請求項1乃至請求項
5の発明において、反転バネにより構成された前記スイ
ッチ機構部の端子を構成する可動板を、該可動板に接触
する前記カード上部2箇所により押し上げる構造とする
ことで、遅れ機構の復帰力をアップせずに可動板に大き
な引き外し力を作用させ、しかも反転の信頼性を向上で
きる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に係わる押釦スイッチの第
1の実施の形態について図1乃至図4及び、図10乃至
図12に、第2の実施の形態について図5に、第3の実
施の形態について図6に、第4の実施の形態について図
7乃至図9に、基づき夫々詳細に説明する。
【0017】[第1の実施の形態]図1乃至図4及び、
図10乃至図12を用いて説明する。なお、本実施形態
では本願発明をピアノハンドル式スイッチに適用したも
のである。ここで、ピアノハンドル式スイッチとは、図
2に示すように、切換操作部たる押釦ハンドルの押圧操
作により接点切換が行われる押釦スイッチ5と、この押
釦スイッチ5の外部に一端部が回動自在に枢支され他端
部を押圧して押釦ハンドルを押圧操作する操作ハンドル
たるピアノハンドル90とからなるものである。
【0018】押釦スイッチ5の器体は、図2に示すよう
に、合成樹脂製のボディ5aとカバー5bとで形成され
ており、カバー5bの両側面から夫々垂下した一対のボ
ディ係止脚(不図示)に設けたボディ係止孔(不図示)
を、ボディ5aの係止突起(不図示)に係止させて、ボ
ディ5aにカバー5bを被着する構造となっている。こ
こで、押釦スイッチ5は、埋込型の配線器具用の取付枠
に該取付枠の開口窓からカバー5bの前面が露出する形
で最大3個まで連設して取り付けることができるように
寸法設定された単位寸法の埋込型の配線器具の2個分に
相当する寸法に形成されている。
【0019】図3に示すようにカバー5bには、規格化
された既製の埋込型配線器具を壁面に埋設する際に用い
られる取付枠に着脱自在に取り付けられるように係止爪
11a,11bを夫々の両端面に突設してあり、一方の
係止爪11bの背部には図1に示すようにカバー5bの
外壁を上下に貫通した孔よりなるたわみ代を得るための
空間12を形成して係止爪11bが背方へ弾性的にたわ
むようにしてある。押釦スイッチ5の接点切換機構Bは
端子板18,20、開閉体24、コイルスプリング3
0、反転ハンドル31、押釦ハンドル32、スライドカ
ム33及び復帰ばね37などから構成されており、中央
収納部23内の電流トランスCTの上方に接点切換機構
Bの構成部材が収納されている。
【0020】ところで、ハンドル90の後面側には押圧
部材95が嵌め込まれる凹部が形成されており、ハンド
ル90のPUSHオン操作によって押圧部材95が動作
し、水平に構成している押圧部材95のアーム押圧部に
より、回転する2部材で構成されているアーム50(5
1,52)を押圧して、アーム突出部51a、52a
(図10参照)により後述する反転機構を動作させ、アー
ム脚片よりなるカード押圧部51b、52b(図10参
照)により後述する遅延素子へと動力を伝達する。後述
するカード26を2部材のアーム51,52で押圧する
ことで、後述する遅延素子を押圧方向に偏りがなく押圧
されることで、カード26と後述するガイド溝21bに
生じる摩擦力を大幅に低減することができる。
【0021】次に、遅延素子20について説明する。遅
延素子20は、図3及び図12に示すように、略コ字形
のカード26と、カード26の移動時にカード26の両
脚片をガイドするガイド溝21bが形成された枠体21
と、カード26を前方(図13の上方へ)付勢するコイ
ルスプリングよりなる復帰ばね27と、シリコンゴムな
どのゴムにより形成され弾性的に撓むことができるよう
になっている吸盤ブロック23と、吸盤ブロック23の
吸盤23bの吸着面43(図1(b)参照)が吸着され
る八角柱状の被吸着体24と、後述の空気透過部材32
と、後面開口した箱状であって吸盤23b及び被吸着体
24が収納される素子用ケース22と、素子用ケース2
2の後面に粘着テープなどにより接着される防塵用のフ
ィルタ25とを備えている。ここに、本実施形態では、
素子用ケース22の後面開口部がフィルタ25により塞
がれるので、素子用ケース22の後方から素子用ケース
22の内部に塵や埃などの異物が侵入するのを防止する
ことができる。なお、フィルタ25はフッ素系繊維材料
(テフロン繊維材料)により構成されている。ところ
で、吸盤ブロック23は、上述の吸盤23b、吸盤23
bと一体に同じ材料により形成された吸盤カバー23a
などにより構成されている。
【0022】吸盤23bは、空気透過部材32が内部に
圧入される円筒状の空気透過部材圧入部23dが連続一
体に形成されている。空気透過部材圧入部23dの先端
側には円筒状のシャフト42が設けられている。シャフ
ト42の外周にはシャフト42の軸方向と略平行する一
対の棒状のカード保持用ピン42b(図12参照)が一
体に形成されており、シャフト42をカード26に結合
するには、シャフト42を素子用ケース22の前面に形
成された挿通孔22e(図12参照)に後方から挿通さ
せ、両カード保持用ピン42bそれぞれの先端部をカー
ド26の基端部26fに形成された挿通孔26dに挿入
してレーザなどにより加熱して固着すればよい。なお、
吸盤ブロック23は、吸盤カバー23aの前端部に鍔部
23cが形成されており、鍔部23cが素子用ケース2
2に対して固定される。
【0023】本実施形態では、カード26とシャフト4
2と吸盤ブロック23とが結合されているので、カード
26の移動に応じて吸盤ブロック23の形状が変化する
(図1(b)及び図1(c)参照)。
【0024】ところで、カード26の基端部26fの後
部には、カード26とシャフト42とを結合した状態で
空気透過部材圧入部23dの内部空間23f(図1
(b))とカード26の外部との間の空気の通路を構成
する切欠き部よりなる空気取込口26eが形成されてい
る。また、吸盤ブロック23は、吸盤23bの内周底面
に上記内部空間23fと連通する通気孔23g(図1
(b))が形成されており、吸盤23bの内部空間と上
記空気取込口26eとの間が連通するようになってい
る。本実施形態では、空気透過部材圧入部23dの内部
空間23fに、例えば多孔質セラミック(例えば、多孔
質アルミナセラミック)よりなる空気透過部材32(図
1(b)参照)が配設されている。ここに、空気透過部
材32はの形状は円柱状であって、外周をゴムチューブ
33によりシールしたものが上記内部空間23fに圧入
されている。
【0025】素子用ケース22の前面には、図12に示
すように、上記挿通孔22eの周辺に復帰ばね27の一
端部が嵌め込まれるばね受け溝22bが形成されてい
る。一方、カード26の基端部26fの後面には略凹形
の一対のばね受け溝が形成されていて、復帰ばね27の
他端部を保持するようになっている。ところで、遅延素
子20は、吸盤23bが被吸着体24に吸着した状態で
吸盤23bと被吸着体24との間に形成される空間に、
上記空気取込口26eから上記内部空間23fに入り込
む空気が空気透過部材32を通じて吸盤23bの通気孔
23gから入り込むようになっている。したがって、ア
ーム51,52の両脚片よりなるカード押圧部51b、
52bがカード26の両脚片よりなる被押圧部26aの
先端から離れると、吸盤23bの被吸着体24への吸着
力が徐々に弱くなり、この吸着力が復帰ばね27の復元
力よりも弱くなって吸盤23bが被吸着体24から離れ
るのである。
【0026】すなわち、押圧部材95がアーム51,5
2から離れ、アーム51,52のカード押圧部51b、
52bがカード26の被押圧部26aを離れた時点から
所定時間(以下、遅れ時間と称す)遅れてカード26が
前方(図2(b)における上方)へ移動するのである。
したがって、上述の空気透過部材32の空気の透過率や
サイズ(断面積や長さ)、吸盤23bの材料や、被吸着
体24の材料等を変えることで遅れ時間を調整すること
ができるのである。
【0027】なお、本実施形態では、空気透過部材32
を上述のように多孔質セラミックにより構成してあり、
空気の透過係数の温度依存や湿度依存が小さいので、使
用環境の温度変化や湿度変化による遅れ時間の変動を小
さくでき、遅れ時間を高精度にすることができる。
【0028】ところで、本実施形態では、吸盤カバー2
3aによって吸盤23bと素子用ケース22の外側とが
仕切られているので、吸盤23bと被吸着体24との間
に塵等の異物が侵入するのを防ぐことができ、吸盤23
bと被吸着体24との吸着状態が安定し、遅れ時間を略
一定にすることができる。
【0029】端子62には図1に示すように、後述する
接点を持った反転機構を有しており、2個のアーム5
1,52によって押圧されることにより反転し接点が投
入される。この投入位置は2個のアーム51,52の突
出部51a、52aの位置により調整することができ、
遅延素子押圧完了のタイミングと一致させることができ
る。
【0030】また、反転機構部は図5に示すように、可
動板64とコイルスプリング65で構成されており、可
動板64は端子62に形成されている溝62aに可動板
軸部64aがはまり、コイルスプリング65はフック部
65aを端子62の引っかけ部62b(図1及び図2参
照)に引っかけ、フック部65bを可動板の引っかけ部
64bに引っかけることで固定されており、図1(b)
に示すように接点オフ状態はコイルスプリング65の引
張り力と端子62の突出部62cによって維持されてい
る。該反転機構部においては、アーム51,52の突出
部51a、52aによる押圧に伴い、可動板64がコイ
ルスプリング65の引張り力に抗して可動板軸部64a
を中心として徐々に回転変位していくが、やがて可動板
64が水平位置を超える瞬間に、コイルスプリング65
の引張り力に抗する力が無くなり、コイルスプリング6
5の引張り力が可動板64を可動板軸部64aを中心と
して急速に反転させ、接点が投入される。接点オン状態
ではコイルスプリング65の引張り力により接点オン状
態が維持される。さらに、遅延素子がオフしてカード2
6が復帰バネにより動作してカード26の突起部26c
より可動板64を蹴り上げることで可動板軸部64aを
中心として回転して接点をオフし、前述の接点オフ状態
となる。
【0031】ところで、本実施形態においてはピアノハ
ンドル90の幅寸法を、器体5と略同一の寸法に形成し
ているので、器体5の大きさに比較してピアノハンドル
90を大きくすることができ、ピアノハンドル90の操
作性を向上させることができる。
【0032】図3に示すように、器体内に回動自在に支
持されて接点部を開閉する開閉体24は、導電板により
形成してあり、両端下部に設けた突部を中央収納部の側
壁及び中枠に設けたV状凹部27に嵌め込んで、下端縁
を中枠60に敷設される支持板15a上に立設し、V状
凹部27の下部を中心に回動自在となるようにしてあ
る。そして、開閉体24の上部両面に設けてある可動接
点を回動に応じて固定接点25a,25bに接触,開離
させて、共通接続端子部と、第1または第2の接続端子
部との間を接続あるいは切離すようになっている。この
開閉体24を反転駆動する反転機構は、コイルスプリン
グ30、反転ハンドル31、押釦ハンドル32コイルス
プリング30は上記開閉体24の上縁に設けたばね座に
下部を係止させ、上部を反転ハンドル31の下部に突設
してある筒部内に挿入させて反転ハンドル31の回動に
応じて開閉体24を反転駆動するようになっている。反
転ハンドル31はカバー5bの凹部51の底部に開口し
た孔52に下方から挿入され、反転ハンドル31の筒部
の両側に設けた逆三角形状の軸31cをカバー5bの内
壁の軸受けに回動自在に枢支してあり、反転ハンドル3
1の上部の直方体部31bの両端には上記スライドカム
33に掛合する掛合突起を突設している。
【0033】押釦ハンドル32は、上記カバー5bの凹
部の両端内壁面に形成された上下方向の係止溝に係止突
起を係入して上下動自在に凹部内に収納されており、こ
の押釦ハンドル32の下方に配置される復帰ばね37に
より常時上方に付勢されている。復帰ばね37は、平片
37bから下向きに開拡した2つの復帰ばね片37aを
下方に向けて一体延設してあり、平片37bに穿設した
孔37dに押釦ハンドル32の下面に突設した突起(不
図示)を挿入することにより、押釦ハンドル32の下面
側に取り付け、この復帰ばね37の復帰ばね片37aの
先端を凹部51の底面に弾接することにより押釦ハンド
ル32を上方に常時付勢している。スライドカム33は
ポリアセタールのような弾性に富む熱可塑性樹脂により
略ロ状に成形されたもので、両端辺部の下面に上記反転
ハンドル31の掛合突起34に摺動係合する掛合カム体
38を突設し、側辺部にハ状に一体突設した一対のばね
片33aを備え、このばね片33aの先端間に押釦ハン
ドル32の下面に形成している突起32aを挿入して押
釦ハンドル32の下面においてスライドカム33を摺動
自在に装着し、且つばね片33aの弾性によって反摺動
方向への復帰力を与えるようになっている。
【0034】図1に示す形態の動作はハンドル90のオ
ン操作によって押圧部材95を移動させ(図1の下方
へ)アーム51,52を回転させることにより、カード
押圧部51b、52bによりカード26を押圧してい
き、遅延素子のセット操作を行う。また、突出部51、
52aによって板バネ66を押圧していくことで板バネ
66の復帰力を生じさせることで、可動板の回転動力を
生み出してコイルスプリング65による可動板の維持力
より板バネ66の復帰力が勝った際に可動板は回転して
接点が投入される。この時に反転荷重落差によるクリッ
ク感、振動、音が生じ、ハンドル90に伝わることによ
り、スイッチオン操作完了を確認することができる。
【0035】次に、スライドカム33の動作を説明する
と、ピアノハンドル90を押し下げると、押釦ハンドル
32を復帰ばね37のばね片37aに抗して押し下げ、
押釦ハンドル32の押し下げによりスライドカム33が
下降し、スライドカム33の一方の端部の掛合カム体3
8の内側傾斜面の上端付近が、図3に示すように傾いた
状態にある反転ハンドル31の上側の掛合突起34に当
たり、さらに押釦ハンドル32を押すと掛合カム体38
の内側傾斜面に沿うように掛合突起34が押し下げら
れ、反転ハンドル31が反転回動する。なお、反転ハン
ドル31の反転途中で反転ハンドル31が水平を越える
位置以上に回動して他方の掛合突起34が上昇しても、
スライドカム33が左側にスライドしていることで、図
中右側の掛合カム体38が右側の掛合突起34よりも左
側に位置することとなって反転ハンドル31の反転回動
に支障とならないようになっている。
【0036】上述のようにして反転ハンドル31を反転
回動させるとコイルスプリング30が反転揺動して開閉
体24が反転し、可動接点29が接触している一方の固
定接点25aから開離して、他方の固定接点25bに接
触するのである。この反転後、ピアノハンドル43の押
し下げ力を解除すると、復帰ばね37のばね片37aで
押釦ハンドル32が押し上げられ、このときピアノハン
ドル90も元の状態に戻ることになる。また、同時に反
転ハンドル31もばね片33aのばね力で中央部に摺動
復帰する。この状態でピアノハンドル90を押し下げれ
ば上述と同様な操作によって開閉体24を反転すること
ができるのである。この状態においてピアノハンドル9
0をもう一度押して、開閉体2をさらに反転させると、
元の状態となる。
【0037】この一連のスイッチの動作の途中で、ON
時にはハンドル操作にて主接点が閉となり、上述した遅
れ機構部が押し込まれた状態で保持され、即ち図4
(a)に示すようにカード26が反転ハンドル31に付
設したラッチバー200でロックされ、OFF時にはハ
ンドル操作にて主接点が開き、遅れ機構部の保持が解除
されて、即ち図4(b)に示すようにカード26が反転
ハンドル31に付設したラッチバー200から外れ、上
述した時限動作開始となる。また、端子62,62は開
閉体24が接触する端子にそれぞれ編み組線110,1
10で接続されている。
【0038】[第2の実施の形態]本実施形態の押釦ス
イッチは図5に示すように、反転バネにより構成された
スイッチ機構部の端子を構成する可動板62と固定端子
板61には銀めっき処理が施されている。これにより、
可動板62と固定端子板61間の電気接触信頼性が大幅
に向上する。
【0039】[第3の実施の形態]本実施形態の押釦ス
イッチは図6においては、反転バネにより構成されたス
イッチ機構部の端子を構成する可動板62と固定端子板
61において、可動板のストッパーを固定端子板に形成
することで、可動板62の動作範囲を精度よく規制で
き、組み立て時に可動端子板を保持しておくことが可能
となるので組み立て性が向上する。また、可動板におい
て、可動板の固定端子板との嵌合部両側にガイドを設け
ることで、可動端子と固定端子板の位置合わせを簡易に
しかも正確にできる。
【0040】[第4の実施の形態]本実施形態の押釦ス
イッチは図7に示すように、反転バネにより構成された
スイッチ機構部の端子を構成する固定端子板において、
図8に示すように可動板の受け部形状を略V字形状にて
形成することで、可動端子を固定端子板に加工し易い形
状になり且低摺動となる。また、図7のA部のように固
定接点が可動接点と適切な状態で接触するように固定接
点に傾斜をもたせることで、固定接点及び可動接点が均
一に消耗し電気的に性能を長寿命化できる。更に、図9
に示すようにスイッチ機構部の端子を構成する可動板6
4を、可動板64に接触するカード26の上部2箇所に
より押し上げる構造とすることで、遅れ機構の復帰力を
アップせずに可動板64に大きな引き外し力を作用さ
せ、しかも反転の信頼性を向上できる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、一定時間後に通電をオフする制御機構部を小型
なものにすることで、規格化された配線器具2個分に相
当するスイッチ本体に納装でき、操作部をプッシュオン
式にすることで、操作部のセット操作の前記遅延素子へ
の動力伝達構成を簡単にでき、操作しやすくすることが
でき、操作部と、操作部のセット操作に連動して移動す
る吸盤と、該吸盤と共動してスイッチ機構を開閉するカ
ードと、該移動した吸盤を吸着保持する被吸着体と、吸
盤が被吸着体から離れる方向に吸盤を付勢する復帰ばね
と、スイッチ機構が電気的に接続されるとともに外部電
線が接続される端子と、操作部のセット解除操作をする
ハンドル復帰バネと、少なくとも吸盤及び被吸着体及び
カード及び復帰ばねが納装されるケースとを備え、操作
部のセット解除操作時には、吸盤の被吸着体への吸着力
と復帰ばねのばね力とのバランスにより吸盤が被吸着体
から離れるまでに遅れ時間があることを特徴とするので
あって、吸盤の被吸着体への吸着力と復帰ばねのばね力
とのバランスにより遅れ時間が決まるから、従来の遅延
ユニットを有する遅れスイッチに比べて構成が簡単で、
低コスト化が図れるとともに、規格化された配線器具2
個分に相当する寸法に納装でき、スイッチ機構の開閉を
機械式で行い許容電流容量を高くすることができると言
う効果を奏する。
【0042】請求項2の発明によれば、請求項1記載の
発明の効果に加え更に、スイッチ機構に反転機構を用い
ることで、前記遅延素子の押し込み位置とスイッチ機構
の接点投入位置を一致することができると言う効果を奏
する。
【0043】請求項3の発明は、請求項1乃至請求項2
の発明の効果に加え更に、操作部のセット操作に連動し
て回動しカードを移動させるアームを備えることで、操
作部の操作距離と遅延機構の操作距離を最適比にするこ
とができると言う効果を奏する。
【0044】請求項4の発明によれば、請求項1乃至請
求項3の発明の効果に加え更に、操作ハンドルによる操
作部セット時において、反転ハンドルにより遅れ機構を
ラッチする構成とすることで、プッシュオン・プッシュ
オフ式の遅れスイッチを従来のスライド機構を用いて構
成できると言う効果を奏する。
【0045】請求項5の発明によれば、請求項4の発明
の効果に加え更に、ハンドル連動接点はスライドカム機
構により構成されることで、プッシュオン・プッシュオ
フ式の遅れスイッチのハンドル連動接点部は従来の巣一
致の部品を用いることができ、コストダウンができると
言う効果を奏する。
【0046】請求項6の発明によれば、請求項1乃至請
求項5の発明の効果に加え更に、反転バネにより構成さ
れた前記スイッチ機構部の端子を構成する可動板と固定
端子板には銀めっき処理が施されていることで、可動板
と固定端子板間の電器接触信頼性が大幅に向上すると言
う効果を奏する。
【0047】請求項7の発明によれば、請求項1乃至請
求項5の発明の効果に加え更に、反転バネにより構成さ
れた前記スイッチ機構部の端子を構成する可動板と固定
端子板において、可動板のストッパーを固定端子板に形
成することで、可動板の動作範囲を精度よく規制でき、
組み立て時に可動端子板を保持しておくことが可能で組
み立て性が向上すると言う効果を奏する。
【0048】請求項8の発明によれば、請求項1乃至請
求項5の発明の効果に加え更に、反転バネにより構成さ
れた前記スイッチ機構部の端子を構成する固定端子板に
おいて、可動板の受け部形状を略V字形状にて形成する
ことで、可動端子を固定端子板に加工し易い形状で低摺
動抵抗にて支持できると言う効果を奏する。
【0049】請求項9の発明によれば、請求項1乃至請
求項5の発明の効果に加え更に、反転バネにより構成さ
れた前記スイッチ機構部の端子を構成する可動板におい
て、可動板の固定端子板との嵌合部両側にガイドを設け
ることで、可動端子と固定端子板の位置合わせを簡易に
しかも正確にできると言う効果を奏する。
【0050】請求項10の発明によれば、請求項1乃至
請求項5の発明の効果に加え更に、反転バネにより構成
された前記スイッチ機構部の端子を構成する固定端子板
において、固定接点が可動接点と適切な状態で接触する
ように固定接点に傾斜をもたせることで、固定接点及び
可動接点が均一に消耗し電気的に性能を長寿命化できる
と言う効果を奏する。
【0051】請求項11の発明によれば、請求項1乃至
請求項5の発明の効果に加え更に、反転バネにより構成
された前記スイッチ機構部の端子を構成する可動板を、
該可動板に接触する前記カード上部2箇所により押し上
げる構造とすることで、遅れ機構の復帰力をアップせず
に可動板に大きな引き外し力を作用させ、しかも反転の
信頼性を向上できると言う効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる押釦スイッチの第1の実施形態
を示した図である。
【図2】同上の分解斜視図である。
【図3】同上のB−B断面図である。
【図4】同上に用いる要部の動作を説明する図である。
【図5】本発明に係わる押釦スイッチの第2の実施形態
に用いる反転機構部の斜視図である。
【図6】本発明に係わる押釦スイッチの第3の実施形態
に用いる反転機構部の斜視図である。
【図7】本発明に係わる押釦スイッチの第4の実施形態
を示した図である。
【図8】同上に用いる要部の動作を説明する図である。
【図9】同上に用いる要部の動作を説明する図である
【図10】本発明に係わる押釦スイッチの第1の実施形
態に用いるアームの図である。
【図11】本発明に係わる押釦スイッチの第1の実施形
態に用いる復帰ばねとスライドカムの斜視図である。
【図12】本発明に係わる押釦スイッチの第1の実施形
態実施形態に用いる遅れ機構部の斜視図である。
【符号の説明】
5 押釦スイッチ 5a ボディ 5b カバー 23b 吸盤 23d 空気透過部材圧入部 24 被吸着体 26 カード 26a 被押圧部 26c 接触ばね押圧部 26e 空気取込口 27 復帰ばね 32 空気透過部材 50 アーム 51 アーム 50a 反転機構押圧部 51a 反転機構押圧部 50b カード押圧部 51b カード押圧部 61 端子板 62 端子板 64 可動板 65 ハンドル復帰バネ 95 押圧部材 90 ハンドル
フロントページの続き (72)発明者 小野 健 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 矢野 学 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 島岡 国康 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 5G006 AA01 AB33 BA01 BA09 BB01 DB00 5G019 AF33 AM31 CY05 CY13 CZ02 CZ14 CZ17 SK20

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチ本体は、規格化された配線器具
    を最大3個まで取り付けることができるように規格化さ
    れている配線器具用の取付枠に取り付けることができる
    取付部と、取り付け枠の取り付け窓の短手方向における
    器体の寸法に略等しい幅寸法に形成され且つ押操作によ
    り操作部を移動させる操作ハンドルを取着する取着部
    と、を備えるとともに、前記配線器具の2個分に相当す
    る寸法に形成されて成ることを特徴とし、プッシュオン
    式の操作部と、操作部のセット操作に連動して移動する
    吸盤と、該吸盤と共動してスイッチ機構を開閉するカー
    ドと、該移動した吸盤を吸着保持する被吸着体と、吸盤
    が被吸着体から離れる方向に吸盤を付勢する復帰ばね
    と、スイッチ機構が電気的に接続される一対の端子板と
    を備え、一対の端子板は、固定接点が設けられる固定接
    点用端子板と、先端側に可動接点を有する短冊状の接触
    ばねの基端部が接続される可動接点用端子板とからな
    り、操作部のセット解除操作をするハンドル復帰バネ
    と、少なくとも吸盤及び被吸着体及びカード及び復帰ば
    ねが納装されるケースとを備え、操作部のセット解除操
    作時には、吸盤の被吸着体への吸着力と復帰ばねのばね
    力とのバランスにより吸盤が被吸着体から離れるまでに
    遅れ時間があることを特徴とする押釦スイッチ。
  2. 【請求項2】 反転バネにより構成された前記スイッチ
    機構部が、前記吸盤と、前記被吸着体と、前記カード
    と、前記復帰バネとで構成された遅延機構によって開閉
    されることを特徴とする請求項1記載の押釦スイッチ。
  3. 【請求項3】 前記操作部のセット操作に連動して回動
    しカードを移動させる為に、前記ハンドルと遅れ機構と
    の間にアームを介在させ、前記遅れ機構を押圧する構成
    を備えて成ることを特徴とする請求項1乃至請求項2記
    載の押釦スイッチ。
  4. 【請求項4】 操作ハンドルによる操作部セット時にお
    いて、反転ハンドルにより遅れ機構をラッチする構成と
    することを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の押釦
    スイッチ。
  5. 【請求項5】 ハンドル連動接点はスライドカム機構に
    より構成されることを特徴とする請求項4記載の押釦ス
    イッチ。
  6. 【請求項6】 反転バネにより構成された前記スイッチ
    機構部の端子を構成する可動板と固定端子板には銀めっ
    き処理が施されていることを特徴とする請求項1乃至請
    求項5記載の押釦スイッチ。
  7. 【請求項7】 反転バネにより構成された前記スイッチ
    機構部の端子を構成する可動板と固定端子板において、
    可動板のストッパーを固定端子板に形成することを特徴
    とする請求項1乃至請求項5記載の押釦スイッチ。
  8. 【請求項8】 反転バネにより構成された前記スイッチ
    機構部の端子を構成する固定端子板において、可動板の
    受け部形状を略V字形状にて形成することを特徴とする
    請求項1乃至請求項5記載の押釦スイッチ。
  9. 【請求項9】 反転バネにより構成された前記スイッチ
    機構部の端子を構成する可動板において、可動板の固定
    端子板との嵌合部両側にガイドを設けることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項5記載の押釦スイッチ。
  10. 【請求項10】 反転バネにより構成された前記スイッ
    チ機構部の端子を構成する固定端子板において、固定接
    点が可動接点と適切な状態で接触するように固定接点に
    傾斜をもたせることを特徴とする請求項1乃至請求項5
    記載の押釦スイッチ。
  11. 【請求項11】 反転バネにより構成された前記スイッ
    チ機構部の端子を構成する可動板を、該可動板に接触す
    る前記カード上部2箇所により押し上げる構造とするこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項5記載の押釦スイッ
    チ。
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