JP2000347057A - 高次モード除去機能を有する多モード光ファイバ - Google Patents
高次モード除去機能を有する多モード光ファイバInfo
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Abstract
で、分散値の絶対値が小さく、光ファイバの使用環境
で、比較的小さな曲がり損失感受性を有する光ファイバ
を提供する。 【解決手段】 光信号入射時には少なくとも3以上の直
線偏波モードが伝搬モードとして存在可能な多モード光
ファイバであって、該伝搬モードが最低次モードと二次
モード以上の高次モードを含み、該最低次モードと該二
次モードとの伝搬定数差が、二次モード以上の高次モー
ドにおいて、隣接するモード間の伝搬定数差の2倍以上
であることを特徴とする高次モード除去機能を有する多
モード光ファイバを構成する。
Description
用の光ファイバであって、主として超高速伝送や高密度
波長多重伝送に適する光ファイバに関するものである。
単一モードファイバが知られている。高速伝送用の単一
モードファイバは通常石英系ガラスから形成されてい
る。ここで石英系ガラスとは、二酸化硅素を主成分とす
るガラスとする。また、本明細書中において、光ファイ
バのコアを形成する石英系ガラスは、少なくとも50重
量%以上の成分が二酸化硅素であるものとする。最も単
純な構造の単一モードファイバは、ステップ型の屈折率
分布を有するものである。ステップ型の単一モードファ
イバは、均一な屈折率を持つコアの周囲に、このコアよ
りも低屈折率のクラッドが設けられた構造となってい
る。
は、マツクスウェル方程式を解くことによって求めるこ
とが出来る。光ファイバ断面内においてコア半径をa、
コアの屈折率(ピーク屈折率)をn1、クラッドの屈折
率をncladとし、コア−クラッド間の比屈折率差(相対
屈折率差)Δを、以下の式(1)
波数Vが以下の式(2)で表される。
値以下の値であれば、唯一のLPモードが伝搬可能な単
一モード条件が保証される。ここで、LPモード(直線
偏波モード:Linearly Polarized Mode)について説明
する。光ファイバのコアを伝搬するモードを伝搬モー
ド、クラッドを伝搬するモードをクラッドモードとい
う。クラッドモードは所定距離伝搬すると、クラッド外
に放射され、減衰する。伝搬モードは、厳密には、T
E、TM、HE、EHなど、電磁界のベクトルの方向と
して、様々な方向成分を持つモードからなる。しかし、
ある近似のもと、具体的には、コア−クラッド間の非屈
折率差が小さいという条件のもとでは、ファイバ断面内
に直交二軸をとるとき、どちらか一方の方向の電界ベク
トルしか持たないところのLPモードによって、光の伝
搬状態を近似することができる。一般には、前記コア−
クラッド間の相対屈折率差が1%以下と言われている
が、若干の誤差を許せば、屈折率差3%程度までは近似
が成立すると考えられる。LPmnモードと厳密界のモ
ードとの対応は、以下のようになる。 LP01モード=HE11モード LP11モード=TE01モード、TM01モード、H
E21モード LP21モード=EH11モード、HE31モード LP02モード=HE12モード ・・・
は、V<=2.405となるときが、いわゆる最低次モ
ード(基本モード、すなわちLP01モード)のみがコ
アを伝搬する単一モード条件であること知られている。
点は、前記式(2)からわかるように、ある波長λに対
して、単一モード条件を満たすためには、コア半径a
(コア径でいえば2a)と比屈折率差の平方根Δ1/2の
積を大きくすることが出来ず、いわゆる、モードの存在
領域を示すモードフィールド径(MFD:Mode F
ield Diameter)が原理的に小さくなる傾
向があることである。MFDが小さいと、光ファイバど
うしを低損失で接続しようとする場合に、条件を満足で
きないことがある。
Dを大きくしようとすると、コア径2aを拡大し、対し
て比屈折率差Δを小さくすることが必要となる。しかし
ながら、このような設計を行うと、屈折率差が小さく、
また、モードが大きくコア中心から広がっているため、
ファイバに僅かな曲がり(マイクロベンド)を与えるだ
けで伝搬モードのエネルギーがクラッドを経て外部に放
射され、損失を生じやすくなる。
(2)に示したV<=2.405を遵守するのではな
く、理論的には二次モードであるLP11モードが存在
しうるようなVを設定することが行われている。すなわ
ち、Vが3.0程度の値になることを許した設計を行う
と、比較的大きなLP01モードのMFDを設定して
も、コア内への電磁界の閉じ込めは強い。そのため、フ
ァイバに僅かな曲がりが加わっても曲げ損失があまり大
きくならず、伝送可能となる。
しか閉じ込められていないので、長距離伝搬することは
なく、数m〜数十m伝搬すると実使用状態で受ける曲が
りによって大きな放射損失を受けて速やかに減衰する。
そのため、伝送に影響を与えることはない。しかしなが
ら、このように2つ以上のモードが伝搬する構造におい
て、もし高次モードが速やかに減衰しない場合には、以
下のような問題がある。一般に、光ファイバに複数のモ
ードが伝搬するとき、個々のモードの伝搬速度が一致す
ることはない。そのため、光ファイバ通信システムにお
いて、複数のモードに光信号エネルギーを分配して同時
に伝搬させると、長距離伝搬した後には個々のモードの
到着時刻が異なり、復調後の信号波形は歪んでしまう。
したがって、結果的に高速伝送が行えないことになる。
近年の光通信の伝送速度は、搬送波長1波に対して、数
Gb/s以上の伝送が一般的に行われており、実用レベ
ルで10Gb/s、実験的には数十〜100Gb/sが
報告されている。
散ともいう)は、以下の二つの要素の和で決定されてい
る。一つは、ファイバの材質で決定されているところの
材料分散で、他の一つは、光ファイバの屈折率分布構造
で決定される導波路分散(構造分散)である。光ファイ
バ通信にとって重要な1.3〜1.6μmの波長域で
は、石英系光ファイバの材料分散は波長が長くなるにし
たがって大きくなる傾向がある。上述の通常のステップ
型の単一モードファイバにおいては、導波路分散の寄与
は小さく、材料分散が支配的であるので、全分散、すな
わち材料分散と導波路分散との和が1.3μm付近でゼ
ロとなる。光ファイバ、特に石英系ガラスを主成分とす
る光ファイバの最低損失波長は1.55μm付近にあ
る。石英系光ファイバの損失は主にレイリー散乱による
もので、1.55μm帯で最小になる。よって、この波
長帯ではVが2.4〜3.0のステップ型シングルモー
ドファイバは、分散が大きく、あまり高速の伝送には向
いていない。
なる単一モードファイバにおいて、分散がゼロとなる波
長帯を1.55μm帯にシフトさせたものである。すな
わち、その屈折率分布構造を変化させることにより、構
造に大きく依存する導波路分散の絶対値を大きくし、材
料分散と導波路分散の和である全分散がゼロになる波長
帯を1.3μm帯からシフトさせたものである。材料分
散は材料自体によって決定されるもので、導波路構造に
はほとんど依存しない。このように1.55μm帯にお
ける分散をゼロにすることによって、1.3μm帯より
もさらに低損失の伝送が可能となる。
になる。通常の石英系ガラスの材料分散は、波長1.5
5μm帯において、およそ17ps/km/nmであ
る。よって、導波路分散が約−17ps/km/nmで
あれば、材料分散をキャンセルして、分散をゼロにする
ことができる。このように導波路分散の絶対値を大きく
するためには、以下のような条件を満たす必要がある。 (A)比較的大きな比屈折率差を持つこと。 (B)比較的小さなコア径を持ち、コアの主要部分に対
して電磁界分布の相対的な広がりが大きいこと。
の比屈折率差を大きく設計することによって対応するこ
とができる。前記(B)は、光のコア内への閉じ込めが
弱いということとほとんど同義である。分散シフトファ
イバにおいては、例えばλ→λ+Δλの波長変化に対し
て、Δ(MFD)/Δλが大きな値を持つような領域に
おいて、導波路分散が大きくなる傾向があることが知ら
れている。よって、分散シフトファイバにおいては、前
記(B)の条件にしたがって、導波路分散を大きくする
ために、コアの主要な部分から電磁界が大きくしみ出す
ような構造設計を行うことが多い。
い、すなわち、いわゆる大きなMFDを有するものにお
いては、上述のようにモードが大きくコアの中心から広
がっているため、ファイバに僅かな曲がりを与えるだけ
で伝搬モードのエネルギーが外部に放射し、損失を生じ
やすくなる。よって、1.55μm帯への分散のシフト
と、この曲がり損失の感受性とを同時に満たす分散シフ
トファイバを設計することはかなり困難であることが知
られている。
り、光増幅器によって光信号を直接的に増幅しながら長
距離伝送する技術が実現されている。前記光増幅器とし
ては、エルビウム添加光ファイバ増幅器(EDFA:Er
bium Doped Fiber Amplfier)が用いられ、増幅された
光信号のパワーは数十mW以上になることも多い。
ある1.55μm帯は、ある程度の波長幅を有する。ま
た、EDFAの増幅帯域幅は数十nmの波長幅を有す
る。そこで、1.55μm帯内に複数の異なる数十波長
の光信号を設定し、これらの光信号をEDFAにて同時
に増幅しながらひとつの分散シフトファイバにて伝送す
る波長多重伝送方式が実現されている。このような技術
の進歩の結果、いわゆる光ファイバ中の光の存在領域
(実効コア断面積)、すなわちMFDを広げて設計する
ということは、単にファイバ同士を簡単に低損失で接続
する、分散シフトファイバの導波路分散の絶対値を大き
くするなどの目的以外に、別の意義が出てきた。すなわ
ち、非線形効果の問題である。
無に関わらず、十分に増幅した大きなパワーの光信号を
長距離にわたって伝送する間に、非線形効果の影響によ
って光信号の信号波形が歪んでしまうという問題があ
る。具体的な非線形効果の例としては、自己位相変調、
四波混合(FWM)などが挙げられる。
屈折率変化を引き起こす3次の非線形現象のひとつであ
って、物質内を伝搬する光パルス自信の位相が短時間に
急激に変化する現象をいう。長距離伝送においては、例
えば1波の伝送であっても光信号のピークパワーが強い
と、最もパワーが強い山の部位と最もパワーが弱い谷の
部位とでガラスの屈折率が異なる現象が発生し、光の瞬
時周波数の局所的な変化が生じる。そして、高速変調に
なるほど瞬時周波数の変化は大きくなるので、それが光
ファイバの分散と結びついて大きな波形ひずみとなる。
よって、長距離多重伝送における自己位相変調は、分散
シフトファイバの分散と自己位相変調との相互作用と呼
ぶべき効果である。
て、3つの入射光によって不要な第4の光が発生し、4
つの周波数の波が相互作用をして波長多重通信に影響を
与えるものである。波長多重数が増加すると非常に多く
の4波の組合わせが考えられるので、互いに多くの相互
作用をして通信品質の低下を招くことになる。FWMに
よる不要な光(波)の発生効率は、近似的には、以下の
式(3)で与えられる。
例えば、dB/kmである)、n2は光ファイバガラス
の非線形屈折率、Dは光ファイバの分散、Aeffは光
ファイバの実効コア断面積である。
モードの電磁界分布がガウス型の場合は、以下の式
(4)で与えられる。
すように、コア内の光の電磁界分布を積分して計算す
る。
バの分散がゼロに近づくと発生効率が非常に大きくな
る。よって、高速伝送の観点からは分散はできるだけ小
さい値であることが望ましいが、非線形効果の観点から
はあまりに小さいと不都合である。また、Aeffは大
きい方が好ましい。よって、上述のようにMFDを大き
く設計することは、非線形効果の低減に対して意義があ
る。
トファイバには以下のような条件を満足することが求め
られている。 (A)使用波長帯において、分散の絶対値が小さく、か
つ完全に零ではなく、ある程度はずれた値を有している
こと(NON-ZERODISPERSION SHIFTED FIBERと呼ぶことが
ある。)。 (B)Aeffが大きいこと。 (C)低損失であること。これは、石英系光ファイバで
あればある程度満たされるが、具体的には、1.55μ
m帯での損失が0.23dB/km程度以下であること
が望ましい。 (D)曲げ損失感受性が小さいこと。これは、しばし
ば、前記(2)のAeffが大きいことと矛盾する。
みてなされたもので、(A)比較的大きなAeffを持
ち、(B)低損失で、(C)分散値の絶対値は1.55
μm帯で数ps/km/nm程度であり、(D)光ファ
イバの使用環境で、比較的小さな曲がり損失感受性を有
する光ファイバを提供することを課題とする。さらに波
長多重伝送用としては、(E)数km以上の長距離伝送
において、広帯域伝送が可能であると好ましい。
するために以下のような手段を用いる。第1の発明は光
信号入射時には少なくとも3以上の直線偏波モードが伝
搬モードとして存在可能な多モード光ファイバであっ
て、該伝搬モードが最低次モードと二次モード以上の高
次モードを含み、該最低次モードと該二次モードとの伝
搬定数差が、二次モード以上の高次モードにおいて、隣
接するモード間の伝搬定数差の2倍以上であることを特
徴とする高次モード除去機能を有する多モード光ファイ
バである。第2の発明は、第1の発明の高次モード除去
機能を有する多モード光ファイバにおいて、高次モード
とクラッドモードにおいて、隣接するモード間の正規化
伝搬定数差が0.25以下であることを特徴とする高次
モード除去機能を有する多モード光ファイバである。第
3の発明は、第1または第2の発明の高次モード除去機
能を有する多モード光ファイバにおいて、コアと、その
外周上に設けられたクラッドとを有し、該コアが、同心
円状に設けられた二層以上からなり、かつ当該コアの中
心付近に設けられた最も高い屈折率の最大屈折率層と、
該最大屈折率層の外周上に設けられた、該最大屈折率層
よりも低い屈折率の中間層とを備えていることを特徴と
する高次モード除去機能を有する多モード光ファイバで
ある。第4の発明は、第3の発明の高次モード除去機能
を有する多モード光ファイバにおいて、中間層のクラッ
ドを基準にした相対屈折率の最大値が、最大屈折率層の
クラッドを基準にした相対屈折率の5〜90%であるこ
とを特徴とする高次モード除去機能を有する多モード光
ファイバである。第5の発明は、 第3または第4の発
明の高次モード除去機能を有する多モード光ファイバに
おいて、最大屈折率層のクラッドの屈折率を基準とした
ときの相対屈折率差が0.65〜1.5%であることを
特徴とする高次モード除去機能を有する多モード光ファ
イバである。第6の発明は、第3〜5の発明のいずれか
ひとつの高次モード除去機能を有する多モード光ファイ
バにおいて、コアの外径が前記最大屈折率層の外径の3
〜8倍であることを特徴とする高次モード除去機能を有
する多モード光ファイバである。第7の発明は、第3〜
6の発明のいずれかひとつの高次モード除去機能を有す
る多モード光ファイバにおいて、コアの外径が最大屈折
率層の外径の3〜5.5倍であることを特徴とする高次
モード除去機能を有する多モード光ファイバである。第
8の発明は、第3〜7の発明のいずれかひとつの高次モ
ード除去機能を有する多モード光ファイバにおいて、中
間層が1層あるいは屈折率が異なる2層以上からなり、
当該中間層を構成する層の屈折率を中心側からnl1、
nl2、…、nli(i=2、3、・・・)としたと
き、nl1>nliであり、かつクラッドがnl1より
も低い屈折率を備えていることを特徴とする高次モード
除去機能を有する多モード光ファイバである。第9の発
明は、第8の発明の高次モード除去機能を有する多モー
ド光ファイバにおいて、中間層のクラッドを基準にした
相対屈折率の最大値が、最大屈折率層のクラッドを基準
にした相対屈折率の5〜50%であることを特徴とする
高次モード除去機能を有する多モード光ファイバであ
る。第10の発明は、第3〜7のいずれかひとつの発明
の高次モード除去機能を有する多モード光ファイバにお
いて、中間層が屈折率が異なる2層以上からなり、当該
中間層を構成する層のうち、最大屈折率層に隣接する層
の屈折率をnl1、これらの層の最大の屈折率をnlm
axとしたとき、nlmax>n1lであり、かつクラ
ッドがnlmaxよりも低い屈折率を備えていることを
特徴とする高次モード除去機能を有する多モード光ファ
イバである。第11の発明は、 第10の発明の高次モ
ード除去機能を有する多モード光ファイバにおいて、中
間層のクラッドを基準にした相対屈折率の最大値が、最
大屈折率層のクラッドを基準にした相対屈折率の15〜
90%であることを特徴とする高次モード除去機能を有
する多モード光ファイバである。第12の発明は、第1
〜11のいずれかひとつの高次モード除去機能を有する
多モード光ファイバにおいて、入射した光信号が、最大
4kmを伝搬する間に、最低次モード以外のモードは減
衰し、実質的に情報伝送に寄与しなくなることを特徴と
する高次モード除去機能を有する多モード光ファイバで
ある。第13の発明は、第1〜12のいずれかひとつの
発明の高次モード除去機能を有する多モード光ファイバ
において、1.55μm帯における実効コア断面積が5
0μm2以上であり、1.55μm帯における分散の絶
対値が10ps/km/nm以下であり、かつ石英ガラ
スを主成分とすることを特徴とする高次モード除去機能
を有する多モード光ファイバである。第14の発明は、
第13の発明の高次モード除去機能を有する多モード光
ファイバにおいて、1.55μm帯における実効コア断
面積が70μm2以上であることを特徴とする高次モー
ド除去機能を有する多モード光ファイバである。第15
の発明は、第14の発明の高次モード除去機能を有する
多モード光ファイバにおいて、1.55μm帯における
分散の絶対値が5ps/km/nm以下であることを特
徴とする高次モード除去機能を有する多モード光ファイ
バである。第16の発明は、第1〜15の発明のいずれ
かひとつの高次モード除去機能を有する多モード光ファ
イバにおいて、伝搬モードの数が3〜6であることを特
徴とする高次モード除去機能を有する多モード光ファイ
バである。第17の発明は、第1〜16の発明のいずれ
かひとつの高次モード除去機能を有する多モード光ファ
イバにおいて、使用波長帯において、最低次モードの分
散が波長1.5μmよりも長い波長でゼロとなることを
特徴とする高次モード除去機能を有する多モード光ファ
イバである。第18の発明は、第1〜17の発明のいず
れかひとつの高次モード除去機能を有する多モード光フ
ァイバにおいて、使用波長帯における直径20mmの一
様曲げ損失が30dB/m以下であることを特徴とする
高次モード除去機能を有する多モード光ファイバであ
る。第19の発明は、第1〜18の発明のいずれかひと
つの高次モード除去機能を有する多モード光ファイバに
おいて、使用波長帯における直径20mmの一様曲げ損
失が10dB/m以下であることを特徴とする高次モー
ド除去機能を有する多モード光ファイバである。第20
の発明は、第1〜19の発明のいずれかひとつの高次モ
ード除去機能を有する多モード光ファイバにおいて、使
用波長帯において、最低次モードの分散が波長1.5μ
mよりも短い波長でゼロとなることを特徴とする高次モ
ード除去機能を有する多モード光ファイバである。本発
明の高次モード除去機能を有する多モード光ファイバ
は、特に限定するものではないが、長距離伝送に適した
ものを提供することを目的とするため、原則として1.
55μm帯での使用を前提とする。この1.55μm帯
とは1490〜1620nmの波長範囲とする。また、
本発明において、実効コア断面積、曲げ損失などは、特
に断らない限り、原則として1.55μm帯の使用波長
帯における測定値をいうものとする。
て、例えばステップ型の単一モードファイバでは、せい
ぜいVを3.0程度として単一モード条件をやや緩和す
ることにより、LP01モードの閉じこめを強くし、比
較的閉じ込めの弱いLP11モードを速やかに減衰させ
るという手段が取られてきた。このような光ファイバを
しばしば「準単一モードファイバ」とよぶこともある。
準単一モードファイバよりも多くのモードが伝搬可能な
条件を設定し、かつ光ファイバの屈折率分布とモード間
の伝搬定数差の関係を適切に設定することにより、実質
的に単一モード伝送が可能な設計を行うものである。
え方は、光ファイバの使用環境において生じる曲がりが
もたらすモード変換を利用するものである。理想的な光
ファイバの場合、その長さ方向において外径変動、コア
径変動、また、屈折率の揺らぎもないと仮定している。
したがって、仮に複数のモードが光ファイバを伝搬して
も、相互にモードのエネルギーを交換することはない。
いては、光ファイバには以下のような擾乱が加わる。 (A)光ファイバ自身に、その長さ方向において、外径
変動、コア径変動、屈折率の揺らぎなどが内在する。 (B)光ファイバは、外面保護のために、その外周上に
合成樹脂からなる被覆層が設けられた光ファイバ素線な
どとして取り扱われるのが通常である。この被覆層は、
通常軟らかい内層と硬い外層からなる二重構造とされ
る。そして、この被覆層においても、その長さ方向にお
いて、径変動や樹脂の硬度の変化があり、これらが光フ
ァイバに影響する。 (C)光ファイバのケーブル化においては、光ファイバ
はテープ化されたり、ファイバ同士撚り合わせられたり
している。そして、これに伴って光ファイバは、曲が
り、引っ張り、圧縮力などを受ける。これらの擾乱が光
ファイバに加わった結果、光ファイバを伝搬するモード
は、相互のモード間でエネルギーを交換をする。これを
モード変換と呼んでいる。
の伝搬定数βi、βjの伝搬定数差Δβによって表され
る。Δβは、以下の式(6)で表される。
は、以下の式(7)
れている。ここで、pはゆらぎの長さ方向のスペクトル
に関係した量で、2〜4程度の値をとると言われてい
る。図1は伝搬モードの存在範囲をβダイアグラムで示
したものであって、横軸は伝搬定数を示している。そし
て、βが正の領域のモードは光信号の進行方向のモー
ド、βが負の領域のモードは反対の反射モードである。
定性的に説明する場合においては、図1に示したように
LP01モードの伝搬定数をβ0、それ以降の高次モー
ドの伝搬定数を順次β1、β2・・とする。例えば、上
記において、p=4とすると、モード間の結合係数はΔ
βの8乗に逆比例する。ここで、3つの伝搬モード(L
P01、LP11、LP02モード)が存在していると
する。それぞれの伝搬定数は上述のようにβ0,β1,
β2である。そして、以下の式(8)、式(9)
したとする。式(9)中、koは以下の式(10)
cladはクラッドの屈折率である。前記式(7)により、
これらのモード間の結合係数の関係は、以下の式(1
1)、式(12)に示したようになる。
るように、モード間の結合は、LP01モードとLP1
1モードとの間ではほとんど生じず、高次モード間(L
P11モードとLP02モードとの間)および、最高次
モード(LP02モード)とクラッドモードとの間で生
じる。したがって、LP11モードはLP02モードと
強く結合し、さらにクラッドモードと結合し、クラッド
を伝搬し、所定距離進行したところで速やかに減衰する
ことになる。よって複数のモードがコア内を伝搬可能な
状態にありながらも、各モードが持つ伝搬定数を適切に
制御するとともに、上述のような擾乱の影響によって、
積極的にLP11モード以上の高次モードを除去し、適
切な距離を伝搬した後は、LP01モードのみが実質的
に伝搬するようなモードの配置が可能となる。
だけで決定されるのでなく、結合に関与する二つのモー
ドの電磁界分布や光ファイバに摂動として与えられる擾
乱の形および周期性などに大きく依存する。光ファイバ
をケーブル化する当業者間においては、伝送損失増加の
観点からΔβが非常に大きな意味を持つと認識されてい
る。伝搬定数差と伝送損失増加との関係は、前記式
(8)、式(9)に示したように、pの値によっては−
4乗〜−8乗に比例するという極めて強い依存性を持
ち、他の因子と比べて影響力が大きいからである。
モードがコア内を伝搬可能な多モード光ファイバにおい
て、複数のLPモードを励振して光ファイバ中を伝搬さ
せ、これらを伝搬するうちに、積極的にLP11モード
以上の高次モードを除去することを目的とするため、Δ
βのみならず、多モード光ファイバに付与される擾乱の
形および周期性なども特性に大きく影響する因子とな
る。このような擾乱の形や擾乱の周期性などは個々の光
ファイバによって異なるため、一概に述べることはでき
ないが、通常の光ファイバの取り扱いにおいては、光フ
ァイバ自身に内在する要因や敷設時の外的要因などによ
って、本発明に適した擾乱が付与され、本発明の効果が
得られる。
要である。以下、定性的に、前記式(8)、(9)、
(11)、(12)に示したように設計した多モード光
ファイバに生じるいくつかの擾乱の形と、そのときのモ
ード結合関係について例示する。例えば、図2に示した
ようなマイクロベンドが光ファイバに生じると、もとも
とまっすぐだった光ファイバの軸が曲がるため、いわゆ
る「軸対称でない摂動」が光ファイバに与えられる。L
P01モードは軸対称モードであるため、マイクロベン
ドが生じていない光ファイバにおいては、光ファイバの
コア径変動のような軸対称な摂動だけが存在すると、同
じ軸対称モードであるLP02モードと結合する。しか
しながら、マイクロベンドのような軸対称でない摂動が
ある程度強く付与されることによって、LP01モード
とLP02モードとの結合よりも、非軸対称モードであ
るLP11モードとの結合が支配的となる。LP11モ
ードは、LP01モードだけでなく、LP02モードと
も結合する。
さ方向に変動しているような、いわゆる「軸対称な摂
動」のみが多モード光ファイバに加わっている場合、前
述のマイクロベンドとは異なり、対称性が同じであるモ
ードどうしの結合が生じると考えられる。すなわち、L
P01モードとLP02モード、LP11モードとLP
12モードなどの結合の組み合わせが考えられる。
て、好ましい擾乱を与えるためには、多モード光ファイ
バの表面上に内層と外層からなる合成樹脂製の被覆層を
設けるにあたって、前記内層の材料のヤング率を0.5
kg/mm2以下、好ましくは0.05〜0.3kg/
mm2とし、外層の材料がヤング率30kg/mm2以
上、好ましくは60〜70kg/mm2とすると好まし
い。これらの範囲を満足することによって、内層と外層
の硬度差や、おそらくは光ファイバの製造時の樹脂硬化
に起因して光ファイバに適度な擾乱が与えられ、高次モ
ードを除去する効果が向上する。
計については、以下のように整理することができる。 (A)光信号入射時(励振時)には、少なくとも3以上
の直線偏波モードが伝搬モードとして存在可能であるよ
うに屈折率分布構造を設計する。これにより、ファイバ
の設計の自由度が大きくなる。
いて、LP01モードとLP11モードとの伝搬定数差
が、LP11モード以上の高次モードと隣接する高次モ
ードとの伝搬定数差の2倍以上、好ましくは3倍以上に
なるように設定する。その結果、LP11モード以上の
高次モードのみがクラッドモードに結合し、適切な距離
を伝搬した後はLP01モードのみが実質的に伝搬する
ようなモード配置が可能となる。2倍未満の場合は高次
モードのみを適切に減衰させることができず、単一モー
ド伝送とならない場合がある。 (C)また、LP11モード以上の高次モードおよびク
ラッドモードにおいては、隣接するモード間の伝搬定数
差は正規化伝搬定数において、0.25以下、好ましく
は0.1以下、さらに好ましくは0.05以下になるよ
うに設定する。このように設定することにより、高次モ
ードはクラッドモードと速やかに結合し、システム上問
題とならない距離を伝搬後には消滅する。
よるが、4km程度伝搬した後に高次モードが消滅すれ
ば、十分に実用になる伝送システムを構成することがで
きる。このとき、4km以上伝搬したときに、LP01
モード以外のモードが、好ましくは20dB以上の減衰
を受ければ、これらのモードは実質的に情報伝送に寄与
しなくなる。例えば海底伝送システムにおいては、必要
に応じて複数の光ファイバを順次接続して構成され、1
本の光ファイバの連続長は最低3〜4kmとされる。し
たがって、不要な高次モードが1本の多モード光ファイ
バを伝搬する間に十分に減衰すれば、次の接続点に到達
する間に実質的なシングルモード伝搬状態が実現され
る。しかし、前記(A)、(B)、(C)に示した条件
は、全ての光ファイバの屈折率分布構造で自由に取りう
るわけではない。
光ファイバにおける正規化周波数Vと正規化伝搬定数b
mnとの関係を示したグラフである。bmnは、LPm
nモードの伝搬定数βmnを正規化した値であって、以
下の式(13)で近似されるものである。
数(mとnは整数)である。βmnとbmnにおいて
は、伝搬定数または正規化伝搬定数どうしの相対的な大
きさを比較するには、いずれにおいてもほぼ同じ結果が
得られる。ここで、コアのピーク屈折率とクラッドの屈
折率との相対的な差である比屈折率差Δは、以下の式
(14)で表される。
係は、近似的に、以下の式(15)のように表すことも
できる。
m'n'とすると、この伝搬定数の差は以下の式(16)
のように表すことができる。
数Vが2.405よりも大きくなると、二つ目のLPモ
ード(LP11モード)が発生する。したがってLP1
1モードの伝搬を除去できる範囲の正規化周波数の上限
値VC11は2.405である。 さらに、Vが3.8を
こえると次のLPモードが発生する。このとき発生する
のは、実際はLP21モードおよびLP02モードであ
る。これら三つ目および四つ目のLPモードが発生する
範囲においては、既に、LP01モードとLP11モー
ドのそれぞれのb01,b11は、いずれもかなり大き
な値を示している。したがって、bmnの定義式から、
それぞれのβ01,β11の値もかなり大きな値となっ
ていることがわかる。表1は、LP21モードとLP0
2モードが発生するぎりぎりのVに対応する、LP01
とLP11モードのbmnの値を示したものである。
1モードとの正規化伝搬定数差は0.34であるのに対
して、LP11モードとLP02モードとの正規化伝搬
定数差は0.42であり、2.5倍であるどころか、大
小関係が逆転している。したがって、上述のようにLP
01モードとLP11モードとの伝搬定数差を、二番目
以降のモード相互間の伝搬定数差よりも2.5倍以上と
なるように設定することは困難である。よって、ステッ
プ型の屈折率分布を有するものでは3つ以上のLPモー
ドが伝搬可能な状態を作り出しても、目的とするような
伝搬定数差の関係を作り出すことが不可能である。この
ようなモード間の伝搬定数差の関係では、光ファイバに
モード変換を助長するようなマイクロベンドを与えて
も、まず真っ先に伝搬定数差が小さいLP01モードと
LP11モードとの間で結合が強く生じてしまうので、
最終的に、不要なモードを除去してLP01モードを優
先的に残すことはできない。
率分布について検討を加えた。その結果、コアと、その
外周上に設けられたクラッドとを有し、このコアが、同
心円状に設けられた二層以上からなり、かつこのコアの
中心付近に設けられた最も高い屈折率の最大屈折率層
と、この最大屈折率層の外周上に設けられた、この最大
屈折率層よりも低い屈折率の中間層とを備えている屈折
率分布を有する多モード光ファイバにおいて、前記
(A)、(B)、(C)の条件を満足し得ることがわか
った。また、このような屈折率分布において、さらに以
下のような屈折率分布を備えていると好ましい。 (1)中間層が1層あるいは屈折率が異なる2層以上か
らなり、この中間層を構成する層の屈折率を中心側から
nl1、nl2、…、nli(i=2、3、・・・)と
したとき、nl1>nliであり、かつクラッドがnl
1よりも低い屈折率を備えているもの。この屈折率分布
においては、中間層のクラッドを基準にした相対屈折率
の最大値が、最大屈折率層のクラッドを基準にした相対
屈折率の5〜50%であると好ましい。 (2)中間層が屈折率が異なる2層以上からなり、当該
中間層を構成する層のうち、最大屈折率層に隣接する層
の屈折率をnl1、これらの層の最大の屈折率をnlm
axとしたとき、nlmax>n1lであり、かつクラ
ッドがnlmaxよりも低い屈折率を備えているもの。
この屈折率分布においては、中間層のクラッドを基準に
した相対屈折率の最大値が、最大屈折率層のクラッドを
基準にした相対屈折率の15〜90%であると好まし
い。
折率分布の具体例を示したものである。この屈折率分布
において、横軸はコアの中心からの位置を示し、縦軸は
屈折率を示している。図5(a)に示した屈折率分布
は、中心部1aと、その周囲のこの中心部1aよりも低
屈折率の階段部1bとからなるコア10を有し、この階
段部1bの周囲に、この階段部1bよりも低屈折率のク
ラッド11が設けられているものである。図5(b)に
示した屈折率分布は、中心部2aの周囲に、順次この中
心部2aよりも低屈折率の中間部2bと、この中間部2
bよりも高屈折率で、前記中心部2aよりも低屈折率の
リング部2cとが設けられてなるコア10を有し、この
リング部2cの周囲に、前記中間部2bとほぼ等しい屈
折率を有するクラッド11が設けられて構成されてい
る。
3aの周囲に、順次、この中心部3aよりも高屈折率の
第1のリング部3bと、前記中心部3aとほぼ同じ屈折
率の中間部3cと、この中間部3cよりも高屈折率で、
かつ前記第1のリング部3bよりも低屈折率の第2のリ
ング部3dが設けられてなるコア10を有し、この第2
のリング部3dの周囲に、前記中間部3cとほぼ同じ屈
折率を有するクラッド11が設けられて構成されてい
る。図5(d)に示した屈折率分布は、中心部4aの外
周上に、順次、この中心部4aよりも高屈折率の第1の
リング部4bと、この第1のリング部4bよりも低屈折
率で、かつ前記中心部4aよりも高屈折率の階段部4c
とが設けられてなるコア10を有し、この階段部4cの
周囲に、前記中心部4aとほぼ等しい屈折率を有するク
ラッド11が設けられて構成されている。また、図5
(c’)図5(d’)に示した屈折率分布は、それぞれ
図5(c)、図5(d)に示したものにおいて、中心部
3a,4aの屈折率をクラッド11の屈折率よりも−Δ
だけ低く設定した変形例を示したものである。
5aの周囲に、順次、この中心部5aよりも低屈折率の
中間部5bと、この中間部5bよりも高屈折率で、かつ
前記中心部5aよりも低屈折率のリング部5cが設けら
れてなるコア10を有し、このリング部5cの周囲に、
前記中間部5bよりも低屈折率のクラッド11が設けら
れて構成されている。図5(f)に示した屈折率分布
は、中心部6aの周囲に、順次、この中心部6aよりも
低屈折率の中間部6bと、この中間部6bよりも高屈折
率で、かつ前記中心部6aよりも低屈折率のリング部6
cが設けられてなるコア10を有し、このリング部6c
の周囲に、前記中間部6bよりも高屈折率で、かつ前記
リング部6cよりも低屈折率のクラッド11が設けられ
て構成されている。
7aの周囲に、順次、この中心部7aよりも低屈折率の
階段部7bと、この階段部7bよりも低屈折率の低屈折
率部7cが設けられてなるコア10を有し、この低屈折
率部7cの周囲に、この低屈折率部7cよりも高屈折率
で、かつ前記階段部7bよりも低屈折率のクラッド11
が設けられて構成されている。図5(h)に示した屈折
率分布は、コア10とクラッド11とからなり、このコ
ア10は中心部8aの周囲に、順次、この中心部8aよ
りも低屈折率の中間部8bと、この中間部8bよりも高
屈折率で、かつ前記中心部8aよりも低屈折率のリング
部8cと、クラッド11よりも低屈折率の低屈折率部8
dが設けられて構成されている。
布の各構成部分は石英ガラスを主成分とし、純石英ガラ
ス、または屈折率を上昇させる作用を有するゲルマニウ
ムを添加した石英ガラス、あるいは屈折率を低下させる
作用を有するフッ素を添加した石英ガラスから構成され
ている。
屈折率分布においては、コア10の外周上にクラッド1
1が設けられてなり、コア10が、中心付近に配置され
た、この屈折率分布において最も屈折率の高い部分(最
大屈折率層)と、その周囲に設けられた、この最大屈折
率層よりも低い屈折率であり、この最大屈折率層とクラ
ッド11とに挟まれた中間層とを有している点で共通す
る。また、図5(a)、図5(d)、図5(g)に示し
た屈折率分布は、図5(d)に示した低屈折率の中心部
4a、あるいは図5(g)に示した階段部7bの外周上
の低屈折率部7cを設けることが任意であるとすると、
実質的に3層構造である点で共通する。すなわちこれら
の屈折率分布は、中心付近に最も高屈折率の中心部1
a,7a、第1のリング部4b,が設けられ(第1層:
最大屈折率層)、その外周上にこれらよりも低屈折率の
階段部1b,4c,7bが設けられ(第2層:中間
層)、さらにこれらの周囲に、これらよりも低屈折率の
クラッド11(クラッド層)が設けられて構成されてい
る。コア10の中心に低屈折率の中心部4a、あるいは
クラッド11と接触するコア10の外周付近に低屈折率
部7cを設けるかどうかは、要求される特性によって設
計され、任意である。これらの屈折率分布においては、
クラッド層を基準にしたときの第1層、第2層の相対屈
折率の最大値をΔ1、Δ2としたときに、Δ2はΔ1の
5〜50%、さらに5〜15%であることが望ましい。
(e),図5(f),図5(h)に示した屈折率分布に
おいては、図5(c)に示した中心の低屈折率の中心部
3aと、図5(h)に示した低屈折率部8dを設けるこ
とが任意であるとすると、実質的に4層構造である点で
共通する。すなわちこれらの屈折率分布は、中心に最も
高屈折率の中心部2a,第1のリング部3b,中心部5
a,6a,8aが設けられ(第1層:最大屈折率層)、
その外周上にこれらよりも低屈折率の中間部2b,3
c,5b,6b,8bが設けられ(第2層:中間層)、
さらにその外周上にこれらよりも高屈折率のリング部2
c,第2のリング部3d,リング部5c,6c,8cが
設けられ(第3層:中間層)、さらにその周囲にクラッ
ド11が設けられている(クラッド層)。前記中心部3
aと低屈折率部8dを設けるかどうかは要求される特性
によって設計され、任意である。クラッド11の屈折率
を基準としたとき、低屈折率部8dの相対屈折率は、コ
ア10の中心付近の屈折率の最大値(Δ1)に対して相
対的に−5〜−15%程度とされる。同様に第3層の相
対屈折率はΔ1に対して15〜90%程度とされる。同
様に中間部5bの相対屈折率はΔ1に対して0〜15%
とされる。同様に中間部6bの相対屈折率はΔ1に対し
て0〜−10%とされる。なお、図5(c’)、図5
(d’)に示した屈折率分布においては、中心部3a、
4aの屈折率は、クラッド11に対する相対屈折率で−
0.05〜0.3%程度の値が製造性の観点から好まし
い。
屈折率分布において共通するのは、上述のように、コア
10が二層以上からなり、コア10の中心付近に最も高
屈折率の最大屈折率層が配され、その外周上に、これよ
りも低屈折率の中間層が配されている点である。このよ
うに、コア10内において、その中心の高屈折率の部分
に、一層LP01モードを集中させることによって、上
述の条件を満足させることができる。
布を有する単一モードファイバは、従来から存在してい
る。しかしながら、その正規化周波数Vは、LP11モ
ードの発生を抑えるため、小さめに設定されている。実
際、従来のものはかなり厳密な単一モード条件を守って
きた。本発明においては、上述のように、このような制
限を敢えて取り払い、より多くのモードが伝搬しつつ
も、モード変換の作用により、LP11モード以降のモ
ードが適当な距離伝搬後には放射モードに散逸して消滅
するようなモード配置を行うものであって、従来のもの
とは屈折率分布が同じであっても、設計条件が異なる。
いて最大屈折率層(第1層)の屈折率(コアのピーク屈
折率)をn1とするとき、例えばその外周上の中間層の
最大屈折率をn2とする。そしてこれらn1、n2にお
いて、クラッド11の屈折率を基準としたときの相対屈
折率をそれぞれΔ1、Δ2としたとき、Δ2をΔ1の5
〜90%、さらに好ましくは30%程度の値に設定する
ことによって、本発明の条件を満足することができる。
n1は0.5〜1.5%とされる。この程度の屈折率差
で実現できるのは、多モード光ファイバを伝搬するLP
モードの中で、LP01モードを除くと、そのエネルギ
ー分布は、中心部の最大屈折率層の領域にはほとんど存
在せず、LP01以外のモードの伝搬定数は、あまり中
心の最大屈折率層の屈折率に依存しないためである。ま
た、このコアにおいて、最大屈折層の外径に対してコア
の外径は3〜8倍、好ましくは3〜5.5倍とされる。
に、数十個のLPモードが存在する場合、Vが大きくな
るとこのような条件は成立しなくなる。したがって、本
発明において、伝搬モード数の上限値は、上述のように
伝搬定数がコアの中心の最も高い屈折率の部分の屈折率
に依存しないような条件を満足する値が設定される。す
なわち、本発明の多モード光ファイバのような振る舞い
を実現するためには、図5(a)〜図5(h)に示した
屈折率分布を有し、かつ伝搬モードのLPモード数が3
〜6個程度、場合によっては3〜5個程度とすると好ま
しい。
おいては、従来の単一モード条件を緩和することによっ
て、伝送システムにおいて要求される光ファイバとして
の光学特性に対して、より柔軟に対応することが可能と
なる。また、これらの特性値は屈折率分布などの設計条
件によって調節することが可能である。例えば近年盛ん
に開発が進められている波長多重伝送システムにおいて
は、使用波長帯における分散の絶対値を10ps/km
/nm以下、好ましくは5ps/km/nm以下に設定
すること要求される。ただし、FWM(4光子混合)の
影響を低減するため、分散が完全にゼロではないことが
望ましい。ただし、分散値は伝送距離と伝送速度を考慮
して決定されるため、これらの数値は絶対的なものでは
ない。本発明の多モード光ファイバにおいては、LP0
1モードの分散が使用波長帯よりも長い波長でゼロにな
り、かつ使用波長帯における分散値を上述の範囲に抑え
た設計が可能であり、海底ケーブルに代表される長距離
伝送システムに対して有効である。また、LP01モー
ドの分散が使用波長帯よりも短い波長でゼロになり、か
つ使用波長帯における分散値を上述の範囲に抑えた設計
も可能であり、伝送システムに応じた柔軟な設計をする
ことができる。
ば本発明を適用することによって、50μm2以上のA
eff、好ましくは70μm2以上のAeffを有する
光ファイバが得られる。さらに、曲げ損失感受性が小さ
いと好ましい。曲げ損失は、例えば20mmφの径に一
様に巻いた被測定光ファイバについて測定した値(「一
様曲げ損失」という。)が、好ましくは30dB/m以
下、さらに好ましくは10dB/m以下であると、様々
にケーブル構造に対して安定なケーブル化が可能である
と考えられる。
する分散の傾きは、特に波長多重伝送に適用するファイ
バにおいては、小さい方が広帯域の伝搬が実現できるた
め、望ましい。分散スロープが小さいと、使用波長帯に
おいて複数の波長の光信号を伝送するにおいて、それら
の伝送状態が均一になりやすいためである。本発明にお
いては、上述のように設計パラメータの自由度の増大に
より、波長多重伝送用ファイバに適した低分散スロープ
を有する光ファイバの設計にあたってもファイバパラメ
ータ設定の自由度が増大する。
る。本実施例において、正規化周波数の定義は前記式
(2)で示される。ここで、n1は、コアの中心部付近
の最大屈折率nAとする。また、コア半径aは、半径方
向の屈折率分布において、クラッドの屈折率と同じ値に
なる位置までの長さで定義されている。
階段型屈折率分布を有する多モード光ファイバの実施例
の正規化周波数と正規化伝搬定数との関係のシミュレー
ション結果を示したグラフである。この多モード光ファ
イバにおいて、中心部1aの屈折率と階段部1bの屈折
率の相対値(単位%)は0.80と0.06とした。ま
た、中心部1aの半径を1としたとき、階段部1bの半
径は5とした。LPモードの伝搬を除去できる範囲の正
規化周波数の上限値VC11は8付近であり、従来のよう
にLP11モードの伝搬を極力許さない設計をする場
合、Vはこの値よりも小さい範囲とする必要がある。よ
って、設計自由度は非常に狭い。これに対して本発明を
適用すると、3番目のモードであるLP02モードが発
生する8から15付近の範囲で設計可能であり、設計の
自由度が増大することがわかる。
ド以外に、LP11、LP02、LP21、およびLP
31モードなどが伝搬可能である。そして、LP01モ
ードとLP11モードとの間の正規化伝搬定数差は非常
に大きいが、LP11モード以上の高次のモード間の正
規化伝搬定数差は非常に小さい。また、クラッドモード
は理論的にbmn=0の位置に存在すると考えられる
が、クラッドモードと高次モードとの間の正規化伝搬定
数差も小さくなっている。したがって、LP01モード
とLP11モードとの間ではエネルギー交換が生じにく
く、高次モード間および高次モードとクラッドモード間
ではエネルギー交換が発生しやすいく、高次モードがコ
ア外に放射されやすいことがわかる。
度とし、VAD法によって実際に多モード光ファイバを
作製した。そして、この多モード光ファイバの屈折率分
布を測定した結果を図7に示した。この図からわかるよ
うに、屈折率分布は完全な階段型ではなく、中心部1
a,階段部1b,クラッド11の各部分の境界は丸みを
帯びた形状であった。この多モード光ファイバは、例え
ばファイバ長2mにおけるカットオフ波長を測定する通
常の測定方法では1.75μmという結果が得られ、こ
の結果からは、1.5〜1.6μmの伝送を行うにおい
ては明らかに多モードファイバであり、シングルモード
伝送には適さないという結論となった。
長とカットオフ波長との関係について、図8(a),図
8(b)に示した方法で測定した。まず、図8(a)に
示したように、可変波長光源22からレンズ23を介し
てまっすぐな状態の測定長の光ファイバ21に、測定波
長の光を全モード励振し、光ファイバ21を透過した光
を光検出器24にて検出する。その結果を出力Aとす
る。ついで、この光ファイバ21に図8(b)に示した
ように光ファイバ21の出射端付近に曲がり21aを加
え、同様にして光検出器24にて光ファイバ21の透過
光を検出する。その結果を出力Bとする。
して、損失波長特性の差を観測する。まっすぐな状態で
測定長の光ファイバ21を高次モードが伝搬する場合
は、曲がり21aを与えると過剰な損失が生じる。よっ
て、出力Bが出力Aと比較して過剰な損失を生じている
場合は、高次モードの存在を確認することが出来る。逆
に、その測定長で既に光ファイバ21から高次モードが
放射されている場合、出力Aにおいては、LP01モー
ドのみが検出される。よって光ファイバ21に曲がり2
1aを与えても、出力Bにおいて損失増加を生じること
はない。したがって、出力Aと出力Bの強度が等しい範
囲がシングルモード伝送が可能な範囲である。そして、
図8(c)に示したグラフから、ファイバ長毎のカット
オフ波長を求めることができる。このグラフの横軸は波
長であり、縦軸に示したA、Bは、それぞれ出力Aの光
の強度と出力Bの光の強度である。
この結果より、カットオフ波長がファイバ長に大きく依
存していることがわかる。また、今回の例では3km程
度で1.5μm以下となることが確認できる。
十分に長尺伝搬後(4km以上伝搬後)の零分散波長は
1.58μm、1.55μm帯における実効コア断面積
は約70μm2、分散スロープは約0.15ps/km
/nm2であった。これらの値は、いわゆる高密度波長
多重伝送に十分耐えるものであり、例えば数千kmの距
離を1530〜1560nm帯を中心に数波〜数十波の
波長多重信号を光ファイバ増幅器で中継増幅しながら伝
送することができる特性を有することがわかった。
交換は光ファイバの被覆層やケーブル化の状態などに依
存する。そこで、以下のようにして被覆層およびケーブ
ル化の状態とカットオフ波長との関係について実験を行
った。
ァイバに、内層のヤング率が1kg/mm2よりも小さ
く、外層のヤング率が40kg/mm2よりも大きい被
覆層を設けて光ファイバ素線とし、これを用いて常法に
したがってケーブル化した。ケーブル化の構造は、テー
プ型構造とルーズチューブ型構造とした。そして、これ
らのケーブルについて、上述の方法と同様にしてカット
オフ波長とファイバ長の関係を測定した。カットオフ波
長のファイバ長依存性については、ファイバ長1km以
下の領域において、ファイバ長が一桁増加するごとに、
カットオフ波長が、80〜120nm程度ずつ短くなっ
てゆくことが観測され、カットオフ波長のファイバ長依
存性は被覆層を設けない前と大きな差はなかった。した
がって、実施例1の多モード光ファイバは、ケーブル化
した場合にも、その特性を維持しており、問題なく使用
可能であることがわかった。
ぞれ実施例2、3の多モード光ファイバの正規化周波数
Vと正規化伝搬定数bmnとの関係のシミュレーション
結果を示したグラフである。実施例2、3は、これらの
グラフ中にそれぞれ示されているように、図5(a)に
示した階段状の屈折率分布を備えたものとした。実施例
2において、クラッドの屈折率を基準にしたときの中心
部1aと階段部1bの相対屈折率は、それぞれ0.80
%、0.08%とした。また、実施例3においては0.
80%、0.12%とした。また、実施例2、3のいず
れにおいても、中心部1aの半径を1としたとき階段部
1bの半径は5とした。
ド光ファイバの正規化周波数Vと正規化伝搬定数bmn
との関係のシミュレーション結果を示したグラフであ
る。実施例4の多モード光ファイバは、このグラフ中に
示されているように、図5(e)に示した屈折率分布を
備えたものであった。このグラフ中の図は、中心から一
方の半径方向の屈折率分布を示したものである。そし
て、中間部5bの屈折率を基準としたときの中心部5
a、リング部5cおよびクラッド11の相対屈折率は、
それぞれ0.61、0.31、−0.02%とした。ま
た、中心部5aの半径を1としたときの中間部5bの半
径は2.8、リング部5cの半径は3.9とした。
ド光ファイバの正規化周波数Vと正規化伝搬定数bmn
との関係のシミュレーション結果を示したグラフであ
る。実施例5の多モード光ファイバは、このグラフ中に
示されているように、図5(h)に示した屈折率分布を
備えたものであった。そして、中間部8bとクラッド1
1の屈折率を基準としたときの中心部8a、リング部8
cおよび低屈折率部8dの相対屈折率は、それぞれ0.
61、0.21、−0.05%とした。また、中心部8
aの半径を1としたときの中間部8bの半径は2.8、
リング部8cの半径は3.9、低屈折率部8dの半径は
8とした。
ド光ファイバの正規化周波数Vと正規化伝搬定数bmn
との関係のシミュレーション結果を示したグラフであ
る。実施例6の多モード光ファイバは、このグラフ中に
示されているように、図5(b)に示した屈折率分布を
備えたものであった。そして、中間部2bとクラッド1
1の屈折率を基準としたときの中心部2aとリング部2
cの相対屈折率は、それぞれ0.64、0.33%とし
た。また、中心部2aの半径を1としたときの中間部2
bの半径は2.8、リング部2cの半径は3.9とし
た。
ように、いずれにおいても正規化周波数Vを、LP02
モードが発生する下限値よりも大きな値に設定すること
によって、LP01モード以外にLP11、LP02、
LP21、およびLP31モードなどが伝搬可能であ
り、かつLP01モードとLP11モードとの間の正規
化伝搬定数差は非常に大きいが、LP11モード以上の
高次のモード間の正規化伝搬定数差は非常に小さいとい
う、実施例1と同様の結果が得られた。よって、Vの値
を適切な範囲として多モード光ファイバを作製すれば、
実施例1と同様に、伝送距離が長くなることにより、実
質的にシングルモード条件での伝送が可能となるものが
得られることが明らかとなった。
バは、図15に示したように、図5(e)に示した屈折
率分布を備えたものであった。中間部5bの屈折率を基
準としたときの中心部5a、リング部5cおよびクラッ
ド11の相対屈折率は、それぞれ0.7、0.3、−
0.1%とした。また、中心部5aの半径を1としたと
きの中間部5bの半径は4、リング部5cの半径は5と
した。図16は、実施例7の多モード光ファイバの正規
化周波数Vと正規化伝搬定数bmnとの関係のシミュレ
ーション結果を示したグラフである。
6.1に設定して、MCVD法と呼ばれる内付け法を用
いてこの多モード光ファイバを実際に作製した。そし
て、屈折率分布を実際に測定したところ、若千変形した
ものであったが、図15に示した理想的な形状に近い屈
折率分布が得られた。
以下に示した。理論値と実測値は数%以内の誤差で一致
した。 コア径(リング部5cの外径) 16.3μm 正規化周波数 V=6.1 正規化伝搬定数 b01=0.22 コア中心の相対屈折率差 0.8% 零分散波長 1550nm 分散値(λ:1550nm) 2.0ps/km/nm 高次モードのカットオフ波長(ファイバ長2m) 約1.81μm MFD 10.2μm Aeff 89.5μm2 LP01モードの曲げ損失 約23dB/m(曲げ径20mm) 波長分散スロープ(λ:1550nm) 約0.133ps/km/nm2
を、図17に示したように、多モード光ファイバ31の
外周上に軟らかいヤング率0.10kg/mm2の内層
32(厚さ約35μm)とヤング率60kg/mm2、
硬い外層33(厚さ約27μm)からなる紫外線硬化型
樹脂からなる被覆層を設けて光ファイバ素線34とし、
この光ファイバ素線34を、6本、鋼線35の上にポリ
エチレンからなる被覆層36が設けられたテンションメ
ンバ37の外周上に撚り合わせてた集合体の上に、ポリ
エチレンからなる一括被覆層38が設けて6心のユニッ
ト構造とした。そして、このユニットの高次モードのカ
ットオフ波長を測定したところ、ユニット長約2kmの
位置の、各多モード光ファイバ31…のカットオフ波長
は、1.50μmまで短くなっていた。
ットオフ波長は約1.81μmであり、この値のみから
判断すると実用には向かないと考えられるが、所定のフ
ァイバ長を確保することによってシングルモード伝搬が
可能となることが確認できた。 しかもこの多モード光
ファイバのAeffはほぼ90μm2と大きく、多モー
ド光ファイバ中の光信号のパワー密度を下げることがで
き、非線形効果の抑制を図ることができることがわかっ
た。
バは、図18に示されているように、図5(b)に示し
た屈折率分布を備えたものであった。そして、中間部2
bとクラッド11の屈折率を基準としたときの中心部2
aとリング部2cの相対屈折率は、それぞれ0.8、
0.5%とした。また、中心部2aの半径を1としたと
きの中間部2bの半径は3、リング部2cの半径は4と
した。図19は、実施例8の多モード光ファイバの正規
化周波数Vと正規化伝搬定数bmnとの関係のシミュレ
ーション結果を示したグラフである。
例7と同様にMCVD法と呼ばれる内付け法を用いてこ
の多モード光ファイバを実際に作製した。この多モード
光ファイバの特性の実測値を以下に示した。理論値と実
測値は数%以内の誤差で一致した。
にして図17に示したようにユニットとし、このユニッ
トの高次モードのカットオフ波長を測定したところ、4
km伝送したところで1500nmを下回る値が得ら
れ、シングルモード伝送が可能であることが確認でき
た。また、上記のようにAeffも大きく、非線形抑制
の効果にも優れていることがわかった。
(b)に示した方法の他、多モード光ファイバの伝搬モ
ードが複数存在していること確認する方法として、反射
型のファイバグレーティングを利用した方法が例示でき
る。ファイバグレーティングとは、多モード光ファイバ
の長さ方向に、コアの屈折率やコア径の周期的な変化な
どの摂動を形成したものである。そして、この周期的な
変化の作用によって、特定波長帯の光を反射する特性が
得られる。
製造方法の一例を示した説明図であって、この製造方法
は、ゲルマニウム添加石英ガラスに特定波長の紫外光を
照射すると屈折率が上昇する特性(いわゆるフォトリフ
ラクティブ効果)を利用したものである。光ファイバ4
1は、そのコア41aの少なくとも中心付近の高屈折率
の部分がゲルマニウム添加石英ガラスからなるものであ
る。コア41aの他の部分は、純石英ガラスまたはフッ
素添加石英ガラスから形成されている。クラッド41b
は純石英ガラスまたはフッ素添加石英ガラスからなるも
のである。一方、符号52は位相マスクである。この位
相マスク52は石英ガラスなどからなり、その片面には
所定の周期で複数の格子52a…が形成されている。
a…の形成面が対峙するように位相マスク52を配置
し、この光ファイバ41の側面に位相マスク52を介し
て紫外光を照射する。すると、格子52a…によって+
1次回折光と−1次回折光とが回折して干渉縞が生じ、
紫外光の強度パターンが形成される。その結果、前記干
渉縞が生じた部分のコア41aの屈折率が変化し、この
紫外光の強度パターンが半永久的なコア41aの屈折率
変化としてコア41aに転写される。このようにして光
ファイバ41の長さ方向にコア41aの屈折率の周期的
な変化が形成されたグレーティング部43が得られる。
ファイバ41に光を入射すると、グレーティング部43
において特定波長の光が反射し、この特定波長の光が損
失した透過光が得られる。反射光の波長は、屈折率変化
の周期(屈折率摂動)に依存する。すなわち、光ファイ
バ41中のモードのファイバ内波長とこの屈折率摂動の
1/2の周期とが一致すると、非常に強い反射が生じ
る。したがって、この反射波長の測定によって光ファイ
バ41を伝搬するモードを、かなり正確に知ることがで
きる。
を有する多モード光ファイバに、紫外線レーザ(エキシ
マレーザ)を用いて、約0.5μmの短い周期のグレー
ティング部を形成したファイバグレーティングの反射波
長特性を測定した反射スペクトルである。伝搬モードが
ひとつしかなければ、反射スペクトルは1本しか観測さ
れないが、この実施例においてはLP01モード以外に
複数のモードの反射スペクトルが観測され、複数のモー
ドが伝搬しているものであることが確認できた。
ド除去機能を有する多モード光ファイバにおいては、所
定距離伝搬した後には単一モード伝搬が可能となるた
め、従来の単一モード条件を緩和して、ファイバパラメ
ータを比較的自由に設定することができる。その結果、
使用波長帯において分散を小さくすることができる。ま
た、実効コア断面積を大きくすることができる。そし
て、接続損失、曲げ損失および非線形効果の低減を図る
ことができる。さらに、このような設計パラメータの自
由度の増大により、長距離伝送に適した光ファイバや、
長距離伝送に適し、かつ波長多重伝送用に適した光ファ
イバなどの設計に有効である。
アグラムで示したグラフである。
した斜視図である。
イバを示した斜視図である。
における正規化周波数Vと正規化伝搬定数bmnとの関
係を示したグラフである。
バの屈折率分布の例を示したグラフである。
規化伝搬定数bmnとの関係を示したグラフである。
バの屈折率分布を測定した結果を示したグラフである。
イバ長とカットオフ波長との関係を測定する方法を示し
た説明図、図8(c)は、カットオフ波長を求めるため
のグラフの一例を示した図である。
オフ波長の関係の測定結果を示したグラフである。
正規化伝搬定数bmnとの関係を示したグラフである。
正規化伝搬定数bmnとの関係を示したグラフである。
正規化伝搬定数bmnとの関係を示したグラフである。
正規化伝搬定数bmnとの関係を示したグラフである。
正規化伝搬定数bmnとの関係を示したグラフである。
たグラフである。
正規化伝搬定数bmnとの関係を示したグラフである。
ニットの断面図である。
たグラフである。
正規化伝搬定数bmnとの関係を示したグラフである。
製造方法の一例を示した説明図、図20(b)はファイ
バグレーティングの作用を示した説明図である。
グの反射スペクトルの測定結果を示したグラフである。
間部、3b…第1のリング部、3c…中間部、4b…第
1のリング部、4c…階段部、5a…中心部、5b…中
間部、6a…中心部、6b…中間部、7a…中心部、7
b…階段部、8a…中心部、8b…中間部、10…コ
ア、11…クラッド。
Claims (20)
- 【請求項1】 光信号入射時には少なくとも3以上の直
線偏波モードが伝搬モードとして存在可能な多モード光
ファイバであって、 該伝搬モードが最低次モードと二次モード以上の高次モ
ードを含み、 該最低次モードと該二次モードとの伝搬定数差が、二次
モード以上の高次モードにおいて、隣接するモード間の
伝搬定数差の2倍以上であることを特徴とする高次モー
ド除去機能を有する多モード光ファイバ。 - 【請求項2】 請求項1に記載の高次モード除去機能を
有する多モード光ファイバにおいて、高次モードとクラ
ッドモードにおいて、隣接するモード間の正規化伝搬定
数差が0.25以下であることを特徴とする高次モード
除去機能を有する多モード光ファイバ。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の高次モード除
去機能を有する多モード光ファイバにおいて、 コアと、その外周上に設けられたクラッドとを有し、 該コアが、同心円状に設けられた二層以上からなり、か
つ当該コアの中心付近に設けられた最も高い屈折率の最
大屈折率層と、該最大屈折率層の外周上に設けられた、
該最大屈折率層よりも低い屈折率の中間層とを備えてい
ることを特徴とする高次モード除去機能を有する多モー
ド光ファイバ。 - 【請求項4】 請求項3に記載の高次モード除去機能を
有する多モード光ファイバにおいて、中間層のクラッド
を基準にした相対屈折率の最大値が、最大屈折率層のク
ラッドを基準にした相対屈折率の5〜90%であること
を特徴とする高次モード除去機能を有する多モード光フ
ァイバ。 - 【請求項5】 請求項3または4に記載の高次モード除
去機能を有する多モード光ファイバにおいて、クラッド
の屈折率を基準としたときの最大屈折率層の相対屈折率
差が0.65〜1.5%であることを特徴とする高次モ
ード除去機能を有する多モード光ファイバ。 - 【請求項6】 請求項3〜5のいずれか一項に記載の高
次モード除去機能を有する多モード光ファイバにおい
て、コアの外径が前記最大屈折率層の外径の3〜8倍で
あることを特徴とする高次モード除去機能を有する多モ
ード光ファイバ。 - 【請求項7】 請求項3〜6のいずれか一項に記載の高
次モード除去機能を有する多モード光ファイバにおい
て、コアの外径が最大屈折率層の外径の3〜5.5倍で
あることを特徴とする高次モード除去機能を有する多モ
ード光ファイバ。 - 【請求項8】 請求項3〜7のいずれか一項に記載の高
次モード除去機能を有する多モード光ファイバにおい
て、 中間層が1層あるいは屈折率が異なる2層以上からな
り、当該中間層を構成する層の屈折率を中心側からnl
1、nl2、…、nli(i=2、3、・・・)とした
とき、nl1>nliであり、かつクラッドがnl1よ
りも低い屈折率を備えていることを特徴とする高次モー
ド除去機能を有する多モード光ファイバ。 - 【請求項9】 請求項8に記載の高次モード除去機能を
有する多モード光ファイバにおいて、中間層のクラッド
を基準にした相対屈折率の最大値が、最大屈折率層のク
ラッドを基準にした相対屈折率の5〜50%であること
を特徴とする高次モード除去機能を有する多モード光フ
ァイバ。 - 【請求項10】 請求項3〜7のいずれか一項に記載の
高次モード除去機能を有する多モード光ファイバにおい
て、 中間層が屈折率が異なる2層以上からなり、当該中間層
を構成する層のうち、最大屈折率層に隣接する層の屈折
率をnl1、これらの層の最大の屈折率をnlmaxと
したとき、nlmax>n1lであり、かつクラッドが
nlmaxよりも低い屈折率を備えていることを特徴と
する高次モード除去機能を有する多モード光ファイバ。 - 【請求項11】 請求項10に記載の高次モード除去機
能を有する多モード光ファイバにおいて、中間層のクラ
ッドを基準にした相対屈折率の最大値が、最大屈折率層
のクラッドを基準にした相対屈折率の15〜90%であ
ることを特徴とする高次モード除去機能を有する多モー
ド光ファイバ。 - 【請求項12】 請求項1〜11のいずれか一項に記載
の高次モード除去機能を有する多モード光ファイバにお
いて、入射した光信号が、最大4kmを伝搬する間に、
最低次モード以外のモードは減衰し、実質的に情報伝送
に寄与しなくなることを特徴とする高次モード除去機能
を有する多モード光ファイバ。 - 【請求項13】 請求項1〜12のいずれか一項に記載
の高次モード除去機能を有する多モード光ファイバにお
いて、1.55μm帯における実効コア断面積が50μ
m2以上であり、1.55μm帯における分散の絶対値
が10ps/km/nm以下であり、かつ石英ガラスを
主成分とすることを特徴とする高次モード除去機能を有
する多モード光ファイバ。 - 【請求項14】 請求項13に記載の高次モード除去機
能を有する多モード光ファイバにおいて、1.55μm
帯における実効コア断面積が70μm2以上であること
を特徴とする高次モード除去機能を有する多モード光フ
ァイバ。 - 【請求項15】 請求項14に記載の高次モード除去機
能を有する多モード光ファイバにおいて、1.55μm
帯における分散の絶対値が5ps/km/nm以下であ
ることを特徴とする高次モード除去機能を有する多モー
ド光ファイバ。 - 【請求項16】 請求項1〜15のいずれか一項に記載
の高次モード除去機能を有する多モード光ファイバにお
いて、伝搬モードの数が3〜6であることを特徴とする
高次モード除去機能を有する多モード光ファイバ。 - 【請求項17】 請求項1〜16のいずれか一項に記載
の高次モード除去機能を有する多モード光ファイバにお
いて、使用波長帯において、最低次モードの分散が波長
1.5μmよりも長い波長でゼロとなることを特徴とす
る高次モード除去機能を有する多モード光ファイバ。 - 【請求項18】 請求項1〜17のいずれか一項に記載
の高次モード除去機能を有する多モード光ファイバにお
いて、使用波長帯における直径20mmの一様曲げ損失
が30dB/m以下であることを特徴とする高次モード
除去機能を有する多モード光ファイバ。 - 【請求項19】 請求項1〜18のいずれか一項に記載
の高次モード除去機能を有する多モード光ファイバにお
いて、使用波長帯における直径20mmの一様曲げ損失
が10dB/m以下であることを特徴とする高次モード
除去機能を有する多モード光ファイバ。 - 【請求項20】 請求項1〜19のいずれか一項に記載
の高次モード除去機能を有する多モード光ファイバにお
いて、使用波長帯において、最低次モードの分散が波長
1.5μmよりも短い波長でゼロとなることを特徴とす
る高次モード除去機能を有する多モード光ファイバ。
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