JP2000344684A - ピロニンb類似化合物によるアミロイドが蓄積する疾患の画像診断プローブおよびそれを含む画像診断用組成物 - Google Patents

ピロニンb類似化合物によるアミロイドが蓄積する疾患の画像診断プローブおよびそれを含む画像診断用組成物

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JP2000344684A
JP2000344684A JP2000080082A JP2000080082A JP2000344684A JP 2000344684 A JP2000344684 A JP 2000344684A JP 2000080082 A JP2000080082 A JP 2000080082A JP 2000080082 A JP2000080082 A JP 2000080082A JP 2000344684 A JP2000344684 A JP 2000344684A
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Koji Kudo
幸司 工藤
Takahiro Suemoto
隆寛 末元
Masako Suzuki
雅子 鈴木
Hitomi Tojo
仁美 東條
Hiroshi Shimazu
浩 島津
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BF KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アミロイドが蓄積する疾患の早期かつ正確な
画像診断のためのプローブ用化合物、ならびにそれを含
有する組成物およびキットを提供する。 【解決手段】 式I: 【化1】 で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物、なら
びにこれを含有する組成物およびキット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アミロイドが蓄積
する疾患の画像診断プローブ、詳細には陽電子放出核種
により標識されたプローブ、ならびに該プローブを含む
画像診断用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】アミロイドが蓄積する疾患には、体内の
種々の器官や組織への不溶性原線維性蛋白(アミロイ
ド)の沈着を特徴とする種々の疾病があり、アルツハイ
マー病やダウン症候群等が含まれる。このうち、アルツ
ハイマー病(AD)は現在最も治療の困難な疾病の1つ
とされており、正確な早期診断が望まれている。アルツ
ハイマー病は、主として初老期から老年期に起こる進行
性の痴呆を特徴とする疾患である。病理学的には大脳の
全体的な萎縮、神経細胞の著しい変性と脱落、神経原線
維変化と老人斑の出現を特徴とする。アルツハイマー病
に代表される痴呆の最大のリスクファクターは加齢であ
ることが知られている。したがって、老齢人口の増加に
伴う患者数の増加は、特に、高齢化社会となっている日
本、アメリカ、ヨーロッパ諸国において顕著であり、そ
れに対する医療コストはこれらの国の医療システムを危
機におとしめている。なお、我が国においてはアルツハ
イマー病患者数は約100万人と推定され、今後人口の
高齢化に伴いその患者数は増大することが確実視されて
いる。アルツハイマー病患者にかかわる費用は介護費用
を含めると年間患者1人当たり250万円を超えると考
えられていることから、すでに我が国では2兆5千億円
を超える社会経済的コストを払っていることになる。ア
ルツハイマー病において痴呆症状が顕在化する以前ない
しはできるだけ早期に治療を加えることは、大きな医療
経済的効果をもたらすことはいまや世界の常識となって
いる。しかし現状ではこれらの段階のアルツハイマー病
を正確に診断することは極めて困難である。
【0003】現在のアルツハイマー病診断方法は各種あ
るが、我が国においては長谷川式、ADAS、MMSE
等の、アルツハイマー病が疑われる個体の認知機能の低
下を定量的に評価する方法が一般的であり、まれに画像
診断法(MRI、CT等)が補助的に用いられている。
しかしこれらの診断法では病気を確定するには不十分で
あり、確定診断には生前における脳の生検(バイオプシ
ー)、死後脳の病理組織学的検査が必要である。このよ
うに、アルツハイマー病の診断法についても精力的な研
究が行われているにもかかわらず、それほどの進歩がみ
られないでいる。多くの研究の結果、最初の臨床症状が
現れるかなり前(長い場合は約40年前)にはすでにア
ルツハイマー病特徴的な神経変性が始まっていることが
判ってきた。また同病においては患者を取り巻く家族ま
たは臨床家が最初の臨床症状に気づいた時には、すでに
脳内病理像は取り返しのつかない状態まで進行している
ことが知られている。上述のような病状の進行特性およ
び患者数の激増を考え合わせると、アルツハイマー病の
正確な早期診断の必要性ならびに意義は極めて大きい。
【0004】アルツハイマー病の病理組織像は2つの主
徴に代表される。すなわち老人斑および神経原線維変化
である。前者の主構成成分はβシート構造をとったアミ
ロイドβ蛋白であり、後者のそれは過剰リン酸化された
タウ蛋白である。アルツハイマー病の確定診断はこれら
の病理学的特徴が患者脳内に出現することをよりどころ
としている。アルツハイマー病の発症機序におけるアミ
ロイドβ蛋白の意義については以下のことがわかってい
る(柳沢勝彦、井原康夫:神経研究の進歩、第41巻、
70−79ページ、1997年、東海林幹男:デメンチ
ア・ジャパン、第11巻、43−50ページ、1997
年、玉岡晃:デメンチア・ジャパン、第11巻、51−
57ページ、1997年参照)。 1.アミロイドβ蛋白(Aβ)のびまん性沈着がアルツ
ハイマー病脳における最も早期の神経病理学的変化であ
るとされていること。 2.Aβの前駆体アミロイドプレカーサー蛋白(AP
P)遺伝子に点突然変異をもつ家族性アルツハイマー病
が存在しすること。 3.2の遺伝子を導入した培養細胞においてAβの産生
異常が認められること。 4.家族性アルツハイマー病の大半を占めるプレセニリ
ン遺伝子異常においてもAβの産生異常が認められるこ
と。 5.APPをコードする遺伝子が存在する21番染色体
のトリソミーを有するダウン症候群候群脳では早期にア
ルツハイマー病脳と同様な神経病理学的変化が出現する
こと。 このように、アミロイドβ蛋白はアルツハイマー病を包
含するアミロイドが蓄積する疾患に特徴的であり、密接
な関連性を有している。したがって、体内、特に脳内で
βシート構造をとったアミロイドβ蛋白をマーカーとし
て検出することが、アミロイドが蓄積する疾患、特にア
ルツハイマー病の重要な診断方法の1つとなる。
【0005】アルツハイマー病をはじめとするアミロイ
ドが蓄積する疾患の診断を目的として、体内、特に脳内
アミロイドβ蛋白に特異的に結合し、これを染色する物
質の検索が従来から行われている。かかる物質として
は、コンゴーレッド(パチトラー(Puchtler)ら、ジャ
ーナル・オブ・ヒストケミストリー・アンド・サイトケ
ミストリー、第10巻、35頁、1962年)およびチ
オフラビンS(パチトラー(Puchtler)ら、ジャーナル
・オブ・ヒストケミストリー・アンド・サイトケミスト
リー、第77巻、431ページ、1983年)、チオフ
ラビンT(レバイン(LeVine)、プロテインサイエン
ス、2巻、404−410ページ、1993年)ならび
にクリサミンGおよびその誘導体(国際特許出願PCT
/US96/05918、PCTUS98/0788
9)等が報告されているにすぎず、それ以外のグループ
の化合物については報告がない。報告されている化合物
は、アミロイドβ蛋白に対する結合特異性、血液−脳関
門透過性、溶解度、毒性等の面から問題が少なくない。
それゆえ、報告されたこれらの化合物は未だアミロイド
が蓄積する疾患の診断において実用化されていないのが
現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑み、βアミロイド蛋白に対する結合特異性、ならびに
血液−脳関門透過性が高く、アミロイドが蓄積する疾患
の画像診断プローブとして使用できる物質であって、従
来の物質とは異なるグループの物質を提供するものであ
る。また本発明は、アミロイドが蓄積する疾患の画像診
断プローブとして用いられる標識されたかかる物質、な
らびにかかるプローブを含む画像診断用組成物も提供す
る。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の実施の形態】
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意研究を重ね
た結果、式Iに示す化合物またはその塩もしくは溶媒和
物が非常に高いβアミロイド蛋白に対する結合特異性、
ならびに血液−脳関門透過性を有することを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、(1)式I:
【化2】 [式中、R1およびR7はそれぞれ独立して水素、ハロゲ
ン、またはヒドロキシであり、R2およびR6はそれぞれ
独立して水素、ハロゲン、ヒドロキシ、=O、NHR’
またはNR’R’’であり、R’およびR’’はそれぞ
れ独立して水素、炭素数1〜4個のアルキルであるか、
あるいはヒドロキシ、ハロゲン、−SO3Hおよび炭素
数1〜4個のアルキルから選択される1〜5個の置換基
で置換されていてもよいフェニル基であり、R3および
5はそれぞれ独立して水素、ハロゲン、炭素数1〜4
個のアルキル、アミノ、炭素数1〜4個のアルキルでモ
ノ−置換されたアミノ、または炭素数1〜4個のアルキ
ルでジ−置換されたアミノであり、R4は不存在である
か、あるいは水素、炭素数1〜4個のアルキル、炭素数
1〜4個のアルキル−カルボキシであるか、あるいはハ
ロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、炭素数1〜4個のア
ルキル、炭素数1〜4個のアルキル−カルボキシ、CO
O(炭素数1〜4個のアルキル)から選択される1〜5
個の基で置換されていてもよいフェニル基であり、フェ
ニル基上の置換基がオルト位のカルボキシ基である場
合、Zと結合しているフェニル基の炭素と該カルボキシ
基との間でラクトンが形成されてもよく、XおよびYは
それぞれ独立して水素、またはハロゲンであり、ZはC
またはNであり、XとR3は一緒になってフェニル基を
形成してもよく、YとR5は一緒になってフェニル基を
形成してもよい。]で示されるアミロイドが蓄積する疾
患の画像診断プローブ用化合物またはその塩もしくは溶
媒和物、(2)標識されている(1)記載の化合物また
はその塩もしくは溶媒和物、(3)放射性核種で標識さ
れている(1)記載の化合物またはその塩もしくは溶媒
和物、(4)11C、13N、15O、18Fからなる群より選
択される陽電子放出核種で標識されている(1)記載の
化合物またはその塩もしくは溶媒和物、(5)18Fで標
識された、ピロニンBおよびテトラメチルローサミンク
ロリドから選択される(4)記載の化合物またはその塩
もしくは溶媒和物、(6)(1)記載の化合物またはそ
の医薬上許容される塩もしくは溶媒和物および医薬上許
容される担体を含む、アミロイドが蓄積する疾患の画像
診断用組成物、(7)化合物が標識されている(6)記
載の組成物、(8)化合物が放射性核種で標識されてい
る(6)記載の組成物、(9)化合物が11C、13N、15
O、18Fからなる群より選択される陽電子放出核種で標
識されている(6)記載の組成物、(10)化合物がピ
ロニンBおよびテトラメチルローサミンクロリドから選
択される化合物であり、18Fで標識されているものであ
る、(6)記載の組成物、(11)(1)記載の化合物
またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物を必須
の構成成分として含む、アミロイドが蓄積する疾患の画
像診断用キット、(12)化合物が標識されている(1
1)記載のキット、(13)化合物が放射性核種で標識
されている(11)記載のキット、(14)化合物が11
C、13N、15O、18Fからなる群より選択される陽電子
放出核種で標識されている(11)記載のキット、およ
び(15)化合物がピロニンBおよびテトラメチルロー
サミンクロリドから選択される化合物であり、18Fで標
識されているものである(11)記載のキットを提供す
るものである。
【0009】本発明のアミロイドが蓄積する疾患の画像
診断プローブとして使用される物質は上の一般式Iで示
される化合物またはその塩もしくは溶媒和物である。以
下、式Iの化合物の各置換基について説明する。本明細
書において、「炭素数1〜4個のアルキル」という場
合、メチル、エチル、プロピル、ブチル、およびそれら
の構造異性体を包含するものとする。R1またはR7がハ
ロゲンである場合、臭素またはヨウ素が好ましい。炭素
数1〜4個のアルキルでモノ−置換されたアミノである
2またはR6の例としてはメチルアミノ基およびエチル
アミノ基等が挙げられる。炭素数1〜4個のアルキルで
ジ−置換されたアミノであるR2またはR6の例としては
ジメチルアミノ基およびジエチルアミノ基等が挙げられ
る。R2またはR6中の窒素においてオニウムイオンの形
態となり、後述のごとく、陰イオンとの間でオニウムイ
オンが形成されてもよい。R2またはR6中のR’または
R’’が置換フェニル基である場合、そのオルト位にメ
チル基、パラ位にスルホン酸基が存在するのが好まし
い。式Iで示される本発明化合物中にカルボキシ基また
はスルホン酸基が存在する場合、これらの基において塩
が形成されてもよい(かかる塩については後述する)。
また、式Iの化合物がヒドロキシ基を含む場合、式Iの
化合物はこの部分においてケト−エノール互変異性体を
生じてもよい。かかる異性体も本発明に包含される。さ
らにヒドロキシ基の水素が金属(例えば、リチウム、ナ
トリウム、カリウム)に置き換わっていてもよい。R3
またはR5が炭素数1〜4個のアルキルである場合、メ
チルが好ましい。R 3またはR5がハロゲンである場合、
臭素またはヨウ素が好ましい。炭素数1〜4個のアルキ
ルでモノ−置換されたアミノであるR3またはR5の例と
してはメチルアミノ基およびエチルアミノ基等が挙げら
れる。炭素数1〜4個のアルキルでジ−置換されたアミ
ノであるR3またはR5の例としてはジメチルアミノ基お
よびジエチルアミノ基等が挙げられる。R3またはR5
炭素数1〜4個のアルキルでジ−置換されたアミノであ
る場合、その窒素においてオニウムイオンの形態とな
り、後述するように陰イオンとでオニウム塩が形成され
てもよい。R4が1〜5個の基で置換されたフェニル基
である場合、好ましい置換基はオルト位のカルボキシ、
炭素数1〜4個のアルキル、炭素数1〜4個のアルキル
−カルボキシ、COO(炭素数1〜4個のアルキル)で
あり、好ましい炭素数1〜4個のアルキルはメチルまた
はエチルである。置換基がハロゲンの場合にはフェニル
基のいずれの位置にあってもよく、好ましくは、フッ
素、塩素、臭素またはヨウ素である。R4のフェニル基
のオルト位にカルボキシ基がある場合には、Zと結合し
ている当該フェニル基の炭素と該カルボキシ基との間で
ラクトンが形成されてもよい。XまたはYがハロゲンで
ある場合、好ましくはヨウ素である。さらに、XとR3
が一緒になってフェニル基を形成してもよく、YとR5
が一緒になってフェニル基を形成してもよい。化合物I
のピラン環中の酸素においてオニウム塩が形成され、後
述するように陰イオンとでオニウム塩が形成されてもよ
い。
【0010】式Iの化合物の具体例としては、ローズベ
ンガル、ピロニンB、エリスロシンB、ピロニンY、メ
チルエオシン、ローダミン6G、エチルエオシン、ジヨ
ードフルオレセイン、ローダミンS、ビオラミンR、
4’,5’−ジブロモフルオレセイン、フロキシン、ガ
レイン等の色素類が挙げられる。式Iの化合物の塩も本
発明に包含される。式Iの化合物中のいずれかの官能基
とともに塩が形成されてもよい。例えば、上述のごとく
化合物中にカルボキシル基またはスルホン酸基が存在す
るような場合、これらと金属との間で塩が形成されても
よい。かかる塩の例としては、リチウム、ナトリウム、
カリウムのごときアルカリ金属との塩、マグネシウム、
カルシウム、バリウムのごときアルカリ土類金属との塩
等が挙げられる。また上述のように、式Iの化合物はオ
ニウム塩を形成する場合がある。オニウム塩を形成する
陰イオンとしては、ハロゲン化物イオン、有機酸イオ
ン、スルホン酸イオン等の陰イオンが挙げられる。かか
るオニウム塩も本発明に包含される。さらに、式Iの化
合物と金属塩とで形成される錯体(例えば塩化マグネシ
ウム、塩化鉄のごとき金属塩とで形成される錯体)も本
明細書においては式Iの化合物の塩に含めることとす
る。本発明化合物を本発明組成物またはキットに使用す
る場合、医薬上許容される塩であることが好ましい。式
Iの化合物の医薬上許容される塩としては、例えば、塩
素、臭素、ヨウ素のごときハロゲン化物イオンとのオニ
ウム塩の形態となる場合のほかに、ナトリウム、カリウ
ム、カルシウムのごとき金属との塩、さらには塩化鉄、
塩化コバルト、塩化亜鉛のごとき金属塩とで形成される
錯体等が挙げられる。また、式Iの化合物の溶媒和物も
本発明に包含される。溶媒和物としては、水和物、メタ
ノール和物、エタノール和物、アンモニア和物等が挙げ
られる。本発明組成物またはキットに使用する場合、や
はり医薬上許容されるものが好ましく、医薬上許容され
る溶媒和物としては、水和物、エタノール和物等が挙げ
られる。本明細書において、「本発明化合物」という場
合、式Iの化合物、ならびにその塩および溶媒和物を包
含するものとする。
【0011】本発明においては、アミロイドが蓄積する
疾患における体内のアミロイド、詳細にはβアミロイド
蛋白にインビボにおいて特異的に結合する式Iの化合物
またはその塩もしくは溶媒和物をアミロイドが蓄積する
疾患の画像診断プローブとして使用する。本明細書にお
ける「アミロイドが蓄積する疾患」とは、上述のごとく
アミロイド蛋白、詳細にはβアミロイド蛋白の体内にお
ける沈着を特徴とし、これをマーカーとして診断可能な
疾病をいい、アルツハイマー病、ダウン症候群等が挙げ
られる。
【0012】アミロイドが蓄積する疾患の診断において
は本発明化合物を標識したものをプローブとして使用す
るのが一般的である。標識には、蛍光物質、アフィニテ
ィー物質、酵素基質、放射性核種等がある。アミロイド
が蓄積する疾患の画像診断には通常、放射性核種で標識
したプローブを使用する。当該分野においてよく知られ
た方法により種々の放射性核種で本発明化合物を標識す
ることができる。例えば、3H、14C、35S、131I等は
以前から使用されている放射性核種であり、インビトロ
での利用例が多い。画像診断プローブおよびその検出手
段に求められる一般的要件としては、インビボで診断で
きること、患者へのダメージが少ないこと(特に非侵襲
的であること)、検出感度が高いこと、半減期が適当な
長さであること(標識プローブ調製時間、診断時間が適
当であること)等が挙げられる。そこで、最近では、高
い検出感度と物質透過性を示すγ線を利用した陽電子断
層撮影法(PET)または単光子放出核種によるコンピ
ューター断層撮影法(SPECT)が用いられるように
なってきた。このうち、PETは、陽電子放出核種から
正反対の方向に放射される2本のγ線を1対の検出器に
より同時計数法により検出するので、解像力や定量性に
優れた情報が得られるので好ましい。SPECT用には
99mTc、111In、67Ga、201Tl、123I、133Xe
等の単光子放出核種で本発明化合物を標識することがで
きる。PET用には11C、13N、15O、18F、62Cu、
68Ga、76Br等の陽電子放出核種で本発明化合物を標
識することができる。陽電子放出核種のなかでも、半減
期が適当であること等から11C、13N、15O、18Fが好
ましく、18Fが特に好ましい。陽電子放出核種での本発
明化合物の標識位置は、式I中のいずれの位置であって
もよい。かかる標識された式Iの化合物も本発明に包含
される。本発明化合物を18Fで標識する場合、例えば、
式Iの各R基中に含まれる水素を18Fで置換してもよ
く、あるいはこれらのR基自体を18Fとしてもよい。18
Fにて標識するのに適した本発明化合物としては、例え
ば、ピロニンB、テトラメチルローサミンクロリド等が
挙げられるが、これらに限らない。一般的には、これら
の核種はサイクロトロンまたはジェネレーターと呼ばれ
る装置により産生される。当業者は、産生核種に応じた
産生方法および装置が選択可能である。そのようにして
産生された核種を用いて本発明化合物を標識することが
できる。
【0013】これらの放射性核種で標識された標識化合
物の製造方法は当該分野においてよく知られている。代
表的な方法としては、化学合成法、同位体交換法および
生合成法がある。化学合成法は従来から広く用いられて
おり、放射性の出発物質を用いること以外は通常の化学
合成法と本質的に変わらない。この方法により種々の核
種が化合物に導入されている。同位体交換法は、簡単な
構造の化合物中の3H、35S、125I等を複雑な構造の化
合物中に移して、これらの核種で標識された複雑な構造
の化合物を得る方法である。生合成法は14C、35S等で
標識した化合物を微生物等の細胞に与えてこれらの核種
が導入された代謝産物を得る方法である。標識位置につ
いては、通常の合成と同様に合成スキームを目的に応じ
て設計することにより、所望位置に標識を導入すること
ができる。かかる設計は当業者によく知られている。ま
た、例えば、比較的半減期の短い11C、13N、15O、18
F等の陽電子放出核種を用いる場合、病院等の施設内の
設置された(超)小型サイクロトロンから所望核種を得
て、上記の方法により所望化合物を所望位置で標識し
て、即座に診断、検査、治療等に使用することも可能と
なっている。これらの当業者に公知の方法により、本発
明化合物の所望位置に所望核種を導入して標識すること
ができる。
【0014】本発明標識化合物の対象への投与は局所的
であってもよく、あるいは全身的であってもよい。投与
経路としては、皮内、腹腔内、静脈、動脈、または脊髄
液への注射または輸液等があるが、疾病の種類、使用核
種、使用化合物、対象の状態、検査部位等の要因により
選択できる。本発明プローブを投与して、βアミロイド
蛋白への結合および崩壊のための十分な時間経過後、P
ET、SPECT等の手段で検査部位を調べることがで
きる。これらの手段は、疾病の種類、使用核種、使用化
合物、対象の状態、検査部位等の要因に応じて適宜選択
できる。放射性核種で標識された本発明化合物の用量
は、疾病の種類、使用核種、使用化合物、対象の年齢、
身体的状態、性別、疾病の程度、検査部位等により様々
である。特に、対象の被曝量については十分に注意する
必要がある。例えば、11C、13N、15O、18Fのごとき
陽電子放出核種により標識された本発明化合物の放射能
量は、通常には、3.7メガベクレルないし3.7ギガ
ベクレル、好ましくは、18メガベクレルないし740
メガベクレルの範囲である。
【0015】また本発明は、本発明化合物を含むアミロ
イドが蓄積する疾患の画像診断用組成物を提供する。本
発明組成物は、本発明化合物および医薬上許容される担
体を含む。組成物中の本発明化合物は標識されているこ
とが好ましい。上記のごとき標識法は様々であるが、イ
ンビボでの画像診断用途には放射性核種(特に11C、 13
N、15O、18Fのごとき陽電子放出核種)で標識されて
いることが望ましい。本発明組成物の形態は、その目的
からすれば注射あるいは輸液可能な形態であることが好
ましい。したがって、医薬上許容される担体は液体であ
るものが好ましく、リン酸カリウム緩衝液、生理食塩
水、リンゲル液、蒸留水等のごとき水性溶媒、あるいは
ポリエチレングリコール、植物性油脂、エタノール、グ
リセリン、ジメチルスルホキサイド、プロピレングリコ
−ル等のごとき非水性溶媒があるが、これらに限らな
い。担体と本発明化合物との配合比率は、適用部位、検
出手段等に応じて適宜選択できるが、通常には10万対
1ないし2対1の比率であり、好ましくは1万対1ない
し10対1の比率である。また、本発明組成物はさらに
公知の抗菌剤(例えば、抗生剤等)、局所麻酔剤(例え
ば、塩酸プロカイン、塩酸ジブカイン等)、バッファー
(例えば、トリス−塩酸バッファー、ヘペスバッファー
等)、浸透圧調節剤(例えば、グルコース、ソルビトー
ル、塩化ナトリウム等)等を含有していてもよい。
【0016】さらに本発明は、本発明化合物を必須の構
成成分として含むアミロイドが蓄積する疾患の画像診断
用キットを提供する。通常には、キットは、本発明化合
物、それを溶解する溶剤、バッファー、浸透圧調節剤、
抗菌剤、局所麻酔剤等の各成分を別個に、あるいはいく
つかを一緒にしてそれぞれの容器に入れたものをひとま
とめにしたものである。本発明化合物は未標識であって
も、標識されていてもよい。未標識の場合、上で説明し
たような通常の方法により、使用前に本発明化合物を標
識することができる。また本発明化合物は凍結乾燥粉末
等の固形として提供してもよく、あるいは適当な溶媒中
に溶解して提供してもよい。溶剤としては上述の本発明
組成物に用いる担体と同様のものであってよい。また、
バッファー、浸透圧調節剤、抗菌剤、局所麻酔剤等の各
成分も上述の本発明組成物に使用するものと同様のもの
であってよい。容器は種々のものを適宜選択できるが、
本発明化合物への標識導入操作に適した形状とすること
もでき、化合物の性質に応じて遮光性の材質のものとし
てもよく、あるいは患者への投与に便利なようにバイア
ル、または注射器等の形状とすることもできる。また、
キットは診断に必要な器具類、例えば注射器、輸液セッ
ト、あるいはPET装置に使用する器具類等を適宜含ん
でいてもよい。通常、キットには説明書を添付する。
【0017】さらに、本発明化合物がアミロイドβ蛋白
に特異的に結合することから、本発明化合物を未標識の
まま、あるいは標識して、インビトロでのアミロイドβ
蛋白の検出、定量等に使用することもできる。例えば、
顕微鏡標本のアミロイドβ蛋白染色、試料中のアミロイ
ドβ蛋白の比色定量、あるいはシンチレーションカウイ
ンターを用いたアミロイドβ蛋白の定量等に本発明化合
物を使用してもよい。
【0018】次に、本発明化合物のスクリーニング方法
について説明する。 (1)βシート構造をとったアミロイドβ蛋白の定量方
法−被験化合物のβ構造認識度の測定方法 βシート構造をとったアミロイドβ蛋白を試験管内で定
量化する方法はすでにいくつか報告されているが、本発
明においてはLeVineの方法(プロテインサイエンス、2
巻、404-410ページ、1993年)およびWoodsら
の方法(ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジ
ー、256巻、870-877ページ1996年)を参
考に、これらを改変して試験に供した。すなわち、アミ
ロイドβ蛋白(ペプチド研究所より購入)をリン酸カリ
ウム緩衝液(pH7.4)に溶解し、37℃で4日間放
置した。同緩衝液に溶解した被験化合物(最終濃度1マ
イクロモル)を96穴マイクロプレートに50マイクロ
リットルずつ分注した後、4日間放置したアミロイドβ
蛋白溶液を50マイクロリットルずつ添加した。次いで
グリシン−NaOH緩衝液(pH8.5)に溶解したチ
オフラビンT(アミロイドβ蛋白のβ構造の程度に依存
して蛍光を発する)を100マイクロリットルずつ添加
し(最終濃度3マイクロモル)、直ちに蛍光マイクロプ
レートリーダー(モレキュラーデバイス社製、fmax
型)で励起波長442ナノメーター、測定波長485ナ
ノメーターで蛍光度を測定した。チオフラビン単独の蛍
光度をA、アミロイドβ蛋白とチオフラビンT共存下の
それをB、アミロイドβ蛋白とチオフラビンTと被験化
合物共存下のそれをCとすると、各被験化合物のβ構造
認識度は以下の式で算出した(特記しないかぎり、被験
化合物濃度は1マイクロモルとした)。 被験化合物β構造認識度(%)={(B−C)/(B−
A)}X100 このβ構造認識度が大きいほど、被験化合物はアミロイ
ドβ蛋白に対する結合特異性が高いといえる。
【0019】(2)インスリンのβ構造認識度測定方法 ヒト生体内にはインスリン、アミリン等、アミロイドβ
蛋白以外にβシート構造をとる蛋白が存在することが知
られている(Burketら、バイオケミストリー、第11
巻、2435−2439ページ、1972年。 Ashburn
ら、ケミストリー・アンド・バイオロジー、第3巻、3
51−358ページ、1996年)。アミロイド蛋白を
認識することにより アルツハイマー病をはじめとする
アミロイドが蓄積する疾患を診断するプローブは、アミ
ロイドβ蛋白に対してより親和性が高く、それ以外のβ
シート構造をとる蛋白にはより親和性が低いことが望ま
しい。そこでβ構造をとったインスリンに対する各化合
物の親和性を測定した。インスリンのβシート構造を試
験管内で定量する方法は、klunkらの報告 (ジャーナル
・オブ・ヒストケミストリー・アンド・サイトケミスト
リー、第37巻、1273−1281ページ、1989
年)を参考に、これに若干の改変を加えて試験に供し
た。すなわち、インスリン(シグマ社より購入)を脱イオ
ン水で溶解し、塩酸でpH2に調整した後、92℃で1
0分間加熱後、ドライアイス/エタノール冷却槽で冷却
した。 その後92℃で3分間の加熱およびドライアイ
ス/エタノール冷却槽での冷却を7、8回繰り返した。
これをさらにリン酸緩衝液(pH7.4)で0.1mg
/mlに希釈し、96穴マイクロプレートに50マイク
ロリットルずつ分注した。脱イオン水で溶解した被験化
合物を50マイクロリットルずつ分注した後、グリシン
−NaOH緩衝液(pH8.5)に溶解したチオフラビ
ンT(β構造の程度に依存して蛍光を発する)を100マ
イクロリットルずつ分注し、蛍光マイクロプレートリー
ダー(モレキュラーデバイス社製、fmax型)で励起波
長442ナノメーター、測定波長485ナノメーターで
蛍光度を測定した。チオフラビンT単独の蛍光度をD、
インスリンとチオフラビンT共存下のそれをE、インス
リンとチオフラビンTと被験化合物共存化のそれをFと
すると、各被験化合物のインスリンβ構造認識度は以下
の式で算出した。 被験化合物のインスリンβ構造認識度(%)={(E−
F)/(E−D)} ×100 この数値をもとに BSAS(バイオロジカル スタテス
チカル アナリシス システム)統計プログラムを用い
て、各被験化合物のインスリンβシート構造を認識する
50%有効濃度(EC50)を求めた。
【0020】(3)被験化合物の分配係数測定方法 化合物の水と脂質との分配係数はその化合物の血液−脳
関門透過性の指標になることが知られている(ベグレ
イ、ジャーナル・オブ・ファーマシー・アンド・ファー
マコロジー第48巻、136−146ページ、1996
年、およびブッチワルドおよびボダー、カレント・メデ
ィシナル・ケミストリー、第5巻、353−380ペー
ジ、1998年)。そこで、水/1−オクタノール分配
係数を測定することにより血液−脳関門透過性の指標と
した。油相には1−オクタノール、水相にはリン酸緩衝
液(pH7.3)または超純水を用いた。被験化合物の
適当量を油相または水相に溶解し、両相を同一試験管内
に入れ、室温で30分間はげしく振盪した。室温で1時
間以上静置した後、2000回転で10分間遠心分離
し、さらに1時間室温に静置した。水相および油相をそ
れぞれサンプリングし、これを96穴マイクロプレート
に移した。マイクロプレートリーダー(モレキュラーデ
バイス社製、スペクトラマックス250型)を用いて、
それぞれの被験化合物の最大吸収波長で吸光度を測定
し、あらかじめ求めておいた検量線から被験化合物の濃
度を算出した。分配係数は以下の式で算出した。 被験化合物の分配係数= 油相の被験化合物の濃度/水
油相の被験化合物の濃度 この分配係数が大きいほど、被験化合物の血液−脳関門
透過性が高いといえる。
【0021】(4)有用係数の算出 β構造認識度(被験化合物のアミロイドβ蛋白への結合
特異性)、と分配係数(被験化合物の血液−脳関門透過
性)との積を有用係数と定義すると、この係数は実際に
ヒトに被験化合物を投与した際、脳内アミロイドβ蛋白
にどれだけ結合するかの指標となると考えられる。各被
験化合物の有用係数を以下の式により計算した。 被験化合物の有用係数=被験化合物のβ構造認識度 ×
被験化合物の分配係数 この有用係数が大きいほど、被験化合物はアミロイドが
蓄積する疾患の診断プローブとして適当であるといえ
る。
【0022】(5)急性毒性試験 本発明化合物の急性毒性をマウスを用いて静脈内投与で
検討した。5週齢のCrj:CD1系雄性マウスを1群
4匹として使用した(各群の平均体重30〜31g)。
各化合物は生理的食塩水(大塚製薬株式会社)に溶解
し、尾静脈を介して100mg/kgの単回静脈内投与
を行い、7日後まで観察した。
【0023】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、これらの実施例は本発明を何ら限定するもので
はない。本発明化合物の典型例としてベイシックブルー
3、ブリリアントクレシスブルーSA−367、ナイル
ブルー塩酸塩、クレシルバイオレット酢酸塩SA−29
4、クレシルバイオレット過塩素酸塩SA−207、ナ
イルレッドSA−228、ピロニンY、ピロニンB、ロ
ーダミンS、テトラメチルローサミンクロリド、ローズ
ベンガル、エリスロシンB、フロキシンB、ビオラミン
R、エオシンY、メチルエオシン、ローダミン6G、エ
チルエオシン、ジヨードフルオレセイン、ガレイン、
4’,5’−ジブロモフルオレセイン、につき、上記
(1)に記載した測定方法によりβ構造認識度を測定し
た。ベーシックブルー3、ナイルブルー塩酸塩、ピロニ
ンY、ピロニンB、ローダミンS、テトラメチルローサ
ミンクロリド、ローズベンガル、エリスロシンB、フロ
キシンB、ビオラミンR、エオシンYについては上記
(4)に記載の方法により分配係数を測定し、有用係数
を算出した。特に説明しない限り、これらの化合物は市
販の特級品または注文による合成品(純度98%以上)
である。結果を表Iに示す。表I中の数値は測定を2回
行った平均値であるが、太字のものは測定を3回行った
平均値である。対照として、従来よりアミロイドβ蛋白
への結合が知られている化合物(コンゴーレッド、クリ
サミンGおよびその2Na塩、化合物X34(1,4−
ビス[2−(3−カルボキシ−4−ヒドロキシフェニ
ル)エテン−イル]−ベンゼン、タナベR&Dサービス
にて合成にて合成)およびその2Na塩(タナベR&D
サービスにより合成))についての同一条件での測定結
果も併せて表Iに示す。表I中の構造式はその化合物の
存在形態の一例を示すものである。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】 表Iに示すように、従来報告されていた化合物とは異な
るグループに属する本発明化合物はβ構造を認識するこ
とがわかる。本発明化合物のβ構造認識度は対照化合物
と同じオーダーであった。また、本発明化合物は対照化
合物と比べて分配係数が高い傾向を示し、従って有用係
数も対照化合物と比べて高い傾向を有する。特にピロニ
ンBおよびテトラメチルローサミンクロリドの分配係数
が非常に高く、その結果、ピロニンB、ローダミンSお
よびテトラメチルローサミンクロリドの有用係数が対照
化合物と比較して1オーダーないし3オーダー高い。ま
た、ローダミンS、ベーシックブルー3およびローズベ
ンガルの有用係数も比較的高い。したがって、本発明化
合物はアミロイドβ蛋白に特異的に結合でき、しかも血
液−脳関門透過性が極めて高く、アミロイドが蓄積する
疾患の診断プローブとして利用価値が極めて高いといえ
る。
【0024】次に、ピロニンBについて上記(5)記載
の方法により行った急性毒性試験の結果を表IIに示
す。
【表6】表II 一般にヒトでのPET撮影にはポジトロン標識および未
標識化合物の総投与量として、1×10-12から1×1
-5mg/kgの静脈内投与が用いられ、多くの場合1
×10-10から1×10-7mg/kgの静脈内投与が用
いられる。ピロニンBの静脈内投与時の最大耐量とPE
T撮影時に必要な総化合物量をみてみると、両者の間に
は少なくとも100万倍以上の開きがあることから、ピ
ロニンBはPET撮影用のプローブとしては極めて安全
性の高い化合物と考えられる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来の化合物とは異なるグループに属し、アミロイドβ
蛋白に対する結合特異性が高く、血液−脳関門透過性が
高く、極めて安全性の高い、アミロイドが蓄積する疾患
の画像診断プローブ用化合物、ならびにそれを含むアミ
ロイドが蓄積する疾患の画像診断用組成物およびキット
が提供される。かかる化合物、組成物、またはキットを
用いることにより、疾病の早期における正確な診断が可
能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07M 5:00 (72)発明者 鈴木 雅子 大阪府吹田市末広町19−3 (72)発明者 東條 仁美 大阪府豊中市上新田3丁目6番33号 ベル メゾン千里II307 (72)発明者 島津 浩 大阪府摂津市正雀本町2丁目22番1号

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I: 【化1】 [式中、R1およびR7はそれぞれ独立して水素、ハロゲ
    ン、またはヒドロキシであり、 R2およびR6はそれぞれ独立して水素、ハロゲン、ヒド
    ロキシ、=O、NHR’またはNR’R’’であり、 R’およびR’’はそれぞれ独立して水素、炭素数1〜
    4個のアルキルであるか、あるいはヒドロキシ、ハロゲ
    ン、−SO3Hおよび炭素数1〜4個のアルキルから選
    択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいフェ
    ニル基であり、 R3およびR5はそれぞれ独立して水素、ハロゲン、炭素
    数1〜4個のアルキル、アミノ、炭素数1〜4個のアル
    キルでモノ−置換されたアミノ、または炭素数1〜4個
    のアルキルでジ−置換されたアミノであり、 R4は不存在であるか、あるいは水素、炭素数1〜4個
    のアルキル、炭素数1〜4個のアルキル−カルボキシで
    あるか、あるいはハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、
    炭素数1〜4個のアルキル、炭素数1〜4個のアルキル
    −カルボキシ、COO(炭素数1〜4個のアルキル)か
    ら選択される1〜5個の基で置換されていてもよいフェ
    ニル基であり、フェニル基上の置換基がオルト位のカル
    ボキシ基である場合、Zと結合しているフェニル基の炭
    素と該カルボキシ基との間でラクトンが形成されてもよ
    く、 XおよびYはそれぞれ独立して水素、またはハロゲンで
    あり、 ZはCまたはNであり、 XとR3は一緒になってフェニル基を形成してもよく、 YとR5は一緒になってフェニル基を形成してもよ
    い。]で示されるアミロイドが蓄積する疾患の画像診断
    プローブ用化合物またはその塩もしくは溶媒和物。
  2. 【請求項2】 標識されている請求項1記載の化合物ま
    たはその塩もしくは溶媒和物。
  3. 【請求項3】 放射性核種で標識されている請求項1記
    載の化合物またはその塩もしくは溶媒和物。
  4. 【請求項4】 11C、13N、15O、18Fからなる群より
    選択される陽電子放出核種で標識されている請求項1記
    載の化合物またはその塩もしくは溶媒和物。
  5. 【請求項5】 18Fで標識された、ピロニンBおよびテ
    トラメチルローサミンクロリドから選択される請求項4
    記載の化合物。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の化合物またはその医薬上
    許容される塩もしくは溶媒和物および医薬上許容される
    担体を含む、アミロイドが蓄積する疾患の画像診断用組
    成物。
  7. 【請求項7】 化合物が標識されている請求項6記載の
    組成物。
  8. 【請求項8】 化合物が放射性核種で標識されている請
    求項6記載の組成物。
  9. 【請求項9】 化合物が11C、13N、15O、18Fからな
    る群より選択される陽電子放出核種で標識されている請
    求項6記載の組成物。
  10. 【請求項10】 化合物がピロニンBおよびテトラメチ
    ルローサミンクロリドから選択される化合物であり、18
    Fで標識されているものである、請求項6記載の組成
    物。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の化合物またはその医薬
    上許容される塩もしくは溶媒和物を必須の構成成分とし
    て含む、アミロイドが蓄積する疾患の画像診断用キッ
    ト。
  12. 【請求項12】 化合物が標識されている請求項11記
    載のキット。
  13. 【請求項13】 化合物が放射性核種で標識されている
    請求項11記載のキット。
  14. 【請求項14】 化合物が11C、13N、15O、18Fから
    なる群より選択される陽電子放出核種で標識されている
    請求項11記載のキット。
  15. 【請求項15】 化合物がピロニンBおよびテトラメチ
    ルローサミンクロリドから選択される化合物であり、18
    Fで標識されているものである請求項11記載のキッ
    ト。
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