JP5370780B2 - マルチクラッド光ファイバ、光ファイバモジュール、ファイバレーザ及びファイバアンプ - Google Patents

マルチクラッド光ファイバ、光ファイバモジュール、ファイバレーザ及びファイバアンプ Download PDF

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Description

本発明は、高パワー光の伝送等に好適なマルチクラッド光ファイバ、並びに該光ファイバを有する光ファイバモジュール、ファイバレーザ及びファイバアンプに関する。
本願は、2009年6月17日に、日本国に出願された特願2009−144630号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
近年、ファイバアンプやファイバレーザの高出力化の進展にはめざましいものがある。これら高出力化の進展に伴い、ファイバアンプやファイバレーザに適用される希土類添加光ファイバをはじめとする各種光ファイバ型部品に対して、高パワー光に対する耐性の向上が求められている。そして、高パワー光に対する光ファイバの耐性を考える上では、光損傷と非線形光学効果の与える影響を低減することが重要である。光損傷と非線形光学効果は、いずれも光のパワー密度(単位導光断面積あたりの光パワー)が高い場合に生じる現象である。したがって、光損傷や非線形光学効果の発生を抑制しつつ高出力光を得るためには、光のパワー密度を下げれば良い。そして、出力パワーを下げずにパワー密度を下げるためには、光の通る断面積(導光断面積)を大きくすれば良い。通常、導光断面積の指標としては、下記式(1)で定義される実効コア断面積(Aeff)という概念が利用される。
Figure 0005370780
式(1)中、E(r)は光ファイバ内の光の電界分布を示し、rは光ファイバの軸中心からの半径方向の距離を示す。
このような観点から、実効コア断面積を拡大する手法が、近年盛んに検討されている。
例えば、非特許文献1には、光ファイバのコアの屈折率分布形状を変えることで、実効コア断面積を拡大する手法が開示されている。
非特許文献2には、高次モードが存在する光ファイバであっても、光ファイバを曲げて使用することで高次モードに曲げ損失を発生させ、実効コア断面積が大きい複数モード光ファイバで実質的にシングルモード伝搬を実現する手法が開示されている。
非特許文献3及び4には、フォトニッククリスタルファイバを利用した実効コア断面積拡大の手法と、比屈折率差を小さくすることによる実効コア断面積拡大の手法がそれぞれ開示されている。これらの手法によれば、実効コア断面積の拡大が実現できる。
非特許文献5には、リーケージファイバを利用した実効コア断面積拡大の手法が開示されている。
非特許文献6〜8には、コアの周囲に高次モードのみを結合させて除去し、実質的にシングルモード伝搬を実現する手法が開示されている。
Proc. of SPIE vol. 5335, p. 132-139 (2004) Opt. Lett., vol. 25, p. 442-444 (2000) Opt. Express, 14, p. 2715-2720 (2006) Proc. of ECOC 2008, Th. 3. C. 1 (2008) Proc. of CLEO/QELS 2008, CPDB6 (2008) Proc. of OFC/NFOEC 2008, OWU2 (2008) Opt. Express, 13, p. 3477-3490 (2005) Proc. of ECOC 2008, Mo. 4. B. 4 (2008)
しかし、非特許文献1で開示されている手法では、実効コア断面積の拡大と共にカットオフ波長が長くなってしまい、ビーム品質を維持するために必要なシングルモード伝搬と、実効コア断面積拡大との間にトレードオフがあるという問題点があった。また、非特許文献1で開示されている光ファイバの屈折率分布では、ファイバを曲げて使用した時に、実効コア断面積が大幅に小さくなるという問題点もあった(曲げたときの実効コア断面積の挙動に関しては、Opt. Express, 14, p. 69-81 (2006)に詳細な検討結果が示されている)。
また、非特許文献2で開示されている手法は、これまでに比較的広く利用されているが、Proc. of OFC/NFOEC 2008, OTuJ2 (2008)(以下、非特許文献9と略記する)に記載されているように、曲げた時の実効コア断面積の縮小の影響を受け、実効コア断面積の拡大には限界があり、十分に実効コア断面積を拡大できず、曲げた時を考慮すると、コアの外径は実質的には25μm(実効コア断面積に換算すると320μm)程度に制限されるという問題点があった。
また、非特許文献3及び4で開示されている手法では、光ファイバが曲げに弱いため、曲げて使用できず、コンパクトなファイバアンプやファイバレーザを実現できないという問題点があった。
非特許文献5で開示されている手法は、リーケージファイバが曲げに弱い点で、非特許文献3及び4で開示されている手法と同様であり、また、原理的に伝送損失が大きいため、レーザの発振効率やアンプの増幅効率を高めることが難しいという問題点もあった。
非特許文献6〜8で開示されている手法は、効果的に高次モードを除去できるが、その屈折率分布や構造が非常に複雑で、しかも非常に高精度な制御が必要であり、製造が難しく、コストが高く、歩留まりが低くなってしまうという問題点があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、構造が簡便で、実質的なシングルモード伝搬と実効コア断面積の拡大が可能な光ファイバを提供することを課題とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明は、信号光を導波する平均屈折率n1のコアと;該コアの周囲に形成された平均屈折率n2の内側クラッドと、該内側クラッドの周囲に形成された平均屈折率n3の中間クラッドと、励起光を中間クラッドよりも内側に閉じ込める、中間クラッドの周囲に形成された平均屈折率n4の外側クラッドと、からなるクラッドと;を備えたマルチクラッド光ファイバであって、前記n1〜n4が、n1>n2>n3>n4の関係を満たし;前記信号光の波長において、前記コア中に二つ以上の軸対称モードが存在し;前記二つ以上の軸対称モードが、基本モードと、この基本モードよりも高次の軸対称モードである高次モードであり;所定の曲げ直径で曲げられた時に、前記コア中の前記高次モードが、内側クラッドモードとのカップリングにより前記内側クラッド中に拡散して、実質的に前記基本モードのみが前記コア中を伝搬する。
(2)上記(1)に記載のマルチクラッド光ファイバは、所定の曲げ直径で曲げられていてもよい。
(3)上記(1)または(2)に記載のマルチクラッド光ファイバは、前記内側クラッドの外径が、前記コアの外径の2倍以上であってもよい。
(4)上記(3)に記載のマルチクラッド光ファイバは、前記内側クラッドの外径が、前記コアの外径の5倍以下であり、かつ130μm以下であってもよい。
(5)上記(4)に記載のマルチクラッド光ファイバは、前記コアの外径が25〜50μmであり、前記コアと前記内側クラッドとの間の比屈折率差が0.05〜0.13%であってもよい。
(6)上記(1)または(2)に記載のマルチクラッド光ファイバは、前記軸対称モードとして、LP01モード及び前記LP01よりも高次のLP02モードのみが存在し、前記LP02モードよりも高次モードであるLP03モード以上の高次モードが存在しなくてもよい。
(7)上記(6)に記載のマルチクラッド光ファイバは、前記内側クラッドの外径が、前記コアの外径の2倍以上であってもよい。
(8)上記(7)に記載のマルチクラッド光ファイバは、前記内側クラッドの外径が、前記コアの外径の5倍以下であり、かつ130μm以下であってもよい。
(9)上記(8)に記載のマルチクラッド光ファイバは、前記コアの外径が35〜50μmであり、前記コアと前記内側クラッドとの間の比屈折率差が0.05〜0.10%であってもよい。
(10)上記(8)に記載のマルチクラッド光ファイバは、前記コアの外径が25〜35μmであり、前記コアと前記内側クラッドとの間の比屈折率差が0.07〜0.13%であってもよい。
(11)上記(1)または(2)に記載のマルチクラッド光ファイバは、前記軸対称モードとして、LP01モード、前記LP01モードよりも高次のLP02モード及び前記LP02モードよりも高次のLP03モードが存在し、前記LP02モードが内側クラッドモードとのカップリングにより前記内側クラッド中に拡散し、前記LP03モードが曲げ損失により前記内側クラッド中に拡散してもよい。
(12)上記(11)に記載のマルチクラッド光ファイバは、前記内側クラッドの外径が、前記コアの外径の2倍以上であってもよい。
(13)上記(12)に記載のマルチクラッド光ファイバは、前記内側クラッドの外径が、前記コアの外径の5倍以下であり、かつ130μm以下であってもよい。
(14)上記(13)に記載のマルチクラッド光ファイバは、前記コアの外径が35〜50μmであり、前記コアと前記内側クラッドとの間の比屈折率差が0.08〜0.13%であってもよい。
(15)上記(1)〜(14)のいずれかに記載のマルチクラッド光ファイバは、前記所定の曲げ直径が、80〜200mmであってもよい。
(16)上記(1)〜(15)のいずれかに記載のマルチクラッド光ファイバは、前記コアに蛍光元素が添加されていてもよい。
(17)上記(16)に記載のマルチクラッド光ファイバは、前記蛍光元素が希土類元素であってもよい。
(18)本発明の光ファイバモジュールは、上記(1)〜(17)のいずれかに記載のマルチクラッド光ファイバが巻回されてなる。
(19)本発明のファイバレーザ又はファイバアンプは、上記(1)〜(17)のいずれかに記載のマルチクラッド光ファイバ若しくは上記(18)に記載の光ファイバモジュールを有する。
本発明によれば、構造が簡便で、実質的なシングルモード伝搬と実効コア断面積の拡大が可能な光ファイバを提供できる。また、このような光ファイバを使用することで、光学特性が良好な光ファイバモジュール、ファイバレーザ及びファイバアンプを提供できる。
従来の光ファイバの屈折率分布を例示する図である。 図1Aに示す屈折率分布を有した光ファイバを曲げた時の、等価直線導波路の屈折率分布を例示する図である。 本発明のマルチクラッド光ファイバの屈折率分布を例示する図である。 図2Aに示す本発明のマルチクラッド光ファイバを曲げた時の、等価直線導波路の屈折率分布を例示する図である。 本発明のマルチクラッド光ファイバの一実施形態を模式的に示す図である。 本発明のマルチクラッド光ファイバにおける屈折率プロファイルを例示する図である。 図3Bに示す屈折率プロファイルを有するマルチクラッド光ファイバにおける、Γ値と曲げ直径との関係を示すグラフである。 コアの外径が30μm、内側クラッドの外径が90μmの場合の本発明のマルチクラッド光ファイバにおける、Γ値と曲げ直径との関係を例示するグラフである。 コアの外径が30μm、内側クラッドの外径が100μmの場合の本発明のマルチクラッド光ファイバにおける、Γ値と曲げ直径との関係を例示するグラフである。 コアの外径が30μm、内側クラッドの外径が110μmの場合の本発明のマルチクラッド光ファイバにおける、Γ値と曲げ直径との関係を例示するグラフである。 コアの外径が30μm、内側クラッドの外径が120μmの場合の本発明のマルチクラッド光ファイバにおける、Γ値と曲げ直径との関係を例示するグラフである。 コアの外径が35μm、内側クラッドの外径が80μmの場合の本発明のマルチクラッド光ファイバにおける、Γ値と曲げ直径との関係を例示するグラフである。 コアの外径が35μm、内側クラッドの外径が90μmの場合の本発明のマルチクラッド光ファイバにおける、Γ値と曲げ直径との関係を例示するグラフである。 コアの外径が35μm、内側クラッドの外径が100μmの場合の本発明のマルチクラッド光ファイバにおける、Γ値と曲げ直径との関係を例示するグラフである。 コアの外径が35μm、内側クラッドの外径が110μmの場合の本発明のマルチクラッド光ファイバにおける、Γ値と曲げ直径との関係を例示するグラフである。 コアの外径が40μm、内側クラッドの外径が90μmの場合の本発明のマルチクラッド光ファイバにおける、Γ値と曲げ直径との関係を例示するグラフである。 コアの外径が40μm、内側クラッドの外径が100μmの場合の本発明のマルチクラッド光ファイバにおける、Γ値と曲げ直径との関係を例示するグラフである。 コアの外径が40μm、内側クラッドの外径が110μmの場合の本発明のマルチクラッド光ファイバにおける、Γ値と曲げ直径との関係を例示するグラフである。 コアの外径が40μm、内側クラッドの外径が120μmの場合の本発明のマルチクラッド光ファイバにおける、Γ値と曲げ直径との関係を例示するグラフである。 内側クラッドの外径と、最低次(1st)のクラッドモードとのモードカップリングが生じる曲げ直径との関係を例示するグラフである。 コアと内側クラッドとの間の比屈折率差が0.10%である本発明のマルチクラッド光ファイバにおける、Γ値と曲げ直径との関係を例示するグラフである。 コアと内側クラッドとの間の比屈折率差が0.11%である本発明のマルチクラッド光ファイバにおける、Γ値と曲げ直径との関係を例示するグラフである。 コアと内側クラッドとの間の比屈折率差が0.12%である本発明のマルチクラッド光ファイバにおける、Γ値と曲げ直径との関係を例示するグラフである。 コアと内側クラッドとの間の比屈折率差が0.13%である本発明のマルチクラッド光ファイバにおける、Γ値と曲げ直径との関係を例示するグラフである。 内側クラッドが屈折率分布を有する本発明のマルチクラッド光ファイバの屈折率分布を例示する図である。 実施例1における、中実化後の光ファイバのコア、内側クラッド及び中間クラッドの屈折率分布を示す図である。
以下、本発明について詳しく説明する。
<マルチクラッド光ファイバ>
図3Aは、本発明のマルチクラッド光ファイバ1(以下、単に光ファイバ1、あるいはファイバ1ということがある)の一実施形態を模式的に示した図である。本発明のマルチクラッド光ファイバ1は、信号光を導波する平均屈折率n1のコアaと;該コアaの周囲に形成された平均屈折率n2の内側クラッドbと、該内側クラッドbの周囲に形成された平均屈折率n3の中間クラッドcと、励起光を中間クラッドcよりも内側に閉じ込める、中間クラッドcの周囲に形成された平均屈折率n4の外側クラッドdと、からなるクラッドeと;を少なくとも備える。また、本発明のマルチクラッド光ファイバ1では、前記n1〜n4が、n1>n2>n3>n4の関係を満たし、信号光波長において、前記コアa中に二つ以上の軸対称モード(すなわち、基本モードと、この基本モードよりも高次の軸対称モード(高次モード))が存在し、所定の曲げ直径で曲げられた時に、前記コアa中の高次モードが、内側クラッドモードとのカップリングによりクラッドe中に拡散して、実質的に基本モードのみがコアa中を伝搬する。
本発明のマルチクラッド光ファイバ1は、少なくとも内側クラッドb、中間クラッドc、及び一層の外側クラッドdを備え、これらの平均屈折率がn1>n2>n3>n4の関係を満たしていることが必要である。これにより、所定の曲げ直径に曲げて使用することで、コアa中に存在する二つ以上の軸対称モードのうち、基本モードのみがコアa中を伝搬し、実質的なシングルモード伝搬が可能となる。
本発明のマルチクラッド光ファイバ1は、例えば、図22に示すように、内側クラッドbが屈折率分布を有していても良いし(内側クラッドbが複数層でも良いし)、中間クラッドc及び/又は外側クラッドdが屈折率分布を有していても良く、セグメントコア型のコアaを有していても良い。このように、これら各部a〜dの少なくともいずれかにおいて屈折率分布を有する光ファイバの場合、各部a〜dの屈折率は、コアa、内側クラッドb、中間クラッドc及び外側クラッドd各々の平均屈折率がn1>n2>n3>n4の関係を満たすようになっていれば良い。
コアa、内側クラッドb、中間クラッドc及び外側クラッドdは、公知の材質で作製されたもので良い。通常は、コアa、内側クラッドb及び中間クラッドcは、ガラスで作製されたものが好ましい。外側クラッドdは、ポリマーで作製されたものでも良いし、ホーリークラッド等、ガラスで作製されたものでも良い。
前記n1〜n4は、コアaや各クラッドb〜dを構成する材質、添加成分の種類で、適宜調整できる。
本発明の光ファイバ1は、技術的には、マルチクラッド光ファイバにおいて実効コア断面積を拡大した、実質的なシングルモード光ファイバと呼ぶべきものである。
光ファイバを同一の曲率半径で一様に曲げた時の光ファイバの諸特性を計算する方法として、いくつかのものが知られているが、ここでは最も直感的に理解し易いものとして、導波路の曲がりの影響を等価直線導波路に変換して計算する手法(例えば、Opt. Express, 14, p. 69−81 (2006)参照)に基づいて、本発明の光ファイバについて説明する。
図1Aに示すようなある屈折率分布を有する光ファイバを曲げた時、その光ファイバの等価直線導波路の屈折率分布は、図1Bに示すように、一方向に傾斜したものとなる。一方、本発明のような内側クラッドと中間クラッドを有するマルチクラッド光ファイバ(図2Aに示すような屈折率分布を有するマルチクラッド光ファイバ)を曲げた時の、等価直線導波路の屈折率分布は図2Bのようになる。ただし、ここに示すものは模式図であって、実寸比率を必ずしも反映したものではない。光ファイバをある所定の直径(曲げ直径)に曲げた時、内側クラッドの最外部に、周囲のクラッドと比較して屈折率の高い部位(高屈折率部、図2B中の符号Aで示す部位)が出現する。本発明は、曲げ直径をある適切な範囲に設定することにより、クラッド導波構造によってコアの基本モードよりも高次の軸対称モード(高次モード)のみを除去する(例えば、Opt. Express, 13, p. 3477−3490 (2005)参照)のと同様に、この高屈折率部Aが実効的に、コアaの高次モードのみを除去する働きを有するという新たな知見に基づき、完成されたものである。図3Bに示す屈折率プロファイルによって、各軸対称モードのパワーのコア領域内に存在する比率(Γ値)の曲げ直径依存性を計算した結果を図4に示す。図4において、「1st」は最低次のクラッドモード(1stクラッドモード)を、「2nd」は最低次の次に高次のクラッドモード(2ndクラッドモード)をそれぞれ示す。これは、さらに以降の図においても同様である。計算には、円筒座標フルベクトル有限要素法(例えば、「Opt. Express, 14, p. 11128-11141 (2006) 」参照)を適用している。また、計算波長は1064nmである。ここで、Γ値は下記式(2)で定義されるものである。なお、図3Bに示す屈折率プロファイルを有するマルチクラッド光ファイバ1は、平均屈折率がn1のコアaと平均屈折率がn2の内側クラッドbとの間の比屈折率差が0.1%であり、平均屈折率がn2の内側クラッドbと平均屈折率がn3の中間クラッドcとの間の比屈折率差が0.3%であり、平均屈折率がn3の中間クラッドcと平均屈折率がn4の外側クラッドdとの間の比屈折率差が約5.5%である。また、コアaの外径は30μm、内側クラッドbの外径は90μm、中間クラッドcの外径は400μm、外側クラッドdの外径は440μmである。
Figure 0005370780
式(2)中、φ(x,y)はファイバの径方向断面における任意の点(x,y)での主要電界を示す。図4中、基本モードであるLP01では、曲げ直径に対して単調にΓ値が変化しており、これは、曲げ損失によって光パワーが漏洩していることを意味する。一方、基本モードよりも高次の軸対称モード(高次モード)であるLP02では、例えば、曲げ直径約130mm付近と約95mm付近において、Γ値が急激に減少する領域が存在する。これは、コアモード(ここではLP02モード)と、曲げによって生じたクラッド導波構造に起因するクラッドモードとが共鳴結合(光パワーのモード間の移動、モードカップリング)していることを意味する(図2B中、符号Bで示す直線部分)。モードカップリングでは、カップリングするモード同士の伝搬定数が近い場合に、効率的にパワーの移動が起こることが知られており、例えば、ここでは、曲げ直径約130mm付近と約95mm付近において、コアaのLP02モードとクラッドモードの伝搬定数が略一致していると推定される。そのため、この曲げ直径付近においてモードカップリングが起きて、コアa中のLP02モード(高次モード)のみがクラッドe中に漏洩する。コアa中のLP01モード(基本モード)については、計算した曲げ直径の範囲内では伝搬定数が一致するクラッドモードが出現しないため、クラッドeへのパワーの漏洩が、曲げ損失以外ではほとんど起こらない。また、図4から明らかなように、曲げ直径約130mm付近と約95mm付近では、基本モードの単調的なΓ値の低下も十分小さいので、この程度の曲げであれば、曲げによる基本モードの漏洩は無視し得るほど小さい。したがって、コアa中の高次モードのみがクラッドe中に漏洩し、基本モードはコアa中に残留するため、例えば、ファイバ長が1m以上であれば、実質的にシングルモードでの伝搬が可能となる。伝搬光をシングルモードとすることができると、例えば、その光ファイバ1を使用してファイバレーザやファイバアンプを構成した場合、出力されるビームもシングルモードとすることができるため、ビーム品質が良く、ビーム径を小さく絞ることが可能な出力光が得られる。これにより、例えば、出力光のパワー密度を上げて効率的に物品を加工したり、微細に加工したりできる。
本発明のマルチクラッド光ファイバ1は、曲げることではじめてクラッド導波構造が誘起されるという点で、例えば、Opt. Express, 13, p. 3477-3490 (2005) に記載の光ファイバと異なる。かかる文献に記載の光ファイバは、クラッド導波構造を屈折率分布として付与しているため、ファイバの曲げの有無に関わらず高次モードを除去できるという利点があるものの、クラッド導波構造は厳密に設計・製造する必要があり、製造時の形状、屈折率等のばらつきにより、容易には製造できないという問題点がある。また、曲げた時にクラッド導波構造が変化してしまうため、曲げ直径によって特性が変化してしまうという問題点もある。これに対して本発明のマルチクラッド光ファイバ1は、屈折率構造が単純なので容易に製造できる。そして、たとえ製造時の形状、屈折率等のばらつきにより、モードカップリング条件にずれが生じても、実使用時の曲げ直径を調節することで所望の特性が得られるので、幅広い品質のものを、自由度の高い使用法で使いこなすことができ、製造上及び使用上の許容性が高い。さらには、長手方向に曲げ直径を意図的に段階的又は分布的に変化させて曲げることも可能なので、製造上及び使用上の許容性が一層高い。このように、本発明のマルチクラッド光ファイバ1は、実効コア断面積を拡大した、実質的シングルモード光ファイバとして、安価に提供可能なものである。ここで、実質的にシングルモードであるとは、実使用環境において、信号光波長におけるコアaの軸対称な基本モードと軸対称な高次モードとの比率が19.3dB以上であることを指す。これは、使用(測定)環境や対象とする高次モードが異なるものの、ITU−T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)勧告G.650.1に記載の判定基準と同等であることを意味する。
しかしながら、上記の実質的シングルモードの定義は、ファイバに光を入射する励振条件や、ファイバ中での(希土類等の蛍光元素による)ゲインのモード依存性等、ファイバの導波構造そのものの性質だけでなく、他の要因にも影響されるため、上記比率の観測が難しいという問題がある。したがって、上記定義をベースとして、「ある曲げ直径に光ファイバを曲げたときの軸対称高次モード(たとえばLP02モード等)の閉じ込め損失がある値以上であること」を実質的シングルモードの条件とすることも、ファイバの導波構造そのものの性質としてのシングルモード特性を表すことがある(たとえば、2006年電子情報通信学会総合大会,C−3−86(2006)参照)。本発明では、「ある曲げ直径に曲げたときの軸対称高次モード(たとえばLP02モード等)の閉じ込め損失が1dB/turn以上であること」を実質的シングルモードの条件とする。閉じ込め損失が1dB/turnというのは、Γ値で約0.80以下であり(デシベルとパワー比率の関係から当業者には公知)、図4で説明すると、曲げ直径約130mm付近と約95mm付近ではこのΓ値を実現できている。
以下、上記機能を得るための好ましいパラメータの数値範囲について、順次説明する。
本発明においては、内側クラッドbの外径は、コアaの外径の2倍以上であることが好ましい。その理由について、以下、説明する。
図5〜8は、コアaの外径を30μm、コアaと内側クラッドbとの間の比屈折率差を0.1%、内側クラッドbと中間クラッドcとの間の比屈折率差を0.3%にそれぞれ固定し、内側クラッドbの外径を変化させた時の、曲げ直径とΓ値との関係を示すグラフである。なお、図7〜8において、「3rd」は「2nd」の次に高次のクラッドモード(3rdクラッドモード)を示す。これは、さらに以降の図においても同様である。これらのグラフから明らかなように、内側クラッドbの外径が小さくなるに従い、モードカップリングが生じる曲げ直径は小さくなる。この関係は、例えば、コアaの外径が35μm及び40μmの場合でも同様である。図9〜12は、コアaの外径を35μm、コアaと内側クラッドbとの間の比屈折率差を0.1%、内側クラッドbと中間クラッドcとの間の比屈折率差を0.3%にそれぞれ固定し、内側クラッドbの外径を変化させた時の、曲げ直径とΓ値との関係を示すグラフである。また、図13〜16は、コアaの外径を40μm、コアaと内側クラッドbとの間の比屈折率差を0.1%、内側クラッドbと中間クラッドcとの間の比屈折率差を0.3%にそれぞれ固定し、内側クラッドbの外径を変化させた時の、曲げ直径とΓ値との関係を示すグラフである。コアaの外径が大きくなるに従い、図9〜16に示すように、モードカップリングが生じる曲げ直径は小さくなる傾向がある。図17は、内側クラッドbの外径と、コアa中の基本モードよりも高次の軸対称モード(高次モード(LP02モード))と1stクラッドモードとのモードカップリングが生じる曲げ直径との関係を、コアaの外径ごとに計算した時の結果を例示するグラフである。コアaの外径が大きくなるに従い、モードカップリングが生じる曲げ直径が小さくなるという傾向は、図17からも明らかである。
本光ファイバ1が使用されるような高出力かつ高ビーム品質を必要とするファイバレーザ等のアプリケーションでは、励起光量が大きいことが必要である。ここで、励起光を導光するクラッド(中間クラッドc)の外径は、250μm以上であることが求められるとする。そのような条件下では、光ファイバ1の許容曲げ直径の下限値を、光ファイバ1表面の曲げ応力に起因する光ファイバ1の破断の確率の許容上限値から決定することが好ましい。光ファイバ1の信頼性レベルを100ppm/m/10年と想定すると、一般的に使用されるガラス製の光ファイバにおいては、許容される曲げ直径の下限値は、実効的には約80mmである。
曲げ直径の下限値が80mmである場合、内側クラッドbの外径の下限値は、図17から求めることができる。モードカップリング時の曲げ直径が80mmとなる内側クラッドbの外径は、コアaの外径が30μmの時には約65μm、コアaの外径が35μmの時には約75μm、コアaの外径が40μmの時には約83μmとなっていることがわかる。すなわち、内側クラッドbの外径の下限値は、コアaの外径に比例し、コアaの外径のおおむね2倍となっている。したがって、内側クラッドbの外径は、コアaの外径の2倍以上であることが好ましい。
一方、内側クラッドbの外径は、コアaの外径の5倍以下であることが好ましい。これは、内側クラッドbの外径をコアaの外径の5倍よりも大きくする利点が、実用的に特に無いからである。
また、内側クラッドbの外径は、130μm以下であることが好ましい。その理由について、以下、説明する。
図4〜16までを詳細に検討すると、以下のことが判る。
(1)同一のクラッドモード(例えば、1stクラッドモード)における曲げ直径とΓ値との関係に着目すると、コアaの外径や内側クラッドbの外径を変化させた場合、コアaの外径が小さいほど、また内側クラッドbの外径が小さいほど、Γ値が小さくなる曲げ直径の範囲が広い。ここで「Γ値が小さくなる曲げ直径の範囲」とは、例えば、「Γ値が0.6以下となる曲げ直径の範囲」を指す。コアaの外径が小さいほど、Γ値が小さくなる曲げ直径の範囲が広くなることは、例えば、内側クラッドbの外径が同じでコアaの外径が異なる場合の計算結果である図5と図10を比較し、コアa中の基本モードよりも高次の軸対称モード(高次モード(LP02モード))と1stクラッドモードとの結合でΓ値が0.6以下となる曲げ直径の幅が、図5では約6mm(図5中、矢印で示す幅W1)、図10では約2.5mm(図10中、矢印で示す幅W2)であることから理解できる。一方、内側クラッドbの外径が小さいほど、Γ値が小さくなる曲げ直径の範囲が広くなることは、例えば、図6と図7を比較し、LP02モードと1stクラッドモードとの結合でΓ値が0.6以下となる曲げ直径の幅が、図6(内側クラッドbの外径が100μmである場合の計算)では約3.5mm(図6中、矢印で示す幅W3)、図7(内側クラッドbの外径が110μmである場合の計算)では約2.0mm(図7中、矢印で示す幅W4)であることから理解できる。
(2)コアa中の基本モードよりも高次の軸対称モード(高次モード)と2ndクラッドモードとの結合は、Γ値が小さくなる曲げ直径の範囲が狭い。これは、例えば、図7におけるコアa中の基本モードよりも高次の軸対称モード(高次モード(LP02モード))と1stクラッドモードとの結合でΓ値が0.6以下となる曲げ直径の幅が約2.0mm(図7中、矢印で示す幅W4)、LP02モードと2ndクラッドモードとの結合でΓ値が0.6以下となる曲げ直径の幅が約1.5mm(図7中、矢印で示す幅W5)、LP02モードと3rdクラッドモードとの結合でΓ値が0.6以下となる曲げ直径の幅が約6.0mm(図7中、矢印で示す幅W6)であることから理解できる。
(3)コアa中の基本モードよりも高次の軸対称モード(高次モード)と高次のクラッドモードとの結合は、相対的に小さい曲げ直径で生じる。これは、例えば、図7において、コアa中の基本モードよりも高次の軸対称モード(高次モード(LP02モード))と1stクラッドモードとの結合、LP02モードと2ndクラッドモードとの結合、LP02モードと3rdクラッドモードとの結合が、それぞれ曲げ直径約180mm付近、140mm付近、120mm付近で生じていることから理解できる。また、高次のクラッドモードにおいても、コアaの外径が小さいほど、また内側クラッドbの外径が小さいほど、Γ値が小さくなる曲げ直径の範囲が広い。コアaの外径が小さいほど、Γ値が小さくなる曲げ直径の範囲が広くなることは、例えば、内側クラッドbの外径が同じでコアaの外径が異なる場合の計算結果である図7と図12を比較し、LP02モードと3rdクラッドモードとの結合でΓ値が0.6以下となる曲げ直径の幅が、図7では約6.0mm(図7中、矢印で示す幅W6)、図12では約2.5mm(図12中、矢印で示す幅W7)であることから理解できる。一方、内側クラッドの外径が小さいほど、Γ値が小さくなる曲げ直径の範囲が広くなることは、例えば、図6と図7を比較し、LP02モードと2ndクラッドモードとの結合でΓ値が0.6以下となる曲げ直径の幅が、図6では3.0mm(図6中、矢印で示す幅W8)、図7では1.5mm(図7中、矢印で示す幅W5)であることから理解できる。
ここで、Γ値が小さくなる曲げ直径の範囲が狭いことの問題点について説明する。
光ファイバを製造したり、ある径で巻回する場合には、いずれにおいても、ばらつきが生じることを考慮に入れる必要がある。
光ファイバを製造する場合、図3に例示した屈折率分布は、非常に理想的なものに過ぎず、実際には、各層間の境界における屈折率変化は図3よりもなだらかであるし、例えば、コア中央にディップやツノと呼ばれる屈折率変化部が現れることもある。さらには、これらの現実の光ファイバにおける屈折率分布は、光ファイバの長手方向でも微妙に変化している。以上のことを考慮すると、所望のモードカップリングが生じる曲げ直径の許容範囲は、できるだけ広いことが望まれる。また、光ファイバを巻回する場合、作業のばらつきや実際の収納上の制限により、完全に均一な径で巻回することは現実上困難であり、所望のモードカップリングが生じる曲げ直径の許容範囲は、できるだけ広いことが望まれる。実用上のモードカップリングが生じる曲げ直径の許容範囲は、幅として2mm以上は確保することが望まれる。
このような条件と、前記(1)〜(3)より、少なくとも以下の結論が得られる。
(a)コアa中の基本モードよりも高次の軸対称モード(高次モード)と1stクラッドモードとの結合を利用する場合、内側クラッドbの外径の上限値は、いずれのコアaの外径であっても110μm以下である。内側クラッドbの外径が110μmを超えると、Γ値が0.6以下となる曲げ直径の幅が2mmよりも狭くなる。
(b)コアa中の基本モードよりも高次の軸対称モード(高次モード)と2ndクラッドモードとの結合は実用上利用できない。
(c)コアa中の基本モードよりも高次の軸対称モード(高次モード)と3rdクラッドモードとの結合を利用する場合、内側クラッドbの外径の上限値は、コアaの外径によって異なるが、130μm以下である。内側クラッドbの外径が130μmを超えると、コアa中の基本モードよりも高次の軸対称モード(高次モード)と3rdクラッドモードとのモードカップリングにおいて、Γ値が0.6以下となる曲げ直径の幅が2mmよりも狭くなる。
以上から、コアa中の基本モードよりも高次の軸対称モード(高次モード)と、1stクラッドモード〜3rdクラッドモードまでのモードの少なくともいずれか一つとの結合までを利用するためには、内側クラッドbの外径は130μm以下が好ましい。
本発明においては、コアaの外径は25μm以上であることが好ましい。本発明の課題の一つは、実効コア断面積の拡大にある。したがって、例えば、非特許文献9に記載されている通り、従来の手法で実現可能な、コアaの外径が25μmよりも小さいものに本発明の手法を適用する利点が無いからである。
一方、コアaの外径は50μm以下であることが好ましい。
図4〜16から、内側クラッドbの外径が同じ場合、コアaの外径を大きくすると、モードカップリングが生じる曲げ直径は小さくなる傾向が見られ、またモードカップリングが生じる曲げ直径の許容範囲は狭くなる傾向が見られる。このことから、許容される曲げ直径の下限値を80mmに、モードカップリングが生じる曲げ直径の許容範囲を±1mm以上にするという実用上の制限を設けると、本発明の手法を適用した場合の実効コア断面積の拡大には、上限値が存在すると考えられる。そして、コアa中の基本モードよりも高次の軸対称モード(高次モード)と3rdクラッドモードとの結合までを念頭に置いて計算すると、コアaの外径の上限値は50μmとなる。コアaの外径が50μmを超えると、コアa中の基本モードよりも高次の軸対称モード(高次モード)と3rdクラッドモード(あるいは1stクラッドモード)とのモードカップリングが生じる曲げ直径の許容範囲が±1mmよりも狭くなる。
本発明においては、コアaと内側クラッドbとの間の比屈折率差は0.13%以下であることが好ましい。その理由は、以下の通りである。
コアaと内側クラッドbとの間の比屈折率差を0.10%から0.13%まで変化させた場合の、Γ値と曲げ直径との関係の計算結果を図18〜21に示す。なお、ここでは、コアaと内側クラッドbとの間の比屈折率差以外のパラメータは、図3Bに示す屈折率プロファイルを有するマルチクラッド光ファイバ1の場合と同じである。コアaと内側クラッドbとの間の比屈折率差が大きくなるに従い、モードカップリングが生じる曲げ直径は小さくなり、またモードカップリングが生じる曲げ直径の許容範囲は狭くなる。これはコアaの外径を大きくする場合と同様で望ましくない。したがって、コアaと内側クラッドbとの間の比屈折率差の上限値にも、許容される曲げ直径とモードカップリングが生じる曲げ直径の許容範囲による制限があり、その上限値は約0.13%である。図21に示すように、コアaと内側クラッドbとの間の比屈折率差が0.13%の場合、コアa中の基本モードよりも高次の軸対称モード(高次モード)と1stクラッドモードとの結合でΓ値が0.6以下となる曲げ直径の幅W9が2mm(±1mm)程度であり、すなわちモードカップリングが生じる曲げ直径の許容範囲が2mm程度となる。コアaと内側クラッドbとの間の比屈折率差が0.13%よりも大きくなると、モードカップリングが生じる曲げ直径の許容範囲が2mmよりも狭くなり、好ましくない。
一方、コアaと内側クラッドbとの間の比屈折率差は0.05%以上であることが好ましい。
コアaと内側クラッドbとの間の比屈折率差の下限値は、安定して比屈折率差を維持して製造できる光ファイバの製造適性で決まる。VAD(Vapor phase axial deposition)法、MCVD(Modified chemical vapor deposition)法、PCVD(Plasma chemical vapor deposition)法、OVD(outside vapor deposition)法、DND(Direct nanoparticle deposition)法等で光ファイバを製造する場合には、概ね0.05%が安定して製造できる下限値である。
本発明においては、中間クラッドcと内側クラッドbとの間の比屈折率差は0.10%以上であることが好ましい。中間クラッドcと内側クラッドbとの間の比屈折率差が0.10%以上0.20%以下の場合、内側クラッドbと中間クラッドcとの間でモード結合が生じるようになる。そのため、中間クラッドモードの挙動を計算に含める必要があり、解析が複雑になる。しかし、中間クラッドcと内側クラッドbとの間の比屈折率差が0.10〜0.20%の範囲であれば、計算は複雑になるが、本発明の効果を奏する。また、この比屈折率差が0.10%より小さいと、内側クラッドbを設けることによる効果がほとんど得られない。したがって、実効的な中間クラッドcと内側クラッドbとの間の比屈折率差の下限値は0.10%である。
さらには、中間クラッドcと内側クラッドbとの間の比屈折率差は0.20%より大きいことがより好ましい。中間クラッドcと内側クラッドbとの間の比屈折率差が0.20%より大きい場合、中間クラッドcと内側クラッドbとの間の比屈折率差が変化しても、光ファイバの特性上の差異は特に現れず、本発明の効果を奏し、更にファイバの設計が容易になる。
次に、本発明のマルチクラッド光ファイバ1使用時の曲げ条件について説明する。
曲げ直径の下限値は、上記の通り脆性破壊から決定され、80mmである。
一方、曲げ直径の上限値は、200mm以下であることが好ましい。図4〜21から明らかなように、実際に使用できる曲げ直径許容幅を有する結合が生じるのは、200mmまでの領域である。また、使用性を考慮すると、曲げ直径が大きいと設置スペースが大きくなる点で好ましくない。
以上より、本発明のマルチクラッド光ファイバ1は、80〜200mmの範囲の曲げ直径で巻回して使用することが好ましい。
次に、除去する高次モードの状況に分類して、より具体的な実施の形態について説明する。
除去すべきコアの軸対称の高次モードとして、LP02モードしかない場合は、これまでに説明したコアa中の基本モードよりも高次の軸対称モード(高次モード)とクラッドモードとの結合を利用して、LP02モードをクラッドe中に拡散させ、除去すれば良い。
この時、コアaの外径が35〜50μmの範囲である場合には、コアaと内側クラッドbとの間の比屈折率差は、0.05〜0.10%であることが好ましい。その理由は、以下の通りである。
LP02モードしか軸対称の高次モードが無い光ファイバの屈折率構造について考えると、単純な単峰型のコアにおいて、モード数は、コアの外径と、コアと内側クラッドとの間の比屈折率差でおおよそ決定される(たとえば、非特許文献9参照)。一般的にコアの外径が大きい場合においてモード数を減らすためには、コアと内側クラッドとの間の比屈折率差が小さいことが必要である。図9〜16で明らかなように、コアaの外径が35μmの時には、コアaと内側クラッドbとの間の比屈折率差が0.10%の場合に、LP03モードは存在しないが、コアaの外径が40μmの時には、内側クラッドbの外径が90μm、及び100μmの時にLP03モードが(非常にΓ値は小さいものの)存在するようになる。したがって、コアの外径が大きい場合、具体的にはコアの外径が35〜50μmの範囲である場合には、コアと内側クラッドとの間の比屈折率差は、0.05〜0.10%であることが好ましい。比屈折率差が0.10%を超えると、除去しなければならないコアa中の基本モードよりも高次の軸対称モード(高次モード)数が増加する。
一方、コアaの外径が25〜35μmの範囲である場合には、コアaと内側クラッドbとの間の比屈折率差は、0.07〜0.13%であることが好ましい。その理由は、以下の通りである。
コアaの外径が小さい場合、具体的にはコアaの外径が25〜35μmの範囲である場合には、コアaと内側クラッドbとの間の比屈折率差は、コアaの外径が大きい場合に比べて大きくても問題なく(コアa中の基本モードよりも高次の軸対称モード(高次モード)数が増加することなく)、上限値は0.13%まで許容される。一方、コアaの外径が小さく、かつコアaと内側クラッドbとの間の比屈折率差が小さい場合、具体的には0.07%よりも小さい場合には、例えば、非特許文献9に記載されている光ファイバと同等の曲げ損失で、高次モードを除去する手法によりシングルモード伝搬が可能になるので、本発明の手法を適用する利点がない。したがって、コアaの外径が小さい場合、具体的にはコアaの外径が25〜35μmの範囲である場合には、コアaと内側クラッドbとの間の比屈折率差は、0.07〜0.13%であることが好ましい。
除去すべき軸対称の高次モードとして、LP02モードとLP03モードの二つがある場合は以下の通りである。
まず、コアaの外径が35μmよりも小さい場合には、実効コア断面積を大きくするという目的を考慮すると、LP03モードが存在する屈折率分布を採用することに利点がない(すなわち、LP02モードのみが存在する屈折率で十分に目的が達成される)。
一方、コアaの外径が35〜50μm、コアaと内側クラッドbとの間の比屈折率差が0.08〜0.13%である場合に、LP03モードは存在し、さらにLP03より高次の軸対称モードは存在しない。LP03モードが存在する場合、不要な軸対称な高次モードとしては、LP02モードとLP03モードが存在するので、これらの両方のモードを除去する必要がある。
これらのモードの除去方法としては、以下の二つの方法が例示できる。
一つ目の方法としては、LP02モードとLP03モードの両方を本発明の手法、すなわち、コアa中の基本モードよりも高次の軸対称モード(高次モード)とクラッドモードとの結合で除去する方法が挙げられる。しかし、例えば、図13から明らかなように、一般的にはLP02モードとLP03モードとでは、クラッドモードと結合する曲げ直径が異なるので、両方のモードを本発明の方法で除去するのは通常、難しい。
二つ目の方法としては、LP02モードはクラッドモードとの結合でクラッドe中に拡散させて除去し、LP03モードは非特許文献9等に記載されているように曲げ損失を利用してクラッドe中に拡散させて除去する方法が挙げられる。当業者には自明であるが、より高次のモードになるに従い、コアaへの光の閉じ込めが弱くなるので、同じ波長・曲げ直径での曲げ損失が大きくなる。これは、例えば、図13で、LP03モードのΓ値がもともと小さいことからも明らかである。この性質を利用すると、非特許文献9に記載されているものよりも大きい曲げ直径でLP03モードは除去でき、LP01モードの曲げによるモード形状の変形の影響を受けずに除去できる。また、その時の曲げ直径を、LP02モードがクラッドモードと結合する曲げ直径に設定することで、LP02モードも除去できるようになり、実質的にシングルモード伝搬を実現できる。なお、LP03モードの曲げ損失は、曲げ直径を小さくするほど単調に増加するため、LP03モード除去のための曲げ直径は、比較的幅広い範囲に設定できる。そのため、LP02モードの除去の曲げ直径の設定に、あまり大きな影響を与えないので、両者の両立は比較的容易に実現できる。このような条件は、曲げ直径が80〜200mmである場合に、実現可能である。
このように、LP02モードをクラッドモードとの結合でクラッドe中に拡散させて除去し、LP03モードを非特許文献9等に記載されているように曲げ損失を利用してクラッドe中に拡散させて除去する方法の場合、コアの外径が35〜50μmの範囲である場合には、コアと内側クラッドとの間の比屈折率差は、0.08〜0.13%であることが好ましい。
LP04以上のモードがある場合には、コアの外径は50μm以下であることが好ましく、コアと内側クラッドとの間の比屈折率差は、0.13%以下であることが好ましい。
LP04以上のモードがある場合、図6〜16に示す例と比較して、よりコアの外径が大きく、コアの比屈折率差が大きくなり、この場合、LP02モードとクラッドモードとの結合が生じる曲げ直径が80mm以下となる。そして、本発明の手法を適用する場合、曲げ直径80mmにてLP02モードを除去する必要がある。上述したように、コアの外径が大きくなるほど、及びコアと内側クラッドとの比屈折率差が大きくなるほど、LP02モードを除去するのに必要とされる光ファイバ1の曲げ直径が小さくなっていく。したがって、実質的にコアの外径の上限値は約50μm、コアと内側クラッドとの間の比屈折率差の上限値は0.13%程度に限定される。すなわち、コアの外径が50μmより大きくなるとLP02モードを除去するのに必要な曲げ直径が80mmよりも小さくなり、上述した光ファイバ1の信頼性レベルを満たせなくなる虞がある。コアと内側クラッドとの比屈折率差が0.13%を超えた場合も、LP02モードを除去するのに必要な曲げ直径が80mmよりも小さくなり、同様の虞がある。
本発明のマルチクラッド光ファイバ1は、上記のものに限定されず、例えば、励起光を導光する中間クラッドcの外周を、スキュー光の抑制のために多角形加工したものやD型加工したものでも良い。このような光ファイバを備えたファイバレーザやファイバアンプは、エネルギー利用効率が高く、より好適なものである。
また、本発明のマルチクラッド光ファイバ1は、外側クラッドdの外周を保護被覆層で被覆したものが好ましい。保護被覆層は、公知のもので良く、例えば、紫外線硬化性樹脂やシリコーン樹脂等を使用して形成できる。また、保護被覆層は、ヤング率が異なる複数層からなるものでも良いし、着色層を有していても良い。
さらに、コアaにイッテルビウムやエルビウム等の蛍光元素が添加されたものは、光増幅媒体として使用できるので好ましい。蛍光元素としては、希土類元素、ビスマス、クロム等が例示できる。希土類元素としては、ホルミウム、ツリウム、テルビウム、ネオジム、プラセオジウム等が好ましいものとして例示でき、エルビウム、イッテルビウムがより好ましい。特にイッテルビウムが添加されたものは、アップコンバージョンが起こらないので、非常に高い出力光が得られ、本発明の効果が最も顕著に発揮されるものである。
本発明のマルチクラッド光ファイバ1は、MCVD法、VAD法等、公知の方法で作成できる。いずれの方法を採用するかは、光ファイバ1の目的等に応じて適宜決定すれば良い。
本発明のマルチクラッド光ファイバ1と、公知のトリプルクラッド光ファイバとの相違点は、以下の通りである。
例えば、米国特許第6941053号明細書には、三層のクラッドを備える光ファイバが開示されている。しかし、かかる光ファイバは、コアがシングルモードである点で本発明とは異なり、さらに具体的なファイバ構造、曲げて使用すること、高次モードの除去に関しては何ら開示されていない。
日本国特許第3298799号明細書にも、三層のクラッドを備える光ファイバが開示されている。しかし、本発明とは課題が異なるので、コアの外径と最内側クラッドの外径との比が、本発明とは大きく異なり、コアの外径も異なる。そして、最内側クラッドの径方向における断面の形状が非軸対称であるため、光ファイバを曲げる方向に依存して奏する効果が異なり、本発明の効果を安定して得ることは出来ない。
米国特許第7050686号明細書にも、三層のクラッドを備える光ファイバが開示されている。しかし、本発明とは課題が異なり、インナー部とコアとの比屈折率差を小さくすることのみを課題としており、本発明の課題が無く、具体的な構造が開示されていないので、例えば、本発明におけるコアモードとクラッドモードとの結合に必要な構成については何ら記載されておらず、曲げて使用することも記載されていない。実施例に記載されているコア径も20μmであり、本発明とは異なる。
<光ファイバモジュール>
本発明の光ファイバモジュールは、上記本発明のマルチクラッド光ファイバ1が巻回されてなる。かかる光ファイバモジュールは、本発明のマルチクラッド光ファイバ1を使用すること以外は、公知の光ファイバモジュールの場合と同様の方法で製造できる。
マルチクラッド光ファイバ1は、80〜200mmの曲げ直径で巻回されていることが好ましい。
<ファイバレーザ、ファイバアンプ>
本発明のファイバレーザ又はファイバアンプは、上記本発明のマルチクラッド光ファイバ1若しくは上記本発明の光ファイバモジュールを有する。かかるファイバレーザ又はファイバアンプは、本発明のマルチクラッド光ファイバ1若しくは光ファイバモジュールを使用すること以外は、公知のファイバレーザ又はファイバアンプの場合と同様の方法で製造できる。
本発明のマルチクラッド光ファイバ1は、構造が簡便で、実質的なシングルモード伝搬と実効コア断面積の拡大が可能なものである。具体的には、所定の曲げ直径で曲げることで、シングルモード伝搬を維持しつつ実効コア断面積を拡大するものである。そして、光損傷や非線形光学効果の発生が抑制されており、高パワー光に対する耐性に優れ、高パワー光の伝送に特に好適である。このようなマルチクラッド光ファイバ1を有する光ファイバモジュール、ファイバレーザ及びファイバアンプは、光ファイバに導入された励起光による誘導放出で、信号光を増幅又はレーザ発振して出力できる。
以下、具体的実施例により、本発明についてさらに詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
図3Bに示すような屈折率分布と外径を有する光ファイバを作製した。
まず、コアと内側クラッドを、MCVD法で作製した。出発石英管を、その外側から酸水素火炎を熱源として加熱し、四塩化ケイ素、四塩化ゲルマニウム、酸素及びヘリウムを管内に供給して反応させ、所望の屈折率を有するゲルマニウム添加シリカガラスの層からなる内側クラッド及びコアを、出発石英管の内壁面上に形成した。コア、内側クラッド及び中間クラッド(出発石英管)の比屈折率差は、コアと内側クラッドのゲルマニウム添加量で調整した。その後、前記と同様に、管の外側から酸水素火炎を熱源として加熱し、酸素を導入しつつコラプスを行い、中実化した。この時の屈折率分布を図23に示す。コアの外径と内側クラッドの外径の比(コアの外径:内側クラッドの外径)は約1:3で、所望の屈折率分布が得られていた。
次いで、外付け工程にて、中間クラッドの外径とコアの外径の比(中間クラッドの外径:コアの外径)が所望の値(1:13.3)となるように、中間クラッドのガラスを追加して、その後ファイバの外径が400μmとなるように紡糸した。この時、屈折率が低いポリマー材(OP−38Z、DIC社製)を、前記ガラスの外周に塗布し、紫外線を照射して硬化させることで、外側クラッドを形成した。
さらにその外周に、保護材となる紫外線硬化性樹を塗布し、紫外線を照射して硬化させることで、保護被覆層を形成した。
以上により作製した光ファイバについて、RNFP(Refractive Near Field Pattern)法にて屈折率分布を測定した結果、概ね図3Bに示すような所望の屈折率分布を有することが確認できた。当該光ファイバを2m使用して、波長1064nmにおいてコア透過光の曲げ直径依存性を測定したところ、概ね設計通りの曲げ直径150mmと105mm付近でコア透過光の減少が見られ、想定通り、コアを透過する基本モードよりも高次の軸対称モード(高次モード)が曲げによって選択的にコアの外に漏洩していることが確認できた。
また、コアの外径を30μmにできたことで、実効的にシングルモード条件となる曲げ直径において、実効コア断面積は約420μmとなった。したがって、非特許文献9に記載されている、従来法による実効的にシングルモード条件となる曲げ直径における実効コア断面積の上限値320μmと比較して、実効コア断面積を約3割拡大できた。
[実施例2]
実施例1と同様の屈折率分布と外径とを有する光ファイバを作製した。
出発石英管の内壁面上に、実施例1と同様の手法で、内側クラッドを形成した後、コア部分のデポジションを行い、多孔質ガラス層を形成した。次いで、当該管の内部を、塩化アルミニウムと塩化イッテルビウムの混合水溶液に数時間浸漬した後、乾燥させて、コアの添加剤であるアルミニウムとイッテルビウムを導入し、その後管内に酸素、ヘリウム及び塩化チオニルを導入しつつ、誘導加熱炉を熱源として焼結(透明化)及びコラプスを行い、中実化した。この時、コアと内側クラッドの比屈折率差は、アルミニウムおよびイッテルビウムの添加量を調整することで、所望の値とした。
次いで、ロッドインチューブ法で、中間クラッドの外径とコアの外径との比を調整した後、実施例1の場合と同様に、紡糸、外側クラッドの形成、保護被覆層の形成を行った。なお、コアの外径と内側クラッドの外径の比、並びに中間クラッドの外径とコアの外径の比は、実施例1の場合と同様である。
以上により作製した光ファイバ約15mを、約140mmの曲げ直径の金属製リールに巻回してモジュール化(コイル化)し、次いでファイバアンプとして、光出力のビーム形状を確認したところ、ビーム品質(M)は約1.1で、ほぼ基本モードだけしかないモード分布であることが確認できた。
[実施例3]
実施例1と同様の屈折率分布と外径とを有する光ファイバを作製した。
まず、VAD法でコアと内側クラッドを形成した。コアはゲルマニウム添加シリカガラスで、内側クラッドは添加剤を添加せずにシリカガラスで形成した。
次いで、外付け法にて中間クラッドを形成した。この時、外付け部の焼結時に、ヘリウムと四フッ化ケイ素を添加して、内側クラッドよりも屈折率を低下させて形成した。
次いで、実施例1の場合と同様に、紡糸、外側クラッドの形成、保護被覆層の形成を行った。なお、コアの外径と内側クラッドの外径の比、並びに中間クラッドの外径とコアの外径の比は、実施例1の場合と同様である。
以上により作製した光ファイバについて、コア透過光の曲げ径依存性を測定したところ、実施例1と概ね同等の特性が得られた。
[実施例4]
出発石英管の内壁面上に、実施例1の場合と同様の手法で、内側クラッドを形成した後、コア部分のデポジションを行い、多孔質ガラス層を形成した。この時、熱源として誘導加熱炉を使用し、添加剤として塩化アルミニウムを気相で管内に導入した。次いで、塩化イッテルビウム水溶液で管内を数時間浸漬した後、乾燥させ、酸水素火炎で焼結及びコラプスを行い、中実化した。なお、焼結は、オキシ塩化リンを気相で管内に導入しながら行った。以上の操作により、コアと内側クラッドの屈折率差は、内側クラッドのゲルマニウムの濃度、並びにコアのアルミニウム、リン及びイッテルビウムの濃度をそれぞれ調整することで調整した。
次いで、ロッドインチューブ法で、中間クラッド径とコア径との比を調整した後、中間クラッドの外表面を、径方向の断面形状が略正七角形となるように切削加工した。その後、実施例1の場合と同様に、紡糸、外側クラッドの形成、保護被覆層の形成を行った。
以上により作製した光ファイバは、コアの外径が約35μm、コアと内側クラッドとの間の比屈折率差が0.09%、内側クラッドの外径が約110μm、内側クラッドと中間クラッドとの間の比屈折率差が0.32%、中間クラッドの内接円外径が約375μm、外側クラッドの外径が約420μm、外側クラッドの屈折率が1.376(中間クラッドと外側クラッドとの比屈折率差が約5.5%)であった。該光ファイバ約10mを、約90mmの曲げ直径の金属製溝つきトレーに収納してモジュール化(コイル化)し、次いでファイバレーザとして光出力のビーム形状を確認したところ、ビーム品質(M)は約1.2で、ほぼ基本モードだけしか存在しないモード分布であることが確認できた。なお、約130mmの曲げ直径で曲げてレーザ発振したところ、ビーム品質は2以上で、高次モードが存在することを推測させる結果が得られた。作製した上記光ファイバは、コアの外径を35μmにできたことで、実効的にシングルモード条件となる曲げ直径において、実効コア断面積は約580μmとなった。したがって、非特許文献9に記載されている、従来法による実効的にシングルモード条件となる曲げ直径における実効コア断面積の上限値320μmと比較して、実効コア断面積を約8割拡大できた。
[実施例5]
実施例1の場合と同様の手法で、コアの外径が45μm、内側クラッドの外径が120μm、コアと内側クラッドとの比屈折率差が0.10%、中間クラッドの外径が400μm、内側クラッドと中間クラッドとの比屈折率差が0.3%、外側クラッドの外径が440μm、外側クラッドの屈折率が1.376(中間クラッドと外側クラッドとの比屈折率差が約5.5%)となるように製造パラメータを調整して、光ファイバを作製した。
当該ファイバを2m使用して、波長1064nmにおいてコア透過光の曲げ直径依存性を測定したところ、概ね設計通りの曲げ直径180mmと120mm付近でコア透過光の減少が見られ、想定通り、コアを透過する基本モードよりも高次の軸対称モード(高次モード)が曲げによって選択的にコアの外に漏洩していることが確認できた。作製した上記光ファイバは、コアの外径を45μmにできたことで、実効的にシングルモード条件となる曲げ直径において、実効コア断面積は約800μmとなった。したがって、非特許文献9に記載されている、従来法による実効的にシングルモード条件となる曲げ直径における実効コア断面積の上限値320μmと比較して、実効コア断面積を約2.5倍に拡大できた。
本発明に係るマルチクラッド光ファイバは、溶接、マーキング、切断等の材料加工用途における高出力光源用レーザ媒体をはじめ、高パワー光の各種伝送媒体として利用可能である。
1 マルチクラッド光ファイバ
a コア
b 内側クラッド
c 中間クラッド
d 外側クラッド
e クラッド

Claims (19)

  1. 信号光を導波する平均屈折率n1のコアと;
    該コアの周囲に形成された平均屈折率n2の内側クラッドと、該内側クラッドの周囲に形成された平均屈折率n3の中間クラッドと、励起光を中間クラッドよりも内側に閉じ込める、中間クラッドの周囲に形成された平均屈折率n4の外側クラッドと、からなるクラッドと;
    を備えたマルチクラッド光ファイバであって、
    前記n1〜n4が、n1>n2>n3>n4の関係を満たし;
    前記信号光の波長において、前記コア中に二つ以上の軸対称モードが存在し;
    前記二つ以上の軸対称モードが、基本モードと、この基本モードよりも高次の軸対象モードである高次モードであり;
    所定の曲げ直径で曲げられた時に、前記コア中の前記高次モードが、前記内側クラッドモードとのカップリングにより前記内側クラッド中に拡散して、実質的に前記基本モードのみが前記コア中を伝搬する;
    ことを特徴とするマルチクラッド光ファイバ。
  2. 前記マルチクラッド光ファイバが、所定の曲げ直径で曲げられていることを特徴とする請求項1に記載のマルチクラッド光ファイバ。
  3. 前記内側クラッドの外径が、前記コアの外径の2倍以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のマルチクラッド光ファイバ。
  4. 前記内側クラッドの外径が、前記コアの外径の5倍以下であり、かつ130μm以下であることを特徴とする請求項3に記載のマルチクラッド光ファイバ。
  5. 前記コアの外径が25〜50μmであり;
    前記コアと前記内側クラッドとの間の比屈折率差が0.05〜0.13%である;
    ことを特徴とする請求項4に記載のマルチクラッド光ファイバ。
  6. 前記軸対称モードとして、LP01モード及び前記LP01よりも高次のLP02モードのみが存在し、前記LP02モードよりも高次モードであるLP03モード以上の高次モードが存在しないことを特徴とする請求項1又は2に記載のマルチクラッド光ファイバ。
  7. 前記内側クラッドの外径が、前記コアの外径の2倍以上であることを特徴とする請求項6に記載のマルチクラッド光ファイバ。
  8. 前記内側クラッドの外径が、前記コアの外径の5倍以下であり、かつ130μm以下であることを特徴とする請求項7に記載のマルチクラッド光ファイバ。
  9. 前記コアの外径が35〜50μmであり、前記コアと前記内側クラッドとの間の比屈折率差が0.05〜0.10%であることを特徴とする請求項8に記載のマルチクラッド光ファイバ。
  10. 前記コアの外径が25〜35μmであり、前記コアと前記内側クラッドとの間の比屈折率差が0.07〜0.13%であることを特徴とする請求項8に記載のマルチクラッド光ファイバ。
  11. 前記軸対称モードとして、LP01モード、前記LP01モードよりも高次のLP02モード及び前記LP02モードよりも高次のLP03モードが存在し、前記LP02モードが内側クラッドモードとのカップリングにより前記内側クラッド中に拡散し、前記LP03モードが曲げ損失により前記内側クラッド中に拡散することを特徴とする請求項1又は2に記載のマルチクラッド光ファイバ。
  12. 前記内側クラッドの外径が、前記コアの外径の2倍以上であることを特徴とする請求項11に記載のマルチクラッド光ファイバ。
  13. 前記内側クラッドの外径が、前記コアの外径の5倍以下であり、かつ130μm以下であることを特徴とする請求項12に記載のマルチクラッド光ファイバ。
  14. 前記コアの外径が35〜50μmであり、前記コアと前記内側クラッドとの間の比屈折率差が0.08〜0.13%であることを特徴とする請求項13に記載のマルチクラッド光ファイバ。
  15. 前記所定の曲げ直径が、80〜200mmであることを特徴とする請求項〜14のいずれか一項に記載のマルチクラッド光ファイバ。
  16. 前記コアに蛍光元素が添加されたことを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載のマルチクラッド光ファイバ。
  17. 前記蛍光元素が希土類元素であることを特徴とする請求項16に記載のマルチクラッド光ファイバ。
  18. 請求項1〜17のいずれか一項に記載のマルチクラッド光ファイバが巻回されてなることを特徴とする光ファイバモジュール。
  19. 請求項1〜17のいずれか一項に記載のマルチクラッド光ファイバ若しくは請求項18に記載の光ファイバモジュールを有することを特徴とするファイバレーザ又はファイバアンプ。
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