JP3543489B2 - 固体電解コンデンサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は導電性高分子を固体電解質として用いた固体電解コンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、電子機器の小型化・高周波化が進み、使用されるコンデンサも高周波で低インピーダンスが実現できる導電性高分子を固体電解質として用いた固体電解コンデンサが商品化されてきている。そしてこの固体電解コンデンサは高導電率の導電性高分子を固体電解質として用いているため、従来の電解液を用いた乾式電解コンデンサや二酸化マンガンを用いた固体電解コンデンサに比べて、等価直列抵抗成分が低く、理想に近い大容量でかつ小形の固体電解コンデンサを実現することができることからさまざまな改善がなされ、次第に市場にも受け入れられるようになってきた。
【0003】
また、固体電解質として使用する導電性高分子も種々のものが開発され、固体電解コンデンサへの適応への開発が急ピッチで進められている。
【0004】
しかしながら、これらの導電性高分子は、いずれも有機物であるため、酸素雰囲気下では酸化劣化を引き起こし、これにより、導電性の低下や誘電体酸化皮膜との密着性および安定性の低下を引き起こすことになり、そしてこれが原因で特に高温下においてはコンデンサ特性の劣化(特に容量減少および等価直列抵抗の増大)を引き起こすことがわかってきている。
【0005】
これらの課題を解決するために、従来のこの種の固体電解コンデンサにおいては、コンデンサ素子に接続されたリードフレームの界面を粗面化することにより、コンデンサ素子およびリードフレームの一部分をモールドする外装樹脂とリードフレームとの密着性を改善し、さらに外装樹脂の肉厚を厚くすることにより、リードフレームとコンデンサ素子との距離を離して、リードフレームと外装樹脂との接触距離を長くする方法がとられていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の固体電解コンデンサにおいては、外装樹脂の肉厚を厚くして、リードフレームとコンデンサ素子との距離を離すことにより、リードフレームと外装樹脂との接触距離を長くする方法をとっているため、外装寸法が大きくなり、この結果、コンデンサの外径寸法の小型化が非常に難しくなるという問題点を有していた。
【0007】
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、高温下においてもコンデンサ特性の劣化を引き起こすことなく、しかも外装樹脂の肉厚を薄くできて小型化が図れる小型大容量の固体電解コンデンサを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題解決するために本発明の固体電解コンデンサは、導電性高分子を固体電解質とするコンデンサ素子をリードフレームに電気的に接続し、かつこのコンデンサ素子とリードフレームとを外装樹脂でモールドしてリードフレームの一部を外装樹脂より外部に引き出した固体電解コンデンサにおいて、前記外装樹脂と接触するリードフレーム部分と外装樹脂より外部に位置するリードフレーム部分とにまたがるように穴部もしくは切欠き部を形成し、さらにこの穴部もしくは切欠き部が形成された部分における外装樹脂内部に位置する部分に階段状の曲げ加工部分を形成したもので、この構成によれば、高温下においてもコンデンサ特性の劣化を引き起こすこともなく、しかも外装樹脂の肉厚を薄くできて小型化が図れるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、導電性高分子を固体電解質とするコンデンサ素子をリードフレームに電気的に接続し、かつこのコンデンサ素子とリードフレームとを外装樹脂でモールドしてリードフレームの一部を外装樹脂より外部に引き出した固体電解コンデンサにおいて、前記外装樹脂と接触するリードフレーム部分と外装樹脂より外部に位置するリードフレーム部分とにまたがるように穴部もしくは切欠き部を形成し、さらにこの穴部もしくは切欠き部が形成された部分における外装樹脂内部に位置する部分に階段状の曲げ加工部分を形成したもので、この構成によれば、外装樹脂と接触するリードフレーム部分と外装樹脂より外部に位置するリードフレーム部分とにまたがるように穴部もしくは切欠き部を形成しているため、リードフレームと外装樹脂の接触面積を必要端子面積に比べて少なくすることができるもので、これは、固体電解コンデンサを半田付けなどで基板に実装した場合の熱ストレスによって、リードフレームや外装樹脂が熱的に膨張収縮することによりリードフレームと外装樹脂の界面の剥離などが起こりにくくなることを意味し、そしてこれにより、外部の酸素がリードフレームの界面を通過して外装樹脂内のコンデンサ素子に到達する確率を低くすることができるものである。
【0010】
また、リードフレームには穴部もしくは切欠き部が形成された部分における外装樹脂内部に位置する部分に階段状の曲げ加工部分を形成しているため、外装樹脂の外面からコンデンサ素子までのリードフレームが外装樹脂に接触している接触距離を階段状の曲げ加工部分によって、外装樹脂の外面からコンデンサ素子までの直線距離よりも長くすることができるため、リードフレームと外装樹脂が半田付けなどの熱ストレスにより一部界面剥離を起こしたとしても、外装樹脂とリードフレームの接触距離が長いことにより、全体にわたって剥離する確率は低く、これにより、外装樹脂内への外部の酸素の入を抑制することができるものである。
【0011】
このようにリードフレームの形状を工夫することにより、外部の酸素がコンデンサ素子に到達する確率を低くすることができるとともに、外装樹脂内への外部の酸素の侵入を抑制することができるため、コンデンサ素子の固体電解質として用いている導電性高分子が酸素雰囲気下で酸化劣化を引き起こすことはなくなり、これにより、高温下においてもコンデンサ特性の劣化(特に容量減少および等価直列抵抗の増大)を引き起こすことはなくなるため、信頼性の高い固体電解コンデンサを得ることができるものである。
【0012】
また、従来のようにリードフレームと外装樹脂との接触距離を長くするために外装樹脂の肉厚を厚くしたものに比べ、リードフレームの形状の工夫により、リードフレームと外装樹脂との接触距離を長くしているため、外装樹脂の肉厚を薄くすることができ、これにより、固体電解コンデンサの小型化が図れるとともに、材料の使用量も削減できて省資源化が図れるものである。
【0013】
請求項2に記載の発明は、リードフレームを銅系の材料もしくは表面に銅系の材料のメッキ処理を施した材料で構成し、さらにリードフレームの表面には粗面化処理を施したもので、この構成によれば、リードフレームの形状の工夫とリードフレームの表面の粗面化により、リードフレームが外装樹脂と絡みあう構造となるため、そのアンカー効果により、リードフレームと外装樹脂の密着性を高めることができるものである。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、外装樹脂より外部に位置するリードフレーム部分に形成された穴部もしくは切欠き部により極性表示を行うようにしたものであり、請求項1における耐水性の向上等の効果が得られるとともに、極性の表示が同時に行えることになる。
【0015】
次に本発明の具体的な実施の形態と比較例について添付図面にもとづいて説明する。
【0016】
(実施の形態1)
図1は本発明の各実施の形態における固体電解コンデンサのコンデンサ素子の構成を示したもので、まず、電極体1となる純度99.99%のアルミニウムの表面を公知の方法で電解エッチングして粗面化し、その後、濃度が3%のアジピン酸アンモニウム水溶液中で59Vの電圧を印加して30分間化成を行うことにより、誘電体である酸化アルミニウムの化成皮膜2を形成した。
【0017】
このようにして作成した電極体1を幅3.5mm長さ6.5mmに切断し、そして所定の位置にポリイミド粘着テープ3を表裏両側から貼り付けることにより、陰極部4と陽極部5とに分離し、かつ断面部分を再び濃度が3%のアジピン酸アンモニウム水溶液中で59Vの電圧を印加して30分間断面化成を行い、その後、陰極部4に硝酸マンガン水溶液をディップし300℃で熱分解して、導電性のマンガン酸化物を形成した。さらに、ピロール0.1モルとアルキルナフタレンスルフォン酸塩0.15モルを含有する水溶液中に浸漬して、マンガン酸化物上の一部に作用電極を接触させて2Vの定電圧で30分間電解重合を行うことにより、ポリピロールからなる導電性高分子6を均一に析出させた。この後、このようにして作成した素子の陰極部分に、カーボンペイント層7および導電性の銀ペイント層8を形成することにより、導電性高分子を固体電解質とするコンデンサ素子9を構成した。
【0018】
次に、上記のようにして構成したコンデンサ素子9を図2に示すように、リードフレーム10に以下の実施の形態1〜3および比較例1〜3の方法により電気的に接続した後、前記コンデンサ素子9とリードフレーム10とをエポキシ樹脂からなる外装樹脂11でトランスファーモールドによりモールドしてリードフレーム10の一部を外装樹脂11より外部に引き出し、その後、リード部分の端子加工と電圧印加によるエージング処理を行って固体電解コンデンサ12を構成した。
【0019】
図3は図2に示した固体電解コンデンサ12に使用しているリードフレーム10の加工後の形状を示したもので、このリードフレーム10は、厚さ0.1mmのリン青銅の基材をプレス加工により連続的に打ち抜き加工したものをプレス金型により所定の構造に曲げ加工したものである。
【0020】
そしてこのリードフレーム10の構造は、外装樹脂11と接触するリードフレーム部分10aと外装樹脂11より外部に位置するリードフレーム部分10bとにまたがるように形成した長方形の穴部13と、この穴部13が形成された部分における外装樹脂11の内部に位置する部分に形成され、かつ図1に示したコンデンサ素子9を受けるための曲げ加工部分(図3上のハッチング部)14を有した構造となっている。
【0021】
そしてこのリードフレーム10は陽極側と陰極側にそれぞれ設けているもので、陰極側のリードフレーム10には図1に示すコンデンサ素子9の銀ペイント層8の部分を載せ、一方、陽極側のリードフレーム10には図1に示すコンデンサ素子9の陽極部5を載せ、そして図2に示すように陽極側のリードフレーム10の2次曲げ加工によりコンデンサ素子9の陽極部5を包み込み、この包み込んだ部分をYAGレーザーにより溶接して図2に示す固体電解コンデンサ12を構成した。
【0022】
(実施の形態2)
図4は本発明の実施の形態2における固体電解コンデンサの内部構造を示し、また図5は図4に示した固体電解コンデンサに使用しているリードフレーム10の加工後の形状を示したもので、このリードフレーム10は、厚さ0.1mmのSPCC(鉄)の基材をプレス加工により図4に示す形状に連続的に打ち抜き加工したものの表面に厚さ3μmの銅メッキ処理を施し、さらにこのリードフレーム10をプレス金型により所定の構造に曲げ加工したものである。
【0023】
そしてこのリードフレーム10の構造は、外装樹脂11と接触するリードフレーム部分10aと外装樹脂11より外部に位置するリードフレーム部分10bとにまたがるように形成した凹型の切欠き部15と、この切欠き部15が形成された部分における外装樹脂11の内部に位置する部分に形成され、かつ図1に示したコンデンサ素子9を受けるための曲げ加工部分(図5上のハッチング部)16を有した構造となっている。
【0024】
そしてこのリードフレーム10は陽極側と陰極側にそれぞれ設けているもので、陰極側のリードフレーム10には図1に示すコンデンサ素子9の銀ペイント層8の部分を載せ、一方、陽極側のリードフレーム10には図1に示すコンデンサ素子9の陽極部5を載せ、そして図4に示すように陽極側のリードフレーム10の2次曲げ加工によりコンデンサ素子9の陽極部5を包み込み、この包み込んだ部分をYAGレーザーにより溶接して図4に示す固体電解コンデンサ12を構成した。
【0025】
(実施の形態3)
実施の形態1で用いた図3に示すリードフレーム10、すなわち厚さ0.1mmのリン青銅の基材をプレス加工により連続的に打ち抜き加工したリードフレーム10の外装樹脂11と接触する部分の表面を、180メッシュのガーネットからなる研磨剤を用いてサンドブラスト法により粗面化してその平均表面粗さ(Ra)をRa>0.6μmとした後、実施の形態1と同様の構造にプレス加工により曲げ加工を行い、その後、実施の形態1と同様に、陰極側のリードフレーム10には図1に示すコンデンサ素子9の銀ペイント層8の部分を載せ、一方、陽極側のリードフレーム10には図1に示すコンデンサ素子9の陽極部5を載せ、そして図2に示すように陽極側のリードフレーム10の2次曲げ加工によりコンデンサ素子9の陽極部5を包み込み、この包み込んだ部分をYAGレーザーにより溶接して図2に示す固体電解コンデンサ12を構成した。
【0026】
(比較例1)
実施の形態1で用いた図3に示すリードフレーム10の代わりに、穴部13を形成していない図6に示すようなリードフレーム17を用いたもので、この比較例1のリードフレーム17は材質および曲げ加工など実施の形態1と同様にして固体電解コンデンサ12を構成した。
【0027】
(比較例2)
図7は比較例2における固体電解コンデンサの内部構造を示し、また図8は図7に示した固体電解コンデンサに使用しているリードフレーム18の加工後の形状を示したもので、このリードフレーム18は、実施の形態1や2で示したリードフレーム10のように穴部13や切欠き部15はなく、外装樹脂11の内部に位置する部分にコンデンサ素子9を受けるための受け部19のみを設けたものである。
【0028】
そしてこのリードフレーム18は陽極側と陰極側にそれぞれ設けているもので、陰極側のリードフレーム18には図1に示すコンデンサ素子9の銀ペイント層8の部分を載せ、一方、陽極側のリードフレーム18には図1に示すコンデンサ素子9の陽極部5を載せ、そして図7に示すように陽極側のリードフレーム18における受け部19の曲げ加工によりコンデンサ素子9の陽極部5を包み込み、この包み込んだ部分をYAGレーザーにより溶接して図7に示す固体電解コンデンサ12を構成した。
【0029】
(比較例3)
実施の形態2におけるリードフレーム10のように、表面に厚さ3μmの銅メッキ処理を施していないリードフレーム10を用い、そしてこのリードフレーム10を実施の形態2と同様の構造に曲げ加工して固体電解コンデンサ12を構成した。
【0030】
以上のようにして構成した本発明の実施の形態1〜3および比較例1〜3の固体電解コンデンサ12を270℃の高温雰囲気下で2分間のリフロー半田付け条件で基板に半田付けした後、定格電圧16Vを印加した状態で125℃の高温雰囲気下で1000時間の長期信頼性試験を実施した。その試験結果として、125℃500時間後と、125℃1000時間後の静電容量変化率(%)とtanδ値(%)を(表1)に示した。この(表1)における数値は、それぞれ試験個数n=10個の平均値を示している。
【0031】
【表1】
Figure 0003543489
【0032】
(表1)から明らかなように、本発明の実施の形態1〜3は、長期信頼性試験における特性変化がいずれも小さく、しかも安定していることがわかる。特に本発明の実施の形態3はその変化が少なく、本発明の効果がよく発揮できていることがわかる。これに対し、比較例1〜3は、いずれも特性変化が大きいもので、特に比較例2では特性変化が非常に大きいことがわかった。
【0033】
(実施の形態4)
次に上記各実施の形態で説明したリードフレーム10に形成する穴部13や切欠き部15を一方と他方に設けることにより、この穴部13や切欠き部15がコンデンサ素子9の極性を表示するものとなる。
【0034】
この穴部13や切欠き部15は必ず双方に設ける必要はなく、いずれか一方のリードフレーム10側に設けてもよく、この場合実施の形態1で示した効果は一方のリードフレーム10側にしか得られなくなるが、他方は効果が得られることになる。
【0035】
なお、上記本発明の実施の形態においては、固体電解質の材料や形成方法、電極体の材料および形成方法に関して、具体的に例を挙げて説明したが、本発明の内容はこれらに限定されるものではない。すなわち酸素雰囲気下で酸化劣化を引き起こす可能性のある導電性高分子を固体電解質に使用したものであれば、その素子に関してはその材料および形成方法に関係なく本発明を適用できることはいうまでもなく、実施の形態で説明した内容に限定されるものではない。またリードフレーム10に形成した穴部13や切欠き部15および曲げ加工の形状に関しても図面に示した内容に限定されるものではなく、その効果が同様であればいかなる形状であっても適用できることはいうまでもない。
【0036】
【発明の効果】
以上のように本発明の固体電解コンデンサは、導電性高分子を固体電解質とするコンデンサ素子をリードフレームに電気的に接続し、かつこのコンデンサ素子とリードフレームとを外装樹脂でモールドしてリードフレームの一部を外装樹脂より外部に引き出した固体電解コンデンサにおいて、前記外装樹脂と接触するリードフレーム部分と外装樹脂より外部に位置するリードフレーム部分とにまたがるように穴部もしくは切欠き部を形成し、さらにこの穴部もしくは切欠き部が形成された部分における外装樹脂内部に位置する部分に階段状の曲げ加工部分を形成したもので、この構成によれば、外装樹脂と接触するリードフレーム部分と外装樹脂より外部に位置するリードフレーム部分とにまたがるように穴部もしくは切欠き部を形成しているため、リードフレームと外装樹脂の接触面積を必要端子面積に比べて少なくすることができるもので、これは、固体電解コンデンサを半田付けなどで基板に実装した場合の熱ストレスによって、リードフレームや外装樹脂が熱的に膨張収縮することによりリードフレームと外装樹脂の界面の剥離などが起こりにくくなることを意味し、そしてこれにより、外部の酸素がリードフレームの界面を通過して外装樹脂内のコンデンサ素子に到達する確率を低くすることができるものである。
【0037】
また、リードフレームには穴部もしくは切欠き部が形成された部分における外装樹脂内部に位置する部分に階段状の曲げ加工部分を形成しているため、外装樹脂の外面からコンデンサ素子までのリードフレームが外装樹脂に接触している接触距離を階段状の曲げ加工部分によって、外装樹脂の外面からコンデンサ素子までの直線距離よりも長くすることができるため、リードフレームと外装樹脂が半田付けなどの熱ストレスにより一部界面剥離を起こしたとしても、外装樹脂とリードフレームの接触距離が長いことにより、全体にわたって剥離する確率は低く、これにより、外装樹脂内への外部の酸素の入を抑制することができるものである。
【0038】
このようにリードフレームの形状を工夫することにより、外部の酸素がコンデンサ素子に到達する確率を低くすることができるとともに、外装樹脂内への外部の酸素の侵入を抑制することができるため、コンデンサ素子の固体電解質として用いている導電性高分子が酸素雰囲気下で酸化劣化を引き起こすことはなくなり、これにより、高温下においてもコンデンサ特性の劣化(特に容量減少および等価直列抵抗の増大)を引き起こすことはなくなるため、信頼性の高い固体電解コンデンサを得ることができるものである。
【0039】
また、従来のようにリードフレームと外装樹脂との接触距離を長くするために外装樹脂の肉厚を厚くしたものに比べ、リードフレームの形状の工夫により、リードフレームと外装樹脂との接触距離を長くしているため、外装樹脂の肉厚を薄くすることができ、これにより、固体電解コンデンサの小型化が図れるとともに、材料の使用量も削減できて省資源化が図れるものである。
【0040】
さらに穴部や切欠き部で極性表示が行え、組立て上での扱いが容易で実装時の実装法を防止することができることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施の形態における固体電解コンデンサのコンデンサ素子の構成を示す破断斜視図
【図2】本発明の実施の形態1における固体電解コンデンサの内部構造を示す斜視図
【図3】同固体電解コンデンサに使用しているリードフレームの加工後の形状を示す斜視図
【図4】本発明の実施の形態2における固体電解コンデンサの内部構造を示す斜視図
【図5】同固体電解コンデンサに使用しているリードフレームの加工後の形状を示す斜視図
【図6】比較例1の固体電解コンデンサに使用しているリードフレームの加工後の形状を示す斜視図
【図7】比較例2の固体電解コンデンサの内部構造を示す斜視図
【図8】比較例2の固体電解コンデンサに使用しているリードフレームの加工後の形状を示す斜視図
【符号の説明】
6 導電性高分子
9 コンデンサ素子
10 リードフレーム
11 外装樹脂
13 穴部
14,16 曲げ加工部分
15 切欠き部

Claims (3)

  1. 導電性高分子を固体電解質とするコンデンサ素子をリードフレームに電気的に接続し、かつこのコンデンサ素子とリードフレームとを外装樹脂でモールドしてリードフレームの一部を外装樹脂より外部に引き出した固体電解コンデンサにおいて、前記外装樹脂と接触するリードフレーム部分と外装樹脂より外部に位置するリードフレーム部分とにまたがるように穴部もしくは切欠き部を形成し、さらにこの穴部もしくは切欠き部が形成された部分における外装樹脂内部に位置する部分に階段状の曲げ加工部分を形成した固体電解コンデンサ。
  2. リードフレームは銅系の材料もしくは表面に銅系の材料のメッキ処理を施した材料で構成し、さらに表面には粗面化処理を施した請求項1記載の固体電解コンデンサ。
  3. 外装樹脂より外部に位置するリードフレーム部分に形成された穴部もしくは切欠き部により極性表示を行うようにした請求項1記載の固体電解コンデンサ。
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