JP2000334529A - オフセット衝突に対し有効なバンパーリィンホース - Google Patents

オフセット衝突に対し有効なバンパーリィンホース

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JP2000334529A
JP2000334529A JP11222132A JP22213299A JP2000334529A JP 2000334529 A JP2000334529 A JP 2000334529A JP 11222132 A JP11222132 A JP 11222132A JP 22213299 A JP22213299 A JP 22213299A JP 2000334529 A JP2000334529 A JP 2000334529A
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Shoji Ando
将司 安藤
Yoichi Hisama
陽一 久間
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Futaba Industrial Co Ltd
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Futaba Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は自動車のオフセット衝突に対し、乗
員の生存空間を確保するのに適した、軽量で安全性の高
い概略B字形の閉断面を有するバンパーリィンホース及
びその取付け構造を提供することにある。 【解決手段】 所定の工程により製造された、概略B字
形の閉断面を有するバンパーリィンホース1、2、3で
あって、断面幅h3が20〜35mmであることを特徴
する。さらにクラッシュボックス81、82、83を介
してサイドメンバ86、87、88に取り付けることを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】最近は新車に対して衝突安全
性試験を行い、乗員に対する安全性と部品がどこまで破
損するのかを評価し、安全性のランクを公表したり、安
全性のランクを宣伝に利用したり、安全性のランクを保
険料金の算定に利用するなど、安全性に対する意識と評
価が高まっている。衝突安全性試験は世界共通の試験方
法が採用されている状況にはなく、国によって基準とす
る試験方法は異なっている。前面衝突試験の中にオフセ
ット前面衝突試験があり、この試験は特に重傷・死亡事
故の発生頻度の高いオフセット衝突を想定した試験であ
る。オフセット前面衝突試験は車体の前面の運転者側4
0%を衝突させる試験であり、衝撃をバンパーリィンホ
ースの一部で受けるため、バンパーリィンホースは急激
に折れ曲がりやすく、高速衝突時には切断に至ることが
あった。バンパーリィンホースが急激に折れ曲がったり
切断すると、車体も大きく変形するため、エンジンルー
ム内の機能部が破損したり、乗員の保護性能を確保する
ことが困難となる。本発明は、特に重傷・死亡事故の発
生頻度の高いオフセット衝突が発生した場合に、乗員の
生存空間を確保する観点から、適正なバンパーリィンホ
ース及びバンパーリィンホースの取り付け構造を提供す
ることに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のバンパーリィンホースは厚肉の概
略C字形断面のものを使用する場合が多かった。また高
張力鋼板を使用し閉断面に加工した発明としては、特許
番号第2846983号が知られている。
【0003】厚肉の概略C字形断面のものは水平部材が
挫屈すると急激に破壊するため、オフセット前面衝突試
験を行うと衝突の角部が急激に変形しやすく問題であっ
た。一方、特許番号第2846983号はロール成形で
概略D字形の閉断面を有するバンパーリィンホースを提
供するが、概略D字形の閉断面では前面と後面を繋ぐ水
平部材が2本しかなく、オフセット衝突試験を行うと水
平部材の座屈と共に、衝突の角部が急激に変形しやすく
問題であった。
【0004】以上のような従来のバンパーリィンホース
を使用してオフセット前面衝突試験を行うと、低速衝突
試験(時速16〜17km/h)では、バンパーリィン
ホースが急激に折れ曲がり、エンジンル−ム内のラジエ
ータやファンなどを破損させ、交換する必要が生じた。
また高速衝突試験(時速56〜64km/h)では、バ
ンパーリィンホースが急激に折れ曲がったのちに切断す
るため、助手席側サイドメンバに力を伝えることもでき
ず、効率よく衝突エネルギを吸収することができなかっ
た。
【0005】またバンパリィンホースには、適正な機能
を満足しつつ、自動車の走行性能や燃費性能を向上する
ため、さらなる軽量化の要請があった。さらに、自動車
の構造上の要請や顧客の好みに合わせる外観形状からの
要請により、長手方向のキャンバー曲げ加工の曲げ半径
を小さくする要請があったが、曲げ半径を小さくすると
曲げの内側にあたる面に変形が生じ、しかもその変形が
一定しないため同一品質のバンパーリィンホースを安定
して製作することができなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来技術の欠点を除くためなされたものであって、その目
的とするところは、高張力鋼板を使用し所定の工程によ
り製造された、軽量で安全性の高い概略B字形の閉断面
を有するバンパリィンホースであって、断面幅が20〜
35mmであることを特徴とするバンパーリィンホー
ス。特にオフセット衝突した場合に、急激に折れ曲がら
ずに緩やかな変形をすることにより、衝突エネルギを吸
収し自動車の乗員を保護すると共に、エンジンルーム内
のラジエータ、ファン、エンジンなどエンジンルーム内
の部品の破損を防止する、オフセット衝突に対して有効
なバンパーリィンホースを提供することにある。
【0007】また、バンパーリィンホースがサイドメン
バに直接取り付けられていると、バンパーリィンホース
で吸収しきれない衝突エネルギをサイドメンバの変形に
より吸収することになる。サイドメンバが変形するとそ
の取り替え費用が過大となる問題がある。本発明はバン
パーリィンホースをクラッシュボックスを介してサイド
メンバに取り付けることによりサイドメンバを保護す
る、オフセット衝突に対して有効なバンパーリィンホー
ス取付け構造を提供することにある。
【0008】また他の目的は、その前面や後面あるいは
上面や下面などの必要な部分にビードを取り付け、断面
強度が求められる部分のみ強度を高め、適当な荷重で挫
屈することを求められる部分にはビードを取り付けない
構造とすることにより、さらに軽量で安全性の高いバン
パーリィンホースであって、オフセット衝突に対して有
効なバンパーリィンホースを提供することにある。
【0009】また他の目的は、長手方向のキャンバー曲
げ部の内側にあたる後面にビードを断続的に施すことに
より、後面の一定の位置に一定の形状の変形を容認しつ
つキャンバー曲げ加工の曲げ半径を小さくした、同一品
質のバンパーリィンホースであって、オフセット衝突に
対して有効なバンパーリィンホースを安定して製作でき
るようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は高張力鋼板を使
用し、所定の工程により製造された概略B字形の閉断面
を有するバンパーリィンホースや、その断面にビードを
施したものや、長手方向のキャンバー曲げ加工の曲げ半
径を小さくしたものなどであって、断面幅が20〜35
mmであることを特徴とする。また本発明は、バンパー
リィンホースにクラッシュボックスを取付け、当該クラ
シュボックスを介して、サイドメンバーに取付けること
を特徴としたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を図面に示し
説明する。本発明に係る概略B字形の閉断面を有するバ
ンパーリィンホースは、高張力鋼板を材料とし、所定の
工程により製造された、概略B字形の閉断面を有するも
のであって、断面幅が20〜35mmであるもの及びク
ラシュボックスを取り付けたものである。ここで断面幅
とは車両の前後方向にあたる寸法であって、図2、図
5、図8に示すh3寸法をいう。まず概略B字形の閉断
面に加工する工程について説明するが、あらかじめ板の
状態で取付け穴や作業穴など、必要な穴あけ加工を施し
ておくと効率的に加工ができる。
【0012】断面を概略U字形にプレス加工する工程
は、断面11の内幅と同じ幅b1を持つ上型14と、断
面11の外幅と同じ幅b2の溝17を持つ下型16の間
に高張力鋼板をはさみ、上型14を押し下げプレス加工
するように構成する。
【0013】断面中央にハット形22をプレス加工する
工程は、断面21のハット形22の外幅と同じ幅b3で
あって断面幅h3と同じ深さh1の溝25を持つ上型2
4と、ハット形22の内幅と同じ幅b4であって断面幅
h3と同じ高さh2の突起28を持つ下型27との間に
断面11をはさみ、上型24を押し下げプレス加工する
ように構成する。
【0014】断面両端に立ち上がり32、33をプレス
加工する工程は、断面31の立ち上がり32、33の内
幅と同じ幅b5を持ち溝35を有する上型34と、断面
31の立ち上がり32、33の外幅と同じ幅b6の溝3
8を持つ下型37との間に断面21をはさみ、上型34
を押し下げプレス加工するように構成する。
【0015】断面両側に概略山形鋼形状の斜め立ち上が
り42、43をプレス加工する工程は、溝45を有する
上型44と、断面41の下面幅と同じ幅b7の底面50
と傾斜面48、49とからなる溝47を有する下型46
との間に断面31をはさみ、上型44を押し下げプレス
加工するように構成する。
【0016】断面両側からプレス加工する工程は、右型
54と左型55との間に断面41をはさみプレス加工す
る。接合部52を仮溶接する工程は断面形状がくずれな
いようにクランプした状態でスポット溶接をする。接合
部52を本溶接する工程はシーム溶接を行う。ここまで
の工程で概略B形の閉断面51は完成し、直線のバンパ
ーリィンホースとして使用される。
【0017】平面視長手方向のキャンバー曲げ加工する
工程は、バンパーリィンホース1、2、3の前面61、
62、63と同じ長手方向の形状を有する上型と、後面
65、66、67と同じ長手方向の形状を有する下型と
の間に、閉断面51をはさみ上型を押し下げプレス加工
するように構成する。
【0018】一方、断面両側からプレス加工しハット形
上面と後面中央部の一部をかしめ接合する工程は、断面
41を両側からプレス加工した第13図の状態で突起7
2を有する上型71と溝73を有する下型74との間
に、ハット形上面23と後面中央部64をはさみ、プレ
ス加工することによりハット形上面23と後面中央部6
4の一部を塑性変形させ、かしめ接合する工程とする。
【0019】あらかじめかしめ接合や仮溶接を行った後
に、本溶接や平面視長手方向のキャンバー曲げ加工を行
うのは、本溶接のときに断面形状を一定に保つため及び
平面視長手方向のキャンバー曲げ加工により断面形状が
くずれるのを防止するために仮接合するものである。従
って、かしめ接合や仮溶接は通常100〜300mmピ
ッチで行えばよい。
【0020】バンパーリィンホース2、の後面66やバ
ンパーリィンホース3の前面63と後面67にビード
6、7、8、9を施す場合は、断面中央にハット形をプ
レス加工する工程(第10図参照)において、上下のプ
レス型を幅広くしてそれぞれの位置に、あらかじめビー
ド形状6、7、8、9に合わせた溝や突起を付け加えた
ものを使用する。ビードを断続的に施す場合は、プレス
型のビード形状用の溝や突起を断続的に構成した型を使
用する。
【0021】平面視長手方向のキャンバー曲げ加工する
場合において、曲げ半径Rを小さくすると内側にあたる
後面に変形が生じ、しかもその変形が一定しない問題が
あったが、キャンバー曲げ加工部の内側の後面にビード
を断続して施した後に、キャンバー曲げ加工を行うと変
形はビードのとぎれ部5に生じ変形の形状も一定した。
このため、一定の変形は容認する必要はあるものの、同
一の品質を有するバンパーリィンホースを安定して製作
することができた。
【0022】なを、高張力鋼板としては引張強さ60〜
120kgf/mmのものが適当であるが、特に引張
強さ100〜120kgf/mmのものが軽量化の
要求に応えるため及び経済性の理由から好ましい。高張
力鋼板の板厚は0.7〜1.6mmのものが適当である
が、特に板厚0.9〜1.4mmのものが軽量化の要求
に応えるため及び経済性の理由から好ましい。
【0023】以上により概略B字形の閉断面51を有す
るバンパーリィンホースを容易に製造することができ
た。また、その断面にビードを連続的にあるいは断続的
に施したもの、さらには曲げ半径の小さいキャンバー曲
げ加工を施したバンパーリィンホースも容易に製造する
ことができた。
【0024】以上の実施例では、プレス方向を上下ある
いは左右に記載したが、これに限定されるものではな
く、上下を逆にしても、上下を左右にあるいは左右を上
下に変更しても構わない。またプレスの型についても図
示したものはあくまでも1実施例にすぎず、図示したプ
レス形の形状に限定するものではない。また本実施例で
は、平面視長手方向のキャンバー曲げ加工する工程につ
いて、プレス加工する実施例を記載したが、この加工に
ついてはロール加工も可能であり、記載した実施例に限
定するものではない。また本実施例ではかしめ接合につ
いて、バンパーリィンホース自身を塑性加工する方法を
記載したが、あらかじめハット部上面23と後面中央部
64に穴をあけておき、当該穴にピンを差し込んだ後に
ピンの軸部に打撃を加え変形させて、かしめ接合する方
法でもよい。
【0025】つぎに、バンパーリィンホースのサイドメ
ンバへの取付構造について記載する。本実施例では薄板
鋼板の中央部をU字形状84にプレス加工し両端をフラ
ンジ85としたものを、二個合わせ溶接して概略四角形
状のクラシュボックス81、82、83を構成した。バ
ンパーリィンホース1、2とクラッシュボックス81、
82との取り付けは溶接であり、バンパーリインホース
3とクラシュボックス83の取り付けはボルト締めであ
る。クラッシュボックスとサイドメンバ86、87、8
8との取り付けはボルト締めである。
【0026】本発明は、上記のように構成されており、
以下その作用について説明する。オフセット前面衝突試
験は、衝突すると変形し得るアルミハニカムを取り付け
た障壁に自動車前部の運転者席側40%を衝突させる試
験方法である。この試験を行うと車体変形が大きく発生
する。
【0027】従来のバンパーリィンホースや、高張力鋼
板を使用したプレス成形による概略B字形の閉断面を有
するバンパーリィンホースであっても断面幅h3が35
mmを超えるバンパーリィンホース94を使用し、オフ
セット前面衝突試験を行うと、障壁90の角部に衝突す
る部分に屈曲97が発生する。さらに運転者側のサイド
メンバ95bの座屈と共にバンパーリンホース94の一
部は運転者側位置96に移動し、屈曲97は大きく成長
し屈曲位置98まで大きく変形する。従来のバンパーリ
ィンホースでは水平部材が2本しかなく座屈強度が低い
こと、断面幅h3が35mmを超える概略B字形の閉断
面を有するバンパーリィンホースは前面と後面を繋ぐ水
平部材は4本あるものの、断面幅が35mmを超えると
座屈強度が低下するためと考えられる。
【0028】これに対し本発明に係る、高張力鋼板を使
用したプレス成形による概略B字形の閉断面を有するバ
ンパーリィンホースであって断面幅h3が20〜35m
mのバンパーリィンホース1を使用し、オフセット前面
衝突試験を行うと、障壁90の角部に衝突する部分に緩
やかな折曲がりは発生するものの、大きく屈曲すること
なく変形する。従って、車体の変形は小さく収まってい
る。これは、前面61と後面65を繋ぐ水平部材が4本
もあり断面幅h3が20〜35mmと小さいため水平部
材の座屈強度が高いこと、折曲がりの引張り側に相当す
る部分の強度が高いことなどから急激な屈曲が発生せ
ず、衝突エネルギをバンパーリィンホースの長手方向の
伸びにより吸収しながら、サイドメンバにも力を伝えた
ことなどが総合的に作用したものと考えられる。なを、
高張力鋼板を使用したプレス成形による概略B字形の閉
断面を有するバンパーリィンホースであっても断面幅h
3が20mm以下になると、全体としての曲げ強度が低
下するため、大きな変形を生じることになる。
【0029】さらに、クラッシュボックス81を介して
サイドメンバに取り付けると、運転席側のクラシュボッ
クス81bは大きく変形しつぶれたクラシュボックス9
2bとなり衝突エネルギを吸収する、一方、助手席側の
クラシュボックス81aもバンパーリィンホース1が変
形し緩やかな折曲がりの発生したバンパーリィンホース
91になるに従って、内側に引張込まれ曲がったクラシ
ュボックス92aとなり衝突エネルギを吸収する。従っ
て、運転手側のみでなく助手席側のクラシュボックスも
変形し衝突エネルギを吸収することになり、乗員に与え
る衝撃が小さくなり安全である。
【0030】部品の破損を見ると、衝突エネルギが小さ
い場合はバンパーリィンホース1のみ破損し、衝突エネ
ルギが大きくなるとバンパーリィンホース1と運転席側
のクラッシュボックス81bが破損し、さらに衝突エネ
ルギが大きくなるとバンパーリィンホース1と両方のク
ラッシュボックス81a、81bが破損し、ついにはバ
ンパーリィンホース1と両方のクラッシュボックス81
a、81bと運転者側サイドメンバ86bが破損するに
至る。従って、車体の変形が小さいためエンジンルーム
内の部品の破損が少ないこととも合わせると、不幸にし
て実際に衝突し部品を取り替える必要が生じた場合にお
いても、交換する部品が少なく交換作業も容易になる効
果がある。
【0031】
【発明の効果】本発明は高張力鋼板を使用し所定の工程
により製造された、軽量で安全性の高い概略B字形の閉
断面を有するバンパーリィンホースであって、断面幅が
20mm〜35mmであるバンパーリィンホースとした
ため。特にオフセット衝突した場合に、急激に折れ曲が
らずに緩やかな変形をすることにより、助手席側サイド
メンバに力を伝達しつつ衝突エネルギを吸収するため、
自動車の乗員の生存空間を確保することを可能とする安
全なバンパーリィンホースを提供することができた。
【0032】また、バンパーリィンホースの変形が小さ
く収まる結果、エンジンルーム内のラジエタ、ファン、
エンジンなどエンジンルーム内の部品の破損を極力防止
することができた。不幸にしてオフセット衝突しても、
軽い場合はバンパーリィンホースのみの部品取り替えで
すみ、少し強く衝突してもバンパーリィンホースとクラ
ッシュボックスの部品取り替えですむため、サイドメン
バの取り替えが不要となる。このように、特にオフセッ
ト衝突を起こした場合において、部品の取り替え点数の
少ない、かつ、取り替え作業を容易にした、バンパーリ
ィンホースを提供することができた。
【0033】また、断面両側からプレス加工しハット形
上面と前面中央部の一部とをかしめ接合する工程の後
に、平面視長手方向のキャンバー曲げ加工する工程を行
い、最後に溶接する工程としたので、プレス加工のすべ
てを完了した後に、溶接加工をすることになる。この場
合、多工程のプレス加工を一台で行うことのできるトラ
ンスファプレスなどを使用することにより、設備のライ
ン構成が単純化されスペースの効率的な利用が可能とな
った。さらに、設備及びバンパーリィンホースの製作費
用の低減が可能となった。
【0034】また、本発明に係るバンパーリィンホース
は、断面係数が高く各部分も強度上優れた形状となって
いるため、より薄い高張力鋼板を使用することができ
る。従って、必要な強度と衝突時のエネルギ吸収などの
機能を満足しつつ軽量化の要請に応え、特にオフセット
衝突に対して有効なバンパーリィンホースを提供するこ
とができた。
【0035】また、その前面や後面などにビードを付け
加えため、断面強度が求められる部分のみ強度を高め、
適当な荷重で挫屈することを求められる部分にはビード
を付け加えない構造とすることにより、必要な強度と衝
突時のエネルギ吸収などの機能を満足しつつさらなる軽
量化の要請に応え、特にオフセット衝突に対して有効な
バンパーリィンホースを提供することができた。
【0036】また、長手方向のキャンバー曲げ部の内側
にあたる後面にビードを断続的に施すことにより、後面
の一定の位置に一定の形状の変形を容認しつつキャンバ
ー曲げ加工の曲げ半径Rを小さくした同一品質を有す
る、特にオフセット衝突に対して有効なバンパーリィン
ホースを安定して製作できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】バンパーリィンホースの右半分取り付け平面図
である。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】図1のB−B矢視断面図である。
【図4】ビードを断続的に施したバンパーリィンホース
の右半分取付け平面図である。
【図5】図4のC−C矢視断面図である。
【図6】図4のD矢視図である。
【図7】ビードを連続的に施したバンパーリィンホース
の右半分取付け平面図である。
【図8】図7のE−E矢視断面図である。
【図9】断面を概略U字形にプレス加工する工程の1実
施例を示す図である。
【図10】断面中央にハット形をプレス加工する工程の
1実施例を示す図である。
【図11】断面両側に立ち上がりをプレス加工する工程
の1実施例を示す図である。
【図12】断面両側に概略山形鋼形状の斜め立ち上がり
をプレス加工する工程の1実施例を示す図である。
【図13】断面両側からプレス加工する工程の1実施例
を示す図である。
【図14】かしめ加工の1実施例を示す図である。
【図15】本発明に係るバンパーリィンホースの1実施
例に対するオフセット前面衝突試験における変形状況を
示した図である。
【図16】従来例のバンパーリィンホースに対するオフ
セット前面衝突試験における変形状況を示した図であ
る。
【符号の説明】
1 ・・・ バンパーリィンホース 2 ・・・ バンパーリィンホース 3 ・・・ バンパーリィンホース 5 ・・・ とぎれ部 6 ・・・ ビード 7 ・・・ ビード 8 ・・・ ビード 9 ・・・ ビード 11 ・・・ 断面 14 ・・・ 上型 16 ・・・ 下型 17 ・・・ 溝 21 ・・・ 断面 22 ・・・ ハット形 23 ・・・ ハット形上面 24 ・・・ 上型 25 ・・・ 溝 27 ・・・ 下型 28 ・・・ 突起 31 ・・・ 断面 32 ・・・ 立ち上がり 33 ・・・ 立ち上がり 34 ・・・ 上型 35 ・・・ 溝 37 ・・・ 下型 38 ・・・ 溝 41 ・・・ 断面 42 ・・・ 斜め立ち上がり 43 ・・・ 斜め立ち上がり 44 ・・・ 上型 45 ・・・ 溝 46 ・・・ 下型 47 ・・・ 溝 48 ・・・ 傾斜面 49 ・・・ 傾斜面 50 ・・・ 底面 51 ・・・ 閉断面 52 ・・・ 接合部 54 ・・・ 右型 55 ・・・ 左型 61 ・・・ 前面 62 ・・・ 前面 63 ・・・ 前面 64 ・・・ 後面中央部 65 ・・・ 後面 66 ・・・ 後面 67 ・・・ 後面 71 ・・・ 上型 72 ・・・ 突起 73 ・・・ 溝 74 ・・・ 下型 81 ・・・ クラッシュボックス 81a・・・ 助手席側のクラッシュボックス 81b・・・ 運転席側のクラッシュボックス 82 ・・・ クラッシュボックス 83 ・・・ クラッシュボックス 84 ・・・ U字形状 85 ・・・ フランジ 86 ・・・ サイドメンバ 86b・・・ 運転者側サイドメンバ 87 ・・・ サイドメンバ 88 ・・・ サイドメンバ 90 ・・・ 障壁 91 ・・・ バンパーリィンホース 92a・・・ クラッシュボックス 92b・・・ クラシュボッックス 94 ・・・ バンパリィンホース 95b・・・ 運転者側サイドメンバ 96 ・・・ 運転者側位置 97 ・・・ 屈曲 98 ・・・ 屈曲位置
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年11月22日(1999.11.
22)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
請求項2】 高張力鋼板を使用し、断面を概略U字形
にプレス加工する工程と、断面中央にハット形をプレス
加工する工程と、断面両端に立ち上がりをプレス加工す
る工程と、断面両側に概略山形鋼形状の斜め立ち上がり
をプレス加工する工程と、断面両側からプレス加工する
工程と、接合部を本溶接する工程とにより製造された、
概略B字形の閉断面を有するバンパーリィンホースであ
って、断面幅が20〜35mmであることを特徴とする
バンパーリィンホース。
請求項3】 高張力鋼板を使用し、断面を概略U字形
にプレス加工する工程と、断面中央にハット形をプレス
加工する工程と、断面両端に立ち上がりをプレス加工す
る工程と、断面両側に概略山形鋼形状の斜め立ち上がり
をプレス加工する工程と、断面両側からプレス加工する
工程と、接合部を仮溶接する工程と、平面視長手方向の
キャンバー曲げ加工する工程と、接合部を本溶接する工
程とにより製造された、概略B字形の閉断面を有するバ
ンパーリィンホースであって、断面幅が20〜35mm
であることを特徴とするバンパーリィンホース。
請求項4】 高張力鋼板を使用し、断面を概略U字形
にプレス加工する工程と、断面中央にハット形をプレス
加工する工程と、断面両端に立ち上がりをプレス加工す
る工程と、断面両側に概略山形鋼形状の斜め立ち上がり
をプレス加工する工程と、断面両側からプレス加工しハ
ット形上面と後面中央部の一部をかしめ接合する工程
と、平面視長手方向のキャンバー曲げ加工する工程と、
接合部を本溶接する工程とにより製造された、概略B字
形の閉断面を有するバンパーリィンホースであって、断
面幅が20〜35mmであることを特徴とするバンパー
リィンホース。
請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかの請求
項に記載したバンパーリィンホースであって、その断面
にビードを施したことを特徴とするバンパーリィンホー
ス。
請求項6】 請求項1乃至請求項5のいれかの請求項
に記載したバンパーリィンホースであって、平面視長手
方向のキャンバー曲げ部の内側にあたる後面に、あらか
じめビードを断続的に施したことを特徴とするバンパー
リィンホース。
請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれかの請求
項に記載したバンパーリィンホースにクラッシュボック
スを取付け、当該クラシュボックスを介してサイドメン
バに取付けることを特徴としたバンパーリィンホース。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】以上の実施例では、プレス方向を上下ある
いは左右に記載したが、これに限定されるものではな
く、上下を逆にしても、上下を左右にあるいは左右を上
下に変更しても構わない。またプレスの型についても図
示したものはあくまでも1実施例にすぎず、図示したプ
レスの形状に限定するものではない。また本実施例で
は、平面視長手方向のキャンバー曲げ加工する工程につ
いて、プレス加工する実施例を記載したが、この加工に
ついてはロール加工も可能であり、記載した実施例に限
定するものではない。また本実施例ではかしめ接合につ
いて、バンパーリィンホース自身を塑性加工する方法を
記載したが、あらかじめハット部上面23と後面中央部
64に穴をあけておき、当該穴にピンを差し込んだ後に
ピンの軸部に打撃を加え変形させて、かしめ接合する方
法でもよい。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高張力鋼板を使用し、断面を概略U字形
    にプレス加工する工程と、断面中央にハット形をプレス
    加工する工程と、断面両端に立ち上がりをプレス加工す
    る工程と、断面両側に概略山形鋼形状の斜め立ち上がり
    をプレス加工する工程と、断面両側からプレス加工する
    工程と、接合部を本溶接する工程とにより製造された、
    概略B字形の閉断面を有するバンパーリィンホースであ
    って、断面幅が20〜35mmであることを特徴とする
    バンパーリィンホース。
  2. 【請求項2】 高張力鋼板を使用し、断面を概略U字形
    にプレス加工する工程と、断面中央にハット形をプレス
    加工する工程と、断面両端に立ち上がりをプレス加工す
    る工程と、断面両側に概略山形鋼形状の斜め立ち上がり
    をプレス加工する工程と、断面両側からプレス加工する
    工程と、接合部を仮溶接する工程と、平面視長手方向の
    キャンバー曲げ加工する工程と、接合部を本溶接する工
    程とにより製造された、概略B字形の閉断面を有するバ
    ンパーリィンホースであって、断面幅が20〜35mm
    であることを特徴とするバンパーリィンホース。
  3. 【請求項3】 高張力鋼板を使用し、断面を概略U字形
    にプレス加工する工程と、断面中央にハット形をプレス
    加工する工程と、断面両端に立ち上がりをプレス加工す
    る工程と、断面両側に概略山形鋼形状の斜め立ち上がり
    をプレス加工する工程と、断面両側からプレス加工しハ
    ット形上面と後面中央部の一部をかしめ接合する工程
    と、平面視長手方向のキャンバー曲げ加工する工程と、
    接合部を本溶接する工程とにより製造された、概略B字
    形の閉断面を有するバンパーリィンホースであって、断
    面幅が20〜35mmであることを特徴とするバンパー
    リィンホース。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかの請求
    項に記載したバンパーリィンホースであって、その断面
    にビードを施したことを特徴とするバンパーリィンホー
    ス。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4いずれかの請求項
    に記載したバンパーリィンホースであって、平面視長手
    方向のキャンバー曲げ部の内側にあたる後面に、あらか
    じめビードを断続的に施したことを特徴とするバンパー
    リィンホース。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれかの請求
    項に記載したバンパーリィンホースにクラッシュボック
    スを取付け、当該クラシュボックスを介してサイドメン
    バに取付けることを特徴としたバンパーリィンホース。
JP11222132A 1999-03-19 1999-08-05 オフセット衝突に対し有効なバンパーリィンホース Withdrawn JP2000334529A (ja)

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