JP2000345984A - 圧縮機 - Google Patents

圧縮機

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JP2000345984A
JP2000345984A JP11155004A JP15500499A JP2000345984A JP 2000345984 A JP2000345984 A JP 2000345984A JP 11155004 A JP11155004 A JP 11155004A JP 15500499 A JP15500499 A JP 15500499A JP 2000345984 A JP2000345984 A JP 2000345984A
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JP
Japan
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thin film
solid lubricant
shaft
drive shaft
compressor
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JP11155004A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Fukuhara
弘之 福原
Tsutayoshi Narita
傳良 成田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷媒圧縮機の摺動軸に固体潤滑剤を塗布する
際に、噴霧しているため作業環境の汚染が大きく固体潤
滑剤の使用量も多い。また、軸の負荷特性に関わらず均
一に、つまり不要部分にも塗膜を形成している。 【解決手段】 固体潤滑剤を印刷工法で軸の負荷特性に
あった形状で必要部分にのみ形成するようにしたもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍、空調装置等
に使用する冷媒用圧縮機の摺動部に形成する固体潤滑剤
を主材とする表面処理に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のスクロール圧縮機の断面図を図1
2に示す。密閉容器1の内部に圧縮機構2を駆動する電
動機3の固定子4が固定され、この電動機3の回転子5
に圧縮機構2を駆動するクランク軸6が固定されてい
る。また密閉容器1の下部が潤滑油溜7となっている。
【0003】圧縮機構2は、固定スクロール10と、こ
の固定スクロール10と噛み合って複数個の圧縮作業空
間14を形成する旋回スクロール13と、この旋回スク
ロール13の自転を防止して旋回運動のみをさせるオル
ダム継ぎ手15とを有し、旋回駆動軸16は、クランク
軸6の一端に形成したジャーナル軸17の内方の偏芯軸
受け18に挿入され、このクランク軸6はそのジャーナ
ル軸17を支承するジャーナル軸受け19を有する主軸
受け部材20と、ジャーナル軸17とは反対側のクラン
ク軸6の軸部を支承する副軸受け21で支持されてい
る。
【0004】旋回駆動軸16には、後述する方法で、二
硫化モリブデンやテフロンなどの自己潤滑性を持った物
質を主材とする薄膜層が噴霧による塗布と旋回駆動軸1
6を回転させることにより均一に形成されている。圧縮
機を運転することによりこの旋回駆動軸16の外周の軸
方向一部分でのみ偏芯軸受け18との間で荷重を支えて
いる。
【0005】ここで、図13用いて薄膜層の形成方法を
説明する。固体潤滑剤を含む液300が噴霧ノズル30
1より噴霧され、回転テーブル303に載置された、組
立て前の前記旋回スクロール13を回転させながら旋回
駆動軸16の表面に塗布を行っていた。この時、付着不
要部には、マスキング治具304を取り付けて、付着し
ないようにしていた。
【0006】その他の従来例として、図14に示すよう
になローリングピストン圧縮機は、シリンダ80とクラ
ンク軸81により前記シリンダ80内で偏芯して回転す
るローラー82と前記シリンダ80に半径方向に形成し
た貫通溝83に出没可能に挿入された前記ローラー82
と摺接するベーン85とを備えている。クランク軸81
のジャーナル軸には二硫化モリブデンやテフロンなどの
自己潤滑性を持った物質を主剤とする表面処理層が噴霧
による塗布とクランク軸81を回転させることにより均
一に形成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の固体潤滑剤の塗布は広範囲に渡って噴霧しているた
め軸の負荷特性に関わらず軸全体に形成されることにな
り、環境汚染や固体潤滑剤の消費過多といった課題を有
していた。本発明は、上記従来の課題を解決するもので
あり、固体潤滑剤を軸の負荷特性に応じた必要部分にの
み塗布することにより、環境汚染を防止し、固体潤滑剤
の使用量を抑制し、製造コストを低下させ、安価な圧縮
機を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明は、固体潤滑剤を有する薄膜を印刷で形成し
たものである。上記印刷により、固体潤滑剤を必要部分
にのみ必要最低限の量で形成することができるため、作
業環境の向上、固体潤滑剤の消費量低減、不要部へのマ
スキング廃止、特性にあった最適薄膜の形成および低コ
スト化ができ、従来の不具合を解消することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、冷媒圧縮機の摺動部に
固体潤滑剤を有する薄膜をパッド印刷で形成したもので
ある。このことにより、必要部分に固体潤滑剤を塗布す
ることができ、固体潤滑剤の消費量を著しく減少させる
ことができる。また、固体潤滑剤が噴霧されることがな
いため、作業環境の向上も行うことができる。
【0010】以下、本発明の実施形態について図面を参
照して説明する。
【0011】(実施形態1)図1において、スクロール
圧縮機の旋回駆動軸16に信頼性を向上させる固体潤滑
剤を有する薄膜99を形成しているが、その薄膜99の
形成を印刷により行っている。
【0012】図2において、印刷を説明する。印刷はパ
ッド印刷で、凹んだ凹版100に固体潤滑剤を有するイ
ンク101を満たし、シリコンゴムで製作されたパッド
102を凹版100に押しつけることにより固体潤滑剤
を有するインク101をパッド102に転写し、さらに
固体潤滑剤を有するインク101が付着したパッド10
2を旋回駆動軸16に押しつけ旋回駆動軸16を回転移
動させることにより固体潤滑剤を有するインク101の
薄膜99を旋回駆動軸16の表面に形成することができ
る。
【0013】薄膜99の厚さは、凹版100の凹寸法1
03で決定されるが、固体潤滑剤による信頼性向上効果
は1乃至2マイクロメートルあれば十分であり、パッド
印刷ではシリコンゴムで製作されたパッド102を塗布
面に押しつけてインクを転写するため固体潤滑剤の信頼
性を発揮させるためにはちょうど良い厚さの薄膜99を
形成することができる。
【0014】また、必要部分にのみ薄膜を形成すること
が可能となるため、固体潤滑剤の使用量が従来の塗布に
比べて少なくなり、おおよそ10分の1以下にする事が
できる。さらに、固体潤滑剤を塗布したくない部分には
印刷しなければよいので、塗布時のマスキング工程が不
要となり圧縮機の製作工程が簡略化され安価で信頼性の
高い圧縮機を提供することができる。
【0015】なお、本実施形態では、スクロール圧縮機
を例に取り説明したが、どのような圧縮機に於ける摺動
部でも本発明は使用可能である。
【0016】(実施形態2)図3において、スクロール
圧縮機の旋回駆動軸16には信頼性を向上させる固体潤
滑剤を有する薄膜110を形成しているが、その薄膜1
10は軸の少なくとも一部で厚い部分111が形成され
ている。このため、それによりできた段差部分に潤滑油
が保持され固体潤滑剤の効果に更に信頼性を高く保つこ
とができる。薄膜は1乃至2ミクロンメートルなので、
その段差も僅かであるがその段差で保有される潤滑油の
効果は非常に大きく、一時的に潤滑油が無くなる運転状
態でも信頼性を保つことができる。
【0017】この段差は、旋回駆動軸16の円周より長
い凹版から、固体潤滑剤を有するインクをパッドを介し
て軸を回転移動させて転写するパッド印刷を行う事によ
りインクを重ねて塗布することにより容易に実現するこ
とができる。また、印刷で行うため、必要部分にのみ塗
布でき、インクの使用量の大幅な低減と、不要部分への
マスキング工程を廃止することが可能となる。
【0018】また、前述した厚い部分111およびそれ
によりできる段差は旋回駆動軸16の軸心方向と平行で
あるが、図4に示すように、旋回駆動軸16の軸心方向
に対して傾斜を有するようにすれば、できる段差の長さ
が長くなり、より潤滑油が保持され効果が大きくなる。
この場合は凹版の表面形状を略平行四辺形状とすること
で、容易に固体潤滑剤塗布を有するインクを塗布でき
る。
【0019】なお、本実施形態では旋回スクロールが軸
になっている場合で説明したが、旋回スクロール側が軸
受けになり、摺動勘合される偏芯軸側に処理を施しても
同様な効果を得ることができる。また、クランク軸の摺
動軸に処理を施しても同様である。
【0020】このような処理を行うことにより、信頼性
の高い安価なスクロール圧縮機を提供することが出来
る。
【0021】(実施形態3)図5において、スクロール
圧縮機の旋回駆動軸16には信頼性を向上させる固体潤
滑剤を有する薄膜120を形成しているが、その薄膜1
20は旋回駆動軸16の少なくとも一ヶ所に環状に形成
されいる。このため、薄膜形成部と非形成部の段差部分
121が潤滑油の油溜まりとなり、固体潤滑剤の効果に
加えて信頼性を高く保つことができる。薄膜は1乃至2
ミクロンメートルなので、その段差も僅かであるがその
段差部分121で保有される潤滑油の効果は非常に大き
く、一時的に潤滑油が無くなる運転状態でも信頼性を保
つことができる。
【0022】また、運転当初の負荷面積が薄膜形成部1
20となるため、面圧が設計値より上昇することにより
なじみ運転時間が大幅に短縮され、製品の性能安定性を
早めることができる。
【0023】この段差は、薄膜非付着部を少なくとも一
ヶ所持つ凹版から、固体潤滑剤を有するインクをパッド
を介して軸を回転移動させながら転写するパッド印刷を
行う事により容易に実現することができる。また、パッ
ド印刷で行うため、必要部分にのみ塗布でき、インクの
使用量の大幅な低減と、不要部分へのマスキング工程を
廃止することが可能となる。
【0024】なお、本実施形態では旋回スクロールが軸
になっている場合で説明したが、旋回スクロール側が軸
受けになり摺動勘合される偏芯軸側に処理を施しても同
様な効果を得ることができる。また、クランク軸の摺動
軸に処理を施しても同様である。
【0025】このような処理を行うことにより、信頼性
の高い安価なスクロール圧縮機を提供することが出来
る。
【0026】(実施形態4)図6において、スクロール
圧縮機の旋回駆動軸16には信頼性を向上させる固体潤
滑剤を有する薄膜140を形成しているが、その薄膜1
40は軸の少なくとも一ヶ所に環状に形成されおり、さ
らに環状の一部が切れている。このため、薄膜形成部と
非形成部の段差部分141が潤滑油の油溜まりとなり、
固体潤滑剤の効果に加えて信頼性を高く保つことができ
る。
【0027】薄膜は1乃至2ミクロンメートルなので、
その段差も僅かであるがその段差部分141で保有され
る潤滑油の効果は非常に大きく、一時的に潤滑油が無く
なる運転状態でも信頼性を保つことができる。また、運
転当初の負荷面積が薄膜形成部141となるため、面圧
が設計値より上昇することによりなじみ運転時間が大幅
に短縮され、製品の性能安定性を早めることができる。
【0028】この段差は、薄膜部の必要部と非付着部を
持つ凹版から、固体潤滑剤を有するインクをパッドを介
して旋回駆動軸を回転移動させながら転写するパッド印
刷を行う事により容易に実現することができる。また、
パッド印刷で行うため、必要部分にのみ塗布でき、イン
クの使用量の大幅な低減と、不要部分へのマスキング工
程を廃止することが可能となる。
【0029】なお、本実施形態では旋回スクロールが軸
になっている場合で説明したが、旋回スクロール側が軸
受けになり摺動勘合される偏芯軸側に処理を施しても同
様な効果を得ることができる。また、クランク軸の摺動
軸に処理を施しても同様である。更に、本実施形態で
は、薄膜非付着部は環状薄膜の同一位置で成形されてい
るが、どの位置にあっても同様な効果を発揮することが
できる。更に全体に固体潤滑剤を塗布する部分を全体に
分布させても同様な効果を得ることができる。
【0030】このような処理を行うことにより、信頼性
の高い安価なスクロール圧縮機を提供することが出来
る。
【0031】(実施形態5)図7において、スクロール
圧縮機の旋回駆動軸16には信頼性を向上させる固体潤
滑剤を有する薄膜150を形成しているが、その薄膜1
50は軸の負荷側151に形成されている。旋回駆動軸
16は回転荷重であるため、荷重を受ける部分にのみ固
体潤滑剤を有する薄膜を形成することにより、固体潤滑
剤の使用量を大幅に削減することができ、安価で信頼性
の高いスクロール圧縮機を提供することができる。ま
た、運転当初の負荷面積が薄膜形成部150となるた
め、面圧が設計値より上昇することによりなじみ運転時
間が大幅に短縮され、製品の性能安定性を早めることが
できる。
【0032】この薄膜は、必要形状の凹版から、固体潤
滑剤を有するインクをパッドを介して旋回駆動軸と位相
を合わせた状態で回転移動させて転写するパッド印刷を
行う事により容易に実現することができる。また、パッ
ド印刷で行うため、不要部分へのマスキング工程を廃止
することが可能となる。
【0033】なお、本実施形態では旋回スクロールが軸
になっている場合で説明したが、旋回スクロール側が軸
受けになり摺動勘合される偏芯軸側に処理を施しても同
様な効果を得ることができる。 (実施形態6)図8において、ローリングピストン圧縮
機のクランク軸81の偏芯軸86には信頼性を向上させ
る固体潤滑剤を有する薄膜160を形成しているが、そ
の薄膜160は少なくとも一ヶ所で厚い部分161が形
成されている。このため、段差部分162に潤滑油が保
持され固体潤滑剤の効果に加えて更に信頼性を高く保つ
ことができる。薄膜は1乃至2ミクロンメートルなの
で、その段差も僅かであるがその段差部分162で保有
される潤滑油の効果は非常に大きく、一時的に潤滑油が
無くなる運転状態でも信頼性を保つことができる。
【0034】この段差は、偏芯軸の円周より長い凹版か
ら固体潤滑剤を有するインクをパッドを介して偏芯軸8
6を回転移動させながら転写し一部分に2回インクを塗
布するパッド印刷を行う事により容易に実現することが
できる。また、パッド印刷で行うため、必要部分にのみ
塗布でき、インクの使用量の大幅な低減と、不要部分へ
のマスキング工程を廃止することが可能となる。
【0035】なお、本実施形態では偏芯軸86に処理を
施している場合で説明したが、上軸88および下軸87
に処理を施す事も同様に実施することができる。
【0036】このような処理を行うことにより、信頼性
の高い安価なローリングピストン圧縮機を提供すること
が出来る。 (実施形態7)図9において、ローリングピストン圧縮
機のクランク軸81の偏芯軸86には信頼性を向上させ
る固体潤滑剤を有する薄膜170を形成しているが、そ
の薄膜170は軸の少なくとも一ヶ所に環状に形成され
いる。このため、薄膜形成部と非形成部の段差部分17
1が潤滑油の油溜まりとなり、固体潤滑剤の効果に加え
て信頼性を高く保つことができる。薄膜は1乃至2ミク
ロンメートルなので、その段差も僅かであるがその段差
部分171で保有される潤滑油の効果は非常に大きく、
一時的に潤滑油が無くなる運転状態でも信頼性を保つこ
とができる。また、運転当初の負荷面積が薄膜形成部1
70となるため、面圧が設計値より上昇することにより
なじみ運転時間が大幅に短縮され、製品の性能安定性を
早めることができる。
【0037】この段差は、薄膜非付着部を少なくとも一
ヶ所持つ凹版から、固体潤滑剤を有するインクをパッド
を介してクランク軸81を回転移動させながら転写する
パッド印刷を行う事により容易に実現することができ
る。また、パッド印刷で行うため、必要部分にのみ塗布
でき、インクの使用量の大幅な低減と、不要部分へのマ
スキング工程を廃止することが可能となる。
【0038】なお、本実施形態では偏芯軸に処理を施し
た場合で説明したが、上軸88および下軸87に処理を
施す事も同様に実施することができる。
【0039】このような処理を行うことにより、信頼性
の高い安価なローリングピストン圧縮機を提供すること
が出来る。 (実施形態8)図10において、ローリングピストン圧
縮機のクランク軸81の偏芯軸86には信頼性を向上さ
せる固体潤滑剤を有する薄膜180を形成しているが、
その薄膜180は偏芯軸86の少なくとも一ヶ所に環状
に形成されており、さらに環状の一部が切れている。こ
のため、薄膜形成部と非形成部の段差部分181が潤滑
油の油溜まりとなり、固体潤滑剤の効果に加えて信頼性
を高く保つことができる。薄膜は1乃至2ミクロンメー
トルなので、その段差181も僅かであるが保有される
潤滑油の効果は非常に大きく、一時的に潤滑油が無くな
る運転状態でも信頼性を保つことができる。また、運転
当初の負荷面積が薄膜形成部180となるため、面圧が
設計値より上昇することによりなじみ運転時間が大幅に
短縮され、製品の性能安定性を早めることができる。
【0040】この段差は、薄膜部の必要部と非付着部を
持つ凹版から、固体潤滑剤を有するインクをパッドを介
してクランク軸81を回転移動させながら転写するパッ
ド印刷を行う事により容易に実現することができる。ま
た、パッド印刷で行うため、必要部分にのみ塗布でき、
インクの使用量の大幅な低減と、不要部分へのマスキン
グ工程を廃止することが可能となる。
【0041】なお、本実施形態では偏芯軸に処理を施し
た場合で説明したが、上軸88および下軸87に処理を
施す場合も同様である。
【0042】このような処理を行うことにより、信頼性
の高い安価なローリングピストン圧縮機を提供すること
が出来る。 (実施形態9)図11において、ローリングピストン圧
縮機の上軸88、下軸87には信頼性を向上させる固体
潤滑剤を有する薄膜190を形成しているが、その薄膜
190は軸の負荷側191に形成されている。荷重を受
ける部分にのみ固体潤滑剤を有する薄膜190を形成す
ることにより、固体潤滑剤の自己潤滑効果に加え薄膜1
90の前後の段差192が油溜まりとなり潤滑油の無い
状態での信頼性が向上し、さらに固体潤滑剤の使用量を
大幅に削減することができるので、安価で信頼性の高い
ローリングピストン圧縮機を提供することができる。
【0043】この薄膜は、必要形状の凹版から、固体潤
滑剤を有するインクをパッドを介してクランク軸81と
位相を合わせた状態で回転移動させて転写するパッド印
刷を行う事により容易に実現することができる。また、
パッド印刷で行うため、不要部分へのマスキング工程を
廃止することが可能となる。
【0044】なお、本実施形態では上軸88、下軸87
に処理を施した場合で説明したが、偏芯軸86に処理を
施しても同様である。
【0045】このような処理を行うことにより、信頼性
の高い安価なローリングピストン圧縮機を提供すること
が出来る。
【0046】
【発明の効果】上記実施形態から明らかなように、本発
明によれば、摺動部の必要部分に固体潤滑剤を有する薄
膜を形成することができるため、固体潤滑剤の使用量が
少なくなり、安価な冷媒圧縮機を提供することが出来
る。
【0047】また本発明によれば、旋回駆動軸の固体潤
滑剤の薄膜が少なくとも一ヶ所で段差を形成する事によ
り、固体潤滑剤の自己潤滑性能に加え段差部の隙間が潤
滑油溜まりとなり、潤滑油の無い状態でも高い信頼性を
得ることができる。さらに、固体潤滑剤の塗布を印刷工
法で行うことにより、固体潤滑剤の使用量を低減するこ
とができ、安価で信頼性の高いスクロール圧縮機を提供
することが出来る。
【0048】また本発明によれば、旋回駆動軸の固体潤
滑剤の薄膜が少なくとも一ヶ所で環状に形成する事によ
り、固体潤滑剤の自己潤滑性能に加え段差部の隙間が潤
滑油溜まりとなり、潤滑油の無い状態でも高い信頼性を
得ることができ、なじみも早くなり性能を安定させるこ
とができる。さらに、固体潤滑剤の塗布を印刷工法で行
うことにより、固体潤滑剤の使用量を低減することがで
き、安価で信頼性の高いスクロール圧縮機を提供するこ
とができる。
【0049】また本発明によれば、旋回駆動軸の固体潤
滑剤の薄膜が少なくとも一ヶ所で環状に形成され、環状
の少なくとも一ヶ所で形成されていないため、固体潤滑
剤の自己潤滑性能に加えて、段差部が潤滑油溜まりとし
て作用するため、潤滑油が無い状態でも高い信頼性を得
ることができ、なじみも早くなり性能を安定させること
ができる。更に、固体潤滑剤の塗布を印刷工法で行うこ
とにより、固体潤滑剤の使用量を低減することができ、
安価で信頼性の高いスクロール圧縮機を提供することが
できる。
【0050】また本発明によれば、旋回駆動軸の負荷側
に固体潤滑剤を有する薄膜を形成する事により、薄膜の
前後が潤滑油溜まりとして作用し固体潤滑剤の自己潤滑
性能に加えて高い信頼性を得ることができる。さらに、
固体潤滑剤の塗布を印刷工法で行うことにより、固体潤
滑剤の使用量を大幅に低減することができるので、安価
で信頼性の高いスクロール圧縮機を提供することができ
る。
【0051】また本発明によれば、ジャーナル軸の固体
潤滑剤が少なくとも一ヶ所で厚く形成する事により、固
体潤滑剤の自己潤滑性能に加え段差部の隙間が潤滑油溜
まりとなり、潤滑油の無い状態でも高い信頼性を得るこ
とができる。さらに、固体潤滑剤の塗布を印刷工法で行
うことにより、固体潤滑剤の使用量を低減することがで
きるため、安価で信頼性の高いローリングピストン圧縮
機を提供することができる。
【0052】また本発明によれば、ジャーナル軸の固体
潤滑剤が少なくとも一ヶ所で環状に形成されている事に
より、固体潤滑剤の自己潤滑性能に加え段差部の隙間が
潤滑油溜まりとなり、潤滑油の無い状態でも高い信頼性
を得ることができる。さらに、固体潤滑剤の塗布を印刷
工法で行うことにより、固体潤滑剤の使用量を低減する
ことができ、安価で信頼性の高いローリングピストン圧
縮機を提供することができる。
【0053】また本発明によれば、ジャーナル軸の固体
潤滑剤が少なくとも一ヶ所で環状に形成され、環状の少
なくとも一ヶ所で形成されていないため、固体潤滑剤の
自己潤滑性能に加えて、段差部が潤滑油溜まりとして作
用するため、潤滑油が無い状態でも高い信頼性を得るこ
とができ、なじみも早くなり性能を安定させることがで
きる。更に、固体潤滑剤の塗布を印刷工法で行うことに
より、固体潤滑剤の使用量を低減することができ、安価
で信頼性の高いローリングピストン圧縮機を提供するこ
とができる。
【0054】また本発明によれば、ジャーナル軸の負荷
側に固体潤滑剤を有する薄膜を形成する事により、薄膜
の前後が潤滑油溜まりとして作用し固体潤滑剤の自己潤
滑性能に加えて高い信頼性を得ることができる。さら
に、固体潤滑剤の塗布を印刷工法で行うことにより、固
体潤滑剤の使用量を大幅に低減することができるので、
安価で信頼性の高いローリングピストン圧縮機を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示す旋回スクロールの斜
視図
【図2】同実施形態1の工法を示す印刷の模式図
【図3】本発明の実施形態2を示す旋回スクロールの斜
視図
【図4】同実施形態2のその他の例を示す旋回スクロー
ルの斜視図
【図5】本発明の実施形態3を示す旋回スクロールの斜
視図
【図6】本発明の実施形態4を示す旋回スクロールの斜
視図
【図7】本発明の実施形態5を示す旋回スクロールの斜
視図
【図8】本発明の実施形態6を示すクランク軸の斜視図
【図9】本発明の実施形態7を示すクランク軸の斜視図
【図10】本発明の実施形態8を示すクランク軸の斜視
【図11】本発明の実施形態9を示すクランク軸の斜視
【図12】従来例を示すスクロール圧縮機の断面図
【図13】従来の固体潤滑剤の噴霧塗布の概念図
【図14】従来例を示すローリングピストン圧縮機のポ
ンプ部の断面図
【符号の説明】
13 旋回スクロール 16 旋回駆動軸 99、110、120、140、150、160、17
0、180、190 薄膜 100 凹版 101 インク 102 パッド 111、161 厚い部分 121、141、162、171、181、192 段
差部 151、191 負荷側
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H003 AA05 AB05 AC03 AD00 AD02 AD03 BD00 CA01 3H029 AA02 AA04 AA15 AB03 BB01 BB31 CC08 CC16 CC38 CC39

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】摺動部の少なくとも一部に固体潤滑剤を有
    する薄膜を印刷で形成したことを特徴とする冷媒圧縮
    機。
  2. 【請求項2】固体潤滑剤が二硫化モリブデンを主材とす
    るものである請求項1記載の冷媒圧縮機。
  3. 【請求項3】固体潤滑剤がフッ素樹脂を主材とするもの
    である請求項1記載の冷媒圧縮機。
  4. 【請求項4】前記冷媒圧縮機が、インボリュートなどの
    渦巻き状の壁面を鏡板に突設し、お互いの渦巻き状の壁
    面を組み合わせることにより圧縮室を形成する固定スク
    ロールと旋回スクロールからなる圧縮機構部と、旋回駆
    動軸と回転自在に組み合わされる偏芯軸受けと、偏芯軸
    受けと一体になったクランク軸に固定された回転子と、
    圧縮機構部および電動機の固定子を固定する密閉容器を
    有するスクロール圧縮機である請求項1から3のいずれ
    かに記載の冷媒圧縮機。
  5. 【請求項5】前記旋回駆動軸の表面に固体潤滑剤を有す
    る薄膜を形成し、その薄膜の厚さが少なくとも一部で厚
    くなっていることを特徴とする請求項4記載のスクロー
    ル圧縮機。
  6. 【請求項6】固体潤滑剤を有する薄膜の厚さが厚くなっ
    ている部分が旋回駆動軸の軸心方向と略平行であること
    を特徴とする請求項5記載のスクロール圧縮機。
  7. 【請求項7】固体潤滑剤を有する薄膜の厚さが厚くなっ
    ている部分が旋回駆動軸の軸心方向に対し傾斜を有する
    ことを特徴とする請求項5記載のスクロール圧縮機。
  8. 【請求項8】前記旋回駆動軸の表面に固体潤滑剤を有す
    る薄膜を形成し、その薄膜が少なくとも一ヶ所に環状に
    形成されていることを特徴とする請求項4記載のスクロ
    ール圧縮機。
  9. 【請求項9】前記旋回駆動軸の表面に固体潤滑剤を有す
    る薄膜を少なくとも一ヶ所に環状に形成し、前記薄膜が
    環状の少なくとも一部で形成されていないことを特徴と
    する請求項4記載のスクロール圧縮機。
  10. 【請求項10】前記旋回駆動軸の表面に固体潤滑剤を有
    する薄膜が負荷側のみに形成されていることを特徴とす
    る請求項4記載のスクロール圧縮機。
  11. 【請求項11】冷媒圧縮機が、偏芯軸とその周りに摺動
    勘合するローラーと圧縮室を形成するシリンダおよびベ
    ーンから構成される圧縮機構部と、偏芯軸と一体となっ
    たジャーナル軸と摺動勘合するジャーナル軸受けとジャ
    ーナルに固定された回転子と圧縮機構部および電動機の
    固定子を固定する密閉容器を有するローリングピストン
    圧縮機である請求項1から3のいずれかに記載の冷媒圧
    縮機。
  12. 【請求項12】前記ジャーナル軸に固体潤滑剤を有する
    薄膜を形成し、その薄膜の厚さが少なくとも一部で厚く
    なっていることを特徴とする請求項11記載のローリン
    グピストン圧縮機。
  13. 【請求項13】固体潤滑剤を有する薄膜の厚さが厚くな
    っている部分がジャーナル軸の軸心方向と略平行になっ
    ていることを特徴とする請求項12のローリングピスト
    ン圧縮機。
  14. 【請求項14】固体潤滑剤を有する薄膜の厚さが厚くな
    っている部分がジャーナル軸の軸心方向に対し傾斜して
    いることを特徴とする請求項12記載のローリングピス
    トン圧縮機。
  15. 【請求項15】前記ジャーナル軸に固体潤滑剤を有する
    薄膜を形成し、その薄膜が少なくとも一ヶ所に環状に形
    成されていることを特徴とする請求項11記載のローリ
    ングピストン圧縮機。
  16. 【請求項16】前記ジャーナル軸に固体潤滑剤を有する
    薄膜を少なくとも一ヶ所に環状に形成し、前記薄膜が環
    状の少なくとも一部で形成されていないことを特徴とす
    る請求項11記載のローリングピストン圧縮機。
  17. 【請求項17】前記ジャーナル軸に固体潤滑剤を有する
    薄膜を形成し、その薄膜が負荷側のみに形成されている
    ことを特徴とする請求項11記載のローリングピストン
    圧縮機。
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