JP4689004B2 - リアルタイム核酸増幅の自動分析 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はサンプル中の核酸の存在を分析する方法に関するものである。より詳細に述べるならば、本発明は或るサンプル中の所定の核酸の存在をポリメラーゼ連鎖反応および蛍光検出法を用いて検出し報告するための自動分析に向けられる。
【0002】
【従来の技術】
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によるDNA増幅は分子生物学には必須の技術である。PCRによる核酸分析はサンプルの調製、増幅および産物の分析を必要とする。これらの段階は普通は連続的に行われるとはいえ、増幅と分析とを同時に行うこともある。増幅前にDNA色素および蛍光プローブをPCR混合物に添加し、これらを用いて増幅中にPCR産物を分析することができる。サンプル分析は同じ機器内の同じチューブ中で増幅と同時に行われる。この複合法ではサンプルをその後の分析のために閉鎖容器から取り出す必要がないため、サンプル処理の軽減、時間の節約、およびその後の反応のための産物汚染リスクの顕著な減少が達成される。増幅と産物分析とを組み合わせる概念は“リアルタイム”PCRとして知られるようになった。例えば、1997年12月11日に公開された WO/9746707A2、 WO/9746712A2、WO/9746714A1 を参照されたい。 これらは全て参考として本明細書に組み込まれる。
PCRの各サイクルの蛍光をモニターする方法は最初は臭化エジチウムの使用を含んでいた。ヒグチ(R.Higuchi)、 ドリンガー(G.Dollinger)、ウォルシュ(P.S.Walsh)、 およびグリフィス(R.Griffith)、“特異的DNA配列の同時増幅および検出”、Bio/Technology 10巻:413−417ページ、1992;ヒグチ、フォクラー(C.Fockler)、 ドリンガー(G.Dollinger)、 およびワトソン(R.Watson)、“動力学的PCR分析:DNA増幅反応のリアルタイムモニタリング”、Bio/Technology 11巻:1026−1030ページ、1993。このシステムにおいては、蛍光は産物濃度の相対的尺度として各サイクルごとに1回測定される。臭化エジチウムは二本鎖DNAを検出する。もしもテンプレートが存在するならば、蛍光強度は温度サイクリングと共に増加する。さらに、蛍光増加が最初に検出されるサイクル数は最初のテンプレート濃度の対数に逆比例する。核酸濃度および配列に関する追加的データを提供することができるその他の蛍光系が開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
PCRは非常に貴重な分子生物学的ツールであるが、その概念の有望性に比べてリアルタイムPCR法の実施は遅れている。現在使用できる機器は実際にはPCR実施中にはデータを分析しない。それは単にその後の分析のためのデータを得るだけである。PCRが完了した後、得られたデータの分析のために多数の手作業の段階が必要であり、分析結果を得るためには一般に人の判断が必要である。分析結果の報告に使用者の介入を必要としないようにするような、自動データ取集および分析のための実用性の高いシステムが見当たらないのである。また、PCRデータ分析を自動化する際の主要な問題は、ベースラインとなる蛍光の確認をどうするかにある。バックグラウンド蛍光は反応ごとに変化する。さらに、サンプル中の核酸の増幅に関係なく蛍光が増加または減少するベースライン・ドリフトが起こるのが普通である。増幅データ分析を自動化するこれまでの試みのなかには、一つ以上の所定の初期サイクル数の際に測定される蛍光をベースライン蛍光とする設定があった。この方法はバックグラウンド蛍光の変動を説明するが、ベースライン・ドリフトは補正しない。ベースライン・ドリフトを補正しなければ、自動増幅データ分析は偽陰性および偽陽性両方の結果を提供し易い。
【0004】
従って、本発明の目的の一つは、上述した問題点に対する改善、特に、或るサンプル中の所定の核酸の存在をポリメラーゼ連鎖反応および蛍光検出法を用いて検出するための自動分析方法または装置を提供することである。そして更には、そのような装置又は方法において、PCR実施中のリアルタイムな自動分析を可能ならしめることを目的とする。また更に発展的な目的としては、一つには、そうした自動分析中にその分析中途の結果を利用して追加的な増幅・測定ないし評価を制御することを目的とする。例えば、ポリメラーゼ連鎖反応増幅における温度サイクリングが完了する際、装置のソフトウエアーが自動的にトリガーされ、その結果、例えば、或る病原体が存在するか否かが直ちにスクリーン上に表示される。検出、定量および遺伝子型決定のためのアルゴリズムが必要である。その上、分析アルゴリズムの開始は温度サイクリングの完了前であってもよいはずであろう。データ処理が増幅中に始まり、同時分析結果を用いて温度サイクリングを変更し、増幅操作の後期中に追加的データを得、増幅プロトコルおよびデータの質を最適化することができる。
【0005】
【課題を解決するための手段】
従って、本発明は、第一の態様(請求項1)として、核酸の存在を確認する方法であって、
前記核酸の存在を指示し、前記核酸の量に関連するシグナルを提供することができる蛍光体を用意し、
前記蛍光体の存在下で初期の複数の増幅サイクルによって前記核酸を増幅し、
前記初期の複数の各増幅サイクルにおける前記蛍光体の蛍光を測定し、
測定された蛍光を分析して、ベースライン蛍光領域を確立するために用いる増幅サイクルを決定し、
前記初期の複数の増幅サイクルのいづれかのサイクルにおける蛍光測定値がベースライン蛍光領域の外側にあるかどうかを確認する、
諸段階を含んでなる方法、を提供する。
【0006】
また、第2の態様(請求項2)として、第1の態様において更なる特徴として、前記ベースライン蛍光領域を確立するために用いるサイクルが、前記複数の増幅サイクルにおける、蛍光対増幅サイクルのプロットの勾配を計算することによって決定される方法、を提供する。
【0007】
また、第3の態様(請求項3)として、第2の態様において更なる特徴として、前記勾配が各局地的近傍の線型回帰によって計算される方法、を提供する。
【0008】
また、第4の態様(請求項4)として、第2の態様において更なる特徴として、前記ベースライン蛍光領域を確立するために用いるサイクルが、ゼロに最も近い絶対値を有する勾配をもつ増幅サイクルを含むサイクル区間を構成する方法、を提供する。
【0009】
また、第5の態様(請求項5)として、第4の態様において更なる特徴として、前記ゼロに最も近い絶対値を有する勾配をもつ増幅サイクルが、前記ベースライン蛍光領域を確立するために用いられるサイクル区間の中心サイクルを構成する方法、を提供する。
【0010】
また、第6の態様(請求項6)として、第4の態様において更なる特徴として、前記ベースライン蛍光が、ゼロに最も近い絶対値を有する勾配をもつ増幅サイクルの測定蛍光を通る線上にセンタリングされ、前記線はさらに、ゼロに最も近い絶対値を有する前記勾配に等しい勾配を形成し、前記ベースライン蛍光領域は、蛍光値の分散の測定値によって決まる前記線の少なくとも一つの側の一つの領域を含んでなる方法、を提供する。
【0011】
また、第7の態様(請求項7)として、第6の態様において更なる特徴として、前記分散の測定値が、前記ベースライン蛍光の確立のために用いられる初期増幅サイクルから計算される方法、を提供する。
【0012】
また、第8の態様(請求項8)として、第1の態様において更なる特徴として、蛍光体がFRETオリゴヌクレオチド対を含む方法、を提供する。
また、第9の態様(請求項9)として、第1の態様において更なる特徴として、
整った形の増幅曲線を形成し、
カットオフサイクルを決定し、
前記カットオフサイクル前の前記初期増幅サイクルの各々毎に蛍光対サイクルのプロットの勾配を計算し、
ゼロに最も近い絶対値を有する勾配をもつ前記増幅サイクルの蛍光測定値を選択する、
諸段階を更に含んでなる方法、を提供する。
【0013】
また、第10の態様(請求項10)として、第9の態様において更なる特徴として、前記カットオフサイクルが、蛍光対サイクル曲線の最大二次微分係数、最大一次微分係数、および最小二次微分係数からなる群から選択される方法、を提供する。
【0014】
また、第11の態様(請求項11)として、第1の態様において更なる特徴として、整った形の増幅曲線を形成し、
最大蛍光を有するサイクルを決定し、
前記最大蛍光が前記ベースライン蛍光領域の外側にあるかどうかを確認する、諸段階を更に含んでなる方法、を提供する。
【0015】
また、第12の態様(請求項12)として、第1の態様において更なる特徴として、整っていない形の増幅曲線を形成し、
最後の試験サイクルの蛍光が前記ベースライン蛍光領域の外側にあるかどうかを確認する、
諸段階を更に含んでなる方法、を提供する。
【0016】
また、第13の態様(請求項13)として、第1の態様において更なる特徴として、増幅サイクルのいづれかのサイクル中の蛍光測定値が前記ベースライン蛍光領域の外側にあるか否かの確認によって陽性結果が示唆されるかどうかを評価し、
複数の付加的増幅サイクルによって増幅を続け、各付加的増幅サイクル後の測定、決定、確認および評価段階を、陽性結果が得られるまでまたは最大サイクル数に達するまで繰り返す、
諸段階を更に含んでなる方法、を提供する。
また、第14の態様(請求項14)として、第13の態様において更なる特徴として、陽性結果が得られた後に第二の複数の付加的増幅サイクルを行い、
追加的情報のために核酸を分析する、
諸段階を更に含んでなる方法、を提供する。
【0017】
また、第15の態様(請求項15)として、第13の態様において更なる特徴として、前記核酸をさらに分析し、特殊の対立遺伝子の存在を確認する方法、を提供する。
【0018】
また、第16の態様(請求項16)として、第13の態様において更なる特徴として、前記測定蛍光をさらに分析して初期の濃度を確認する方法、を提供する。
【0019】
また、第17(請求項17)として、核酸の存在を確認するための自動的方法であって、
サンプルを、前記核酸の存在を示し、前記核酸の量に関連するシグナルを提供することができる蛍光体を含む容器内に置き、
前記容器を、前記蛍光体の存在下で複数の増幅サイクルによって核酸を増幅する装置に入れ、
前記複数の増幅サイクルの各サイクル中の前記蛍光体の蛍光を測定し、
種々の増幅サイクルにおける蛍光を分析することによってベースライン蛍光領域を決定し、
前記複数の増幅サイクルのいずれかのサイクル中の前記蛍光測定値が前記ベースライン蛍光領域の外側にある場合、陽性結果を出力する、
諸段階を含んでなる自動的方法、を提供する。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の説明およびクレームにおいて、下記の用語を下記に示す定義にしたがって用いる。
ここに用いられる“核酸”、“DNA”および類似の用語は核酸類似体、すなわちホスフォジエステル主鎖以外の主鎖を有する類似体も含む。例えば、当業者には公知の、ホスフォジエステル結合の代わりにペプチド結合を主鎖として有するいわゆる“ペプチド核酸”は本発明の範囲内と考えられる。
【0021】
ここに用いられる“蛍光共鳴エネルギー転移対”または“FRET対”はドナー蛍光団とアクセプター蛍光団とを含んでなる蛍光団の一対を言う。この際、ドナー蛍光団は共鳴エネルギーをアクセプター蛍光団に移すことができる。言い換えれば、ドナー蛍光団の発光スペクトルはアクセプター蛍光団の吸収スペクトルに重なる。好ましい蛍光共鳴エネルギー転移対において、ドナー蛍光団の吸収スペクトルはアクセプター蛍光団の吸収スペクトルとは実質的に重ならない。
【0022】
ここに用いられる用語“FRETオリゴヌクレオチド対”は蛍光共鳴エネルギー転移対の部材で各々標識されたオリゴヌクレオチド対を言う。この際、相補的標的核酸配列とのハイブリッド形成は、蛍光体を蛍光共鳴エネルギー転移関係にする。
【0023】
本発明は或るサンプル中の核酸の存在を分析する方法であって、前記サンプルを好ましくはPCRを用い、核酸サンプルの存在を検出できる蛍光プローブの存在下で増幅するという方法に関するものである。ベースライン領域は種々の増幅サイクルにおける蛍光を比較することによって決定される。種々の増幅サイクルの各々における蛍光をベースライン領域と比較して、前記蛍光測定値がベースライン領域の外側であるかどうかを調べる。
【0024】
最近、多くの異なるプローブがPCRをモニターするために使用できるようになった。配列特異的ではないが、二本鎖DNA(dsDNA)に特異的である色素は、プローブ合成を必要とせずにいかなる増幅にも用いられる。このような色素には臭化エチジウムおよびSYBRTM( 商標 )グリーンIがある。dsDNA色素を用い、溶融曲線の分析によって、または高温(非特異的産物は溶融する)における蛍光を得ることによって、産物の特異性を高めることができる。リリー(K.M.Ririe)、 ラスムッセン(R.P.Rasmussen)、 およびウィットウエル(C.T.Wittwer)、 “ポリメラーゼ連鎖反応中のDNA溶融曲線の分析による産物の鑑別”、Anal,Biochem. 245巻、154−160ページ、1997;モリソン(T.B.Morrison)、 ワイス(J.J.Weis)およびウィットウエル、 “増幅中の連続SYBRグリーンIモニタリングによる低コピートランスクリプトの定量”、Bio Techniques 24巻:954−962ページ、1998。
【0025】
オリゴヌクレオチドプローブも蛍光分子で共有結合的に標識化され得る。ヘアピン プライマー(Sunrise(サンライズ)TM( 商標 )プライマー)、ヘアピン プローブ(MolecularBeacons(モレキュラービーコンズ)TM( 商標 ))およびエクソヌクレアーゼプローブ(TaqManTM( 商標 ))はPCR中にモニターし得る二重標識オリゴヌクレオチド類である。これらのプローブは、同じオリゴヌクレオチド上における抑制剤(quencher)による蛍光団の蛍光消滅に依存する。ハイブリッド形成またはエクソヌクレアーゼ加水分解がおきると、蛍光は増加する。
【0026】
好ましいデザインは、各々が蛍光プローブで標識された二種類のオリゴヌクレオチドを用いる。これらのオリゴヌクレオチドの標的核酸へのハイブリッド形成は、互いに近似の二種類の蛍光プローブをもたらし、共鳴エネルギー転移を起こす。ウィットウエル、ヘルマン(M.G.Hermann)、モス(A.A.Moss)およびラスムッセン、“急速サイクルDNA増幅の連続蛍光モニタリング”、Bio Techniques 22巻:130−138ページ、1997。これらのハイブリッド形成プローブは一プローブあたり一つの蛍光標識のみを必要とし、二重標識プローブよりデザインし易く合成し易い。蛍光共鳴エネルギー転移対として使用するための容認される蛍光団対は当業者には周知であり、フルオレッセイン/ローダミン、フィコエリスリン/Cy7、フルオレッセイン/Cy5、フルオレッセイン/Cy5.5、フルオレッセイン/LC Red640、および蛍光/LC Red705を含む。ただしこれらに制限するものではない。
【0027】
SYBRTM( 商標 )グリーンI、エクソヌクレアーゼプローブおよびハイブリッド形成プローブのデザインは図1A−Lに示される。各デザイン毎に、増幅前(図1A−C)および後(図1D−F)の略図が示され、陽性および陰性対照(図1G−I)のサイクル対蛍光増幅、及び連続モニタリングから(図1J−L)の温度対蛍光プロットも示される。SYBRグリーンI蛍光はより多くのdsDNAが作られるにつれて増加する(図1A)。上記色素は配列が特異的ではないから、後期サイクル中にプライマー ダイマーが形成されるにつれて陰性対照でも蛍光が増加する(図1G)。図1Bにおいて、二重標識フルオレッセイン/ローダミン プローブは、ポリメラーゼ伸長中に5’エクソヌクレアーゼ活性によって切断され、蛍光団を分離し、フルオレッセイン発光が増加する。発生するシグナルは累積的であり、フルオレッセインは産物量がプラトーに達した後も増加し続ける(図1H)。図1Cは、二つのプローブ、即ちフルオレッセインで3’標識されたものと、Cy5で5’標識されたもう一つのものが互いにすぐ近くにハイブリッド化したFRETオリゴヌクレオチド対の使用を示す。PCR中に産物が蓄積するにつれてCy5への蛍光エネルギー転移は増加する(図1I)。ハイブリッド形成プローブの蛍光は高サイクル数ではプローブ/産物の競合のために減少する。
【0028】
PCRのための標準的機器は約2ないし4時間で30サイクルを完了する。好ましい装置は毛細管および熱気流温度コントロールを用いる急速加熱サイクル装置である。例えば米国特許第 5,455,175号を参照されたい。 これは参考として本明細書に組み込まれる。空気の低熱容量と毛細管の薄い壁および大きい表面積のために、少容量のサンプルが急速に循環できる。30サイクルの総増幅時間が15分に縮小し、すぐれた結果が得られる。
【0029】
強制空気加熱式毛細管の使用は、サンプル温度をその他のデザインでは不可能な程の速度で正確にコントロールする。例えば、毛細管のサンプル温度対時間のプロットは、変性およびアニーリング温度では鋭いスパイクを示し、一方サンプルの全てが円錐プラスチックチューブ内で平衡に達するためには数秒間が必要である。ムリス(K.Mullis)、フェレ(F.Ferre)、およびギブス(R.Gibbs)編集の“ポリメラーゼ連鎖反応”の中の、ウィットウエル、リード(G.B.Reed)およびリリー(K.M.Ririe)著、“急速サイクルDNA増幅”、スプリンゲル出版、デアフィールドビーチ、FL.174−181ページ、1994;ウィットウエル、マーシャル(B.C.Marshall)、リードおよびチェリー(J.L.Cherry)、 “急速サイクル対立遺伝子特異的増幅:嚢胞性線維症デルタF508座に関する研究”Clin.Chem.、 39巻:804−809ページ、1993。最小アニーリングおよび変性時間を伴う急速温度サイクリングは定量的PCRを改善し、対立遺伝子増幅の判別を改善する。ワイス、タン(S.S.Tan)およびマーチン(B.K.Martin)およびウィットウエル著、“定量的RT−PCRによるレアmRNA種の検出、遺伝学のトレンド”8巻:263−4ページ、1992;タン、ワイス著“急速サイクル時間を用いる高感度逆転写酵素PCRアッセイ、RT−RPCRの開発”、PCR Meth.and Apple.2巻:137−143ページ、1992。サイクルシーケンシングの場合の急速サイクリングはシーケンシング人工産物を減らし、ジヌクレオチド反復増幅における“shadow banding”を最小にする。スワードロー(H.Swerdlow)、ドュージャガー(K.Dew-jager)、 およびゲステランド(R.F.Gesteland)、 “空気加熱サイクラー中の急速サイクルシーケンシング”、Bio Techniques 15巻:512−519ページ、1993;オデルバーグ(S.J.Odelberg)およびホワイト(R.White)、“多形CA−反復配列の正確な配列のための方法”、PCR Meth.Apple.3巻:7−12ページ、1993。長いPCRでは、サンプルを高変性温度にさらす時間をできるだけ短くすると収量が改善される。グスタフソン(C.E.Gustafson)、 アルム(R.A.Alm)およびトラスト(T.J.Trust)“PCR増幅に与える標的DNAの熱変性の影響”、Gene 23巻:241−244ページ、1993。アイダホ・テクノロジー社によって開発されたラピドサイクラー(RapidCycler)TM( 商標 )は急速熱サイクリング装置の一例である。ライトサイクラー(LightCycler)TM( 商標 )は蛍光測定計を有する急速温度サイクラーであり、この装置では励起のためには発光ダイオードが、検出のためにはフォトダイオードが用いられている。
本発明はリアルタイムPCRで核酸を自動検出する方法に向けられている。これらのアルゴリズムはいかなる増幅装置にも適用できるが、これらのアルゴリズムをライトサイクラーTM( 商標 )プラットフォームに組み込むことが好ましい。これらの分析のルーチンは、“hands off”増幅、分析、最終結果の提示という合計15分未満の急速加熱サイクリングの完了によってトリガーされる。分析のルーチンは遺伝子型決定の場合は検出のために1秒未満、定量のために10秒未満を要する。ライトサイクラーTM( 商標 )器具のコントロールのためにはラブヴュー(LabView)(ナショナルインスツルメント社、オースチン、 TX)、グラフィックプログラミング言語、が好ましい。ライトサイクラーTM( 商標 )はPCベース−機器である。
【0030】
多分、リアルタイムPCRデータの最も基本的な分析は、標的となる核酸が存在するか否かの判断である。核酸が存在するならば、さらに定量および遺伝子型決定を行うことができる。多くの場合、必要なのはイエス/ノーの判断だけである。例えば、大腸菌(E.coli)0157:H7がハンバーガーのサンプル中に存在するかどうか、兵隊から採取したスワブ上に炭疽が存在するかどうか、またはC型肝炎が或る血液単位に存在するかどうかを確認することが望まれる。リアルタイムPCRでは蛍光が各サイクルで得られるから、リアルタイムPCRによるイエス/ノーの検出は終点PCRアッセイより改善される。
【0031】
陽性−および陰性−リアルタイムPCR実験から得られるサイクル対蛍光データ(図1Hおよび1I)の検査は、判別が簡単であることを示唆する。陽性サンプルはサイクル数と共に増加し、陰性サンプルはベースラインに留まる。熟練した観察者は陽性サンプルがベースラインから始まり、指数部分をたどり、プラトーで終わるS字状曲線をたどることを期待する。期待される曲線は集団増殖のためのロジスティックモデルと同様である。そこでは増殖速度は集団の大きさyおよび差L−y(Lは包含可能の最大集団)の両方に比例する。yが小さいと、増殖は指数的である。だがyがLに近づくにつれて、増殖速度はゼロに近づく。ロジスティック増殖の例を図2に示す。
【0032】
直感的には簡単であるとはいえ、陽性および陰性サンプル間の正確な識別は実際には容易でない。最も簡単なアプローチは、陽性および陰性サンプル間を区別するものとして水平蛍光閾値を設定することである。これは、安定なベースライン(サンプル間およびサンプル内)と、“陽性”と相関する既知の蛍光強度によって最もうまくいく。この方法は明瞭なサンプルではうまくいくが(例えば図1Hおよび1I)、非常に種々様々の条件下で機能する、より確固としたアルゴリズムが所望される。例えば、ベースラインはドリフトし、蛍光強度は異なるサンプル及びプローブ方法で大きく変動することがある。このため、本発明は(1)自動的にベースラインを決定し、(2)ベースライン分散を用いて信頼領域を確立し、そして(3)信頼領域と蛍光データとの関係に基づいて各サンプルを陽性または陰性と決定する方法に向けられる。
【0033】
図3A−Fは種々の型の増幅曲線を示す。これら全てはライトサイクラーTM( 商標 )実験で認められたものである。図3AおよびBは、テンプレートが存在せず陰性であるサンプルからの曲線を示す。図3AおよびBの蛍光尺度は拡大されており(図3C−Fに比較して)、ベースライン・ドリフトを明らかに示し、蛍光強度に依存しないアルゴリズムを提供する。サイクリング中は常に若干のベースライン・ドリフトがある。通常このドリフトはサイクリングの始めに最大であるがその後平らになり、下向きか(図3A)上向きか(図3B)のどちらかである。陰性反応のこのベースライン・ドリフトを、 出発テンプレートの低コピー数(図3C)または高コピー数(図3D)のどちらかの陽性反応から区別しなければならない。この方法はエクソヌクレアーゼ(図3E)およびハイブリッド形成(図3F)プローブを含む種々のプローブデザインで行わなければならない。
【0034】
バックグラウンドの自動的決定は驚くほど難しい。先行技術の方法では、ベースラインは、増幅の開始時近傍の固定された範囲のサイクルで測定された蛍光の関数と決められる。しかし固定範囲のサイクルの選択は適切ではない。なぜならば、下方ドリフト(図3A)および高コピー(図3D)増幅の両方が、正しくない判断に導くかも知れないからである。
【0035】
本発明において、バックグラウンドは広範囲の増幅サイクルにわたる蛍光測定値の分析によって決められる。好ましくはバックグラウンドは、最も浅い傾きを示す“スライディング・ウィンドウ”(図4で示されているように、幾つかのサイクルごとの蛍光値の変化の傾きを示す幅をもち、そのウィンドウは蛍光値1個づつずれていく)を選択することによって確認される。すなわち局地的近傍(例えば7点スライディング・ウィンドウ)の線型回帰によって各サイクルの勾配が計算される。最も小さい絶対値を有する勾配(ゼロからの最小差)を有するウィンドウがバックグラウンド領域を決める。ひとたびバックグラウンド領域が決定されたならば、これらのバックグラウンドの点(複数)の、それらの回帰直線周囲の変動(平均二乗誤差の平方根)に或る常数を掛けて信頼バンドを決定する。この信頼バンドはゼロに近い勾配を有し、全サイクルにわたって補外される。最後のサイクルの蛍光が信頼バンド内にある場合はそれは陰性であり、そのバンドの外にある場合は陽性である。5A−Bに両方の場合が示される。
このアルゴリズムは大抵の場合にうまくいく筈である。しかし、高コピー蛍光曲線型では(図3D)、最も浅い勾配は初期サイクル(正しい陽性シグナルになる)または後期サイクル(正しくない陰性シグナル)に見いだされるかも知れない。この例外は曲線の形の分析によって処理することができる。順調な増幅の場合、期待される増幅曲線の形はサイクル数によって次のように順序づけられる。
【0036】
1.最小蛍光
2.最大二次微分(F”)
3.最大一次微分(F’)
4.最小二次微分(F”)
5.最大蛍光
これはPCR中に我々が期待する特徴的S曲線を与える(図6A)。最大勾配(一次微分曲線)は、 バックグラウンド決定のためにすでに行われたスライディング・ウィンドウ分析から得られる。好ましくは二次微分係数は一次微分曲線の3点スライディング・ウィンドウ線型回帰によって計算される。もしも曲線形が整った形ならば(すなわち、図6A−Cのグラフを見て、最低から最高までのサイクル数を読む場合、特徴が上記の順序であらわれる)、バックグラウンドは二次微分曲線最大値より少ないサイクル数に中心を置くスライディング・ウィンドウからのみ選択される。これは図3Dに関する潜在的分析の問題を解決する。その他の好ましい実施態様において、一次微分曲線最大値より少ないサイクル数または二次微分曲線最小値より少ないサイクル数を用いることができる。二次微分曲線最大値と二次微分曲線最小値との間のいかなるサイクル数も、この技術で使用するのに適したカットオフ・サイクルであり、その上本発明の範囲内であることが理解される。
【0037】
もう一つの方法は最大蛍光を有するサイクル(必ずしも最後のサイクルではない)を信頼バンドと比較することである。これは図3Fに見られるように、長引くサイクリングにつれて蛍光が減少することがあるハイブリッド形成プローブに特に適する。曲線形が整った形である場合には、図3Aに示されるような下方ドリフトを有する偽陽性シグナルを避けるために、最大蛍光を有するサイクルのみを用いなければならない。
自動的検出を最適化する変量は1)一次微分係数の推定値のためのウィンドウ・サイズ、2)二次微分係数推定値のためのウィンドウ・サイズ、および3)信頼バンド・ファクターである。一次微分のウィンドウ・サイズの妥当な数値は7である。ただし3、5、9、および11も非常に有用である。二次微分では、好ましいウィンドウ・サイズは3であるが、5および7も有用な数値であることが証明された。好ましい信頼バンド・ファクターは20である。一次微分のウィンドウ・サイズが増加するにつれて、分散の推定値はより正確になるが、端部サイクル(始めと終わり)は失われる。
【0038】
このアルゴリズムは図7〜11に示す蛍光対サイクルの試験結果プロットを参照することによって最も良く理解される。即ち、図7〜図11は種々のサンプルの結果を示す図である。オープン白丸は各サイクルの蛍光測定値データを表わし、オープン黒丸は一次微分を表わし、閉鎖黒丸は二次微分を表わし、線で繋がった大きい黒丸はベースライン計算に貢献する点を示し、水平線はベースライン領域を表わす。図7および図8は陽性結果を説明し、図9〜11は陰性結果を説明する。
【0039】
入力データは各増幅サイクルの一つの蛍光値からなる(閉鎖白丸として示される)。これがアレイYiに等しいとする。ここでiはサイクル数、Nは総サイクル数である。検出クリテリアは、
A=一次微分係数のために用いる蛍光値の数。
一次微分係数が整数のサイクル数になるように、Aには奇数を用いるのが都合がよい。上述のように、妥当な数値は3、5、7、9および11を含む。一次微分ウィンドウ・サイズとして7を用いるのが好ましい。
【0040】
B=二次微分係数を決めるために用いる一次微分係数の数。
二次微分係数も整数のサイクル数になるように、ここでも奇数を用いるのが好都合である。妥当数値としては3、5、および7があり、3が好ましい数値である。
【0041】
C=信頼バンドファクター。
このファクターに分散測定値、好ましくは平均二乗誤差の平方根を掛け合わせることによって信頼バンドが決定される。
【0042】
第一の段階は一次および二次微分係数を計算することである。これを行う方法は多数あるが、好ましい方法は一次微分係数を、Aの点(複数)を通る線型回帰線の勾配として決めることであり、その数値を中心サイクル数に割り当てる。両端の幾つかのサイクルでは一次微分係数は割り当てられないが、サイクル(A+1)/2ないしN−(A−1)/2では得られる。同様に、二次微分係数は一次微分の点(複数)の勾配として計算され、サイクル(A+1)/2+(B−1)/2ないし[N−(A−1)/2]−(B−1)/2までに割り当てられる。一次および二次微分係数の計算はアレイY’iおよびY”iを提供し、若干の端部数値はなくなる。図7では、一次および二次微分係数はそれぞれオープン黒丸および閉鎖黒丸として示される。
【0043】
次の段階は蛍光曲線が整った形をとるかどうかを確認することである。上述のように、整った形は、最小蛍光、最大二次微分、最大一次微分、最小二次微分、および最大蛍光をもったサイクルが、この順序で低サイクル数から高サイクル数までに現れる場合に得られる。
【0044】
次いで、ベースラインを決定する。蛍光曲線が期待される形をとらない場合は、一次微分係数がゼロに最も近いサイクルを用いる。蛍光曲線が整った形をとる場合、最大二次微分係数を有するサイクルの前の全てのサイクルから、一次微分係数がゼロに最も近いサイクルが選択される(ここでも最大二次微分係数と最小二次微分係数との間のいかなるサイクルをもカットオフ・サイクル数として用いることができる)。ベースラインは、選択したサイクルの蛍光値によって、その一次微分係数の勾配で引かれる。図7では、ベースラインのための一次微分の計算に貢献するA点(複数)は、一本の線によって結びつけられる大きい黒い点としてあらわされる。
次の段階は試験点サイクル、すなわち陽性または陰性結果を確認するためにベースラインに対する比較に用いるサイクルを決めることである。前記曲線が整った形でない場合は、試験点は最後のサイクルである。もしも蛍光曲線が整った形であるならば、試験点は、ベースラインから最も遠い蛍光を有するサイクルである。陰性サンプルの試験点蛍光はベースラインと試験点サイクルとの交差点と予想できる。
【0045】
次に、信頼区間を推定陰性試験点の周囲に決定することができる。好ましくはこれはベースラインを決めるために用いるA点の、ベースラインに関する平均二乗誤差の平方根を求めることによって行われる。これにCを掛ける。その積を推定陰性試験点に加え、信頼区間の蛍光上限を得、推定陰性試験点から差し引いて信頼区間の下限を得る。これらの限界は図7では二本の水平の実線で示される。
【0046】
最後の段階はサンプルが陽性か陰性かを宣言することである。試験点蛍光が信頼区間の外側にある場合そのサンプルは陽性である。それが区間内にある場合、そのサンプルは陰性である。図7および図8は陽性のサンプルであり、図9−11は陰性のサンプルである。
また、簡単に言えば、本発明の一実施態様は、蛍光体の存在下で核酸を検出、増幅できるという蛍光体を用いてサンプル中の核酸の存在を決定する方法に向けられている。ベースライン蛍光領域は多数の増幅サイクル数の蛍光測定値を分析することにより決定され、特異的増幅サイクルにおける蛍光測定値をベースライン蛍光領域に比較し、核酸の存在または不在を決定する。好ましい実施態様において、ベースライン蛍光領域は、各増幅サイクルにおける蛍光強度対増幅サイクルのプロットの勾配を計算し、ゼロに最も近い絶対値を有する勾配をもつ増幅サイクルの蛍光測定値を選ぶことによって決定される。好ましくはベースライン蛍光領域は平均二乗誤差の平方根として得られる。
【0047】
また別の実施態様において、ベースライン蛍光領域を決定し、各増幅サイクル後にその蛍光値を互いに比較するようにした。このため、より高いコピー数を含むサンプル中で核酸配列の存在がより速やかに確認できる。さらに、残るサイクルを用いて、核酸サンプルに関するその他の情報、例えば最初のコピー数および対立遺伝子データ等を得ることができる。
【0048】
また別の実施態様においては、操作を自動化し、使用者は生物学的サンプルを作り、それを、サイクル数の関数としての蛍光値を報告するためのセンサーと、それらの数値を処理し、陽性または陰性の結果を報告できるアルゴリズムでプログラムされたプロセッサーとを備えた熱サイクル中に入れるだけでよい。
【0049】
【発明の効果】
以上より明らかなように、本発明の方法によれば、或るサンプル中の所定の核酸の存在を自動的に分析できる。そして好適には、そのような装置又は方法において、PCR実施中のリアルタイムな自動分析を可能とするという、優れた効果が得られる。
【0050】
本発明を好ましい実施態様を参照して詳細に説明したが、添付の請求項に記載および定義される本発明の範囲および精神内で、種々の変化および変更が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】PCR増幅のための3種類の蛍光モニター・スキーム―dsDNA色素、エクソヌクレアーゼプローブ、およびハイブリッド形成プローブ―の比較を示す図である。各スキームは増幅前(図1A−C)および増幅後(図1D−F)を示し、蛍光値はPCRの各サイクルに1回(図1G−I)、およびPCR中連続的に(図1J−L)示される。
【図2】ロジスティック増殖を示したグラフである。
【図3】図3A−Fに分けて、種々のサイクル対蛍光曲線型の比較を示す。
【図4】各サイクルで蛍光対サイクル数のグラフの勾配を決めるためのスライディングウィンドウ分析を示す図である。
【図5】陰性サンプル(図5A)および陽性サンプル(図5B)の典型的蛍光対増殖サイクルグラフを示す図である。
【図6】 蛍光対増幅サイクル(図6A)・蛍光対増幅サイクルの一次微分(図6B)・蛍光対増幅サイクルの二次微分(図6C)という形式により、典型的増殖グラフを示す。
【図7】縦軸に蛍光を、これに対して横軸にサイクルをとり、サンプルによる結果(陽性結果)を示す図である。
【図8】縦軸に蛍光を、これに対して横軸にサイクルをとり、サンプルによる結果(陽性結果)を示す図である。
【図9】 縦軸に蛍光を、これに対して横軸にサイクルをとり、サンプルによる結果(陰性結果)を示す図である。
【図10】縦軸に蛍光を、これに対して横軸にサイクルをとり、サンプルによる結果(陰性結果)を示す図である。
【図11】縦軸に蛍光を、これに対して横軸にサイクルをとり、サンプルによる結果(陰性結果)を示す図である。
Claims (16)
- 核酸の存在を確認する方法であって、
前記核酸の存在を指示し、前記核酸の量に関連するシグナルを提供することができる蛍光体を用意する段階と、
前記蛍光体の存在下で初期の複数の増幅サイクルによって前記核酸を増幅する段階と、
前記初期の複数の各増幅サイクルにおける前記蛍光体の蛍光を測定する段階と、
ベースライン蛍光領域を確立するために用いる、ゼロに最も近い絶対値を有する勾配をもつ増幅サイクルを含むサイクル区間を構成する増幅サイクルを決定するために、測定された蛍光を分析する段階と、
前記初期の複数の増幅サイクルのいづれかのサイクルにおける蛍光測定値がベースライン蛍光領域の外側にあるかどうかを確認する段階、
の諸段階を含んでなる方法。 - 前記ベースライン蛍光領域を確立するために用いるサイクルが、前記複数の増幅サイクルにおける、蛍光対増幅サイクルのプロットの勾配を計算することによって決定される、請求項1記載の方法。
- 前記勾配が各局地的近傍の線型回帰によって計算される、請求項2記載の方法。
- 前記ゼロに最も近い絶対値を有する勾配をもつ増幅サイクルが、前記ベースライン蛍光領域を確立するために用いられるサイクル区間の中心サイクルを構成する、請求項1記載の方法。
- 前記ベースライン蛍光が、ゼロに最も近い絶対値を有する勾配をもつ増幅サイクルの測定蛍光を通る線上にセンタリングされ、前記線はさらに、ゼロに最も近い絶対値を有する前記勾配に等しい勾配を形成し、前記ベースライン蛍光領域は、蛍光値の分散の測定値によって決まる前記線の少なくとも一つの側の一つの領域を含んでなる、請求項1記載の方法。
- 前記分散の測定値が、前記ベースライン蛍光の確立のために用いられる初期増幅サイクルから計算される、請求項5記載の方法。
- 蛍光体がFRETオリゴヌクレオチド対を含む、請求項1記載の方法。
- 整った形の増幅曲線を形成し、
カットオフサイクルを決定し、
前記カットオフサイクル前の前記初期増幅サイクルの各々毎に蛍光対サイクルのプロットの勾配を計算し、
ゼロに最も近い絶対値を有する勾配をもつ前記増幅サイクルの蛍光測定値を選択する、
諸段階を更に含んでなる、請求項1記載の方法。 - 前記カットオフサイクルが、蛍光対サイクル曲線の最大二次微分係数、最大一次微分係数、および最小二次微分係数からなる群から選択される、請求項8記載の方法。
- 整った形の増幅曲線を形成し、
最大蛍光を有するサイクルを決定し、
前記最大蛍光が前記ベースライン蛍光領域の外側にあるかどうかを確認する、
諸段階を更に含んでなる請求項1記載の方法。 - 整っていない形の増幅曲線を形成し、
最後の試験サイクルの蛍光が前記ベースライン蛍光領域の外側にあるかどうかを確認する、
諸段階を更に含んでなる、請求項1記載の方法。 - 増幅サイクルのいづれかのサイクル中の蛍光測定値が前記ベースライン蛍光領域の外側にあるか否かの確認によって陽性結果が示唆されるかどうかを評価し、
複数の付加的増幅サイクルによって増幅を続け、各付加的増幅サイクル後の測定、決定、確認および評価段階を、陽性結果が得られるまでまたは最大サイクル数に達するまで繰り返す、
諸段階を更に含んでなる、請求項1記載の方法。 - 陽性結果が得られた後に第二の複数の付加的増幅サイクルを行い、
追加的情報のために核酸を分析する、
諸段階を更に含んでなる、請求項12記載の方法。 - 前記核酸をさらに分析し、特殊の対立遺伝子の存在を確認する、請求項12記載の方法。
- 前記測定蛍光をさらに分析して初期の濃度を確認する、請求項12記載の方法。
- 核酸の存在を確認するための自動的方法であって、
サンプルを、前記核酸の存在を示し、前記核酸の量に関連するシグナルを提供することができる蛍光体を含む容器内に置く段階と、
前記容器を、前記蛍光体の存在下で複数の増幅サイクルによって核酸を増幅する装置に入れる段階と、
前記複数の増幅サイクルの各サイクル中の前記蛍光体の蛍光を測定する段階と、
ゼロに最も近い絶対値を有する勾配をもつ増幅サイクルを含むサイクル区間を構成する増幅サイクルにおける蛍光を分析することによってベースライン蛍光領域を決定する段階と、
前記複数の増幅サイクルのいずれかのサイクル中の前記蛍光測定値が前記ベースライン蛍光領域の外側にある場合、陽性結果を出力する段階、
の諸段階を含んでなる自動的方法。
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