JP2000346104A - 車両用ドラムブレーキ装置 - Google Patents
車両用ドラムブレーキ装置Info
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Abstract
さいドラムブレーキを提供する。 【解決手段】 レバー5とアンカーレバー9とをストラ
ット10にて連結させ、モータ14の駆動力に基づいて
セカンダリシュー3がドラム1の回転伴って巻き込まれ
るように移動される際に、この移動方向に抗するよう
に、セカンダリシュー3に荷重がかけられるようにす
る。これにより、モータ駆動力を、プライマリシュー2
を移動させる力と、セカンダリシュー3に荷重をかける
力に分散させることができる。このように、モータ駆動
力を分散させることによって、分散された分、モータ駆
動力の変動に対してプライマリシュー2を移動させる力
の変動が小さくなるようにでき、摩擦係数の変動に応じ
たブレーキ力の変動を小さくすることができる。
Description
ラムブレーキ装置に関し、特にディオサーボ型のドラム
ブレーキ装置に適用して好適である。
レーキ力を発生させることができるブレーキ装置として
知られている。
ボ型、2リーディング(2L)型、リーディングトレー
リング(LT)型の各種)のブレーキ特性をディスクブ
レーキ装置のブレーキ特性と共に示す。なお、本図は、
摩擦係数に対するブレーキ効力係数BEFの特性を示し
ている。ブレーキ力は、ブレーキ効力係数BEFに比例
する関係を有しているため、ブレーキ力特性はこの図と
対応した関係となる。
ーキは、ディスクブレーキよりも強いブレーキ力が得ら
れる特性を有している。
擦係数の変動によるブレーキ力の変動割合、つまりブレ
ーキのかかり具合の変動が大きく、運転者に違和感等を
与えるため、強いブレーキ力が要望されている反面、現
状では上記変動が小さなディスクブレーキ装置が多く採
用されているに留まる。
−22756号公報において、摩擦係数の変動によるブ
レーキ力の変化割合を抑えたドラムブレーキ装置が提案
されている。
式図を図8に示す。この図に示されるブレーキ装置は、
以下のように作動する。
1が押出されると、入力レバー30の端部32をプライ
マリシュー2側に押動させる。これにより、入力レバー
30が支軸31の周りに図の反時計方向に揺動され、入
力レバー30の端部33がピストン21の押圧力に応じ
た反力でストラット9をセカンダリシュー3側に押動さ
せるため、セカンダリシュー3はコントロールレバー
(アンカー)40の基端41から離れ、ドラム1に押し
つけられる。
マリシュー2側に押動されると、プライマリシュー2も
また、入力レバー30の支軸31を介して、ストラット
9を押動させたことによる反力を受けるため、コントロ
ールレバー50の基端51から離れ、ドラム1に押し付
けられる。
ンダリシュー3はドラム1からの制動反力を受け、ドラ
ム1の回転に習って移動する。そして、セカンダリシュ
ー3がコントロールレバー40の基端41に接触する
と、プライマリシュー2が受けた制動反力がアジャスタ
6を介してセカンダリシュー3に作用し、セカンダリシ
ュー3による制動力はさらに高められる。
1に荷重がかけられると、アンカーピン11に制動反力
が作用する。すると、コントロールレバー40のはアン
カーピン11の周りに図の時計方向に揺動する。これに
よりコントロールレバー40の揺動端42がプライマリ
シュー2側に変位し、制動反力に応じた力で制御ロッド
23を押圧する。
と、制御部22がホイールシリンダ20に作用する油圧
を低下させ、ピストン23に加えられる押圧力を低下さ
せる。これにより、プライマリシュー2及びセカンダリ
シュー3をドラム1側に押圧する力が低下され、制動力
が低下する。
ンカー荷重をフィードバック制御することにより、摩擦
係数の変動に伴うブレーキ力の変動割合、つまりブレー
キ力のかかり具合の変化が小さくなるようにしている。
来公報に示されるブレーキ装置では、セカンダリシュー
3がコントロールレバー40の基端41から一旦離れて
から、再び接触して、セカンダリシュー3にかかる荷重
が基端41にかかり、上記フィードバック制御が成され
るようになっているため、フィードバック制御が実行さ
れるまでにタイムラグが生じる。このようなタイムラグ
が発生すると、瞬時に対応したい場合、特に運転者が大
きなブレーキ力を要求したい急ブレーキ時等において、
対応が遅れてしまう。
の変動によるブレーキ力の変動が小さいドラムブレーキ
装置において、制動初期からブレーキ力の変化割合、つ
まりブレーキ力のかかり具合の変化が小さくできるよう
にすることを目的とする。
め、請求項1に記載の発明では、第2のシュー(3)が
ドラム(1)の回転に伴って巻き込まれるように移動さ
れる際に、当該移動方向に抗するように、第2のシュー
のアンカーに荷重をかける荷重発生手段(9、10)を
備え、荷重発生手段は、駆動力発生手段(14)が発生
する駆動力に基づいて駆動され、駆動力発生手段が発生
する駆動力を、第1のシュー(2)を移動させる力と、
第2のシューに荷重をかける力とに分散させるように構
成されていることを特徴としている。
分散させることによって、分散された分、駆動力の変動
に対して第1のシューを移動させる力の変動が小さくな
るようにでき、摩擦係数の変動に応じたブレーキ力の変
動を小さくすることができる。
ーの移動方向に抗するように、第2のシューのアンカー
に荷重をかけるようにしているため、このアンカーを押
す荷重によって、制動反力によって第2のシューにかか
る荷重を制動初期から受け止め、これらが釣り合うよう
にできる。このため、制動初期からブレーキ力の変化割
合、つまりブレーキ力のかかり具合の変化を小さくする
ことができる。
のシューのアンカー(2b)を第1の接続点として、こ
の第1の接続点において、該第1のシューに対して回動
可能な第1のレバー(5)が接続されており、第2のシ
ューのアンカーを第2の接続点として、この第2の接続
点において、該第2のシューに対して回動可能な第2の
レバー(9)が接続されており、第1、第2のレバー
は、第1のシューおよび第2のシューに対して荷重をか
けるように構成されるようにする。
を、第1の支持部(5b)にてプレート(50)に接続
すると共に、該第1の支持部を中心として回動可能に構
成し、第2のレバーを、第2の支持部(9b)にてプレ
ートに接続すると共に、該第2の支持部を中心として回
動可能に構成する。
シューと第2のシューとを連結する連結部(6)の連結
中心とドラムの中心とを結ぶ線を仮想線X1とし、第1
の支持部の中心を通り仮想線X1と平行な線を仮想線X
2とすると、第1の接続部は、仮想線X2よりも第1の
シュー側に配置されていることを特徴としている。
ー側に第1の接続部を配置することにより、第1のシュ
ーに荷重を効率よくかけられるようにできる。
続部を通ると共にドラムの中心を通る線を仮想線Y1と
し、第1の接続部を通り仮想線X2に対して垂直を成す
線を仮想線Z1とすると、第1の接続部において第1の
シューにかける荷重(F1)の方向と仮想線Z1とが成
す角度αが、0°≦α≦90°の範囲にあるようにすれ
ばよい。
重をかける第2の接続部の配置に関しており、請求項
4、5と同様の効果を得ることができる。
ーのうち、第1の接続部と第1の支持部との間、及び、
第2のレバーのうち、第2の支持部を挟んで第2の接続
部の反対側が、ストラット(10)を介して接続される
ようにすることにより、このストラットを介して駆動力
発生手段による駆動力が、第1のシューを移動させる力
と第2のシューに荷重をかける力とに変換されるように
できる。
トを2枚のプレート状部材(10a、10b)で構成
し、2枚のプレート状部材に第1のレバー及び第2のレ
バーを挟み込み、回動自在なピンで連結すれば、ストラ
ットの組み付けを容易に行なうことができる。
持部の中心からストラットまでの距離及び該第1の支持
部の中心から第1のレバーと第1のシューとの接続点ま
での距離と、第2の支持部の中心からストラットまでの
距離及び第2のレバーと第2のシューとの接続点までの
距離とに応じて示されるレバー比によって、駆動力を分
散させる比を設定することができる。
体への取付用の穴部が形成されており、該車体取付用の
穴部が第1もしくは第2の支持部をプレートに接続する
ために用いられていることを特徴としている。
の穴部と第2の支持部をプレートに接続するための穴を
兼用させることにより、装置の構成の簡略化を図ること
ができる。
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すも
のである。
一実施形態を適用したデュオサーボ型のドラムブレーキ
装置を示す。以下、図1に基づいて、本ブレーキ装置の
構成について説明する。
内に2つのシュー2、3を備えて構成されている。2つ
のシューは、円形状を成すドラム1の中心に対して紙面
左側に配置されたプライマリシュー2と、その中心に対
して紙面右側に配置されたセカンダリシュー3とからな
っている。これら2つのシュー2、3は共に、ドラム1
側の側面が円弧形状を成した当接面2a、3aを有して
おり、これらの当接面2a、3aをドラム1に接触させ
ることで、ドラム1との間に摩擦力を発生させ、ブレー
キ力を生じさせるように構成されている。
(及びベアリング)にてレバー5に枢着されており、ピ
ン4を中心としてプライマリシュー2及びレバー5が相
互に回動可能な構成となっている。このプライマリシュ
ー2の一端2bが荷重をかけられるアンカー部となる。
なお、プライマリシュー2とレバー5との接触部位は、
互いに円弧形状とされており、相互に回動される際の摩
擦抵抗が小さくなるように構成されている。
バー5はビス5bを介してバックプレート50に回動可
能に保持されている。
ジャスタ6の一端に接続されている。このアジャスタ6
は、雌ネジ部6a及び雄ネジ部6bを構成要素として含
んでいる。このように構成されたアジャスタ6は、雄ネ
ジ部6aと雌ネジ部6bとのネジ締めによって伸縮自在
に調整できる構成となっている。このアジャスタ6の一
端がプライマリシュー2に接続されており、他端がセカ
ンダリシュー3の一端に接続されている。具体的には、
アジャスタ6、各シュー2、3の接続部位はコの字形状
に成形されており、各コの字形状が噛み合わさることで
接続がなされている。このように構成されたアジャスタ
6により、プライマリシュー2とセカンダリシュー3と
の間の長さを調整し、ドラム1の径に応じて各シュー
2、3の位置合わせを行なうことができる。
7に接続されている。このアンカー7はピン8(及びベ
アリング)にてアンカーレバー9に枢着されており、ピ
ン8を中心としてアンカー7及びアンカーレバー9、つ
まりセカンダリシュー3及びアンカーレバー9が相互に
回動可能な構成となっている。なお、本実施形態では、
アンカーレバー9とセカンダリシュー3とを別部材で構
成しているが、一部材で構成してもよい。アンカーレバ
ー9の中間部位において、アンカーレバー9はビス9b
を介してバックプレート50に回動可能に保持されてい
る。
4が接続されており、このモータ14には、モータ回転
に伴って回転するモータアーム15が備えられている。
モータアーム15には、モータレバー16が連結されて
おり、モータレバー16には、レバー5のうちプライマ
リシュー2に接続された端部の他端側が枢着されてい
る。このような構造により、モータ14を駆動したとき
にモータレバー16を介してモータ回転方向(紙面左回
転)にレバー5の一端側が引っ張られるように構成され
ている。
ストラット10にて連結されており、レバー5の動きに
伴ってアンカーレバー9が連動するようになっている。
ー2、3に懸架されたシューリターンスプリング11、
プライマリシュー2とストラット10とに懸架されたシ
ューリターンスプリング12、及びセカンダリシュー3
とストラット10とに懸架されたシューリターンスプリ
ング13とによってドラム1の内側に引き戻されるよう
になっている。
は、車両の前後輪の両輪若しくはいずれか一方に備えら
れる。具体的には、バックプレート50の中心孔50a
の周囲に形成されたボルト穴50bに図示しないボルト
を挿入することによって車体に固定される。
ラムブレーキ装置を備えた場合を例に挙げて説明する。
ただし、ドラム1が紙面右方向に回転しているときが車
両が前進しているときを示していることとする。
置の作動について説明する。 〔制動要求があった時〕車両前進時において、運転者
のブレーキペダル踏み込み等による制動要求が発せられ
ると、その制動要求に応じてモータ14への通電が行わ
れ、モータ14が駆動される。そして、モータレバー1
6を介してモータ14の回転方向にレバー5が引っ張ら
れる。
して回転させられると共に、モータレバー16が接続さ
れた端部の他端側においてプライマリシュー2を押すよ
うに荷重を加える。これにより、プライマリシュー2の
当接面2aがドラム1の内周に接触し、摩擦力を発生さ
せる。そして、プライマリシュー2がドラム1の内周に
巻き込まれるように移動され、アジャスタ6を介してセ
カンダリシュー3を押すように荷重を加える。これによ
り、セカンダリシュー3の当接面3aがドラム1の内周
に接触し、サーボ作用により、プライマリシュー2とド
ラム1との間に発生した摩擦力よりも大きな摩擦力を発
生させる。これにより、セカンダリシュー3がドラム1
の内周に巻き込まれるように荷重(制動反力)が加えら
れる。
させられると、ストラット10にて連結されたアンカー
レバー9がレバー5によって引っ張られる。これによ
り、アンカーレバー9がビス9bを中心として回転さ
れ、ストラット10が接続された端部の他端側において
アンカーレバー9及びセカンダリシュー3に荷重を加え
る。このため、上記ドラム1内周の巻き込みによる荷重
に抗した荷重がアンカーレバー9からセカンダリシュー
3のアンカー7にかけられる。
よってプライマリシュー2を押す荷重と、アンカーレバ
ー9によってセカンダリシュー3を押す荷重とに分散さ
れる。このとき、モータ駆動力はドラム1とシューとの
間の摩擦係数に応じて分散される。即ち、セカンダリシ
ュー3がドラム1内周に巻き込まれるように移動される
と、上記摩擦係数に応じた巻き込み力を発生するため、
この巻き込み力に応じた力がセカンダリシュー3を押す
荷重として加えられることになるが、この巻き込み力が
摩擦係数に応じて変動するため、セカンダリシュー3を
押す荷重も同様に変動するのである。
シュー3を押す力、つまりセカンダリシュー3の巻き込
み力という変動成分に応じた力と、プライマリシュー2
を押す力とに分散されるようになっている。
て、同一のモータ駆動力を加えた時には、摩擦係数が大
きくなるほどプライマリシュー2を押す力(入力)が小
さくなるようにできる。従って、摩擦係数の変動が生じ
ても、セカンダリシュー3とドラム1との間で発生する
摩擦力の変動に対するブレーキ力の変動、つまりブレー
キ効力係数の変動が抑制されるようにできる。
ー3のアンカー7にかけられる荷重をセカンダリシュー
3のアンカー7を押す力によって制動初期から受け止め
ているため、制動初期から摩擦係数の変動に相応するよ
うに、上記した駆動力発生手段が発生した力の分散を行
なことができる。
3とドラム1との間で発生する摩擦力の変動に対するブ
レーキ力の変動、つまりブレーキ効力係数の変動が抑制
されるようにできる。
カーレバー9のレバー5比を変化させることで、上記し
たようにブレーキ効力係数の変動を抑制するだけでな
く、高いブレーキ効力係数が得られるようにしている。
図2に示すレバー比の関係を表わす図に基づいて、レバ
ー比の説明を行なう。
なるビス5bの中心(以下、レバー5支点という)から
ストラット10に対して垂直に延ばした垂線の長さを
a、レバー5支点からレバー5とプライマリシュー2と
の連結部までの距離をb、アンカーレバー9の回転中心
となるビス9bの中心(以下、アンカーレバー9支点と
いう)からストラット10に対して垂直に延ばした垂線
の長さをc、セカンダリ側のピン8(可動アンカー)を
通るセカンダリシュー3からのアンカー荷重のベクトル
方向に対し、アンカーレバー9支点からの垂線の長さを
dとすると、これらb/a:d/cがレバー比Aであ
る。このレバー比Aに基づいて摩擦係数とブレーキ効力
係数との関係を任意に設定することが可能である。
成においての具体的なレバー比を示したが、ビス5bの
中心からストラット10までの距離及びビス5bの中心
からレバー5とプライマリシュー2との接続点(ピン
4)までの距離と、ビス9bの中心からストラット10
までの距離及びアンカーレバー9支点からのピン8を通
るセカンダリシュー3からのアンカー荷重ベクトルとの
距離とに応じて示されるレバー比によって、駆動力を分
散させる比を設定することができる。
における摩擦係数とブレーキ効力係数との関係を図式解
法により求めた。シューとドラム間の摩擦係数を0.2
とした時のブレーキ効力係数BEFを1とし、それぞれ
の摩擦係数時の各種ブレーキのブレーキ効力係数BEF
変化率と本ブレーキ装置でのブレーキ効力係数BEFを
図3に示す。
したドラムブレーキ装置は、レバー比により変動してい
ることが判る。すなわち、レバー比が大きくなると変動
率を抑えることができ、同一のモータ入力を加えた場合
の制動力の変化が少なくなる。また、レバー比が1/6
程度でもディスクブレーキと同等の変動率を有してお
り、本ブレーキ装置を使用すれば、ディスクブレーキ相
当のブレーキ力の安定性が得られることが判る。
おいては、レバー5支点からレバー5とプライマリシュ
ー2との連結部までの距離bに対し、レバー5支点から
モータレバー16との連結部までの距離の比率(以下、
レバー比率Bという)を変えることにより、ブレーキ効
力係数BEFを大きくも、小さくもとることができる。
このレバー比率Bの値に関係なく、レバー比Aによりブ
レーキ効力係数BEFの変動率が定められる。
シュー2を押す力と、セカンダリシュー3のアンカー7
側から押す力とに分散させることにより、入力(駆動
力)の変動に対するプライマリシュー2を移動させる力
の変動が小さくなるようにでき、摩擦係数の変動に対す
るブレーキ効力係数BEFの変動を緩和することができ
る。
によって、摩擦係数とブレーキ効力係数BEFとが任意
の関係となるように設定することができる。
進)をしているときにおいては、セカンダリシュー3の
巻き込み力に応じた力がプライマリシュー2を押す荷重
として加えられることになるが、この荷重をレバー4の
先端(アンカー部分)で受け止めるように構成されるた
め、ドラム2が紙面右回転(車両が前進)しているとき
と同様に高いブレーキ力を発生させることができる。
〔制動要求が解除された時〕次に、制動要求が解除さ
れると、モータ駆動が止められる。これにより、モータ
14による引っ張り力がなくなるため、各シュースプリ
ング11、12、13のバネ力によって、各シュー2、
3が制動要求前の元の位置に戻される。
は、プライマリシュー2とセカンダリシュー3が共にド
ラム1の径方向に移動され、これらの各当接面がドラム
1内周に接することによってブレーキ力を発生させるよ
うに作動する。そして、制動要求が解除されると、各シ
ューがブレーキ力を発生させない元の位置に戻るという
一連の作動を行なう。
施形態におけるデュオサーボ型のドラムブレーキ装置を
示す。本実施形態は、第1実施形態のドラムブレーキ装
置とほぼ同様の構成を有しているため、同様の構成につ
いては図1と同じ符号を付し、異なる部分についてのみ
説明する。
5bとプライマリシュー2に荷重をかけるためのピン4
との関係を第1実施形態に対して変更し、ピン4による
荷重効率が向上するようにしている。
セカンダリシュー3とを連結するアジャスタ(連結部)
6の連結中心とドラムブレーキ装置の中心(中心孔50
bの中心)とを結ぶ線を仮想線X1とし、ビス5bの中
心を通り仮想線X1に平行を成す線を仮想線X2とする
と、仮想線X2よりもプライマリシュー2側にピン4が
配置されている。つまり、プライマリシュー2に荷重を
かける側にピン4が配置されている。
する点、つまりプライマリシュー2に荷重がかけられる
点とドラムブレーキ(ドラム1)の中心とを結ぶ線を仮
想線Y1とすると、ピン4がプライマリシュー2にかけ
る荷重F1の方向が仮想線Y1に略垂直となるようにビ
ス5bとピン4とが配置されている。このようにするこ
とで、プライマリシュー2に荷重を効率的にかけられる
ようにできる。
仮想線Y1に略垂直となるようにしているが、必ずしも
略垂直にしなくてもよい。例えば、ピン4とプライマリ
シュー2とが接する点を通り仮想線X1に垂直な線を仮
想線Z1とし、荷重F1と仮想線Z1とが成す角を角度
αとすると、角度αが0≦α≦90の範囲となるように
すれば、荷重を効率的にかけることができる。
を通り仮想線X1に平行を成す線を仮想線X3とし、仮
想線X3よりもセカンダリシュー3側にピン8が配置さ
れている。つまり、セカンダリシュー3に荷重をかける
側にピン8が配置されている。
する点、つまりセカンダリシュー3に荷重がかけられる
点とドラムブレーキ(ドラム1)の中心とを結ぶ線を仮
想線Y2とすると、ピン8がセカンダリシュー3にかけ
る荷重F2の方向が仮想線Y2に略垂直となるようにビ
ス9bとピン8とが配置されている。このようにするこ
とで、セカンダリシュー3にアンカー荷重を効率的にか
けられるようにできる。
2に対して略垂直となるようにする必要はない。例え
ば、ピン8とセカンダリシュー3とが接する点を通り仮
想線X2に垂直な線を仮想線Z2とし、荷重F2と仮想
線Z2とが成す角を角度βとすると、角度βが0≦β≦
90の範囲となるようにすれば、アンカー荷重を効率的
にかけることができる。
のビス9bとドラムブレーキ装置の中心(中心孔50b
の中心)とを結ぶ線を仮想線S1とし、ブレーキ動作前
におけるピン8の中心とビス9b中心とを結ぶ線を仮想
線S2とすると、仮想線S1と仮想線S2とが成す角度
γを以下のように設定している。
て、ピン8はアンカーレバー9のビス9bを中心に揺動
する。この揺動によってぴん8がドラムブレーキ装置の
径方向にも周方向にも変化する。しかしながら、揺動に
よる応力を緩和するためには、ドラムブレーキの径方向
の変化を押さえ、周方向の変化のみとするのが好まし
い。このため、上記揺動をビス9bの中心から見た角度
で表すと角度δとなる場合には、角度γが角度δの約1
/2となるようにする。これにより、ピン8がドラムブ
レーキ装置のほぼ周方向にのみ揺動するようにできると
共に、仮想線S1からのピン8の変化量が最小となるよ
うにできる。
クレバーを成すストラット10を棒状の部材で構成して
いるが、本実施形態では、2枚のプレート状の部材によ
って構成している。図4のA−A断面を図6に示す。こ
の図に示されるように、ストラット10を2枚のプレー
ト10a、10bで構成し、これらプレート10a、1
0bでアンカーレバー9を挟み込み、回動自在のピン2
0によって枢着されている。なお、ピン20の先端には
U字スプリング20aが配置されており、プレート10
a、10bやアンカーレバー9からピン20が抜け落ち
ないようになっている。
マリシュー2及びセカンダリーシュー3のアンカー荷重
をかける効率を良くすることができると共に、簡易にス
トラット10を組み付けることができる。
いては、車両前進時における制動時に大きな荷重配分と
なる前輪側にドラムブレーキ装置を適用した場合を示し
たが、後輪に本発明を適用することも可能である。
装置を適用する場合には、図1においてドラム1の紙面
右回転方向が車両後進方向と一致するようにすれば、車
両後進時に大きなブレーキ力を発生させることができ
る。
ブレーキ装置を適用しても良い。この場合、車両前輪側
と車両後輪側において、レバー比A、Bを変化させるよ
うにしてもよい。例えば、車両前輪側の方が車両後輪側
よりもレバー比Bが大きくなるようにして、車両前輪側
の方が車両後輪側よりも大きなブレーキ力を発生させる
ようにしてもよい。
の車体取付用ボルトとレバー5の回転中心となるビスを
別々に構成しているが、これらのいずれかを共有化させ
てもよい。
ってモータアームを引っ張る構成としたが、ボールネジ
によって引っ張る形式のものであってもよい。
5(レバー5とアンカーレバー9)とを用いてプライマ
リシュー2とセカンダリシュー3が互いに広げられる方
向に荷重がかかるようにしているが、ギア機構を用いて
このような動作が行われるようにしてもよい。例えば、
ラック&ピニオン機構によって実現しても良いし、差動
歯車機構によって実現しても良い。
3に対してドラムの回転方向にかかる荷重に抗するよう
に荷重をかけた場合、セカンダリシュー3において発生
したブレーキ力に相応する荷重検出が行なえる。そし
て、例えば、検出された荷重に応じてモータ駆動力を制
御(フィードバック制御)することによって、摩擦係数
の変動に応じたブレーキ力の変動を小さくすることがで
きる。例えば、検出値が運転者のブレーキペダル操作量
に相応した荷重となるようにすることで、運転者のブレ
ーキフィーリングに合わせたブレーキ力を発生させるこ
とができる。
装置の全体構造を示す図である。
す図である。
ブレーキ装置及びディスクブレーキ装置における摩擦係
数とブレーキ効力係数BEFとの関係を示す図である。
装置の全体構造を示す図である。
の図である。
レーキ効力係数BEFとの関係を示す図である。
全体構造を示す図である。
ュー、4…ピン、5…レバー、5a…ビス、6…アジャ
スタ、7…アンカー、8…ピン、9…アンカーレバー、
10…ストラット、11、12、13…リターンスプリ
ング、14…モータ、15…モータアーム、16…モー
タレバー。
Claims (11)
- 【請求項1】 車両の制動要求に応じた駆動力を発生さ
せる駆動力発生手段(14)と、 回動可能なドラム(1)の内周面に当接可能な第1の当
接面(2a)を有し、前記駆動力発生手段が発生した駆
動力に基づいて、前記第1の当接面が前記ドラムの内周
面と当接するように移動される第1のシュー(2)と、 前記ドラムの内周面に当接可能な第2の当接面(3a)
を有し、前記第1のシューと連動して移動される第2の
シュー(3)とを備えてなり、 前記第1のシューの第1の当接面が前記ドラムの内周面
に当接した際に、該第1のシューが前記ドラムの回転に
伴って巻き込まれるように構成されていると共に、前記
第2のシューを連動させて前記第2の当接面が前記ドラ
ムの内周面に当接するように構成されており、さらに前
記ドラムに当接した前記第2のシューが該ドラムの回転
に伴って巻き込まれるように移動され、該巻き込みに基
づくサーボ作用にてブレーキ力を発生させるように構成
されたドラムブレーキ装置において、 前記第2のシューが前記ドラムの回転に伴って巻き込ま
れるように移動される際に、当該移動方向に抗するよう
に、前記第2のシューのアンカーに荷重をかける荷重発
生手段(9、10)を備え、 前記荷重発生手段は、前記駆動力発生手段が発生する駆
動力に基づいて駆動され、前記駆動力発生手段が発生す
る駆動力を、前記第1のシューを移動させる力と、前記
第2のシューに荷重をかける力とに分散させるように構
成されていることを特徴とする請求項2に記載のドラム
ブレーキ装置。 - 【請求項2】 前記第1のシューのアンカー(2b)を
第1の接続部とし、この第1の接続部において、該第1
のシューに対して回動可能な第1のレバー(5)が接続
されており、 前記第2のシューのアンカーを第2の接続部とし、この
第2の接続部において、該第2のシューに対して回動可
能な第2のレバー(9)が接続されており、 前記第1、第2のレバーは、前記第1のシューおよび前
記第2のシューのそれぞれのアンカーに対して荷重をか
けるように構成されていることを特徴とする請求項1に
記載のドラムブレーキ装置。 - 【請求項3】 前記第1のレバーは第1の支持部(5
b)にてプレート(50)に接続されており、該第1の
支持部を中心として回動可能に構成されており、 前記第2のレバーは第2の支持部(9b)にて前記プレ
ートに接続されており、該第2の支持部を中心として回
動可能に構成されていることを特徴とする請求項1又は
2に記載のドラムブレーキ装置。 - 【請求項4】 前記第1のシューと前記第2のシューと
を連結している連結部(6)の連結中心と前記ドラムの
中心とを結ぶ線を仮想線X1とし、前記第1の支持部の
中心を通り前記仮想線X1と平行な線を仮想線X2とす
ると、前記第1の接続部は、前記仮想線X2よりも前記
第1のシュー側に配置されていることを特徴とする請求
項3に記載のドラムブレーキ装置。 - 【請求項5】 前記第1の接続部を通ると共に前記ドラ
ムの中心を通る線を仮想線Y1とし、前記第1の接続部
を通り前記仮想線Y1に垂直を成す線を仮想線Z1とす
ると、前記第1の接続部において前記第1のシューにか
ける荷重(F1)の方向と前記仮想線Z1とが成す角度
αが、0°≦α≦90°の範囲にあることを特徴とする
請求項4に記載のドラムブレーキ装置。 - 【請求項6】 前記第1のシューと前記第2のシューと
を連結している連結部(6)の連結中心と前記ドラムの
中心とを結ぶ線を仮想線X1とし、前記第2の支持部の
中心を通り前記仮想線X1と平行な線を仮想線X3とす
ると、前記第2の接続部は、前記仮想線X3よりも前記
第2のシュー側に配置されていることを特徴とする請求
項3乃至5のいずれか1つに記載のドラムブレーキ装
置。 - 【請求項7】 前記第2の接続部を通ると共に前記ドラ
ムの中心を線を仮想線Y2とし、前記第2の接続部を通
り前記仮想線Y2に垂直を成す線を仮想線Z2とする
と、前記第2の接続部において前記第2のシューにかけ
る荷重(F2)の方向と前記仮想線Z2とが成す角度β
が、0°≦β≦90°の範囲にあることを特徴とする請
求項6に記載のドラムブレーキ装置。 - 【請求項8】 前記第1のレバーのうち、前記第1の接
続部と前記第1の支持部との間、及び、前記第2のレバ
ーのうち、前記第2の支持部を挟んで前記第2の接続部
の反対側が、ストラット(10)を介して接続されてい
ることを特徴とする請求項3乃至7のいずれか1つに記
載のドラムブレーキ装置。 - 【請求項9】 前記ストラットは、2枚のプレート状部
材(10a、10b)で構成されており、前記2枚のプ
レート状部材に前記第1のレバー及び前記第2のレバー
が挟み込まれ、回動自在なピンで連結されていることを
特徴とする請求項8に記載のドラムブレーキ装置。 - 【請求項10】 前記第1の支持部の中心から前記スト
ラットまでの距離及び該第1の支持部の中心から前記第
1のレバーと前記第1のシューとの接続点までの距離
と、前記第2の支持部の中心から前記ストラットまでの
距離及び前記第2のレバーと前記第2のシューとの接続
点までの距離とに応じて示されるレバー比によって、前
記駆動力を分散させる比を設定していることを特徴とす
る請求項8又は9に記載のドラムブレーキ装置。 - 【請求項11】 前記プレートには、車体への取付用の
穴部が形成されており、該車体取付用の穴部が前記第1
もしくは第2の支持部を前記プレートに接続するために
用いられていることを特徴とする請求項3乃至10のい
ずれか1つに記載のドラムブレーキ装置。
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Applications Claiming Priority (3)
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JP8978899 | 1999-03-30 | ||
JP11-89788 | 1999-03-30 | ||
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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JP (1) | JP4240735B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002081476A (ja) * | 2000-06-23 | 2002-03-22 | Denso Corp | ドラムブレーキ装置 |
JP2006283916A (ja) * | 2005-04-01 | 2006-10-19 | Hosei Brake Ind Ltd | ドラムブレーキ構造 |
-
2000
- 2000-02-24 JP JP2000052305A patent/JP4240735B2/ja not_active Expired - Fee Related
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DE10130152B4 (de) * | 2000-06-23 | 2009-08-06 | DENSO CORPORATION, Kariya-shi | Trommelbremsenvorrichtung |
JP4622105B2 (ja) * | 2000-06-23 | 2011-02-02 | 株式会社デンソー | ドラムブレーキ装置 |
JP2006283916A (ja) * | 2005-04-01 | 2006-10-19 | Hosei Brake Ind Ltd | ドラムブレーキ構造 |
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