JP2000333700A - リアルタイム核酸増幅の自動分析 - Google Patents

リアルタイム核酸増幅の自動分析

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リアルタイムPCR実施中での自動分析も可
能な、サンプル中の所定の核酸の存在をポリメラーゼ連
鎖反応および蛍光検出法を用いて検出できる方法を提供
する。 【解決手段】 核酸の存在についてサンプルを分析する
方法において、核酸サンプルの存在を検出できる蛍光プ
ローブの存在下でPCRを用いて前記サンプルを増幅す
る。ベースライン領域は種々の増幅サイクルにおける蛍
光を比較することによって決定され、種々の増幅サイク
ルの各々における蛍光をベースライン領域と比較し、前
記蛍光測定値が前記ベースライン領域の外側であるかど
うかを確認する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はサンプル中の核酸の
存在を分析する方法に関するものである。より詳細に述
べるならば、本発明は或るサンプル中の所定の核酸の存
在をポリメラーゼ連鎖反応および蛍光検出法を用いて検
出し報告するための自動分析に向けられる。
【0002】
【従来の技術】ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)による
DNA増幅は分子生物学には必須の技術である。PCR
による核酸分析はサンプルの調製、増幅および産物の分
析を必要とする。これらの段階は普通は連続的に行われ
るとはいえ、増幅と分析とを同時に行うこともある。増
幅前にDNA色素および蛍光プローブをPCR混合物に
添加し、これらを用いて増幅中にPCR産物を分析する
ことができる。サンプル分析は同じ機器内の同じチュー
ブ中で増幅と同時に行われる。この複合法ではサンプル
をその後の分析のために閉鎖容器から取り出す必要がな
いため、サンプル処理の軽減、時間の節約、およびその
後の反応のための産物汚染リスクの顕著な減少が達成さ
れる。増幅と産物分析とを組み合わせる概念は“リアル
タイム”PCRとして知られるようになった。例えば、
1997年12月11日に公開された WO/9746707A2、 W
O/9746712A2、WO/9746714A1 を参照されたい。 これらは
全て参考として本明細書に組み込まれる。 PCRの各サイクルの蛍光をモニターする方法は最初は
臭化エジチウムの使用を含んでいた。ヒグチ(R.Higuch
i)、 ドリンガー(G.Dollinger)、ウォルシュ(P.S.Wa
lsh)、 およびグリフィス(R.Griffith)、“特異的DN
A配列の同時増幅および検出”、Bio/Technology 10
巻:413−417ページ、1992;ヒグチ、フォク
ラー(C.Fockler)、 ドリンガー(G.Dollinger)、 およ
びワトソン(R.Watson)、“動力学的PCR分析:DN
A増幅反応のリアルタイムモニタリング”、Bio/Techno
logy 11巻:1026−1030ページ、1993。
このシステムにおいては、蛍光は産物濃度の相対的尺度
として各サイクルごとに1回測定される。臭化エジチウ
ムは二本鎖DNAを検出する。もしもテンプレートが存
在するならば、蛍光強度は温度サイクリングと共に増加
する。さらに、蛍光増加が最初に検出されるサイクル数
は最初のテンプレート濃度の対数に逆比例する。核酸濃
度および配列に関する追加的データを提供することがで
きるその他の蛍光系が開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】PCRは非常に貴重な
分子生物学的ツールであるが、その概念の有望性に比べ
てリアルタイムPCR法の実施は遅れている。現在使用
できる機器は実際にはPCR実施中にはデータを分析し
ない。それは単にその後の分析のためのデータを得るだ
けである。PCRが完了した後、得られたデータの分析
のために多数の手作業の段階が必要であり、分析結果を
得るためには一般に人の判断が必要である。分析結果の
報告に使用者の介入を必要としないようにするような、
自動データ取集および分析のための実用性の高いシステ
ムが見当たらないのである。また、PCRデータ分析を
自動化する際の主要な問題は、ベースラインとなる蛍光
の確認をどうするかにある。バックグラウンド蛍光は反
応ごとに変化する。さらに、サンプル中の核酸の増幅に
関係なく蛍光が増加または減少するベースライン・ドリ
フトが起こるのが普通である。増幅データ分析を自動化
するこれまでの試みのなかには、一つ以上の所定の初期
サイクル数の際に測定される蛍光をベースライン蛍光と
する設定があった。この方法はバックグラウンド蛍光の
変動を説明するが、ベースライン・ドリフトは補正しな
い。ベースライン・ドリフトを補正しなければ、自動増
幅データ分析は偽陰性および偽陽性両方の結果を提供し
易い。
【0004】従って、本発明の目的の一つは、上述した
問題点に対する改善、特に、或るサンプル中の所定の核
酸の存在をポリメラーゼ連鎖反応および蛍光検出法を用
いて検出するための自動分析方法または装置を提供する
ことである。そして更には、そのような装置又は方法に
おいて、PCR実施中のリアルタイムな自動分析を可能
ならしめることを目的とする。また更に発展的な目的と
しては、一つには、そうした自動分析中にその分析中途
の結果を利用して追加的な増幅・測定ないし評価を制御
することを目的とする。例えば、ポリメラーゼ連鎖反応
増幅における温度サイクリングが完了する際、装置のソ
フトウエアーが自動的にトリガーされ、その結果、例え
ば、或る病原体が存在するか否かが直ちにスクリーン上
に表示される。検出、定量および遺伝子型決定のための
アルゴリズムが必要である。その上、分析アルゴリズム
の開始は温度サイクリングの完了前であってもよいはず
であろう。データ処理が増幅中に始まり、同時分析結果
を用いて温度サイクリングを変更し、増幅操作の後期中
に追加的データを得、増幅プロトコルおよびデータの質
を最適化することができる。
【0005】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、第一
の態様(請求項1)として、核酸の存在を確認する方法
であって、前記核酸の存在を指示し、前記核酸の量に関
連するシグナルを提供することができる蛍光体を用意
し、前記蛍光体の存在下で初期の複数の増幅サイクルに
よって前記核酸を増幅し、前記初期の複数の各増幅サイ
クルにおける前記蛍光体の蛍光を測定し、測定された蛍
光を分析して、ベースライン蛍光領域を確立するために
用いる増幅サイクルを決定し、前記初期の複数の増幅サ
イクルのいづれかのサイクルにおける蛍光測定値がベー
スライン蛍光領域の外側にあるかどうかを確認する、諸
段階を含んでなる方法、を提供する。
【0006】また、第2の態様(請求項2)として、第
1の態様において更なる特徴として、前記ベースライン
蛍光領域を確立するために用いるサイクルが、前記複数
の増幅サイクルにおける、蛍光対増幅サイクルのプロッ
トの勾配を計算することによって決定される方法、を提
供する。
【0007】また、第3の態様(請求項3)として、第
2の態様において更なる特徴として、前記勾配が各局地
的近傍の線型回帰によって計算される方法、を提供す
る。
【0008】また、第4の態様(請求項4)として、第
2の態様において更なる特徴として、前記ベースライン
蛍光領域を確立するために用いるサイクルが、ゼロに最
も近い絶対値を有する勾配をもつ増幅サイクルを含むサ
イクル区間を構成する方法、を提供する。
【0009】また、第5の態様(請求項5)として、第
4の態様において更なる特徴として、前記ゼロに最も近
い絶対値を有する勾配をもつ増幅サイクルが、前記ベー
スライン蛍光領域を確立するために用いられるサイクル
区間の中心サイクルを構成する方法、を提供する。
【0010】また、第6の態様(請求項6)として、第
4の態様において更なる特徴として、前記ベースライン
蛍光が、ゼロに最も近い絶対値を有する勾配をもつ増幅
サイクルの測定蛍光を通る線上にセンタリングされ、前
記線はさらに、ゼロに最も近い絶対値を有する前記勾配
に等しい勾配を形成し、前記ベースライン蛍光領域は、
蛍光値の分散の測定値によって決まる前記線の少なくと
も一つの側の一つの領域を含んでなる方法、を提供す
る。
【0011】また、第7の態様(請求項7)として、第
6の態様において更なる特徴として、前記分散の測定値
が、前記ベースライン蛍光の確立のために用いられる初
期増幅サイクルから計算される方法、を提供する。
【0012】また、第8の態様(請求項8)として、第
1の態様において更なる特徴として、蛍光体がFRET
オリゴヌクレオチド対を含む方法、を提供する。また、
第9の態様(請求項9)として、第1の態様において更
なる特徴として、整った形の増幅曲線を形成し、カット
オフサイクルを決定し、前記カットオフサイクル前の前
記初期増幅サイクルの各々毎に蛍光対サイクルのプロッ
トの勾配を計算し、ゼロに最も近い絶対値を有する勾配
をもつ前記増幅サイクルの蛍光測定値を選択する、諸段
階を更に含んでなる方法、を提供する。
【0013】また、第10の態様(請求項10)とし
て、第9の態様において更なる特徴として、前記カット
オフサイクルが、蛍光対サイクル曲線の最大二次微分係
数、最大一次微分係数、および最小二次微分係数からな
る群から選択される方法、を提供する。
【0014】また、第11の態様(請求項11)とし
て、第1の態様において更なる特徴として、整った形の
増幅曲線を形成し、最大蛍光を有するサイクルを決定
し、前記最大蛍光が前記ベースライン蛍光領域の外側に
あるかどうかを確認する、諸段階を更に含んでなる方
法、を提供する。
【0015】また、第12の態様(請求項12)とし
て、第1の態様において更なる特徴として、整っていな
い形の増幅曲線を形成し、最後の試験サイクルの蛍光が
前記ベースライン蛍光領域の外側にあるかどうかを確認
する、諸段階を更に含んでなる方法、を提供する。
【0016】また、第13の態様(請求項13)とし
て、第1の態様において更なる特徴として、増幅サイク
ルのいづれかのサイクル中の蛍光測定値が前記ベースラ
イン蛍光領域の外側にあるか否かの確認によって陽性結
果が示唆されるかどうかを評価し、複数の付加的増幅サ
イクルによって増幅を続け、各付加的増幅サイクル後の
測定、決定、確認および評価段階を、陽性結果が得られ
るまでまたは最大サイクル数に達するまで繰り返す、諸
段階を更に含んでなる方法、を提供する。また、第14
の態様(請求項14)として、第13の態様において更
なる特徴として、陽性結果が得られた後に第二の複数の
付加的増幅サイクルを行い、追加的情報のために核酸を
分析する、諸段階を更に含んでなる方法、を提供する。
【0017】また、第15の態様(請求項15)とし
て、第13の態様において更なる特徴として、前記核酸
をさらに分析し、特殊の対立遺伝子の存在を確認する方
法、を提供する。
【0018】また、第16の態様(請求項16)とし
て、第13の態様において更なる特徴として、前記測定
蛍光をさらに分析して初期の濃度を確認する方法、を提
供する。
【0019】また、第17(請求項17)として、核酸
の存在を確認するための自動的方法であって、サンプル
を、前記核酸の存在を示し、前記核酸の量に関連するシ
グナルを提供することができる蛍光体を含む容器内に置
き、前記容器を、前記蛍光体の存在下で複数の増幅サイ
クルによって核酸を増幅する装置に入れ、前記複数の増
幅サイクルの各サイクル中の前記蛍光体の蛍光を測定
し、種々の増幅サイクルにおける蛍光を分析することに
よってベースライン蛍光領域を決定し、前記複数の増幅
サイクルのいずれかのサイクル中の前記蛍光測定値が前
記ベースライン蛍光領域の外側にある場合、陽性結果を
出力する、諸段階を含んでなる自動的方法、を提供す
る。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の説明およびクレームにお
いて、下記の用語を下記に示す定義にしたがって用い
る。ここに用いられる“核酸”、“DNA”および類似
の用語は核酸類似体、すなわちホスフォジエステル主鎖
以外の主鎖を有する類似体も含む。例えば、当業者には
公知の、ホスフォジエステル結合の代わりにペプチド結
合を主鎖として有するいわゆる“ペプチド核酸”は本発
明の範囲内と考えられる。
【0021】ここに用いられる“蛍光共鳴エネルギー転
移対”または“FRET対”はドナー蛍光団とアクセプ
ター蛍光団とを含んでなる蛍光団の一対を言う。この
際、ドナー蛍光団は共鳴エネルギーをアクセプター蛍光
団に移すことができる。言い換えれば、ドナー蛍光団の
発光スペクトルはアクセプター蛍光団の吸収スペクトル
に重なる。好ましい蛍光共鳴エネルギー転移対におい
て、ドナー蛍光団の吸収スペクトルはアクセプター蛍光
団の吸収スペクトルとは実質的に重ならない。
【0022】ここに用いられる用語“FRETオリゴヌ
クレオチド対”は蛍光共鳴エネルギー転移対の部材で各
々標識されたオリゴヌクレオチド対を言う。この際、相
補的標的核酸配列とのハイブリッド形成は、蛍光体を蛍
光共鳴エネルギー転移関係にする。
【0023】本発明は或るサンプル中の核酸の存在を分
析する方法であって、前記サンプルを好ましくはPCR
を用い、核酸サンプルの存在を検出できる蛍光プローブ
の存在下で増幅するという方法に関するものである。ベ
ースライン領域は種々の増幅サイクルにおける蛍光を比
較することによって決定される。種々の増幅サイクルの
各々における蛍光をベースライン領域と比較して、前記
蛍光測定値がベースライン領域の外側であるかどうかを
調べる。
【0024】最近、多くの異なるプローブがPCRをモ
ニターするために使用できるようになった。配列特異的
ではないが、二本鎖DNA(dsDNA)に特異的であ
る色素は、プローブ合成を必要とせずにいかなる増幅に
も用いられる。このような色素には臭化エチジウムおよ
びSYBRTM(商標)グリーンIがある。dsDNA色素
を用い、溶融曲線の分析によって、または高温(非特異
的産物は溶融する)における蛍光を得ることによって、
産物の特異性を高めることができる。リリー(K.M.Riri
e)、 ラスムッセン(R.P.Rasmussen)、 およびウィット
ウエル(C.T.Wittwer)、 “ポリメラーゼ連鎖反応中の
DNA溶融曲線の分析による産物の鑑別”、Anal,Bioch
em. 245巻、154−160ページ、1997;モリ
ソン(T.B.Morrison)、 ワイス(J.J.Weis)およびウィ
ットウエル、 “増幅中の連続SYBRグリーンIモニタ
リングによる低コピートランスクリプトの定量”、Bio
Techniques 24巻:954−962ページ、199
8。
【0025】オリゴヌクレオチドプローブも蛍光分子で
共有結合的に標識化され得る。ヘアピン プライマー
(Sunrise(サンライズ)TM(商標)プライマ
ー)、ヘアピン プローブ(MolecularBea
cons(モレキュラービーコンズ)TM(商標))および
エクソヌクレアーゼプローブ(TaqManTM(商標))はPC
R中にモニターし得る二重標識オリゴヌクレオチド類で
ある。これらのプローブは、同じオリゴヌクレオチド上
における抑制剤(quencher)による蛍光団の蛍光消滅に
依存する。ハイブリッド形成またはエクソヌクレアーゼ
加水分解がおきると、蛍光は増加する。
【0026】好ましいデザインは、各々が蛍光プローブ
で標識された二種類のオリゴヌクレオチドを用いる。こ
れらのオリゴヌクレオチドの標的核酸へのハイブリッド
形成は、互いに近似の二種類の蛍光プローブをもたら
し、共鳴エネルギー転移を起こす。ウィットウエル、ヘ
ルマン(M.G.Hermann)、モス(A.A.Moss)およびラス
ムッセン、“急速サイクルDNA増幅の連続蛍光モニタ
リング”、Bio Techniques 22巻:130−138ペ
ージ、1997。これらのハイブリッド形成プローブは
一プローブあたり一つの蛍光標識のみを必要とし、二重
標識プローブよりデザインし易く合成し易い。蛍光共鳴
エネルギー転移対として使用するための容認される蛍光
団対は当業者には周知であり、フルオレッセイン/ロー
ダミン、フィコエリスリン/Cy7、フルオレッセイン
/Cy5、フルオレッセイン/Cy5.5、フルオレッ
セイン/LC Red640、および蛍光/LC Red
705を含む。ただしこれらに制限するものではない。
【0027】SYBRTM(商標)グリーンI、エクソヌク
レアーゼプローブおよびハイブリッド形成プローブのデ
ザインは図1A−Lに示される。各デザイン毎に、増幅
前(図1A−C)および後(図1D−F)の略図が示さ
れ、陽性および陰性対照(図1G−I)のサイクル対蛍
光増幅、及び連続モニタリングから(図1J−L)の温
度対蛍光プロットも示される。SYBRグリーンI蛍光
はより多くのdsDNAが作られるにつれて増加する
(図1A)。上記色素は配列が特異的ではないから、後
期サイクル中にプライマー ダイマーが形成されるにつ
れて陰性対照でも蛍光が増加する(図1G)。図1Bに
おいて、二重標識フルオレッセイン/ローダミン プロ
ーブは、ポリメラーゼ伸長中に5’エクソヌクレアーゼ
活性によって切断され、蛍光団を分離し、フルオレッセ
イン発光が増加する。発生するシグナルは累積的であ
り、フルオレッセインは産物量がプラトーに達した後も
増加し続ける(図1H)。図1Cは、二つのプローブ、
即ちフルオレッセインで3’標識されたものと、Cy5
で5’標識されたもう一つのものが互いにすぐ近くにハ
イブリッド化したFRETオリゴヌクレオチド対の使用
を示す。PCR中に産物が蓄積するにつれてCy5への
蛍光エネルギー転移は増加する(図1I)。ハイブリッド
形成プローブの蛍光は高サイクル数ではプローブ/産物
の競合のために減少する。
【0028】PCRのための標準的機器は約2ないし4
時間で30サイクルを完了する。好ましい装置は毛細管
および熱気流温度コントロールを用いる急速加熱サイク
ル装置である。例えば米国特許第 5,455,175号を参照さ
れたい。 これは参考として本明細書に組み込まれる。空
気の低熱容量と毛細管の薄い壁および大きい表面積のた
めに、少容量のサンプルが急速に循環できる。30サイ
クルの総増幅時間が15分に縮小し、すぐれた結果が得
られる。
【0029】強制空気加熱式毛細管の使用は、サンプル
温度をその他のデザインでは不可能な程の速度で正確に
コントロールする。例えば、毛細管のサンプル温度対時
間のプロットは、変性およびアニーリング温度では鋭い
スパイクを示し、一方サンプルの全てが円錐プラスチッ
クチューブ内で平衡に達するためには数秒間が必要であ
る。ムリス(K.Mullis)、フェレ(F.Ferre)、および
ギブス(R.Gibbs)編集の“ポリメラーゼ連鎖反応”の
中の、ウィットウエル、リード(G.B.Reed)およびリリ
ー(K.M.Ririe)著、“急速サイクルDNA増幅”、ス
プリンゲル出版、デアフィールドビーチ、FL.174
−181ページ、1994;ウィットウエル、マーシャ
ル(B.C.Marshall)、リードおよびチェリー(J.L.Cher
ry)、 “急速サイクル対立遺伝子特異的増幅:嚢胞性線
維症デルタF508座に関する研究”Clin.Chem.、 39
巻:804−809ページ、1993。最小アニーリン
グおよび変性時間を伴う急速温度サイクリングは定量的
PCRを改善し、対立遺伝子増幅の判別を改善する。ワ
イス、タン(S.S.Tan)およびマーチン(B.K.Martin)
およびウィットウエル著、“定量的RT−PCRによる
レアmRNA種の検出、遺伝学のトレンド”8巻:26
3−4ページ、1992;タン、ワイス著“急速サイク
ル時間を用いる高感度逆転写酵素PCRアッセイ、RT
−RPCRの開発”、PCR Meth.and Apple.2巻:13
7−143ページ、1992。サイクルシーケンシング
の場合の急速サイクリングはシーケンシング人工産物を
減らし、ジヌクレオチド反復増幅における“shadow ban
ding”を最小にする。スワードロー(H.Swerdlow)、ド
ュージャガー(K.Dew-jager)、 およびゲステランド
(R.F.Gesteland)、 “空気加熱サイクラー中の急速サ
イクルシーケンシング”、BioTechniques 15巻:51
2−519ページ、1993;オデルバーグ(S.J.Odel
berg)およびホワイト(R.White)、“多形CA−反復配
列の正確な配列のための方法”、PCR Meth.Apple.3
巻:7−12ページ、1993。長いPCRでは、サン
プルを高変性温度にさらす時間をできるだけ短くすると
収量が改善される。グスタフソン(C.E.Gustafson)、
アルム(R.A.Alm)およびトラスト(T.J.Trust)“PC
R増幅に与える標的DNAの熱変性の影響”、Gene 2
3巻:241−244ページ、1993。アイダホ・テ
クノロジー社によって開発されたラピドサイクラー(Ra
pidCycler)TM(商標)は急速熱サイクリング装置の一例
である。ライトサイクラー(LightCycler)TM(商標)
蛍光測定計を有する急速温度サイクラーであり、この装
置では励起のためには発光ダイオードが、検出のために
はフォトダイオードが用いられている。 本発明はリアルタイムPCRで核酸を自動検出する方法
に向けられている。これらのアルゴリズムはいかなる増
幅装置にも適用できるが、これらのアルゴリズムをライ
トサイクラーTM(商標)プラットフォームに組み込むこと
が好ましい。これらの分析のルーチンは、“hands of
f”増幅、分析、最終結果の提示という合計15分未満
の急速加熱サイクリングの完了によってトリガーされ
る。分析のルーチンは遺伝子型決定の場合は検出のため
に1秒未満、定量のために10秒未満を要する。ライト
サイクラーTM(商標)器具のコントロールのためにはラブ
ヴュー(LabView)(ナショナルインスツルメント社、
オースチン、 TX)、グラフィックプログラミング言
語、が好ましい。ライトサイクラーTM(商標)はPCベー
ス−機器である。
【0030】多分、リアルタイムPCRデータの最も基
本的な分析は、標的となる核酸が存在するか否かの判断
である。核酸が存在するならば、さらに定量および遺伝
子型決定を行うことができる。多くの場合、必要なのは
イエス/ノーの判断だけである。例えば、大腸菌(E.co
li)0157:H7がハンバーガーのサンプル中に存在
するかどうか、兵隊から採取したスワブ上に炭疽が存在
するかどうか、またはC型肝炎が或る血液単位に存在す
るかどうかを確認することが望まれる。リアルタイムP
CRでは蛍光が各サイクルで得られるから、リアルタイ
ムPCRによるイエス/ノーの検出は終点PCRアッセ
イより改善される。
【0031】陽性−および陰性−リアルタイムPCR実
験から得られるサイクル対蛍光データ(図1Hおよび1
I)の検査は、判別が簡単であることを示唆する。陽性
サンプルはサイクル数と共に増加し、陰性サンプルはベ
ースラインに留まる。熟練した観察者は陽性サンプルが
ベースラインから始まり、指数部分をたどり、プラトー
で終わるS字状曲線をたどることを期待する。期待され
る曲線は集団増殖のためのロジスティックモデルと同様
である。そこでは増殖速度は集団の大きさyおよび差L
−y(Lは包含可能の最大集団)の両方に比例する。y
が小さいと、増殖は指数的である。だがyがLに近づく
につれて、増殖速度はゼロに近づく。ロジスティック増
殖の例を図2に示す。
【0032】直感的には簡単であるとはいえ、陽性およ
び陰性サンプル間の正確な識別は実際には容易でない。
最も簡単なアプローチは、陽性および陰性サンプル間を
区別するものとして水平蛍光閾値を設定することであ
る。これは、安定なベースライン(サンプル間およびサ
ンプル内)と、“陽性”と相関する既知の蛍光強度によ
って最もうまくいく。この方法は明瞭なサンプルではう
まくいくが(例えば図1Hおよび1I)、非常に種々様
々の条件下で機能する、より確固としたアルゴリズムが
所望される。例えば、ベースラインはドリフトし、蛍光
強度は異なるサンプル及びプローブ方法で大きく変動す
ることがある。このため、本発明は(1)自動的にベー
スラインを決定し、(2)ベースライン分散を用いて信
頼領域を確立し、そして(3)信頼領域と蛍光データと
の関係に基づいて各サンプルを陽性または陰性と決定す
る方法に向けられる。
【0033】図3A−Fは種々の型の増幅曲線を示す。
これら全てはライトサイクラーTM( 商標)実験で認められ
たものである。図3AおよびBは、テンプレートが存在
せず陰性であるサンプルからの曲線を示す。図3Aおよ
びBの蛍光尺度は拡大されており(図3C−Fに比較し
て)、ベースライン・ドリフトを明らかに示し、蛍光強
度に依存しないアルゴリズムを提供する。サイクリング
中は常に若干のベースライン・ドリフトがある。通常こ
のドリフトはサイクリングの始めに最大であるがその後
平らになり、下向きか(図3A)上向きか(図3B)の
どちらかである。陰性反応のこのベースライン・ドリフ
トを、 出発テンプレートの低コピー数(図3C)または
高コピー数(図3D)のどちらかの陽性反応から区別し
なければならない。この方法はエクソヌクレアーゼ(図
3E)およびハイブリッド形成(図3F)プローブを含
む種々のプローブデザインで行わなければならない。
【0034】バックグラウンドの自動的決定は驚くほど
難しい。先行技術の方法では、ベースラインは、増幅の
開始時近傍の固定された範囲のサイクルで測定された蛍
光の関数と決められる。しかし固定範囲のサイクルの選
択は適切ではない。なぜならば、下方ドリフト(図3
A)および高コピー(図3D)増幅の両方が、正しくな
い判断に導くかも知れないからである。
【0035】本発明において、バックグラウンドは広範
囲の増幅サイクルにわたる蛍光測定値の分析によって決
められる。好ましくはバックグラウンドは、最も浅い傾
きを示す“スライディング・ウィンドウ”(図4で示さ
れているように、幾つかのサイクルごとの蛍光値の変化
の傾きを示す幅をもち、そのウィンドウは蛍光値1個づ
つずれていく)を選択することによって確認される。す
なわち局地的近傍(例えば7点スライディング・ウィン
ドウ)の線型回帰によって各サイクルの勾配が計算され
る。最も小さい絶対値を有する勾配(ゼロからの最小
差)を有するウィンドウがバックグラウンド領域を決め
る。ひとたびバックグラウンド領域が決定されたなら
ば、これらのバックグラウンドの点(複数)の、それら
の回帰直線周囲の変動(平均二乗誤差の平方根)に或る
常数を掛けて信頼バンドを決定する。この信頼バンドは
ゼロに近い勾配を有し、全サイクルにわたって補外され
る。最後のサイクルの蛍光が信頼バンド内にある場合は
それは陰性であり、そのバンドの外にある場合は陽性で
ある。5A−Bに両方の場合が示される。このアルゴリ
ズムは大抵の場合にうまくいく筈である。しかし、高コ
ピー蛍光曲線型では(図3D)、最も浅い勾配は初期サ
イクル(正しい陽性シグナルになる)または後期サイク
ル(正しくない陰性シグナル)に見いだされるかも知れ
ない。この例外は曲線の形の分析によって処理すること
ができる。順調な増幅の場合、期待される増幅曲線の形
はサイクル数によって次のように順序づけられる。
【0036】1.最小蛍光 2.最大二次微分(F”) 3.最大一次微分(F’) 4.最小二次微分(F”) 5.最大蛍光 これはPCR中に我々が期待する特徴的S曲線を与える
(図6A)。最大勾配(一次微分曲線)は、 バックグラ
ウンド決定のためにすでに行われたスライディング・ウ
ィンドウ分析から得られる。好ましくは二次微分係数は
一次微分曲線の3点スライディング・ウィンドウ線型回
帰によって計算される。もしも曲線形が整った形ならば
(すなわち、図6A−Cのグラフを見て、最低から最高
までのサイクル数を読む場合、特徴が上記の順序であら
われる)、バックグラウンドは二次微分曲線最大値より
少ないサイクル数に中心を置くスライディング・ウィン
ドウからのみ選択される。これは図3Dに関する潜在的
分析の問題を解決する。その他の好ましい実施態様にお
いて、一次微分曲線最大値より少ないサイクル数または
二次微分曲線最小値より少ないサイクル数を用いること
ができる。二次微分曲線最大値と二次微分曲線最小値と
の間のいかなるサイクル数も、この技術で使用するのに
適したカットオフ・サイクルであり、その上本発明の範
囲内であることが理解される。
【0037】もう一つの方法は最大蛍光を有するサイク
ル(必ずしも最後のサイクルではない)を信頼バンドと
比較することである。これは図3Fに見られるように、
長引くサイクリングにつれて蛍光が減少することがある
ハイブリッド形成プローブに特に適する。曲線形が整っ
た形である場合には、図3Aに示されるような下方ドリ
フトを有する偽陽性シグナルを避けるために、最大蛍光
を有するサイクルのみを用いなければならない。自動的
検出を最適化する変量は1)一次微分係数の推定値のた
めのウィンドウ・サイズ、2)二次微分係数推定値のた
めのウィンドウ・サイズ、および3)信頼バンド・ファ
クターである。一次微分のウィンドウ・サイズの妥当な
数値は7である。ただし3、5、9、および11も非常
に有用である。二次微分では、好ましいウィンドウ・サ
イズは3であるが、5および7も有用な数値であること
が証明された。好ましい信頼バンド・ファクターは20
である。一次微分のウィンドウ・サイズが増加するにつ
れて、分散の推定値はより正確になるが、端部サイクル
(始めと終わり)は失われる。
【0038】このアルゴリズムは図7〜11に示す蛍光
対サイクルの試験結果プロットを参照することによって
最も良く理解される。即ち、図7〜図11は種々のサン
プルの結果を示す図である。オープン白丸は各サイクル
の蛍光測定値データを表わし、オープン黒丸は一次微分
を表わし、閉鎖黒丸は二次微分を表わし、線で繋がった
大きい黒丸はベースライン計算に貢献する点を示し、水
平線はベースライン領域を表わす。図7および図8は陽
性結果を説明し、図9〜11は陰性結果を説明する。
【0039】入力データは各増幅サイクルの一つの蛍光
値からなる(閉鎖白丸として示される)。これがアレイ
Yiに等しいとする。ここでiはサイクル数、Nは総サ
イクル数である。検出クリテリアは、 A=一次微分係数のために用いる蛍光値の数。 一次微分係数が整数のサイクル数になるように、Aには
奇数を用いるのが都合がよい。上述のように、妥当な数
値は3、5、7、9および11を含む。一次微分ウィン
ドウ・サイズとして7を用いるのが好ましい。
【0040】B=二次微分係数を決めるために用いる一
次微分係数の数。 二次微分係数も整数のサイクル数になるように、ここで
も奇数を用いるのが好都合である。妥当数値としては
3、5、および7があり、3が好ましい数値である。
【0041】C=信頼バンドファクター。 このファクターに分散測定値、好ましくは平均二乗誤差
の平方根を掛け合わせることによって信頼バンドが決定
される。
【0042】第一の段階は一次および二次微分係数を計
算することである。これを行う方法は多数あるが、好ま
しい方法は一次微分係数を、Aの点(複数)を通る線型
回帰線の勾配として決めることであり、その数値を中心
サイクル数に割り当てる。両端の幾つかのサイクルでは
一次微分係数は割り当てられないが、サイクル(A+
1)/2ないしN−(A−1)/2では得られる。同様
に、二次微分係数は一次微分の点(複数)の勾配として
計算され、サイクル(A+1)/2+(B−1)/2な
いし[N−(A−1)/2]−(B−1)/2までに割
り当てられる。一次および二次微分係数の計算はアレイ
Y’iおよびY”iを提供し、若干の端部数値はなくな
る。図7では、一次および二次微分係数はそれぞれオー
プン黒丸および閉鎖黒丸として示される。
【0043】次の段階は蛍光曲線が整った形をとるかど
うかを確認することである。上述のように、整った形
は、最小蛍光、最大二次微分、最大一次微分、最小二次
微分、および最大蛍光をもったサイクルが、この順序で
低サイクル数から高サイクル数までに現れる場合に得ら
れる。
【0044】次いで、ベースラインを決定する。蛍光曲
線が期待される形をとらない場合は、一次微分係数がゼ
ロに最も近いサイクルを用いる。蛍光曲線が整った形を
とる場合、最大二次微分係数を有するサイクルの前の全
てのサイクルから、一次微分係数がゼロに最も近いサイ
クルが選択される(ここでも最大二次微分係数と最小二
次微分係数との間のいかなるサイクルをもカットオフ・
サイクル数として用いることができる)。ベースライン
は、選択したサイクルの蛍光値によって、その一次微分
係数の勾配で引かれる。図7では、ベースラインのため
の一次微分の計算に貢献するA点(複数)は、一本の線
によって結びつけられる大きい黒い点としてあらわされ
る。次の段階は試験点サイクル、すなわち陽性または陰
性結果を確認するためにベースラインに対する比較に用
いるサイクルを決めることである。前記曲線が整った形
でない場合は、試験点は最後のサイクルである。もしも
蛍光曲線が整った形であるならば、試験点は、ベースラ
インから最も遠い蛍光を有するサイクルである。陰性サ
ンプルの試験点蛍光はベースラインと試験点サイクルと
の交差点と予想できる。
【0045】次に、信頼区間を推定陰性試験点の周囲に
決定することができる。好ましくはこれはベースライン
を決めるために用いるA点の、ベースラインに関する平
均二乗誤差の平方根を求めることによって行われる。こ
れにCを掛ける。その積を推定陰性試験点に加え、信頼
区間の蛍光上限を得、推定陰性試験点から差し引いて信
頼区間の下限を得る。これらの限界は図7では二本の水
平の実線で示される。
【0046】最後の段階はサンプルが陽性か陰性かを宣
言することである。試験点蛍光が信頼区間の外側にある
場合そのサンプルは陽性である。それが区間内にある場
合、そのサンプルは陰性である。図7および図8は陽性
のサンプルであり、図9−11は陰性のサンプルであ
る。また、簡単に言えば、本発明の一実施態様は、蛍光
体の存在下で核酸を検出、増幅できるという蛍光体を用
いてサンプル中の核酸の存在を決定する方法に向けられ
ている。ベースライン蛍光領域は多数の増幅サイクル数
の蛍光測定値を分析することにより決定され、特異的増
幅サイクルにおける蛍光測定値をベースライン蛍光領域
に比較し、核酸の存在または不在を決定する。好ましい
実施態様において、ベースライン蛍光領域は、各増幅サ
イクルにおける蛍光強度対増幅サイクルのプロットの勾
配を計算し、ゼロに最も近い絶対値を有する勾配をもつ
増幅サイクルの蛍光測定値を選ぶことによって決定され
る。好ましくはベースライン蛍光領域は平均二乗誤差の
平方根として得られる。
【0047】また別の実施態様において、ベースライン
蛍光領域を決定し、各増幅サイクル後にその蛍光値を互
いに比較するようにした。このため、より高いコピー数
を含むサンプル中で核酸配列の存在がより速やかに確認
できる。さらに、残るサイクルを用いて、核酸サンプル
に関するその他の情報、例えば最初のコピー数および対
立遺伝子データ等を得ることができる。
【0048】また別の実施態様においては、操作を自動
化し、使用者は生物学的サンプルを作り、それを、サイ
クル数の関数としての蛍光値を報告するためのセンサー
と、それらの数値を処理し、陽性または陰性の結果を報
告できるアルゴリズムでプログラムされたプロセッサー
とを備えた熱サイクル中に入れるだけでよい。
【0049】
【発明の効果】以上より明らかなように、本発明の方法
によれば、或るサンプル中の所定の核酸の存在を自動的
に分析できる。そして好適には、そのような装置又は方
法において、PCR実施中のリアルタイムな自動分析を
可能とするという、優れた効果が得られる。
【0050】本発明を好ましい実施態様を参照して詳細
に説明したが、添付の請求項に記載および定義される本
発明の範囲および精神内で、種々の変化および変更が含
まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】PCR増幅のための3種類の蛍光モニター・ス
キーム―dsDNA色素、エクソヌクレアーゼプロー
ブ、およびハイブリッド形成プローブ―の比較を示す図
である。各スキームは増幅前(図1A−C)および増幅
後(図1D−F)を示し、蛍光値はPCRの各サイクル
に1回(図1G−I)、およびPCR中連続的に(図1
J−L)示される。
【図2】ロジスティック増殖を示したグラフである。
【図3】図3A−Fに分けて、種々のサイクル対蛍光曲
線型の比較を示す。
【図4】各サイクルで蛍光対サイクル数のグラフの勾配
を決めるためのスライディングウィンドウ分析を示す図
である。
【図5】陰性サンプル(図5A)および陽性サンプル
(図5B)の典型的蛍光対増殖サイクルグラフを示す図
である。
【図6】蛍光対増幅サイクル(図6A)・蛍光対増幅サ
イクルの一次微分(図6B)・蛍光対増幅サイクルの二
次微分(図6C)という形式により、典型的増殖グラフ
を示す。
【図7】縦軸に蛍光を、これに対して横軸にサイクルを
とり、サンプルによる結果(陽性結果)を示す図であ
る。
【図8】縦軸に蛍光を、これに対して横軸にサイクルを
とり、サンプルによる結果(陽性結果)を示す図であ
る。
【図9】縦軸に蛍光を、これに対して横軸にサイクルを
とり、サンプルによる結果(陰性結果)を示す図であ
る。
【図10】縦軸に蛍光を、これに対して横軸にサイクル
をとり、サンプルによる結果(陰性結果)を示す図であ
る。
【図11】縦軸に蛍光を、これに対して横軸にサイクル
をとり、サンプルによる結果(陰性結果)を示す図であ
る。
【手続補正書】
【提出日】平成12年5月31日(2000.5.3
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // G01N 35/00 C12N 15/00 A

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 核酸の存在を確認する方法であって、 前記核酸の存在を指示し、前記核酸の量に関連するシグ
    ナルを提供することができる蛍光体を用意し、 前記蛍光体の存在下で初期の複数の増幅サイクルによっ
    て前記核酸を増幅し、 前記初期の複数の各増幅サイクルにおける前記蛍光体の
    蛍光を測定し、 測定された蛍光を分析して、ベースライン蛍光領域を確
    立するために用いる増幅サイクルを決定し、 前記初期の複数の増幅サイクルのいづれかのサイクルに
    おける蛍光測定値がベースライン蛍光領域の外側にある
    かどうかを確認する、諸段階を含んでなる方法。
  2. 【請求項2】 前記ベースライン蛍光領域を確立するた
    めに用いるサイクルが、前記複数の増幅サイクルにおけ
    る、蛍光対増幅サイクルのプロットの勾配を計算するこ
    とによって決定される、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記勾配が各局地的近傍の線型回帰によ
    って計算される、請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記ベースライン蛍光領域を確立するた
    めに用いるサイクルが、ゼロに最も近い絶対値を有する
    勾配をもつ増幅サイクルを含むサイクル区間を構成す
    る、請求項2記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記ゼロに最も近い絶対値を有する勾配
    をもつ増幅サイクルが、前記ベースライン蛍光領域を確
    立するために用いられるサイクル区間の中心サイクルを
    構成する、請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記ベースライン蛍光が、ゼロに最も近
    い絶対値を有する勾配をもつ増幅サイクルの測定蛍光を
    通る線上にセンタリングされ、前記線はさらに、ゼロに
    最も近い絶対値を有する前記勾配に等しい勾配を形成
    し、前記ベースライン蛍光領域は、蛍光値の分散の測定
    値によって決まる前記線の少なくとも一つの側の一つの
    領域を含んでなる、請求項4記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記分散の測定値が、前記ベースライン
    蛍光の確立のために用いられる初期増幅サイクルから計
    算される、請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 蛍光体がFRETオリゴヌクレオチド対
    を含む、請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 整った形の増幅曲線を形成し、 カットオフサイクルを決定し、 前記カットオフサイクル前の前記初期増幅サイクルの各
    々毎に蛍光対サイクルのプロットの勾配を計算し、 ゼロに最も近い絶対値を有する勾配をもつ前記増幅サイ
    クルの蛍光測定値を選択する、諸段階を更に含んでな
    る、請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記カットオフサイクルが、蛍光対サ
    イクル曲線の最大二次微分係数、最大一次微分係数、お
    よび最小二次微分係数からなる群から選択される、請求
    項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 整った形の増幅曲線を形成し、 最大蛍光を有するサイクルを決定し、 前記最大蛍光が前記ベースライン蛍光領域の外側にある
    かどうかを確認する、諸段階を更に含んでなる請求項1
    記載の方法。
  12. 【請求項12】 整っていない形の増幅曲線を形成し、 最後の試験サイクルの蛍光が前記ベースライン蛍光領域
    の外側にあるかどうかを確認する、諸段階を更に含んで
    なる、請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】 増幅サイクルのいづれかのサイクル中
    の蛍光測定値が前記ベースライン蛍光領域の外側にある
    か否かの確認によって陽性結果が示唆されるかどうかを
    評価し、 複数の付加的増幅サイクルによって増幅を続け、各付加
    的増幅サイクル後の測定、決定、確認および評価段階
    を、陽性結果が得られるまでまたは最大サイクル数に達
    するまで繰り返す、諸段階を更に含んでなる、請求項1
    記載の方法。
  14. 【請求項14】 陽性結果が得られた後に第二の複数の
    付加的増幅サイクルを行い、 追加的情報のために核酸を分析する、諸段階を更に含ん
    でなる、請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記核酸をさらに分析し、特殊の対立
    遺伝子の存在を確認する、請求項13記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記測定蛍光をさらに分析して初期の
    濃度を確認する、請求項13記載の方法。
  17. 【請求項17】 核酸の存在を確認するための自動的方
    法であって、 サンプルを、前記核酸の存在を示し、前記核酸の量に関
    連するシグナルを提供することができる蛍光体を含む容
    器内に置き、 前記容器を、前記蛍光体の存在下で複数の増幅サイクル
    によって核酸を増幅する装置に入れ、 前記複数の増幅サイクルの各サイクル中の前記蛍光体の
    蛍光を測定し、 種々の増幅サイクルにおける蛍光を分析することによっ
    てベースライン蛍光領域を決定し、 前記複数の増幅サイクルのいずれかのサイクル中の前記
    蛍光測定値が前記ベースライン蛍光領域の外側にある場
    合、陽性結果を出力する、諸段階を含んでなる自動的方
    法。
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