JP2000241897A - 写真焼付装置 - Google Patents

写真焼付装置

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JP2000241897A
JP2000241897A JP4366199A JP4366199A JP2000241897A JP 2000241897 A JP2000241897 A JP 2000241897A JP 4366199 A JP4366199 A JP 4366199A JP 4366199 A JP4366199 A JP 4366199A JP 2000241897 A JP2000241897 A JP 2000241897A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 BMの影とこれと異質な筋との混在によって
画質が低下するのを回避する。 【解決手段】 LCDの光出射側に複屈折フィルタ3を
設ける。複屈折フィルタ3は、ともに材料の同じ3枚の
複屈折板10・11・12からなっている。複屈折板1
0・11・12は、厚さの比が1:1:√2であり、分
離方向はそれぞれ135°、225°、0°である。こ
の構成により、LCDからの光が複屈折フィルタ3に入
射すると、複屈折フィルタ3にて4本の光に正方分離さ
れ、印画紙に向けて出射される。これら4本の光のう
ち、例えば1本をLCDの画素と対応する印画紙の領域
に照射する一方、3本をBMに対応する印画紙の領域
に、画素と対応する印画紙の領域の周囲半周分に照射す
ると、印画紙全体に形成されるBMの影が完全に無くな
り、BMの影とこれと異質な筋との混在が無くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源からの光を光
変調素子を介して感光材料としての印画紙に照射するこ
とで画像を印画紙に焼き付ける写真焼付装置に関するも
のであり、特に、画質の良好な画像を印画紙に焼き付け
ることが可能な写真焼付装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、光変調素子として例えば液晶
表示装置(以下、LCDと略称する)を用いた、いわゆ
るデジタル露光デバイスとしての写真焼付装置の研究、
開発が盛んに進められている。この種の写真焼付装置
は、画像情報に応じてLCDの各画素を駆動して光源か
らの光の透過を各画素ごとに制御し、透過した光を印画
紙に照射することで、上記画像情報に応じた画像を印画
紙に焼き付けるものである。
【0003】ところで、図3(a)ないし(c)に示す
ように、LCDにおける光の透過部となる各画素51
は、例えばマトリクス状に配置されており、各画素51
の周囲には、上記画素51を駆動するための走査線およ
び信号線(ともに図示せず)が互いに直交するように設
けられていると共に、各画素51のON/OFFをスイ
ッチングするためのTFT(Thin Film Transistor)等
のアクティブ素子(図示せず)が各画素51ごとに設け
られている。そして、これらの配線やアクティブ素子を
覆うようにブラックマトリクス(以下、BMと記載す
る)52が設けられている。
【0004】なお、同図(a)は、縦方向のBM52の
幅を、横方向のBM52の幅よりも小さくした例を示
し、同図(b)は、逆に、横方向のBM52の幅を、縦
方向のBM52の幅よりも小さくした例を示し、同図
(c)は、縦方向および横方向ともにBM52の幅を揃
えた例を示している。
【0005】このような画素配列のLCDに光を照射し
た場合、画素51の周囲にはBM52が存在しているの
で、各画素51に入射した光は当該画素51にてその透
過が制御されて印画紙に照射されるが、BM52に入射
した光は当該BM52にて遮断され、印画紙に届かな
い。その結果、印画紙の焼き付けられた画像中には、格
子状の模様(BM52の影)が存在することになり、画
像の品質が低下してしまう。
【0006】そこで、このような画像の品質低下を回避
する手法として、例えばデフォーカス露光や画素ずらし
露光という手法が従来から提案されている。前者のデフ
ォーカス露光は、まず、図17(a)に示すように印画
紙に焦点を合わせて露光を行った後、図17(b)に示
すように焦点をぼかした露光を行う手法である。なお、
同図(a)に示す斜線部分は、印画紙上の画素を示し、
各画素間に形成される縦横の筋が上記のBM52の影に
対応している。また、同図(b)に示す網線部分は、デ
フォーカス露光によって露光される印画紙上の領域を示
している。
【0007】しかし、この手法では、BM52の影は目
立たなくなるものの、全体的に眠たい画像(ぼんやりと
した画像)となり、画質の良好な画像が形成されたとは
言えない。
【0008】一方、後者の画素ずらし露光は、図18
(a)(b)に示すように、光源61と印画紙65との
間の光路上に、LCD62、レンズ63、BGRフィル
タ64を光の進行方向にこの順で配置し、印画紙65の
露光を一度行った後、XYステージ66(またはピエゾ
素子)によって、LCD62と印画紙65とのうちどち
らか一方を他方に対して相対的に例えば半画素分ずつ
縦、横に順にずらし、その都度露光を行う方法である。
ここで、同図(a)は、LCD62を固定して印画紙6
5をずらす構成を示し、同図(b)は、印画紙65を固
定してLCD62をずらす構成を示している。
【0009】したがって、1回目の露光で例えば図19
(a)に示す画像が印画紙に焼き付けされたとすると、
XYステージ66による横方向の画素ずらしによって2
回目の露光を行うと、図19(b)に示す画像が焼き付
けられることになる。そして、縦方向、横方向の画素ず
らしをさらに繰り返して3回目、4回目の露光を行うこ
とにより、順に図19(c)(d)に示す画像が焼き付
けられることになる。
【0010】この手法によれば、LCDの画素数をその
ままとしながら、LCDの画素数を増加させた場合と同
程度の擬似的な解像度を得ることができるという利点も
ある。しかし、XYステージ66という電動マイクロス
テージやピエゾ素子は高価であるため、装置自体の価格
が上昇する。また、特に、LCD62を移動させる同図
(b)の構成では、LCD62をずらす際に、XYステ
ージ66の振動をLCD62に与えることになる。LC
D62には、振動、衝撃等によって断線しやすい細い配
線が多数敷かれていることは上述の通りであり、LCD
62の配線が断線すると、LCD62の表示品位が低下
して、焼き付け画像の画質が損なわれてしまう。
【0011】そこで、例えば特開平10−83030号
公報では、上記のようなデフォーカス露光や画素ずらし
露光によらずに、BMの影の存在による画像品位の低下
の回避を試みている。上記公報に開示された技術では、
図20(b)に示すように、2点分離複屈折フィルタ7
1を利用して露光を行っている。
【0012】上記の2点分離複屈折フィルタ71は、1
/4波長板72と複屈折板73とから構成されている。
1/4波長板72は、入射光を直線偏光から円偏光に変
換して出射するものである。複屈折板73は、図20
(a)の光路の投影図で示すように、入射光をそのまま
光軸が直進する常光線と、常光線とは光軸の異なる異常
光線とに複屈折させるものである。なお、図20(b)
中の光軸上に付した矢印は、光の振動方向(偏光方向)
を示し、スパイラル状に付している矢印は円偏光である
ことを示す。
【0013】この構成では、光源(図示せず)からの光
がLCD74の各画素(光制御領域)に入射すると、各
画素にて光の透過が制御され、2点分離複屈折フィルタ
71に向けて出射される。通常、LCD74の光出射側
には偏光板が設けられており、それゆえ、LCD74か
ら出射される光は直線偏光である。一方、LCD74に
はBM(光非制御領域)が形成されているため、光源か
らの光のうちBMに入射した光は当該BMにて遮断さ
れ、2点分離複屈折フィルタ71には届かない。
【0014】2点分離複屈折フィルタ71に入射した直
線偏光は、1/4波長板72にて円偏光に変換され複屈
折板73に入射する。複屈折板73では、入射光が常光
線と異常光線とに複屈折され、それぞれの光が印画紙に
照射される。このとき、上記光制御領域に対応する印画
紙の領域に常光線が照射され、上記光非制御領域と対応
する印画紙の領域に異常光線が照射される。これによ
り、2点分離複屈折フィルタ71を用いなければ図21
(a)のように形成されるBMの影75が、上記の異常
光線の照射によって図21(b)のように消されること
となる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところが、2点分離複
屈折フィルタ71を利用する上記従来の構成では、常光
線と異常光線との光量は同じであるので、図22(a)
に示すように、常光線の照射領域76と異常光線の照射
領域77とが重なった重畳領域78が形成され、この重
畳領域78が横方向に連なることにより、横方向に筋が
現れる。一方、縦方向に走っているBMの影79には異
常光線は照射されないので、縦方向にも筋(BMの影7
9)が残る。結局、異種の筋が縦横に走ることになるの
で、焼き付け画像としては却って違和感のある画像とな
ってしまう。
【0016】なお、例えば図22(b)に示すように、
デフォーカス露光を合わせて行うことにより、上記した
縦横の筋を目立たなくする方法も考えられるが、デフォ
ーカス露光を用いると全体的に眠たい画像となるのは上
述の通りであり、あまり好ましくはない。
【0017】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、異種の筋が混在すること
によって画質が低下するのを回避することができる写真
焼付装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る写
真焼付装置は、上記の課題を解決するために、感光材料
への光の供給を画像データに応じて制御可能な複数の光
制御領域と、光制御領域の周囲に形成される光非制御領
域とを有する光変調素子を備え、光源からの光を上記光
変調素子を介して感光材料に照射することにより、上記
画像データに応じた画像を感光材料に焼き付ける写真焼
付装置であって、光変調素子の光制御領域を介して得ら
れる光を光制御領域ごとに3本以上の光に複屈折させ、
そのうちの少なくとも2本を上記光非制御領域に対応す
る感光材料の領域に照射する一方、残りの光を上記光制
御領域に対応する感光材料の領域に照射する複屈折手段
を備えていることを特徴としている。
【0019】上記の構成によれば、光源からの光のう
ち、光変調素子の光制御領域に入射した光は、当該光制
御領域を介して感光材料に照射されるが、光非制御領域
に入射した光は、当該光非制御領域にて感光材料への光
の供給が制御されないので感光材料には到達しない。こ
の結果、通常であれば、感光材料には上記光非制御領域
の影が形成される。
【0020】しかし、上記構成では複屈折手段を設ける
ことにより、光変調素子の光非制御領域に対応する感光
材料の領域(以下、第1領域と称する)に光が照射され
るので、1個の光制御領域に対して第1領域に照射する
光が例えば2本であれば、光非制御領域の影の一部を消
すことが可能となる。また、1個の光制御領域に対して
第1領域に照射する光が例えば3本以上であれば、これ
らの光の分離の仕方を全ての光制御領域において同一と
することにより、光非制御領域に対応する感光材料の領
域(以下、第2領域と称する)全体に光を照射すること
ができ、これによって、光非制御領域の影を全て消すこ
とが可能となる。
【0021】ここで、1個の光制御領域に対して第1領
域に照射する光が2本であっても、これらの光のそれぞ
れの光量を、第2領域に照射される光の光量よりも例え
ば小さくすれば、たとえ各光の照射領域が重なった重畳
領域が形成されたとしても、この重畳領域は、上記両領
域に照射する光の光量を同量とする従来ほど目立ちはし
ない。その結果、上記重畳領域に対する、光非制御領域
の影とは異質な筋としての認識を低下させることができ
る。
【0022】さらにこの場合、例えば、第2領域におけ
る隣り合う2領域間に、上記2領域と個々に対応する光
制御領域を介して得られる光がそれぞれ照射されるよう
に、入射光を複屈折させる構成とすれば、上記2領域間
には、当該2領域の画像データが混じった画像が焼き付
けられ、上記2領域の配置方向において画像(画素)が
滑らかにつながるという効果もある。
【0023】したがって、上記構成によれば、光非制御
領域の影を完全に無くす、あるいは、重畳領域の存在感
を軽くすることができるので、光非制御領域の影と異質
な筋との混在による画質低下を回避することができる。
【0024】請求項2の発明に係る写真焼付装置は、上
記の課題を解決するために、請求項1の構成において、
上記複屈折手段は、光非制御領域に対応する感光材料の
領域の全てに光を照射することができるように、入射光
を複屈折させることを特徴としている。
【0025】上記の構成によれば、第1領域の全てに光
が照射されるので、第1領域に形成される光非制御領域
の影を完全に消すことができる。これにより、たとえ各
光の照射領域が重なることによって重畳領域が形成さ
れ、これが感光材料上で筋となって現れても、光非制御
領域の影と混在して形成されるわけではないので、画像
として見た目に違和感が生じることはない。したがっ
て、上記構成によれば、画質の良好な画像を得ることが
できる。
【0026】請求項3の発明に係る写真焼付装置は、上
記の課題を解決するために、請求項2の構成において、
上記複屈折手段は、入射光を正方分離することを特徴と
している。
【0027】上記の構成によれば、光変調素子における
光制御領域の配列状態が正方配列のときに、第1領域に
形成される光非制御領域の影を完全に消すことができ、
光制御領域がこのような配列状態のときに有効となる。
また、正方分離によるたった4本の光で光非制御領域の
影を完全に消すことができるという効果もある。
【0028】請求項4の発明に係る写真焼付装置は、上
記の課題を解決するために、請求項1の構成において、
上記複屈折手段は、所定の光制御領域を介して光非制御
領域に対応する感光材料の領域に照射される1本の光の
光量が、同一の光制御領域を介して当該光制御領域に対
応する感光材料の領域に照射される光の光量よりも小さ
くなるように、入射光を複屈折させることを特徴として
いる。
【0029】上記の構成によれば、たとえ第1領域に照
射される光と第2領域に照射される光とが重なった重畳
領域が形成されたとしても、この重畳領域は、上記両領
域に照射する光の光量を同量とする従来ほど目立ちはし
ない。その結果、上記重畳領域に対する、光非制御領域
の影とは異質な筋としての認識を低下させることがで
き、光非制御領域の影との混在による画質低下を回避す
ることができる。
【0030】請求項5の発明に係る写真焼付装置は、上
記の課題を解決するために、請求項4の構成において、
上記複屈折手段は、光制御領域に対応する感光材料の隣
り合う2領域間に、上記2領域と個々に対応する光制御
領域を介して得られる光がそれぞれ照射されるように、
入射光を複屈折させること特徴としている。
【0031】上記の構成によれば、光制御領域に対応す
る感光材料の隣り合う2領域(各第2領域)間に形成さ
れる領域(第1領域)には、当該2領域の画像データが
混じった画像が焼き付けられる。これにより、上記2領
域の配置方向において画像(画素)を滑らかにつなげる
ことができ、さらに画質を向上させることができる。
【0032】請求項6の発明に係る写真焼付装置は、上
記の課題を解決するために、請求項1ないし5のいずれ
かの構成において、上記複屈折手段は、入射光を互いに
振動方向の異なる複数の光に複屈折させる複数の複屈折
部材を貼り合わせてなることを特徴としている。
【0033】入射光を直線偏光から円偏光に変換する例
えば1/4波長板のような変換素子は、複屈折手段を構
成する上で従来では必須であったが、上記構成では複屈
折手段がそのような変換素子を含んで構成されてはいな
いので、複屈折手段の薄型化、低コスト化を実現するこ
とができる。
【0034】請求項7の発明に係る写真焼付装置は、上
記の課題を解決するために、請求項6の構成において、
上記複屈折手段は、3枚の複屈折部材からなることを特
徴としている。
【0035】上記の構成によれば、複屈折手段を3枚の
複屈折部材で構成するだけで、入射光を3本以上の光に
確実に複屈折させることができる。
【0036】請求項8の発明に係る写真焼付装置は、上
記の課題を解決するために、請求項6または7の構成に
おいて、上記各複屈折部材は、入射光を複屈折部材の分
離方向に振動する異常光線と、分離方向とは垂直方向に
振動する常光線とに分離するものであり、光変調素子を
介して得られる光が最初に入射する複屈折部材の分離方
向が、kを整数として入射光の振動方向と45°±90
°×kの角度をなしていることを特徴としている。
【0037】上記の構成によれば、入射光を、異常光線
と常光線とに、しかも、光量が互いに等しくなるように
確実に分離することができる。光変調素子を介して得ら
れる光が最初に入射する上記複屈折部材にて上記2光線
間に光量差が生じていると、このような光量差が維持さ
れたまま2光線が次々に複屈折部材を透過していった場
合に、最終的な焼き付け画像に上記光量差に起因した光
量むらが生じやすくなる。しかし、上記構成によれば、
上記の光量むらの発生を、最初の複屈折部材にて2光線
間の光量差をなくすことにより回避することができる。
【0038】請求項9の発明に係る写真焼付装置は、上
記の課題を解決するために、請求項1ないし5のいずれ
かの構成において、上記複屈折手段は、入射光を互いに
振動方向の異なる複数の光に複屈折させる複数の複屈折
部材を少なくとも備え、各複屈折部材の厚さおよび材料
は、光変調素子の光制御領域の配列状態に応じて設定さ
れていることを特徴としている。
【0039】上記の構成によれば、複屈折部材の厚さお
よび材料を上記のように設定することにより、複屈折手
段からの出射光を、光変調素子の光制御領域の配列状態
に応じた形状で形成される第1領域および第2領域に的
確に照射することができる。したがって、光制御領域の
様々な配列状態にも容易に対応することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の実施の
一形態について、図1ないし図8に基づいて説明すれ
ば、以下の通りである。
【0041】本実施形態に係る写真焼付装置は、図2に
示すように、光源としてのランプ1を備えており、さら
に、ランプ1から印画紙6(感光材料)に至る光路上
に、LCD2(光変調素子)と、複屈折フィルタ3(複
屈折手段)と、焼付レンズ4と、BGRフィルタ5とを
この順で備えている。
【0042】LCD2は、例えばアクティブ素子である
TFTが各画素ごとに配された透明基板と、対向電極の
形成された透明な対向基板とで液晶層を挟持してなる液
晶表示装置であり、画像データに応じて液晶に印加する
電圧を画素ごとに制御することで、ランプ1からの光の
透過を画素ごとに制御する。本実施形態では、光路上に
BGRフィルタ5を配しているので、LCD2は、対向
基板にカラーフィルタを備えていない。BGRフィルタ
5を設けない構成とするならば、逆にLCD2をカラー
フィルタを備えたもので構成する必要がある。
【0043】図3(c)に示すように、LCD2の各画
素7(光制御領域)はマトリクス状に形成されており、
画素ピッチは例えば26μmとなっている。そして、各
画素7の周囲には、各画素7を駆動するための走査線や
信号線(ともに図示せず)が互いに直交するように設け
られており、その交叉部に上記のTFTが設けられてい
る。そして、これらの配線およびTFTを覆うように、
BM8(光非制御領域)が設けられている。
【0044】また、LCD2の透明基板および対向基板
の外側(液晶層とは反対側)には、偏光板がそれぞれ設
けられており、直線偏光のみがLCD2の内部に入射、
あるいはLCD2の外部へ出射される。以下での説明の
便宜上、LCD2から出射される直線偏光は、振動方向
が上下方向であるものとする。
【0045】なお、LCD2は、TN(Twisted Nemati
c )−LCD、STN(Super Twisted Nematic )−L
CD等であってもよい。また、TFTの代わりにMIM
(Metal Insulator Metal )をアクティブ素子として用
いたLCDであってもよい。
【0046】焼付レンズ4は、入射光像を所定倍率で印
画紙6に結像させるためのレンズである。BGRフィル
タ5は、B(青)、G(緑)、R(赤)の各色に対応し
た色フィルタ5B・5G・5Rを備えており、光路上に
いずれかの色フィルタが位置するように回転する。
【0047】複屈折フィルタ3は、LCD2からの入射
光を、入射光とは光軸の異なる4本の光に複屈折させ、
そのうちの1本をLCD2の所定画素7に対応した印画
紙6の領域に導く一方、残りの光をBM8に対応した印
画紙6の領域、すなわちBM8の影に導くものである。
これにより、BM8に対応する印画紙6の領域の全てに
光を照射することができるようになる。本実施形態で
は、複屈折フィルタ3は、図4に示す複屈折板9が3枚
貼り合わされて構成されている。
【0048】複屈折板9は、同図に示すように、例えば
方解石、水晶等の六方晶系の結晶からなり、入射光を、
そのまま光軸が直進する常光線9aと、上記光軸が屈折
する異常光線9bとに分離するものである。異常光線9
bは、常光線9aから分離方向(シフト方向)にtだけ
シフトされて複屈折板9から出射される。なお、常光線
9aに対する異常光線9bのシフト量tは、複屈折板9
の厚さmに対応しており、厚さmが増すほどシフト量t
は増加することになる。異常光線9bは、上記シフト方
向に振動する直線偏光であり、屈折の法則には従わな
い。一方、常光線9aは、上記シフト方向とは垂直方向
に振動する直線偏光であり、屈折の法則に従って複屈折
板9から出射される。
【0049】したがって、複屈折板9にて常光線9aと
異常光線9bとを同時に得るためには、複屈折板9の分
離方向に振動するような成分と、上記分離方向に垂直な
方向に振動する成分とを入射光が有していることが必要
不可欠である。なぜならば、上述したように、入射光の
うち分離方向に振動するような成分が異常光線9bとな
り、分離方向に垂直な方向に振動する成分が常光線9a
となるからである。したがって、入射光が上記両成分の
うちいずれかの成分しか有していなければ、複屈折板9
からはその成分に対応する光しか出射されないことにな
る。
【0050】複屈折フィルタ3は、図1に示すように、
分離方向が135°、225°、0°である上述の複屈
折板9を3枚、光の進行方向に沿ってこの順で貼り合わ
せて構成されている。以下、上記各複屈折板9を順に複
屈折板10・11・12(複屈折部材)とそれぞれ称す
ることにする。
【0051】ここで、各複屈折板の分離方向を図面上で
以下のように定義付けておく。まず、XY平面における
原点Oから、X>0、Y=0となる点(説明の便宜上、
この点を点Pと称する)へ向かう方向を0°の方向とす
る。そして、各複屈折板の分離方向を矢印で表すことと
すると、光の進行方向の下流側から(同図中A方向か
ら)複屈折フィルタ3を見たときの上記矢印の始点を上
記のXY平面における原点Oに位置させ、上記矢印の終
点と原点Oと点Pとのなす角θ(0°≦θ<360°)
で上記分離方向を表すものとする。なお、後述の各実施
の形態で登場する分離方向および光の振動方向も、この
ような定義に従っているものとする。
【0052】複屈折板10・11・12の材料をどれも
同じとした場合、その厚さはそれぞれ、例えば1.56
5±0.05mm、1.565±0.02mm、2.2
0±0.05mmに設定されている。すなわち、複屈折
板10・11・12の厚さの比は、1:1:√2であ
る。複屈折板10・11・12の厚さの誤差を上記のよ
うに設定することにより、LCD2の画素ピッチ(縦横
ともに26μm)に対して、複屈折板12での異常光線
のシフト量13±0.2μmを確保することが可能とな
る。
【0053】また、複屈折板11の厚さの誤差精度につ
いては、上記のように他の複屈折板10・12よりも高
い精度が要求されている。これは、複屈折板11に入射
した光が異常光化せずにそのまま出射される場合がある
が(この点については後述する)、この際に入射光と出
射光との光軸を高精度で一致させる必要があるためであ
る。
【0054】次に、本実施形態の写真焼付装置の動作に
ついて、主に図1に基づいて説明する。
【0055】図2に示すランプ1からの光がLCD2に
照射されると、LCD2の各画素7(図3(c)参照)
に入射した光が、当該画素7にてその透過が制御され、
偏光板によって、図1に示すような上下方向に振動する
直線偏光となって複屈折フィルタ3の複屈折板10に入
射する。なお、面は、複屈折板10の光入射面をA方
向から見たときの光の振動方向を示しているが、以降で
の説明の理解がしやすいように、入射光の光軸を複屈折
板10の中心に位置させて描いている。
【0056】複屈折板10への入射光は、振動方向が上
下方向(同図では90°または270°の方向)である
ため、135°方向の成分と225°方向の成分とに分
離することが可能である。それゆえ、分離方向135°
の複屈折板10に入射した光は、当該複屈折板10にて
135°の方向に振動する光線a1(異常光線)と、振
動方向がこれに垂直な、すなわち、45°方向(または
225°方向)に振動する光線b1(常光線)とに分離
され、複屈折板11に入射する。面は、複屈折板10
の光出射面をA方向から見たときの光の振動方向を示し
ているが、この時点では、まだ、入射光と光軸が一致し
た光が存在している。
【0057】上記の光線a1は振動方向が135°であ
り、複屈折板11の分離方向225°と垂直な方向に振
動する光となっている。つまり、光線a1は、分離方向
225°の成分は有していない。したがって、光線a1
が複屈折板11に入射したときは、面にも示すよう
に、複屈折板11からは異常光線は出射されず、常光線
である光線a1のみが複屈折板12に向けて出射され
る。なお、面は、複屈折板11の光出射面をA方向か
ら見たときの光の振動方向を示している。
【0058】一方、上記の光線b1は振動方向が225
°であり、複屈折板11の分離方向225°方向に振動
する光となっている。つまり、光線b1は、分離方向と
垂直な方向に振動する成分を有していない。したがっ
て、光線b1が複屈折板11に入射したときは、複屈折
板11からは常光線は出射されず、異常光線である光線
a2のみ、複屈折板12に向けて出射される。
【0059】次に、光線a1・a2が分離方向0°の複
屈折板12に入射すると、光線a1・a2は上記分離方
向の成分とこれに垂直方向の成分とを有しているので、
面にも示すように、複屈折板12からは、分離方向に
垂直な方向に振動する光線a3・a4と、光線a1が異
常光化した光であって分離方向に振動する光線a5と、
光線a2が異常光化した光であって分離方向に振動する
光線a6とが出射される。なお、面は、複屈折板12
の光出射面をA方向から見たときの光の振動方向を示し
ている。
【0060】ここで、複屈折板10・11・12の厚さ
の比は1:1:√2であるので、各複屈折板における異
常光線のシフト量の比も、1:1:√2である。する
と、光線a3〜a6の各光軸と面との交点同士を結ん
だ図形は、1辺を90°、45°、45°の直角二等辺
三角形の斜辺とするような正方形となる。面において
このような正方形が形成されるような分離の仕方を、以
下では正方分離と称することにする。
【0061】複屈折フィルタ3から出射される4本の光
線a3〜a6は、焼付レンズ4を介して印画紙6に照射
されるが、例えば光線a6は、LCD2の所定画素7と
対応する印画紙6上の領域に照射される一方、3本の光
線a3〜a5が、上記所定画素7の周囲に形成されるB
M8と対応する印画紙6上の領域に、照射領域が「く」
の字になるように照射される。このとき、BGRフィル
タ5の回転によって、焼付レンズ4を透過した光線a3
〜a6が、BGRフィルタ5の各色フィルタ5B・5G
・5Rを順に透過することにより、各色の画像が印画紙
6上に焼き付けられる。
【0062】以上のように、本実施形態では、入射光を
4本の光に正方分離し、複数の光をLCD2のBM8と
対応する印画紙6の領域に照射することで、印画紙6上
で縦横に走るBM8の影を双方とも同時に消すことがで
きる。これにより、たとえ各光の照射領域の重なった重
畳領域の筋が、印画紙6上で縦横方向に形成されたとし
ても、BM8の影と混在して形成されるわけではなく、
画像として見た目に違和感が生じることはない。したが
って、本実施形態の構成によれば、画質の良好な画像を
得ることができる。
【0063】特に、本実施形態では、LCD2の画素ピ
ッチ26μmに対して、複屈折板12での異常光線のシ
フト量を、半画素分である13±0.2μmとしている
ので、上記の重畳領域を最小限に形成しながら、BM8
の影をほぼ完全に無くすことができ、画質の良好な画像
を確実に得ることができる。
【0064】また、本実施形態では、複屈折フィルタ3
に入射した光は、3枚の複屈折板10・11・12を通
過する際に少なくとも1回は異常光化し、その結果、複
屈折フィルタ3から出射される4本の光の光軸は、図1
を見れば分かるように、複屈折フィルタ3への入射光の
光軸から全てシフトした位置となる。すなわち、終始常
光線のままの光は存在しない。本実施形態の構成は、こ
のように複屈折フィルタ3への入射光と光軸が同一とな
るような光が出射されない点で、従来技術で説明した特
開平10−83030号公報と決定的に異なっている。
【0065】また、複屈折フィルタ3は、複屈折板が3
枚だけで構成されており、後述する実施の形態4・5の
ように、複屈折板と1/4波長板とで構成する場合に比
べて、複屈折フィルタ3の構成枚数を1枚少なくするこ
とができる。これにより、複屈折フィルタ3の薄型化、
コスト低下を実現することができる。
【0066】なお、本実施形態では、複屈折板10の分
離方向を135°としたが、入射する直線偏光(本実施
形態では振動方向が90°)と45°の角度をなす方向
であればよく、例示した135°以外にも、45°、2
25°、315°の角度に設定することができる。ま
た、複屈折板11の分離方向は、複屈折板10の分離方
向に対して直角であればよく、例示した225°に限定
されるわけではない。また、複屈折板12の分離方向
は、複屈折板10・11の各分離方向をベクトルと考え
た場合に、上記各ベクトルを合わせた方向か、あるい
は、その逆方向であればよく、例示した0°に限定され
るわけではない。このような条件を考慮すると、複屈折
板10・11・12の分離方向の組み合わせとしては、
本実施形態の組み合わせ以外にも例えば以下のようなも
のが考えられる。(複屈折板10の分離方向,複屈折板
11の分離方向,複屈折板12の分離方向)=(135
°,225°,180°),(135°,45°,27
0°),(135°,45°,90°),・・・
【0067】本実施形態のように、複屈折板12の分離
方向を、複屈折板10・11の分離方向の各ベクトルを
合わせた方向とは逆方向とした場合には、複屈折フィル
タ3への入射光の光軸を囲むように、入射光が4本の光
に正方分離される。一方、複屈折板12の分離方向を、
複屈折板10・11の分離方向の各ベクトルを合わせた
方向とした場合には、複屈折フィルタ3への入射光の光
軸を含まないように入射光が正方分離される。
【0068】また、複屈折板10と複屈折板11との位
置が入れ替わっても、複屈折板12における本実施形態
と同様の位置に入射する光線a1・a2が得られること
に変わりはなく、このような構成であっても勿論構わな
い。
【0069】なお、各複屈折板の分離方向としては45
°単位の数値を示しているが、好ましくはこの数値がよ
いというだけであり、このような値に限定されるわけで
はない。さらに、複屈折板10へ入射する直線偏光は縦
方向に振動する光を例示したが、他の方向に振動する直
線偏光であっても勿論構わない。本実施形態のように、
複屈折板10の分離方向が、入射光の振動方向と45°
の角度をなしていることにより、入射光を異常光線と常
光線とに、光量が互いに等しくなるように確実に分離す
ることができる。
【0070】なお、本実施形態では、完全な正方分離を
例示したが、これはLCD2の画素ピッチが、図3
(c)に示すように縦方向、横方向ともに同じであるか
らである(画素配列が正方配列であるとも言う)。LC
D2の画素配列が例えば図3(a)(b)に示すように
長方形であれば(隣接する4画素の中心を結んでできる
図形が長方形であれば)、例えば図5に示すように、複
屈折板10・11の厚さを同じにし、複屈折板12の厚
さを複屈折板10・11の厚さの√2倍よりも厚く形成
すればよい。この場合、複屈折板12にて得られる異常
光線のシフト量が図1の場合よりも大きくなり、同図に
示すように、光線a3〜a6の各光軸と面との交点を
結んだ図形は横長の長方形となる。このように、光線a
3〜a6の各照射領域がLCD2の画素配列に対応する
ように複屈折板10・11・12の厚さを適宜設定する
ことにより、どのような画素配列であってもBM8の影
を完全に消すことができる。
【0071】また、LCD2の画素配列が正方形である
場合、BM8の影を確実に消すために、本実施形態では
複屈折板10・11・12の材質をともに同じとして、
その厚さの比を1:1:√2としたが、例えば図6に示
すように、複屈折板10・11を材質の同じもので構成
し、複屈折板12を、複屈折板10・11とは異なる材
質であって、複屈折板12における異常光線のシフト量
が複屈折板10・11の√2倍となるような材質で構成
すれば、複屈折板10・11・12の厚さを全て同一に
しながら、本実施形態の効果を得ることができる。
【0072】また、図7に示すように、複屈折板12
を、図1の場合よりも例えば10°だけ反時計回りに回
転させて複屈折板11と貼り合わせるようにしてもよ
い。この場合、複屈折板12から出射される4本の光
は、光線a3〜a6の光軸と面との交点同士を結んだ
図形が菱形となるような分離状態となる。
【0073】ここで、入射光の正方分離によって例えば
図8(a)のような光の照射領域が形成されているとす
ると、複屈折板12の取付角を変えた場合は、図8
(b)に示すように、光線a3〜a6の照射領域が互い
にずれた位置関係となり、4つの照射領域全てが重なる
重畳領域が形成されない。したがって、図7の構成によ
れば、図1の構成に比べてさらに良好な画質を得ること
ができる。
【0074】なお、本実施形態で示した正方分離は、L
CD2の互いに隣接する4画素の中心を結んだ図形が正
方形となる画素配列の場合に特に有効であり、このよう
な正方配列であれば、たとえ画素の形状が長方形であっ
ても本発明の効果を得ることができる。
【0075】〔実施の形態2〕本発明の他の実施の形態
について、図9に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。なお、説明の便宜上、実施の形態1と同一の構成に
は同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。
【0076】本実施形態に係る写真焼付装置は、複屈折
フィルタ3を、図9に示す複屈折フィルタ15に置き換
えた以外は、実施の形態1と全く同様の構成である。複
屈折フィルタ15は、図1に示す3枚の複屈折板10・
11・12からなる複屈折フィルタ3と、それぞれの厚
みが複屈折板10・11・12の半分である複屈折板1
0’・11’・12’からなる複屈折フィルタ3’とで
構成されている。したがって、複屈折フィルタ3’にお
ける異常光線のシフト量は、複屈折フィルタ3の半分と
なっている。
【0077】この構成では、LCD2(図2参照)から
の光が複屈折フィルタ3に入射され、複屈折フィルタ3
にて4点に正方分離されて複屈折フィルタ3’に入射す
る。複屈折フィルタ3’では、面に示すように、入射
した4本の光のそれぞれに対して正方分離が行われ、複
屈折フィルタ15からは、結局、合計16本の光が出射
されることとなる。
【0078】面は、複屈折板12’の光出射面におけ
る光の分離状態を示しており、光線a3〜a6以外の
光、すなわち、複屈折フィルタ3’における複屈折によ
って生じる光の光軸の位置を図中×印で示している。複
屈折フィルタ3’における異常光線のシフト量は複屈折
フィルタ3の半分であるので、16本の光が、光軸が縦
横とも等間隔で複屈折フィルタ3’から出射されるよう
になる。しかも、実施の形態1と同様に、複屈折フィル
タ15への入射光と光軸が同一の光が、複屈折フィルタ
15から出射されることはない。
【0079】この16本の光のうち、例えば、複屈折フ
ィルタ15を構成する4辺のうち直角を挟む2辺近傍に
光軸が位置する7本の光が、LCD2のBM8に対応す
る印画紙6の領域に照射される一方、残りの9本の光
が、画素7に対応する印画紙6の領域に照射される。な
お、印画紙6の上記各領域に照射される光の本数は、L
CD2のBM8の形状に応じて例えば各複屈折板の厚さ
や材質を調整することにより適宜変更可能である。
【0080】このような16点分離の複屈折フィルタ1
5を構成することにより、BM8の影を完全に無くすこ
とができることは勿論であるが、16個の光の照射領域
が混み入って形成され、2以上の光照射領域が重なる重
畳領域が実施の形態1に比べてかなり多く形成されるこ
ととなる。これにより、16個のドットで全体の1ドッ
トが形成されるような感じとなり、上記重畳領域が却っ
て目立ちにくくなる。したがって、輪郭のくっきりとし
たシャープな画像は得にくいが、全体として画質の均一
な画像を得ることができる。
【0081】〔実施の形態3〕本発明の他の実施の形態
について、図10および図11に基づいて説明すれば、
以下の通りである。なお、説明の便宜上、実施の形態1
または2と同一の構成には同一の部材番号を付記し、そ
の説明を省略する。
【0082】本実施形態に係る写真焼付装置は、実施の
形態1に係る複屈折フィルタ3を、図10に示す複屈折
フィルタ16に置き換えた以外は、実施の形態1と全く
同様の構成である。
【0083】複屈折フィルタ16は、同図に示すよう
に、材質が全て同じで、分離方向がそれぞれ135°、
225°、90°の3枚の複屈折板10・11・12を
貼り合わせてなっている。複屈折板10・11・12の
厚さの比は、図1の場合と同様で、1:1:√2となっ
ている。
【0084】複屈折板10・11の分離方向は、それぞ
れ実施の形態1と同じ135°、225°であるので、
複屈折板11から2本の光線a1・a2(ともに異常光
線)が出射されるまでの原理は、実施の形態1と全く同
様である。なお、図10では、光線a1の光軸が複屈折
板10の中心に位置するように、複屈折板10への入射
光の光軸を位置させている。
【0085】複屈折板12の分離方向は90°であり、
振動方向がそれぞれ135°、225°の光線a1・a
2は上記分離方向の成分とこれに垂直方向の成分とを有
している。したがって、光線a1・a2が複屈折板12
に入射すると、光線a1・a2ともに異常光線と常光線
とに分離される。すなわち、光線a1については、0°
方向に振動する光線(常光線)と、90°方向に振動す
る光線a7(異常光線)とに分離される。一方、光線a
2については、0°方向に振動する光線a8(常光線)
と、90°方向に振動する光線(異常光線)とに分離さ
れる。
【0086】ここで、複屈折板12の厚さが、複屈折板
10・11の√2倍となっているので、光線a1につい
ての常光線と光線a2についての異常光線とは光軸が一
致し、1本の光線a9として複屈折板12から出射され
る。したがって、光線a7・a9・a8の光量の比は、
1:2:1となる。なお、本実施形態においても、実施
の形態1および2と同様に、複屈折フィルタ16への入
射光と光軸が同一の光が、複屈折フィルタ16から出射
されていない点をここで強調しておく。
【0087】中央の光線a9は、図11に示すように、
LCD2の画素7と対応する印画紙6の領域Pに照射さ
れ、上側の光線a7は、上記領域Pの上側に位置するB
M8の影Qに照射され、下側の光線a8は、上記領域P
の下側に位置するBM8の影Qに照射される。
【0088】なお、同図に示した各円は、それぞれの光
スポットを示しており、各円の大きさは上記の光量の大
きさと対応している。また、領域Qには、2つの光の照
射領域を形成しているが、これは、3点分離を明確にす
るためであり、実際にはこれら2つの光の照射領域が合
わさって1つの照射領域が形成される。
【0089】本実施形態では、光線a7(または光線a
8)の光量は光線a9の光量よりも少ない(本実施形態
では半分である)ので、たとえ光線a7と光線a9との
照射領域が重なり、重畳領域が形成されたとしても、こ
の重畳領域は、上記両領域に照射する光の光量を同量と
する従来ほどは目立たず、BM8の影のような筋として
認識される可能性は低くなる。したがって、縦方向には
BM8の影が残ることになるが、印画紙6における横方
向の筋は薄くなるので、上記BM8の影との混在による
画質低下は起こらない。
【0090】しかも、光線a7・a9・a8の光量比
(輝度比)が1:2:1であるので、領域Pに照射され
る光とBM8の影Qに照射される光との光量比は、ほぼ
1:1となる。そして、影Qには、当該影Qの上側に位
置する領域Pに対応した画像データと、当該影Qの下側
に位置する領域Pに対応した画像データとで合成された
画像が形成されている。これにより、印画紙6におい
て、上から下へ向かって画素が連続的に、かつ、滑らか
につながることとなる。したがって、上記のような光量
比に設定した場合は、このような画素のスムージングに
よって、BM8の影が残るにもかかわらず、BM8の影
との混在による画質低下が確実に回避される。
【0091】なお、本実施形態の構成では、縦方向に走
るBM8の影を消すことはできないので、例えば図3
(a)に示すように、縦方向に細いBM8が形成された
LCD2を用いた場合に本実施形態の構成は非常に有効
である。また、複屈折フィルタ16を90°回転させて
配置すれば、図3(b)に示すように横方向に細いBM
8が形成されたLCD2を用いた場合にも対応すること
ができる。
【0092】以上で述べた各実施の形態1ないし3で
は、複屈折フィルタへの入射光と光軸が異なる複数の光
を用いて印画紙6を露光する構成について説明したが、
複屈折フィルタから3本以上の光を得ることができ、し
かも、そのうち少なくとも2本の光をLCD2のBM8
と対応する印画紙6の領域に照射できるならば、印画紙
6を露光する複数の光のうちの1本が複屈折フィルタへ
の入射光と光軸が同じ光であっても、本発明の効果を得
ることができる。以下、このような構成例を実施の形態
4ないし7として説明する。
【0093】〔実施の形態4〕本発明の他の実施の形態
について、図12(a)ないし図12(c)に基づいて
説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、
実施の形態1ないし3と同一の構成には同一の部材番号
を付記し、その説明を省略する。
【0094】本実施形態に係る写真焼付装置は、実施の
形態1の複屈折フィルタ3を図12(c)に示す複屈折
フィルタ17に置き換えた以外は、実施の形態1と全く
同様の構成である。複屈折フィルタ17は、2枚の1/
4波長板と、2枚の複屈折板とで構成されており、光の
進行方向に沿ってこれらが交互に配置されてなってい
る。つまり、複屈折フィルタ17は、LCD2(図2参
照)側から順に、1/4波長板18、複屈折板19、1
/4波長板20、複屈折板21が配置されてなってい
る。
【0095】複屈折板19・21は、図4に示した複屈
折板9と同等の機能を有するものである。また、複屈折
板19・21は、ともに厚さが同じで分離方向が90°
となっている。
【0096】1/4波長板18・20は、それぞれ入射
する直線偏光を円偏光に変換するものである。1/4波
長板18・20を、複屈折板19・21の手前にそれぞ
れ配置することにより、複屈折板19・21にて常光線
と異常光線との2本の光を必ず得ることができる。これ
は、複屈折板19・21から常光線と異常光線とを出射
させるためには、上述したように、複屈折板19・21
に入射する光が、必ず常光線と同じ方向に振動する成分
と、異常光線と同じ方向に振動する成分(常光線とは振
動方向が垂直な成分)とを有していることが絶対条件で
あるが、円偏光であれば、このような両成分を必ず有し
ているからである。
【0097】上記の構成では、LCD2から出射される
直線偏光は、複屈折フィルタ17の1/4波長板18に
入射して円偏光に変換され、複屈折板19に入射する。
複屈折板19では、入射した円偏光が、同図(b)の光
路の投影図で示すように入射光の光軸がそのまま直進す
る常光線と、上記光軸が屈折した異常光線とに複屈折さ
れ、各光線が1/4波長板20に入射する。そして、1
/4波長板20では、入射した常光線および異常光線が
それぞれ円偏光c1・c2に変換され複屈折板21に入
射する。なお、円偏光c2は、複屈折板19にて得られ
た常光線なので、1/4波長板18への入射光と光軸が
同じ光である。
【0098】複屈折板21では、同図(a)の光路の投
影図で示すように、入射した円偏光c1・c2がそれぞ
れさらに常光線と異常光線とに複屈折される。このと
き、複屈折板19・21の厚さはともに同じであるた
め、複屈折板19・21での異常光線のシフト量も同じ
である。したがって、円偏光c1についての常光線と、
円偏光c2についての異常光線とは光軸が一致し、円偏
光c1についての異常光線および円偏光c2についての
常光線よりも輝度が2倍となって、例えばLCD2の画
素7と対応する印画紙6の領域に照射される。一方、円
偏光c1についての異常光線および円偏光c2について
の常光線は、上記領域の上下に位置する、BM8と対応
する印画紙6の領域にそれぞれ照射される。
【0099】したがって、複屈折フィルタ17は、実施
の形態3と同様の3点分離複屈折フィルタを構成するの
で、実施の形態3と同様の効果を得ることができる。
【0100】なお、本実施形態では、円偏光c2につい
ての常光線が複屈折板21から出射されており、複屈折
フィルタ17への入射光と光軸が同じ光を用いて印画紙
6を露光していることになるが、この光をLCD2の画
素7と対応する印画紙6の領域ではなく、BM8と対応
する印画紙6の領域に照射する点、および、複屈折フィ
ルタ17にて入射光を3本の光に分離して露光を行う点
で、本実施形態の構成は特開平10−83030号公報
と異なっている。
【0101】〔実施の形態5〕本発明の他の実施の形態
について、図13(a)ないし図13(c)に基づいて
説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、
実施の形態1ないし4と同一の構成には同一の部材番号
を付記し、その説明を省略する。
【0102】本実施形態に係る写真焼付装置は、実施の
形態4の複屈折フィルタ17を図13に示す複屈折フィ
ルタ17’に置き換えた以外は、実施の形態4と全く同
様の構成である。複屈折フィルタ17’は、2枚の1/
4波長板18・20と、2枚の複屈折板19・21’と
を交互に配置してなっている。複屈折板21’は、分離
方向が180°であり、分離方向が90°である複屈折
板19とは分離方向が垂直となっている。
【0103】この構成では、LCD2から出射される直
線偏光は、複屈折フィルタ17’の1/4波長板18に
入射して円偏光に変換され、複屈折板19に入射する。
複屈折板19では、入射した円偏光が、同図(a)の光
路の投影図で示すように入射光の光軸がそのまま直進す
る常光線と、上記光軸が屈折した異常光線とに複屈折さ
れ、各光線が1/4波長板20に入射する。そして、1
/4波長板20では、入射した常光線および異常光線が
それぞれ円偏光c1・c2に変換され複屈折板21’に
入射する。なお、円偏光c2は、複屈折板19にて得ら
れた常光線なので、1/4波長板18への入射光と光軸
が同じ光である。
【0104】複屈折板21では、同図(c)の光路の投
影図で示すように、入射した円偏光c1・c2がそれぞ
れさらに常光線と異常光線とに複屈折される。このと
き、複屈折板19・21’の分離方向は互いに直交して
いるため、複屈折板19・21’の厚さがともに同じで
あれば4点の正方分離となり、厚さが異なっていれば長
方形状の分離状態となる。複屈折フィルタ17’から出
射される4本の光のうち、例えば3本の光が、LCD2
のBM8と対応する印画紙6の領域に照射される。一
方、残りの光は、LCD2の画素7と対応する印画紙6
の領域に照射される。
【0105】以上のように、本実施形態では、入射光を
4本の光に分離し、複数の光をLCD2のBM8と対応
する印画紙6の領域に照射することで、印画紙6上で
縦、横に走るBM8の影を双方とも同時に消すことが可
能となる。これにより、実施の形態1で示した4点分離
の構成による効果と同様の効果を得ることができる。
【0106】なお、複屈折板19・21’における異常
光線のシフト量が、画素ピッチ26μmに対して13±
0.2μmとなるように、複屈折板19・21の材料お
よび厚さを設定すれば、複屈折板21’での分離は正方
分離となり、特にLCD2が図3(c)に示す画素配列
を有している場合に非常に有効である。
【0107】なお、本実施形態では、円偏光c2につい
ての常光線が複屈折板21から出射されており、複屈折
フィルタ17’への入射光と光軸が同じ光を用いて印画
紙6を露光していることになるが、複屈折フィルタ1
7’にて複屈折された4本の光を露光に用いている点、
および、LCD2のBM8と対応する印画紙6の領域
に、BM8の影を完全に無くすことができるように複数
の光を照射している点で、本実施形態の構成は特開平1
0−83030号公報とは異なっている。
【0108】〔実施の形態6〕本発明の他の実施の形態
について、図14および図15(a)(b)に基づいて
説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、
実施の形態1ないし5と同一の構成には同一の部材番号
を付記し、その説明を省略する。
【0109】本実施形態に係る写真焼付装置は、実施の
形態1の複屈折フィルタ3を図14に示す複屈折フィル
タ22に置き換えた以外は、実施の形態1と全く同様の
構成である。複屈折フィルタ22は、分離方向がそれぞ
れ135°、270°である2枚の複屈折板23・24
を貼り合わせて構成されており、しかも、1/4波長板
を含まない構成となっている。
【0110】複屈折板23の光入射面での光の振動方向
を示す面にも示すように、LCD2から出射される直
線偏光は、90°方向に振動している光とする。このよ
うな直線偏光が複屈折板23に入射すると、上記直線偏
光は、複屈折板23の分離方向(135°の方向)の成
分とこれに垂直な方向(225°の方向)の成分とを有
しているので、複屈折板23にて入射光の光軸が屈折し
た光線d1(異常光線)と、入射光と光軸が同じ光線d
2(常光線)とに複屈折され、それぞれ複屈折板24に
入射する。
【0111】光線d1は、面に示すように、振動方向
が135°の方向であり、複屈折板24の分離方向(2
70°の方向)の成分とこれに垂直な方向(180°の
方向)の成分とを有している。なお、面は、複屈折板
23の光出射面での光の振動方向を示している。したが
って、複屈折板24では、光線d1が光線d3(常光
線)と光線d4(異常光線)とに分離される。
【0112】また、光線d2は、面に示すように、振
動方向が225°の方向であり、複屈折板24の分離方
向(270°の方向)の成分とこれに垂直な方向(18
0°の方向)の成分とを有している。したがって、複屈
折板24では、光線d2が光線d5(常光線)と光線d
6(異常光線)とに分離される。なお、面は、複屈折
板24の光出射面での光の振動方向を示している。
【0113】本実施形態では、光線d3〜d6と複屈折
板24の光出射面との交点同士を結んだ図形は、複屈折
板23・24が同材料で構成されているとして厚さが同
じであれば菱形となり、厚さが異なっていれば平行四辺
形となる。複屈折フィルタ22にて分離された4本の光
のうち、例えば光線d5がLCD2の画素7に対応した
印画紙6の領域に照射され、残りの3本の光線d3・d
4・d6がBM8に対応した印画紙6の領域に照射され
る。
【0114】したがって、印画紙6側から見たLCD2
の画素配列が、複屈折フィルタ22なしで例えば図15
(a)に示す配列であるとすると、複屈折フィルタ22
を光路中に挿入した場合には、同図(b)に示すよう
に、各画素間のBM8が形成されている領域に画素が擬
似的に作られると言うことができる。なお、同図(b)
の斜線部分は、図14の4本の光d3〜d6に対応する
画素を示している。このように、正方分離でなくても印
画紙6上のBM8の影を縦方向、横方向ともに消すこと
ができ、焼き付け画像の画質を向上させることができ
る。
【0115】また、複屈折板23・24の厚み、材質を
適宜変更し、出射する光の分離状態を変えることで、図
3(a)ないし図3(c)のようなLCD2の画素7の
様々な配列にも対応できることは勿論のことである。
【0116】なお、複屈折板23・24の分離方向は、
上記の135°、270°に限定されるものではなく、
以下の条件を満たしていればよい。すなわち、複屈折板
23の分離方向は、複屈折フィルタ22に入射する直線
偏光の振動方向±90°×p(pは整数)でなければよ
く、また、複屈折板24の分離方向は、複屈折板23の
分離方向±90°×q(qは整数)でなければよい。
【0117】なお、本実施形態では、複屈折フィルタ2
2の入射光と光軸が同じ光線d5が得られているが、複
屈折フィルタ22にて複屈折された4本の光を露光に用
いている点、1/4波長板を用いていない点、および、
LCD2のBM8と対応する印画紙6の領域に、BM8
の影を完全に無くすことができるように複数の光を照射
している点で、本実施形態の構成は特開平10−830
30号公報とは異なっている。
【0118】〔実施の形態7〕本発明の他の実施の形態
について、図16に基づいて説明すれば、以下の通りで
ある。なお、説明の便宜上、実施の形態1ないし6と同
一の構成には同一の部材番号を付記し、その説明を省略
する。
【0119】本実施形態に係る写真焼付装置は、実施の
形態1の複屈折フィルタ3を図16に示す複屈折フィル
タ25に置き換えた以外は、実施の形態1と全く同様の
構成である。複屈折フィルタ25は、3枚の複屈折板1
0・26・12から構成されている。複屈折板26は、
図1の複屈折板11を時計回りに10°だけふって配置
したものであり、それゆえ分離方向は215°となって
いる。これにより、8点分離の複屈折フィルタ25が構
成される。複屈折フィルタ25から8本の光が出射され
る原理は以下の通りである。
【0120】複屈折フィルタ25の複屈折板10に、L
CD2からの振動方向90°の直線偏光が入射すること
により、この直線偏光が複屈折板10にて光線a1(異
常光線)と光線b1(常光線)とに分離されるまでの過
程は実施の形態1と同様である。
【0121】次に、光線a1は異常光線であるので、そ
の振動方向は複屈折板10の分離方向である135°で
ある。一方、光線b1は常光線であるので、その振動方
向は225°である。複屈折板26の分離方向を215
°としていることによって、各光の振動方向と複屈折板
26の分離方向(215°)との差が計算上で90°×
r(rは整数)ではなくなり、光線a1・b1は、複屈
折板26の分離方向である215°方向の成分とこれに
垂直方向の成分とをそれぞれ有することになる。この結
果、複屈折板26によって、光線a1は光線e1(異常
光線)と光線e2(常光線)とに分離される一方、光線
b1は光線e3(異常光線)と光線e4(常光線)とに
分離される。
【0122】このような光の分離理論は、複屈折板12
においても同様に言える。つまり、光線e1・e3は異
常光線であるので、その振動方向は複屈折板26の分離
方向である215°であり、光線e2・e4は常光線で
あるので、その振動方向は125°である。したがっ
て、各光の振動方向と複屈折板12の分離方向(0°)
との差は計算上で90°×s(sは整数)ではなくな
り、光線a1・b1は、複屈折板12の分離方向である
0°方向の成分とこれに垂直方向の成分とをそれぞれ有
することになる。
【0123】この結果、複屈折板12によって、光線e
1は光線f1(異常光線)と光線f2(常光線)とに分
離され、光線e2は光線f3(異常光線)と光線f4
(常光線)とに分離される。また、光線e3は光線f5
(異常光線)と光線f6(常光線)とに分離され、光線
e4は光線f7(異常光線)と光線f8(常光線)とに
分離される。このようにして得られた光線f1〜f8の
うち、複数本がLCD2の画素7に対応する印画紙6の
領域に照射され、残りの光がLCD2のBM2に対応す
る印画紙6の領域に照射される。なお、印画紙6の上記
各領域に照射される光の本数は、LCD2のBM8の形
状に応じて例えば各複屈折板の厚さを調整することによ
り適宜変更可能である。
【0124】このような8点分離の複屈折フィルタ25
を構成することにより、8個の光の照射領域が混み入っ
て形成されるので、実施の形態2と同様に、2以上の光
照射領域が重なる重畳領域が却って目立ちにくくなる。
したがって、実施の形態2と同様の効果を得ることがで
きる。
【0125】なお、光線f8は、上記の分離理論より、
複屈折板10への入射光と光軸が一致した光であること
がわかる。しかし、複屈折フィルタ25にて複屈折され
た8本の光を露光に用いている点、1/4波長板を用い
ていない点、および、LCD2のBM8と対応する印画
紙6の領域に、BM8の影を完全に無くすことができる
ように複数の光を照射している点で、本実施形態の構成
は特開平10−83030号公報とは異なっている。
【0126】なお、以上の各実施の形態では、3点分
離、4点分離、8点分離、16点分離について説明した
が、各複屈折板の厚さ、材料、分離方向、枚数を適宜設
定することにより、これら以外の分離方法もを勿論可能
である。
【0127】なお、以上の各実施の形態では、光変調素
子を光透過型のLCD2で構成した例を示したが、これ
に限定されるわけではなく、例えば光反射型のLCD
や、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)、
PLZT露光ヘッド、LED(Light Emitting Diode)
パネル等であってもよい。
【0128】
【発明の効果】請求項1の発明に係る写真焼付装置は、
以上のように、感光材料への光の供給を画像データに応
じて制御可能な複数の光制御領域と、光制御領域の周囲
に形成される光非制御領域とを有する光変調素子を備
え、光源からの光を上記光変調素子を介して感光材料に
照射することにより、上記画像データに応じた画像を感
光材料に焼き付ける写真焼付装置であって、光変調素子
の光制御領域を介して得られる光を光制御領域ごとに3
本以上の光に複屈折させ、そのうちの少なくとも2本を
上記光非制御領域に対応する感光材料の領域に照射する
一方、残りの光を上記光制御領域に対応する感光材料の
領域に照射する複屈折手段を備えている構成である。
【0129】それゆえ、1個の光制御領域に対して、光
変調素子の光非制御領域に対応する感光材料の領域(以
下、第1領域と称する)に照射する光が例えば2本であ
れば、光非制御領域の影の一部を消すことが可能とな
る。また、1個の光制御領域に対して第1領域に照射す
る光が例えば3本以上であれば、これらの光の分離の仕
方を全ての光制御領域において同一とすることにより、
光非制御領域に対応する感光材料の領域(以下、第2領
域と称する)全体に光を照射することができ、これによ
って、光非制御領域の影を全て消すことが可能となる。
【0130】また、1個の光制御領域に対して第1領域
に照射する光を2本とするときは、これらの光のそれぞ
れの光量を、第2領域に照射される光の光量よりも例え
ば小さくすれば、たとえ各光の照射領域が重なった重畳
領域が形成されたとしても、この重畳領域は、上記両領
域に照射する光の光量を同量とする従来ほど目立ちはせ
ず、光非制御領域の影とは異質な筋として認識される度
合いが低下する。さらに、例えば、第2領域における隣
り合う2領域間に、上記2領域と個々に対応する光制御
領域を介して得られる光がそれぞれ照射されるように、
入射光を複屈折させる構成とすれば、上記2領域間に
は、当該2領域の画像データが混じった画像が焼き付け
られ、上記2領域の配置方向において画像(画素)が滑
らかにつながる。
【0131】したがって、上記構成によれば、光非制御
領域の影を完全に無くす、あるいは、重畳領域の存在感
を軽くすることができるので、光非制御領域の影と異質
な筋との混在による画質低下を回避することができると
いう効果を奏する。
【0132】請求項2の発明に係る写真焼付装置は、以
上のように、請求項1の構成において、上記複屈折手段
は、光非制御領域に対応する感光材料の領域の全てに光
を照射することができるように、入射光を複屈折させる
構成である。
【0133】それゆえ、第1領域の全てに光が照射され
るので、第1領域に形成される光非制御領域の影を完全
に消すことができる。これにより、たとえ各光の照射領
域が重なることによって重畳領域が形成されたとして
も、この重畳領域と光非制御領域の影との混在による画
質低下を確実に回避することができるという効果を奏す
る。
【0134】請求項3の発明に係る写真焼付装置は、以
上のように、請求項2の構成において、上記複屈折手段
は、入射光を正方分離する構成である。
【0135】それゆえ、請求項2の構成による効果に加
えて、光変調素子における光制御領域の配列状態が正方
配列のときに、第1領域に形成される光非制御領域の影
を完全に消すことができるという効果を奏する。また、
正方分離によるたった4本の光で光非制御領域の影を完
全に消すことができるという効果も併せて奏する。
【0136】請求項4の発明に係る写真焼付装置は、以
上のように、請求項1の構成において、上記複屈折手段
は、所定の光制御領域を介して光非制御領域に対応する
感光材料の領域に照射される1本の光の光量が、同一の
光制御領域を介して当該光制御領域に対応する感光材料
の領域に照射される光の光量よりも小さくなるように、
入射光を複屈折させる構成である。
【0137】それゆえ、たとえ第1領域に照射される光
と第2領域に照射される光とが重なった重畳領域が形成
されたとしても、この重畳領域は、上記両領域に照射す
る光の光量を同量とする従来ほど目立ちはしない。これ
により、上記重畳領域に対する、光非制御領域の影とは
異質な筋としての認識を低下させることができる。した
がって、光非制御領域の影が一部残っていても、重畳領
域と光非制御領域の影との混在による画質低下を確実に
回避することができるという効果を奏する。
【0138】請求項5の発明に係る写真焼付装置は、以
上のように、請求項4の構成において、上記複屈折手段
は、光制御領域に対応する感光材料の隣り合う2領域間
に、上記2領域と個々に対応する光制御領域を介して得
られる光がそれぞれ照射されるように、入射光を複屈折
させること特徴としている。
【0139】それゆえ、光制御領域に対応する感光材料
の隣り合う2領域(各第2領域)間に形成される領域
(第1領域)には、当該2領域の画像データが混じった
画像が焼き付けられるので、請求項4の構成による効果
に加えて、上記2領域の配置方向において画像(画素)
を滑らかにつなげることができ、さらに画質を向上させ
ることができるという効果を奏する。
【0140】請求項6の発明に係る写真焼付装置は、以
上のように、請求項1ないし5のいずれかの構成におい
て、上記複屈折手段は、入射光を互いに振動方向の異な
る複数の光に複屈折させる複数の複屈折部材を貼り合わ
せてなる構成である。
【0141】それゆえ、複屈折手段が例えば従来では必
須であった1/4波長板のような変換素子を備えてはい
ないので、請求項1ないし5のいずれかの構成による効
果に加えて、複屈折手段の薄型化、低コスト化を実現す
ることができるという効果を奏する。
【0142】請求項7の発明に係る写真焼付装置は、以
上のように、請求項6の構成において、上記複屈折手段
は、3枚の複屈折部材からなる構成である。
【0143】それゆえ、請求項6の構成による効果に加
えて、複屈折手段を3枚の複屈折部材で構成するだけ
で、入射光を3本以上の光に確実に複屈折させることが
でき、本発明の効果を確実に得ることができるという効
果を奏する。
【0144】請求項8の発明に係る写真焼付装置は、以
上のように、請求項6または7の構成において、上記各
複屈折部材は、入射光を複屈折部材の分離方向に振動す
る異常光線と、分離方向とは垂直方向に振動する常光線
とに分離するものであり、光変調素子を介して得られる
光が最初に入射する複屈折部材の分離方向が、kを整数
として入射光の振動方向と45°±90°×kの角度を
なしている構成である。
【0145】それゆえ、入射光を、異常光線と常光線と
に、しかも、光量が互いに等しくなるように確実に分離
することができるので、請求項6または7の構成による
効果に加えて、最終的な焼き付け画像に光量むらが生じ
るのを、最初の複屈折部材にて2光線間の光量差をなく
すことにより回避することができるという効果を奏す
る。
【0146】請求項9の発明に係る写真焼付装置は、以
上のように、請求項1ないし5のいずれかの構成におい
て、上記複屈折手段は、入射光を互いに振動方向の異な
る複数の光に複屈折させる複数の複屈折部材を少なくと
も備え、各複屈折部材の厚さおよび材料は、光変調素子
の光制御領域の配列状態に応じて設定されている構成で
ある。
【0147】それゆえ、複屈折手段からの出射光を、光
変調素子の光制御領域の配列状態に応じた形状で形成さ
れる第1領域および第2領域に的確に照射することがで
きる。したがって、請求項1ないし5のいずれかの構成
による効果に加えて、光制御領域の様々な配列状態にも
容易に対応することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る写真焼付装置にお
いて、4点分離の複屈折フィルタによって入射光が正方
分離される原理を示す説明図である。
【図2】上記写真焼付装置の概略の構成を示す斜視図で
ある。
【図3】(a)は、LCDにおける縦方向のBMが横方
向よりも細くなるような画素の配置を示す平面図であ
り、(b)は、横方向のBMが縦方向よりも細くなるよ
うな画素の配置を示す平面図であり、(c)は、画素ピ
ッチが縦横等間隔となる画素の配置を示す平面図であ
る。
【図4】上記複屈折フィルタの一部を構成する複屈折板
において、入射光が常光線と異常光線とに分離される様
子を示す説明図である。
【図5】複屈折フィルタの他の構成例を示すと共に、複
屈折フィルタの光出射面と各出射光の光軸との交点が長
方形の頂点に位置するように入射光が分離される原理を
示す説明図である。
【図6】複屈折板の厚さを全て同一とした複屈折フィル
タにおいて、入射光が正方分離される原理を示す説明図
である。
【図7】複屈折フィルタの他の構成例を示すと共に、複
屈折フィルタの光出射面と各出射光の光軸との交点が菱
形の頂点に位置するように入射光が分離される原理を示
す説明図である。
【図8】(a)は、正方分離で4つの光照射領域の重な
る部分が形成される場合における印画紙上の各光の照射
領域を示す説明図であり、(b)は、図7で示す複屈折
フィルタから出射される光の印画紙上の照射領域を示す
説明図である。
【図9】複屈折フィルタの他の構成例を示す斜視図であ
る。
【図10】3点分離の複屈折フィルタにおける光の分離
原理を示す説明図である。
【図11】上記複屈折フィルタから出射される光の印画
紙上の照射領域を模式的に示す説明図である。
【図12】(a)および(b)は、同図(c)に示した
各複屈折板を透過する光の光路を投影して示した説明図
であり、(c)は、3点分離の他の複屈折フィルタにお
ける光の分離原理を示す説明図である。
【図13】(a)および(c)は、同図(b)に示した
各複屈折板を透過する光の光路を投影して示した説明図
であり、(b)は、4点分離の他の複屈折フィルタにお
ける光の分離原理を示す説明図である。
【図14】複屈折フィルタの他の構成例を示すと共に、
複屈折フィルタの光出射面と各出射光の光軸との交点が
平行四辺形の頂点に位置するように入射光が分離される
原理を示す説明図である。
【図15】(a)は、上記複屈折フィルタが配置されて
いない場合のLCDの画素配置を示す平面図であり、
(b)は、上記複屈折フィルタを配置することにより、
LCDのBMの位置に画素が擬似的に形成されることを
示す平面図である。
【図16】8点分離の複屈折フィルタの構成例を示すと
共に、上記複屈折フィルタにおける光の分離原理を示す
説明図である。
【図17】(a)は、デフォーカス露光を行う前の印画
紙上の画素を示す平面図であり、(b)は、デフォーカ
ス露光を行った後の印画紙表面を示す説明図である。
【図18】印画紙をずらして画素ずらしを行う従来の写
真焼付装置の概略の構成であって、(a)は、印画紙を
ずらすタイプを、(b)は、LCDをずらすタイプを示
す斜視図である。
【図19】(a)は、図18(a)(b)の写真焼付装
置によって、1回目の露光により焼き付けられた画像を
構成する印画紙上の画素を示す説明図である。(b)
は、2回目の露光までで焼き付けられた画像を構成する
印画紙上の画素を示す説明図である。(c)は、3回目
の露光までで焼き付けられた画像を構成する印画紙上の
画素を示す説明図である。(d)は、4回目の露光まで
で焼き付けられた画像を構成する印画紙上の画素を示す
説明図である。
【図20】(a)は、同図(b)で示す複屈折板を透過
する光の光路を投影して示した説明図であり、(b)
は、2点分離の複屈折フィルタを用いた従来の写真焼付
装置の概略の構成を示す説明図である。
【図21】(a)は、上記複屈折フィルタを用いない場
合の印画紙上の画素を示す平面図であり、(b)は、上
記複屈折フィルタを用いた場合の常光線および異常光線
の照射領域を示す説明図である。
【図22】(a)は、常光線と異常光線との照射によっ
て形成される重畳領域を示す説明図であり、(b)は、
上記重畳領域をデフォーカス露光によってぼかした場合
の印画紙表面を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ランプ(光源) 2 LCD(光変調素子) 3,3’ 複屈折フィルタ(複屈折手段) 6 印画紙(感光材料) 7 画素(光制御領域) 8 BM(光非制御領域) 10,10’ 複屈折板(複屈折部材) 11,11’ 複屈折板(複屈折部材) 12,12’ 複屈折板(複屈折部材) 15 複屈折フィルタ(複屈折手段) 16 複屈折フィルタ(複屈折手段) 17,17’ 複屈折フィルタ(複屈折手段) 19 複屈折板(複屈折部材) 21’21’ 複屈折板(複屈折部材) 22 複屈折フィルタ(複屈折手段) 23 複屈折板(複屈折部材) 24 複屈折板(複屈折部材) 25 複屈折フィルタ(複屈折手段) 26 複屈折板(複屈折部材)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光材料への光の供給を画像データに応じ
    て制御可能な複数の光制御領域と、光制御領域の周囲に
    形成される光非制御領域とを有する光変調素子を備え、
    光源からの光を上記光変調素子を介して感光材料に照射
    することにより、上記画像データに応じた画像を感光材
    料に焼き付ける写真焼付装置であって、 光変調素子の光制御領域を介して得られる光を光制御領
    域ごとに3本以上の光に複屈折させ、そのうちの少なく
    とも2本を上記光非制御領域に対応する感光材料の領域
    に照射する一方、残りの光を上記光制御領域に対応する
    感光材料の領域に照射する複屈折手段を備えていること
    を特徴とする写真焼付装置。
  2. 【請求項2】上記複屈折手段は、光非制御領域に対応す
    る感光材料の領域の全てに光を照射することができるよ
    うに、入射光を複屈折させることを特徴とする請求項1
    に記載の写真焼付装置。
  3. 【請求項3】上記複屈折手段は、入射光を正方分離する
    ことを特徴とする請求項2に記載の写真焼付装置。
  4. 【請求項4】上記複屈折手段は、所定の光制御領域を介
    して光非制御領域に対応する感光材料の領域に照射され
    る1本の光の光量が、同一の光制御領域を介して当該光
    制御領域に対応する感光材料の領域に照射される光の光
    量よりも小さくなるように、入射光を複屈折させること
    を特徴とする請求項1に記載の写真焼付装置。
  5. 【請求項5】上記複屈折手段は、光制御領域に対応する
    感光材料の隣り合う2領域間に、上記2領域と個々に対
    応する光制御領域を介して得られる光がそれぞれ照射さ
    れるように、入射光を複屈折させることを特徴とする請
    求項4に記載の写真焼付装置。
  6. 【請求項6】上記複屈折手段は、入射光を互いに振動方
    向の異なる複数の光に複屈折させる複数の複屈折部材か
    らなることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに
    記載の写真焼付装置。
  7. 【請求項7】上記複屈折手段は、3枚の複屈折部材から
    なることを特徴とする請求項6に記載の写真焼付装置。
  8. 【請求項8】上記各複屈折部材は、入射光を複屈折部材
    の分離方向に振動する異常光線と、分離方向とは垂直方
    向に振動する常光線とに分離するものであり、 光変調素子を介して得られる光が最初に入射する複屈折
    部材の分離方向が、kを整数として入射光の振動方向と
    45°±90°×kの角度をなしていることを特徴とす
    る請求項6または7に記載の写真焼付装置。
  9. 【請求項9】上記複屈折手段は、入射光を互いに振動方
    向の異なる複数の光に複屈折させる複数の複屈折部材を
    少なくとも備え、 各複屈折部材の厚さおよび材料は、光変調素子の光制御
    領域の配列状態に応じて設定されていることを特徴とす
    る請求項1ないし5のいずれかに記載の写真焼付装置。
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