JP2000343479A - アイソレータ装置のグローブ機構 - Google Patents

アイソレータ装置のグローブ機構

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JP2000343479A
JP2000343479A JP11161321A JP16132199A JP2000343479A JP 2000343479 A JP2000343479 A JP 2000343479A JP 11161321 A JP11161321 A JP 11161321A JP 16132199 A JP16132199 A JP 16132199A JP 2000343479 A JP2000343479 A JP 2000343479A
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pressure
glove
isolator device
gap
piece
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JP11161321A
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Yasushi Kawasaki
康司 川崎
Minoru Miyamoto
宮本  実
Hiroyuki Eshiro
弘至 江城
Toshinaga Toda
俊永 戸田
Mitsuo Jinno
満雄 神農
Daisuke Tsunoda
大輔 角田
Nobuo Ishiyama
信夫 石山
Shinichi Azumaguchi
慎一 東口
Mitsushi Narita
光志 成田
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Acous Corp
Original Assignee
Airex Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シールド性が高いアイソレータ装置のグロー
ブ機構を提供する。 【解決手段】 アイソレータ装置1に取り付ける作業グ
ローブ30を外側被覆片31と内側被覆片32とからな
る二層構造として、両被覆片31,32の隙間40の圧
力をアイソレータ装置1内部に比して陰圧となるように
制御した。このため、グローブの固着部から汚染空気が
装置内へ漏出することがなく、アイソレータ装置内を無
菌・無塵状態に保つことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、局所清浄空間を構
成するアイソレータ装置の清浄維持装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】半導体や電子部品、または医薬品を製造
する工場などでは、清浄な空気雰囲気中にて各部品の組
み付け,加工,充填などを行うためにクリーンルームが
一般的に用いられる。このクリーンルームにあっては、
室内全体を例えば一方向流(いわゆる層流)を用いた大
量の清浄空気により高清浄度を維持する方法が一般的に
採用されている。
【0003】しかしながらクリーンルームを用いる場合
には、その初期投資、維持費が膨大であり、そこで、コ
ストの低減等を目的に、例えば半導体工場の場合には、
ウエハー周辺の局所空間のみを高清浄度に維持された清
浄空間とする等、所要部分のみに高度な清浄雰囲気を形
成するというクリーンルームの局所化が試みられてい
る。この技術手段として、アイソレータ装置、ミニエン
バイロメントなどにより局所清浄空間を構成するように
した手段が提案されている。
【0004】ここでアイソレータ装置は、無菌および高
清浄度に維持した局所清浄空間が内部に形成され、かつ
基端を装置外壁に気密固定して局所清浄空間内に挿入し
た作業グローブを備えてなり、作業者は外部にいなが
ら、窓ガラスを通して内部を確認しつつ、作業グローブ
に手を挿入して種々の作業を行うことを可能とするもの
である。このアイソレータ装置は、例えば、医薬品製造
工場などで用いられ、無菌充填済みのバイアル瓶やアン
プル瓶、あるいは滅菌済みのゴム栓などのパーツを装置
内の局所清浄空間で製造あるいは搬送することとなる。
このようにアイソレータ装置を用いることにより、作業
者は、低清浄雰囲気中にいたままで、作業グローブを用
いて清浄な空気雰囲気中での種々の加工又は搬送作業等
を進行させることが可能となる優れた利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、この作業グロー
ブは、その基端を装置筐体に形成した作業孔に気密的に
接合して取りつけられるが、かかる接合部での空気漏れ
が課題となる。
【0006】また、作業グローブからの漏れを常時確認
することは難しく、また操業前に漏れを確認するには、
作業孔に一旦蓋して、作業グローブ内を陽圧化し、内部
加圧後の減圧速度によりその漏れ量を換算したり、また
はアンモニアガス等の充満後の反応試験布による漏れの
有無の確認などにより行っており、漏れ量を常時モニタ
リングすることはできず、かつ漏れが生じた場合には内
部が汚染されたりして容易でない。
【0007】また、操業前に作業グローブのワークに接
触する操作表面に、アイソレータ装置の内側から滅菌剤
を吹きつけたり、または滅菌ガスを充満させて滅菌処理
を行う必要があるが、作業者の手が挿入されていない状
態では作業グローブは下方へ折れ曲がって変形してお
り、その滅菌処理時に、滅菌剤,ガス等を全表面にムラ
なく塗布することができず、滅菌処理不良が発生し易
い。そこでグローブを一旦取りはずして吊り下げたり、
内部に棒状の治具を入れたり工夫して行うようにしてい
るが、面倒であるとともに、なお完全ではなく、さらに
は再装着時に雑菌が付着し易い。
【0008】本発明は、以上の問題点を解決し得るアイ
ソレータ装置のグローブ機構を提供することにより、信
頼性の高い無菌・無塵アイソレータ装置の実現を目的と
するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、アイソレータ
装置に取り付ける作業グローブを外側被覆片と内側被覆
片とからなる二層構造として両被覆片の基端を、装置筐
体に形成した作業孔の内周縁に気密的に固着するととも
に、両被覆片の隙間に圧力制御管路を接続して、該隙間
内を、圧力制御管路により減圧し、アイソレータ装置内
部に比して陰圧となるように制御したことを特徴とする
アイソレータ装置のグローブ機構である。
【0010】かかる構成にあって、両被覆片の隙間は装
置内部の圧力に比して陰圧となっているから、アイソレ
ータ装置内の圧力はグローブ側へ常に作用し、この為、
グローブの接合部から汚染空気がアイソレータ装置内へ
漏出することがない。
【0011】また、圧力制御管路に、空気流量を継続的
に測定する流量検出手段を備え、該測定値により作業グ
ローブの外側被覆片と内側被覆片の隙間の圧力状態を常
時監視するようにしても良い。この流量検出手段とし
て、陰圧空気吸入路から回収される空気の流量を測定す
る微少流量計,清浄度カウンター等が用いられる。ここ
で継続的に測定するとは、連続的測定のほか、間欠的な
継続測定を含むものである。
【0012】ここで、作業グローブの固着部を完全に気
密化することはできず、装置内部の空気は実際には作業
グローブの固着部を介して隙間側へ微少に漏出してい
る。そしてこのことを前提とし、この漏れ量を継続的に
測定することにより、両被覆片の隙間の状態確認が可能
となる。すなわち、この測定値により、固着部等から隙
間側へ漏れる空気を確認することにより隙間内の圧力が
所定の陰圧状態にあることを確認することができ、ひい
ては汚染空気が作業グローブの固着部からアイソレータ
装置内へ漏出していないという検証を得ることとなる。
一方、この測定値により、限界流量を越えたかどうかが
判定可能となり、限界流量を越えた場合には異常発生と
することにより、異常警報などを自動的に行うことが可
能となる。
【0013】さらに圧力制御管路から加圧して、両被覆
片の隙間の圧力をアイソレータ装置内部に比して陽圧と
し、外側被覆片を装置内で膨張させるようにした構成と
しても良い。この場合には、作業グローブの外側被覆片
の表面を無菌化処理する場合にあって、上述のように隙
間を陽圧とすれば、作業グローブ表面が緊張状態に維持
され、滅菌剤の塗布又は滅菌ガスとの接触をムラなく行
うことができ、作業グローブ表面を確実に滅菌できる。
【0014】この圧力制御管路に、洩れ検査用ガス,気
化された滅菌剤,滅菌ガス、または気化された殺菌剤等
の庫内から漏出するガスを検出する濃度計等のガス検出
計を設けるようにしても良い。この構成にあっては、滅
菌剤又は滅菌ガスの塗布後に、圧力制御管路から隙間を
陰圧とすると、作業グローブにピンホール等の破損箇所
があった場合に、該滅菌剤が隙間から圧力制御管路へ回
収され、ガス検出計により検出されこととなる。このよ
うな場合には、作業グローブの交換が行われることとな
る等、操業前の作業グローブの保守管理が容易かつ確実
となる。
【0015】特に、作業グローブにピンホール等がある
と、上述のように両被覆片の隙間を減圧してはいるが、
作業時には作業グローブの手袋部分は被覆片相互が密着
状態となっているため、該ピンホール等を介してワーク
が直接汚染される可能性を生ずる。ところが液剤検出計
により事前にピンホール等の破損が確認されるから、そ
の交換や補修により未然に汚染を回避することができ、
信頼性をさらに高め得ることとなる。
【0016】
【発明実施の形態】次に本発明の実施の形態を添付図面
に従って説明する。図1,図2はアイソレータ装置1を
用いた無菌・無塵システムの一例を示すものである。こ
のシステムにあっては、移動式又は固定式の複数のアイ
ソレータ装置1が用いられ、各アイソレータ装置1内で
ワークの加工等が行われ、夫々の開口接続部を介してワ
ークの授受が行われて一連の流れ作業が順次実行され
る。
【0017】このアイソレータ装置1はその装置内を無
菌・無塵状態を維持して遮閉化することにより、局所清
浄空間としているものであり、かかる清浄空間が作業者
により汚染されないように、外部周囲と遮断する筐壁2
にガラス窓4を設け、装置筐体に形成された作業孔5に
手作業を可能とする作業グローブ30の基端部を密閉状
に取付けている。これにより、作業グローブ30により
作業孔5は密閉されるとともに、作業者は外から作業グ
ローブ30に手を挿入し、ガラス窓4を介して内部を確
認しながら、該作業グローブ30を介して装置内のワー
クの加工,処理,調整などの作業を行うこととなる。
【0018】かかる構成にあって、アイソレータ装置1
の構成を図3に従ってさらに詳細に説明する。かかる構
成にあっては、基台10上に装置筐体2が保持されると
ともに、該装置筐体2の筐壁には開口3が形成される。
この開口3の周縁の筐壁上には内部を陰圧空気吸入路1
3とする吸入ダクト11が設けられる。この吸入ダクト
11はその前面に吸引口12が形成され、該前面に通気
性パッキン15が吸引口12を覆わないようにして接合
され、通気性パッキン15上にガラス窓4が固着され
る。この吸入ダクト11により装置内の圧力空気が通気
性パッキン15を介して吸引される。さらには、ガラス
窓4の端縁及び吸入ダクト11を囲繞するように、補償
ダクト16がガラス窓4周縁に固定され、補償ダクト1
6内を陽圧補償路17とし、外気よりも高圧の清浄空気
が供給され、これにより、陰圧空気吸入路13の吸引作
用と相俟って、外部からの汚染空気の流入を阻止してい
る。
【0019】このアイソレータ装置1の内部には装置筐
体2との間で隙間を形成する内壁20をステイ21によ
り保持してなり、該隙間を周回路22としている。ま
た、この内壁20には、前記ガラス窓4と対向する位置
で内ガラス窓23が装着され、作業者がガラス窓4,内
ガラス窓23を介してアイソレータ装置1内を視認可能
なようにしている。かかる構成にあっては、周回路22
を下方で開口して内部と連通するようにし、周回路22
に上昇気流を形成するようにし、例え、外気の汚染空気
が侵入したとしても、周回路22により、シールド性が
さらに向上することとなる。而して、内壁20によりア
イソレータ装置1はダブルウオール型構造を呈してい
る。
【0020】一方、ガラス窓4の中央部に形成された作
業孔5の内縁には、基部筒片33の端縁の連係鍔34a
がパッキン36を介して固着され、該基部筒片33をア
イソレータ装置1の内方へ突出し、内ガラス窓23に形
成した孔部24に挿入し、かかる孔部24の外縁に連係
鍔34bをパッキン36して接合し、これにより基部筒
片33を気密に両端保持して保持強度を増している。
【0021】この基部筒片33には作業グローブ30が
固着される。この作業グローブ30は、本発明の要部に
係り、ゴム材等の可撓性材料で形成された手のひら型の
外側被覆片31と内側被覆片32とからなる二層構造と
している。
【0022】かかる被覆片31,32の基端の固着手段
を説明する。前記基部筒片33の内ガラス窓23から内
方突出した端部には外側被覆片31が外嵌し、Oリング
34により気密に固着されている。一方作業孔5の内周
縁には挟持片35がパッキン36を介して固着されてい
るとともに、該挟持片35に作業孔5の外側へ突出する
補助筒片37の基端が螺子固定されている。そしてこの
補助筒片37の外方突出端には内側被覆片32の基端が
外嵌しOリング38により気密に固着されている。
【0023】そして、図3で示すように、使用状態にあ
っては、内側被覆片32は外側被覆片31の内方へ二重
となるように挿入され、外側被覆片31,内側被覆片3
2間に隙間40を形成するようにしている。一方、基部
筒片33の内側には間隔保持筒38が該基部筒片33内
面と間隔を形成するようにして取付けられ、このため内
側被覆片32は間隔保持筒38の内側で、内奥へ挿入さ
れ、これにより間隔保持筒38によって外側被覆片3
1,内側被覆片32間で隙間40は前後に貫通状に確保
されるようにしている。
【0024】さらに、ガラス窓4と内ガラス窓23間で
基部筒片33には隙間40と連通する連通孔41が形成
され、該連通孔41には圧力制御管路45が接続され
る。この圧力制御管路45には、圧力計46が取付けら
れる。さらに、圧力制御管路45は真空ポンプ47に対
して、流量計48,制御弁49,ヘパフィルタ50及び
濃度計51(滅菌剤を検出する液剤検出計)を介して接
続され、これにより真空ポンプ47が駆動すると、隙間
40内は10〜100Pa減圧され、該内部が装置内に
比して陰圧となる。ここで、圧力制御管路45に吸引さ
れた空気はヘパフィルタ50により清浄化された後、外
部へ排出されることとなる。
【0025】一方、圧力制御管路45には、陽圧管路5
5が流量計48と制御弁49との間で分岐して接続され
る。この陽圧管路55は制御弁56と、ヘパフィルタ5
7を介して送風機58に接続される。
【0026】そして、前記制御弁49,56を制御する
ことにより、隙間40に、図3で示すように、真空ポン
プ47が作用して陰圧となる定常状態と、図4で示すよ
うに、送風機58が作用して陽圧となる状態に変換され
る。
【0027】この図4の陽圧状態では、内側被覆片32
が外側へ突出し、隙間40が外側被覆片31,32の内
空部により構成される大きな空間を形成する状態とな
る。この状態にあっては、外側被覆片31及び内側被覆
片32は夫々膨張して、その表面が緊張状態となってい
る。このため、該表面を滅菌する場合には、かかる陽圧
状態とし、アイソレータ装置1内で、外側被覆片31の
表面に、イソプロピルアルコール、エチルアルコール、
過酸化水素ガスなどの滅菌剤(殺菌剤を含む)を噴霧す
る。これにより外側被覆片31の表面は均一に滅菌剤が
付着する。このようにし、隙間40を陽圧化することに
より、グローブの折れ曲がりや、扁平化がなくなるか
ら、滅菌剤の均一な噴霧が可能となり、滅菌処理不良が
発生しにくい。また、内側被覆片32も外側へ膨張状態
で突出するから、その表面の清浄処理も、アイソレータ
装置1の外側から容易に行われる。而して、外側被覆片
31,内側被覆片32の内外面の清浄化を容易に確保し
得ることとなる。
【0028】ところで、外側被覆片31の表面は、ワー
クに接触する表面であるから、操業前には必ず行われ
る。一方、内側被覆片32の表面は作業者の手が接触す
る面であるから、清潔な状態に保つ為に行われるもので
あり、直接アイソレータ装置1内の汚染防止とは関係が
ない。従って、本発明は、隙間40を陰圧としても内側
被覆片32が外方へ突出しない構造であっても良く、外
側被覆片31が内方で膨張さえすれば、作業グローブ3
0の作業面の滅菌処理は可能となる。
【0029】一方、定常状態では、制御弁49,56を
制御することにより、隙間40内を陰圧化し、図3の外
側被覆片31,内側被覆片32が装置内に挿入されて重
なり合った状態とする。この定常状態で、アイソレータ
装置1の外側から、作業者は、手を作業グローブ30に
挿入して、その可撓性を利用してアイソレータ装置1内
のワークを取扱う。この定常状態にあって、隙間40が
アイソレータ装置1の内部に対して陰圧となっているた
め、該隙間40の空気が装置内へ漏出することがない。
また、アイソレータ装置1内の空気が作業グローブ30
の筒片33,37等の固着部で微間隙を生じていても、
アイソレータ装置1外へ空気が漏出せず、アイソレータ
装置1内の陽圧により内部空気が該微間隙から、隙間4
0に入り、圧力制御管路45で回収される。
【0030】このため、単に外部の汚染空気がアイソレ
ータ装置内部に侵入しないだけではなく、アイソレータ
装置1内で有機溶剤等の揮発性の物質を取り扱うような
場合に、作業者がいる外部雰囲気が逆汚染されることが
なく、作業環境が良好に保全される。而して陰圧化され
た隙間40を介して、アイソレータ装置1の内外の空気
は遮断され、高いシールド性が保たれることとなる。
【0031】かかる構成にあっては、圧力制御管路45
から回収される空気の流量は流量計48により継続的に
計測され、このため、常時、隙間40内の状況を監視す
ることができる。すなわち、作業グローブ30の所定圧
力が流出していることを確認することにより内圧が所定
の陰圧状態にあることを確認することができる。かつそ
の圧力程度により内部の洗浄度を確認することができ、
これによりアイソレータ装置1の装置内の局所清浄空間
の状態監視が可能となる。この流量計48は本発明の陰
圧空気吸入路13の流量を継続的に測定する流量検出手
段を構成するものである。
【0032】かかる管理思想は、作業グローブ30の筒
片33,補助筒片37(固着部)は完全に気密化するこ
とはできないことを前提とするものであり、そこで、ア
イソレータ装置1内部の空気が固着部を介して隙間40
側へ常に微少に漏出している状態を確保し、この状態に
あって、アイソレータ装置1内部は無菌・無塵状態にあ
るとするものである。そしてこのことを前提とし、この
漏れ量を継続的に測定することにより、隙間内圧力が所
定の陰圧状態にあることを確認し、ひいては固着部から
汚染空気がアイソレータ装置内へ漏出していず、無菌・
無塵状態にあるとの検証を得ることとなる。
【0033】また、この測定により、限界流量を越えた
かどうかも判定可能となり、限界流量を越えた場合には
異常発生とすることにより、異常警報などを自動的に行
うことが可能となる。即ち、下限値を下回った場合に
は、アイソレータ装置1内が圧力不足となっており、種
々の微隙間から、外部の汚染された空気がアイソレータ
装置1内に流入する可能性を意味することとなる。また
上限値を上回った場合には、アイソレータ装置1内は過
剰圧力となっていることが解る。そこで、かかる異常警
報により、迅速な改善が可能となる。
【0034】而して、アイソレータ装置1内は適正な圧
力に維持されるとともに、その清浄度を適正に確保し得
ることとなる。
【0035】さらには、圧力制御管路45には濃度計5
1等のガス検出器が設けられている。このため、滅菌剤
の塗布後に、隙間40を陰圧とすると、作業グローブ3
0にピンホール等の破損箇所があった場合に、濃度計5
1により該滅菌剤が検出されこととなる。この圧力制御
管路45の濃度計51は、イソプロピルアルコール、エ
チルアルコール、過酸化水素ガスなどの気化された滅菌
あるいは殺菌剤の濃度を検知できる。具体的な操作方法
として、あらかじめアイソレータ装置内部に上記薬液を
準備し、グローブを順次薬液噴霧しながら上記濃度計の
変化の有無を検証する。これにより、アイソレータ装置
1内からの液剤の漏れが確認され、外側被覆片31の表
面にピンホール等があるかが確認でき、操業前の作業グ
ローブ30の保守管理が容易となる。このほかガス検出
器としては、洩れ検査ガス等の庫内から漏出するガスを
検出する計器であれば良い。
【0036】特に、作業グローブ30にピンホール等が
あると、上述のように両被覆片31,32の隙間40を
減圧してはいるが、作業時には作業グローブ30の手袋
部分は被覆片31,32相互が密着状態となっているた
め、該ピンホール等を介してワークが直接汚染される可
能性を生ずる。ところが濃度計51により事前にピンホ
ール等の破損が確認されるから、その交換や補修により
未然に汚染を回避することができ、アイソレータ装置1
の信頼性をさらに高め得ることとなる。
【0037】
【発明の効果】本発明は上述したように、アイソレータ
装置に取り付ける作業グローブを外側被覆片と内側被覆
片とからなる二層構造として、両被覆片の隙間の圧力を
アイソレータ装置内部に比して陰圧となるように制御し
たから、グローブの固着部から汚染空気が装置内へ漏出
することがなく、アイソレータ装置内の清浄度を保つこ
とができる。また、内部からの空気漏れを抑止でき、外
部の逆汚染が阻止される。
【0038】また、圧力制御管路に、空気流量を継続的
に測定する流量検出手段を備えた構成にあっては、常時
監視することができ、自動警報も可能となる。
【0039】さらに圧力制御管路から加圧して、両被覆
片の隙間の圧力をアイソレータ装置内部に比して陽圧と
し、外側被覆片を装置内で膨張させるようにした構成と
してた場合には、作業グローブの外側被覆片の表面を無
菌化する場合に、作業グローブ表面が緊張状態に維持さ
れ、滅菌剤の塗布をムラなく行うことができ、作業グロ
ーブ表面を確実に滅菌できる。
【0040】さらには圧力制御管路に、洩れ検査ガス,
気化された滅菌剤,滅菌ガス、または気化された殺菌剤
等の庫内から漏出するガスを検出するガス検出計を設け
るようにした構成にあっては、滅菌剤,殺菌剤等の塗布
後に、圧力制御管路から隙間を陰圧とすると、作業グロ
ーブにピンホール等の破損箇所があった場合に、洩れ検
査用ガス,または滅菌剤,殺菌剤等が気化されて発生し
たガスがガス検出器により検出され、作業グローブの破
損を容易に知ることができて、その保守管理が容易とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した無菌・無塵システムの概要側
面図である。
【図2】本発明を適用した無菌・無塵システムの概要平
面図である。
【図3】アイソレータ装置1のグローブ機構を示す縦断
側面図である。
【図4】隙間40を陽圧にした状態のアイソレータ装置
1のグローブ機構を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
1 アイソレータ装置 2 筐壁 5 作業孔 30 作業グローブ 31 外側被覆片 32 内側被覆片 33 基部筒片 38 間隔保持筒 40 隙間 45 圧力制御管路 47 真空ポンプ 48 流量計 51 濃度計 55 陽圧管路
フロントページの続き (72)発明者 江城 弘至 名古屋市中村区椿町14番13号 株式会社エ アレックス内 (72)発明者 戸田 俊永 名古屋市中村区椿町14番13号 株式会社エ アレックス内 (72)発明者 神農 満雄 名古屋市中村区椿町14番13号 株式会社エ アレックス内 (72)発明者 角田 大輔 名古屋市中村区椿町14番13号 株式会社エ アレックス内 (72)発明者 石山 信夫 名古屋市中村区椿町14番13号 株式会社エ アレックス内 (72)発明者 東口 慎一 名古屋市中村区椿町14番13号 株式会社エ アレックス内 (72)発明者 成田 光志 名古屋市中村区椿町14番13号 株式会社エ アレックス内 Fターム(参考) 3F060 HA00 HA29

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アイソレータ装置に取り付ける作業グロ
    ーブを外側被覆片と内側被覆片とからなる二層構造とし
    て両被覆片の基端を、装置筐体に形成した作業孔の内周
    縁に気密的に固着するとともに、両被覆片の隙間に圧力
    制御管路を接続して、該隙間内を、圧力制御管路により
    減圧し、該隙間の圧力をアイソレータ装置内部に比して
    陰圧となるように制御したことを特徴とするアイソレー
    タ装置のグローブ機構。
  2. 【請求項2】 圧力制御管路に、空気流量を継続的に測
    定する流量検出手段を備え、該測定値により作業グロー
    ブの外側被覆片と内側被覆片の隙間の圧力状態を常時監
    視するようにした請求項1記載のアイソレータ装置のグ
    ローブ機構。
  3. 【請求項3】 圧力制御管路から加圧して、両被覆片の
    隙間の圧力をアイソレータ装置内部に比して陽圧とし、
    外側被覆片を装置内で膨張させるようにしたことを特徴
    とする請求項1又は請求項2記載のグローブ機構。
  4. 【請求項4】 圧力制御管路に、庫内から漏出するガス
    を検出するためのガス検出計を設けたことを特徴とする
    請求項1,請求項2又は請求項3記載のアイソレータ装
    置のグローブ機構。
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