JPH0410219A - 磁気記録媒体の製造方法およびその製造装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野］ この発明は、エクストルージョン型塗布ヘッドを用いる
磁気記録媒体の製造方法とその製造装置に関し、さらに
詳しくは、エクストルージョン型塗布ヘッドを用いて、
磁気記録媒体原反の厚みむらを防止し、伸び変形のない
磁気記録媒体原反を形成して、良好な歩留まりで効率よ
く高品質な磁気記録媒体を製造する方法とその製造装置
に関する。

〔従来の技術〕

一般に、磁気記録媒体は、磁性粉末、結合剤樹脂、有機
溶剤あるいは水およびその他の必要成分を、ボールミル
やサンドミルなどによってよく混合分散して磁性塗料を
調製し、この磁性塗料を塗布機でもってベースフィルム
上に塗布、乾燥してつくられる。このときの塗布機によ
る塗布方法としては、グラビア方式、リバースロール方
式、キスコート方式などの間接的な塗布方式が実用化さ
れており、近年、これらの間接的な塗布方式に代わって
、エクストルージョンコート方式などの直接的な塗布方
式が採用されている。（特開昭５７−８４７７１号、特
開昭５８−１０４６６６号、特開昭６０−２３８１７９
号） 〔発明が解決しようとする課題〕 ところが、直接的な塗布方式であるユクストルージョン
コート方式は、エクストルージョン型塗布ヘッドの塗料
流出スリット先端部をベースフィルムに押し付けた状態
で塗布しているため、塗料流出スリット両端部の押付力
の不均一が塗布量の不均一になり、ベースフィルム上に
形成された磁性層の厚みが、磁気記録媒体原反の両耳部
近辺に近づくにしたがって中央部より厚くなる。しかし
て、そのままロール状に巻かれると、磁気記録媒体原反
の両耳部が盛り上がり、両耳部に対して中央部に巻きし
わが発生し、製品の歩留まりを低下させてしまう。

〔課題を解決するための手段〕

この発明は、かかる現状に鑑み種々検討を行った結果な
されたもので、エクストルージョン型塗布ヘッドを用い
て磁性塗料をベースフィルム上に塗布するに際し、エク
ストルージゴン型塗布へノドの前後に配設された塗料流
出スリット部の少なくとも一方の左右エツジ部を磁化さ
せて塗布することによって、この塗料流出スリット部の
左右エツジ部における磁性塗料の流速を磁力の吸引で低
下させ、磁化部分でベースフィルム上に塗布される磁性
塗料を少な（して、形成する磁性層の厚みを調整し、塗
布厚みむらのない均一な磁性層を形成して、伸び変形な
どの無い高品質の磁気記録媒体原反が得られるようにし
たものである。また、この磁気記録媒体原反を適宜に裁
断して得られる磁気記録媒体を、歩留まりよく、効率的
に製造できるようにしたものである。

以下、この発明において使用する磁気記録媒体製造装置
の図面を参照しながら説明する。

第１図および第２図は、この発明において使用するエク
ストルージョン型塗布ヘッドの一例を示したものであり
、エクストルージョン型塗布ヘッドｌは、前後に塗料流
出スリット部２および３を配設し、エクストルージゴン
型塗布へ２ト１内のマニホールド４に供給された磁性塗
料５を、これらの塗料流出スリット部２および３間に形
成されたスリット６から吐出するようにしている。７ａ
７ｂは前方の塗料流出スリット部２の左右エツジ部で、
所定の磁化量で磁化されている。

８はガイドロール９および１０で案内走行されるポリエ
ステルフィルムで、このポリエステルフィルム８上に、
エクストルージョン型塗布ヘッド１の塗料流出スリット
部２および３間に形成されたスリット６から吐出される
磁性塗料５が塗布され、磁性層が形成される。そして後
方の塗料流出スリット部３は、ポリエステルフィルム８
上に接触される。

しかして、マニホールド４に供給された磁性塗料５は、
スリントロから吐出されて走行するポリエステルフィル
ム８上に塗布される際、前方の塗料流出スリット部２の
磁化された左右エツジ部７ａ、７ｂに磁力で吸引され、
左右エツジ部７ａ。

７ｂにおける流速が低下されて塗布される。従って、左
右エツジ部７ａ、７ｂでベースフィルム８上に塗布され
る磁性塗料５が少なくなり、形成される磁性層の厚みが
調整されて、塗布厚みむらのない均一な磁性層が形成さ
れる。その結果、巻き取りロールに巻き取られても厚み
むらがなく、伸び変形のない磁気記録媒体原反が得られ
、この磁気記録媒体原反を適宜に裁断すれば、歩留まり
よく、効率的に高品質の磁気記録媒体が得られる。

このような前方の塗料流出スリット部２の左右エツジ部
７ａ、７ｂの磁化は、左右エンジ部７ａ７ｂの内部に磁
石を埋設するか、あるいは左右エツジ部７ａ、７ｂを磁
化可能な金属で形成して予め磁化しておくか、さらには
強力な磁化体を左右エツジ部７ａ、７ｂの近傍に配設す
るなどの方法で行われ、この左右エツジ部７ａ、７ｂの
磁化によって、ポリエステルフィルム８の両耳部に塗布
される磁性塗料５が吸引され、磁性塗料５の塗布が抑制
されて均一な磁性層が形成される。このとき塗料流出ス
リット部２の左右エツジ部７ａ。

７ｂの磁化量は、ポリエステルフィルム８の両耳部に塗
布される磁性塗料５に効果的に作用するようにするため
、２０〜２００ガウスの範囲内とし、塗布する磁性層の
厚さにより適宜調整するのが好ましく、２０ガウスより
小さい磁化量では所期の効果が得られない。また、磁化
量が２００ガウスを超えるとポリエステルフィルム８の
両耳部に塗布される磁性塗料５の塗布量を必要以上に減
少させてしまい、その結果、ポリエステルフィルム８の
両耳部で磁性層が薄くなり、均一な厚みの磁性層が得ら
れない。さらに、塗料流出スリット部２の左右エツジ部
７ａ、７ｂの領域は、塗料流出スリット部２の左右端か
ら中央部に１０〜２０Ｉｎ＋の幅をもって設けるのが好
ましく、磁性層の厚さにより適宜調整される。

なお、塗料流出スリット部２の左右エツジ部７ａ、７ｂ
を磁化すれば充分な作用効果が得られるが、塗料流出ス
リット部３の左右エツジ部をさらに磁化してもよく、こ
の場合は磁性塗料５の塗布の抑制が一段と容易になり、
均一な磁性層を容易に形成することができる。

このようにして、第１図および第２図に示すエクストル
ージョン型塗布ヘッド１のマニホールド４に供給される
磁性塗料は、磁性粉末を、結合剤樹脂、有機溶剤あるい
は水およびその他の必要成分とともに、ボールミルやサ
ンドミルなどで混合分散して調製され、磁性粉末として
は、７−Ｆｅ２Ｏ３、Ｆｅ３Ｏ４、ｃｏ含有１−Ｆｅｚ
Ｏ３、ＣＯ含有Ｆｅ、Ｏ，、バリウムフェライトなどの
酸化物系磁性粉末のほか、Ｆｅ、Ｃｏ、Ｎｉなどの金属
または合金からなる金属系磁性粉末など従来公知のもの
がいずれも使用される。

また、結合剤樹脂としては、塩化ビニル−酢酸ビニル系
共重合体、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、
繊維素系樹脂、ポリイソシアネト化合物など、従来一般
に磁気記録媒体に使用されるものが広く用いられる。

さらに、有機溶剤としては、メチルイソブチルケトン、
メチルエチルケトン、シクロヘキサノントルエフ、酢６
１ｊエチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチ
ルホルムアミドなど、一般に磁気記録媒体に使用される
を機溶剤がいずれも使用される。

この他、磁性塗料中には必要成分として、潤滑剤、帯電
防止剤、界面活性剤、研磨剤、充填剤など公知の各種添
加側を、必要に応して適宜添加使用してもよい。

〔実施例］ 次に、この発明の実施例について説明する。

実施例Ｉ Ｃｏ被着ＴＦｅｚＯ：＋（長軸　５００重量部径０．４
μｍ、短軸径０．０５μｍ、 保磁力６００エルステツド） ニトロセルロース　　　　　　　　５０〃パンデックス
Ｔ−５２５０（大　　３０〃日本インキ化学工業社製、
ポ リウレタン樹脂） コロネートしく日本ポリウレタ　　２０〃ン工業社製、
三官能性低分子 量イソシアネート化合物） ミリスチン酸　　　　　　　　　　　４　〃メチルイソ
ブチルケトン　　　　８５０〃トルエン　　　　　　　
　　　　８５０〃この組成物をボールミルで７２時間混
合分散して磁性塗料を調製した。この磁性塗料を、第１
図および第２図に示すように、塗料流出スリット２の両
端部から中央部方向に２０ｍｍ幅範囲の左右エツジ部７
ａ、７ｂを１５０ガウスの磁化量で磁化したエクストル
ージョン型塗布ヘッド１のマニホールド４に供給し、塗
料流出スリット部３の先端に接しながら走行する厚さ１
５μｍ、幅５０８ｍｍのポリエステルフィルム８上に、
塗布速度５０　ｍ７分、塗布部テンション８ｋｇ１５０
８ｍｍ幅、塗布幅５００ａｎで乾燥後の平均厚さが４．
０μｍになるように塗布し、乾燥して磁性層を形成し、
巻き取りロールに巻き取った。このとき巻きしわの発生
は見られなかった。

次いで、巻き取りロールに巻き取られた磁気記録媒体原
反を巻き解き、所定の巾に裁断して磁気テープをつくっ
たところ、磁気記録媒体原反の両耳部の伸び変形が全く
見られず、歩留まりが向上して磁気テープが効率よく得
られた。

実施例２ 実施例１において、塗料流出スリット２の左右エツジ部
７ａ、７ｂを３５０ガウスの磁化量で磁化した以外は、
実施例１と同様にして磁性塗料の塗布を行い、磁気記録
媒体原反をつくった。

このようにして得られた磁気記録媒体原反は、両耳部に
伸び変形があり、またロール状に巻き取る際に巻きしわ
の発生が見られ、この両耳部からは磁気テープが得られ
なかった。

比較例１ 実施例１において、塗料流出スリット２の両端部から中
央部方向に２０ｍｍ幅範囲の左右エツジ部７ａ、７ｂを
磁化させたエクストルージョン型塗布ヘッド１に代えて
、塗料流出スリットの左右エツジ部が磁化されていない
エクストルージョン型塗布ヘッドを使用した以外は、実
施例１と同様にして磁性塗料の塗布を行い、磁気記録媒
体原反をつくった。

このようにして得られた磁気記録媒体原反は、両耳部に
伸び変形があり、またロール状に巻き取る際に巻きしわ
の発生が見られ、この両耳部からは磁気テープが得られ
なかった。

また、各実施例および比較例で得た磁気記録媒体原反の
塗布幅に対する磁性層の膜厚分布を調べた。第３図はそ
の結果を図示したもので、この第３図から明らかなよう
に、実施例１で得られた磁気記録媒体原反は磁性層の膜
厚分布が４．０μｍでほぼ均一であるが、実施例２で得
られた磁気記録媒体原反は磁性層の両端部が薄くなり、
比較例１で得られた磁気記録媒体原反は磁性層の両端部
が厚くなっている。

〔発明の効果］ 各実施例および比較例、また第３図から明らかなように
、比較例１で得られた磁気記録媒体原反は両耳部に伸び
変形があって、ロール状に巻き取る際に巻きしわの発生
が見られ、両耳部からは磁気テープが得られないが、実
施例１で得られた磁気記録媒体原反は両耳部に伸び変形
がなくて、ロル状に巻き取る際の巻きしわの発生もなく
、このことからこの発明の製造装置および製造方法で得
られる磁気記録媒体原反は、両耳部に伸び変形がなく、
ロール状に巻き取る際の巻きしわの発生もなくて、これ
を裁断して得られる磁気テープの歩留まりが向上し、高
品質の磁気テープが効率よく得られることがわかる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明で使用する磁気記録媒体製造装置の
エクストルージョンコート方式の概略断面図、第２図は
第１図のＡ−Ａ線拡大断面図、第３図は各実施例および
比較例で得られた磁気記録媒体原反の塗布幅と磁性層の
膜厚との関係図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、磁性塗料をエクストルージョン型塗布ヘッドを用い
   てベースフィルム上に塗布するに際し、エクストルージ
   ョン型塗布ヘッドの前後に配設された塗料流出スリット
   部の少なくとも一方の左右エッジ部を磁化させて塗布し
   、ベースフィルム上に厚みを調整した磁性層を形成する
   ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法 ２、エクストルージョン型塗布ヘッドの前後塗料流出ス
   リット部の少なくとも一方の左右エッジ部を、２０〜２
   ００ガウスの範囲の磁化量で磁化させた請求項１記載の
   磁気記録媒体の製造方法３、磁性塗料の塗布工程に、前
   後に配設された塗料流出スリット部の少なくとも一方の
   左右エッジ部を磁化させたエクストルージョン型塗布ヘ
   ッドを配設し、このエクストルージョン型塗布ヘッドに
   より磁性塗料をベースフィルム上に塗布して、厚みを調
   整した磁性層を形成する磁気記録媒体の製造装置 ４、エクストルージョン型塗布ヘッドが、塗料流出スリ
   ット部の少なくとも一方の左右エッジ部の内部に磁石を
   埋設して、左右エッジ部を磁化させたエクストルージョ
   ン型塗布ヘッドである請求項３記載の磁気記録媒体の製
   造装置 ５、エクストルージョン型塗布ヘッドが、塗料流出スリ
   ット部の少なくとも一方の左右エッジ部を磁化可能な金
   属で形成して予め磁化させたエクストルージョン型塗布
   ヘッドである請求項３記載の磁気記録媒体の製造装置 ６、エクストルージョン型塗布ヘッドが、塗料流出スリ
   ット部の少なくとも一方の左右エッジ部の近傍に強力な
   磁化体を配設させて磁化させたエクストルージョン型塗
   布ヘッドである請求項３記載の磁気記録媒体の製造装置 ７、エクストルージョン型塗布ヘッドの前後塗料流出ス
   リット部の少なくとも一方の左右エッジ部を、２０〜２
   ００ガウスの範囲の磁化量で磁化させた請求項３ないし
   ６記載の磁気記録媒体の製造装置