JP2001209133A - 写真焼付装置 - Google Patents
写真焼付装置Info
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- JP2001209133A JP2001209133A JP2000016215A JP2000016215A JP2001209133A JP 2001209133 A JP2001209133 A JP 2001209133A JP 2000016215 A JP2000016215 A JP 2000016215A JP 2000016215 A JP2000016215 A JP 2000016215A JP 2001209133 A JP2001209133 A JP 2001209133A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 BMの幅が縦横で異なるLCD2を用いた場
合に、コストアップを生じさせることなく、縦方向およ
び横方向の筋ムラを確実になくして画質を確実に向上さ
せる。 【解決手段】 ランプ1と印画紙7とを結ぶ光路上に、
上記LCD2と、複屈折板4と、画素ずらし機構とを少
なくとも設け、LCD2の光制御領域を介して得られる
光を、複屈折板4にて幅のより広い光非制御領域の当該
幅方向に引き伸ばしてから印画紙7を露光する。これに
より、たとえ画素ずらしの精度が低下していても、幅の
より広い光非制御領域の当該幅方向と印画紙7上で対応
する方向に隣接する露光画素同士のオーバーラップ量
が、当該露光画素が同方向に広がる分だけ確実にオーバ
ーラップすると共に、複屈折板4の厚さの適切な設定に
より、そのオーバーラップ量もぼぼ同じとなる。
合に、コストアップを生じさせることなく、縦方向およ
び横方向の筋ムラを確実になくして画質を確実に向上さ
せる。 【解決手段】 ランプ1と印画紙7とを結ぶ光路上に、
上記LCD2と、複屈折板4と、画素ずらし機構とを少
なくとも設け、LCD2の光制御領域を介して得られる
光を、複屈折板4にて幅のより広い光非制御領域の当該
幅方向に引き伸ばしてから印画紙7を露光する。これに
より、たとえ画素ずらしの精度が低下していても、幅の
より広い光非制御領域の当該幅方向と印画紙7上で対応
する方向に隣接する露光画素同士のオーバーラップ量
が、当該露光画素が同方向に広がる分だけ確実にオーバ
ーラップすると共に、複屈折板4の厚さの適切な設定に
より、そのオーバーラップ量もぼぼ同じとなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源からの光をL
CD(Liquid Crystal Display)等の光変調素子を介し
て感光材料としての印画紙に照射することで、LCDに
表示された画像を印画紙に焼き付ける写真焼付装置に関
するものであり、特に、画質の良好な画像を印画紙に焼
き付けることが可能な写真焼付装置に関するものであ
る。
CD(Liquid Crystal Display)等の光変調素子を介し
て感光材料としての印画紙に照射することで、LCDに
表示された画像を印画紙に焼き付ける写真焼付装置に関
するものであり、特に、画質の良好な画像を印画紙に焼
き付けることが可能な写真焼付装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、デジタル露光デバイスと呼ば
れる写真焼付装置が種々提案されている。この種の写真
焼付装置は、デジタル画像データに基づいてLCDの各
画素を駆動して印画紙を露光するものである。例えばネ
ガフィルムなどの写真フィルムをスキャナで一旦読み取
り、得られた画像データに対して色補正や階調補正等の
画像処理を画像処理装置にて行った後、処理後の画像デ
ータに基づいて上記写真焼付装置にて印画紙を露光すれ
ば、高品質の画像(写真)を得ることができる。したが
って、近年では、このようなデジタル方式の写真焼付装
置の活躍が非常に大きなものとなっている。
れる写真焼付装置が種々提案されている。この種の写真
焼付装置は、デジタル画像データに基づいてLCDの各
画素を駆動して印画紙を露光するものである。例えばネ
ガフィルムなどの写真フィルムをスキャナで一旦読み取
り、得られた画像データに対して色補正や階調補正等の
画像処理を画像処理装置にて行った後、処理後の画像デ
ータに基づいて上記写真焼付装置にて印画紙を露光すれ
ば、高品質の画像(写真)を得ることができる。したが
って、近年では、このようなデジタル方式の写真焼付装
置の活躍が非常に大きなものとなっている。
【0003】ところで、上記のLCDとしては、例えば
アクティブマトリクス型の透過型LCDを用いることが
できる。このようなLCDは、光の透過を制御する光制
御領域と光の透過を制御しない光非制御領域とからなる
複数の画素をマトリクス状に備えている。TFT(Thin
Film Transistor)等のアクティブ素子(図示せず)
は、各画素ごとに設けられており、各光透過領域の周囲
には、各光透過領域を駆動するための信号を上記のTF
Tを介して各光制御領域に供給するための信号線および
走査線が互いに直交するように設けられている。そし
て、上記のアクティブ素子や走査線および信号線を覆う
ように、ブラックマトリクス(以下、BMと記載する)
が形成されている。このBMの形成領域が上記の光非制
御領域に対応している。透過型LCDでは、各画素にて
高開口率を実現するため、BMの幅は、通常、走査線方
向と信号線方向とで互いに異なる幅となっている。
アクティブマトリクス型の透過型LCDを用いることが
できる。このようなLCDは、光の透過を制御する光制
御領域と光の透過を制御しない光非制御領域とからなる
複数の画素をマトリクス状に備えている。TFT(Thin
Film Transistor)等のアクティブ素子(図示せず)
は、各画素ごとに設けられており、各光透過領域の周囲
には、各光透過領域を駆動するための信号を上記のTF
Tを介して各光制御領域に供給するための信号線および
走査線が互いに直交するように設けられている。そし
て、上記のアクティブ素子や走査線および信号線を覆う
ように、ブラックマトリクス(以下、BMと記載する)
が形成されている。このBMの形成領域が上記の光非制
御領域に対応している。透過型LCDでは、各画素にて
高開口率を実現するため、BMの幅は、通常、走査線方
向と信号線方向とで互いに異なる幅となっている。
【0004】このような写真焼付装置では、LCDの各
光制御領域を駆動すると共にLCDの全面に光を照射す
ると、光透過領域を透過した光のみが印画紙に到達し、
例えばBMに入射した光は当該BMにて遮断されるので
印画紙には到達しない。その結果、印画紙上にはLCD
の光制御領域に対応する領域と、LCDの光非制御領域
(BM)に対応する領域とが形成される。したがって、
印画紙上に焼き付けられた画像中には、LCDのBMの
影である格子状の模様(筋ムラ)が存在することにな
り、画質が低下する。
光制御領域を駆動すると共にLCDの全面に光を照射す
ると、光透過領域を透過した光のみが印画紙に到達し、
例えばBMに入射した光は当該BMにて遮断されるので
印画紙には到達しない。その結果、印画紙上にはLCD
の光制御領域に対応する領域と、LCDの光非制御領域
(BM)に対応する領域とが形成される。したがって、
印画紙上に焼き付けられた画像中には、LCDのBMの
影である格子状の模様(筋ムラ)が存在することにな
り、画質が低下する。
【0005】そこで、例えば特開平10−83030号
公報では、複屈折フィルタを用いて幅の太いBMに対応
する印画紙上の領域に光を照射することで、画質の向上
を図っている。具体的には、図12(a)に示すよう
に、LCDの各液晶セル51の光制御領域52から出射
された光を複屈折フィルタにて常光線と異常光線とに分
離し、上記常光線を図12(b)に示す印画紙61上
の、上記光制御領域52に対応する領域62に照射する
一方、上記異常光線を上記印画紙61上の、液晶セル5
1の光非制御領域53に対応する領域を一部だけ覆う領
域63に照射している。これにより、幅の太いBMに対
応する印画紙61上の領域が感光するので、図12
(b)における横方向の筋ムラをなくすことができる。
公報では、複屈折フィルタを用いて幅の太いBMに対応
する印画紙上の領域に光を照射することで、画質の向上
を図っている。具体的には、図12(a)に示すよう
に、LCDの各液晶セル51の光制御領域52から出射
された光を複屈折フィルタにて常光線と異常光線とに分
離し、上記常光線を図12(b)に示す印画紙61上
の、上記光制御領域52に対応する領域62に照射する
一方、上記異常光線を上記印画紙61上の、液晶セル5
1の光非制御領域53に対応する領域を一部だけ覆う領
域63に照射している。これにより、幅の太いBMに対
応する印画紙61上の領域が感光するので、図12
(b)における横方向の筋ムラをなくすことができる。
【0006】しかし、上記公報の構成では、複屈折フィ
ルタによる入射光の分離方向が一方向(図12(b)で
は縦方向に対応する方向)であり、図12(b)のよう
に、上記分離方向と垂直な方向に対応する横方向の筋ム
ラをなくすことはできても、縦方向の筋ムラをなくすこ
とはできない。その結果、画質を確実に向上させること
はできない。
ルタによる入射光の分離方向が一方向(図12(b)で
は縦方向に対応する方向)であり、図12(b)のよう
に、上記分離方向と垂直な方向に対応する横方向の筋ム
ラをなくすことはできても、縦方向の筋ムラをなくすこ
とはできない。その結果、画質を確実に向上させること
はできない。
【0007】一方、印画紙上の縦方向および横方向の筋
ムラを両方ともなくす方法として、画素ずらしと呼ばれ
る方法が一般的に知られている。この方法は、LCDま
たは印画紙のうちの一方を他方に対して機械的に移動さ
せて露光を行う方法である。具体的には、図13(a)
または図13(b)に示すように、光源71と印画紙7
5との間の光路上に、LCD72、レンズ73、BGR
フィルタ74を光の進行方向にこの順で配置し、印画紙
75の露光を一度行った後、XYステージ76(または
ピエゾ素子)によって、LCD72と印画紙75とのう
ちどちらか一方を他方に対して相対的に例えば半画素分
ずつ縦、横に順にずらし、その都度露光を行う。ここ
で、同図(a)は、LCD72を固定して印画紙75を
ずらす構成を示し、同図(b)は、印画紙75を固定し
てLCD72をずらす構成を示している。
ムラを両方ともなくす方法として、画素ずらしと呼ばれ
る方法が一般的に知られている。この方法は、LCDま
たは印画紙のうちの一方を他方に対して機械的に移動さ
せて露光を行う方法である。具体的には、図13(a)
または図13(b)に示すように、光源71と印画紙7
5との間の光路上に、LCD72、レンズ73、BGR
フィルタ74を光の進行方向にこの順で配置し、印画紙
75の露光を一度行った後、XYステージ76(または
ピエゾ素子)によって、LCD72と印画紙75とのう
ちどちらか一方を他方に対して相対的に例えば半画素分
ずつ縦、横に順にずらし、その都度露光を行う。ここ
で、同図(a)は、LCD72を固定して印画紙75を
ずらす構成を示し、同図(b)は、印画紙75を固定し
てLCD72をずらす構成を示している。
【0008】例えば、BMの幅が縦横で異なるLCD7
2を印画紙75に対して機械的にずらす場合、1回目の
BGRの露光では、図14(a)に示すようなドットの
画像が印画紙75に焼き付けられる。XYステージ76
による横方向の画素ずらしによって2回目の露光を行う
と、図14(b)に示すドットの画像が印画紙75上に
形成される。そして、縦方向、横方向の画素ずらしをさ
らに繰り返して3回目、4回目の露光を行うことによ
り、順に図14(c)(d)に示すドットの画像がそれ
ぞれ印画紙75上に形成される。したがって、この方法
によれば、本来、印画紙75上に形成されるBMの影の
領域に、LCD72をずらすことによって光を照射する
ことができるので、印画紙75上における縦方向および
横方向の筋ムラを両方ともなくすことができる。
2を印画紙75に対して機械的にずらす場合、1回目の
BGRの露光では、図14(a)に示すようなドットの
画像が印画紙75に焼き付けられる。XYステージ76
による横方向の画素ずらしによって2回目の露光を行う
と、図14(b)に示すドットの画像が印画紙75上に
形成される。そして、縦方向、横方向の画素ずらしをさ
らに繰り返して3回目、4回目の露光を行うことによ
り、順に図14(c)(d)に示すドットの画像がそれ
ぞれ印画紙75上に形成される。したがって、この方法
によれば、本来、印画紙75上に形成されるBMの影の
領域に、LCD72をずらすことによって光を照射する
ことができるので、印画紙75上における縦方向および
横方向の筋ムラを両方ともなくすことができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、縦横でBM
の幅が異なるLCDを用いて画素ずらしを行う場合、画
素ずらしの精度が悪いと、例えば図15に示すようなド
ットの画像が印画紙75上に形成される。図15は、L
CD72を半画素ずつ縦横にずらせばオーバーラップ量
が均一になるところを、上記半画素とその15%分だけ
縦横にずらした場合の印画紙75上の各ドットを示して
いる。この場合、同図に示すように、縦方向および横方
向のそれぞれにおいて、隣接ドット間のオーバーラップ
量がそれぞれ異なることになる。
の幅が異なるLCDを用いて画素ずらしを行う場合、画
素ずらしの精度が悪いと、例えば図15に示すようなド
ットの画像が印画紙75上に形成される。図15は、L
CD72を半画素ずつ縦横にずらせばオーバーラップ量
が均一になるところを、上記半画素とその15%分だけ
縦横にずらした場合の印画紙75上の各ドットを示して
いる。この場合、同図に示すように、縦方向および横方
向のそれぞれにおいて、隣接ドット間のオーバーラップ
量がそれぞれ異なることになる。
【0010】ここで、横方向に隣接するドットは互いに
確実にオーバーラップしていると共に、そのオーバーラ
ップ量も比較的多いため、たとえオーバーラップ量が異
なっているとしても、見た目には縦方向の筋ムラが認識
されにくい。
確実にオーバーラップしていると共に、そのオーバーラ
ップ量も比較的多いため、たとえオーバーラップ量が異
なっているとしても、見た目には縦方向の筋ムラが認識
されにくい。
【0011】しかし、縦方向に隣接するドットのオーバ
ーラップ量が異なっている場合には、見た目に横方向の
筋ムラが認識されやすい。これは、横方向に走るBMの
幅(縦方向の幅)が広いために、縦方向に隣接するドッ
トにおいてはそのオーバーラップ量が元々少なくなり、
画素ずらしの精度が少しでも低下すると、オーバーラッ
プ部分がなくなりやすいからである。つまり、画素ずら
しの精度が悪いと、縦方向に隣接するドットのオーバー
ラップする部分の奇数列a1、a3、a5、a7、a9
では、オーバーラップがほとんどなくなり、偶数列a
2、a4、a6、a8ではオーバーラップが残るため、
結果として1列おきの横方向の筋ムラが認識される。
ーラップ量が異なっている場合には、見た目に横方向の
筋ムラが認識されやすい。これは、横方向に走るBMの
幅(縦方向の幅)が広いために、縦方向に隣接するドッ
トにおいてはそのオーバーラップ量が元々少なくなり、
画素ずらしの精度が少しでも低下すると、オーバーラッ
プ部分がなくなりやすいからである。つまり、画素ずら
しの精度が悪いと、縦方向に隣接するドットのオーバー
ラップする部分の奇数列a1、a3、a5、a7、a9
では、オーバーラップがほとんどなくなり、偶数列a
2、a4、a6、a8ではオーバーラップが残るため、
結果として1列おきの横方向の筋ムラが認識される。
【0012】したがって、縦横でBMの幅が異なるLC
Dを用いて画素ずらしを行う構成では、画素ずらしを特
に縦方向で高精度で行うことが必要となり、そのため、
XYステージ76を高精度のもので構成しなければなら
ず、装置の価格が必然的に上昇する。
Dを用いて画素ずらしを行う構成では、画素ずらしを特
に縦方向で高精度で行うことが必要となり、そのため、
XYステージ76を高精度のもので構成しなければなら
ず、装置の価格が必然的に上昇する。
【0013】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、BMの幅が縦横で異なる
LCDを用いた場合でも、コストアップを生じさせるこ
となく画質を確実に向上させることができる写真焼付装
置を提供することにある。
なされたもので、その目的は、BMの幅が縦横で異なる
LCDを用いた場合でも、コストアップを生じさせるこ
となく画質を確実に向上させることができる写真焼付装
置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る写
真焼付装置は、上記の課題を解決するために、感光材料
への光の供給を画像データに応じて制御可能な複数の光
制御領域と、上記光制御領域の周囲に形成され、異なる
2方向においては幅が異なって形成される光非制御領域
とを有する光変調素子を用いて感光材料を露光する露光
手段を備えた写真焼付装置であって、上記露光手段は、
光変調素子の各光制御領域に対応して感光材料上に形成
される露光画素が隣接画素同士で互いにオーバーラップ
すると共に、そのオーバーラップ量が、少なくともより
幅の広い光非制御領域の当該幅方向と感光材料上で対応
する第1の方向においてほぼ同じになるように、感光材
料を露光することを特徴としている。
真焼付装置は、上記の課題を解決するために、感光材料
への光の供給を画像データに応じて制御可能な複数の光
制御領域と、上記光制御領域の周囲に形成され、異なる
2方向においては幅が異なって形成される光非制御領域
とを有する光変調素子を用いて感光材料を露光する露光
手段を備えた写真焼付装置であって、上記露光手段は、
光変調素子の各光制御領域に対応して感光材料上に形成
される露光画素が隣接画素同士で互いにオーバーラップ
すると共に、そのオーバーラップ量が、少なくともより
幅の広い光非制御領域の当該幅方向と感光材料上で対応
する第1の方向においてほぼ同じになるように、感光材
料を露光することを特徴としている。
【0015】露光手段が、光変調素子の各光制御領域に
対応して感光材料上に形成される露光画素が隣接画素同
士で互いにオーバーラップするように感光材料を露光す
る構成としては、例えば画素ずらしという手法を用いる
ことで実現できる。この画素ずらしとは、光変調素子と
感光材料とのうち、一方を他方に対して相対的に移動さ
せることにより、各光制御領域に対応する露光画素をず
らす手法である。
対応して感光材料上に形成される露光画素が隣接画素同
士で互いにオーバーラップするように感光材料を露光す
る構成としては、例えば画素ずらしという手法を用いる
ことで実現できる。この画素ずらしとは、光変調素子と
感光材料とのうち、一方を他方に対して相対的に移動さ
せることにより、各光制御領域に対応する露光画素をず
らす手法である。
【0016】また、露光手段が、隣接露光画素同士のオ
ーバーラップ量が、少なくともより幅の広い光非制御領
域の当該幅方向と感光材料上で対応する第1の方向にお
いてほぼ同じになるように感光材料を露光する構成とし
ては、例えば、第1の方向に露光画素を広げて画素ず
らしを行う、上記第1の方向への画素ずらしを、幅方
向が上記第1の方向と対応する光非制御領域の当該幅の
大きさに応じた回数で行う、ことで実現可能である。
ーバーラップ量が、少なくともより幅の広い光非制御領
域の当該幅方向と感光材料上で対応する第1の方向にお
いてほぼ同じになるように感光材料を露光する構成とし
ては、例えば、第1の方向に露光画素を広げて画素ず
らしを行う、上記第1の方向への画素ずらしを、幅方
向が上記第1の方向と対応する光非制御領域の当該幅の
大きさに応じた回数で行う、ことで実現可能である。
【0017】つまり、上記の方法では、たとえ画素ず
らしの精度が低くても(画素のずれ量が所望の量よりも
小さい場合でも)、画素ずらしの足りない分を、露光画
素の引き伸ばしによって補うことができる。その結果、
同方向におけるオーバーラップ量がほぼ同じになるよう
に、上記隣接画素をオーバーラップさせることが可能と
なる。
らしの精度が低くても(画素のずれ量が所望の量よりも
小さい場合でも)、画素ずらしの足りない分を、露光画
素の引き伸ばしによって補うことができる。その結果、
同方向におけるオーバーラップ量がほぼ同じになるよう
に、上記隣接画素をオーバーラップさせることが可能と
なる。
【0018】また、上記の方法では、例えば上記幅が
大きいほど第1の方向への画素ずらしの回数が増える
が、その分、画素のずれ量は小さくなる。このことは、
画素ずらしの精度が低下して画素のずれ量が小さくなっ
たとしても、回数を増やして行う画素ずらしは可能であ
ることを意味する。したがって、このような画素ずらし
によって、第1の方向におけるオーバーラップ量がほぼ
同じになるように、同方向の隣接画素をオーバーラップ
させることが可能となる。
大きいほど第1の方向への画素ずらしの回数が増える
が、その分、画素のずれ量は小さくなる。このことは、
画素ずらしの精度が低下して画素のずれ量が小さくなっ
たとしても、回数を増やして行う画素ずらしは可能であ
ることを意味する。したがって、このような画素ずらし
によって、第1の方向におけるオーバーラップ量がほぼ
同じになるように、同方向の隣接画素をオーバーラップ
させることが可能となる。
【0019】光非制御領域の幅の異なる光変調素子を用
いた場合、画素ずらしの精度が低いと、特に第1の方向
のオーバーラップ量のばらつきによって第1の方向とは
異なる方向の筋ムラが認識されやすくなるが、上記構成
では、例えば上記の露光によって少なくともその筋
ムラを構成する第1の方向のオーバーラップ量がほぼ同
じになるので、上記方向のオーバーラップ量をほぼ同じ
にすべく、露光手段に高精度な画素ずらしを要求しなく
ても済む。このことは、露光手段がコストのかかる高精
度な画素ずらし手段を備えていなくても、筋ムラの発生
を抑制して画質を向上できることを意味する。
いた場合、画素ずらしの精度が低いと、特に第1の方向
のオーバーラップ量のばらつきによって第1の方向とは
異なる方向の筋ムラが認識されやすくなるが、上記構成
では、例えば上記の露光によって少なくともその筋
ムラを構成する第1の方向のオーバーラップ量がほぼ同
じになるので、上記方向のオーバーラップ量をほぼ同じ
にすべく、露光手段に高精度な画素ずらしを要求しなく
ても済む。このことは、露光手段がコストのかかる高精
度な画素ずらし手段を備えていなくても、筋ムラの発生
を抑制して画質を向上できることを意味する。
【0020】このように上記構成によれば、露光手段に
おける第1の方向への画素ずらしの精度を緩和すること
ができるので、光非制御領域の幅の異なる光変調素子を
用いた場合でも、装置のコストアップを生じさせること
なく、画質を向上させることができる。
おける第1の方向への画素ずらしの精度を緩和すること
ができるので、光非制御領域の幅の異なる光変調素子を
用いた場合でも、装置のコストアップを生じさせること
なく、画質を向上させることができる。
【0021】なお、光変調素子としては、光制御領域の
配列が正方配列のものと長方配列のものとがあるが、ど
ちらのタイプにおいても第1の方向に隣接する画素のオ
ーバーラップ量をほぼ同じにすることができ、光制御領
域の配列に関係なく上述の効果を得ることができる。
配列が正方配列のものと長方配列のものとがあるが、ど
ちらのタイプにおいても第1の方向に隣接する画素のオ
ーバーラップ量をほぼ同じにすることができ、光制御領
域の配列に関係なく上述の効果を得ることができる。
【0022】請求項2の発明に係る写真焼付装置は、上
記の課題を解決するために、請求項1の構成において、
上記露光手段は、上記オーバーラップ量が、より幅の狭
い光非制御領域の当該幅方向と感光材料上で対応する第
2の方向と上記第1の方向とでほぼ同じになるように、
感光材料を露光することを特徴としている。
記の課題を解決するために、請求項1の構成において、
上記露光手段は、上記オーバーラップ量が、より幅の狭
い光非制御領域の当該幅方向と感光材料上で対応する第
2の方向と上記第1の方向とでほぼ同じになるように、
感光材料を露光することを特徴としている。
【0023】上記第1の方向と上記第2の方向とで隣接
露光画素のオーバーラップ量がほぼ同じであれば、オー
バーラップ部分が画像全体に均等に現れ、しかも、上記
第1の方向と上記第2の方向との両方向で筋ムラが認識
されにくくなる。したがって、感光材料上の画像全体の
画質をさらに良好にすることができる。
露光画素のオーバーラップ量がほぼ同じであれば、オー
バーラップ部分が画像全体に均等に現れ、しかも、上記
第1の方向と上記第2の方向との両方向で筋ムラが認識
されにくくなる。したがって、感光材料上の画像全体の
画質をさらに良好にすることができる。
【0024】請求項3の発明に係る写真焼付装置は、上
記の課題を解決するために、請求項1または2の構成に
おいて、上記露光手段は、上記光変調素子の光制御領域
を介して得られる光を、より幅の広い光非制御領域の当
該幅方向に分離する分離手段(例えば複屈折部材)と、
上記光変調素子と上記感光材料とのうち、一方を他方に
対して相対的に移動させることにより、上記分離手段か
らの分離光によって露光される画素をずらす画素ずらし
手段とを備えていることを特徴としている。
記の課題を解決するために、請求項1または2の構成に
おいて、上記露光手段は、上記光変調素子の光制御領域
を介して得られる光を、より幅の広い光非制御領域の当
該幅方向に分離する分離手段(例えば複屈折部材)と、
上記光変調素子と上記感光材料とのうち、一方を他方に
対して相対的に移動させることにより、上記分離手段か
らの分離光によって露光される画素をずらす画素ずらし
手段とを備えていることを特徴としている。
【0025】光制御領域からの光を、より幅の広い光非
制御領域の当該幅方向に分離手段にて分離してから感光
材料を露光すると、分離された光の各々の照射によって
形成される露光画素(合成画素)が上記第1の方向に広
がる。そして、この状態で画素ずらし手段による画素ず
らしを行えば、たとえ画素ずらしの精度が低下していて
も、露光画素が第1の方向に広がっている分だけ、第1
の方向に隣接する画素同士が確実にオーバーラップする
ようになる。そして、例えば画素ずらしの精度に応じて
分離手段の設定(上記露光画素の第1の方向への広がり
具合の設定)を行えば、第1の方向に隣接する露光画素
のオーバーラップ量をほぼ同じにすることができる。
制御領域の当該幅方向に分離手段にて分離してから感光
材料を露光すると、分離された光の各々の照射によって
形成される露光画素(合成画素)が上記第1の方向に広
がる。そして、この状態で画素ずらし手段による画素ず
らしを行えば、たとえ画素ずらしの精度が低下していて
も、露光画素が第1の方向に広がっている分だけ、第1
の方向に隣接する画素同士が確実にオーバーラップする
ようになる。そして、例えば画素ずらしの精度に応じて
分離手段の設定(上記露光画素の第1の方向への広がり
具合の設定)を行えば、第1の方向に隣接する露光画素
のオーバーラップ量をほぼ同じにすることができる。
【0026】つまり、上記構成によれば、上記露光画素
の第1の方向への引き伸ばしにより、結果的に、第1の
方向への画素ずらし精度を緩和することができると共
に、そのように画素ずらし精度を緩和しても、第1の方
向における隣接露光画素のオーバーラップ量がほぼ同じ
になるように、上記隣接露光画素をオーバーラップさせ
ることができる。その結果、請求項1または2の構成に
よる効果を確実に得ることができる。
の第1の方向への引き伸ばしにより、結果的に、第1の
方向への画素ずらし精度を緩和することができると共
に、そのように画素ずらし精度を緩和しても、第1の方
向における隣接露光画素のオーバーラップ量がほぼ同じ
になるように、上記隣接露光画素をオーバーラップさせ
ることができる。その結果、請求項1または2の構成に
よる効果を確実に得ることができる。
【0027】なお、上記露光画素の第1の方向への広が
り具合は、幅の異なる光非制御領域のそれぞれと感光材
料上で対応する領域における上記第1の方向の幅と上記
第2の方向の幅とがほぼ同じになる程度であってもよ
く、また、上記両方向の幅が異なる程度であってもよ
い。いずれにせよ、上記露光画素を第1の方向へ広げる
ことにより、第1の方向への画素ずらしの精度を緩和で
きることにかわりはない。
り具合は、幅の異なる光非制御領域のそれぞれと感光材
料上で対応する領域における上記第1の方向の幅と上記
第2の方向の幅とがほぼ同じになる程度であってもよ
く、また、上記両方向の幅が異なる程度であってもよ
い。いずれにせよ、上記露光画素を第1の方向へ広げる
ことにより、第1の方向への画素ずらしの精度を緩和で
きることにかわりはない。
【0028】請求項4の発明に係る写真焼付装置は、上
記の課題を解決するために、請求項3の構成において、
上記分離手段は、幅の異なる光非制御領域のそれぞれと
感光材料上で対応する領域における上記第1の方向およ
び上記第2の方向の幅が互いにほぼ同じになるように、
入射光を分離することを特徴としている。
記の課題を解決するために、請求項3の構成において、
上記分離手段は、幅の異なる光非制御領域のそれぞれと
感光材料上で対応する領域における上記第1の方向およ
び上記第2の方向の幅が互いにほぼ同じになるように、
入射光を分離することを特徴としている。
【0029】上記の構成によれば、分離手段からの分離
光を用いて感光材料を露光することにより、光非制御領
域の幅が異なる2方向でほぼ同じ光変調素子を用いた場
合と等価な露光を実現することが可能となる。これによ
り、例えば用いる光変調素子の光制御領域が例えば正方
配列の場合は、第1の方向と第2の方向とで露光画素の
移動量を互いに同じに設定するだけで、第1の方向と第
2の方向とで隣接露光画素同士のオーバーラップ量をほ
ぼ同じにして、画像全体の画質を確実に良好にすること
ができる。
光を用いて感光材料を露光することにより、光非制御領
域の幅が異なる2方向でほぼ同じ光変調素子を用いた場
合と等価な露光を実現することが可能となる。これによ
り、例えば用いる光変調素子の光制御領域が例えば正方
配列の場合は、第1の方向と第2の方向とで露光画素の
移動量を互いに同じに設定するだけで、第1の方向と第
2の方向とで隣接露光画素同士のオーバーラップ量をほ
ぼ同じにして、画像全体の画質を確実に良好にすること
ができる。
【0030】請求項5の発明に係る写真焼付装置は、上
記の課題を解決するために、請求項3または4の構成に
おいて、上記光変調素子は、直線偏光を出射する一方、
上記分離手段は、入射光を分離方向に振動する異常光線
と上記分離方向に垂直な方向に振動する常光線とに分離
する複屈折部材で構成され、上記露光手段は、上記直線
偏光を円偏光に変換して上記分離手段に供給する変換素
子をさらに備えていることを特徴としている。
記の課題を解決するために、請求項3または4の構成に
おいて、上記光変調素子は、直線偏光を出射する一方、
上記分離手段は、入射光を分離方向に振動する異常光線
と上記分離方向に垂直な方向に振動する常光線とに分離
する複屈折部材で構成され、上記露光手段は、上記直線
偏光を円偏光に変換して上記分離手段に供給する変換素
子をさらに備えていることを特徴としている。
【0031】上記の構成によれば、光変調素子からの直
線偏光が変換素子にて円偏光に変換されて分離手段に供
給されるので、複屈折部材からなる分離手段は、入射光
を常光線と異常光線とに確実に分離することが可能とな
る。これは、円偏光が、常光線の振動方向の成分と異常
光線の振動方向の成分とを両方必ず有しているためであ
る。これにより、分離手段にて分離された複数の光の照
射によって、感光材料上に形成される露光画素を例えば
第1の方向に引き伸ばすことが確実に可能となる。
線偏光が変換素子にて円偏光に変換されて分離手段に供
給されるので、複屈折部材からなる分離手段は、入射光
を常光線と異常光線とに確実に分離することが可能とな
る。これは、円偏光が、常光線の振動方向の成分と異常
光線の振動方向の成分とを両方必ず有しているためであ
る。これにより、分離手段にて分離された複数の光の照
射によって、感光材料上に形成される露光画素を例えば
第1の方向に引き伸ばすことが確実に可能となる。
【0032】請求項6の発明に係る写真焼付装置は、上
記の課題を解決するために、請求項3または4の構成に
おいて、上記光変調素子は、直線偏光を出射するための
偏光部材を備えている一方、上記分離手段は、入射光を
分離方向に振動する異常光線と上記分離方向に垂直な方
向に振動する常光線とに分離する複屈折部材で構成さ
れ、上記偏光部材の偏光方向は、上記分離手段における
分離方向(以下、第3の方向と記載する)および当該分
離方向に垂直な方向(以下、第4の方向と記載する)以
外の方向に設定されていることを特徴としている。
記の課題を解決するために、請求項3または4の構成に
おいて、上記光変調素子は、直線偏光を出射するための
偏光部材を備えている一方、上記分離手段は、入射光を
分離方向に振動する異常光線と上記分離方向に垂直な方
向に振動する常光線とに分離する複屈折部材で構成さ
れ、上記偏光部材の偏光方向は、上記分離手段における
分離方向(以下、第3の方向と記載する)および当該分
離方向に垂直な方向(以下、第4の方向と記載する)以
外の方向に設定されていることを特徴としている。
【0033】光変調素子の偏光部材の偏光方向が、第3
の方向および第4の方向以外に設定されていると、偏光
部材を介して出射された直線偏光は、上記第3の方向に
振動する成分と上記第4の方向に振動する成分との両方
の成分を必ず有することになる。したがって、複屈折部
材からなる分離手段は、入射光を常光線と異常光線とに
確実に分離することが可能となり、常光線と異常光線と
の照射によって感光材料上の露光画素を確実に第1の方
向に引き伸ばすことが可能となる。また、請求項5に記
載の変換素子を設けなくても分離手段が入射光を確実に
分離できるので、請求項5の構成に比べて、装置の小型
化、低価格化を実現することも可能となる。
の方向および第4の方向以外に設定されていると、偏光
部材を介して出射された直線偏光は、上記第3の方向に
振動する成分と上記第4の方向に振動する成分との両方
の成分を必ず有することになる。したがって、複屈折部
材からなる分離手段は、入射光を常光線と異常光線とに
確実に分離することが可能となり、常光線と異常光線と
の照射によって感光材料上の露光画素を確実に第1の方
向に引き伸ばすことが可能となる。また、請求項5に記
載の変換素子を設けなくても分離手段が入射光を確実に
分離できるので、請求項5の構成に比べて、装置の小型
化、低価格化を実現することも可能となる。
【0034】請求項7の発明に係る写真焼付装置は、上
記の課題を解決するために、請求項1または2の構成に
おいて、上記露光手段は、上記光変調素子と上記感光材
料とのうち、一方を他方に対して相対的に移動させるこ
とにより、感光材料上の露光画素をずらす画素ずらし手
段を備え、上記画素ずらし手段は、上記第1の方向への
画素ずらしを、より幅の広い光非制御領域の当該幅の大
きさに応じた回数で行うことを特徴としている。
記の課題を解決するために、請求項1または2の構成に
おいて、上記露光手段は、上記光変調素子と上記感光材
料とのうち、一方を他方に対して相対的に移動させるこ
とにより、感光材料上の露光画素をずらす画素ずらし手
段を備え、上記画素ずらし手段は、上記第1の方向への
画素ずらしを、より幅の広い光非制御領域の当該幅の大
きさに応じた回数で行うことを特徴としている。
【0035】上記の構成によれば、例えば、より幅の広
い光非制御領域の当該幅が大きければ、画素ずらし手段
は、第1の方向への画素ずらしの回数を多くするが、そ
の分、画素のずれ量は小さくなる。このことは、画素ず
らしの精度が低下して画素のずれ量が小さくなったとし
ても、回数を増やして行う画素ずらしは可能であること
を意味する。したがって、たとえ画素ずらしの精度が低
下していても、上記の画素ずらしによって、第1の方向
におけるオーバーラップ量がほぼ同じになるように、同
方向の隣接画素をオーバーラップさせることが可能とな
る。その結果、請求項1または2の構成による効果を確
実に得ることができる。
い光非制御領域の当該幅が大きければ、画素ずらし手段
は、第1の方向への画素ずらしの回数を多くするが、そ
の分、画素のずれ量は小さくなる。このことは、画素ず
らしの精度が低下して画素のずれ量が小さくなったとし
ても、回数を増やして行う画素ずらしは可能であること
を意味する。したがって、たとえ画素ずらしの精度が低
下していても、上記の画素ずらしによって、第1の方向
におけるオーバーラップ量がほぼ同じになるように、同
方向の隣接画素をオーバーラップさせることが可能とな
る。その結果、請求項1または2の構成による効果を確
実に得ることができる。
【0036】なお、より幅の狭い光非制御領域の当該幅
方向と感光材料上で対応する第2の方向への画素ずらし
においても、上記幅の大きさに応じた回数でおこなって
もよい。また、第1の方向への画素ずらしの回数と第2
の方向への画素ずらしの回数とは異なっていても構わな
い。光非制御領域の幅が異なる方向で幅の異なるような
光変調素子を用いた場合、特に請求項2の構成は、上記
両方向への画素ずらしの回数を異ならせることで実現可
能である。
方向と感光材料上で対応する第2の方向への画素ずらし
においても、上記幅の大きさに応じた回数でおこなって
もよい。また、第1の方向への画素ずらしの回数と第2
の方向への画素ずらしの回数とは異なっていても構わな
い。光非制御領域の幅が異なる方向で幅の異なるような
光変調素子を用いた場合、特に請求項2の構成は、上記
両方向への画素ずらしの回数を異ならせることで実現可
能である。
【0037】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の実施の
一形態について、図面に基づいて説明すれば以下の通り
である。
一形態について、図面に基づいて説明すれば以下の通り
である。
【0038】本実施形態に係る写真焼付装置は、図1に
示すように、光源としてのランプ1を備えており、さら
に、ランプ1から印画紙7(感光材料)に至る光路上
に、LCD2(光変調素子)と、1/4波長板3と、複
屈折板4(分離手段、複屈折部材)と、焼付レンズ5
と、BGRフィルタ6とをこの順で備えている。
示すように、光源としてのランプ1を備えており、さら
に、ランプ1から印画紙7(感光材料)に至る光路上
に、LCD2(光変調素子)と、1/4波長板3と、複
屈折板4(分離手段、複屈折部材)と、焼付レンズ5
と、BGRフィルタ6とをこの順で備えている。
【0039】LCD2は、マトリクス状に設けられた各
画素ごとに例えばアクティブ素子であるTFTが配され
た透明基板と、対向電極の形成された透明な対向基板と
で液晶層を挟持してなる液晶表示装置であり、画像デー
タに応じて液晶に印加する電圧を画素ごとに制御するこ
とで、ランプ1からの光の透過を画素ごとに制御する。
本実施形態では、光路上にBGRフィルタ6を配してい
るので、LCD2は、対向基板にカラーフィルタを備え
ていない。BGRフィルタ6を設けない構成とするなら
ば、逆にLCD2をカラーフィルタを備えたもので構成
することが必要である。
画素ごとに例えばアクティブ素子であるTFTが配され
た透明基板と、対向電極の形成された透明な対向基板と
で液晶層を挟持してなる液晶表示装置であり、画像デー
タに応じて液晶に印加する電圧を画素ごとに制御するこ
とで、ランプ1からの光の透過を画素ごとに制御する。
本実施形態では、光路上にBGRフィルタ6を配してい
るので、LCD2は、対向基板にカラーフィルタを備え
ていない。BGRフィルタ6を設けない構成とするなら
ば、逆にLCD2をカラーフィルタを備えたもので構成
することが必要である。
【0040】図2に示すように、LCD2の各画素8
は、光制御領域9と光非制御領域10とを備えている。
光制御領域9は、ランプ1からの光の透過を制御できる
領域であり、印画紙7への光の供給を画像データに応じ
て制御する。光制御領域9の周囲には、各光制御領域9
を駆動するための走査線や信号線(ともに図示せず)が
互いに直交するように設けられており、その交叉部に上
記のTFTが設けられている。そして、これらの配線お
よびTFTを覆うようにBMが設けられており、このB
Mによって光非制御領域10が形成されている。
は、光制御領域9と光非制御領域10とを備えている。
光制御領域9は、ランプ1からの光の透過を制御できる
領域であり、印画紙7への光の供給を画像データに応じ
て制御する。光制御領域9の周囲には、各光制御領域9
を駆動するための走査線や信号線(ともに図示せず)が
互いに直交するように設けられており、その交叉部に上
記のTFTが設けられている。そして、これらの配線お
よびTFTを覆うようにBMが設けられており、このB
Mによって光非制御領域10が形成されている。
【0041】本実施形態のLCD2は光透過型であり、
光制御領域の開口率をなるべく高くするため、光非制御
領域10の幅は、異なる2方向においては異なる幅とな
っている。つまり、縦方向(例えば信号線方向)と横方
向(例えば走査線方向)とで光非制御領域10の幅は異
なっている。以下、特に区別する場合は、より幅の狭い
上記縦方向の光非制御領域10を光非制御領域10aと
称し、より幅の広い上記横方向の光非制御領域10を光
非制御領域10bと称することにする。
光制御領域の開口率をなるべく高くするため、光非制御
領域10の幅は、異なる2方向においては異なる幅とな
っている。つまり、縦方向(例えば信号線方向)と横方
向(例えば走査線方向)とで光非制御領域10の幅は異
なっている。以下、特に区別する場合は、より幅の狭い
上記縦方向の光非制御領域10を光非制御領域10aと
称し、より幅の広い上記横方向の光非制御領域10を光
非制御領域10bと称することにする。
【0042】LCD2の透明基板および対向基板の外側
(液晶層とは反対側)には、偏光板(偏光部材)がそれ
ぞれ設けられており、直線偏光のみがLCD2の内部に
入射、あるいはLCD2の外部へ出射される。本実施形
態では、光出射側の偏光板の偏光方向は図1で水平方向
となるように設定されている。一方、光入射側の偏光板
の偏光方向は、液晶の駆動モードに応じて設定される。
つまり、光入射側の偏光板の偏光方向は、図1におい
て、ノーマリーホワイトモードでは垂直方向に設定さ
れ、ノーマリーブラックモードでは水平方向に設定され
る。本発明は、どちらの駆動モードでも採用することが
できる。
(液晶層とは反対側)には、偏光板(偏光部材)がそれ
ぞれ設けられており、直線偏光のみがLCD2の内部に
入射、あるいはLCD2の外部へ出射される。本実施形
態では、光出射側の偏光板の偏光方向は図1で水平方向
となるように設定されている。一方、光入射側の偏光板
の偏光方向は、液晶の駆動モードに応じて設定される。
つまり、光入射側の偏光板の偏光方向は、図1におい
て、ノーマリーホワイトモードでは垂直方向に設定さ
れ、ノーマリーブラックモードでは水平方向に設定され
る。本発明は、どちらの駆動モードでも採用することが
できる。
【0043】なお、LCD2は、TN(Twisted Nemati
c )−LCD、STN(Super Twisted Nematic )−L
CD等であってもよい。また、TFTの代わりにMIM
(Metal Insulator Metal )をアクティブ素子として用
いたLCDであってもよい。
c )−LCD、STN(Super Twisted Nematic )−L
CD等であってもよい。また、TFTの代わりにMIM
(Metal Insulator Metal )をアクティブ素子として用
いたLCDであってもよい。
【0044】1/4波長板3は、LCD2からの直線偏
光を円偏光に変換する変換素子である。1/4波長板3
を複屈折板4の光入射側に配置することにより、複屈折
板4が入射光を常光線と異常光線との2本の光に必ず分
離することが可能となる。これは、複屈折板4から常光
線と異常光線とを出射させるためには、複屈折板4に入
射する光が、必ず上記常光線と同じ方向に振動する成分
と、上記異常光線と同じ方向に振動する成分(常光線と
は振動方向が垂直な成分)とを有していることが絶対条
件であるが、円偏光であれば、このような両成分を必ず
有しているからである。
光を円偏光に変換する変換素子である。1/4波長板3
を複屈折板4の光入射側に配置することにより、複屈折
板4が入射光を常光線と異常光線との2本の光に必ず分
離することが可能となる。これは、複屈折板4から常光
線と異常光線とを出射させるためには、複屈折板4に入
射する光が、必ず上記常光線と同じ方向に振動する成分
と、上記異常光線と同じ方向に振動する成分(常光線と
は振動方向が垂直な成分)とを有していることが絶対条
件であるが、円偏光であれば、このような両成分を必ず
有しているからである。
【0045】焼付レンズ5は、入射光像を所定倍率で印
画紙7に結像させるためのレンズである。BGRフィル
タ6は、B(青)、G(緑)、R(赤)の各色に対応し
た色フィルタ6B・6G・6Rを備えており、光路上に
いずれかの色フィルタが位置するように回転する。
画紙7に結像させるためのレンズである。BGRフィル
タ6は、B(青)、G(緑)、R(赤)の各色に対応し
た色フィルタ6B・6G・6Rを備えており、光路上に
いずれかの色フィルタが位置するように回転する。
【0046】複屈折板4は、例えば方解石、水晶等の六
方晶系の結晶からなり、LCD2の光制御領域9を介し
て得られる光を光軸の異なる複数の光に分離する。具体
的には、図3に示すように、複屈折板4は、入射光(1
/4波長板3からの円偏光)を、そのまま光軸が直進す
る常光線4aと、上記光軸が屈折する異常光線4bとに
複屈折させる、いわゆる2点分離複屈折フィルタであ
る。異常光線4bは、常光線4aから分離方向(シフト
方向とも言う)にtだけ光軸がシフトされて複屈折板4
から出射される。
方晶系の結晶からなり、LCD2の光制御領域9を介し
て得られる光を光軸の異なる複数の光に分離する。具体
的には、図3に示すように、複屈折板4は、入射光(1
/4波長板3からの円偏光)を、そのまま光軸が直進す
る常光線4aと、上記光軸が屈折する異常光線4bとに
複屈折させる、いわゆる2点分離複屈折フィルタであ
る。異常光線4bは、常光線4aから分離方向(シフト
方向とも言う)にtだけ光軸がシフトされて複屈折板4
から出射される。
【0047】なお、常光線4aに対する異常光線4bの
シフト量tは、複屈折板4の厚さmに対応しており、厚
さmが増すほどシフト量tは増加することになる。異常
光線4bは、上記シフト方向に振動する直線偏光であ
り、屈折の法則には従わない。一方、常光線4aは、上
記シフト方向とは垂直方向に振動する直線偏光であり、
屈折の法則に従って複屈折板4から出射される。
シフト量tは、複屈折板4の厚さmに対応しており、厚
さmが増すほどシフト量tは増加することになる。異常
光線4bは、上記シフト方向に振動する直線偏光であ
り、屈折の法則には従わない。一方、常光線4aは、上
記シフト方向とは垂直方向に振動する直線偏光であり、
屈折の法則に従って複屈折板4から出射される。
【0048】本実施形態では、複屈折板4の光入射側に
1/4波長板3が設けられており、複屈折板4には円偏
光が入射する構成となっているので、上述したように複
屈折板4にて必ず常光線4aと異常光線4bとが得られ
るようになっている。
1/4波長板3が設けられており、複屈折板4には円偏
光が入射する構成となっているので、上述したように複
屈折板4にて必ず常光線4aと異常光線4bとが得られ
るようになっている。
【0049】また、本実施形態では、複屈折板4の分離
方向が、LCD2の縦方向または横方向のBMのうち、
幅のより広いほうのBMが延びている方向と垂直方向と
なるように、複屈折板4が配置されている。つまり、複
屈折板4の分離方向は、より幅の広い光非制御領域10
bの当該幅方向となるように設定されている。これによ
り、複屈折板4にて複屈折された2本の光の照射によっ
て形成される印画紙7上の露光画素を、上記幅方向と印
画紙7上で対応する方向(第1の方向)に広げることが
できる。
方向が、LCD2の縦方向または横方向のBMのうち、
幅のより広いほうのBMが延びている方向と垂直方向と
なるように、複屈折板4が配置されている。つまり、複
屈折板4の分離方向は、より幅の広い光非制御領域10
bの当該幅方向となるように設定されている。これによ
り、複屈折板4にて複屈折された2本の光の照射によっ
て形成される印画紙7上の露光画素を、上記幅方向と印
画紙7上で対応する方向(第1の方向)に広げることが
できる。
【0050】しかも、より幅の狭い光非制御領域10a
の当該幅方向と印画紙7上で対応する方向を第2の方向
とすると、複屈折板4は、分離された複数の光の合成に
よって印画紙7上に形成されるドットが、第1の方向お
よび第2の方向にほぼ等間隔で並ぶように、入射光を分
離するようになっている。つまり、複屈折板4は、光非
制御領域10と感光材料上で対応する領域における上記
第1の方向および上記第2の方向の幅が互いにほぼ同じ
になるように入射光を分離する(上記第1の方向および
上記第2の方向の幅が互いにほぼ同じになるように異常
光線のシフト量(複屈折板4の厚さm)が設定されてい
る)。この設定では、印画紙7上の合成ドットが第1の
方向および第2の方向にほぼ等間隔に並ぶので、結果的
に縦横でBMの幅が同じLCDを用いて焼き付けを行っ
た場合と等価な焼き付けを実現することが可能となる。
の当該幅方向と印画紙7上で対応する方向を第2の方向
とすると、複屈折板4は、分離された複数の光の合成に
よって印画紙7上に形成されるドットが、第1の方向お
よび第2の方向にほぼ等間隔で並ぶように、入射光を分
離するようになっている。つまり、複屈折板4は、光非
制御領域10と感光材料上で対応する領域における上記
第1の方向および上記第2の方向の幅が互いにほぼ同じ
になるように入射光を分離する(上記第1の方向および
上記第2の方向の幅が互いにほぼ同じになるように異常
光線のシフト量(複屈折板4の厚さm)が設定されてい
る)。この設定では、印画紙7上の合成ドットが第1の
方向および第2の方向にほぼ等間隔に並ぶので、結果的
に縦横でBMの幅が同じLCDを用いて焼き付けを行っ
た場合と等価な焼き付けを実現することが可能となる。
【0051】なお、複屈折板4による入射光の上記分離
は、次に説明する画素ずらし機構による画素ずらし前で
あってもよく、画素ずらし後であっても構わない。
は、次に説明する画素ずらし機構による画素ずらし前で
あってもよく、画素ずらし後であっても構わない。
【0052】また、本実施形態の写真焼付装置は、画素
ずらし機構(画素ずらし手段)を備えている。この画素
ずらし機構は、LCD2と印画紙7とのうち、一方を他
方に対して相対的に移動させることにより、LCD2の
各光制御領域9に対応して印画紙7上に形成される露光
画素をずらすものであり、例えば図13(b)で示した
従来と同様の構成である。本実施形態では、例えばLC
D2、1/4波長板3、複屈折板4が一体となってXY
ステージに取り付けられており、これらが一体となって
印画紙7に対して相対的に移動するようになっている。
なお、LCD2だけをXYステージに取り付ける構成で
あっても構わない。また、LCD2に対して印画紙7を
相対的に移動させる図13(a)の構成であっても勿論
差し支えない。
ずらし機構(画素ずらし手段)を備えている。この画素
ずらし機構は、LCD2と印画紙7とのうち、一方を他
方に対して相対的に移動させることにより、LCD2の
各光制御領域9に対応して印画紙7上に形成される露光
画素をずらすものであり、例えば図13(b)で示した
従来と同様の構成である。本実施形態では、例えばLC
D2、1/4波長板3、複屈折板4が一体となってXY
ステージに取り付けられており、これらが一体となって
印画紙7に対して相対的に移動するようになっている。
なお、LCD2だけをXYステージに取り付ける構成で
あっても構わない。また、LCD2に対して印画紙7を
相対的に移動させる図13(a)の構成であっても勿論
差し支えない。
【0053】本実施形態では、LCD2と、1/4波長
板3と、複屈折板4と、焼付レンズ5と、BGRフィル
タ6と、上記の画素ずらし手段とで、印画紙7を露光す
るための露光手段が構成されている。
板3と、複屈折板4と、焼付レンズ5と、BGRフィル
タ6と、上記の画素ずらし手段とで、印画紙7を露光す
るための露光手段が構成されている。
【0054】次に、上記構成の写真焼付装置の動作につ
いて説明する。
いて説明する。
【0055】まず、BGRの1回目の露光について説明
する。図1に示すランプ1からの光がLCD2に照射さ
れると、LCD2の各光制御領域9に入射した光が、当
該光制御領域9にてその透過が制御され、その後、偏光
板によって例えば図4(b)に示す水平方向に振動する
直線偏光となって1/4波長板3に入射する。1/4波
長板3では、入射した直線偏光は円偏光に変換され、当
該円偏光が複屈折板4に入射する。複屈折板4では、入
射光(円偏光)が同図(a)(b)に示すように常光線
と異常光線とに分離される。なお、図4(b)中の光軸
上の矢印は、光の振動方向を示している。
する。図1に示すランプ1からの光がLCD2に照射さ
れると、LCD2の各光制御領域9に入射した光が、当
該光制御領域9にてその透過が制御され、その後、偏光
板によって例えば図4(b)に示す水平方向に振動する
直線偏光となって1/4波長板3に入射する。1/4波
長板3では、入射した直線偏光は円偏光に変換され、当
該円偏光が複屈折板4に入射する。複屈折板4では、入
射光(円偏光)が同図(a)(b)に示すように常光線
と異常光線とに分離される。なお、図4(b)中の光軸
上の矢印は、光の振動方向を示している。
【0056】複屈折板4にて得られた常光線および異常
光線は、ともに図1に示す焼付レンズ5およびBGRフ
ィルタ6の例えば色フィルタ6Bを介して印画紙7に照
射され、印画紙7上にBのドットが形成される。このと
き、複屈折板4の厚さmの上述の設定により、Bのドッ
トが縦方向、横方向ともほぼ等間隔で並ぶような大きさ
で印画紙7上に形成される。
光線は、ともに図1に示す焼付レンズ5およびBGRフ
ィルタ6の例えば色フィルタ6Bを介して印画紙7に照
射され、印画紙7上にBのドットが形成される。このと
き、複屈折板4の厚さmの上述の設定により、Bのドッ
トが縦方向、横方向ともほぼ等間隔で並ぶような大きさ
で印画紙7上に形成される。
【0057】そして、BGRフィルタ6を回転させて色
フィルタ6G・6Rを順に光路中に位置させ、LCD2
の各光制御領域9を制御しながら上記と同様の手法で印
画紙7を露光すれば、印画紙7上にはBのドットにG・
Rの各ドットが重なったドットが形成される。この結
果、1回目の露光では、図5(a)に示すように、縦方
向、横方向ともほぼ等間隔に並ぶドットからなるカラー
画像が形成される。なお、上記縦方向が上記第1の方向
に対応しており、上記横方向が上記第2の方向に対応し
ている。
フィルタ6G・6Rを順に光路中に位置させ、LCD2
の各光制御領域9を制御しながら上記と同様の手法で印
画紙7を露光すれば、印画紙7上にはBのドットにG・
Rの各ドットが重なったドットが形成される。この結
果、1回目の露光では、図5(a)に示すように、縦方
向、横方向ともほぼ等間隔に並ぶドットからなるカラー
画像が形成される。なお、上記縦方向が上記第1の方向
に対応しており、上記横方向が上記第2の方向に対応し
ている。
【0058】次に、画素ずらし機構のXYステージを操
作して、LCD2を半画素だけ横方向にずらし、上記と
同様の手法でBGRの2回目の露光を行う。その結果、
この露光まででは、図5(b)に示すようなドットから
なるカラー画像が印画紙7上に形成される。続いて、同
じく上記XYステージを操作して、LCD2を半画素だ
け縦方向にずらし、上記と同様の手法でBGRの3回目
の露光を行う。その結果、この露光まででは、図5
(c)に示すようなドットからなるカラー画像が印画紙
7上に形成される。最後に、同じく上記XYステージを
操作して、LCD2を半画素だけ上記2回目の露光のと
きとは逆方向にずらし、上記と同様の手法でBGRの4
回目の露光を行う。その結果、最終的には、図5(d)
に示すようなドットからなるカラー画像が印画紙7上に
形成される。
作して、LCD2を半画素だけ横方向にずらし、上記と
同様の手法でBGRの2回目の露光を行う。その結果、
この露光まででは、図5(b)に示すようなドットから
なるカラー画像が印画紙7上に形成される。続いて、同
じく上記XYステージを操作して、LCD2を半画素だ
け縦方向にずらし、上記と同様の手法でBGRの3回目
の露光を行う。その結果、この露光まででは、図5
(c)に示すようなドットからなるカラー画像が印画紙
7上に形成される。最後に、同じく上記XYステージを
操作して、LCD2を半画素だけ上記2回目の露光のと
きとは逆方向にずらし、上記と同様の手法でBGRの4
回目の露光を行う。その結果、最終的には、図5(d)
に示すようなドットからなるカラー画像が印画紙7上に
形成される。
【0059】なお、LCD2の各光制御領域を駆動する
ための信号は、1〜4回目の各露光時で同じものを用い
てもよく、異なるもの(例えば補完データに基づく信
号)を用いてもよい。
ための信号は、1〜4回目の各露光時で同じものを用い
てもよく、異なるもの(例えば補完データに基づく信
号)を用いてもよい。
【0060】以上のように、本実施形態では、複屈折板
4を用いて、光制御領域9を介して得られる光を、光非
制御領域10bの当該幅方向に引き伸ばしてから画素ず
らしにより印画紙7を露光するので、複屈折板4の厚さ
mの適切な設定により、縦横でBMの幅が同じLCDを
用いた場合と等価な露光を行うことができる。つまり、
幅のより広い光非制御領域10bと印画紙7上で対応す
る領域の幅を、幅のより狭い光非制御領域10aと印画
紙7上で対応する領域の幅に合わせた露光、すなわち、
上記前者の領域の幅を小さくした露光を行うことができ
る。
4を用いて、光制御領域9を介して得られる光を、光非
制御領域10bの当該幅方向に引き伸ばしてから画素ず
らしにより印画紙7を露光するので、複屈折板4の厚さ
mの適切な設定により、縦横でBMの幅が同じLCDを
用いた場合と等価な露光を行うことができる。つまり、
幅のより広い光非制御領域10bと印画紙7上で対応す
る領域の幅を、幅のより狭い光非制御領域10aと印画
紙7上で対応する領域の幅に合わせた露光、すなわち、
上記前者の領域の幅を小さくした露光を行うことができ
る。
【0061】このとき、たとえ画素ずらしの精度が少々
低下し、画素のずれ量が所望の量よりも例えば少なくな
ったとしても、印画紙7上に形成される露光画素を第1
の方向に引き伸ばしていることにより、画素ずれの足り
ない分を上記引き伸ばしによって補うことができる。そ
の結果、第1の方向に隣接するドットのオーバーラップ
量がほぼ同じになるように、上記隣接ドットをオーバー
ラップさせることができる。
低下し、画素のずれ量が所望の量よりも例えば少なくな
ったとしても、印画紙7上に形成される露光画素を第1
の方向に引き伸ばしていることにより、画素ずれの足り
ない分を上記引き伸ばしによって補うことができる。そ
の結果、第1の方向に隣接するドットのオーバーラップ
量がほぼ同じになるように、上記隣接ドットをオーバー
ラップさせることができる。
【0062】縦横でBMの幅の異なるLCD2を用いた
場合、画素ずらしの精度が低いと、特に、より広い光非
制御領域10bの当該幅方向と印画紙7上で対応する第
1の方向のオーバーラップ量のばらつきによって第1の
方向とは異なる方向の筋ムラが認識されやすくなるが、
上記構成では、画素ずらしの精度が低くても、上記方向
のオーバーラップ量をほぼ同じにすることができるの
で、画素ずらし機構にそれほど高精度を要求しなくても
済む。その結果、上記LCD2を用いた場合でも、価格
の高い画素ずらし機構を用いて装置を構成することな
く、縦方向および横方向の筋ムラを確実になくして画質
を確実に向上させることができる。つまり、本発明によ
れば、画素ずらしの精度を緩和しながら、画質を向上さ
せることができる。
場合、画素ずらしの精度が低いと、特に、より広い光非
制御領域10bの当該幅方向と印画紙7上で対応する第
1の方向のオーバーラップ量のばらつきによって第1の
方向とは異なる方向の筋ムラが認識されやすくなるが、
上記構成では、画素ずらしの精度が低くても、上記方向
のオーバーラップ量をほぼ同じにすることができるの
で、画素ずらし機構にそれほど高精度を要求しなくても
済む。その結果、上記LCD2を用いた場合でも、価格
の高い画素ずらし機構を用いて装置を構成することな
く、縦方向および横方向の筋ムラを確実になくして画質
を確実に向上させることができる。つまり、本発明によ
れば、画素ずらしの精度を緩和しながら、画質を向上さ
せることができる。
【0063】このように上述の作用効果を奏することか
ら、本発明は、露光手段が、LCD2の各光制御領域9
に対応して印画紙7上に形成される露光画素が隣接画素
同士で互いにオーバーラップすると共に、そのオーバー
ラップ量が、少なくともより幅の広い光非制御領域10
bの当該幅方向と印画紙7上で対応する第1の方向にお
いてほぼ同じになるように、印画紙7を露光する構成で
あると言うことができる。
ら、本発明は、露光手段が、LCD2の各光制御領域9
に対応して印画紙7上に形成される露光画素が隣接画素
同士で互いにオーバーラップすると共に、そのオーバー
ラップ量が、少なくともより幅の広い光非制御領域10
bの当該幅方向と印画紙7上で対応する第1の方向にお
いてほぼ同じになるように、印画紙7を露光する構成で
あると言うことができる。
【0064】なお、本発明では、画素ずらし機構の精度
が低下してしても、複屈折板4の厚さmの適切な設定に
より、隣接方向(第1の方向および第2の方向)におけ
るオーバーラップ量として、隣接方向の画素幅の30%
以上が得られることが確認できている。隣接露光画素の
オーバーラップ量が隣接方向の画素幅の30%以上であ
れば、その範囲内でオーバーラップ量が多少ばらついて
も、認識可能な筋ムラは発生しにくい。
が低下してしても、複屈折板4の厚さmの適切な設定に
より、隣接方向(第1の方向および第2の方向)におけ
るオーバーラップ量として、隣接方向の画素幅の30%
以上が得られることが確認できている。隣接露光画素の
オーバーラップ量が隣接方向の画素幅の30%以上であ
れば、その範囲内でオーバーラップ量が多少ばらついて
も、認識可能な筋ムラは発生しにくい。
【0065】また、本実施形態では、図5(a)ないし
図5(d)に示すように、上記第1の方向と上記第2の
方向とで隣接露光画素のオーバーラップ量がほぼ同じに
なるように、露光手段が印画紙7を露光するようになっ
ている。これにより、印画紙7の画像全体でオーバーラ
ップ部分が均等に現れ、それぞれの方向における筋ムラ
の発生も抑制されるので、より一層、画質向上の効果を
得ることができる。
図5(d)に示すように、上記第1の方向と上記第2の
方向とで隣接露光画素のオーバーラップ量がほぼ同じに
なるように、露光手段が印画紙7を露光するようになっ
ている。これにより、印画紙7の画像全体でオーバーラ
ップ部分が均等に現れ、それぞれの方向における筋ムラ
の発生も抑制されるので、より一層、画質向上の効果を
得ることができる。
【0066】なお、上記第1の方向と上記第2の方向と
で隣接露光画素のオーバーラップ量は必ずしもほぼ同じ
である必要はなく、上記第1の方向と上記第2の方向と
のそれぞれにおいて、隣接露光画素のオーバーラップ量
がほぼ同じであれば、それぞれの方向における筋ムラを
少なくとも抑えることができる。
で隣接露光画素のオーバーラップ量は必ずしもほぼ同じ
である必要はなく、上記第1の方向と上記第2の方向と
のそれぞれにおいて、隣接露光画素のオーバーラップ量
がほぼ同じであれば、それぞれの方向における筋ムラを
少なくとも抑えることができる。
【0067】ところで、以上では、1/4波長板3を用
いる構成について説明したが、図6に示すように、この
1/4波長板3を省略する構成とすることもできる。こ
の場合、LCD2とは光出射側偏光板の偏光方向が異な
るLCD2’を用いることが必要である。
いる構成について説明したが、図6に示すように、この
1/4波長板3を省略する構成とすることもできる。こ
の場合、LCD2とは光出射側偏光板の偏光方向が異な
るLCD2’を用いることが必要である。
【0068】LCD2’の光出射側偏光板の偏光方向
は、上記偏光板を介して出射された直線偏光を、複屈折
板4における分離方向と、当該分離方向に垂直な方向と
に常に分離することができるように設定されている。よ
り詳しくは、図7(b)に示すように、LCD2’の光
出射側偏光板の偏光方向は、水平方向および垂直方向の
どちらにも交差する斜め方向となっている。このとき、
LCD2’の光入射側偏光板の偏光方向は、ノーマリー
ホワイトモードでは上記光出射側偏光板の偏光方向と垂
直方向に設定され、ノーマリーブラックモードでは上記
偏光方向と同方向に設定される。
は、上記偏光板を介して出射された直線偏光を、複屈折
板4における分離方向と、当該分離方向に垂直な方向と
に常に分離することができるように設定されている。よ
り詳しくは、図7(b)に示すように、LCD2’の光
出射側偏光板の偏光方向は、水平方向および垂直方向の
どちらにも交差する斜め方向となっている。このとき、
LCD2’の光入射側偏光板の偏光方向は、ノーマリー
ホワイトモードでは上記光出射側偏光板の偏光方向と垂
直方向に設定され、ノーマリーブラックモードでは上記
偏光方向と同方向に設定される。
【0069】このような光出射側偏光板の設定により、
上記斜め方向に振動する直線偏光のみがLCD2’から
出射されることになる。このとき、上記直線偏光は、水
平方向の成分と垂直方向の成分とを必ず有していること
になるので、このような直線偏光が直接複屈折板4に入
射すれば、図7(a)(b)に示すように、複屈折板4
にて常光線と異常光線とを必ず得ることができる。つま
り、複屈折板4への入射光自体が常に水平方向の成分と
垂直方向の成分とを有することになるため、そのような
両成分を持つ光をわざわざ作るための1/4波長板3は
不要となる。したがって、LCD2’を用いることによ
り、装置の構成の簡素化、小型化、低価格化を実現する
ことも可能となる。
上記斜め方向に振動する直線偏光のみがLCD2’から
出射されることになる。このとき、上記直線偏光は、水
平方向の成分と垂直方向の成分とを必ず有していること
になるので、このような直線偏光が直接複屈折板4に入
射すれば、図7(a)(b)に示すように、複屈折板4
にて常光線と異常光線とを必ず得ることができる。つま
り、複屈折板4への入射光自体が常に水平方向の成分と
垂直方向の成分とを有することになるため、そのような
両成分を持つ光をわざわざ作るための1/4波長板3は
不要となる。したがって、LCD2’を用いることによ
り、装置の構成の簡素化、小型化、低価格化を実現する
ことも可能となる。
【0070】ところで、LCD2’の光出射側偏光板の
偏光方向は、水平方向および垂直方向のどちらにも交差
する方向であればどのような方向に設定されてもよい
が、複屈折板4の分離方向に対して45°であるのが好
ましい。この場合、上記偏光板を介しての直線偏光が、
複屈折板4にて分離方向の成分とこれに垂直方向の成分
とに均等に分離されるので、常光線と異常光線とによっ
て形成される合成ドットの光量ムラをある程度なくすこ
とができる。
偏光方向は、水平方向および垂直方向のどちらにも交差
する方向であればどのような方向に設定されてもよい
が、複屈折板4の分離方向に対して45°であるのが好
ましい。この場合、上記偏光板を介しての直線偏光が、
複屈折板4にて分離方向の成分とこれに垂直方向の成分
とに均等に分離されるので、常光線と異常光線とによっ
て形成される合成ドットの光量ムラをある程度なくすこ
とができる。
【0071】ところで、図2で示したLCD2の画素配
列は、正方配列と呼ばれるものである。正方配列とは、
隣接4画素分(縦2画素×横2画素)の光制御領域の中
心を順に結んだ図形が正方形となるような画素配列を言
う。しかし、LCD2として、上記図形が長方形となる
長方配列のものを用いた場合でも、本発明の効果を得る
ことができる。
列は、正方配列と呼ばれるものである。正方配列とは、
隣接4画素分(縦2画素×横2画素)の光制御領域の中
心を順に結んだ図形が正方形となるような画素配列を言
う。しかし、LCD2として、上記図形が長方形となる
長方配列のものを用いた場合でも、本発明の効果を得る
ことができる。
【0072】例えば図8(a)ないし図8(d)は、長
方配列のLCDを用いて高精度な画素ずらしを行った場
合に、印画紙上に形成されるドットの変化を示してい
る。なお、図8(a)における破線は、画素ずらしを行
ったときの任意の露光画素の中心の軌跡を示している。
この場合、画素ずらしを高精度で行っているので、図8
(d)のように縦方向および横方向のそれぞれにおいて
隣接露光画素のオーバーラップ量がほぼ同じとなってい
る。
方配列のLCDを用いて高精度な画素ずらしを行った場
合に、印画紙上に形成されるドットの変化を示してい
る。なお、図8(a)における破線は、画素ずらしを行
ったときの任意の露光画素の中心の軌跡を示している。
この場合、画素ずらしを高精度で行っているので、図8
(d)のように縦方向および横方向のそれぞれにおいて
隣接露光画素のオーバーラップ量がほぼ同じとなってい
る。
【0073】このように高精度で画素ずらしを行った場
合でも横方向においては元々オーバーラップ量が少ない
ので、この構成で横方向の画素ずらしの精度が少しでも
低下すると、横方向のオーバーラップ部分が2画素ごと
になくなりやすく、そのことによって縦2列に1列の割
合で筋ムラが発生しやすい。
合でも横方向においては元々オーバーラップ量が少ない
ので、この構成で横方向の画素ずらしの精度が少しでも
低下すると、横方向のオーバーラップ部分が2画素ごと
になくなりやすく、そのことによって縦2列に1列の割
合で筋ムラが発生しやすい。
【0074】そこで、図9(a)ないし図9(d)に示
すように、印画紙上の露光画素を上記複屈折板によって
例えば横方向(上記の第1の方向に対応する)に引き伸
ばして画素ずらしを順に行うことにより、横方向の画素
ずらしの精度が少々低下(所望の画素ずらし量が得られ
ていなくても)、画素ずれの足りない分を、露光画素の
引き伸ばしによって補うことができる。しかも、露光画
素の引き伸ばし具合を調節する(複屈折板の厚さを調節
する)ことにより、横方向のオーバーラップ量をほぼ同
じにすることができる。
すように、印画紙上の露光画素を上記複屈折板によって
例えば横方向(上記の第1の方向に対応する)に引き伸
ばして画素ずらしを順に行うことにより、横方向の画素
ずらしの精度が少々低下(所望の画素ずらし量が得られ
ていなくても)、画素ずれの足りない分を、露光画素の
引き伸ばしによって補うことができる。しかも、露光画
素の引き伸ばし具合を調節する(複屈折板の厚さを調節
する)ことにより、横方向のオーバーラップ量をほぼ同
じにすることができる。
【0075】したがって、長方配列のLCDを用いて画
素ずらし露光を行う場合でも、画素ずらしに高精度を要
求しなくても済み、筋ムラを容易に解消して画質を向上
させることができる。つまり、用いるLCD2の光制御
領域9が正方配列であるか長方配列であるかに関係な
く、本発明の効果を得ることができる。
素ずらし露光を行う場合でも、画素ずらしに高精度を要
求しなくても済み、筋ムラを容易に解消して画質を向上
させることができる。つまり、用いるLCD2の光制御
領域9が正方配列であるか長方配列であるかに関係な
く、本発明の効果を得ることができる。
【0076】また、複屈折板4からの分離光を印画紙7
に照射することによって、光制御領域10aと印画紙7
上で対応する領域を第1の方向に引き伸ばすことができ
れば、画素ずらし前において、光非制御領域10と印画
紙7上で対応する領域の第1の方向の幅と第2の方向の
幅とは必ずしも同じでなくてもよい。このことは、長方
配列のLCDを用いた図9(a)ないし図9(d)の場
合を見れば明らかである。この場合でも、上記第1の方
向と上記第2の方向とのそれぞれにおいて、隣接露光画
素のオーバーラップ量をほぼ同じにすることができる。
に照射することによって、光制御領域10aと印画紙7
上で対応する領域を第1の方向に引き伸ばすことができ
れば、画素ずらし前において、光非制御領域10と印画
紙7上で対応する領域の第1の方向の幅と第2の方向の
幅とは必ずしも同じでなくてもよい。このことは、長方
配列のLCDを用いた図9(a)ないし図9(d)の場
合を見れば明らかである。この場合でも、上記第1の方
向と上記第2の方向とのそれぞれにおいて、隣接露光画
素のオーバーラップ量をほぼ同じにすることができる。
【0077】ただ、例えば用いるLCD2の光制御領域
9が例えば正方配列の場合は、光非制御領域10と印画
紙7上で対応する領域の第1の方向の幅と第2の方向の
幅とが同じであるほうが、第1の方向と第2の方向とで
露光画素の移動量を互いに同じに設定するだけで、第1
の方向と第2の方向とで隣接露光画素同士のオーバーラ
ップ量をほぼ同じにして、画像全体の画質を確実に良好
にすることができる効果がある。
9が例えば正方配列の場合は、光非制御領域10と印画
紙7上で対応する領域の第1の方向の幅と第2の方向の
幅とが同じであるほうが、第1の方向と第2の方向とで
露光画素の移動量を互いに同じに設定するだけで、第1
の方向と第2の方向とで隣接露光画素同士のオーバーラ
ップ量をほぼ同じにして、画像全体の画質を確実に良好
にすることができる効果がある。
【0078】なお、本実施形態の手法は、特開平10−
83030号公報と従来からある画素ずらしとの組み合
わせともとれるかもしれない。しかし、本発明では、複
屈折板4をあくまでも画素ずらしの精度の緩和のために
使用しており、上記公報のようにBMの影を消すことを
主目的として使用しているのはない。このことは、例え
ば画素ずらし前の状態を示す図5(a)を見れば明らか
である。このように、上記公報と本発明とでは、複屈折
手段を用いる目的が相違しており、たとえ上記公報と画
素ずらしとを組み合わせても本発明の技術思想が得られ
るものではない。
83030号公報と従来からある画素ずらしとの組み合
わせともとれるかもしれない。しかし、本発明では、複
屈折板4をあくまでも画素ずらしの精度の緩和のために
使用しており、上記公報のようにBMの影を消すことを
主目的として使用しているのはない。このことは、例え
ば画素ずらし前の状態を示す図5(a)を見れば明らか
である。このように、上記公報と本発明とでは、複屈折
手段を用いる目的が相違しており、たとえ上記公報と画
素ずらしとを組み合わせても本発明の技術思想が得られ
るものではない。
【0079】〔実施の形態2〕本発明の実施の他の形態
について、図面に基づいて説明すれば以下の通りであ
る。なお、以下での説明の便宜上、実施の形態1と同一
の構成には同一の部材番号を付記し、その説明を省略す
る。
について、図面に基づいて説明すれば以下の通りであ
る。なお、以下での説明の便宜上、実施の形態1と同一
の構成には同一の部材番号を付記し、その説明を省略す
る。
【0080】本実施形態の写真焼付装置は、図10に示
すように、図1の1/4波長板3および複屈折板4をな
くした構成となっている。そして、本実施形態では、画
素ずらし機構が、上記第1の方向への画素ずらしを、よ
り幅の広い光非制御領域10bの当該幅の大きさに応じ
た回数で行うようになっている。また、本実施形態で
は、光非制御領域10aに比べて光非制御領域10bの
ほうが幅が広いので、LCD2または印画紙7を移動さ
せる回数は、第2の方向よりも第1の方向において多く
なっている。つまり、ここでは、上記第1の方向への画
素ずらしを、より幅の広い光非制御領域10bの当該幅
の大きさに応じた回数で行うとは、光非制御領域10b
の当該幅が大きければ大きいほど、画素ずらしの回数が
増えると考えてよい。
すように、図1の1/4波長板3および複屈折板4をな
くした構成となっている。そして、本実施形態では、画
素ずらし機構が、上記第1の方向への画素ずらしを、よ
り幅の広い光非制御領域10bの当該幅の大きさに応じ
た回数で行うようになっている。また、本実施形態で
は、光非制御領域10aに比べて光非制御領域10bの
ほうが幅が広いので、LCD2または印画紙7を移動さ
せる回数は、第2の方向よりも第1の方向において多く
なっている。つまり、ここでは、上記第1の方向への画
素ずらしを、より幅の広い光非制御領域10bの当該幅
の大きさに応じた回数で行うとは、光非制御領域10b
の当該幅が大きければ大きいほど、画素ずらしの回数が
増えると考えてよい。
【0081】ここで、図11(a)ないし図11(f)
は、例として、横方向(第2の方向)に1回、縦方向
(第1の方向)に2回の画素ずらしを順に行った場合に
おける、印画紙7上のドットを示している。例えば1回
目のBGRの露光によって、印画紙7上に同図(a)の
ようなドットが形成されたとする。続いて、横方向へL
CD2を半画素ずらすことにより、2回目のBGRの露
光までで同図(b)に示すドットが印画紙7上に形成さ
れる。
は、例として、横方向(第2の方向)に1回、縦方向
(第1の方向)に2回の画素ずらしを順に行った場合に
おける、印画紙7上のドットを示している。例えば1回
目のBGRの露光によって、印画紙7上に同図(a)の
ようなドットが形成されたとする。続いて、横方向へL
CD2を半画素ずらすことにより、2回目のBGRの露
光までで同図(b)に示すドットが印画紙7上に形成さ
れる。
【0082】次は、縦方向へLCD2を例えば1/3画
素ずらすことにより、3回目のBGRの露光までで同図
(c)に示すドットが印画紙7上に形成される。そし
て、さらに同方向にLCD2を1/3画素ずらすことに
より、4回目のBGRの露光までで同図(d)に示すド
ットが印画紙7上に形成される。
素ずらすことにより、3回目のBGRの露光までで同図
(c)に示すドットが印画紙7上に形成される。そし
て、さらに同方向にLCD2を1/3画素ずらすことに
より、4回目のBGRの露光までで同図(d)に示すド
ットが印画紙7上に形成される。
【0083】続いて、2回目の画素ずらしのときとは逆
方向にLCD2を半画素ずらすことにより、5回目のB
GRの露光までで同図(e)に示すドットが印画紙7上
に形成される。そして、最後に、3回目および4回目の
画素ずらしのときとは逆方向にLCD2を1/3画素ず
らすことにより、6回目のBGRの露光までで同図
(f)に示すドットが印画紙7上に形成される。
方向にLCD2を半画素ずらすことにより、5回目のB
GRの露光までで同図(e)に示すドットが印画紙7上
に形成される。そして、最後に、3回目および4回目の
画素ずらしのときとは逆方向にLCD2を1/3画素ず
らすことにより、6回目のBGRの露光までで同図
(f)に示すドットが印画紙7上に形成される。
【0084】以上のように、光非制御領域10bの当該
幅の大きさに応じた回数で第1の方向への画素ずらしを
行うので、画素ずらしの精度が低下して画素のずれ量が
所望の量より小さくても、第1の方向への画素ずらしの
回数を増やすことで、第1の方向に隣接する露光画素同
士を確実にオーバーラップさせることができる。つま
り、第1の方向への画素ずらしの回数を増やすことで、
露光画素を第1の方向にずらす量を少なくすることがで
きるので、精度の低い画素ずらしでも十分に対応するこ
とが可能となる。
幅の大きさに応じた回数で第1の方向への画素ずらしを
行うので、画素ずらしの精度が低下して画素のずれ量が
所望の量より小さくても、第1の方向への画素ずらしの
回数を増やすことで、第1の方向に隣接する露光画素同
士を確実にオーバーラップさせることができる。つま
り、第1の方向への画素ずらしの回数を増やすことで、
露光画素を第1の方向にずらす量を少なくすることがで
きるので、精度の低い画素ずらしでも十分に対応するこ
とが可能となる。
【0085】したがって、画素ずらしの精度が低下して
いる場合であっても、本実施形態の方法によって、例え
ば第1の方向におけるオーバーラップ量がほぼ同じにな
るように、同方向の隣接画素をオーバーラップさせるこ
とが可能となる。その結果、実施の形態1と同様の効果
を得ることができる。
いる場合であっても、本実施形態の方法によって、例え
ば第1の方向におけるオーバーラップ量がほぼ同じにな
るように、同方向の隣接画素をオーバーラップさせるこ
とが可能となる。その結果、実施の形態1と同様の効果
を得ることができる。
【0086】また、上記第2の方向への画素ずらしにつ
いては、光非制御領域10aの当該幅の大きさに応じた
回数で行うようにしてもよいし、隣接露光画素のオーバ
ーラップ量が上記第1の方向と第2の方向とでほぼ同じ
になるように行ってもよい。特に、上記後者の場合、オ
ーバーラップ部分が画像全体で均一に現れ、しかも、上
記第1の方向と上記第2の方向との両方向で筋ムラが認
識されにくくなるので、印画紙7上の画像全体の画質を
さらに良好にすることができる。
いては、光非制御領域10aの当該幅の大きさに応じた
回数で行うようにしてもよいし、隣接露光画素のオーバ
ーラップ量が上記第1の方向と第2の方向とでほぼ同じ
になるように行ってもよい。特に、上記後者の場合、オ
ーバーラップ部分が画像全体で均一に現れ、しかも、上
記第1の方向と上記第2の方向との両方向で筋ムラが認
識されにくくなるので、印画紙7上の画像全体の画質を
さらに良好にすることができる。
【0087】なお、本実施形態では、LCD2を、図1
1(a)ないし図11(f)における横方向に1回、縦
方向に2回画素をずらして、計6回の露光を行うように
しているが、この回数に限定されるわけではない。例え
ば横方向に2回、縦方向に3回画素をずらして、計12
回の露光を行ってもよい。要は、隣接ドット間のオーバ
ーラップ量を縦方向および横方向ともに確実にかせげる
ような回数で画素ずらしを行えばよい。
1(a)ないし図11(f)における横方向に1回、縦
方向に2回画素をずらして、計6回の露光を行うように
しているが、この回数に限定されるわけではない。例え
ば横方向に2回、縦方向に3回画素をずらして、計12
回の露光を行ってもよい。要は、隣接ドット間のオーバ
ーラップ量を縦方向および横方向ともに確実にかせげる
ような回数で画素ずらしを行えばよい。
【0088】なお、以上の各実施の形態では、光変調素
子をLCD2で構成した例を示したが、これに限定され
るわけではなく、例えばDMD(デジタル・マイクロミ
ラー・デバイス)、PLZT露光ヘッド、LED(Ligh
t Emitting Diode)パネル等で構成してもよい。
子をLCD2で構成した例を示したが、これに限定され
るわけではなく、例えばDMD(デジタル・マイクロミ
ラー・デバイス)、PLZT露光ヘッド、LED(Ligh
t Emitting Diode)パネル等で構成してもよい。
【0089】
【発明の効果】請求項1の発明に係る写真焼付装置は、
以上のように、上記露光手段は、光変調素子の各光制御
領域に対応して感光材料上に形成される露光画素が隣接
画素同士で互いにオーバーラップすると共に、そのオー
バーラップ量が、少なくともより幅の広い光非制御領域
の当該幅方向と感光材料上で対応する第1の方向におい
てほぼ同じになるように、感光材料を露光する構成であ
る。
以上のように、上記露光手段は、光変調素子の各光制御
領域に対応して感光材料上に形成される露光画素が隣接
画素同士で互いにオーバーラップすると共に、そのオー
バーラップ量が、少なくともより幅の広い光非制御領域
の当該幅方向と感光材料上で対応する第1の方向におい
てほぼ同じになるように、感光材料を露光する構成であ
る。
【0090】それゆえ、例えば上記第1の方向における
隣接画素を同方向に広げて画素ずらし露光を行えば、た
とえ画素ずらしの精度が低くても(画素のずれ量が所望
の量よりも小さい場合でも)、画素ずれの足りない分を
露光画素の広がりで補うことができる。これにより、同
方向におけるオーバーラップ量がほぼ同じになるよう
に、上記隣接画素をオーバーラップさせることが可能と
なる。
隣接画素を同方向に広げて画素ずらし露光を行えば、た
とえ画素ずらしの精度が低くても(画素のずれ量が所望
の量よりも小さい場合でも)、画素ずれの足りない分を
露光画素の広がりで補うことができる。これにより、同
方向におけるオーバーラップ量がほぼ同じになるよう
に、上記隣接画素をオーバーラップさせることが可能と
なる。
【0091】また、例えば、上記第1の方向への画素ず
らしを、幅方向が上記第1の方向と対応する光非制御領
域の当該幅の大きさに応じた回数で行えば、第1の方向
にずらす量を例えば少なくすることができるので、精度
の低い画素ずらしでも十分に対応することが可能とな
る。その結果、画素ずらしの精度が低い場合であって
も、第1の方向におけるオーバーラップ量がほぼ同じに
なるように、同方向の隣接画素をオーバーラップさせる
ことが可能となる。
らしを、幅方向が上記第1の方向と対応する光非制御領
域の当該幅の大きさに応じた回数で行えば、第1の方向
にずらす量を例えば少なくすることができるので、精度
の低い画素ずらしでも十分に対応することが可能とな
る。その結果、画素ずらしの精度が低い場合であって
も、第1の方向におけるオーバーラップ量がほぼ同じに
なるように、同方向の隣接画素をオーバーラップさせる
ことが可能となる。
【0092】これにより、第1の方向のオーバーラップ
量をほぼ同じにして筋ムラを解消すべく、露光手段に高
精度な画素ずらしを要求しなくても済む。このことは、
露光手段がコストのかかる高精度な画素ずらし手段を備
えていなくても、筋ムラの発生を抑制して画質を向上で
きることを意味する。
量をほぼ同じにして筋ムラを解消すべく、露光手段に高
精度な画素ずらしを要求しなくても済む。このことは、
露光手段がコストのかかる高精度な画素ずらし手段を備
えていなくても、筋ムラの発生を抑制して画質を向上で
きることを意味する。
【0093】したがって、上記構成によれば、露光手段
における第1の方向への画素ずらしの精度を緩和するこ
とができるので、光非制御領域の幅の異なる光変調素子
を用いた場合でも、装置のコストアップを生じさせるこ
となく、画質を向上させることができるという効果を奏
する。
における第1の方向への画素ずらしの精度を緩和するこ
とができるので、光非制御領域の幅の異なる光変調素子
を用いた場合でも、装置のコストアップを生じさせるこ
となく、画質を向上させることができるという効果を奏
する。
【0094】請求項2の発明に係る写真焼付装置は、以
上のように、請求項1の構成において、上記露光手段
は、上記オーバーラップ量が、より幅の狭い光非制御領
域の当該幅方向と感光材料上で対応する第2の方向と上
記第1の方向とでほぼ同じになるように、感光材料を露
光する構成である。
上のように、請求項1の構成において、上記露光手段
は、上記オーバーラップ量が、より幅の狭い光非制御領
域の当該幅方向と感光材料上で対応する第2の方向と上
記第1の方向とでほぼ同じになるように、感光材料を露
光する構成である。
【0095】それゆえ、オーバーラップ部分が画像全体
に均等に現れ、しかも、上記第1の方向と上記第2の方
向との両方向で筋ムラが認識されにくくなる。したがっ
て、請求項1の構成による効果に加えて、感光材料上の
画像全体の画質をさらに良好にすることができるという
効果を奏する。
に均等に現れ、しかも、上記第1の方向と上記第2の方
向との両方向で筋ムラが認識されにくくなる。したがっ
て、請求項1の構成による効果に加えて、感光材料上の
画像全体の画質をさらに良好にすることができるという
効果を奏する。
【0096】請求項3の発明に係る写真焼付装置は、以
上のように、請求項1または2の構成において、上記露
光手段は、上記光変調素子の光制御領域を介して得られ
る光を、より幅の広い光非制御領域の当該幅方向に分離
する分離手段(例えば複屈折部材)と、上記光変調素子
と上記感光材料とのうち、一方を他方に対して相対的に
移動させることにより、上記分離手段からの分離光によ
って露光される画素をずらす画素ずらし手段とを備えて
いる構成である。
上のように、請求項1または2の構成において、上記露
光手段は、上記光変調素子の光制御領域を介して得られ
る光を、より幅の広い光非制御領域の当該幅方向に分離
する分離手段(例えば複屈折部材)と、上記光変調素子
と上記感光材料とのうち、一方を他方に対して相対的に
移動させることにより、上記分離手段からの分離光によ
って露光される画素をずらす画素ずらし手段とを備えて
いる構成である。
【0097】それゆえ、上記露光画素の第1の方向への
引き伸ばしにより、結果的に、第1の方向への画素ずら
し精度を緩和することができると共に、そのように画素
ずらし精度を緩和しても、第1の方向における隣接露光
画素のオーバーラップ量がほぼ同じになるように、上記
隣接露光画素をオーバーラップさせることができる。そ
の結果、請求項1または2の構成による効果を確実に得
ることができるという効果を奏する。
引き伸ばしにより、結果的に、第1の方向への画素ずら
し精度を緩和することができると共に、そのように画素
ずらし精度を緩和しても、第1の方向における隣接露光
画素のオーバーラップ量がほぼ同じになるように、上記
隣接露光画素をオーバーラップさせることができる。そ
の結果、請求項1または2の構成による効果を確実に得
ることができるという効果を奏する。
【0098】請求項4の発明に係る写真焼付装置は、以
上のように、請求項3の構成において、上記分離手段
は、幅の異なる光非制御領域のそれぞれと感光材料上で
対応する領域における上記第1の方向および上記第2の
方向の幅が互いにほぼ同じになるように、入射光を分離
する構成である。
上のように、請求項3の構成において、上記分離手段
は、幅の異なる光非制御領域のそれぞれと感光材料上で
対応する領域における上記第1の方向および上記第2の
方向の幅が互いにほぼ同じになるように、入射光を分離
する構成である。
【0099】それゆえ、請求項3の構成による効果に加
えて、例えば用いる光変調素子の光制御領域が例えば正
方配列の場合は、第1の方向と第2の方向とで露光画素
の移動量を互いに同じに設定するだけで、第1の方向と
第2の方向とで隣接露光画素同士のオーバーラップ量を
ほぼ同じにして、画像全体の画質を確実に良好にするこ
とができるという効果を奏する。
えて、例えば用いる光変調素子の光制御領域が例えば正
方配列の場合は、第1の方向と第2の方向とで露光画素
の移動量を互いに同じに設定するだけで、第1の方向と
第2の方向とで隣接露光画素同士のオーバーラップ量を
ほぼ同じにして、画像全体の画質を確実に良好にするこ
とができるという効果を奏する。
【0100】請求項5の発明に係る写真焼付装置は、以
上のように、請求項3または4の構成において、上記光
変調素子は、直線偏光を出射する一方、上記分離手段
は、入射光を分離方向に振動する異常光線と上記分離方
向に垂直な方向に振動する常光線とに分離する複屈折部
材で構成され、上記露光手段は、上記直線偏光を円偏光
に変換して上記分離手段に供給する変換素子をさらに備
えている構成である。
上のように、請求項3または4の構成において、上記光
変調素子は、直線偏光を出射する一方、上記分離手段
は、入射光を分離方向に振動する異常光線と上記分離方
向に垂直な方向に振動する常光線とに分離する複屈折部
材で構成され、上記露光手段は、上記直線偏光を円偏光
に変換して上記分離手段に供給する変換素子をさらに備
えている構成である。
【0101】それゆえ、光変調素子からの直線偏光が変
換素子にて円偏光に変換されて分離手段に供給されるの
で、複屈折部材からなる分離手段は、入射光を常光線と
異常光線とに確実に分離することが可能となる。その結
果、分離手段にて分離された複数の光の照射によって、
感光材料上に形成される露光画素を例えば第1の方向に
引き伸ばすことが確実に可能となり、請求項3または4
の構成による効果を確実に得ることができるという効果
を奏する。
換素子にて円偏光に変換されて分離手段に供給されるの
で、複屈折部材からなる分離手段は、入射光を常光線と
異常光線とに確実に分離することが可能となる。その結
果、分離手段にて分離された複数の光の照射によって、
感光材料上に形成される露光画素を例えば第1の方向に
引き伸ばすことが確実に可能となり、請求項3または4
の構成による効果を確実に得ることができるという効果
を奏する。
【0102】請求項6の発明に係る写真焼付装置は、以
上のように、請求項3または4の構成において、上記光
変調素子は、直線偏光を出射するための偏光部材を備え
ている一方、上記分離手段は、入射光を分離方向に振動
する異常光線と上記分離方向に垂直な方向に振動する常
光線とに分離する複屈折部材で構成され、上記偏光部材
の偏光方向は、上記分離手段における分離方向(以下、
第3の方向と記載する)および当該分離方向に垂直な方
向(以下、第4の方向と記載する)以外の方向に設定さ
れている構成である。
上のように、請求項3または4の構成において、上記光
変調素子は、直線偏光を出射するための偏光部材を備え
ている一方、上記分離手段は、入射光を分離方向に振動
する異常光線と上記分離方向に垂直な方向に振動する常
光線とに分離する複屈折部材で構成され、上記偏光部材
の偏光方向は、上記分離手段における分離方向(以下、
第3の方向と記載する)および当該分離方向に垂直な方
向(以下、第4の方向と記載する)以外の方向に設定さ
れている構成である。
【0103】それゆえ、請求項5に記載の変換素子を設
けなくても、複屈折部材からなる分離手段は、入射光を
常光線と異常光線とに確実に分離することが可能とな
り、常光線と異常光線との照射によって感光材料上の露
光画素を確実に第1の方向に引き伸ばすことが可能とな
る。したがって、請求項5の構成に比べて、装置の小型
化、低価格化を実現することも可能となるという効果を
奏する。
けなくても、複屈折部材からなる分離手段は、入射光を
常光線と異常光線とに確実に分離することが可能とな
り、常光線と異常光線との照射によって感光材料上の露
光画素を確実に第1の方向に引き伸ばすことが可能とな
る。したがって、請求項5の構成に比べて、装置の小型
化、低価格化を実現することも可能となるという効果を
奏する。
【0104】請求項7の発明に係る写真焼付装置は、以
上のように、請求項1または2の構成において、上記露
光手段は、上記光変調素子と上記感光材料とのうち、一
方を他方に対して相対的に移動させることにより、感光
材料上の露光画素をずらす画素ずらし手段を備え、上記
画素ずらし手段は、上記第1の方向への画素ずらしを、
より幅の広い光非制御領域の当該幅の大きさに応じた回
数で行う構成である。
上のように、請求項1または2の構成において、上記露
光手段は、上記光変調素子と上記感光材料とのうち、一
方を他方に対して相対的に移動させることにより、感光
材料上の露光画素をずらす画素ずらし手段を備え、上記
画素ずらし手段は、上記第1の方向への画素ずらしを、
より幅の広い光非制御領域の当該幅の大きさに応じた回
数で行う構成である。
【0105】それゆえ、例えば、より幅の広い光非制御
領域の当該幅が大きければ、画素ずらし手段は、第1の
方向への画素ずらしの回数を多くするが、その分、画素
のずれ量は小さくなる。このことは、画素ずらしの精度
が低下して画素のずれ量が小さくなったとしても、回数
を増やして行う画素ずらしは可能であることを意味す
る。したがって、たとえ画素ずらしの精度が低下してい
ても、上記の画素ずらしによって、第1の方向における
オーバーラップ量がほぼ同じになるように、同方向の隣
接画素をオーバーラップさせることが可能となる。その
結果、請求項1または2の構成による効果を確実に得る
ことができるという効果を奏する。
領域の当該幅が大きければ、画素ずらし手段は、第1の
方向への画素ずらしの回数を多くするが、その分、画素
のずれ量は小さくなる。このことは、画素ずらしの精度
が低下して画素のずれ量が小さくなったとしても、回数
を増やして行う画素ずらしは可能であることを意味す
る。したがって、たとえ画素ずらしの精度が低下してい
ても、上記の画素ずらしによって、第1の方向における
オーバーラップ量がほぼ同じになるように、同方向の隣
接画素をオーバーラップさせることが可能となる。その
結果、請求項1または2の構成による効果を確実に得る
ことができるという効果を奏する。
【図1】本発明の実施の一形態に係る写真焼付装置の概
略の構成を示す斜視図である。
略の構成を示す斜視図である。
【図2】上記写真焼付装置が備える正方配列のLCDの
各画素を示す説明図である。
各画素を示す説明図である。
【図3】上記写真焼付装置が備える複屈折板において、
入射光が分離される様子を示す説明図である。
入射光が分離される様子を示す説明図である。
【図4】(a)は、同図(b)における複屈折板での入
射光の分離の様子を垂直投影面に示した説明図である。
(b)は、上記写真焼付装置において、光の振動方向の
変化を示す説明図である。
射光の分離の様子を垂直投影面に示した説明図である。
(b)は、上記写真焼付装置において、光の振動方向の
変化を示す説明図である。
【図5】(a)ないし(d)は、上記写真焼付装置にお
いて、印画紙上に形成されるドットの変化を示す説明図
である。
いて、印画紙上に形成されるドットの変化を示す説明図
である。
【図6】上記写真焼付装置の他の構成例を示す斜視図で
ある。
ある。
【図7】(a)は、同図(b)における複屈折板での入
射光の分離の様子を垂直投影面に示した説明図である。
(b)は、上記写真焼付装置において、光の振動方向の
変化を示す説明図である。
射光の分離の様子を垂直投影面に示した説明図である。
(b)は、上記写真焼付装置において、光の振動方向の
変化を示す説明図である。
【図8】(a)ないし(d)は、長方配列のLCDを用
いて高精度な画素ずらしを行った場合に、印画紙上に形
成されるドットの変化を示す説明図である。
いて高精度な画素ずらしを行った場合に、印画紙上に形
成されるドットの変化を示す説明図である。
【図9】(a)ないし(d)は、長方配列のLCDおよ
び複屈折板を用いて画素ずらしを行った場合に、印画紙
上に形成されるドットの変化を示す説明図である。
び複屈折板を用いて画素ずらしを行った場合に、印画紙
上に形成されるドットの変化を示す説明図である。
【図10】本発明の他の実施の形態に係る写真焼付装置
の概略の構成を示す斜視図である。
の概略の構成を示す斜視図である。
【図11】(a)ないし(f)は、上記写真焼付装置に
おいて、印画紙上に形成されるドットの変化を示す説明
図である。
おいて、印画紙上に形成されるドットの変化を示す説明
図である。
【図12】(a)は、従来の装置に適用される液晶パネ
ルの1画素を示す説明図であり。(b)は、複屈折によ
って上記液晶パネルの光非制御領域に対応する印画紙上
の領域に光が照射される様子を示す説明図である。
ルの1画素を示す説明図であり。(b)は、複屈折によ
って上記液晶パネルの光非制御領域に対応する印画紙上
の領域に光が照射される様子を示す説明図である。
【図13】(a)および(b)は、従来の画素ずらし機
構の一般的構成を示す斜視図である。
構の一般的構成を示す斜視図である。
【図14】(a)ないし(d)は、上記画素ずらし機構
による画素ずらしによって印画紙上に形成されるドット
の変化を示す説明図である。
による画素ずらしによって印画紙上に形成されるドット
の変化を示す説明図である。
【図15】精度の悪い画素ずらしによって印画紙上に形
成されるドットを示す説明図である。
成されるドットを示す説明図である。
2 LCD(光変調素子) 2’ LCD(光変調素子) 3 1/4波長板(変換素子) 4 複屈折板(分離手段、複屈折部材) 7 印画紙(感光材料) 9 光制御領域 10 光非制御領域 10a 光非制御領域 10b 光非制御領域
Claims (7)
- 【請求項1】感光材料への光の供給を画像データに応じ
て制御可能な複数の光制御領域と、上記光制御領域の周
囲に形成され、異なる2方向においては幅が異なって形
成される光非制御領域とを有する光変調素子を用いて感
光材料を露光する露光手段を備えた写真焼付装置であっ
て、 上記露光手段は、光変調素子の各光制御領域に対応して
感光材料上に形成される露光画素が隣接画素同士で互い
にオーバーラップすると共に、そのオーバーラップ量
が、少なくともより幅の広い光非制御領域の当該幅方向
と感光材料上で対応する第1の方向においてほぼ同じに
なるように、感光材料を露光することを特徴とする写真
焼付装置。 - 【請求項2】上記露光手段は、上記オーバーラップ量
が、より幅の狭い光非制御領域の当該幅方向と感光材料
上で対応する第2の方向と上記第1の方向とでほぼ同じ
になるように、感光材料を露光することを特徴とする請
求項1に記載の写真焼付装置。 - 【請求項3】上記露光手段は、上記光変調素子の光制御
領域を介して得られる光を、より幅の広い光非制御領域
の当該幅方向に分離する分離手段と、 上記光変調素子と上記感光材料とのうち、一方を他方に
対して相対的に移動させることにより、上記分離手段か
らの分離光によって露光される画素をずらす画素ずらし
手段とを備えていることを特徴とする請求項1または2
に記載の写真焼付装置。 - 【請求項4】上記分離手段は、幅の異なる光非制御領域
のそれぞれと感光材料上で対応する領域における上記第
1の方向および上記第2の方向の幅が互いにほぼ同じに
なるように、入射光を分離することを特徴とする請求項
3に記載の写真焼付装置。 - 【請求項5】上記光変調素子は、直線偏光を出射する一
方、上記分離手段は、入射光を分離方向に振動する異常
光線と上記分離方向に垂直な方向に振動する常光線とに
分離する複屈折部材で構成され、 上記露光手段は、上記直線偏光を円偏光に変換して上記
分離手段に供給する変換素子をさらに備えていることを
特徴とする請求項3または4に記載の写真焼付装置。 - 【請求項6】上記光変調素子は、直線偏光を出射するた
めの偏光部材を備えている一方、上記分離手段は、入射
光を分離方向に振動する異常光線と上記分離方向に垂直
な方向に振動する常光線とに分離する複屈折部材で構成
され、 上記偏光部材の偏光方向は、上記分離手段における分離
方向および当該分離方向に垂直な方向以外の方向に設定
されていることを特徴とする請求項3または4に記載の
写真焼付装置。 - 【請求項7】上記露光手段は、上記光変調素子と上記感
光材料とのうち、一方を他方に対して相対的に移動させ
ることにより、感光材料上の露光画素をずらす画素ずら
し手段を備え、 上記画素ずらし手段は、上記第1の方向への画素ずらし
を、より幅の広い光非制御領域の当該幅の大きさに応じ
た回数で行うことを特徴とする請求項1または2に記載
の写真焼付装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000016215A JP2001209133A (ja) | 2000-01-25 | 2000-01-25 | 写真焼付装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2000016215A JP2001209133A (ja) | 2000-01-25 | 2000-01-25 | 写真焼付装置 |
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Cited By (4)
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