JP2000337295A5 - - Google Patents
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Description
【書類名】 明細書
【発明の名称】 電動送風機と電気掃除機
【特許請求の範囲】
【請求項1】 インペラと、インペラを回転駆動するモータと、インペラ外周部に設けられ、表面に複数の静翼を有するエアガイドと、前記エアガイドの隣り合う静翼間で形成されるディフューザ部と、ディフューザ部から排出された気流をエアガイド裏面に導く流れ変更部と、エアガイド裏面に配設された複数の戻り通路案内翼により仕切られ、前記流れ変更部の気流をエアガイド裏面中央部へ導く戻り通路部と、インペラへ空気を導入する吸気口を有し、かつエアガイド・インペラを内包しモータブラケットの外周に気密に取り付けたファンケースとを備え、前記ディフューザ部を空気の流れの方向に垂直に切断して形成される略方形断面の4内角のうち3つ以上の内角にRを設けたエアガイドを備えた電動送風機。
【請求項2】 略円弧状に曲げられたディフューザ部の空気の流れに対して垂直な断面において、前記ディフューザ部の略円弧の反中心方向の内Rを中心方向の内Rより大きく設定した請求項1記載の電動送風機。
【請求項3】 略円弧状に曲げられたディフューザ部の流れに対して垂直な断面形状を、前記ディフューザ部の曲率半径方向に薄い略楕円形とした請求項1記載の電動送風機。
【請求項4】 ディフューザ部の流れに対して垂直な断面形状を略円形とした請求項1記載の電動送風機。
【請求項5】 ディフューザ部の流れに対して垂直な断面の内Rがディフューザ部入口から出口へ向かって徐々に大きくなるよう設定した請求項1から4のいずれか1項記載の電動送風機。
【請求項6】 ディフューザ部の天面部の一部または全部をファンケースによって形成した請求項1から5のいずれか1項記載の電動送風機。
【請求項7】 ディフューザ部入口から流れ変更部を経て、戻り通路出口に至るまでの通路を内面が滑らかで、流れに対して垂直な断面積が徐々に増加するそれぞれ独立した拡大管路とし、前記通路は略螺旋状に配設されたエアガイドを備えた請求項1から6のいずれか1項記載の電動送風機。
【請求項8】 請求項1から7のいずれか1項記載の電動送風機を用いた電気掃除機。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気掃除機等に使用される電動送風機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電動送風機を用いた電気掃除機は、じゅうたん掃除などを効果的に行うため高出力化の傾向にある。
【0003】
以下に従来の電動送風機について、図10・図11及び図12に基づいて説明する。
【0004】
図10は電動送風機の一部欠載平面図であり、図11はファン部分の裏面図であり、図12は電動送風機の一部欠載断面図である。図12の(b)図は、(a)図のN部分の拡大図である。図10・図11及び図12において、1はファンケースで、上部中央部には吸気口2を有しており、モータ部8のブラケットB3に圧入により取り付けられている。前記ファンケース1の内部には複数のブレード14を有するインペラ4、表面に静翼13を備えたエアガイド5を設けている。10は隣り合う静翼間で形成されるディフューザ部で、11はディフューザ部を流れ出た気流をエアガイド5裏面へと導く流れ変更部、12はそれに続く戻り通路部である。前記戻り通路部12は戻り通路案内翼15によって仕切られている。6はモータ軸で、インペラ4はこのモータ軸6にナット7により締め付けて取り付けられている。矢印リはインペラの回転方向、矢印ヌは空気の流れを示している。
【0005】
以上の構成において、空気の流れを説明すると、インペラ4を回転させることにより、気流を発生させるのであるが、その流れの経路は「吸気口2→インペラ4の内部→エアガイド5のディフューザ部10から流れ変更部11を経て戻り通路部12→モータ部8」の順で、モータ内部を冷却し、外部へと排出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の構成では、ディフューザ部10はエアガイド5底面と静翼13、ファンケース1により形成されるため、ディフューザ部10の断面形状は略方形となり、内角の部分では空気の流れが淀み、損失が大きかった。そのような損失を少しでもなくすために、エアガイド5底面と静翼13との間にRを設けたものもあり、それらはディフューザ部10での圧力回復効率は若干改善されるが、ファンケース1と静翼13とで形成される内角部分にはそのような考慮がなされていなかった。また、断面形状がモータ軸6方向に短いような方形の場合、ディフューザ部10に渦状の2次流れが発生し、これが損失となることがあった。さらに、ファンケース1は通常、組立の最終工程でモータ部8のブラケットB3に圧入されるが、圧入が不完全な場合などには、ファンケース1と静翼13との間に隙間が生じ、ディフューザ部10での圧力回復が低下するおそれがあった。
【0007】
本発明は、エアガイド5のディフューザ部10の圧力回復効率を高め、吸い込み能力を高めた電動送風機、並びにそれを用いた電気掃除機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、インペラと、インペラを回転駆動するモータと、インペラ外周部に設けられ、表面に複数の静翼を有するエアガイドと、前記エアガイドの隣り合う静翼間で形成されるディフューザ部と、ディフューザ部から排出された気流をエアガイド裏面に導く流れ変更部と、エアガイド裏面に配設された複数の戻り通路案内翼により仕切られ、前記流れ変更部の気流をエアガイド裏面中央部へ導く戻り通路部と、インペラへ空気を導入する吸気口を有し、かつエアガイド・インペラを内包しモータブラケットの外周に気密に取り付けたファンケースとを備え、前記ディフューザ部を空気の流れの方向に垂直に切断して形成される略方形断面の4内角のうち3つ以上の内角にRを設けたので、インペラから排出される空気流に多く含まれる動圧成分をエアガイドのディフューザ部において静圧に変換する静圧回復効率がよくなり、高い吸い込み能力を備えた電動送風機、並びにそれを用いた電気掃除機を提供できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1記載の発明は、インペラと、インペラを回転駆動するモータと、インペラ外周部に設けられ、表面に複数の静翼を有するエアガイドと、前記エアガイドの隣り合う静翼間で形成されるディフューザ部と、ディフューザ部から排出された気流をエアガイド裏面に導く流れ変更部と、エアガイド裏面に配設された複数の戻り通路案内翼により仕切られ、前記流れ変更部の気流をエアガイド裏面中央部へ導く戻り通路部と、インペラへ空気を導入する吸気口を有し、かつエアガイド・インペラを内包しモータブラケットの外周に気密に取り付けたファンケースとを備え、前記ディフューザ部を空気の流れの方向に垂直に切断して形成される略方形断面の4内角のうち3つ以上の内角にRを設けたので、インペラから排出される空気流に多く含まれる動圧成分をエアガイドのディフューザ部において静圧に変換する静圧回復効率がよくなるものである。
【0010】
本発明の請求項2記載の発明は、略円弧状に曲げられたディフューザ部の空気の流れに対して垂直な断面において、前記ディフューザ部の略円弧の反中心方向の内Rを中心方向の内Rより大きく設定したので、ディフューザ内の流速が速い部分での流路摩擦損失が減少し、高い圧力回復性能を得ることができるものである。
【0011】
本発明の請求項3記載の発明は、略円弧状に曲げられたディフューザ部の流れに対して垂直な断面形状を、前記ディフューザ部の曲率半径方向に薄い略楕円形としたので、流路断面内での圧力差が少なくなり、これに伴う2次流れを抑えることができ、より高い圧力回復性能を得ることができるものである。
【0012】
本発明の請求項4記載の発明は、ディフューザ部の流れに対して垂直な断面形状を略円形としたので、ディフューザ部が直線的に配設されたエアガイドなどの場合には、流路断面内での圧力分布が一様になり、より高い圧力回復性能を得ることができるものである。
【0013】
本発明の請求項5記載の発明は、ディフューザ部の流れに対して垂直な断面の内Rがディフューザ部入口から出口へ向かって徐々に大きくなるよう設定したので、断面積が大きくなるにつれて内角のRも大きくなり、断面形状としては略相似的に維持され、ディフューザ部の入口から出口にわたり一様に効率よく圧力回復が行えるものである。
【0014】
本発明の請求項6記載の発明は、ディフューザ部の天面部の一部または全部をファンケースによって形成したので、従来通りの工法で電動送風機を組み立てることができ、高い圧力回復性能を得ることができる。
【0015】
本発明の請求項7記載の発明は、ディフューザ部入口から流れ変更部を経て、戻り通路出口に至るまでの通路を内面が滑らかで、流れに対して垂直な断面積が徐々に増加するそれぞれ独立した拡大管路とし、前記通路は略螺旋状に配設されているので、通路が急激に曲げられたり、通路断面積が急拡大することがなく、ディフューザ部入口から戻り通路出口に至るまで一様に圧力回復を行うことができ、効率よく圧力回復が行えるものである。
【0016】
【実施例】
(実施例1)
以下、本発明の第1の実施例について、図1を用いて説明する。同図で(b)は(a)のN部分の拡大であり、また、従来例と同一部分については、同一符号を用いてその説明を省略する。図1において、エアガイド5はエアガイド本体17とエアガイド天面部16の2部品にて構成され、そのディフューザ部10はファンケース1の内面を利用することなく管路が形成されている。そのディフューザ部10の流れに対して垂直な断面の4カ所の各内角にはRが形成されている。
【0017】
以上の構成における動作について説明すると、インペラ4が高速回転して、吸気口2から空気流を吸い込み、この空気流はインペラ4内部を通過し、外周部から排出する。排出された空気流はエアガイド5のディフューザ部10をとおり、流れ変更部11を経て戻り通路部12を出て、モータ内部へと進み、モータ内部を冷却し、モータブラケットB3の排気口18より外部へと排出される。このとき空気流はエアガイド5のディフューザ部10を流れる際、通路断面の4カ所に設けられたRのために、流れが淀むことなく、なめらかにスムーズに流れるため、その間の流路損失が少なく、圧力回復がスムーズに行われる。
【0018】
以上のように本実施例の電動送風機によれば、ディフューザ部10の流れに対して垂直な断面の4カ所の各内角にRを形成したことにより、空気の流れがスムーズになり、空気流の乱れが低減して圧力回復が効率よく行われ、高い吸い込み性能を得ることができる。
【0019】
(実施例2)
次に本発明の第2の実施例について、図2、図3を用いて説明する。なお、上記第1の実施例と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。エアガイド5のディフューザ部10は略円弧状に配され、その流れに対して垂直な断面の4カ所の各内角にはRが形成されている。さらにそのRは略円弧状に配されたディフューザ部10の凸面側19(ファンケース外周に近い側)の上下のRの方が凹面側20(インペラ側)の上下のRより大きく設定されている。
【0020】
以上の構成における動作について説明すると、インペラ4より排出された空気流はエアガイド5のディフューザ部10を通る際、ディフューザ部10が略円弧状に配されているため通路断面内で圧力の分布に差が生じ、凸面側19(ファンケースに近い側)の圧力が低く、流速が速くなっている。そのため、管路内の摩擦抵抗が増えやすくなるが、通路外側の断面Rはより大きく設定されており、空気流がスムーズに流れやすくなっている。
【0021】
以上のように本実施例の電動送風機によれば、ディフューザ部10の凸面側19の上下のRの方が凹面側20の上下のRより大きく設定されているので、より空気の流れがスムーズになり、空気流の乱れが低減して圧力回復が効率よく行われ、高い吸い込み性能を得ることができる。
【0022】
(実施例3)
次に本発明の第3の実施例について、図3、図4を用いて説明する。なお、上記の実施例と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。エアガイド5のディフューザ部10は略円弧状に配され、その流れに対して垂直な断面形状は略楕円となっている。
【0023】
以上の構成における動作について説明すると、インペラ4より排出された空気流はエアガイド5のディフューザ部10を通る際、ディフューザ部10が略円弧状に配されているため通路断面内で凸面側19(ファンケース側)の圧力が低くなり、圧力分布が不均一になりやすいが、ディフューザ部10の断面形状が縦略楕円形となっていることから、圧力分布に差が生じにくく、流れが一様な状態に近くなり、損失が低減される。
【0024】
以上のように本実施例の電動送風機によれば、ディフューザ部10の流れに対して垂直な断面形状は略楕円形となっているので、ディフューザ内の圧力分布に差が生じにくくなり、これにより2次流れが防止でき、流体の損失が低減され圧力回復が効率よく行われ、高い吸い込み性能を得ることができる。
【0025】
(実施例4)
次に本発明の第4の実施例について、図5、図6を用いて説明する。なお、上記の実施例と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。図5はエアガイド本体17単品の平面図であり、ディフューザ部10はその中心線が略直線となっており、インペラ4の周囲に複数配設されている。その流れに対して垂直な断面形状は略円形となっている。
【0026】
以上の構成における動作について説明すると、インペラ4より排出された空気流はエアガイド5のディフューザ部10を通過するが、ディフューザ部10の断面形状が略円形となっており、ディフューザ部10全体としては略円錐状を形づくっている。このような直線型ディフューザの場合は、通路断面が円形のときが流路断面内の圧力が同心円状に分布し、偏りがなく、圧力回復効率は最もよくなる。
【0027】
以上のように本実施例の電動送風機によれば、ディフューザ部10の流れに対して垂直な断面形状は略円形となっているので、ディフューザ内の圧力分布に差が生じにくくなり、これにより2次流れが防止でき、流体の損失が低減され圧力回復が効率よく行われ、高い吸い込み性能を得ることができる。
【0028】
(実施例5)
次に本発明の第5の実施例について、図7を用いて説明する。なお、上記の実施例と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。図7(a)は電動送風機用エアガイドの斜視図であり、図中の破線は隣り合う静翼13間で区切られた複数個のディフューザ部10のうちの1つを示すものであり、(b)は前記ディフューザ部10を拡大透視したもので、4つの内角にはRが設けられ、そのRはディフューザ部10入口(断面A)から出口(断面B)に向かって徐々に大きくなるよう設定されている。
【0029】
以上の構成における動作について説明すると、インペラ4より排出された空気流はエアガイド5のディフューザ部10を通過するが、ディフューザ部10の内角のRがその入口から出口に向かって徐々に大きくなるよう設定されているので、断面積が大きくなるにつれ、Rの大きさも大きくなり、断面の形状がディフューザ部10内で略相似的に一定に保たれ、空気流の圧力回復の割合が一定に近くなり、損失が低減できる。
【0030】
以上のように本実施例の電動送風機によれば、ディフューザ部10の流れに対して垂直な断面形状がディフューザ内でほぼ相似形となるため、ディフューザ内の損失を抑えることができ、圧力回復が効率よく行われ、高い吸い込み性能を得ることができる。
【0031】
(実施例6)
次に本発明の第6の実施例について、図8を用いて説明する。なお、上記の実施例と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。従来例と同様に、ディフューザ部10の天面部はファンケース1によって構成されるが、前記ファンケース1には凹凸加工がされ、エアガイド5と組合わせることによって4内角にRのついたディフューザ部10を構成している。
【0032】
以上の構成における動作について説明すると、インペラ4が高速回転して、吸気口2から空気流を吸い込み、この空気流はインペラ4内部を通過し、外周部から排出する。排出された空気流はエアガイド5のディフューザ部10をとおり、流れ変更部11を経て戻り通路部12を出て、モータ内部へと進み、モータ内部を冷却し、モータブラケットB3排気口18より外部へと排出される。このとき空気流はエアガイド5のディフューザ部10を流れる際、通路断面の4カ所に設けられたRのために、流れが淀むことなく、なめらかにスムーズに流れるため、その間の流路損失が少なく、圧力回復がスムーズに行われる。
【0033】
以上のように本実施例の電動送風機によれば、エアガイド5の天面を従来と同様ファンケース1にて構成したため、エアガイド5の部品点数は従来通りで、実施例1から5と同じ構成が実現できるとともに、高い吸い込み性能を得ることができる。なお、ファンケース1は通常金属の絞り加工でつくられるが、樹脂成形などによって形成すると、エアガイド5との接触面の精度がよくなり、より気密度が保たれる。
【0034】
(実施例7)
次に本発明の第7の実施例について、図9を用いて説明する。なお、上記の実施例と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。図9は電動送風機用エアガイドの斜視図であり、図中の破線は隣り合う静翼13間で区切られた複数個のディフューザ部10のうちの1つを示すものである。前記エアガイド5では、ディフューザ部10入口から流れ変更部11を経て、戻り通路12出口に至るまでの通路を内面が滑らかで、流れに対して垂直な断面積が徐々に増加する管路なっており、複数個の通路は略螺旋状にエアガイド内部に配設されている。
【0035】
以上の構成における動作について説明すると、インペラ4より排出された空気流はエアガイド5のディフューザ部10を通過し、流れ変更部11、戻り通路部12と流れていくが、これらの通路は連続したものであり、一本の曲管とみなすことができ、空気流の静圧回復が効率よく行われる。
【0036】
以上のように本実施例の電動送風機によれば、ディフューザ部10入口から流れ変更部11を経て、戻り通路12出口に至るまでの通路を内面が滑らかで、流れに対して垂直な断面積が徐々に増加する管路としたことにより、ディフューザ内の損失を抑えることができ、圧力回復が効率よく行われ、高い吸い込み性能を得ることができる。
【0037】
【発明の効果】
本発明の請求項1〜5記載の発明では、エアガイドのディフューザ部の流れに対して垂直な断面の3つ以上の内角にRを設けることにより、空気の流れがスムーズになり、インペラから排出された空気流の動圧成分を静圧に効率よく変換することができ、高い吸い込み性能をもつ電動送風機を提供できる。
【0038】
本発明の請求項6記載の発明は、エアガイドのディフューザ部の天面部を従来と同様ファンケースにて形成することにより、基本構成は従来のままでディフューザ部の通路断面にRを設けることができ、高い吸い込み性能をもつとともに、部品点数の削減にもつながるものである。
【0039】
本発明の請求項7記載の発明は、ディフューザ部入口から流れ変更部を経て、戻り通路出口に至るまでの通路を内面が滑らかで、流れに対して垂直な断面積が徐々に増加する一本の管路としたことにより、従来損失が大きかったディフューザ部から流れ変更部への急拡大部や、管路の複雑な形状が改善され、圧力回復が効率よく行われるので、高い吸い込み性能をもつ電動送風機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
(a)本発明の第1の実施例を示す電動送風機の一部欠載断面図
(b)同電動送風機の一部拡大断面図
【図2】
(a)本発明の第2の実施例を示す電動送風機の一部欠載断面図
(b)同電動送風機の一部拡大断面図
【図3】
本発明の第2、第3の実施例を示す電動送風機の一部欠載平面図
【図4】
(a)本発明の第3の実施例を示す電動送風機の一部欠載断面図
(b)同電動送風機の一部拡大断面図
【図5】
本発明の第4の実施例を示すエアガイドの平面図
【図6】
(a)同電動送風機の一部欠載断面図
(b)同電動送風機の一部拡大断面図
【図7】
(a)本発明の第5の実施例を示すエアガイドの斜視図
(b)同エアガイドの一部拡大透視図
【図8】
(a)本発明の第6の実施例を示す電動送風機の一部欠載断面図
(b)同電動送風機の一部拡大断面図
【図9】
本発明の第7の実施例を示すエアガイドの斜視図
【図10】
従来の電動送風機の一部欠載平面図
【図11】
同電動送風機のファン部分の裏面図
【図12】
同電動送風機の一部欠載断面図
【符号の説明】
1 ファンケース
2 吸気口
3 ブラケットB
4 インペラ
5 エアガイド
6 モータ軸
7 ナット
8 モータ(部)
10 ディフューザ部
11 流れ変更部
12 戻り通路部
13 静翼
14 ブレード
15 戻り通路案内翼
16 エアガイド天面部
17 エアガイド本体
18 排気口
19 凸面側
20 凹面側
【発明の名称】 電動送風機と電気掃除機
【特許請求の範囲】
【請求項1】 インペラと、インペラを回転駆動するモータと、インペラ外周部に設けられ、表面に複数の静翼を有するエアガイドと、前記エアガイドの隣り合う静翼間で形成されるディフューザ部と、ディフューザ部から排出された気流をエアガイド裏面に導く流れ変更部と、エアガイド裏面に配設された複数の戻り通路案内翼により仕切られ、前記流れ変更部の気流をエアガイド裏面中央部へ導く戻り通路部と、インペラへ空気を導入する吸気口を有し、かつエアガイド・インペラを内包しモータブラケットの外周に気密に取り付けたファンケースとを備え、前記ディフューザ部を空気の流れの方向に垂直に切断して形成される略方形断面の4内角のうち3つ以上の内角にRを設けたエアガイドを備えた電動送風機。
【請求項2】 略円弧状に曲げられたディフューザ部の空気の流れに対して垂直な断面において、前記ディフューザ部の略円弧の反中心方向の内Rを中心方向の内Rより大きく設定した請求項1記載の電動送風機。
【請求項3】 略円弧状に曲げられたディフューザ部の流れに対して垂直な断面形状を、前記ディフューザ部の曲率半径方向に薄い略楕円形とした請求項1記載の電動送風機。
【請求項4】 ディフューザ部の流れに対して垂直な断面形状を略円形とした請求項1記載の電動送風機。
【請求項5】 ディフューザ部の流れに対して垂直な断面の内Rがディフューザ部入口から出口へ向かって徐々に大きくなるよう設定した請求項1から4のいずれか1項記載の電動送風機。
【請求項6】 ディフューザ部の天面部の一部または全部をファンケースによって形成した請求項1から5のいずれか1項記載の電動送風機。
【請求項7】 ディフューザ部入口から流れ変更部を経て、戻り通路出口に至るまでの通路を内面が滑らかで、流れに対して垂直な断面積が徐々に増加するそれぞれ独立した拡大管路とし、前記通路は略螺旋状に配設されたエアガイドを備えた請求項1から6のいずれか1項記載の電動送風機。
【請求項8】 請求項1から7のいずれか1項記載の電動送風機を用いた電気掃除機。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気掃除機等に使用される電動送風機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電動送風機を用いた電気掃除機は、じゅうたん掃除などを効果的に行うため高出力化の傾向にある。
【0003】
以下に従来の電動送風機について、図10・図11及び図12に基づいて説明する。
【0004】
図10は電動送風機の一部欠載平面図であり、図11はファン部分の裏面図であり、図12は電動送風機の一部欠載断面図である。図12の(b)図は、(a)図のN部分の拡大図である。図10・図11及び図12において、1はファンケースで、上部中央部には吸気口2を有しており、モータ部8のブラケットB3に圧入により取り付けられている。前記ファンケース1の内部には複数のブレード14を有するインペラ4、表面に静翼13を備えたエアガイド5を設けている。10は隣り合う静翼間で形成されるディフューザ部で、11はディフューザ部を流れ出た気流をエアガイド5裏面へと導く流れ変更部、12はそれに続く戻り通路部である。前記戻り通路部12は戻り通路案内翼15によって仕切られている。6はモータ軸で、インペラ4はこのモータ軸6にナット7により締め付けて取り付けられている。矢印リはインペラの回転方向、矢印ヌは空気の流れを示している。
【0005】
以上の構成において、空気の流れを説明すると、インペラ4を回転させることにより、気流を発生させるのであるが、その流れの経路は「吸気口2→インペラ4の内部→エアガイド5のディフューザ部10から流れ変更部11を経て戻り通路部12→モータ部8」の順で、モータ内部を冷却し、外部へと排出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の構成では、ディフューザ部10はエアガイド5底面と静翼13、ファンケース1により形成されるため、ディフューザ部10の断面形状は略方形となり、内角の部分では空気の流れが淀み、損失が大きかった。そのような損失を少しでもなくすために、エアガイド5底面と静翼13との間にRを設けたものもあり、それらはディフューザ部10での圧力回復効率は若干改善されるが、ファンケース1と静翼13とで形成される内角部分にはそのような考慮がなされていなかった。また、断面形状がモータ軸6方向に短いような方形の場合、ディフューザ部10に渦状の2次流れが発生し、これが損失となることがあった。さらに、ファンケース1は通常、組立の最終工程でモータ部8のブラケットB3に圧入されるが、圧入が不完全な場合などには、ファンケース1と静翼13との間に隙間が生じ、ディフューザ部10での圧力回復が低下するおそれがあった。
【0007】
本発明は、エアガイド5のディフューザ部10の圧力回復効率を高め、吸い込み能力を高めた電動送風機、並びにそれを用いた電気掃除機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、インペラと、インペラを回転駆動するモータと、インペラ外周部に設けられ、表面に複数の静翼を有するエアガイドと、前記エアガイドの隣り合う静翼間で形成されるディフューザ部と、ディフューザ部から排出された気流をエアガイド裏面に導く流れ変更部と、エアガイド裏面に配設された複数の戻り通路案内翼により仕切られ、前記流れ変更部の気流をエアガイド裏面中央部へ導く戻り通路部と、インペラへ空気を導入する吸気口を有し、かつエアガイド・インペラを内包しモータブラケットの外周に気密に取り付けたファンケースとを備え、前記ディフューザ部を空気の流れの方向に垂直に切断して形成される略方形断面の4内角のうち3つ以上の内角にRを設けたので、インペラから排出される空気流に多く含まれる動圧成分をエアガイドのディフューザ部において静圧に変換する静圧回復効率がよくなり、高い吸い込み能力を備えた電動送風機、並びにそれを用いた電気掃除機を提供できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1記載の発明は、インペラと、インペラを回転駆動するモータと、インペラ外周部に設けられ、表面に複数の静翼を有するエアガイドと、前記エアガイドの隣り合う静翼間で形成されるディフューザ部と、ディフューザ部から排出された気流をエアガイド裏面に導く流れ変更部と、エアガイド裏面に配設された複数の戻り通路案内翼により仕切られ、前記流れ変更部の気流をエアガイド裏面中央部へ導く戻り通路部と、インペラへ空気を導入する吸気口を有し、かつエアガイド・インペラを内包しモータブラケットの外周に気密に取り付けたファンケースとを備え、前記ディフューザ部を空気の流れの方向に垂直に切断して形成される略方形断面の4内角のうち3つ以上の内角にRを設けたので、インペラから排出される空気流に多く含まれる動圧成分をエアガイドのディフューザ部において静圧に変換する静圧回復効率がよくなるものである。
【0010】
本発明の請求項2記載の発明は、略円弧状に曲げられたディフューザ部の空気の流れに対して垂直な断面において、前記ディフューザ部の略円弧の反中心方向の内Rを中心方向の内Rより大きく設定したので、ディフューザ内の流速が速い部分での流路摩擦損失が減少し、高い圧力回復性能を得ることができるものである。
【0011】
本発明の請求項3記載の発明は、略円弧状に曲げられたディフューザ部の流れに対して垂直な断面形状を、前記ディフューザ部の曲率半径方向に薄い略楕円形としたので、流路断面内での圧力差が少なくなり、これに伴う2次流れを抑えることができ、より高い圧力回復性能を得ることができるものである。
【0012】
本発明の請求項4記載の発明は、ディフューザ部の流れに対して垂直な断面形状を略円形としたので、ディフューザ部が直線的に配設されたエアガイドなどの場合には、流路断面内での圧力分布が一様になり、より高い圧力回復性能を得ることができるものである。
【0013】
本発明の請求項5記載の発明は、ディフューザ部の流れに対して垂直な断面の内Rがディフューザ部入口から出口へ向かって徐々に大きくなるよう設定したので、断面積が大きくなるにつれて内角のRも大きくなり、断面形状としては略相似的に維持され、ディフューザ部の入口から出口にわたり一様に効率よく圧力回復が行えるものである。
【0014】
本発明の請求項6記載の発明は、ディフューザ部の天面部の一部または全部をファンケースによって形成したので、従来通りの工法で電動送風機を組み立てることができ、高い圧力回復性能を得ることができる。
【0015】
本発明の請求項7記載の発明は、ディフューザ部入口から流れ変更部を経て、戻り通路出口に至るまでの通路を内面が滑らかで、流れに対して垂直な断面積が徐々に増加するそれぞれ独立した拡大管路とし、前記通路は略螺旋状に配設されているので、通路が急激に曲げられたり、通路断面積が急拡大することがなく、ディフューザ部入口から戻り通路出口に至るまで一様に圧力回復を行うことができ、効率よく圧力回復が行えるものである。
【0016】
【実施例】
(実施例1)
以下、本発明の第1の実施例について、図1を用いて説明する。同図で(b)は(a)のN部分の拡大であり、また、従来例と同一部分については、同一符号を用いてその説明を省略する。図1において、エアガイド5はエアガイド本体17とエアガイド天面部16の2部品にて構成され、そのディフューザ部10はファンケース1の内面を利用することなく管路が形成されている。そのディフューザ部10の流れに対して垂直な断面の4カ所の各内角にはRが形成されている。
【0017】
以上の構成における動作について説明すると、インペラ4が高速回転して、吸気口2から空気流を吸い込み、この空気流はインペラ4内部を通過し、外周部から排出する。排出された空気流はエアガイド5のディフューザ部10をとおり、流れ変更部11を経て戻り通路部12を出て、モータ内部へと進み、モータ内部を冷却し、モータブラケットB3の排気口18より外部へと排出される。このとき空気流はエアガイド5のディフューザ部10を流れる際、通路断面の4カ所に設けられたRのために、流れが淀むことなく、なめらかにスムーズに流れるため、その間の流路損失が少なく、圧力回復がスムーズに行われる。
【0018】
以上のように本実施例の電動送風機によれば、ディフューザ部10の流れに対して垂直な断面の4カ所の各内角にRを形成したことにより、空気の流れがスムーズになり、空気流の乱れが低減して圧力回復が効率よく行われ、高い吸い込み性能を得ることができる。
【0019】
(実施例2)
次に本発明の第2の実施例について、図2、図3を用いて説明する。なお、上記第1の実施例と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。エアガイド5のディフューザ部10は略円弧状に配され、その流れに対して垂直な断面の4カ所の各内角にはRが形成されている。さらにそのRは略円弧状に配されたディフューザ部10の凸面側19(ファンケース外周に近い側)の上下のRの方が凹面側20(インペラ側)の上下のRより大きく設定されている。
【0020】
以上の構成における動作について説明すると、インペラ4より排出された空気流はエアガイド5のディフューザ部10を通る際、ディフューザ部10が略円弧状に配されているため通路断面内で圧力の分布に差が生じ、凸面側19(ファンケースに近い側)の圧力が低く、流速が速くなっている。そのため、管路内の摩擦抵抗が増えやすくなるが、通路外側の断面Rはより大きく設定されており、空気流がスムーズに流れやすくなっている。
【0021】
以上のように本実施例の電動送風機によれば、ディフューザ部10の凸面側19の上下のRの方が凹面側20の上下のRより大きく設定されているので、より空気の流れがスムーズになり、空気流の乱れが低減して圧力回復が効率よく行われ、高い吸い込み性能を得ることができる。
【0022】
(実施例3)
次に本発明の第3の実施例について、図3、図4を用いて説明する。なお、上記の実施例と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。エアガイド5のディフューザ部10は略円弧状に配され、その流れに対して垂直な断面形状は略楕円となっている。
【0023】
以上の構成における動作について説明すると、インペラ4より排出された空気流はエアガイド5のディフューザ部10を通る際、ディフューザ部10が略円弧状に配されているため通路断面内で凸面側19(ファンケース側)の圧力が低くなり、圧力分布が不均一になりやすいが、ディフューザ部10の断面形状が縦略楕円形となっていることから、圧力分布に差が生じにくく、流れが一様な状態に近くなり、損失が低減される。
【0024】
以上のように本実施例の電動送風機によれば、ディフューザ部10の流れに対して垂直な断面形状は略楕円形となっているので、ディフューザ内の圧力分布に差が生じにくくなり、これにより2次流れが防止でき、流体の損失が低減され圧力回復が効率よく行われ、高い吸い込み性能を得ることができる。
【0025】
(実施例4)
次に本発明の第4の実施例について、図5、図6を用いて説明する。なお、上記の実施例と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。図5はエアガイド本体17単品の平面図であり、ディフューザ部10はその中心線が略直線となっており、インペラ4の周囲に複数配設されている。その流れに対して垂直な断面形状は略円形となっている。
【0026】
以上の構成における動作について説明すると、インペラ4より排出された空気流はエアガイド5のディフューザ部10を通過するが、ディフューザ部10の断面形状が略円形となっており、ディフューザ部10全体としては略円錐状を形づくっている。このような直線型ディフューザの場合は、通路断面が円形のときが流路断面内の圧力が同心円状に分布し、偏りがなく、圧力回復効率は最もよくなる。
【0027】
以上のように本実施例の電動送風機によれば、ディフューザ部10の流れに対して垂直な断面形状は略円形となっているので、ディフューザ内の圧力分布に差が生じにくくなり、これにより2次流れが防止でき、流体の損失が低減され圧力回復が効率よく行われ、高い吸い込み性能を得ることができる。
【0028】
(実施例5)
次に本発明の第5の実施例について、図7を用いて説明する。なお、上記の実施例と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。図7(a)は電動送風機用エアガイドの斜視図であり、図中の破線は隣り合う静翼13間で区切られた複数個のディフューザ部10のうちの1つを示すものであり、(b)は前記ディフューザ部10を拡大透視したもので、4つの内角にはRが設けられ、そのRはディフューザ部10入口(断面A)から出口(断面B)に向かって徐々に大きくなるよう設定されている。
【0029】
以上の構成における動作について説明すると、インペラ4より排出された空気流はエアガイド5のディフューザ部10を通過するが、ディフューザ部10の内角のRがその入口から出口に向かって徐々に大きくなるよう設定されているので、断面積が大きくなるにつれ、Rの大きさも大きくなり、断面の形状がディフューザ部10内で略相似的に一定に保たれ、空気流の圧力回復の割合が一定に近くなり、損失が低減できる。
【0030】
以上のように本実施例の電動送風機によれば、ディフューザ部10の流れに対して垂直な断面形状がディフューザ内でほぼ相似形となるため、ディフューザ内の損失を抑えることができ、圧力回復が効率よく行われ、高い吸い込み性能を得ることができる。
【0031】
(実施例6)
次に本発明の第6の実施例について、図8を用いて説明する。なお、上記の実施例と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。従来例と同様に、ディフューザ部10の天面部はファンケース1によって構成されるが、前記ファンケース1には凹凸加工がされ、エアガイド5と組合わせることによって4内角にRのついたディフューザ部10を構成している。
【0032】
以上の構成における動作について説明すると、インペラ4が高速回転して、吸気口2から空気流を吸い込み、この空気流はインペラ4内部を通過し、外周部から排出する。排出された空気流はエアガイド5のディフューザ部10をとおり、流れ変更部11を経て戻り通路部12を出て、モータ内部へと進み、モータ内部を冷却し、モータブラケットB3排気口18より外部へと排出される。このとき空気流はエアガイド5のディフューザ部10を流れる際、通路断面の4カ所に設けられたRのために、流れが淀むことなく、なめらかにスムーズに流れるため、その間の流路損失が少なく、圧力回復がスムーズに行われる。
【0033】
以上のように本実施例の電動送風機によれば、エアガイド5の天面を従来と同様ファンケース1にて構成したため、エアガイド5の部品点数は従来通りで、実施例1から5と同じ構成が実現できるとともに、高い吸い込み性能を得ることができる。なお、ファンケース1は通常金属の絞り加工でつくられるが、樹脂成形などによって形成すると、エアガイド5との接触面の精度がよくなり、より気密度が保たれる。
【0034】
(実施例7)
次に本発明の第7の実施例について、図9を用いて説明する。なお、上記の実施例と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。図9は電動送風機用エアガイドの斜視図であり、図中の破線は隣り合う静翼13間で区切られた複数個のディフューザ部10のうちの1つを示すものである。前記エアガイド5では、ディフューザ部10入口から流れ変更部11を経て、戻り通路12出口に至るまでの通路を内面が滑らかで、流れに対して垂直な断面積が徐々に増加する管路なっており、複数個の通路は略螺旋状にエアガイド内部に配設されている。
【0035】
以上の構成における動作について説明すると、インペラ4より排出された空気流はエアガイド5のディフューザ部10を通過し、流れ変更部11、戻り通路部12と流れていくが、これらの通路は連続したものであり、一本の曲管とみなすことができ、空気流の静圧回復が効率よく行われる。
【0036】
以上のように本実施例の電動送風機によれば、ディフューザ部10入口から流れ変更部11を経て、戻り通路12出口に至るまでの通路を内面が滑らかで、流れに対して垂直な断面積が徐々に増加する管路としたことにより、ディフューザ内の損失を抑えることができ、圧力回復が効率よく行われ、高い吸い込み性能を得ることができる。
【0037】
【発明の効果】
本発明の請求項1〜5記載の発明では、エアガイドのディフューザ部の流れに対して垂直な断面の3つ以上の内角にRを設けることにより、空気の流れがスムーズになり、インペラから排出された空気流の動圧成分を静圧に効率よく変換することができ、高い吸い込み性能をもつ電動送風機を提供できる。
【0038】
本発明の請求項6記載の発明は、エアガイドのディフューザ部の天面部を従来と同様ファンケースにて形成することにより、基本構成は従来のままでディフューザ部の通路断面にRを設けることができ、高い吸い込み性能をもつとともに、部品点数の削減にもつながるものである。
【0039】
本発明の請求項7記載の発明は、ディフューザ部入口から流れ変更部を経て、戻り通路出口に至るまでの通路を内面が滑らかで、流れに対して垂直な断面積が徐々に増加する一本の管路としたことにより、従来損失が大きかったディフューザ部から流れ変更部への急拡大部や、管路の複雑な形状が改善され、圧力回復が効率よく行われるので、高い吸い込み性能をもつ電動送風機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
(a)本発明の第1の実施例を示す電動送風機の一部欠載断面図
(b)同電動送風機の一部拡大断面図
【図2】
(a)本発明の第2の実施例を示す電動送風機の一部欠載断面図
(b)同電動送風機の一部拡大断面図
【図3】
本発明の第2、第3の実施例を示す電動送風機の一部欠載平面図
【図4】
(a)本発明の第3の実施例を示す電動送風機の一部欠載断面図
(b)同電動送風機の一部拡大断面図
【図5】
本発明の第4の実施例を示すエアガイドの平面図
【図6】
(a)同電動送風機の一部欠載断面図
(b)同電動送風機の一部拡大断面図
【図7】
(a)本発明の第5の実施例を示すエアガイドの斜視図
(b)同エアガイドの一部拡大透視図
【図8】
(a)本発明の第6の実施例を示す電動送風機の一部欠載断面図
(b)同電動送風機の一部拡大断面図
【図9】
本発明の第7の実施例を示すエアガイドの斜視図
【図10】
従来の電動送風機の一部欠載平面図
【図11】
同電動送風機のファン部分の裏面図
【図12】
同電動送風機の一部欠載断面図
【符号の説明】
1 ファンケース
2 吸気口
3 ブラケットB
4 インペラ
5 エアガイド
6 モータ軸
7 ナット
8 モータ(部)
10 ディフューザ部
11 流れ変更部
12 戻り通路部
13 静翼
14 ブレード
15 戻り通路案内翼
16 エアガイド天面部
17 エアガイド本体
18 排気口
19 凸面側
20 凹面側
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