JP2000331331A - 磁気記録媒体の製造方法と製造装置 - Google Patents
磁気記録媒体の製造方法と製造装置Info
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- JP2000331331A JP2000331331A JP11137635A JP13763599A JP2000331331A JP 2000331331 A JP2000331331 A JP 2000331331A JP 11137635 A JP11137635 A JP 11137635A JP 13763599 A JP13763599 A JP 13763599A JP 2000331331 A JP2000331331 A JP 2000331331A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 支持体の両面に磁性層を有する磁気記録媒体
の製造において、カレンダー処理を、両面に関して共
に、高度の平滑化と均一性をもって行うことができるよ
うにし、また、カレンダー装置の長寿命化を図って、量
産性、信頼性、歩留りの向上、コストの低減化を図る。 【解決手段】 磁気記録媒体の製造過程におけるカレン
ダー処理工程において、両面に塗膜が形成された磁気記
録媒体の支持体1を、3個以上の鏡面金属カレンダーロ
ールM1 ,M2 ,M3 ・・・が順次連続的に配置された
カレンダー処理部に、その順次隣り合う鏡面金属カレン
ダーロール間に走行させて支持体1の両面の塗膜に対し
て同時に、複数回のカレンダー処理を連続的に行う。
の製造において、カレンダー処理を、両面に関して共
に、高度の平滑化と均一性をもって行うことができるよ
うにし、また、カレンダー装置の長寿命化を図って、量
産性、信頼性、歩留りの向上、コストの低減化を図る。 【解決手段】 磁気記録媒体の製造過程におけるカレン
ダー処理工程において、両面に塗膜が形成された磁気記
録媒体の支持体1を、3個以上の鏡面金属カレンダーロ
ールM1 ,M2 ,M3 ・・・が順次連続的に配置された
カレンダー処理部に、その順次隣り合う鏡面金属カレン
ダーロール間に走行させて支持体1の両面の塗膜に対し
て同時に、複数回のカレンダー処理を連続的に行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に支持体の両面
に、磁性層が形成されて成る磁気記録媒体を得る場合に
適用する磁気記録媒体の製造方法と磁気記録媒体の製造
装置に係わり、その両面に形成される塗膜に対して同時
に、かつ共に高度に平滑化された状態に処理することが
できるようにするものである。
に、磁性層が形成されて成る磁気記録媒体を得る場合に
適用する磁気記録媒体の製造方法と磁気記録媒体の製造
装置に係わり、その両面に形成される塗膜に対して同時
に、かつ共に高度に平滑化された状態に処理することが
できるようにするものである。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体は、一般にその製造工程に
おいて、非磁性支持体上に磁性体粒子すなわち磁性粉
や、バインダーを含有した磁性塗料が塗布されて磁性層
が形成され、続いて必要に応じて配向処理が行われてか
ら、磁性層の乾燥処理がなされ、その後、磁性層の表面
を平滑化するカレンダー処理が行われる。
おいて、非磁性支持体上に磁性体粒子すなわち磁性粉
や、バインダーを含有した磁性塗料が塗布されて磁性層
が形成され、続いて必要に応じて配向処理が行われてか
ら、磁性層の乾燥処理がなされ、その後、磁性層の表面
を平滑化するカレンダー処理が行われる。
【0003】従来のカレンダー処理を行う装置は、例え
ば図5に示すように、加熱された鏡面金属カレンダーロ
ールMと弾性ロールEとが交互に、順次連続的に配列さ
れた構成とされる。そして、この順次交互に配列された
鏡面金属カレンダーロールMと弾性ロールEとの間に磁
気記録媒体を構成する支持体1を、これら鏡面金属カレ
ンダーロールMと弾性ロールEとによってその両面1a
および1b側から、所要の圧力をもって押圧しつつ矢印
aに示すように走行させ、この走行途上において、カレ
ンダー処理を行う。
ば図5に示すように、加熱された鏡面金属カレンダーロ
ールMと弾性ロールEとが交互に、順次連続的に配列さ
れた構成とされる。そして、この順次交互に配列された
鏡面金属カレンダーロールMと弾性ロールEとの間に磁
気記録媒体を構成する支持体1を、これら鏡面金属カレ
ンダーロールMと弾性ロールEとによってその両面1a
および1b側から、所要の圧力をもって押圧しつつ矢印
aに示すように走行させ、この走行途上において、カレ
ンダー処理を行う。
【0004】この装置および方法による場合、支持体1
の一方の面、図5において面1aにのみ塗膜、例えば磁
性塗料が塗布されている場合には、この面1aが、鏡面
金属カレンダーロールMに圧接することから、良好なカ
レンダー処理がなされる。
の一方の面、図5において面1aにのみ塗膜、例えば磁
性塗料が塗布されている場合には、この面1aが、鏡面
金属カレンダーロールMに圧接することから、良好なカ
レンダー処理がなされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
磁気記録媒体は、高密度記録や、高出力を可能とする性
能が要求されており、このような性能を付与するために
は、鏡面金属カレンダーロールの加熱温度を高め、かつ
加圧圧力も高くする必要が生じて来る。そして、このよ
うに、加熱温度および加圧圧力が高められると、弾性ロ
ールEにおいて変形が生じたり、甚だしい場合には弾性
ロールが破壊される場合があって、高い生産性をもって
歩留りよく磁気記録媒体の製造を行うに問題がある。
磁気記録媒体は、高密度記録や、高出力を可能とする性
能が要求されており、このような性能を付与するために
は、鏡面金属カレンダーロールの加熱温度を高め、かつ
加圧圧力も高くする必要が生じて来る。そして、このよ
うに、加熱温度および加圧圧力が高められると、弾性ロ
ールEにおいて変形が生じたり、甚だしい場合には弾性
ロールが破壊される場合があって、高い生産性をもって
歩留りよく磁気記録媒体の製造を行うに問題がある。
【0006】また、特に、支持体の両面に磁性層を有す
る磁気記録媒体を製造する場合においては、支持体の両
面に塗布された塗膜に対して均一なカレンダー処理を行
うことが困難である。これは、弾性ロールに接する面
は、鏡面金属カレンダーロールに接する面に比して平滑
性が劣ることによる。
る磁気記録媒体を製造する場合においては、支持体の両
面に塗布された塗膜に対して均一なカレンダー処理を行
うことが困難である。これは、弾性ロールに接する面
は、鏡面金属カレンダーロールに接する面に比して平滑
性が劣ることによる。
【0007】このような問題の解決を図るために、両面
に磁性層を有する磁気記録媒体を製造する場合、そのカ
レンダー処理は、支持体を表裏反転させて、複数回の繰
り返し走行によるカレンダー処理を行う。すなわち、第
1回の走行によるカレンダー処理を行って後、次の走行
によるカレンダー処理では、先の走行で弾性ロールが転
接された面1bを、金属ロールMに転接するように表裏
反転させてカレンダー処理を行うなどの方法が採られ
る。しかしながら、このような方法による場合、複数回
の走行を行う必要があることから、カレンダー処理効率
く、作業性が著しく低い。また、良好なカレンダー処理
を行うために、高温、高圧によるカレンダー処理を行う
場合、その弾性ロールや、磁気記録媒体に不測の変形が
生じ易く、これによって両面に関して共にカレンダー処
理が不均一となる。また、このように、高温下で加圧圧
力を高めると、弾性ロールにおける劣化が早まり、寿命
が短くなり、ひいてはコスト高を来す。
に磁性層を有する磁気記録媒体を製造する場合、そのカ
レンダー処理は、支持体を表裏反転させて、複数回の繰
り返し走行によるカレンダー処理を行う。すなわち、第
1回の走行によるカレンダー処理を行って後、次の走行
によるカレンダー処理では、先の走行で弾性ロールが転
接された面1bを、金属ロールMに転接するように表裏
反転させてカレンダー処理を行うなどの方法が採られ
る。しかしながら、このような方法による場合、複数回
の走行を行う必要があることから、カレンダー処理効率
く、作業性が著しく低い。また、良好なカレンダー処理
を行うために、高温、高圧によるカレンダー処理を行う
場合、その弾性ロールや、磁気記録媒体に不測の変形が
生じ易く、これによって両面に関して共にカレンダー処
理が不均一となる。また、このように、高温下で加圧圧
力を高めると、弾性ロールにおける劣化が早まり、寿命
が短くなり、ひいてはコスト高を来す。
【0008】本発明においては、支持体の両面に磁性層
を有する磁気記録媒体の製造において、その磁性層に対
するカレンダー処理、あるいはこの磁性層の下地層、あ
るいは表面塗膜等におけるカレンダー処理を、両面に関
して共に、高度の平滑化と均一性をもって行うことがで
きるようにし、また、カレンダー装置の長寿命化を図っ
て、量産性、信頼性、歩留りの向上、コストの低減化を
図る。
を有する磁気記録媒体の製造において、その磁性層に対
するカレンダー処理、あるいはこの磁性層の下地層、あ
るいは表面塗膜等におけるカレンダー処理を、両面に関
して共に、高度の平滑化と均一性をもって行うことがで
きるようにし、また、カレンダー装置の長寿命化を図っ
て、量産性、信頼性、歩留りの向上、コストの低減化を
図る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による磁気記録媒
体の製造方法は、磁気記録媒体の製造過程におけるカレ
ンダー処理工程において、両面に塗膜が形成された磁気
記録媒体の支持体を、3個以上の鏡面金属カレンダーロ
ールが順次連続的に配置されたカレンダー処理部に、そ
の順次隣り合う鏡面金属カレンダーロール間に走行させ
て支持体の両面の塗膜に対して1回の走行で、実質複数
回のカレンダー処理を連続的に行う。
体の製造方法は、磁気記録媒体の製造過程におけるカレ
ンダー処理工程において、両面に塗膜が形成された磁気
記録媒体の支持体を、3個以上の鏡面金属カレンダーロ
ールが順次連続的に配置されたカレンダー処理部に、そ
の順次隣り合う鏡面金属カレンダーロール間に走行させ
て支持体の両面の塗膜に対して1回の走行で、実質複数
回のカレンダー処理を連続的に行う。
【0010】また、本発明による磁気記録媒体の製造装
置は、3個以上の鏡面金属カレンダーロールが順次連続
的に配置されて成り、両面に塗膜が形成された磁気記録
媒体の支持体が、順次隣り合う鏡面金属カレンダーロー
ル間に走行されてこの支持体の両面の塗膜に対して1回
の走行で実質複数回のカレンダー処理を連続的に行う構
成とする。
置は、3個以上の鏡面金属カレンダーロールが順次連続
的に配置されて成り、両面に塗膜が形成された磁気記録
媒体の支持体が、順次隣り合う鏡面金属カレンダーロー
ル間に走行されてこの支持体の両面の塗膜に対して1回
の走行で実質複数回のカレンダー処理を連続的に行う構
成とする。
【0011】上述のように、本発明方法によるカレンダ
ー処理は、すべて鏡面金属カレンダーロールによって、
支持体の両面からの圧接によって行うことによって、磁
気記録媒体の両面に関して同時にかつ均一なカレンダー
処理を行うようにするものである。そして、このカレン
ダー処理は、3個以上の連続的に配置された鏡面金属カ
レンダーロール間を走行させて行うことから、一回の走
行処理で、実質2回以上、すなわち複数回の両面カレン
ダー処理を行うようにしてカレンダー処理効率を、高め
るものである。
ー処理は、すべて鏡面金属カレンダーロールによって、
支持体の両面からの圧接によって行うことによって、磁
気記録媒体の両面に関して同時にかつ均一なカレンダー
処理を行うようにするものである。そして、このカレン
ダー処理は、3個以上の連続的に配置された鏡面金属カ
レンダーロール間を走行させて行うことから、一回の走
行処理で、実質2回以上、すなわち複数回の両面カレン
ダー処理を行うようにしてカレンダー処理効率を、高め
るものである。
【0012】また、本発明装置においては、すべて金属
ロールによる構成とすることによって、高温、高圧下に
おける変形の発生を回避し、長寿命化を図るものであ
る。
ロールによる構成とすることによって、高温、高圧下に
おける変形の発生を回避し、長寿命化を図るものであ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】先ず、本発明装置の1の実施形態
の一例を、図1の概略構成図を参照して説明するが、本
発明はこの例に限られるものではない。図1において
は、それぞれ周面が真円筒面の鏡面とされた複数の鏡面
金属カレンダーロールM、図1の例では5個の鏡面金属
カレンダーロールM1 ,M2 ,M 3 ,M4 およびM5 が
順次縦列配列されて、それぞれその軸心を中心に回転自
在に軸支されて成る。これら鏡面金属カレンダーロール
M1 ,M2 ,M3 ,M4 およびM5 は、相互に所定の圧
力例えば1kg/cm〜350kg/cmの例えば20
0kg/cmをもって圧接するように、最外側の鏡面金
属カレンダーロール例えば図1において最下方の鏡面金
属カレンダーロールM5 を上方に向かって、例えば油圧
シリンダー(図示せず)によって押圧するようになされ
る。
の一例を、図1の概略構成図を参照して説明するが、本
発明はこの例に限られるものではない。図1において
は、それぞれ周面が真円筒面の鏡面とされた複数の鏡面
金属カレンダーロールM、図1の例では5個の鏡面金属
カレンダーロールM1 ,M2 ,M 3 ,M4 およびM5 が
順次縦列配列されて、それぞれその軸心を中心に回転自
在に軸支されて成る。これら鏡面金属カレンダーロール
M1 ,M2 ,M3 ,M4 およびM5 は、相互に所定の圧
力例えば1kg/cm〜350kg/cmの例えば20
0kg/cmをもって圧接するように、最外側の鏡面金
属カレンダーロール例えば図1において最下方の鏡面金
属カレンダーロールM5 を上方に向かって、例えば油圧
シリンダー(図示せず)によって押圧するようになされ
る。
【0014】各鏡面金属カレンダーロールM(M1 ,M
2 ,M3 ・・・)内には、図示しないが、それぞれ加熱
・冷却装置が配置されて各鏡面金属カレンダーロールM
を、所要の温度例えば50℃〜150℃に設定すること
ができるようになされている。
2 ,M3 ・・・)内には、図示しないが、それぞれ加熱
・冷却装置が配置されて各鏡面金属カレンダーロールM
を、所要の温度例えば50℃〜150℃に設定すること
ができるようになされている。
【0015】これら鏡面金属カレンダーロールMは、そ
れぞれ例えばS45C(JIS G4051 機械構造
用炭素鋼鋼材)より成り、その表面に硬質Crメッキが
施されて成り、その外径は例えば300mmとされる。
れぞれ例えばS45C(JIS G4051 機械構造
用炭素鋼鋼材)より成り、その表面に硬質Crメッキが
施されて成り、その外径は例えば300mmとされる。
【0016】そして、磁気記録媒体を構成する支持体1
は、矢印aに示す方向に、順次隣り合う鏡面金属カレン
ダーロールM1 およびM2 間、M2 およびM3 間、M3
およびM4 間、M4 およびM5 間に、折り返し走行させ
るように、ガイドローラー2によって、案内される。
は、矢印aに示す方向に、順次隣り合う鏡面金属カレン
ダーロールM1 およびM2 間、M2 およびM3 間、M3
およびM4 間、M4 およびM5 間に、折り返し走行させ
るように、ガイドローラー2によって、案内される。
【0017】この支持体1は、その両面1aおよび1b
にカレンダー処理を行う塗膜、例えば磁性塗料が塗布さ
れ、乾燥された塗膜を有する、例えば長尺状の例えばポ
リエチレンテレフタレート(PET)による非磁性支持
体より成る。この支持体1は、巻き取りロール3に、巻
き取られることによって、所要の張力をもって各鏡面金
属カレンダーロールM間から引き出される。
にカレンダー処理を行う塗膜、例えば磁性塗料が塗布さ
れ、乾燥された塗膜を有する、例えば長尺状の例えばポ
リエチレンテレフタレート(PET)による非磁性支持
体より成る。この支持体1は、巻き取りロール3に、巻
き取られることによって、所要の張力をもって各鏡面金
属カレンダーロールM間から引き出される。
【0018】上述の走行によって、隣り合う鏡面金属カ
レンダーロールM間において、支持体1は、その両面か
ら所要の圧力をもって押圧されて、その両面1aおよび
1bの磁性層が同時に、かつ一回の走行で、各鏡面金属
カレンダーロールM間で、順次、複数、図1の例では、
4回のカレンダー処理がなされる。つまり、後段に向か
うにしたがって表面性、すなわち平滑性が向上し、最終
的に表面性にすぐれた磁性層を有する磁気記録媒体が形
成されることになる。
レンダーロールM間において、支持体1は、その両面か
ら所要の圧力をもって押圧されて、その両面1aおよび
1bの磁性層が同時に、かつ一回の走行で、各鏡面金属
カレンダーロールM間で、順次、複数、図1の例では、
4回のカレンダー処理がなされる。つまり、後段に向か
うにしたがって表面性、すなわち平滑性が向上し、最終
的に表面性にすぐれた磁性層を有する磁気記録媒体が形
成されることになる。
【0019】上述したように、支持体1は、ガイドロー
ル2によって案内されて、隣り合う鏡面金属カレンダー
ロールM間を走行させるものであるが、これら隣り合う
各鏡面金属カレンダーロールM間における支持体1の走
行方向は、隣り合う鏡面金属カレンダーロールMの両中
心軸を含む面に対して直交する方向に選定することが望
ましい。すなわち、例えば図1におけるように、各鏡面
金属カレンダーロールMの各軸心方向が、垂直面内にあ
り、かつ互いに平行する水平方向に配列させた場合にお
いては、各鏡面金属カレンダーロールM間に対し支持体
1の走行方向が、水平面に沿い、各鏡面金属カレンダー
ロールMの軸心と直交する方向に移行させる。
ル2によって案内されて、隣り合う鏡面金属カレンダー
ロールM間を走行させるものであるが、これら隣り合う
各鏡面金属カレンダーロールM間における支持体1の走
行方向は、隣り合う鏡面金属カレンダーロールMの両中
心軸を含む面に対して直交する方向に選定することが望
ましい。すなわち、例えば図1におけるように、各鏡面
金属カレンダーロールMの各軸心方向が、垂直面内にあ
り、かつ互いに平行する水平方向に配列させた場合にお
いては、各鏡面金属カレンダーロールM間に対し支持体
1の走行方向が、水平面に沿い、各鏡面金属カレンダー
ロールMの軸心と直交する方向に移行させる。
【0020】図1で示した例では、各鏡面金属カレンダ
ーロールMが、垂直方向に配列された場合であるが、図
2に示すように、水平方向等任意の方向に平行配列させ
ることができる。
ーロールMが、垂直方向に配列された場合であるが、図
2に示すように、水平方向等任意の方向に平行配列させ
ることができる。
【0021】また、本発明による磁気記録媒体の製造方
法の一実施形態は、支持体1の両面に、下層塗料および
上層塗料を塗布して、そのカレンダー処理において、上
述した本発明装置を用いてカレンダー処理を行って両面
に磁性層を有する磁気記録媒体を得るその一実施例を挙
げて説明するが、本発明はこの実施例に限定されるもの
ではなく、支持体や、各層の材料、組成等は、通常の磁
気記録媒体の製造に用いられる材料、組成等の構成とす
ることができる。
法の一実施形態は、支持体1の両面に、下層塗料および
上層塗料を塗布して、そのカレンダー処理において、上
述した本発明装置を用いてカレンダー処理を行って両面
に磁性層を有する磁気記録媒体を得るその一実施例を挙
げて説明するが、本発明はこの実施例に限定されるもの
ではなく、支持体や、各層の材料、組成等は、通常の磁
気記録媒体の製造に用いられる材料、組成等の構成とす
ることができる。
【0022】〔実施例1〕この場合、支持体1として、
厚さ60μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)
フィルムによる長尺状の非磁性支持体が用いられ、その
一方の面に下層塗膜と上層塗膜を重ねて塗布し、続いて
他方の面に、同様に下層塗膜と上層塗膜を重ねて塗布し
た。その後、上述した本発明装置を用いてカレンダー処
理を行って、両面の塗布膜表面、すなわち両面磁性層に
対して同時に表面平滑化処理を行った。このようにし
て、表面平滑化処理がなされた磁性層が両面に形成され
た長尺状磁気記録媒体から、ディスク状の磁気記録媒体
を切り出した。
厚さ60μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)
フィルムによる長尺状の非磁性支持体が用いられ、その
一方の面に下層塗膜と上層塗膜を重ねて塗布し、続いて
他方の面に、同様に下層塗膜と上層塗膜を重ねて塗布し
た。その後、上述した本発明装置を用いてカレンダー処
理を行って、両面の塗布膜表面、すなわち両面磁性層に
対して同時に表面平滑化処理を行った。このようにし
て、表面平滑化処理がなされた磁性層が両面に形成され
た長尺状磁気記録媒体から、ディスク状の磁気記録媒体
を切り出した。
【0023】上述した下層塗膜と、上層塗膜を形成する
各塗料の組成は、下記の組成とした。 下層塗料の組成: 非磁性粉末 針状αFe2 O3 (長軸長0.15μm) 100重量部 カーボンブラック 90重量部 ポリ塩化ビニル樹脂 18重量部 ポリエステルポリウレタン樹脂 4重量部 ステアリン酸 1重量部 ブチルステアレート 1重量部 メチルエチルケトン 105重量部 シクロヘキサノン 105重量部 上層塗料の組成: Fe系メタル系強磁性粉末 100重量部 (平均長軸長:0.2μm) ポリ塩化ビニル樹脂 (日本ゼオン社製 商品名MR−100) 16重量部 ポリエステルポリウレタン樹脂 4重量部 Al2 O3 5重量部 ステアリン酸 1重量部 ブチルステアレート 1重量部 メチルエチルケトン 150重量部 シクロヘキサノン 150重量部
各塗料の組成は、下記の組成とした。 下層塗料の組成: 非磁性粉末 針状αFe2 O3 (長軸長0.15μm) 100重量部 カーボンブラック 90重量部 ポリ塩化ビニル樹脂 18重量部 ポリエステルポリウレタン樹脂 4重量部 ステアリン酸 1重量部 ブチルステアレート 1重量部 メチルエチルケトン 105重量部 シクロヘキサノン 105重量部 上層塗料の組成: Fe系メタル系強磁性粉末 100重量部 (平均長軸長:0.2μm) ポリ塩化ビニル樹脂 (日本ゼオン社製 商品名MR−100) 16重量部 ポリエステルポリウレタン樹脂 4重量部 Al2 O3 5重量部 ステアリン酸 1重量部 ブチルステアレート 1重量部 メチルエチルケトン 150重量部 シクロヘキサノン 150重量部
【0024】そして、上記下層塗料の組成に準じて塗料
組成物を計り採って混合し、ニーダーによって混練した
後、サンドミルによって4時間分散させて下層塗料を調
整した。これに、ポリイソシアネートを2重量部添加し
て、ダイコーターによって、上述した長尺状の支持体1
の一方の面に塗布して下層塗膜を形成した。この下層塗
膜の厚さは1.5μmとした。続いて、上記上層塗料の
組成に準じて塗料組成物を計り採って混合し、ニーダー
によって混練した後、サンドミルによって4時間分散さ
せて上層塗料を調整した。これに、ポリイソシアネート
を4重量部添加して、ダイコーターによって、上述した
長尺状の支持体1の、先に塗布した下層塗膜上に塗布し
た。この上層塗膜の厚さは乾燥後に0.5μmとなるよ
うに調整され、塗布直後にソレノイドコイルによる磁場
印加を行って配向処理を行い、乾燥処理を行った。同様
の下層および上層塗膜の形成、配向処理、下層処理を、
支持体1の他方の面についても行った。
組成物を計り採って混合し、ニーダーによって混練した
後、サンドミルによって4時間分散させて下層塗料を調
整した。これに、ポリイソシアネートを2重量部添加し
て、ダイコーターによって、上述した長尺状の支持体1
の一方の面に塗布して下層塗膜を形成した。この下層塗
膜の厚さは1.5μmとした。続いて、上記上層塗料の
組成に準じて塗料組成物を計り採って混合し、ニーダー
によって混練した後、サンドミルによって4時間分散さ
せて上層塗料を調整した。これに、ポリイソシアネート
を4重量部添加して、ダイコーターによって、上述した
長尺状の支持体1の、先に塗布した下層塗膜上に塗布し
た。この上層塗膜の厚さは乾燥後に0.5μmとなるよ
うに調整され、塗布直後にソレノイドコイルによる磁場
印加を行って配向処理を行い、乾燥処理を行った。同様
の下層および上層塗膜の形成、配向処理、下層処理を、
支持体1の他方の面についても行った。
【0025】このようにして、上述した長尺状のPET
による非磁性支持体の両面の、それぞれ下層塗膜と上層
塗膜とが形成された両面磁性層に対してカレンダー処理
を上述した図1で示した本発明装置によってカレンダー
処理した。
による非磁性支持体の両面の、それぞれ下層塗膜と上層
塗膜とが形成された両面磁性層に対してカレンダー処理
を上述した図1で示した本発明装置によってカレンダー
処理した。
【0026】このようにして、両面カレンダー処理がな
された、両面に磁性層が形成された長尺磁気記録媒体か
ら切り出した磁気記録ディスク(試料1)の両面の表面
粗さRa(JISBO601で規定されている中心平均
粗さ)を測定した。その測定結果を、表1に示す。表1
において、RaA およびRaB は、各面1aおよび1b
側のの磁性層のRaの測定結果を示すものである。尚、
表1において、試料2〜5は、試料1で用いたと同様の
両面に磁性塗膜を形成した支持体に対するカレンダー処
理を行ったものであるが、試料2、試料3および試料4
は、それぞれ図4A、BおよびCで示すように、1対の
鏡面金属カレンダーロールM1 およびM2 のみでカレン
ダー処理を行った場合であり、試料5は、図5で説明し
たカレンダー処理によって場合である。
された、両面に磁性層が形成された長尺磁気記録媒体か
ら切り出した磁気記録ディスク(試料1)の両面の表面
粗さRa(JISBO601で規定されている中心平均
粗さ)を測定した。その測定結果を、表1に示す。表1
において、RaA およびRaB は、各面1aおよび1b
側のの磁性層のRaの測定結果を示すものである。尚、
表1において、試料2〜5は、試料1で用いたと同様の
両面に磁性塗膜を形成した支持体に対するカレンダー処
理を行ったものであるが、試料2、試料3および試料4
は、それぞれ図4A、BおよびCで示すように、1対の
鏡面金属カレンダーロールM1 およびM2 のみでカレン
ダー処理を行った場合であり、試料5は、図5で説明し
たカレンダー処理によって場合である。
【0027】
【表1】
【0028】表1から明らかなように、図1によって作
製した本発明による磁気記録媒体(試料1)は、両面1
aおよび1bの磁性層が共に表面性にすぐれ、かつ両者
の差が小さい。これに対して、図4AおよびCによる鏡
面金属カレンダーロールMの隣り合う鏡面金属カレンダ
ーロールMの軸心を含む面と直交しない方向に支持体1
を引き出す態様による試料2および試料4は、試料1に
比して、両面1aおよび1bの表面性に相違が大きい。
特に、図5の従来装置によって1回の走行でカレンダー
処理を行った試料5は、その両面1aおよび1bの表面
性の差が顕著である。これに比し、図4Bの、隣り合う
鏡面金属カレンダーロールMの軸心を含む面と直交する
方向に支持体1を引き出す態様による試料3は、両面1
aおよび1bの表面性の相違が小さいが両面1aおよび
1bの表面性が、試料2、3、および5と同様に悪い結
果を示している。
製した本発明による磁気記録媒体(試料1)は、両面1
aおよび1bの磁性層が共に表面性にすぐれ、かつ両者
の差が小さい。これに対して、図4AおよびCによる鏡
面金属カレンダーロールMの隣り合う鏡面金属カレンダ
ーロールMの軸心を含む面と直交しない方向に支持体1
を引き出す態様による試料2および試料4は、試料1に
比して、両面1aおよび1bの表面性に相違が大きい。
特に、図5の従来装置によって1回の走行でカレンダー
処理を行った試料5は、その両面1aおよび1bの表面
性の差が顕著である。これに比し、図4Bの、隣り合う
鏡面金属カレンダーロールMの軸心を含む面と直交する
方向に支持体1を引き出す態様による試料3は、両面1
aおよび1bの表面性の相違が小さいが両面1aおよび
1bの表面性が、試料2、3、および5と同様に悪い結
果を示している。
【0029】すなわち、複数の鏡面金属カレンダーロー
ルMを縦列に配列し、これら鏡面金属カレンダーロール
の配列方向と直交する方向に支持体1を走行するように
してカレンダー処理を行うときは、すぐれた表面性を示
し、しかも両面に関して均一な表面性が得られることが
分かる。
ルMを縦列に配列し、これら鏡面金属カレンダーロール
の配列方向と直交する方向に支持体1を走行するように
してカレンダー処理を行うときは、すぐれた表面性を示
し、しかも両面に関して均一な表面性が得られることが
分かる。
【0030】上述した各試料1〜5のカレンダー処理に
用いた鏡面金属カレンダーロールMは、いずれも外径が
300mmで、S45Cより成り、その表面に硬質Cr
メッキが施された鏡面金属カレンダーロール構成とし
た。
用いた鏡面金属カレンダーロールMは、いずれも外径が
300mmで、S45Cより成り、その表面に硬質Cr
メッキが施された鏡面金属カレンダーロール構成とし
た。
【0031】また、本発明装置は、複数すなわち3個以
上の鏡面金属カレンダーロールMを順次連続的に配列し
て一回の走行で、複数のカレンダー処理がなされるよう
にするものであるが、このカレンダー処理を、より多数
回行う場合において、複数の走行を行うこともできる。
また、例えば図3に示すように、3個以上の鏡面金属カ
レンダーロールを、複数組配置して、これら複数組に関
して支持体1を走行する構成とすることもできる。図3
で示した例では、M1 〜M3 ,M4 〜M6 を組とする2
組の配置構成を示したものである。
上の鏡面金属カレンダーロールMを順次連続的に配列し
て一回の走行で、複数のカレンダー処理がなされるよう
にするものであるが、このカレンダー処理を、より多数
回行う場合において、複数の走行を行うこともできる。
また、例えば図3に示すように、3個以上の鏡面金属カ
レンダーロールを、複数組配置して、これら複数組に関
して支持体1を走行する構成とすることもできる。図3
で示した例では、M1 〜M3 ,M4 〜M6 を組とする2
組の配置構成を示したものである。
【0032】そして、この場合においても、隣り合う鏡
面金属カレンダーロールMは平行に配列し、これら鏡面
金属カレンダーロールM間に走行させる支持体1は、隣
り合う鏡面金属カレンダーロールMのの軸心を含む面に
直交する方向にを走行させることが望ましい。
面金属カレンダーロールMは平行に配列し、これら鏡面
金属カレンダーロールM間に走行させる支持体1は、隣
り合う鏡面金属カレンダーロールMのの軸心を含む面に
直交する方向にを走行させることが望ましい。
【0033】上述した、本発明装置による実施形態で
は、各鏡面金属カレンダーロールMを同一外径とした場
合であるが、このような構成とする場合、鏡面金属カレ
ンダーロールMが比較的多くなる場合、特に支持体1の
幅が大きくなると、一部のカレンダー処理部において、
スリップが発生する場合がある。このような不都合を回
避するには、巻き取りロール3による支持体1の張力を
大きくする必要が生じる。
は、各鏡面金属カレンダーロールMを同一外径とした場
合であるが、このような構成とする場合、鏡面金属カレ
ンダーロールMが比較的多くなる場合、特に支持体1の
幅が大きくなると、一部のカレンダー処理部において、
スリップが発生する場合がある。このような不都合を回
避するには、巻き取りロール3による支持体1の張力を
大きくする必要が生じる。
【0034】次に説明する他の実施形態においては、こ
のような鏡面金属カレンダーロールM間におけるスリッ
プの発生を、張力を高めることなく回避することができ
るようにするものである。この実施形態においては、順
次連続的に配置された鏡面金属カレンダーロールMの外
径を、順次後段側に向かって大とするものである。そし
て、このような構成とすることによって、上述のスリッ
プの問題を効果的に回避できることが分かった。
のような鏡面金属カレンダーロールM間におけるスリッ
プの発生を、張力を高めることなく回避することができ
るようにするものである。この実施形態においては、順
次連続的に配置された鏡面金属カレンダーロールMの外
径を、順次後段側に向かって大とするものである。そし
て、このような構成とすることによって、上述のスリッ
プの問題を効果的に回避できることが分かった。
【0035】この場合、鏡面金属カレンダーロールM
は、最大径を有するカレンダーロールの外径が、最小径
の鏡面金属カレンダーロールの外径の100.1%〜1
01.5%の範囲内で変化させる。これは、100.1
%未満ではその効果が殆ど生じないものであり、また、
101.5%以上では、鏡面金属カレンダーロール相互
の周速差が大きくなり磁性層の表面性が低下することに
因る。
は、最大径を有するカレンダーロールの外径が、最小径
の鏡面金属カレンダーロールの外径の100.1%〜1
01.5%の範囲内で変化させる。これは、100.1
%未満ではその効果が殆ど生じないものであり、また、
101.5%以上では、鏡面金属カレンダーロール相互
の周速差が大きくなり磁性層の表面性が低下することに
因る。
【0036】そして、最小径の鏡面金属カレンダーロー
ルと、最大径の鏡面金属カレンダーロールとの間に位置
する各鏡面金属カレンダーロールは、これら両ロールの
外径の差の範囲内で順次例えば均等に変化させる。
ルと、最大径の鏡面金属カレンダーロールとの間に位置
する各鏡面金属カレンダーロールは、これら両ロールの
外径の差の範囲内で順次例えば均等に変化させる。
【0037】例えば、図1の例において、鏡面金属カレ
ンダーロールM1 の外径を300mmとするとき、鏡面
金属カレンダーロールM2 は、その外径を300.1m
m,鏡面金属カレンダーロールM3 を300.2mm,
鏡面金属カレンダーロールM 4 の外径を300.3m
m,鏡面金属カレンダーロールM5 の外径を300.4
mmとすることができる。
ンダーロールM1 の外径を300mmとするとき、鏡面
金属カレンダーロールM2 は、その外径を300.1m
m,鏡面金属カレンダーロールM3 を300.2mm,
鏡面金属カレンダーロールM 4 の外径を300.3m
m,鏡面金属カレンダーロールM5 の外径を300.4
mmとすることができる。
【0038】このような構成としたとき、例えば12イ
ンチ幅の支持体1において、同一径の鏡面金属カレンダ
ーロールM1 〜M5 を用いた場合、40kg/cmの張
力を必要としたものが、34kg/cmの張力に低減化
することができた。
ンチ幅の支持体1において、同一径の鏡面金属カレンダ
ーロールM1 〜M5 を用いた場合、40kg/cmの張
力を必要としたものが、34kg/cmの張力に低減化
することができた。
【0039】また、図3におけるように複数組の鏡面金
属カレンダーロールを設ける場合においても、上述した
外径の範囲内で、各組に関してそのカレンダーロールの
外径を順次後段側に向かって大とするか、もしくは全組
に関して全体的に順次後段側に向かってロール外径を大
とすることができる。
属カレンダーロールを設ける場合においても、上述した
外径の範囲内で、各組に関してそのカレンダーロールの
外径を順次後段側に向かって大とするか、もしくは全組
に関して全体的に順次後段側に向かってロール外径を大
とすることができる。
【0040】このように、鏡面金属カレンダーロールの
外径を順次変化した構成とするときは、低い張力ですぐ
れたカレンダー処理を行うことができることから、装置
の小型化、取扱の簡便化、支持体の不安定な伸長、しわ
の発生等が回避され、歩留りの向上が図られた。
外径を順次変化した構成とするときは、低い張力ですぐ
れたカレンダー処理を行うことができることから、装置
の小型化、取扱の簡便化、支持体の不安定な伸長、しわ
の発生等が回避され、歩留りの向上が図られた。
【0041】尚、図1および図2の例では、5個の鏡面
金属カレンダーロールを配置した場合であるが、3個以
上任意の数を配列することができ、また、図3の例では
3個を1組として2組設けた場合であるが、3個以上任
意の個数を1組とし、2組以上任意の組によって構成す
ることもできる。このような構成とするときは、何らか
の原因で、1つの鏡面金属カレンダーロールに傷が発生
した場合、全鏡面金属カレンダーロールに対して、この
傷が転写して、全鏡面金属カレンダーロールを交換させ
る必要が生じる不都合を回避できる。
金属カレンダーロールを配置した場合であるが、3個以
上任意の数を配列することができ、また、図3の例では
3個を1組として2組設けた場合であるが、3個以上任
意の個数を1組とし、2組以上任意の組によって構成す
ることもできる。このような構成とするときは、何らか
の原因で、1つの鏡面金属カレンダーロールに傷が発生
した場合、全鏡面金属カレンダーロールに対して、この
傷が転写して、全鏡面金属カレンダーロールを交換させ
る必要が生じる不都合を回避できる。
【0042】また、上述した例では、本発明を、支持体
1に磁性塗料の塗膜を形成し、これに対するカレンダー
処理を行う場合について説明したが、磁性塗料による塗
膜に限られるものではなく、磁性層の形成前に形成され
る各種下地層、あるいは磁性層上に形成する表面層に対
するカレンダー処理工程等に適用することができるな
ど、種々の変形、変更を行うことができる。
1に磁性塗料の塗膜を形成し、これに対するカレンダー
処理を行う場合について説明したが、磁性塗料による塗
膜に限られるものではなく、磁性層の形成前に形成され
る各種下地層、あるいは磁性層上に形成する表面層に対
するカレンダー処理工程等に適用することができるな
ど、種々の変形、変更を行うことができる。
【0043】
【発明の効果】上述したように、本発明方法において
は、3個以上の鏡面金属カレンダーロールを連続的に配
置し、これら鏡面金属カレンダーロール間に、順次磁気
記録媒体の支持体を挟んで転接するので、1回のカレン
ダー処理で、実質2回以上のカレンダー処理が連続的に
行われることから、平滑化処理の処理効率を2倍以上に
高めることができる。つまり、単数もしくは僅少回のカ
レンダー処理で実質多数のカレンダー処理がなされる。
そして、このカレンダー処理は、支持体の両面に関して
共に鏡面金属カレンダーロールによる圧接によって行わ
れることから、両面に関して共にすぐれた、すなわち高
度の平滑化が均一になされ、信頼性にすぐれた磁気記録
媒体を、歩留り良く、量産的に製造することができ、ま
た、弾性ロールを用いないことから、長寿命化を図るこ
とができる。したがって、製造コストの低減化を図るこ
とができる。
は、3個以上の鏡面金属カレンダーロールを連続的に配
置し、これら鏡面金属カレンダーロール間に、順次磁気
記録媒体の支持体を挟んで転接するので、1回のカレン
ダー処理で、実質2回以上のカレンダー処理が連続的に
行われることから、平滑化処理の処理効率を2倍以上に
高めることができる。つまり、単数もしくは僅少回のカ
レンダー処理で実質多数のカレンダー処理がなされる。
そして、このカレンダー処理は、支持体の両面に関して
共に鏡面金属カレンダーロールによる圧接によって行わ
れることから、両面に関して共にすぐれた、すなわち高
度の平滑化が均一になされ、信頼性にすぐれた磁気記録
媒体を、歩留り良く、量産的に製造することができ、ま
た、弾性ロールを用いないことから、長寿命化を図るこ
とができる。したがって、製造コストの低減化を図るこ
とができる。
【0044】また、本発明による磁気記録媒体の製造装
置においては、すべてのカレンダー処理のロールが金属
ロールによって構成され、弾性ロールが用いられていな
いことから、高度のカレンダー処理に伴って、カレンダ
ーロール相互の圧力および加熱温度が高められても、ロ
ールに変形が発生することが効果的に回避される。した
がって、すぐれたカレンダー処理を、長期に渡って行う
ことができ、装置の長寿命化が図られる。
置においては、すべてのカレンダー処理のロールが金属
ロールによって構成され、弾性ロールが用いられていな
いことから、高度のカレンダー処理に伴って、カレンダ
ーロール相互の圧力および加熱温度が高められても、ロ
ールに変形が発生することが効果的に回避される。した
がって、すぐれたカレンダー処理を、長期に渡って行う
ことができ、装置の長寿命化が図られる。
【0045】更に、上述したように、この鏡面金属カレ
ンダーロールの外径を、後段側に向かって大とするとき
は、スリップの発生が効果的に回避できることから張力
の減少を図ることができるという利点を有する。
ンダーロールの外径を、後段側に向かって大とするとき
は、スリップの発生が効果的に回避できることから張力
の減少を図ることができるという利点を有する。
【図1】本発明による磁気記録媒体の製造装置の一例の
概略構成図である。
概略構成図である。
【図2】本発明による磁気記録媒体の製造装置の他の一
例の概略構成図である。
例の概略構成図である。
【図3】本発明による磁気記録媒体の製造装置の更に他
の一例の概略構成図である。
の一例の概略構成図である。
【図4】A〜Cは、それぞれ磁気記録媒体の走行態様の
例を示す図である。
例を示す図である。
【図5】従来の磁気記録媒体の製造装置の概略構成図で
ある。
ある。
1・・・支持体、1a,1b・・・支持体の主面、2・
・・ガイドローラ、M(M1 ,M2 ,M3 ・・・)・・
・鏡面金属カレンダーロール、E・・・弾性ロール、3
・・・巻き取りロール
・・ガイドローラ、M(M1 ,M2 ,M3 ・・・)・・
・鏡面金属カレンダーロール、E・・・弾性ロール、3
・・・巻き取りロール
Claims (8)
- 【請求項1】 磁気記録媒体の製造過程におけるカレン
ダー処理工程において、両面に塗膜が形成された磁気記
録媒体の支持体を、3個以上の鏡面金属カレンダーロー
ルが順次連続的に配置されたカレンダー処理部に、その
順次隣り合う鏡面金属カレンダーロール間に走行させて
上記支持体の両面の塗膜に対して1回の走行で複数回の
カレンダー処理を行うことを特徴とする磁気記録媒体の
製造方法。 - 【請求項2】 上記順次連続的に配置された鏡面金属カ
レンダーロールの外径を、順次後段側に向かって大とし
たことを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体の製
造方法。 - 【請求項3】 上記鏡面金属カレンダーロールのうち最
大径を有する鏡面金属カレンダーロールの外径が最小径
の鏡面金属カレンダーロールの外径の100.1%〜1
01.5%の範囲内とされたことを特徴とする請求項2
に記載の磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項4】 上記隣り合う鏡面金属カレンダーロール
間に、これら隣り合う鏡面金属カレンダーロールの回転
中心軸を含む平面に対して直交する方向に上記支持体を
走行させることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録
媒体の製造方法。 - 【請求項5】 3個以上の鏡面金属カレンダーロールが
順次連続的に配置されて成り、 両面に塗膜が形成された磁気記録媒体の支持体が、順次
隣り合う上記鏡面金属カレンダーロール間に走行されて
上記支持体の両面の塗膜に対して1回の走行で同時に複
数回のカレンダー処理を行う構成としたことを特徴とす
る磁気記録媒体の製造装置。 - 【請求項6】 上記順次連続的に配置された鏡面金属カ
レンダーロールの外径を、順次後段側に向かって大とし
たことを特徴とする請求項5に記載の磁気記録媒体の製
造装置。 - 【請求項7】 上記鏡面金属カレンダーロールのうち最
大径を有する鏡面金属カレンダーロールの外径が最小径
の鏡面金属カレンダーロールの外径の100.1%〜1
01.5%の範囲内とされたことを特徴とする請求項6
に記載の磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項8】 上記隣り合う鏡面金属カレンダーロール
間に、これら隣り合う鏡面金属カレンダーロールの回転
中心軸を含む平面に対して直交する方向に上記支持体を
走行させることを特徴とする請求項5に記載の磁気記録
媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11137635A JP2000331331A (ja) | 1999-05-18 | 1999-05-18 | 磁気記録媒体の製造方法と製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11137635A JP2000331331A (ja) | 1999-05-18 | 1999-05-18 | 磁気記録媒体の製造方法と製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000331331A true JP2000331331A (ja) | 2000-11-30 |
Family
ID=15203260
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11137635A Pending JP2000331331A (ja) | 1999-05-18 | 1999-05-18 | 磁気記録媒体の製造方法と製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000331331A (ja) |
-
1999
- 1999-05-18 JP JP11137635A patent/JP2000331331A/ja active Pending
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