JP2000327951A - 光ディスク用保護被膜およびそれを有する光ディスク - Google Patents
光ディスク用保護被膜およびそれを有する光ディスクInfo
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- JP2000327951A JP2000327951A JP11138771A JP13877199A JP2000327951A JP 2000327951 A JP2000327951 A JP 2000327951A JP 11138771 A JP11138771 A JP 11138771A JP 13877199 A JP13877199 A JP 13877199A JP 2000327951 A JP2000327951 A JP 2000327951A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】耐久試験後も光ディスクの反り角が小さい、高
密度光ディスクに適用可能な保護被膜を得ること、およ
び長期にわたる信頼性を有する光ディスクを得る。 【解決手段】 分子内に少なくとも1個の(メタ)アク
リロイル基を有する化合物(A)と光重合開始剤(B)
からなる組成物を、波長400nm以下の活性エネルギ
ー線で硬化させ、ゲル分率を91重量%以上の硬化物を
得る。
密度光ディスクに適用可能な保護被膜を得ること、およ
び長期にわたる信頼性を有する光ディスクを得る。 【解決手段】 分子内に少なくとも1個の(メタ)アク
リロイル基を有する化合物(A)と光重合開始剤(B)
からなる組成物を、波長400nm以下の活性エネルギ
ー線で硬化させ、ゲル分率を91重量%以上の硬化物を
得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク用の紫
外線硬化型コーティング材を塗布硬化してなる保護被膜
に関し、特に、該保護被膜を光ディスクの片面または両
面に設けた際に、高温高湿試験後の反り角変化が少なく
耐久性に優れた光ディスクが得られることを特徴とする
光ディスク用保護被膜に関する。
外線硬化型コーティング材を塗布硬化してなる保護被膜
に関し、特に、該保護被膜を光ディスクの片面または両
面に設けた際に、高温高湿試験後の反り角変化が少なく
耐久性に優れた光ディスクが得られることを特徴とする
光ディスク用保護被膜に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報記録の媒体としてコンパクト
ディスク、追記型光ディスク、光磁気ディスク、相変化
型光ディスク等の光ディスクが多く用いられるようにな
ってきた。これらの光ディスクはポリカーボネート等の
透明樹脂基板上に、スパッタリング法により形成された
金属反射膜層を有する構造を持っている。該金属反射膜
層は一般に30〜150nmの厚みで形成され、薄膜で
あることから、空気中の水分や酸素による劣化を受けた
場合、反射率が低下したり、孔蝕を発生しやすい。そこ
で、これらの劣化を防止するために、紫外線硬化型樹脂
による保護被膜を設けることが一般的であり、例えば、
特開平3−131605号公報に記載されるような、特
定の粘度、表面張力を有し、その硬化物の硬度が2H以
上で、接着力を有するコンパクトディスクの金属膜保護
用紫外線硬化型樹脂組成物が利用されてきた。
ディスク、追記型光ディスク、光磁気ディスク、相変化
型光ディスク等の光ディスクが多く用いられるようにな
ってきた。これらの光ディスクはポリカーボネート等の
透明樹脂基板上に、スパッタリング法により形成された
金属反射膜層を有する構造を持っている。該金属反射膜
層は一般に30〜150nmの厚みで形成され、薄膜で
あることから、空気中の水分や酸素による劣化を受けた
場合、反射率が低下したり、孔蝕を発生しやすい。そこ
で、これらの劣化を防止するために、紫外線硬化型樹脂
による保護被膜を設けることが一般的であり、例えば、
特開平3−131605号公報に記載されるような、特
定の粘度、表面張力を有し、その硬化物の硬度が2H以
上で、接着力を有するコンパクトディスクの金属膜保護
用紫外線硬化型樹脂組成物が利用されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、近
年の光ディスクの高密度化により、光ディスクの反り角
が小さいことが要求されるようになると、このような金
属膜保護用樹脂組成物では対応ができなくなってきた。
そこで、該保護被膜の硬化収縮率を低下させることによ
り、光ディスクの反り角を小さくする試みが、例えば、
特開平4−264167号公報においてなされている
が、該組成物による保護被膜では、初期の反り角は小さ
くとも、高温高湿下での耐久試験を行うと、徐々に保護
被膜が収縮し反り角が大きくなる傾向にあり、長期にわ
たる信頼性に問題があった。
年の光ディスクの高密度化により、光ディスクの反り角
が小さいことが要求されるようになると、このような金
属膜保護用樹脂組成物では対応ができなくなってきた。
そこで、該保護被膜の硬化収縮率を低下させることによ
り、光ディスクの反り角を小さくする試みが、例えば、
特開平4−264167号公報においてなされている
が、該組成物による保護被膜では、初期の反り角は小さ
くとも、高温高湿下での耐久試験を行うと、徐々に保護
被膜が収縮し反り角が大きくなる傾向にあり、長期にわ
たる信頼性に問題があった。
【0004】このように、本発明の課題は、高温高湿下
での耐久試験後においても、反り角が小さく長期信頼性
を有する光ディスクを得ることにあり、特に該光ディス
クに適用できる保護被膜を見いだすことにある。本発明
者らは、この光ディスクの反り角が経時的に増大する原
因は、主に保護被膜中の残存光重合開始剤、重合開始剤
残査や残存モノマー単量体が揮散あるいは分解留出する
ことによる体積収縮から生ずると考え、経時的な反り角
の増大を減ずるにはこれら高温高湿下で揮散する物質を
少なくする検討を行った。
での耐久試験後においても、反り角が小さく長期信頼性
を有する光ディスクを得ることにあり、特に該光ディス
クに適用できる保護被膜を見いだすことにある。本発明
者らは、この光ディスクの反り角が経時的に増大する原
因は、主に保護被膜中の残存光重合開始剤、重合開始剤
残査や残存モノマー単量体が揮散あるいは分解留出する
ことによる体積収縮から生ずると考え、経時的な反り角
の増大を減ずるにはこれら高温高湿下で揮散する物質を
少なくする検討を行った。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
について鋭意検討した結果、保護被膜形成用の組成物の
硬化反応率を高めて、保護被膜中における有機溶剤に不
溶の3次元架橋ポリマー量の含有率(以下、ゲル分率と
いう)を91重量%以上に制御すれば、高温高湿下にお
ける耐久試験での光ディスクの反り角の経時的増大を制
御できることを見出し、本発明に至ったものである。
について鋭意検討した結果、保護被膜形成用の組成物の
硬化反応率を高めて、保護被膜中における有機溶剤に不
溶の3次元架橋ポリマー量の含有率(以下、ゲル分率と
いう)を91重量%以上に制御すれば、高温高湿下にお
ける耐久試験での光ディスクの反り角の経時的増大を制
御できることを見出し、本発明に至ったものである。
【0006】すなわち、本発明は、分子内に少なくとも
1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(A)と
光重合開始剤(B)からなる組成物を、波長400nm
以下の活性エネルギー線で硬化させて得た、硬化物のゲ
ル分率が91重量%以上である光ディスク用保護被膜、
および請求項1記載の保護被膜を有する光ディスクであ
る。ここで、本発明でいうゲル分率とは、以下の規定に
よるものとする。本発明に用いる化合物(A)と光重合
開始剤(B)からなる組成物を硬化させて得た硬化物を
粉砕した粉砕物を、大過剰のメチルエチルケトンに分散
させ、その後、4時間還流した後、精密濾過を行い、残
ったゲル分を秤量して、初期硬化物重量に対するゲル分
の重量%をゲル分率とする。
1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(A)と
光重合開始剤(B)からなる組成物を、波長400nm
以下の活性エネルギー線で硬化させて得た、硬化物のゲ
ル分率が91重量%以上である光ディスク用保護被膜、
および請求項1記載の保護被膜を有する光ディスクであ
る。ここで、本発明でいうゲル分率とは、以下の規定に
よるものとする。本発明に用いる化合物(A)と光重合
開始剤(B)からなる組成物を硬化させて得た硬化物を
粉砕した粉砕物を、大過剰のメチルエチルケトンに分散
させ、その後、4時間還流した後、精密濾過を行い、残
ったゲル分を秤量して、初期硬化物重量に対するゲル分
の重量%をゲル分率とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、各成分につき、詳細に説明
する。本発明の保護被膜を形成するには、分子内に少な
くとも1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物
(A)と光重合開始剤(B)からなる組成物を用いれば
よい。この分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリロ
イル基を有する化合物(A)は本発明の保護被膜を形成
するために必要な成分であり、本発明に使用する該組成
物に活性エネルギー線硬化性を持たせるために用いる必
須成分である。
する。本発明の保護被膜を形成するには、分子内に少な
くとも1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物
(A)と光重合開始剤(B)からなる組成物を用いれば
よい。この分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリロ
イル基を有する化合物(A)は本発明の保護被膜を形成
するために必要な成分であり、本発明に使用する該組成
物に活性エネルギー線硬化性を持たせるために用いる必
須成分である。
【0008】この(A)成分は、特に限定されるもので
はないが、好ましい具体例としては、例えば、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリル酸エステル、トリ
スエトキシレーテッドトリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリル酸エステル、トリス(アクリロキシエチ
ル)イソシアヌレート、ジトリメチロールプロパンテト
ラ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトール
トリ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトー
ルテトラ(メタ)アクリル酸エステル、ジペンタエリス
リトールペンタ(メタ)アクリル酸エステル、ジペンタ
エリスリトールヘキサ(メタ)アクリル酸エステル、ジ
(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)ア
クリル酸1,3−ブチレングリコール、ジ(メタ)アク
リル酸1,4−ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸
1,6−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ノナ
ンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ネオペンチルグリコ
ール、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アク
リル酸4−ヒドロキシブチル、ヒドロキシピバリン酸ネ
オペンチルグリコールジ(メタ)アクリル酸エステル、
ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、ジ
(メタ)アクリル酸トリプロピレングリコール、ジ(メ
タ)アクリル酸トリシクロデカンジメタノール、ジ(メ
タ)アクリル酸ポリエトキシレーテッドビスフェノール
A、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロポキシレーテッドビ
スフェノールA、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフル
フリル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メ
タ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イ
ソボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メ
タ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ジシクロ
ペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル等
の(メタ)アクリル酸エステル類;
はないが、好ましい具体例としては、例えば、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリル酸エステル、トリ
スエトキシレーテッドトリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリル酸エステル、トリス(アクリロキシエチ
ル)イソシアヌレート、ジトリメチロールプロパンテト
ラ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトール
トリ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトー
ルテトラ(メタ)アクリル酸エステル、ジペンタエリス
リトールペンタ(メタ)アクリル酸エステル、ジペンタ
エリスリトールヘキサ(メタ)アクリル酸エステル、ジ
(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)ア
クリル酸1,3−ブチレングリコール、ジ(メタ)アク
リル酸1,4−ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸
1,6−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ノナ
ンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ネオペンチルグリコ
ール、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アク
リル酸4−ヒドロキシブチル、ヒドロキシピバリン酸ネ
オペンチルグリコールジ(メタ)アクリル酸エステル、
ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、ジ
(メタ)アクリル酸トリプロピレングリコール、ジ(メ
タ)アクリル酸トリシクロデカンジメタノール、ジ(メ
タ)アクリル酸ポリエトキシレーテッドビスフェノール
A、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロポキシレーテッドビ
スフェノールA、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフル
フリル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メ
タ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イ
ソボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メ
タ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ジシクロ
ペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル等
の(メタ)アクリル酸エステル類;
【0009】フタル酸、アジピン酸等の多塩基酸、エチ
レングリコール、ヘキサンジオール、ポリエチレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコール等の多価アルコ
ールおよび(メタ)アクリル酸またはその誘導体との反
応で得られるポリエステルポリ(メタ)アクリレート
類;ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェ
ノールFジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル
化合物に、(メタ)アクリル酸またはその誘導体を反応
させたエポキシポリ(メタ)アクリレート類;
レングリコール、ヘキサンジオール、ポリエチレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコール等の多価アルコ
ールおよび(メタ)アクリル酸またはその誘導体との反
応で得られるポリエステルポリ(メタ)アクリレート
類;ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェ
ノールFジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル
化合物に、(メタ)アクリル酸またはその誘導体を反応
させたエポキシポリ(メタ)アクリレート類;
【0010】ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キ
シリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシ
アネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、ノ
ルボルナンジイソシアネート等のイソシアネート化合物
に、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性
2−ヒドロキシエチルアクリレート、ペンタエリスリト
ールトリアクリレート等の水酸基を持つ(メタ)アクリ
レートを反応させたウレタンポリ(メタ)アクリレート
類や、ヒドロキシエトキシ化ビスフェノールA、ポリブ
タジエンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポ
リエステルジオール、カプロラクトン変性ジオール、ポ
リカーボネートジオール、スピログリコール等の水酸基
に上記ジイソシアネート化合物を付加し、残ったイソシ
アネート基に、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラ
クトン変性2−ヒドロキシエチルアクリレート、ペンタ
エリスリトールトリアクリレート等の水酸基を持つ(メ
タ)アクリレートを反応させたウレタンポリ(メタ)ア
クリレート類等が挙げられる。
ロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キ
シリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシ
アネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、ノ
ルボルナンジイソシアネート等のイソシアネート化合物
に、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性
2−ヒドロキシエチルアクリレート、ペンタエリスリト
ールトリアクリレート等の水酸基を持つ(メタ)アクリ
レートを反応させたウレタンポリ(メタ)アクリレート
類や、ヒドロキシエトキシ化ビスフェノールA、ポリブ
タジエンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポ
リエステルジオール、カプロラクトン変性ジオール、ポ
リカーボネートジオール、スピログリコール等の水酸基
に上記ジイソシアネート化合物を付加し、残ったイソシ
アネート基に、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラ
クトン変性2−ヒドロキシエチルアクリレート、ペンタ
エリスリトールトリアクリレート等の水酸基を持つ(メ
タ)アクリレートを反応させたウレタンポリ(メタ)ア
クリレート類等が挙げられる。
【0011】これらの化合物は、1種または2種以上を
併用して用いることができる。これらの中でも、分子内
に環状構造を有する化合物は、耐水性に優れることから
好ましい。
併用して用いることができる。これらの中でも、分子内
に環状構造を有する化合物は、耐水性に優れることから
好ましい。
【0012】また、本発明においては、前記した化合物
と併用して、分子内に環状構造を有し、かつ、1個の
(メタ)アクリロイル基を有する単官能モノマーを用い
ることができる。この該単官能モノマーは硬化時の体積
収縮が小さいため、これを含む組成物の硬化時の体積収
縮が小さくなるため、該組成物の硬化物を光ディスクに
適用すると光ディスクの初期の反り角が小さくなり特に
好ましい。この分子内に環状構造を有し、かつ1個の
(メタ)アクリロイル基を有する単官能モノマーの使用
量は特に限定されないが、(A)成分中5〜35重量%
の範囲で使用すると、これを含有する組成物の硬化時の
体積収縮低減により優れるため特に好ましい。
と併用して、分子内に環状構造を有し、かつ、1個の
(メタ)アクリロイル基を有する単官能モノマーを用い
ることができる。この該単官能モノマーは硬化時の体積
収縮が小さいため、これを含む組成物の硬化時の体積収
縮が小さくなるため、該組成物の硬化物を光ディスクに
適用すると光ディスクの初期の反り角が小さくなり特に
好ましい。この分子内に環状構造を有し、かつ1個の
(メタ)アクリロイル基を有する単官能モノマーの使用
量は特に限定されないが、(A)成分中5〜35重量%
の範囲で使用すると、これを含有する組成物の硬化時の
体積収縮低減により優れるため特に好ましい。
【0013】この単官能モノマーの具体例としては、特
に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸シクロ
ヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)
アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸ジシクロ
ペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル等
が挙げられる。
に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸シクロ
ヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)
アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸ジシクロ
ペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル等
が挙げられる。
【0014】本発明の保護被膜を形成する組成物は、前
記(A)成分の硬化を、波長400nm以下の活性エネ
ルギー線により効率良く行うために光重合開始剤(B)
を含有する。
記(A)成分の硬化を、波長400nm以下の活性エネ
ルギー線により効率良く行うために光重合開始剤(B)
を含有する。
【0015】この(B)成分の具体例としては、例え
ば、ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)
ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノ
ン、メチルオルトベンゾイルベンゾエイト、4−フェニ
ルベンゾフェノン、t−ブチルアントラキノン、2−エ
チルアントラキノン、ジエトキシアセトフェノン、2−
ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−
オン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシク
ロヘキシル−フェニルケトン、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピ
ルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、メチルベ
ンゾイルホルメート等が挙げられる。
ば、ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)
ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノ
ン、メチルオルトベンゾイルベンゾエイト、4−フェニ
ルベンゾフェノン、t−ブチルアントラキノン、2−エ
チルアントラキノン、ジエトキシアセトフェノン、2−
ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−
オン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシク
ロヘキシル−フェニルケトン、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピ
ルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、メチルベ
ンゾイルホルメート等が挙げられる。
【0016】またさらに本発明の保護被膜を形成する組
成物には、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジ
メチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息
香酸アミル、4−ジメチルアミノアセトフェノン等、公
知の光増感剤も(B)成分として使用可能である。これ
らの光重合開始剤(B)は、1種または2種以上の併用
が可能である。
成物には、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジ
メチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息
香酸アミル、4−ジメチルアミノアセトフェノン等、公
知の光増感剤も(B)成分として使用可能である。これ
らの光重合開始剤(B)は、1種または2種以上の併用
が可能である。
【0017】本発明の保護被膜を形成する組成物におい
て、(A)成分と(B)成分の配合割合は特に限定され
ないが、硬化時の硬化収縮低減、および高温高湿下にお
ける耐久試験での光ディスクの反り角の経時的増大を抑
制するために優れた効果を発揮するという点から、
(A)成分と(B)成分からなる組成物中に(A)成分
は90〜99.99重量%の範囲が好ましく、93.5
〜99.9重量%の範囲がより好ましく、また、(B)
成分は0.01〜10重量%の範囲が好ましく、0.1
〜6.5重量%の範囲がより好ましい。
て、(A)成分と(B)成分の配合割合は特に限定され
ないが、硬化時の硬化収縮低減、および高温高湿下にお
ける耐久試験での光ディスクの反り角の経時的増大を抑
制するために優れた効果を発揮するという点から、
(A)成分と(B)成分からなる組成物中に(A)成分
は90〜99.99重量%の範囲が好ましく、93.5
〜99.9重量%の範囲がより好ましく、また、(B)
成分は0.01〜10重量%の範囲が好ましく、0.1
〜6.5重量%の範囲がより好ましい。
【0018】(B)成分の使用量が10重量%より上回
ると、活性エネルギー線による硬化で得られた保護被膜
中の光重合開始剤(B)の残渣や残存する光重合開始剤
(B)が多過ぎて、高温高湿下での耐久性試験後に抽出
され、結果的に保護被膜の硬化時の体積収縮を生じ、光
ディスクの反り角の経時的増大の原因となる傾向にあ
る。また、(B)成分の使用量が0.1重量%より下回
ると、工業的生産に適する保護被膜の付与工程における
硬化速度を得にくい傾向にあること、および、得られた
保護被膜中の残存モノマー単量体が多くなり、これらの
残存モノマー単量体も高温高湿下での耐久試験で抽出さ
れ、結果的に保護被膜の硬化時の体積収縮を生じ、光デ
ィスクの反り角の経時的増大の原因となる傾向にある。
ると、活性エネルギー線による硬化で得られた保護被膜
中の光重合開始剤(B)の残渣や残存する光重合開始剤
(B)が多過ぎて、高温高湿下での耐久性試験後に抽出
され、結果的に保護被膜の硬化時の体積収縮を生じ、光
ディスクの反り角の経時的増大の原因となる傾向にあ
る。また、(B)成分の使用量が0.1重量%より下回
ると、工業的生産に適する保護被膜の付与工程における
硬化速度を得にくい傾向にあること、および、得られた
保護被膜中の残存モノマー単量体が多くなり、これらの
残存モノマー単量体も高温高湿下での耐久試験で抽出さ
れ、結果的に保護被膜の硬化時の体積収縮を生じ、光デ
ィスクの反り角の経時的増大の原因となる傾向にある。
【0019】本発明の保護被膜を形成する組成物には、
(A)成分および(B)成分の他に、例えば、滑剤、レ
ベリング剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、重
合禁止剤、シランカップリング剤等、公知の添加剤を添
加することができる。
(A)成分および(B)成分の他に、例えば、滑剤、レ
ベリング剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、重
合禁止剤、シランカップリング剤等、公知の添加剤を添
加することができる。
【0020】本発明の保護被膜は、波長400nm以下
の活性エネルギー線にて硬化させた硬化物のゲル分率が
91重量%以上とすることに大きな特徴がある。本発明
者らは、本発明の課題である光ディスクの反り角が経時
的に増大する原因について検討した結果、主に保護被膜
中の残存光重合開始剤、重合開始剤残渣や残存モノマー
単量体が揮散あるいは分解留出することによる体積収縮
から生ずると考え、経時的な反り角の増大を抑制するに
はこれら高温高湿下で揮散する物質を少なくする検討を
行い、前記(A)成分および(B)成分からなる保護被
膜を形成する組成物を見いだした。
の活性エネルギー線にて硬化させた硬化物のゲル分率が
91重量%以上とすることに大きな特徴がある。本発明
者らは、本発明の課題である光ディスクの反り角が経時
的に増大する原因について検討した結果、主に保護被膜
中の残存光重合開始剤、重合開始剤残渣や残存モノマー
単量体が揮散あるいは分解留出することによる体積収縮
から生ずると考え、経時的な反り角の増大を抑制するに
はこれら高温高湿下で揮散する物質を少なくする検討を
行い、前記(A)成分および(B)成分からなる保護被
膜を形成する組成物を見いだした。
【0021】しかしながら、該組成物の範囲の特定だけ
では、確実に反り角の増大を抑制するには不十分であっ
たので、本発明者はさらに鋭意検討を行い、その結果,
該組成物の範囲のうち、波長400nm以下の活性エネ
ルギー線にて硬化させた該組成物の硬化物のゲル分率が
91重量%以上であれば、高温高湿下における耐久試験
での光ディスクの反り角の経時的増大を抑制できること
を見出した。
では、確実に反り角の増大を抑制するには不十分であっ
たので、本発明者はさらに鋭意検討を行い、その結果,
該組成物の範囲のうち、波長400nm以下の活性エネ
ルギー線にて硬化させた該組成物の硬化物のゲル分率が
91重量%以上であれば、高温高湿下における耐久試験
での光ディスクの反り角の経時的増大を抑制できること
を見出した。
【0022】本発明の保護被膜は、前記(A)成分およ
び(B)成分からなる保護被膜を形成する組成物の硬化
物のゲル分率が91重量%以上であればよいが、さらに
好ましくは93重量%以上である。ここで、「波長40
0nm以下の活性エネルギー線にて硬化させた硬化物」
と規定しているのは、波長400nmを超える波長領域
のみから構成される光では、本発明の保護被膜を形成す
る組成物は、大気中において殆ど表面硬化が進行せず、
工業的には光ディスク用保護被膜を得ることが不可能で
あるという理由からである。
び(B)成分からなる保護被膜を形成する組成物の硬化
物のゲル分率が91重量%以上であればよいが、さらに
好ましくは93重量%以上である。ここで、「波長40
0nm以下の活性エネルギー線にて硬化させた硬化物」
と規定しているのは、波長400nmを超える波長領域
のみから構成される光では、本発明の保護被膜を形成す
る組成物は、大気中において殆ど表面硬化が進行せず、
工業的には光ディスク用保護被膜を得ることが不可能で
あるという理由からである。
【0023】該硬化物のゲル分率91重量%より低い
と、該硬化物中に残存する未反応モノマーや未反応光重
合開始剤の残渣等が多く存在してしまい、該硬化物を保
護被膜とした光ディスクを高温高湿下において耐久性試
験を実施すると、未反応成分が抽出され、結果的に保護
被膜の硬化時の体積収縮を生じ、光ディスクの反り角の
経時的変化が増大する傾向にある。さらに、本発明の保
護被膜であるゲル分率を91重量%以上である硬化物を
得るには、光重合で行えばよいが、効率的に該硬化物を
得るには、紫外線照射条件を、350nmモニターにお
けるピーク照度が100mw/cm2以上の条件で、積
算光量100mj/cm2以上のエネルギー量が好まし
く、ピーク照度200mw/cm2以上の条件で積算光
量200mj/cm2以上のエネルギー量がより好まし
い。
と、該硬化物中に残存する未反応モノマーや未反応光重
合開始剤の残渣等が多く存在してしまい、該硬化物を保
護被膜とした光ディスクを高温高湿下において耐久性試
験を実施すると、未反応成分が抽出され、結果的に保護
被膜の硬化時の体積収縮を生じ、光ディスクの反り角の
経時的変化が増大する傾向にある。さらに、本発明の保
護被膜であるゲル分率を91重量%以上である硬化物を
得るには、光重合で行えばよいが、効率的に該硬化物を
得るには、紫外線照射条件を、350nmモニターにお
けるピーク照度が100mw/cm2以上の条件で、積
算光量100mj/cm2以上のエネルギー量が好まし
く、ピーク照度200mw/cm2以上の条件で積算光
量200mj/cm2以上のエネルギー量がより好まし
い。
【0024】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明を具
体的に示す。なお、本実施例中、反り角とは、半径方向
の硬化塗膜側への最大反り角を意味する。また、表1中
の総合評価は、最大反り角の変化が6mrad以内であれば
良好とし、最大反り角の変化が6mradを超えると不良と
した。
体的に示す。なお、本実施例中、反り角とは、半径方向
の硬化塗膜側への最大反り角を意味する。また、表1中
の総合評価は、最大反り角の変化が6mrad以内であれば
良好とし、最大反り角の変化が6mradを超えると不良と
した。
【0025】[実施例1]ビスフェノールA型エポキシ
アクリレート20重量部、ペンタエリスリトールトリア
クリレート34重量部、1,6−ヘキサンジオールジア
クリレート24重量部、イソボルニルアクリレート18
重量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
1重量部、ベンゾフェノン1重量部、p−ジメチルアミ
ノ安息香酸エチル2重量部を混合溶解し、コーティング
材組成物を得た。上記コーティング材組成物を膜厚6μ
mでPETフィルム上に塗装し、これを高圧水銀灯(3
50nmモニターにおけるピーク照度350mw/cm
2)により、オーク(株)製UV−350にて測定した
積算光量300mj/cm2となるエネルギー量で硬化
させた。この得られた硬化物フィルム(10g)をPE
Tフィルムから剥離し粉砕した後、1Lのメチルエチル
ケトン中に入れ、4時間還流した。還流終了後、東洋濾
紙5Cのフィルターで濾過、充分乾燥した後、残った重
量からゲル分率を求めたところ93重量%であった。
アクリレート20重量部、ペンタエリスリトールトリア
クリレート34重量部、1,6−ヘキサンジオールジア
クリレート24重量部、イソボルニルアクリレート18
重量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
1重量部、ベンゾフェノン1重量部、p−ジメチルアミ
ノ安息香酸エチル2重量部を混合溶解し、コーティング
材組成物を得た。上記コーティング材組成物を膜厚6μ
mでPETフィルム上に塗装し、これを高圧水銀灯(3
50nmモニターにおけるピーク照度350mw/cm
2)により、オーク(株)製UV−350にて測定した
積算光量300mj/cm2となるエネルギー量で硬化
させた。この得られた硬化物フィルム(10g)をPE
Tフィルムから剥離し粉砕した後、1Lのメチルエチル
ケトン中に入れ、4時間還流した。還流終了後、東洋濾
紙5Cのフィルターで濾過、充分乾燥した後、残った重
量からゲル分率を求めたところ93重量%であった。
【0026】次に、帝人化成(株)製パンライトAD9
000TGを射出成型して得た、コンパクトディスクテ
スト信号を有する直径12cm、板厚1.2mmの光デ
ィスクにバルザース(株)製スパッタリング装置CDI
−900により、アルミニウム合金(JIS A606
1)を膜厚50nmでスパッタリングし、信号記録面に
アルミニウム反射膜を有する光ディスクを得た。該反射
膜上に上記コーティング材組成物をスピンコーターを用
いて、平均膜厚6μmとなるように塗装し、高圧水銀灯
(350nmモニターにおけるピーク照度350mw/
cm2)により、オーク(株)製UV−350にて測定
した積算光量300mj/cm2のエネルギー量で硬化
させた。得られた光ディスクについて、ジャパンイーエ
ム(株)製DLD−3000光ディスク光学機械特性測
定装置を用いて、20℃、50%RHの環境下にて、最
外周の反り角を測定したところ、反り角は1mradで
あった。
000TGを射出成型して得た、コンパクトディスクテ
スト信号を有する直径12cm、板厚1.2mmの光デ
ィスクにバルザース(株)製スパッタリング装置CDI
−900により、アルミニウム合金(JIS A606
1)を膜厚50nmでスパッタリングし、信号記録面に
アルミニウム反射膜を有する光ディスクを得た。該反射
膜上に上記コーティング材組成物をスピンコーターを用
いて、平均膜厚6μmとなるように塗装し、高圧水銀灯
(350nmモニターにおけるピーク照度350mw/
cm2)により、オーク(株)製UV−350にて測定
した積算光量300mj/cm2のエネルギー量で硬化
させた。得られた光ディスクについて、ジャパンイーエ
ム(株)製DLD−3000光ディスク光学機械特性測
定装置を用いて、20℃、50%RHの環境下にて、最
外周の反り角を測定したところ、反り角は1mradで
あった。
【0027】この光ディスクを80℃、85%RHの環
境下に100時間放置して耐久性試験を行った後、該光
ディスクを取り出し、さらに20℃、50%RHの環境
下にて100時間放置して、再び、最外周の反り角を測
定したところ、反り角は4mradであり、良好であっ
た。
境下に100時間放置して耐久性試験を行った後、該光
ディスクを取り出し、さらに20℃、50%RHの環境
下にて100時間放置して、再び、最外周の反り角を測
定したところ、反り角は4mradであり、良好であっ
た。
【0028】[実施例2,3]実施例1と同様にして、
表1の樹脂組成欄に示す組成にて各成分を混合し、コー
ティング材組成物を得た。得られたコーティング材組成
物について、実施例1と同様にしてゲル分率の測定を行
った。また、実施例1と同様にして金属反射膜上にコー
ティング材組成物の硬化物を形成した光ディスクを得
て、該光ディスクの耐久試験を行い、光ディスクの反り
角の測定を行った結果を表1の試験結果欄に示した。
表1の樹脂組成欄に示す組成にて各成分を混合し、コー
ティング材組成物を得た。得られたコーティング材組成
物について、実施例1と同様にしてゲル分率の測定を行
った。また、実施例1と同様にして金属反射膜上にコー
ティング材組成物の硬化物を形成した光ディスクを得
て、該光ディスクの耐久試験を行い、光ディスクの反り
角の測定を行った結果を表1の試験結果欄に示した。
【0029】[比較例1]実施例1と同様にして、表1
の樹脂組成欄に示す組成にて各成分を混合し、コーティ
ング材組成物を得た。得られたコーティング材組成物に
ついて、実施例1と同様にしてゲル分率の測定を行っ
た。また、実施例1と同様にして金属反射膜上にコーテ
ィング材組成物の硬化物を形成した光ディスク得て、該
光ディスクの耐久試験を行い、光ディスクの反り角の測
定を行った結果を表1の試験結果欄に示した。
の樹脂組成欄に示す組成にて各成分を混合し、コーティ
ング材組成物を得た。得られたコーティング材組成物に
ついて、実施例1と同様にしてゲル分率の測定を行っ
た。また、実施例1と同様にして金属反射膜上にコーテ
ィング材組成物の硬化物を形成した光ディスク得て、該
光ディスクの耐久試験を行い、光ディスクの反り角の測
定を行った結果を表1の試験結果欄に示した。
【0030】[比較例2]実施例3で用いたコーティン
グ材組成物を、実施例1と同様にPETフィルム上に塗
装し、高圧水銀灯(350nmモニターにおけるピーク
照度90mw/cm2)により、オーク(株)製UV−
350にて測定した積算光量80mj/cm2となるエ
ネルギー量で硬化させた。硬化物フィルム(10g)を
PETフィルムから剥離し粉砕した後、1Lのメチルエ
チルケトン中に入れ、4時間還流した。還流終了後、東
洋濾紙5Cのフィルターで濾過、充分乾燥した後、残っ
た重量からゲル分率を求めたところ、70重量%であっ
た。
グ材組成物を、実施例1と同様にPETフィルム上に塗
装し、高圧水銀灯(350nmモニターにおけるピーク
照度90mw/cm2)により、オーク(株)製UV−
350にて測定した積算光量80mj/cm2となるエ
ネルギー量で硬化させた。硬化物フィルム(10g)を
PETフィルムから剥離し粉砕した後、1Lのメチルエ
チルケトン中に入れ、4時間還流した。還流終了後、東
洋濾紙5Cのフィルターで濾過、充分乾燥した後、残っ
た重量からゲル分率を求めたところ、70重量%であっ
た。
【0031】次に、実施例1と同様のアルミニウム反射
膜を有する光ディスク上に、実施例3と同様のコーティ
ング材組成物をスピンコーターを用いて、平均膜厚6μ
mとなるように塗装し、高圧水銀灯(350nmモニタ
ーにおけるピーク照度90mw/cm2)により、オー
ク(株)製UV−350にて測定した積算光量80mj
/cm2のエネルギー量で硬化させた。得られた光ディ
スクについて、実施例1と同様にして初期と耐久試験後
における反り角の測定を行った結果を表1の試験結果欄
に示した。
膜を有する光ディスク上に、実施例3と同様のコーティ
ング材組成物をスピンコーターを用いて、平均膜厚6μ
mとなるように塗装し、高圧水銀灯(350nmモニタ
ーにおけるピーク照度90mw/cm2)により、オー
ク(株)製UV−350にて測定した積算光量80mj
/cm2のエネルギー量で硬化させた。得られた光ディ
スクについて、実施例1と同様にして初期と耐久試験後
における反り角の測定を行った結果を表1の試験結果欄
に示した。
【0032】
【表1】
【0033】PETA:ペンタエリスリトールトリアク
リレート HDDA:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート BisEA:ビスフェノールA型エポキシジアクリレー
ト IBXA:イソボルニルアクリレート HCPK:1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケ
トン BNP:ベンゾフェノン EPD:P−ジメチルアミノ安息香酸エチル
リレート HDDA:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート BisEA:ビスフェノールA型エポキシジアクリレー
ト IBXA:イソボルニルアクリレート HCPK:1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケ
トン BNP:ベンゾフェノン EPD:P−ジメチルアミノ安息香酸エチル
【0034】
【発明の効果】以上示したとおり、本発明の保護被膜
は、耐久試験後においても最大反り角が非常に小さいた
め、機械特性の変化が非常に小さく、本発明の高密度光
ディスク用の保護被膜として好適であり、この保護被膜
を有する光ディスクは極めて有用なものである。
は、耐久試験後においても最大反り角が非常に小さいた
め、機械特性の変化が非常に小さく、本発明の高密度光
ディスク用の保護被膜として好適であり、この保護被膜
を有する光ディスクは極めて有用なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 FA011 FA111 KA03 KA04 PA17 PB08 PB11 5D029 LA04 LC21
Claims (2)
- 【請求項1】分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリ
ロイル基を有する化合物(A)と光重合開始剤(B)か
らなる組成物を、波長400nm以下の活性エネルギー
線で硬化させて得た、硬化物のゲル分率が91重量%以
上であることを特徴とする光ディスク用保護被膜。 - 【請求項2】請求項1記載の保護被膜を有する光ディス
ク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11138771A JP2000327951A (ja) | 1999-05-19 | 1999-05-19 | 光ディスク用保護被膜およびそれを有する光ディスク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11138771A JP2000327951A (ja) | 1999-05-19 | 1999-05-19 | 光ディスク用保護被膜およびそれを有する光ディスク |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000327951A true JP2000327951A (ja) | 2000-11-28 |
JP2000327951A5 JP2000327951A5 (ja) | 2004-11-18 |
Family
ID=15229824
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11138771A Pending JP2000327951A (ja) | 1999-05-19 | 1999-05-19 | 光ディスク用保護被膜およびそれを有する光ディスク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000327951A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006188630A (ja) * | 2005-01-07 | 2006-07-20 | Lintec Corp | 光ディスク用保護フィルム及びそれを用いた光ディスク |
-
1999
- 1999-05-19 JP JP11138771A patent/JP2000327951A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006188630A (ja) * | 2005-01-07 | 2006-07-20 | Lintec Corp | 光ディスク用保護フィルム及びそれを用いた光ディスク |
JP4658616B2 (ja) * | 2005-01-07 | 2011-03-23 | リンテック株式会社 | 光ディスク用保護フィルム及びそれを用いた光ディスク |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060328 |
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A02 | Decision of refusal |
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