JP2000334530A - 断面幅を徐変させたバンパーリィンホース - Google Patents

断面幅を徐変させたバンパーリィンホース

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JP2000334530A
JP2000334530A JP11222547A JP22254799A JP2000334530A JP 2000334530 A JP2000334530 A JP 2000334530A JP 11222547 A JP11222547 A JP 11222547A JP 22254799 A JP22254799 A JP 22254799A JP 2000334530 A JP2000334530 A JP 2000334530A
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cross
pressing
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line hose
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Shoji Ando
将司 安藤
Yoichi Hisama
陽一 久間
Yoshiaki Nishimura
美明 西村
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Toyota Motor Corp
Futaba Industrial Co Ltd
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Futaba Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は自動車のフルラップ前面衝突に対
し、大きな衝撃力を乗員に与えることなく、衝突エネル
ギをより多く吸収し、自動車の乗員の安全性を確保する
のに適した、軽量で安全性の高い概略B字形の閉断面を
有するバンパーリィンホースを提供することにある。 【解決手段】 所定の工程により製造された、概略B字
形の閉断面を有するバンパーリィンホース1、2、3、
4であって、断面幅h4、h3を両端部から中央部にか
けて徐々に小さくしたことを特徴とする。またその断面
にビード6、7、8、9、10や窪み帯82や突出帯8
6を施したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】最近は新車に対して衝突安全
性試験を行い、乗員に対する安全性と部品がどこまで破
損するのかを評価し、安全性のランクを公表したり、安
全性のランクを宣伝に利用したり、安全性のランクを保
険料金の算定に利用するなど、安全性に対する意識と評
価が高まっている。衝突安全性試験は世界共通の試験方
法が採用されている状況にはなく、国によって基準とす
る試験方法は異なっている。前面衝突試験の中にフルラ
ップ前面衝突試験があり、この試験方法は特に乗員に与
える衝撃が最も強い衝突試験と言われている。フルラッ
プ前面衝突試験はコンクリート壁の障害に、車体の前面
の全部を衝突させる試験であり、このときバンパーリィ
ンホースは変形しつぶれることにより衝突エネルギを吸
収する。バンパーリンホースがつぶれると次ぎにサイド
メンバがつぶれることになる。バンパリィンホースの性
能としては、サイドメンバがつぶれる前にバンパーリィ
ンホースがつぶれることにより、大きな衝撃力を乗員に
与えずに、いかに大きな衝突エネルギを吸収するかが求
められている。本発明は、重傷・死亡事故の発生頻度の
高いフルラップ前面衝突が発生した場合に、乗員の生命
の安全を確保する観点から、最も適したバンパーリィン
ホースを提供ることに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のバンパーリィンホースは厚肉の概
略C字形断面のものを使用する場合が多かった。また高
張力鋼板を使用し閉断面に加工した発明としては、特許
番号第2846983号が知られている。
【0003】厚肉の概略C字形断面のものは水平部材が
挫屈しやすく、吸収する衝突エネルギが小さいため、フ
ルラップ前面衝突試験を行うと、急激につぶれ乗員に与
える衝撃力が大きくて問題であった。一方、特許番号第
2846983号はロール成形で概略D字形の閉断面を
有するバンパーリィンホースを提供するが、概略D字形
の閉断面では前面と後面を繋ぐ水平部材が2本しかな
く、フルラップ前面衝突試験を行うと水平部材の座屈と
共に急激につぶれやすく、吸収する衝突エネルギが小さ
く乗員に与える衝撃力が大きい問題があった。
【0004】またバンパリィンホースには、適正な機能
を満足しつつ、自動車の走行性能や燃費性能を向上する
ため、さらなる軽量化の要請があった。さらに、自動車
の構造上の要請や顧客の好みに合わせる外観形状からの
要請により、長手方向のキャンバー曲げ加工の曲げ半径
を小さくする要請があったが、曲げ半径を小さくすると
曲げの内側にあたる面に変形が生じ、しかもその変形が
一定しないため同一品質のバンパーリィンホースを安定
して製作することができなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来技術の欠点を除くためなされたものであって、その目
的とするところは、高張力鋼板を使用し所定の工程によ
り製造された、軽量で安全性の高い概略B字形の閉断面
を有するバンパリィンホースであって、断面幅を両端部
から中央部にかけて徐々に小さくしたことを特徴とする
バンパーリィンホースとすることにより、特にフルラッ
プ前面衝突した場合に、中央部の急激な折れを防ぎ、大
きな衝撃力を乗員に与えることなく、衝突エネルギをよ
り多く吸収し、自動車の乗員を保護することを可能とす
るバンパーリィンホースを提供することにある。
【0006】また他の目的は、その前面や後面あるいは
上面や下面などの必要な部分にビードを取り付け、断面
強度が求められる部分のみ強度を高め、適当な荷重で挫
屈することを求められる部分にはビードを取り付けない
構造とすることにより、さらに軽量で安全性の高いバン
パーリィンホースであって、フルラップ前面衝突に対し
て有効なバンパーリィンホースを提供できるようにする
ことにある。
【0007】また他の目的は、その前面の必要な部分に
窪み帯又は突出帯を取り付け、断面強度が求められる部
分のみ強度を高め、適当な荷重で挫屈することを求めら
れる部分には、窪み帯又は突出帯を設けない構造とする
ことにより、さらに軽量で安全性の高いバンパーリィン
ホースであって、フルラップ前面衝突に対して有効なバ
ンパーリィンホースを提供できるようにすることにあ
る。
【0008】また他の目的は、長手方向のキャンバー曲
げ部の内側にあたる後面にビードを断続的に施すことに
より、後面の一定の位置に一定の形状の変形を容認しつ
つキャンバー曲げ加工の曲げ半径を小さくした、同一品
質のバンパーリィンホースであって、フルラップ前面衝
突に対して有効なバンパーリィンホースを安定して製作
できるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は高張力鋼板を使
用し、所定の工程により製造された概略B字形の閉断面
を有するバンパーリィンホースや、その断面にビードや
窪み帯や突出帯を施したものや、長手方向のキャンバー
曲げ加工の曲げ半径を小さくしたものなどであって、断
面幅を両端部から中央部にかけて徐々に小さくしたもの
であることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に示
し説明する。本発明に係る概略B字形の閉断面を有する
バンパーリィンホースは、高張力鋼板を材料とし、所定
の工程により製造された、概略B字形の閉断面を有する
ものであって、断面幅が両端部から中央部にかけて徐々
に小さくなっているものである。ここで断面幅とは車両
の前後方向にあたる寸法であって、図2、図5、図10
に示すh3寸法及び図3、図6、図11に示すh4寸法
をいう。まず概略B字形の閉断面に加工する工程につい
て説明するが、あらかじめ両端部に相当する部分の板幅
に対し中央部に相当する部分の板幅を4×(h4−h
3)だけ小さく板取し、板の状態で取付け穴や作業穴な
どの必要な穴あけ加工を施しておくと効率的に加工がで
きる。
【0011】断面を概略U字形にプレス加工する工程
は、断面11の内幅と同じ幅b1を持つ上型14と、断
面11の外幅と同じ幅b2の溝17を持つ下型16の間
に高張力鋼板をはさみ、上型14を押し下げプレス加工
するように構成する。ここで、断面幅がh4からh3に
徐々に小さくなるのに合わせ、b1及びb2の幅を両端
部に相当する部分に対し中央部に相当する部分を2×
(h4−h3)だけ小さくなるよう徐々に変化させる。
【0012】断面中央にハット形22をプレス加工する
工程は、断面21のハット形22の外幅と同じ幅b3で
あって、断面幅と同じ寸法h1であって断面幅がh4か
らh3に徐々に小さくなるのに合わせ、徐々に小さくし
た深さh1の溝25を持つ上型24と、ハット形22の
内幅と同じ幅b4であって断面幅と同じ寸法h2であっ
て断面幅がh4からh3に徐々に小さくなるのに合わ
せ、徐々に小さくした高さh2の突起28を持つ下型2
7との間に断面11をはさみ、上型24を押し下げプレ
ス加工するように構成する。
【0013】断面両端に立ち上がり32、33をプレス
加工する工程は、断面31の立ち上がり32、33の内
幅と同じ幅b5を持ち溝35を有する上型34と、断面
31の立ち上がり32、33の外幅と同じ幅b6の溝3
8を持つ下型37との間に断面21をはさみ、上型34
を押し下げプレス加工するように構成する。ここで、断
面幅がh4からh3に徐々に小さくなるのに合わせ、b
5及びb6の幅を両端部に相当する部分に対し中央部に
相当する部分を2×(h4−h3)だけ小さくなるよう
徐々に変化させる。
【0014】断面両側に概略山形鋼形状の斜め立ち上が
り42、43をプレス加工する工程は、溝45を有する
上型44と、断面41の下面幅と同じ幅b7の底面50
と傾斜面48、49とからなる溝47を有する下型46
との間に断面31をはさみ、上型44を押し下げプレス
加工するように構成する。
【0015】断面両側からプレス加工する工程は、右型
54と左型55との間に断面41をはさみプレス加工す
る。接合部52を仮溶接する工程は断面形状がくずれな
いようにクランプした状態でスポット溶接をする。接合
部52を本溶接する工程はシーム溶接を行う。ここまで
の工程で概略B形の閉断面51は完成する。
【0016】平面視長手方向のキャンバー曲げ加工する
工程は、バンパーリィンホース1、2、3、4の前面6
0、61、62、63と同じ長手方向の形状を有する上
型と、後面65、66、67、68と同じ長手方向の形
状を有する下型との間に、閉断面51をはさみ上型を押
し下げプレス加工するように構成する。
【0017】一方、断面両側からプレス加工しハット形
上面と後面中央部の一部をかしめ接合する工程は、断面
41を両側からプレス加工した第18図の状態で突起7
2を有する上型71と溝73を有する下型74との間
に、ハット形上面23と前面中央部64をはさみ、プレ
ス加工することによりハット形上面23と前面中央部6
4の一部を塑性変形させ、かしめ接合する工程とする。
【0018】あらかじめかしめ接合や仮溶接を行った後
に、本溶接や平面視長手方向のキャンバー曲げ加工を行
うのは、本溶接のときに断面形状を一定に保つため及び
平面視長手方向のキャンバー曲げ加工により断面形状が
くずれるのを防止するために仮接合するものである。従
って、かしめ接合や仮溶接は通常100〜300mmピ
ッチで行えばよい。
【0019】バンパーリィンホース2、3の後面66、
67やバンパーリィンホース4の前面63と後面68に
ビード10、6、7、8、9、を施す場合やバンパリン
ホース81、85の前面83、87に窪み帯82や突出
帯86を施す場合は、断面中央にハット形をプレス加工
する工程(第15図参照)において、上下のプレス型を
幅広くしてそれぞれの位置に、あらかじめビード形状1
0、6、7、8、9や窪み帯82や突出帯86の形状に
合わせた溝や突起を付け加えたものを使用する。ビード
を断続的に施す場合は、プレス型のビード形状用の溝や
突起を断続的に構成した型を使用する。
【0020】平面視長手方向のキャンバー曲げ加工する
場合において、曲げ半径Rを小さくすると内側にあたる
後面に変形が生じ、しかもその変形が一定しない問題が
あったが、キャンバー曲げ加工部の内側の後面にビード
を断続して施した後に、キャンバー曲げ加工を行うと変
形はビードのとぎれ部5に生じ変形の形状も一定した。
このため、一定の変形は容認する必要はあるものの、同
一の品質を有するバンパーリィンホースを安定して製作
することができた。
【0021】なを、高張力鋼板としては引張強さ60〜
120kgf/mmのものが適当であるが、特に引張
強さ100〜120kgf/mmのものが軽量化の
要求に応えるため及び経済性の理由から好ましい。高張
力鋼板の板厚は0.7〜1.6mmのものが適当である
が、特に板厚0.9〜1.4mmのものが軽量化の要求
に応えるため及び経済性の理由から好ましい。また、両
端部における断面幅h4は40〜60mmとし、中央部
の断面幅h3は20〜35mmとすることが、衝突エネ
ルギ吸収の面で好ましい。
【0022】以上により概略B字形の閉断面51を有す
るバンパーリィンホースを容易に製造することができ
た。また、その断面にビードを連続的にあるいは断続的
に施したもの、その前面に窪み帯や突出帯を施したも
の、さらには曲げ半径の小さいキャンバー曲げ加工を施
したバンパーリィンホースも容易に製造することができ
た。
【0023】以上の実施例では、プレス方向を上下ある
いは左右に記載したが、これに限定されるものではな
く、上下を逆にしても、上下を左右にあるいは左右を上
下に変更しても構わない。またプレスの型についても図
示したものはあくまでも1実施例にすぎず、図示したプ
レス形の形状に限定するものではない。また本実施例で
は、平面視長手方向のキャンバー曲げ加工する工程につ
いて、プレス加工する実施例を記載したが、この加工に
ついてはロール加工も可能であり、記載した実施例に限
定するものではない。また本実施例ではかしめ接合につ
いて、バンパーリィンホース自身を塑性加工する方法を
記載したが、あらかじめハット部上面23と前面中央部
64に穴をあけておき、当該穴にピンを差し込んだ後に
ピンの軸部に打撃を加え変形させて、かしめ接合する方
法でもよい。
【0024】本発明は、上記のように構成されており、
以下その静圧縮試験の結果について説明する。試験機と
してアムスラ試験機を使い、試験片たるバンパーリィン
ホース93、(2)を剛治具94を介してアムスラ移動
側92に取付け、バンパーリィンホース93、(2)と
アムスラ固定側91とが接触してからのアムスラ92の
移動距離をストローク(mm)で表し、発生した荷重
(kgf)との関係を求め図20に表した。
【0025】試験片はいずれも引っ張り強さ100kg
f/mmの高張力鋼板を使用し、断面の外寸法が10
0mm×50mmの長方形の閉断面であって板厚が1.
2mmである一定断面のバンパーリィンホース93と、
図4に示すバンパーリィンホース2であって、両端部6
9それぞれ130mm間を断面の外寸法が100mm×
50mmで一定とし、端面70から130mmの位置か
ら中心に向かうにつれ徐々に断面幅を小さくしたもので
あって板厚が1mmのバンパーリィンホース2を使用し
て実験した。
【0026】図20中ストローク79mmはバンパーリ
ィンホース2、93がつぶれるまでのストロークの寸法
である。ここでグラフ曲線の下側の面積が各バンパーリ
ィンホースがつぶれるまでに吸収したエネルギとなる。
図20の中で理想線76のように直線的に変化するもの
が、発生荷重が徐々に一定して増加するため乗員に対す
る衝撃が小さく、しかも吸収する衝突エネルギも大きく
目標とすべきものである。
【0027】一定断面のバンパーリィンホース93の試
験結果の曲線78をみると、初めストロークと共に上昇
した発生荷重は、ストロークの増加と共に少し小さくな
ったのちにほぼ一定値を示し、全ストロークの半分を超
えたあたりで急に増加する。このようなバンパーリィン
ホースでは、全ストロークの半分を超えたあとの発生荷
重の増加率が過大となるため、乗員に与える衝撃も過大
となる。しかも、一定断面のバンパーリィンホース93
の試験結果の曲線78の下側の面積が小さく、吸収する
衝突エネルギが小さいことを表している。
【0028】一方、本発明の1実施例たるバンパーリィ
ンホース2の試験結果の曲線77をみると、初めは理想
線76と比べ緩やかな上昇線を示すが、全ストロークの
半分くらいのところから発生荷重の増加率が大きくなり
その後、理想線76に添うように増加する。バンパーリ
ィンホース2の試験結果の曲線77は、一定断面のバン
パーリィンホース93の試験結果の曲線78と比べ発生
荷重の最大増加率が低くなっており、乗員に与える衝撃
も低いことを示している。また、バンパーリィンホース
2の試験結果の曲線77の下側の面積は、一定断面のバ
ンパーリィンホース93の試験結果の曲線78の下側の
面積と比べ大きく、衝突エネルギの吸収量において40
%も大きくなっている。この傾向は、本発明の1実施例
たるバンパーリィンホース2の試験結果の曲線77が、
理想線76により近い曲線となっていることからもよく
わかる。
【0029】
【発明の効果】本発明は高張力鋼板を使用し所定の工程
により製造された、軽量で安全性の高い概略B字形の閉
断面を有するバンパーリィンホースであって、断面幅を
両端部から中央部にかけて徐々に小さくしたバンパーリ
ィンホースとしたため。特にフルラップ前面衝突した場
合に、大きな衝撃力を乗員に与えることなく、衝突エネ
ルギをより多く吸収し、自動車の乗員を保護することを
可能とするバンパーリィンホースを提供することができ
た。
【0030】また、同じ衝撃エネルギを受けるフルラッ
プ前面衝突をした場合、断面幅を両端部から中央部にか
けて徐々に小さくしたバンパーリィンホースは、一定幅
のバンパーリィンホースと比べ変形量が小さく収まる結
果、エンジンルーム内のラジエタ、ファン、エンジンな
どエンジンルーム内の部品の破損を極力防止することが
できた。従って、不幸にしてフルラップ前面衝突して
も、一定幅のバンパーリィンホースと比べエンジンルー
ム内の部品の取り替え点数の少ない、バンパーリィンホ
ースを提供することができた。
【0031】また、断面両側からプレス加工しハット形
上面と前面中央部の一部とをかしめ接合する工程の後
に、平面視長手方向のキャンバー曲げ加工する工程を行
い、最後に溶接する工程としたので、プレス加工のすべ
てを完了した後に、溶接加工をすることになる。この場
合、多工程のプレス加工を一台で行うことのできるトラ
ンスファプレスなどを使用することにより、設備のライ
ン構成が単純化されスペースの効率的な利用が可能とな
った。さらに、設備及びバンパーリィンホースの製作費
用の低減が可能となった。
【0032】また、本発明に係るバンパーリィンホース
は、断面係数が高く各部分も強度上優れた形状となって
いるため、より薄い高張力鋼板を使用することができ
る。従って、必要な強度と衝突時のエネルギ吸収などの
機能を満足しつつ軽量化の要請に応え、特にフルラップ
前面衝突に対して有効なバンパーリィンホースを提供す
ることができた。
【0033】また、その前面や後面などにビードを付け
加えため、断面強度が求められる部分のみ強度を高め、
適当な荷重で挫屈することを求められる部分にはビード
を付け加えない構造とすることにより、必要な強度と衝
突時のエネルギ吸収などの機能を満足しつつさらなる軽
量化の要請に応え、特にフルラップ前面衝突に対して有
効なバンパーリィンホースを提供することができた。
【0034】また、その前面の必要な部分に窪み帯又は
突出帯を取り付け、断面強度が求められる部分のみ強度
を高め、適当な荷重で挫屈することを求められる部分に
は、窪み帯又は突出帯を設けない構造とすることによ
り、さらに軽量で安全性の高いバンパーリィンホースで
あって、フルラップ前面衝突に対して有効なバンパーリ
ィンホースを提供することができた。
【0035】また、長手方向のキャンバー曲げ部の内側
にあたる後面にビードを断続的に施すことにより、後面
の一定の位置に一定の形状の変形を容認しつつキャンバ
ー曲げ加工の曲げ半径Rを小さくした同一品質を有す
る、特にフルラップ前面衝突に対して有効なバンパーリ
ィンホースを安定して製作できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例たるバンパーリィンホースの
右半分平面図である。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】図1のB−B矢視断面図である。
【図4】後面にビードを施したバンパーリィンホースの
右半分平面図である。
【図5】図4のC−C矢視断面図である。
【図6】図4のE−E矢視断面図である。
【図7】ビードを断続的に施したバンパーリィンホース
の右半分平面図である。
【図8】図7のD矢視図である。
【図9】前面及び後面にビードを施したバンパーリィン
ホースの右半分平面図である。
【図10】図9のF−F矢視断面図である。
【図11】図9のG−G矢視断面図である。
【図12】前面に窪み帯を施した1実施例の断面図であ
る。
【図13】前面に突出帯を施した1実施例の断面図であ
る。
【図14】断面を概略U字形にプレス加工する工程の1
実施例を示す図である。
【図15】断面中央にハット形をプレス加工する工程の
1実施例を示す図である。
【図16】断面両側に立ち上がりをプレス加工する工程
の1実施例を示す図である。
【図17】断面両側に概略山形鋼形状の斜め立ち上がり
をプレス加工する工程の1実施例を示す図である。
【図18】断面両側からプレス加工する工程の1実施例
を示す図である。
【図19】かしめ加工の1実施例を示す図である。
【図20】バンパーリィンホースの静圧縮試験の結果を
表した図である。
【図21】バンパーリィンホースの静圧縮試験の状況を
表した図である。
【符号の説明】
1 ・・・ バンパーリィンホース 2 ・・・ バンパーリィンホース 3 ・・・ バンパーリィンホース 4 ・・・ バンパーリィンホース 5 ・・・ とぎれ部 6 ・・・ ビード 7 ・・・ ビード 8 ・・・ ビード 9 ・・・ ビード 10 ・・・ ビード 11 ・・・ 断面 14 ・・・ 上型 16 ・・・ 下型 17 ・・・ 溝 21 ・・・ 断面 22 ・・・ ハット形 23 ・・・ ハット形上面 24 ・・・ 上型 25 ・・・ 溝 27 ・・・ 下型 28 ・・・ 突起 31 ・・・ 断面 32 ・・・ 立ち上がり 33 ・・・ 立ち上がり 34 ・・・ 上型 35 ・・・ 溝 37 ・・・ 下型 38 ・・・ 溝 41 ・・・ 断面 42 ・・・ 斜め立ち上がり 43 ・・・ 斜め立ち上がり 44 ・・・ 上型 45 ・・・ 溝 46 ・・・ 下型 47 ・・・ 溝 48 ・・・ 傾斜面 49 ・・・ 傾斜面 50 ・・・ 底面 51 ・・・ 閉断面 52 ・・・ 接合部 54 ・・・ 右型 55 ・・・ 左型 60 ・・・ 前面 61 ・・・ 前面 62 ・・・ 前面 63 ・・・ 前面 64 ・・・ 前面中央部 65 ・・・ 後面 66 ・・・ 後面 67 ・・・ 後面 68 ・・・ 後面 69 ・・・ 端部 70 ・・・ 端面 71 ・・・ 上型 72 ・・・ 突起 73 ・・・ 溝 74 ・・・ 下型 76 ・・・ 理想線 77 ・・・ バンパーリィンホース2の試験結果の曲
線 78 ・・・ バンパーリィンホース93の試験結果の
曲線 81 ・・・ バンパーリィンホース 82 ・・・ 窪み帯 83 ・・・ 前面 85 ・・・ バンパーリィンホース 86 ・・・ 突出帯 87 ・・・ 前面 91 ・・・ アムスラ固定側 92 ・・・ アムスラ移動側 93 ・・・ バンパーリィンホース 94 ・・・ 剛治具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久間 陽一 愛知県岡崎市橋目町字御茶屋1番地 フタ バ産業株式会社内 (72)発明者 西村 美明 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高張力鋼板を使用し、断面を概略U字形
    にプレス加工する工程と、断面中央にハット形をプレス
    加工する工程と、断面両端に立ち上がりをプレス加工す
    る工程と、断面両側に概略山形鋼形状の斜め立ち上がり
    をプレス加工する工程と、断面両側からプレス加工する
    工程と、接合部を本溶接する工程とにより製造された、
    概略B字形の閉断面を有するバンパーリィンホースであ
    って、断面幅を両端部から中央部にかけて徐々に小さく
    したことを特徴とするバンパーリィンホース。
  2. 【請求項2】 高張力鋼板を使用し、断面を概略U字形
    にプレス加工する工程と、断面中央にハット形をプレス
    加工する工程と、断面両端に立ち上がりをプレス加工す
    る工程と、断面両側に概略山形鋼形状の斜め立ち上がり
    をプレス加工する工程と、断面両側からプレス加工する
    工程と、接合部を仮溶接する工程と、平面視長手方向の
    キャンバー曲げ加工する工程と、接合部を本溶接する工
    程とにより製造された、概略B字形の閉断面を有するバ
    ンパーリィンホースであって、断面幅を両端部から中央
    部にかけて徐々に小さくしたことを特徴とするバンパー
    リィンホース。
  3. 【請求項3】 高張力鋼板を使用し、断面を概略U字形
    にプレス加工する工程と、断面中央にハット形をプレス
    加工する工程と、断面両端に立ち上がりをプレス加工す
    る工程と、断面両側に概略山形鋼形状の斜め立ち上がり
    をプレス加工する工程と、断面両側からプレス加工しハ
    ット形上面と前面中央部の一部をかしめ接合する工程
    と、平面視長手方向のキャンバー曲げ加工する工程と、
    接合部を本溶接する工程とにより製造された概略B字形
    の閉断面を有するバンパーリィンホースであって、断面
    幅を両端部から中央部にかけて徐々に小さくしたことを
    特徴とするバンパーリィンホース。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかの請求
    項に記載したバンパーリィンホースであって、両端部の
    断面幅を40〜60mmとし中央部の断面幅を20〜3
    5mmとしたことを特徴とするバンパーリィンホース。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかの請求
    項に記載したバンパーリィンホースであって、その断面
    にビードを施したことを特徴とするバンパーリィンホー
    ス。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれかの請求
    項に記載したバンパーリィンホースであって、前面に窪
    み帯を設けたことを特徴とするバンパーリィンホース。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項5のいずれかの請求
    項に記載したバンパーリィンホースであって、前面に突
    出帯を設けたことを特徴とするバンパーリィンホース。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれかの請求
    項に記載したバンパーリィンホースであって、平面視長
    手方向のキャンバー曲げ部の内側にあたる後面に、あら
    かじめビードを断続的に施したことを特徴とするバンパ
    ーリィンホース。
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