JP2006292893A - 光ファイバ - Google Patents

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Masaru Kobayashi
勝 小林
Akira Nagase
亮 長瀬
Shuichiro Asakawa
修一郎 浅川
Naoki Oba
直樹 大庭
Takeyuki Imai
健之 今井
Yuichi Morishita
裕一 森下
Hitoshi Fujita
仁 藤田
Tomotaka Murase
知丘 村瀬
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Abstract

【課題】 従来の光ファイバは、曲げ損失の発生のために小さい曲げ半径で使用することはできなかった。また、曲げ損失を低減した従来の光ファイバにおいても、通常のシングルモードファイバとの接続損失が大きいことや、特殊構造によって製造・保守コストが大きい問題があった。
【解決手段】 コア・クラッドの比屈折率差を大きくして、モードフィールド径を接続対象の光ファイバや光導波路とほぼ同一とし、所定の曲げ半径と所定の曲げ角度の条件で、基本モードの曲げ損失の最大値と、高次モードの曲げ損失の最小値の所定の条件を満たすような屈折率プロファイルを選択した。従来技術の光ファイバに比べて、格段に小さい曲げ損失を得た。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光通信用光ファイバに関する。特に、光モジュール用の光ファイバ、家庭内配線用の光ファイバに関する。
インターネットの爆発的な普及に代表される最近の通信技術の進歩には目覚しいものがある。これに伴い、光通信システムの整備が世界的に推進され、その重要性や利便性から一般消費者にまで普及が拡大されてきた。光通信システムにおいて、最も重要な要素の一つは、通信路として使用される光ファイバである。光ファイバは、基幹回線においてだけでなく、家庭内においても幅広く使用されている。光ファイバおよびその周辺技術は、高度光通信技術の基幹となる技術であり、ますますその重要性は増してゆくと考えられる。
光通信において、最も多く使用されている光ファイバは、1.3μm帯シングルモード光ファイバ(SMF:Single Mode Fiber)である。この光ファイバは、モードフィールド径(MFD)が9.3±0.7μmで、屈折率プロファイルがステップインデックス型、コア・クラッド比屈折率差が0.3%のものが一般的である。光モジュール内にも、このシングルモード光ファイバが使用されている。
住友電工、"シングルモードファイバ"、 [online]、インターネット〈http://www.sei.co.jp/fbr-prdcts/02/2-1.htm〉 NTT、"ニュースリリース"、[online]、2003年12月17日、インターネット〈http://www.ntt.co.jp/news/news03/0312/031217.html〉 A. W. Snyder, I. White, and D.J. Mitchell, "Radiation from Bent Optical Waveguide, "Electronics Letters, Vol.11, No.15, pp.332-333, 24th Jul.
しかしながら、従来のシングルモード光ファイバには、曲げ損失が大きいという問題点があった(非特許文献1参照)。例えば、従来のシングルモード光ファイバを、曲げ半径10mmで曲げ角度180度の条件で使用すると、曲げ損失が40dB以上も生じてしまう。そのため、光ファイバを小さい曲げ半径で、小さく曲げて使用することは不可能であった。ここで、曲げ損失とは、光ファイバを曲げることにより発生する損失をいい、伝播光がファイバ外に漏れてしまうことにより発生することから、放射損失とも呼ばれている。
曲げ半径を小さくしても曲げ損失の小さいシングルモード光ファイバには、まず、コア・クラッド比屈折率差を大きくしたタイプのものがある。コア・クラッドの比屈折率差を大きくすることにより、光ファイバの閉じ込め効果が強くなり、光ファイバを曲げても曲げ損失が小さい。ここで、光のモード分散を抑えて伝播モードをシングルモードで動作させるためには、モードフィールド径(MFD)を小さくする必要がある。たとえば、コア・クラッド比屈折率差を1.7%、モードフィールド径を6μmと小さくすると、曲げ半径5mmで曲げ角度180度の条件で曲げた場合においても、曲げ損失を0.1dB以下に抑制することが可能である。しかし、この比屈折率差を大きくしたファイバを、通常のシングルモード光ファイバと接続すると、接続損失0.8dB程度が生じてしまう。モードフィールド径が異なるため、両ファイバ間において、モードミスマッチが生じるからである。
シングルモード光ファイバと接続しても接続損失が小さく、曲げ損失も小さい、光ファイバには、ホールアシスト光ファイバがある(非特許文献2参照)。ホールアシスト光ファイバは、通常のシングルモード光ファイバと同じ屈折率プロファイルを持っている。そして、ファイバの中心からコア径の2倍程度離れた位置に、コア径と同程度の内径を持つ空孔を6個程度設けたものである。この光ファイバによると、通常のシングルモード光ファイバとの接続損失を抑制したまま、空孔による強い閉じ込め効果によって、曲げ時の放射損失、すなわち曲げ損失も抑制することができる。
しかし、このホールアシスト光ファイバでは、コネクタ端面などの接続点端面において空孔を塞ぐ処理が必要である。この処理を行わないと、水分や他の物質がこの空孔に入り込むことにより、曲げ損失が増加してしまう。さらには、直線状態の伝送損失までもが増加してしまう。空孔は樹脂などによって塞ぐことができるが、この作業によるコスト増加が問題であった。また、このホールアシスト光ファイバは、空孔を設けているその複雑な構造のため、根本的に、光ファイバとして製造コストが高いという問題があった。
さらに、光回路を内蔵する光モジュールにおいては、モジュール内の光回路と入出力コネクタを光ファイバで接続する必要がある。光モジュール内において、この光ファイバ部品を搭載するためには、ファイバ部品の曲げ半径に相当する空間を確保する必要がある。このとき、光回路とコネクタ間を接続する光ファイバの曲げ半径が大きいと、上記の空間が大きくなってしまう。多芯の光ファイバを使用する光モジュールであれば、さらに大きくなってしまう。したがって、許容できる光ファイバの曲げ半径が大きいと、光モジュールを小型化するための大きな障害となっていた。
また、近年の一般家庭内への光ファイバ通信の広がりにより、家庭内のユーザ自身が屋内の光ファイバ配線作業を簡単に行いたいと言う要請も強くなってきている。すなわち、専門技術を有する作業者でなくても簡単に取り扱うことが可能で、折り曲げたり、結んだりしても通信が可能な光ファイバケーブルが要請されていた。
以上述べてきたように、曲げ損失が小さく、通常のシングルモード光ファイバなどの光ファイバ、光導波路あるいは光回路などの接続対象との接続損失が小さく、低コストな光ファイバを提供することが求められていた。
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、光ファイバあるいは光導波路からなる接続対象と接続されるマルチモード光ファイバにおいて、前記接続対象のモードフィールド径とほぼ等しいモードフィールド径を有し、所定の曲げ半径および前記所定の曲げ角度において、1次モード以上の高次モードの曲げ損失を所定値以上とし、基本モードの曲げ損失を所定値以下となる屈折率プロファイルを有するコアとクラッドを備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、光ファイバあるいは光導波路からなる第1の接続対象と、光ファイバあるいは光導波路からなる第2の接続対象とに接続されるマルチモード光ファイバにおいて、前記第1の接続対象のモードフィールド径と前記第2の接続対象のモードフィールド径の中間の大きさのモードフィールド径を有し、所定の曲げ半径および前記第1の接続対象および前記第2の接続対象により決定される所定の曲げ角度において、1次モード以上の高次モードに対する曲げ損失を所定値以上とし、基本モードに対する曲げ損失を所定値以下となる屈折率プロファイルを有するコアとクラッドを備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、前記高次モードは、1次モードのみであり、2次モード以上は励起されない屈折率プロファイルであることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、前記屈折率プロファイルはステップインデックス型であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、コア・クラッド比屈折率差は0.55±0.1%であって、基本モードのモードフィールド径は波長1.3μm帯において9.3±0.7μmであることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、クラッド径は40μm以上90μm以下であることを特徴とする。
請求項1、請求項2に記載の発明によれば、曲げ損失が小さく、他の光ファイバとの接続損が小さい光ファイバを提供できる。
請求項3に記載の発明によれば、高次モードを1次モードに限定し、高次モードのゆらぎが少なく低損失で低PDL、また、設計しやすい小曲げ損失、小接続損失の光ファイバを提供できる。
請求項4に記載の発明に記載の発明によれば、屈折率プロファイルをステップインデックスに限定し、さらに設計しやすい低曲げ損失、低接続損失な光ファイバを提供できる。
請求項5に記載の発明によれば、最も広く使用されている通常のシングルモード光ファイバとの接続に最適な低曲げ損失、低接続損失な光ファイバを提供できる。
請求項6に記載の発明によれば、クラッド径を細径にすることにより、機械的信頼性の高い低曲げ損失、低接続損失な光ファイバを提供できる。
本発明にかかる光ファイバにおいては、曲げ損失を低減するためにコア・クラッドの比屈折率差を大きくする。しかし、モードフィールド径は、本発明の光ファイバの接続対象である光ファイバのモードフィールド径とほぼ同一とするという点に本発明の第1の特徴がある。すなわち、従来は、コア・クラッドの比屈折率差を大きくする場合には、シングルモードで動作させるために、モードフィールド径を非常に小さくしていた(例えば、6μm)。本発明においては、モードフィールド径をより大きくして、接続対象ファイバとほぼ同一にしている。したがって、コア・クラッド比屈折率差が大きく、かつ、モードフィールド径が大きいため、マルチモード動作となる。
そこでさらに、基本モードの曲げ損失を小さくし高次モードの曲げ損失は大きくするという第2の特徴となる発想を加え、これを実現する屈折率プロファイルを求めている。この屈折率プロファイルを採用することにより、曲げ損失が小さく、かつ、通常の光ファイバとの接続損失が小さい光ファイバを提供することができる。なお、本発明の光ファイバは、モードフィールド径の異なる2種類の光ファイバ間、モードフィールド径の異なる2種類の光導波路間、あるいは、モードフィールド径の異なる光ファイバと光導波路との間を接続する場合には、本発明の光ファイバのモードフィールド径を、異なる2つの径のほぼ中間の大きさに設定する。これより、2つの接続点の接続損失の和が最小となる。以下、さらに詳細に説明をする。
図1は、本発明にかかる光ファイバの動作を説明する図である。本発明にかかる光ファイバ1は、接続点4において接続対象である入力シングルモードファイバ2と、接続点5においてもうひとつの接続対象である出力シングルモードファイバ3にそれぞれ接続されている。それぞれのファイバは、コア8とクラッド9を有している。本発明の光ファイバ1は、接続対象である入力シングルモードファイバ2および出力シングルモードファイバ3と比較して、コア・クラッド比屈折率差Δを高くして、モードフィールド径(以下、MFDとする)をほぼ同一としたマルチモード光ファイバである。
簡単のため、以後この本発明にかかる光ファイバを、高Δ太コアファイバと呼ぶ。所定の曲げ半径Rと所定の曲げ角度θの条件にて、接続対象となる光ファイバ間に、光導波路間に、あるいは、光ファイバと光導波路間に、高Δ太コアファイバを接続する。そして、曲げられた状態の本発明の高Δ太コアファイバ1において、高次モードの光をファイバ外部へ放射するように設計されている。図1において、山形波形は各モード(LP01、LP11、LP21)の強度プロファイルの様子を示す。
次に、本発明の特有の効果を生じさせる光ファイバパラメータの設計手順を説明する。ここでは、本発明にかかる高Δ太コアファイバとの接続対象を、シングルモード光ファイバとする。シングルモード光ファイバは、モードフィールド径(MFD)が9.3±0.7μmで、屈折率プロファイルがステップインデックス型、コア・クラッド比屈折率差が0.3%の一般的なものである。高Δ太コアファイバの曲げ条件として、曲げ半径Rを5mm、曲げ角度θを180度の場合を実施例として説明する。
図3は、本発明にかかる光ファイバ、高Δ太コアファイバのパラメータ設計方法を説明する図である。最初に、比屈折率差Δをパラメータとして、所望のMFD範囲に対し、高Δ太コアファイバの基本モードと1次モードの曲げ損失をそれぞれ計算する。曲げ損失の計算値は、屈折率プロファイルによって異なるが、ここではステップインデックス型プロファイルとした。
曲げ損失の計算は、例えば次式により計算する。
Figure 2006292893
尚、αは減衰係数で、このαに光ファイバの長さを乗じて曲げ損失を計算する。ここで、ρは曲げ半径、aは光ファイバのコア半径、vは光ファイバの伝播光の規格化周波数、uとwは光ファイバのコアとクラッドの伝播定数、Δはコア・クラッド比屈折率差である。u、v、wはコア、クラッドの屈折率、コア半径より求められ、MFDはコア径から求められる(非特許文献3を参照)。
図3からわかるように、曲げ損失は、基本モードに対して、1次モードのほうが大きい。MFDが大きくなるにつれて、曲げ損失は小さくなる。また、比屈折率差Δが大きいほど曲げ損失は小さく、Δ<Δ<Δの関係が成り立つ。本実施例においては、比屈折率差Δを、Δ=0.50%、Δ=0.54%、Δ=0.60%とした。
接続対象であるシングルモード光ファイバのMFDは、波長1.3μmにおいて9.3±0.7μmである。本発明の高Δ太コアファイバのMFDも、9.3±0.7μmと設定する。
次に、基本モードの曲げ損失の上限値と、1次モードの曲げ損失の下限値を決定する。本実施例においては、上限値として波長1.55μmにおける曲げ損失を0.1dB以下、下限値として波長1.31μmにおける曲げ損失を10dB以上と決定した。同一の光ファイバにおいては、波長1.31μmと比較して波長1.55μmの場合の曲げ損失の方が大きいので、上限値は波長1.55μm、下限値は波長1.31μmについて、計算している。なお、曲げ損失の計算を行う波長は、接続対象の光ファイバ等の使用条件に合わせて変更してよい。
図3において、上述した基本モードと高次モードの両方の条件を満たす領域は、ハッチングを施した部分である。つまり、比屈折率差Δ=0.55±0.05%、MFD=9.3±0.7μmが上記の条件を満たす範囲となる。下側のハッチング領域は、基本モードの条件を満たす領域であり、この領域の下辺は、1次モードの下限値の状態に対応している。上側のハッチング領域は、1次モードの条件を満たす領域であり、この領域の上辺は、基本モードの上限値の状態に対応している。
次に、上述した図3の領域の中から、白丸の領域中央点の比屈折率差Δ=0.54%、MFD=9.3μmを、本発明の高Δ太コアファイバの設計値として選択する。
尚、図5において後述するが曲げ角度は180度以外の何度でも良い。この時、図3の計算値は上下する。例えば、90度の場合は、Δ=0.45%、Δ=0.50%、Δ=0.55%程度となる。また、540度の場合は、Δ=0.55%、Δ=0.60%、Δ=0.65%程度となる。したがって、Δ=0.55%±0.1%、MFD=9.3±0.7μmで設計しておくと、光ファイバの曲げ角度、つまり、取り回し量について、ある程度広い範囲に対応が可能となる。
図4は、本実施例にかかる高Δ太コアファイバの屈折率プロファイルの一例を示す図である。上述した比屈折率差の設計値Δ0.54%の時にMFD9.3μmを得るために必要なコア径を計算すると、コア径10μmとなる。図4に示すように、コア径として10±0.5μmを採用し、ステップインデックス型の屈折率プロファイルとした。
図2は、本発明の光ファイバの別の動作状態を説明する図である。実施例1の場合と同様に、本発明にかかる高Δ太コア光ファイバ1は、接続点4において接続対象である入力シングルモードファイバ2と、接続点5においてもうひとつの接続対象である出力シングルモードファイバ3と、それぞれ接続されている。この高Δ太コア光ファイバ1を用いると図2に示すように、基本モード(LP01)と1次モード(LP11)のみが励起される。そして、曲げられた高Δ太コア光ファイバ全長に渡って1次モード(LP11)がファイバ外部へ放射され、基本モード(LP01)のみが、入力シングルモードファイバ2から出力シングルモードファイバ3に伝播される。
上述した設計値により製作された高Δ太コア光ファイバを、シングルモード光ファイバ間に接続し、曲げ半径R=5mm、曲げ角度θ=180度の条件で測定したところ、全損失0.2dBを実現した。この全損失の内訳は、曲げ損失が0.05dB以下で、接続損失が1接続点当たり0.1dB弱であった。これらの損失値は、通常のシングルモード光ファイバを単に曲率半径5mmで180度曲げた場合の損失値である40dB、あるいは、高Δシングルモード光ファイバを適用した場合の損失値1.6dBと比較して、格段に低い値である。
なお、屈折率プロファイルは上記の実施例1のステップインデックス型以外の形状であっても構わない。また、図1に示すように高次モードはLP11モードに加えてLP21モードなどの多数のモードが発生する場合であってもよい。屈折率プロファイルをステップインデックスに限定することにより設計が容易できるという効果があり、曲げ半径を小さくしても低損失な光ファイバを実現できる。高次モードを1次モードのみに限定すれば、高次モードが減少し、曲げ半径を小さくしても、より低損失で、偏波依存損失(PDL)の小さい光ファイバを実現できる。
比屈折率差Δを0.55±0.1%として、波長1.3μm帯における基本モードのMFDが9.3±0.7μmであるので、最も一般的に広く使用されている1.3μm帯用シングルモード光ファイバとの接続損失を小さくできるとともに、曲げ半径を小さくしても低損失な光ファイバを実現できる。
図5は、曲げ角度の条件を変えた他の実施例を説明する図である。図5(a)から図5(g)のそれぞれは、本発明にかかる高Δ太コア光ファイバ11、16、17、18と、接続対象であるシングルモードファイバ13、14、または光導波路15との接続形態の例を示している。それぞれのファイバまたは光導波路は、フェルール12a、12b、12c、12dを介して接続されている。フェルールは、光ファイバ部品同士のコア部分の位置合わせを行う部品である。
本発明にかかる高Δ太コア光ファイバの曲げ角度の条件は、180度以外の何度であっても良い。たとえば、図5(a)、図5(b)は、高Δ太コア光ファイバ11の曲げ角度が90度の場合を示す。図5(c)、図5(d)、図5(e)は、高Δ太コア光ファイバ16、17の曲げ角度が180度の場合を示す。図5(f)、図5(g)は、高Δ太コア光ファイバ18の曲げ角度が360度の場合を示す。図5(h)、図5(i)は、高Δ太コア光ファイバ19の曲げ角度が540度の場合を示す。図5(e)は、90度の曲げ部分を2つS字状に連結した高Δ太コア光ファイバ17であるが、この場合でも曲げ角度を180度として設計すればよい。また、それぞれの曲げ角度の高Δ太コア光ファイバの両端のいずれか、または途中に、直線光ファイバ部分を設けても良い。
図5において、各ファイバおよび光導波路間の接続は、フェルール12a、12b、12c、12dに各光ファイバを固定し、光コネクタに実装して接続した場合を想定している。これらのフェルール内部では光ファイバは直線となっているが、この直線部分も曲げ損失特性には影響しない。なお、高Δ太コア光ファイバとの接続対象が光ファイバ同士であっても種類が異なる場合には、高Δ太コア光ファイバのMFDは2つの接続対象のほぼ中間のMFDとする。同様に、2種類の光導波路間を、あるいは、図5(b)、図5(d)、図5(e)、図5(g)に示すように、光ファイバと光導波路15間を接続する場合も、高Δ太コア光ファイバのMFDは2つの接続対象のMFDの、ほぼ中間のMFDとする。こうすることにより、2つの接続点における、接続損失の和を最小化することができる。
本発明にかかる光ファイバは、家庭内配線用の光ファイバにも、適応が可能である。たとえば、家庭内配線用の光ファイバの設計は、曲げ角度を小さめで設計しておく。図5(a)に示すように曲げ半径5mm、曲げ角度90°での使用を前提に設計し、Δ=0.50%、MFD=9.3μmとする。
家庭内などにおいて光ファイバの配線をする場合では、光ファイバが全長にわたって直線であることはなく、必ず多少の曲げが存在する。曲げ角度を小さくとって設計しているので、曲げ角度のトータル量が、上述した設計値相当に達すれば、ほぼすべての高次のモードが放射される。また、多少の高次モードがファイバ外に放射されずに伝播しても、通信への影響は小さい。ホールアシストファイバと比較して損失は多少増加するが、ホールアシストファイバのように穴埋め処理をする必要がないので、簡単に光コネクタを装着することが可能である。したがって、家庭内において使用が可能であり、家庭ユーザ自身が屋内の光ファイバ配線を簡単に行うことが可能となる。すなわち、専門技術を持つ作業者でなくても簡単に取り扱うことが可能で、折り曲げたり、結んだりしても通信が可能な光ファイバを実現できる。
また、光回路を内部に持つ光モジュールにおいては、光回路チップと外部入出力用のコネクタなどとの接続に、本発明の光ファイバを適用することができる。小さい曲げ半径で接続ができるので、光モジュール内の接続用ケーブルとして使用すれば、光モジュールの小型化が実現できる。
次に、本発明にかかる高Δ太コア光ファイバの機械的信頼性について説明する。曲げ半径5mmの条件で実用的に使用するためは、光ファイバの曲げに対する機械的信頼性を確保する必要がある。一般に、外径125μmの光ファイバを半径5mmで曲げた場合には、光ファイバの最外径では1GPaの引張応力が常時印加されることになる。また、外径125μmの光ファイバでは、スクリーニング歪3%(張力3kg)が必要となり、通常のスクリーニング歪条件の1%(1kg)に対して非常に大きいため、製造上の困難が生じる。また、製造歩留まりが低下する。
これに対して、光ファイバの外径を90μm以下として、曲げ半径を小さくして曲げた場合、光ファイバの最外径で発生する引張応力を0.6GPaに下げることができる。光ファイバ製造時のスクリーニング歪を1.8%(張力670g)印加しておけば、例えば光モジュール内で使用する光ファイバ長10mm程度の中での故障率を、3Fitと実用的な値とすることが可能である。外径を90μm以下とすることにより、機械的信頼性が高く、曲げ半径を小さくしても低損失な光ファイバを実現できる。
尚、クラッド径は光の導波に影響を与えない範囲として、40μm以上であれば問題ない。したがって、上述した機械的信頼性の確保と光導波路としての動作に影響のない範囲として、クラッド径は40μm以上90μmが最適である。
以上詳細に述べてきたように、本発明にかかる光ファイバは、曲げ損失を低減するためにΔを大きくし、かつ、MFDを接続対象のMFDと同一とし、基本モードの曲げ損失を小さく、高次モードの曲げ損失を大きくするような屈折率プロファイルを適用することでし、曲げ半径を小さくしても低損失な光ファイバを実現できる。
第1の実施例の形態と原理を説明する図である。 第2の実施例の形態と原理を説明する図である。 光ファイバパラメータの設計方法の説明図である。 屈折率プロファイルの一例を示す図である。 他の実施例における光ファイバの曲げ方を説明する図である。
符号の説明
1、11、16、17、18、19 高Δ太コア光ファイバ
2、13 入力シングルモード光ファイバ
3、14 出力シングルモード光ファイバ
4、5 接続点
7 コア
8 クラッド
12a、12b、12c、12d フェルール
15 光導波路

Claims (6)

  1. 光ファイバあるいは光導波路からなる接続対象と接続されるマルチモード光ファイバにおいて、
    前記接続対象のモードフィールド径とほぼ等しいモードフィールド径を有し、
    所定の曲げ半径および前記所定の曲げ角度において、1次モード以上の高次モードの曲げ損失を所定値以上とし、基本モードの曲げ損失を所定値以下となる屈折率プロファイルを有するコアとクラッドを、
    備えることを特徴とするマルチモード光ファイバ。
  2. 光ファイバあるいは光導波路からなる第1の接続対象と、光ファイバあるいは光導波路からなる第2の接続対象とに接続されるマルチモード光ファイバにおいて、
    前記第1の接続対象のモードフィールド径と前記第2の接続対象のモードフィールド径の中間の大きさのモードフィールド径を有し、
    所定の曲げ半径および前記第1の接続対象および前記第2の接続対象により決定される所定の曲げ角度において、1次モード以上の高次モードに対する曲げ損失を所定値以上とし、基本モードに対する曲げ損失を所定値以下となる屈折率プロファイルを有するコアとクラッドを、
    備えることを特徴とするマルチモード光ファイバ。
  3. 前記高次モードは、1次モードのみであり、2次モード以上は励起されない屈折率プロファイルであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマルチモード光ファイバ。
  4. 前記屈折率プロファイルはステップインデックス型であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のマルチモード光ファイバ。
  5. コア・クラッド比屈折率差は0.55±0.1%であって、基本モードのモードフィールド径は波長1.3μm帯において9.3±0.7μmであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のマルチモード光ファイバ。
  6. クラッド径は40μm以上90μm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項5いずれかに記載のマルチモード光ファイバ。
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