JP2000338233A - パルスドップラレーダ装置 - Google Patents

パルスドップラレーダ装置

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JP2000338233A JP11150601A JP15060199A JP2000338233A JP 2000338233 A JP2000338233 A JP 2000338233A JP 11150601 A JP11150601 A JP 11150601A JP 15060199 A JP15060199 A JP 15060199A JP 2000338233 A JP2000338233 A JP 2000338233A
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frequency
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憲司 川上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のパルスドップラレーダ装置では、発振
器1の出力に切替スイッチ16,17が直接接続されて
いるため、このスイッチの切り替わりの際に発振器1の
負荷インピーダンスが変化し、これに起因して発振周波
数が変動し、距離や速度の観測精度を向上させる上での
弊害となっているなどの課題があった。 【解決手段】 発振器1の出力を分配器2で分配すると
ともに、パルスを形成するためのオン/オフスイッチ8
を第一ハーモニックミキサ3のIF入力などに配設する
ようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はパルス電波を出力
するとともにその反射波を受信して、これらの電波の周
波数の差、つまりビート周波数成分を持ったベースバン
ド信号に基づいて上記反射波を発生させた目標物までの
距離および/または速度を測定するパルスドップラレー
ダ装置に係り、特に、自動車等の移動体上に搭載され、
この移動体の周囲に存在する人間、車両、障害物などの
目標物までの距離や相対速度を検出するためのミリ波帯
のパルス電波を用いたミリ波パルスドップラレーダ装置
においてその検出精度を向上させることができる改良に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は車両に搭載される従来のパルスド
ップラレーダー装置あるいはFMパルスドップラレーダ
装置の構成を示すブロック図である。図において、1は
設定電圧に応じた高周波信号を出力する発振器、16は
この発振器1の出力に直接接続され、上記高周波信号の
出力先を切り替える第一切替スイッチ、4はこの第一切
替スイッチ16の一方の出力先であり、当該高周波信号
を増幅する送信側増幅器、5はアンテナ、6は受信信号
を出力する受信側増幅器、9は上記第一切替スイッチ1
6の他方の出力先であり、この受信信号と上記高周波信
号との周波数差に応じたベースバンド信号を出力する第
二ハーモニックミキサ、10は発振器1への設定電圧な
どを制御するとともにこのベースバンド信号に基づいて
上記反射波を発生させた目標物までの距離および/また
は速度を測定する信号処理部である。また、17は送信
側増幅器4と受信側増幅器6とのアンテナ5に対する接
続を切り替える第二切替スイッチである。
【0003】次に動作について説明する。信号処理部1
0から発振器1に対して所定の発振周波数に応じた設定
電圧が出力されると、この発振器1はこの設定電圧に応
じた高周波信号を出力する。この状態で、第一切替スイ
ッチ16および第二切替スイッチ17をともに送信側増
幅器4を選択するように切り替えると、その切替期間の
間、増幅された高周波信号に基づいてアンテナ5からパ
ルス電波が出力される。
【0004】次に、第一切替スイッチ16および第二切
替スイッチ17をともに受信側増幅器6側を選択するよ
うに切り替えると、アンテナ5が受信した電波、例えば
上記パルス電波の目標物からの反射波などに基づく信号
が受信側増幅器6に入力され、第二ハーモニックミキサ
9において高周波信号と受信側増幅器6の出力とが混合
され、ベースバンド信号が生成される。そして、信号処
理部10は複数回の検出によって得られるベースバンド
信号に含まれるビート周波数成分の波形に基づいて上記
反射波を発生させた目標物までの距離および/または速
度を測定する。
【0005】図8はこのような従来のパルスドップラレ
ーダ装置において生成される波形図である。図におい
て、(a)は発振器1から出力されるミリ波帯の周波数
の高周波信号、(b)は送信側増幅器4から出力される
信号、(c)は第一切替スイッチ16から第二ハーモニ
ックミキサ9に出力される局発信号、(d)は受信側増
幅器6から第二ハーモニックミキサ9に出力される受信
信号、(e)は第二ハーモニックミキサ9から信号処理
部10に出力されるベースバンド信号(ビデオ信号)で
ある。
【0006】図9はこのような従来のパルスドップラレ
ーダ装置の距離や速度の測定原理について説明するため
の説明図である。図において、横軸は時間軸、縦軸は周
波数軸である。曲線dは送信波周波数波形、曲線eは受
信波周波数波形、曲線fはベースバンド信号(ビデオ信
号)(e)の周波数を時間軸上にプロットした場合に得
られるビデオ信号波周波数波形である。また、ΔFはパ
ルス電波(上記送信信号(b))の変調周波数成分であ
り、Fbはビート周波数成分とよばれるベースバンド信
号(ビデオ信号)(e)の周波数成分である。なお、同
図は説明を簡略化するために相対速度が0の場合の波形
について示している。
【0007】そして、このようなパルス電波による測定
を高周波信号(パルス電波)のランプ1周期の期間にわ
たって繰り返すことで、曲線fの1周期分のデータを得
ることができ、このような曲線fの波形に基づいて上記
信号処理部10は反射波を発生させた目標物までの距離
や速度を測定することができる。
【0008】また、図10は改良型の従来のパルスドッ
プラレーダー装置の構成を示すブロック図である。この
構成は「IEEE MTT−S Digest,pp.
227−230(1998年)」や「European
Microwave Conference Ams
terdam,pp619−629及び630−635
(1998年)」などに開示されている。図において、
18は第一切替スイッチ16と送信側増幅器4との間に
挿入された逓倍器である。そして、このような構成であ
れば発振器1の発振周波数を出力周波数の半分にするこ
とができ、特にミリ波帯などのように高周波の信号を用
いるような場合において好都合である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のパルスドップラ
レーダ装置は以上のように構成されているので、第一切
替スイッチ16の切り替え時に発振器1の負荷インピー
ダンスが一瞬オープンとなり、その負荷変動によって発
振器1の発振周波数が変動してしまう。図11は設定電
圧一定の条件のもとで、発振器1の負荷インピーダンス
と発振周波数との関係を示す発振器出力特性図である。
図において、横軸は負荷インピーダンス、縦軸は発振周
波数である。ここから、発振器1の負荷インピーダンス
が例えば50Ωから一瞬オープンになると、その負荷変
動によって発振器1の発振周波数が大きく変動してしま
うことが分かる。
【0010】その結果、スイッチングに伴う発振周波数
の変動成分がパルス波に含まれ、これに基づいて得られ
る各時点でのビート周波数成分も変動し、その分、複数
回のビート周波数成分の測定結果として得られるビート
周波数成分の波形に波形乱れが発生して距離や速度の測
定精度を一定以上に向上させることができないなどの課
題があった。
【0011】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、発振器の負荷インピーダンス変動
を抑制し、これにより従来では得ることができなかった
高い精度にて目標物までの距離や速度を測定することが
できるパルスドップラレーダー装置を得ることを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に係るパルスド
ップラレーダ装置は、アンテナと、設定電圧に応じた高
周波信号を出力する発振器と、この発振器の出力に直接
接続され、上記高周波信号を第一分配信号と第二分配信
号とに分配する分配器と、2つの入力端子の一方に上記
第一分配信号が直接入力され、他方に直流電圧が印加さ
れるとこの第一分配信号の2倍の周波数の送信信号を出
力する第一ミキサと、この送信信号に応じたパルス電波
を上記アンテナから出力させるとともに、このアンテナ
が受信した当該電波の反射波に基づく受信信号を出力す
る送受信ユニットと、2つの入力端子の一方に上記第二
分配信号が入力されるとともに他方にこの受信信号が入
力され、これらに基づくベースバンド信号を出力する第
二ミキサと、上記発振器への設定電圧および上記第一ミ
キサへの直流電圧を出力するとともに、このベースバン
ド信号に基づいて上記反射波を発生させた目標物までの
距離および/または速度を測定する信号処理ユニットと
を備えるものである。
【0013】この発明に係るパルスドップラレーダ装置
は、アンテナと、設定電圧に応じた高周波信号を出力す
る発振器と、この発振器の出力に直接接続され、上記高
周波信号を第一分配信号と第二分配信号とに分配する分
配器と、上記第一分配信号が直接入力され、この第一分
配信号の2倍の周波数の送信信号を出力する逓倍器と、
この送信信号に応じたパルス電波を上記アンテナから出
力させるとともに、このアンテナが受信した当該電波の
反射波に基づく受信信号を出力する送受信ユニットと、
2つの入力端子の一方に上記第二分配信号が入力される
とともに他方にこの受信信号が入力され、これらに基づ
くベースバンド信号を出力する第二ミキサと、上記発振
器への設定電圧を出力するとともに、このベースバンド
信号に基づいて上記反射波を発生させた目標物までの距
離および/または速度を測定する信号処理ユニットとを
備えるものである。
【0014】この発明に係るパルスドップラレーダ装置
は、送受信ユニットが、送信信号を増幅してアンテナに
供給する送信側増幅器と、アンテナが受信した当該電波
の反射波に基づく信号を増幅して受信信号を出力する受
信側増幅器と、上記送信側増幅器と上記受信側増幅器と
の上記アンテナに対する接続を切り替える切替スイッチ
とからなり、信号処理ユニットはこの切替スイッチの動
作を制御するものである。
【0015】この発明に係るパルスドップラレーダ装置
は、送受信ユニットが、送信信号を増幅してアンテナに
供給する送信側増幅器と、アンテナが受信した当該電波
の反射波に基づく信号を増幅して受信信号を出力する受
信側増幅器と、上記送信側増幅器と上記受信側増幅器と
の上記アンテナに対する接続を切り替えるサーキュレー
タとからなるものである。
【0016】この発明に係るパルスドップラレーダ装置
は、送受信ユニットが、入力された信号を増幅して出力
する増幅器と、この増幅器の入力に接続されるとともに
2つの入力端子を有し、その一方に送信信号が入力され
る2入力スイッチと、この増幅器の出力に接続されると
ともに2つの出力端子を有し、その一方が第二ミキサに
接続される2出力スイッチと、上記2出力スイッチの一
方の出力端子、上記2入力スイッチの一方の入力端子お
よびアンテナに接続され、出力端子と入力端子とのアン
テナに対する接続を切り替えるサーキュレータとを備
え、信号処理ユニットは上記2入力スイッチおよび2出
力スイッチの動作を制御するものである。
【0017】この発明に係るパルスドップラレーダ装置
は、信号処理ユニットは発振器への設定電圧を経時的に
変化させ、この発振器はこの設定電圧の変化に応じて周
波数が変化する周波数変調された高周波信号を出力する
ものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1によるミ
リ波帯のパルス電波を用いたパルスドップラレーダ装置
の構成を示すブロック図である。このパルスドップラレ
ーダ装置は車両や自動車などの移動体上に搭載され、こ
の移動体の周囲に存在する人間、車両、障害物などの目
標物までの距離や相対速度を検出するために用いられる
ものである。図において、1は設定電圧に応じた高周波
信号を出力する発振器、2はこの発振器1の出力に直接
接続され、上記高周波信号を第一分配信号と第二分配信
号とに分配する分配器、3は2つの入力端子の一方に第
一分配信号が直接入力され、他方に直流電圧が印加され
るとこの第一分配信号の2倍の周波数の送信信号を出力
する第一ハーモニックミキサ(第一ミキサ)、4はこの
送信信号を増幅する送信側増幅器、5はこの増幅された
送信信号に応じたパルス電波を出力するとともに、この
電波の反射波を受信するアンテナ、6はこの反射波に基
づく信号を増幅して受信信号を出力する受信側増幅器、
7は送信側増幅器4と受信側増幅器6とのアンテナ5に
対する接続を切り替える切替スイッチである。また、8
は第一ハーモニックミキサ3の他方の接続端子に対する
直流電圧の印加期間を設定するオン/オフスイッチ(信
号処理ユニット)である。
【0019】また、9は2つの入力端子の一方に上記第
二分配信号が入力されるとともに他方にこの受信信号が
入力され、これらに基づくベースバンド信号を出力する
第二ハーモニックミキサ(第二ミキサ)、10は発振器
1への設定電圧、オン/オフスイッチ8のオン期間およ
び切替スイッチ7の切替タイミングを設定するととも
に、このベースバンド信号に基づいて上記反射波を発生
させた目標物までの距離および/または速度を測定する
信号処理部(信号処理ユニット)である。
【0020】次に動作について説明する。信号処理部1
0から発振器1に対して所定の発振周波数に応じた設定
電圧が出力されると、この発振器1はこの設定電圧に応
じた高周波信号を出力し、分配器2はこの高周波信号を
第一分配信号と第二分配信号とに分配する。
【0021】第一ハーモニックミキサ3は、信号処理部
10の制御に応じてオン/オフスイッチ8がオン状態と
なるとそのオン/オフスイッチ8のオン期間において所
定の直流電圧が他方の入力端子に入力されるので、その
オン期間の間、上記第一分配信号の2倍のミリ波帯の周
波数の送信信号を出力する。そして、送信側増幅器4は
この送信信号を増幅し、切替スイッチ7は信号処理部1
0によりオン/オフスイッチ8と同期して制御され上記
オン/オフスイッチ8がオン状態となっている期間にお
いて送信側増幅器4をアンテナ5に接続し、このアンテ
ナ5は増幅された送信信号に応じたパルス電波をこのオ
ン期間毎に区切って出力する。
【0022】次に、オン/オフスイッチ8がオフ状態と
なるのと同期して切替スイッチ7は受信側増幅器6をア
ンテナ5に接続する。このような状態となると、このア
ンテナ5が受信した電波、例えば上記パルス電波の目標
物からの反射波などに基づく信号が受信側増幅器6に入
力され、この受信側増幅器6はこの信号を増幅して受信
信号を出力する。そして、第二ハーモニックミキサ9の
一方の入力端子には分配器2から出力された第二分配信
号が入力されているので、この受信側増幅器6から受信
信号が出力されると、この第二ハーモニックミキサ9は
これらを混合してベースバンド信号を出力し、信号処理
部10はこのベースバンド信号に基づいて上記反射波を
発生させた目標物までの距離および/または速度を測定
する。
【0023】なお、この実施の形態1において説明する
第一ハーモニックミキサ3は、偶高調波ミクサともよば
れ、LO波とIF信号を混合し,LO波の2倍波とIF
信号の和周波成分を出力するものであり、IF信号がD
C成分の場合にはLO波の2倍の周波数成分が出力され
ることになる。逆に、IF信号が混合されない場合には
LO波の2倍の周波数成分は出力されない。これに対
し、基本波ミクサとよばれるものでは、IF信号が混合
されない場合にはLO波が出力に漏洩してしまうので、
十分なON/OFF比をもつパルス波を生成することが
できない。
【0024】図2はこの発明の実施の形態1によるパル
スドップラレーダ装置において生成される波形図であ
る。図において、(a)は発振器1から出力される高周
波信号、(b)は送信側増幅器4から出力されるミリ波
帯の周波数の送信信号、(c)は分配器2から第二ハー
モニックミキサ9に出力される局発信号とよばれる第二
分配信号、(d)は受信側増幅器6から第二ハーモニッ
クミキサ9に出力される受信信号、(e)は第二ハーモ
ニックミキサ9から信号処理部10に出力されるベース
バンド信号(ビデオ信号)である。
【0025】図3はこの発明の実施の形態1によるパル
スドップラレーダ装置の距離や速度の測定原理について
説明するための説明図である。図において、横軸は時間
軸、縦軸は周波数軸である。曲線aは各時点毎に出力さ
れるパルス電波(上記送信信号(b))の周波数を時間
軸上にプロットした場合に得られる送信波周波数波形、
曲線bは各時点毎に入力されるパルス電波の反射波(上
記受信信号(d))の周波数を時間軸上にプロットした
場合に得られる受信波周波数波形、曲線cは各時点毎に
第二ハーモニックミキサ9から出力されるベースバンド
信号(ビデオ信号)(e)の周波数を時間軸上にプロッ
トした場合に得られるビデオ信号波周波数波形である。
また、ΔFはパルス電波(上記送信信号(b))の変調
周波数成分であり、Fbはビート周波数成分とよばれる
ベースバンド信号(ビデオ信号)(e)の周波数成分で
ある。なお、同図は説明を簡略化するために相対速度が
0の場合の波形について示している。
【0026】そして、同図に示すように、発振器1から
出力する高周波信号ひいてはパルス電波の周波数をラン
プ的に変化させながら、オン/オフスイッチ8を高速に
オン/オフ制御することで、各時点毎に送信信号(高周
波信号)の周波数と受信信号の周波数との周波数差のビ
ート周波数成分を含むベースバンド信号(ビデオ信号)
(e)が得られ、これを上記高周波信号(パルス電波)
のランプ1周期の期間にわたって繰り返すことで、曲線
cの1周期分のデータを得ることができる。なお、この
ように発振器1から出力する高周波信号の周波数をラン
プ的に周波数変調(FM変調)する方法としては、例え
ば信号処理部10から発振器1への設定電圧を経時的に
変化させればよい。
【0027】そして、目標物までの距離が長くなればな
るほどそこからの反射波の到達タイミングが遅れるの
で、当然に上記ビート周波数成分が大きくなるように上
記曲線cは変化し、且つ、曲線cにおいてビート周波数
成分が一定となる期間が減少する。また、目標物との速
度差などが大きくなればなるほどその反射波のドップラ
シフト量が大きくなるので、曲線bと曲線aとの間隔が
小さくなってビート周波数成分が小さくなるように曲線
cは変化する。従って、このような曲線cの波形に基づ
いて上記信号処理部10は反射波を発生させた目標物ま
での距離や速度を測定することができる。なお、受信信
号は、目標までの距離の2倍の距離に相当する時間だけ
遅延する。
【0028】なお、このパルスドップラレーダ装置をパ
ルスドップラレーダとして用いる場合には、発振器1で
の周波数変調をやめて送信系でのパルス変調のみを行っ
て目標物に照射し、その反射波に基づく受信信号の到着
時間に基づいて相対距離を計算し、更にその相対距離の
時間軸上の変化から相対速度を得るようにすれば同様に
距離と速度とを得ることができる。
【0029】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、送信信号を増幅してアンテナ5に供給する送信側増
幅器4と、アンテナ5が受信した当該電波の反射波に基
づく信号を増幅して受信信号を出力する受信側増幅器6
と、上記送信側増幅器4と上記受信側増幅器6との上記
アンテナ5に対する接続を切り替える切替スイッチ7と
で送受信ユニットを構成しているので、信号処理部10
がこの切替スイッチ7の動作を制御するだけで、送受信
ユニットからパルス電波を出力することができる効果が
ある。
【0030】また、この実施の形態1によれば、アンテ
ナ5と、設定電圧に応じた高周波信号を出力する発振器
1と、この発振器1の出力に直接接続され、上記高周波
信号を第一分配信号と第二分配信号とに分配する分配器
2と、2つの入力端子の一方に上記第一分配信号が直接
入力され、他方に直流電圧が印加されるとこの第一分配
信号の2倍の周波数の送信信号を出力する第一ハーモニ
ックミキサ3と、この送信信号に応じたパルス電波をア
ンテナ5から出力させるとともに、アンテナ5が受信し
た当該電波の反射波を受信して受信信号を出力する上記
送受信ユニットと、2つの入力端子の一方に上記第二分
配信号が入力されるとともに他方にこの受信信号が入力
され、これらに基づくベースバンド信号を出力する第二
ハーモニックミキサ9と、上記発振器1への設定電圧お
よび上記第一ハーモニックミキサ3への直流電圧を出力
するとともに、このベースバンド信号に基づいて上記反
射波を発生させた目標物までの距離および/または速度
を測定する信号処理部10とを備えるので、発振器1に
は分配器2が直接接続されており、切替を行うことなく
発振器1から出力される高周波信号を第一分配信号と第
二分配信号とに分配することができる。
【0031】また、このような構成であれば、切替スイ
ッチ7において送信信号に応じたパルス電波の出力期間
を制御したり、オン/オフスイッチ8において第一ハー
モニックミキサ3への直流電圧の入力期間を制御するこ
ととで、送受信ユニットからパルス電波を出力すること
ができる。そして、これらの制御を行うためにオン/オ
フスイッチ8や切替スイッチ7などを用いているが、発
振器1とこれらのスイッチ7,8との間には少なくとも
第一ハーモニックミキサ3や分配器2が介在することに
なり、この発振器1からこれらのスイッチ側をみた場合
にそのアイソレーションが確保されるので、これらのス
イッチ7,8などのスイッチング動作による発振器1の
負荷インピーダンスの変動を抑制することができる。
【0032】従って、発振器1の負荷インピーダンスは
スイッチングの影響を極めて受け難くなり、これらのス
イッチ7,8がその切り替え時に一瞬オープンとなって
しまったとしても、発振周波数が変動してしまうことは
ない。その結果、従来においてはスイッチングに伴う発
振周波数の変動成分がパルス波に含まれ、これに基づい
て得られる各時点でのビート周波数成分も変動し、その
分、複数回のビート周波数成分の測定結果として得られ
るビート周波数成分の波形に波形乱れが発生して距離や
速度の測定精度を一定以上に向上させることができない
などの課題があったが、ビート周波数成分の波形におい
てそのような波形乱れを生じてしまうことはなくなり、
このパルス波に基づいて得られる目標物までの距離や速
度の精度を従来では得ることができなかったレベルにま
で向上させることができる効果がある。
【0033】また、従来において発振器1に接続されて
いた切替スイッチは高周波用のものであって非常に高価
なMMIC(マルチチップモジュール集積回路素子)を
用いなければミリ波帯において実現することが困難であ
ったが、この替わりに分配器2というパッシブ回路で構
成することができるので、安価な基板上で容易に作成で
きることになり、低価格化を実現することができる。
【0034】この実施の形態1によれば、信号処理部1
0が発振器1への設定電圧をランプ的に経時的に変化さ
せるので、発振器1はこの設定電圧の変化に応じて周波
数が変化する周波数変調された高周波信号を出力するこ
とになり、周波数変調パルスレーダとして用いることが
できる効果がある。
【0035】実施の形態2.図4はこの発明の実施の形
態2によるミリ波帯のパルス電波を用いたパルスドップ
ラレーダ装置の構成を示すブロック図である。図におい
て、11は送信側増幅器4と受信側増幅器6とのアンテ
ナ5に対する接続を切り替えるサーキュレータである。
これ以外の構成は実施の形態1と同様であり説明を省略
する。
【0036】次に動作について説明する。サーキュレー
タ11が送信側増幅器4と受信側増幅器6とを交互にア
ンテナ5に対して接続する一方で、信号処理部10はこ
のサーキュレータ11が送信側増幅器4をアンテナ5に
接続している期間の間にオン/オフスイッチ8をオン状
態に制御し、これにより発振器1の出力周波数の2倍の
周波数の送信信号が送信側増幅器4、サーキュレータ1
1を介してアンテナ5に入力され、アンテナ5はこの送
信信号に応じたパルス電波を出力する。
【0037】また、サーキュレータ11が受信側増幅器
6をアンテナ5に接続する期間においてこのアンテナ5
に上記パルス電波の反射波が入力されると、受信側増幅
器6はこの信号を増幅して受信信号を出力し、これに基
づいて反射波を発生させた目標物までの距離および/ま
たは速度が測定される。これ以外の動作は実施の形態1
と同様であり説明を省略する。
【0038】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、送信信号を増幅してアンテナ5に供給する送信側増
幅器4と、アンテナ5が受信した当該電波の反射波に基
づく信号を増幅して受信信号を出力する受信側増幅器6
と、上記送信側増幅器4と上記受信側増幅器6との上記
アンテナ5に対する接続を切り替えるサーキュレータ1
1とで送受信ユニットを構成したので、サーキュレータ
11の動作に基づいて送受信ユニットからパルス電波を
出力することができる効果がある。
【0039】実施の形態3.図5はこの発明の実施の形
態3によるミリ波帯のパルス電波を用いたパルスドップ
ラレーダ装置の構成を示すブロック図である。図におい
て、12は入力された信号を増幅して出力する増幅器、
13はこの増幅器12の入力に接続されるとともに2つ
の入力端子を有し、その一方に第一ハーモニックミキサ
3が接続され、他方にサーキュレータ11が接続される
2入力スイッチ、14は増幅器12の出力に接続される
とともに2つの出力端子を有し、その一方に第二ハーモ
ニックミキサ9が接続され、他方にサーキュレータ11
が接続される2出力スイッチである。また、この2入力
スイッチ13および2出力スイッチ14には信号処理部
10からの切替制御信号が入力されている。これ以外の
構成は実施の形態2と同様であり説明を省略する。
【0040】次に動作について説明する。サーキュレー
タ11が2出力スイッチ14をアンテナ5に接続してい
る期間のうちに、信号処理部10は2入力スイッチ13
を第一ハーモニックミキサ3に接続するとともに2出力
スイッチ14をサーキュレータ11に接続する。これに
より第一ハーモニックミキサ3において発振器1の出力
周波数の2倍の周波数に変換された送信信号が2入力ス
イッチ13、増幅器12、2出力スイッチ14、サーキ
ュレータ11を介してアンテナ5に入力され、アンテナ
5はこの送信信号に応じたパルス電波を出力する。
【0041】また、サーキュレータ11が2入力スイッ
チ13をアンテナ5に接続している期間のうちに信号処
理部10は2出力スイッチ14を第二ハーモニックミキ
サ9に接続するとともに2入力スイッチ13をサーキュ
レータ11に接続する。そして、この期間のうちにアン
テナ5にパルス電波の反射波が入力されると、サーキュ
レータ11、2入力スイッチ13、増幅器12、2出力
スイッチ14を介して受信信号が第二ハーモニックミキ
サ9に入力され、信号処理部10において反射波を発生
させた目標物までの距離および/または速度が測定され
る。これ以外の動作は実施の形態2と同様であり説明を
省略する。
【0042】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、入力された信号を増幅して出力する増幅器12と、
この増幅器12の入力に接続されるとともに2つの入力
端子を有し、その一方に送信信号が入力される2入力ス
イッチ13と、この増幅器12の出力に接続されるとと
もに2つの出力端子を有し、その一方が第二ハーモニッ
クミキサ9に接続される2出力スイッチ14と、上記2
出力スイッチ14の一方の出力端子、上記2入力スイッ
チ13の一方の入力端子およびアンテナ5に接続され、
出力端子と入力端子とのアンテナ5に対する接続を切り
替えるサーキュレータ11とで送受信ユニットを構成し
ているので、信号処理部10が上記2入力スイッチ13
および2出力スイッチ14の動作を制御するだけでアン
テナ5からパルス電波を出力することができる効果があ
る。
【0043】また、1つの増幅器12で送信信号および
受信信号を増幅することができる効果がある。
【0044】実施の形態4.図6はこの発明の実施の形
態4によるミリ波帯のパルス電波を用いたパルスドップ
ラレーダ装置の構成を示すブロック図である。図におい
て、15は第一分配信号が直接入力され、この第一分配
信号の2倍の周波数の送信信号を出力する逓倍器であ
る。これ以外の構成は実施の形態3と同様であり説明を
省略する。
【0045】次に動作について説明する。サーキュレー
タ11が2出力スイッチ14をアンテナ5に接続してい
る期間のうちに、信号処理部10は2入力スイッチ13
を逓倍器15に接続するとともに2出力スイッチ14を
サーキュレータ11に接続する。これにより逓倍器15
において発振器1の出力周波数の2倍の周波数に変換さ
れた送信信号が2入力スイッチ13、増幅器12、2出
力スイッチ14、サーキュレータ11を介してアンテナ
5に入力され、アンテナ5はこの送信信号に応じたパル
ス電波を出力する。
【0046】また、サーキュレータ11が2入力スイッ
チ13をアンテナ5に接続している期間のうちに信号処
理部10は2出力スイッチ14を第二ハーモニックミキ
サ9に接続するとともに2入力スイッチ13をサーキュ
レータ11に接続する。そして、この期間のうちにアン
テナ5にパルス電波の反射波が入力されると、サーキュ
レータ11、2入力スイッチ13、増幅器12、2出力
スイッチ14を介して受信信号が第二ハーモニックミキ
サ9に入力され、信号処理部10において反射波を発生
させた目標物までの距離および/または速度が測定され
る。これ以外の動作は実施の形態3と同様であり説明を
省略する。
【0047】以上のように、この実施の形態4によれ
ば、アンテナ5と、設定電圧に応じた高周波信号を出力
する発振器1と、この発振器1の出力に直接接続され、
上記高周波信号を第一分配信号と第二分配信号とに分配
する分配器2と、上記第一分配信号が直接入力され、こ
の第一分配信号の2倍の周波数の送信信号を出力する逓
倍器15と、この送信信号に応じたパルス電波をアンテ
ナ5から出力させるとともに、アンテナ5が受信した当
該電波の反射波を受信して受信信号を出力する送受信ユ
ニットと、2つの入力端子の一方に上記第二分配信号が
入力されるとともに他方にこの受信信号が入力され、こ
れらに基づくベースバンド信号を出力する第二ハーモニ
ックミキサ9と、上記発振器1への設定電圧を出力する
とともに、このベースバンド信号に基づいて上記反射波
を発生させた目標物までの距離および/または速度を測
定する信号処理部10とを備えるので、発振器1には分
配器2が直接接続されており、切替を行うことなく発振
器1から出力される高周波信号を第一分配信号と第二分
配信号とに分配することができる。
【0048】また、このような構成であれば、送受信ユ
ニットの2入力スイッチ13および2出力スイッチ14
において送信信号に応じたパルス電波の出力期間を制御
したりすることとで、送受信ユニットからパルス電波を
出力することができる。そして、これらの制御を行うた
めに2入力スイッチ13や2出力スイッチ14を用いて
いるが、発振器1とこれらのスイッチ13,14との間
には少なくとも逓倍器15や分配器2あるいは第二ハー
モニックミキサ9や分配器2が介在することになり、こ
の発振器1からそれぞれのスイッチ側をみた場合にその
アイソレーションが確保されるので、これらのスイッチ
13,14などのスイッチング動作による発振器1の負
荷インピーダンスの変動を抑制することができる。
【0049】従って、発振器1の負荷インピーダンスは
スイッチングの影響を極めて受け難くなり、これらのス
イッチ13,14がその切り替え時に一瞬オープンとな
ってしまったとしても、発振周波数が変動してしまうこ
とはない。その結果、従来においてはスイッチングに伴
う発振周波数の変動成分がパルス波に含まれ、これに基
づいて得られる各時点でのビート周波数成分も変動し、
その分、複数回のビート周波数成分の測定結果として得
られるビート周波数成分の波形に波形乱れが発生して距
離や速度の測定精度を一定以上に向上させることができ
ないなどの課題があったが、ビート周波数成分の波形に
おいてそのような波形乱れを生じてしまうことはなくな
り、このパルス波に基づいて得られる目標物までの距離
や速度の精度を従来では得ることができなかったレベル
にまで向上させることができる効果がある。
【0050】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、アン
テナと、設定電圧に応じた高周波信号を出力する発振器
と、この発振器の出力に直接接続され、上記高周波信号
を第一分配信号と第二分配信号とに分配する分配器と、
2つの入力端子の一方に上記第一分配信号が直接入力さ
れ、他方に直流電圧が印加されるとこの第一分配信号の
2倍の周波数の送信信号を出力する第一ミキサと、この
送信信号に応じたパルス電波を上記アンテナから出力さ
せるとともに、アンテナが受信した当該電波の反射波を
受信して受信信号を出力する送受信ユニットと、2つの
入力端子の一方に上記第二分配信号が入力されるととも
に他方にこの受信信号が入力され、これらに基づくベー
スバンド信号を出力する第二ミキサと、上記発振器への
設定電圧および上記第一ミキサへの直流電圧を出力する
とともに、このベースバンド信号に基づいて上記反射波
を発生させた目標物までの距離および/または速度を測
定する信号処理ユニットとを備えるので、発振器には分
配器が直接接続されており、切替を行うことなく発振器
から出力される高周波信号を第一分配信号と第二分配信
号とに分配することができる。
【0051】また、このような構成であれば、送受信ユ
ニットにおいて送信信号に応じたパルス電波の出力期間
を制御したり、第一ミキサへの直流電圧の入力期間を制
御することとで、送受信ユニットからパルス電波を出力
することができる。そして、これらの制御を行うために
は例えば切替スイッチなどを用いる必要があるが、発振
器とこれらの切替スイッチとの間には少なくとも第一ミ
キサや分配器が介在することになり、この発振器から切
替スイッチ側をみた場合にそのアイソレーションが確保
されるので、この切替スイッチなどのスイッチング動作
による発振器の負荷インピーダンスの変動を抑制するこ
とができる。
【0052】従って、発振器の負荷インピーダンスはス
イッチングの影響を極めて受け難くなり、切替スイッチ
がその切り替え時に一瞬オープンとなってしまったとし
ても、発振周波数が変動してしまうことはない。その結
果、従来においてはスイッチングに伴う発振周波数の変
動成分がパルス波に含まれ、これに基づいて得られる各
時点でのビート周波数成分も変動し、その分、複数回の
ビート周波数成分の測定結果として得られるビート周波
数成分の波形に波形乱れが発生して距離や速度の測定精
度を一定以上に向上させることができないなどの課題が
あったが、ビート周波数成分の波形においてそのような
波形乱れを生じてしまうことはなくなり、このパルス波
に基づいて得られる目標物までの距離や速度の精度を従
来では得ることができなかったレベルにまで向上させる
ことができる効果がある。
【0053】この発明によれば、アンテナと、設定電圧
に応じた高周波信号を出力する発振器と、この発振器の
出力に直接接続され、上記高周波信号を第一分配信号と
第二分配信号とに分配する分配器と、上記第一分配信号
が直接入力され、この第一分配信号の2倍の周波数の送
信信号を出力する逓倍器と、この送信信号に応じたパル
ス電波を上記アンテナから出力させるとともに、アンテ
ナが受信した当該電波の反射波を受信して受信信号を出
力する送受信ユニットと、2つの入力端子の一方に上記
第二分配信号が入力されるとともに他方にこの受信信号
が入力され、これらに基づくベースバンド信号を出力す
る第二ミキサと、上記発振器への設定電圧を出力すると
ともに、このベースバンド信号に基づいて上記反射波を
発生させた目標物までの距離および/または速度を測定
する信号処理ユニットとを備えるので、発振器には分配
器が直接接続されており、切替を行うことなく発振器か
ら出力される高周波信号を第一分配信号と第二分配信号
とに分配することができる。
【0054】また、このような構成であれば、送受信ユ
ニットにおいて送信信号に応じたパルス電波の出力期間
を制御したりすることとで、送受信ユニットからパルス
電波を出力することができる。そして、これらの制御を
行うためには例えば切替スイッチなどを用いる必要があ
るが、発振器とこれらの切替スイッチとの間には少なく
とも逓倍器や分配器が介在することになり、この発振器
から切替スイッチ側をみた場合にそのアイソレーション
が確保されるので、この切替スイッチなどのスイッチン
グ動作による発振器の負荷インピーダンスの変動を抑制
することができる。
【0055】従って、発振器の負荷インピーダンスはス
イッチングの影響を極めて受け難くなり、切替スイッチ
がその切り替え時に一瞬オープンとなってしまったとし
ても、発振周波数が変動してしまうことはない。その結
果、従来においてはスイッチングに伴う発振周波数の変
動成分がパルス波に含まれ、これに基づいて得られる各
時点でのビート周波数成分も変動し、その分、複数回の
ビート周波数成分の測定結果として得られるビート周波
数成分の波形に波形乱れが発生して距離や速度の測定精
度を一定以上に向上させることができないなどの課題が
あったが、ビート周波数成分の波形においてそのような
波形乱れを生じてしまうことはなくなり、このパルス波
に基づいて得られる目標物までの距離や速度の精度を従
来では得ることができなかったレベルにまで向上させる
ことができる効果がある。
【0056】この発明によれば、送受信ユニットが、送
信信号を増幅してアンテナに供給する送信側増幅器と、
アンテナが受信した当該電波の反射波に基づく信号を増
幅して受信信号を出力する受信側増幅器と、上記送信側
増幅器と上記受信側増幅器との上記アンテナに対する接
続を切り替える切替スイッチとからなり、信号処理ユニ
ットがこの切替スイッチの動作を制御するので、切替ス
イッチの切替を行うだけで送受信ユニットからパルス電
波を出力することができる効果がある。
【0057】この発明によれば、送受信ユニットが、送
信信号を増幅してアンテナに供給する送信側増幅器と、
アンテナが受信した当該電波の反射波に基づく信号を増
幅して受信信号を出力する受信側増幅器と、上記送信側
増幅器と上記受信側増幅器との上記アンテナに対する接
続を切り替えるサーキュレータとからなるので、サーキ
ュレータの動作に基づいて送受信ユニットからパルス電
波を出力することができる効果がある。
【0058】この発明によれば、送受信ユニットが、入
力された信号を増幅して出力する増幅器と、この増幅器
の入力に接続されるとともに2つの入力端子を有し、そ
の一方に送信信号が入力される2入力スイッチと、この
増幅器の出力に接続されるとともに2つの出力端子を有
し、その一方が第二ミキサに接続される2出力スイッチ
と、上記2出力スイッチの一方の出力端子、上記2入力
スイッチの一方の入力端子およびアンテナに接続され、
出力端子と入力端子とのアンテナに対する接続を切り替
えるサーキュレータとを備え、信号処理ユニットが上記
2入力スイッチおよび2出力スイッチの動作を制御する
ので、2つのスイッチの切替を行うだけで送受信ユニッ
トからパルス電波を出力することができる効果がある。
また、1つの増幅器で送信信号および受信信号を増幅す
ることができる効果がある。
【0059】この発明によれば、信号処理ユニットが発
振器への設定電圧を経時的に変化させ、この発振器がこ
の設定電圧の変化に応じて周波数が変化する周波数変調
された高周波信号を出力するので、周波数変調パルスレ
ーダとして用いることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるミリ波帯のパ
ルス電波を用いたパルスドップラレーダ装置の構成を示
すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1によるパルスドップ
ラレーダ装置において生成される波形図である。
【図3】 この発明の実施の形態1によるパルスドップ
ラレーダ装置の距離や速度の測定原理について説明する
ための説明図である。
【図4】 この発明の実施の形態2によるミリ波帯のパ
ルス電波を用いたパルスドップラレーダ装置の構成を示
すブロック図である。
【図5】 この発明の実施の形態3によるミリ波帯のパ
ルス電波を用いたパルスドップラレーダ装置の構成を示
すブロック図である。
【図6】 この発明の実施の形態4によるミリ波帯のパ
ルス電波を用いたパルスドップラレーダ装置の構成を示
すブロック図である。
【図7】 従来のパルスドップラレーダー装置あるいは
FMパルスドップラレーダ装置の構成を示すブロック図
である。
【図8】 従来のパルスドップラレーダ装置において生
成される波形図である。
【図9】 従来のパルスドップラレーダ装置の距離や速
度の測定原理について説明するための説明図である。
【図10】 改良型の従来のパルスドップラレーダー装
置の構成を示すブロック図である。
【図11】 設定電圧一定の条件のもとで、発振器1の
負荷インピーダンスと発振周波数との関係を示す発振器
出力特性図である。
【符号の説明】
1 発振器、2 分配器、3 第一ハーモニックミキサ
(第一ミキサ)、4送信側増幅器、5 アンテナ、6
受信側増幅器、7 切替スイッチ、8 オン/オフスイ
ッチ(信号処理ユニット)、9 第二ハーモニックミキ
サ(第二ミキサ)、10 信号処理部(信号処理ユニッ
ト)、11 サーキュレータ、12増幅器、13 2入
力スイッチ、14 2出力スイッチ、15 逓倍器。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンテナと、 設定電圧に応じた高周波信号を出力する発振器と、 この発振器の出力に直接接続され、上記高周波信号を第
    一分配信号と第二分配信号とに分配する分配器と、 2つの入力端子の一方に上記第一分配信号が直接入力さ
    れ、他方に直流電圧が印加されるとこの第一分配信号の
    2倍の周波数の送信信号を出力する第一ミキサと、 この送信信号に応じたパルス電波を上記アンテナから出
    力させるとともに、このアンテナが受信した当該電波の
    反射波に基づく受信信号を出力する送受信ユニットと、 2つの入力端子の一方に上記第二分配信号が入力される
    とともに他方にこの受信信号が入力され、これらに基づ
    くベースバンド信号を出力する第二ミキサと、 上記発振器への設定電圧および上記第一ミキサへの直流
    電圧を出力するとともに、このベースバンド信号に基づ
    いて上記反射波を発生させた目標物までの距離および/
    または速度を測定する信号処理ユニットとを備えるパル
    スドップラレーダ装置。
  2. 【請求項2】 アンテナと、 設定電圧に応じた高周波信号を出力する発振器と、 この発振器の出力に直接接続され、上記高周波信号を第
    一分配信号と第二分配信号とに分配する分配器と、 上記第一分配信号が直接入力され、この第一分配信号の
    2倍の周波数の送信信号を出力する逓倍器と、 この送信信号に応じたパルス電波を上記アンテナから出
    力させるとともに、このアンテナが受信した当該電波の
    反射波に基づく受信信号を出力する送受信ユニットと、 2つの入力端子の一方に上記第二分配信号が入力される
    とともに他方にこの受信信号が入力され、これらに基づ
    くベースバンド信号を出力する第二ミキサと、 上記発振器への設定電圧を出力するとともに、このベー
    スバンド信号に基づいて上記反射波を発生させた目標物
    までの距離および/または速度を測定する信号処理ユニ
    ットとを備えるパルスドップラレーダ装置。
  3. 【請求項3】 送受信ユニットは、 送信信号を増幅してアンテナに供給する送信側増幅器
    と、 アンテナが受信した当該電波の反射波に基づく信号を増
    幅して受信信号を出力する受信側増幅器と、 上記送信側増幅器と上記受信側増幅器との上記アンテナ
    に対する接続を切り替える切替スイッチとからなり、 信号処理ユニットはこの切替スイッチの動作を制御する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載のパルス
    ドップラレーダ装置。
  4. 【請求項4】 送受信ユニットは、 送信信号を増幅してアンテナに供給する送信側増幅器
    と、 アンテナが受信した当該電波の反射波に基づく信号を増
    幅して受信信号を出力する受信側増幅器と、 上記送信側増幅器と上記受信側増幅器との上記アンテナ
    に対する接続を切り替えるサーキュレータとからなるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2記載のパルスド
    ップラレーダ装置。
  5. 【請求項5】 送受信ユニットは、 入力された信号を増幅して出力する増幅器と、 この増幅器の入力に接続されるとともに2つの入力端子
    を有し、その一方に送信信号が入力される2入力スイッ
    チと、 この増幅器の出力に接続されるとともに2つの出力端子
    を有し、その一方が第二ミキサに接続される2出力スイ
    ッチと、 上記2出力スイッチの一方の出力端子、上記2入力スイ
    ッチの一方の入力端子およびアンテナに接続され、出力
    端子と入力端子とのアンテナに対する接続を切り替える
    サーキュレータとを備え、 信号処理ユニットは上記2入力スイッチおよび2出力ス
    イッチの動作を制御することを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載のパルスドップラレーダ装置。
  6. 【請求項6】 信号処理ユニットは発振器への設定電圧
    を経時的に変化させ、この発振器はこの設定電圧の変化
    に応じて周波数が変化する周波数変調された高周波信号
    を出力することを特徴とする請求項1または請求項2記
    載のパルスドップラレーダ装置。
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