JPH02179922A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はカレンダ処理により磁気記録媒体の表面を鏡面
加工する磁気記録媒体の製造方法に関し、詳しくは摩擦
が少なく電磁変換特性の良好な磁気記録媒体を製造し得
る方法に関するものである。

（従来の技術） 磁気記録の高密度化、高性能化に追従していくためには
磁気記録媒体の磁性塗膜表面を鏡面加工して電磁変換特
性の向上を図る必要があるが、−方でこの様な鏡面化に
より媒体と媒体摺動部間の密着性が増大し、摩擦に伴な
う媒体走行不良が発生する。

そこで、従来表面に微少な凹凸を形成されたカレンダロ
ールを用いて、磁性塗膜表面を適当な凹凸を有する準鏡
面とすることで電磁変換特性の向上および摩擦係数の低
下という相反する要請にこたえ得るようにしたものが知
られている（特開昭４８−７３１０４号公報）。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、上述した従来技術は上記カレンダロール
を製造する際に、鏡面化工程と凹凸形成工程の２つの工
程を経る必要があり、ただでさえ加工コストおよび加工
時間のかかる鏡面化工程に加えてさらに凹凸形成工程を
設けることは製造効率の点で好ましくない。特に、磁性
塗膜表面を鏡面化するには１回のロール処理だけでは均
一性が得られないおそれがあるため、通常のカレンダニ
程においては３〜７段のカレンダロールを通すようにし
ており、そのためこれら全てのカレンダロールを上記半
鏡面状態にそろえようとするとロールの製造に要するコ
ストおよび時間が増大するという問題があった。

本発明はこのような事情に鑑みなされたもので、カレン
ダロールの製造に要するコストおよび時間の減少を図り
得る、電磁変換特性および摩擦係数の良好な磁気記録媒
体を製造する方法を提供することを目的とするものであ
る。

（課題を解決するための手段） 本発明の磁気記録媒体の製造方法は、複数個のカレンダ
ロールを磁気記録媒体の進行方向に配列してカレンダ処
理を行なうもので、金属製の上記カレンダロールの表面
粗さを、このカレンダ処理工程の下流側に位置するロー
ル程粗くさせてカレンダ処理を行なうことを特徴とする
ものである。

また、金属製の上記カレンダロールの全ての表面を表面
粗さＲａ　　（カットオフ値：　０．０７５　ｓ＋）が
０．０５μｍ以下となるように形成したことを特徴とす
るものである。

（作　　用） 本発明は本発明者等の実験により導かれた結論に基づい
てなされたものである。すなわち、多数段からなるカレ
ンダロールを用いて磁気記録媒体のカレンダ処理を行な
う場合、磁性体塗布面の表面状態は第１段目のロールの
表面状態が最も大きく影響し、以下後段に進むにしたが
って極端に影響力が小さくなる。そこで、例えば３段の
カレンダロールを使用している場合において第１段目の
ロールの表面を鏡面状態に形成しておけば、第２段目以
降のロールの表面状態をかなり粗くしても磁性体塗布面
を上記半鏡面状態に形成することが可能である。さらに
、第２段目のロールと第３段目以降のロールについても
同様のことがいえる。

したがって、本発明の方法の如く上述した構成とすれば
、全てのカレンダロールを上記半鏡面状態に形成した場
合よりもロールの製造コストおよび製造時間を減少せし
めることが可能である。

また、本発明者等の実験によれば全ての金属製カレンダ
ロールの表面粗さＲａ　　（カットオフ値二〇、０７５
　ａｍ）を０．０５ａ　ｍとしたとき電磁変換特性。

摩擦係数ともに優れた磁気記録媒体を形成できるので、
全ての金属製カレンダロールの表面粗さＲａ　　（カッ
トオフ値：　０．０７５　ａｍ）を０．０５μ７Ｈとす
る上記構成により、製造される磁気記録媒体の品質を高
めることが可能となる。

（実　施　例） 以下、本発明の一実施例について説明する。

第１図および第２図は各々本発明方法を実施するための
装置を示す概略図である。この第１図に示す装置は、非
磁性支持体上に磁性塗布液を塗布。

乾燥してなるウェブ１を、３つの金属ロール（Ｍｓ　’
、　Ｍｚ　、　Ｍ３　）　２ａ、ｂ、ｃと２つの弾性ロ
ール（Ｅ）３ａ、ｂを用いてカレンダ処理し、このウェ
ブ１の磁性面１ａを適度な粗さの平面状態に仕上げるも
のである。すなわち、このカレンダ処理工程に搬送され
てきた（矢印Ａ方向）上記ウェブ１は回転する上記第１
の金属ロール２ａと上記第１の弾性ロール３ａに挾持さ
れ、このとき上記磁性面１ａがこの第１の金属ロール２
ａ側に当接されることにより第１のカレンダ処理が行な
われ、次にスクイズロール４により折り返されたこのウ
ェブ１は回転する上記第２の金属ロール２ｂと上記第１
の弾性ロール３ａに挾持され、このとき上記磁性面１ａ
がこの第２の金属ロール２ｂ側に当接されることにより
第２のカレンダ処理が行なわれ、以後同様に上記第２の
金属ロール２ｂと上記第２の弾性ロール３ｂにより第３
のカレンダ処理が、上記第３の金属ロール２ｃと上記第
２の弾性ロール３ｂにより第４のカレンダ処理が行なわ
れ、この第４のカレンダ処理の後上記ウェブ１は次工程
に搬送され（矢印Ｂ方向）、最終的に製品磁気テープが
作製される。

上記３つの金属ロール２ａ、ｂ、ｃは、初段から最終段
に向うにしたがってロールの表面粗さが粗くなるように
形成され、そのＲａ　　（カットオフ値二〇、０７５履
：以下同じ）は、例えば 上記第１の金属ロール２ａのＲａが０．００８　ｕｎ。

上記第２の金属ロール２ｂのＲａが０゜０２６μｍ。

上記第３の金属ロール２ＣのＲａが０．０５０　ｕｍ。

とされている。このようなカレンダロールを用いたカレ
ンダ処理において上記ウェブ１の磁性面１ａはロールの
表面状態が転写されることとなるため、この磁性面１ａ
の表面を鏡面状態に仕上げるためにはロールの表面も同
様に鏡面状態としておかなければならない。しかし、磁
性面１ａの表面状態に最も大きな影響を与えるのは初段
のロール、すなわち上記第１の金属ロール２ａであって
以下後段となる程その影響は小さくなり、この第１の金
属ロール２ａの表面が極めて鏡面状態に近ければ上記第
２゜第３の金属ロール２ｂ、ｃの表面粗さが多少粗くと
も、かなり鏡面状態に近い磁性面１ａを有する磁気テー
プを形成することができる。具体的には、上記第１〜第
３の金属ロール２ａ、ｂ、ｃを上述した例示の値に設定
しておけば、これら３つの金属ロール２ａ、ｂ、Ｃの表
面粗さＲａを全て例えば０．０１μｍに設定した場合と
略同様の表面状態の磁気テープを形成することができる
。全ての上記金属ロール２ａ、ｂ、ｃを例えば表面粗さ
Ｒａが０．Ｏ１μｍ程度となるように形成するのは多大
なコスト、時間を要するが、１つの上記金属ロール２ａ
の表面粗さＲａを０゜００８μ扉とし、他の上記金属ロ
ール２ｂ、２ｃはその表面粗さＲａを０．０２８　ａｍ
および０．０５０　μｍとすればトータルとしての金属
ロール２ａ、ｂ、ｃの製造に要するコスト、時間を大幅
に低減せしめることが可能である。

なお、上述した金属ロール２ａ、ｂ、ｃおよび弾性ロー
ル３ａ、　ｂは９０℃程度の温度に維持しておく。ウェ
ブ１の線圧は２００８ｇ／ｃｍ程度、走行速度は２００
　ｍ／ｍｉｎ程度とする。さらに、上記金属ロール２ａ
、ｂ、Ｃおよび上記弾性ロール３ａ、ｂの材質２表面硬
度、ロール径およびロール幅の各条件について以下に示
す。

金属ロール 材　　質：５４５Ｃ＋ＨＣｒメツキ 表面硬度：Ｈｓ８５ ０−ル径：φ２００ ロール幅：４００ 弾性ロール 材　　質：５４５Ｃ＋ＭＣナイロン 表面硬度：　Ｈｓ　７５ ０−ル径：φ３００ ロール幅＝３５０ 次に、第３図に示す装置は、カレンダ処理工程に搬送さ
れてきたウェブ１をこの工程内において直線的に（矢印
Ｃ方向）搬送する間に３段に並列せしめたカレンダロー
ル群によりカレンダ処理を行なうものである。すなわち
、支持体上に磁性体を塗布、乾燥されてなるウェブ１は
回転する第１のワークロールペア（Ｍｒ　）　５ａによ
り挾持されて第１のカレンダ処理が行なわれ、この後同
様にして第２のワークロールペア（Ｍｚ　）　５ｂによ
り第２のカレンダ処理が、第３のワークロールペア（Ｍ
３）５ｃにより第３のカレンダ処理が行なわれる。

さらに、上記第１のワークロールペア５ａは第１のバッ
クアップロールペア６ａにより、上記第２のワークロー
ルペア５ｂは第２のバッファ・ツブロールペアθｂによ
り、また上記第３のワークロールペア５Ｃは第３のバッ
クアップロールペア６Ｃにより各々加圧されるようにな
っている。また、上記ワークロールペア５ａ、ｂ、ｃの
表面粗さは後段にいくにしたがって粗くなるように形成
されている。この第３図に示す装置における上記ワーク
ロールペア５ａ、ｂ、ｅの加熱温度、ウェブ１の線圧お
よび走行速度の各条件は第１図に示す装置において設定
された各条件と同じ値に設定されている。上記ワークロ
ール５ａ、ｂ、ｃおよび上記バックアップロール６ａ、
ｂ、ｃの材質１表面硬度、ロール径およびロール幅の各
条件について以下に示す。

ワークロール 材　　質：　５ＵＪ２＋ＨＣｒメツキ 表面硬度：Ｈｓ９０ ロール径：φ１０Ｇ ロール幅＝２００ バックアップロール 材　　質：５４５Ｃ＋ＨＣｒメツキ 表面硬度：　Ｈｓ　８５ ０−ル径：φ２００ ロール幅：２００ 次に第１表に示す条件に設定された各実施例および各比
較例について、磁性面の表面粗さＲａ。

光沢度、再生出力および摩擦係数を測定したのでその結
果を第２表に示す。なお、装置の方式は、第１図の装置
方式の場合がＡ１第２図の装置方式の場合がＢとする。

また、光沢度はＪＩＳＺ８７４１に基づき入射角θ−４
５″に設定して測定し、再生出力は実施例４の場合を０
とした。

第１表 第２表 上記第２表から明らかなように、本発明の実施例によれ
ば電磁変換特性および摩擦係数を良好な値に維持するこ
とができる。さらに、全ての上記ロールの表面粗さＲａ
を０，０５μｍ以下とすれば再生出力および摩擦係数の
極めて良好な磁気テープを形成することができる。すな
わち上記第１の金属ロール２ａ１上記第１のバックアッ
プロール５ａのみならず、上記第２の金属ロール２ｂ、
上記第２のバックアップロール５ｂ、および上記第３の
金属ロール２ｃ、上記第３のバックアップロール５Ｃも
その表面粗さＲａを０．０５μｍ以下とすることにより
さらに良好な磁気テープを形成できる。

なお上記実施例においては磁気記録媒体として磁気テー
プを用いているが、本発明方法に応用し得る磁気記録媒
体としては必ずしもこれに限られず例えば磁気シート等
を用いることも可能である。

なお、本発明とは直接関係ないが、非磁性支持体や磁性
層等の特性によっては、上記第１の金属ロールの表面粗
さを最も粗くし、後段に向うにしたがってロールの表面
粗さを順次平滑化したちのとすることで本発明と同様の
効果を得ることができる場合もある。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明の磁気記録媒体の製造方法
によれば、磁性面の表面粗さに最も影響を与える初段の
金属ロール表面を最も平滑性の良好なものとし、後段に
向うにしたがって順次その表面粗さを粗くする構成とし
ており、全てのロール表面を同じｔＩＩさのものとした
場合よりも第２段目以降のロール表面の粗さをある程度
粗くすることが可能となるのでトータルとしての金属ロ
ール作製に要するコストの低廉化および時間の短縮化を
図ることができ、電磁変換特性および摩擦係数の良好な
磁気記録媒体を効率的に製造することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は、各々本発明の実施例に係る磁気
記録媒体の製造方法を実施するための装置を示す概略図
である。 ｌ・・・ウェブ　　　　　　［ａ・・・磁性面２ａ、ｂ
、ｃ・・・金属ロール ３ａ、ｂ ・弾性ロール ５ａ、ｂ、ｃ・・・ワークロール ８ａ、ｂ、ｃ・・・バックアップロール第１図 第２図 事件の表小 昭和　６３　年　特　許　願 光明の名称 Ｉ！１３３５．４０７ 磁気記録媒体の１造方法 補正をする６ 事件との関係　　　　　特許出願人 任　所　神奈川県南足柄市中沼２１０番地名　称　　（
５２０）富士写真フィルム株式会社号

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）支持体上に磁性塗布液を塗布、乾燥してなる磁気
   記録媒体を、この媒体の進行方向に配列された複数個の
   カレンダロールを用いてカレンダ処理する磁気記録媒体
   の製造方法において、 前記磁気記録媒体の磁性面側に接触する全ての金属製の
   カレンダロールの表面粗さを、このカレンダ処理工程の
   下流側に位置するカレンダロール程粗くさせて前記カレ
   ンダ処理を行なうことを特徴とする磁気記録媒体の製造
   方法。
2. （２）前記全ての金属製のカレンダロールの表面粗さ（
   Ｒａ：カットオフ値：０．０７５ｍｍ）を０．０５μｍ
   以下に形成したことを特徴とする請求項１記載の磁気記
   録媒体の製造方法。