JP2000346868A - 力の検出装置の製造方法 - Google Patents

力の検出装置の製造方法

Info

Publication number
JP2000346868A
JP2000346868A JP11156839A JP15683999A JP2000346868A JP 2000346868 A JP2000346868 A JP 2000346868A JP 11156839 A JP11156839 A JP 11156839A JP 15683999 A JP15683999 A JP 15683999A JP 2000346868 A JP2000346868 A JP 2000346868A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
etching
film
layer
silicon
mask
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11156839A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasumasa Yamaguchi
泰正 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP11156839A priority Critical patent/JP2000346868A/ja
Publication of JP2000346868A publication Critical patent/JP2000346868A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pressure Sensors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 重錘体33の形状が設計時の形状と比較して
小さくなりにくく、重錘体33の大きさのばらつきが低
減できる力の検出装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 下層部1、中層部2、上層部3とマスク
材4の4層構造を有する積層膜を形成し、上層部3とマ
スク材4に研削により中層部2に達しない溝31とマス
ク41を形成する。そして、マスク41を用いて中層部
2の上面が出るまで上層部3を選択的かつ異方的にドラ
イエッチングし、次に、下層部1の上面が出るまで中層
部2を選択的にエッチングし、最後に、マスク41を選
択的にエッチングする。このことにより、重錘体33の
側壁部のエッチングが抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の各種装
置に使用される力の検出装置に係り、特に、この検出装
置中の重錘体の形状を設計どおりに再現性よく形成する
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は従来の力の検出装置の製造工程を
示す図である。
【0003】(イ)図4(a)に示すように、中層部
2、上層部3の二層構造の下の下層部に、容量素子の電
極間隔を決定する凹部12と脚部11を形成する。具体
的には下層部と上層部3はシリコン、中間部2はシリコ
ン酸化膜により構成する。上層部3の膜厚は525μm
とする。次に、絶縁基板5上に電極6を形成し、脚部1
1の下面を絶縁基板5の上面に接合する。
【0004】(ロ)図4(b)に示すように、研削によ
り溝31を形成する。溝31の深さは475μmであ
り、溝の底に残った上層部3の厚さは50μmである。
重錘体33と支柱32の上面の形状は方形で大きさは縦
横とも800μmである。
【0005】(ハ)中層部2の上面が出るまで上層部3
のシリコンのドライエッチングを行う。得られた溝の深
さは464μmであり、上層部の上面の大きさは縦横と
も666μmに減少する。重錘体33の設計上の大きさ
が縦横800μm高さ525μmであり、得られた重錘
体の大きさが縦横666μm高さ464μmであるの
で、体積比で61%に減少することになる。次に、図4
(c)に示すように、下層部1の上面が出るまで中層部
2のシリコン酸化膜のエッチングを行う。
【0006】(ニ)最後に、図4(d)に示すように、
蓋材7を形成し、蓋材7の下面を支柱32の上面に接合
する。
【0007】従来技術では、力の検出装置を量産するの
に、溝31を切削した後、溝の底部を中層部の上面が露
出するまでエッチングにより掘り下げる形成工程をとる
が、この時、重錘体33となるシリコンもエッチングし
てしまう問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、この重
錘体もエッチングしてしまう問題により、重錘体の形状
は設計時の形状と比較して小さくなり軽くなるので、重
錘体に作用する慣性力が小さくなり、力の検出装置の感
度を劣化させる。また、エッチング毎にエッチング速度
にばらつきが存在するため、重錘体の大きさがばらつ
き、最終的に力の検出装置の感度をばらつかせてしま
う。これらより、力の検出装置の量産時に製造歩留まり
低下を招く恐れがある。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、重錘体の形成のため
のエッチングの際に、重錘体の形状が設計時の形状と比
較して小さくなりにくい力の検出装置の製造方法を提供
することにある。
【0010】また、本発明の目的は、重錘体の形成のた
めのシリコンのエッチングの際に、エッチング速度がば
らついても、重錘体の大きさのばらつきが低減できる力
の検出装置の製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】重錘体の形成に際し、ダ
イヤモンドブレード等による研削の手法を用いると、ダ
イヤモンドブレードの刃を当てた箇所のみが掘れるので
所望の形状にできる利点と、高速に掘れる利点はある
が、可撓膜を掘ることなくこの膜の上で掘ることを停止
することは非常に困難であり、たとえ停止することがで
きたとしても、研削時に発生する振動等により可撓膜に
クラックが発生することがある。一方、エッチングの手
法を用いると、掘る速度が遅いので生産性が低いが、適
当なエッチャントと被エッチング材料を選択することに
よりエッチングの選択性が発現し、可撓膜を掘ることな
くこの膜の上でエッチングを停止することが可能にな
る。ただし、エッチングにおいては適当に選択性を有し
ても、所望の異方性を発現させることは困難で、研削と
同様の形状を得ることは難しい。
【0012】上記問題点を解決するための本発明の特徴
は、下層部、中層部、上層部の三層構造を有する膜を形
成する工程と、上層部の上にマスク材を形成する工程
と、下層部の一部を薄膜化して可撓膜と脚部を形成する
工程と、絶縁基板の上面に電極を形成する工程と、脚部
の下面を絶縁基板の上面に接合する工程と、研削により
中層部に達しない溝とマスクを形成する工程と、マスク
により中層部の上面が出るまで上層部を選択的かつ異方
的にドライエッチングする工程と、下層部の上面が出る
まで中層部を選択的にエッチングする工程と、マスクを
選択的にエッチングする工程とを含む力の検出装置の製
造方法であることである。ここで、「研削」とは主にダ
イヤモンドブレード等を用いて機械的に掘ることで、
「エッチング」とは主に化学的に掘ることをいう。化学
的についてはスパッタリング現象のような物理的な作用
を伴うものであってもよい。「マスク材」とは、ドライ
エッチング等のエッチングの工程において被エッチング
物を選択的かつ異方的にエッチングするために被エッチ
ング物を覆う耐エッチング性の材料のことである。「可
撓膜」とは、力の検出装置に作用する外力と、この装置
内部の重錘体に作用する慣性力とによって撓む膜のこと
である。「脚部」とは、可撓膜が撓む際の運動の幅を確
保するためのスペーサーのことである。「選択的」と
は、あるエッチャントに対してある物質のみがエッチン
グされて他の物質がエッチングされない状態のことであ
る。「異方的」とは、エッチング速度がその方向によっ
て異なることをいう。
【0013】このことにより、研削とエッチングの利点
が相乗する製造方法可能となる。まず、研削を行うが中
層部に達しない溝を形成するので、溝の底には厚膜が残
り、研削によって可撓膜となる中層部を掘ったりクラッ
クを生じさせたりすることはほとんどない。そして、こ
の研削によりエッチング用のマスクが自己整合的に形成
される。このマスクを用いてエッチングを行うことによ
り、研削場所とエッチング場所がずれることなく、マス
クに対する上層部のエッチングの選択的効果と異方的効
果を効率よく発現させることができる。また、上層膜の
エッチングに対するストッパーとして中層膜を用い、中
層膜のエッチングのストッパーとして下層膜を用いるこ
とで、厚い上層膜をエッチングする際に生じる膜の面内
の不均一なエッチング速度による長時間にわたるオーバ
ーエッチングに下層膜をさらさずにすむので下層膜の上
面で精度良くエッチングを止めることができる。そし
て、選択性と異方性の発現によりエッチングしたいとこ
ろのみのエッチング速度が大きくなっているので、エッ
チング速度が装置の製造毎にばらついても、エッチング
したくないところがエッチングされ所望の形状が得られ
なくなることは少ない。さらに、マスクが下層部、中層
部、上層部い対して選択的にエッチングできることによ
り、下層部、中層部、上層部をエッチングすることなく
マスクを除去することができる。
【0014】本発明の特徴は、下層部と上層部はシリコ
ン、中間部はシリコン酸化膜であることにより効果的で
ある。このことにより、シリコンのエッチングガスとし
ては六弗化硫黄(SF6)と酸素(O2)の混合ガスを使
用し、シリコン酸化膜には四弗化炭素(CF4)と酸素
(O2)やC24等の混合ガスあるいはCHF3、C
26、C38等のガスを使用すれば、それぞれがシリコ
ン酸化膜とシリコンに対し選択性を有する。
【0015】また、本発明の特徴は、マスク材がアルミ
ニウム膜であることにより効果的である。このことによ
り、上記シリコンとシリコン酸化膜のエッチングに対し
てマスク材はほとんどエッチングされない。シリコンと
シリコン酸化膜のエッチング終了後に熱リン酸等を用い
ればシリコンとシリコン酸化膜に対してマスクに用いた
アルミニウムはシリコンとシリコン酸化膜に対して大き
なエッチング速度を有するので容易に除去できる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して、本発明の
実施の形態として力の検出装置を説明する。以下の図面
の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似
の符号を付している。また、図面は模式的なものであ
り、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現
実のものとは異なることに留意すべきである。
【0017】図1は本発明の実施の形態に係る力の検出
装置の構造図である。図1(a)は本発明の実施の形態
に係る力の検出装置の断面図である。図1(b)は図1
(a)の矢印bの位置で輪切りにした平面図である。逆
に図1(b)のI−I方向に対応した断面図が図1
(a)となる。同様に図1の(c)と(d)は図1
(a)の矢印cとdのそれぞれの位置で輪切りにした平
面図である。なお、図1には2つの力の検出装置が示さ
れている。これは、力の検出装置の製造過程において現
れる形状で、図1の中央で左右対称に分割した装置それ
ぞれが力の検出装置となる。
【0018】本発明の実施の形態に係る力の検出装置
は、被検出物に固定される絶縁基板5と、外力に伴って
生じる慣性力が作用する重錘体33と、絶縁基板5と重
錘体33との間に形成され導電性と可撓性を有する可撓
膜13と、絶縁基板5の可撓膜13に対する対向面に形
成される複数の電極6とを有することを特徴とする。な
お、可撓膜13に導電性を持たせる代わりに可撓膜13
の絶縁基板5に対する対向面に変位電極を形成してもよ
い。複数の電極6のそれぞれと可撓膜13とは容量素子
の対となる電極になり、電極6と同数の容量素子が構成
される。これらの容量素子の容量値は、可撓膜13と電
極6の距離(以下、電極間隔という。)、電極6の面積
と空気の誘電率で概ね決まる。
【0019】力の検出装置に何ら力が作用していない場
合は、可撓膜13と絶縁基板5は平行な状態に保たれ、
容量素子はそれぞれ所定の容量値を示す。この装置が図
1(a)において右方向に動かされるような力を受ける
と、重錘体33には左方向に慣性力が作用する。この結
果、重錘体33の重心は左方向に移動し、可撓膜13に
撓みが生じる。この時、重錘体33の右下にある電極6
で構成される容量素子では電極間隔が広がるので容量値
は小さくなる。一方、重錘体33の左下にある電極6で
構成される容量素子では電極間隔が狭まるので容量値は
大きくなる。そして、重錘体33の真下、下方手前と下
方奥にある電極6で構成される容量素子では電極間隔が
左右の容量素子と比べ変動しないので容量値の変化も小
さい。また、この装置が図1(a)において左方向、手
前の方向、奥の方向に動かされるような力を受ける場合
も、力の方向に対して同様な変動が起こる。この装置が
図1(a)において上方向に動かされるような力を受け
ると、重錘体33には下方向に慣性力が作用する。この
結果、重錘体33の重心は下方向に移動し、可撓膜13
が撓み、すべての容量素子で電極間隔が狭まるので容量
値は大きくなる。また、下方向の力を受けた場合は、上
方向の力を受けた場合の結果と逆の結果を得ることがで
きる。このように力の検出装置では力の方向が容量値の
変化から判別できる。さらに、容量値の変化の大きさか
ら力の大きさも測定可能である。
【0020】図2及び図3は本発明の実施の形態に係る
力の検出装置の製造工程を示す図である。
【0021】(イ)図2(a)に示すように、下層部
1、中間部2、上層部3の三層構造を有する膜を形成す
る。具体的には下層部1と上層部3はシリコン、中間部
2はシリコン酸化膜により構成する。上層部3の膜厚は
525μmとする。
【0022】(ロ)図2(b)に示すように、上層部3
の上に後述の図3(b)の工程におけるシリコンのエッ
チングに用いるマスク材4としてアルミニウム膜を膜厚
1〜2μm成膜させる。アルミニウム膜の成膜はEB蒸
着法によりおこなう。蒸着直前のチャンバーの到達圧力
は2.7×10-4Paで、基板温度は300℃とする。
蒸着時間は3〜4分間で、アルミニウム膜の膜厚は1〜
1.2μmである。次に、ホトリソグラフィ法でレジス
トをパターニングし、エッチングガスに六弗化硫黄(S
6)と酸素(O2)の混合ガスを使用したドライエッチ
ング法で凹部12を形成する。下層部1のエッチングの
残膜部が可撓膜13になり、エッチングされない部分が
脚部11となる。
【0023】(ハ)図2(c)に示すように、絶縁基板
5上に、例えばガラス基板上にアルミニウム等による電
極6を形成する。電極6のパターニングは型抜きした金
属板等をスクリーンに成膜するリフトオフによってもよ
いし、成膜後にホトリソグラフィ法でレジストをパター
ニングし、ドライエッチング法でエッチングガスに塩素
ガス(Cl2)等の塩素原子を含有するガスを使用しパ
ターニングを行ってもよい。また、これらの方法を併用
しても良い。
【0024】(ニ)図2(d)に示すように、脚部11
の下面を絶縁基板5の上面に陽極接合等により接合す
る。
【0025】(ホ)次に図3(a)に示すように、ダイ
ヤモンドブレード等による研削により格子状の溝31を
形成する。研削によって得られた上層部3における溝の
深さは475μmであり、溝の幅は800μmであり、
上層部3の溝の底部の残膜の厚さは50μmである。四
方を溝33で囲まれた重錘体33と支柱32の上面の形
状は方形で大きさは縦横とも800μmである。重錘体
33と支柱32の上部にはマスク材4が残りマスク41
が形成される。
【0026】(ヘ)図3(b)に示すように、中層部2
の上面が出るまで上層部3のシリコンのドライエッチン
グを行う。ドライエッチング条件は材料ガスとしては六
弗化硫黄(SF6)と酸素(O2)の混合ガスを用い、そ
れぞれの材料ガスの流量は100SCCMと10SCC
Mである。反応圧力は10Paで印加したRF電力は3
00〜500Wである。この条件によりシリコンのエッ
チングレートは0.6〜0.7μm/分が得られ、エッ
チング時間は140〜200分間である。マスク41の
アルミニウムのエッチングレートに対するシリコンのエ
ッチングレートの比すなわちアルミニウムに対するシリ
コンの選択比は150〜200であり、シリコン酸化膜
対するシリコンの選択比は20〜200であった。
【0027】上記材料ガスによるエッチングはアルミニ
ウムに対するシリコンの選択性が高く、上記反応圧力、
RF電力と材料ガスによれば異方性も高められ、上層部
3の側壁のシリコンはマスク41のアルミニウム膜に保
護されてエッチングされにくい。また、シリコン酸化膜
に対するシリコンの選択性も高いので、中層部2のシリ
コン酸化膜でエッチングをストップさせることができ
る。得られた溝の深さは525μmであり、上層部の上
面の大きさは縦横とも770μmであった。これより縦
横ともエッチング前の上層部の上面の大きさは800μ
mあったのであるから30μm小さくなったことにな
る。上層部の膜厚は525μmであったから、膜厚方向
にはエッチングされなかったことがわかる。また、重錘
体の設計上の大きさが縦横800μm高さ525μmで
あり、得られた重錘体の大きさが縦横770μm高さ5
25μmであるので、体積比で93%への減少にとどま
ることになる。
【0028】(ト)図3(c)に示すように、下層部1
の上面が出るまで中層部2のシリコン酸化膜のエッチン
グを行う。このエッチングはエッチングガス四弗化炭素
(CF4)と酸素(O2)等の混合ガスを使用するドライ
エッチング法で行う。最後に、マスク41のアルミニウ
ムを熱燐酸で選択的にエッチングする。
【0029】(チ)図3(d)に示すように、凹部72
を作ることで蓋材7を形成する。例えば蓋材7にガラス
を使用した場合は、ホトリソグラフィ法でレジストをパ
ターニングし、ドライエッチング法でエッチングガスに
四弗化炭素(CF4)と酸素(O2)等の混合ガスを使用
し凹部72を形成する。エッチングされない部分が脚部
71となる。
【0030】(リ)最後に、図1(a)に示すように、
脚部71の下面を支柱の上層部32の上面に陽極接合等
により接合する。図1(b)に示す2つの脚部71の間
の位置でダイシングすることにより力の検出装置一つず
つに分割する。
【0031】(その他の実施の形態)上記のように、本
発明は1つの実施の形態によって記載したが、この開示
の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するもので
あると理解すべきではない。この開示から当業者には様
々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとな
ろう。
【0032】本発明の実施の形態に係る力の検出装置の
製造方法では、下層部、中層部と上層部の三層構造とし
たが、中層部を省略をした一層構造であってもよい。シ
リコンとシリコン酸化膜のマスク材とエッチングガスは
上記と同じものを使用すればよい。
【0033】さらに、本発明の実施の形態に係る力の検
出装置の製造方法では、下層部に可撓膜を形成したが、
中層膜に可撓膜を形成してもよい。このようにすれば、
中層膜を上層膜のエッチングに対するストッパーにでき
るだけでなく、下層膜のエッチングに対するエッチング
のストッパーにすることができる。さらに、力の検出装
置毎の可撓膜の膜厚が、エッチングの下地に対する選択
性が大きく確保され、エッチング速度が面内で均一であ
る限りにおいては、中層膜の成膜条件のみによって決ま
るので、検出装置毎の可撓膜の膜厚のばらつきを小さく
するための管理が容易になる。
【0034】最後に、上記より四層構造も有効であるこ
とが容易にわかる。この場合、下層膜にあらかじめ可撓
膜と除去される部分とに分けて成膜した場合と考えられ
る。すなわち、上層側から下層側に向けてシリコン、シ
リコン酸化膜、シリコン、シリコン酸化膜とすればよ
い。上層側のシリコンとシリコン酸化膜と最下層のシリ
コン酸化膜を選択的にエッチングすることで検出装置毎
の膜厚のばらつきが小さいシリコンの可撓膜を得ること
ができる。
【0035】このように、本発明はここでは記載してい
ない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。した
がって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特
許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められ
るものである。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
重錘体の形成のためのエッチングの際に、重錘体の形状
が設計時の形状と比較して小さくなりにくい力の検出装
置の製造方法を提供できる。
【0037】また、本発明によれば、重錘体の形成のた
めのエッチングの際に、エッチング速度がばらついて
も、重錘体の大きさのばらつきが低減できる力の検出装
置の製造方法を提供できる。そして、量産時の製造歩留
まりを向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る力の検出装置の構造
図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る力の検出装置の製造
工程(その1)を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る力の検出装置の製造
工程(その2)を示す図である。
【図4】従来の力の検出装置の製造工程を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 下層部 2 中層部 3 上層部 4 マスク材 5 絶縁基板 6 電極 7 蓋材 11、71 脚部 12、72 凹部 13 可撓膜 21、22 支柱または重錘体の下層部 31 溝 32 支柱 33 重錘体 41 マスク

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下層部、中層部、上層部の三層構造を有
    する膜を形成する工程と、 前記上層部の上にマスク材を形成する工程と、 前記下層部の一部を薄膜化して可撓膜と脚部を形成する
    工程と、 絶縁基板の上面に電極を形成する工程と、 前記脚部の下面を前記絶縁基板の上面に接合する工程
    と、 研削により前記中層部に達しない溝とマスクを形成する
    工程と、 前記マスクにより前記中層部の上面が出るまで前記上層
    部を選択的かつ異方的にドライエッチングする工程と、 前記下層部の上面が出るまで前記中層部を選択的にエッ
    チングする工程と、 前記マスクを選択的にエッチングする工程とを含むこと
    を特徴とする力の検出装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記下層部と前記上層部はシリコン、前
    記中層部はシリコン酸化膜であることを特徴とする請求
    項1記載の力の検出装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記マスク材がアルミニウム膜であるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2記載の力の検出
    装置の製造方法。
JP11156839A 1999-06-03 1999-06-03 力の検出装置の製造方法 Pending JP2000346868A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11156839A JP2000346868A (ja) 1999-06-03 1999-06-03 力の検出装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11156839A JP2000346868A (ja) 1999-06-03 1999-06-03 力の検出装置の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000346868A true JP2000346868A (ja) 2000-12-15

Family

ID=15636507

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11156839A Pending JP2000346868A (ja) 1999-06-03 1999-06-03 力の検出装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000346868A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008042105A (ja) * 2006-08-10 2008-02-21 Sony Corp 半導体装置の製造方法及び半導体装置の製造に用いる基板

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008042105A (ja) * 2006-08-10 2008-02-21 Sony Corp 半導体装置の製造方法及び半導体装置の製造に用いる基板

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5982709A (en) Acoustic transducers and method of microfabrication
JP5494861B2 (ja) 半導体力学量センサの製造方法及び半導体力学量センサ
JP3508025B2 (ja) マイクロメカニカルのシリコン・オン・ガラス音叉ジャイロスコープの製造方法
CN100562484C (zh) 一种悬臂梁结构、制作方法及应用
KR101338856B1 (ko) 음향 센서 및 그 제조방법
US20090116675A1 (en) Mems diaphragm structure and method for forming the same
JPH0837314A (ja) シリコンダイアグラムおよびシリコン圧力センサーの製造方法
KR102311446B1 (ko) 이중 백플레이트 및 다이어프램 마이크로폰
JPS59120950A (ja) 容量性湿度センサ及びその製造方法
CA2340059C (en) Micromechanical sensor and method for producing same
JP2009033698A (ja) ダイアフラム構造及び音響センサ
JP6151541B2 (ja) Mems素子およびその製造方法
JP4355273B2 (ja) 静電容量型センサ及びその製造方法
JP2000346868A (ja) 力の検出装置の製造方法
JP2000058866A (ja) 微小装置の製造方法
JP2002200599A (ja) 三次元構造体の作製方法
JP2002299226A (ja) 電子線露光用ステンシルマスク及びその作製方法
JP2010199374A (ja) 接点デバイスの製造方法及び接点デバイス
JP2011038780A (ja) 半導体装置及び半導体装置の製造方法
JP2011242364A (ja) 半導体装置及び半導体装置の製造方法
JPH06302834A (ja) 薄膜構造の製造方法
KR100453976B1 (ko) 마이크로 소자용 다이아프램의 제조방법
JP2009111164A (ja) 圧力センサ及びその製造方法
JP2005337956A (ja) 物理量センサとその製法
JPH10294442A (ja) 微小構造体の製造法および該構造体