JP2000338475A - 空間光変調素子 - Google Patents

空間光変調素子

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JP2000338475A
JP2000338475A JP11152917A JP15291799A JP2000338475A JP 2000338475 A JP2000338475 A JP 2000338475A JP 11152917 A JP11152917 A JP 11152917A JP 15291799 A JP15291799 A JP 15291799A JP 2000338475 A JP2000338475 A JP 2000338475A
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pixel electrode
color
region
electrode
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JP11152917A
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Shigeo Shimizu
滋雄 清水
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 明るさを犠牲にすることなく色再現性を改善
したホログラムフィルターを使用した空間光変調素子を
提供する 【解決手段】 入射する光をその入射角度と波長帯域に
応じて所定方向に回折出射するホログラムレンズ層と、
透明電極が形成された一方の透明基板と反射電極が形成
された他方の基板とに挟まれ、前記ホログラムレンズ層
を介して入射する光に対応色の映像信号に係わる光変調
を与えて出射する光変調層とを有する空間光変調素子に
おいて、前記反射電極が一単位画素ごとに同一幅の赤色
対応画素電極、緑色対応画素電極および青色対応画素電
極を備え、これを規則的に同一間隔で繰り返し配置せし
める平面構成を有し、且つ、前記赤色対応画素電極は隣
接する青色対応画素電極に沿った片側領域に低反射領域
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホログラムカラー
フィルタと光変調層を用いた反射型表示装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】カラー表示装置では、カラーフィルタが
必須の構成要素となる。従来のカラーフィルタは、顔料
や染料を着色材として用い、光の三原色であるR
(赤)、G(緑)、B(青)に対応するいずれかの波長
域のみを選択的に透過する樹脂層で形成されている。し
かし、この従来のカラーフィルタでは、RGBに対応し
たフィルタを平面上のそれぞれ独立した領域に形成する
必要がある。各領域のフィルタを透過できる光は、入射
する白色光の内、RGBいずれか一色のみであり、それ
以外の光はフィルタに吸収される。よって、カラーフィ
ルタ全体としての光透過率が低く、原理的に光の利用効
率を高くできないとともに、吸収された光は熱となり、
表示特性の劣化要因となるおそれがある。
【0003】これに対し、最近、ホログラムレンズを用
いたカラーフィルタ(以下、ホログラムカラーフィルタ
という。)の使用が検討されている。このホログラムカ
ラーフィルタによれば、ホログラムの回折、分光機能に
より、一領域のホログラムカラーフィルタで、入射する
白色光をRGBの三成分に回折、分光できる。よって高
い光利用効率を得ることが可能であるため、特にその改
善が求められている投射型カラー表示装置に対して有効
である。
【0004】図7は、本願出願人による先願の公開公報
(特開平9−189809)に開示した反射方式の投射
型カラー液晶表示装置における空間光変調素子の構造を
模式的に示した装置断面図である。この空間光変調素子
では、カラーフィルタとして、上述のホログラムカラー
フィルタを用いている。
【0005】液晶パネル111は、シリコン基板121
と、そのシリコン基板121上に形成されたアクティブ
マトリクス駆動回路122と、そのアクティブマトリク
ス駆動回路122によって選択的に制御駆動される画素
電極123r、123g、123bを規則的に配列せし
めた画素電極層123と、誘電体ミラー膜124と、配
向膜125と、スペーサで液晶を封止した光変調層12
6と、配向膜127と、透明な共通電極層128とを順
に積層させた構造を有している。
【0006】カラーフィルタ113は、単位ホログラム
レンズを規則的に配列したいわゆるホログラムレンズア
レイを三層(113r〜113b)積層した構成を有し
ており、R、G、Bの三原色を含んだ読み出し光(白色
光)を各色光毎に回折分光し、液晶パネル111内の
R、G、Bに対応する画素電極123r、123g、1
23bの位置へそれぞれ略垂直に集光する機能を有す
る。即ち、光束の主光線を画素電極123r、123
g、123bに対して略垂直に入射させ、且つそのレン
ズ作用によって光束を画素電極123r、123g、1
23bに集束させている。従って、入射光を無駄なく利
用した投射型カラー表示装置を提供することができる。
なお、同図に示すように、画素電極123上に誘電体ミ
ラー膜124を備える場合は、集光先は誘電体ミラー膜
124になる。また、同図のように反射型の液晶表示装
置の場合は、集光された光はそこで反射し、投射光とし
て空間光変調素子から外部に射出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述する液晶表示装置
に使用する光源としては、一般に発光効率が高く、長寿
命であることを理由にメタルハライドランプが用いられ
ている。図7はメタルハライドランプの分光特性の一例
を示すものである。このグラフからもわかるように、B
光領域とG光領域には強い輝線を有するもののR光領域
には輝線はなく、BGに比べ相対的にRの光強度が不足
しがちである。
【0008】また、ホログラムフィルターを通して回折
された光は色光ごとに液晶層で必要な変調を受け、対応
する色光の画素電極上に達し、ここで反射されて投射光
として外部に射出されるが、この際、各単位ホログラム
レンズと対応する画素電極とのアライメントがずれる
と、色光が、対応する画素電極以外の画素電極上にも照
射され、その画素電極域に応じた変調を加えられる結
果、色再現性が悪化することがある。
【0009】特に、HDTV(high definition tele
vision)対応の高精細画素ではアライメントのずれが発
生しやすくなる。さらに、相対的に光強度が不足しがち
な赤色光対応画素電極にアライメントのずれにより他の
色光が入り込むと、R色の再現性がより悪化するおそれ
がある。
【0010】本発明の目的は、良好な色再現性を確保で
きるホログラムフィルターを用いた空間光変調素子を提
供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の空間光変調素子
の特徴は、入射する光をその入射角度と波長帯域に応じ
て所定方向に回折出射するホログラムレンズ層と、透明
電極が形成された透明な第1の基板と反射電極が形成さ
れた第2の基板とに挟まれ、前記ホログラムレンズ層を
介して入射する光に対応色の映像信号に係わる光変調を
与えて出射する光変調層とを有する空間光変調素子にお
いて、前記反射電極が一単位画素ごとに同一幅の赤色対
応画素電極、緑色対応画素電極および青色対応画素電極
を備え、これを規則的に同一間隔で繰り返し配置せしめ
る平面構成を有し、且つ、前記赤色対応画素電極は、隣
接する青色対応画素電極に沿った片側領域に低反射領域
を設けることである。
【0012】上記本発明の特徴によれば、ホログラムレ
ンズの特性ばらつきにより青色光が赤色対応画素電極上
に重複照射されても、赤色対応画素電極上のこの領域に
低反射領域が設けられているので、青色光の重複照射に
起因する色再現性の低下を抑制できる。また、この低反
射領域に照射される赤色光は人間の視感度が低い長波長
側の赤であるため、低反射としたことにより赤色光の強
度が不足することはない。よって、明るさを犠牲にする
ことなく色再現性の改善を図ることができる。なお、低
反射領域とは少なくとも他の画素電極面より可視光の反
射率が低く、好ましくは殆ど反射しない領域をいう。
【0013】本発明の空間光変調素子の別の特徴は、入
射する光をその入射角度と波長帯域に応じて所定方向に
回折出射するホログラムレンズ層と、透明電極が形成さ
れた透明な第1の基板と反射電極が形成された第2の基
板とに挟まれ、前記ホログラムレンズ層を介して入射す
る光に対応色の映像信号に係わる光変調を与えて出射す
る光変調層とを有する空間光変調素子において、前記反
射電極は、一単位画素ごとに赤色対応画素電極、緑色対
応画素電極および青色対応画素電極を備え、これを規則
的に繰り返し配置せしめる平面構成を有するものであ
り、且つ、前記赤色対応画素電極幅は他の画素電極幅よ
り狭く、前記赤色対応画素電極と隣接する前記青色対応
画素電極との間隔が他の画素電極間距離より広いことで
ある。
【0014】上記本発明の特徴によれば、ホログラムレ
ンズの特性ばらつきにより青色光の照射範囲がずれたり
広がったりした場合でも、青色光対応画素電極と赤色光
対応画素電極間の間隔が広いため青色光が赤色対応画素
に重複照射されにくい。よって重複照射による色再現性
の低下を抑制できる。また、この間隔の拡張に伴い赤色
光対応画素の幅を狭くしているが、人間の視感度が高い
短波長側の赤色光は画素電極面に照射され、反射光とし
て利用できるので赤色光の実質的な強度は維持できる。
よって、明るさを犠牲にすることなく色再現性の改善を
図ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】従来の投射型カラー液晶表示装置
で用いた空間光変調素子では、既に図6を用いて説明し
たように、カラーフィルタとして三層構造のホログラム
レンズを用い、第1の層113rでR光成分を回折、分
光し、第2の層113gでG光成分を回折、分光し、さ
らに第3の層113bでB光成分を回折、分光し、各層
で分光、回折されたRGB各色光をそれぞれ対応する画
素電極123b、123g、123r上に略垂直に集光
していた。
【0016】しかし、従来のホログラムレンズを用いた
空間光変調素子では、その製造工程において、三種のホ
ログラムレンズ層をそれぞれ作製する必要があり、さら
にこの三種のホログラムレンズを積層する際には、各ホ
ログラムレンズ層で回折、分光される光が対応画素電極
上に集光されるように、三層のホログラムレンズ間で高
精度のアライメントが必要であった。よって、プロセス
上の手間がかかり、プロセスコストが高くなるととも
に、アライメント精度の問題から、高精細なカラー液晶
表示装置を作製することは容易ではなかった。
【0017】そこで、本願出願人は最近、従来の三層構
造のホログラムカラーフィルタにかえて、図3に示すよ
うな単層構造のホログラムカラーフィルタを使用した液
晶表示装置を提案している。
【0018】この単層構造のホログラムカラーフィルタ
を使用した液晶表示装置では、作製するホログラムレン
ズが一種類でよいため、製造工程が大幅に縮小できると
ともに、ホログラムレンズ層間のアライメント工程も不
要となり、製造コストを大幅に低減できる。
【0019】本願発明の実施の形態にかかるカラー表示
装置はこの新たな単層構造のホログラムカラーフィルタ
を用いた液晶表示装置に基づいて説明する。
【0020】(単層ホログラムレンズを用いた液晶表示
装置)まず、具体的な発明の実施の形態の説明に移る前
に、単層ホログラムレンズを用いた反射型のカラー液晶
表示装置の構造と光学的原理について図3を参照して簡
単に説明する。
【0021】反射型空間光変調素子11は、図中上から
ガラス基板3およびガラス基板3裏面に形成された単一
の層であるホログラムレンズ層4と液晶パネルとの積層
構造を有する。液晶パネルは、薄板ガラス層5とこの裏
面に形成される透明電極6、光変調層である液晶層7と
光反射面でもある画素電極8と、この画素電極8を選択
的に制御駆動するアクティブマトリクス駆動回路9等に
よって構成される。画素電極8とアクティブマトリクス
駆動回路9は、シリコン基板(図示しない)上に形成さ
れ、このシリコン基板と上述する薄板ガラス層5とで液
晶層7が保持される。
【0022】図4(a)〜図4(c)に示すように、ホ
ログラムレンズ層4に白色光を照射した場合、略垂直方
向に回折される光の効率(光回折効率)は、入射角54
度では主にB光が回折射出され、入射角60度では主に
G光が回折射出され、入射角65度では主にR光が回折
射出される。よって、図3に示すように、予め光源1か
ら射出された白色光をダイクロイックミラー2を用いて
B光、R光、G光に色分解し、B光、R光、G光の各色
光ごとに最も回折効率が高くなるような入射角、即ち上
述する入射角で空間光変調素子に入射させることによ
り、単一のホログラムレンズ層を用いてRGBの色光を
それぞれ所定方向に高効率で回折射出している。
【0023】一方、カラーフィルタとして用いるホログ
ラムレンズ層4は、入射光の波長をλ、回折格子の表面
ピッチをpとすると、入射角αの入射光に対し、回折角
βは次式(1)で求められる。
【0024】sin α+sin β=λ/p …(1) よって、それぞれの色光の回折角βは、上述の(1)式
に基づき、入射角α、色光の波長λ等の値により一義的
に定まる。G光が略垂直方向に回折される場合、G光よ
り波長の短いB光はより大きく回折し、G光より波長の
長いR光はG光より小さく回折する。単一のホログラム
レンズ層を用いたカラー液晶表示装置においては、この
色光の回折特性と波長の関係を生かし、各色光の回折射
出光の照射位置に、対応するRGBの画素電極を配置し
ている。
【0025】図5は、単一ホログラムレンズ層を用いた
液晶表示装置における回折光と画素電極との関係を示す
ものである。各色光対応の画素電極は、回折光の射出方
向にあわせ、R光用、G光用、B光用の順に並べられ
る。なお実際の各回折光は、同図に示すように画素電極
上の中心にのみ集光されるのではなく、RGB3種の画
素電極上にレインボー状に波長分散される。
【0026】各画素電極に達する光はそこで反射し、空
間光変調素子から外部に射出され、投射レンズ10を介
してスクリーンに映し出される。
【0027】単層ホログラムレンズを用いる場合は、従
来の三層構造のホログラムレンズを用いる場合に比べ作
製するホログラムレンズ数が一層でよく、ホログラムレ
ンズ層間のアライメントも不要なので作製工程は大幅に
簡易化できる。
【0028】しかし、この単層構造のホログラムフィル
ターを用いた液晶表示装置においても、一般に使用され
る光源はメタルハライドランプであり、相対的にR光強
度が不足している。また、隣接しあうホログラムレンズ
特性にばらつきがある場合には、隣接する画素単位で照
射光が一部重複することがある。特に、B光が本来集光
照射されるべき対応画素電極からずれて隣のR色対応画
素電極上に重複照射されると、R色の再現性が大きく劣
化する。
【0029】一方、上述する液晶表示装置では、通常各
色光に対応する画素電極の幅を同じにするが、有効な利
用波長の範囲は必ずしも各色光で同じ幅ではない。例え
ば、R光、G光、B光の各色光ごとに約100nm前後
の波長域の光を対応画素電極上に照射する場合、R光に
ついては約600nm〜700nmの波長光が波長に応
じて画素電極上に分散照射されるが、実際にはR色の場
合、人間の視感度等を考慮すると約600nm〜630
nmの狭い範囲しか有効に利用されない。
【0030】これらのことに鑑み、この単層ホログラム
を用いたカラー表示装置に係る本実施の形態について具
体的に説明する。
【0031】(第1の実施の形態)図1は、第1の実施
の形態に係るホログラムフィルターを使用したカラー表
示装置の画素電極の一部の平面構成と断面構成を示す。
同図に示すように、本実施の形態の主な特徴は、R、
G、B用の3つの色光用画素電極を一組とする画素電極
81a、81b・・・をアレイ状に配した反射電極81
において、B用画素電極に隣接する側のR用画素電極の
一辺に沿う一部の領域に低反射領域20を設けたことで
ある。
【0032】以下、より具体的に本実施の形態について
図1、図3を参照しながら説明する。なお、本実施の形
態に係る表示装置の基本的な構造は上述した単層ホログ
ラムを有する液晶表示装置と共通する。
【0033】ここで、ホログラムレンズアレイからなる
単層のホログラムレンズ層4は、従来と同様に透明基板
上にCr薄膜パターンの回折格子を持つマスターホログ
ラムを利用した干渉露光法で作製できる。この干渉露光
法においては、露光光をマスターホログラムに照射した
ときに得られる0次光と1次光とで透明基板上に貼り付
けたフォトポリマーフィルムを干渉露光し、さらに熱現
像処理過程を経てホログラムレンズ層4を作製する。
【0034】例えば、単位ホログラムレンズのピッチを
22.8μm、レンズ焦点距離を約80μm、60度の
入射角度で入射された545nmのG光が出射角0度に
なるような回折特性を有するホログラムレンズ層4を作
製する。
【0035】各画素電極は、トランジスタやコンデンサ
等の必要な素子が形成されたシリコン基板上に、スパッ
タ法等を用いて膜形成を行った後、通常のフォトリソグ
ラフィ工程を用いてパターニングを行う。またこれらの
電極は反射電極でもあるので、Al薄膜等の光反射性を
有する金属膜を用いる。
【0036】図1に示すように、RGBの各色光の画素
電極は、例えば従来と同様に3色光用ともに画素電極ピ
ッチを7.6μmとする。各画素電極の幅Rw、Gw、
Bwを7.0μm、各画素電極間のスペースRGg、G
Bg、BRgを0.6μmとする。
【0037】第1の実施の形態では、さらに反射性の画
素電極上に例えばTiN等の低反射性の膜をコーティン
グし、フォトリソグラフィ工程を用いてR対応画素電極
上の一定領域にのみこの低反射性膜を残して他の膜をエ
ッチング除去し、R対応画素電極上に低反射領域20を
設ける。図1に示すように、この低反射領域20は、隣
接するB対応画素に近い画素電極の一辺に沿った領域に
設ける。例えばこの低反射領域の幅sは約0.5μm〜
2μm、好ましくは1μmとする。あるいは、画素電極
幅のほぼ10分の1としてもよい。
【0038】市販のマッチングオイルを介在し、図3に
示すように、ホログラムレンズ層4と透明電極6が片面
に形成された薄板ガラス層5と画素電極(反射電極)8
等が形成されたシリコン基板を貼り合わせた後、透明電
極面と画素電極面間の約2〜4μmのギャップに液晶を
注入し、注入口を封止すればほぼ空間光変調素子が完成
する。
【0039】従来のように、各色光の画素電極幅が全て
7μmで同じであった場合は、ホログラムレンズと画素
電極のアライメントをどのように正確に行っても色度図
上のR(X)は0.59以上にはならなかったが、図1
に示すようにB対応画素電極に隣接する側のR対応画素
電極の一辺に沿う一部の領域に低反射領域20を約1μ
m幅設けた場合は、色度図上のR(X)は0.63に向
上した。また、ホログラムレンズと画素電極とのアライ
メントが少々ずれても、色度図上のR(X)は0.6よ
り高い値を得ることができた。
【0040】投射光として使用できる有効なR光は、6
00nm〜630nmと比較的短波長側にしかなく、低
反射領域20が形成される場所にはそもそも殆ど人の目
に見えない長波長側のR帯域の光が分散照射されていた
領域であるため、この帯域の光が反射されず投射光とし
て使用されなくても色再現に寄与するR光の実質的な光
強度は低下しない。
【0041】また、隣接しあう単位ホログラムレンズの
特性誤差やホログラムレンズと画素電極とのアライメン
ト誤差から、隣接するホログラムレンズを介して青色光
がR画素電極上に一部重複照射されても、丁度その領域
が低反射領域20となっているためこのようなB光が反
射され投射光として寄与しないので色再現性を悪化させ
る要因とならない。この結果、明るさを犠牲にすること
なくR光の色再現性をアップできる。
【0042】なお、上述の方法のように非反射性膜を形
成することで低反射領域20を形成するほか、反射性膜
の一部表面を部分的に酸化して低反射領域20としても
よい。
【0043】また、画素電極上に誘電体ミラー膜等を形
成し、回折光をこの膜で反射させる場合は、低反射領域
20はこの誘電体ミラー膜上に形成すればよい。
【0044】(第2の実施の形態)第2の実施の形態に
係る空間光変調素子も、第1の実施の形態の場合と同様
に基本的な構造は図3に示した構造と共通する。
【0045】図2は、第2の実施の形態に係るホログラ
ムフィルターを使用したカラー表示装置の画素電極の一
部の平面構成と断面構成を示す。同図に示すように、本
実施の形態の特徴は、RGB3色光対応画素電極を一組
とする画素電極82a、82b・・・をアレイ状に配し
た反射電極82において、RGB用3つの画素電極を一
組とする各単位画素ごとのピッチはそのままにして、R
対応画素電極の幅のみを狭くし、その分B対応画素電極
とR対応画素電極間のスペースを広くしたパターンを形
成していることである。
【0046】例えば、画素電極部分の幅Gw、Bwを
7.0μmとするのに対しR対応画素電極の幅Rwを5
μm〜6.5μmとする。B対応画素電極とG対応画素
電極間GBgおよびR対応画素電極とG対応画素電極間
RGgの各スペースを0.6μmとし、B対応画素電極
とR対応画素電極間BRgのスペースを1.1μm〜
2.6μmとする。
【0047】この場合も、第1の実施の形態の場合と同
様に、R対応画素電極に隣接するスペースは一種の低反
射領域となる。R対応画素電極幅は従来のものに比べ狭
くなっているため、一部の赤色光がR対応画素電極上に
照射されないこととなるが、そもそもそこれらの赤色光
は殆ど人の目に見えない長波長側のR帯域の光であるた
め、この帯域の光が画素電極で反射されず投射光として
使用されなくても色再現に寄与するR光の実質的な光強
度は低下しない。
【0048】また、隣接しあう単位ホログラムレンズの
特性誤差やホログラムレンズと画素電極とのアライメン
ト誤差から、隣接する単位ホログラムレンズからのB光
がR画素電極側にずれても、丁度その領域が画素電極間
のスペースとなっているためこのようなB光の影響を除
去でき、B光の混入によるR光の色再現性の低下を抑制
できる。結果的に明るさを犠牲にすることなく、R光の
色再現性をアップできる。
【0049】以上、本発明について実施の形態に沿って
説明したが、本発明は上述の説明に限定されるものでは
ない。例えば、各色光対応画素の電極形状は、図1、図
2に示すような短冊状のものの他、モザイク状、ストラ
イプ状であってもよい。その他、種々の変更、改良、組
み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
【0050】
【発明の効果】上述するように、本発明の空間光変調素
子は、赤色対応画素電極は隣接する青色対応画素電極側
の画素辺に沿った片側領域に低反射領域を備えているこ
とにより、青色光の重複照射による赤色の色再現性の低
下を抑制するとともに、人間の視感度が高い短波長側の
赤色光については、赤色対応画素電極上の他の領域に照
射され、反射されるため、赤色光の実質的強度は低下し
ない。よって、明るさを犠牲にすることなく色再現性の
改善を図ることができる。また、この構成によればホロ
グラムレンズと各画素電極とのアライメントが比較的容
易になるため、プロセス上の負担が減少し、素子の歩留
まりも向上するので、製品コストの低下を図ることもで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る画素電極を示す平面図
および断面図である。
【図2】第2の実施の形態に係る画素電極を示す平面図
および断面図である。
【図3】本実施の形態に係る単層ホログラムフィルター
を用いた液晶表示装置の構成を示す図である。
【図4】光の波長と光回折効率の関係を示すグラフであ
る。
【図5】本実施の形態に係る単層ホログラムフィルター
を用いた液晶表示装置における回折光と画素電極との関
係を示す図である。
【図6】従来のホログラムカラーフィルタを用いた投射
型カラー表示装置の構成図である。
【図7】メタルハライドランプの分光特性例を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 光源 2 ダイクロミックミラー 3 ガラス基板 4 ホログラムレンズ層 5 薄板ガラス層 6 透明電極 7 液晶層 8 画素電極 9 アクティブマトリクス駆動回路 10 投射レンズ 11 反射型空間光変調素子 20 低反射領域

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射する光をその入射角度と波長帯域に
    応じて所定方向に回折出射するホログラムレンズ層と、 透明電極が形成された透明な第1の基板と反射電極が形
    成された第2の基板とに挟まれ、前記ホログラムレンズ
    層を介して入射する光に対応色の映像信号に係わる光変
    調を与えて出射する光変調層とを有する空間光変調素子
    において、 前記反射電極が、一単位画素ごとに同一幅の赤色対応画
    素電極、緑色対応画素電極および青色対応画素電極を備
    え、これを規則的に同一間隔で繰り返し配置せしめる平
    面構成を有し、且つ、前記赤色対応画素電極は隣接する
    青色対応画素電極に沿った片側領域に、低反射領域を備
    えることを特徴とする空間光変調素子。
  2. 【請求項2】 入射する光をその入射角度と波長帯域に
    応じて所定方向に回折出射するホログラムレンズ層と、 透明電極が形成された透明な第1の基板と反射電極が形
    成された第2の基板とに挟まれ、前記ホログラムレンズ
    層を介して入射する光に対応色の映像信号に係わる光変
    調を与えて出射する光変調層とを有する空間光変調素子
    において、 前記反射電極が、一単位画素ごとに赤色対応画素電極、
    緑色対応画素電極および青色対応画素電極を備え、これ
    を規則的に繰り返し配置せしめる平面構成を有するもの
    であり、且つ、前記赤色対応画素電極幅は他の画素電極
    幅より狭く、前記赤色対応画素電極と隣接する前記青色
    対応画素電極との間隔が他の画素電極間間隔より広いこ
    とを特徴とする空間光変調素子。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014520406A (ja) * 2011-06-25 2014-08-21 ジョスト、アルフレッド ソーラーモジュール
JP2018136381A (ja) * 2017-02-20 2018-08-30 株式会社Jvcケンウッド 液晶装置

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