JP2000328041A - シーリング材用ポリオール組成物 - Google Patents

シーリング材用ポリオール組成物

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JP2000328041A
JP2000328041A JP2000074577A JP2000074577A JP2000328041A JP 2000328041 A JP2000328041 A JP 2000328041A JP 2000074577 A JP2000074577 A JP 2000074577A JP 2000074577 A JP2000074577 A JP 2000074577A JP 2000328041 A JP2000328041 A JP 2000328041A
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JP
Japan
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polyol
sealing material
acrylic polyol
viscosity
acrylic
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JP2000074577A
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English (en)
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Toshiaki Matsunaga
俊明 松永
Tomomasa Kaneko
知正 金子
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクリルポリオールが有する良好な耐熱
性、耐候性とポリオキシアルキレンポリオールが有する
良好な作業性(低粘度、低感温性)を併せ持ち、さらに
臭気の問題がないシーリング材用ポリオール組成物を提
供することを目的とする。 【解決手段】 アクリルポリオール(a)およびポリ
オキシアルキレンポリオール(b)を必須成分とし、ア
クリルポリオール(a)は、メルカプタン系連鎖移動剤
を使用せずに作られたもので、水酸基価が15mgKO
H/g以上、40mgKOH/g以下および数平均分子
量(Mn)が3000以上、12000以下であり、ア
クリルポリオール(a)とポリオキシアルキレンポリオ
ール(b)の重量比((a)/(b))が1/3より大
きく、3/1未満であることを特徴とするシーリング材
用ポリオール組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建材用弾性シーリ
ング材に使用されるシーリング材用ポリオール組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のシーリング材用ポリオールとして
は、主としてポリプロピレングリコールおよびアクリル
ポリオールが使用されている。
【0003】ポリプロピレングリコールは粘度が低く、
感温性(粘度の温度変化)も低いため、シーリング材に
用いた場合、そのシーリング材の作業性は非常に良好で
あるが、耐熱性、耐候性および密着性が悪いという欠点
があった。特に耐熱性が悪く、シーリング材の耐久性分
類(JIS A5758の耐久性分類)では8020で
示す事ができ、耐熱性が低いものである。
【0004】一方、アクリルポリオールを用いたシーリ
ング材組成物は耐熱性、耐候性、密着性が良好であり、
シーリング材の耐久性分類(JIS A5758の耐久
性分類)では9030で示す事ができる高い物性である
が、粘度が高く、感温性も大きいため、シーリング材に
した場合のシーリング材の作業性が悪いという欠点があ
った。
【0005】そこでこれまでに、上記課題を解決するた
めに、特開昭59−176378号公報、特開昭61−
83277号公報などが提案されている。
【0006】特開昭59−176378号公報は、「平
均分子量1000以上のポリオキシアルキレンポリオー
ルとイソシアネート基と反応しうる官能基を分子末端に
平均1個および分子内の任意の位置に平均1個有する平
均分子量2000以上のアクリル系低分子量共重合体と
の混合物を硬化剤(ポリオール成分)とする弾性シーラ
ント」というものであるが、アクリル系低分子共重合体
の官能基数が低いため、硬化性が低くまた硬化後の表面
タックも大きい、分子末端に平均1個のイソシアネート
と反応しうる官能基を導入するために、具体的に記載さ
れている連鎖移動剤は、メルカプタン系連鎖移動剤(イ
ソシアネートと反応しうる官能基およびメルカプト基を
併せ持つ化合物)である。そのため製品にメルカプタン
系連鎖移動剤の臭気が残る事、重合が遅く、また未反応
の単量体成分が残り易く、さらにポリマー末端に導入さ
れるC−S結合のため、ポリマーの熱安定性が悪く、シ
ーリング材用アクリル系共重合体の製法としては好まし
くない。さらにアクリルポリオールとポリオキシアルキ
レンポリオールを併用した際に、その併用効果、および
併用効果が発揮される混合比範囲について十分示されて
いないなどの問題があった。
【0007】また、特開昭61−83277号公報は
「数平均分子量1000以上のポリオキシアルキレンポ
リオールとイソシアネート基と反応しうる官能基を分子
末端に平均1個および分子内の任意の位置に平均1.5
−4.0個有する数平均分子量6000以上の(メタ)
アクリル酸アルキルエステル系低分子共重合体の混合物
を硬化剤(ポリオール成分)とする弾性シーラント」と
いうものであるが、分子末端に平均1個のイソシアネー
トと反応しうる官能基を導入するために、メルカプタン
系連鎖移動剤(イソシアネートと反応しうる官能基およ
びメルカプト基を併せ持つ化合物)の使用が必須とな
り、そのため製品にメルカプタン系連鎖移動剤の臭気が
残るおよび重合が遅く、また未反応の単量体成分が残り
易く、さらにポリマー末端に導入されるC−S結合のた
め、ポリマーの熱安定性が悪いという問題があった。ま
た、アクリルポリオールとポリオキシアルキレンポリオ
ールを併用した際に、その併用効果、および併用効果が
発揮される混合比範囲について十分示されていないなど
の問題があり、いずれも従来のシーリング材が抱えるシ
ーリング材の作業性と物性(耐熱性、耐候性)の両立を
十分に達成したものではなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アクリルポ
リオールが有する良好な耐熱性、耐候性とポリオキシア
ルキレンポリオールが有する良好な作業性(低粘度、低
感温性)を併せ持ち、さらに臭気の問題がないシーリン
グ材用ポリオール組成物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
する方法として、アクリルポリオール(a)およびポリ
オキシアルキレンポリオール(b)を必須成分とし、ア
クリルポリオール(a)は、メルカプタン系連鎖移動剤
を使用せずに作られたもので、水酸基価が15mgKO
H/g以上、40mgKOH/g以下および数平均分子
量(Mn)が3000以上、12000以下であり、ア
クリルポリオール(a)とオキシアルキレンポリオール
(b)の重量比((a)/(b))が1/3より大き
く、3/1未満であることを特徴とするシーリング材用
ポリオール組成物を提供するものである。
【0010】〔アクリルポリオール(a)に関する説
明〕アクリルポリオール(a)とは、一般的に、(メ
タ)アクリル酸エステルを主成分とする水酸基を有する
ポリマーを示す。具体的には、本発明に用いられるアク
リルポリオール(a)に関する説明を下記に示す。
【0011】アクリルポリオール(a)の製法は、メル
カプタン系連鎖移動剤を使用しなければ、公知の製造方
法であれば、特に限定されないが、下記にその例を説明
する。
【0012】アクリルポリオール(a)を製造するため
に用いられるモノマーは特に限定されないが、アクリル
ポリオールの特徴である良好な耐候性、耐熱性を遺憾な
く発揮するためには、(メタ)アクリル酸エステル
(c)を50−99重量%、水酸基含有モノマー(d)
を1−20重量%、その他の共重合可能モノマー(e)
を0−49重量%を重合することにより製造することが
好ましい。
【0013】各モノマーは特に限定されないが、(メ
タ)アクリル酸エステル(c)としては、例えば、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)
アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、
(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル
酸パーフルオロエチルなどが挙げられ、アクリルポリオ
ール(a)の粘度を低くするためには、アクリル酸エス
テルを主に用いることが好ましく、この中でもアクリル
酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルを主に用いる
ことがより好ましい。
【0014】水酸基含有モノマー(d)としては、例え
ば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、α−ヒドロキ
シメチルアクリル酸メチル、α−ヒドロキシメチルアク
リル酸エチル、(メタ)アリルアルコール、および(メ
タ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、イタ
コン酸などへのエチレンオキサイド、またはプロピレン
オキサイドの付加物(付加数は1−20程度)などが挙
げられる。
【0015】また、必要に応じて使用されるその他の共
重合可能モノマー(e)としては、スチレン、パーフル
オロエチレン、フッ化ビニリデン、フェニルマレイミ
ド、酢酸ビニル、ブタジエン、塩化ビニル、アリルクロ
ライドおよびOH基以外の官能基含有モノマーとして
(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸、(メタ)アクリル酸2−アミノエチル、ビ
ニルトリメトキシシラン、γ−(メタクロイルオキシプ
ロピル)トリメトキシシランなどが挙げられる。
【0016】アクリルポリオール(a)の重合方法とし
ては、アクリルポリオール(a)に問題となる臭気が残
らないように、メルカプタン系の連鎖移動剤を使用しな
いこと以外には、特に限定はなく、公知の、溶液重合、
塊状重合、懸濁重合、乳化重合などにより重合を行なう
ことができる。メルカプタン系連鎖移動剤(イソシアネ
ートと反応しうる官能基およびメルカプト基を併せ持つ
化合物)を用いると製品にメルカプタン系連鎖移動剤の
臭気が残る事や、重合が遅く、また未反応の単量体成分
が残り易く、また、ポリマー末端に導入されるC−S結
合のため、ポリマーの熱安定性が悪く、本発明のシーリ
ング材用アクリル系共重合体の製法としては好ましくな
い。
【0017】上記重合の際に使用される開始剤にも特に
限定はなく、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、メチ
ルエチルケトンパーオキサイド、ターシャリーヘキシル
パーオキシイソプロピルモノカーボネートなどの過酸化
物系開始剤、2,2‘−アゾビイスイソブチロニトリ
ル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニト
リル)などのアゾ系開始剤および過酸化水素−Fe(I
I)系、過酸化ベンゾイル−ジメチルアニリン系、過硫
酸酸塩−亜硫酸水素ナトリウム系などのレドックス開始
剤系などが挙げられる。
【0018】この重合においては、必要に応じて公知の
溶剤類を使用することができる。溶剤の種類は、特に限
定されず、重合温度などの条件に合わせて自由に選択で
きるが、例えば、トルエン、キシレン、ブタノール、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエー
テル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ートなどが挙げられる。
【0019】本発明のアクリルポリオール(a)は、使
用上の都合より、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などで
重合した場合には、重合後にアクリルポリオール(a)
以外の揮発分を除去する必要がある。この場合の脱揮方
法としては、釜脱揮、薄膜蒸留機、2軸押出機など公知
の手法のいずれも用いることができ、特に限定されな
い。
【0020】また、脱揮操作は、アクリルポリオール
(a)の重合後にそのまま実施しても良いし、アクリル
ポリオール(a)の重合後の溶液に予めポリオキシアル
キレンポリオール(b)を添加した後に実施してもかま
わない。
【0021】脱揮後のアクリルポリオール(a)はシー
リング材に使用するので、残存揮発成分は少ない方が好
ましい。特に限定はされないが、残存揮発性分が5重量
%(対アクリルポリオール(a))以下であることが好
ましい。
【0022】また、本発明に使用されるアクリルポリオ
ール(a)は以下の2つ(、)の物性を満たすもの
でなければならない。
【0023】水酸基価 本発明に使用されるアクリルポリオール(a)の水酸基
価は15mgKOH/g以上、40mgKOH/g以下
でなければならない。アクリルポリオール(a)の水酸
基価が15mgKOH/g未満の場合は、シーリング材
にした際の架橋密度が低すぎて、十分な硬化特性、強度
などが得られない。また、アクリルポリオール(a)の
水酸基価が、40mgKOHを越えた場合には、アクリ
ルポリオール(a)の水酸基価が高すぎて、シーリング
材にした際の物性が硬くなりすぎるだけでなく、シーリ
ング材用ポリオール組成物およびアクリルポリオール
(a)の添加量の自由度が低く、シーリング材配合が限
定され、各種シーリング材物性のバランスが取りにくく
なってしまう。
【0024】分子量(Mn)範囲 本発明に使用されるアクリルポリオールの数平均分子量
(Mn)は3000以上、12000以下が好ましい。
より好ましくは、3000以上、10000以下であ
る。より好ましくは4500以上9000以下である。
【0025】アクリルポリオールの数平均分子量(M
n)が3000未満の場合には、反応後の強度を十分保
つため、ポリマー1分子あたりの平均水酸基数を一定
(約2.5以上)とすると水酸基価が高くなりすぎ、シ
ーリング材にした際の物性が硬くなりすぎるだけでな
く、シーリング材用ポリオール組成物およびアクリルポ
リオール(a)の添加量の自由度が低く、シーリング材
配合が限定され、水酸基価が40mgKOH/gを越え
た場合と同様に各種シーリング材物性のバランスが取り
にくくなってしまう。一方、アクリルポリオール(a)
の数平均分子量(Mn)が12000を越えた場合に
は、アクリルポリオール(a)およびポリオール組成物
の粘度が高くなりすぎて、シーリング材にした場合の作
業性が確保しにくくなる。
【0026】〔ポリオキシアルキレンポリオール(b)
の説明〕本発明に使用されるポリオキシアルキレンポリ
オール(b)は公知のポリオキシアルキレンポリオール
であれば特に限定されないが、例えばポリプロピレング
リコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリ
コール−ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリ
コールブロックポリマー、ポリテトラエチレングリコー
ル、またスチレンオキサイド、アリルグリシジルエーテ
ル、エピクロロヒドリンなどの重合体およびこれらの共
重合体などが挙げられ、これらの1種または2種以上の
混合物で使用することができる。
【0027】上記の中でも、耐水性、価格などよりポリ
プロピレングリコールまたはポリエチレングリコール−
ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコールブ
ロックポリマーが好ましい。
【0028】本発明に使用されるポリオキシアルキレン
ポリオール(b)の1分子あたりのOH基数は特に限定
されないが、十分な硬化性を有し、架橋密度が高すぎな
い点などより2または3が好ましい。もちろんこれらの
混合物も好ましい。また、ポリオキシアルキレンポリオ
ール(b)の水酸基価は特に限定されないが、10mg
KOH/g以上、60mgKOH/g以下が好ましく、
15mgKOH以上、40mgKOH/g以下がより好
ましい。10mgKOH/g未満であると、シーリング
材にした際の架橋密度が低すぎて、十分な硬化特性、強
度などが得られない、また、表面タックが強いなどの問
題が生じ易く、60mgKOH/gを越える場合には、
シーリング材用ポリオール組成物の水酸基価が高くなり
すぎ、シーリング材にした際の物性が硬くなりすぎるだ
けでなく、シーリング材用ポリオール組成物の添加量の
自由度が低く、でシーリング材配合が限定され、各種シ
ーリング材物性のバランスが取りにくくなり易い。
【0029】本発明に使用されるポリオキシアルキレン
ポリオールの数平均分子量(Mn)は特に限定されない
が、シーリング材にした際の柔軟性の付与および粘度の
点から、1000−5000が好ましく、2000−5
000がより好ましい。
【0030】〔アクリルポリオール(a)/ポリオキシ
アルキレンポリオール(b)の配合比の説明〕本発明の
シーリング材用ポリオール組成物でのアクリルポリオー
ル(a)とポリオキシアルキレンポリオール(b)の配
合比((a)/(b)(重量比))は、1/3より大き
く、3/1未満である必要がある。上記配合比(a)/
(b)が1/3以下の場合には、アクリルポリオール
(a)が不足するため、ポリオール組成物の耐熱性が悪
化し、シーリング材にした際に、ポリウレタン系と同じ
程度の耐熱性(JIS A5758の耐久性分類で80
20並み)しか示さなくなり、アクリルポリオールの添
加効果がほとんどなくなってしまう。
【0031】一方、上記配合比(a)/(b)が3/1
以上の場合には、ポリオキシアルキレンポリオール
(b)が不足するため、ポリオール組成物の粘度、感温
性が大きくなりすぎ、シーリング材にした際に、アクリ
ルウレタン系なみの悪い作業性しか得られない。ポリオ
キシアルキレンポリオールの添加効果がほとんどなくな
ってしまう。
【0032】また、本発明のシーリング材用ポリオール
組成物でのアクリルポリオール(a)とポリオキシアル
キレンポリオール(b)の配合比((a)/(b)(重
量比))は1/2以上、2/1未満であれば、より好ま
しい。
【0033】本発明のシーリング材用ポリオール組成物
の物性は、前記条件を満たしていれば、その他には特に
限定されないが、水酸基価は15mgKOH/g以上、
40mgKOH/g以下であることが好ましい。さら
に、本発明のシーリング材用ポリオール組成物に、本発
明の特徴を阻害しない範囲であれば、アクリルポリオー
ル(a)およびポリオキシアルキレンポリオール(b)
以外の成分として、他のポリオール(c)、例えばポリ
エステルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリ
オレフィンポリオール、ポリカーボネートポリオールな
どの公知のポリオールを添加することは自由である。
【0034】本発明のシーリング材用ポリオール組成物
における、アクリルポリオール(a)、ポリオキシアル
キレンポリオール(b)および他のポリオール(c)の
含有量(重量%)は、(a)/(b)の重量比が1/3
より大きく、3/1未満であれば特に限定されないが、
好ましくはアクリルポリオール(a)およびポリオキシ
アルキレンポリオール(b)の合計が本発明のシーリン
グ材用ポリオール組成物中の60重量%以上、より好ま
しくは80%重量以上、最も好ましくは100重量%で
ある。また、その他のポリオール(c)の含有量は、好
ましくは40重量%以下、より好ましくは20重量%以
下である。
【0035】〔各種パラメータの説明〕以下に、本発明
で、シーリング材用ポリオール組成物として良好な物性
を発揮するための指標に用いられる各種パラメーターを
説明する。
【0036】5℃での粘度 5℃でのシーリング材用ポリオール組成物の粘度は、シ
ーリング材にした際の冬期の作業性を決定する非常に重
要な物性である。本発明のシーリング材用ポリオール組
成物の5℃での粘度は、特に限定はされないが、シーリ
ング材にした際の冬期の作業性を良好に保持するために
は、シーリング材用ポリオール組成物の5℃での粘度は
30Pa・s以下であることが好ましい。シーリング材
用ポリオール組成物の5℃での粘度が30Pa・sを越
えた場合、シーリング材用ポリオール組成物の低温(5
℃以下)での粘度が高すぎて、シーリング材にした際の
冬期(低温)での良好な作業性の確保が困難になる。
【0037】感温性 本発明における感温性とは、シーリング材用ポリオール
組成物の5℃での粘度と25℃での粘度の比(5℃での
粘度/25℃での粘度)のことを示し、シーリング材用
ポリオール組成物の温度変化に対する粘度変化の指標で
ある。この数値が大きいと、作業性を確保するため、使
用温度変化(季節変化)に対してシーリング材配合を大
きく変化させる必要が生じ、四季を通じて、一定の物性
を保持したまま、作業性を確保することが困難になる。
場合によっては、冬場の作業性を確保するために、可塑
剤量を増量する必要が生じ、塗料汚染性が悪化するなど
の問題も生じる。
【0038】本発明のシーリング材用ポリオール組成物
の感温性は特に限定されないが、6.0以下であること
が好ましく、5.0以下であることがさらに好ましい。
シーリング材組成物の感温性が6.0を越えると、前述
した通り、シーリング材にした際に、良好なシーリング
材物性を保持したまま、四季を通じた作業性を確保する
ことが困難になる。
【0039】耐熱性 本発明における耐熱性とは、シーリング材用ポリオール
組成物を3官能イソシアネート化合物(例えば、スミジ
ュールN3500(住友バイエルウレタン(株)製))
と当量付近(NCO/OH(モル比=1.05±0.
1)で、80゜Cで8時間から16時間程度反応させた
ウレタン化ポリマー(X)について、(a)25℃×4
日保存品、(b)90℃×4日加熱品をそれぞれ、テト
ラヒドロフランを溶媒としたソックスレー抽出(約8時
間程度)にかけた不溶分重量分率(%)を比較した。具
体的には、〔(b)の不溶分重量分率〕/〔(a)の不
溶分重量分率〕×100(%)を示し、シーリング材に
した際の耐熱性の指標を示すものである。
【0040】例えば、アクリルポリオール100重量%
からなるシーリング材用ポリオール組成物の、上記の耐
熱性はほぼ100%であり、ポリプロピレングリコール
100重量%からなるシーリング材用ポリオール組成物
の耐熱性はほぼ0−15%である。
【0041】本発明のシーリング材用ポリオール組成物
の耐熱性は特に限定されないが、30%以上であること
が好ましく、50%以上であることがより好ましく、7
5%以上であれば、アクリルポリオールのみの耐熱性に
近い物性が達成できるので好ましい。80%以上が最も
好ましい。
【0042】シーリング材用ポリオール組成物の耐熱性
が30%未満になると、シーリング材にした際に、90
℃での耐熱性の指標であるJIS A5758の耐久性
試験区分である9030に合格することが困難になる。
また、本発明における、シーリング材の評価としては、
上記耐熱性が0−15%の範囲であると、 JISA5
758の耐久性試験区分では、8020程度である。
【0043】本発明のシーリング材用ポリオール組成物
においては、特定のアクリルポリオール(a)とポリオ
キシアルキレンポリオール(b)を、好ましくは、特定
の重量比で配合しているので、上記の物性の少なくとも
1つの物性を発揮することができる。本発明のシーリン
グ材用ポリオール組成物における好ましい形態として
は、この3つの物性である、5℃での粘度、感温
性、耐熱性を合わせ持つ事である。
【0044】すなわち、本発明のシーリング材用ポリオ
ール組成物においては、アクリルポリオール(a)とポ
リオキシアルキレンポリオール(b)を含み、そのシー
リング材用ポリオール組成物の5℃での粘度が30Pa
・s以下、かつ、そのシーリング材用ポリオール組成物
の5℃での粘度/25℃での粘度の比で表される感温性
が6以下であり、かつ、そのシーリング材用ポリオール
組成物を3官能イソシアネートで架橋させたウレタン化
ポリマー(X)の耐熱性が、30%以上であることが好ま
しい形態の1つである。具体的には、特定のアクリルポ
リオール(a)とポリオキシアルキレンポリオール
(b)を特定の重量比で混合することによって得ること
ができる。
【0045】
【実施例】以下、実施例により、本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるも
のではない。また、下記実施例および比較例中の「部」
および「%」は、それぞれ、「重量部」および「重量
%」を表す。
【0046】[製造例1]滴下ロート、撹拌機、窒素導入
管、温度計、還流冷却器を備えたフラスコに、キシレン
800部を仕込み、ゆるやかに窒素ガスを吹き込み、撹
拌しながら110℃に加熱した。そこへ、アクリル酸ブ
チル762部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル38
部、パーヘキシルI(日本油脂株式会社製)8.0部か
らなる混合物を2時間かけて滴下した。滴下中は系内の
温度を110±2℃に保持した。そして、滴下終了後、
同温度で30分撹拌を継続し重合を終了し、アクリルポ
リオール〔1〕キシレン溶液を得た。
【0047】続いて、撹拌機、温度計および上方に温度
計、側方に減圧ラインおよび受器を付けた冷却管を接続
したト字管を備えたフラスコ(上部を保温材で保温)
に、上記アクリルポリオール〔1〕キシレン溶液を仕込
み、フラスコ内をま981Paで減圧してから、110
℃のオイルバスに漬けた。その後、留出の様子を見なが
ら、フラスコ内の圧力を49Paまで徐々に減圧し、1
時間脱揮を行い、アクリルポリオール〔1〕を得た。脱
揮終了時の内温は105℃、ト字管の温度系での蒸気温
度は42℃、留出はほとんどなかった。
【0048】脱揮後のアクリルポリオール〔1〕の物性
は、表1に記載、収率は95%(対仕込みモノマー)で
あった。
【0049】[製造例2]滴下ロート、撹拌機、窒素導入
管、温度計、還流冷却器を備えたフラスコに、キシレン
800部を仕込み、ゆるやかに窒素ガスを吹き込み、撹
拌しながら115℃に加熱した。そこへ、アクリル酸ブ
チル720部、アクリル酸2−エチルヘキシル27部、
アクリル酸2−ヒドロキシエチル53部、パーヘキシル
I(日本油脂株式会社製)16.0部からなる混合物を
2時間かけて滴下した。滴下中は系内の温度を115±
2℃に保持した。そして、滴下終了後、同温度で30分
撹拌を継続し重合を終了し、アクリルポリオール〔2〕
キシレン溶液を得た。
【0050】続いて、撹拌機、温度計および上方に温度
計、側方に減圧ラインおよび受器を付けた冷却管を接続
したト字管を備えたフラスコ(上部を保温材で保温)
に、上記アクリルポリオール〔2〕キシレン溶液を仕込
み、フラスコ内を981Paまで減圧してから、110
℃のオイルバスに漬けた。その後、留出の様子を見なが
ら、フラスコ内の圧力を49Paまで徐々に減圧し、8
0分脱揮を行い、アクリルポリオール〔2〕を得た。脱
揮終了時の内温は99℃、ト字管の温度系での蒸気温度
は43℃、留出はほとんどなかった。脱揮後のアクリル
ポリオール〔2〕の物性は、表1に記載する。収率は9
9%(対仕込みモノマー)であった。
【0051】[製造例3]滴下ロート、撹拌機、窒素導入
管、温度計、還流冷却器を備えたフラスコに、キシレン
800部を仕込み、ゆるやかに窒素ガスを吹き込み、撹
拌しながら115℃に加熱した。そこへ、アクリル酸ブ
チル720部、アクリル酸2−エチルヘキシル17部、
アクリル酸2−ヒドロキシエチル63部、パーヘキシル
I(日本油脂株式会社製)35.0部からなる混合物を
2時間かけて滴下した。滴下中は系内の温度を115±
2℃に保持した。そして、滴下終了後、同温度で30分
撹拌を継続し重合を終了し、アクリルポリオール〔3〕
キシレン溶液を得た。
【0052】続いて、撹拌機、温度計および上方に温度
計、側方に減圧ラインおよび受器を付けた冷却管を接続
したト字管を備えたフラスコ(上部を保温材で保温)
に、上記アクリルポリオール〔3〕キシレン溶液を仕込
み、フラスコ内を981Paまで減圧してから、110
℃のオイルバスに漬けた。その後、留出の様子を見なが
ら、フラスコ内の圧力を49Paまで徐々に減圧し、8
0分脱揮を行い、アクリルポリオール〔3〕を得た。脱
揮終了時の内温は100℃、ト字管の温度系での蒸気温
度は45℃、留出はほとんどなかった。脱揮後のアクリ
ルポリオール〔3〕の物性は、表1に記載する。収率は
98%(対仕込みモノマー)であった。
【0053】[比較製造例1]滴下ロート、撹拌機、窒素
導入管、温度計、還流冷却器を備えたフラスコに、アク
リル酸ブチル90部、アクリル酸2−エチルヘキシル5
部、スチレン5部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル3
部、2−メルカプトエタノール2部からなる混合物のう
ちの30%を仕込み、ゆるやかに窒素ガスを吹き込み、
撹拌しながら70℃に加熱した。そこへ、2,2‘−ア
ゾイソブチロニトリル0.1部を加えると速やかに発熱
が始まった。この発熱がやや穏やかになってから上記混
合物の残り(70%)に2,2‘−アゾイソブチロニト
リル0.2部を加えたものを、3時間かけて滴下した。
その後、発熱が認められなくなった時点で重合を終了
し、比較用アクリルポリオール〔1〕キシレン溶液を得
た。続いて、撹拌機、温度計、側方に減圧ラインおよび
受器を接続したト字管を備えたフラスコ(上部を保温材
で保温)に、上記比較用アクリルポリオール〔1〕キシ
レン溶液を仕込み、フラスコ内を981Paまで減圧し
てから、110゜Cオイルバスに漬けた。その後留出の
様子を見ながら、フラスコ内に圧力を49Paまで徐々
に減圧し、90分脱揮を行い、比較用アクリルポリオー
ル〔1〕を得た。脱揮終了時の内温は101゜C、ト字
管の温度計での蒸気温度は45゜C、留出はほとんど無
かった。脱揮後の上記のようにして得られた比較用アク
リルポリオール〔1〕の物性は、表1に記載する。収率
は90%(対仕込みモノマー)であった。
【0054】[比較製造例2]滴下ロート、撹拌機、窒素
導入管、温度計、還流冷却器を備えたフラスコに、キシ
レン800部を仕込み、ゆるやかに窒素ガスを吹き込
み、撹拌しながら125℃に加熱した。そこへ、アクリ
ル酸ブチル600部、アクリル酸2−エチルヘキシル4
9部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル151部、パ
ーヘキシルI(日本油脂株式会社製)64.0部からな
る混合物を2時間かけて滴下した。滴下中は系内の温度
を125±2℃に保持した。そして、滴下終了後、同温
度で30分撹拌を継続し重合を終了し、比較用アクリル
ポリオール〔2〕キシレン溶液を得た。
【0055】続いて、撹拌機、温度計および上方に温度
計、側方に減圧ラインおよび受器を付けた冷却管を接続
したト字管を備えたフラスコ(上部を保温材で保温)
に、上記比較用アクリルポリオール〔2〕キシレン溶液
を仕込み、フラスコ内を981Paまで減圧してから、
110℃のオイルバスに漬けた。その後、留出の様子を
見ながら、フラスコ内の圧力を49Paまで徐々に減圧
し、90分脱揮を行い、比較用アクリルポリオール
〔2〕を得た。脱揮終了時の内温は102℃、ト字管の
温度系での蒸気温度は44℃、留出はほとんどなかっ
た。脱揮後の比較用アクリルポリオール〔2〕の物性
は、表1に記載する。収率は96%(対仕込みモノマ
ー)であった。
【0056】[比較製造例3]滴下ロート、撹拌機、窒素
導入管、温度計、還流冷却器を備えたフラスコに、キシ
レン800部を仕込み、ゆるやかに窒素ガスを吹き込
み、撹拌しながら105℃に加熱した。そこへ、アクリ
ル酸ブチル750部、アクリル酸2−エチルヘキシル3
2部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル18部、パーヘ
キシルI(日本油脂株式会社製)2.0部からなる混合
物を2時間かけて滴下した。滴下中は系内の温度を10
5±2℃に保持した。そして、滴下終了後、同温度で3
0分撹拌を継続し重合を終了し、比較用アクリルポリオ
ール〔3〕キシレン溶液を得た。
【0057】続いて、撹拌機、温度計および上方に温度
計、側方に減圧ラインおよび受器を付けた冷却管を接続
したト字管を備えたフラスコ(上部を保温材で保温)
に、上記比較用アクリルポリオール〔3〕キシレン溶液
を仕込み、フラスコ内を981Paまで減圧してから、
110℃のオイルバスに漬けた。その後、留出の様子を
見ながら、フラスコ内の圧力を49Paまで徐々に減圧
し、80分脱揮を行い、比較用アクリルポリオール
〔3〕を得た。脱揮終了時の内温は103℃、ト字管の
温度系での蒸気温度は45℃、留出はほとんどなかっ
た。脱揮後の比較用アクリルポリオール〔3〕の物性
を、表1に記載する。収率は95%(対仕込みモノマ
ー)であった。
【0058】[実施例1]製造例1で製造したアクリルポ
リオール〔1〕500部とサンニックスPP−3000
(三洋化成株式会社製、Mn=3000、2官能ポリプ
ロピレングリコール、水酸基価=37mgKOH/g)
500部を均一に混合し、シーリング材用ポリオール組
成物〔1〕を得た。このシーリング材用ポリオール組成
物〔1〕の粘度、感温性、耐熱性、臭気、ウレタン化フ
ィルムの感触を表2に示した。
【0059】シーリング材用ポリオール組成物〔1〕
は、粘度、感温性が低く、耐熱性は良好であり、臭気も
ほとんどなく、ウレタン化フィルムの感触も柔軟かつし
っかり硬化しており、非常に良好なものであった。
【0060】[実施例2]製造例2で製造したアクリルポ
リオール〔2〕600部とサンニックスPP−3000
(三洋化成株式会社製、Mn=3000、2官能ポリプ
ロピレングリコール、水酸基価=37mgKOH/g)
400部を均一に混合し、シーリング材用ポリオール組
成物〔2〕を得た。このシーリング材用ポリオール組成
物〔2〕の粘度、感温性、耐熱性、臭気、ウレタン化フ
ィルムの感触を表2に示した。
【0061】シーリング材用ポリオール組成物〔2〕
は、粘度、感温性が低く、耐熱性は良好であり、臭気も
ほとんどなく、ウレタン化フィルムの感触も柔軟かつし
っかり硬化しており、非常に良好なものであった。
【0062】[実施例3]製造例1で製造したアクリルポ
リオール〔1〕300部とサンニックスPP−3000
(三洋化成株式会社製、Mn=3000、2官能ポリプ
ロピレングリコール、水酸基価=37mgKOH/g)
700部を均一に混合し、シーリング材用ポリオール組
成物〔3〕を得た。このシーリング材用ポリオール組成
物〔3〕の粘度、感温性、耐熱性、臭気、ウレタン化フ
ィルムの感触を表2に示した。
【0063】シーリング材用ポリオール組成物〔3〕
は、粘度、感温性が低く、耐熱性もほぼ良好であり、臭
気もほとんどなく、ウレタン化フィルムの感触も柔軟か
つしっかり硬化しており、非常に良好なものであった。
【0064】[実施例4]製造例3で製造したアクリルポ
リオール〔3〕700部とサンニックスPP−3000
(三洋化成株式会社製、Mn=3000、2官能ポリプ
ロピレングリコール、水酸基価=37mgKOH/g)
300部を均一に混合し、シーリング材用ポリオール組
成物〔4〕を得た。このシーリング材用ポリオール組成
物〔4〕の粘度、感温性、耐熱性、臭気、ウレタン化フ
ィルムの感触を表2に示した。
【0065】シーリング材用ポリオール組成物〔4〕
は、粘度がやや高いが、感温性が低く、耐熱性は良好で
あり、臭気もほとんどなく、ウレタン化フィルムの感触
も柔軟かつしっかり硬化しており、非常に良好なもので
あった。
【0066】[比較例1]比較製造例1で製造した比較用
アクリルポリオール〔1〕670部とサンニックスPP
−3000(三洋化成株式会社製、Mn=3000、2
官能ポリプロピレングリコール、水酸基価=37mgK
OH/g)330部を均一に混合し、比較用シーリング
材用ポリオール組成物〔1〕を得た。この比較用シーリ
ング材用ポリオール組成物〔1〕の粘度、感温性、耐熱
性、臭気、ウレタン化フィルムの感触を表2に示した。
比較用シーリング材用ポリオール組成物〔1〕は、粘
度、感温性がまずまずで、耐熱性は良好であったが、イ
オウ臭がひどく、ウレタン化フィルムの感触もタックが
多いものであった。
【0067】[比較例2]比較製造例2で製造した比較用
アクリルポリオール〔2〕600部とサンニックスPP
−3000(三洋化成株式会社製、Mn=3000、2
官能ポリプロピレングリコール、水酸基価=37mgK
OH/g)400部を均一に混合し、比較用シーリング
材用ポリオール組成物〔2〕を得た。この比較用シーリ
ング材用ポリオール組成物〔2〕の粘度、感温性、耐熱
性、臭気、ウレタン化フィルムの感触を表2に示した。
【0068】比較用シーリング材用ポリオール組成物
〔2〕は、粘度、感温性は低く、耐熱性は良好で、臭気
はなかったが、ウレタン化フィルムの感触が著しくかた
もろいものであった。また、この比較用シーリング材用
ポリオール組成物〔2〕は、水酸基価が84と著しく大
きいので、シーリング材にした場合、シーリング材中の
アクリルポリオール量が著しく低下し、耐候性、密着性
などに悪影響が出ることが容易に予想される。
【0069】[比較例3]比較製造例3で製造した比較用
アクリルポリオール〔3〕400部とサンニックスPP
−3000(三洋化成株式会社製、Mn=3000、2
官能ポリプロピレングリコール、水酸基価=37mgK
OH/g)600部を均一に混合し、比較用シーリング
材用ポリオール組成物〔3〕を得た。この比較用シーリ
ング材用ポリオール組成物〔3〕の粘度、感温性、耐熱
性、臭気、ウレタン化フィルムの感触を表2に示した。
比較用シーリング材用ポリオール組成物〔3〕は、粘
度、感温性が著しく高く、また耐熱性もあまり良くなか
った。また、ウレタン化フィルムの感触は、タックが多
く、やや弱いものであった。
【0070】[比較例4]製造例1で製造したアクリルポ
リオール〔1〕250部とサンニックスPP−3000
(三洋化成株式会社製、Mn=3000、2官能ポリプ
ロピレングリコール、水酸基価=37mgKOH/g)
750部を均一に混合し、シーリング材用ポリオール組
成物〔1〕を得た。この比較用シーリング材用ポリオー
ル組成物〔4〕の粘度、感温性、耐熱性、臭気、ウレタ
ン化フィルムの感触を表2に示した。比較用シーリング
材用ポリオール組成物〔4〕は、粘度、感温性が低く、
臭気もほとんどなく、ウレタン化フィルムの感触も柔軟
かつしっかり硬化していたが、耐熱性が悪いものであっ
た。
【0071】[比較例5]製造例2で製造したアクリルポ
リオール〔2〕750部とサンニックスPP−3000
(三洋化成株式会社製、Mn=3000、2官能ポリプ
ロピレングリコール、水酸基価=37mgKOH/g)
250部を均一に混合し、比較用シーリング材用ポリオ
ール組成物〔5〕を得た。この比較用シーリング材用ポ
リオール組成物〔5〕の粘度、感温性、耐熱性、臭気、
ウレタン化フィルムの感触を表2に示した。比較用シー
リング材用ポリオール組成物〔5〕は、、耐熱性は良好
であり、臭気もほとんどなく、ウレタン化フィルムの感
触も柔軟かつしっかり硬化していたが、粘度、感温性が
高いものであった。
【0072】[比較例6]製造例1で得られたのアクリル
ポリオール〔1〕の粘度、感温性、耐熱性、臭気、ウレ
タン化フィルムの感触を表2に示した。アクリルポリオ
ール〔1〕は、耐熱性は良好であり、臭気もほとんどな
く、ウレタン化フィルムの感触も柔軟かつしっかり硬化
していたが、粘度、感温性が著しく高いものであった。
【0073】[比較例7]サンニックスPP−3000
(三洋化成株式会社製、Mn=3000、2官能ポリプ
ロピレングリコール、水酸基価=37mgKOH/g)
の粘度、感温性、耐熱性、臭気、ウレタン化フィルムの
感触を表2に示した。サンニックスPP−3000は、
粘度、感温性が著しく低く、臭気もほとんどなく、ウレ
タン化フィルムの感触も柔軟かつしっかり硬化していた
が、耐熱性が著しく低いものであった。
【0074】実施例における、重合体の数平均分子量と
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラ
ム(HLC-8020 GPC :東ソー株式会社製)により、標準
ポリスチレンに換算して求めた。
【0075】表1には、本発明の実施例で用いた実施例
のアクリルポリオールと比較例のアクリルポリオールの
基本的な物性を、本発明のパラメータで評価した結果を
示した。表2で示した様に、シーリング材とした時の作
業性の目安となる、シーリング材用組成物の5℃の粘度
や、その粘度の感温性や、本発明のポリオール組成物を
用いたシーリング材の耐熱性の目安となるウレタン化ポ
リマー(X)の耐熱性や、硬化塗膜評価としての、フィ
ルムの状態等の物性すべてがバランス良く良好な組成物
は、本発明の構成の実施例である実施例1と実施例2で
ある事が判る。また、比較例で示したポリオール組成物
はいずれも欠点があり、満足なシーリング材用ポリオー
ル組成物は得られていない。比較例1では、臭気も強
く、実際にシーリング材用組成物にした時、問題であ
り、その物性もやや悪いものであった。
【0076】表1を以下に示す。(表1)
【0077】なお、表1中の説明は、 Mn、Mw:ゲルパーミエーションクロマトグラムによ
る標準ポリスチレン換算値。 水酸基価 :JIS K−0070 中和滴定法に準
拠。 粘度 :恒温槽中(誤差±0.1゜C)中、BM型
粘度系にて測定。
【0078】測定法はJIS K7117に準拠。 感温性 :5゜Cでの粘度/25゜Cでの粘度。 耐熱性 :測定方法は明細書中に記載。 である。
【0079】また、以下に表2を示す。 (表2)
【0080】また以下に表2の説明をする。 粘度 :恒温槽中(誤差±0.1゜C)中、BM型
粘度系にて測定。
【0081】測定法はJIS K7117に準拠。 感温性 :5゜Cでの粘度/25゜Cでの粘度。 耐熱性 :測定方法は明細書中に記載。 臭気 :シーリング材用ポリオール組成物の臭気を
確認した。 ウレタン化フィルムの状態:シーリング材用ポリオール
組成物を3官能イソシアネート化合物(スミジュールN
3500(住友バイエルウレタン(株)製))とNCO
/OH(モル比)=1.1で反応させて(ジブチルチン
ジラウレートを0.1wt%添加、80℃*12hr)
得られた、ウレタン化フィルムを実際に手で触ったさい
の感触で示した。また、表中に評価として、作業性と耐
熱性と硬化塗膜性を○×等で示した。
【0082】なお、上記実施例で測定した、耐熱性とウ
レタン化フィルムの状態の項目であるが、テストピース
としては、厚さ1.5mmのフィルムを成形してそれぞ
れのテスト方法において評価した。
【0083】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のシ
ーリング材用ポリオール組成物では、従来のシーリング
材用ポリオール組成物ではできなかった、低い温度での
作業性である低粘度、低感温性という物性とシーリング
材組成物とした時の良好な耐熱性の両立が可能であり、
さらに臭気の問題がない。その結果、本発明のシーリン
グ材用ポリオール組成物を用いたシーリング材やシーリ
ング材組成物では、従来のアクリルウレタン系シーリン
グ材が有していた良好な耐熱性(JIS A5758
耐久性分類で9030合格)、耐候性を維持したまま、
従来のポリウレタン系シーリング材に有していた四季を
通じた良好な作業性を得ることが可能であり、臭気の問
題もない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 33/06 C08L 33/06 71/02 71/02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクリルポリオール(a)およびポリオキ
    シアルキレンポリオール(b)を必須成分とし、アクリ
    ルポリオール(a)は、メルカプタン系連鎖移動剤を使
    用せずに作られたもので、水酸基価が15mgKOH/
    g以上、40mgKOH/g以下および数平均分子量
    (Mn)が3000以上、12000以下であり、アク
    リルポリオール(a)とポリオキシアルキレンポリオー
    ル(b)の重量比((a)/(b))が1/3よりも大
    きく、3/1未満であることを特徴とするシーリング材
    用ポリオール組成物。
  2. 【請求項2】アクリルポリオール(a)とポリオキシア
    ルキレンポリオール(b)の重量比((a)/(b))
    が1/2以上、2/1以下であることを特徴とする請求
    項1記載のシーリング材用ポリオール組成物。
  3. 【請求項3】上記、シーリング材用ポリオール組成物
    で、さらに、そのシーリング材用ポリオール組成物の5
    ℃での粘度が30Pa・s以下、かつ、そのシーリング
    材用ポリオール組成物の5℃での粘度/25℃での粘度
    の比で表される感温性が6以下であり、かつ、そのシー
    リング材用ポリオール組成物を3官能イソシアネートで
    架橋させたウレタン化ポリマー(X)の耐熱性が、30%
    以上であることを特徴とする、請求項1または2記載の
    シーリング材用ポリオール組成物。
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