JP2000341946A - 高圧発生用共振型電源回路の動作方法 - Google Patents

高圧発生用共振型電源回路の動作方法

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JP2000341946A
JP2000341946A JP2000086425A JP2000086425A JP2000341946A JP 2000341946 A JP2000341946 A JP 2000341946A JP 2000086425 A JP2000086425 A JP 2000086425A JP 2000086425 A JP2000086425 A JP 2000086425A JP 2000341946 A JP2000341946 A JP 2000341946A
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primary coil
voltage
mos fet
circuit
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Nobuaki Imamura
宣明 今村
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダンパー期間の終わりから次にスイッチオン
する期間での不要パルス発生を抑制する高圧発生用共振
型電源回路の動作方法を提供する。 【解決手段】 MOS FET11のオン時に駆動電源
3から一次コイル2、MOS FET11を通る経路で
電流を流し、フライバックトランス1の一次コイル2に
電磁エネルギを蓄積する。MOS FET11のオフ時
に一次コイル2と共振コンデンサ6のLC直列共振によ
ってフライバックパルスを発生する。フライバックパル
スの発生後のダンパー期間の終りから次にMOS FE
T11がオンするまでの期間を休止期間とする。この休
止期間では、MOS FET11の寄生容量の電荷が一
次コイル2側へ移るのをダイオード26によって防止
し、この寄生容量と一次コイル2とのLC直列共振に起
因して休止期間に発生する不要パルスを抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トランスの一次側の共
振動作によって電圧パルスを発生させ、この電圧パルス
をトランスで昇圧してトランスの二次側から出力する高
圧発生用共振型電源回路の動作方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン受像機やディスプレイ装置
に使用される高圧発生用共振型電源回路には、フライバ
ックトランスから陰極線管に加えられる高圧出力電圧の
安定化を行う安定化回路が組み込まれている。
【0003】この種の安定化回路は、フライバックトラ
ンスの一次側の駆動電源の電源電圧を制御する方式のも
のと、フライバックトランスの二次側に、高圧出力電圧
の降下量分の補正電圧を加算する二次側制御方式のもの
がある。
【0004】前記一次側の電源電圧を制御する方式は、
制御の応答性が非常に悪いという問題があり、また、二
次側制御方式は、補正幅が狭い上に回路が複雑になると
いう問題がある。
【0005】そこで、最近においては、このような問題
をできるだけ解消するために、フライバックトランスの
一次側電流を直接コントロールする方式が特開平2−2
22374号公報において提案されている。しかし、こ
の提案例は、高圧出力電圧の制御範囲を広くとれるとい
う利点がある反面、一次側電流をコントロールするため
のスイッチ素子を複数必要とし、部品点数が多くなる上
に、回路構成が複雑化するという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、一次側電
流を直接制御する方式の回路して、図12に示すような
高圧発生用共振型電源回路の基本回路に着目し、その回
路特性の改善に取り組んでいる。
【0007】同図において、フライバックトランス1の
一次コイル2の一端側には駆動電源3の正極側が接続さ
れ、駆動電源3の負極側はグランドに接続されている。
一次コイル2の他端側にはスイッチ素子としてのトラン
ジスタ4が直列に接続され、このスイッチ素子にはダン
パーダイオード5と共振コンデンサ6とがそれぞれ並列
に接続されている。
【0008】フライバックトランス1の二次コイル7の
高圧端は、高圧整流ダイオード8を介して陰極線管10
のアノードに接続されている。
【0009】この種の回路は、スイッチ素子のオン期間
(トランジスタ期間)では、駆動電源3から一次コイル
2を通ってスイッチ素子に向けて図13の(b)に示す
電流が流れ、一次コイル2に電磁エネルギが加えられ
る。次に、スイッチ素子がオフすると、一次コイル2と
共振コンデンサ6との直列共振が開始し、一次コイル2
側に蓄えられた電磁エネルギは共振コンデンサ6の静電
エネルギに変換され、図13の(a)に示すように、フ
ライバックパルス(電圧パルス)が発生する。このフラ
イバックパルスは一次コイル2の電磁エネルギが全て共
振コンデンサ6の静電エネルギに変換されたときにピー
クとなる。
【0010】フライバックパルスがピークに達すると、
今度は、共振コンデンサ6の静電エネルギが一次コイル
2の電磁エネルギに逆変換される結果、フライバックパ
ルスの電圧は徐々に低下する。そして、パルス電圧が
零、すなわち、図12の回路のA点の電圧が零になった
ときにダンパーダイオード5がオンしてグランド側から
一次コイル2側に逆電流が流れ、A点の電圧が駆動電源
3の電源電圧まで回復したときに、ダンパーダイオード
5がオフする。そして、再びスイッチ素子がオンするこ
とにより、最初の回路動作状態となり、この動作の繰り
返しにより、回路動作が継続する。一次コイル2側で発
生したフライバックパルスはフライバックトランス1で
昇圧され、高圧整流ダイオード8を介して陰極線管10
のアノードに加えられるのである。
【0011】ところで、フライバックトランス1の一次
側で発生するフライバックパルスのパルス電圧Vは、
=E+rsin(ωt−φ)の式で表され
る。ただし、tは時間、Eは駆動電源3の電源電圧で
あり、また、
【0012】r={E +(I/Cω)
【0013】ω=(LC)−1/2
【0014】φ=tan−1(ECω/I)であ
る。
【0015】ここで、Iは一次コイル2に流れる電流
であり、Cは共振コンデンサ6の容量であり、Lは一次
コイル2のインダクタンスである。
【0016】前記Vの式から明らかなように、フライ
バックパルスの電圧ピークはωt−φ=π/2のとき
であり、このとき、ピーク電圧はV=E+{E
+(I/Cω)}となる。
【0017】また、一次コイルに流れる電流IはI
=(E/L)ton+Iで表される。ここで、t
onはスイッチ素子がオンしている時間であり、I
零であるから、Iはスイッチ素子のオン期間に比例す
る。したがって、スイッチ素子のオン期間を制御するこ
とにより、フライバックパルス波高値の制御が可能とな
り、これにより、二次コイル7から出力される高圧出力
電圧の制御ができることとなる。
【0018】このように、トランジスタ4のオン期間を
制御して高圧出力電圧の安定化を図る場合、図12の回
路のままでは、ダンパー期間(ダンパーダイオード5の
オン期間)で、グランド側からダンパーダイオード5を
通って一次コイル2側に逆電流が流れ、この逆電流の流
れによりA点の電圧が電源電圧まで回復してダンパーダ
イオード5がオフすると、すでにスイッチ素子がオフし
ているため、駆動電源3側から一次コイル2を通る電流
が共振コンデンサ6を通ってグランド側に流れ始めて、
一次コイル2と共振コンデンサ6との間で直列共振が起
こり、図13の(a)に示すように、ダンパー期間の終
わりの点から次にスイッチ素子がオンするまでの区間
で、不要なパルスPが発生する。
【0019】その一方で、スイッチ素子は寄生容量の影
響をもち、この寄生容量の影響はスイッチ素子をMOS
FETで構成した場合には特に大きくなる。この寄生
容量はあたかも共振コンデンサ6と同様の挙動を示し、
スイッチ素子の寄生容量と一次コイル2との直列共振が
起こり、図11に示すように、ダンパー期間の終わりか
らスイッチ素子がオンするまでの期間に複数回の不要パ
ルスの発生およびそれに伴う再度のダンパー期間が現れ
る。
【0020】ダンパー期間の終わりから次にスイッチ素
子がオンするまでの期間に発生する前記共振コンデンサ
6を通る電流による不要パルスPと、スイッチ素子の
寄生容量に起因する不要パルスとは共にノイズの原因と
なって回路動作に悪影響を及ぼすことになる。スイッチ
素子の寄生容量の影響は該スイッチ素子の駆動周波数が
高くなるにつれ大きくなり、特に、スイッチ素子をMO
S FETで構成した場合には、その寄生容量の影響も
極めて大きくなり、前記共振コンデンサ6による不要パ
ルスPよりもより大きな悪影響を及ぼすようになる。
このため、この種の回路では、ダンパー期間の終わりか
ら次にスイッチ素子がオンするまでの期間に一次コイル
2側から共振コンデンサ6やスイッチ素子側に電流が流
れないようにするために、図13の(c)中に破線で示
すように、スイッチ素子(トランジスタ4)のオン期間
の始まり側をダンパー期間の終わり側とオーバーラップ
させて、不要パルスの発生を防止していた。
【0021】しかしながら、スイッチ素子のオン期間を
ダンパー期間にオーバーラップさせるため、スイッチ素
子ではオンのタイミングにより出力をコントロールする
ことはできないという問題があった。
【0022】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、その目的は、1個のスイッチ素子のオン
タイミング制御だけで一次側に発生するフライバックパ
ルス(電圧パルス)の大きさを制御でき、しかも、高周
波駆動に悪影響を及ぼすスイッチ素子の寄生容量に起因
する不要パルスの影響を軽減することができる高圧発生
用共振型電源回路の動作方法を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、次のように構成されている。すなわち、第
1の発明は、フライバックトランスの一次側に該フライ
バックトランスの一次コイルに接続される駆動電源と、
前記一次コイルに流れる電流をオン・オフ制御するスイ
ッチ素子としてのMOS FETと、このMOS FE
Tのオフ時に一次コイルとの直列共振によってフライバ
ックパルスを発生する共振コンデンサとを備え、前記M
OS FETのオン期間に駆動電源から一次コイルと前
記MOSFETを通る経路で電流を流して一次コイルに
電磁エネルギを蓄積し、前記MOS FETのオフ時に
前記一次コイルと共振コンデンサとの直列共振によって
フライバックパルスを発生させ、このフライバックパル
スの電圧をフライバックトランスで昇圧し二次側から整
流出力する高圧発生用共振型電源回路の動作方法におい
て、前記一次コイルに流れる電流をオン・オフ制御する
スイッチ素子を前記1個のMOS FETによって構成
し、この1個のMOS FETのオン期間をスイッチオ
ンのタイミングの可変によりパルス幅制御することによ
って、MOS FETのオフ時に発生するフライバック
パルスの波高値を制御し、前記フライバックパルスの発
生後のダンパー期間の終わりから前記MOS FETの
次のオン期間の始まりの間に休止期間を設け、この休止
期間にMOS FETの寄生容量の電荷が一次コイル側
へ移動するのを阻止して、MOS FETの寄生容量と
フライバックトランスの一次コイル間の直列共振に起因
して休止期間に発生する不要パルスを抑制することを特
徴として構成されている。
【0024】また、第2の発明は、前記第1の発明の構
成を備えたものにおいて、一次コイルからMOS FE
Tに向かう方向を順方向としたダイオードを前記MOS
FETに直列に接続し、休止期間にMOS FETの
寄生容量の電荷が前記一次コイルに移るのを阻止する動
作は、前記ダイオードの逆向き電流の阻止動作によって
行うことを特徴とする。
【0025】
【作用】上記構成の本発明において、スイッチ素子とし
てのMOS FETがオンすることによって、駆動電源
側から一次コイルおよびMOS FETを通って電流が
流れ、一次コイルに電磁エネルギが蓄えられる。MOS
FETがオフすると、共振コンデンサ等の容量成分と
一次コイルとの直列共振によってフライバックパルス
(電圧パルス)が発生する。このフライバックパルスが
発生し終わったときからダンパー期間に入り、ダンパー
ダイオード側から一次コイル側に逆電流が流れる。ダン
パー期間の終わりから次のMOS FETがオンするま
での休止期間はMOS FETの寄生容量の電荷が一次
コイル側へ移動するのが防止されて寄生容量を除いた如
くになるので、不要パルスは無視できる程度に小さなも
のとなり、この寄生容量に起因する不要パルスの悪影響
を防止できる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。なお、以下の実施例の説明において、前述した基
本回路と同一の回路部分には同一符号を付し、その重複
説明は省略する。図1には本発明の回路動作を行う高圧
発生用共振型電源回路の第1の実施例の回路構成が示さ
れている。同図において、フライバックトランス1の一
次コイル2の一端側(例えば巻き始め端側)には駆動電
源3が接続され、一次コイル2の他端側(巻き終わり端
側)にはスイッチ素子としてのMOS FET(電界効
果トランジスタ)11のドレイン側が接続され、MOS
FET11のソース側はグランドに接続されている。
【0027】MOS FET11のドレイン側と一次コ
イル2間にはMOS FET11に直列に接続されたダ
イオード26が介設されている。このダイオード26の
カソード側がMOS FET11のドレイン側に接続さ
れ、アノード側が一次コイル2側に接続されている。こ
のダイオード26はMOS FET11の寄生容量を見
かけ上減少する働きを成し、本実施例において特徴的な
構成要素である。寄生容量を見かけ上減少するとは、共
振動作の初期の段階でMOS FET11の寄生容量に
蓄積された電荷がダイオード26によって一次コイル2
側への移動を妨げられ、あたかもクランプされた状態を
いう。なお、このダイオード26は図1の破線で示すよ
うに、MOS FET11のソース側に接続しても同様
な働きを成す。
【0028】また、一次コイル2の巻き終わり端側には
共振コンデンサ6の一端側が接続され、共振コンデンサ
6の他端側にはダイオード12のカソード側が接続さ
れ、ダイオード12のアノード側はグランドに接続され
ている。そして、ダイオード12と共振コンデンサ6と
の接続部にはダイオード13のアノード側が接続され、
ダイオード13のカソード側は一次コイル2と駆動電源
3との接続部に接続されている。このダイオード12,
13はクランプ回路14を構成している。
【0029】フライバックトランス1の二次コイル7の
高圧端側には分圧抵抗器15,16の直列回路の一端が
接続されており、この分圧抵抗器15,16に抵抗分割
されて、高圧出力電圧が検出されている。そしてこの検
出電圧はオペアンプ17の非反転入力端子に加えられて
いる。オペアンプ17の反転入力端子側には基準電源1
8から基準電圧が加えられており、オペアンプ17は高
圧出力電圧の検出電圧と基準電圧とを比較し、高圧出力
電圧の降下量に対応する信号をコンパレータ20の反転
入力端子に加える。一方、コンパレータ20の非反転入
力端子には波形成形回路21からの信号が加えられる。
【0030】波形成形回路21は水平偏向出力回路(図
示せず)に同期した図2の(a)に示す水平ドライブ信
号(HD信号)を積分して図2の(b)に示すようなラ
ンプ波形を作り出し、このランプ波形の信号をコンパレ
ータ20の非反転入力端子に加えている。コンパレータ
20は前記ランプ波形の信号とオペアンプ17からの信
号を比較し、図2の(b)および(c)に示すように、
オペアンプ出力とランプ波形との交点位置で立ち上が
り、ランプ波形の立ち下がり、すなわちHD信号の立ち
下がりで立ち下がるドライブ信号を作り出す。高圧出力
電圧の降下量が大きくなると、オペアンプの出力レベル
も低下する結果、ドライブ信号のパルス幅は大きくな
る。コンパレータ20は高圧出力電圧の降下量が大きく
なるにつれてパルス幅を広くしたドライブ信号を作り出
し、これをドライブ回路22に加えるのである。ドライ
ブ回路22はドライブ信号のオンパルス幅に応じてMO
S FET11のスイッチ駆動を行う。
【0031】この実施例は上記のように構成されてお
り、次に、その動作(回路動作方法)を図1の回路およ
び図2のタイムチャートに基づき説明する。まず、t
で、MOS FET11がオンすると、駆動電源3側か
ら一次コイル2を通り、さらにMOS FET11を通
ってグランド側に電流が流れる。この一次コイル2に流
れる電流は図2の(e)に示すように時間と共に増加
し、この電流の流れによって一次コイル2に電磁エネル
ギが蓄えられる。
【0032】次にtでMOS FET11がオフする
と、一次コイル2から主に共振コンデンサ6とダイオー
ド13を通るルートおよびダイオード26とMOS F
ET11の寄生容量を通るルートで電流が流れ、一次コ
イル2のインダクタンスと共振コンデンサ6の容量との
LC直列共振が開始され、フライバックパルス(電圧パ
ルス)が発生する。このフライバックパルスは一次コイ
ル2側の電磁エネルギが全て共振コンデンサ6の静電エ
ネルギに変換されたときに最大となる。一次コイル2の
電磁エネルギが全て共振コンデンサ6に移った後に、今
度はダイオード12、共振コンデンサ6、一次コイル2
を順に通って駆動電源3に至るルートで逆電流が流れ、
共振コンデンサ6の静電エネルギは一次コイル2の電磁
エネルギに逆変換されて行く。このとき、MOS FE
T11の寄生容量に蓄積された電荷はダイオード26に
妨げられて一次コイル2側へ流出しない。
【0033】そして、フライバックパルスが作り終わっ
たtで、図1の回路のA点の電圧が零になり、このと
き、ダンパーダイオード5がオンしてダンパー期間が開
始し、グランド側からダンパーダイオード5を通って一
次コイル2側に電流が流れる。この逆電流の流れにより
A点の電圧が上昇してtで駆動電源3の電源電圧E
と同電位になると、ダンパーダイオード5はオフしてダ
ンパー期間が終了する。このとき、MOS FET11
はオフしているため、駆動電源3側からMOSFET1
1の寄生容量側と共振コンデンサ6側に電流が流れよう
とするが、本実施例ではダイオード12,13のクラン
プ回路14が設けられることで、共振コンデンサ6の両
端部の電圧(A点、B点の電圧)は共に駆動電源3の電
源電圧EにクランプされてEと同電位に保持される
ため、一次コイル2側から共振コンデンサ6側に電流が
流れることがなく、これにより、前記図13の(a)に
示すようなノイズの原因となる不要なパルス電圧P
発生することがない。
【0034】次に、tの時点で、MOS FET11
がオンすると、A点は接地されることとなり、駆動電源
3から一次コイル2を通る電流はMOS FET11を
通ってグランド側に流れ、最初のtの状態に一致す
る。これらtからtの動作の繰り返しにより、回路
動作が継続される。
【0035】本実施例では、高圧出力電圧が降下するに
つれ、MOS FET11のオン期間が長くなり、これ
により、一次コイル2に蓄えられる電磁エネルギが大き
くなって発生するフライバックパルスの波高値も高くな
るので、高圧出力電圧の安定化が効果的に行われること
となる。しかも、高圧出力電圧を制御するスイッチ素子
をMOS FET1個の素子によって構成したので、部
品点数が非常に少なくなり、回路構成も簡易となる。し
かも、ダンパー期間の終わりと次にMOS FET11
がオンするトランジスタ期間をオーバーラップさせる必
要がないため、高圧出力電圧の安定化制御をMOS F
ET11のオンタイミング制御で行うことが可能であ
る。
【0036】また、ダンパー期間の終わりからMOS
FET11がオンするまでの休止期間は、共振コンデン
サ6の両端部の電圧が駆動電源3の電源電圧と同電位に
クランプされるので、駆動電源3から一次コイル2を通
って共振コンデンサ6に電流が流れることがなく、この
期間でノイズの原因となる不要なパルス電圧Pの発生
を防止することができる。
【0037】しかも、この電圧パルスPを防止するク
ランプ回路14は2個のダイオード12,13を用いた
だけの極めて簡単な回路構成のものでよく、回路の複雑
化を防止できる。
【0038】さらに、この実施例は、前記図13の
(c)中に破線で示すような、MOSFET11のオン
期間をダンパー期間にオーバーラップさせるという制約
がなく、これにより、MOS FET11をスイッチ動
作するドライブ信号のパルス幅を最大限水平ドライブ信
号のパルス幅まで広げることができ、極めて広い範囲に
亙って電圧制御が可能となる。
【0039】さらに、本実施例の回路では偏向周期の1
周期毎にチャージ、ディスチャージする共振型の回路の
ため、高圧出力電圧の安定化の応答性が極めて良く、高
圧安定化の制御性能を格段に高めることができる。
【0040】図3には本発明の第2の実施例が示されて
いる。この実施例は、共振コンデンサ6に並列に偏向ヨ
ークDとS字補正コンデンサCとの直列回路を接続
して、高圧発生と偏向駆動の一体型の回路構成にすると
ともに、コンパレータ20とドライブ回路22との間に
パルス幅リミッタ23を介設したものであり、それ以外
の構成は前記第1の実施例と同様である。
【0041】一般に、低周波数から高周波数にかけて広
範囲の偏向駆動が可能なマルチスキャンタイプの回路で
は、偏向周波数が高周波数となる側でフライバックパル
スの波高値の上限電圧が設計段階で設定されている。本
実施例の回路では、ドライブ信号のパルス幅が最大水平
ドライブ信号の幅まで広くできる構成であるため、マル
チスキャン駆動を行う場合、低周波駆動時に、ドライブ
信号のパルス幅がHD信号まで目一杯広がると、MOS
FET11のオン期間が高周波駆動の場合よりも遙か
に長くなり、一次コイル2に流れる電流も大きくなる結
果、発生するフライバックパルスの波高値が高周波駆動
の場合よりも遙かに大きくなり、前記フライバックパル
スの波高値の上限電圧、つまり、設計上の上限電圧を越
えてしまうという問題が生じる。この実施例では、これ
を避けるために、パルス幅リミッタ23を設け、高周波
駆動を基準として設定した上限電圧を低周波偏向駆動に
も越えないようにドライブ信号のパルス幅を制限するこ
とによって、低周波から高周波にかけての広範囲な周波
数範囲のマルチスキャン駆動を支障なく行うことができ
るようにしている。
【0042】このマルチスキャン駆動の回路としては、
図4に示すように、共振コンデンサを6aと6bの直列
回路によって構成し、スイッチ19により、低周波数駆
動のときと高周波数駆動のときとで共振容量を切り換え
るようにすることもできる。
【0043】図5には本発明の第3の実施例が示されて
いる。この実施例は、クランプ回路14のダイオード1
2に並列にスイッチ素子のトランジスタ24を並列に接
続したことを特徴としており、それ以外の構成は前記第
1の実施例と同様である。前記第1および第2の実施例
におけるフライバックパルスの波形を誇張して描くと図
6の(a)に示したものとなる。第1および第2の実施
例では、MOS FET11がオフして駆動電源3側か
ら一次コイル2を経て共振コンデンサ6にLC直列共振
の電流が流れるとき、ダイオード12が逆向きのため、
この電流がグランド側に落ちないので、フライバックパ
ルスがピークとなったときに、ダイオード12がないと
きのピーク値よりも駆動電源3の電源電圧Eだけ持ち
上げられた格好の波形となり、パルス波形が左右非対称
となる。この実施例ではこれを避けるためにダイオード
12に並列にトランジスタ24を設け、フライバックパ
ルスを作成する期間でトランジスタ24をオンするよう
にしている。このトランジスタ24のオンにより、一次
コイル2側から共振コンデンサ6を通る電流はトランジ
スタ24を経てグランド側に流れることとなり、これに
より、フライバックパルスのピーク電圧は駆動電源3の
電源電圧E分だけ持ち上げられることがなくなり、図
6の(b)に示すように、左右対称のフライバックパル
ス波形を得ることができる。
【0044】上記の各実施例の回路動作においては、ダ
ンパー期間の終わりから次のMOSFET11がオンす
るまでの休止期間は、駆動電源3から一次コイル2を通
って流れようとする電流はクランプ回路14のクランプ
動作によってその電流の流れの逃げ場がないので、ダイ
オード26を設けない場合には、MOS FET11が
内蔵する寄生容量や共振コンデンサ6等に起因して回路
のA点等に図7に示すようにt〜tの区間(休止期
間)で振動成分のノイズが発生する。このノイズは陰極
線管の駆動に際し、特に、高周波数駆動の場合には害と
なる。この点に関し、上記各実施例では、MOS FE
T11のドレイン側あるいはソース側にダイオード26
が直列接続されることで、MOS FET11の寄生容
量を見かけ上減少させることができるので、前記t
の休止期間の振動成分を著しく小さくすることがで
きる。
【0045】なお、このt〜t間の振動成分のノイ
ズを取り去る回路構成としては、例えば図8の(a)に
示すように、MOS FET11のベース側等、適宜の
位置に可飽和コア25を接続したり、あるいは図8の
(b)に示すように、ダイオード12に並列にスナバ回
路27を接続したりして、前記t〜t間の振動成分
のノイズを取り去るようにすることも可能である。
【0046】図9には本発明の第4の実施例が示されて
いる。この実施例は、ダイオード12と13により構成
されるクランプ回路14を省略し、MOS FET11
のドレイン側あるいはソース側(図ではドレイン側)に
ダイオード26を接続したものであり、それ以外の構成
は前記第1の実施例と同様である。
【0047】この実施例の回路は極めて構成が簡易な回
路となっており、このようなクランプ回路14を省略し
た回路としても、例えば、水平ドライブ信号の周波数が
64KHz以上で高周波数駆動を行う場合には、共振コ
ンデンサ6の静電容量を例えば1000PF以下と小さ
くできるので、前記図13に示すような不要な電圧パル
スPが発生してもその大きさが小さいので不要電圧パ
ルスPによる支障をきたすことがなくなり、また、前
記図7に示すt〜t間で発生しようとする振動成分
ノイズや図11に示す不要パルスによる悪影響もダイオ
ード26により防止される結果、極めて簡易な構成の回
路としても、精度の高い回路駆動を行わせることができ
る。しかも、前記各実施例と同様に、水平出力スイッチ
素子として機能するMOS FET11のオン期間を制
御するだけで、フライバックトランスの二次側出力の安
定化動作を行うことができ、極めて実用性に優れた回路
となる。
【0048】前記ダイオード26の動作について詳述す
ると、MOS FET11のオフ時に一次コイル2から
寄生容量にも電流が流れ込み、フライバックパルスのピ
ーク形成に寄与するが、共振動作における寄生容量の電
荷はダイオード26により一次コイル2側への移動を阻
止される。従って、容量成分からの電荷の放出は共振コ
ンデンサ6とトランスの分布容量から行われることにな
る。このことからフライバックパルスの立ち上がり期間
と立ち下がり期間では周波数が異なることが理解できよ
う。寄生容量に蓄積された電荷はMOS FET11が
オンするまでそのまま維持される。
【0049】ところで、前記実施例では、ダイオード1
2と13のクランプ回路14を設けたり、MOS FE
T11に直列にダイオード26を設けているが、これら
のダイオード12,13,26を設けることにより、特
に、高周波数駆動においては、MOS FET11のス
イッチオン期間(トランジスタ期間)、つまり、MOS
FET11のオンパルス幅を可変制御することによ
り、フライバックトランス1の二次側出力Hをリニア
に制御できるという特徴的な効果が得られる。
【0050】図10はこの効果を実験により確かめたグ
ラフである。このグラフから判るように、前記図12に
示す基本回路の如く、ダイオードがダンパーダイオード
5のみの回路では、スイッチオン期間の極めて狭い区間
で二次側出力Hが急峻に立ち上がっており、このよう
な狭い区間でスイッチオン期間をきめ細かく制御するの
が難しくなり、また、この急峻な立ち上がり位置の左右
両側では、MOS FET11のスイッチオン期間を変
化させても、二次側出力はほぼ一定の値を示し、二次側
出力をリニアに可変制御できないものとなっている。こ
のため、図12に示す基本回路の場合には、本実施例の
MOS FET11に対応するメインスイッチであるト
ランジスタ4のオン期間を制御しても、二次側出力の可
変制御を行うことができず、したがって、従来の図12
に示すような基本回路にあっては、トランジスタ4のオ
ンパルス幅を制御して二次側出力Hを制御するという
ことは思いもよらないものとなっていた。
【0051】これに対し、前記第4の実施例の如く、1
個のダイオード26を設けただけでも、スイッチオン期
間の広い範囲に亙って二次側出力Hが可変されてお
り、さらに、ダイオード26とクランプ回路のダイオー
ド12,13をともに設けた第1〜第3の実施例の回路
では、スイッチオン期間の広い範囲に亙って最も二次側
出力Hをリニアに可変することができており、これら
の実験結果から明らかな如く、クランプ回路のダイオー
ド12,13とMOS FET11に直列接続されるダ
イオード26を共に設けることにより、あるいはダイオ
ード26のみを設けることにより、MOS FET11
の1個のスイッチ素子のオン期間を制御するだけで二次
側出力Hをリニアに制御できるという画期的な効果が
得られている。
【0052】この画期的な効果は次のような理由によっ
てもたらされる。図12に示すダンパーダイオード5の
みの基本回路では、トランジスタ4がオンすることで、
駆動電源3からコイル2に電流が流れて、コイル2に電
磁エネルギが蓄えられ、トランジスタ4がオフすると電
磁エネルギが共振コンデンサ6に流れ、LC直列共振に
より自由振動が始まるが、ダンパーダイオード5の作用
により、コイル2の逆起電力が駆動電源3の電源電圧E
以上になるとダンパー電流が流れ、図13の(a)に
示すパルス電圧がグランドレベルよりは下に落ちない構
成となっている。その一方で、フライバックパルスV
の波高値はトランジスタ4がオフするときのコイル2の
コイル電流Iに比例する。
【0053】このコイル電流Iは前述の如く、トラン
ジスタ4がオンする時点での初期電流IとするとI
=(E/L)ton+Iとなる。Lはコイル2のイ
ンダクタンス、tonはトランジスタ4のオン時間であ
る。このことだけから考えれば、トランジスタ4のオン
期間を制御すれば二次側出力Hをリニアに制御できる
ことになるが、実際はダンパー期間にトランジスタ4を
オンさせてもトランジスタ電流が流れないため、このダ
ンパー期間が終わるまでは二次側出力は一定のままコン
トロールできない状態となる。図11に示すようにダン
パーダイオード5のみの回路の場合は、自由振動のレベ
ルも大きく休止期間内に再度のダンパー期間が複数箇所
存在する結果、二次側出力が可変する区間は狭い範囲と
なり、実際上、トランジスタ4のオン期間によって二次
側出力をリニアに制御することは困難となる。
【0054】これに対し、ダイオード12,13でクラ
ンプ回路14を設けた回路では、共振コンデンサ6の両
端電圧がクランプ回路14により電源電圧Eでクラン
プされるため、自由振動が防止され、不要パルスP
発生するということがない。このため、MOS FET
11のスイッチオン期間を制御することにより、二次側
出力を自在に可変することができることとなる。
【0055】しかし、実際には、フライバックトランス
1の分布容量やMOS FET11の寄生容量が共振コ
ンデンサ6と同じ作用をするため、コイル2のインダク
タンスとの自由振動により、駆動電源3の電源電圧E
以上に逆バイアスされ、図11に示すように、走査期間
中に再度のダンパー期間を生じる。この再度のダンパー
期間とMOS FET11のオン期間が重なると、この
区間は二次側出力Hのコントロールがきかない区間と
なる。
【0056】また、走査期間中のパルスの山の位置でM
OS FET11がオンする場合は、コイル2に流れる
電流Iが変化し、それと等価となるダンパー電流も変
化することとなるため、ダンパーのオフ点が変化し、発
振状態を引き起こす。そうしたことから、不要な振動電
流を生じさせないように、何らかの電流阻止手段が必要
である。本実施例ではMOS FET11に直列にダイ
オード26を入れることで、MOS FET11の寄生
容量の影響を減らし、図10に示したように、MOS
FET11のスイッチオン期間の制御によって、二次側
出力Hをほぼリニアに制御することが可能となったの
である。ダイオード12,13によるクランプ回路14
を設けた回路ではそのクランプ回路14のクランプ効果
とあいまって、その効果がさらに高められる。なお、M
OS FET11の寄生容量の影響を減少して自由振動
パルスを防止する効果は高周波になるほどその効果が顕
著となるため、高周波駆動の場合には、ダイオード1
2,13のクランプ回路14を省略して、ダイオード2
6をMOS FET11に接続しただけでもその効果が
大きく、ダイオード26を付けただけの簡易な回路であ
っても、MOS FET11のスイッチオン期間の制御
によって二次側出力Hをほぼリニアにコントロールす
ることが可能になる。また、高周波になるほど共振コン
デンサの容量が小さくてよい。
【0057】本発明は上記各実施例に限定されることは
なく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記各実
施例の回路において、図1の鎖線で示すように二次コイ
ル7の高圧端側に平滑コンデンサ9を設けたり、高圧安
定化の応答性を高めるためのスピードアップコンデンサ
28を設けたものでもよい。また、各実施例の回路は、
高圧安定化の制御幅が広く、かつ、応答性が良いので、
一般的にはレギュレーションを改善するためのチョーク
コイルをフライバックトランス1の一次コイルに並列に
接続する必要は特にないが、もちろん、このチョークコ
イルを一次コイル2に並列に接続してもよい。
【0058】さらに、上記各実施例では高圧出力電圧を
取り出すために、分圧抵抗器15,16の直列回路を二
次コイル7の一端側に接続しているが、通常の高電圧発
生回路では二次コイル側にフォーカス電圧とスクリーン
電圧を取り出す抵抗回路が接続されるので、この抵抗回
路を利用して高圧出力電圧を検出するようにしてもよ
い。
【0059】また、図5に示す第3の実施例ではダイオ
ード12に並列に接続するスイッチ素子をトランジスタ
24により構成したが、これをMOS FET等、他の
スイッチ素子を用いて構成することができる。
【0060】さらに、上記第1〜第3の各実施例ではク
ランプ回路14を2個のダイオード12,13により構
成したが、このクランプ回路14はダンパー期間の終わ
りから次にスイッチオンまでの休止期間にかけて、共振
コンデンサ6の両端側の電圧を駆動電源3の電源電圧に
クランプできるものであればよく、ダイオード12,1
3以外の回路素子を用いて構成してもよい。もちろん、
第1〜第3の各実施例におけるクランプ回路14を省略
することも可能である。これらクランプ回路14を省略
しても、ダイオード26による顕著な効果が得られる。
【0061】
【発明の効果】本発明はスイッチ素子としての1個のM
OS FETのみのオン期間制御(オン期間のパルス幅
制御)により一次側で発生する電圧パルスの波高値の制
御、つまり二次側電圧の安定化制御ができるので、本発
明の回路を高圧発生用の電源回路として使用するとき、
高圧安定化回路の部品点数を少なく、かつ、回路構成を
非常に簡易にできる。その上、ダンパー期間の終わりか
ら次にMOS FETがオンするまでの休止期間に発生
しようとする不要パルスを阻止できるため、この不要パ
ルスに起因する悪影響を防止できる。この不要パルスの
阻止は、スイッチ素子にダイオードを直列に接続するだ
けで達成できるため、部品点数を減らして不要パルス防
止の回路構成を極めて簡易にでき、回路コストの大幅な
低減化が可能となる。
【0062】また、本発明の回路動作は偏向の1周期毎
に共振コンデンサのチャージとディスチャージが行われ
る共振型動作のため、高圧安定化の応答性が優れたもの
となる。
【0063】さらに、本発明の回路動作は、休止期間に
おいて、スイッチ素子としてのMOS FETの寄生容
量の影響を抑制する構成であるから、MOS FETの
オン期間をダンパー期間にオーバーラップさせなければ
ならないという制約がないので、MOS FETのオン
パルス幅を零からダンパー期間の終わりまで広げること
ができ、電圧制御幅を従来に比べ格段に広くすることが
でき、マルチスキャン用の高圧電源としても最適なもの
となる。その上、MOS FETのオン期間制御をスイ
ッチオンタイミングによって制御できるという効果も得
られる。
【0064】さらに、前記の如く、一次コイルに流れる
電流をオン・オフ制御するMOSFETにダイオードを
直列に接続することで、そのMOS FETの寄生容量
を見かけ上減らすことができ、これにより、ダンパー期
間の終わりから次にスイッチ素子がオンする休止期間に
発生しようとする不要パルスや振動成分ノイズを抑制す
ることができ、これに伴い、スイッチオン期間(オン期
間のパルス幅)を可変制御することにより、二次側出力
をリニアに可変制御できるという画期的な効果を得るこ
とができる。特に、その効果は高周波数の回路駆動にお
いて顕著となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回路動作を行う高圧発生用共振型電源
回路の第1の実施例を示す回路図である。
【図2】同実施例の回路動作を示すタイムチャートであ
る。
【図3】本発明の第2の実施例を示す回路図である。
【図4】同実施例の変形例として共振容量の切り換え手
段を設けた回路の説明図である。
【図5】本発明の第3の実施例を示す回路図である。
【図6】同実施例の回路によるフライバックパルスの波
形と前記第1および第2の各実施例のフライバックパル
スの波形との比較説明図である。
【図7】ダンパー期間の終わりから次のスイッチオンの
期間にかけて発生する振動成分ノイズの説明図である。
【図8】振動成分ノイズを除去する各種回路例の説明図
である。
【図9】本発明の第4の実施例の回路図である。
【図10】各実施例において設けられるダイオードの効
果特性のグラフである。
【図11】自由振動による不要パルスおよび再ダンパー
期間の発生状態の説明図である。
【図12】本発明を着想するに至った高圧発生用共振型
電源回路の基本回路図である。
【図13】図12の回路の動作を示すタイムチャートで
ある。
【符号の説明】
1 フライバックトランス 2 一次コイル 3 駆動電源 4 トランジスタ 5 ダンパーダイオード 6,6a,6b 共振コンデンサ 11 MOS FET 14 クランプ回路 26 ダイオード

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フライバックトランスの一次側に該フラ
    イバックトランスの一次コイルに接続される駆動電源
    と、前記一次コイルに流れる電流をオン・オフ制御する
    スイッチ素子としてのMOS FETと、このMOS
    FETのオフ時に一次コイルとの直列共振によってフラ
    イバックパルスを発生する共振コンデンサとを備え、前
    記MOS FETのオン期間に駆動電源から一次コイル
    と前記MOS FETを通る経路で電流を流して一次コ
    イルに電磁エネルギを蓄積し、前記MOS FETのオ
    フ時に前記一次コイルと共振コンデンサとの直列共振に
    よってフライバックパルスを発生させ、このフライバッ
    クパルスの電圧をフライバックトランスで昇圧し二次側
    から整流出力する高圧発生用共振型電源回路の動作方法
    において、前記一次コイルに流れる電流をオン・オフ制
    御するスイッチ素子を前記1個のMOS FETによっ
    て構成し、この1個のMOS FETのオン期間をスイ
    ッチオンのタイミングの可変によりパルス幅制御するこ
    とによって、MOS FETのオフ時に発生するフライ
    バックパルスの波高値を制御し、前記フライバックパル
    スの発生後のダンパー期間の終わりから前記MOS F
    ETの次のオン期間の始まりの間に休止期間を設け、こ
    の休止期間にMOS FETの寄生容量の電荷が一次コ
    イル側へ移動するのを阻止して、MOS FETの寄生
    容量とフライバックトランスの一次コイル間の直列共振
    に起因して休止期間に発生する不要パルスを抑制するこ
    とを特徴とする高圧発生用共振型電源回路の動作方法。
  2. 【請求項2】 一次コイルからMOS FETに向かう
    方向を順方向としたダイオードを前記MOS FETに
    直列に接続し、休止期間にMOS FETの寄生容量の
    電荷が前記一次コイルに移るのを阻止する動作は、前記
    ダイオードの逆向き電流の阻止動作によって行うことを
    特徴とする請求項1記載の高圧発生用共振型電源回路の
    動作方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002190640A (ja) * 2000-12-20 2002-07-05 Amada Eng Center Co Ltd ソフトスイッチングによるレーザ発振器電源装置
JP2014230287A (ja) * 2013-05-17 2014-12-08 三菱電機株式会社 スイッチング電源
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