JP2000331677A - 鉛蓄電池の製造方法 - Google Patents

鉛蓄電池の製造方法

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JP2000331677A
JP2000331677A JP11140519A JP14051999A JP2000331677A JP 2000331677 A JP2000331677 A JP 2000331677A JP 11140519 A JP11140519 A JP 11140519A JP 14051999 A JP14051999 A JP 14051999A JP 2000331677 A JP2000331677 A JP 2000331677A
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positive electrode
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Yasushi Uraoka
靖 浦岡
Kaoru Saito
馨 斉藤
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Resonac Corp
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Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 化成充電効率を向上させつつ寿命特性の低下
を招かない鉛蓄電池の製造方法を提供する。 【解決手段】鉛粉と鉛丹とを重量で85:15の割合で
混合し、これらに対して0.01重量%の硫酸ナトリウ
ム及びカットファイバーを添加し、鉛粉に対して13重
量%の希硫酸と、鉛粉に対して12重量%の水と、を冷
却可能な混練釜で20°Cに一定に保って混練して正極
活物質ペーストを作製する。ペースト混練時に粒子の粗
大化を抑制することができるので、化成後の活物質の体
積変化による活物質の正極板からの剥離、離脱を抑制で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は鉛蓄電池の製造方法
に係り、特に鉛丹を用いて作製した二酸化鉛を正極活物
質とする鉛蓄電池の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鉛蓄電池では、鉛の一部が酸化された鉛
粉と水と希硫酸とを主成分とし、これらに必要に応じて
添加物を添加して、練合によって得られた正極活物質ペ
ーストを鋳造格子や連続多孔体に塗着し、乾燥させたペ
ースト式極板が広く用いられている。このペースト式極
板に、更にセパレータ(隔離板)を組み合わせて極板群
を構成し、極板群を電槽に組み込んだ後、希硫酸を加え
て化成充電するか、化成充電後、電槽内に組み込むこと
によって、鉛蓄電池は電池本来の機能が付与される。
【0003】この化成段階において正極では化成充電効
率が低いので、電力や時間のロスを回避するために鉛丹
(Pb)を混合する技術が一般に知られている。
すなわち、鉛丹を用いて作製した二酸化鉛(PbO
を正極活物質とする鉛蓄電池では、次式(1)で示され
るように、鉛丹と希硫酸とが反応し、二酸化鉛が生成さ
れる: Pb+2HSO=PbO+2PbSO+2HO・・・(1) このように、鉛丹を用いて二酸化鉛を作製すると、酸化
鉛(PbO)から二酸化鉛を生成する場合に比べ化成時
の電力や時間のロスを回避することができ、鉛丹の混合
量が増大するに従って化成充電効率が改善され、初期の
作動特性が向上するという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、鉛丹を
用いて二酸化鉛を作製すると、化成後の正極板から活物
質の剥離、脱落が発生するので、鉛蓄電池の寿命性能が
低下する、という問題がある。本発明者らは、ペースト
混練時に粒子の粗大化を抑制することにより、正極板か
らの活物質の剥離、離脱が起こりにくくなることを知見
した。
【0005】本発明は上記事案に鑑み、化成充電効率を
向上させつつ寿命特性の低下を招かない鉛蓄電池の製造
方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、鉛丹(Pb)を用いて作製した二酸化
鉛(PbO)を正極活物質とする鉛蓄電池の作製方法
であって、前記正極活物質のペーストを20°C〜40
°Cの範囲で混練する混練ステップを含む。本発明で
は、正極活物質のペーストを20°C〜40°Cの範囲
で混練するので、ペースト混練時に粒子の粗大化を抑制
することができることから、化成後の活物質の体積変化
による活物質の正極板からの剥離、離脱が抑制でき、鉛
蓄電池の寿命特性の低下を避けることができる。
【0007】この場合において、ペースト混練時のペー
スト温度を20°C〜40°Cの範囲内の一定温度に保
持すれば、鉛蓄電池の生産管理が容易となると共に、鉛
蓄電池の寿命特性を概ね一定化させることができる。ペ
ースト温度を一定温度に保持するには、ペーストを冷却
するようにしてもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明を
適用した鉛蓄電池の製造方法の実施の形態について説明
する。
【0009】まず、本実施形態によって製造される鉛蓄
電池10の概略構成について説明する。図1に示すよう
に、鉛蓄電池10は鉛蓄電池10の容器となる角形の電
槽1を備えている。電槽1は成形性、電気的絶縁性、耐
腐食性及び耐久性等の点で優れる、例えば、アクリルブ
タジェンスチレン(ABS)、ポリプロピレン(P
P)、ポリエチレン(PE)等の高分子樹脂が材質とさ
れている。
【0010】図2に示すように、電槽1は一体成形によ
り形成されており、外周壁(図2の符号1の箇所)の内
部を仕切る隔壁6によって合計6個のセル室が1列に画
定された、いわゆる6セルモノブロック電槽である。電
槽1の上部は、ABS、PP、PE等の高分子樹脂を材
質とした蓋2と溶着又は接着され封口されている。
【0011】蓋2には、鉛蓄電池10の外部から電解液
を各セル室に注入可能とするためにセル室相当個数(6
個)の注液口が形成されており、これらの注液口は液口
栓5により封口されている。また、両端セル室の上部に
対応する蓋2の液口栓5より長側面寄りの隅部には、ロ
ッド状の正極外部出力端子3及び負極外部出力端子4を
蓋2から突出させるために2個の外部端子穴が長側面と
平行に形成されている。正極外部出力端子3及び負極外
部出力端子4は、電槽1の内部側から立設され、蓋2を
貫通して突出すると共に蓋2に固定されている。
【0012】電槽1内に画定された6個の各セル室に
は、図示しない極板群がそれぞれ1組ずつ収納されてお
り、電槽1には合計6組の極板群が収納されている。各
極板群は、未化成負極板8枚及び未化成正極板7枚がガ
ラス繊維からなるセパレータを介して積層されており、
化成(初充電)後の各極板群の群電圧は2Vとされる。
【0013】各極板群の未化成負極板8枚及び未化成正
極板7枚は、それぞれ同一極性の極板同士を接続する正
極ストラップ及び負極ストラップに各セル室内で固定さ
れている。図2紙面左端に収容される極板群の正極スト
ラップ及び図2紙面右端に収容される極板群の負極スト
ラップを除く各ストラップは、導電性を有しセル室間の
ストラップを接続するセル間接続体により、隣接する極
性の異なるストラップに、電槽1内の隔壁6を貫通して
それぞれ接続されており、6組の極板群は直列に接続さ
れている。図2紙面左端に収容される極板群の正極スト
ラップ及び図2紙面右端に収容される極板群の負極スト
ラップは、上述した正極外部出力端子3及び負極外部出
力端子4にそれぞれ接続されている。
【0014】次に、鉛蓄電池10の未化成負極板及び未
化成正極板の作製方法について説明する。未化成負極板
は、鉛粉と、鉛粉に対して13重量%の希硫酸(比重
1.26:20°C)と、鉛粉に対して12重量%の水
と、を混練して負極活物質ペーストを作り、ペースト7
3.0gを格子体からなる集電体に充填してから、温度
50°C、湿度95%の雰囲気中に18時間放置して熟
成させた後に、温度25°C、湿度40%の雰囲気中に
2時間放置し、乾燥させて作製する。
【0015】一方、未化成正極板の活物質ペーストは、
鉛粉と鉛丹(Pb)とを重量で85:15の割合
で混合し、これらに対して0.01重量%の硫酸ナトリ
ウム(NaSO)及びカットファイバーを添加し、
鉛粉に対して13重量%の希硫酸(比重:1.26:2
0°C)と、鉛粉に対して12重量%の水と、を混練し
て作製される。この混練中、冷却可能な混練釜により、
後述するように、温度は一定に保たれる。正極活物質ペ
ースト85.5gを格子体からなる集電体に充填してか
ら、温度50°C、湿度95%の雰囲気中に18時間放
置して熟成させた後に、温度25°C、湿度40%の雰
囲気中に2時間放置し、乾燥させて未化成正極板を作製
する。
【0016】本実施形態の鉛蓄電池10を製造するに
は、極板群6組を電槽1内の各セル室に収容し、セル間
接続体により直列に接続した後、電槽1上部に蓋2を溶
着又は接着して取り付ける。続いて、電槽1に電解液を
各注液口から注液し、未化成電池を作製する。この未化
成電池を9Aで21時間化成した後、各注液口を液口栓
5で封口して、鉛蓄電池10を得ることができる。な
お、電解液は1.225(20°C)の希硫酸である。
【0017】<実施例>次に、表1を参照して、本実施
形態に従って作製した実施例の未化成正極板の活物質ペ
ースト作製時の混練温度について詳述する。なお、実施
例の効果が明確となるように同時に作製した比較例につ
いても併記する。
【0018】
【表1】
【0019】実施例1の電池では混練釜を冷却しペース
ト混練温度を20°Cの一定温度に保持し、実施例2の
電池では実施例1と同様に混練温度を40°Cに保持
し、それぞれ未化成正極板の活物質ペーストを混練し
た。一方、比較例1の電池では混練温度を15°Cに保
持し、比較例2の電池では混練温度を60°Cに保持
し、比較例3の電池では混練温度を80°Cに保持し、
それぞれ未化成正極板の活物質ペーストを混練した。
【0020】<試験・評価>次に、このようにして作成
した実施例1、2及び比較例1〜3の各電池について評
価するために、剥離脱落目視確認試験、持続時間測定試
験及び寿命サイクル試験を行った。
【0021】剥離離脱目視確認試験では、上記実施例及
び比較例の各電池とは別に、上述した未化成負極板2枚
及び各温度(20、40、15、60、80°C)で活
物質を混練して作製した未化成正極板1枚をガラス繊維
からなるセパレータを介して積層させて極板群を作製
し、該極板群を電槽1内に配置し、電槽1内に電解液を
注液して未化成電池を作製して、その未化成電池を1.
3Aで21時間化成した後解体して、正極板状態を観察
し、活物質の剥離、離脱の有無を確認した。なお、電解
液は比重1.225(20°C)の希硫酸とした。
【0022】持続時間測定試験では、上述した化成後の
実施例及び比較例の各電池を25°C、5時間率電流で
放電し、電圧が7.2Vに落ちるまでの持続時間を測定
した。
【0023】寿命サイクル試験では、実施例及び比較例
の各電池を75°Cの周囲温度で25A、4分間放電し
た後に14.8Vで10分間充電する充放電を1サイク
ルとして充放電を繰り返し、480サイクル毎に56時
間放置し、その後、582A、30秒間放電してその電
圧を測定し、引き続き同様のサイクルを繰り返した。寿
命回数は582A、30秒目の電圧が7.2Vになる回
数とした。[試験結果] 剥離離脱目視確認試験の試験結
果を表2に、持続時間測定試験及び寿命サイクル試験の
試験結果を表3に示す。
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】[評価] 表2に示したように、剥離離脱目
視確認試験の結果、20°C及び40°Cで活物質を混
練して作製した正極板には活物質の剥離、脱落は見られ
ないのに対し、15°C及び60°Cで活物質を混練し
て作製した正極板では活物質の剥離、脱落が認められ、
80°Cで活物質を混練して作製した正極板では剥離、
脱落が大きかった。これは、混練温度が20°C〜40
°Cの範囲であると、ペースト混練時における粒子の粗
大化を防ぐことができ、電極化成後の活物質の体積変化
による活物質の剥離、脱落を抑制することができること
によると考えられる。
【0027】表3に示したように、持続時間測定試験の
結果、実施例の各電池は持続時間が240分以上であっ
たのに対し、比較例の各電池は221分以下で1割以上
劣っていた。また、寿命サイクル試験の結果、実施例の
各電池は3200回以上であり、3000回以下の比較
例の各電池より寿命性能に優れていた。従って、実施例
1及び実施例2の電池は、ペースト混練時における粒子
の粗大化を防ぐことができるので、電極化成後の活物質
の体積変化による活物質の剥離、脱落を抑制することが
できることから、持続時間及び寿命特性が向上している
ことが分かる。
【0028】本実施形態の製造方法では、混練釜を冷却
することにより混練時のペースト温度を一定温度に保持
したので、鉛蓄電池10を製造する上での生産管理が容
易となるばかりでなく、上述した鉛蓄電池の持続時間及
び寿命を概ね一定にすることができ品質を一定に保つこ
とができることから、量産に適合した鉛蓄電池を製造す
ることができる。
【0029】なお、本実施形態では6セルを1列とした
6セルモノブロック電槽1を備えた鉛蓄電池の製造方法
について例示したが、本発明は、例えば、18セルのモ
ノブロック電槽や仕切り板等により電槽内のセル室を画
定する他の構造の鉛蓄電池の製造方法にも適用すること
ができ、更に、本実施形態で例示した開放型鉛蓄電池に
限らず、密閉型鉛蓄電池の製造方法にも適用することが
できることはいうまでもない。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
正極活物質のペーストを20°C〜40°Cの範囲で混
練するので、ペースト混練時に粒子の粗大化を抑制する
ことができることから、化成後の活物質の体積変化によ
る活物質の正極板からの剥離、離脱が抑制でき、鉛蓄電
池の寿命特性の低下を避けることができる、という効果
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用して製造された鉛蓄電池の外観斜
視図である。
【図2】鉛蓄電池の電槽の平面図である。
【符号の説明】
1 電槽 2 蓋 3 正極外部出力端子 4 負極外部出力端子 5 液口栓 6 隔壁 10 鉛蓄電池

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉛丹(Pb)を用いて作製した二
    酸化鉛(PbO)を正極活物質とする鉛蓄電池の製造
    方法であって、前記正極活物質のペーストを20°C〜
    40°Cの範囲で混練する混練ステップを含む鉛蓄電池
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記混練ステップでは、前記ペースト混
    練時のペースト温度が20°C〜40°Cの範囲内の一
    定温度に保持されることを特徴する請求項1に記載の鉛
    蓄電池の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記混練ステップにおける一定温度は、
    前記ペーストを冷却することにより保持されることを特
    徴とする請求項2に記載の鉛蓄電池の製造方法。
JP11140519A 1999-05-20 1999-05-20 鉛蓄電池の製造方法 Pending JP2000331677A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103943892A (zh) * 2014-03-18 2014-07-23 超威电源有限公司 一种内化成电池极板冬季合膏工艺

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CN103943892A (zh) * 2014-03-18 2014-07-23 超威电源有限公司 一种内化成电池极板冬季合膏工艺

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