JP6654553B2 - 光ファイバ接続方法および接続構造 - Google Patents

光ファイバ接続方法および接続構造 Download PDF

Info

Publication number
JP6654553B2
JP6654553B2 JP2016236516A JP2016236516A JP6654553B2 JP 6654553 B2 JP6654553 B2 JP 6654553B2 JP 2016236516 A JP2016236516 A JP 2016236516A JP 2016236516 A JP2016236516 A JP 2016236516A JP 6654553 B2 JP6654553 B2 JP 6654553B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical fiber
mode
connection
face
fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016236516A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018092053A (ja
Inventor
光太 鹿間
光太 鹿間
阿部 宜輝
宜輝 阿部
小野 浩孝
浩孝 小野
荒武 淳
淳 荒武
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2016236516A priority Critical patent/JP6654553B2/ja
Publication of JP2018092053A publication Critical patent/JP2018092053A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6654553B2 publication Critical patent/JP6654553B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Mechanical Coupling Of Light Guides (AREA)
  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)

Description

本発明は、伝搬損失を低減する光ファイバ接続方法および接続構造に関する。
ネットワーク需要の急速な拡大に伴い、光通信システムにおいて伝送容量の大幅な拡大が求められている。これに伴い、光ファイバ1本あたりの伝送容量拡大が必要とされている。しかし、1本の光ファイバに伝送できる容量は、耐パワー性や非線形性の観点から限界に近づきつつある。
これを解決する手段の1つとして、1つの光ファイバコアに複数の伝搬モードを伝送可能なマルチモード光ファイバ(以後、MMFと略す)を用い、空間利用効率を向上させる技術が提案されている。特に、MMFのなかで、伝搬モードが10個以下程度としたフューモード光ファイバ(以後、FMFと略す)を用いた伝送が多数報告されている。
FMFの構造は、波長や屈折率差やコア径から決まる伝搬定数と伝搬するモード数に応じて異なるが、通常は、従来のシングルモード光ファイバ(SMF)と同じであり、SMFに比べて、わずかにコア径が大きく設定される。なお、SMFなどでは、屈折率分布はコアとクラッドで階段状分布(ステップインデックス)を形成している。一方、FMFでは、同様に階段状分布としてもよいが、群遅延差の低減などの用途で、グレーデッドインデックスとしてもよい。
また、同一光ファイバ内に複数のコアを有するマルチコア光ファイバ(以後、MCFと略す)を利用し、空間利用効率を向上させる技術が提案されている。MCFの構造の例を図15に示す。MCFは、複数のコア901が同一のクラッド902に収容されている。図15では、MCFの断面を示し、コア901およびクラッド902を示し、被覆などは省略している。上述した例では、コア数が7つの場合の例を示しているが、4個、12個、19個、31個などコア数とその配置についてはいくつかの例が報告されている。
上述した構成とされているMCFの各々のコアには、通常、シングルモードが伝搬される。更に、MCFとFMFを組み合わせて複数のコアに複数の伝搬モードを伝送可能なMC−FMFも提案されている。通常のMCFでは、各々のコア同士は、極力光学的に結合が起きないように設計されている。一方で、MCFにおける複数のコア同士の間隔を狭く設定し、各々のコア同士が光学的に強く干渉しながら伝送させるMCFも提案されており、強結合型のMCFなどと呼ばれている。強結合型MCFは、MCF全体としては、複数のモードが伝搬されることとなり、一種のFMF伝送とみなすことができる。
上述したFMFやMCFを用いた伝送は、総称として空間多重伝送(SDM)と呼ばれ、次世代大容量伝送方式の1つとして注目を集めている。
ここで、FMFにおける伝搬モードには、厳密には、光ファイバの波動方程式から導かれる固有方程式の解に応じてHEモード、TEモード、TMモードなどの複数の伝搬モードが存在する。ただし、習慣的には、近似的に同じ固有方程式(すなわち伝搬定数解)を満足するモード群および偏波モード群をまとめて、縮退した同一モード群とみなす「LPモード」で整理されている。
通常のシングルモードに対応するモードをLP01モードと呼び、LP01モードより高次のモードが、LP11モード、LP21モード、LP02モード、・・・と命名されている。FMF伝送においては、LP01より高次の伝搬モードも用い、LP01とは別の信号を伝送させている。
図16A,図16B,図16C,図16Dに、FMFにおける代表的な伝搬モードの電界強度分布を示す。図16Aは、LP01モードの電界強度分布を示す。LP01モードは、断面方向に形成される光強度分布が1つであり、光強度分布の極大値が1つである。図16Bは、LP11モードの電界強度分布を示す。LP11モードは、断面方向に形成される光強度分布が2つであり、光強度分布の極大値が1つである。
図16Cは、LP21モードの電界強度分布を示す。LP21モードは、断面方向に形成される光強度分布が4つであり、光強度分布の極大値が1つである。図16Dは、LP02モードの電界強度分布を示す。LP02モードは、断面方向に形成される光強度分布が1つであり、光強度分布の極大値が2つである。
これらの各モードは、同時に伝送されることになるが、非特許文献1に記載のようなモード合分波器などを用いることによって、個別に選択したモードのみを入出力させ、伝送させることも可能である。
上述した特徴を備えるFMFを用いて伝送を行うにあたり、実用的にはFMF用の接続部品が必要となる。SMF用の接続としては、融着接続や、フェルールに収容した光ファイバ同士を接続する光コネクタが一般的である。また、フェルール以外でも、例えばV溝を有するガラスなどからなるブロック部品に光ファイバを固定し、前記ブロック同士を接続する方法などもある。
また、MC−FMFなどの実使用においては、1本の光ファイバに複数のコアが存在するため、各コアを1本1本のFMFに展開するためのファンイン・ファンアウト部品なども必要とされる。ファンイン・ファンアウト部品として、特許文献1や特許文献2に記載のように、複数本の細径SMFを束ねて、ガラスブロックあるいはフェルールに収容し、これと1本のマルチコア光ファイバとを接続する技術などが知られている。
いずれの技術においても、光ファイバのコア同士がコアの光軸に対して、接続損失が小さい状態で接続することが求められる。このためには、接続する2つのコアの光軸が一致すること、すなわち軸ずれなく接続することが求められる。
特開2012−208236号公報 特開2014−010403号公報
G. Labroille et al., "Mode Selective 10-Mode Multiplexer based on Multi-Plane Light Conversion", Optical Fiber Communication Conference, Th3E, 2016.
しかしながら、図16B,図16C,図16D示すような高次モードの電界強度分布は、基本モードであるLP01モードの電界強度分布に比較し、強度密度の集中する範囲が狭い。このため、2つの光ファイバを接続する箇所(接続点)で両者の光軸がずれると(軸ずれが生じると)、ずれ量に応じた接続損失が生じることになる。この軸ずれによる接続損失は、高次モードになるほど影響が大きくなる。
通常、コネクタや融着などによる接続点では、理想的には両者の間に光軸のずれがないことが好ましい。しかしながら、製造誤差、組み立て誤差などの影響で、現実的には一定量の軸ずれが生じることになる。このため、前述したように軸ずれによる接続損失が生じ、この接続損失は、高次モードほど大きくなるという問題がある。
伝送システムの観点では、信号処理を行うために全てのモードが同一の強度で伝送されることが好ましい。しかしながら、上述したように、高次モードの方が軸ずれによる接続損失が大きい。このことより、接続点を中継するたびに、高次モードの光強度が低次のモードに比べて大きく減衰していくことになり、高次モードの強度が低下するという問題がある。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、マルチモード光ファイバを用いた伝送における高次モードの強度低下の抑制を目的とする。
本発明に係る光ファイバ接続方法は、同一のコアに複数の伝搬モードが存在する第1マルチモード光ファイバと、同一のコアに複数の伝搬モードが存在する第2マルチモード光ファイバとを光接続する光ファイバ接続方法であって、光接続を行う光接続部において、第1マルチモード光ファイバの第1接続端面と第2マルチモード光ファイバの第2接続端面とを向かい合わせる第1工程と、第1接続端面と第2接続端面とを向かい合わせた状態で、第1マルチモード光ファイバと第2マルチモード光ファイバとを、各々のファイバ中心軸同士がずれる状態にすることで、光接続部において全ての伝搬モードの間の接続損失の差が最小となる状態に調芯する第2工程とを備える。
上記光ファイバ接続方法において、第1マルチモード光ファイバおよび第2マルチモード光ファイバは、コアの断面における高次モードの電界強度分布の重心位置と低次モードの電界強度分布の重心位置とがずれている。また、上記光ファイバ接続方法において、コアの断面形状をファイバ中心軸に対して対称な形状とした場合における高次モードの電界強度分布の重心位置における高次モードと低次モードとの光強度の差が減少する方向に、高次モードの電界強度分布の重心位置がずれるように、第1マルチモード光ファイバまたは第2マルチモード光ファイバのコアの断面形状をファイバ中心軸に対して非対称な形状に形成する第3工程を備え、第3工程の後で第1工程を実施する。
上記光ファイバ接続方法において、コアの断面形状をファイバ中心軸に対して対称な形状とした場合における高次モードの電界強度分布の重心位置における高次モードと低次モードとの光強度の差が減少する方向に、高次モードの電界強度分布の重心位置がずれるように、コアに対して応力を与える応力付与機構を、第1マルチモード光ファイバまたは第2マルチモード光ファイバに形成する第4工程を備え、第4工程の後で第1工程を実施する。
上記光ファイバ接続方法において、第1工程では、第1マルチモード光ファイバの接続端を第1フェルールに収容して固定し、第2マルチモード光ファイバの接続端を第2フェルールに収容して固定し、第1フェルールおよび第2フェルールをスリーブに固定することで、第1接続端面と第2接続端面とを向かい合わせ、第2工程では、第1フェルールおよび第2フェルールの少なくとも一方を軸中心に回転させることで、第1マルチモード光ファイバと第2マルチモード光ファイバとを、各々のファイバ中心軸同士がずれている状態にすることで、光接続部において全ての伝搬モードの間の接続損失の差が最小となる状態に調芯する。
また、本発明に係る光ファイバ接続構造は、同一のコアに複数の伝搬モードが存在する第1マルチモード光ファイバと、同一のコアに複数の伝搬モードが存在する第2マルチモード光ファイバと、第1マルチモード光ファイバの第1接続端面と第2マルチモード光ファイバの第2接続端面とが向かい合って光接続する光接続部とを備え、第1マルチモード光ファイバと第2マルチモード光ファイバとは、各々のファイバ中心軸同士がずれた状態で接続され、第1マルチモード光ファイバと第2マルチモード光ファイバとは、光接続部において全ての伝搬モードの間の接続損失の差が最小となる状態で接続されている。
上記光ファイバ接続構造において、第1マルチモード光ファイバおよび第2マルチモード光ファイバは、コアの断面における高次モードの電界強度分布の重心位置と低次モードの電界強度分布の重心位置とがずれている。
上記光ファイバ接続構造において、第1マルチモード光ファイバまたは第2マルチモード光ファイバは、コアの断面形状をファイバ中心軸に対して対称な形状とした場合における高次モードの電界強度分布の重心位置における高次モードと低次モードとの光強度の差が減少する方向に、高次モードの電界強度分布の重心位置がずれるように、コアの断面形状がファイバ中心軸に対して非対称な形状とされている。
上記光ファイバ接続構造において、第1マルチモード光ファイバまたは第2マルチモード光ファイバは、コアの断面形状をファイバ中心軸に対して対称な形状とした場合における高次モードの電界強度分布の重心位置における高次モードと低次モードとの光強度の差が減少する方向に、高次モードの電界強度分布の重心位置がずれるように、コアに対して応力を与える応力付与機構を備える。
上記光ファイバ接続構造において、第1マルチモード光ファイバの接続端を収容して固定する第1フェルールと、第2マルチモード光ファイバの接続端を収容して固定する第2フェルールと、第1接続端面と第2接続端面とが向かい合う状態に第1フェルールおよび第2フェルールを固定するスリーブとを備える。
以上説明したことにより、本発明によれば、マルチモード光ファイバを用いた伝送における高次モードの強度低下が抑制できるようになる。
図1は、本発明の実施の形態1における光ファイバ接続方法を説明するためのフローチャートである。 図2は、第1マルチモード光ファイバと第2マルチモード光ファイバとの間のLP01入出力時とLP02入出力時の軸をずらした場合の強度変化を示す特性図である。 図3は、本発明の実施の形態における光ファイバ接続構造を示す構成図である。 図4は、本発明の実施の形態における光ファイバ接続構造を示す構成図である。 図5は、本発明の実施の形態2における光ファイバ接続方法を説明するためのフローチャートである。 図6は、非対称な形状のコア401によるマルチモード光ファイバの構成を示す断面図である。 図7は、本発明の実施の形態3における光ファイバ接続方法を説明するためのフローチャートである。 図8は、応力付与機構を設けたマルチモード光ファイバの構成を示す断面図である。 図9は、応力付与機構を設けたマルチモード光ファイバによる実施の形態における光ファイバ接続構造を示す構成図である。 図10は、応力付与機構を設けたマルチモード光ファイバの構成を示す断面図である。 図11は、実施の形態における光ファイバ接続構造を示す構成図である。 図12は、実施の形態における光ファイバ接続構造を示す構成図である。 図13は、実施の形態における光ファイバ接続構造の一部断面を示す断面図である。 図14は、FMFアレイの構成を示す断面図である。 図15は、MCFの構成を示す断面図である。 図16Aは、LP01モードの電界強度分布を示す特性図である。 図16Bは、LP11モードの電界強度分布を示す特性図である。 図16Cは、LP21モードの電界強度分布を示す特性図である。 図16Dは、LP02モードの電界強度分布を示す特性図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
[実施の形態1]
はじめに、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1における光ファイバ接続方法を説明するためのフローチャートである。この光ファイバ接続方法は、同一のコアに複数の伝搬モードが存在する第1マルチモード光ファイバと、同一のコアに複数の伝搬モードが存在する第2マルチモード光ファイバとを光接続する方法である。
まず、ステップS101で、光接続を行う光接続部(接続点)において、第1マルチモード光ファイバの第1接続端面と第2マルチモード光ファイバの第2接続端面とを向かい合わせる[第1工程]。例えば、第1マルチモード光ファイバの接続端面と、第2マルチモード光ファイバの接続端面とが、当接した状態とする。第1マルチモード光ファイバおよび第2マルチモード光ファイバは、例えば、伝搬モードが10個以下程度である公知のフューモード光ファイバ(FMF)である。
次に、ステップS102で、第1マルチモード光ファイバと第2マルチモード光ファイバとを、各々のファイバ中心軸同士がずれている状態にすることで、光接続部において全ての伝搬モードの間の接続損失の差が最小となる状態に調芯する。調芯は、第1接続端面と第2接続端面とを向かい合わせた状態で行う[第2工程]。ファイバ中心軸は、ファイバ断面の中心を通る軸である。
このように、伝搬モード間の損失の差(mode−dependent loss;MDL)を小さくすることで、マルチモード光ファイバを用いた伝送における高次モードの強度低下が抑制できるようになる。上述した光ファイバ接続方法で接続した光ファイバ接続構造は、第1マルチモード光ファイバと第2マルチモード光ファイバとは、各々のファイバ中心軸同士がずれた状態で接続され、第1マルチモード光ファイバと第2マルチモード光ファイバとは、光接続部において全ての伝搬モードの間の接続損失の差が最小となる状態で接続されているものとなる。
ここで、マルチモード光ファイバは、LP01モードに加え、例えば、LP02モードまで伝送可能なFMFである。また、ここで、マルチモード光ファイバは、LP01モードに加えてLP11モードまで伝送可能なFMFである。また、マルチモード光ファイバは、LP02以上の更に高次モードも伝送可能なFMFでもよい。
例えば、第1マルチモード光ファイバには、モード合波器で複数のモードが合波された信号光が入射し、入射した信号光は、第2マルチモード光ファイバに結合され、第2マルチモード光ファイバを伝搬した信号光は、モード分波器で各モードに分波される。また、モード合分波器の制御により、LP01モードのみを伝送させること、およびLP02モードのみを伝送させることなども可能である。実際には、モード合分波器の性能の影響で、選択したモード以外での、他のモードもある程度は、混ざって伝送される場合もある。
例えば、モード合波器は、第1マルチモード光ファイバの光入力部に配置され、モード分波器は、第2マルチモード光ファイバの光出力部に配置され、各モードの入出力に対応した光強度を測定することが可能となっている。なお、出力側に関しては、モード分波器の他にも、いずれかのモードを選択的に取り出すようなフィルタを用いてもよい。
以下、より詳細に説明する。まず、第1マルチモード光ファイバの第1接続端面と、第2マルチモード光ファイバの第2接続端面とを、微動ステージの上で向かい合わせて配置する。この状態で、第1マルチモード光ファイバに低次のLP01モードを入力し、第2マルチモード光ファイバよりLP01モードを出力させる状態とする。
次に、第1マルチモード光ファイバまたは第2マルチモード光ファイバに一方を、微動ステージ上でX軸、Y軸に動かしながら、第2マルチモード光ファイバの出力部での光強度を測定した。Z軸については、極力間隙が無い状態とする。また、θx,θy,θz軸については、予め、第1マルチモード光ファイバまたは第2マルチモード光ファイバとの相対誤差がないよう調整した。
上述したようにX軸、Y軸に動かすなかで、測定される光強度が最大となる第1マルチモード光ファイバと第2マルチモード光ファイバとの位置関係(最適化した状態)は、第1マルチモード光ファイバと第2マルチモード光ファイバとの間に、ファイバ中心軸のずれがない状態である。これは、LP01モードの電界強度の強度中心位置が、光ファイバ(コア)の断面における中心であることを意味する。
一般的なSMF同士の接続では、上述した位置を最適位置として、2つのSMFを接続して固定させていた。しかし、FMFにおいては、高次モードが存在し、高次モードの電界強度の強度重心位置は、必ずしもコア中心であるとは限らない。
理想的な状態で全てのモードが伝搬されていれば、低次のLP01モードの強度中心位置と、他の高次モードの強度中心位置とは、一致する。しかしながら、実使用においては、曲げ応力や微小曲げ(マイクロベンディング)、光ファイバのコア形状誤差、モード合分波器の性能誤差などが存在する。高次モードほどこれらの影響を受けやすいため、実使用における高次モードの電界強度分布は、図16B、図16C、図16Dなどに例示した状態とは異なり、重心位置がコア中心からずれることとなる。
上述した高次モードの中心ずれは、接続しようとしている2つのマルチモード光ファイバ同士で同じ組み合わせになることはほとんどない。このため、LP02モードについて、上述同様に調整して出力する光強度が最大となる位置関係とすると(最適化すると)、LP01モードの場合と異なることとなる。
実際に、LP02モードで最適化した状態の位置を測定すると、LP01モードで最適化した状態の位置から、X軸に0.5μm動かした位置であった。この状態における、X軸に対するLP01入出力時とLP02入出力時の強度変化を図2に示す。図2に示すように、より高次のモードであるLP02モードの方が、分布の幅が小さく変化が大きいため、最適位置からずれた際の強度変化が大きいことがわかる。
従って、LP01基準で最適化して接続させると、LP02モードの損失が大きくなる。この状態は、LP01の損失とLP02モードの損失との差であるMDLが大きく存在している状態である。このように、従来のように接続すると、高次モードの接続損失が大きいために接続点を介するたびにMDLが大きくなる。従って、高次モードの強度低下を抑制するためには、MDLを小さくすることが重要となる。
一方、低次モードであるLP01モードは、比較すると分布の幅が広く変化が小さいため、最適位置からある程度ずれても、強度変化はあまり大きくならない。従って、この場合、LP02モード基準で最適化して接続させる(調芯する)と、LP01モードの、ファイバ中心軸のずれの影響が相対的に小さいことから、MDLが小さくなることができる。例えば、図2に示すMDLが1dBとなる箇所で調芯すればよい。
以上のように、ファイバ中心軸同士がずれている状態にして(光軸をずらして)MDLが最小となる条件の位置で光ファイバ同士を接続(調芯)することで、高次モードの強度低下が抑制できるようになる。従って、実施の形態1における接続構造では、第1マルチモード光ファイバおよび第2マルチモード光ファイバは、コアの断面における高次モードの電界強度分布の重心位置と低次モードの電界強度分布の重心位置とがずれている。
実際に、LP02モード以外のLP11モード、LP21モードなど全てのモードを前述同様に測定し、この測定の結果を用いてMDLを最適位置になるよう調芯した。この結果、LP02モードで最大強度となる位置で調芯すると、MDLが1dBと最小であった。LP01モードの最適位置で調芯した場合、MDLが2dB程度存在していたことから、MDL基準で光軸をずらして調芯することで、MDLを最小化させることができる。
なお、上述した例では、LP02モードのピーク位置で調芯することで、MDLが最小となるが、必ずしも高次モードのピーク位置による調芯で、MDLが最小になるものとは限らない。高次モードのピーク位置による調芯から、更にずらしたところに、MDLが最小の位置があれば、この位置において最終的な最適調芯状態とする。また、上述した例では、LP02という最高次のモードと、LP01という最低次のモードの差のみを抽出して述べたが、全ての最高次のモードと最低次のモードのみならず、実際には全てのモード間の差をMDLとして測定し、これらが最小となるよう調芯、接続することが好ましい。
上述したようにすることで調芯を完了させ、この状態で、アーク放電を行うことで、第1マルチモード光ファイバの第1接続端面と、第2マルチモード光ファイバの第2接続端面とを融着固定させた。融着前後での位置変動はわずかであり、融着後のMDLは1.1dBであった。
以上に説明した実施の形態1によれば、複数のモードを伝搬させるFMF伝送での光接続部(接続点)においてモード間の接続損失差(MDL)を最小としているので、高次モードの強度低下の抑制が実現できる。
なお、第1マルチモード光ファイバおよび第2マルチモード光ファイバは、同一のFMFであってもよく、異種のFMFでもよい。異種である場合、電界強度分布の重心位置が非対称になるため、実施の形態による効果がより大きくなる。
ところで、2つのマルチモード光ファイバの接続は、融着に限るものではない。例えば、図3に示す光ファイバ接続構造のように接続してもよい。この接続について、以下に説明する。
まず、第1の固定部品211aと、213に示すような溝を形成した第2の固定部品212aを用意し、この溝部にコア201aおよびクラッド201bを備える第1マルチモードファイバ201を搭載し、接着層204により、一体化されている。同様の組み合わせで211b、212の間に、第2マルチモード光ファイバ202を搭載し、接着層204により、一体化されている。
これらの第1のマルチモード光ファイバ201、第2のマルチモード光ファイバ202を含む接続部品の端面を、光接続部203で向かい合わせ、前述したように調芯した後、更に、接着剤などを用いて接着固定する。
また、図4の(a)に示す、公知の光ファイバコネクタ部品であるフェルール311およびフランジ312を用いて光ファイバ接続構造を構成してもよい。図4の(b)に示すように、フェルール311aの光ファイバ挿入口に、第1マルチモード光ファイバ301の接続端領域を挿入(収容)して固定する。また、フェルール311bの光ファイバ挿入口に、第2マルチモード光ファイバ302の接続端領域を挿入(収容)して固定する。この状態で、各接続端面に対して適宜研磨などを施す。この後で前述したように調芯し、接続する。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について説明する。図5は、本発明の実施の形態2における光ファイバ接続方法を説明するためのフローチャートである。この光ファイバ接続方法は、同一のコアに複数の伝搬モードが存在する第1マルチモード光ファイバと、同一のコアに複数の伝搬モードが存在する第2マルチモード光ファイバとを、光接続部で光接続する方法である。
まず、ステップS201で、第1マルチモード光ファイバまたは第2マルチモード光ファイバのコアの断面形状をファイバ中心軸に対して非対称な形状に形成する[第3工程]。非対称な形状とすることで、対称である場合の高次モードの電界強度分布の重心位置における高次モードと低次モードとの光強度の差が減少する方向に、高次モードの電界強度分布の重心位置がずれるようにする。ファイバ中心軸に対して非対称なコアは、第1マルチモード光ファイバおよび第2マルチモード光ファイバの少なくとも一方に形成されていればよく、両方に形成されていてもよい。
次に、ステップS202で、上述したように非対称なコア断面形状とした第1マルチモード光ファイバおよび第2マルチモード光ファイバを用い、光接続部(接続点)において、第1マルチモード光ファイバの第1接続端面と第2マルチモード光ファイバの第2接続端面とを向かい合わせる[第1工程]。例えば、第1マルチモード光ファイバの接続端面と、第2マルチモード光ファイバの接続端面とが、当接した状態とする。
次に、ステップS203で、第1マルチモード光ファイバと第2マルチモード光ファイバとを、各々のファイバ中心軸同士がずれている状態にすることで、光接続部において全ての伝搬モードの間の接続損失の差が最小となる状態に調芯する。調芯は、第1接続端面と第2接続端面とを向かい合わせた状態で行う[第2工程]。
例えば、図6に示すように、ファイバ中心軸411に対して非対称な形状のコア401と、この周囲を覆うクラッド402とによるマルチモード光ファイバを用いればよい。このマルチモード光ファイバにおいても、低次のモード以外にも複数の高次モードが伝搬可能に設定されている。なお、このような非軸対称系のコア形状としたマルチモード光ファイバでは、厳密には、前述のようなLPモードによる縮退は言えなくなるが、低次、高次といった複数のモードの伝搬は同様に行うことが可能である。
このマルチモード光ファイバにおいて、最低次のモードの電界強度の重心位置はほぼファイバ中心軸の付近に存在する。一方、高次のモードでは、電界のしみ出しが大きいため、強度の重心位置は、最低次のモードの電界強度の重心位置(ファイバ中心軸)とはずれている。
例えば、電界分布シミュレーションなどを用いて、非対称なコア形状を設計し、高次モードと低次モードの重心位置の差が大きくなるようにする。上記設計に基づいて、高次モードの重心位置における高次モードと低次モードの光強度差が減少する方向に、コアの形状をファイバ中心軸に対して非対称としたマルチモード光ファイバを製造する。このように非対称なコア形状とすることで、実使用においては、予め重心位置のずれ量を大きく設定し、かつ上記位置を把握した状態で調芯を行うことになる。この結果、実施の形態1と同様に、ステップS202,ステップS203の調芯方法で調芯を実施すると、
より光強度差が減少する方向で、調芯が行える。
例えば、上述したように形成した非対称コアによる第1マルチモード光ファイバと第2マルチモード光ファイバとの調芯において、MDLを測定しながら高次モードのピーク位置基準で調芯および接続を実施すればよい。このようにすることで、より効果的にMDLを最小化させることができる。
なお、上述では、コアの断面形状をファイバ中心軸に対して非対称としたが、コアの屈折率分布をファイバ中心軸に対して非対称にしても同様である。
[実施の形態3]
次に、本発明の実施の形態3について説明する。図7は、本発明の実施の形態3における光ファイバ接続方法を説明するためのフローチャートである。この光ファイバ接続方法は、同一のコアに複数の伝搬モードが存在する第1マルチモード光ファイバと、同一のコアに複数の伝搬モードが存在する第2マルチモード光ファイバとを、光接続部で光接続する方法である。
ます、ステップS301で、第1マルチモード光ファイバおよび第2マルチモード光ファイバにおいて、コアに対して応力を与える応力付与機構を形成する[第4工程]。応力付与機構を形成することで、対称である場合に比べて高次モードと低次モードの重心位置の差が大きくなり、高次モードの電界強度分布の重心位置における高次モードと低次モードとの光強度の差が小さくなるようにする。応力付与機構は、第1マルチモード光ファイバおよび第2マルチモード光ファイバの少なくとも一方に形成されていればよく、両方に形成されていてもよい。
次に、ステップS302で、上述したように応力付与機構を形成した第1マルチモード光ファイバおよび第2マルチモード光ファイバを用い、光接続部(接続点)において、第1マルチモード光ファイバの第1接続端面と第2マルチモード光ファイバの第2接続端面とを向かい合わせる[第1工程]。例えば、第1マルチモード光ファイバの接続端面と、第2マルチモード光ファイバの接続端面とが、当接した状態とする。
次に、ステップS303で、第1マルチモード光ファイバと第2マルチモード光ファイバとを、各々のファイバ中心軸同士がずれている状態にすることで、光接続部において全ての伝搬モードの間の接続損失の差が最小となる状態に調芯する。調芯は、第1接続端面と第2接続端面とを向かい合わせた状態で行う[第2工程]。
例えば、図8に示すように、コア501と、この周囲を覆うクラッド502とによるマルチモード光ファイバにおいて、コア501の近傍に非同軸配置で配置された空孔503a、空孔503bを形成すればよい。空孔503a、空孔503bが、コア501に対する応力付与機構となる。コア501は、ファイバ中心軸511に対して対称な形状(円形)である。
例えば、よく知られた偏波保持光ファイバやフォトニック結晶光ファイバの製造で用いられる光ファイバ製造技術を用いれば、空孔503a、空孔503bの形成は容易である。また、形成する空孔の個数や断面のサイズ、空孔の配置などは上述した条件を満たすものであれば任意である。
なお、前述した実施の形態2と同様に、このマルチモード光ファイバにおいても、低次のモード以外にも複数の高次モードが伝搬可能に設定されている。また、このような非軸対称系のコア形状としたマルチモード光ファイバでは、厳密には、前述のようなLPモードによる縮退は言えなくなるが、低次、高次といった複数のモードの伝搬は同様に行うことが可能である。
このマルチモード光ファイバにおいて、最低次のモードの電界強度の重心位置はほぼファイバ中心軸の付近に存在する。一方、高次のモードでは、電界のしみ出しが大きいため、強度の重心位置は、最低次のモードの電界強度の重心位置(ファイバ中心軸)とはずれている。
上述したように応力付与機構を設けることで、実使用においては、予め重心位置のずれ量を大きく設定し、かつ上記位置を把握した状態で調芯を行うことになる。この結果、実施の形態2と同様に、ステップS302,ステップS303の調芯方法で調芯を実施すると、より光強度差が減少する方向で、調芯が行える。
なお、上述では、空孔を設けるようにしたが、コアとは異なる材料を空孔の代わりに配置することで、応力付与機構としてもよい。
[実施の形態4]
次に、本発明の実施の形態4について説明する。実施の形態4では、図9に示すように、第2マルチモード光ファイバ202に曲げ部202aを設け、コアに対して応力を与える応力付与機構とする。なお、図9に示す光ファイバ接続構造は、図3を用いて説明した光ファイバ接続構造と同様であり、同一の符号については説明を省略する。
応力付与機構とする曲げ部202aは、光接続部203の近傍に配置する。曲げ部202aを形成した状態で、第2マルチモード光ファイバ202を第1固定部品211bと第2固定部品212bとの間に固定する。なお、曲げ部は、第1マルチモード光ファイバ201に設けてもよい。
上述したように応力付与機構としての曲げ部を設けた後、光接続部(接続点)において、第1接続端面と第2接続端面とを向かい合わせる。この後、各マルチモード光ファイバの間で、各々のファイバ中心軸同士がずれている状態にすることで、光接続部203において全ての伝搬モードの間の接続損失の差が最小となる状態に調芯する。これら調芯の工程は、前述した実施の形態1〜3と同様である。
上述したように曲げ部を設けることでマルチモード光ファイバに非軸対称の応力分布が加わることとなる。この結果、前述した実施の形態2,3と同様に、曲げ部を設けたマルチモード光ファイバの接続端面におけるコア断面には、光弾性効果による屈折率分布の非軸対称性が生じる。この結果、前述した実施の形態2,3と同様に高次モードの電界強度分布をシフトさせることができ、より光強度差が減少する方向で、調芯が行えるようになる。
また、上述した曲げ部に限らず、マルチモード光ファイバに何らかの応力を加えることで、上述同様の効果を奏することができる。例えば、荷重を加えてもよい。また、図10に示すように、固定部品601の収容孔601aを、マルチモード光ファイバ602よりも大きな径とし、収容孔601aに、マルチモード光ファイバ602を偏芯した状態で収容する。収容孔601aの中心軸604よりマルチモード光ファイバ602のファイバ中心軸をずらす。この状態で、マルチモード光ファイバ602の周面と収容孔601aの側面との間に、樹脂603を充填して硬化させる。樹脂603の硬化時の収縮応力などによって、マルチモード光ファイバ602に非軸対称の応力を付与することがでる。このようにして非軸対称の応力を付与することで、前述同様の効果を奏する。
ところで、上述したように、接続する2つのマルチモード光ファイバの間で、各々のファイバ中心軸のずれている状態(軸ずれ状態)が判明している場合、各マルチモード光ファイバの固定部品同士の位置関係を適合させて固定しておくとよい。
例えば、図11に示すように、フェルール311aの光ファイバ挿入口に、第1マルチモード光ファイバ301の接続端領域を挿入(収容)して固定する。また、フェルール311bの光ファイバ挿入口に、第2マルチモード光ファイバ302の接続端領域を挿入(収容)して固定する。フェルール311aは、スリーブ313aで固定し、フェルール311bは、スリーブ313bで固定する。
スリーブ313aとスリーブ313bとを所定の位置関係で接続固定しておけば、フェルール311aに収容している第1マルチモード光ファイバ301と、フェルール311bに収容している第2マルチモード光ファイバ302とは、所定の軸ずれ状態となる。スリーブ313aとスリーブ313bとの位置関係を、第1マルチモード光ファイバ301と第2マルチモード光ファイバ302とが調芯された状態に適合させておけばよい。このように構成したスリーブを用い、回転方向を合わせた状態で各フェルールを各スリーブに固定すれば、調芯が完了した状態とすることができる。また、キー溝などキー構造を設けておくことで、軸中心に回転する方向にスリーブに対してフェルールが滑ることが抑止できる。
上述した構造にハウジングなどを組み付けることで、コネクタ部品とすることができる。例えば、SCコネクタや、MUコネクタ、LCコネクタ、STコネクタ、FCコネクタなどが実現できる。
上述したようにスリーブを構成することで、都度調芯することなく着脱可能な接続が実現できる。
また、各マルチモード光ファイバの固定部品同士の位置関係をずらしておくのではなく、固定部品に対するマルチモード光ファイバの固定位置を、各々異なる状態としてもよい。
例えば、図12に示すように、フェルール311aの光ファイバ挿入口に、第1マルチモード光ファイバ301の接続端領域を挿入して固定する。また、フェルール311bの光ファイバ挿入口に、第2マルチモード光ファイバ302の接続端領域を挿入して固定する。また、フェルール311aおよびフェルール311bは、スリーブ314で固定する。この構成では、第1マルチモード光ファイバ301のファイバ中心軸(光軸)と第2マルチモード光ファイバ302のファイバ中心軸(光軸)とは一致する。
一方、図13に示すように、フェルール311aの収容孔701を、第1マルチモード光ファイバ301よりも大きな径とし、収容孔701に、第1マルチモード光ファイバ301を偏芯した状態で収容する。収容孔701の中心軸702より、第1マルチモード光ファイバ301のファイバ中心軸をずらす。この状態で、第1マルチモード光ファイバ301の周面と収容孔701の側面との間に、樹脂703を充填して第1マルチモード光ファイバ301を固定する。
上述したように偏芯した状態でフェルールに固定したマルチモード光ファイバ同士を、フェルールをスリーブに固定することで接続する。このように接続し、各マルチモード光ファイバの接続端面同士が向かい合う状態で、スリーブに対していずれかのフェルールを回転させる。フェルールを回転させることで、マルチモード光ファイバの接続端面も回転し、各々のファイバ中心軸の位置関係が変化する。このことにより、調芯が可能である。フェルールを回転させてファイバ中心軸同士の位置を変化させ、MDLが最小となる位置を求めればよい。例えば、フェルールを回転させて高次モード基準で損失最小となる位置を決定すればよい。
上述した調芯によれば、複雑な調芯ステージなどを用いることなくより簡易に調芯ができる。フェルールを回転させる機構としては、偏波保持光ファイバ用途などで用いられる回転機構付コネクタ部品が適用できる。回転機構付コネクタ部品を用いることで、ハウジングなどを組み付けてコネクタ化した後に調芯、接続を実現することができる。
ところで、上述では、FMFを例に説明したが、図15を用いて説明したようなMC−FMFであっても同様である。特に、MC−FMFについては、前述の回転による調芯を行うことで、全コアが一様に軸ずれすることが可能である。X軸、Y軸の位置ずれの他にも、回転による調芯と組み合わせることで、コア間の利得差も平均化するよう考慮した接続を実現することができる。
また、複数のFMFを束にしたFMFアレイにも適用できる。図14に示すように、複数のFMF801を、固定部品802に収容して固定する。これに対し、MC−FMFを接続する構成において、上述した本発明における光ファイバ接続方法および接続構造を適用することができる。FMFアレイの各コアに、MC−FMFの各コアを対応させて接続する。FMFアレイにおいては、より細いファイバ径とすればよい。これら構成により、よく知られたファンイン・ファンアウト部品が実現できる。
以上に説明したように、本発明では、第1マルチモード光ファイバと第2マルチモード光ファイバとの光接続部において全ての伝搬モードの間の接続損失の差が最小となるようにしたので、マルチモード光ファイバを用いた伝送における高次モードの強度低下が抑制できるようになる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。
201…第1マルチモード光ファイバ、201a…コア、201b…クラッド、202…第2マルチモード光ファイバ、203…光接続部、204…接着層、211a,211b…第1固定部品、212a,212b…第2固定部品、213…溝部。

Claims (8)

  1. 同一のコアに複数の伝搬モードが存在する第1マルチモード光ファイバと、同一のコアに複数の伝搬モードが存在する第2マルチモード光ファイバとを光接続する光ファイバ接続方法であって、
    光接続を行う光接続部において、前記第1マルチモード光ファイバの第1接続端面と前記第2マルチモード光ファイバの第2接続端面とを向かい合わせる第1工程と、
    前記第1接続端面と前記第2接続端面とを向かい合わせた状態で、前記第1マルチモード光ファイバと前記第2マルチモード光ファイバとを、各々のファイバ中心軸同士がずれている状態にすることで、前記光接続部において全ての伝搬モードの間の接続損失の差が最小となる状態に調芯する第2工程と
    を備え、
    前記第1マルチモード光ファイバおよび前記第2マルチモード光ファイバは、コアの断面における高次モードの電界強度分布の重心位置と低次モードの電界強度分布の重心位置とがずれていることを特徴とする光ファイバ接続方法。
  2. 同一のコアに複数の伝搬モードが存在する第1マルチモード光ファイバと、同一のコアに複数の伝搬モードが存在する第2マルチモード光ファイバとを光接続する光ファイバ接続方法であって、
    光接続を行う光接続部において、前記第1マルチモード光ファイバの第1接続端面と前記第2マルチモード光ファイバの第2接続端面とを向かい合わせる第1工程と、
    前記第1接続端面と前記第2接続端面とを向かい合わせた状態で、前記第1マルチモード光ファイバと前記第2マルチモード光ファイバとを、各々のファイバ中心軸同士がずれている状態にすることで、前記光接続部において全ての伝搬モードの間の接続損失の差が最小となる状態に調芯する第2工程と
    を備え、
    さらに、
    コアの断面形状をファイバ中心軸に対して対称な形状とした場合における高次モードの電界強度分布の重心位置における高次モードと低次モードとの光強度の差が減少する方向に、高次モードの電界強度分布の重心位置がずれるように、前記第1マルチモード光ファイバまたは前記第2マルチモード光ファイバのコアの断面形状をファイバ中心軸に対して非対称な形状に形成する第3工程を備え、
    前記第3工程の後で前記第1工程を実施することを特徴とする光ファイバ接続方法。
  3. 同一のコアに複数の伝搬モードが存在する第1マルチモード光ファイバと、同一のコアに複数の伝搬モードが存在する第2マルチモード光ファイバとを光接続する光ファイバ接続方法であって、
    光接続を行う光接続部において、前記第1マルチモード光ファイバの第1接続端面と前記第2マルチモード光ファイバの第2接続端面とを向かい合わせる第1工程と、
    前記第1接続端面と前記第2接続端面とを向かい合わせた状態で、前記第1マルチモード光ファイバと前記第2マルチモード光ファイバとを、各々のファイバ中心軸同士がずれている状態にすることで、前記光接続部において全ての伝搬モードの間の接続損失の差が最小となる状態に調芯する第2工程と
    を備え、
    さらに、
    コアの断面形状をファイバ中心軸に対して対称な形状とした場合における高次モードの電界強度分布の重心位置における高次モードと低次モードとの光強度の差が減少する方向に、高次モードの電界強度分布の重心位置がずれるように、前記コアに対して応力を与える応力付与機構を、前記第1マルチモード光ファイバまたは前記第2マルチモード光ファイバに形成する第4工程を備え、
    前記第4工程の後で前記第1工程を実施することを特徴とする光ファイバ接続方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ファイバ接続方法において、
    前記第1工程では、
    前記第1マルチモード光ファイバの接続端を第1フェルールに収容して固定し、
    前記第2マルチモード光ファイバの接続端を第2フェルールに収容して固定し、
    前記第1フェルールおよび前記第2フェルールをスリーブに固定することで、前記第1接続端面と前記第2接続端面とを向かい合わせ、
    前記第2工程では、前記第1フェルールおよび前記第2フェルールの少なくとも一方を軸中心に回転させることで、前記第1マルチモード光ファイバと前記第2マルチモード光ファイバとを、各々のファイバ中心軸同士がずれている状態にすることで、前記光接続部において全ての伝搬モードの間の接続損失の差が最小となる状態に調芯する
    ことを特徴とする光ファイバ接続方法。
  5. 同一のコアに複数の伝搬モードが存在する第1マルチモード光ファイバと、
    同一のコアに複数の伝搬モードが存在する第2マルチモード光ファイバと、
    前記第1マルチモード光ファイバの第1接続端面と前記第2マルチモード光ファイバの第2接続端面とが向かい合って光接続する光接続部と
    を備え、
    前記第1マルチモード光ファイバと前記第2マルチモード光ファイバとは、各々のファイバ中心軸同士がずれた状態で接続され、
    前記第1マルチモード光ファイバと前記第2マルチモード光ファイバとは、前記光接続部において全ての伝搬モードの間の接続損失の差が最小となる状態で接続され
    前記第1マルチモード光ファイバおよび前記第2マルチモード光ファイバは、コアの断面における高次モードの電界強度分布の重心位置と低次モードの電界強度分布の重心位置とがずれている
    ことを特徴とする光ファイバ接続構造。
  6. 同一のコアに複数の伝搬モードが存在する第1マルチモード光ファイバと、
    同一のコアに複数の伝搬モードが存在する第2マルチモード光ファイバと、
    前記第1マルチモード光ファイバの第1接続端面と前記第2マルチモード光ファイバの第2接続端面とが向かい合って光接続する光接続部と
    を備え、
    前記第1マルチモード光ファイバと前記第2マルチモード光ファイバとは、各々のファイバ中心軸同士がずれた状態で接続され、
    前記第1マルチモード光ファイバと前記第2マルチモード光ファイバとは、前記光接続部において全ての伝搬モードの間の接続損失の差が最小となる状態で接続され、
    前記第1マルチモード光ファイバまたは前記第2マルチモード光ファイバは、
    コアの断面形状をファイバ中心軸に対して対称な形状とした場合における高次モードの電界強度分布の重心位置における高次モードと低次モードとの光強度の差が減少する方向に、高次モードの電界強度分布の重心位置がずれるように、コアの断面形状がファイバ中心軸に対して非対称な形状とされている
    ことを特徴とする光ファイバ接続構造。
  7. 同一のコアに複数の伝搬モードが存在する第1マルチモード光ファイバと、
    同一のコアに複数の伝搬モードが存在する第2マルチモード光ファイバと、
    前記第1マルチモード光ファイバの第1接続端面と前記第2マルチモード光ファイバの第2接続端面とが向かい合って光接続する光接続部と
    を備え、
    前記第1マルチモード光ファイバと前記第2マルチモード光ファイバとは、各々のファイバ中心軸同士がずれた状態で接続され、
    前記第1マルチモード光ファイバと前記第2マルチモード光ファイバとは、前記光接続部において全ての伝搬モードの間の接続損失の差が最小となる状態で接続され、
    前記第1マルチモード光ファイバまたは前記第2マルチモード光ファイバは、
    コアの断面形状をファイバ中心軸に対して対称な形状とした場合における高次モードの電界強度分布の重心位置における高次モードと低次モードとの光強度の差が減少する方向に、高次モードの電界強度分布の重心位置がずれるように、前記コアに対して応力を与える応力付与機構を備える
    ことを特徴とする光ファイバ接続構造。
  8. 請求項5〜のいずれか1項に記載の光ファイバ接続構造において、
    前記第1マルチモード光ファイバの接続端を収容して固定する第1フェルールと、
    前記第2マルチモード光ファイバの接続端を収容して固定する第2フェルールと、
    前記第1接続端面と前記第2接続端面とが向かい合う状態に前記第1フェルールおよび前記第2フェルールを固定するスリーブと
    を備えることを特徴とする光ファイバ接続構造。
JP2016236516A 2016-12-06 2016-12-06 光ファイバ接続方法および接続構造 Active JP6654553B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016236516A JP6654553B2 (ja) 2016-12-06 2016-12-06 光ファイバ接続方法および接続構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016236516A JP6654553B2 (ja) 2016-12-06 2016-12-06 光ファイバ接続方法および接続構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018092053A JP2018092053A (ja) 2018-06-14
JP6654553B2 true JP6654553B2 (ja) 2020-02-26

Family

ID=62565914

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016236516A Active JP6654553B2 (ja) 2016-12-06 2016-12-06 光ファイバ接続方法および接続構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6654553B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020194014A (ja) * 2019-05-24 2020-12-03 株式会社フジクラ 光ファイバ、及びレーザ装置
WO2022029909A1 (ja) * 2020-08-05 2022-02-10 日本電信電話株式会社 光コネクタ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018092053A (ja) 2018-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Tottori et al. Low loss optical connection module for seven-core multicore fiber and seven single-mode fibers
WO2012088361A2 (en) Multicore collimator
JP6130290B2 (ja) モード結合器
WO2020184094A1 (ja) 光通信装置、光通信方法および光通信システム
JP6677020B2 (ja) 光ファイバ伝送システム
US9709729B2 (en) Multicore fiber with different-mode interaction section
JP6706859B2 (ja) 光学モジュール
Sakamoto et al. 120 spatial channel few-mode multi-core fibre with relative core multiplicity factor exceeding 100
Shimakawa et al. Pluggable fan-out realizing physical-contact and low coupling loss for multi-core fiber
CN113316731A (zh) 光通信装置、光通信方法和光通信系统
JP6654553B2 (ja) 光ファイバ接続方法および接続構造
WO2017130426A1 (ja) 光デバイス
JP5079664B2 (ja) 光波長分割多重通信システム並びに励振器及びモードフィルタ
US11333828B2 (en) Optical connection component
JP6824814B2 (ja) 損失差補償器
JP2010286718A (ja) マルチコアファイバ端末及びその接続構造
US20050226563A1 (en) Optical fiber component
JP4690249B2 (ja) 高屈曲性光ファイバ
WO2023100607A1 (ja) インタフェース構造、光コネクタ、送信機、受信機、光ケーブルおよび光通信システム
Shimakawa et al. Compact multi-core fiber fan-out with GRIN-lens and micro-lens array
US20020102057A1 (en) All fiber dwdm multiplexer and demultiplexer
JP2022551839A (ja) マルチコアファイバ及びファンアウト組立体
JP7468664B2 (ja) 光コネクタ
JP2017037270A (ja) 導波路型モード変換器
WO2023176798A1 (ja) マルチコア光ファイバ、光コンバイナ、およびファイバ特性測定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191030

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191119

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200128

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6654553

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150