JP2000337658A - 建築物の空調設備 - Google Patents

建築物の空調設備

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JP2000337658A
JP2000337658A JP11142082A JP14208299A JP2000337658A JP 2000337658 A JP2000337658 A JP 2000337658A JP 11142082 A JP11142082 A JP 11142082A JP 14208299 A JP14208299 A JP 14208299A JP 2000337658 A JP2000337658 A JP 2000337658A
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space
rooms
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conditioning unit
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奎培 呉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型の空調ユニットによって多数の部屋を冷
房又は暖房する。 【解決手段】 複数の温度制御対象の部屋1〜4の周囲
に冷気又は暖気を流す空間5を設けると共に、空間5及
び各部屋1〜4に選択的に冷気又は暖気を供給する空調
ユニット6を装備し、かつ空調ユニット6は空間5と各
部屋1〜4を順次冷却し又は暖め、全ての部屋1〜4が
冷却され又は暖められた状態では空間5だけを温度制御
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一戸建て住宅、ア
パートやマンション等の集合住宅、ビル、役所等の公共
施設、温室等の植物栽培施設、水族館施設、動物園施設
等、閉め切ることができる部屋を有する建築物の空調設
備に関する。
【0002】
【従来の技術】建築物の複数の部屋を冷房又は暖房する
場合、各部屋毎にエアコンを設置するか、あるいは全て
の部屋を冷房又は暖房できる能力を有する大型のエアコ
ンを所定場所に設置して温度制御した空気を各部屋に分
配するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、部屋の数が
多くなると、それに対応した数のエアコンが必要とな
り、又はより大型のエアコンが必要となり、空調のため
の設備コストが嵩むと共により広い設置場所が必要にな
る。また、各部屋を所望温度にしても各部屋の温度を一
定に維持するためには、全てのエアコンを同時に稼働さ
せたり、又は全ての部屋を冷房又は暖房できる能力を有
する大型のエアコンを稼働し続けなければならず、ラン
ニングコストが嵩んでしまう。
【0004】本発明は、小型の空調ユニットによって多
数の部屋を冷房又は暖房できる建築物の空調設備を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに請求項1記載の建築物の空調設備は、複数の温度制
御対象の部屋の周囲に冷気又は暖気を流す空間を設ける
と共に、当該空間及び各部屋に選択的に冷気又は暖気を
供給する空調ユニットを装備し、かつ空調ユニットは空
間と各部屋を順次冷却し又は暖め、全ての部屋が冷却さ
れ又は暖められた状態では空間だけを温度制御するもの
である。
【0006】したがって、各部屋を冷暖房する場合、閉
め切った各部屋と空間を一つずつ順番に冷暖房する。同
時に冷暖房する部屋又は空間は一つであり、空調ユニッ
トの能力は一番大きな部屋又は空間の容積に対応したも
ので足りる。各部屋の周囲の空間は各部屋を保温する断
熱層となり、各部屋の冷暖房後にこの空間のみを温度制
御することで、各部屋の温度維持を図ることができる。
一の部屋又は空間を所定温度にまで一気に冷暖房した後
で次の部屋又は空間を冷暖房するようにしても良く、又
は、各部屋と空間をそれぞれ一気に冷暖房せずに、冷暖
房する部屋又は空間を例えば所定時間ごとに切り換えて
繰り返し冷暖房を行いながら各部屋及び空間の温度を少
しずつ所定温度に近づけるようにしても良い。1台の小
型の空調ユニットによって複数の部屋を冷暖房すること
ができるので、空調ユニットを大型化したり設置台数を
増やしてその能力を高めたのと同等の効果を得ることが
出来る。例えば、4部屋の建築物に適用した場合には、
空調ユニットの能力を約4倍に高めたのと同等の効果を
得ることができる。
【0007】また、請求項2記載の建築物の空調設備
は、空調ユニットは空間を通じて各部屋を順次冷却し又
は暖めるものである。したがって、各部屋を冷暖房する
ために専用のダクト類を設置する必要がない。
【0008】また、請求項3記載の建築物の空調設備
は、空調ユニットをいずれか一の部屋内に設置し、当該
部屋を冷却し又は暖めた後に空間を冷却し又は暖め、そ
の後に他の部屋を順次冷却し又は暖めるものである。し
たがって、温度制御対象となる各部屋とは別に空調ユニ
ットを設置する特別の部屋を設ける必要がなくなる。
【0009】また、請求項4記載の建築物の空調設備の
ように、空調ユニットは空間を冷却し又は暖めた後に全
ての部屋を順次冷却し又は暖めるようにしても良い。
【0010】また、請求項5記載の建築物の空調設備
は、温度制御対象の部屋内の空気を撹拌させる手段を有
するものである。したがって、各部屋内の温度分布を均
一にできる。
【0011】さらに、請求項6記載の建築物の空調設備
は、温度制御対象の部屋をフロア全体としており、複数
階よりなる建築物の空調を行うものである。即ち、ワン
フロア全体を一つの部屋と考えてビル等の建築物全体の
空調を行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
最良の形態に基づいて詳細に説明する。なお、説明を簡
単にするために、温度制御対象となる部屋と当該部屋を
囲む空間を概略的に示した図面に基づいて説明する。即
ち、各部屋のドアや窓、廊下等の図示を省略している
が、実際にはこれらを備えている建築物に適用できるこ
とは勿論である。
【0013】図1及び図2に、本発明を適用した建築物
の空調設備の実施形態の一例を示す。この例は、例えば
一般的な一戸建て住宅に適用したものである。この空調
設備は、複数の温度制御対象の部屋1〜4の周囲に冷気
又は暖気を流す空間5を設けると共に、当該空間5及び
各部屋1〜4に選択的に冷気又は暖気を供給する空調ユ
ニット6を装備し、かつ空調ユニット6は空間5と各部
屋1〜4を順次冷却し又は暖め、全ての部屋1〜4が冷
却され又は暖められた状態では空間5だけを温度制御す
るものである。
【0014】空調ユニット6は空間5を通じて各部屋を
順次冷却し又は暖めるものであり、この空調ユニット6
をいずれか一の部屋例えば第1の部屋1内に設置し、当
該部屋1を冷却し又は暖めた後に空間5を冷却し又は暖
め、その後に他の部屋2〜4を順次冷却し又は暖めるよ
うに構成されている。
【0015】空間5は、二重構造の壁の間に形成されて
いる。例えば一般的な住宅では、外壁7は内壁8と対に
なって二重壁構造となっており、この二重壁構造の間隙
を利用して空間5を形成する。通常、外壁7と内壁8の
間には断熱材9が挟み込まれているが、例えば図3に示
すように、添え木11等によって断熱材9を外壁7側又
は内壁8側に寄せるようにして空間5を形成している。
ただし、添え木11に代えて、金網板を断熱材9と内壁
8又は外壁7との間に挟み込むことで断熱材9を一側に
寄せると共に金網板の間を空間5としても良い。また、
外壁7と内壁8との間に断熱材9を挟み込まない構造の
場合には、そのまま外壁7と内壁8の間を空間5として
利用することが出来る。外壁7と内壁8の間の空間5は
柱や縦木等によって分割されているが、柱や縦木に孔を
あけたりこれらの表面を切り欠く等して空気が流れる通
路を確保し、分割された空間5を連通させている。な
お、住宅には窓があり、この窓の部分には冷気又は暖気
が流れる空間5を形成することはできないが、この窓を
二重構造にする等して各部屋1〜4の断熱性を高めるこ
とが好ましい。
【0016】また、天井12を図示しない野縁を挟んで
裏板13と天板14を取り付けた二重構造にし、各部屋
1〜4の上にも空間5を形成してる。天井12の空間5
は野縁等によって分割されているが、野縁等に孔をあけ
たり表面を切り欠く等して空気が流れる通路を確保し、
分割された空間5を連通させている。また、床15を図
示しない根太を挟んで裏板16と床板17を取り付けた
二重構造にし、各部屋1〜4の下にも空間5を形成して
る。床15の空間5は根太等によって分割されている
が、根太等に孔をあけたり表面を切り欠く等して空気が
流れる通路を確保し、分割された空間5を連通させてい
る。
【0017】各空間5、即ち外壁7と内壁8の間の空間
5、天井12の空間5、床15の空間5は、図示しない
土台や梁等によって分割されているが、土台や梁等に孔
をあけたりこれらの表面を切り欠く等して空気が流れる
通路を確保し、分割された空間5を連通させている。空
間5は、断熱層として十分機能すると共に冷気又は暖気
を流すに十分な流路として働き、尚かつできるだけ狭く
なるように設定されている。
【0018】各部屋1〜4の間は仕切壁18によって仕
切られている。各仕切壁18は、例えば図4に示すよう
に、外壁7との間にスペーサ32を介在させて空間5を
形成する柱33に固定されている。この様にすること
で、空間5を分割せずに仕切壁18を設けることが出来
る。図においては、各仕切壁18は二重壁構造にはなっ
ていないが、各仕切壁18を二重壁構造にして各部屋1
〜4の間にも空間5を形成するようにしても良い。仕切
壁18を二重壁構造にする場合には、図4に仮想線で示
すような桟34を挟み込んで二重壁構造にするのが一般
的であるが、この桟34によって当該空間5が分割され
てしまう。したがって、この場合にも桟34に孔をあけ
る等して分割された空間5を連通する。また、この様に
して形成した仕切壁18間の空間5を、外壁7と内壁8
の間の空間5、天井12の空間5、床15の空間5に連
通させる。
【0019】各部屋1〜4内は、例えば一対の通気口1
9によってそれぞれ空間5に通じている。通気口19は
例えば向かい合って配置された内壁8に1つずつ設けら
れており、各部屋1〜4内を空気が通り抜け易いように
なっている。対となる通気口19のうちの一方にはファ
ン20を備えたシャッタ21が、他方にはファンを備え
ていないシャッタ22がそれぞれ取り付けられている。
各部屋1〜4の各シャッタ21,22は同時に開閉し、
シャッタ21の開動作に連動してファン20が回転する
ようになっている。したがって、各シャッタ21,22
が開くとファン20によって空間5内の空気が通気口1
9から強制的に部屋1〜4内に引き込まれ、これに伴っ
て部屋1〜4内の空気が反対側の通気口19から空間5
内に送り出されることになり、当該部屋1〜4と空間5
の間で空気の交換が行われる。また、ファン20によっ
て空気の流れを強制的に作ることで、部屋1〜4内の空
気を撹拌することもできる。即ち、ファン20が各部屋
1〜4内の空気を撹拌させる手段となっている。各シャ
ッタ21,22及びファン20は、各部屋1〜4毎に独
立して操作可能となっている。
【0020】空間5及び各部屋1〜4には図示しない温
度センサがそれぞれ取り付けられており、各温度センサ
からの出力に基づいて各シャッタ21,22及びファン
20は自動的に操作される。
【0021】空間5の容積は、空調ユニット6の冷房又
は暖房能力の範囲内であることが必要である。また、各
部屋1〜4の最大容積は、空調ユニット6の冷房又は暖
房能力の範囲内であることが必要である。つまり、空調
ユニット6としては、空間5と各部屋1〜4のうち最大
の容積のものを冷却し又は暖め得る程度の能力を少なく
とも有していれば足り、小型の空調ユニット6の採用が
可能となる。本実施形態では、空調ユニット6として、
例えばエアコンの室内機を使用している。もっとも、小
型の空調ユニット6ではなく、大型の空調ユニット6を
採用する場合であっても、一旦全ての部屋1〜4を冷却
し又は暖めた後は、各部屋1〜4の周囲の狭い空間5だ
けを冷却し又は暖めれば十分に空調条件・環境を維持で
きるというメリットは有する。
【0022】この空調設備では、以下のようにして各部
屋1〜4を冷房又は暖房する。まず、空調ユニット6
は、当該空調ユニット6が設置されている部屋(第1の
部屋)1を冷房又は暖房する。この状態では、全ての部
屋1〜4の通気口19はシャッタ21,22により閉じ
られている。
【0023】そして、第1の部屋1内の温度が所定値に
達したことを第1の部屋1の温度センサが検出すると、
第1の部屋1の各シャッタ21,22が開いて各通気口
19を開き、これに連動してファン20が回転し始め
る。したがって、第1の部屋1と空間5の間で空気の交
換が行われ、空調ユニット6によって空間5内が冷房又
は暖房される。この場合、第1の部屋1内は既に冷房又
は暖房されているので、空調ユニット6の働きは空間5
のみを冷房又は暖房するのにほぼ等しいものとなる。な
お、各部屋1〜4及び空間5の各温度センサは、所定温
度でオン信号を出力するように予め温度設定されてい
る。
【0024】次に、空間5内の温度が所定値に達したこ
とを空間5の温度センサが検出すると、例えば第1の部
屋1の隣の部屋(第2の部屋)2の各シャッタ21,2
2が開いて各通気口19を開き、これに連動してファン
20が回転し始める。したがって、図1に示すように、
空間5と第2の部屋2の間で空気の交換が行われ、空調
ユニット6によって第2の部屋2内が冷房又は暖房され
る。この場合、第1の部屋1と空間5内は既に冷房又は
暖房されているので、空調ユニット6の働きは第2の部
屋2のみを冷房又は暖房するのにほぼ等しいものとな
る。
【0025】そして、第2の部屋2内の温度が所定値に
達したことを第2の部屋2の温度センサが検出すると、
第2の部屋2の各シャッタ21,22が閉じて各通気口
19を塞ぎ、これに連動して第2の部屋2のファン20
が停止する。同時に、第2の部屋2の隣の部屋(第3の
部屋)3の各シャッタ21,22が開いて各通気口19
が開くと共に、これに連動して第3の部屋3のファン2
0が回転し始める。したがって、第2の部屋2が閉め切
られ、今度は空間5と第3の部屋3との間で空気の交換
が行われ、空調ユニット6によって第3の部屋3内が冷
房又は暖房される。この場合、第1の部屋1と空間5内
は既に冷房又は暖房されているので、空調ユニット6の
働きは第3の部屋3のみを冷房又は暖房するのにほぼ等
しいものとなる。
【0026】同様にして、第3の部屋3の次に第4の部
屋4が冷房又は暖房される。そして、第4の部屋4を冷
房又は暖房し終えると、第4の部屋4の各シャッタ2
1,22が閉じて各通気口19を塞ぐと共にファン20
が停止し、第4の部屋4も閉め切られる。この状態で
は、第1の部屋1の各通気口19のみが開いており、第
2〜第4の部屋2〜4の各通気口19は閉じているの
で、第1の部屋1と空間5の間でのみ空気の交換が行わ
れる。空間5は各部屋1〜4の温度を維持する断熱層で
あり、この断熱層が空調ユニット6によって温度制御さ
れているので、各部屋1〜4の温度が一定に維持され
る。即ち、全ての部屋1〜4が冷房又は暖房された後に
は各部屋1〜4の断熱層となる空間5だけを温度制御
し、少ないエネルギーで各部屋1〜4の温度維持を図る
ことが出来る。このため、全ての部屋1〜4を冷房又は
暖房し続ける場合に比べてランニングコストを安くする
ことができる。
【0027】なお、時間の経過とともに放熱や各部屋1
〜4内の発熱等によって各部屋1〜4内の温度が変化す
るが、この温度変化を各部屋1〜4内に設けられている
温度センサが検知すると、温度変化が検知された部屋の
各シャッタ21,22が開いて各通気口19を開き、こ
れに連動してファン20が回転し始める。これにより、
温度制御されている空間5内の空気が当該部屋内に取り
込まれ、自動的に空気交換が行われて当該部屋内の温度
維持が図られる。
【0028】本発明の空調設備では、空調ユニット6は
各部屋1〜4と空間5とを順番に一つずつ冷房又は暖房
するので、各部屋1〜4と空間5のうち最大容積のもの
を冷房又は暖房し得る能力を少なくとも有していれば足
りる。このため、大きな建築物であって冷房又は暖房を
行う全容積が大きな場合であっても、比較的小型の空調
ユニット6を使用することができる。即ち、従来では、
例えば4つの部屋1〜4の全てを冷房又は暖房するため
には各部屋1〜4毎に空調ユニット6を設置するか又は
大型の空調ユニット6を1台設置して冷気又は暖気を各
部屋1〜4に分配することが必要であったが、本発明の
空調設備では1台の小型の空調ユニット6で4つの部屋
1〜4の全てを冷房又は暖房することができる。このた
め、設備に要するコストを安くすることが出来る。
【0029】さらに、空調ユニット6として一般家庭等
で使用されているエアコンの室内機を使用し、この室内
機を部屋の一つに設置しているので、コストをさらに安
くすることが出来る。特に、空調ユニット6を部屋の一
つに設置していることから空調ユニット6を設置するた
めの特別の場所を確保する必要がなくなり、設備を大掛
かりなものにすることがない。また、断熱層となる空間
5を通じて空調ユニット6の冷気や暖気を第2〜第4の
部屋2〜4に供給しているので、冷気や暖気を各部屋2
〜4に導く専用の流路を設ける必要はなく、コストをよ
り一層安くすることが出来る。
【0030】特に、近年の生活の変化より住宅等の部屋
を長時間にわたって閉め切った状態にすることが多くな
ってきていることから、本発明の空調設備を備えること
で空調を効率良く行うことができる。
【0031】なお、上述の形態は本発明の好適な形態の
一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の
要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。例えば、上述の説明では、空調ユニット6を第1の
部屋1内に設置するようにしていたが、図5に示すよう
に、空調ユニット6を外壁7の外面に取り付けて冷気又
は暖気を空間5に供給するようにしても良く、または図
6に示すように、空調ユニット6を外壁7の外に設置し
てダクト23を通じて冷気又は暖気を空間5に供給する
ようにしても良い。これらの場合には、空調ユニット6
は、先ず空間5を冷却し又は暖めた後に全ての部屋1〜
4を順次冷却し又は暖める。この様に構成した場合であ
っても、全ての部屋1〜4を冷却し又は暖めた後には断
熱層となる空間5のみを温度制御すれば良い点は上述の
例と同様である。
【0032】また、上述の説明では、断熱層となる空間
5を通じて空調ユニット6の冷気又は暖気を供給してい
たが、例えば図7に示すように、空調ユニット6の冷気
又は暖気を各ダクト23を通じて空間5及び各部屋1〜
4に供給するようにしても良い。この場合、空調ユニッ
ト6と各ダクト23の間に制御バルブ24を介在させ、
空調ユニット6の冷気又は暖気を選択的に任意の部屋1
〜4又は空間5に供給することが好ましい。なお、ダク
ト23に代えて、保温パイプ等を使用しても良い。
【0033】また、各部屋1〜4に設けられた各通気口
19の少なくとも一方を、外壁7の外と空間5とに選択
的に開口するようにしても良い。例えば図8に示すよう
に、切換ダンパ25を設けて外壁7の外への開口26と
空間5内への開口27とを選択的にあけるようにしても
良い。例えば図6や図7に示すように空調ユニット6を
外壁7の外に設置した場合には、この空調ユニット6は
外壁7内に一方的に冷気又は暖気を供給することにな
り、外壁7内の空気を別の手段で抜く必要がある。この
様な場合に切換ダンパ25を操作して開口26を開くこ
とにより、空調ユニット6から供給される分に相当する
空気を抜くことができ、空間ユニット6からの冷気又は
暖気の供給を円滑にすることが出来る。また、図1や図
5に示すように空調ユニット6が外壁7内の空気を取り
込むものである場合であっても、例えば当該部屋1〜4
を冷房し始めた直後の数分間だけ当該部屋1〜4内の暖
かい空気を外壁7の外に排出できるようになる。
【0034】また、上述の説明では、天井12を裏板1
3と天板14の二重構造にし、床15を裏板16と床板
17の二重構造にすることで、各部屋1〜4の上下に空
間5を形成していたが、例えば図9に示すように、屋根
裏の空間28を空間5として利用しても良く、また、床
下の空間29を基礎コンクリート等の壁30で囲んで空
間5として利用しても良い。
【0035】また、上述の説明では、各部屋1〜4を冷
却し又は暖めた後に断熱層である空間5のみに冷気又は
暖気を供給して各部屋1〜4の温度維持を図る場合にお
いて、温度センサによって各部屋1〜4内の温度変化を
検知したときに当該部屋1〜4内に空間5内の温度制御
された空気を取り込んで自動的に空気交換を行うように
していたが、温度センサの検知に代えて、例えばタイマ
ーを設けて所定時間毎に自動的に空気交換を行うように
しても良く、又は手動によって各シャッタ21,22と
ファン20を操作して空気交換を行うようにしても良
い。
【0036】また、各部屋1〜4内の空気を撹拌する手
段として、扇風機やサーキュレータ等のファン類を設け
ても良い。この場合には、各部屋1〜4内の温度を均一
にして効率よく冷房又は暖房することができると共に、
快適感を向上させることが出来る。なお、このファン類
は、所定時間毎に自動的にオン・オフされるようにして
も良く、又は手動によってオン・オフ操作するようにし
ても良い。
【0037】また、上述の説明では、4つの部屋の空調
を行う場合を例にしていたが、2つの部屋、3つの部
屋、あるいは5つ以上の部屋の空調を行うようにしても
良いことは勿論である。
【0038】また、廊下を空間5の一部として利用して
も良い。この場合には、各部屋から廊下に通じるドアを
開けることで、迅速に空気交換を行うことができる。
【0039】また、仕切壁18に開閉操作可能な通気口
を設けて順次隣の部屋に冷気又は暖気を供給するように
しても良い。
【0040】さらに、上述の説明では、各部屋1〜4と
空間5を1つずつ順番に所定温度にまで冷房又は暖房し
ていたが、各部屋1〜4と空間5をそれぞれ一気に冷房
又は暖房せずに、冷房又は暖房する部屋や空間を例えば
所定時間ごとに切り換えることで繰り返し冷暖房を行い
ながら各部屋及び空間の温度を少しずつ所定温度に近づ
けるようにしても良い。
【0041】また、マンションやオフィスビル等の鉄筋
・鉄骨コンクリート建築物に本発明の空調設備を適用し
ても良い。即ち、木造建築物についは勿論のこと、鉄筋
・鉄骨コンクリート建築物等についても、部屋の周囲の
壁、天井、床を二重構造にして空間5を形成することで
本発明の空調設備を適用することが出来る。この場合、
空調ユニット6を地下室や屋上等に設置することが好ま
しい。
【0042】鉄筋・鉄骨コンクリート建造物では、例え
ば躯体と、この躯体に取り付けられる石膏ボード等の内
装パネルとの間を空間5として利用することができる。
躯体と内装パネルの間の空間5は柱や、内装パネルを支
持する縦木等によって分割されてしまうが、柱や縦木に
孔をあけたり、ダクトを通したり、柱や縦木等の表面を
切り欠く等して空気が流れる通路を確保し、分割された
空間5を連通させれば良い。また、躯体自体を二重構造
にすることで空間5を形成しても良い。なお、躯体を独
立気泡を含む発泡コンクリート材で形成することで、断
熱性をより高めることができる。
【0043】また、ビルの壁等に空間5を形成する方法
としては、例えば図10に示すように、外壁7と内壁8
との間に金網状板10を挟んで当該金網状板10の間を
空気が通り抜けるようにすることで空間5を確保する方
法が考えられる。ただし、空間5を形成する方法は金網
状板10を用いる方法に限るものではないことは勿論で
ある。
【0044】また、鉄筋・鉄骨コンクリート建築物にお
いても、温度制御対象の各部屋を仕切る仕切壁を二重壁
構造にして温度制御対象の部屋の間にも空間5を形成す
るようにしても良い。
【0045】また、温度制御対象の各部屋は同一階のも
のに限るものではなく、異なる階の部屋であっても良
い。また、ワンフロア全体を一つの部屋と考え、複数階
からなるビル全体の空調を行うようにしても良い。この
場合、空調ユニット6を所定階のフロア内に設置しても
良く、又は地下室や屋上等に設置しても良い。さらに、
各フロア毎に空間5を形成した場合には、例えば図11
に示すように、複数のパイプ31や孔等によって各フロ
ア毎の空間5を連通させるようにしても良い。
【0046】また、建築物の全ての部屋を温度制御対象
の部屋とする必要はなく、建築物の各部屋のうち一部の
ものを温度制御対象の部屋として空調を行うようにして
も良い。
【0047】また、耐震・免震構造の建築物では、図1
2(A)や(B)に示すように、地面に設置された地面
側壁35と振動吸収機構36によって支持された居住側
壁37との間のスペースを空間5としても良い。
【0048】さらに、ビニールハウスやガラス温室等の
植物栽培施設や、水族館施設、動物園施設等に適用して
も良い。
【0049】また、空調ユニット6に加湿器や除湿器を
取り付けて各部屋の温度と湿度を一緒に調節するように
しても良い。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の建
築物の空調設備では、複数の温度制御対象の部屋の周囲
に冷気又は暖気を流す空間を設けると共に、当該空間及
び各部屋に選択的に冷気又は暖気を供給する空調ユニッ
トを装備し、かつ空調ユニットは空間と各部屋を順次冷
却し又は暖め、全ての部屋が冷却され又は暖められた状
態では空間だけを温度制御するので、ランニングコスト
を安くすることができる。即ち、各部屋を冷却又は暖め
た後はこれらの部屋の断熱層となる空間のみを冷却し又
は暖め続けている。したがって、安いコストで各部屋の
温度維持を図ることが出来ると共に、省エネルギー化す
ることができる。また、比較的小型の空調ユニットで全
ての部屋の空調を行うことができるので、空調ユニット
を大型化したり設置台数を増やしたりして冷房又は暖房
能力を高めたのと同等の効果を得ることができ、設備に
要するコストも安く抑えることができる。例えば部屋の
数が4つである場合には、空調ユニットの能力を約4倍
に高めたのと同等の効果を得ることができる。
【0051】また、請求項2記載の建築物の空調設備で
は、空調ユニットは空間を通じて各部屋を順次冷却し又
は暖めるので、各部屋を冷暖房するために専用のダクト
類を設置する必要がなく、大掛かりな設備を必要とする
ことがないので設備コストをより一層抑えることができ
る。
【0052】また、請求項3記載の建築物の空調設備で
は、空調ユニットをいずれか一の部屋内に設置し、当該
部屋を冷却し又は暖めた後に空間を冷却し又は暖め、そ
の後に他の部屋を順次冷却し又は暖めるので、温度制御
対象となる各部屋とは別に空調ユニットを設置する部屋
を設ける必要がなくなり、コストをより一層抑えること
ができる。
【0053】また、請求項4記載の建築物の空調設備の
ように、空調ユニットは空間を冷却し又は暖めた後に全
ての部屋を順次冷却し又は暖めるようにしても良い。
【0054】また、請求項5記載の建築物の空調設備で
は、温度制御対象の部屋内の空気を撹拌させる手段を有
するので、各部屋内の温度を均一にしながら効率よく冷
房又は暖房することができると共に、快適性を向上させ
ることができる。
【0055】さらに、請求項6記載の建築物の空調設備
は、温度制御対象の部屋をフロア全体としており、複数
階よりなる建築物の空調を行うことができるので、ワン
フロア全体を一つの部屋と考えてビル全体の空調を行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した建築物の空調設備の第1の実
施形態を平面的に示す原理図である。
【図2】図1のII−II線に沿って断面して示す原理
図である。
【図3】木造建築物の場合に空間を形成する様子を示す
外壁と内壁の断面図である。
【図4】仕切壁の設置部分における外壁の断面図であ
る。
【図5】本発明を適用した建築物の空調設備の第2の実
施形態を平面的に示す原理図である。
【図6】本発明を適用した建築物の空調設備の第3の実
施形態を平面的に示す原理図である。
【図7】本発明を適用した建築物の空調設備の第4の実
施形態を平面的に示す原理図である。
【図8】部屋内の空気を外に排出できるようにした通気
口の例を示す断面図である。
【図9】本発明を適用した建築物の空調設備の第5の実
施形態を示す原理図である。
【図10】鉄筋コンクリート建築物の場合に空間を形成
する様子を示す外壁と内壁の断面図である。
【図11】各フロア毎に形成された空間を連通する構造
を示し、(A)は水平方向からみた原理図、(B)は
(A)のB−B線に沿って断面して示す原理図である。
【図12】本発明の空調設備を耐震・免震構造の建築物
に適用する場合の概略構成を示し、(A)は部屋の下に
空間を形成した例を示す原理図、(B)は部屋の周囲に
空間を形成した例を示す原理図である。
【符号の説明】
1〜4 部屋 5 空間 6 空調ユニット 20 ファン(撹拌手段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の温度制御対象の部屋の周囲に冷気
    又は暖気を流す空間を設けると共に、当該空間及び各部
    屋に選択的に冷気又は暖気を供給する空調ユニットを装
    備し、かつ前記空調ユニットは前記空間と各部屋を順次
    冷却し又は暖め、全ての部屋が冷却され又は暖められた
    状態では前記空間だけを温度制御することを特徴とする
    建築物の空調設備。
  2. 【請求項2】 前記空調ユニットは前記空間を通じて前
    記各部屋を順次冷却し又は暖めることを特徴とする請求
    項1記載の建築物の空調設備。
  3. 【請求項3】 前記空調ユニットをいずれか一の部屋内
    に設置し、当該部屋を冷却し又は暖めた後に前記空間を
    冷却し又は暖め、その後に他の部屋を順次冷却し又は暖
    めることを特徴とする請求項2記載の建築物の空調設
    備。
  4. 【請求項4】 前記空調ユニットは前記空間を冷却し又
    は暖めた後に全ての部屋を順次冷却し又は暖めることを
    特徴とする請求項1又は2記載の建築物の空調設備。
  5. 【請求項5】 温度制御対象の部屋内の空気を撹拌させ
    る手段を有することを特徴とする請求項1から4のいず
    れかに記載の建築物の空調設備。
  6. 【請求項6】 前記温度制御対象の部屋はフロア全体で
    あり、複数階よりなる建築物の空調を行うことを特徴と
    する請求項1から5のいずれかに記載の建築物の空調設
    備。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008208703A (ja) * 2007-02-23 2008-09-11 Sharp Corp 壁材及び建築物
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