JP2000340463A - 固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサ

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JP2000340463A
JP2000340463A JP2000141515A JP2000141515A JP2000340463A JP 2000340463 A JP2000340463 A JP 2000340463A JP 2000141515 A JP2000141515 A JP 2000141515A JP 2000141515 A JP2000141515 A JP 2000141515A JP 2000340463 A JP2000340463 A JP 2000340463A
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Japan
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lead frame
capacitor element
exterior resin
solid electrolytic
capacitor
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JP2000141515A
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Kenji Kuranuki
健司 倉貫
Yukari Shimamoto
由賀利 島本
Yasuhiro Obata
康弘 小畑
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温下でも特性劣化を引き起こさず、しかも
外装樹脂を薄肉化して小型化が図れる小型大容量の固体
電解コンデンサを提供することを目的とする。 【解決手段】 コンデンサ素子9を接合するリードフレ
ーム10に外装樹脂11にモールドされる部分10aと
外装樹脂11から外部に引き出される部分10bとに跨
るような穴部13を設けると共に、この穴部13が形成
された部分の外装樹脂11にモールドされる部分10a
に曲げ加工部14を設け、かつリードフレーム10のコ
ンデンサ素子搭載面にコンデンサ素子9をガイドする壁
10cを設けた構成とすることにより、高温下において
も特性劣化を引き起こさず、しかも外装樹脂11を薄肉
化して小型化が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は導電性高分子を固体
電解質として用いた固体電解コンデンサに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】最近、電子機器の小型化・高周波化が進
み、使用されるコンデンサも高周波で低インピーダンス
が実現できる導電性高分子を固体電解質として用いた固
体電解コンデンサが商品化されてきている。そしてこの
固体電解コンデンサは高導電率の導電性高分子を固体電
解質として用いているため、従来の電解液を用いた乾式
電解コンデンサや二酸化マンガンを用いた固体電解コン
デンサに比べて等価直列抵抗成分が低く、理想に近い大
容量でかつ小形の固体電解コンデンサを実現することが
できることからさまざまな改善がなされ、次第に市場に
も受け入れられるようになってきた。
【0003】また、固体電解質として使用する導電性高
分子も種々のものが開発され、固体電解コンデンサに適
応させるための開発が急ピッチで進められている。
【0004】しかしながら、これらの導電性高分子はい
ずれも有機物であるため、酸素雰囲気下では酸化劣化を
引き起こし、これにより、導電性の低下や誘電体酸化皮
膜との密着性および安定性の低下を引き起こすことにな
り、そしてこれが原因で特に高温下においてはコンデン
サ特性の劣化(特に容量減少および等価直列抵抗の増
大)を引き起こすことがわかってきている。
【0005】これらの課題を解決するために従来のこの
種の固体電解コンデンサにおいては、コンデンサ素子に
接続されたリードフレームの界面を粗面化することによ
り、コンデンサ素子およびリードフレームの一部分をモ
ールドする外装樹脂とリードフレームとの密着性を改善
し、さらに外装樹脂の肉厚を厚くすることによりリード
フレームと外装樹脂との接触距離を長くする方法がとら
れていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の固体電解コンデンサにおいては、外装樹脂の肉厚を厚
くしてリードフレームと外装樹脂との接触距離を長くす
る方法をとっているために外装樹脂の外径寸法が大きく
なり、この結果、コンデンサの外径寸法の小型化が極め
て困難であるという課題を有していた。
【0007】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、高温下においてもコンデンサ特性の劣化を引き起こ
すことなく、しかも外装樹脂の肉厚を薄くできて小型化
が図れる小型大容量の固体電解コンデンサを提供するこ
とを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の固体電解コンデンサは、導電性高分子を固体
電解質とするコンデンサ素子をリードフレームに接続し
て外装樹脂でモールドし、リードフレームの一部を外装
樹脂から外部に引き出した固体電解コンデンサにおい
て、上記リードフレームに外装樹脂にモールドされる部
分と外装樹脂から引き出される部分とに跨るような穴部
または切欠き部を設けると共に、この穴部または切欠き
部を設けた部分の外装樹脂にモールドされる部分を階段
状に折り曲げることによりリードフレームにおける外装
樹脂からの引き出し位置とコンデンサ素子搭載面との間
に段差を設け、かつリードフレームのコンデンサ素子搭
載面にコンデンサ素子をガイドする壁を設けたもので、
この構成によれば、高温下においてもコンデンサ特性の
劣化を引き起こすことなく外装樹脂の肉厚を薄くできて
小型化が図れ、しかも精度の高い組立作業を行うことが
できるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、導電性高分子を固体電解質とするコンデンサ素子を
リードフレームに電気的に接続し、かつこのコンデンサ
素子とリードフレームとを外装樹脂でモールドしてリー
ドフレームの一部を外装樹脂から外部に引き出した固体
電解コンデンサにおいて、上記リードフレームに外装樹
脂にモールドされる部分と外装樹脂から引き出される部
分とに跨るような穴部または切欠き部を設けると共に、
この穴部または切欠き部を設けた部分の外装樹脂にモー
ルドされる部分を階段状に折り曲げることによりリード
フレームにおける外装樹脂からの引き出し位置とコンデ
ンサ素子搭載面との間に段差を設け、かつリードフレー
ムのコンデンサ素子搭載面にコンデンサ素子をガイドす
る壁を設けたもので、この構成によれば、リードフレー
ムに外装樹脂にモールドされる部分と外装樹脂から引き
出される部分とに跨るような穴部または切欠き部を形成
しているため、リードフレームと外装樹脂の接触面積を
必要端子面積に比べて少なくすることができるもので、
これは、固体電解コンデンサを半田付けなどで基板に実
装した場合の熱ストレスによってリードフレームや外装
樹脂が熱的に膨張収縮することによりリードフレームと
外装樹脂の界面の剥離などが起こりにくくなることを意
味し、そしてこれにより、外部の酸素がリードフレーム
の界面を通過して外装樹脂内のコンデンサ素子に到達す
る確率を低くすることができるものである。
【0010】また、リードフレームには穴部または切欠
き部を設けた部分の外装樹脂にモールドされる部分を階
段状に折り曲げることによりリードフレームにおける外
装樹脂からの引き出し位置とコンデンサ素子搭載面との
間に段差を有するようにしているため、外装樹脂にモー
ルドされているリードフレームの距離を外装樹脂の外面
からコンデンサ素子までの直線距離よりも長くすること
ができるようになり、これにより、リードフレームと外
装樹脂が半田付けなどの熱ストレスにより一部界面剥離
を起こしたとしても、外装樹脂とリードフレームの接触
距離が長いことにより全体にわたって剥離する確率は低
く、これにより、外装樹脂内への外部からの酸素の侵入
を抑制することができるものである。
【0011】このようにリードフレームの形状を工夫す
ることにより、外部の酸素がコンデンサ素子に到達する
確率を低くすることができるとともに、外装樹脂内への
外部からの酸素の侵入を抑制することができるため、コ
ンデンサ素子の固体電解質として用いている導電性高分
子が酸素雰囲気下で酸化劣化を引き起こすことはなくな
り、これにより、高温下においてもコンデンサ特性の劣
化(特に容量減少および等価直列抵抗の増大)を引き起
こすことはなくなるため、信頼性の高い固体電解コンデ
ンサを得ることができるものである。
【0012】また、従来のようにリードフレームと外装
樹脂との接触距離を長くするために外装樹脂の肉厚を厚
くしたものに比べ、リードフレームの形状の工夫により
リードフレームと外装樹脂との接触距離を長くしている
ために外装樹脂の肉厚を薄くすることができ、これによ
り、固体電解コンデンサの小型化が図れるとともに、材
料の使用量も削減できて省資源化が図れるものである。
【0013】また、リードフレームのコンデンサ素子搭
載面にコンデンサ素子をガイドする壁を設けたことによ
り、リードフレーム上にコンデンサ素子を搭載して接合
する際にコンデンサ素子が位置ずれを起こすことが無い
ので、精度の高い組立作業を行うことができるものであ
る。
【0014】次に本発明の具体的な実施の形態と比較例
について添付図面にもとづいて説明する。
【0015】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1における固体電解コンデンサのコンデンサ素子の構
成を示したもので、まず、電極体1となる純度99.9
9%のアルミニウムの表面を公知の方法で電解エッチン
グして粗面化し、その後、濃度が3%のアジピン酸アン
モニウム水溶液中で59Vの電圧を印加して30分間化
成を行うことにより、誘電体である酸化アルミニウムの
化成皮膜2が形成されている。
【0016】このようにして作製した電極体1を幅3.
5mm、長さ6.5mmに切断し、そして所定の位置に
ポリイミド製の粘着テープ3を表裏両側から貼り付ける
ことにより陰極部4と陽極部5とに分離し、かつ断面部
分を再び濃度が3%のアジピン酸アンモニウム水溶液中
で59Vの電圧を印加して30分間断面化成を行い、そ
の後、陰極部4に硝酸マンガン水溶液をディップして3
00℃で熱分解することにより導電性のマンガン酸化物
を形成している。さらに、ピロール0.1モルとアルキ
ルナフタレンスルフォン酸塩0.15モルを含有する水
溶液中に浸漬して、マンガン酸化物上の一部に作用電極
を接触させて2Vの定電圧で30分間電解重合を行うこ
とにより、ポリピロールからなる導電性高分子6を均一
に析出させている。この後、このようにして作成した素
子の陰極部分に、カーボンペイント層7および導電性の
銀ペイント層8を形成することにより、導電性高分子を
固体電解質とするコンデンサ素子9を構成したものであ
る。
【0017】次に、上記のようにして構成したコンデン
サ素子9を図2に示すように、リードフレーム10に以
下の実施の形態1〜3および比較例1〜3の方法により
電気的に接続した後、上記コンデンサ素子9とリードフ
レーム10とをエポキシ樹脂からなる外装樹脂11でト
ランスファーモールドによりモールド成形してリードフ
レーム10の一部を外装樹脂11から外部に引き出し、
その後、リード部分の端子加工と電圧印加によるエージ
ング処理を行って固体電解コンデンサ12を構成した。
【0018】図3は上記図2に示した固体電解コンデン
サ12に使用しているリードフレーム10の加工後の形
状を示したもので、このリードフレーム10は、厚さ
0.1mmのリン青銅の基材をプレス加工により連続的
に打ち抜き加工したものをプレス金型により所定の構造
に曲げ加工したものである。
【0019】そしてこのリードフレーム10の構造は、
外装樹脂11にモールドされる部分10aと外装樹脂1
1から外部に引き出される部分10bとに跨るように設
けられた長方形の穴部13と、この穴部13が設けられ
た部分の外装樹脂11にモールドされる部分10aを階
段状に折り曲げた曲げ加工部14(図2、図3上のハッ
チング部分)を設けることにより、リードフレーム10
における外装樹脂11からの引き出し位置とコンデンサ
素子9が搭載される搭載面との間に段差を有するように
構成されている。
【0020】また、コンデンサ素子9が搭載される搭載
面の周縁にはコンデンサ素子9の側面をガイドする壁1
0cが設けられている。
【0021】そしてこのリードフレーム10は陽極側と
陰極側にそれぞれ設けられているもので、陰極側のリー
ドフレーム10には図1に示すコンデンサ素子9の銀ペ
イント層8の部分を載せ、一方、陽極側のリードフレー
ム10には図1に示すコンデンサ素子9の陽極部5を載
せ、そして図2に示すように陽極側のリードフレーム1
0の2次曲げ加工によりコンデンサ素子9の陽極部5を
包み込み、この包み込んだ部分をYAGレーザーにより
溶接して図2に示す固体電解コンデンサ12を構成し
た。
【0022】(実施の形態2)図4は本発明の実施の形
態2における固体電解コンデンサの内部構造を示し、ま
た、図5は図4に示した固体電解コンデンサに使用して
いるリードフレーム10の加工後の形状を示したもの
で、このリードフレーム10は、厚さ0.1mmのSP
CC(鉄)の基材をプレス加工により図4に示す形状に
連続的に打ち抜き加工したものの表面に厚さ3μmの銅
メッキ処理を施し、さらにこのリードフレーム10をプ
レス金型により所定の構造に曲げ加工したものである。
【0023】そしてこのリードフレーム10の構造は、
外装樹脂11にモールドされる部分10aと外装樹脂1
1から外部に引き出される部分10bとに跨るように設
けられた凹型の切欠き部15と、この切欠き部15が設
けられた部分の外装樹脂11にモールドされる部分10
aを階段状に折り曲げた曲げ加工部16(図4、図5上
のハッチング部分)を設けることにより、リードフレー
ム10における外装樹脂11からの引き出し位置とコン
デンサ素子9が搭載される搭載面との間に段差を有する
ように構成されている。
【0024】また、コンデンサ素子9が搭載される搭載
面の周縁にはコンデンサ素子9の側面をガイドする壁1
0cが設けられている。
【0025】そしてこのリードフレーム10は陽極側と
陰極側にそれぞれ設けられているもので、陰極側のリー
ドフレーム10には図1に示すコンデンサ素子9の銀ペ
イント層8の部分を載せ、一方、陽極側のリードフレー
ム10には図1に示すコンデンサ素子9の陽極部5を載
せ、そして図4に示すように陽極側のリードフレーム1
0の2次曲げ加工によりコンデンサ素子9の陽極部5を
包み込み、この包み込んだ部分をYAGレーザーにより
溶接して図4に示す固体電解コンデンサ12を構成し
た。
【0026】(実施の形態3)上記実施の形態1で用い
た図3に示すリードフレーム10、すなわち厚さ0.1
mmのリン青銅の基材をプレス加工することにより連続
的に打ち抜き加工したリードフレーム10の外装樹脂1
1にモールドされる部分の表面を180メッシュのガー
ネットからなる研磨剤を用いてサンドブラスト法により
粗面化してその平均表面粗さ(Ra)をRa>0.6μ
mとした後、実施の形態1と同様の構造にプレス加工す
ることにより曲げ加工を行い、その後、実施の形態1と
同様に、陰極側のリードフレーム10には図1に示すコ
ンデンサ素子9の銀ペイント層8の部分を載せ、一方、
陽極側のリードフレーム10には図1に示すコンデンサ
素子9の陽極部5を載せ、そして図2に示すように陽極
側のリードフレーム10の2次曲げ加工によりコンデン
サ素子9の陽極部5を包み込み、この包み込んだ部分を
YAGレーザーにより溶接して図2に示す固体電解コン
デンサ12を構成した。
【0027】(比較例1)上記実施の形態1で用いた図
3に示すリードフレーム10の代わりに、図6に示すよ
うな穴部13を設けていないリードフレーム17を用い
た構成としたもので、この比較例1のリードフレーム1
7は材質および曲げ加工などを実施の形態1と同様にし
て作製し、固体電解コンデンサ12を構成した。
【0028】(比較例2)図7は比較例2における固体
電解コンデンサの内部構造を示し、また、図8は図7に
示した固体電解コンデンサに使用しているリードフレー
ム18の加工後の形状を示したもので、このリードフレ
ーム18は、実施の形態1や2で示したリードフレーム
10のように穴部13や切欠き部15は設けられておら
ず、外装樹脂11の内部に位置する部分にコンデンサ素
子9を受けるための受け部19と、この周縁にコンデン
サ素子9の側面をガイドするための壁18cのみを設け
た構成としたものである。
【0029】そしてこのリードフレーム18は陽極側と
陰極側にそれぞれ設けられているもので、陰極側のリー
ドフレーム18には図1に示すコンデンサ素子9の銀ペ
イント層8の部分を載せ、一方、陽極側のリードフレー
ム18には図1に示すコンデンサ素子9の陽極部5を載
せ、そして図7に示すように陽極側のリードフレーム1
8における受け部19の曲げ加工によりコンデンサ素子
9の陽極部5を包み込み、この包み込んだ部分をYAG
レーザーにより溶接して図7に示す固体電解コンデンサ
12を構成した。
【0030】(比較例3)上記実施の形態2で用いたリ
ードフレーム10の表面に形成された厚さ3μmの銅メ
ッキ処理を無くした表面処理無しのリードフレームを用
い、そしてこのリードフレームを実施の形態2と同様の
構造に曲げ加工して固体電解コンデンサを構成した。
【0031】以上のようにして構成した本発明の実施の
形態1〜3および比較例1〜3の固体電解コンデンサを
270℃の高温雰囲気下で2分間のリフロー半田付け条
件で基板に半田付け実装した後、定格電圧16Vを印加
した状態で125℃の高温雰囲気下で1000時間の長
期信頼性試験を実施した。その試験結果として、125
℃ 500時間後と、125℃ 1000時間後の静電
容量変化率(%)とtanδ値(%)を(表1)に示し
た。この(表1)における数値は、それぞれ試験個数n
=10個の平均値を示している。
【0032】
【表1】
【0033】(表1)から明らかなように、本発明の実
施の形態1〜3は長期信頼性試験における特性変化がい
ずれも小さく、しかも安定していることがわかる。特
に、本発明の実施の形態3はその変化が少なく、本発明
の効果がよく発揮できていることがわかる。これに対し
て比較例1〜3はいずれも特性変化が大きいものであ
り、特に、比較例2では特性変化が非常に大きいことが
わかった。
【0034】なお、上記本発明の実施の形態において
は、固体電解質の材料や形成方法、電極体の材料および
形成方法に関して具体的に例を挙げて説明したが、本発
明の内容はこれらに限定されるものではない。すなわち
酸素雰囲気下で酸素劣化を引き起こす可能性のある導電
性高分子を固体電解質に使用したものであれば、その素
子に関してはその材料および形成方法に関係なく本発明
を適用できることは言うまでもなく、実施の形態で説明
した内容に限定されるものではない。また、リードフレ
ーム10に設けた穴部13や切欠き部15および曲げ加
工の形状に関しても図面に示した内容に限定されるもの
ではなく、その効果が同様であればいかなる形状であっ
ても適用できることは言うまでもない。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明の固体電解コンデン
サは、導電性高分子を固体電解質とするコンデンサ素子
をリードフレームに接続して外装樹脂でモールドし、リ
ードフレームの一部を外装樹脂から外部に引き出した固
体電解コンデンサにおいて、上記リードフレームに外装
樹脂にモールドされる部分と外装樹脂から引き出される
部分とに跨るような穴部または切欠き部を設けると共
に、この穴部または切欠き部を設けた部分の外装樹脂に
モールドされる部分を階段状に折り曲げることによりリ
ードフレームにおける外装樹脂からの引き出し位置とコ
ンデンサ素子搭載面との間に段差を設け、かつリードフ
レームのコンデンサ素子搭載面にコンデンサ素子をガイ
ドする壁を設けた構成としたことにより、リードフレー
ムに外装樹脂にモールドされる部分と外装樹脂から引き
出される部分とに跨るような穴部または切欠き部を形成
しているため、リードフレームと外装樹脂の接触面積を
必要端子面積に比べて少なくすることができるもので、
これは、固体電解コンデンサを半田付けなどで基板に実
装した場合の熱ストレスによってリードフレームや外装
樹脂が熱的に膨張収縮することによりリードフレームと
外装樹脂の界面の剥離などが起こりにくくなることを意
味し、そしてこれにより、外部の酸素がリードフレーム
の界面を通過して外装樹脂内のコンデンサ素子に到達す
る確率を低くすることができるものである。
【0036】また、リードフレームには穴部または切欠
き部を設けた部分の外装樹脂にモールドされる部分を階
段状に折り曲げることによりリードフレームにおける外
装樹脂からの引き出し位置とコンデンサ素子搭載面との
間に段差を有するようにしているため、外装樹脂にモー
ルドされているリードフレームの距離を外装樹脂の外面
からコンデンサ素子までの直線距離よりも長くすること
ができるようになり、これにより、リードフレームと外
装樹脂が半田付けなどの熱ストレスにより一部界面剥離
を起こしたとしても、外装樹脂とリードフレームの接触
距離が長いことにより全体にわたって剥離する確率は低
く、これにより、外装樹脂内への外部からの酸素の侵入
を抑制することができるものである。
【0037】このようにリードフレームの形状を工夫す
ることにより、外部の酸素がコンデンサ素子に到達する
確率を低くすることができるとともに、外装樹脂内への
外部からの酸素の侵入を抑制することができるため、コ
ンデンサ素子の固体電解質として用いている導電性高分
子が酸素雰囲気下で酸化劣化を引き起こすことはなくな
り、これにより、高温下においてもコンデンサ特性の劣
化(特に容量減少および等価直列抵抗の増大)を引き起
こすことはなくなるため、信頼性の高い固体電解コンデ
ンサを得ることができるものである。
【0038】また、従来のようにリードフレームと外装
樹脂との接触距離を長くするために外装樹脂の肉厚を厚
くしたものに比べ、リードフレームの形状の工夫により
リードフレームと外装樹脂との接触距離を長くしている
ために外装樹脂の肉厚を薄くすることができ、これによ
り、固体電解コンデンサの小型化が図れるとともに、材
料の使用量も削減できて省資源化が図れるものである。
【0039】さらに、リードフレームのコンデンサ素子
搭載面にコンデンサ素子をガイドする壁を設けた構成と
したことにより、リードフレーム上にコンデンサ素子を
搭載して接合する際にコンデンサ素子が位置ずれを起こ
すことが無いので、精度の高い組立作業を行うことがで
きるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施の形態における固体電解コンデ
ンサのコンデンサ素子の構成を示す一部切欠斜視図
【図2】本発明の実施の形態1における固体電解コンデ
ンサの内部構造を示す斜視図
【図3】同固体電解コンデンサに使用しているリードフ
レームの加工後の形状を示す斜視図
【図4】本発明の実施の形態2における固体電解コンデ
ンサの内部構造を示す斜視図
【図5】同固体電解コンデンサに使用しているリードフ
レームの加工後の形状を示す斜視図
【図6】比較例1の固体電解コンデンサに使用している
リードフレームの加工後の形状を示す斜視図
【図7】比較例2の固体電解コンデンサの内部構造を示
す斜視図
【図8】比較例2の固体電解コンデンサに使用している
リードフレームの加工後の形状を示す斜視図
【符号の説明】
1 電極体 2 化成皮膜 3 粘着テープ 4 陰極部 5 陽極部 6 導電性高分子 7 カーボンペイント層 8 銀ペイント層 9 コンデンサ素子 10 リードフレーム 10a 外装樹脂にモールドされる部分 10b 外装樹脂から外部に引き出される部分 10c 壁 11 外装樹脂 12 固体電解コンデンサ 13 穴部 14,16 曲げ加工部 15 切欠き部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性高分子を固体電解質とするコンデ
    ンサ素子をリードフレームに電気的に接続し、かつこの
    コンデンサ素子とリードフレームとを外装樹脂でモール
    ドしてリードフレームの一部を外装樹脂から外部に引き
    出した固体電解コンデンサにおいて、上記リードフレー
    ムに外装樹脂にモールドされる部分と外装樹脂から引き
    出される部分とに跨るような穴部または切欠き部を設け
    ると共に、この穴部または切欠き部を設けた部分の外装
    樹脂にモールドされる部分を階段状に折り曲げることに
    よりリードフレームにおける外装樹脂からの引き出し位
    置とコンデンサ素子搭載面との間に段差を設け、かつリ
    ードフレームのコンデンサ素子搭載面にコンデンサ素子
    をガイドする壁を設けた固体電解コンデンサ。
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