JPH05164071A - ロータリー圧縮機 - Google Patents
ロータリー圧縮機Info
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- JPH05164071A JPH05164071A JP33072391A JP33072391A JPH05164071A JP H05164071 A JPH05164071 A JP H05164071A JP 33072391 A JP33072391 A JP 33072391A JP 33072391 A JP33072391 A JP 33072391A JP H05164071 A JPH05164071 A JP H05164071A
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- Japan
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- sliding
- roller
- eccentric
- peripheral surface
- load
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C18/00—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
- F04C18/30—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids having the characteristics covered by two or more of groups F04C18/02, F04C18/08, F04C18/22, F04C18/24, F04C18/48, or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members
- F04C18/34—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids having the characteristics covered by two or more of groups F04C18/02, F04C18/08, F04C18/22, F04C18/24, F04C18/48, or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members having the movement defined in group F04C18/08 or F04C18/22 and relative reciprocation between the co-operating members
- F04C18/356—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids having the characteristics covered by two or more of groups F04C18/02, F04C18/08, F04C18/22, F04C18/24, F04C18/48, or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members having the movement defined in group F04C18/08 or F04C18/22 and relative reciprocation between the co-operating members with vanes reciprocating with respect to the outer member
- F04C18/3562—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids having the characteristics covered by two or more of groups F04C18/02, F04C18/08, F04C18/22, F04C18/24, F04C18/48, or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members having the movement defined in group F04C18/08 or F04C18/22 and relative reciprocation between the co-operating members with vanes reciprocating with respect to the outer member the inner and outer member being in contact along one line or continuous surfaces substantially parallel to the axis of rotation
- F04C18/3564—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids having the characteristics covered by two or more of groups F04C18/02, F04C18/08, F04C18/22, F04C18/24, F04C18/48, or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members having the movement defined in group F04C18/08 or F04C18/22 and relative reciprocation between the co-operating members with vanes reciprocating with respect to the outer member the inner and outer member being in contact along one line or continuous surfaces substantially parallel to the axis of rotation the surfaces of the inner and outer member, forming the working space, being surfaces of revolution
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C29/00—Component parts, details or accessories of pumps or pumping installations, not provided for in groups F04C18/00 - F04C28/00
- F04C29/0042—Driving elements, brakes, couplings, transmissions specially adapted for pumps
- F04C29/005—Means for transmitting movement from the prime mover to driven parts of the pump, e.g. clutches, couplings, transmissions
- F04C29/0057—Means for transmitting movement from the prime mover to driven parts of the pump, e.g. clutches, couplings, transmissions for eccentric movement
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- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
Abstract
(57)【要約】 （修正有）
【目的】偏心部の外周面とローラ内周面との摺動面にお
ける油の粘性せん断損失を小さくして、機械損失を低減
できながら、該外周面と内周面との間の潤滑も十分行え
るようにする。 【構成】駆動軸４の偏心部４１に、該偏心部４１の偏心
方向から駆動軸４の反回転方向に９０°変位した位置を
中心として、両回転方向にそれぞれ少なくとも９０°の
範囲内において、偏心部４１のローラ３４内周面と摺動
する摺動面４２の軸方向幅を縮小させる縮小摺動部４３
を形成する。 【効果】駆動軸４の回転時において、偏心部４１の摺動
面４２における荷重量が最大となるときの負荷側には、
この荷重に耐えうるだけの十分な摺動面積を確保して、
この荷重量の多い摺動面４２とローラ３４の内周面との
間の油膜厚を十分確保できるので、この摺動による摩
耗、焼付けを防止できる。
ける油の粘性せん断損失を小さくして、機械損失を低減
できながら、該外周面と内周面との間の潤滑も十分行え
るようにする。 【構成】駆動軸４の偏心部４１に、該偏心部４１の偏心
方向から駆動軸４の反回転方向に９０°変位した位置を
中心として、両回転方向にそれぞれ少なくとも９０°の
範囲内において、偏心部４１のローラ３４内周面と摺動
する摺動面４２の軸方向幅を縮小させる縮小摺動部４３
を形成する。 【効果】駆動軸４の回転時において、偏心部４１の摺動
面４２における荷重量が最大となるときの負荷側には、
この荷重に耐えうるだけの十分な摺動面積を確保して、
この荷重量の多い摺動面４２とローラ３４の内周面との
間の油膜厚を十分確保できるので、この摺動による摩
耗、焼付けを防止できる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、一側にモータを、他側
にシリンダ室にローラを内装した圧縮要素を配設して、
前記ローラに前記モータから延びる駆動軸の偏心部を挿
嵌したロータリー圧縮機に関する。
にシリンダ室にローラを内装した圧縮要素を配設して、
前記ローラに前記モータから延びる駆動軸の偏心部を挿
嵌したロータリー圧縮機に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、この種のロータリー圧縮機として
は、例えば、特開昭６３−７１５９１号公報に記載さ
れ、また、図７に示すように、密閉ケーシングＣ内の一
側にモータＭを、他側にフロントヘッドＦＨ及びリヤヘ
ッドＲＨと、ローラＲを内装するシリンダ室Ｓ１をも
ち、前記ローラＲに接触するブレードＢを往復動自由に
支持したシリンダＳとから成る圧縮要素ＣＦを配設し
て、前記ローラＲに前記モータＭから延びる駆動軸Ｋの
偏心部Ｐを挿嵌をしたものが知られている。
は、例えば、特開昭６３−７１５９１号公報に記載さ
れ、また、図７に示すように、密閉ケーシングＣ内の一
側にモータＭを、他側にフロントヘッドＦＨ及びリヤヘ
ッドＲＨと、ローラＲを内装するシリンダ室Ｓ１をも
ち、前記ローラＲに接触するブレードＢを往復動自由に
支持したシリンダＳとから成る圧縮要素ＣＦを配設し
て、前記ローラＲに前記モータＭから延びる駆動軸Ｋの
偏心部Ｐを挿嵌をしたものが知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ロータリー圧縮機では、前記駆動軸Ｋの回転により該駆
動軸Ｋの前記偏心部Ｐの外周面Ｐ１と前記ローラＲの内
周面Ｒ１とが摺動し、この摺動面における油の粘性せん
断損失により機械損失が大きく、つまり、モータの動力
損失が大きくなる問題がある。そこで、前記偏心部Ｐの
外周面Ｐ１の軸方向の幅を小さくすることにより、前記
ローラＲの内周面Ｒ１との摺動面積を小さくして、油の
粘性せん断損失を小さくすることが考えられるが、この
摺動面積を小さくすると、反対に前記偏心部Ｐの外周面
Ｐ１と前記ローラＲの内周面Ｒ１との間に形成される油
膜の最小油膜厚さが減って、潤滑不良を起こし、前記外
周面Ｐ１と内周面Ｒ１との間で摩耗・焼き付けが生じて
しまうのである。
ロータリー圧縮機では、前記駆動軸Ｋの回転により該駆
動軸Ｋの前記偏心部Ｐの外周面Ｐ１と前記ローラＲの内
周面Ｒ１とが摺動し、この摺動面における油の粘性せん
断損失により機械損失が大きく、つまり、モータの動力
損失が大きくなる問題がある。そこで、前記偏心部Ｐの
外周面Ｐ１の軸方向の幅を小さくすることにより、前記
ローラＲの内周面Ｒ１との摺動面積を小さくして、油の
粘性せん断損失を小さくすることが考えられるが、この
摺動面積を小さくすると、反対に前記偏心部Ｐの外周面
Ｐ１と前記ローラＲの内周面Ｒ１との間に形成される油
膜の最小油膜厚さが減って、潤滑不良を起こし、前記外
周面Ｐ１と内周面Ｒ１との間で摩耗・焼き付けが生じて
しまうのである。
【０００４】即ち、前記偏心部Ｐを前記ローラＲに挿嵌
して、前記シリンダ室Ｓ１内で回転させたとき、前記ロ
ーラＲの外周面には、圧縮された冷媒ガスの圧力やブレ
ードＢの先端部が前記ローラＲの外周面に圧接すること
による圧接力などの力が掛かり、この荷重に対向した前
記偏心部Ｐの一部の外周面Ｐ１でこの荷重を受けること
になるのであり、また、前記ローラＲ内に給油されて前
記外周面Ｐ１と内周面Ｒ１との間に形成される油膜の厚
さは、この荷重が集中する部分においての膜厚が一番薄
くなるのであるが、この最小油膜厚は、前記駆動軸Ｋの
回転によって生じる油の流れによって、この油が前記外
周面Ｐ１と内周面Ｒ１との最小隙間部分に入り込もうと
する力により、該油膜の前記ローラＲに対する圧力が生
じ、この油膜圧力と前記圧接力などの力とがバランスし
て、前記油膜厚が決まるのである。しかしながら、前記
粘性せん断損失を小さくするために前記偏心部Ｐの外周
面Ｐ１の幅を小さくすると、前記油膜圧力と前記圧接力
などの力とをバランスさせるために、前記油膜厚が薄く
なり、前記外周面Ｐ１と内周面Ｒ１との間の潤滑が不十
分となり摺動による摩耗や焼き付けが生じてしまうので
ある。
して、前記シリンダ室Ｓ１内で回転させたとき、前記ロ
ーラＲの外周面には、圧縮された冷媒ガスの圧力やブレ
ードＢの先端部が前記ローラＲの外周面に圧接すること
による圧接力などの力が掛かり、この荷重に対向した前
記偏心部Ｐの一部の外周面Ｐ１でこの荷重を受けること
になるのであり、また、前記ローラＲ内に給油されて前
記外周面Ｐ１と内周面Ｒ１との間に形成される油膜の厚
さは、この荷重が集中する部分においての膜厚が一番薄
くなるのであるが、この最小油膜厚は、前記駆動軸Ｋの
回転によって生じる油の流れによって、この油が前記外
周面Ｐ１と内周面Ｒ１との最小隙間部分に入り込もうと
する力により、該油膜の前記ローラＲに対する圧力が生
じ、この油膜圧力と前記圧接力などの力とがバランスし
て、前記油膜厚が決まるのである。しかしながら、前記
粘性せん断損失を小さくするために前記偏心部Ｐの外周
面Ｐ１の幅を小さくすると、前記油膜圧力と前記圧接力
などの力とをバランスさせるために、前記油膜厚が薄く
なり、前記外周面Ｐ１と内周面Ｒ１との間の潤滑が不十
分となり摺動による摩耗や焼き付けが生じてしまうので
ある。
【０００５】本発明は、偏心部の外周面とローラ内周面
との摺動面における油の粘性せん断損失を小さくして、
機械損失を低減できながら、該外周面と内周面との間の
潤滑も十分行えるロータリー圧縮機を提供することを目
的とする。
との摺動面における油の粘性せん断損失を小さくして、
機械損失を低減できながら、該外周面と内周面との間の
潤滑も十分行えるロータリー圧縮機を提供することを目
的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、一側にモータ２を、他側にフロントヘッ
ド３２及びリヤヘッド３３と、ローラ３４を内装するシ
リンダ室３１ａをもち、前記ローラ３４に接触するブレ
ード３５を往復動自由に支持したシリンダ３１とから成
る圧縮要素３を配設して、前記ローラ３４に前記モータ
２から延びる駆動軸４の偏心部４１を挿嵌したロータリ
ー圧縮機において、前記偏心部４１に、該偏心部４１の
偏心方向から該駆動軸４の反回転方向に９０°変位した
位置を中心として、両回転方向にそれぞれ少なくとも９
０°の範囲内において、前記偏心部４１の前記ローラ３
４内周面と摺動する摺動面４２の軸方向幅を縮小させる
縮小摺動部４３を形成したのである。
成するために、一側にモータ２を、他側にフロントヘッ
ド３２及びリヤヘッド３３と、ローラ３４を内装するシ
リンダ室３１ａをもち、前記ローラ３４に接触するブレ
ード３５を往復動自由に支持したシリンダ３１とから成
る圧縮要素３を配設して、前記ローラ３４に前記モータ
２から延びる駆動軸４の偏心部４１を挿嵌したロータリ
ー圧縮機において、前記偏心部４１に、該偏心部４１の
偏心方向から該駆動軸４の反回転方向に９０°変位した
位置を中心として、両回転方向にそれぞれ少なくとも９
０°の範囲内において、前記偏心部４１の前記ローラ３
４内周面と摺動する摺動面４２の軸方向幅を縮小させる
縮小摺動部４３を形成したのである。
【０００７】また、前記偏心部４１の摺動面４２におけ
る縮小摺動部４３を、その軸方向幅が偏心方向から駆動
軸４の反回転方向に９０°変位した位置に向かって順次
狭く形成することが好ましい。
る縮小摺動部４３を、その軸方向幅が偏心方向から駆動
軸４の反回転方向に９０°変位した位置に向かって順次
狭く形成することが好ましい。
【０００８】また、前記偏心部４１の摺動面４２におけ
る縮小摺動部４３を、前記偏心部４１の前記ローラ３４
への挿嵌時に、該ローラ３４の軸方向中央位置に位置す
るように形成することが好ましい。
る縮小摺動部４３を、前記偏心部４１の前記ローラ３４
への挿嵌時に、該ローラ３４の軸方向中央位置に位置す
るように形成することが好ましい。
【０００９】
【作用】前記縮小摺動部４３は、前記した範囲、つま
り、摺動面４２に作用する荷重が最大となるときの反負
荷側範囲に形成し、負荷側には形成していないから、前
記駆動軸４の回転時において、該駆動軸４の偏心部４１
における摺動面４２のうち、該摺動面４２への荷重が最
大となるときの荷重量の多い負荷側においては、ガス圧
力及びブレードの圧接力に対応する荷重に耐えうるだけ
の十分な摺動面積が確保され、この荷重量の多い負荷側
の摺動面４２と前記ローラ３４の内周面との間の油膜厚
が十分確保されるので、この摺動による摩耗、焼付けが
防止される。しかも、前記摺動面４２のうち、荷重が最
大となるときの荷重量の少ない反負荷側において前記縮
小摺動部４３を設けたから、この縮小摺動部４３によ
り、前記摺動面積が縮小されて、前記摺動面４２と前記
ローラ３４の内周面との摺動面における油の粘性せん断
損失を小さくできるのである。従って、全体として、前
記駆動軸４の回転時の、機械損失も低減できながら、潤
滑不良による問題も解消できるのである。
り、摺動面４２に作用する荷重が最大となるときの反負
荷側範囲に形成し、負荷側には形成していないから、前
記駆動軸４の回転時において、該駆動軸４の偏心部４１
における摺動面４２のうち、該摺動面４２への荷重が最
大となるときの荷重量の多い負荷側においては、ガス圧
力及びブレードの圧接力に対応する荷重に耐えうるだけ
の十分な摺動面積が確保され、この荷重量の多い負荷側
の摺動面４２と前記ローラ３４の内周面との間の油膜厚
が十分確保されるので、この摺動による摩耗、焼付けが
防止される。しかも、前記摺動面４２のうち、荷重が最
大となるときの荷重量の少ない反負荷側において前記縮
小摺動部４３を設けたから、この縮小摺動部４３によ
り、前記摺動面積が縮小されて、前記摺動面４２と前記
ローラ３４の内周面との摺動面における油の粘性せん断
損失を小さくできるのである。従って、全体として、前
記駆動軸４の回転時の、機械損失も低減できながら、潤
滑不良による問題も解消できるのである。
【００１０】また、偏心部４１の摺動面４２における縮
小摺動部４３を、前記偏心部４１の前記ローラ３４への
挿嵌時に、該ローラ３４の軸方向中央位置に位置するよ
うに形成することにより、前記ローラ３４に前記偏心部
４１を挿嵌してもガタツキが生じないし、該偏心部４１
の外径を測定する際、前記縮小摺動部４３を形成してい
ても、その測定ポイントを軸方向中央にできるので、前
記摺動面４２が形成の誤差の範囲で傾斜している場合、
最小径と最大径のほぼ平均値が測定されることになるの
で、最大径と測定値との誤差が小さく抑えられ、性能、
信頼性が従来通り維持されるのである。
小摺動部４３を、前記偏心部４１の前記ローラ３４への
挿嵌時に、該ローラ３４の軸方向中央位置に位置するよ
うに形成することにより、前記ローラ３４に前記偏心部
４１を挿嵌してもガタツキが生じないし、該偏心部４１
の外径を測定する際、前記縮小摺動部４３を形成してい
ても、その測定ポイントを軸方向中央にできるので、前
記摺動面４２が形成の誤差の範囲で傾斜している場合、
最小径と最大径のほぼ平均値が測定されることになるの
で、最大径と測定値との誤差が小さく抑えられ、性能、
信頼性が従来通り維持されるのである。
【００１１】また、偏心部４１の摺動面４２における縮
小摺動部４３を、その軸方向幅が偏心方向から駆動軸４
の反回転方向に９０°変位した位置に向かって順次狭く
形成することにより、荷重が最大となるときの反負荷側
に向けて順次摺動面積が縮小されるので、前記偏心部４
１の油による粘性せん断損失がより効果的に低減される
のである。さらに、前記縮小摺動部４３の軸方向幅を順
次狭く形成することにより、この偏心部４１の軸方向端
部に前記縮小摺動部４３の中心部に向かって傾斜する傾
斜面が形成されることになり、該縮小摺動部４３の最小
幅の部分にこの傾斜面に沿って油を集中させることがで
きるので、前記縮小摺動部４３において摺動面４２の面
積が小さくなり、圧縮工程の開始時前後においてこの縮
小摺動部４３に負荷が掛かって油膜厚が薄くなって油不
足が生じ易くなっても、この摺動部に十分な給油がさ
れ、この部分における油不足が防止され、信頼性が向上
されるのである。
小摺動部４３を、その軸方向幅が偏心方向から駆動軸４
の反回転方向に９０°変位した位置に向かって順次狭く
形成することにより、荷重が最大となるときの反負荷側
に向けて順次摺動面積が縮小されるので、前記偏心部４
１の油による粘性せん断損失がより効果的に低減される
のである。さらに、前記縮小摺動部４３の軸方向幅を順
次狭く形成することにより、この偏心部４１の軸方向端
部に前記縮小摺動部４３の中心部に向かって傾斜する傾
斜面が形成されることになり、該縮小摺動部４３の最小
幅の部分にこの傾斜面に沿って油を集中させることがで
きるので、前記縮小摺動部４３において摺動面４２の面
積が小さくなり、圧縮工程の開始時前後においてこの縮
小摺動部４３に負荷が掛かって油膜厚が薄くなって油不
足が生じ易くなっても、この摺動部に十分な給油がさ
れ、この部分における油不足が防止され、信頼性が向上
されるのである。
【００１２】
【実施例】以下、本発明にかかるロータリー圧縮機の一
実施例を図面に基づいて説明する。図１に示すロータリ
ー圧縮機は、底部に油溜め１ａを設けた密閉ケーシング
１の上部にロータ２１とステータ２２とから成るモータ
２を内装し、かつ、該モータ２の下方位置に、シリンダ
３１と、該シリンダ３１の上下位置に配設するフロント
ヘッド３２及びリヤヘッド３３とから成る圧縮要素３を
内装すると共に、前記フロントヘッド３２及びリヤヘッ
ド３３に上下方向に延びる軸受部３２ａ，３３ａを設
け、これら各軸受部３２ａ，３３ａに駆動軸４を軸受支
持して、該駆動軸４の上端を前記モータ２に連結する一
方、該駆動軸４の偏心部４１にローラ３４を挿嵌してい
る。
実施例を図面に基づいて説明する。図１に示すロータリ
ー圧縮機は、底部に油溜め１ａを設けた密閉ケーシング
１の上部にロータ２１とステータ２２とから成るモータ
２を内装し、かつ、該モータ２の下方位置に、シリンダ
３１と、該シリンダ３１の上下位置に配設するフロント
ヘッド３２及びリヤヘッド３３とから成る圧縮要素３を
内装すると共に、前記フロントヘッド３２及びリヤヘッ
ド３３に上下方向に延びる軸受部３２ａ，３３ａを設
け、これら各軸受部３２ａ，３３ａに駆動軸４を軸受支
持して、該駆動軸４の上端を前記モータ２に連結する一
方、該駆動軸４の偏心部４１にローラ３４を挿嵌してい
る。
【００１３】また、前記シリンダ３１には、低圧のガス
冷媒をシリンダ室３１ａに吸入する吸入孔３１ｂを設け
ると共に、前記ローラ３４に先端部が接触して、進退可
能に摺動するブレード３５を内装して、前記フロントヘ
ッド３２には、圧縮ガス冷媒が吐出する吐出孔（図示せ
ず）を設けると共に、吐出マフラー５を取付けて、該吐
出マフラー５により吐出チャンバー５１を形成し、前記
モータ２の回転駆動に伴う前記ローラ３４の回転により
前記吸入孔３１ｂから前記シリンダ室３１ａ内に低圧の
ガス冷媒を吸入し、この吸入したガス冷媒を前記ローラ
３４の回転によって圧縮し、圧縮したガス冷媒を、前記
吐出孔から前記吐出チャンバー５１内に吐出させるので
あって、該吐出チャンバー５１からケーシング１内一次
吐出空間６へ吐出させるようにしている。
冷媒をシリンダ室３１ａに吸入する吸入孔３１ｂを設け
ると共に、前記ローラ３４に先端部が接触して、進退可
能に摺動するブレード３５を内装して、前記フロントヘ
ッド３２には、圧縮ガス冷媒が吐出する吐出孔（図示せ
ず）を設けると共に、吐出マフラー５を取付けて、該吐
出マフラー５により吐出チャンバー５１を形成し、前記
モータ２の回転駆動に伴う前記ローラ３４の回転により
前記吸入孔３１ｂから前記シリンダ室３１ａ内に低圧の
ガス冷媒を吸入し、この吸入したガス冷媒を前記ローラ
３４の回転によって圧縮し、圧縮したガス冷媒を、前記
吐出孔から前記吐出チャンバー５１内に吐出させるので
あって、該吐出チャンバー５１からケーシング１内一次
吐出空間６へ吐出させるようにしている。
【００１４】斯くして本発明は、以上説明したロータリ
ー圧縮機において、前記偏心部４１に、該偏心部４１の
偏心方向から該駆動軸４の反回転方向に９０°変位した
位置を中心として、両回転方向にそれぞれ少なくとも９
０°の範囲内において、前記偏心部４１の前記ローラ３
４内周面と摺動する摺動面４２の軸方向幅を縮小させる
縮小摺動部４３を形成したのである。
ー圧縮機において、前記偏心部４１に、該偏心部４１の
偏心方向から該駆動軸４の反回転方向に９０°変位した
位置を中心として、両回転方向にそれぞれ少なくとも９
０°の範囲内において、前記偏心部４１の前記ローラ３
４内周面と摺動する摺動面４２の軸方向幅を縮小させる
縮小摺動部４３を形成したのである。
【００１５】即ち、前記駆動軸４の回転時において、前
記偏心部４１の前記ローラ３４との摺動面４２が圧縮さ
れた冷媒ガスや前記ブレード３５の圧接などにより荷重
を受ける摺動部のうち、荷重が最大となるときの荷重量
の多い側に対して反負荷側となる摺動面４２の軸方向幅
を縮小させて縮小摺動部４３を形成するのである。つま
り、この前記偏心部４１の摺動面４２が受ける荷重は、
図４に太線矢印で示したように偏心部４１の回転角度に
よりその荷重の大きさと方向が異なるのであって、図４
では、前記シリンダ室３１ａ内における前記偏心部４１
が、該偏心部４１の偏心方向が前記ブレード３５の先端
部を始点として４５°ずつ回転移動したときのそれぞれ
の荷重の大きさ及び方向を矢印の長さと方向により示し
ている。従って、この図４より明らかなとおり、偏心部
４１の偏心方向位置がブレード３５に対向している位置
を基準とし、この位置を０°とした場合、この０°から
９０°において前記摺動面４２が荷重を受けるのは、偏
心方向位置と、この偏心方向位置に対し反回転方向に９
０°を越えた位置との範囲であるが、この範囲では、吸
入段階及び圧縮工程が開始されたばかりなので該偏心部
４１の摺動面４２の受ける荷重は小さい。また、９０°
から１８０°において、荷重を受ける摺動面４２は、偏
心方向に対し反回転方向の９０°位置から、偏心方向位
置に対し１８０度位相がずれている反偏心方向位置を経
て、偏心方向に対し回転方向位置に変わり、荷重も圧縮
の進行と共に増大するのである。そして、２２５°の位
置、つまり、吐出弁が開き吐出が開始される直前で荷重
は最大となり、この荷重が、前記摺動面４２における偏
心方向から回転方向に９０°変位した位置を中心に作用
することになるのである。
記偏心部４１の前記ローラ３４との摺動面４２が圧縮さ
れた冷媒ガスや前記ブレード３５の圧接などにより荷重
を受ける摺動部のうち、荷重が最大となるときの荷重量
の多い側に対して反負荷側となる摺動面４２の軸方向幅
を縮小させて縮小摺動部４３を形成するのである。つま
り、この前記偏心部４１の摺動面４２が受ける荷重は、
図４に太線矢印で示したように偏心部４１の回転角度に
よりその荷重の大きさと方向が異なるのであって、図４
では、前記シリンダ室３１ａ内における前記偏心部４１
が、該偏心部４１の偏心方向が前記ブレード３５の先端
部を始点として４５°ずつ回転移動したときのそれぞれ
の荷重の大きさ及び方向を矢印の長さと方向により示し
ている。従って、この図４より明らかなとおり、偏心部
４１の偏心方向位置がブレード３５に対向している位置
を基準とし、この位置を０°とした場合、この０°から
９０°において前記摺動面４２が荷重を受けるのは、偏
心方向位置と、この偏心方向位置に対し反回転方向に９
０°を越えた位置との範囲であるが、この範囲では、吸
入段階及び圧縮工程が開始されたばかりなので該偏心部
４１の摺動面４２の受ける荷重は小さい。また、９０°
から１８０°において、荷重を受ける摺動面４２は、偏
心方向に対し反回転方向の９０°位置から、偏心方向位
置に対し１８０度位相がずれている反偏心方向位置を経
て、偏心方向に対し回転方向位置に変わり、荷重も圧縮
の進行と共に増大するのである。そして、２２５°の位
置、つまり、吐出弁が開き吐出が開始される直前で荷重
は最大となり、この荷重が、前記摺動面４２における偏
心方向から回転方向に９０°変位した位置を中心に作用
することになるのである。
【００１６】斯くして本発明は、以上のように前記偏心
部４１の摺動面４２の受ける荷重の大きさがその回転位
置で異なることに注目し、荷重の小さい領域において、
摺動面４２の面積を小さくしたものである。
部４１の摺動面４２の受ける荷重の大きさがその回転位
置で異なることに注目し、荷重の小さい領域において、
摺動面４２の面積を小さくしたものである。
【００１７】具体的には、図２及び図３に示すように、
前記偏心部４１の偏心方向を矢印Ａで示すと、この偏心
方向Ａから、前記駆動軸４の回転方向に９０°変位した
位置が、荷重が最大となったときの負荷側位置となり、
逆に反回転方向に９０°変位した位置ａを中心として、
両回転方向にそれぞれ少なくとも９０°の範囲が荷重が
最大となったときの反負荷側となるのである。従って、
この範囲内において、前記偏心部４１の軸方向両端部に
三日月状の段部４３ａ，４３ａを形成し、前記偏心部４
１の軸方向中央位置に、即ち、前記ローラ３４への挿嵌
時に該ローラ３４の軸方向中央位置に対向するように、
前記摺動面４２を軸方向幅に縮小させる前記縮小摺動部
４３を形成したのである。
前記偏心部４１の偏心方向を矢印Ａで示すと、この偏心
方向Ａから、前記駆動軸４の回転方向に９０°変位した
位置が、荷重が最大となったときの負荷側位置となり、
逆に反回転方向に９０°変位した位置ａを中心として、
両回転方向にそれぞれ少なくとも９０°の範囲が荷重が
最大となったときの反負荷側となるのである。従って、
この範囲内において、前記偏心部４１の軸方向両端部に
三日月状の段部４３ａ，４３ａを形成し、前記偏心部４
１の軸方向中央位置に、即ち、前記ローラ３４への挿嵌
時に該ローラ３４の軸方向中央位置に対向するように、
前記摺動面４２を軸方向幅に縮小させる前記縮小摺動部
４３を形成したのである。
【００１８】斯くすることにより、前記駆動軸４の回転
時において、該駆動軸４の偏心部４１の摺動面４２の荷
重量が最大となるときの負荷側においては、この荷重に
耐えうるだけの十分な摺動面積を確保して、この荷重量
の多い摺動面４２と前記ローラ３４の内周面との間の油
膜厚を十分確保できるので、この摺動による摩耗、焼付
けを防止できるし、しかも、摩耗、焼き付けの影響の少
ない前記摺動面４２の荷重量の少ない反負荷側におい
て、前記縮小摺動部４３を形成することにより、前記摺
動面積を縮小させて、前記摺動面４２と前記ローラ３４
の内周面との摺動面における油の粘性せん断損失を小さ
くできるので、全体として前記駆動軸４の回転時の、機
械損失も低減できながら、潤滑不良による問題も解消で
きるのである。
時において、該駆動軸４の偏心部４１の摺動面４２の荷
重量が最大となるときの負荷側においては、この荷重に
耐えうるだけの十分な摺動面積を確保して、この荷重量
の多い摺動面４２と前記ローラ３４の内周面との間の油
膜厚を十分確保できるので、この摺動による摩耗、焼付
けを防止できるし、しかも、摩耗、焼き付けの影響の少
ない前記摺動面４２の荷重量の少ない反負荷側におい
て、前記縮小摺動部４３を形成することにより、前記摺
動面積を縮小させて、前記摺動面４２と前記ローラ３４
の内周面との摺動面における油の粘性せん断損失を小さ
くできるので、全体として前記駆動軸４の回転時の、機
械損失も低減できながら、潤滑不良による問題も解消で
きるのである。
【００１９】以上のように、本発明のロータリー圧縮機
は、前記偏心部４１の摺動面４２における荷重量が最大
となるときの負荷側においては前記偏心部４１の摺動面
４２の面積を確保して油膜厚が薄くなることによる前記
ローラ３４の内周面との間の潤滑不良を防止して、潤滑
不良による摩耗、焼付けを防止できながら、しかも、荷
重量が最大となるときの反負荷側に前記縮小摺動部４３
を設け、この反負荷側での摺動面積を縮小させることに
より、前記摺動面４２と前記ローラ３４の内周面との摺
動面における油の粘性せん断損失を小さくしたので、潤
滑不良が生ずることなく、前記駆動軸４の回転時の、機
械損失も低減できるのである。
は、前記偏心部４１の摺動面４２における荷重量が最大
となるときの負荷側においては前記偏心部４１の摺動面
４２の面積を確保して油膜厚が薄くなることによる前記
ローラ３４の内周面との間の潤滑不良を防止して、潤滑
不良による摩耗、焼付けを防止できながら、しかも、荷
重量が最大となるときの反負荷側に前記縮小摺動部４３
を設け、この反負荷側での摺動面積を縮小させることに
より、前記摺動面４２と前記ローラ３４の内周面との摺
動面における油の粘性せん断損失を小さくしたので、潤
滑不良が生ずることなく、前記駆動軸４の回転時の、機
械損失も低減できるのである。
【００２０】また、前記実施例においては、前記縮小摺
動部４３を前記ローラ３４への挿嵌時に該ローラあうの
中央位置に対向するように、前記摺動面４２の軸方向中
央部に位置させているので、前記ローラ３４に挿嵌して
もガタツキが生じないし、前記偏心部４１の外径を測定
する際、前記縮小摺動部４３を形成していても、その測
定ポイントを軸方向中央にできるので、前記摺動面４２
が形成の誤差の範囲で傾斜している場合、最小径と最大
径のほぼ平均値を測定できることになるので、最大径と
測定値との誤差を小さく抑えることができ、性能、信頼
性を従来通り維持できるのである。尚、前記縮小摺動部
４３の形成位置は、軸方向中央部が好ましいが、この中
央部に限らず、任意の位置に形成してよい。
動部４３を前記ローラ３４への挿嵌時に該ローラあうの
中央位置に対向するように、前記摺動面４２の軸方向中
央部に位置させているので、前記ローラ３４に挿嵌して
もガタツキが生じないし、前記偏心部４１の外径を測定
する際、前記縮小摺動部４３を形成していても、その測
定ポイントを軸方向中央にできるので、前記摺動面４２
が形成の誤差の範囲で傾斜している場合、最小径と最大
径のほぼ平均値を測定できることになるので、最大径と
測定値との誤差を小さく抑えることができ、性能、信頼
性を従来通り維持できるのである。尚、前記縮小摺動部
４３の形成位置は、軸方向中央部が好ましいが、この中
央部に限らず、任意の位置に形成してよい。
【００２１】次に、前記縮小接触部４３の他の実施例に
ついて図５及び図６に基づいて説明する。図５は、前記
偏心部４２に形成する前記縮小摺動部４３を正面からみ
た図で、図６は、図５の縮小摺動部４３をＸ方向からみ
た図であり、本実施例は、前記縮小摺動部４３を、その
軸方向幅が、偏心方向から前記駆動軸４の反回転方向に
９０°変位した位置、つまり図２に示したａ位置に向か
って順次狭く形成したものであって、該ａ位置における
軸方向幅が最小幅になるように形成するのである。具体
的には、前記縮小摺動部４３を形成するために、前記偏
心部４２に段部４３ａを形成するのであるが、この段部
４３ａを形成した後に面取りする場合、前記縮小摺動部
４３の軸方向両端部に前記ａ位置において最小幅となる
ように面取りして前記縮小摺動部４３の中心部（前記し
たａ位置）における軸方向幅が最小となるように形成す
るのである。斯くすることにより、前記摺動面４２にお
ける荷重量が最大となるときの反負荷側、即ち前記ａ位
置に向けて順次摺動面積を縮小していくことができるの
で、前記偏心部４１の油にる粘性せん断損失をより効果
的に低減できるのである。さらに、前記縮小摺動部４３
におけるこの最小幅部で受ける荷重は、図４に示した４
５°近くの角度範囲において荷重の負荷側となり、荷重
量は比較的小さいが、摺動面積が小さくなることにより
油膜厚が減少して潤滑不足が生じやすくなるのである
が、前記縮小摺動部４３を前記した順次幅狭にする形状
にしているので、前記縮小摺動部４３の最小幅となる中
心部に、この幅狭形状により生ずる傾斜面に沿って油を
集中させることができるので、この摺動部に十分な給油
を行えるのであって、この部分における油不足を防止で
き、それだけ信頼性を向上できるのである。また、前記
傾斜面は面取り加工により加工しているので、その形成
が容易であるし、また、様々な軸受負荷に対応して軸方
向幅を自由に設定できるのである。
ついて図５及び図６に基づいて説明する。図５は、前記
偏心部４２に形成する前記縮小摺動部４３を正面からみ
た図で、図６は、図５の縮小摺動部４３をＸ方向からみ
た図であり、本実施例は、前記縮小摺動部４３を、その
軸方向幅が、偏心方向から前記駆動軸４の反回転方向に
９０°変位した位置、つまり図２に示したａ位置に向か
って順次狭く形成したものであって、該ａ位置における
軸方向幅が最小幅になるように形成するのである。具体
的には、前記縮小摺動部４３を形成するために、前記偏
心部４２に段部４３ａを形成するのであるが、この段部
４３ａを形成した後に面取りする場合、前記縮小摺動部
４３の軸方向両端部に前記ａ位置において最小幅となる
ように面取りして前記縮小摺動部４３の中心部（前記し
たａ位置）における軸方向幅が最小となるように形成す
るのである。斯くすることにより、前記摺動面４２にお
ける荷重量が最大となるときの反負荷側、即ち前記ａ位
置に向けて順次摺動面積を縮小していくことができるの
で、前記偏心部４１の油にる粘性せん断損失をより効果
的に低減できるのである。さらに、前記縮小摺動部４３
におけるこの最小幅部で受ける荷重は、図４に示した４
５°近くの角度範囲において荷重の負荷側となり、荷重
量は比較的小さいが、摺動面積が小さくなることにより
油膜厚が減少して潤滑不足が生じやすくなるのである
が、前記縮小摺動部４３を前記した順次幅狭にする形状
にしているので、前記縮小摺動部４３の最小幅となる中
心部に、この幅狭形状により生ずる傾斜面に沿って油を
集中させることができるので、この摺動部に十分な給油
を行えるのであって、この部分における油不足を防止で
き、それだけ信頼性を向上できるのである。また、前記
傾斜面は面取り加工により加工しているので、その形成
が容易であるし、また、様々な軸受負荷に対応して軸方
向幅を自由に設定できるのである。
【００２２】
【発明の効果】本発明のロータリー圧縮機は、前記偏心
部４１に、該偏心部４１の偏心方向から該駆動軸４の反
回転方向に９０°変位した位置を中心として、両回転方
向にそれぞれ少なくとも９０°の範囲内において、前記
偏心部４１の前記ローラ３４内周面と摺動する摺動面４
２の軸方向幅を縮小させる縮小摺動部４３を形成したか
ら、前記駆動軸４の回転時において、該駆動軸４の偏心
部４１の摺動面４２における荷重量が最大となるときの
負荷側においては、この荷重に耐えうるだけの十分な摺
動面積を確保して、この荷重量の多い摺動面４２と前記
ローラ３４の内周面との間の油膜厚を十分確保できるの
で、この摺動による摩耗、焼付けを防止できるし、しか
も、前記摺動面４２における荷重量が最大となるときの
反負荷側においては前記縮小摺動部４３により、前記摺
動面積を縮小させて、前記摺動面４２と前記ローラ３４
の内周面との摺動面における油の粘性せん断損失を小さ
くできるので、前記駆動軸４の回転時における、機械損
失を潤滑不良の問題が生ずることなく低減できるのであ
る。
部４１に、該偏心部４１の偏心方向から該駆動軸４の反
回転方向に９０°変位した位置を中心として、両回転方
向にそれぞれ少なくとも９０°の範囲内において、前記
偏心部４１の前記ローラ３４内周面と摺動する摺動面４
２の軸方向幅を縮小させる縮小摺動部４３を形成したか
ら、前記駆動軸４の回転時において、該駆動軸４の偏心
部４１の摺動面４２における荷重量が最大となるときの
負荷側においては、この荷重に耐えうるだけの十分な摺
動面積を確保して、この荷重量の多い摺動面４２と前記
ローラ３４の内周面との間の油膜厚を十分確保できるの
で、この摺動による摩耗、焼付けを防止できるし、しか
も、前記摺動面４２における荷重量が最大となるときの
反負荷側においては前記縮小摺動部４３により、前記摺
動面積を縮小させて、前記摺動面４２と前記ローラ３４
の内周面との摺動面における油の粘性せん断損失を小さ
くできるので、前記駆動軸４の回転時における、機械損
失を潤滑不良の問題が生ずることなく低減できるのであ
る。
【００２３】また、偏心部４１の摺動面４２における縮
小摺動部４３を、前記偏心部４１の前記ローラ３４への
挿嵌時に、該ローラ３４の軸方向中央位置に位置するよ
うに形成することにより、前記ローラ３４に前記偏心部
４１を挿嵌してもガタツキが生じないし、該偏心部４１
の外径を測定する際、前記縮小摺動部４３を形成してい
ても、その測定ポイントを軸方向中央にできるので、前
記摺動面４２が形成の誤差の範囲で傾斜している場合、
最小径と最大径のほぼ平均値を測定できることになるの
で、最大径と測定値との誤差を小さく抑えることがで
き、性能、信頼性を従来通り維持できるのである。
小摺動部４３を、前記偏心部４１の前記ローラ３４への
挿嵌時に、該ローラ３４の軸方向中央位置に位置するよ
うに形成することにより、前記ローラ３４に前記偏心部
４１を挿嵌してもガタツキが生じないし、該偏心部４１
の外径を測定する際、前記縮小摺動部４３を形成してい
ても、その測定ポイントを軸方向中央にできるので、前
記摺動面４２が形成の誤差の範囲で傾斜している場合、
最小径と最大径のほぼ平均値を測定できることになるの
で、最大径と測定値との誤差を小さく抑えることがで
き、性能、信頼性を従来通り維持できるのである。
【００２４】また、偏心部４１の摺動面４２における縮
小摺動部４３を、その軸方向幅が偏心方向から駆動軸４
の反回転方向に９０°変位した位置に向かって順次狭く
形成することにより、この偏心部４１の軸方向端部に前
記縮小摺動部４３の中心部に向かって傾斜する傾斜面を
形成でき、該縮小摺動部４３の最小幅の部分にこの傾斜
面に沿って油を集中させることができるので、前記縮小
摺動部４３において摺動面４２の面積が小さくなり、圧
縮工程の開始時前後においてこの縮小摺動部４３に負荷
が掛かって油膜厚が薄くなって油不足が生じ易くなって
も、この摺動部に十分な給油ができ、この部分における
油不足を防止でき、信頼性を向上できるのである。
小摺動部４３を、その軸方向幅が偏心方向から駆動軸４
の反回転方向に９０°変位した位置に向かって順次狭く
形成することにより、この偏心部４１の軸方向端部に前
記縮小摺動部４３の中心部に向かって傾斜する傾斜面を
形成でき、該縮小摺動部４３の最小幅の部分にこの傾斜
面に沿って油を集中させることができるので、前記縮小
摺動部４３において摺動面４２の面積が小さくなり、圧
縮工程の開始時前後においてこの縮小摺動部４３に負荷
が掛かって油膜厚が薄くなって油不足が生じ易くなって
も、この摺動部に十分な給油ができ、この部分における
油不足を防止でき、信頼性を向上できるのである。
【図１】本発明のロータリー圧縮機の縦断面図。
【図２】本発明のロータリー圧縮機におけるシリンダの
拡大横断面図。
拡大横断面図。
【図３】本発明における駆動軸の偏心部の斜視図。
【図４】シリンダ内における駆動軸の偏心部に掛かる荷
重の作用説明図。
重の作用説明図。
【図５】他の実施例を示す偏心部の拡大正面図。
【図６】図５の偏心部をＸ方向からみた拡大側面図。
【図７】従来例を示す断面図。
２ モータ ３ 圧縮要素 ３１ シリンダ ３１ａ シリンダ室 ３２ フロントヘッド ３３ リヤヘッド ３４ ローラ ４ 駆動軸 ４１ 偏心部 ４２ 摺動面 ４３ 縮小摺動部
Claims (3)
- 【請求項１】一側にモータ２を、他側にフロントヘッド
３２及びリヤヘッド３３と、ローラ３４を内装するシリ
ンダ室３１ａをもち、前記ローラ３４に接触するブレー
ド３５を往復動自由に支持したシリンダ３１とから成る
圧縮要素３を配設して、前記ローラ３４に前記モータ２
から延びる駆動軸４の偏心部４１を挿嵌したロータリー
圧縮機であって、前記偏心部４１に、該偏心部４１の偏
心方向から該駆動軸４の反回転方向に９０°変位した位
置を中心として、両回転方向にそれぞれ少なくとも９０
°の範囲内において、前記偏心部４１の前記ローラ３４
内周面と摺動する摺動面４２の軸方向幅を縮小させる縮
小摺動部４３を形成しているロータリー圧縮機。 - 【請求項２】偏心部４１の摺動面４２における縮小摺動
部４３を、その軸方向幅が偏心方向から駆動軸４の反回
転方向に９０°変位した位置に向かって順次狭く形成し
ている請求項１記載のロータリー圧縮機。 - 【請求項３】偏心部４１の摺動面４２における縮小摺動
部４３を、前記偏心部４１の前記ローラ３４への挿嵌時
に、該ローラ３４の軸方向中央位置に位置するように形
成している請求項１記載のロータリー圧縮機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3330723A JP2541182B2 (ja) | 1991-12-13 | 1991-12-13 | ロ―タリ―圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3330723A JP2541182B2 (ja) | 1991-12-13 | 1991-12-13 | ロ―タリ―圧縮機 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05164071A true JPH05164071A (ja) | 1993-06-29 |
| JP2541182B2 JP2541182B2 (ja) | 1996-10-09 |
Family
ID=18235849
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3330723A Expired - Fee Related JP2541182B2 (ja) | 1991-12-13 | 1991-12-13 | ロ―タリ―圧縮機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2541182B2 (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005071269A1 (ja) * | 2004-01-22 | 2005-08-04 | Daikin Industries, Ltd. | スイング圧縮機 |
| JP2007291996A (ja) * | 2006-04-26 | 2007-11-08 | Toshiba Kyaria Kk | 密閉型回転式圧縮機及び冷凍サイクル装置 |
| CN104421156A (zh) * | 2013-08-26 | 2015-03-18 | 珠海格力电器股份有限公司 | 压缩机 |
| CN105889069A (zh) * | 2016-05-30 | 2016-08-24 | 广西大学 | 排气含油量低的旋转压缩机 |
| KR20200052190A (ko) * | 2018-11-06 | 2020-05-14 | 엘지전자 주식회사 | 마찰 손실을 저감한 로터리 압축기 |
| WO2021124852A1 (ja) | 2019-12-17 | 2021-06-24 | ダイキン工業株式会社 | 圧縮機 |
| WO2021124853A1 (ja) | 2019-12-17 | 2021-06-24 | ダイキン工業株式会社 | 圧縮機 |
-
1991
- 1991-12-13 JP JP3330723A patent/JP2541182B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005071269A1 (ja) * | 2004-01-22 | 2005-08-04 | Daikin Industries, Ltd. | スイング圧縮機 |
| KR100730456B1 (ko) * | 2004-01-22 | 2007-06-19 | 다이킨 고교 가부시키가이샤 | 스윙 압축기 |
| CN100427761C (zh) * | 2004-01-22 | 2008-10-22 | 大金工业株式会社 | 摇动压缩机 |
| US7556484B2 (en) | 2004-01-22 | 2009-07-07 | Daikin Industries, Ltd. | Compressor having a small-width portion and a large-width portion in an inner circumferential sliding surface of a swinging roller |
| JP2007291996A (ja) * | 2006-04-26 | 2007-11-08 | Toshiba Kyaria Kk | 密閉型回転式圧縮機及び冷凍サイクル装置 |
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| CN105889069A (zh) * | 2016-05-30 | 2016-08-24 | 广西大学 | 排气含油量低的旋转压缩机 |
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| WO2021124852A1 (ja) | 2019-12-17 | 2021-06-24 | ダイキン工業株式会社 | 圧縮機 |
| WO2021124853A1 (ja) | 2019-12-17 | 2021-06-24 | ダイキン工業株式会社 | 圧縮機 |
| US11668308B2 (en) | 2019-12-17 | 2023-06-06 | Daikin Industries, Ltd. | Compressor having sliding portion provided with oil retainer |
| US11674514B2 (en) | 2019-12-17 | 2023-06-13 | Daikin Industries, Ltd. | Compressor with a fitted shaft portion having two sliding surfaces and an oil retainer |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2541182B2 (ja) | 1996-10-09 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 12 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080725 |
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| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090725 Year of fee payment: 13 |
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| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 14 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100725 |
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| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 14 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100725 |
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| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110725 Year of fee payment: 15 |
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| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |